JP2019062373A - 複合アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コイルを用いた磁界型アンテナと他の種類のアンテナとを備える複合アンテナ装置において、磁界型アンテナの性能の劣化を抑制しつつ、小型化可能な複合アンテナ装置を提供する。【解決手段】複合アンテナ装置1は、車両に設けられたドアハンドルに収容されており、バーアンテナとして構成されている第1アンテナ11と、ダイポールアンテナとして構成されている第2アンテナ12とを備える。第1アンテナ11は、LF(Low Frequency)帯の電波を送信するための磁界型アンテナであり、第2アンテナ12は、2.4GHz帯の電波を送受信するための電界型アンテナである。第1アンテナ11と第2アンテナ12は共通の給電ライン14に接続されている。また、LF信号を生成する送信IC162と給電ライン14との間にはスイッチ20が設けられている。LF信号を送信しない場合、スイッチ20はオフに設定される。【選択図】図5
Description
本発明は、複数のアンテナを備える複合アンテナ装置に関する。
従来、複数のアンテナを備える複合アンテナ装置が種々提案されている。例えば特許文献1には、磁界型アンテナであるバーアンテナの一端が接続する金属板上に電界型アンテナとしての平面アンテナを配置するとともに、平面アンテナに対するバーアンテナの物理的な影響(電磁気的な干渉)を抑制するために、平面アンテナを間に挟んでバーアンテナとは反対側の特定の位置に特定の大きさを有する金属部材を配置した構成が開示されている。
一般的に、複数種類の周波数のそれぞれに対応するアンテナを備える構成では、アンテナの数だけ給電ケーブルが必要となる。例えば特許文献1に開示される構成では、バーアンテナを給電するための給電ケーブルと、平面アンテナに給電するための給電ケーブルが必要となる。必要となる給電ケーブルの本数が多いほど、製造コストが増大したり、ケース内での給電ケーブルの引き回しが問題となったりしやすい。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、複数のアンテナを備える複合アンテナ装置において、給電ラインの数を削減可能な複合アンテナ装置を提供することにある。
その目的を達成するための本発明は、磁界型アンテナとして構成されている、所定の第1周波数の電波を送信又は受信するための第1アンテナ(11)と、第1周波数の100倍以上高い周波数である第2周波数の電波を送信又は受信するための電界型アンテナである第2アンテナ(12)と、第1アンテナを動作させるための回路である第1回路部(16)と、第2アンテナを動作させるための回路であって、第2周波数の信号に対して所定の信号処理を施す信号処理部(172)を備える第2回路部(17)と、第1アンテナと第1回路部とを接続する給電ライン(14)と、を備え、第2アンテナは、給電ラインに接続されているとともに、第1周波数における入力インピーダンスが、第1周波数での第1アンテナの入力インピーダンスに対して十分に高い値となるように構成されており、第2回路部は、給電ラインから延設されている分岐ライン(15)を介して給電ラインと接続されており、給電ラインと分岐ラインとの接続点(14a)から第1回路部との間には、第2周波数の信号の伝搬を遮断する遮断部(20、21)が配置されており、信号処理部と分岐ラインとの間には、第1周波数の信号の伝搬を遮断するフィルタ部(173)が配置されていることを特徴とする。
上記の構成では、第1アンテナ用の給電ラインを用いて第2アンテナ用の給電ラインを実現している。ここで、第1アンテナは磁界型アンテナとして構成されているため、相対的に高いインダクタンスを備える。故に、第2周波数においてはハイインピーダンスな構成として振る舞う。加えて、給電ラインと第1回路部との間には遮断部が設けられているため、第2周波数の信号が第1回路部に流入することは抑制される。つまり、第2周波数の信号にとっては実質的に、第1アンテナと第1回路部は共通化された給電ラインに接続されていないように振る舞う。よって、上記のように給電ラインを共通化した場合であっても第2周波数の信号を送信したり受信したりすることができる。
また、第2アンテナは第1周波数においてはハイインピーダンスな構成として振る舞うように構成されているため、第1周波数の信号が第2アンテナに流入することは抑制される。加えて、第2回路部が備える信号処理部と分岐ラインとの間にはフィルタ部が配置されているため、第1周波数の信号が信号処理部に流入することは抑制される。つまり、第1周波数の信号にとっては実質的に、第2アンテナと第2回路部は共通化された給電ラインに接続されていないように振る舞う。よって、上記のように給電ラインを共通化した場合であっても第1周波数の信号を送信したり受信したりすることができる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本実施形態に係る複合アンテナ装置1は、以下の説明の通り、所定の第1周波数帯に属する電波を送信するとともに、第2周波数帯の電波を送受信する装置である。複合アンテナ装置1が全体として送受信の対象とする2つの周波数帯のうち、第1周波数帯は相対的に低い周波数帯であり、第2周波数帯は相対的に高い周波数帯である。
なお、他の態様として複合アンテナ装置1は、第1周波数帯の電波を受信するように構成されていても良い。また、複合アンテナ装置1は、第1周波数帯の電波の送信と受信の両方を実施可能に構成されていても良い。第1周波数帯の電波を送受信可能な構成には、第1周波数の電波の送信のみを行う構成や、受信のみを行う構成も含まれるものとする。電波の送受信には可逆性があるため、或る周波数帯の電波を送信可能な構成は、当該周波数の電波を受信可能な構成でもある。第2周波数帯の電波を送受信可能な構成についても同様である。
ここでは一例として、複合アンテナ装置1は、車両用電子キーシステムで使用される低周波数(以降、LF:Low Frequency)帯に属する所定の周波数の電波を送信可能であり、且つ、極超短波(以降、UHF:Ultra High Frequency)帯において近距離無線通信で使用される所定の周波数帯の電波を送受信可能に構成されているものとする。この場合、LF帯が前述の第1周波数帯に相当し、UHF帯が前述の第2周波数帯に相当する。
LF帯において車両用電子キーシステムで使用される周波数とは例えば125kHzや134kHzである。UHF帯において近距離無線通信で使用される所定の周波数帯とは、例えば、2400MHzから2480MHzまでの帯域(以降、2.4GHz帯)である。以降では、より具体的な開示として、複合アンテナ装置1は、134kHzの電波を送信可能であり、且つ、2.4GHz帯の電波を送受信可能に構成されている場合を例にとって、複合アンテナ装置1の構成について説明する。第1動作周波数としての134kHzが請求項に記載の第1周波数に相当し、2.4GHz帯に属する周波数が請求項に記載の第2周波数に相当する。第1周波数は、20kHzから200kHzまでの周波数帯に属する周波数に設定されていることが好ましい。
なお、複合アンテナ装置1が動作する第2周波数帯は、第1周波数帯のうちの複合アンテナ装置1が動作する周波数(以降、第1動作周波数)に比べて十分に高い周波数帯に設定されていればよい。第1動作周波数に対して十分に高い周波数とは、例えば第1動作周波数の100倍以上(より好ましくは1000倍以上)高い周波数である。
なお、ここでの車両用電子キーシステムとは、車両に搭載された装置(以降、車載器)が、車両のユーザによって携帯される車両用携帯機と無線通信を実施することで車両ドアの施開錠等の車両制御を実行するシステムである。車両用電子キーシステムには、周知のキーレスエントリーシステムが含まれる。また、車両用電子キーシステムには、車載器と車両用携帯機とが無線通信による認証処理を実施し、当該認証処理が成功したことに基づいて車載器が所定の車両制御を実行するシステム(いわゆるスマートエントリーシステム)も含まれる。
一般的に、車載器から車両用携帯機への信号送信には、セキュリティの観点から通信エリアを車両近傍に限定するために、LF帯の電波(例えば134kHzの電波)が使われる。なお、車両用携帯機から車載器への信号送信には、300MHz〜400MHzの電波が使われる場合が多い。
また、ここでの近距離無線通信とは、通信範囲が例えば最大でも数十メートル程度となる所定の近距離無線通信規格に準拠した無線通信である。近距離無線通信規格としては、例えばBluetooth Low Energy(Bluetoothは登録商標)や、Wi−Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)等を採用することができる。
複合アンテナ装置1は、例えば図1に示すように、車両のドアハンドル2の内部に収容されて使用される。ドアハンドル2は、例えば運転席用のドアや、助手席用のドア、後部座席用のドアといった種々のドアに配されているドアハンドルとすることができる。また、ドアハンドル2はトランク用のドアハンドルであってもよい。本実施形態では図1に示すようにドアハンドル2の長手方向が車両前後方向に沿うようにドアハンドル2が取り付けられて使用される形態を想定して、複合アンテナ装置1の構成について説明する。他の態様としてドアハンドル2は、その長手方向が車両の高さ方向に沿うように配置されていてもよい。
以降では便宜上、それぞれが互いに直交するX、Y、Z軸を備える右手系3次元座標系の概念を適宜導入して、複合アンテナ装置1の構成を説明する。Y軸は、ドアハンドル2の長手方向に平行な軸である。ここでは一例としてY軸は、ドアハンドル2が車両に取り付けられた状態において、車両の前端から後端に向かう方向を正方向とする軸とする。Z軸は、ドアハンドル2が車両に取り付けられた状態において、且つ車室内から車室外方向を正方向とする軸である。
X軸は、右手系3次元座標系において上記のY軸、Z軸の定義から定まる方向を正方向とする軸である。X軸は、ドアハンドル2が車両前後方向に沿って配置される場合には、車両の高さ方向に平行な軸となる。本実施形態のようにY軸が車両後方を正方向とする場合、X軸は車両下方向を正方向とする軸となる。
複合アンテナ装置1は、図2に示すように、第1アンテナ11、第2アンテナ12、送受信回路部13、及び給電ライン14を備える。なお、第1アンテナ11、第2アンテナ12、及び送受信回路部13は、ドアハンドル2内部での位置や姿勢が変化しないように図示しない部材によってドアハンドル2に対して固定されている。第1アンテナ11、第2アンテナ12、及び送受信回路部13を支持する部材(以降、支持部材)は例えば樹脂等によって実現されれば良い。支持部材は、これらを収容するケースとして構成されていても良い。また、別の観点によれば、ドアハンドル2自体が複合アンテナ装置1を収容するケースと見なすこともできる。
第1アンテナ11は、LF帯の電波(ここでは134kHzの電波)を送信するためのアンテナである。第1アンテナ11は、磁界型アンテナであって、直方体形状の磁性体コア111と、磁性体コア111に巻回されるコイル112を備える。磁性体コア111の主材には、例えば、Ni−Zn系フェライトコアやMn−Zn系フェライトコア、金属系磁性体コア、アモルファス磁性体コアなどを用いることができる。
コイル112は、磁性体コア111に、導電線を巻き付けることによって実現することができる。磁性体コア111をコイル112の内部に配することで、同一サイズの空芯コイルと比べて磁場エネルギーを効率よく集めることができる。バーアンテナのコイル112には同一サイズの空芯コイルの透磁率倍の電流が誘起されるためである。また、第1アンテナ11をバーアンテナとする態様によれば、空芯コイルを用いて実現する態様に比べて第1アンテナ11自身のサイズを小型化できる。
なお、Mn−Zn系フェライト等の比抵抗が小さい磁性材料を磁性体コア111の主材料に採用する場合には、絶縁性樹脂等で形成されたボビンや絶縁テープ等を磁性体コア111とコイル112の間に介在させて、磁性体コア111とコイル112の間に高い絶縁性を確保することが好ましい。コイル112と磁性体コア111の絶縁性の確保は、コイル112の表面に絶縁樹脂をコーティングすることによって実現することもできる。
この第1アンテナ11は全体として棒状(換言すればバー状)に形成された磁界型アンテナ(いわゆるバーアンテナ)である。第1アンテナ11の長さ(以降、第1アンテナ長)は、磁性体コア111の長さ(以降、コア長)L1に相当する。コア長L1は、ドアハンドル2の内部空間の大きさに応じて適宜設計されれば良い。コイル112は巻数や巻線の直径等に応じた長さを備える。なお、本実施形態では一例として第1アンテナ11は、コイル112の長さ(以降、コイル長)L2がコア長L1よりも短くなるように形成されているものとするが、これに限らない。第1アンテナ11はコイル長L2とコア長L1とが一致するように形成されていても良い。ここでの一致が指す状態は、完全な一致に限らない。微小量(例えばコア長L1の20分の1程度)ずれている状態も含めることができる。
なお、コア長L1はコイル長L2よりも長いことが好ましいが、磁性体コア111はコア長L1がコイル長L2よりも短くなるように形成されていてもよい。コア長L1がコイル長L2よりも短い場合には、コイル長L2が第1アンテナ長に相当する。つまり、コア長L1とコイル長L2のうち、相対的に長いほうが第1アンテナ長に相当する。
ところで、本実施形態では第1アンテナ11は磁性体コア111とコイル112とを備えるものとするがこれに限らない。第1アンテナ11は磁性体コア111を備えていなくともよい。つまり第1アンテナ11は、空芯コイルでもよい。その場合の第1アンテナ11は所定の長さを有する円筒形状の磁界型アンテナに相当する。また、第1アンテナ11は、巻数が2以上のコイル形状を備える磁界型アンテナであればよく、ループアンテナであってもよい。第1アンテナ11は、別途後述する第2アンテナ12よりも相対的に大きいインダクタンス(例えば100μH)を備える構成であればよい。
第1アンテナ11は、ドアハンドル2の内部に設けられた空間(以降、ハンドル内空間)21において、コイル112の巻線方向がドアハンドル2の長手方向(つまりY軸方向)に概ね沿うように配置される。なお、図2に示すドアハンドル2の形状は概念的なものであって、XY平面におけるドアハンドル2の形状等は適宜設計されればよい。他の図におけるドアハンドル2はその存在を概念的に示すものであり、具体的な形状は図示している形状に限定されない。
コイル112が備える2つの端部は、給電ライン14を介して別途後述する送受信回路部13と電気的に接続されている。給電ライン14は、第1アンテナ11に給電するための構成であって、送受信回路部13と第1アンテナ11とを電気的に接続する構成である。給電ライン14は、接地電位を提供する接地ライン141と、信号が流れる信号ライン142とを備える。コイル112の一端は接地ライン141と接続されており、他端は、信号ライン142と接続されている。これにより第1アンテナ11は、送受信回路部13から入力された電気信号をLF帯の電波に変換して放射する。
給電ライン14は、同軸ケーブルを用いて実現されていても良いし、プリント基板に形成された導電線路(いわゆるパターン)を用いて実現されていても良い。仮に同軸ケーブルを用いて給電ラインを実現する場合には、同軸ケーブルの内部導体が信号ライン142に相当し、外部導体が接地ライン141に相当する。
なお、第1アンテナ11が送受信回路部13からの入力に基づき放射した電波は、ドアハンドル2から車体外側に伝搬していく。この第1アンテナ11は、車両用電子キーシステムにおけるリクエスト信号等の送信に供される。リクエスト信号は、ユーザによって携帯される車両用携帯機に対して所定のコード等を含む応答信号の返送を要求する信号である。
第2アンテナ12は、近距離無線通信に用いられる電波、すなわち、本実施形態では一例として2.4GHz帯の電波を送受信可能に構成されているものとする。この第2アンテナ12は、周知の種々の電界型アンテナによって実現することができる。本実施形態では一例として、第2アンテナ12はダイポールアンテナとして構成されている。第2アンテナ12としてのダイポールアンテナは、2つの線状導体素子を備える。
第2アンテナ12としてのダイポールアンテナが備える2つの線状導体素子の一方は、その端部において接地ライン141と接続されており、他方の線状導体素子は、その端部において信号ライン142と接続されている。つまり、1つの給電ライン14に、第1アンテナ11と第2アンテナ12とが接続している。このような構成は、第1アンテナ11用の給電ラインと第2アンテナ12用の給電ラインとを共通化した構成に相当する。図中の符号121は、第2アンテナ12と給電ライン14との接続部(いわゆる給電点)を表している。第2アンテナ12は、給電ライン14を介して送受信回路部13と電気的に接続されている。第2アンテナ12は、送受信回路部13から入力された電気信号を2.4GHz帯の電波に変換して放射する。また、2.4GHz帯の電波を受信し、電気信号に変換して送受信回路部13に出力する。
なお、本実施形態では第2アンテナ12をダイポールアンテナとするが、これに限らない。第2アンテナ12は、第1アンテナ11の動作周波数での入力インピーダンスが第1アンテナ11自身の入力インピーダンスに対して十分に大きい値となるタイプのアンテナ(以降、低周波高抵抗型アンテナ)によって実現されていればよい。第1アンテナ11の入力インピーダンスに対して十分に大きい値とは、例えば第1アンテナ11の入力インピーダンスの100倍以上の値である。
低周波高抵抗型アンテナとは、ダイポールアンテナの他、パッチアンテナ、モノポールアンテナ、逆L型アンテナなども該当する。なお、低周波高抵抗型アンテナは、別の観点によれば、信号ライン142に接続されている導体(つまり放射素子)が、接地ライン141に接続されている導体に短絡されていないアンテナ(以降、非短絡型アンテナ)である。非短絡型アンテナは、アンテナ単体において給電点と接地電位が開放されている電界型アンテナに相当する。例えばダイポールアンテナにおいては、ダイポールアンテナを構成する2つの線状導体素子のうち、信号ライン142に接続されている線状導体素子が請求項に記載の第1導体に相当し、接地ライン141に接続されている線状導体素子が請求項に記載の第2導体に相当する。
なお、ここでの電界型アンテナとは、送信系でいえば、電圧の変化により電界を発生させるアンテナであり、磁界型アンテナとは電流の変化により磁界を発生させるアンテナである。また、別の観点によれば電界型アンテナは放射素子の近傍において磁界成分よりも電界成分のほうが強くなるアンテナであり、磁界型アンテナは放射素子の近傍において、電界成分よりも磁界成分のほうが強くなるアンテナである。ここでの近傍とは、いわゆる近傍界と呼ばれる範囲であって、放射素子からの距離がλ/2π以内となる範囲に相当する。なお、λは送受信の対象とする電波の波長である。さらに別の観点によれば、電界型アンテナは近傍界における、電界と磁界の比率である波動インピーダンス(換言すれば空間インピーダンス)がハイインピーダンスとなるアンテナであり、磁界型アンテナは近傍界で波動インピーダンスが低インピーダンスとなるアンテナである。なお、電界型アンテナと磁界型アンテナの何れのタイプのアンテナも、放射素子からの距離がλ/2π以上となる遠方界では波動インピーダンスは電波が伝搬する空間の誘電率と透磁率によって定まる一定値(空気中では約377Ω)に収斂する。
第2アンテナ12は、図3に示すように、ハンドル内空間Spの第1アンテナ11の側方となる領域のうち、さらに、第1アンテナ11の端部から所定の離隔距離Lx以上、第1アンテナ11の中心側となる領域である配置可能領域に配置されている。第1アンテナ11にとっての側方領域とは、図3に示すように第1アンテナ11の一端(以降、第1端部)11Aを通って第1アンテナ11に直交する第1平面Paと、他端(以降、第2端部)11Bを通って第1アンテナ11に直交する第2平面Pbとで挟まれる領域である。別の観点によれば、第1アンテナ11の側方領域とは、第1アンテナ11から見てコイル112の巻線方向に直交する方向に存在する領域である。
第1アンテナ11の側方領域のうち、第1アンテナ11の端部から所定の離隔距離Lx以上、第1アンテナ11の中心側となる領域とは、第1平面Paから所定の離隔距離Lxだけ第2平面Pb側に位置する第1平面Paに平行な第1内側平面Pcと、第2平面Pbから離隔距離Lxだけ第1平面Pa側に位置する第2平面Pbに平行な第2内側平面Pdとで挟まれる領域である。つまり、配置可能領域とは、ハンドル内空間Spにおいて第1内側平面Pcと第2内側平面Pdとで挟まれる領域である。
離隔距離Lxの具体的な値は適宜設計されれば良く、例えば第1アンテナ長としてのコア長L1の10分の1や20分の1などとすればよい。もちろん離隔距離Lxはコア長L1の2分の1よりも小さい値に設定される。図3におけるハッチングを施している領域は、側面視において第1アンテナ11の端部からの距離が離隔距離Lx未満となる領域、つまり、第2アンテナ12を配置することを禁止する領域(以降、禁止領域)を示している。なお、他の態様として禁止領域を設定しなくともよい。換言すれば、離隔距離Lxは0であってもよい。少なくとも第2アンテナ12は第1アンテナ11の側方領域に配置されればよい。
上記の第2アンテナ12の配置態様は、第2アンテナ12を第1アンテナ11の端部付近には配置しない態様である。第1アンテナ11はバーアンテナであるため、第1アンテナ11の励振に寄与する磁界は、第1アンテナ11の両端付近で密となる一方、第1アンテナ11の側方領域では疎となる。特に、第1アンテナ11の側方領域のうち、第1アンテナ11の中央部に対向する領域での磁束密度は最も疎となる。
つまり、第2アンテナ12は相対的に第1アンテナ11の励振によって生じる磁束線が疎となる領域に配置されている。このような配置態様によれば、第1アンテナ11が形成する磁界が第2アンテナ12の動作に与える影響を低減することができる。また、第2アンテナ12は第1アンテナ11の励振に伴って発生する磁束が疎となる領域に配置されるため、第2アンテナ12が第1アンテナ11を励振するための磁界を遮断することによって第1アンテナ11の性能を劣化させてしまう恐れも抑制できる。つまり、第2アンテナ12による第1アンテナ11の性能の劣化を抑制することができる。
このように、第1アンテナ11にとっての側方領域であって、且つ、端部から所定の離隔距離Lx以上中央寄りとなる位置に第2アンテナ12を配置することで、第1アンテナ11と第2アンテナ12とのアイソレーションを高めることができる。また本実施形態ではより好ましい態様として、第2アンテナ12を第1アンテナ11の中央部と対向する位置に配置している。このような態様によればより一層、アイソレーションを高めることができる。
また、ダイポールアンテナとして実現されている第2アンテナ12は、上記の配置可能領域内において、Y軸に平行に配置されている。なお、第2アンテナ12をY軸に平行に配置する構成は、別の観点によれば第2アンテナ12を、磁性体コア111やコイル112と対向するように配置した構成に相当する。
このような配置態様によれば、複合アンテナ装置1のXZ平面でのサイズ(換言すれば太さ)を抑制することができる。なお、ここでの平行とは完全な平行に限らない。数度から十度程度傾いていても良い。つまり概ね平行である状態である略平行な状態を含みうる。対向配置が示す状態についても概ね対向している状態を含みうる。
ところで、第2アンテナ12は、第1アンテナ11にとっての側方領域であって、且つ、端部から所定の離隔距離Lx以上中央寄りとなる位置に配置されていればよい。第2アンテナ12の設置位置や姿勢は、上記の条件を満たす範囲において、第2アンテナ12の指向性に応じて適宜設計されれば良い。本実施形態では図4に示す通り、第2アンテナ12は第1アンテナ11よりもZ軸正方向となるように配置されているが、これに限らない。例えば、第2アンテナ12は、第1アンテナ11の下側や上側に配置されていても良い。ここでの下側とはX軸正方向であり、上側とはX軸負方向をさす。図4における符号12Aは、第2アンテナ12を第1アンテナ11の下側に配置する場合の設置位置の一例を示している。また、符号12Bは、第2アンテナ12を第1アンテナ11の上側に配置する場合の設置位置の一例を示している。なお、図4では、支持部材や送受信回路部13等の図示は省略している。
送受信回路部13は、第1アンテナ11からLF帯の電波を送信したり、第2アンテナ12を介して2.4GHz帯の電波を送受信したりするための構成である。送受信回路部13は、例えば上記目的を実現するための種々の電子部品を基板に配置することによって実現されている。送受信回路部13は図5に示すように、低周波数用モジュール16、高周波数用モジュール17、低周波数用ポート18、高周波数用ポート19、及びスイッチ20を備える。
低周波数用モジュール16は、第1アンテナ11からLF帯の電波を送信するための回路モジュールである。低周波数用モジュール16は、より細かくは図5に示すように、マイコン161、送信IC162、増幅回路163、及び整合回路164を備える。低周波数用モジュール16が請求項に記載の第1回路部に相当する。
高周波数用モジュール17は、第2アンテナ12を介して2.4GHz帯の電波を送受信するための構成である。高周波数用モジュール17は、マイコン171、送受信IC172、ノイズフィルタ部173、及び整合回路174を備える。高周波数用モジュール17が請求項に記載の第2回路部に相当する。
低周波数用ポート18は、例えば車両用電子キーシステムを構成する車載器3と低周波数用モジュール16とを通信接続するための端子である。複合アンテナ装置1が車両に搭載されている場合、送受信回路部13は、低周波数用ポート18を介して車載器3と接続される。
高周波数用ポート19は、車両に搭載されている図示しない電子制御装置(以降、ECU:Electronic Control Unit)と高周波数用モジュール17とを通信接続するための端子である。ここでのECU4には、前述の車載器3も含まれうる。つまり、ECU4は車載器3であってもよい。複合アンテナ装置1が車両に搭載されている場合、送受信回路部13は、高周波数用ポート19を介してECU4と接続される。
また、送受信回路部13内において給電ライン14は、スイッチ20を介して低周波数用モジュール16と接続されている一方、高周波数用モジュール17とは直接接続されている。給電ライン14は、低周波数用モジュール16と接続される経路と、高周波数用モジュール17と接続される経路とが分岐する分岐点14aを備える。分岐点14aと低周波数用モジュール16とを接続する経路のことを第1分岐ラインと称する。また、分岐点14aと高周波数用モジュール17とを接続する経路のことを第2分岐ライン15と称する。このような構成は別の観点によれば低周波数用モジュール16は、第1分岐ラインを介して給電ライン14と接続されており、高周波数用モジュール17は第2分岐ライン15を介して給電ライン14と接続されている構成に相当する。第2分岐ライン15は給電ライン14の分岐点14aから延設されている構成に相当する。分岐点14aが請求項に記載の接続点に相当する。
なお、第2分岐ライン15もまた、給電ライン14と同様に接地ライン151と信号ライン152の組み合わせによって実現されている。接地ライン151の一端は分岐点14aにおいて接地ライン141と接続されており、他端は、高周波数用モジュール17と接続されている。信号ライン152の一端は分岐点14aにおいて信号ライン142と接続されており、他端は、高周波数用モジュール17と接続されている。これにより第2分岐ライン15は給電ライン14と電気的に等電位に構成されている。
スイッチ20は分岐点14aと低周波数用モジュール16との間、すなわち第1分岐ライン上に配置されており、別途後述するマイコン161からの指示に基づいてその接続状態(つまりオン/オフ)が切り替えられる。スイッチ20が請求項に記載の遮断部に相当する。
低周波数用モジュール16が備えるマイコン161は、低周波数用モジュール16(特に送信IC162)の動作を制御するマイクロコンピュータである。マイコンはマイクロコンピュータの略である。また、マイコン161は、低周波数用ポート18を介して車載器3と相互通信可能に構成されている。マイコン161はMPUやRAM等を用いて実現されている。
マイコン161は、例えば車載器3からの指示に基づいて、送信IC162を駆動して所定の信号(例えばリクエスト信号)を送信させる処理を実施する。より具体的には、車載器3からの指示に基づいて、送信データに相当するベースバンド信号を生成して送信IC162に出力する。また、マイコン161は、高周波数用モジュール17が備えるマイコン171と相互通信可能に構成されており、互いの動作状況を共有し、例えば相手側が正常に動作しているか否かを判定する処理を実施する。
また、マイコン161は、LF帯の電波を送信させる必要がない場合には、スイッチ20をオフ状態に設定する。スイッチ20がオフ状態に設定されている場合、送信IC162等のLF帯の電波送信に係る構成は、給電ライン14から切り離される。故に、第2アンテナ12が受信した2.4GHz帯の信号や、送受信IC172が出力した2.4GHz帯の送信信号が低周波数用モジュールに吸い込まれる恐れはない。以降では便宜上、2.4GHz帯の信号のことを高周波信号と称するとともに、LF帯の信号のことを低周波信号と称する。
一方、マイコン161は、送信IC162を駆動してLF帯の電波を送信させる場合には、送信IC162からの信号が第1アンテナ11に伝達されるように、スイッチ20に対して制御信号を出力し、スイッチ20をオン状態に設定する。マイコン161が請求項に記載のスイッチ制御部に相当する。
なお、LF帯の電波を送信させる場合とは、例えば車載器3からリクエスト信号等の送信指示が入力された場合などである。その他、マイコン161は、高周波数用モジュール17が備えるマイコン171と相互に通信することで、互いの動作を調停する処理(以降、動作調停処理)を実施する。この動作調停処理については別途後述する。
なお、本実施形態では、LF帯の電波送信に係るマイコンと近距離無線通信用のマイコンを、マイコン161、171として別々に設ける構成を採用しているがこれに限らない。マイコン161、171が提供する機能は1つのマイクロコンピュータによって提供されていても良い。
送信IC162はマイコン161から入力されたベースバンド信号に対してデジタルアナログ変換や変調などの所定の処理を施すことにより送信信号を生成し、増幅回路163に出力する集積回路(つまりIC:Integrated Circuit)である。送信IC162は、マイコン161からの指示に基づいて駆動する。送信IC162が請求項に記載の送信信号生成部に相当する。
増幅回路163は送信IC162から出力される送信信号を増幅する回路である。増幅回路163はオペアンプ等の周知の増幅器を用いて実現することができる。増幅回路163は任意の要素である。整合回路164は、低周波数用モジュール16と第1アンテナ11とのインピーダンスを整合させるための回路である。なお、本実施形態では一例として給電ライン14と送信IC162との間に整合回路164を設けた構成、換言すれば、送受信回路部13が整合回路164を備える構成を採用しているが、これに限らない。整合回路164は、第1アンテナ11と給電ライン14との接続部分に設けられていても良い。
高周波数用モジュール17が備えるマイコン171は、送受信IC172等の動作を制御するマイクロコンピュータである。また、マイコン171は、高周波数用ポート19を介してECU4と相互通信可能に構成されており、ECU4とのデータの受け渡しを制御する役割を担う。マイコン171はMPUやRAM等を用いて実現されている。
マイコン171は、ECU4からの指示に基づいて、送受信IC172を駆動させ、所定の信号を送信させる。また、マイコン171は送受信IC172から出力される受信データをECU4に出力する。なお、本実施形態の第2アンテナ12は、例えばBluetooth Low Energy等の近距離無線通信用のアンテナである。故にマイコン171は、例えば周辺デバイスの検索等といった、近距離無線通信に係る処理を実施するマイクロコンピュータに相当する。
送受信IC172は、所定の近距離無線通信規格の準拠した変調処理や復調処理等を実施する集積回路である。例えば送受信IC172は、マイコン171から入力されたベースバンド信号に対して変調やデジタルアナログ変換等の所定の信号処理を施すことにより2.4GHz帯の送信信号を生成し、ノイズフィルタ部173に出力する。また、送受信IC172は、ノイズフィルタ部173から入力される信号に対してアナログデジタル変換や復調等の所定の処理を実施することで受信信号に対応するデータ(つまり受信データ)を取得し、マイコン171に出力する。送受信IC172は、マイコン171からの指示に基づいて駆動する。送受信IC172が請求項に記載の信号処理部に相当する。
ノイズフィルタ部173は、近距離無線通信に使用される周波数(つまり2.4GHz)よりも十分に低い周波数の信号を遮断する回路(いわゆるハイパスフィルタ)である。ここでは一例としてノイズフィルタ部173は、所定の静電容量を有するコンデンサ173aを回路に直列に接続することによって実現されているものとする。コンデンサ173aの静電容量は適宜設計されればよい。本実施形態では一例としてコンデンサ173aの静電容量は1000pFに設定されているものとする。ノイズフィルタ部173は給電ライン14に重畳しているノイズが第2分岐ライン15等を介して送受信IC172等に伝達することを抑制する。ノイズフィルタ部173が請求項に記載のフィルタ部に相当する。
ノイズフィルタ部173は、コンデンサと抵抗器を組み合わせたCRフィルタとして実現されていても良いし、コンデンサとインダクタを組み合わせたCLフィルタとして実現されていても良い。また、コンデンサとオペアンプを組み合わせて実現されていても良い。なお、送受信IC172が出力する送信信号は2.4GHz帯の信号であるため、ノイズフィルタ部173によって遮断されることはない。ノイズフィルタ部173は整合回路174と第2分岐ライン15との間に設けられていてもよい。例えばノイズフィルタ部173は送受信IC172よりも第2アンテナ12側に配置されていれば良い。
整合回路174は、高周波数用モジュール17と第2アンテナ12とのインピーダンスを整合させるための回路である。なお、整合回路174は、第2アンテナ12と第2分岐ライン15との接続部分に設けられていても良い。
<動作調停処理について>
次に、マイコン161がマイコン171と通信を実施することによって実現される動作調停処理について説明する。動作調停処理としてマイコン161は、送信IC162にLF帯の電波を送信させる場合(換言すればスイッチ20をオンにする場合)、マイコン171に対して高周波信号の送信を停止するように要求する信号(以降、停止要求信号)を出力する。停止要求信号は、例えばハイレベル信号又はローレベル信号とすることができる。また、停止要求信号は所定のビット列からなる通信フレームとしてもよい。マイコン171はマイコン161から停止要求信号が入力されている場合、高周波信号の送信に係る処理を停止する。
次に、マイコン161がマイコン171と通信を実施することによって実現される動作調停処理について説明する。動作調停処理としてマイコン161は、送信IC162にLF帯の電波を送信させる場合(換言すればスイッチ20をオンにする場合)、マイコン171に対して高周波信号の送信を停止するように要求する信号(以降、停止要求信号)を出力する。停止要求信号は、例えばハイレベル信号又はローレベル信号とすることができる。また、停止要求信号は所定のビット列からなる通信フレームとしてもよい。マイコン171はマイコン161から停止要求信号が入力されている場合、高周波信号の送信に係る処理を停止する。
また、マイコン161は、LF帯の電波の送信が完了すると停止解除信号を送信する。マイコン171は停止要求信号を受信してから停止解除信号を受信するまで高周波信号の送信に係る処理を停止する。なお、マイコン171は、停止要求信号を受信してから所定の待機時間経過したタイミングで高周波信号の送信を実行可能な状態に移行するように構成されていても良い。
なお、他の態様としてマイコン161は、LF帯の電波の送信が完了するまで停止要求信号としてのハイレベル信号又はローレベル信号を出力し続ける構成としてもよい。その場合、マイコン171は停止要求信号の入力が解除されるまで、2.4GHzの電波の送信を停止し続ける。
ところで、マイコン161からの指示があるまでマイコン171が高周波信号の送信を停止する構成では、マイコン171が、緊急性の高い信号を送信する必要がある場合であってもすぐには送信できなくなってしまう。つまり、緊急性の高い高周波信号の送信遅延が問題となりうる。
故に、マイコン171は、マイコン161からの要求に基づき信号送信を停止している状況において、予め定められた特定のデータに対応する信号を第2アンテナ12から送信させる必要が生じた場合には、マイコン161に対して停止要求信号を送信するとともに、高周波信号の送信を実行するように構成されていてもよい。マイコン161は、マイコン171からの要求に基づき低周波信号の送信に係る処理を停止するとともに、スイッチ20をオフ状態に設定する。そのような構成によれば、マイコン171が緊急性の高いデータを送信する必要が生じた場合に、当該データの送信遅延が増大してしまう恐れを低減することができる。
<複合アンテナ装置1の作動について>
以上の構成における複合アンテナ装置1の作動として、低周波信号を送信する場合の作動と、高周波信号を送受信する場合の作動のそれぞれについて順に説明する。まずは、低周波信号を送信する場合の複合アンテナ装置1の作動について述べる。
以上の構成における複合アンテナ装置1の作動として、低周波信号を送信する場合の作動と、高周波信号を送受信する場合の作動のそれぞれについて順に説明する。まずは、低周波信号を送信する場合の複合アンテナ装置1の作動について述べる。
マイコン161が低周波信号を送信する場合、スイッチ20がオン状態となって送信IC162から出力された低周波信号が給電ライン14に流れる。このとき、低周波信号にとって、高周波数用モジュール17が備えるノイズフィルタ部173のインピーダンスZ1は、下記式1により、ハイインピーダンス(具体的には約1.2MΩ)となり、低周波信号は高周波数用モジュール17には流入しない。
式1:Z1=1/2πfC=1/(2π×134×10^3×1000×10^−12)
また、第2アンテナ12自体も、2.4GHzで励振するように構成されており、低周波信号にとっては入力インピーダンスが約1.0MΩの回路として振る舞う。故に、低周波信号は第2アンテナ12にも流入しない。つまり、低周波信号にとっては、高周波数用モジュール17及び第2アンテナ12の存在は無視することができる。故に、送信IC162から出力された低周波信号は、第2アンテナ12等に吸い込まれることなく、第1アンテナ11を励振させ、LF帯の電波となって放射される。
式1:Z1=1/2πfC=1/(2π×134×10^3×1000×10^−12)
また、第2アンテナ12自体も、2.4GHzで励振するように構成されており、低周波信号にとっては入力インピーダンスが約1.0MΩの回路として振る舞う。故に、低周波信号は第2アンテナ12にも流入しない。つまり、低周波信号にとっては、高周波数用モジュール17及び第2アンテナ12の存在は無視することができる。故に、送信IC162から出力された低周波信号は、第2アンテナ12等に吸い込まれることなく、第1アンテナ11を励振させ、LF帯の電波となって放射される。
一方、低周波信号を送信しない場合には、マイコン161はスイッチ20をオフにする。スイッチ20がオフとなっている状況においては、送信IC162等のLF帯の電波送信に係る構成は給電ライン14から切り離される。故に、第2アンテナ12が受信した高周波信号や、送受信IC172が出力した送信信号としての高周波信号が低周波数用モジュールに吸い込まれる恐れはない。
また、第1アンテナ11は磁界型アンテナであって、相対的に大きいリアクタンス(例えば100μH)を備える。故に、高周波信号にとって、第1アンテナ11のインピーダンスZ2は、下記式2により、約1.5MΩとなり、低周波信号は高周波数用モジュール17には流入しない。
式2:Z2=2πfL=2π×2.4×10^9×100×10^−6
故に、高周波信号は第1アンテナ11には流入しない。つまり、高周波信号の送受信時には、低周波数用モジュール16及び第1アンテナ11の存在は無視することができる。故に、送受信IC172は第2アンテナ12を介して高周波信号を送受信することができる。
式2:Z2=2πfL=2π×2.4×10^9×100×10^−6
故に、高周波信号は第1アンテナ11には流入しない。つまり、高周波信号の送受信時には、低周波数用モジュール16及び第1アンテナ11の存在は無視することができる。故に、送受信IC172は第2アンテナ12を介して高周波信号を送受信することができる。
<実施形態のまとめ>
以上の構成によれば、第1アンテナ11用の給電ラインを用いて第2アンテナ12用の給電ラインを実現する。つまり、個々のアンテナのための給電ラインを設ける必要がなく、特許文献1等に開示される従来の構成に対して給電ラインの数を減らすことができる。
以上の構成によれば、第1アンテナ11用の給電ラインを用いて第2アンテナ12用の給電ラインを実現する。つまり、個々のアンテナのための給電ラインを設ける必要がなく、特許文献1等に開示される従来の構成に対して給電ラインの数を減らすことができる。
仮に給電ラインを同軸ケーブルなどのケーブルによって実現する場合には、ケーブル数を低減できる。ケーブル数を削減できれば、その分だけ、小型化及び製造コストの低減を図ることができる。
また、給電ラインの数の削減に伴い、給電ラインとしてのケーブルの引き回しやパターン形成の複雑さを抑制できる。その結果、複合アンテナ装置1の構成を簡素化することができる。
また、上記構成では、第1アンテナ11にとっての側方領域、つまり第1アンテナ11の励振によって発生する磁束の経路外に、第2アンテナ12を配置する。このような構成によれば磁界型アンテナとしての第1アンテナ11の性能の劣化を抑制することができる。特に、上述した実施形態ではより好ましい態様として、第2アンテナ12を第1アンテナ11にとっての側方領域であって、且つ、各端部からの距離が所定の離隔距離Lx以上中央寄りとなる位置に配置する。このような態様によればより一層アンテナ同士のアイソレーションを高めることができる。
図6は、第1アンテナ11の周波数特性を試験した結果を示すグラフである。図6に示すグラフの横軸は周波数を表しており、縦軸はインピーダンスを表している。図中の実線は上記の実施形態の構成(換言すれば提案構成)における第1アンテナ11の周波数毎のインピーダンスを表している。また図中の一点鎖線は、上記の実施形態の構成から第2アンテナ12を除去した構成(以降、比較構成)での第1アンテナ11の周波数毎のインピーダンスを試験した結果を示している。比較構成は、第2アンテナ12を備えない点以外は提案構成と同じものである。
図6に示す通り、提案構成は比較構成と同様の周波数特性を備えており、第2アンテナ12を配置しても共振周波数はほぼ変化しない。つまり、上記の構成によれば第2アンテナ12は、第1アンテナ11の特性(具体的には磁界の生成)には影響を与えない事がわかる。
また、上記の構成では、特許文献1のような、第2アンテナ12に対する第1アンテナ11の電磁気的な干渉を抑制するための金属部材を、第2アンテナ12を間に挟んで第1アンテナ11とは反対側に配置する必要がない。その結果、複合アンテナ装置1としてのサイズを抑制できる。つまり、上記の構成によればコイルを用いた磁界型アンテナである第1アンテナ11と、第2アンテナ12とを備える複合アンテナ装置1において、第1アンテナ11の性能の劣化を抑制しつつ、小型化することができる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。例えば下記の種々の変形例は矛盾が生じない範囲において組み合わせて実施することができる。
なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
[変形例1]
以上では高周波信号が低周波数用モジュール16に流入することを抑制するための構成(以降、遮断部)として、給電ライン14の分岐点14aと低周波数用モジュール16の間にスイッチ20を設けた構成を開示したが、遮断部の実現方法はこれに限らない。
以上では高周波信号が低周波数用モジュール16に流入することを抑制するための構成(以降、遮断部)として、給電ライン14の分岐点14aと低周波数用モジュール16の間にスイッチ20を設けた構成を開示したが、遮断部の実現方法はこれに限らない。
図7に示すように、高周波信号を遮断するとともに低周波信号を通過させるローパスフィルタ21をスイッチ20の代わりに設けても良い。ローパスフィルタ21が請求項に記載の遮断部に相当する。そのような構成によればマイコン161はスイッチ20の接続状態を制御する必要がなくなり、マイコン161の処理負荷を軽減したりマイコン161の機能を削減したりすることができる。また、マイコン161とスイッチ20とを接続する信号線を配置する必要もなくなる。さらに、遮断部としてスイッチ20を用いる構成では、スイッチ20がオン状態となっている場合、第2アンテナ12が受信した高周波信号が低周波数用モジュール16に流入することによって、当該高周波信号の受信に失敗してしまう恐れがある。対して、ローパスフィルタ21を用いる構成によればそのような問題も低減できる。
なお、ローパスフィルタ21は、所定のインダクタンスを有するインダクタ21aを図7に示すように回路に直列に接続することによって実現されればよい。インダクタ21aのインダクタンスは、適宜設計されればよい。インダクタ21aを回路の直列接続することによってローパスフィルタ21を実現する構成によれば高周波信号が接地ライン141に流出することを抑制できる。ローパスフィルタ21は第2アンテナ12が受信した高周波信号や、送受信IC172が送信した高周波信号が低周波数用モジュール16に流入することを抑制する。
なお、ローパスフィルタ21の代わりにバンドパスフィルタを配置してもよい。ただし、何れの場合も信号ライン142と接地ライン141とをコンデンサによって接続するタイプのフィルタ回路は採用しないことが好ましい。信号ライン142と接地ライン141とを接続するコンデンサが存在する場合、高周波信号が接地ライン141に流出してしまい、第2アンテナ12の利得が低下してしまうためである。なお、上記の事情による損失が所定の許容範囲に収まる限りにおいては、ローパスフィルタ21等として、信号ライン142と接地ライン141とを接続するコンデンサを備えるタイプのフィルタ回路を採用しても良い。
[変形例2]
上述したように第2アンテナ12は、図8及び図9に示すように、パッチアンテナとして構成されていても良い。図8は、複合アンテナ装置1をZ軸正方向から見た時の第1アンテナ11及び第2アンテナ12を示す図である。図9は、複合アンテナ装置1をY軸正方向から見た時の第1アンテナ11及び第2アンテナ12を示す図である。何れの図においても送受信回路部13等の一部の部材の図示は省略している。
上述したように第2アンテナ12は、図8及び図9に示すように、パッチアンテナとして構成されていても良い。図8は、複合アンテナ装置1をZ軸正方向から見た時の第1アンテナ11及び第2アンテナ12を示す図である。図9は、複合アンテナ装置1をY軸正方向から見た時の第1アンテナ11及び第2アンテナ12を示す図である。何れの図においても送受信回路部13等の一部の部材の図示は省略している。
パッチアンテナとしての第2アンテナ12は、地板122とパッチ部123とを備える。地板122は、第2分岐ライン15の接地ライン141と接続されている導電性の板状部材である。パッチ部123は、第2分岐ライン15の信号ライン142と接続されている導電性の板状部材である。パッチ部123は地板122に対して対向する姿勢で配置されている。地板122が請求項に記載の第1導体に相当し、パッチ部123が請求項に記載の第2導体に相当する。
なお、一般的にパッチアンテナは地板122からパッチ部123に向かう方向に指向性を有する。故に、パッチアンテナとしての第2アンテナ12は、地板122からパッチ部123に向かう方向がZ軸正方向と一致するように配置されることが好ましい。図8等ではパッチ部123の形状を正方形とする態様を図示しているが、パッチ部123の形状は長方形や円形などであっても良い。
[変形例3]
第2アンテナ12は、送受信回路部13が形成されている基板にパターン形成されていてもよい。その場合、第2アンテナ12と送受信回路部13とを備える基板は、第1アンテナ11の側方において、基板の一面が第1アンテナ11と対向するように配置されていればよい。基板上に配置されている第2アンテナ12が第1アンテナ11にとっての側方領域に該当する位置に存在するように配置されていればよい。このような構成は、第2アンテナ12と送受信回路部13とを一体的に備えるモジュール(実体的には基板)を、第1アンテナ11の側方に配置した構成に相当する。また、送受信回路部13を第1アンテナ11の側方領域に配置した構成に相当する。
第2アンテナ12は、送受信回路部13が形成されている基板にパターン形成されていてもよい。その場合、第2アンテナ12と送受信回路部13とを備える基板は、第1アンテナ11の側方において、基板の一面が第1アンテナ11と対向するように配置されていればよい。基板上に配置されている第2アンテナ12が第1アンテナ11にとっての側方領域に該当する位置に存在するように配置されていればよい。このような構成は、第2アンテナ12と送受信回路部13とを一体的に備えるモジュール(実体的には基板)を、第1アンテナ11の側方に配置した構成に相当する。また、送受信回路部13を第1アンテナ11の側方領域に配置した構成に相当する。
[変形例4]
以上では複合アンテナ装置1をドアハンドル2の内部に配置した構成を開示したが、これに限らない。車室内のインストゥルメントパネルやセンターコンソール、天井内に配置されていてもよい。
以上では複合アンテナ装置1をドアハンドル2の内部に配置した構成を開示したが、これに限らない。車室内のインストゥルメントパネルやセンターコンソール、天井内に配置されていてもよい。
[変形例5]
以上では第1アンテナ11を、LF帯の電波を送信するものとしたがこれに限らない。第1アンテナ11は例えば超長波(VLF:Very Low Frequency)帯の電波(例えば20〜30kHzの電波)を送信するように構成されていても良い。また、第1アンテナ11は、中波(MF:Medium Frequency)帯の電波を受信するように構成されていてもよい。より具体的には中波ラジオ(いわゆるAMラジオ)放送の電波を受信するように構成されていてもよい。
以上では第1アンテナ11を、LF帯の電波を送信するものとしたがこれに限らない。第1アンテナ11は例えば超長波(VLF:Very Low Frequency)帯の電波(例えば20〜30kHzの電波)を送信するように構成されていても良い。また、第1アンテナ11は、中波(MF:Medium Frequency)帯の電波を受信するように構成されていてもよい。より具体的には中波ラジオ(いわゆるAMラジオ)放送の電波を受信するように構成されていてもよい。
[変形例6]
以上では、第2アンテナ12が送受信の対象とする電波は2.4GHz帯の電波とする態様を開示したがこれに限らない。第2アンテナ12が送受信の対象とする電波(以降、対象電波)は、適宜設計されれば良く、他の態様として例えば760MHzや、900MHz、1.17GHz、1.28GHz、1.55GHz、5.8〜5.9GHz等の電波としてもよい。
以上では、第2アンテナ12が送受信の対象とする電波は2.4GHz帯の電波とする態様を開示したがこれに限らない。第2アンテナ12が送受信の対象とする電波(以降、対象電波)は、適宜設計されれば良く、他の態様として例えば760MHzや、900MHz、1.17GHz、1.28GHz、1.55GHz、5.8〜5.9GHz等の電波としてもよい。
また、以上では第2アンテナ12を近距離無線通信用のアンテナとする態様を開示したが、これに限らない。第2アンテナ12は、車両用電子キーシステムを構成する車両用携帯機から車載器への信号送信に使用される周波数帯の電波を受信するためのアンテナとしてもよい。車両用携帯機から車載器への信号送信に使用される周波数帯とは例えば300MHz〜400MHz帯である。
さらに第2アンテナ12は、5.8GHz帯等を用いた狭域通信(いわゆるDSRC:Dedicated Short Range Communications)用のアンテナとしてもよい。なお、狭域通信は、通信範囲による分類によれば近距離無線通信に含まれうる。また、第2アンテナ12は、13.56MHz帯の電波を用いた近接場通信(いわゆるNFC:Near Field Communication)用のアンテナとしてもよい。ここでの近接場通信とは、近距離通信よりも通信可能な距離が十分に小さい通信方式による通信を指す。例えば、近接場通信は、通信可能な距離が数cmから数十cm程度となる通信を指す。近接場通信は、ISO/IEC 14443やISO/IEC 18092といった、周知の通信規格に準拠する無線通信である。本開示における近距離無線通信は近接場通信とは通信可能な距離等の観点において異なるものである。
その他、第2アンテナ12は全球測位衛星システム(以降、GNSS:Global Navigation Satellite System)が備える測位衛星が送信する電波を受信するものでもよいし、ミリ波を送受信するためのアンテナでもよい。第2アンテナ12の用途は適宜設計されれば良い。第2アンテナ12は磁界型アンテナであってもよい。
1 複合アンテナ装置、2 ドアハンドル、3 車載器、11 第1アンテナ、12 第2アンテナ、13 送受信回路部、14 給電ライン、14a 分岐点、15 第2分岐ライン、20 スイッチ(遮断部)、21 ローパスフィルタ(遮断部)、111 磁性体コア、112 コイル、122 地板(第1導体)、123 パッチ部(第2導体)、161 マイコン(スイッチ制御部)、162 送信IC(送信信号生成部)、172 送受信IC(信号処理部)、173 ノイズフィルタ部(フィルタ部)
Claims (9)
- 磁界型アンテナとして構成されている、所定の第1周波数の電波を送信又は受信するための第1アンテナ(11)と、
前記第1周波数の100倍以上高い周波数である第2周波数の電波を送信又は受信するための電界型アンテナである第2アンテナ(12)と、
前記第1アンテナを動作させるための回路である第1回路部(16)と、
前記第2アンテナを動作させるための回路であって、前記第2周波数の信号に対して所定の信号処理を施す信号処理部(172)を備える第2回路部(17)と、
前記第1アンテナと前記第1回路部とを接続する給電ライン(14)と、を備え、
前記第2アンテナは、前記給電ラインに接続されているとともに、前記第1周波数における入力インピーダンスが、前記第1周波数での前記第1アンテナの入力インピーダンスに対して十分に高い値となるように構成されており、
前記第2回路部は、前記給電ラインから延設されている分岐ライン(15)を介して前記給電ラインと接続されており、
前記給電ラインと前記分岐ラインとの接続点(14a)から前記第1回路部との間には、前記第2周波数の信号の伝搬を遮断する遮断部(20、21)が配置されており、
前記信号処理部と前記分岐ラインとの間には、前記第1周波数の信号の伝搬を遮断するフィルタ部(173)が配置されていることを特徴とする複合アンテナ装置。 - 請求項1に記載の複合アンテナ装置であって、
前記フィルタ部は回路に対して直列に挿入されたコンデンサを用いて実現されていることを特徴とする複合アンテナ装置。 - 請求項1又は2に記載の複合アンテナ装置であって、
前記遮断部は、前記第1周波数の信号は通過させる一方、前記第2周波数の信号は遮断するローパスフィルタとして構成されていることを特徴とする複合アンテナ装置。 - 請求項1又は2に記載の複合アンテナ装置であって、
前記遮断部はスイッチであり、
前記第1アンテナは前記第1周波数の信号を送信するためのアンテナとして構成されており、
前記第1回路部は、
前記第1アンテナから送信するための前記第1周波数の信号を生成する送信信号生成部(162)と、
前記スイッチの接続状態を制御するスイッチ制御部(161)と、を備え、
前記スイッチ制御部は、前記第1アンテナから信号を送信させない場合には前記スイッチをオフに設定することを特徴とする複合アンテナ装置。 - 請求項1から4の何れか1項に記載の複合アンテナ装置であって、
前記給電ラインは、接地電位を提供する接地ラインと、電気信号が流れる信号ラインとを備え、
前記第2アンテナは、前記接地ラインに接続される第1導体と、前記信号ラインに接続される導体である第2導体とを備えるとともに、前記第2導体が前記第1導体に短絡されていないタイプのアンテナである非短絡型アンテナとして構成されていることを特徴とする複合アンテナ装置。 - 請求項1から5の何れか1項に記載の複合アンテナ装置であって、
前記第1アンテナは、磁性体を材料とし、所定の長さを有するバー状の部材である磁性体コア(111)に、コイルとしての電線を巻きつけてなるバーアンテナであることを特徴とする複合アンテナ装置。 - 請求項6に記載の複合アンテナ装置であって、
前記第2アンテナは、前記第1アンテナの側方領域において、前記第1アンテナの端部から所定の離隔距離以上、前記第1アンテナの中央寄りとなる位置に配置されており、
前記離隔距離は、前記第1アンテナの前記コイルの巻線方向における長さである第1アンテナ長の20分の1よりも大きく、かつ、前記第1アンテナ長の2分の1よりも小さい値に設定されていることを特徴とする複合アンテナ装置。 - 請求項1から7の何れか1項に記載の複合アンテナ装置は、
車両のユーザによって携帯される車両用携帯機と無線通信を実施することで前記車両のドアの施開錠を制御する車載器が搭載されている前記車両のドアハンドルに収容されて使用されるものであって、
前記第1周波数は、前記車載器から前記車両用携帯機への信号送信に使用される周波数に設定されていることを特徴とする複合アンテナ装置。 - 請求項8に記載の複合アンテナ装置は、
前記第1アンテナは、20kHz〜200kHzまでの周波数帯に属する所定の周波数を送信するためのアンテナとして構成されており、
前記第2アンテナは、300MHz以上の所定の周波数の電波を送受信するためのアンテナとして構成されていることを特徴とする複合アンテナ装置。
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---|---|---|---|
JP2017185032A JP2019062373A (ja) | 2017-09-26 | 2017-09-26 | 複合アンテナ装置 |
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- 2017-09-26 JP JP2017185032A patent/JP2019062373A/ja active Pending
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