JP2019065077A - ハイドロゲル - Google Patents
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Abstract
【課題】 低インピーダンスであるとともに充分な経時安定性とを有し、特にパッチ式の生体用電極の材料として好適に使用できる材料を提供する。【解決手段】 カルボン酸(塩)基含有ポリマーの架橋体、水、及び、多価アルコールを含むハイドロゲルであって、該架橋体は、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンによって形成される架橋構造を有し、該多価アルコールの含有量が、30質量%以上であるハイドロゲル。【選択図】なし
Description
本発明は、ハイドロゲルに関する。より詳しくは、生体信号測定用電極等の生体適合材料として好適に用いられるハイドロゲルに関する。
ハイドロゲルは、コロイド懸濁液がゼリー状に固化したものであって、懸濁液の液体成分が水を含むものである。ハイドロゲルは、農業分野、医療分野で用いられる他、適度な柔軟性、安全性を有することから、コンタクトレンズや皮膚に貼り付けて用いるパッチ式の生体用電極(生体信号測定用電極)等の生体適合材料としても用いられている。
パッチ式の生体用電極の一例として、例えば、基材主成分がカルボキシル基含有親水性高分子とポリアミン及び/又はポリアンモニウム塩との部分的酸アミド架橋反応物よりなる生体用電極が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
上述したように、パッチ式の生体用電極の材料としてハイドロゲルを用いることが検討されている。ハイドロゲルは、イオン伝導性であり、生体との低接触抵抗を発揮できるため、生体信号測定用電極として用いられる。しかし、水が蒸発することで粘着性、抵抗が変化してしまうため、長時間の測定には不向きである。近年、日常生活の中で生体信号を測定し、その測定データを解析することで病気の有無、潜在的な健康のリスクを診断する試みが行われている。そのためには、長期間、安定なデータ測定が求められており、少なくとも1晩〜1日の間にわたって安定的に使用できるパッチ式の生体用電極が求められていた。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、低インピーダンスであるとともに充分な経時安定性とを有し、特にパッチ式の生体用電極の材料として好適に使用できる材料を提供することを目的とする。このようなパッチ式の生体用電極を実現できれば、日常生活の中で、長時間の常時計測によるデータ蓄積が可能となり、健康状態を迅速に判断できるシステムを実現できると考えられる。
本発明者らは、低インピーダンスであるとともに充分な経時安定性とを有する材料について種々検討し、生体適合材料として好適に用いられるハイドロゲルに着目し、カルボン酸(塩)基含有ポリマーを、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンを用いて架橋してハイドロゲルを形成した。本発明者らは、このハイドロゲルが、低インピーダンスであるとともに、充分な経時安定性とを有し、長期間にわたって低接触抵抗を発揮でき、特に生体用電極の材料として好適に使用できることを見出し、上記課題を見事に解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、カルボン酸(塩)基含有ポリマーの架橋体、水、及び、多価アルコールを含むハイドロゲルであって、該架橋体は、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンによって形成される架橋構造を有し、該多価アルコールの含有量が、30質量%以上であることを特徴とするハイドロゲルである。
本発明のハイドロゲルは、カルボン酸(塩)基含有ポリマーの架橋剤としてヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンを用いたことにより、低インピーダンスと充分な経時安定性とを発揮でき、特に生体用電極の材料として好適に使用できる。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
<ハイドロゲル>
(架橋体)
本発明のハイドロゲルが含むカルボン酸(塩)基含有ポリマーの架橋体は、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンによって形成される架橋構造を有する。
(架橋体)
本発明のハイドロゲルが含むカルボン酸(塩)基含有ポリマーの架橋体は、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンによって形成される架橋構造を有する。
[ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミン]
ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンは、カルボン酸(塩)基含有ポリマーの架橋剤として用いられる。本明細書中、多価アミンとは、1分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物及び1分子中に1個のアミノ基と1個以上のアミド基とを有する化合物を言う。したがって、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンとは、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有し、かつ2個以上のアミノ基を有する化合物及び1分子中に1個のアミノ基と1個以上のアミド基とを有する化合物を言う。多価アミンが有するヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基が、本発明のハイドロゲルのイオン伝導性をより向上する作用効果を発揮すると考えられる。アミノ基は、1級アミノ基であることが好ましい。
ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンは、カルボン酸(塩)基含有ポリマーの架橋剤として用いられる。本明細書中、多価アミンとは、1分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物及び1分子中に1個のアミノ基と1個以上のアミド基とを有する化合物を言う。したがって、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンとは、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有し、かつ2個以上のアミノ基を有する化合物及び1分子中に1個のアミノ基と1個以上のアミド基とを有する化合物を言う。多価アミンが有するヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基が、本発明のハイドロゲルのイオン伝導性をより向上する作用効果を発揮すると考えられる。アミノ基は、1級アミノ基であることが好ましい。
上記ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンは、例えば芳香族環やシロキサン結合をもつ構造単位等を有していてもよいが、アミノ基、アミド基、並びに、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基以外の部分が脂肪族基で構成される脂肪族多価アミンであることが好ましい。
上記ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する脂肪族多価アミンとしては、例えば、1,3−ジアミノ−2−プロパノール;アルギニン、アスパラギン、グルタミン、リシン等のアミノ基を複数有するか、1個のアミノ基と1個以上のアミド基を有するアミノ酸;ポリエチレンイミン等の多価アミンの一部のアミノ基にアクリル酸を反応させたもの;キトサンオリゴ糖等の、グルコサミン由来の構成単位を複数有するオリゴ糖又は多糖等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。
上記ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する脂肪族多価アミンとしては、中でも、アルギニン、アスパラギン、グルタミン、リシン、キトサンオリゴ糖が特に好ましく、インピーダンスをより低いものとできること、生分解性があること、硬化前の溶液が自立膜を形成でき印刷プロセスに適することから、キトサンオリゴ糖が最も好ましい。
上記ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する脂肪族多価アミンとしては、中でも、アルギニン、アスパラギン、グルタミン、リシン、キトサンオリゴ糖が特に好ましく、インピーダンスをより低いものとできること、生分解性があること、硬化前の溶液が自立膜を形成でき印刷プロセスに適することから、キトサンオリゴ糖が最も好ましい。
[カルボン酸(塩)基含有ポリマー]
上記カルボン酸(塩)基含有ポリマーとは、カルボン酸(塩)基をもつ構成単位を有するポリマーであって、上記多価アミン以外のポリマーを言う。なお、上記カルボン酸(塩)基は、カルボン酸基及び/又はカルボン塩基である。上記カルボン塩基をもつ構成単位の塩は、金属塩、アンモニウム塩、又は、有機アミン塩であることが好ましい。金属塩を形成する金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等の1価の金属原子;カルシウム、マグネシウム等の2価の金属原子;アルミニウム、鉄等の3価の金属原子が好適である。また、有機アミン塩としては、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩や、トリエチルアミン塩が好適である。
上記カルボン酸(塩)基含有ポリマーとは、カルボン酸(塩)基をもつ構成単位を有するポリマーであって、上記多価アミン以外のポリマーを言う。なお、上記カルボン酸(塩)基は、カルボン酸基及び/又はカルボン塩基である。上記カルボン塩基をもつ構成単位の塩は、金属塩、アンモニウム塩、又は、有機アミン塩であることが好ましい。金属塩を形成する金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等の1価の金属原子;カルシウム、マグネシウム等の2価の金属原子;アルミニウム、鉄等の3価の金属原子が好適である。また、有機アミン塩としては、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩や、トリエチルアミン塩が好適である。
上記カルボン酸(塩)基をもつ構成単位は、(メタ)アクリル酸系単量体由来の構成単位であることが好ましい。これにより、本発明の効果をより顕著に発揮できる。
上記(メタ)アクリル酸系単量体とは、アクリロイル基若しくはメタクリロイル基、又は、これらの基における水素原子が他の原子若しくは原子団に置き換わった基の少なくとも1つの基を有し、かつ、該基中のカルボニル基をもつカルボキシル基(−COOH基)又はその酸無水物基(−C(=O)−O−C(=O)−基)を有する単量体であり、例えば、(メタ)アクリル酸(塩)、マレイン酸(塩)、イタコン酸(塩)、メチレングルタル酸(塩)が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できるが、中でも(メタ)アクリル酸(塩)が好ましい。なお、(メタ)アクリル酸系単量体由来の構成単位とは、(メタ)アクリル酸系単量体が重合して得られる構造と同様の構造を有する構成単位であり、例えばアクリル酸CH2=CH(COOH)に由来する単位であれば、−CH2CH(COOH)−で表すことができる。(メタ)アクリル酸系単量体由来の構成単位は、構造が同じであれば、実際に(メタ)アクリル酸系単量体を重合する方法で形成したものに限定されない。(メタ)アクリル酸系単量体以外の不飽和単量体由来の構成単位も同様に、(メタ)アクリル酸系単量体以外の不飽和単量体が重合して得られる構造と同様の構造を有する構成単位である。
上記(メタ)アクリル酸系単量体とは、アクリロイル基若しくはメタクリロイル基、又は、これらの基における水素原子が他の原子若しくは原子団に置き換わった基の少なくとも1つの基を有し、かつ、該基中のカルボニル基をもつカルボキシル基(−COOH基)又はその酸無水物基(−C(=O)−O−C(=O)−基)を有する単量体であり、例えば、(メタ)アクリル酸(塩)、マレイン酸(塩)、イタコン酸(塩)、メチレングルタル酸(塩)が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できるが、中でも(メタ)アクリル酸(塩)が好ましい。なお、(メタ)アクリル酸系単量体由来の構成単位とは、(メタ)アクリル酸系単量体が重合して得られる構造と同様の構造を有する構成単位であり、例えばアクリル酸CH2=CH(COOH)に由来する単位であれば、−CH2CH(COOH)−で表すことができる。(メタ)アクリル酸系単量体由来の構成単位は、構造が同じであれば、実際に(メタ)アクリル酸系単量体を重合する方法で形成したものに限定されない。(メタ)アクリル酸系単量体以外の不飽和単量体由来の構成単位も同様に、(メタ)アクリル酸系単量体以外の不飽和単量体が重合して得られる構造と同様の構造を有する構成単位である。
上記カルボン酸(塩)基含有ポリマーは、(メタ)アクリル酸系単量体由来の構成単位以外のその他の共重合可能な不飽和単量体由来の構成単位を含んでいてもよい。
その他の共重合可能な不飽和単量体としては、メチル(メタ)クリレート、エチル(メタ)クリレート、プロピル(メタ)クリレート、エチレングリコールジ(メタ)クリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)クリレート、アリル(メタ)クリレート等の、(メタ)アクリル酸系単量体以外の(メタ)アクリル系単量体;ギ酸ビニル、酢酸ビニル等の不飽和アルコールとカルボン酸とのエステル化合物;ジビニルベンゼン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン等の芳香環を有する不飽和単量体;アクリロニトリルや、トリメチロールプロパンジアリルエーテル等のその他の共重合可能な不飽和単量体等が挙げられる。
なお、上記(メタ)アクリル酸系単量体以外の(メタ)アクリル系単量体とは、アクリロイル基若しくはメタクリロイル基、又は、これらの基における水素原子が他の原子若しくは原子団に置き換わった基を有し、かつ、カルボキシル基がエステルとなった形態若しくは塩となった形態の単量体又はそのような単量体の誘導体を言う。
その他の共重合可能な不飽和単量体としては、メチル(メタ)クリレート、エチル(メタ)クリレート、プロピル(メタ)クリレート、エチレングリコールジ(メタ)クリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)クリレート、アリル(メタ)クリレート等の、(メタ)アクリル酸系単量体以外の(メタ)アクリル系単量体;ギ酸ビニル、酢酸ビニル等の不飽和アルコールとカルボン酸とのエステル化合物;ジビニルベンゼン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン等の芳香環を有する不飽和単量体;アクリロニトリルや、トリメチロールプロパンジアリルエーテル等のその他の共重合可能な不飽和単量体等が挙げられる。
なお、上記(メタ)アクリル酸系単量体以外の(メタ)アクリル系単量体とは、アクリロイル基若しくはメタクリロイル基、又は、これらの基における水素原子が他の原子若しくは原子団に置き換わった基を有し、かつ、カルボキシル基がエステルとなった形態若しくは塩となった形態の単量体又はそのような単量体の誘導体を言う。
上記カルボン酸(塩)基含有ポリマーは、例えば、(メタ)アクリル酸系単量体由来の構成単位を50質量%以上有することが好ましく、70質量%以上有することがより好ましく、90質量%以上有することが更に好ましく、100質量%有することが特に好ましい。
上記カルボン酸(塩)基含有ポリマーは、ポリ(メタ)アクリル酸、その部分中和ナトリウム、及び、完全中和ナトリウム塩からなる群より選択される少なくとも1種であることが最も好ましい。
上記カルボン酸(塩)基含有ポリマーは、ポリ(メタ)アクリル酸、その部分中和ナトリウム、及び、完全中和ナトリウム塩からなる群より選択される少なくとも1種であることが最も好ましい。
上記架橋体は、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンによって形成される架橋構造以外の架橋構造を有していてもよい。
例えば、上記架橋体は、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミン以外のその他の多価アミン等の架橋剤によって形成される架橋構造を有していてもよい。
その他の多価アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミンが挙げられる。また、これらは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
例えば、上記架橋体は、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミン以外のその他の多価アミン等の架橋剤によって形成される架橋構造を有していてもよい。
その他の多価アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミンが挙げられる。また、これらは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他の多価アミンの使用量は、生体適合性材料としての安全性の観点から、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミン100質量%に対して10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることが更に好ましく、1質量%以下であることが特に好ましい。
その他の多価アミンの使用量は、その下限値は特に限定されず、0質量%であってもよく、0質量%であることが最も好ましい。
その他の多価アミンの使用量は、その下限値は特に限定されず、0質量%であってもよく、0質量%であることが最も好ましい。
上記カルボン酸(塩)基含有ポリマーと上記ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンとを混合し、加熱等することにより、該多価アミンが架橋剤として作用して架橋体を形成し、上記架橋体を得ることができる。
上記混合物の加熱温度は、例えば40〜200℃であることが好ましく、50〜180℃であることがより好ましく、60〜160℃であることが更に好ましい。
上記混合物の加熱時間は、例えば3分〜48時間であることが好ましく、10分〜24時間であることがより好ましく、30分〜12時間であることが更に好ましい。
上記架橋体の作製は、常圧条件下でおこなってもよいし、加圧条件下や減圧条件下でおこなってもよい。
上記混合物の加熱温度は、例えば40〜200℃であることが好ましく、50〜180℃であることがより好ましく、60〜160℃であることが更に好ましい。
上記混合物の加熱時間は、例えば3分〜48時間であることが好ましく、10分〜24時間であることがより好ましく、30分〜12時間であることが更に好ましい。
上記架橋体の作製は、常圧条件下でおこなってもよいし、加圧条件下や減圧条件下でおこなってもよい。
上記カルボン酸(塩)基含有ポリマーと上記ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンとの質量比は、90/10〜99.999/0.001であることが好ましい。該質量比は、95/5〜99.995/0.005であることがより好ましく、98/2〜99.99/0.01であることが更に好ましい。
本発明のハイドロゲルは、ハイドロゲル100質量%中、上記架橋体を1質量%以上含むことが好ましく、5質量%以上含むことがより好ましい。
また、本発明のハイドロゲルは、ハイドロゲルの固形分100質量%中、上記架橋体を32質量%以下含むことが好ましく、30質量%以下含むことがより好ましく、25質量%以下含むことが更に好ましい。
また、本発明のハイドロゲルは、ハイドロゲルの固形分100質量%中、上記架橋体を32質量%以下含むことが好ましく、30質量%以下含むことがより好ましく、25質量%以下含むことが更に好ましい。
(水)
本発明のハイドロゲルは、水を含む。
本発明のハイドロゲルは、ハイドロゲル100質量%中、水を1質量%以上含むことが好ましく、5質量%以上含むことがより好ましい。
また本発明のハイドロゲルは、ハイドロゲル100質量%中、水を98質量%以下含むことが好ましく、95質量%以下含むことがより好ましく、45質量%以下含むことが更に好ましい。
本発明のハイドロゲルは、水を含む。
本発明のハイドロゲルは、ハイドロゲル100質量%中、水を1質量%以上含むことが好ましく、5質量%以上含むことがより好ましい。
また本発明のハイドロゲルは、ハイドロゲル100質量%中、水を98質量%以下含むことが好ましく、95質量%以下含むことがより好ましく、45質量%以下含むことが更に好ましい。
本発明のハイドロゲルは、更に、有機溶媒を含んでいてもよく、有機溶媒としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等の低級アルコール類;アセトン等のケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アルコキシポリエチレングリコール等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類:ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。
本発明のハイドロゲルは、溶媒として水のみを含むことが好ましい。
本発明のハイドロゲルは、溶媒として水のみを含むことが好ましい。
(多価アルコール)
本発明のハイドロゲルは、ハイドロゲル100質量%中、多価アルコールを30質量%以上含有する。これにより、本発明のハイドロゲルの粘着性や保水性を優れたものとすることができる。
本発明のハイドロゲルは、ハイドロゲル100質量%中、多価アルコールを40質量%以上含むことが好ましく、45質量%以上含むことがより好ましく、50質量%以上含むことが更に好ましい。
また、本発明のハイドロゲルは、ハイドロゲル100質量%中、多価アルコールを90質量%以下含むことが好ましく、80質量%以下含むことがより好ましい。
多価アルコールとは、1分子中に2個以上のヒドロキシル基を有する化合物であって、上記多価アミン、上記カルボン酸(塩)基含有ポリマー以外の化合物を言うが、炭素、水素、及び、酸素の3つの元素から構成される化合物であることが好適である。
本発明のハイドロゲルは、ハイドロゲル100質量%中、多価アルコールを30質量%以上含有する。これにより、本発明のハイドロゲルの粘着性や保水性を優れたものとすることができる。
本発明のハイドロゲルは、ハイドロゲル100質量%中、多価アルコールを40質量%以上含むことが好ましく、45質量%以上含むことがより好ましく、50質量%以上含むことが更に好ましい。
また、本発明のハイドロゲルは、ハイドロゲル100質量%中、多価アルコールを90質量%以下含むことが好ましく、80質量%以下含むことがより好ましい。
多価アルコールとは、1分子中に2個以上のヒドロキシル基を有する化合物であって、上記多価アミン、上記カルボン酸(塩)基含有ポリマー以外の化合物を言うが、炭素、水素、及び、酸素の3つの元素から構成される化合物であることが好適である。
上記多価アルコールとしては、例えば、(ポリ)グリシドール、(ポリ)グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ペンタトリオール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール等や糖類が挙げられる。糖類としては、グルコース、フルクトース、マンノース、インド−ス、ソルボース、グロース、タロース、タガトース、ガラクトース、アロース、プシコース、アルトロース等のヘキソース類;アラビノース、リブロース、リボース、キシロース、キシルロース、リキソース等のペントース類;トレオース、エリトルロース、エリトロース等のテトロース類;ラムノース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、シュウクロース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース等のその他糖類;これらの糖アルコール、糖酸等が挙げられる。また、これら化合物の部分エーテル化物や部分エステル化物等の誘導体も使用できる。これらの中でも、本発明に係る組成物において、粘着性及び保水性を特に好適に調整できる観点から、(ポリ)グリセリンが好ましい。
(金属塩)
本発明のハイドロゲルは、更に、金属塩を含んでいてもよい。これにより、本発明のヒドロゲルの低周波数領域での接触抵抗をより低いものとすることができ、本発明の効果が顕著なものとなる。金属塩としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化銀、過塩素酸リチウム、塩素酸カリウム、ホウフッ化リチウム、チオシアン酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できるが、例えば塩化ナトリウムが好ましい。
本発明のハイドロゲルは、更に、金属塩を含んでいてもよい。これにより、本発明のヒドロゲルの低周波数領域での接触抵抗をより低いものとすることができ、本発明の効果が顕著なものとなる。金属塩としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化銀、過塩素酸リチウム、塩素酸カリウム、ホウフッ化リチウム、チオシアン酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できるが、例えば塩化ナトリウムが好ましい。
本発明のハイドロゲルが金属塩を含む場合、金属塩の含有量は、本発明のハイドロゲル100質量%に対して、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましく、1質量%以上であることが更に好ましい。
また金属塩の含有量は、本発明のハイドロゲルの固形分100質量%に対して、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
本発明のハイドロゲルが含む水、金属塩は、本発明に係る組成物由来のものであっても構わない。
また金属塩の含有量は、本発明のハイドロゲルの固形分100質量%に対して、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
本発明のハイドロゲルが含む水、金属塩は、本発明に係る組成物由来のものであっても構わない。
また上記架橋体の中和率は、60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることが更に好ましい。中和率は、その上限は特に限定されず、100%でも良いが、95%以下が好ましく、90%以下が特に好ましい。
(抵抗値)
本発明のハイドロゲルの抵抗値は、1kΩ以下であることが好ましく、0.9kΩ以下であることがより好ましく、0.8kΩ以下であることが更に好ましい。
本発明のハイドロゲルの抵抗値は、その上限値は特に限定されないが、通常0.1kΩ以上である。
上記抵抗値は、実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明のハイドロゲルの抵抗値は、1kΩ以下であることが好ましく、0.9kΩ以下であることがより好ましく、0.8kΩ以下であることが更に好ましい。
本発明のハイドロゲルの抵抗値は、その上限値は特に限定されないが、通常0.1kΩ以上である。
上記抵抗値は、実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明のハイドロゲルは電池の医療用途、農業用途、電池の固体電解質用途等の種々の用途で利用することができるが、中でも生体信号測定用電極に好適に使用することができる。
<導電性粘着材料>
本発明は、本発明のハイドロゲルを含む導電性粘着材料でもある。本発明の導電性粘着材料は、本発明のハイドロゲルのみから構成されるものであってもよく、本発明のハイドロゲルとともに、必要に応じて、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等の他の樹脂を併用してもよく、また、多価アルコール以外の粘着性付与剤;タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン等の充填剤;着色剤;紫外線吸収剤;酸化防止剤;消泡剤;光安定剤等の各種添加剤を配合してもよい。
本発明の導電性粘着材料は、本発明のハイドロゲルを含むことにより、ヒトの皮膚等に好適に粘着することができ、また、充分なイオン伝導性を有するため、特に生体信号測定用に好適に用いられる。
導電性粘着材料は、その形状は特に限定されないが、通常は膜形状である。なお、膜形状は、平坦であってもよく、被着体面に沿って折れ曲がったり凹凸を有したりしていてもよい。
本発明のハイドロゲルは、適度な柔軟性を有するため、印刷により所望の形状の膜(印刷パターン)を形成できる。本発明のハイドロゲルを印刷材料として印刷パターニングすることにより、本発明の導電性粘着材料を容易に得ることができる。
本発明は、本発明のハイドロゲルを含む導電性粘着材料でもある。本発明の導電性粘着材料は、本発明のハイドロゲルのみから構成されるものであってもよく、本発明のハイドロゲルとともに、必要に応じて、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等の他の樹脂を併用してもよく、また、多価アルコール以外の粘着性付与剤;タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン等の充填剤;着色剤;紫外線吸収剤;酸化防止剤;消泡剤;光安定剤等の各種添加剤を配合してもよい。
本発明の導電性粘着材料は、本発明のハイドロゲルを含むことにより、ヒトの皮膚等に好適に粘着することができ、また、充分なイオン伝導性を有するため、特に生体信号測定用に好適に用いられる。
導電性粘着材料は、その形状は特に限定されないが、通常は膜形状である。なお、膜形状は、平坦であってもよく、被着体面に沿って折れ曲がったり凹凸を有したりしていてもよい。
本発明のハイドロゲルは、適度な柔軟性を有するため、印刷により所望の形状の膜(印刷パターン)を形成できる。本発明のハイドロゲルを印刷材料として印刷パターニングすることにより、本発明の導電性粘着材料を容易に得ることができる。
<生体信号測定用電極>
本発明は、本発明の導電性粘着材料を含んで構成される生体信号測定用電極でもある。
本発明の生体信号測定用電極は、通常、生体信号測定装置の導子として用いられる。
本発明の生体信号測定用電極は、上記導電性粘着材料の印刷パターンを含むことが好ましい。本発明の生体信号測定用電極は、本発明のハイドロゲルをプラスチックフィルム、紙、布、発泡体、導電膜上に積層したり、これらの少なくとも1種に含浸したりしたものであってもよい。なお、導電膜としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の透明電極、金属、導電性炭素材料等が挙げられる。
本発明は、本発明の導電性粘着材料を含んで構成される生体信号測定用電極でもある。
本発明の生体信号測定用電極は、通常、生体信号測定装置の導子として用いられる。
本発明の生体信号測定用電極は、上記導電性粘着材料の印刷パターンを含むことが好ましい。本発明の生体信号測定用電極は、本発明のハイドロゲルをプラスチックフィルム、紙、布、発泡体、導電膜上に積層したり、これらの少なくとも1種に含浸したりしたものであってもよい。なお、導電膜としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の透明電極、金属、導電性炭素材料等が挙げられる。
<シート>
本発明は、本発明の生体信号測定用電極を有するシートでもある。
本発明のシートは、本発明の生体信号測定用電極を複数有することが好ましい。
本発明のシートは、本発明のハイドロゲルを印刷材料として印刷パターニングすることにより、容易に製造することができる。
本発明は、本発明の生体信号測定用電極を有するシートでもある。
本発明のシートは、本発明の生体信号測定用電極を複数有することが好ましい。
本発明のシートは、本発明のハイドロゲルを印刷材料として印刷パターニングすることにより、容易に製造することができる。
<シートの製造方法>
シートの製造方法は特に限定されず、公知の方法を使用することができる。例えば基材上に銀フレーク等をフィラーとする伸縮性導電材料で複数の電極及び配線を作製し、ハイドロゲル前駆体溶液を印刷等により電極上に塗布し、乾燥することにより作製することができる。
シートの製造方法は特に限定されず、公知の方法を使用することができる。例えば基材上に銀フレーク等をフィラーとする伸縮性導電材料で複数の電極及び配線を作製し、ハイドロゲル前駆体溶液を印刷等により電極上に塗布し、乾燥することにより作製することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
<実施例1>
キトサンオリゴ糖0.1部をグリセリン20部、水240部に溶解させた溶液に完全中和ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒製FH−S)5.28部、ポリアクリル酸(AS−58)1部を加え、撹拌して均一な前駆体溶液を作成した。
キトサンオリゴ糖0.1部をグリセリン20部、水240部に溶解させた溶液に完全中和ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒製FH−S)5.28部、ポリアクリル酸(AS−58)1部を加え、撹拌して均一な前駆体溶液を作成した。
<実施例2>
キトサンオリゴ糖0.1部をグリセリン20部、水220部に溶解させた溶液に完全中和ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒製FH−S)5.28部、ポリアクリル酸(AS−58)1部を加え、撹拌して均一な溶液を作成した。この溶液に、塩化ナトリウム1部を水20部に溶解させた水溶液を加え、撹拌して均一な前駆体溶液を得た。
キトサンオリゴ糖0.1部をグリセリン20部、水220部に溶解させた溶液に完全中和ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒製FH−S)5.28部、ポリアクリル酸(AS−58)1部を加え、撹拌して均一な溶液を作成した。この溶液に、塩化ナトリウム1部を水20部に溶解させた水溶液を加え、撹拌して均一な前駆体溶液を得た。
<実施例3>
キトサンオリゴ糖をグルタミンに変更した以外は実施例2と同様の操作を行い、前駆体溶液を作成した。
キトサンオリゴ糖をグルタミンに変更した以外は実施例2と同様の操作を行い、前駆体溶液を作成した。
<実施例4>
キトサンオリゴ糖をアスパラギンに変更した以外は実施例2と同様の操作を行い、前駆体溶液を作成した。
キトサンオリゴ糖をアスパラギンに変更した以外は実施例2と同様の操作を行い、前駆体溶液を作成した。
<比較例1>
キトサンオリゴ糖をエチレンジアミンに変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、前駆体溶液を作成した。
キトサンオリゴ糖をエチレンジアミンに変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、前駆体溶液を作成した。
<比較例2>
キトサンオリゴ糖をエチレンジアミンに変更した以外は実施例2と同様の操作を行い、前駆体溶液を作成した。
キトサンオリゴ糖をエチレンジアミンに変更した以外は実施例2と同様の操作を行い、前駆体溶液を作成した。
上述した実施例1〜4、比較例1、2の前駆体溶液の各組成を下記表1に纏める。表1中の数字は、それぞれの化合物の質量部を表す。
<評価>
インピーダンス測定(実施例1〜4、比較例1、2)
ガラス上に作製した0.785cm2(電極の面積)の銀フレークをフィラーとする伸縮性電極上に、ハイドロゲル前駆体溶液約1mLを置き、110℃で30分間加熱し、粘着性ゲル(ハイドロゲル)を作製した。粘着性ゲルの上にポリイミド上に作製した銀フレークをフィラーとする伸縮性電極を載せ、インピーダンスアナライザーでインピーダンスを測定した。
非接触式膜厚計により測定したハイドロゲルの膜厚を用いて抵抗率を算出した。算出した抵抗率を図1に示した。また、作成した素子を室温大気下で保管し、インピーダンスの経時変化を測定した結果を図2〜図4に示した。
インピーダンス測定(実施例1〜4、比較例1、2)
ガラス上に作製した0.785cm2(電極の面積)の銀フレークをフィラーとする伸縮性電極上に、ハイドロゲル前駆体溶液約1mLを置き、110℃で30分間加熱し、粘着性ゲル(ハイドロゲル)を作製した。粘着性ゲルの上にポリイミド上に作製した銀フレークをフィラーとする伸縮性電極を載せ、インピーダンスアナライザーでインピーダンスを測定した。
非接触式膜厚計により測定したハイドロゲルの膜厚を用いて抵抗率を算出した。算出した抵抗率を図1に示した。また、作成した素子を室温大気下で保管し、インピーダンスの経時変化を測定した結果を図2〜図4に示した。
インピーダンス測定(比較例3〜5)
日本光電社製NE05(比較例3)、日本光電社製ビトロード(比較例4)、積水化成社製エールローデ(比較例5)の粘着性ゲル部分をはがし取り、ガラス上に作製した0.785cm2(電極の面積)の銀フレークをフィラーとする伸縮性電極上に貼り付けた。粘着性ゲルの上にポリイミドに作製した銀フレークをフィラーとする伸縮性電極を載せ、インピーダンスアナライザーでインピーダンスを測定した。作製した素子を室温大気下で保管し、インピーダンスの経時変化を測定した結果を図5〜図7に示した。
日本光電社製NE05(比較例3)、日本光電社製ビトロード(比較例4)、積水化成社製エールローデ(比較例5)の粘着性ゲル部分をはがし取り、ガラス上に作製した0.785cm2(電極の面積)の銀フレークをフィラーとする伸縮性電極上に貼り付けた。粘着性ゲルの上にポリイミドに作製した銀フレークをフィラーとする伸縮性電極を載せ、インピーダンスアナライザーでインピーダンスを測定した。作製した素子を室温大気下で保管し、インピーダンスの経時変化を測定した結果を図5〜図7に示した。
図1に示した結果から、実施例1と比較例1又は実施例2〜4と比較例2の比較から、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンを用いて作製したハイドロゲルの方が、抵抗率が低いことがわかる。また、塩化ナトリウムを添加した方が、抵抗率の周波数依存性が小さくなり、低周波数から高周波数にわたって、ほぼ同じ抵抗率を示すことから、様々な周波数領域で使用することが可能となるため好ましい。
また図2〜図7に示した結果から、比較例のサンプルは時間が経過するに伴い、インピーダンスが大きく変化するのに対して、実施例ではほとんど変化しない。そのため、長時間での測定で安定したデータ取得が可能となる。
また図2〜図7に示した結果から、比較例のサンプルは時間が経過するに伴い、インピーダンスが大きく変化するのに対して、実施例ではほとんど変化しない。そのため、長時間での測定で安定したデータ取得が可能となる。
<印刷による電極シートの作製>
ポリウレタン上に銀フレークをフィラーとする伸縮性導電材料で、複数の電極及び配線を作製した。ハイドロゲル前駆体溶液をメタルマスクにより印刷し銀電極上にのみ、前駆体溶液を塗布した。基板を110℃、30分加熱し、印刷パターニングによって作製したハイドロゲル電極シートを得た。
なお、上記実施例1〜4、比較例1、2のハイドロゲルの水分量は1質量%以上、45質量%以下であった。
ポリウレタン上に銀フレークをフィラーとする伸縮性導電材料で、複数の電極及び配線を作製した。ハイドロゲル前駆体溶液をメタルマスクにより印刷し銀電極上にのみ、前駆体溶液を塗布した。基板を110℃、30分加熱し、印刷パターニングによって作製したハイドロゲル電極シートを得た。
なお、上記実施例1〜4、比較例1、2のハイドロゲルの水分量は1質量%以上、45質量%以下であった。
Claims (5)
- カルボン酸(塩)基含有ポリマーの架橋体、水、及び、多価アルコールを含むハイドロゲルであって、
該架橋体は、ヒドロキシル基及び/又はカルボン酸(塩)基を有する多価アミンによって形成される架橋構造を有し、
該多価アルコールの含有量が、30質量%以上であることを特徴とするハイドロゲル。 - 請求項1に記載のハイドロゲルを含むことを特徴とする導電性粘着材料。
- 請求項2に記載の導電性粘着材料を含んで構成されることを特徴とする生体信号測定用電極。
- 前記導電性粘着材料の印刷パターンを含むことを特徴とする請求項3に記載の生体信号測定用電極。
- 請求項3又は4に記載の生体信号測定用電極を有することを特徴とするシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017188524A JP2019065077A (ja) | 2017-09-28 | 2017-09-28 | ハイドロゲル |
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JP2019065077A true JP2019065077A (ja) | 2019-04-25 |
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JP (1) | JP2019065077A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112618785A (zh) * | 2020-12-15 | 2021-04-09 | 广东省微生物研究所(广东省微生物分析检测中心) | 一种多孔抗菌水凝胶敷料及其制备方法 |
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2017
- 2017-09-28 JP JP2017188524A patent/JP2019065077A/ja active Pending
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CN112618785A (zh) * | 2020-12-15 | 2021-04-09 | 广东省微生物研究所(广东省微生物分析检测中心) | 一种多孔抗菌水凝胶敷料及其制备方法 |
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