JP2019067121A - データ流通システム - Google Patents
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Abstract
【課題】IoTデバイスから取得したデータを流通するためのデータ流通システムを提供することを目的とする。【解決手段】IoTデバイスで計測した計測値の流通を行うデータ流通システムであって,データ流通システムは,少なくとも一以上のIoTデバイスを備えるデバイスネットワークから計測値を取得する取得処理部と,計測値を記憶するIoTデータ記憶部と,IoTデータ記憶部に記憶する計測値に対して,信頼性を確保する処理を実行する信頼性処理部と,信頼性処理部における信頼性を確保する処理を実行後の計測値を,データ利用者端末に対して送る送信処理部と,を有するデータ流通システムである。【選択図】 図1
Description
本発明は,IoTデバイスなどにより取得したデータを流通するためのデータ流通システムに関する。
近年,IoT技術が注目を浴びている。IoT技術とは,さまざまな計測対象にセンサなどのIoTデバイスを設置することで計測対象に関する計測値を収集し,それに基づいて,さまざまな情報処理を行う技術である。IoT技術は,そこで収集した計測値に基づくデータ分析処理を行うことで,計測対象などに対する最適な処理を実行することが可能であるなど,応用範囲が広い技術である。
従来は,自らが管理するIoTデバイスで計測した計測値を収集し,その計測値を分析することにとどまっていたので,収集できる計測値の範囲に限りがあった。そのため,データ分析も限定的なものにとどまらざるを得なかった。
そこで,IoTデバイスで計測した計測値を流通させるプラットフォームが検討されはじめ,たとえば下記特許文献1,特許文献2が存在している。
特許文献1,特許文献2のような従来のデータ流通のプラットフォームでは,IoTデバイスで計測した計測値を第三者に流通することができるので,必要な種類の計測値をその流通プラットフォームを介して取得することはできる点で有益である。
しかし,計測値を提供するIoTデバイスは,それぞれの設置者が設置しているので,提供される計測値の信頼性が必ずしも確保されているとはいえない。そこで,計測値の信頼性が確保されたデータ流通のプラットフォームが望まれている。
本発明は上記課題に鑑み,流通するデータの信頼性を確保したデータ流通システムを発明した。
第1の発明は,IoTデバイスで計測した計測値の流通を行うデータ流通システムであって,前記データ流通システムは,少なくとも一以上のIoTデバイスを備えるデバイスネットワークから計測値を取得する取得処理部と,前記計測値を記憶するIoTデータ記憶部と,前記IoTデータ記憶部に記憶する計測値に対して,信頼性を確保する処理を実行する信頼性処理部と,前記信頼性処理部における信頼性を確保する処理を実行後の計測値を,データ利用者端末に対して送る送信処理部と,を有するデータ流通システムである。
本発明のように構成することで,IoTデバイスが計測した計測値に対して,信頼性を確保する処理を実行した後の計測値を流通プラットフォームで流通させることができるので,従来よりも流通する計測値の信頼性を確保することができる。
上述の発明において,前記信頼性処理部は,前記デバイスネットワークにおけるIoTデバイスから取得した計測値に対して,平滑化処理を実行することで,信頼性を確保する処理を実行する,データ流通システムのように構成することができる。
IoTデバイスから取得した計測値に対する信頼性を確保する処理としてはさまざまなものがあるが,本発明のように平滑化処理を用いることができる。
上述の発明において,前記信頼性処理部は,前記デバイスネットワークにおけるIoTデバイスから取得した計測値に対して,精密度,故障率,S/N比,参照数のいずれか一以上の指標に基づいて平滑化処理を実行する,データ流通システムのように構成することができる。
精密度に基づく評価処理は,計測値のばらつき誤差が小さいIoTデバイスから取得した計測値はデータとしての信頼性が高いと考えられることに基づく。また,平均故障間隔が長いIoTデバイスから取得した計測値は,故障しにくいIoTデバイスからの計測値であるのでデータとしての信頼性が高いと考えられる。さらに,S/N比が高いIoTデバイスから取得した計測値はデータとしての信頼性が高いと考えられる。加えて,データ利用者によるデータ参照数が多いIoTデバイスはその信頼性が高いと多くの利用者が考えていることから,その信頼性が高いと考えられる。このように,平滑化処理を行う際にはこれらの指標に基づいて行うとよい。
上述の発明において,前記信頼性処理部は,前記デバイスネットワークにおけるIoTデバイスから取得した計測値に対して,平均計測値からの乖離を算出し,前記平均計測値からの乖離が小さい計測値を計測したIoTデバイスからの計測値を優先するように重み付けを行うことで,平滑化処理を実行する,データ流通システムのように構成することができる。
精密度に基づく評価処理を実行する場合には,本発明のような処理を実行することが好ましい。
上述の発明において,前記信頼性処理部は,前記デバイスネットワークにおけるIoTデバイスから取得した計測値に対して,ほかのデバイスネットワークにおけるIoTデバイスから取得した計測値を用いて補正処理を実行することで,信頼性を確保する処理を実行する,データ流通システムのように構成することができる。
信頼性を確保する処理としては,計測値に対する評価処理を行うほか,計測値に対する補正処理を実行してもよい。
上述の発明において,前記送信処理部は,前記信頼性処理部における処理を実行後の計測値を,前記デバイスネットワークにおける計測値として前記データ利用者端末に送る,データ流通システムのように構成することができる。
IoTデバイスで計測した計測値をそのまま送るのではなく,そのIoTデバイスが属するデバイスネットワークとしての計測値を送るようにしてもよい。それによって,より信頼性の高い計測値を送ることができる。
上述の発明において,前記送信処理部は,前記信頼性処理部における処理を実行後の計測値に加え,前記信頼性処理部における処理を実行する前の前記デバイスネットワークにおけるIoTデバイスの計測値を,前記データ利用者端末に送る,データ流通システムのように構成することができる。
信頼性処理部における信頼性の確保処理を実行した後の計測値だけではなく,その処理を実行する前の計測値も合わせて送ることで,データ利用者は自らの観点で計測値の利用を行うこともできる。また,信頼性確保処理の検証を行うこともでき,それによって,データ利用者の汎用性を確保することができる。
第1の発明は,本発明のプログラムをコンピュータに読み込ませて実行することで実現できる。すなわち,コンピュータを,少なくとも一以上のIoTデバイスを備えるデバイスネットワークから計測値を取得し,所定の記憶装置に記憶させる取得処理部,前記記憶装置に記憶する計測値に対して,信頼性を確保する処理を実行する信頼性処理部,前記信頼性処理部における信頼性を確保する処理を実行後の計測値を,データ利用者端末に対して送る送信処理部,として機能させるデータ流通プログラムである。
本発明のデータ流通システムを用いることで,流通するデータの信頼性が確保されたデータ流通プラットフォームが実現できる。
本発明のデータ流通システム1の全体の構成の一例を図1に示す。データ流通システム1では,データ流通プラットフォームとなる管理システム2を有している。管理システム2は,少なくとも一以上のセンサーなどのIoTデバイス3で構成されるデバイスネットワーク4から,IoTデータ(IoTデバイス3で計測した計測値を含むデータ)を取得し,管理する。そして,IoTデータの利用を所望するデータ利用者端末5に対して,IoTデータを送信する。
データ流通システム1における管理システム2などは,コンピュータを用いて実現される。図2にコンピュータのハードウェア構成の一例を模式的に示す。コンピュータは,プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置70と,情報を記憶するRAMやハードディスクなどの記憶装置71と,情報を表示するディスプレイなどの表示装置72と,情報の入力が可能なキーボードやマウスなどの入力装置73と,演算装置70の処理結果や記憶装置71に記憶する情報をインターネットやLANなどのネットワークを介して送受信する通信装置74とを有している。
コンピュータがタッチパネルディスプレイを備えている場合には,表示装置72と入力装置73とが一体的に構成されていてもよい。タッチパネルディスプレイは,たとえばタブレット型コンピュータやスマートフォンなどの可搬型通信端末などで利用されることが多いが,それに限定するものではない。
タッチパネルディスプレイは,そのディスプレイ上で,直接,所定の入力デバイス(タッチパネル用のペンなど)や指などによって入力を行える点で,表示装置72と入力装置73の機能が一体化した装置である。
本発明のデータ流通システム1は一台のコンピュータによって実現されていてもよいが,その一部または全部の機能が複数のコンピュータによって実現されていてもよい。この場合のコンピュータとして,たとえばクラウドサーバであってもよい。
本発明における各手段は,その機能が論理的に区別されているのみであって,物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。
デバイスネットワーク4は,少なくとも一以上のIoTデバイス3が一群として管理されているネットワークである。デバイスネットワーク4には,同一種類(同一のデータフォーマット)のIoTデバイス3が一群として管理されている。たとえば,あるビニールハウスに設置されているそのビニールハウス内の気温を計測するセンサー群が,一つのデバイスネットワーク4とされる。デバイスネットワーク4は複数あり,それぞれが管理システム2で管理される。デバイスネットワーク4における各IoTデバイス3は,管理システム2に対して計測値を送信する。この送信の際には,好ましくは,計測値のほか,デバイスネットワーク4,IoTデバイス3を識別する識別情報,計測した日時情報などがIoTデータに含まれていてもよい。IoTデバイス3としては各種のセンサーが一般的であるが,それに限定するものではない。
データ利用者端末5は,IoTデータを利用することを所望する利用者が利用するコンピュータである。IoTデータとは,IoTデバイス3が計測した計測値および/または計測値に対して管理システム2が評価をした後の計測値を含むデータである。
データ流通システム1は,デバイスネットワーク管理部20とデバイスネットワーク情報記憶部21と取得処理部22とIoTデータ記憶部23と信頼性処理部24と検索処理部25と送信処理部26とを有する。
デバイスネットワーク管理部20は,デバイスネットワーク4,IoTデバイス3を管理する。たとえば新しいデバイスネットワーク4が追加,削除,修正等がされた場合に,その処理を実行する。
デバイスネットワーク情報記憶部21は,デバイスネットワーク4,IoTデバイス3に関する情報を記憶する。すなわちデバイスネットワーク4の識別情報,デバイスネットワーク4にあるIoTデバイス3のデータフォーマットの種別,データ種別(たとえば気温,水温,湿度などの計測しているデータの種類),デバイスネットワーク4やそこに属するIoTデバイス3の設置場所,所在場所,設置者などの関連する情報のほか,デバイスネットワーク4内にあるIoTデバイス3の識別情報,IoTデバイス3の型式番号,データの計測間隔,計測期間などのIoTデバイス3に関連する情報を記憶する。
取得処理部22は,各デバイスネットワーク4における各IoTデバイス3から計測値を含むIoTデータを受け付け,後述するIoTデータ記憶部23に記憶させる。たとえばIoTデータに含まれるデバイスネットワーク4の識別情報,IoTデバイス3の識別情報などに基づいて,経時的にIoTデータを後述するIoTデータ記憶部23に記憶させる。
なお,管理システムは,各デバイスネットワークを構成するIoTデバイスからLPWA方式などの低電力で広域のIoT向けの無線通信(多くは低速通信)で直接,計測値を含むIoTデータを取得してもよいし,IoTデバイスがIoT向けの無線通信で所定のコンピュータに計測値を含むIoTデータを送信後,そのコンピュータからインターネットなどを介してIoTデータを取得してもよい。
IoTデータ記憶部23は,各デバイスネットワーク4における各IoTデバイス3から受け付けたIoTデータを経時的に記憶する。IoTデータは,デバイスネットワーク4,IoTデバイス3,計測した日時情報に対応づけて記憶されていることが好ましいが,それに限定されない。また,IoTデータ記憶部23は,後述する信頼性処理部24における評価処理が実行された後の評価後IoTデータを対応づけて記憶しているとさらによい。さらに,IoTデータを取得しているデータ利用者の識別情報を対応づけて記憶していてもよい。
信頼性処理部24は,IoTデータ記憶部23に記憶するIoTデータについて,その信頼性の評価処理および/またはIoTデータにおける計測値に対する補正処理などの信頼性を確保するための処理を実行する。IoTデータの評価処理にはさまざまなものがあるが,計測値における異常値や欠損を除去するほか,精密度,故障率(安定度),S/N比,参照数などの各種の信頼性の評価指標に基づいて,IoTデータの信頼性を評価してもよい。IoTデータの信頼性の評価処理として,同一のデバイスネットワーク4におけるIoTデバイス3の計測値に対して平滑化処理を実行することで評価処理を行うことが好ましい。
精密度に基づく評価処理は,計測値のばらつき誤差が小さいIoTデバイス3から取得した計測値はデータとしての信頼性が高いと考えられることに基づく。たとえばIoTデバイス3が温度センサーである場合,同一のデバイスネットワーク4に属する温度センサーは,ほぼ同一の計測対象(たとえば同一のビニールハウス内の気温)を計測している。そこで,同一のデバイスネットワーク4に属する各温度センサーの計測値を平均し,その平均値との差の乖離に基づいて,同一のデバイスネットワーク4に属するほかの温度センサーとの信頼性の優劣を決定する。これによって,同一のデバイスネットワーク4において,各IoTデバイス3の個別の精密度以上のデータ精密度とすることができる。
故障率(安定度)に基づく評価処理は,平均故障間隔が長いIoTデバイス3から取得した計測値はデータとしての信頼性が高いと考えられることに基づく。たとえばIoTデバイス3の稼働時間と不稼働時間(故障時間)から平均故障間隔を算出し,データの信頼性の優劣を決定する。なお,IoTデバイス3の稼働時間,不稼働時間は,本来,IoTデバイス3から計測値を取得しなければならないにもかかわらず,計測値を取得できない時間である。
S/N比に基づく評価処理は,S/N比が高いIoTデバイス3から取得した計測値はデータとしての信頼性が高いと考えられることに基づく。たとえばIoTデバイス3としてイメージセンサーや音響センサーの場合,センサー自体から得たS/N比,または計測値に基づいて算出したS/N比に基づいて,データの信頼性の優劣を決定する。
参照数に基づく評価処理は,データ利用者によるデータ取得数が多いIoTデバイス3はその信頼性が高いと考えられることに基づく。IoTデバイス3の計測値を参照(取得)するデータ利用者はIoTデータ記憶部23に記憶されているので,それに基づいてデータの信頼性の優劣を決定する。
信頼性処理部24におけるこれらの評価処理はあくまでも一例であって,これらに限定するものではない。また一つの評価処理ではなく,複数の評価処理を組み合わせて実行してもよい。
信頼性処理部24における補正処理については後述する。
検索処理部25は,データ利用者端末5から所望するIoTデータの検索条件を受け付け,それに対応するIoTデバイス3および/またはデバイスネットワーク4をデバイスネットワーク情報記憶部21を検索し,結果として返す。検索条件としては,たとえば,IoTデバイス3のデータフォーマット,データ種別(たとえば気温,水温,湿度など),IoTデバイス3やデバイスネットワーク4の所在場所,設置者,データの計測間隔,計測期間など各種あり,任意に設定が可能である。
送信処理部26は,データ利用者端末5から選択されたIoTデバイス3および/またはデバイスネットワーク4から取得し,IoTデータ記憶部23に記憶するIoTデータを送信する。送信するIoTデータとしては,信頼性処理部24による評価処理前のIoTデータ(IoTデバイス3から取得したIoTデータ),評価処理後のIoTデータの双方またはいずれか一方でよい。また評価処理前のIoTデータと,評価処理後のIoTデータとではそれぞれのIoTデータに対する取得価格が相違していてもよく,たとえば評価処理前または評価処理後のIoTデータの取得価格が高額に設定されていてもよい。
つぎに本発明のデータ流通システム1の処理プロセスの一例を図3乃至図5のフローチャートを用いて説明する。
まず管理システム2にデバイスネットワーク4を追加する場合の処理プロセスの一例を図3のフローチャートを用いて説明する。
デバイスネットワーク4を新しく追加する場合,デバイスネットワーク4の管理者は,所定のコンピュータから管理システム2にアクセスし,デバイスネットワーク4の登録処理を実行する。すなわちデバイスネットワーク4に関する情報,たとえばデバイスネットワーク4の識別情報,デバイスネットワーク4にあるIoTデバイス3のデータフォーマットの種別,デバイスネットワーク4におけるIoTデバイス3がどのような場所に設置されているかなどの関連する情報を登録する。これを受け付けたデバイスネットワーク管理部20は,デバイスネットワーク情報記憶部21に記憶させ,デバイスネットワーク4の設定を受け付ける(S100)。
また,デバイスネットワーク4の管理者は,所定のコンピュータから,デバイスネットワーク4に追加するIoTデバイス3に関する情報,たとえばデバイスネットワーク4内にあるIoTデバイス3の識別情報,IoTデバイス3の型式番号などのIoTデバイス3に関連する情報を登録する。これを受け付けたデバイスネットワーク管理部20は,デバイスネットワーク情報記憶部21に記憶させ,デバイスネットワーク4にIoTデバイス3を追加する(S110)。
以上のような処理を実行することで,管理システム2が管理するデバイスネットワーク4が更新される。
なお,デバイスネットワーク4を新たに追加せず,既存のデバイスネットワーク4に新たなIoTデバイス3を追加する場合には,IoTデバイス3を追加するデバイスネットワーク4を特定し,そのデバイスネットワーク4においてS110における処理を実行すればよい。
つぎにIoTデバイス3から取得したIoTデータに対する評価処理を実行する場合の処理プロセスの一例を図4のフローチャートを用いて説明する。
各デバイスネットワーク4における各IoTデバイス3は,逐次または定期的にIoTデバイス3で計測した計測値を含むIoTデータを管理システム2に送る。そして取得処理部22は,各IoTデバイス3から送られたIoTデータを取得し(S200),IoTデータ記憶部23に記憶させる(S210)。
そして信頼性処理部24は,取得処理部22で取得したIoTデータまたはIoTデータ記憶部23に記憶したIoTデータに対して,逐次または所定のタイミングで評価処理を実行する(S220)。
たとえば評価処理として,精密度に基づく評価処理を実行する場合を説明する。この場合,計測値のばらつき誤差が小さいIoTデバイス3からの計測値の信頼性が高いと定め,平均値からの乖離が少ないIoTデバイス3からの計測値が優先的に処理されるように,重み付けをする処理を実行する。
たとえばあるデバイスネットワーク4において,4つのIoTデバイス3(センサー)があり,各IoTデバイス3から取得した計測値に基づく処理を行う場合を説明する。なお計測値としては,室温の場合を示す。図6に4つのIoTデバイス3から取得した計測値を示す。
そして,差分値Δvjが小さいセンサーjを順位が高くなるような重み係数wjを割り当てる。この重み係数wjは如何なるように算出してもよいが,たとえば,数2で示される。なお,ここでは4つのセンサに対する演算なのでkを1から4までとしているが,これはセンサーの数に応じて変更する。
(数2)
(数2)
信頼性処理部24が,図6の場合の計測値に,数1および数2を用いて重み係数wjの評価処理を行った結果を図7に示す。
このように算出した重み係数wjに基づいて,信頼性処理部24は,当該デバイスネットワーク4における評価後の計測値を算出し,デバイスネットワーク4における評価後の計測値としてIoTデータ記憶部23に記憶させる。
たとえば,i番目の計測値に対する補正値vi’は,各センサーの計測値に重み係数wjを乗算したものの総和を,重み係数wjの総和で除算して算出する。これは数3で示される。なお,ここでは4つのセンサに対する演算なのでkを1から4までとしているが,これはセンサーの数に応じて変更する。
(数3)
(数3)
信頼性評価処理部24が,図6の場合の計測値に重み係数wjを用いて算出するデバイスネットワーク4における評価後の計測値vi’(補正値)を図8に示す。この計測値vi’が,デバイスネットワーク4における評価後の計測値となる。
つぎにデータ利用者端末5からIoTデータの検索条件を受け付け,該当するIoTデータを送る場合の処理プロセスの一例を図5のフローチャートを用いて説明する。
まずIoTデータを管理システム2から取得することを希望するデータ利用者は,データ利用者端末5から管理システム2に対してアクセスをし,所望するIoTデータの検索条件を受け付ける(S300)。
検索処理部25は,データ利用者端末5から検索条件を受け付けると,該当するデバイスネットワーク4,IoTデバイス3をデバイスネットワーク情報記憶部21から検索し(S310),検索条件に該当するデバイスネットワーク4,IoTデバイス3を検索結果として,データ利用者端末5に返す。なお,検索条件を受け付けるほか,デバイスネットワーク情報記憶部21におけるデバイスネットワーク4やIoTデバイス3の一部または全部の情報をデータ利用者端末5で表示させ,そこから選択可能とさせてもよい。
そしてデータ利用者端末5において,IoTデータを取得するデバイスネットワーク4/IoTデバイス3が選択されると,それを受け付けた送信処理部26は,対応するIoTデータをIoTデータ記憶部23から抽出し,データ利用者端末5に送信する(S320)。
送信処理部26がこの際に送信するIoTデータとしては,信頼性処理部24による評価処理前のIoTデータ(IoTデバイス3から取得したIoTデータ),評価処理後のIoTデータの双方またはいずれか一方でよい。また,有料にてIoTデータを提供する場合には,所定の決済処理を実行してもよい。
以上のような処理を実行することで,評価処理を実行したIoTデータをデータ利用者端末5は取得することができ,信頼性が高いIoTデータを取得することができる。
本発明の信頼性確保処理の別の実施態様として,たとえば計測値に補正処理を行うこともできる。たとえばIoTデバイス3としてGPS装置であり,計測値として,GPS信号に基づく測定距離の場合を説明する。
GPS信号などの通信衛星から受信する信号は,電子層や気象状況などの影響を受けてノイズが派生する。そのため,通信衛星からの信号をほかのセンシングデータ(電離層状況や対流圏状況など)を利用することでノイズを除去すれば,補正したIoTデータを提供できる。
一般的なGPS装置による測位では,
測定距離=光速×(GPS装置時計−GPS衛星時計)+観測誤差
で表される。そして,観測誤差は,
観測誤差=電離層遅延+対流圏遅延+その他の誤差
で表される。
測定距離=光速×(GPS装置時計−GPS衛星時計)+観測誤差
で表される。そして,観測誤差は,
観測誤差=電離層遅延+対流圏遅延+その他の誤差
で表される。
そこで観測誤差に関係するデータを,管理システム2におけるほかのデバイスネットワーク4の計測値を適用することで,観測誤差の影響を減少させる。すなわち,電離層遅延は,電離層の状態の影響で太陽活動,季節,時間帯,緯度などの条件によって大きく変動するので,日時情報,緯度情報などの計測値をほかのデバイスネットワーク4(GPS装置のデバイスネットワーク4とはコトンルデバイスネットワーク4)から取得する。また,対流圏遅延は大気の水蒸気量によって変動するので,GPS装置が所在する付近の大気の水蒸気量を計測するデバイスネットワーク4から計測値を取得する。
そして信頼性処理部24は,GPS装置のデバイスネットワーク4とは異なるデバイスネットワーク4からの観測誤差に関連する計測値に基づいて,カルマンフィルター等の補正処理を,GPS装置で取得した測定距離に実行する。このように補正した測定距離をIoTデータ記憶部23に記憶させる。これによって,観測誤差を考慮した測定距離(補正後の計測値)を提供することが可能となる。
以上のように,あるデバイスネットワーク4のIoTデバイス3の計測値に対し,あらかじめ管理システム2の管理者が設定した,ほかのデバイスネットワーク4におけるIoTデバイス3の計測値(信頼性処理部24における処理を実行前の計測値,信頼性処理部24における処理を実行後の計測値のいずれでもよい)に基づく補正処理を実行することで,より正確な計測値の提供が可能となり,流通するIoTデータの信頼性の確保につながる。
本発明のデータ流通システム1を用いることで,流通するデータの信頼性が確保されたデータ流通プラットフォームが実現できる。
1:データ流通システム
2:管理システム
3:IoTデバイス
4:デバイスネットワーク
5:データ利用者端末
20:デバイスネットワーク管理部
21:デバイスネットワーク情報記憶部
22:取得処理部
23:IoTデータ記憶部
24:信頼性処理部
25:検索処理部
26:送信処理部
70:演算装置
71:記憶装置
72:表示装置
73:入力装置
74:通信装置
2:管理システム
3:IoTデバイス
4:デバイスネットワーク
5:データ利用者端末
20:デバイスネットワーク管理部
21:デバイスネットワーク情報記憶部
22:取得処理部
23:IoTデータ記憶部
24:信頼性処理部
25:検索処理部
26:送信処理部
70:演算装置
71:記憶装置
72:表示装置
73:入力装置
74:通信装置
Claims (8)
- IoTデバイスで計測した計測値の流通を行うデータ流通システムであって,
前記データ流通システムは,
少なくとも一以上のIoTデバイスを備えるデバイスネットワークから計測値を取得する取得処理部と,
前記計測値を記憶するIoTデータ記憶部と,
前記IoTデータ記憶部に記憶する計測値に対して,信頼性を確保する処理を実行する信頼性処理部と,
前記信頼性処理部における信頼性を確保する処理を実行後の計測値を,データ利用者端末に対して送る送信処理部と,
を有することを特徴とするデータ流通システム。 - 前記信頼性処理部は,
前記デバイスネットワークにおけるIoTデバイスから取得した計測値に対して,平滑化処理を実行することで,信頼性を確保する処理を実行する,
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ流通システム。 - 前記信頼性処理部は,
前記デバイスネットワークにおけるIoTデバイスから取得した計測値に対して,精密度,故障率,S/N比,参照数のいずれか一以上の指標に基づいて平滑化処理を実行する,
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデータ流通システム。 - 前記信頼性処理部は,
前記デバイスネットワークにおけるIoTデバイスから取得した計測値に対して,平均計測値からの乖離を算出し,
前記平均計測値からの乖離が小さい計測値を計測したIoTデバイスからの計測値を優先するように重み付けを行うことで,平滑化処理を実行する,
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のデータ流通システム。 - 前記信頼性処理部は,
前記デバイスネットワークにおけるIoTデバイスから取得した計測値に対して,ほかのデバイスネットワークにおけるIoTデバイスから取得した計測値を用いて補正処理を実行することで,信頼性を確保する処理を実行する,
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のデータ流通システム。 - 前記送信処理部は,
前記信頼性処理部における処理を実行後の計測値を,前記デバイスネットワークにおける計測値として前記データ利用者端末に送る,
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のデータ流通システム。 - 前記送信処理部は,
前記信頼性処理部における処理を実行後の計測値に加え,前記信頼性処理部における処理を実行する前の前記デバイスネットワークにおけるIoTデバイスの計測値を,前記データ利用者端末に送る,
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のデータ流通システム。 - コンピュータを,
少なくとも一以上のIoTデバイスを備えるデバイスネットワークから計測値を取得し,所定の記憶装置に記憶させる取得処理部,
前記記憶装置に記憶する計測値に対して,信頼性を確保する処理を実行する信頼性処理部,
前記信頼性処理部における信頼性を確保する処理を実行後の計測値を,データ利用者端末に対して送る送信処理部,
として機能させることを特徴とするデータ流通プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017191649A JP2019067121A (ja) | 2017-09-29 | 2017-09-29 | データ流通システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017191649A JP2019067121A (ja) | 2017-09-29 | 2017-09-29 | データ流通システム |
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ID=66337924
Family Applications (1)
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JP2017191649A Pending JP2019067121A (ja) | 2017-09-29 | 2017-09-29 | データ流通システム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2019067121A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102153342B1 (ko) * | 2019-06-13 | 2020-09-08 | 유메이 주식회사 | IoT수집데이터의 노이즈를 소거한 가공 데이터 획득 시스템 |
-
2017
- 2017-09-29 JP JP2017191649A patent/JP2019067121A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102153342B1 (ko) * | 2019-06-13 | 2020-09-08 | 유메이 주식회사 | IoT수집데이터의 노이즈를 소거한 가공 데이터 획득 시스템 |
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