JP2019078456A - 熱交換器の汚れの評価方法。 - Google Patents

熱交換器の汚れの評価方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】汚れ易い熱交換器の性能を管理するためには、総括伝熱係数(U値)の推移を観察することが一般的になされているが、より直観的に理解のしやすい経時的に変化する汚れ係数を算出し評価管理する方法を提供する。【解決手段】定常的に運転されている熱交換器は汚れの発生によってその温度条件が変化するが、U値を構成する管内外の境膜伝熱係数の温度係数を用いて汚れ係数を計算し、経時的な汚れ係数の推移とその増加速度によって、その熱交換器の汚れを評価管理する。【選択図】図2

Description

本発明は熱交換器の運転中にその性能を低下する汚れの評価方法に関し、さら詳しくは性能低下の指標としてのU値の変化に変えて、より直感的に理解し易い汚れ係数とその増加速度によって評価管理する方法に関する。
いわゆるシェルアンドチューブ(胴&管:多管円筒式)型熱交換器は、工業的分野の熱回収に非常に役立っているが、運転中に管内壁外壁に汚れが堆積するため、その性能が低下することが多い。
この性能の低下は総括伝熱係数U値の低下で評価されるのが一般的であり、汚れの発生し易い熱交換器の運転管理データとして、数時間あるいは日毎に計算され管理されている。
このU値は両流体の出入口温度と質量流量から、(式1)のように計算することが出来、運転中に計算された熱交換器のU値の経時的低下は汚れの増加と理解される。
式1
Q=ms×cs×δTs=mt×ct×δTt=Ua×A×δTm ―――(式1)
ここで、Q:交換熱量、ms、cs、mt、ct、δTs、δTt:胴、管の質量流量とその比熱および出入口温度差
Ua:実総括伝熱係数、A:交換器の伝熱面積、δTm:両流体出入口の対数平均温度差
一方熱交換器の汚れは多種多様で、両流体に含まれる分散成分、溶解成分が管壁に沈着するとされているが、化学工場で運転されている熱交換器では、流体の有機成分の化学反応によって生じる場合も多く、化学反応汚れとして分類される。
この汚れを除去して熱交換器の性能を回復するためには、汚れ成分を薬剤等によって定期的に洗浄することがなされているが、ついには分解し洗浄後、再組立てをすることもあり、運転コストの増大につながる。
したがって、熱交換器の汚れの経時的変化を評価することは、熱交換プロセスの改善や洗浄等のメンテナンス作業の予測にとって重要な評価項目である。
この汚れは伝熱抵抗そのものであり、(式1)から計算される洗浄直後の清浄なUac値と運転経過後の汚れの進んだUadの値から、(式2)のような総括伝熱抵抗の差として表すことが出来る。
式2
Rf=1/Uad−1/Uac ――――(式2)
ここでRfは一定経時後の汚れ係数で、2つの総括伝熱抵抗の差として表現される。
しかし(式1)から計算したRfはUacの値にバラツキがあるため、汚れの小さい場合にはRfが負の値をとることもあり、汚れの進んだ条件下では、汚れの進行によって流体の温度条件が変化するため、精度が劣るという欠点を持っている。
一方総括伝熱抵抗1/Uaは、管内外の境膜伝熱抵抗と伝熱管の伝熱抵抗と内外の汚れ抵抗の和として、(式3)のようにあらわされ、さらに境膜伝熱係数は理論的に、機器形状とプロセス条件によって変わるレイノルズ数、プラントル数の関数として、計算される。
式3、4
1/Ua=1/ho+Rfo+t/x+1/hi+Rfi ――――(式3)
Rf=(Rfi+Rfo)=1/Ua −(1/ho+t/x+1/hi) ――――(式4)
ここで、ho、hi:胴側と管側の境膜伝熱係数、Rf=(Rfo+Rfi):汚れ係数(外側と内側の汚れ係数)、t/k:は管厚みの伝熱抵抗で、tは厚み、kは管材料の伝熱係数である。
(式3)の右辺の1/ho+Foと1/hi+Fiは管外側と管内側の伝熱抵抗であり、洗浄後運転開始された清浄な熱交換器の汚れ係数は、境膜抵抗に比べて非常に小さいが、汚れが進行すると境膜抵抗の数倍に達し、伝熱量を大きく低下させ、不経済な洗浄作業を余儀なくさせられる。
境膜伝熱係数hiとhoとt/xが判れば、機器形状因子とプロセス条件で決定される、汚れ係数がゼロのクリーンな条件でのUacが計算できる。
ここでそのho、hiの理論式の詳細について述べることは本発明の目的ではないので省略するが、熱交換器の設計ソフト、例えばHTIRを用いれば、熱交換器の形状因子、流体の物性、温度・流速条件を入力することで、hiとhoを計算し、熱交換器の性能を評価してくれる。
熱交換器の定常運転は、一定流量で定常運転がなされており、この状態でのho、hiの温度変化の関数形が判れば、汚れ係数が大きくなった時のUa値から、より精度の高いRf値を(式3)を用いて計算できる。
具体的には、熱交換器の設計ソフトの現実の運転結果の評定計算で得られたho、hiの温度の近似式から、運転条件の平均値の温度条件下でのho、hiを求め、この逆数に管の伝熱抵抗を加えた値を総括伝熱抵抗1/Uaから引き算して、(式4)のRfが求められ、その増加速度dRf/dが求められる。
全体のRfの継時変化を小さくすることが目的であるが、汚れの抑制を検討する、あるいは洗浄の方法を決定するにあたり、管内外の汚れ(RfoとRfi)の分配を知ることも非常に重要である。
例えば、管側の汚れが主体である場合、薬剤等による洗浄作業は管側のみで良いであろうし、管側と胴側の流体を入れ替えるような汚れ抑制方法も考えることが出来る。
本発明の方法は、Rfが管の内外のどちら側により多く起こるかを調べられるものではないが、汚れの分配を調査するプラント実験(例えば片側のみを洗浄する)などの評価には有効であろう。
Proceedings of International Conference on Heat Exchanger Fouling and Cleaning - 2015 (Peer-reviewed)
June 07 - 12, 2015, Enfield (Dublin), Ireland
Editors: M.R. Malayeri, H. Muller-Steinhagen and A.P. Watkinson
FOULING MONITORING IN POWER PLANT
Akiya Kuboyama , Takuya Kuwahara , Mitsutaka Nakamura and Shigeo Iwahashi
Mitsubishi Chemical Corporation, 3-10, Ushiodori, Kurashiki, Okayama, 712-8054, Japan
熱交換器の汚れによる性能低下を評価する手段として、運転データからUa値を計算しその推移を計測し、経時変化を評価するのに変えて、より直接的で制度の高い汚れ係数の増加の計算方法とその増加速度を計算する方法を提供する。
熱交換器の汚れ係数を運転データから計算するにあたり、あらかじめ当該熱交換器の両側境膜伝熱係数の温度関数を求め、この境膜伝熱抵抗と管厚みの伝熱抵抗を、汚れの起こっている総括伝熱抵抗から差し引くことにより、汚れ抵抗を算出・評価することで、汚れ量とその増加速度を明確に把握する方法。
熱交換器設計ソフトから計算した当該熱交換器の境膜伝熱係数と流体温度の関係の例 運転経過中のUa値の低下と汚れ係数に換算したRfの経時変化の例
以下本発明の形態を示し、実施例によって本発明の測定法を説明する。
外径が27.2mmで長さ5mのTube564本で、4パスの伝熱管を持ち、胴内径1000mmで黒図パスが12となるバッフルを持つBEM型熱交換器であって、この交換器が2基毎に出入口温度が測定されるシステムを持ったNo1とNo2ユニットから構成されている合計4基からなる熱交換システムである。
このシステムのNo1ユニットの胴側に55℃程度の低温流体(OilA)を90ton/hrで、No2ユニットの管側に120℃程度の高温流体(OilB)を86ton/hrで向流運転され、ユニット毎の出入口温度が測定されている。
このシステムの洗浄をした直後の運転におけるNo1ユニットの胴側(OilA)の入出口温度は56.8℃と81.28℃、管側(OilB)の入出口温度は96.94℃と72.91℃であり、(式1)にこの値を入れて計算したUa値は118.8kcal/m2-hr-℃であった。
同様にNo2ユニットのそれぞれの温度は、胴側81.28℃と105.32℃、管側121.03℃と96.94℃であり、この時のUa値は122.3と計算された。
上記のデータをもとに、熱交換器設計ソフト(HTRI)を用いて評定(Rating)を行い、その計算結果から胴側と管側の境膜伝熱係数と温度の関係を抽出し、図式化したのが図1である。
図1の4つの近似式は低温側から、No1、No2ユニットの胴側と管側の流体温度と境膜係数の関数形であり、熱交換器形状と流体プロセスによって確定されるものであり、式3に適用されるものである。
さらに詳しくは、ユニットの入出口の平均温度に対応する内外境膜係数を近似式から求め、式4を用いてRf
を求めることが出来る。
式4の管壁の熱伝導抵抗t/xは金属管の場合非常に小さく、かつ温度変化も少な区無視できるが、この事例では0.00005m2-hr-℃/kcalと固定値を与えている。
洗浄後のNo1、No2ユニットは運転を継続され、汚れによって熱交換器の性能が低下し。増加し両流体の温度も変化するが、この54日間の経時変化の実測値を図2に示した。
図2中、Ua値は曲線的に低下するのに対し、本発明の汚れ係数Rfはほぼ直線的に増加しており、汚れの進行が明確に理解できる。
図2左下部に示したように、運転初期のRfの増加量は14日間で0.01019であり、その増加速度は0.0051 (m2-hr-℃/kcal )/weekと表すことが出来、将来の汚れ係数を予測すると同時に、汚れ低減のための何らかの対策の効果もこの速度で表現することが出来る。
以上のように、本発明の汚れ評価方法によれば、より直感的な汚れの増加とその速度を評価計算することが可能であり、汚れの予測管理や低減対策の手法として有用である。


Claims (2)

  1. 運転中の熱交換器の汚れの程度を評価するに当たって、運転中の出入口温度と流量測定データと、あらかじめ用意した管内外境膜係数の温度相関式から汚れ係数を算出し、経時的な汚れ係数の推移とその増加速度によって熱交換器の汚れを評価管理する方法。
  2. 管内外の境膜伝熱係数の相関式を計算するに当たって、熱交換器の設計ソフトを用いる請求項1記載の熱交換器の汚れを評価管理する方法。
JP2017205398A 2017-10-24 2017-10-24 熱交換器の汚れの評価方法。 Pending JP2019078456A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114087915A (zh) * 2021-12-09 2022-02-25 北京中科华誉热泵设备制造有限公司 水源热泵换热器污垢热阻在线监控系统及控制方法

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