JP2019065761A - Piston of engine - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、エンジンのピストンに関する。 The present invention relates to a piston of an engine.
従来、エンジンの停止中に電動過給機を駆動させ、空気を圧縮および昇温させてエンジンの暖機を行う技術が知られている(例えば、特許文献1)。 Conventionally, there is known a technique of driving an electric turbocharger while the engine is stopped, and compressing and raising air to warm up the engine (for example, Patent Document 1).
特許文献1に記載された技術では、電動過給機によって圧縮された空気が吸気通路やインタークーラを介してシリンダに導入されるが、シリンダ内におけるピストンの位置によって暖機の進行にばらつきが生じる可能性がある。
In the technique described in
そこで、本発明は、エンジンに暖機用の空気を導入した際に暖機の進行にばらつきが生じることを抑制することができるエンジンのピストンを提供することを目的とする。 Then, an object of this invention is to provide the piston of the engine which can suppress that dispersion | variation arises in progress of warm-up when air for warming-up is introduce | transduced into an engine.
上記課題を解決するために、本発明のエンジンのピストンは、燃焼室に臨む冠面と、クランク室に臨む背面とを連通させる連通路と、エンジンの停止時に連通路を開放する開放位置と、エンジンの駆動時に連通路を塞ぐ封鎖位置との間を移動する可動部材と、を備える。 In order to solve the above problems, the piston of the engine according to the present invention has a communication passage communicating the crown surface facing the combustion chamber with the back surface facing the crank chamber, an open position opening the communication passage when the engine is stopped, And a movable member that moves between a closed position that blocks the communication passage when the engine is driven.
また、可動部材は、エンジンオイルの油圧によって、開放位置から封鎖位置に移動されてもよい。 Also, the movable member may be moved from the open position to the closed position by the hydraulic pressure of the engine oil.
また、連通路に交差して形成され、エンジンの駆動時にエンジンオイルが供給される油圧室を備え、可動部材は、油圧室内に収容されてもよい。 In addition, the communication passage may be formed to intersect the communication passage, and may be provided with a hydraulic chamber to which engine oil is supplied when the engine is driven, and the movable member may be accommodated in the hydraulic chamber.
また、油圧室内に設けられ、可動部材を封鎖位置から開放位置に向かう方向に付勢する弾性部材を備え、可動部材は、エンジンの駆動時にエンジンオイルの油圧によって、弾性部材の付勢力に抗して開放位置から封鎖位置に移動され、エンジンの停止時に弾性部材の付勢力によって封鎖位置から開放位置に移動されてもよい。 The movable member further includes an elastic member provided in the hydraulic chamber and urging the movable member in a direction from the closed position toward the open position. The movable member resists the urging force of the elastic member by the hydraulic pressure of the engine oil when the engine is driven. It may be moved from the open position to the closed position and from the closed position to the open position by the biasing force of the elastic member when the engine is stopped.
また、油圧室と、ピストンピンが挿入されるピストンピン穴とを連通させる油回路と、を備え、油回路は、エンジンオイルを油圧室に流通させてもよい。 The hydraulic circuit may further include an oil circuit for communicating the hydraulic pressure chamber with the piston pin hole into which the piston pin is inserted. The oil circuit may cause engine oil to flow through the hydraulic pressure chamber.
また、上記課題を解決するために、本発明のエンジンのピストンは、燃焼室に臨む冠面と、クランク室に臨む背面とを連通させる連通路と、エンジンの停止時に連通路を開放し、エンジンの駆動時に連通路を閉鎖する可動部材と、を備える。 Further, in order to solve the above problems, the piston of the engine of the present invention opens the communication passage when the engine is stopped, and the communication passage connecting the crown surface facing the combustion chamber with the back surface facing the crank chamber And a movable member that closes the communication passage when the motor is driven.
本発明によれば、エンジンに暖機用の空気を導入した際に暖機の進行にばらつきが生じることを抑制することができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, when air for warming-up is introduce | transduced into an engine, it can suppress that dispersion | variation arises in progress of warming-up.
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。 Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. The dimensions, materials, and other specific numerical values and the like shown in this embodiment are merely examples for facilitating the understanding of the invention, and do not limit the present invention unless otherwise specified. In the specification and the drawings, elements having substantially the same functions and configurations will be denoted by the same reference numerals to omit repeated description, and elements not directly related to the present invention will not be illustrated. Do.
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態におけるエンジン暖機システム100を説明する概略図である。なお、図1中、信号の流れを破線の矢印で示す。
First Embodiment
FIG. 1 is a schematic view illustrating an engine warm-up
図1に示すように、エンジン暖機システム100には、エンジン1が設けられる。エンジン1は、クランクシャフト2を挟んで2つのシリンダブロック3にそれぞれ形成されたシリンダボア3aが対向して配された水平対向4気筒エンジンである。
As shown in FIG. 1, the engine warm-
シリンダブロック3には、クランクケース4が一体形成されるとともに、クランクケース4とは反対側にシリンダヘッド5が固定されている。クランクシャフト2は、2つのクランクケース4によって形成されたクランク室6内に回転自在に支持される。
A
シリンダボア3aには、コネクティングロッド7を介してクランクシャフト2に連結されたピストン8が摺動可能に収容されている。そして、エンジン1では、シリンダボア3aと、シリンダヘッド5と、ピストン8の冠面8a(図5参照)とによって囲まれた空間が燃焼室9として形成される。
A
シリンダヘッド5には、吸気ポート10および排気ポート11が燃焼室9に連通するように形成される。吸気ポート10と燃焼室9との間には、吸気バルブ12の先端が位置し、排気ポート11と燃焼室9との間には、排気バルブ13の先端が位置している。
An
また、エンジン1には、シリンダヘッド5およびヘッドカバー14に囲まれたカム室内に、吸気バルブ用カム15および排気バルブ用カム16が設けられる。吸気バルブ用カム15は、吸気バルブ12の他端に当接されており、回転することで吸気バルブ12を軸方向に移動させる。これにより、吸気バルブ12は、吸気ポート10と燃焼室9との間を開閉する。排気バルブ用カム16は、排気バルブ13の他端に当接されており、回転することで排気バルブ13を軸方向に移動させる。これにより、排気バルブ13は、排気ポート11と燃焼室9との間を開閉する。
In the
吸気ポート10の上流側には、インテークマニホールド17を含む吸気流路18が連通される。また、排気ポート11の下流側には、エキゾーストマニホールド19を含む排気流路20が連通される。燃焼室9から排出された排気ガスは、排気ポート11を介してエキゾーストマニホールド19で集約され、排気流路20に導かれる。
An
吸気流路18には、エアクリーナ21、吸気制御バルブ25、後述する電動過給機22のコンプレッサインペラ22c、インタークーラ前バルブ28、インタークーラ23、スロットルバルブ24およびインテークマニホールド17が上流側から順に設けられる。ここで、吸気流路18のうち、コンプレッサインペラ22cよりも上流側を上流側吸気流路18aと称し、コンプレッサインペラ22cよりも下流側を下流側吸気流路18bと称する。
An
電動過給機22は、モータ22aと、シャフト22bと、コンプレッサインペラ22cとを含んで構成される。モータ22aは、電力が供給されることで駆動する。シャフト22bは、モータ22aと接続され、モータ22aの駆動によって回転する。コンプレッサインペラ22cは、シャフト22bと接続され、シャフト22bと一体回転する。
The
また、コンプレッサインペラ22cは、モータ22aの駆動によって回転することで、エアクリーナ21で塵や埃などの不純物が除去された空気(吸気)を圧縮して下流側吸気流路18bに供給する。
Further, the
インタークーラ23は、コンプレッサインペラ22cで圧縮されて昇温された空気を冷却する。冷却された空気は、スロットルバルブ24、インテークマニホールド17および吸気ポート10を介して燃焼室9に導かれる。
The
スロットルバルブ24は、不図示のアクチュエータによって開度が調整されることで、燃焼室9に供給される空気の流量を可変する。
The
吸気制御バルブ25は、エンジン1の駆動中は開放状態になっており、エアクリーナ21を介して外部から吸い込まれる空気の流量を調節することなく下流側に通過させる。また、吸気制御バルブ25は、詳しくは後述するエンジン暖機中に開度が調整されることで、外部から吸い込まれる空気(吸気)の流量を調整する。
The
また、吸気流路18には、コンプレッサインペラ22cを迂回するエアバイパス流路26が設けられる。エアバイパス流路26の一端は、上流側吸気流路18aにおける吸気制御バルブ25とコンプレッサインペラ22cとの間に接続される。また、エアバイパス流路26の他端は、下流側吸気流路18bにおけるインタークーラ23とスロットルバルブ24との間に接続される。
Further, an
エアバイパス流路26には、エアバイパスバルブ27が介装される。エアバイパスバルブ27は、開度が調整されることで、エアバイパス流路26を流通する圧縮された空気の流量を調整する。エアバイパスバルブ27は、エンジン1の駆動時、運転者がアクセルを放してスロットルバルブ24が閉鎖されるときに開放され、下流側吸気流路18bの圧力が過剰となることを防止する。なお、エンジン1の暖機中におけるエアバイパスバルブ27の詳細な制御については、後述する。
An
下流側吸気流路18bには、電動過給機22によって圧縮された空気をクランクケース4内(クランク室6内)へと導入させるクランクケース流路29が設けられる。クランクケース流路29の一端は、下流側吸気流路18bにおけるインタークーラ前バルブ28よりも上流側に接続される。また、クランクケース流路29の他端は、クランクケース4に接続され、クランク室6に連通される。
The
また、エンジン暖機システム100には、インタークーラ前バルブ28およびクランクケースバルブ30を含んで構成されるクランクケースバルブ機構200が設けられる。
Further, the engine warm-up
インタークーラ前バルブ28は、下流側吸気流路18bにおけるインタークーラ23よりも上流側に設けられる。インタークーラ前バルブ28は、エンジン1の駆動中は開放状態になっており、空気の流量を調節することなく下流側に通過させる。また、インタークーラ前バルブ28は、詳しくは後述するエンジン暖機中に閉鎖状態になることで、空気を下流側(インタークーラ23側)に流通させない。
The
クランクケースバルブ30は、クランクケース流路29の上流端(コンプレッサインペラ22c側)に介装される。クランクケースバルブ30は、エンジン1の駆動中は閉鎖状態になっており、空気(吸気)をクランクケース流路29に流通させない。また、クランクケースバルブ30は、詳しくは後述するエンジン暖機中に開度が調整されることで、クランクケース流路29を流通する空気の流量を調整する。なお、インタークーラ前バルブ28およびクランクケースバルブ30の詳細な制御については、後述する。
The
エンジン1では、燃焼室9に導かれた吸気と、不図示のインジェクタから噴射された燃料との混合気が、シリンダヘッド5に設けられた不図示の点火プラグによって所定のタイミングで点火されて燃焼される。かかる燃焼により、ピストン8がシリンダボア3a内で往復運動を行い、その往復運動が、コネクティングロッド7を通じてクランクシャフト2の回転運動に変換される。
In the
また、燃焼により発生した排気ガスは、排気ポート11、排気流路20を介して車外へ排出される。排気流路20には、上流側の触媒31と下流側の触媒32とが設けられる。上流側の触媒31および下流側の触媒32は、排気流路20を流通する排気ガスを浄化する。なお、上流側の触媒31および下流側の触媒32は、触媒機能付きのフィルタ装置であってもよい。
Further, the exhaust gas generated by the combustion is discharged to the outside of the vehicle through the
また、排気流路20における上流側の触媒31および下流側の触媒32の間には、EGR(Exhaust Gas Recirculation)流路33の一端が接続される。上流側吸気流路18aにおける吸気制御バルブ25およびコンプレッサインペラ22cの間には、EGR流路33の他端が接続される。EGR流路33は、排気流路20を流通する排気ガスの一部を上流側吸気流路18aに還流させる(以下、還流させた排気ガス(空気)を「EGRガス」と称する)。
Further, one end of an EGR (Exhaust Gas Recirculation)
EGR流路33には、EGRクーラ34およびEGRバルブ35が上流側から順に設けられる。EGRクーラ34は、EGRガスを冷却する。EGRバルブ35は、開度が調整されることで、EGR流路33を流通するEGRガスの流量を調整する。なお、EGRバルブ35の詳細な制御については、後述する。
In the
また、EGR流路33には、EGRクーラ34を迂回するバイパス流路36が設けられる。バイパス流路36の上流側と、EGR流路33とを接続する箇所には、流路切り替えバルブ37が設けられる。流路切り替えバルブ37は、EGRクーラ34またはバイパス流路36のどちらかにEGRガス(空気)を流通させるように、流路を切り替える。
Further, the
また、エンジン暖機システム100には、クランクケース4内と燃焼室9とを連通および遮断させるシリンダ内連通機構38が設けられる。
Further, the engine warm-up
シリンダ内連通機構38は、クランクシャフト2、コネクティングロッド7、ピストン8、および、コネクティングロッド7に対してピストン8を回転自在に支持するピストンピン40(図4参照)によって構成される。ここで、図2〜図6を用いて、シリンダ内連通機構38について説明する。
The in-
図2は、クランクシャフト2を説明するための図である。図2に示すように、クランクシャフト2は、クランクジャーナル2a、クランクアーム2bおよびクランクピン2cが一体形成される。クランクジャーナル2aは、軸受を介してクランクケース4に回転自在に支持される。クランクアーム2bは、クランクジャーナル2aおよびクランクピン2cの間に設けられ、クランクジャーナル2aに対してクランクピン2cを偏心させる。クランクピン2cは、ピストン8と同等の数だけ(ここでは、4つ)設けられ、コネクティングロッド7を回転自在に支持する。
FIG. 2 is a view for explaining the
クランクピン2cには、クランクシャフト2の軸方向の中央に、クランクシャフト2の内部でエンジンオイルが流通するオイル流路から外周面2dまで貫通したオイル孔2eが形成される。オイル孔2eは、オイル流路を流通したエンジンオイルを外周面2dに導く。また、クランクピン2cの外周面2dには、クランクシャフト2の軸方向の中央に、周方向に亘ってオイル溝2fが形成される。オイル溝2fは、クランクピン2cの外周面2dにおいてオイル孔2eと繋がっている。したがって、オイル溝2fは、オイル孔2eを流通してクランクピン2cの外周面2dまで到達したエンジンオイルで満たされる。
In the
図3は、コネクティングロッド7を説明するための図である。図3に示すように、コネクティングロッド7は、ビックエンド7a、スモールエンド7bおよびコネクティングロッド軸7cが一体形成される。ビックエンド7aは、クランクシャフト2におけるクランクピン2cの外径よりも若干径が大きい結合孔7dが形成され、クランクピン2cが結合孔7dに結合されることで、クランクシャフト2に回転自在に支持される。スモールエンド7bは、ピストンピン40の外径よりも若干径が大きい挿通孔7eが形成され、挿通孔7eにピストンピン40が挿通されることで、ピストンピン40を介してピストン8を回転自在に支持する。コネクティングロッド軸7cは、ビックエンド7aおよびスモールエンド7bの間に位置し、ビックエンド7aおよびスモールエンド7bを繋ぐ。
FIG. 3 is a view for explaining the connecting
コネクティングロッド軸7cには、ビックエンド7aの結合孔7dと、スモールエンド7bの挿通孔7eとを連通させる油回路7fが形成される。油回路7fは、コネクティングロッド軸7cにおける幅方向(クランクシャフト2の軸方向)の中央に形成される。油回路7fは、クランクシャフト2にコネクティングロッド7が支持された際に、クランクピン2cに形成されたオイル溝2fと対向する位置に一端7gが開口している。これにより、クランクピン2cのオイル溝2fに満たされたエンジンオイルは、一端7gから油回路7fを通じて他端7hに導かれる。
The connecting
また、油回路7fは、後述するピストンピン40を介して、ピストン8を支持した際に、ピストンピン40に形成されたピストンピン溝40f(図4参照)と対向する位置に他端7hが開口している。
In addition, when the
図4は、ピストンピン40を説明するための図である。図4に示すように、ピストンピン40は、内部が中空(中空部)である略円筒形状に形成される。そして、ピストンピン40における内周面と外周面との間には、軸方向に沿って油回路40aが設けられる。なお、油回路40aは、ピストンピン40の一方の側面40bから、軸方向に沿って、他方の側面40cまで到達しないように削られることにより形成され、一方の側面40b側がプラグ40dで封止される。
FIG. 4 is a view for explaining the
また、ピストンピン40には、軸方向の中央に連通孔40eおよびピストンピン溝40fが形成される。連通孔40eは、油回路40aから外周面まで貫通している。また、ピストンピン溝40fは、ピストンピン40の外周面において周方向に亘って形成される。そして、連通孔40eおよびピストンピン溝40fは、ピストンピン40の外周面において繋がっている。したがって、コネクティングロッド7の油回路7fを流通したエンジンオイルは、油回路7fの他端7hからピストンピン溝40fに排出され、ピストンピン溝40fおよび連通孔40eを介して油回路40aに導かれる。
Further, in the
また、ピストンピン40には、油回路40aから外周面まで貫通した2つの連通孔40gが設けられる。2つの連通孔40gは、ピストンピン40の軸方向において中央を基準として対称の位置に形成される。
The
また、ピストンピン40には、2つのピストンピン溝40hが設けられる。ピストンピン溝40hは、ピストンピン40の外周面において周方向に亘って形成される。ピストンピン溝40hは、ピストンピン40の外周面において連通孔40gと繋がっている。したがって、ピストンピン溝40hは、油回路40aおよび連通孔40gを流通してピストンピン40の外周面まで到達したエンジンオイルで満たされる。なお、油回路40aを設けることなく、連通孔40eおよび連通孔40gをピストンピン40の中空部まで貫通させ、中空部の両端をプラグで封止することで、中空部を油回路40aの代わりとして用いるようにしてもよい。
The
図5は、ピストン8を説明する図である。図5(a)は、ピストン8の断面図(斜視図)である。図5(b)は、ピストン8を冠面8a側から(図5(a)中、高さ方向上方から)見た概略図である。なお、図5(a)では、弾性部材41を断面にせずに示す。また、図5(b)では、位置関係を明確にするため、ピストン8の外形形状を細線で示し、ピストン8の内部に関する構造および部品を太線で示す。また、以下では、図5に示すように、ピストン8の摺動方向を高さ方向、空気が吸気ポート10から排気ポート11へ流通する方向を移動方向、移動方向と垂直に交わる方向を幅方向として説明する。
FIG. 5 is a view for explaining the
ピストン8は、第1キャビティ8bおよび第2キャビティ8cを有する、二段キャビティピストンである。第1キャビティ8bおよび第2キャビティ8cは、冠面8aに形成される窪みである。第1キャビティ8bは、冠面8a側から見た形状が略円形状であり、ピストン8の軸中心に形成される。第2キャビティ8cは、第1キャビティ8bよりも深い窪みである。第2キャビティ8cは、冠面8a側から見た形状が移動方向に長い略楕円形状であり、第1キャビティ8bよりも中心(高さ方向から見た中心)が吸気ポート10側に位置している。第1キャビティ8bは、タンブル流の形成を促進する吸気のガイドとして機能し、第2キャビティ8cは、噴霧された燃料を不図示の点火プラグに導くガイドとして機能する。
The
また、ピストン8には、ピストンピン穴8e、油回路8f、油圧室8gおよび連通路39が形成される。ピストンピン穴8eは、ピストンピン40の外径よりも若干径が大きく、ピストンピン40が挿通される。油回路8fは、一端がピストンピン穴8eに連通され、他端が油圧室8gに連通される。
Further, in the
油回路8fは、ピストンピン穴8eと連通する位置において、ピストンピン40がピストン8に挿通された際に、ピストンピン40のピストンピン溝40hと対向する位置に形成される(例えば、図5(b)に示すように2つ)。したがって、ピストンピン溝40hに満たされたエンジンオイルは、油回路8fを通って油圧室8gに導かれる。
The
油圧室8gは、ピストン8の摺動方向(図5(a)および図5(b)中、高さ方向)に直交する移動方向に沿って形成される。具体的には、油圧室8gは、同幅部8hおよび縮幅部8jで構成される。同幅部8hは、移動方向に長い立方体形状に形成される。油圧室8gの一端8kは、正方形に形成される。縮幅部8jは、同幅部8hの他端に連続して形成される。縮幅部8jは、移動方向において同幅部8hと離隔するに連れて、幅方向が短くなる三角柱形状に形成される。なお、ピストン8は、ピストンリング溝8pが形成される位置で一度径方向(図5(a)および図5(b)中、移動方向および幅方向)に切断され、油圧室8gが形成される。そして、切断部分は、油圧室8gが形成された後(弾性部材41および可動部材42が収容された後)に、電子ビーム溶接によって溶接される。
The
油圧室8gは、他端8n側(縮幅部8j)に油回路8fが連通されている。具体的には、油圧室8gは、縮幅部8jが油回路8fと連通する。また、油圧室8gは、移動方向における一端8kから所定の距離だけ離隔した位置で、連通路39と交差(直交)している。
In the
また、油圧室8g内には、弾性部材41および可動部材42が設けられる。弾性部材41は、一端が油圧室8g内の一端8kに接して設けられる。弾性部材41は、伸縮可能な部材であり、例えば、スプリングが用いられる。また、弾性部材41の長さ(図5(a)中、移動方向の長さ)は、伸縮されていない状態(自然長)のときに、油圧室8g内の一端8kから連通路39を超えるまでの長さを有する。
Further, in the
可動部材42は、油圧室8g内において油圧室8gが延在する方向(図5(a)中、移動方向)に、移動可能に設けられる。可動部材42は、立方体形状に形成される。可動部材42は、高さ方向の長さおよび幅方向の長さが同幅部8h(油圧室8g)の高さ方向の長さおよび幅方向の長さと概ね同等に形成される。したがって、可動部材42は、油圧室8g内を移動する際に、縮幅部8j内には進入しない。
The
また、可動部材42の幅方向および移動方向の長さは、少なくとも後述する連通路39の直径よりも長く形成される。なお、可動部材42の詳細な機能(動き)については、後述する。
Further, the length in the width direction and the movement direction of the
また、可動部材42には、内部に油回路42aが形成されている。油回路42aは、高さ方向および移動方向に延在するL字型に形成される。油回路42aの一端42bは、可動部材42の底面(図5(a)中、背面8mと対向する面)に開口している。また、油回路42aの一端42bは、可動部材42の幅方向の中央、かつ、弾性部材41と対向する可動部材42の側面42eから所定の距離だけ隔離した位置に設けられ、詳しくは後述するように、エンジン1の駆動時に連通路39と連通する。
Further, an
油回路42aの他端42cは、可動部材42における油圧室8gの他端8nと対向する側面42dに開口している。また、油回路42aの他端42cは、可動部材42の側面42dの中央に設けられる。なお、油回路42aの直径は、可動部材42が弾性部材41の付勢力に抗して動くことができれば、どのような大きさでもよい。
The
連通路39は、燃焼室9に臨む冠面8aと、クランク室6に臨む背面8mとを連通させるように形成される。連通路39は、冠面8aにおける移動方向の排気ポート11側であって、例えば、第2キャビティ8cが形成される場所とは異なる(第2キャビティ8cが形成される場所には重ならない)位置に形成される。また、連通路39は、油圧室8gと直交するように設けられる。なお、連通路39は、直径が油圧室8gの幅方向の長さよりも短く形成され、図5(b)に示すように、ピストン8の上方(冠面8a側)から見た際に、油圧室8gの幅(図5(b)中、幅方向)内にすべてが位置するように油圧室8gと交差している。
The
図6は、ピストン8の略断面図(図5(b)におけるVI−VI断面図)である。図6(a)は、エンジン1の駆動時の状態を示し、図6(b)は、エンジン1の停止時の状態を示す。なお、図5(a)同様、弾性部材41を断面にせずに示す。
6 is a schematic cross-sectional view of the piston 8 (VI-VI cross-sectional view in FIG. 5 (b)). FIG. 6 (a) shows a state when the
エンジン1が駆動しているとき、エンジンオイルは、シリンダ内連通機構38によって、クランクシャフト2、コネクティングロッド7の油回路7f、ピストンピン40の油回路40a、ピストン8の油回路8fの順に流通し、油圧室8g内へと導かれる。そして、油圧室8gに導かれたエンジンオイルは、油圧(図6(a)中、白抜き矢印で示す)によって、弾性部材41の付勢力に抗して、可動部材42を油圧室8gの一端8k側(弾性部材41側)へと移動させる。そうすると、可動部材42は、連通路39を閉鎖(遮断)する位置(封鎖位置)へと移動する。なお、弾性部材41の付勢力は、油圧によって可動部材42から受ける力よりも弱く設定されている。
When the
可動部材42が封鎖位置に移動すると、連通路39は閉鎖される。これにより、ピストン8は、エンジン1が駆動している際に、燃焼室9とクランク室6とが連通されてしまうことを防止することができる。
When the
また、油回路42aの一端42bは、油圧室8gより下方の連通路39と連通する。そして、エンジンオイルは、図6(a)中、黒塗り矢印で示すように、油回路8f、油回路42aおよび連通路39を介して、ピストン8外へと排出される。ピストン8外へとエンジンオイルが排出されることにより、油回路8fには、エンジン1の駆動中、常に新しいエンジンオイルが導かれることになる。これにより、ピストン8(特に冠面8a)は、ピストン8内を流通するエンジンオイルによって常に冷却される。
Further, one
そして、エンジン1が停止すると、エンジンオイルの供給が停止されるため、油圧室8g内に貯留されたエンジンオイルはピストン8外へと排出される。したがって、図6(b)に示すように、可動部材42は、弾性部材41の付勢力(図6(b)中、白抜き矢印で示す)によって、油圧室8gの他端8n側である、連通路39を開放(連通)する位置(開放位置)へと移動する。つまり、連通路39は開放(連通)される。これにより、ピストン8は、図6(b)中、黒塗り矢印で示すように、クランクケース4内と、燃焼室9とを連通させることができる。
Then, when the
このように、シリンダ内連通機構38は、エンジン1が駆動しているときには、連通路39を閉鎖(遮断)することにより、クランク室6と燃焼室9とを遮断することができる。
As described above, when the
一方で、シリンダ内連通機構38は、エンジン1が停止すると、連通路39を開放(連通)し、クランク室6と燃焼室9とを連通させることができる。
On the other hand, when the
ところで、燃焼室9にとって、連通路39のような孔が設けられることは、本来望ましくないことである。そのため、燃焼室9を形成する一部であるピストン8に連通路39を設けると燃焼効率が悪くなってしまうおそれがある。
By the way, the provision of a hole such as the
一方、効率の悪いエンジン暖機を行うと、エンジン1の暖機が遅くなったり、エンジン1を十分に暖められなかったりし、排気ガスの悪化や、燃費の悪化などを引き起こしてしまうおそれがある。すなわち、連通路39を設けた場合、燃焼室9の燃焼効率とエンジン暖機とがトレードオフの関係になる。そのため、本実施形態の連通路39は、ピストン8の冠面8aのうち、最も燃焼効率に悪影響を与えない箇所である、第2キャビティ8c以外の位置に(第2キャビティ8cと重ならないように)設けられる。これにより、燃焼室9での燃焼効率への影響を最小限にするとともに、後述するエンジン暖機の効率を向上させることができる。
On the other hand, if the inefficient engine warm-up is performed, warm-up of the
図1に戻り説明すると、エンジン暖機システム100には、制御装置110が設けられる。制御装置110には、第1圧力センサ(圧力センサ)50、第2圧力センサ52、第1温度センサ54、第2温度センサ56、第3温度センサ58、第4温度センサ60およびエンジン起動スイッチセンサ62が接続される。
Referring back to FIG. 1, the engine warm-up
第1圧力センサ50は、下流側吸気流路18bにおけるインタークーラ23とスロットルバルブ24との間に設けられ、下流側吸気流路18b内の圧力を測定する。また、第1圧力センサ50は、下流側吸気流路18b内の圧力(圧力P1)に応じた検出信号を制御装置110に送信する。
The
第2圧力センサ52は、上流側吸気流路18aにおけるEGR流路33の接続箇所よりも下流側に設けられ、上流側吸気流路18a内の圧力を測定する。また、第2圧力センサ52は、上流側吸気流路18a内の圧力(圧力P2)に応じた検出信号を制御装置110に送信する。
The
第1温度センサ54は、シリンダブロック3内に設けられ、エンジン1内を流通する冷却水の温度を測定する。また、第1温度センサ54は、エンジン1内の温度(温度T1)に応じた検出信号を制御装置110に送信する。
The
第2温度センサ56は、上流側吸気流路18aにおける吸気制御バルブ25よりも上流側に設けられ、吸気される空気(吸気)の温度を測定する。また、第2温度センサ56は、吸気(外気)の温度(温度T2)に応じた検出信号を制御装置110に送信する。
The
第3温度センサ58は、インテークマニホールド17内に設けられ、インテークマニホールド17内を流通する空気の温度を測定する。また、第3温度センサ58は、インテークマニホールド17内の温度(温度T3)に応じた検出信号を制御装置110に送信する。
The
第4温度センサ60は、上流側の触媒31に設けられ、上流側の触媒31内を流通する空気(排気)の温度を測定する。また、第4温度センサ60は、上流側の触媒31内の温度(温度T4)に応じた検出信号を制御装置110に送信する。
The
エンジン起動スイッチセンサ62は、不図示のエンジン起動スイッチがオンされると、エンジン起動スイッチがオンされたことを示すエンジン起動スイッチオン信号を制御装置110に送信する。また、エンジン起動スイッチセンサ62は、エンジン起動スイッチがオフされると、エンジン起動スイッチがオフされたことを示すエンジン起動スイッチオフ信号を制御装置110に送信する。
When the engine start switch (not shown) is turned on, the engine
制御装置110は、例えば、ECU(Engine Control Unit)であり、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路で構成され、エンジン1全体を制御する。また、制御装置110は、エンジン1を含む車両全体の動作を制御するほか、駆動制御部112、吸排気バルブ制御部114、バルブ制御部116、流路切り替えバルブ制御部118および電動過給機制御部120としても機能する。以下では、エンジン暖機システム100の具体的な動作について説明する。
The
図7は、暖機中の空気の流れを示す説明図である。図7中、黒塗り矢印は、吸気系統を流通する空気の流れを示す。図7中、白抜き矢印は、排気系統を流通する空気の流れを示す。ここで、吸気系統とは、吸気ポート10、吸気流路18、およびエアバイパス流路26を指し、排気系統とは、排気ポート11、排気流路20、EGR流路33およびバイパス流路36を指す。
FIG. 7 is an explanatory view showing the flow of air during warm-up. Black arrows in FIG. 7 indicate the flow of air flowing through the intake system. White arrows in FIG. 7 indicate the flow of air flowing through the exhaust system. Here, the intake system refers to the
ここで、エンジン起動スイッチがオンされる(エンジン起動スイッチオン信号を受信する)と、駆動制御部112は、エンジン1を始動させることになるが、エンジン1が低温である場合、エンジンオイルの粘性が高く、エンジン1の始動性が低下してしまう。そこで、エンジン暖機システム100では、エンジン起動スイッチがオンされた際に、エンジン暖機実行条件が成立している場合、エンジン暖機を実行する。なお、エンジン暖機実行条件は、エンジン1内の温度(温度T1)が予め設定された低温とされる所定の温度よりも低いことである。なお、エンジン暖機システム100による暖機は、エンジン1の燃焼室9を暖機することで、外気温が低いときでも始動時の燃焼を安定させることを第1の目的として行われる。
Here, when the engine start switch is turned on (the engine start switch on signal is received), the
駆動制御部112は、エンジン起動スイッチセンサ62より送られてきたエンジン起動スイッチオフ信号を受信すると、エンジン1を停止させる。このとき、吸排気バルブ制御部114は、エンジン暖機を実行する前段階として、エンジン1の始動時にエンジン暖機を実行するか否かに拘わらず、吸気バルブ12および排気バルブ13が共に開放状態(オーバーラップ状態)になるようにエンジン1を停止制御する。これにより、エンジン1では、吸気ポート10と燃焼室9とが連通された状態が維持される。また、エンジン1では、排気ポート11と燃焼室9とが連通された状態が維持される。また、エンジン1が停止されることで、シリンダ内連通機構38は、クランク室6と燃焼室9とを、連通路39を介して連通させる。
When the
その後、エンジン起動スイッチがオンされた(エンジン起動スイッチオン信号を受信した)際に、駆動制御部112は、エンジン暖機実行条件が成立しているかを判定する。そして、エンジン暖機実行条件が成立したと判定した場合、駆動制御部112は、エンジン1を始動させずに、制御装置110の各部にエンジン暖機を実行させる。
After that, when the engine start switch is turned on (the engine start switch on signal is received), the
エンジン暖機が開始されると、バルブ制御部116は、スロットルバルブ24、エアバイパスバルブ27、クランクケースバルブ30およびEGRバルブ35を開放させる。また、バルブ制御部116は、吸気制御バルブ25およびインタークーラ前バルブ28を閉鎖させる。
When engine warm-up is started, the
また、流路切り替えバルブ制御部118は、空気がバイパス流路36を流通するように、流路切り替えバルブ37を制御する。
Further, the flow path switching
そして、電動過給機制御部120は、予め設定された一定の電力で電動過給機22を駆動させる。このとき、吸気制御バルブ25が閉鎖状態であり、エアバイパスバルブ27およびEGRバルブ35が開放状態であることにより、電動過給機22を駆動させた際、コンプレッサインペラ22cは、エアバイパス流路26およびEGR流路33から空気を吸気する。
Then, the electric
このように、吸気バルブ12および排気バルブ13が開放状態で維持され、各バルブの開閉状態が制御されることで、図7に黒塗り矢印と白抜き矢印で示すように、エンジン1内(燃焼室9)を含む、空気が循環する循環流路が形成されることになる。
As described above, the
ここで、電動過給機22の圧縮比について説明する。図8は、電動過給機22が駆動する際の効率のマップを示す図である。図8中は、縦軸に圧力比を示し、横軸に流量を示す。圧力比とは、電動過給機22を流通する空気の圧力と、電動過給機22によって圧縮された空気の圧力との比である。流量とは、電動過給機22によって圧縮された空気の質量流量である。図8を用いて、クランクケースバルブ30の制御を説明する。また、図8中、破線は、電動過給機22の効率(動力効率)を示している。なお、それぞれの動力効率線a〜dは、等しい動力効率を示す。また、図8中、一点鎖線は、電動過給機22に入力される電力を示している。なお、それぞれの一点鎖線で示される電力線は、等しい電力を示す。
Here, the compression ratio of the
図8に示すように、電動過給機22の動力効率は、図中中央に向かうに連れて効率が高くなる。例えば、動力効率線aで囲まれる内側の領域では、電動過給機22は、85%以上の効率で駆動する。また、電動過給機22は、動力効率線bで囲まれる内側の領域では80%〜85%の効率で、動力効率線cで囲まれる内側の領域では75%〜80%の効率で、動力効率線dで囲まれる内側の領域では70%〜75%の効率で駆動する。
As shown in FIG. 8, the power efficiency of the
動力効率線aで囲まれる内側の領域Aは、電動過給機22が通常で駆動される場合の動力効率を示す。上述したように、動力効率線aで囲まれる内側の領域では、電動過給機22は、例えば、85%以上の効率で駆動する。そのとき、電動過給機22が駆動することによって生じる発熱は10%程度となる。よって、電動過給機22は、領域A内で駆動することにより、効率よく空気を圧縮することができる。
An inner area A surrounded by the power efficiency line a indicates the power efficiency when the
一方で、動力効率線b、動力効率線c、動力効率線dの順に、動力効率線aから遠くなるにつれて、電動過給機22が駆動することにより生じる発熱量は多くなる。発熱量の上昇に伴って、電動過給機22の動力効率は悪化するものの、発熱によるエネルギーが吸気流路18を流通する空気に伝達され、空気の温度は上昇する。
On the other hand, as the power efficiency line b, the power efficiency line c, and the power efficiency line d become farther from the power efficiency line a in this order, the amount of heat generated by the drive of the
ここで、図8中、低で示す実線で囲まれた領域は、高で示す実線で囲まれた領域(電動過給機22が通常で駆動される場合)に対して、効率の悪い(低効率の)領域である。なお、図8中、左側の領域を領域Bとし、右側の領域を領域Cとする。ただし、領域Bおよび領域Cでは、電動過給機22の効率はほぼ等しい。
Here, in FIG. 8, the area surrounded by the solid line indicated by low is not efficient (low) with respect to the area surrounded by the solid line indicated by high (when the
領域Bおよび領域Cでは、電動過給機22から生じる発熱量はほぼ同じである。しかし、電動過給機22に供給される電力が同一である場合、領域Bでは、領域Aに比べ、より空気は圧縮され、流量は減少する。一方で、領域Cでは、領域Aに比べ、空気が圧縮されず、流量は増加する。したがって、領域Bで電動過給機22を駆動させる方が、領域Cで電動過給機22を駆動させる場合よりも、圧縮による温度上昇分だけ、空気を高温にすることができる。
In the area B and the area C, the calorific value generated from the
そこで、クランクケースバルブ30は、電動過給機22が領域Bで駆動するようなバルブ径に設定されている。これにより、エンジン暖機システム100は、空気の温度が最も高くなる領域Bで電動過給機22を駆動させることになり、エンジン1を早期に暖機することができる。
Therefore, the
また、電動過給機22が駆動していることにより、EGR流路33内は負圧となる。EGR流路33内が負圧となるため、空気は、排気流路20より下流(下流側の触媒32より下流側)には排出され難くなる。そのため、一度暖めた空気が外気により冷却されることなく再び暖機に用いることができる。
In addition, since the
また、ピストン8において、連通路39は、第2キャビティ8cに重ならないように設けられている。つまり、連通路39は、排気ポート11側に設けられている。そのため、電動過給機22によって圧縮され暖められた空気は、吸気ポート10側に設けられる場合に比べ、長い間燃焼室9内にとどまることができる、エンジン1をより早期に暖機することができる。
Further, in the
また、クランクケース流路29により、電動過給機22で圧縮され暖められた空気は、クランクケース流路29を流通して、エンジン1内(クランク室6内)に直接導かれる。そして、エンジン1は、導かれた空気の熱によって暖められる。エンジン1を通過した空気は、エアバイパス流路26、あるいは排気流路20およびEGR流路33を流通し、上流側吸気流路18aに還流される。また、エンジン1を通過した空気は、排気流路20およびEGR流路33を流通する過程で、EGRクーラ34を迂回して上流側吸気流路18aに還流される。
Further, the air compressed and heated by the
このように、エンジン1内に直接暖められた空気を導入することで、吸気流路18やインタークーラ23やインテークマニホールド17を介す場合よりもより早く(効率的に)エンジン1を暖めることができる。また、ピストン8において暖められた空気(暖機用の空気)が連通路39を通過することから、暖機時におけるピストン8の位置の影響を受け難くなり、暖機の進行にばらつきが生じることを抑制することができる。
Thus, by introducing the warmed air directly into the
そして、電動過給機制御部120は、インテークマニホールド17内の温度(温度T3)が、外気の温度(温度T2)を基準とした閾値Th1以上になるまでエンジン1を暖機する。なお、閾値Th1は、外気の温度(温度T2)よりも高い値であり、かつ、外気の温度(温度T2)によって異なる値となっており、外気の温度(温度T2)が低い場合の閾値Th1は、外気の温度(温度T2)が高い場合のそれよりも相対的に低くなる。
Then, the electric
ところで、エンジン1を暖機する際、上流側の触媒31を、エンジン1と同時に暖機させることができる。上流側の触媒31を暖めることで、エンジン1の駆動直後の燃料噴射量低減や暖機の早期化が可能になり、燃費の向上や排気ガスの浄化性能の向上へと繋がる。
By the way, when the
そこで、エンジン暖機システム100では、エンジン1および吸気系統が暖機されたとされる、エンジン暖機保温条件が成立している場合、上流側の触媒31の暖機を実行する。なお、エンジン暖機保温条件は、インテークマニホールド17内の温度(温度T3)が、閾値Th1以上の温度であり、かつ、上流側の触媒31の温度(温度T4)が予め設定された閾値Th2よりも低いことである。
Therefore, in the engine warm-up
バルブ制御部116は、エンジン暖機保温条件が成立したと判定した場合、エンジン1および吸気系統が暖機されたとして、エアバイパスバルブ27を閉鎖する。
If the
これにより、電動過給機22で圧縮され暖められた空気は、吸気系統(図7中、黒塗り矢印)に流通されず、排気系統(図7中、白抜き矢印)のみを流通することとなる。そのため、上流側の触媒31を集中して暖機することができる。
As a result, the air compressed and heated by the
そして、電動過給機制御部120は、上流側の触媒31の温度(温度T4)が閾値Th2以上の温度になるまで上流側の触媒31を暖機する。
Then, the electric
そして、駆動制御部112は、インテークマニホールド17内の温度(温度T3)が閾値Th1以上の温度、かつ、上流側の触媒31の温度(温度T4)が閾値Th2以上になった場合に、エンジン暖機終了条件が成立したとして上流側の触媒31およびエンジン暖機を終了させ、エンジン1を駆動(始動)させる。
Then, when the temperature in the intake manifold 17 (temperature T3) is equal to or higher than the threshold Th1 and the temperature (temperature T4) of the
(エンジン暖機処理)
次に、エンジン暖機システム100による、エンジン暖機処理の流れについて説明を行う。図9は、エンジン1の停止時におけるエンジン暖機処理を説明するフローチャートである。
(Engine warm-up process)
Next, the flow of the engine warm-up process by the engine warm-up
まず、駆動制御部112は、エンジン起動スイッチセンサ62から送信される信号に基づいて、エンジン起動スイッチがオフされたか否かを判定する(S10)。そして、エンジン起動スイッチがオフされたと判定されれば(ステップS10におけるYES)、吸排気バルブ制御部114は、吸気バルブ12および排気バルブ13を開放状態(オーバーラップ状態)に制御する(S12)。その後、駆動制御部112は、エンジン1を停止させ(S14)、当該エンジン1の停止時におけるエンジン暖機処理を終了する。
First, the
一方で、駆動制御部112は、エンジン起動スイッチがオフされていないと判定した場合(ステップS10におけるNO)は、エンジン起動スイッチがオフされたと判定されるまで、ステップS10の処理を繰り返す。
On the other hand, when the
図10は、エンジン1の始動時におけるエンジン暖機処理を説明するフローチャートである。このエンジン1の始動時におけるエンジン暖機処理は、エンジン起動スイッチがオンされた場合に実行される処理である。
FIG. 10 is a flow chart for explaining an engine warm-up process at the start of the
エンジン起動スイッチがオンされた場合、駆動制御部112は、エンジン暖機実行条件が成立しているか否かを判定する(S20)。なお、エンジン暖機実行条件が成立しているか否かの判断に、温度T2を加えてもよい。この場合、温度T1および温度T2がそれぞれに対して設定された温度(閾値)以下であるときにエンジン暖機実行条件が成立していると判定する。
When the engine start switch is turned on, the
そして、エンジン暖機実行条件が成立していると判定されれば(ステップS20におけるYES)、バルブ制御部116は、スロットルバルブ24、エアバイパスバルブ27、クランクケースバルブ30およびEGRバルブ35を開放し、吸気制御バルブ25およびインタークーラ前バルブ28を閉鎖する(S22)。また、流路切り替えバルブ制御部118は、空気がバイパス流路36を流通するように、流路切り替えバルブ37を制御する。そして、電動過給機制御部120は、電動過給機22を所定の電力で駆動させる(S24)。
Then, if it is determined that the engine warm-up execution condition is satisfied (YES in step S20), the
そして、バルブ制御部116は、温度T3が閾値Th1以上であるか否かを判定する(S28)。そして、温度T3が閾値Th1以上であると判定されれば(ステップS28におけるYES)、バルブ制御部116は、温度T4が閾値Th2未満であるか否かを判定する(S30)。つまり、バルブ制御部116は、ステップS28およびステップS30において、エンジン暖機保温条件が成立しているか否かを判定している。
Then, the
一方で、温度T3が閾値Th1以上でない(閾値Th1未満である)と判定されれば(ステップS28におけるNO)、エンジン1は充分な温度まで暖機されていないということになり、エンジン1が充分な温度まで暖機された(温度T3が閾値Th1以上になる)と判定されるまで、ステップS28の処理を繰り返す。
On the other hand, if it is determined that temperature T3 is not higher than threshold Th1 (less than threshold Th1) (NO in step S28),
また、温度T4が閾値Th2未満でない(閾値Th2以上である)と判定されれば(ステップS30におけるNO)、上流側の触媒31は充分な温度まで暖機されているということになり、駆動制御部112は、エンジン暖機を終了する。そして、バルブ制御部116は、クランクケースバルブ30およびEGRバルブ35を閉鎖し、吸気制御バルブ25およびインタークーラ前バルブ28を開放する。また、流路切り替えバルブ制御部118は、空気がEGRクーラ34を流通するように、流路切り替えバルブ37を制御する(S36)。
Further, if it is determined that the temperature T4 is not less than the threshold Th2 (equal to or higher than the threshold Th2) (NO in step S30), the
そして、駆動制御部112は、エンジン1を駆動(始動)させ(S38)、当該エンジンの始動時におけるエンジン暖機処理を終了する。つまり、エンジン暖機を行う過程で上流側の触媒31も充分に暖機されたので(エンジン暖機終了条件が成立したので)、エンジン1を保温することなくエンジン1を駆動させる。
Then, the
そして、エンジン暖機保温条件が成立したと判定されれば(ステップS28およびステップS30におけるYES)、バルブ制御部116は、エアバイパスバルブ27を閉鎖させる(S32)。次に、バルブ制御部116は、温度T4が閾値Th2以上であるか否かを判定する(S34)。そして、温度T4が閾値Th2以上であると判定されれば(ステップS34におけるYES)、駆動制御部112は、エンジン暖機を終了する。そして、バルブ制御部116は、クランクケースバルブ30およびEGRバルブ35を閉鎖し、吸気制御バルブ25およびインタークーラ前バルブ28を開放する。また、流路切り替えバルブ制御部118は、空気がEGRクーラ34を流通するように、流路切り替えバルブ37を制御する(S36)。そして、駆動制御部112は、エンジンを駆動(始動)させ(S38)、エンジン1の始動時におけるエンジン暖機処理を終了する。つまり、バルブ制御部116は、ステップS28、ステップS30およびステップS34において、エンジン暖機終了条件が成立しているか否かを判定している。
Then, if it is determined that the engine warm-up keeping condition is satisfied (YES in step S28 and step S30), the
一方で、温度T4が閾値Th2未満であると判定されれば(ステップS34におけるNO)、バルブ制御部116は、ステップS34の処理を繰り返す。なお、エンジン始動前におけるエンジン暖機システム100による暖機時にあっては、エンジン1内の温度(冷却水温度)を示す温度T1に基づいて燃焼室9の温度を精度良く把握するのは困難である。そこで、本実施形態にあっては、エンジン暖機の終了の判定に、インテークマニホールド17内の温度T3、換言すれば、燃焼室9に供給される空気の温度を用いるようにした。また、燃焼室9の熱容量を勘案し、温度T3が閾値Th1に達してからの経過時間を確認するようにした。なお、温度T3と流量履歴(エンジン暖機が開始してからの空気流量の積算値)に基づいてエンジン暖機の終了を判定するようにしてもよい。
On the other hand, if it is determined that the temperature T4 is less than the threshold Th2 (NO in step S34), the
また、電動過給機制御部120は、エンジン暖機実行条件が成立していないと判定されれば(S20におけるNO)、エンジン1を始動させ(S38)、当該エンジンの始動時におけるエンジン暖機処理を終了する。エンジン暖機実行条件が成立していないということは、エンジン1は冷態状態ではないということである。したがって、エンジン1内を暖める必要がないため、駆動制御部112は、エンジン暖機を行わずに、当該エンジンの始動時におけるエンジン暖機処理を終了する。
Further, when it is determined that the engine warm-up execution condition is not satisfied (NO in S20), electric
かかる構成により、エンジン暖機システム100は、エンジン1が冷態状態で駆動する際、各バルブの開閉の制御を行い、電動過給機22を駆動させる。これにより、電動過給機22によって圧縮(過給)され暖められた空気をシリンダ内連通機構38によって、エンジン1内(クランク室6内)に直接導入させることが可能となる。また、各バルブの制御によって、圧縮され暖められた空気を循環させることが可能となる。よって、シリンダ内連通機構38および各バルブの制御により、エンジン1を効率よく早期に暖機することができる。
With this configuration, when the
(第2の実施形態)
図11は、第2の実施形態におけるエンジン始動時のエンジン暖機処理を説明するフローチャートである。第2の実施形態は、上述したエンジン暖機システム100によって構成されるが、バルブ制御部116の制御が異なる。なお、上述したエンジン暖機システム100と実質的に等しい制御については、説明を省略する。
Second Embodiment
FIG. 11 is a flow chart for explaining an engine warm-up process at engine start-up in the second embodiment. The second embodiment is configured by the engine warm-up
バルブ制御部116は、エンジン暖機実行条件が成立したと判定した場合(ステップS20におけるYES)、スロットルバルブ24、エアバイパスバルブ27およびクランクケースバルブ30を開放させる。また、バルブ制御部116は、吸気制御バルブ25、インタークーラ前バルブ28およびEGRバルブ35を閉鎖させる(S40)。
When it is determined that the engine warm-up execution condition is satisfied (YES in step S20), the
このように、吸気バルブ12および排気バルブ13が開放状態で維持され、各バルブの開閉状態が制御されることで、図7に黒塗り矢印で示すように、吸気系統を含む循環流路が形成されることになる。一方で、図7に白塗り矢印で示した排気系統を含む循環流路は形成されない。
As described above, the
そして、電動過給機制御部120によって、電動過給機22を駆動させ(S24)、エンジン暖機を行う。この場合、電動過給機22によって圧縮(過給)され暖められた空気は、吸気系統(図7中、黒塗り矢印)により多く流通される。そのため、吸気系統をより早く(優先的に)暖めることができる。
Then, the electric
そして、バルブ制御部116は、エンジン暖機保温条件が成立したと判定した場合(ステップS28およびステップS30におけるYES)、エアバイパスバルブ27を閉鎖し、EGRバルブ35を開放する(S42)。また、流路切り替えバルブ制御部118は、空気がバイパス流路36を流通するように、流路切り替えバルブ37を制御する。これにより、吸気系統を含む循環流路が閉鎖される一方で、排気系統を含む循環流路が形成され、上流側の触媒31を集中して暖機することができる。
When the
よって、第2の実施形態のエンジン暖機システム100では、エンジン1と上流側の触媒31とをそれぞれ重点的に暖機することが出来る。このことにより、より早くエンジン暖機処理を終了することが可能となる。
Therefore, in the engine warm-up
(変形例)
図12は、第1の実施形態における変形例を示す図である。なお、上述したエンジン暖機システム100と実質的に等しい構成については、説明を省略する。図12に示すように、エンジン1には、エンジン暖機システム300が設けられる。具体的には、エンジン暖機システム300は、排気制御バルブ302、加熱ヒータ304および制御装置310を新たに含んで構成される。
(Modification)
FIG. 12 is a diagram showing a modification of the first embodiment. Description of the configuration substantially equivalent to that of the above-described engine warm-up
排気制御バルブ302は、排気流路20におけるEGR流路33が接続される箇所よりも下流側で、かつ、下流側の触媒32よりも上流側に設けられる。排気制御バルブ302は、エンジン1の駆動中は開放状態になっており、排気流路20における排気制御バルブ302よりも上流側から流通する空気の流量を調節することなく排気制御バルブ302よりも下流側に通過させる。また、排気制御バルブ302は、詳しくは後述するエンジン暖機中に開度が調整されることで、排気流路20を介して外部へと排出される空気の流量を調整する。
The
加熱ヒータ304は、排気流路20における上流側の触媒31よりも上流側に設けられる。加熱ヒータ304は、排気流路20を流通する空気(排気ガス)を暖める。
The
制御装置310は、上述した制御装置110の機能に加え、新たに排気制御バルブ制御部312および加熱ヒータ制御部314としても機能する。
The
排気制御バルブ制御部312は、排気制御バルブ302の開度を制御する。排気制御バルブ制御部312は、エンジン暖機実行条件が成立したと判定された後、排気制御バルブ302を閉鎖させる。このため、排気流路20を流通する空気は、下流側の触媒32よりも下流側(エンジン暖機システム300外)に排出されなくなる。そのため、暖められた空気が外気により冷却されることなく(エンジン暖機システム100外に排出させることなく)、再度エンジン暖機に使用することが可能となる。よって、より効果的(より積極的)、かつ、早期にエンジン1を暖機することができる。
The exhaust control
加熱ヒータ制御部314は、加熱ヒータ304を加熱させる。加熱ヒータ制御部314は、エンジン暖機実行条件が成立したと判定された後、加熱ヒータ304を加熱させる。電動過給機22によって圧縮され、暖められた空気は、エンジン1内を通過することにより温度が低下する。よって、排気流路20を流通する空気はクランクケース流路29を通過する空気に比べて、温度が低い。そのため、排気流路20に加熱ヒータ304を設け、流通する空気を暖めることで、還流する空気の温度を上昇させる。還流する空気の温度を上昇させることで、空気が再び電動過給機22によって圧縮される際、より高い温度に圧縮される。このように、還流される空気を暖め循環させることで、より効果的(より積極的)、かつ、早期にエンジン1を暖機することができる。
The
また、加熱ヒータ304が排気流路20における上流側の触媒31よりも上流側に設けられることで、上流側の触媒31を暖めることができる。上流側の触媒31を暖めることで、上流側の触媒31を早期に活性化することができる。
In addition, the
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。 Although the preferred embodiments of the present invention have been described above with reference to the accompanying drawings, it goes without saying that the present invention is not limited to such embodiments. It is obvious that those skilled in the art can conceive of various changes or modifications within the scope of the claims, and it is naturally understood that they are also within the technical scope of the present invention. Be done.
例えば、上記実施形態では、エンジン1が冷態状態の場合にエンジン暖機処理を実行する場合について説明したが、エンジン1が冷態状態でない場合においてもエンジン暖機処理を実行してもよい。
For example, although the case where the engine warm-up process is performed when the
また、上記実施形態では、油圧室8gには、同幅部8hおよび縮幅部8jが設けられ、可動部材42が油回路8fを塞がないようにする場合について説明した。しかし、油圧室8gに幅方向の長さが短くなる縮幅部8jを設ける代わりに、高さ方向の長さと移動方向の長さとがともに短くなる漏斗部を設けてもよい。あるいは、油圧室8g内に、油回路8fとの接続箇所と、可動部材42との間に、油圧室8g内に突出する突出部を設けてもよい。または、油圧室8gの他端8nに伸縮可能な弾性部材41を設けてもよい。
In the above embodiment, the
また、上記実施形態では、ピストンピン40には、ピストンピン溝40hが2つ設けられ、また、それに対応して、ピストン8には、油回路8fが2つ設けられる場合について説明した。しかし、ピストンピン40に設けられるピストンピン溝40hおよびピストン8に設けられる油回路8fは必ずしも2つでなければならない訳ではなく、1つまたは3つ以上設けられていてもよい。少なくとも、1つ以上の同数のピストンピン溝40hと油回路8fとが、ピストンピン40とピストン8とに設けられていればよい。
In the above embodiment, the
また、上記実施形態では、油圧室8gは、ピストン8内において、ピストンピン40と直交する位置(図5(a)および図5(b)中、移動方向)に設けられる場合について説明した。しかし、油圧室8gは、ピストンピン40と平行する位置(図5(a)および図5(b)中、幅方向)に設けられてもよい。
Further, in the above embodiment, the case where the
また、上記実施形態では、エンジン暖機システム100、300には、EGR流路33にEGRクーラ34を迂回するバイパス流路36が設けられる場合について説明した。しかし、バイパス流路36は必須の構成ではない。
Further, in the above embodiment, the case where the engine warm-up
また、上記実施形態では、エンジン暖機システム100、300には、第1圧力センサ50および第2圧力センサ52が設けられ、圧力比に基づいてスロットルバルブ24の開度を制御する場合について説明した。しかし、圧力センサの代わりに、流量センサを用いて流量を導出しクランクケースバルブ30の開度を制御してもよい。
Further, in the above embodiment, the case where the engine warm-up
また、上記実施形態では、エンジン暖機システム100、300では、バルブ制御部116は、エンジン暖機保温条件が成立したと判定した場合、エアバイパスバルブ27を閉鎖する制御を行う(ステップS32およびステップS42)場合について説明した。しかし、バルブ制御部116は、エアバイパスバルブ27を閉鎖する代わりに、エンジン暖機保温条件が成立したと判定した場合、インテークマニホールド17内の温度(温度T3)が閾値Th1以上の温度に保たれるように、エアバイパスバルブ27の開度を制御する(開度が絞られる)こととしてもよい。この場合、電動過給機22によって圧縮され暖められた空気が吸気系統にも流通する。そのため、暖機されたエンジン1を保温することが出来るため、より早期にエンジン1の始動時におけるエンジン暖機処理を終了することが出来る。
In the above embodiment, in the engine warm-up
また、上記実施形態では、クランクケースバルブ機構200は、インタークーラ前バルブ28とクランクケースバルブ30とによって構成される場合について説明した。しかし、インタークーラ前バルブ28およびクランクケースバルブ30の代わりに、下流側吸気流路18bにおけるクランクケース流路29との分岐位置に、クランクバルブを設けてもよい。この場合、クランクバルブは、下流側吸気流路18bまたはクランクケース流路29のどちらかに吸気(空気)を流通させるように流路を切り替え、かつ、クランクケース流路29を流通する吸気(空気)の流量を調整する。そして、バルブ制御部116は、このクランクバルブを制御し、上述したように、クランクケース流路29に電動過給機22によって圧縮され暖められた空気を流通させる。
Further, in the above embodiment, the case where the
また、上記変形例では、エンジン暖機システム300には、排気制御バルブ302および加熱ヒータ304がさらに設けられる場合について説明した。しかし、排気制御バルブ302および加熱ヒータ304を両方備えずともよい。少なくとも排気制御バルブ302および加熱ヒータ304のいずれか一方を設けるようにしてもよい。
Further, in the above-described modification, the case where the engine warm-up
また、上記実施形態では、電動過給機22が領域Bで駆動するように、クランクケースバルブ30のバルブ径を設定するようにした。しかしながら、電動過給機22が領域Bで駆動できれば、バルブ制御部116がクランクケースバルブ30の開度を制御するようにしてもよいし、連通路39の直径で調整するようにしてもよい。
Further, in the above embodiment, the valve diameter of the
また、上記実施形態では、吸気バルブ12および排気バルブ13をオーバーラップ状態に制御する際、吸気バルブ12および排気バルブ13がオーバーラップするクランク角でエンジン1を停止させる場合について説明した。しかし、例えば、VVT(Variable Valve Timing system:可変バルブタイミング機構)を用いて、エンジン1が停止する際または停止した後に、吸気バルブ12および排気バルブ13を動かしてオーバーラップ状態にしてもよい。その場合、各バルブの開放および閉鎖の制御を行う際(ステップS36)、吸排気バルブ制御部114は、吸気バルブ12および排気バルブ13をエンジン起動スイッチがオフされた時のクランク角に応じたバルブ開度に戻す制御を行う。
In the above embodiment, when controlling the
本発明は、エンジンを暖機するエンジン暖機システムに利用できる。 The present invention is applicable to an engine warm-up system for warming up an engine.
1 エンジン
6 クランク室
8 ピストン
8a 冠面
8e ピストンピン穴
8f 油回路
8g 油圧室
8m 背面
9 燃焼室
39 連通路
40 ピストンピン
41 弾性部材
42 可動部材
DESCRIPTION OF
Claims (6)
エンジンの停止時に前記連通路を開放する開放位置と、前記エンジンの駆動時に前記連通路を塞ぐ封鎖位置との間を移動する可動部材と、
を備えるエンジンのピストン。 A communication passage for communicating the crown surface facing the combustion chamber with the back surface facing the crank chamber;
A movable member moving between an open position for opening the communication passage when the engine is stopped and a closed position for closing the communication passage when the engine is driven;
Engine piston with a.
エンジンオイルの油圧によって、前記開放位置から前記封鎖位置に移動される請求項1に記載のエンジンのピストン。 The movable member is
The engine piston according to claim 1, wherein the piston is moved from the open position to the closed position by oil pressure of engine oil.
前記可動部材は、
前記油圧室内に収容される請求項2に記載のエンジンのピストン。 And a hydraulic chamber formed crossing the communication passage and supplied with the engine oil when the engine is driven.
The movable member is
The engine piston according to claim 2, housed in the hydraulic chamber.
前記可動部材は、前記エンジンの駆動時に前記エンジンオイルの油圧によって、前記弾性部材の付勢力に抗して前記開放位置から前記封鎖位置に移動され、前記エンジンの停止時に前記弾性部材の付勢力によって前記封鎖位置から前記開放位置に移動される請求項3に記載のエンジンのピストン。 It comprises an elastic member provided in the hydraulic chamber and biasing the movable member in a direction from the closed position toward the open position.
The movable member is moved from the open position to the closed position against the biasing force of the elastic member by the hydraulic pressure of the engine oil when the engine is driven, and by the biasing force of the elastic member when the engine is stopped. The engine piston of claim 3, wherein the piston is moved from the closed position to the open position.
を備え、
前記油回路は、
前記エンジンオイルを前記油圧室に流通させる請求項3または4に記載のエンジンのピストン。 An oil circuit that brings the hydraulic chamber into communication with a piston pin hole into which a piston pin is inserted;
Equipped with
The oil circuit is
The engine piston according to claim 3 or 4, wherein the engine oil is circulated in the hydraulic pressure chamber.
エンジンの停止時に前記連通路を開放し、前記エンジンの駆動時に前記連通路を閉鎖する可動部材と、
を備えるエンジンのピストン。 A communication passage for communicating the crown surface facing the combustion chamber with the back surface facing the crank chamber;
A movable member that opens the communication passage when the engine is stopped and closes the communication passage when the engine is driven;
Engine piston with a.
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JP2010163880A (en) * | 2009-01-13 | 2010-07-29 | Toyota Motor Corp | Internal combustion engine |
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2017
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