JP2019078655A - ガスセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電力を低減する。【解決手段】ガスセンサ1は、セラミックユニット(以下、CU)11と変換部12とCU31とガス流通管4とセンサ素子32と単一のヒータ33とを備える。CU11は、自身の内部に被測定ガスを導入するためのチャンバC1が設けられている。変換部12は、チャンバC1内に収容され、被測定ガスに含まれる第1ガス成分を第2ガス成分に変換する。CU31は、変換部12を通過した被測定ガスを導入するためのチャンバC2が設けられている。ガス流通管4は、CU11とCU31との間で被測定ガスを流通させる。センサ素子32は、チャンバC2内に収容され、第2ガス成分を検出する。ヒータ33は変換部12とセンサ素子32を加熱する。CU11、CU31およびヒータ33が一体化されている。【選択図】図1
Description
本開示は、第1ガス成分を第2ガス成分に変換する変換部を備えるガスセンサに関する。
特許文献1には、チャンバ内に被測定ガスとしての大気が常に一定量供給されるよう構成され、チャンバ内の触媒によりCO等の可燃性ガスを燃焼除去する前処理を行った後に被測定ガスをセンサ素子に接触させてNOx濃度を検出するガスセンサが記載されている。
特許文献1に記載のガスセンサは、触媒を加熱するための第1ヒータと、センサ素子を加熱するための第2ヒータとを備えているため、消費電力が比較的大きい。
本開示は、ガスセンサにおいて消費電力を低減することを目的とする。
本開示は、ガスセンサにおいて消費電力を低減することを目的とする。
本開示の一態様は、第1セラミックユニットと、変換部と、第2セラミックユニットと、流通部と、検出部と、単一のヒータとを備えるガスセンサである。
第1セラミックユニットは、複数の第1セラミック層を積層して形成され、自身の内部に被測定ガスを導入するための第1チャンバが設けられている。変換部は、第1チャンバ内に収容され、自身の内部を通過する被測定ガスに含まれる第1ガス成分を第2ガス成分に変換するように構成されている。第2セラミックユニットは、複数の第2セラミック層を積層して形成され、自身の内部に、変換部を通過した被測定ガスを導入するための第2チャンバが設けられている。
第1セラミックユニットは、複数の第1セラミック層を積層して形成され、自身の内部に被測定ガスを導入するための第1チャンバが設けられている。変換部は、第1チャンバ内に収容され、自身の内部を通過する被測定ガスに含まれる第1ガス成分を第2ガス成分に変換するように構成されている。第2セラミックユニットは、複数の第2セラミック層を積層して形成され、自身の内部に、変換部を通過した被測定ガスを導入するための第2チャンバが設けられている。
流通部は、第1セラミックユニットから排出された被測定ガスを、第2セラミックユニットの内部へ導入させるために、第1セラミックユニットと第2セラミックユニットとの間で被測定ガスを流通させるように構成されている。検出部は、第2チャンバ内に収容され、被測定ガスに含まれる第2ガス成分を検出するように構成されている。単一のヒータは、変換部および検出部を加熱する。
そして、本開示のガスセンサでは、ヒータにて生じる熱が第1セラミックユニットおよび第2セラミックユニットに伝導するように、第1セラミックユニット、第2セラミックユニットおよびヒータが一体化されている。
このように構成された本開示のガスセンサでは、内部に変換部を収容する第1セラミックユニットと、内部に検出部を収容する第2セラミックユニットとが、セラミック層を積層して形成されており、且つ、第1セラミックユニット、第2セラミックユニットおよびヒータが一体化されている。これにより、本開示のガスセンサは、ヒータにて生じる熱が第1セラミックユニットおよび第2セラミックユニットを伝導して変換部および検出部を加熱する場合に、第1セラミックユニットおよび第2セラミックユニットから放出される熱量を低減することができる。セラミックは金属よりも熱の放出が少ないためである。このため、本開示のガスセンサは、変換部および検出部をヒータで加熱するための消費電力を低減することができる。
また、本開示のガスセンサでは、具体的には、第1セラミック層および第2セラミック層は、室温における熱伝導率が35W/m・K以下のセラミックで形成されているようにしてもよい。
また、本開示のガスセンサでは、流通部は、非金属材料で形成されているようにしてもよい。これにより、本開示のガスセンサは、流通部が金属材料で形成されている場合と比較して、流通部から放出される熱量を低減することができる。このため、本開示のガスセンサは、変換部および検出部をヒータで加熱するための消費電力を更に低減することができる。
また、本開示のガスセンサでは、流通部は、管状に形成され、第1セラミックユニットには、流通部の一端と嵌合される第1差し込み部材が結合され、第2セラミックユニットには、流通部の他端と嵌合される第2差し込み部材が結合されているようにしてもよい。そして、本開示のガスセンサでは、第1差し込み部材および第2差し込み部材は、非金属材料で形成されているようにしてもよい。これにより、本開示のガスセンサは、第1差し込み部材および第2差し込み部材が金属材料で形成されている場合と比較して、第1差し込み部材および第2差し込み部材から放出される熱量を低減することができる。このため、本開示のガスセンサは、変換部および検出部をヒータで加熱するための消費電力を更に低減することができる。
また、本開示のガスセンサでは、第1差し込み部材および第2差し込み部材はそれぞれ、非金属接着剤を介して、第1セラミックユニットおよび第2セラミックユニットに結合されているようにしてもよい。これにより、本開示のガスセンサは、第1差し込み部材および第2差し込み部材が金属接着剤を介して結合されている場合と比較して、第1差し込み部材および第2差し込み部材を結合するための接着剤から放出される熱量を低減することができる。このため、本開示のガスセンサは、変換部および検出部をヒータで加熱するための消費電力を更に低減することができる。
(第1実施形態)
以下に本開示の第1実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態のガスセンサ1は、図1に示すように、調整ユニット2と、センサユニット3と、ガス流通管4とを備える。
以下に本開示の第1実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態のガスセンサ1は、図1に示すように、調整ユニット2と、センサユニット3と、ガス流通管4とを備える。
調整ユニット2は、セラミックユニット11と、変換部12とを備える。
セラミックユニット11は、蓋体21と、枠体22と、差し込み部材23,24とを備える。
セラミックユニット11は、蓋体21と、枠体22と、差し込み部材23,24とを備える。
蓋体21は、例えばアルミナなどのセラミックを材料として、平面視で矩形状に形成された板状の部材である。蓋体21には、2つの貫通孔21a,21bが形成されている。
枠体22は、例えばアルミナなどのセラミックを材料として、外周が蓋体21の外周と一致するように枠状に形成された部材である。枠体22は、蓋体21の上面21cの周縁に沿って、枠体22の外周が蓋体21の外周と一致するようにして、蓋体21の上面21c上で、セラミック接着剤71(アルミナなどのセラミックを材料として構成された、耐熱セラミック系接着剤)を介して接合される。これにより、蓋体21の上面21cと枠体22の内周面22aとで包囲される空間S1が形成される。この空間S1に変換部12が収容される。
枠体22は、例えばアルミナなどのセラミックを材料として、外周が蓋体21の外周と一致するように枠状に形成された部材である。枠体22は、蓋体21の上面21cの周縁に沿って、枠体22の外周が蓋体21の外周と一致するようにして、蓋体21の上面21c上で、セラミック接着剤71(アルミナなどのセラミックを材料として構成された、耐熱セラミック系接着剤)を介して接合される。これにより、蓋体21の上面21cと枠体22の内周面22aとで包囲される空間S1が形成される。この空間S1に変換部12が収容される。
差し込み部材23,24は、例えばアルミナなどのセラミックを材料として、筒状に形成された部材である。差し込み部材23は、上端部23aが蓋体21の貫通孔21aに挿入された状態で、セラミック接着剤26により蓋体21に接着される。同様に、差し込み部材24は、上端部24aが蓋体21の貫通孔21bに挿入された状態で、セラミック接着剤26により蓋体21に接着される。これにより、差し込み部材23における下端部23bの開口部から空間S1にガスを導入することができる。また、空間S1から差し込み部材24における下端部24bの開口部へガスを排出することができる。
なお、蓋体21、枠体22および差し込み部材23,24は、室温における熱伝導率が35W/m・K以下の材質で形成されている。室温における熱伝導率が35W/m・K以下の材質としては、アルミナに限定されず、ムライト、フォルステライトなどを挙げることができる。
変換部12は、触媒を担持したゼオライトを材料として、直方体形状に形成された多孔質状の部材であり、自身の内部をガスが流通する。本実施形態では、ゼオライトに担持されている触媒はPtである。この触媒は、所定の活性化温度において、変換部12の内部を流通する被測定ガスに含まれる第1ガス成分(本実施形態ではNO)を第2ガス成分(本実施形態ではNO2)に変換する。変換部12は、空間S1において、貫通孔21aと貫通孔21bとの間に配置される。これにより、貫通孔21aを通って空間S1に導入された被測定ガスは、変換部12の内部を通って、貫通孔21bから排出される。なお、被測定ガスが変換部12の内部を通過することにより、被測定ガスに含まれる第1ガス成分が第2ガス成分に変換される。なお、変換部12の上面12aおよび下面12bは、図示しないセラミック接着剤を介して、後述するセラミック配線基板34、蓋体21に対してそれぞれ接合され、変換部12は空間S1の内部で固定される。
センサユニット3は、セラミックユニット31と、センサ素子32と、ヒータ33と、セラミック配線基板34とを備える。
セラミックユニット31は、蓋体41と、枠体42と、差し込み部材43,44とを備える。
セラミックユニット31は、蓋体41と、枠体42と、差し込み部材43,44とを備える。
蓋体41は、例えばアルミナなどのセラミックを材料として、平面視で矩形状に形成された板状の部材である。蓋体41には、2つの貫通孔41a,41bが形成されている。
枠体42は、例えばアルミナなどのセラミックを材料として、外周が蓋体41の外周と一致するように枠状に形成された部材である。枠体42は、蓋体41の下面41cの周縁に沿って、枠体42の外周が蓋体41の外周と一致するようにして、蓋体41の下面41c上で、セラミック接着剤74を介して接合される。これにより、蓋体41の下面41cと枠体42の内周面42aとで包囲される空間S2が形成される。
枠体42は、例えばアルミナなどのセラミックを材料として、外周が蓋体41の外周と一致するように枠状に形成された部材である。枠体42は、蓋体41の下面41cの周縁に沿って、枠体42の外周が蓋体41の外周と一致するようにして、蓋体41の下面41c上で、セラミック接着剤74を介して接合される。これにより、蓋体41の下面41cと枠体42の内周面42aとで包囲される空間S2が形成される。
差し込み部材43,44は、例えばアルミナなどのセラミックを材料として、筒状に形成された部材である。差し込み部材43は、下端部43aが蓋体41の貫通孔41aに挿入された状態で、セラミック接着剤46により蓋体41に接着される。同様に、差し込み部材44は、下端部44aが蓋体41の貫通孔41bに挿入された状態で、セラミック接着剤46により蓋体41に接着される。これにより、差し込み部材43における上端部43bの開口部から空間S2にガスを導入することができる。また、空間S2から差し込み部材44における上端部44bの開口部へガスを排出することができる。
なお、蓋体41、枠体42および差し込み部材43,44は、室温における熱伝導率が35W/m・K以下の材質で形成されている。室温における熱伝導率が35W/m・K以下の材質としては、上記したように、アルミナに限定されず、ムライト、フォルステライトなどを挙げることができる。
センサ素子32は、公知の構成を採用することができ、固体電解質体と一対の電極とからなる混成電位式のセンサ素子を用いたり、金属酸化物半導体と一対の電極とからなる抵抗変化式のセンサ素子を用いることができる。センサ素子32は、被測定ガスに含まれるNOx(すなわちNO2)の濃度に応じて変化する電気的特性に基づいて、NOx濃度を示す電気信号を出力する。
ヒータ33は、例えば白金を主体とする材料にて形成された発熱抵抗体を備え、図示しない電源から供給される電力により、センサ素子32を加熱する。ヒータ33は、センサ素子32の下面32aに設置され、センサ素子32と一体化されている。
セラミック配線基板34は、室温における熱伝導率が35W/m・K以下のセラミック材料で形成され、本体部61と狭幅部62とを備える。本体部61は、その外周の形状が蓋体41および枠体42の外周の形状と略一致するように矩形板状に形成されている。本体部61の上面61aには、センサ素子32を設置するための凹部61bが部分的に形成されている。
狭幅部62は、本体部61を構成する4つの辺のうちの1つの辺から外側へ向かって延びて、矩形板状に形成されている。狭幅部62は、狭幅部62が外側へ向かって延びる方向に対して垂直な方向に沿った長さ(すなわち、幅)が、本体部61の辺の長さより短くなるように形成されている。狭幅部62上には、センサ素子32およびヒータ33に電気的に接続される配線が形成される。
そして、センサ素子32およびヒータ33は、ヒータ33を図示しないセラミック接着剤で凹部61bの底面に接着することにより凹部61b内に設置される。凹部61b内に設置されたセンサ素子32およびヒータ33は、図示しない複数の信号伝達部材(例えば、ワイヤーや端子片)を介して、セラミック配線基板34に形成された複数の配線と接続され、センサ素子32およびヒータ33は、外部回路とセラミック配線基板34の配線および信号伝達部材を介して電気的に接続される。
枠体22の上面22bとセラミック配線基板34の本体部61における下面61cの外周部分とが、セラミック接着剤72を介して接合される。これにより、枠体22における上面22b側の開口部がセラミック配線基板34の本体部61により閉塞される。このように、蓋体21と枠体22とセラミック配線基板34とにより閉塞された内部空間がチャンバC1を形成する。なお、セラミック配線基板34の本体部61における下面61cと、直方体形状に形成された変換部12の上面12aとは、図示しないセラミック接着剤を介して接合される。
また、枠体42の下面42bとセラミック配線基板34の本体部61における上面61aの外周部分とが、セラミック接着剤73を介して接合される。これにより、枠体42における下面42b側の開口部がセラミック配線基板34の本体部61により閉塞される。このように、蓋体41と枠体42とセラミック配線基板34とにより閉塞された内部空間がチャンバC2を形成する。
これにより、変換部12、セラミック配線基板34、ヒータ33およびセンサ素子32が順次積層された状態となる。このため、矢印H1で示すように、ヒータ33で発生した熱はセンサ素子32に伝わる。また、矢印H2で示すように、ヒータ33で発生した熱は、セラミック配線基板34を介して変換部12に伝わる。
ガス流通管4は、樹脂で形成されている。そして、ガス流通管4の一端の開口部内に差し込み部材24が差し込まれ、ガス流通管4の他端の開口部内に差し込み部材43が差し込まれる。これにより、チャンバC1から排出された被測定ガスは、ガス流通管4を通ってチャンバC2に流入する。そして、チャンバC2内に設置されているセンサ素子32が、チャンバC2内に流入した被測定ガスに含まれる第2ガス成分の濃度を検出する。チャンバC2内に流入した被測定ガスは、差し込み部材44からガスセンサ1の外部へ排出される。
このように構成されたガスセンサ1は、セラミックユニット11と、変換部12と、セラミックユニット31と、ガス流通管4と、センサ素子32と、単一のヒータ33とを備える。
セラミックユニット11は、セラミックで形成された蓋体21と枠体22とを積層して形成され、自身の内部に被測定ガスを導入するためのチャンバC1が設けられている。変換部12は、チャンバC1内に収容され、自身の内部を通過する被測定ガスに含まれる第1ガス成分を第2ガス成分に変換するように構成されている。セラミックユニット31は、セラミックで形成された蓋体41と枠体42とを積層して形成され、自身の内部に、変換部12を通過した被測定ガスを導入するためのチャンバC2が設けられている。
ガス流通管4は、セラミックユニット11から排出された被測定ガスを、セラミックユニット31の内部へ導入させるために、セラミックユニット11とセラミックユニット31との間で被測定ガスを流通させるように構成されている。センサ素子32は、チャンバC2内に収容され、被測定ガスに含まれる第2ガス成分を検出するように構成されている。単一のヒータ33は、変換部12およびセンサ素子32を加熱する。
そしてガスセンサ1では、ヒータ33にて生じる熱がセラミックユニット11およびセラミックユニット31に伝導するように、セラミックユニット11、セラミックユニット31およびヒータ33が一体化されている。
このようにガスセンサ1では、内部に変換部12を収容するセラミックユニット11と、内部にセンサ素子32を収容するセラミックユニット31とが、セラミック層を積層して形成されており、且つ、セラミックユニット11、セラミックユニット31およびヒータ33が一体化されている。これにより、ガスセンサ1は、ヒータ33にて生じる熱がセラミックユニット11およびセラミックユニット31を伝導して変換部12およびセンサ素子32を加熱する場合に、セラミックユニット11およびセラミックユニット31から放出される熱量を低減することができる。セラミックは金属よりも熱の放出が少ないためである。このため、ガスセンサ1は、変換部12およびセンサ素子32をヒータ33で加熱するための消費電力を低減することができる。
またガスセンサ1では、ガス流通管4は、非金属材料で形成されている。これにより、ガスセンサ1は、ガス流通管4が金属材料で形成されている場合と比較して、ガス流通管4から放出される熱量を低減することができる。このため、ガスセンサ1は、変換部12およびセンサ素子32をヒータ33で加熱するための消費電力を更に低減することができる。
またガスセンサ1では、ガス流通管4は、管状に形成され、セラミックユニット11には、ガス流通管4の一端と嵌合される差し込み部材24が結合され、セラミックユニット31には、ガス流通管4の他端と嵌合される差し込み部材43が結合されている。そしてガスセンサ1では、差し込み部材24および差し込み部材43は、非金属材料で形成されている。これにより、ガスセンサ1は、差し込み部材24および差し込み部材43が金属材料で形成されている場合と比較して、差し込み部材24および差し込み部材43から放出される熱量を低減することができる。このため、ガスセンサ1は、変換部12およびセンサ素子32をヒータ33で加熱するための消費電力を更に低減することができる。
またガスセンサ1では、差し込み部材24および差し込み部材43はそれぞれ、セラミック接着剤26およびセラミック接着剤46を介して、セラミックユニット11およびセラミックユニット31に結合されている。これにより、ガスセンサ1は、差し込み部材24および差し込み部材43が金属接合体(例えば、ロー材)を介して結合されている場合と比較して、差し込み部材24および差し込み部材43を結合するための接着剤から放出される熱量を低減することができる。このため、ガスセンサ1は、変換部12およびセンサ素子32をヒータ33で加熱するための消費電力を更に低減することができる。
以上説明した実施形態において、蓋体21および枠体22は第1セラミック層に相当し、チャンバC1は第1チャンバに相当し、セラミックユニット11は第1セラミックユニットに相当し、センサ素子32は検出部に相当する。
また、蓋体41および枠体42は第2セラミック層に相当し、チャンバC2は第2チャンバに相当し、セラミックユニット31は第2セラミックユニットに相当する。
また、ガス流通管4は流通部に相当し、差し込み部材24は第1差し込み部材に相当し、差し込み部材43は第2差し込み部材に相当し、セラミック接着剤26,46は非金属接着剤に相当する。
また、ガス流通管4は流通部に相当し、差し込み部材24は第1差し込み部材に相当し、差し込み部材43は第2差し込み部材に相当し、セラミック接着剤26,46は非金属接着剤に相当する。
(第2実施形態)
以下に本開示の第2実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態のガスセンサ101は、図2に示すように、セラミックユニット102と、ガス流通管103と、変換部104と、センサ素子105と、ヒータ106とを備える。
以下に本開示の第2実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態のガスセンサ101は、図2に示すように、セラミックユニット102と、ガス流通管103と、変換部104と、センサ素子105と、ヒータ106とを備える。
セラミックユニット102は、例えばアルミナなどのセラミックを材料として形成されたセラミック層111,112,113,114,115,116,117,118,119が順次積層された構造を有している。またセラミックユニット102は、例えばアルミナなどのセラミックを材料として筒状に形成された差し込み部材121,122,123,124を備える。なお、セラミック層111〜119および差し込み部材121〜124は、室温における熱伝導率が35W/m・K以下の材質で形成されている。
セラミック層111は、平面視で矩形状に形成された板状の部材である。セラミック層111には、1つの貫通孔111aが形成されている。
セラミック層112は、外周がセラミック層111の外周と一致するように枠状に形成された部材である。セラミック層112は、セラミック層111の下面111bの周縁に沿って、セラミック層111の外周がセラミック層111の外周と一致するようにして、セラミック層111の下面111b上で、セラミック接着剤175を介して接合される。これにより、セラミック層111の下面111bとセラミック層112の内周面112aとで包囲される空間S11が形成される。この空間S11に変換部104が収容される。
セラミック層112は、外周がセラミック層111の外周と一致するように枠状に形成された部材である。セラミック層112は、セラミック層111の下面111bの周縁に沿って、セラミック層111の外周がセラミック層111の外周と一致するようにして、セラミック層111の下面111b上で、セラミック接着剤175を介して接合される。これにより、セラミック層111の下面111bとセラミック層112の内周面112aとで包囲される空間S11が形成される。この空間S11に変換部104が収容される。
セラミック層113は、外周がセラミック層111の外周と一致するように枠状に形成された部材である。セラミック層113は、その枠の幅がセラミック層112の枠の幅よりも長くなるように形成されている。このため、セラミック層113は、セラミック層112よりも内側に突出している。なお、セラミック層112とセラミック層113とは、同時焼成されて予め一体化された構成となっている。
セラミック層114は、平面視でセラミック層111よりも広い面積を有する矩形状に形成された板状の部材である。セラミック層114は、セラミック層114の矩形を構成する四辺のうちの一辺が、セラミック層113の矩形を構成する四辺のうちの一辺と一致するようにして、セラミック層113の下面113c上で、セラミック接着剤174を介して接合される。セラミック層114には、2つの貫通孔114a,114bが形成されている。貫通孔114aは、開口部113aと対向する位置に形成される。貫通孔114bは、セラミック層113が設置されていない位置に形成される。
セラミック層111,112,113,114により閉塞された内部空間がチャンバC11を形成する。以下、セラミックユニット102を構成するセラミック層111〜119のうち、チャンバC11を形成する部分をセラミックユニット102aという。具体的には、セラミック層111,112,113と、セラミック層114,115の一部分とによりセラミックユニット102aが形成されている。
セラミック層115は、外周がセラミック層114の外周と一致するように矩形状に形成された板状の部材である。セラミック層115は、セラミック層114の外周がセラミック層115の外周と一致するようにして、セラミック層114の下面114c上で、セラミック接着剤173を介して接合される。セラミック層115には、2つの貫通孔115a,115bが形成されている。貫通孔115aは、貫通孔114aと対向する位置に形成される。貫通孔115bは、貫通孔114bと対向する位置に形成される。
セラミック層116は、平面視で矩形状に形成された板状の部材である。セラミック層116には、1つの貫通孔116aが形成されている。セラミック層116は、貫通孔115aを閉塞しないように、且つ、貫通孔116aが貫通孔115bと対向するようにして、セラミック層115の下面115c上で、セラミック接着剤172を介して接合される。これにより、セラミック層116は、セラミック層116の一部がセラミック層115の外周から突出するように設置される。
セラミック層117は、外周がセラミック層116の外周と一致するように矩形状に形成された板状の部材である。セラミック層117には、1つの貫通孔117aが形成されている。セラミック層117は、貫通孔117aが貫通孔116aと対向するようにして、セラミック層116の下面116bに配置される。
セラミック層118は、外周がセラミック層117の外周と一致するように矩形状に形成された板状の部材である。セラミック層118には、1つの貫通孔118aが形成されている。セラミック層118は、貫通孔118aが貫通孔117aと対向するようにして、セラミック層117の下面117bに配置される。なお、セラミック層118の貫通孔118aは、セラミック層118の一部がセラミック層117よりも内側に突出するように形成されている。なお、セラミック層116、117、118の3つの層は、同時焼成されて予め一体化された構成となっている。
セラミック層119は、平面視で矩形状に形成された板状の部材である。セラミック層119には、1つの貫通孔119aが形成されている。セラミック層119は、貫通孔119aが貫通孔118aと対向するようにして、セラミック層118の下面118b上で、セラミック接着剤171を介して接合される。
セラミック層114,115,116,117,118,119により閉塞された内部空間がチャンバC12を形成する。以下、セラミックユニット102を構成するセラミック層111〜119のうち、チャンバC12を形成する部分をセラミックユニット102bという。具体的には、セラミック層116,117,118,119と、セラミック層114,115の一部分とによりセラミックユニット102bが形成されている。
差し込み部材121は、下端部121aがセラミック層111の貫通孔111aに挿入された状態で、セラミック接着剤126によりセラミック層111に接着される。同様に、差し込み部材122は、上端部122aがセラミック層115の貫通孔115aに挿入された状態で、セラミック接着剤126によりセラミック層115に接着される。これにより、差し込み部材121における上端部121bの開口部からチャンバC11にガスを導入することができる。また、チャンバC11から差し込み部材122における下端部122bの開口部へガスを排出することができる。
差し込み部材123は、上端部123aがセラミック層119の貫通孔119aに挿入された状態で、セラミック接着剤126によりセラミック層119に接着される。同様に、差し込み部材124は、下端部124aがセラミック層114の貫通孔114bに挿入された状態で、セラミック接着剤126によりセラミック層114に接着される。これにより、差し込み部材123における下端部123bの開口部からチャンバC12にガスを導入することができる。また、チャンバC12から差し込み部材124における上端部124bの開口部へガスを排出することができる。
ガス流通管103は、樹脂で形成されている。そして、ガス流通管103の一端の開口部内に差し込み部材122が差し込まれ、ガス流通管103の他端の開口部内に差し込み部材123が差し込まれる。これにより、チャンバC11から排出された被測定ガスは、ガス流通管103を通ってチャンバC12に流入する。
変換部104は、変換部12と同様に、触媒を担持したゼオライトを材料として、直方体形状に形成された部材である。変換部104は、セラミック層113の開口部113aを跨ぐようにして、セラミック層113の上面113b上に設置される。変換部104は、変換部104とセラミック層112との間に配置されるセラミック接着剤107によりセラミック層112に接着される。これにより、貫通孔111aを通ってチャンバC11に導入された被測定ガスは、変換部104の内部を通って、貫通孔114aから排出される。なお、被測定ガスが変換部104の内部を通過することにより、被測定ガスに含まれる第1ガス成分(本実施形態ではNO)が第2ガス成分(本実施形態ではNO2)に変換される。
センサ素子105は、センサ素子32と同様に、被測定ガスに含まれるNOx(すなわちNO2)の濃度に応じて変化する電気的特性に基づいて、NOx濃度を示す電気信号を出力する構成を有するものである。
ヒータ106は、例えば白金を主体とする材料にて形成された発熱抵抗体を備え、図示しない電源から供給される電力により、センサ素子105を加熱する。ヒータ106は、センサ素子105の下面105aに設置され、センサ素子105と一体化されている。
センサ素子105およびヒータ106は、センサ素子105の下面105aが図示しない接着剤でセラミック層119に接着されることで、チャンバC12内に設置される。これにより、ヒータ106は、セラミック層119と対向するように設置される。
センサ素子105およびヒータ106に電気的に接続される複数の配線108(図2では1つのみが記載)は、セラミック層116の上面116c上において、チャンバC12の内部から、セラミック層115とセラミック層116との間を貫通してセラミック層115の外部へ延びるように設置される。なお、センサ素子32およびヒータ33は、図示しない複数の信号伝達部材(例えば、ワイヤーや端子片)を介して、複数の配線108と接続され、センサ素子32およびヒータ33は、外部回路と配線108および信号伝達部材を介して電気的に接続される。
このように構成されたガスセンサ101は、セラミックユニット102aと、変換部104と、セラミックユニット102bと、ガス流通管103と、センサ素子105と、単一のヒータ106とを備える。
セラミックユニット102aは、セラミック層111,112,113,114,115,116を積層して形成され、自身の内部に被測定ガスを導入するためのチャンバC11が設けられている。変換部104は、チャンバC11内に収容され、自身の内部を通過する被測定ガスに含まれる第1ガス成分を第2ガス成分に変換するように構成されている。セラミックユニット102bは、セラミック層114,115,116,117,118,119を積層して形成され、自身の内部に、変換部104を通過した被測定ガスを導入するためのチャンバC12が設けられている。
ガス流通管103は、セラミックユニット102aから排出された被測定ガスを、セラミックユニット102bの内部へ導入させるために、セラミックユニット102aとセラミックユニット102bとの間で被測定ガスを流通させるように構成されている。センサ素子105は、チャンバC12内に収容され、被測定ガスに含まれる第2ガス成分を検出するように構成されている。単一のヒータ106は、変換部104およびセンサ素子105を加熱する。
そしてガスセンサ101では、ヒータ106にて生じる熱がセラミックユニット102aおよびセラミックユニット102bに伝導するように、セラミックユニット102a、セラミックユニット102bおよびヒータ106が一体化されている。
このようにガスセンサ101では、内部に変換部104を収容するセラミックユニット102aと、内部にセンサ素子105を収容するセラミックユニット102bとが、セラミック層を積層して形成されており、且つ、セラミックユニット102a、セラミックユニット102bおよびヒータ106が一体化されている。これにより、ガスセンサ101は、ヒータ106にて生じる熱がセラミックユニット102aおよびセラミックユニット102bを伝導して変換部104およびセンサ素子105を加熱する場合に、セラミックユニット102aおよびセラミックユニット102bから放出される熱量を低減することができる。セラミックは金属よりも熱の放出が少ないためである。このため、ガスセンサ101は、変換部104およびセンサ素子105をヒータ106で加熱するための消費電力を低減することができる。
以上説明した実施形態において、セラミック層111〜116は第1セラミック層に相当し、チャンバC11は第1チャンバに相当し、セラミックユニット102aは第1セラミックユニットに相当し、センサ素子105は検出部に相当する。
また、セラミック層114〜119は第2セラミック層に相当し、チャンバC12は第2チャンバに相当し、セラミックユニット102bは第2セラミックユニットに相当する。
また、ガス流通管103は流通部に相当し、差し込み部材122は第1差し込み部材に相当し、差し込み部材123は第2差し込み部材に相当し、セラミック接着剤126は非金属接着剤に相当する。
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。
例えば上記第1実施形態では、ヒータ33が凹部61bの底面に接着される形態を示した。しかし、図3に示すように、ヒータ33が凹部61bの底面から離れた状態となるようにして、ヒータ33と一体化されたセンサ素子32がチャンバC2の内部に設置されるようにしてもよい。なお、この場合、センサ素子32およびヒータ33は、複数の信号伝達部材91(例えば、ワイヤーや端子片)を介してセラミック配線基板62の複数の配線に接続されることで、セラミック配線基板62に対してセンサ素子32およびヒータ33は宙吊り固定される。
例えば上記第1実施形態では、ヒータ33が凹部61bの底面に接着される形態を示した。しかし、図3に示すように、ヒータ33が凹部61bの底面から離れた状態となるようにして、ヒータ33と一体化されたセンサ素子32がチャンバC2の内部に設置されるようにしてもよい。なお、この場合、センサ素子32およびヒータ33は、複数の信号伝達部材91(例えば、ワイヤーや端子片)を介してセラミック配線基板62の複数の配線に接続されることで、セラミック配線基板62に対してセンサ素子32およびヒータ33は宙吊り固定される。
また上記第1実施形態では、セラミック配線基板34の本体部61における下面61cと変換部12の上面12aとが図示しないセラミック接着剤を介して接触する形態を示した。しかし、図3に示すように、変換部12の上面12aが本体部61における下面61cから離れた状態となるとともに、変換部12が貫通孔21a,21bを塞ぐようにして、変換部12がチャンバC1の内部に設置されるようにしてもよい。なお、この場合、変換部12は、下面12bが図示しないセラミック接触剤を介してセラミック層12に接合される以外に、変換部12の側周面12cとセラミック層22との間にセラミック接着剤81を充填することで、チャンバC1に導入された被測定ガスを効率よく変換部12に接しられるようにしつつ、変換部12を空間S1の内部に固定するようにしている。
上記実施形態では、ガス流通管4およびガス流通管103が樹脂で形成されている形態を示したが、樹脂に限定されるものではなく、非金属材料であればよい。
上記実施形態では、差し込み部材23,24,43,44および差し込み部材121,122,123,124がセラミックで形成されている形態を示したが、差し込み部材は非金属材料で形成されていればよく、セラミックの他に例えば樹脂が挙げられる。しかし、ガスセンサ1,101における消費電力の増加が許容できる範囲内であれば、差し込み部材が金属材料で形成されていてもよい。
上記実施形態では、差し込み部材23,24,43,44および差し込み部材121,122,123,124がセラミックで形成されている形態を示したが、差し込み部材は非金属材料で形成されていればよく、セラミックの他に例えば樹脂が挙げられる。しかし、ガスセンサ1,101における消費電力の増加が許容できる範囲内であれば、差し込み部材が金属材料で形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、蓋体21、枠体22、セラミック配線基板34、枠体42、蓋体41を接合するにあたってセラミック接着剤を用いる形態や、セラミック層111,112,113,114,115,116,118,119を接合するにあたってセラミック接着剤を用いる形態を示したが、セラミック接着剤と同等以下の熱伝導率を有する非金属接着材(例えば、ガラス接着剤)を用いるようにしても良い。さらに、上記実施形態では、差し込み部材23,24,43,44および差し込み部材121,122,123,124がセラミック接着剤によりに接着される形態を示したが、接着剤は非金属接着剤であればよく、セラミック接着剤の他に例えばガラス接着剤が挙げられる。
また、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1…ガスセンサ、4…ガス流通管、11…セラミックユニット、12…変換部、21…蓋体、22…枠体、31…セラミックユニット、32…センサ素子、33…ヒータ、41…蓋体、42…枠体、101…ガスセンサ、102,102a,102b…セラミックユニット、103…ガス流通管、104…変換部、105…センサ素子、106…ヒータ、111,112,113,114,115,116,117,118,119…セラミック層、C1,C2,C11,C12…チャンバ
Claims (5)
- 複数の第1セラミック層を積層して形成され、自身の内部に被測定ガスを導入するための第1チャンバが設けられた第1セラミックユニットと、
前記第1チャンバ内に収容され、自身の内部を通過する前記被測定ガスに含まれる第1ガス成分を第2ガス成分に変換するように構成された変換部と、
複数の第2セラミック層を積層して形成され、自身の内部に、前記変換部を通過した前記被測定ガスを導入するための第2チャンバが設けられた第2セラミックユニットと、
前記第1セラミックユニットから排出された前記被測定ガスを、前記第2セラミックユニットの内部へ導入させるために、前記第1セラミックユニットと前記第2セラミックユニットとの間で前記被測定ガスを流通させるように構成された流通部と、
前記第2チャンバ内に収容され、前記被測定ガスに含まれる前記第2ガス成分を検出するように構成された検出部と、
前記変換部および前記検出部を加熱する単一のヒータとを備え、
前記ヒータにて生じる熱が前記第1セラミックユニットおよび前記第2セラミックユニットに伝導するように、前記第1セラミックユニット、前記第2セラミックユニットおよび前記ヒータが一体化されているガスセンサ。 - 請求項1に記載のガスセンサであって、
前記第1セラミック層および前記第2セラミック層は、室温における熱伝導率が35W/m・K以下のセラミックで形成されているガスセンサ。 - 請求項1または請求項2に記載のガスセンサであって、
前記流通部は、非金属材料で形成されているガスセンサ。 - 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のガスセンサであって、
前記流通部は、管状に形成され、
前記第1セラミックユニットには、前記流通部の一端と嵌合される第1差し込み部材が結合され、前記第2セラミックユニットには、前記流通部の他端と嵌合される第2差し込み部材が結合されており、
前記第1差し込み部材および前記第2差し込み部材は、非金属材料で形成されているガスセンサ。 - 請求項4に記載のガスセンサであって、
前記第1差し込み部材および前記第2差し込み部材はそれぞれ、非金属接着剤を介して、前記第1セラミックユニットおよび前記第2セラミックユニットに結合されているガスセンサ。
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