JP2019057310A - 情報処理装置及び情報処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗用旅客車両の運用効率を向上させる。【解決手段】情報処理装置は、少なくとも車両毎の位置と営業状態を示す車両データと、端末装置に搭載される車両の位置を示す操作データとを取得する取得部と、前記車両データに基づいて、少なくとも前記操作データが示す位置に対応する区域における車両の需要予測数と、前記営業状態が空車状態である車両の数である空車数を演算し、前記需要予測数と前記空車数を含む出力データを前記端末装置に出力する制御部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、旅客運送の分野において用いられる情報処理装置及び情報処理方法に関する。
旅客運送業では、短時間により多くの旅客を運ぶことが収益の向上に繋がる。そこで、例えば、タクシー事業などにおいて、運用中の各車両から営業に関する情報を収集し、運転手に提示することにより、各車両の運用効率を向上することが考えられている。例えば、車両配車の需要の大きさを、各車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させることなどが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2008−65396号公報
しかしながら、上述のような技術では、旅客自動車運送事業者は、業務効率を必ずしも向上させられないことがあった。例えば、タクシー事業において、流しのタクシーが旅客をピックアップする地点は特定の位置ではなく分散する。従って、流しのタクシーによるピックアップの数を地点毎に集計することは困難であり、収集した情報をユーザが利用しやすい態様で提示することができないことがあった。このように、上述のような技術では、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができない場合があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、乗用旅客車両の運用効率を向上させる情報処理装置及び情報処理方法を提供する。
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、少なくとも車両毎の位置と営業状態を示す車両データと、端末装置に搭載される車両の位置を示す操作データとを取得する取得部と、前記車両データに基づいて、少なくとも前記操作データが示す位置に対応する区域における車両の需要予測数と、前記営業状態が空車状態である車両の数である空車数を演算し、前記需要予測数と前記空車数を含む出力データを前記端末装置に出力する制御部と、を備える情報処理装置である。
(2)また、本発明の一態様は、上記(1)に記載の情報処理装置において、前記取得部は、所定の時間間隔で前記車両データを受信する車両データ管理装置から、所定の時間間隔で前記車両データを取得する、ことを特徴とする。
(3)また、本発明の一態様は、上記(1)又は(2)に記載の情報処理装置において、所定の時間間隔で前記需要予測数の演算に利用するモデルを生成するモデル生成部を備える、ことを特徴とする。
(4)また、本発明の一態様は、上記(1)から(3)のいずれかに記載の情報処理装置において、前記車両の営業区域を区分した区域ごとに前記空車数を演算する、ことを特徴とする。
(5)また、本発明の一態様は、上記(1)から(4)のいずれかに記載の情報処理装置において、前記制御部は、前記車両の営業区域を区分した区域ごとに前記需要予測数を演算する、ことを特徴とする。
(6)また、本発明の一態様は、上記(1)から(5)のいずれかに記載の情報処理装置において、前記制御部は、前記取得部が前記操作データを取得したタイミングに基づいて、前記出力データを前記端末装置に出力する、ことを特徴とする。
(7)また、本発明の一態様は、情報処理装置における情報処理方法であって、前記情報処理装置が、少なくとも車両毎の位置と営業状態を示す車両データと端末装置に搭載される車両の位置を示す操作データを取得する取得ステップと、前記車両データに基づいて、少なくとも前記操作データが示す位置に対応する区域における車両の需要予測数と、前記営業状態が空車状態である車両の数である空車数を演算する演算ステップと、前記需要予測数と前記空車数を含む出力データを前記端末装置に出力する制御ステップと、を有する情報処理方法である。
本発明によれば、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る情報処理システムの概要を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置の概略機能構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両データの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るパラメータ変換データの第1例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るパラメータ変換データの第2例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るパラメータ変換データの第3例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る端末装置の概略機能構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る端末装置による表示の第1例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る端末装置による表示の第2例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る端末装置による表示の第3例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る端末装置による表示の第4例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置によるモデル生成処理の流れの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報処理システムによる処理の流れの一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置の概略機能構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るパラメータ変換データの第1例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るパラメータ変換データの第2例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る情報処理装置によるモデルの生成処理の概要を説明するための図である。 本発明の各実施形態に係る情報処理装置及びその周辺装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、第1の実施形態の概要について説明する。
図1は、情報処理システム1の概要を示す概念図である。
情報処理システム1は、情報処理装置10と、車両20−1、20−2、…と、車両20−1、20−2、…のそれぞれに1台ずつ搭載された車載端末である端末装置30−1、…と、車両データ管理装置40と、を含んで構成される。このうち、車両20−1、20−2、…は、1台以上の任意の数であってよい。車両20−1、20−2、…の数に応じて、端末装置30−1、…も、1台以上の任意の数であってよい。以下では、一群の車両20−1、20−2、…を、台数に関わりなく車両20と称し、一群の端末装置30−1、…を、台数に関わりなく端末装置30と称して説明する。
車両20は、乗客を運ぶ乗用旅客車両であり、例えば、タクシー、ハイヤー、バスなどの乗用旅客自動車である。また、車両20は、自動車以外の車両であってもよく、例えば、人力車、自転車タクシー、馬車などであってもよい。また、車両20の輸送手段は、任意であってよい。以下では、一例として、車両20がタクシーであるとして説明する。また、以下では、車両20により輸送される旅客、すなわち車両20の乗客を「客」という。
車両20は、例えば、実車、空車、迎車、回送などの営業状態(動態、ステータス)を有し、車両20の営業状態は、例えば、各車両が備えるメータ器(タクシーメータ)に連動する実空車表示機(スーパーサイン)21(図1における21−1、21−2)により示される。
実車とは、車両20が客を乗せている状態である。実車状態において、車両20は、その実空車表示機21に「賃走」を表示する。
空車とは、車両20が客を乗せていない状態である。空車状態において、車両20は、その実空車表示機21に「空車」を表示する。
迎車とは、車両20が客を迎えに行っている状態である。迎車状態において、車両20は、その実空車表示機21に「迎車」を表示し、空車ではないことを明示する。
回送とは、車両20が給油、食事、休憩、帰庫などのために空車で走行している状態である。回送状態において、車両20は、その実空車表示機21に「回送」を表示する。
車両20は、自車両の位置を示す車両位置情報及び自車両の営業状態を示す営業状態情報を定期的に検出する機能を有する解析装置22(図2)を備える。解析装置22が検出した車両位置情報及び営業状態情報を含む車両データは、情報処理装置10による処理に用いられる。
情報処理装置10は、例えば、サーバ装置などの電子機器である。情報処理装置10は、車両20の解析装置22から車両データを取得する。そして、情報処理装置10は、取得した車両データに含まれる車両位置情報と、営業状態情報の変化とに基づいて、所定の区域における旅客数に関する予測値を算出するためのモデルを生成する。情報処理装置10は、生成したモデルに基づいて、端末装置30から受信する操作データに応じた所定の区域における旅客数に関する予測値を演算する。ここで、操作データは、例えば、時点を示す端末時点情報を含む。また、情報処理装置10は、車両データに基づいて、当該所定の区域における空車状態の車両20の数を演算する。情報処理装置10は、演算した旅客数に関する予測値と、空車状態の車両20の数とを端末装置30に送信する。
端末装置30は、ユーザからの操作を示す操作データを情報処理装置10に送信する。本実施形態において、上述したように、操作データは、時点を示す端末時点情報を含む。
端末装置30は、送信した操作データに応じて情報処理装置10から送信された旅客数に関する予測値と、空車状態の車両20の数とを取得して、取得した旅客数に関する予測値に基づく情報を地図上に表示する。
これにより、ユーザは、所定の区域における旅客数に関する予測値と空車状態の数とを認識することができるため、旅客を探しやすい区域を特定することができる。従って、情報処理装置10は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
なお、モデルとは、例えば、数理モデル又は統計モデルのことである。以下では、重回帰分析により旅客数に関する予測値を算出するための数式モデルを生成する態様について説明する。モデルの生成手法には、重回帰分析以外の公知の任意の手法を採用可能である。情報処理装置10は、例えば、ニューラルネットワークやクラスタリングなどの任意のアルゴリズムに基づくモデルを生成してもよい。また、情報処理装置10は、モデルの精度を高めるための公知の技術を採用してよい。具体的には、情報処理装置10は、例えば、重回帰分析における多重共線性の問題を解消するために、モデルの入力パラメータについて、相関性分析を行う機能を有してもよい。
なお、本実施形態において、所定の区域とは、車両20を運用する旅客自動車運送事業者の営業区域を複数に細分化した区域(以下、「エリア」と称する。」である。エリアの範囲は、任意に定めてよく、例えば、車両20の営業区域全域であってもよい。以下では、一例として、各エリアがそれぞれ四辺の距離が等しい正方形の領域であり、車両20の営業区域は、複数のエリアから構成され、その四辺が地球上の緯線と経線とにそれぞれ平行な矩形の領域であるとして説明する。
なお、所定の区域における旅客数に関する予測値とは、当該所定の区域(エリア)内を車両20により運ばれる客の数に関する予測値である。エリア内を車両20により運ばれる客の数とは、例えば、所定の区域内で乗車又は降車などする客の数である。特に車両20の輸送力が一定である場合、客の数と当該客を運ぶための車両20の数とは相関する。
すなわち、車両20の需要数(必要数)は、客の数に関する数である。以下では、一例として、所定の区域における旅客数に関する予測値を、所定の区域における車両20の需要数であるとして説明する。
なお、予測値とは、モデルから演算される出力値という意味であって、過去、現在、未来のいずれの時点における値であってもよい。
なお、旅客数に関する予測値に基づく情報とは、例えば、車両20の需要と供給とのバランスを示す情報である。具体的には、旅客数に関する予測値に基づく情報とは、例えば、車両20の需要数と、空車状態の車両20との数とを表す情報である。また、旅客数に関する予測値に基づく情報とは、例えば、車両20の需要数と、空車状態の車両20の数との比率や差を表す情報である。このように、端末装置30は、比率や差を表示することにより、ユーザは、例えば、1つの数値を確認するだけで、車両20の需要と供給のバランスを確認することができる。また、旅客数に関する予測値に基づく情報とは、例えば、車両20の需要数と、空車状態の車両20の数との大小関係を表す情報である。当該情報は、例えば、エリアや文字情報の色分けなどにより表示されてもよい。
以下では、一例として、端末装置30が、旅客数に関する予測値に基づく情報として、車両20の需要数と、空車状態の車両20との数とを表示する例について説明する。
なお、営業状態情報の変化とは、時系列データである車両データの営業状態情報が示す営業状態が、直前の車両データに対応する営業状態とは異なる営業状態に変化したことである。つまり、あるタイミングで車両20が検出した営業状態と、その次のタイミングで検出した営業状態とが異なることをいう。以下では、情報処理装置10が「空車」、「迎車」、「回送」などの「実車」以外の営業状態から、「実車」の営業状態への変化に基づいて、車両20の需要数を演算する態様について説明する。なお、この営業状態の変化は、車両20が客をピックアップしたことを示す。
なお、時点とは、時間の流れの上のある1点のことであり、例えば、日付や時刻である。以下では、時点が日付と時刻との組み合わせの日時である例について説明する。
なお、車両20は、1つの旅客自動車運送事業者により、運用される車両であってもよいし、複数の旅客自動車運送事業者により運用される車両であってもよい。
なお、以下において、ユーザは、それぞれ、車両20及び端末装置30を1台ずつ利用するユーザ(車両20の運転手又はその助手)であるとして説明する。
次に、図2を参照しながら、情報処理装置10及びその周辺装置の構成について説明する。
図2は、情報処理システム1の構成を示す概略ブロック図である。
本実施形態に係る情報処理システム1は、上述した情報処理装置10と、車両20の解析装置22と、端末装置30とに加え、車両データ管理装置40と、気象データ管理装置50と、地図データ管理装置60と、を含んで構成される。これらの装置は、ネットワークNWに互いに通信可能に接続されている。
ネットワークNWは、WAN(Wide Area Network)及びLAN(Local Area Network)などによって構成される情報通信ネットワークである。WANは、例えば、携帯電話網、PHS(Personal Handy−phone System)網、PSTN(Public Switched Telephone Network;公衆交換電話網)、専用通信回線網、及びVPN(Virtual Private Network)などによって構成される。
情報処理装置10及び端末装置30の構成については、後述する。
車両20の備える解析装置22は、通信部221と、測位部222と、状態検出部223と、制御部224と、を含んで構成される。解析装置22の主要部分は、例えば、メータ器に内蔵される。
通信部221は、例えば、通信用インターフェースを備え、ネットワークNWに接続されている他の装置と通信する。
測位部222は、例えば、GPS(Global Positioning System)センサを備え、自車両20の位置を測定する。なお、測位部222は、GPS以外の任意の方法で自車両20の位置を測定してもよい。測位部222は、例えば、位置が既知である携帯電話網の複数の無線基地局や無線LANの複数のアクセスポイントからの電波の強度に基づいて、自装置の位置を推定する方法などを用いて、自車両20の位置を測定してもよい。また、測位部222は、自車に搭載したカーナビゲーションの自車位置情報を取得するものであってもよい。
状態検出部223は、車両20の営業状態を検出する。状態検出部223は、例えば、車両20が備えるメータ器から営業状態についての情報を取得する。
制御部224は、測位部222が測定した位置を示す車両位置情報と、状態検出部223が検出した営業状態を示す営業状態情報と、タイムスタンプ(日時)を示す車両時点情報とを含み、これらを対応付けた車両データを生成する。制御部224は、通信部221を介して、生成した車両データを車両データ管理装置40に送信する。
なお、解析装置22は、任意の時間間隔で、車両データを生成し、生成した車両データを車両データ管理装置40に送信してよい。以下では、一例として、当該時間間隔は、30秒であるとして説明する。
車両データ管理装置40は、例えば、サーバ装置などの電子機器である。車両データ管理装置40は、車両20から受信する車両データを記憶する車両データ記憶部41を備える。また、車両データ管理装置40は、情報処理装置10から車両データの取得要求を受信する。ここで、車両データの取得要求は、例えば、期間、位置などの車両データを特定するための情報を含む。車両データ管理装置40は、車両データの取得要求に含まれる情報に基づいて、車両データ記憶部41に記憶されている車両データを抽出する。そして、車両データ管理装置40は、抽出した車両データを、情報処理装置10に送信する。
気象データ管理装置50は、例えば、サーバ装置などの電子機器である。気象データ管理装置50は、車両20の営業区域における気象を示す気象データを記憶する気象データ記憶部51を備える。気象データ管理装置50は、情報処理装置10から気象データの取得要求を受信する。ここで、気象データの取得要求は、期間、位置などの気象データを特定するための情報を含む。気象データ管理装置50は、これら受信した気象データの取得要求に含まれる情報に基づいて、気象データ記憶部51に記憶されている気象データを抽出する。そして、気象データ管理装置50は、抽出した気象データを、情報処理装置10に送信する。
地図データ管理装置60は、例えば、サーバ装置などの電子機器である。地図データ管理装置60は、地図を示す地図データを記憶する地図データ記憶部61を備える。地図データ管理装置60は、情報処理装置10から地図データの取得要求を受信する。ここで、地図データの取得要求は、位置情報を含む。地図データ管理装置60は、当該位置情報に基づいて地図データ記憶部61に記憶されている地図データを抽出する。地図データ管理装置60は、抽出した地図データを情報処理装置10に送信する。
次に、図3を参照して、情報処理装置10の構成について説明する。
図3は、情報処理装置10の概略機能構成を示すブロック図である。
情報処理装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を含んで構成される。
通信部11は、例えば、通信用インターフェースを備え、ネットワークNWに接続されている他の装置と通信する。通信部11は、ネットワークNWに接続されている他の装置から各種データを受信する受信部として機能する。また、通信部11は、ネットワークNWに接続されている他の装置に各種データを送信する送信部として機能する。
記憶部12は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備える。また、記憶部12は、HDD(Hard Disc Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリなどを備えてもよい。記憶部12は、情報処理装置10が備えるCPU(Central Processing Unit、不図示)が実行するための各種プログラムやCPUが実行した処理の結果などを記憶する。具体的には、記憶部12は、例えば、エリアの境界についての情報を記憶する。
また、記憶部12は、エリア変換データを記憶するエリアデータ記憶部121、パラメータ変換データを記憶するパラメータ変換データ記憶部122、及びモデルデータを記憶するモデル記憶部123として機能する。
ここで、図4から図7を参照して、情報処理装置10が処理する各種データについて説明する。
まず、車両データについて説明する。
図4は、車両データの一例を示す図である。
車両データは、車両番号情報(車両番号)、車両時点情報(日時)、位置情報(緯度、経度)、営業状態情報(営業状態)、及び速度情報(速度)を含み、これらを対応付けて構成される。
車両番号情報は、車両20を識別するための車両識別情報である。
車両時点情報は、車両データの生成に関する時点を示す情報である。図4に示される例において、車両時点情報は、車両データが含む位置情報に示される位置が解析装置22の測位部222(図2)により測位された日時を示す。
車両位置情報は、車両20の位置を示す情報である。図4に示される例において、車両位置情報は、緯度と経度とにより表される。なお、車両時点情報及び車両位置情報は、車両20の車載端末である端末装置30により検出されてもよい。
営業状態情報は、車両20の営業状態を示す情報である。図4に示される例において、営業状態情報は、対応する車両時点情報が示す時点における車両20の営業状態を示す。
速度情報は、車両20の速度を示す情報である。図4に示される例において、速度情報は、対応する車両時点情報が示す時点における車両20の速度を示す。
行L11の車両データは、車両番号情報「あ 12−34」、車両時点情報「2013/11/05 11:15:23」、車両位置情報(緯度)「xx」、車両位置情報(経度「xx」営業状態情報「迎車」、及び速度情報「0 km/h」を対応付けている。すなわち、行L11の車両データは、車両番号情報「あ 12−34」が示す車両20が日時「2013年11月5日 11時15分23秒」に、緯度「xx」、経度「xx」の地点に停車(すなわち、「0 km/h」の速度)しており、営業状態が「迎車」であったことを表す。
また、行L12の車両データは、車両番号情報「あ 12−34」、車両時点情報「2013/11/05 11:15:53」、車両位置情報(緯度)「xx」、車両位置情報(経度「xx」営業状態情報「実車」、及び速度情報「20 km/h」を対応付けている。すなわち、行L12の車両データは、車両番号情報「あ 12−34」が示す車両20が日時「2013年11月5日 11時15分53秒」に、緯度「xx」、経度「xx」の地点を「20 km/h」の速度で走行し、営業状態が「空車」であったことを表す。
本実施形態において、車両データは、30秒間隔で生成されるため、行L12の車両データは、行L11の車両データの次に生成されたデータである。そして、行L11の車両データと、行L12の車両データとを比較すると、営業状態が「迎車」から「実車」に変化している。従って、行L11及び行L12の車両データから、「2013年11月5日
11時15分23秒」から日時「2013年11月5日 11時15分53秒」までの間に、車両番号情報「あ 12−34」が示す車両20が客をピックアップしたことが示唆される。これに対し、営業状態が「実車」から「空車」などの実車以外の状態に営業状態が変化した場合は、車両20が客を降ろしたことが示唆される。
次に、気象データについて説明する。
気象データには、車両20の営業区域における過去、現在の気象についての実績データと、未来の気象についての予測データとがある。すなわち、気象データは、時間(日時、期間など)の情報を含み、当該時間の情報と気象情報とが対応付けられて、構成される。
気象データが含む気象情報には、天気を示す天気情報、気温を示す気温情報、降雨量を示す降雨量情報、降雪量を示す降雪量情報、風速を示す風速情報などがある。気象情報は、車両20の営業区域におけるエリア毎の気象を示してもよいし、隣接する複数のエリアの気象を示してもよい。
エリア変換データは、車両データに含まれる車両位置情報に対応するエリアを特定するための規則を定めるデータである。ここで、各エリアは、四辺の長さをそれぞれhとする正方形の領域であり、緯度方向の識別番号iLatと、経度方向の識別番号iLonとにより識別されるとする。この場合、エリア変換データが定める規則は、例えば、以下の式(1)及び(2)により示される。なお、識別番号iLat及びiLonは、それぞれ、0から始まり、緯度及び経度に応じた昇順の連続した番号である。
Lat=(xLat−Lat)÷h ・・・(1)
Lon=(xLon−Lon)÷h ・・・(2)
ここで、xLat及びxLonは、それぞれ、車両データに含まれる車両位置情報が示す緯度及び経度である。また、Lat及びLonは、それぞれ、車両20の営業区域のうち採用の緯度及び経度である。
次に、パラメータ変換データについて説明する。
パラメータ変換データは、車両データ及び気象データが含む情報のうち、文字列などにより表現される情報を情報処理装置10が生成するモデルに適した数値のパラメータに変換するための規則を定めるデータである。
本実施形態に係るパラメータ変換データには、時間帯変換データ、曜日変換データ、及び天気変換データがある。
時間帯変換データは、車両データに含まれる車両時点情報を、対応する時間帯に関するパラメータに変換するための規則を定めるデータである。
図5は、時間帯変換データの例を示す図である。
図5(a)は、車両時点情報を1日を1時間単位の24の時間帯とした場合に対応するパラメータに変換する規則を表す図である。
図5(a)の先頭行の各項目は、それぞれ、時間帯に関するパラメータを表す。これらのパラメータは、真を表す「1」、又は、偽を表す「0」の2値のいずれかにより表される。そして、これらのパラメータは、それぞれ、排他的なパラメータである。すなわち、車両時点情報は、「0時台」、「1時台」、…、「23時台」のいずれかに分類され、当該分類されたパラメータの値が「1」となり、それ以外のパラメータは「0」となる。例えば、図4の行L11に示される車両データの場合、車両時点情報は、「2013/11/05 11:15:23」である。従って、図5(a)に示される時間帯変換データに基づくと、この車両時点情報が示す時刻は11時台であるため、パラメータ「11時台」の値が「1」であり、その他「0時台」〜「10時台」及び「12時台」〜「23時台」のパラメータの値は「0」である。
図5(b)は、車両時点情報を、1日を早朝、朝、昼、夜、及び深夜という時間帯とした場合に対応するパラメータに変換するための規則を表す図である。
図5(b)の先頭行の各項目は、それぞれ、「早朝」、「朝」、「昼」、「夜」、及び「深夜」の時間帯に関するパラメータを表す。図5(a)示される例と同様に、これらのパラメータは、真を表す「1」、又は、偽を表す「0」の2値のいずれかにより表され、それぞれが、排他的なパラメータである。「早朝」、「朝」、「昼」、「夜」、「深夜」の各パラメータは、それぞれ、例えば、車両時点情報が示す時刻が4時台から7時台であるか否か、8時台から11時台であるか否か、12時台から16時台であるか否か、17時台から23時台であるか否か、0時台から3時台であるか否かを表すパラメータである。例えば、図4の行L11に示される車両データの場合、車両時点情報は、「2013/11/05 11:15:23」であるため、図5(b)に示される時間帯変換データに基づくと、パラメータ「朝」の値が「1」であり、その他「早朝」、「昼」、「夜」、及び「深夜」のパラメータの値は「0」である。
図5(a)及び図5(b)を用いて説明したように、情報処理装置10は、同一の情報を任意の規則に基づいてパラメータに変換してよい。以下では、時間帯変換データは、図5(a)に示される規則を定めるデータであるとして説明する。
曜日変換データは、車両データに含まれる車両時点情報を、対応する曜日に関するパラメータに変換するための規則を定めるデータである。
図6は、曜日変換データの一例を示す図である。
図6の先頭行の各項目は、それぞれ、「月」、「火」、「水」、「木」、「金」、「土」、「日」の曜日に関するパラメータを表す。図5(a)に示される例と同様に、これらのパラメータは、真を表す「1」、又は、偽を表す「0」の2値のいずれかにより表され、それぞれが、排他的なパラメータである。「月」、「火」、…、「日」の各パラメータは、それぞれ、車両時点情報が示す日付が「月」曜日であるか否か、「火」曜日であるか否か、…、「日」曜日であるか否かを表すパラメータである。例えば、図4の行L11に示される車両データの場合、車両時点情報は、「2013/11/05 11:15:23」である。従って、図6に示される曜日変換データに基づくと、この車両時点情報が示す曜日は、火曜日であるため、パラメータ「火」の値が「1」であり、その他「月」、「水」、…、「日」のパラメータの値は「0」である。
天気変換データは、気象データに含まれる気象情報の天気情報を、対応する天気に関するパラメータに変換するための規則を定めるデータである。
図7は、天気変換データの一例を示す図である。
図7の先頭行の各項目は、それぞれ、「晴」、「曇」、「雨」、「雪」、及び「雷」の天気に関するパラメータを表す。図5(a)示される例と同様に、これらのパラメータは、真を表す「1」、又は、偽を表す「0」の2値のいずれかにより表され、それぞれが、排他的なパラメータである。「晴」、…、「雷」の各パラメータは、それぞれ、天気情報が示す天気が晴れであるか否か、…、雷であるか否かを表すパラメータである。このうち、天気情報が示す天気が雷を伴う場合は、晴れ、曇り、雨、又は雪であるか否かに関わらず、「雷」のパラメータの値を「1」とし、その他「晴」、「曇」、「雨」、及び「雪」のパラメータの値を「0」とする。
なお、天気に関するパラメータは、それぞれが排他的なパラメータでなくてもよい。具体的には、例えば、天気情報が雷を伴う曇りを表す場合、情報処理装置10は、「雷」と「曇」とのパラメータの値を、それぞれ「1」としてもよい。また、例えば、天気情報が雨ときどき雪を表す場合、情報処理装置10は、「雨」と「雪」とのパラメータの値を「1」とし、その他のパラメータの値を「0」としてもよい。このように、情報処理装置10は、気象データに含まれる気象情報に応じて、複数の天気に関するパラメータの値を「1」としてもよい。
図3に戻り、情報処理装置10(図2)の制御部13ついて説明する。
制御部13が有する機能の一部又は全ては、例えば、情報処理装置10が備えるCPU(不図示)が記憶部12に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。
制御部13は、取得部14、モデル生成部131、演算部132、及び出力データ生成部133として機能する。
取得部14は、通信部11を介して、ネットワークNW(図2)に接続されている他の装置から各種データを取得する。取得部14は、車両データ取得部141、気象データ取得部142、操作データ取得部143、及び地図データ取得部144として機能する。
車両データ取得部141は、送信部112を介して車両データの取得要求を車両データ管理装置40(図2)に送信する。車両データ取得部141は、受信部111が車両データ管理装置40から受信した車両データを取得し、取得した車両データをモデル生成部131又は出力データ生成部133に出力する。
気象データ取得部142は、送信部112を介して気象データの取得要求を気象データ管理装置50(図2)に送信する。気象データ取得部142は、受信部111が気象データ管理装置50から受信した気象データを取得し、取得した気象データをモデル生成部131又は出力データ生成部133に出力する。
操作データ取得部143は、受信部111が端末装置30(図2)から受信した操作データを取得し、取得した操作データを出力データ生成部133に出力する。
地図データ取得部144は、出力データ生成部133からの要求に応じて、送信部112を介して、地図データの取得要求を地図データ管理装置60(図2)に送信する。地図データ取得部144は、受信部111が地図データ管理装置60から受信した地図データを取得し、取得した地図データを出力データ生成部133に出力する。
モデル生成部131は、車両データ取得部141から車両データを取得する。また、モデル生成部131は、気象データ取得部142から気象データを取得する。このときモデル生成部131、例えば、車両データ及び気象データに含まれる時間に関する情報に対して、期間を指定することにより、取得する車両データ及び気象データの範囲を指定する。
以下では、このように指定されるデータの範囲を「演算範囲」という。モデル生成部131は、演算範囲の車両データ及び気象データに基づいて、例えば、以下の式(3)に示されるモデルを生成する。
Figure 2019057310
ここで、出力値yは、各エリアでのピックアップ数を示す。すなわち、ピックアップ数yは、各エリアでの車両20の需要数を示す。正の整数Nは、パラメータの数を示す。係数Aは、対応するパラメータ各々の重みを示す。変数nは、0からNまでの整数である。変数nが1からNの範囲において、入力値xは、車両データ及び気象データが含む情報を変換して得られる各種パラメータの入力値を示す。具体的には、入力値xは、例えば、図4から図7を参照して説明した時間帯に関するパラメータ(「0時台」、「1時台」、…、「23時台」)、曜日に関するパラメータ(「月」、「火」、…、「日」)、天気に関するパラメータ(「晴」、「曇」、…、「雷」)などの値である。また、入力値xは、これらのデジタル的な二値のパラメータのみでなく、例えば、降雨量、降雪量、及び風速などのアナログ的な値を含んでよい。なお、式(3)において、入力値xは、1であり、項(A×x)は、定数項であるとする。式(3)の右辺の加算和は、nが0からNまでの加算である。式(3)の入力値xはいずれも時間(時点)に応じて変化するパラメータであり、式(3)は、時間に関する関数である。
モデルの生成において、モデル生成部131は、演算範囲の車両データからピックアップに関する車両データを抽出する。以下では、この抽出された車両データを「抽出車両データ」という。モデル生成部131は、各車両20について、時系列の車両データの営業状態情報を参照し、営業状態が「実車」の車両データであって、その車両データに対して時間的に直前の車両データの営業状態が「実車」以外である車両データを抽出する。すなわち、モデル生成部131は、営業状態が「実車」以外から「実車」に変更された車両20から送信された車両データを抽出車両データとして抽出する。モデル生成部131は、エリアデータ記憶部121に記憶されているエリア変換データを参照し、抽出車両データの車両位置情報に基づいて、当該抽出車両データに対応するエリアを特定する。これにより、ピックアップが行われたエリアが特定される。モデル生成部131は、抽出車両データに対応する気象データを抽出する。このとき抽出される気象データは、抽出車両データの車両時点情報が示す日時の気象データであって、当該抽出車両データの位置情報が示す位置に対応するエリアの気象データである。
モデル生成部131は、エリア毎の抽出車両データ、及び、当該抽出車両データに対応する気象データに基づいて得られる各パラメータの実績値のセットと、当該セット毎のピックアップ数との関係について、最小二乗法による重回帰分析を実行することにより、式(3)に示される係数A各々の値を定め、エリア毎のモデルを生成する。すなわち、モデル生成部131は、エリア毎の抽出車両データ、及び、当該抽出車両データの実績データに基づいて、各条件に対応する車両20の需要数を学習させたモデルを生成する。モデル生成部131は、生成したエリア毎のモデルを示すモデルデータをモデル記憶部123に記憶させる。
なお、最小二乗法による重回帰分析の手法は、公知の技術を適用可能である。
演算部132は、例えば、出力データ生成部133から車両20の需要数の演算要求を取得する。この演算要求は、例えば、端末時点情報を含む。演算部132は、端末時点情報が示す日時における各エリアの気象データを、気象データ取得部142を介して取得する。演算部132は、パラメータ変換データ記憶部122に記憶されているパラメータ変換データを参照し、端末時点情報と、気象データが含む気象情報とを、モデル用のパラメータの入力値に変換する。演算部132は、モデル記憶部123に記憶されているモデルデータを読み出す。演算部132は、読み出したモデルデータが示す各エリアのモデルに対して、端末時点情報及び気象情報から変換した入力値を入力したときの出力値を演算する。すなわち、演算部132は、モデル生成部131が生成するモデルに基づいて、各エリアにおける車両20の需要数を演算する。演算部132は、演算結果を出力データ生成部133に出力する。
なお、演算部132は、必ずしも全てのエリアについての車両20の需要数を演算しなくてもよい。例えば、出力データ生成部133から取得する演算要求に位置情報が含まれる場合、当該位置情報に対応するエリア、又は、当該エリアとその近傍のエリアについてのみ、車両20の需要数を演算してもよい。これにより、情報処理装置10は、車両20の需要数の演算に要する処理量を低減することができる。
また、演算部132は、演算要求にパラメータの入力値に関する情報が含まれている場合、当該入力値に基づいて、車両20の需要数を演算してよい。これにより、例えば、情報処理装置10は、任意の条件における車両20の需要数をシミュレーションすることができる。
出力データ生成部133は、操作データ取得部143から取得した操作データに基づいて、出力データを生成する。ここで、上述したように、操作データには、端末時点情報が含まれている。
次に、出力データ生成部133による出力データの生成処理を説明する。
まず、出力データ生成部133は、操作データに含まれる端末時点情報を含む車両20の需要数の演算要求を生成し、生成した演算要求を演算部132に出力する。出力データ生成部133は、当該演算要求に応じて演算部132から出力される車両20の需要数を取得する。
また、出力データ生成部133は、車両データ取得部141を介して、車両20各々の最新の車両データ各々を取得する。出力データ生成部133は、取得した車両データのうち、営業状態が「空車」である車両データを抽出する。出力データ生成部133は、エリアデータ記憶部121に記憶されているエリア変換データに基づいて、抽出した車両データ各々の車両位置情報に対応するエリアを特定する。出力データ生成部133は、車両データの数をエリア毎にカウントする。すなわち、出力データ生成部133は、エリア毎に空車状態の車両20の数を演算する。
また、出力データ生成部133は、地図データ取得部144を介して、端末位置情報に対応する営業区域の地図データを取得する。
出力データ生成部133は、上述のようにして取得された各エリアの車両20の需要数を示す情報、各エリアの空車状態の車両20の数を示す情報、営業区域の地図などを含む出力データを生成する。出力データ生成部133は、生成した出力データを、送信部112を介して、端末装置30に送信する。
なお、出力データ生成部133は、端末装置30から送信された操作データに含まれる任意の情報(位置情報、パラメータの入力値に関する情報など)を車両20の需要数の演算要求に含め、演算部132から操作データに応じた演算結果を取得してよい。この場合、出力データ生成部133は、取得した演算結果を反映させた出力データを端末装置30に送信する。
次に、図8を参照して、端末装置30の構成について説明する。
図8は、端末装置30の概略機能構成を示すブロック図である。
端末装置30は、表示部31、入力部32、測位部33、通信部34、記憶部35、及び制御部36を含んで構成される。
表示部31は、制御部36から出力されたデータを表示する。表示部31は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどの表示装置を備える。
入力部32は、ユーザからの入力を受け付ける。入力部32は、例えば、マウス、キーボード、又はタッチパネルなどの入力装置を備える。
測位部33は、例えば、GPSセンサを備え、端末装置30の位置を測定する。なお、測位部33は、GPS以外の任意の方法で端末装置30の位置を測定してもよい。
通信部34は、例えば、通信用インターフェースを備え、ネットワークNWに接続されている他の装置と通信する。通信部34は、ネットワークNWに接続されている他の装置から各種データを受信する受信部341として機能する。また、通信部34は、ネットワークNWに接続されている他の装置に各種データを送信する送信部342として機能する。
記憶部35は、例えば、ROM、RAMなどを備える。また、記憶部35は、HDD、EEPROM、フラッシュメモリなどを備えてもよい。記憶部35は、端末装置30が備えるCPU(不図示)が実行するための各種プログラムやCPUが実行した処理の結果などを記憶する。
制御部36が有する機能の一部又は全ては、例えば、端末装置30が備えるCPUが記憶部35に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。
制御部36は、操作処理部361及び表示処理部362として機能する。
操作処理部361は、入力部32が受け付けた入力に基づいて、操作データを生成する。具体的には、操作処理部361は、入力部32がユーザから営業区域における車両20の需要数の表示要求を受け付けると、現在の日時を取得し、取得した日時を示す端末時点情報を含む操作データを生成する。操作処理部361は、生成した操作データを情報処理装置10に送信する。
なお、操作処理部361は、現在の日時以外を示す端末時点情報を含む操作データを生成してもよい。この場合、例えば、操作処理部361は、ユーザから指定された過去又は未来の任意の日時を取得し、取得した日時を示す端末時点情報を生成してもよい。これにより、端末装置30は、例えば、ユーザから指定された任意の時点に応じた車両20の需要数などを表示することができるため、ユーザは、例えば、車両20を移動計画を立てることができる。
また、操作処理部361は、端末時点情報以外の情報を含む操作データを生成してもよい。具体的には、例えば、操作処理部361は、自端末装置30の位置、又は、ユーザから指定された位置を示す端末位置情報を含む操作データを生成してよい。これにより、端末装置30は、例えば、端末位置情報が示す位置に対応する任意のエリアにおける車両20の需要数などを表示することができる。また、操作処理部361は、情報処理装置10が用いるモデルのパラメータについて、ユーザから指定された入力値を含む操作データを生成してもよい。これにより、端末装置30は、例えば、任意の条件における車両20の需要数のシミュレーション結果を表示することができる。
表示処理部362は、受信部341が情報処理装置10から受信した出力データを取得する。表示処理部362は、測位部33による自端末装置30の測位結果を取得する。表示処理部362は、出力データが含む各種情報及び測位部33による測位結果に基づいて、表示データを生成する。表示処理部362は、生成した表示データを表示部31に出力し、各種情報を表示部31に表示させる。
次に、図9〜図12を参照して、表示処理部362が生成する表示データが示す画像の例について説明する。
図9〜図12は、端末装置30(図2)による表示の例を示す図である。
図9に示される例において、端末装置30の表示部31(図3)は、車両20(図2)の営業区域の地図を表示している。また、図9に示される例において、営業区域は、縦横のグリッドGにより16のエリアに区分け(分割)されている。地図上には、自端末装置30に関する位置が車両の絵柄のアイコンI1により示されている。また、地図上には、空車状態の車両20の位置が丸印のアイコンI2により示されている。なお、図9では、図を見やすくするために、アイコンI2は4つしか示されていないが、端末装置30は、全ての空車状態の車両20の位置をアイコンI2により表示してもよい。グリッドGにより区分けされた各エリアの下部には2つの数字N1及びN2が示されている。左側の数字N1は、空車状態の車両20の数を示す。右側の数字N2は、車両20の需要数を示す。
また、表示部31は、その左上の領域に、地図の縮尺を示し、調整するためのスライダーSLを表示している。例えば、後述するように図11及び図12は、図9及び図10に示される地図の一部を拡大した場合の表示の例であるが、図11及び図12において、スライダーSLにおいて、その指示値は、図9及び図10に示される例よりも、地図の縮尺の拡大方向を示すプラス(+)側に存在している。
これらグリッドG、アイコンI1及びI2、数字N1及びN2、並びにスライダーSLが表すものは、図9〜図12に示される各表示例において、同様である。
これらの情報のうち、地図、各エリアにおける空車状態の車両20の数N1、及び各エリアにおける車両20の需要数N2は、出力データ生成部133から端末装置30に送信される出力データに基づいて生成される。また、アイコンI1は、測位部33(図8)による測位結果に基づいて生成される。なお、アイコンI1は、端末装置30のユーザが使用する車両20の解析装置22による測位結果に基づいて、生成されてもよい。また、グリッドGは、情報処理装置10が記憶するエリアの境界の情報に基づいて生成され、アイコンI2は、営業状態が「空車」である車両データの車両位置情報に基づいて生成される。このように端末装置30は、ネットワークNWに接続されている情報処理装置10、車両データ管理装置40などが記憶する任意のデータを取得して、当該取得したデータに基づいて表示を行ってよい。
また、例えば、端末装置30は、ユーザからの表示している地図の縮尺の指定を受け付け、当該受け付けた縮尺の地図の画像を表示してよい。端末装置30は、縮尺の指定を任意の方法で受け付けてよく、例えば、ピンチイン/ピンチアウトなどのジェスチャ、スライダーSLの操作、画面に配置された拡大縮小の指示ボタンの操作などに応じて縮尺を変更した地図の画像を表示する。例えば、スライダーSLが操作された場合、端末装置10は、表示中の地図の中央を中心にして地図の拡大又は縮小を行ってもよいし、自車両の位置するエリアを中心にして地図の拡大又は縮小を行ってもよい。この場合、端末装置30は、表示部31の解像度に応じて、表示する情報を加工してもよい。例えば、縮尺率が低いため、エリア毎の情報を表示するのに十分な表示領域又は解像度を表示部31が備えない場合には、端末装置30は、複数のエリアを統合し、当該統合されたエリアの情報を表示したり、情報の一部を省略したりしてもよい。
図10は、図9に示される各エリアの情報を統合した場合の表示の例を示す。
図10に示される例では、図9において互いに隣接する4つのエリアが統合されている。より具体的には、図9において、画像中央から左上に位置する4つのエリア、画像中央から右上に位置する4つのエリア、画像中央から左下に位置する4つのエリア、及び画像中央から右下に位置する4つのエリアがそれぞれ統合されている。そして、端末装置30は、例えば、縦横のグリッドについて奇数番目のグリッドの表示を省略することにより、統合後の新たな4つのエリアの境界を表示する。また、端末装置30は、統合前のエリアについて、車両20の需要数と空車状態の車両20の数とをそれぞれ合計し、合計結果を統合後のエリアに対応付けて表示する。このように、端末装置10は、縮尺を変化させずにエリアの分割パターンを変化させ、提示するエリア毎の情報を変化させてもよい。
図11は、図9においてアイコンI1により示されるユーザの使用車両20が位置するエリアを拡大した場合の表示の第1例を示す。
図11では、ユーザの使用車両20が位置するエリアを拡大することにより、図9における同一エリアの表示よりも詳細な地図情報が示されている。具体的には、図9においてアイコンI1が所在するエリアには、3本の道路が示されているが、図11では、より細かい道路も示されるとともに、道路上におけるユーザの使用車両20の位置と進行方向、及び、空車状態の他の車両20の位置が、それぞれ、アイコンI1及びアイコンI2により、詳細に示されている。このように、端末装置10は、例えば、ユーザからタップなどの操作により、特定のエリアが指定された場合に、当該エリアの地図を、例えば表示部31の全域などに拡大して表示することにより、当該エリアについてより詳細な情報を表示可能としてもよい。
また、端末装置30は、地図の縮尺に応じてエリアのサイズを変更し、当該変更されたエリア毎の車両20の需要数や空車状態の車両20の数などを表示してもよい。例えば、端末装置30は、縮尺の高低に応じて、例えば、各エリアのサイズを100×100[m]、500×500[m]、又は1000×1000[m]とした3つの分割パターンのいずれかをグリッドGにより表示する。
以下、この場合の処理の流れの一例について、説明する。情報処理装置10は、複数のエリアの分割パターンについて、エリア毎のモデルを予め生成しておく。端末装置30の操作処理部361(図8)は、入力部32を介して縮尺の変更を受け付けると、変更後の縮尺を示す情報を含む操作データを生成する。端末装置30の操作処理部361は、生成した操作データを、送信部342を介して情報処理装置10に送信する。次に、情報処理装置10は、端末装置30から受信した縮尺の情報に基づいて、縮尺に対応する分割パターンを選択する。そして、情報処理装置10は、選択した分割パターンのエリア毎のモデルに基づいて、車両20の需要数を演算し、出力データを生成する。端末装置30は、受信した出力データに基づいて表示を行う。このように、情報処理装置10は、同一の営業地域に関して、複数のエリアの分割パターンを管理し、これら複数の分割パターンについて、エリア毎のモデルを生成してもよい。
図12は、図11と同様に、図9においてアイコンI1により示されるユーザの使用車両20が位置するエリアを拡大した場合の表示の第2例を示す。
図12では、図11と同様に、ユーザの使用車両20が位置するエリアを拡大することにより、図9における同一エリアの表示よりも詳細な地図情報が表示されている。また、図12では、端末装置10は、当該拡大されたエリアの地図上に、縦横のグリッドGを表示することにより、当該拡大されたエリアをさらに16の小エリアに区分けしている。そして、端末装置10は、このように特定のエリアをさらに分割した小エリアの地図上に、その小エリアにおける空車状態の車両20の数N1及び車両20の需要数N2を示す。このように、端末装置10は、例えば、地図の縮尺の高低に応じて、異なる分割パターンによって区分けされるエリア毎の情報を、地図と対応付けて表示可能としてもよい。
また、端末装置30は、上述したエリアを統合する表示と、複数の分割パターンにおけるエリア毎の表示とを組み合わせてもよい。例えば、ユーザから指定された縮尺が、各エリアのサイズを100×100[m]とした分割パターンで表示する場合と、500×500[m]とした分割パターンで表示する場合との中間の縮尺である場合、端末装置30は、拡大率の高い100×100[m]の分割パターンにおけるエリア毎の車両20の需要数及び空車状態の車両20の数を、隣接するエリア間で統合する。そして、端末装置30は、各エリアを200×200[m]とした分割パターンをグリッドGにより表すとともに、統合後の車両20の需要数と空車状態の車両20の数をエリア毎に表示する。このように、端末装置30は、縮尺に応じて階層化された分割パターンにおけるエリア毎の情報を表示するため、ユーザは、地図が表す位置情報と、車両20の需要の程度とを有効に利用することができる。例えば、ユーザは、端末装置30を用いることにより、低い拡大率で、車両20の需要が多いエリアを把握した後、そのエリアを拡大することにより、当該エリア内をさらに細分化したエリア毎の車両20の需要を比較することができる。 なお、エリアの統合において、統合されるエリアの数は任意である。また、情報処理装置10が管理する分割パターンの数は任意である。
このように、端末装置30は、例えば、ユーザの利用に適した任意の態様で情報を表示してよい。そして、端末装置30は、表示を切り替えるための任意の操作を受け付け可能としてよい。具体的には、例えば、端末装置10は、図9〜図12に例示した任意の表示から図9〜図12に例示した別の表示に遷移させるための任意の操作を受け付け可能としてよい。
次に、情報処理システム1(図2)の動作について説明する。
図13は、情報処理装置10(図2)によるモデル生成処理の流れの一例を示す図である。
図13に示される処理は、定期的に開始される。また、図13に示される処理は、端末装置30がユーザから受け付けた入力(指示)に基づいて、開始されてもよい。
(ステップS101)まず、制御部13(図3)のモデル生成部131(図3)は、演算期間を取得する。演算範囲は、例えば、端末装置30がユーザから受け付けた期間であってもよいし、情報処理装置10の管理者などにより指定された期間であってもよい。その後、制御部13は、ステップS102に処理を進める。
(ステップS102)次に、モデル生成部131は、エリア、時間帯、曜日、天気などについて、各条件毎のピックアップ数を0にして初期化する。その後、制御部13は、ステップS103に処理を進める。
(ステップS103)次に、モデル生成部131は、車両データ取得部141を介して、演算範囲の車両データを取得する。その後、制御部13は、ステップS104に処理を進める。
(ステップS104)次に、モデル生成部131は、気象データ取得部142を介して、演算範囲の気象データを取得する。その後、制御部13は、ステップS105に処理を進める。
(ステップS105)次に、モデル生成部131は、取得した各車両20についての車両データについて、時系列にステップS106の処理を実行する。モデル生成部131は、未処理の車両20がなくなるまで、ステップS106の処理を繰り返す。その後、制御部13は、ステップS107に処理を進める。
(ステップS106)次に、モデル生成部131は、車両データを、時間的に直前の車両データと比較して営業状態情報の値が「空車」、「迎車」、又は「回送」から「実車」に変化している抽出車両データを抽出する。
(ステップS107)次に、モデル生成部131は、各抽出車両データについて、ステップS108からステップS111の処理を実行する。モデル生成部131は、未処理の抽出車両データがなくなるまで、ステップS108からステップS111の処理を繰り返す。その後、制御部13は、ステップS112に処理を進める。
(ステップS108)次に、モデル生成部131は、エリアデータ記憶部121が記憶するエリア変換データを参照し、車両データの車両位置情報が示す位置に対応するエリアを特定する。その後、制御部13は、ステップS109に処理を進める。
(ステップS109)次に、モデル生成部131は、パラメータ変換データ記憶部122が記憶するパラメータ変換データを参照し、車両データの車両時点情報が示す時刻に対応する時間帯と、当該車両時点情報が示す日付に対応する曜日とを特定する。その後、制御部13は、ステップS110に処理を進める。
(ステップS110)次に、モデル生成部131は、ステップS104において取得した気象データに基づいて、ステップS108において特定したエリアの車両時点情報が示す日時における天気を特定する。その後、制御部13は、ステップS111に処理を進める。
(ステップS111)次に、モデル生成部131は、ステップS108からステップS110の処理によりそれぞれ特定した条件のピックアップ数に1を加算する。
(ステップS112)次に、モデル生成部131は、各条件毎、すなわち、各パラメータの入力値に対するピックアップ数について、重回帰分析を行い、式(3)に示されるモデルを生成する。その後、制御部13は、図13に示される処理を終了する。
図14は、情報処理システム1による処理の流れの一例を示す図である。
(ステップS201)まず、端末装置30(図2)は、ユーザから車両20の需要数の表示要求を受け付ける。その後、情報処理システム1は、ステップS202に処理を進める。
(ステップS202)次に、端末装置30は、情報処理装置10(図2)にアクセスする。端末装置30は、例えば、ユーザの識別情報を情報処理装置10に送信する。その後、情報処理システム1は、ステップS203に処理を進める。
(ステップS203)次に、情報処理装置10、アクセスのあった端末装置30の認証処理を行う。端末装置30の認証が正常に完了した場合、情報処理装置10は、その旨を端末装置30に通知する。その後、情報処理システム1は、ステップS204に処理を進める。
(ステップS204)次に、端末装置30は、例えば、現在の日時を示す端末時点情報を含む操作データを、情報処理装置10に送信する。このとき、端末装置30は、ユーザから任意の日時の指定を受け付け、受け付けた日時を示す端末時点情報を含む操作データを、情報処理装置10に送信してもよい。その後、情報処理システム1は、ステップS205に処理を進める。
(ステップS205)次に、情報処理装置10の気象データ取得部142(図3)は、操作データが含む端末時点情報が示す日時に対応する気象データを取得要求を、気象データ管理装置50(図2)に送信する。その後、情報処理システム1は、ステップS206に処理を進める。
(ステップS206)次に、気象データ管理装置50は、情報処理装置10からの気象データの取得要求に応じて、自装置の気象データ記憶部51(図2)から気象データを読み出す。そして、気象データ管理装置50は、読み出した気象データを情報処理装置10に送信する。その後、情報処理システム1は、ステップS207に処理を進める。
(ステップS207)次に、情報処理装置10の演算部132(図3)は、パラメータ変換データ記憶部122(図3)に記憶されているパラメータ変換データを参照し、端末時点情報と、気象データが含む気象情報とを、モデル用のパラメータの入力値に変換する。そして、演算部132は、モデル記憶部123(図3)に記憶されているモデルデータを参照し、入力値に対するモデルの出力値、すなわち、車両20の需要数を演算する。その後、情報処理システム1は、ステップS208に処理を進める。
(ステップS208)次に、情報処理装置10の地図データ取得部144(図3)は、地図データの取得要求を地図データ管理装置60(図2)に送信する。その後、情報処理システム1は、ステップS209に処理を進める。
(ステップS209)次に、地図データ管理装置60は、情報処理装置10からの地図データの取得要求に応じて、自装置の地図データ記憶部61(図2)から車両20の営業区域を示す地図データを読み出す。そして、地図データ管理装置60は、読み出した地図データを情報処理装置10に送信する。その後、情報処理システム1は、ステップS210に処理を進める。
(ステップS210)次に、情報処理装置10の出力データ生成部133(図3)は、地図データと、ステップS207において演算した車両20の需要数とを含む出力データを端末装置30に送信する。このとき、情報処理装置10は、例えば、空車状態の車両20の数など、任意の情報を出力データに含めてもよい。その後、情報処理システム1は、ステップS211に処理を進める。
(ステップS211)次に、端末装置30は、情報処理装置10から受信した出力データが含む車両20の需要数などの情報を表示部31(図8)に表示する。その後、情報処理システム1は、図14に示される処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理システム1(図2)は、情報処理装置10(図2)と、端末装置30(図2)と、を含む情報処理システムであって、前記情報処理装置10は、乗用旅客車両(車両20)(図2)の位置を示す車両位置情報、及び当該車両20の営業状態を示す営業状態情報を少なくとも含む車両データを取得する車両データ取得部141(図3)と、前記車両データ取得部141が取得する車両データに含まれる車両位置情報と、営業状態情報の変化とに基づいて、所定の区域(エリア)における旅客数に関する予測値(車両20の需要数)を演算する演算部132(図3)と、前記演算部132が演算した前記予測値を含む出力データを前記端末装置30に送信する送信部112(図3)と、を備え、前記端末装置30は、前記情報処理装置10から送信された前記出力データを受信する受信部341(図8)と、前記受信部341が受信する前記出力データに基づいて、前記予測値に基づく情報を表示部31(図3)に表示させる表示処理部362(図8)と、を備える。
このように、情報処理装置10は、車両20の営業状態の変化に基づいて、各エリアにおける車両20の需要数を演算する。情報処理装置10は、営業状態の変化を特定することにより、車両20の営業状態が変化した地点及び時点を高い精度で特定することができる。そして、情報処理装置10は、これら高い精度で特定された地点及び時点の情報を用いるため、車両20の需要数を高い精度で演算することができる。従って、情報処理装置10は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
また、情報処理装置10は、曜日に基づいて、車両20の需要数を演算する演算部132を備える。例えば、休日であるか否かなど、曜日に応じてタクシーなどの利用状況は変化する。情報処理装置10は、上述したように曜日に基づいて車両20の需要数を演算するため、曜日に応じた車両20の需要の変化に対応することができる。従って、情報処理装置10は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
また、情報処理装置10は、時間帯に基づいて、車両20の需要数を演算する演算部132を備える。例えば、出勤時間帯であるか、退勤時間帯であるかなど、時間帯にタクシーなどの利用状況は変化する。情報処理装置10は、上述したように時間帯に基づいて車両20の需要数を演算するため、時間帯に応じた車両20の需要の変化に対応することができる。従って、情報処理装置10は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
また、情報処理装置10は、気象データの気象情報に基づいて、車両20の需要数を演算する。例えば、天気や風速など、気象条件に応じてタクシーなどの利用状況は変化する。情報処理装置10は、上述したように気象条件に基づいて車両20の需要数を演算するため、気象に応じた車両20の需要の変化に対応することができる。従って、情報処理装置10は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
また、端末装置30は、エリア毎に分割された地図上に、旅客数に関する予測値に基づく情報(車両20の需要数、空車状態の車両20の数など)を表示部31に表示させる表示処理部362を備える。
これにより、ユーザは、複数のエリア毎の車両20の需要の程度を容易に比較することができるとともに、それぞれのエリアの位置を容易に把握することができる。そして端末装置30は、例えば、流しのタクシーによるピックアップの情報であっても、ピックアップの位置をエリアに統合するため、わかり易く表示することができる。従って、端末装置30は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
また、表示処理部362は、縮尺に応じた分割パターンとともに、各エリア毎の車両20の需要数、空車状態の車両20の数などを表示部31に表示させる。
これにより、ユーザは、地図の縮尺を変更した場合であっても、その縮尺に応じたエリア毎の情報を把握することができる。従って、端末装置30は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
また、表示処理部362は、地図上に空車状態の車両20の位置を表示部31に表示させる。これにより、ユーザは、例えば、車両20の需要が高いエリアにおいて、他の空車状態の車両20と競合しにくい位置を把握することができるため、端末装置30は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
また、表示処理部362は、地図上に自端末装置30に関する位置を表示部31に表示させる。これにより、ユーザは、例えば、車両20の需要の程度と、自分の位置とを鑑みて移動先を決定することができるため、端末装置30は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を援用する。
まず、図15を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1aの概要について説明する。
図15は、情報処理システム1aの構成を示す概略ブロック図である。
情報処理システム1aは、情報処理システム1(図2)において情報処理装置10(図2)に代えて情報処理装置10aを含んで構成される。また、情報処理システム1aは、情報処理システム1(図2)において、ネットワークNWに接続された交通データ管理装置70をさらに含んで構成される。
交通データ管理装置70は、例えば、サーバ装置などの電子機器である。交通データ管理装置70は、交通データを記憶する交通データ記憶部71を備える。交通データは、車両20の営業区域における交通に関する情報を含むデータであり、例えば、道路の渋滞に関する渋滞情報、イベント(催事)の予定に関するイベント情報などを含む。交通データ管理装置70は、情報処理装置10aから交通データの取得要求を受信する。ここで、交通データの取得要求は、期間、位置などの交通データを特定するための情報を含む。交通データ管理装置70は、交通データの取得要求に含まれる情報に基づいて、交通データ記憶部71に記憶されている交通データを抽出する。交通データ管理装置70は、抽出した交通データを情報処理装置10aに送信する。
情報処理装置10aは、交通データ管理装置70が管理する交通データに基づいて、モデルの生成を行う。
次に、図16を参照して、情報処理装置10aの構成について、説明する。
図16は、情報処理装置10aの構成を示す概略ブロック図である。
情報処理装置10aは、情報処理装置10(図3)において、記憶部12(図3)に代えて記憶部12aを、制御部13(図3)に代えて制御部13aを含んで構成される。記憶部12aは、記憶部12におけるパラメータ変換データ記憶部122(図3)に代えてパラメータ変換データ記憶部122aとして機能し、またモデル記憶部123に代えてモデル記憶部123aとして機能する。制御部13aは、制御部13における取得部14(図3)に代えて取得部14aとして機能し、モデル生成部131(図3)に代えてモデル生成部131aとして機能する。取得部14aは、取得部14における各機能部(図3)に加え、交通データ取得部145として機能する。
パラメータ変換データ記憶部122aは、パラメータ変換データ記憶部122が記憶する各種パラメータ変換データ(時間帯変換データ、曜日変換データ、及び天気変換データ)に加え、イベント変換データを記憶する。イベント変換データは、交通データに含まれるイベント情報を、対応するイベントに関するパラメータに変換するための規則を定めるデータである。
ここで、図17を参照して、イベント変換データについて説明する。
図17は、イベント変換データの一例を示す図である。
図17(a)は、イベント情報をイベントの有無を示すパラメータに変換するための規則を表す図である。
図17(a)に示される例では、先頭行に示される「イベント」のパラメータは、イベントの有無を、それぞれ、「1」と「0」との2値により示す。
図17(b)は、イベント情報をイベントの種類に対応するパラメータに変換するための規則を表す図である。
図17(b)の先頭行の各項目は、それぞれ、「祭り」、「コンサート」、及び「展示会」のイベントの種別に関するパラメータを表す。図5(a)に示される例と同様に、これらのパラメータは、真を表す「1」、又は、偽を表す「0」の2値のいずれかにより表され、それぞれが、排他的なパラメータである。「祭り」、「コンサート」、及び「展示会」の各パラメータは、それぞれ、イベント情報が示すイベントの種類が「祭り」に分類されるか否か、「コンサート」に分類されるか否か、「展示会」に分類されるか否かを表すパラメータである。例えば、交通データに含まれるイベント情報が示すイベントが博覧会の場合、図17(b)に示されるイベント変換データに基づくと、パラメータ「展示会」の値が「1」であり、その他「祭り」及び「コンサート」のパラメータの値は「0」である。なお、イベントがない場合は、各パラメータ「祭り」、「コンサート」、及び「展示会」は、「0」とする。
図17(c)は、イベント情報をイベントの規模に対応するパラメータに変換するための規則を表す図である。
図17(c)の先頭行の各項目は、それぞれ、「小」、「中」、及び「大」のイベントの規模に関するパラメータを表す。図5(a)に示される例と同様に、これらのパラメータは、真を表す「1」、又は、偽を表す「0」の2値のいずれかにより表され、それぞれが、排他的なパラメータである。「小」、「中」、及び「大」の各パラメータは、それぞれ、イベント情報が示すイベントの規模が「小」さいか否か、「中」程度か否か、「大」きいか否かを表すパラメータである。例えば、交通データに含まれるイベント情報が示すイベントが3000人規模である場合、図17(c)に示されるイベント変換データに基づくと、パラメータ「大」の値が「1」であり、その他「小」及び「中」のパラメータの値は「0」である。なお、イベントがない場合は、各パラメータ「祭り」、「コンサート」、及び「展示会」は、「0」とする。
なお、イベントは、複数の種別のものが同時に成立する場合もあるため、イベントの種類に関するパラメータは、それぞれが排他的なパラメータでなくてもよい。具体的には、例えば、イベント情報が祭り、コンサート、及び展示会の複合的なイベントを表す場合、情報処理装置10は、「祭り」、「コンサート」、及び「展示会」の各パラメータの値を、それぞれ「1」としてもよい。このように、情報処理装置10は、イベント情報に応じて、複数のイベントに関するパラメータの値を「1」としてもよい。
また、イベントの種別の例として、3つを挙げて説明したが、イベントの種別に関するパラメータは、他の区分により構成されてもよい。
図16に戻り、情報処理装置10aの制御部13aについて説明する。
交通データ取得部145は、送信部112を介して交通データの取得要求を交通データ管理装置70(図15)に送信する。交通データ取得部145は、受信部111が交通データ管理装置70から受信した交通データを取得し、取得した交通データをモデル生成部131a又は出力データ生成部133に出力する。
モデル生成部131aは、モデル生成部131(図3)と同様に抽出車両データを抽出し、当該抽出車両データに対応する気象データを抽出する。そして、モデル生成部131aは、交通データ取得部145を介して、抽出車両データに対応する交通データを取得する。このとき抽出される交通データは、抽出車両データの車両時点情報が示す日時の交通データであって、当該抽出車両データの位置情報が示す位置に対応するエリアの交通データである。
モデル生成部131aは、エリア毎の抽出車両データ、並びに、当該抽出車両データに対応する気象データ及び交通データに基づいて得られる各パラメータの実績値に対して、最小二乗法による重回帰分析を実行することにより、式(3)に示される係数An各々の値を定め、エリア毎のモデルを生成する。モデル生成部131aは、生成したエリア毎のモデルを示すモデルデータをモデル記憶部123aに記憶させる。
以上説明したように、情報処理装置10aは、第1の実施形態において説明したパラメータ以外のパラメータを有するモデルを生成してよい。パラメータの選択は、任意であり、情報からパラメータへの変換規則も任意に定められてよい。変換規則の変形例を、図18を用いて説明する。
図18は、パラメータ変換データの別の例を示す図である。
図18は、気象データに含まれる気温情報が示す気温をパラメータに変換するための規則を表す気温変換データを表す図である。図18(a)は、夏期用の変換規則を表し、図18(b)は、冬季用の変換規則を表す。
図18(a)、(b)の先頭行の各項目は、それぞれ、「高」、「中」、及び「低」の気温の高低についてのパラメータを表す。図5(a)に示される例と同様に、これらのパラメータは、真を表す「1」、又は、偽を表す「0」の2値のいずれかにより表され、それぞれが、排他的なパラメータである。「高」、「中」、及び「低」の各パラメータは、それぞれ、気温情報が示す気温が「高」いか否か、「中」程度か否か、「低」いか否かを表すパラメータである。例えば、気象データに含まれる気温情報が示す気温が摂氏5度の場合、図18(a)に示される気温変換データに基づくと、パラメータ「低」の値が「1」であり、その他「高」及び「中」のパラメータの値は「0」である。これに対し、図18(b)に示される気温変換データに基づくと、パラメータ「中」の値が「1」であり、その他「高」及び「低」のパラメータの値は「0」である。
このように、情報処理装置10、10aは、同一のパラメータについての変換規則を複数用意して、車両データ及び気象データに含まれる情報などに基づいて、選択可能としてもよい。また、気温は、数値情報であるため、気温情報が示す数値をパラメータの入力値とすることが可能である。情報処理装置10、10aは、図18に示したように、数値情報を2値のパラメータに変換してもよく、数値情報をそのままパラメータとしてもよい。
また、情報処理装置10、10aは、数値情報が示す数値に対して、例えば、四則演算など、任意の演算を行ったものをパラメータとしてもよい。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を援用する。
本実施形態に係る情報処理システム1b(不図示)は、情報処理システム1a(図15)において情報処理装置10a(図16)に代えて情報処理装置10bを含んで構成される。
情報処理装置10bは、情報処理装置10aと同様のパラメータを有するモデルを生成するが、情報処理装置10bが生成するモデルは、不測事由によるモデルの出力値への変動を補正するための補正変数を有する。
次に、図19を参照して、情報処理装置10bの構成について説明する。
図19は、情報処理装置10bの概略機能構成を示すブロック図である。
情報処理装置10bは、情報処理装置10a(図15)において、記憶部12a(図16)に代えて記憶部12bを、制御部13a(図16)に代えて制御部13bを含んで構成される。記憶部12bは、記憶部12aにおけるモデル記憶部123a(図16)に代えてモデル記憶部123bとして機能する。制御部13bは、制御部13aにおけるモデル生成部131a(図16)に代えてモデル生成部131bとして機能する。
モデル記憶部123bは、例えば、以下の式(4)又は式(5)に記載のモデルを生成する。
Figure 2019057310
式(4)、(5)において、補正変数αは、出力値を調整するための任意の変数である。当該補正変数αには、例えば、端末装置30のユーザ、又は、情報処理装置10bの管理者により指定された値が入力される。変数αの値は、エリア毎に指定可能であってよい。また、補正変数αについて、式(4)に示す加算、式(5)に示す乗算以外の任意の演算が行われるように設定されてもよい。
モデル生成部131bは、モデル生成部131bと同様の処理を実行して、式(3)に示されるモデルを生成する。モデル生成部131bは、生成した式(3)に示されるモデルに、補正変数を導入し、例えば、式(4)又は式(5)に記載のモデルを生成する。モデル生成部131bは、生成したモデルを示すモデルデータをモデル記憶部123bに記憶させる。
以上説明したように、モデル生成部131bは、車両20の需要数の変動を補正するための補正変数を含むモデルを生成する。これにより、情報処理装置10は、車両20の需要数に影響を与えるような不測事由が発生した場合であっても、モデルの出力値を補正することができる。従って、情報処理装置10は、より精度の高いモデルを生成することができ乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を援用する。
本実施形態に係る情報処理システム1c(不図示)は、情報処理システム1(図2)において情報処理装置10(図2)に代えて情報処理装置10c(不図示)を含んで構成される。
情報処理装置10cは、車両20の需要数を演算するためのモデルを、ニューラルネットワークのアルゴリズムに基づいて生成する装置である。情報処理装置10cは、情報処理装置10(図2)において、記憶部12(図2)に代えて記憶部12c(不図示)を、制御部13(図2)に代えて制御部13c(不図示)を含んで構成される。記憶部12cは、記憶部12におけるモデル記憶部123(図2)に代えてモデル記憶部123c(不図示)として機能する。制御部13cは、制御部13におけるモデル生成部131c(図2)に代えてモデル生成部131c(不図示)として機能する。
モデル記憶部123cは、モデル生成部131cにより生成されたモデルを示すモデルデータを記憶する。
モデル生成部131cは、ニューラルネットワークを用いてモデルを生成する。
ここで、図20を参照して、ニューラルネットワークによるモデルの生成について説明する。なお、ここでは、階層型ニューラルネットワークを用いたモデルの生成について説明するが、モデル生成部131cは、相互結合型ニューラルネットワークなど、ニューラルネットワークに関する公知のアルゴリズムを適用してモデルを生成してよい。
図20は、情報処理装置10cによるモデルの生成処理の概要を説明するための図である。図20は、ニューラルネットワークの概念を表している。図20に示されるようにニューラルネットワークは、N個のノードを有する入力層と、M個のノードを有する中間層と、1個のノードを有する出力層とを備える。入力層の各ノード81−1〜81−Nでは、入力用のパラメータの値を受け付ける。入力層の各ノード81−1〜81−Nは、それぞれ、中間層の各ノード82−1〜82−Mと連結されており、入力層が受け付けた入力値が、中間層における処理に用いられることを表す。中間層の各ノード82−1〜82−Mでは、それぞれ、入力層から入力された入力値に対してしきい関数による演算処理を行う。中間層は、1層でもよく、多層でもよい。中間層の各ノード82−1〜82−Mは、それぞれ、出力層のノード83−1と連結されており、中間層による演算結果(出力値)が出力層における処理に用いられることを表す。出力層のノード83−1では、中間層から入力された入力値に対して演算処理を行う。
中間層におけるしきい関数は、下記の式(6)により表され、出力層における演算処理は、下記の式(7)により表される。
Figure 2019057310
なお、上述の式(6)において、関数fは、シグモイド関数である。式(6)は、中間層における出力値Oが、中間層に入力された各入力値I(すなわち、入力層に入力された各パラメータの入力値)とその重み係数Wとの積を、入力層の各ノードについて加算した総和に対するシグモイド関数の演算結果により得られることを表す。重み係数Wまた、式(7)は、出力層における出力値O(すなわち、車両20の需要数)が、出力層に入力された各入力値I(すなわち、中間層における出力値O)とその重み係数Wとの積を、中間層の各ノードについて加算した総和として得られることを表す。なお、重み係数は、各入力値毎に定められる値である。具体的には、中間層の重み係数Wは、対応する入力層のノード毎に定められ、出力層の重み係数Wは、対応する中間層のノード毎に定められる。
また、出力層においても、中間層におけるのと同様に、出力値Oを、出力層に入力された各入力値Iとその重み係数Wとの積を中間層の各ノードについて加算した総和に対するシグモイド関数の演算結果により得ることとしてもよい。
モデル生成部131cは、上述した重回帰分析によるモデル生成と同様の入力値を扱う。すなわち、モデル生成部131cは、モデル生成部131(図2)と同様に抽出車両データに含まれる車両位置情報及び時点情報と、抽出車両データに対応する気象データに含まれる気象情報とを、パラメータ変換データに基づいて、各種パラメータに変換する。このとき、モデル生成部131cは、車両情報及び気象情報を、例えば、パラメータの時間帯に関するパラメータ、曜日に関するパラメータ、天気に関するパラメータなどに変換する。各パラメータは、デジタル的に二値で表現されるものであってもよいし、アナログ的に数量で表現されるものであってもよい。ただし、アナログ的なパラメータは、例えば、0から1までの値に正規化された入力値とする。モデル生成部131cは、各パラメータの実績値のセットを中間層における入力値Ih、当該セット毎のピックアップ数を出力層における出力値Oとして、例えば、バックプロパゲーション法により重み係数W、Wの値を定め、エリア毎のモデルを生成する。モデル生成部131cは、生成したエリア毎のモデルを示すモデルデータをモデル記憶部123cに記憶させる。
なお、中間層を多層とする場合には、公知技術のオートエンコーダ(autoencoder)を併用してもよい。このように、情報処理装置10cは、演算結果の精度を高めるため、任意の公知の技術を採用してもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置10cは、ニューラルネットワークに基づくモデルを生成する。そして、端末装置30は、当該モデルによる演算結果に基づく表示を行う。このように、上述した各実施形態におけるモデルは、重回帰分析以外の手法により生成されてもよい。
次に、図21を参照して、上述した各実施形態に係る情報処理装置10、10a、10b、端末装置30、車両データ管理装置40、気象データ管理装置50、地図データ管理装置60、及び交通データ管理装置70のハードウェア構成について説明する。
図21は、情報処理装置10、10a、10bのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
上述した各実施形態に係る情報処理装置10、10は、CPU101、記憶媒体102、ドライブ部103、入力部104、出力部105、ROM106、RAM107、補助記憶部108、及びインターフェース部109を含んで構成される。
CPU101と、ドライブ部103と、入力部104と、出力部105と、ROM106と、RAM107と、補助記憶部108と、インターフェース部109とは、バス100(母線)を介して相互に接続される。
CPU101は、プログラム、各種データを読み出して、当該CPU101を備える自装置を制御する。記憶媒体102は、例えば、光磁気ディスク、フレキシブルディスク、フラッシュメモリなどの可搬記憶媒体であり、例えば、各種データを記憶する。ドライブ部103は、例えば、記憶媒体102の読み出し装置又は読み書き装置である。入力部104は、例えば、マウス、キーボードなどの入力装置である。出力部105は、例えば、表示部、スピーカなどの出力装置である。ROM106は、例えば、プログラムを記憶する記憶媒体である。RAM107は、例えば、各種データ、プログラムを一時的に記憶する記憶媒体である。補助記憶部108は、HDD、フラッシュメモリなどの記憶媒体であり、例えば、各種データを記憶する。インターフェース部109は、通信用インターフェースを有し、有線又は無線によりネットワークNWに接続される。
CPU101が読み出すプログラムは、ROM106に記憶されている一例を示したが、記憶媒体102や補助記憶部108に記憶されていてもよいし、ネットワークNWからダウンロードしたプログラムを記憶媒体102や補助記憶部108などに記憶させてもよい。CPU101が読み出す各種データは、記憶媒体102や補助記憶部108に記憶されている一例を示したが、ROM106に記憶されていてもよいし、ネットワークNWからダウンロードした各種データであってもよい。
なお、上述した各実施形態において、情報処理システム1、1a、1b、1c(図2、図15、不図示)は、端末装置30、車両データ管理装置40、気象データ管理装置50、及び地図データ管理装置60、交通データ管理装置70のうち、いずれか又は任意の組み合わせを含まずに構成されてもよい。
なお、上述した各実施形態において、情報処理装置10、10a、10b、10cが有する任意の機能は、複数の装置により実現されてもよい。例えば、情報処理装置10、10a、10b、10cのモデルを演算する機能と、車両20の需要数を演算する機能とは、別体の装置に分離して備えられてもよい。この場合、モデル生成部131、131a、131b、131c(図3、図16、図19、不図示)、と、演算部132(図3、図16、図19、不図示)とは、それぞれ、別体の装置に備えられ、演算部132を備える装置は、モデル生成部131が生成したモデルを示すモデル記憶部123、123a、123b、123cから通信を介してモデルデータを取得する。そして、演算部132は、取得されたモデルデータに基づいて、車両20の需要数を演算する。
なお、上述した各実施形態において、情報処理システム1、1a、1b、1cに含まれる各種装置が有する各種機能は、一体の装置により実現されてもよい。例えば、情報処理装置10、10a、10b、10cは、車両データ管理装置40の車両データ記憶部41(図2)を含んで構成されてもよい。この場合、情報処理装置10、10a、10b、10cは、車両20から車両データを取得し、自装置の車両データ記憶部41に記憶させる。
なお、上述した各実施形態において、端末装置30は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレット、スマートフォン、PHS端末装置、又はPDA(Personal Digital Assistant)などの電子機器であってもよい。そして、車両データに含まれる車両位置情報は、端末装置30により検出されたものであってもよい。
なお、上述した各実施形態において、情報処理装置10、10a、10b、10cが有する各種機能は、端末装置30により実行されてもよい。例えば、端末装置30は、地図データ取得部144を備えてよく、地図データを取得可能であってもよい。そして、端末装置30は、情報処理装置10、10a、10b、10cから取得する車両20の需要数などを、自装置が取得した地図データが示す地図と対応付けて表示してもよい。また、端末装置30が有する機能の一部が情報処理装置10、10a、10b、10cにより実行されてもよい。例えば、情報処理装置10、10a、10b、10cは、端末装置30が各種情報を表示するための画像のデータを出力データとして生成し、生成した出力データを端末装置30に送信してもよい。この場合、端末装置30は、情報処理装置10から受信した出力データが示す画像を表示部31に表示させる。
なお、上述した各実施形態における情報処理装置10、10a、10b、10c、及び、端末装置30の一部、例えば、制御部13、13a、13b、13c及び、制御部36などをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、情報処理装置10、10a、10b、10c又は、端末装置30に内蔵されたコンピュータシステムであって、OS(Operating System)や周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROMなどの可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクなどの記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネットなどのネットワークや電話回線などの通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、上述した実施形態における情報処理装置10、10a、10b、10c、端末装置30の一部、又は全部を、LSI(Large Scale Integration)などの集積回路として実現してもよい。情報処理装置10、10a、10b、端末装置30の各機能部は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更などをすることが可能である。
1、1a、1b、1c…情報処理システム、10、10a、10b、10c…情報処理装置、11…通信部、111…受信部、112…送信部、12、12a、12b、12c…記憶部、121…エリアデータ記憶部、122、122a…パラメータ変換データ記憶部、123、123a、123b、123c…モデル記憶部、13、13a、13b、13c…制御部、14、14a…取得部、141…車両データ取得部、142…気象データ取得部、143…操作データ取得部、144…地図データ取得部、145…交通データ取得部、131、131a、131b、131c…モデル生成部、132…演算部、133…出力データ生成部、20…車両、21…実空車表示機、22…解析装置、221…通信部、222…測位部、223…状態検出部、224…制御部、30…端末装置、31…表示部、32…入力部、33…測位部、34…通信部、341…受信部、342…送信部、35…記憶部、36…制御部、361…操作処理部、362…表示処理部、40…車両データ管理装置、41…車両データ記憶部、50…気象データ管理装置、51…気象データ記憶部、60…地図データ管理装置、61…地図データ記憶部、70…交通データ管理装置、71…交通データ記憶部、NW…ネットワーク

Claims (7)

  1. 少なくとも車両毎の位置と営業状態を示す車両データと、端末装置に搭載される車両の位置を示す操作データとを取得する取得部と、
    前記車両データに基づいて、少なくとも前記操作データが示す位置に対応する区域における車両の需要予測数と、前記営業状態が空車状態である車両の数である空車数を演算し、
    前記需要予測数と前記空車数を含む出力データを前記端末装置に出力する制御部と、
    を備える情報処理装置。
  2. 前記取得部は、所定の時間間隔で前記車両データを受信する車両データ管理装置から、所定の時間間隔で前記車両データを取得する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 所定の時間間隔で前記需要予測数の演算に利用するモデルを生成するモデル生成部を備える、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記制御部は、前記車両の営業区域を区分した区域ごとに前記空車数を演算する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  5. 前記制御部は、前記車両の営業区域を区分した区域ごとに前記需要予測数を演算する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  6. 前記制御部は、前記取得部が前記操作データを取得したタイミングに基づいて、前記出力データを前記端末装置に出力する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  7. 情報処理装置における情報処理方法であって、
    前記情報処理装置が、
    少なくとも車両毎の位置と営業状態を示す車両データと端末装置に搭載される車両の位置を示す操作データを取得する取得ステップと、
    前記車両データに基づいて、少なくとも前記操作データが示す位置に対応する区域における車両の需要予測数と、前記営業状態が空車状態である車両の数である空車数を演算する演算ステップと、
    前記需要予測数と前記空車数を含む出力データを前記端末装置に出力する制御ステップと、
    を有する情報処理方法。
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