JP2019056724A - 微小物の捕捉方法および微小物の捕捉装置 - Google Patents

微小物の捕捉方法および微小物の捕捉装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ナノメートルサイズの対象微小物を安定して捕捉することができる、微小物の捕捉方法および微小物の捕捉装置を提供すること。【解決手段】その表面に複数の微小突起が形成された半導体基板の上に、対象微小物を含む液体を提供する。この状態で、前記半導体基板と前記液体との界面にレーザー光を集光照射して、前記液体中の前記対象微小物を前記レーザー光の光束内に捕捉する。【選択図】図1

Description

本発明は、光ピンセットの技術を利用して微小物を捕捉する、微小物の捕捉方法および微小物の捕捉装置に関する。
光ピンセットは、顕微鏡の対物レンズなどを用いてレーザー光を強く集光することで集光位置近傍に存在する微小物に光圧を作用させて、その微小物を捕捉する技術である。レーザー光を走査することで、捕捉した微小物を空間的に操作することもできる。
従来、光ピンセットの捕捉対象は、樹脂ビーズやガラスビーズ、細胞、細菌、液滴などのマイクロメートルサイズの物体であった。このような光の波長よりも大きなマイクロメートルサイズの対象物に作用する光圧は、光線光学的に説明することができる。一方、ナノテクノロジーの進展が著しい近年では、光の波長よりも小さい対象物(例えば直径100nm以下の微粒子)を捕捉する必要に迫られる場面もある。このようなナノメートルサイズの対象物に作用する光圧は、電磁気学的に説明することができる。
ナノメートルサイズの対象物に作用する光圧について、簡単に説明する。まず、光の波長よりも十分に小さい対象物は、1個の電気双極子とみなすことができる。この対象物(電気双極子)が光の電場Eの中に置かれたとき、対象物(電気双極子)が受ける光圧Fおよびそれにより生じる捕捉のポテンシャルUtrapは、散乱力を無視すると以下の式(1)〜式(3)で表される。
[上記式(1)〜式(3)において、Eは対象物に作用する電場であり、αは対象物(電気双極子)の分極率であり、nは対象物の屈折率であり、nは周囲の媒質の屈折率であり、rは対象物の半径であり、εは周囲の媒質の誘電率である。]
光圧Fの起源は、ローレンツ力から導かれる勾配力(dipole gradient force)である。n>nの条件下では、光圧Fは、対象物を集光位置に引き寄せる引力として働く。そして、以下の式(4)に示されるように、捕捉のポテンシャルUtrapが熱揺らぎのエネルギーkTを超えるとき、対象物は集光位置に捕捉される。対象物を安定に捕捉するためには、以下の式(5)が満たされることが好ましい。
[上記式(4),式(5)において、kはボルツマン定数であり、Tは絶対温度である。]
上記のとおり、光圧Fおよび捕捉のポテンシャルUtrapは分極率αに比例し、分極率αは対象物のサイズ(体積)に比例する。たとえば、対象物の半径rが1μmから100nmに小さくなると、光圧Fは1/1000にまで小さくなってしまう。したがって、マイクロメートルサイズの対象物に比べると、ナノメートルサイズの対象物の捕捉ははるかに難しくなる。理屈上は、対象物の半径rが1μmから100nmに小さくなっても、レーザー光の強度を1000倍にすれば、光圧Fは変わらない。しかしながら、レーザー光の強度を1000倍にすることは、安全面やコストなどの観点から現実的ではない。
上記の問題を解決する手段として、局在表面プラズモンを利用して光圧を増大させる、プラズモン光ピンセット(Plasmonic Optical Tweezers)が提案されている(例えば非特許文献1参照)。
金や銀などの貴金属中の自由電子の協同的集団振動の波を「プラズモン」と呼ぶ。貴金属微粒子に共鳴光(例えば緑色光または赤色光)を照射することで、プラズモンを生じさせることができる。特に、複数の貴金属微粒子がナノメートルサイズ(20nm以下)の間隔で配置されている場合、共鳴光の照射により振動電場は微粒子間の隙間(ナノギャップ)に著しく局在する。これをギャップモード局在表面プラズモンという。ナノギャップにおける電場強度Eは、入射共鳴光に比べて数千倍以上にまで増強される。また、振動電場が極めて小さい領域に局在するので,電場勾配∇Eは急峻で大きな値となる。したがって、上記式(1)および式(3)より、ナノギャップに対象物が近づいてくると、対象物には強い光圧が働き、対象物は捕捉される。プラズモン光ピンセットは、このような原理で微小物を捕捉する。
以上のように、プラズモン光ピンセットは、局在表面プラズモンによる電場増強効果を利用することで、ナノメートルサイズの対象物に対してもレーザー光の強度を高めることなく十分な光圧を作用させることができる。このことから、プラズモン光ピンセットは、ナノメートルサイズの対象物をある程度捕捉することができる。
東海林竜也、坪井泰之、「プラズモン光ピンセットによるソフトマターの捕捉」、応用物理、第86巻、第1号、45〜49ページ(Shoji, T. and Tsuboi, Y., "Plasmonic optical trapping of soft nanomatters", OYO BUTURI, Vol.86, No.1, pp.45-49.)
上記のとおり、プラズモン光ピンセットは、局在表面プラズモンによる電場増強効果を利用することで、ナノメートルサイズの対象物をある程度捕捉することができる。しかしながら、本発明者らの研究によれば、プラズモン光ピンセットには、プラズモン励起による発熱により微小物の捕捉の安定性が低下してしまうという問題があることがわかった。
プラズモン光ピンセットは、プラズモン励起を伴うため、吸収した光エネルギーは熱になる。したがって、複数の貴金属微粒子が所定の間隔で配置されたナノ構造体にレーザー光を照射すると、ナノ構造体の表面の温度が上昇する。典型的なプラズモン光ピンセットでは、レーザー光を照射することで数K〜数十K程度の温度が上昇すると考えられる。この局所的な温度上昇は、以下の2つの理由により、微小物の捕捉の安定性を低下させる。
1つ目の理由は、温度上昇により、熱対流(マランゴニ対流)が発生することである。この対流により、捕捉された微小物は激しく揺さぶられる。揺さぶられた微小物がナノ構造体から離れてしまうと、微小物は、そのまま対流により遠くに流されてしまい、二度と捕捉されない。
2つ目の理由は、温度上昇により、熱泳動が発生することである。局所的な温度上昇は、周囲に温度勾配∇Tを作り出す。この温度勾配は、熱泳動と呼ばれる物質の移動を引き起こす。熱泳動の力fは、以下の式(6)により表される。
[上記式(6)において、Sは対象微小物の固有の係数(Soret係数)である。]
多くの物質において、Sは正の値となる。この場合、微小物は、熱泳動の力fにより熱い領域から冷たい領域に向かって輸送されることとなる。すなわち、熱泳動の力fは、微小物の捕捉を阻害する斥力として働く。本発明者らの計算によれば、温度勾配∇Tは、〜0.5K/mmという大きな値になる。したがって、ナノメートルサイズ(サブマイクロメートルサイズ)の対象物に対する熱泳動の斥力fの大きさは、サブピコニュートンのレベルになる。一方で、プラズモンで増強された光圧(引力)の大きさも、サブピコニュートンのレベルである。結果として、プラズモン光ピンセットにおける捕捉力の実効値は、小さくなってしまう。
また、熱泳動の斥力fは、Tおよび∇Tの積に比例している。Tおよび∇Tは、光強度と正の関係にある。したがって、プラズモンを励起するための光の強度が大きくなればなるほど、斥力fは近似的に二乗に比例して大きくなる。結果として、光強度がある値を超えたときに、微小物を捕捉できなくなってしまう。このため、プラズモン光ピンセットでは、プラズモンで増強された光圧(引力)が熱泳動の斥力よりも大きくなるように、励起光の強度を狭い範囲内に調整しなければならない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ナノメートルサイズの対象微小物を安定して捕捉することができる、微小物の捕捉方法および微小物の捕捉装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る微小物の捕捉方法は、その表面に複数の微小突起が形成された半導体基板の上に、対象微小物を含む液体を提供する工程と、前記半導体基板と前記液体との界面にレーザー光を集光照射して、前記液体中の前記対象微小物を前記レーザー光の光束内に捕捉する工程と、を含む。
また、上記の課題を解決するため、本発明に係る微小物の捕捉装置は、液体中の対象微小物をレーザー光の光束内に捕捉する微小物の捕捉装置であって、その表面に複数の微小突起が形成された半導体基板と、前記微小物を捕捉するためのレーザー光を出射するレーザー光源と、前記レーザー光源から出射されたレーザー光を前記半導体基板の前記複数の微小突起が形成されている面に集光するためのレンズと、を有する。
本発明によれば、マイクロメートルサイズの対象微小物だけでなく、ナノメートルサイズの対象微小物も安定して捕捉することができる。
図1は、本発明に係る捕捉装置の構成の一例を示す模式図である。 図2は、15分間ドライエッチングすることで得られたブラックシリコンの走査電子顕微鏡像である。 図3は、本発明に係る捕捉装置の構成の別の例を示す模式図である。 図4A〜Eは、ポリスチレン微粒子の捕捉状態を示す蛍光像である。 図5A〜Cは、プラズモン光ピンセットによりポリスチレン微粒子を捕捉したときの、捕捉されたポリスチレン微粒子の挙動を示すグラフおよび蛍光像である。 図6A〜Cは、本発明に係る捕捉装置によりポリスチレン微粒子を捕捉したときの、捕捉されたポリスチレン微粒子の挙動を示すグラフおよび蛍光像である。 図7A〜Cは、本発明に係る捕捉装置によりポリスチレン微粒子を捕捉したときの、捕捉されたポリスチレン微粒子の挙動を示すグラフおよび蛍光像である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(捕捉装置の構成)
図1は、本発明に係る微小物の捕捉装置の構成の一例を示す模式図である。図1に示されるように、捕捉装置100は、半導体基板110、レーザー光源120およびレンズ130を有する。この捕捉装置100は、半導体基板110の上に捕捉対象の微小物142を含む液体140が提供された状態で使用され、レーザー光源120から出射されたレーザー光122の光束内に微小物142を捕捉する。なお、図1では、各構成要素を模式的に示しており、各構成要素の大きさ、形状および位置は正確ではない。
半導体基板110は、その表面に複数の微小突起112が形成された半導体からなる部材である。上述のプラズモン光ピンセットでは、電場増強場として複数の貴金属微粒子が所定の間隔で配置されたナノ構造体を使用するが、本発明に係る捕捉装置100では、電場増強場としてその表面に複数の微小突起112が形成された半導体基板110を使用する。本発明では、局在表面プラズモンを利用するという意図はないため、プラズモンが発生しない半導体基板110を電場増強場として使用することができる。半導体基板110を構成する半導体の種類は、特に限定されず、元素半導体であってもよいし、化合物半導体であってもよいし、有機半導体であってもよい。また、半導体基板110の代わりに、バンドギャップの大きな固体材料、すなわち誘電体(ガラス)からなる基板を用いてもよい。半導体基板110を構成する半導体の例には、シリコン、ガリウム、ゲルマニウム、ガリウム砒素、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、セレン化亜鉛、窒化アルミニウム、窒化ガリウム、硫化亜鉛、硫化カドミウムが含まれる。微小突起を形成する観点やコストの観点などからは、半導体基板110はシリコン基板であることが好ましい。その表面に複数の針状突起が高密度で形成されたシリコンは、その表面近傍に屈折率の空間的な勾配が形成されて光の反射を顕著に抑制できることから、ブラックシリコンとも呼ばれる。ブラックシリコンは、シリコンへの光の吸収が促進されることから、太陽電池への応用が期待されている。本発明では、半導体基板110としてこのブラックシリコンを使用することができる。ただし、本発明では、太陽電池への応用とは異なる視点でブラックシリコンを利用するため、シリコンへの光の吸収は抑制されることが好ましい。
半導体基板110の表面(少なくとも液体140が提供され、レーザー光122を照射される面)には、複数の微小突起112が形成されている。微小突起112の数および密度は、特に限定されない。また、微小突起112は、半導体基板110の表面全体に形成されている必要もない。ただし、レーザー光122の照射スポットの全体を捕捉領域として使用する観点からは、複数の微小突起112は、レーザー光122の照射スポット内の全体に亘って高密度で存在できるように、半導体基板110の表面に形成されていることが好ましい。
複数の微小突起112の大きさおよび形状は、特に限定されず、レーザー光122の波長や半導体基板110を構成する半導体の種類などに応じて適宜設定されうる。たとえば、複数の微小突起112の底部の外径の平均値は、10nm〜1μmの範囲内であり、複数の微小突起112の高さの平均値は、10nm〜1μmの範囲内である。また、複数の微小突起112のアスペクト比(底部の外径に対する高さの比)の平均値は、2以上である。複数の微小突起112のアスペクト比の平均値の上限は、特に限定されないが、例えば30である。
複数の微小突起112を形成する方法は、特に限定されない。たとえば、前述のブラックシリコンは、シリコン基板(ウェハー)をSF/Oプラズマで数分から数十分間ドライエッチングすることで作製されうる。図2は、15分間ドライエッチングすることで得られたブラックシリコンの走査電子顕微鏡像である。図2から、多数の針状突起が高密度でシリコン基板の表面に形成されていることがわかる。このブラックシリコンでは、針状突起の底部の外径は、約200nmであった。また、針状突起のアスペクト比は、2以上であった。なお、シリコン以外の半導体についても、ガスの種類やエッチング時間を適宜選択してドライエッチングをすることで、複数の微小突起112を形成することができる。また、ナノインプリント法やウェットエッチング法などの公知の方法を用いても、複数の微小突起112を形成することができる。
レーザー光源120は、微小物を捕捉するためのレーザー光122の光源である。レーザー光122の波長は、特に限定されないが、半導体基板110により吸収されにくい波長であることが好ましい。半導体基板110により吸収されにくい波長の光を利用することで、半導体基板110での吸収による発熱およびそれによる温度上昇の影響を抑制することができる。たとえば、半導体基板110がシリコン基板である場合、レーザー光122の波長は、吸収係数が10000cm−1以下となる500nm以上であることが好ましい。また、レーザー光122の波長は、微小物142の分散媒(液体140)により吸収されにくい波長であること、すなわち分散媒(液体140)の吸収係数が1000cm−1以下となる波長であることが好ましい。たとえば、分散媒(液体140)水である場合、レーザー光122の波長は、吸収係数が1000cm−1以下となる3000nm以下であることが好ましい。なお、上述のプラズモン光ピンセットでは、プラズモン共鳴を励起する観点から、約600〜1000nmの波長の光を照射しなければならないという制限がある。また、一般的な集光型の光ピンセットでは、光圧の起源となる勾配力を大きくするためにガウシアンビーム型の強度分布をもつレーザー光を使用することが好ましいとされている。一方、本発明では、光の強度分布は特に限定されず、ガウシアンビーム型の強度分布をもつレーザー光だけでなく、ガウシアンビーム型の強度分布から大きく逸脱した強度分布をもつレーザー光やフラットトップ型のレーザー光を使用することもできる。
レーザー光源120の出力は、特に限定されない。集光位置(半導体基板110の表面)で10kW/cm以上の光強度を発生させる観点からは、レーザー光源120の出力は、1mW以上であることが好ましい。また、レンズ130などの損傷を防ぐ観点からは、レーザー光源120の出力は、1W以下であることが好ましい。
レンズ130は、レーザー光源120から出射されたレーザー光122を半導体基板110の複数の微小突起112が形成されている面に集光する。たとえば、レンズ130は、光学顕微鏡の対物レンズである。一般的な集光型の光ピンセットでは、レンズの開口数(NA)は大きいほど好ましいとされており、通常1.0以上の開口数のレンズを使用する。一方、本発明では、微小突起112の表面が増強作用を有するため、レンズの開口数は特に限定されず、例えば0.4〜1.5程度の幅広い開口数のレンズを使用することができる。すなわち、従来の光ピンセットとは異なり、本発明では、レンズ130の開口数は、1.0未満であってもよく、0.9以下であってもよく、0.8以下であってもよく、0.7以下であってもよく、0.6以下であってもよい。
(捕捉方法)
次に、捕捉装置100を用いて微小物を捕捉する方法について説明する。
まず、半導体基板110の複数の微小突起112が形成された面に、捕捉対象の微小物142を含む液体140を提供する。たとえば、半導体基板110を設置した容器(セル)内に液体140を導入すればよい。また、半導体基板110上にピペットなどを用いて液体140を提供してもよい。
捕捉対象の微小物の種類は、特に限定されない。本発明では、10nm〜100μm程度の大きさの微小物を捕捉することができる。たとえば、本発明では、ガラスや樹脂などの誘電体の微粒子や、細胞(例えば赤血球)や細菌(例えば大腸菌)などの生物系の微粒子などを捕捉することができる。これらは、マイクロメートルサイズの微小物であるが、本発明では、サブマイクロメートルからナノメートルサイズの微小物も捕捉することができる。このような微小物の例には、CdSeなどの半導体のナノ結晶(量子ドット)や、DNAやタンパク質などの生体高分子、ゲル微粒子、合成高分子などが含まれる。
次に、半導体基板110と液体140との界面にレーザー光122を集光照射する。これにより、レーザー光122の集光位置の近傍に移動してきた微小物142がレーザー光122の光束内に捕捉される。
本発明では、局在表面プラズモンを利用していないにもかかわらず、プラズモン光ピンセットと同様にナノメートルサイズの微小物を捕捉することができる。なお、プラズモン光ピンセットのナノ構造体の電場増強能は数千倍以上であるが、ブラックシリコン基板の電場増強能はEで4〜5倍程度である。また、本発明では、局在表面プラズモンを利用していないため、温度上昇による捕捉の不安定化が生じず、プラズモン光ピンセットよりもナノメートルサイズの微小物を安定して捕捉することができる。本発明において、局在表面プラズモンを利用していないにもかかわらず、プラズモン光ピンセットと同様にナノメートルサイズの微小物を捕捉できるのは、半導体基板110表面の複数の微小突起112により生じる多重散乱の効果により、レーザー光122が時空間的に局在するためと推察されるが、これに限定されるものではない。
以上の手順により、液体140中の微小物142をレーザー光122の光束内に捕捉することができる。この後、半導体基板110に対してレーザー光122の照射スポットを相対的に移動させることで、捕捉した微小物142を空間的に移動させることもできる。
(捕捉装置の変形例)
なお、本発明に係る微小物の捕捉装置は、上記の構成要素に加えて他の構成要素をさらに有していてもよい。たとえば、励起光を照射すると微小物が蛍光を放出する場合、本発明に係る捕捉装置は、微小物の捕捉状態を観察するために、微小物から蛍光を放出させるための励起光を出射する励起光源と、微小物から放出された蛍光を検出することで捕捉された微小物を観察する検出部と、を有していてもよい。
図3は、本発明に係る微小物の捕捉装置の構成の別の例を示す模式図である。図3に示されるように、捕捉装置200は、その内部に半導体基板212(図1の実施形態の半導体基板110に相当)を収容した試料セル210、第1レーザー光源220(図1の実施形態のレーザー光源120に相当)、高圧水銀ランプ230(上述の励起光源に相当)、第2レーザー光源240、対物レンズ250(図1の実施形態のレンズ130に相当)、第1CCDカメラ260(上述の検出部に相当)、分光器270、第2CCDカメラ280、XYステージ290およびコンピュータ300を有する。また、捕捉装置200は、光学系を構成する光学素子として、第1レンズ310、第2レンズ312、第3レンズ314、第4レンズ316、第5レンズ318、第1ミラー320、第2ミラー322、第3ミラー324、第4ミラー326、ダイクロイックミラー328、第1蛍光フィルター330、第2蛍光フィルター332、第3蛍光フィルター334、第4蛍光フィルター336を有する。捕捉装置200は、光学顕微鏡をベースとして構成されうる。
半導体基板212は、前述の半導体基板110と同じものであり、例えばブラックシリコン基板である。第1レーザー光源220は、微小物を捕捉するための捕捉光(例えば可視光または近赤外光)を出射する。捕捉光は、第1レンズ310および第2レンズ312により光束径を調整され、第1ミラー320(例えば近赤外ミラー)で反射され、ダイクロイックミラー328を透過し、対物レンズ250により半導体基板212の表面に集光される。
高圧水銀ランプ230は、微小物の捕捉状態を観察するための励起光を出射する。第1CCDカメラ260は、この励起光により微小物から放出された蛍光を検出して微小物の捕捉状態を観察する。励起光は、ダイクロイックミラー328で反射され、対物レンズ250により半導体基板212の表面に集光される。蛍光は、対物レンズ250により集められ、ダイクロイックミラー328および第1ミラー320を透過し、第3ミラー324で反射され、第1CCDカメラ260の受光面上に結像される。このとき、第1蛍光フィルター330(例えばロングパスフィルター)や第2蛍光フィルター332(例えばショートパスフィルター)などにより、蛍光以外の成分の大部分が除去される。
第2レーザー光源240は、微小物の蛍光/振動スペクトルを観察するための励起光(例えば可視光)を出射する。第2CCDカメラ280は、この励起光により微小物から放出された蛍光を検出して微小物の蛍光/振動スペクトルを観察する。励起光は、第3レンズ314および第4レンズ316により光束径を調整され、第2ミラー322(例えばダイクロイックミラー)で反射され、第3ミラー324、第1ミラー320およびダイクロイックミラー328を透過し、対物レンズ250により半導体基板212の表面に集光される。蛍光は、対物レンズ250により集められ、ダイクロイックミラー328、第1ミラー320および第3ミラー324を透過し、第4ミラー326で反射され、第5レンズ318で第2CCDカメラ280の受光面上に結像される。このとき、第3蛍光フィルター334(例えばロングパスフィルター)や第4蛍光フィルター336(例えばショートパスフィルター)、分光器270などにより、蛍光以外の成分の大部分が除去される。
XYステージ290は、コンピュータ300の制御下において試料セル210を移動させる。コンピュータ300は、XYステージ290を制御するとともに、第1CCDカメラ260および第2CCDカメラ280の検出結果を入力し、必要に応じて処理する。
図3に示される捕捉装置200は、微小物を捕捉するだけではなく、微小物の捕捉状態の観察および捕捉した微小物の蛍光/振動スペクトルを観察することもできる。なお、蛍光を放出しない微小物を捕捉する場合は、第2レーザー光源240から出射された可視レーザー光の散乱光をモニターすることにより、微小物の捕捉状態を観察することができる。
(効果)
本発明では、局在表面プラズモンを利用していないにもかかわらず、プラズモン光ピンセットと同様にナノメートルサイズの微小物を捕捉することができる。また、本発明では、局在表面プラズモンを利用していないため、温度上昇による捕捉の不安定化が生じず、プラズモン光ピンセットよりもナノメートルサイズの微小物を安定して捕捉することができる。
また、プラズモン光ピンセットでは、複数の貴金属微粒子が所定の間隔で配置されたナノ構造体を使用するが、このナノ構造体を作製するには高額な装置(例えば電子線リソグラフィー装置)および複雑な操作手順が必要となる。また、現在の技術では、大型のナノ構造体を作製することは困難である。これに対し、本発明では、ブラックシリコン基板などの上記ナノ構造体に比べて安価かつ容易に大型できる半導体基板を使用するため、本発明に係る捕捉方法および捕捉装置は、プラズモン光ピンセットに比べてより容易に実用化できる。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
倒立型光学顕微鏡(ECLIPSE TI-U;株式会社ニコン)をベースとして、図3に示される構成の捕捉装置を準備した。
第1レーザー光源220としては、波長808nmのCWレーザー光を出射する、発信出力100mW以下のレーザー光源(IRM808TB-100SR;Shanghai Laser & Optics Century Co., Ltd.)を使用した。高圧水銀ランプ230としては、100Wの水銀ランプ(C−SHG1;株式会社ニコン)を使用した。第2レーザー光源240としては、波長473nmのCWレーザー光を出射する、発信出力20mWのレーザー光源(SDL-473-LN-005T;Shanghai Dream Lasers Technology Co., Ltd.)を使用した。対物レンズ250としては、開口数(NA)が1.4で倍率が100倍の油浸対物レンズ(Plan Apo VC;株式会社ニコン)を使用した。第1CCDカメラ260および第2CCDカメラ280としては、それぞれ冷却型CCDカメラ(Princeton Instruments社)を使用した。分光器270としては、CCDカメラ用分光器(Princeton Instruments社)を使用した。
第1ミラー320としては、近赤外ミラーを使用した。第2ミラー322としては、ダイクロイックミラーを使用した。ダイクロイックミラー328としては、FITC用のダイクロイックミラーを使用した。第1蛍光フィルター330および第3蛍光フィルター334としては、カットオン波長が473nmのロングパスエッジフィルターを使用した。第2蛍光フィルター332および第4蛍光フィルター336としては、カットオン波長が785nmのショートパスエッジフィルターを使用した。
半導体基板212としては、シリコン基板をSF/Oプラズマで15分間ドライエッチングすることで得られたブラックシリコン基板を使用した。図2に示されるように、このブラックシリコン基板では、多数の針状突起が高密度でシリコン基板の表面に形成されていた。針状突起の底部の外径は約200nmであり、針状突起のアスペクト比は2以上であった。
(実験1)
上記本発明に係る捕捉装置(捕捉光の波長:808nm)を用いて、直径500nmの蛍光染色ポリスチレン微粒子を捕捉する実験を行った。半導体基板212の表面(液体との界面)における捕捉光の強度は、320kW/cmであった。図4A〜Eは、第1CCDカメラ260により撮影した、蛍光染色ポリスチレン微粒子の捕捉状態を示す蛍光像である。図4Aは捕捉光を照射する前の様子であり、図4Bは捕捉光を照射してから10秒経過後の様子であり、図4Cは捕捉光を照射してから30秒経過後の様子であり、図4Dは捕捉光を照射してから60秒経過後の様子であり、図4Eは捕捉光の照射を止めた後の様子である。これらの写真において、破線で囲まれた領域は、捕捉光の照射領域である。これらの写真から、捕捉光の照射時間が増大するとともに、照射領域にポリスチレン微粒子が次々と捕捉されていくことがわかる。また、捕捉光の照射を止めると、捕捉されていたポリスチレン微粒子が散らばっていくこともわかる。
この実験において、ポリスチレン微粒子の捕捉に必要な捕捉光の強度を決定したところ、30kW/cmであった。なお、同じポリスチレン微粒子を一般的な集光型の光ピンセットで捕捉しようとすると、捕捉光の強度を1000kW/cm以上としなければならない。これらのことから、その表面に複数の微小突起が形成された半導体基板を用いることで、ナノメートルサイズの微小物を捕捉するのに必要な捕捉光の強度を大きく低減できることがわかる。
また、ブラックシリコン基板の代わりに複数の貴金属微粒子が所定の間隔で配置されたナノ構造体(非特許文献1参照)を用いて、プラズモン光ピンセットによりポリスチレン微粒子を捕捉する実験も行った。その結果、プラズモン光ピンセットでは、ポリスチレン微粒子を捕捉できたときの捕捉光の強度範囲が1〜5kW/cmと非常に狭かったのに対し、本発明に係る方法では、ポリスチレン微粒子を捕捉できたときの捕捉光の強度範囲が30kW/cm〜1000kW/cm以上と非常に広かった。
また、ドライエッチングを30分間行って作製した、針状突起のアスペクト比が4以上のブラックシリコン基板を用いて同じ実験を行ったところ、上述のブラックシリコン基板(アスペクト比が2以上)を用いたときと同様の結果が得られた。
(実験2)
上記本発明に係る捕捉装置を用いてポリスチレン微粒子を捕捉したときの、捕捉されたポリスチレン微粒子の挙動を観察した。また、比較のため、ブラックシリコン基板の代わりに複数の貴金属微粒子が所定の間隔で配置されたナノ構造体(非特許文献1参照)を用いてプラズモン光ピンセットによりポリスチレン微粒子を捕捉したときの、捕捉されたポリスチレン微粒子の挙動も観察した。
図5A〜Cは、プラズモン光ピンセットによりポリスチレン微粒子を捕捉したときの、捕捉されたポリスチレン微粒子の挙動を示すグラフおよび蛍光像である。図5Aは、捕捉されたポリスチレン微粒子の挙動を示すグラフである。このグラフでは、3つのポリスチレン微粒子(P、PおよびP)について0.033秒ごとの位置をプロットしている(合計1.0秒間)。図5Bは、捕捉光を照射してから0.1秒後の蛍光像であり、図5Cは、捕捉光を照射してから1.0秒後の蛍光像である。これらの蛍光像における3つの矢印は、図5Aに登場する3つのポリスチレン微粒子(P、PおよびP)を示している。これらの結果から、プラズモン光ピンセットにより捕捉されたポリスチレン微粒子は、照射領域内において揺らいでいることがわかる。これは、プラズモン光ピンセットでは、捕捉力の実効値(=光圧−熱泳動力)が、熱揺らぎの力(ブラウン運動)と拮抗するためであると考えられる。
図6A〜Cおよび図7A〜Cは、本発明に係る捕捉装置によりポリスチレン微粒子を捕捉したときの、捕捉されたポリスチレン微粒子の挙動を示すグラフおよび蛍光像である。図6Aおよび図7Aは、捕捉されたポリスチレン微粒子の挙動を示すグラフである。図6Aのグラフでは、5つのポリスチレン微粒子(P、P、P、PおよびP)について0.033秒ごとの位置をプロットしている(合計2.7秒間)。図7Aのグラフでは、1つのポリスチレン微粒子について0.033秒ごとの位置をプロットしている(合計10秒間)。図6Bおよび図7Bは、捕捉光を照射してから0.0秒後の蛍光像であり、図6Cは、捕捉光を照射してから2.7秒後の蛍光像であり、図7Cは、捕捉光を照射してから10秒後の蛍光像である。図6Bおよび図6Cの蛍光像における5つの矢印は、図6Aに登場する5つのポリスチレン微粒子(P、P、P、PおよびP)を示している。図7Bおよび図7Cの蛍光像における矢印は、図7Aに登場する1つのポリスチレン微粒子を示している。これらの結果から、本発明に係る捕捉装置により捕捉されたポリスチレン微粒子は、照射領域内においてほとんど揺らいでいないことがわかる。これは、本発明に係る捕捉装置では、捕捉力の実効値(=光圧−熱泳動力)が、熱揺らぎの力(ブラウン運動)よりも顕著に大きいためであると考えられる。
これらの結果から、本発明に係る捕捉装置は、プラズモン光ピンセットよりも微小物をより強く捕捉できることがわかる。
なお、この実験における捕捉光の照射時のブラックシリコン基板の温度を蛍光消光法より見積もったところ、無視できるほど温度上昇が小さいことがわかった。これは、局在表面プラズモンを利用しておらず、かつ捕捉光としてシリコンに光吸収がほとんどない波長のレーザー光を使っているためであると考えられる。
本発明に係る微小物の捕捉方法および微小物の捕捉装置は、マイクロメートルサイズの微小物だけでなく、ナノメートルサイズの微小物も安定して捕捉することができるため、産業分野や医療分野、学術分野などの様々な分野において有用である。
100、200 捕捉装置
110 半導体基板
112 微小突起
120 レーザー光源
122 レーザー光
130 レンズ
140 液体
142 微小物
210 試料セル
212 半導体基板
220 第1レーザー光源
230 高圧水銀ランプ
240 第2レーザー光源
250 対物レンズ
260 第1CCDカメラ
270 分光器
280 第2CCDカメラ
290 XYステージ
300 コンピュータ
310 第1レンズ
312 第2レンズ
314 第3レンズ
316 第4レンズ
318 第5レンズ
320 第1ミラー
322 第2ミラー
324 第3ミラー
326 第4ミラー
328 ダイクロイックミラー
330 第1蛍光フィルター
332 第2蛍光フィルター
334 第3蛍光フィルター
336 第4蛍光フィルター

Claims (11)

  1. その表面に複数の微小突起が形成された半導体基板の上に、対象微小物を含む液体を提供する工程と、
    前記半導体基板と前記液体との界面にレーザー光を集光照射して、前記液体中の前記対象微小物を前記レーザー光の光束内に捕捉する工程と、
    を含む、微小物の捕捉方法。
  2. 前記複数の微小突起の底部の外径の平均値は、10nm〜1μmの範囲内であり、
    前記複数の微小突起の高さの平均値は、10nm〜1μmの範囲内である、
    請求項1に記載の微小物の捕捉方法。
  3. 前記複数の微小突起の底部の外径に対する高さの比の平均値は、2以上である、請求項2に記載の微小物の捕捉方法。
  4. 前記半導体基板は、シリコン基板である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の微小物の捕捉方法。
  5. 前記レーザー光の波長は、500nm以上である、請求項4に記載の微小物の捕捉方法。
  6. 液体中の対象微小物をレーザー光の光束内に捕捉する微小物の捕捉装置であって、
    その表面に複数の微小突起が形成された半導体基板と、
    前記微小物を捕捉するためのレーザー光を出射するレーザー光源と、
    前記レーザー光源から出射されたレーザー光を前記半導体基板の前記複数の微小突起が形成されている面に集光するためのレンズと、
    を有する、微小物の捕捉装置。
  7. 前記複数の微小突起の底部の外径の平均値は、10nm〜1μmの範囲内であり、
    前記複数の微小突起の高さの平均値は、10nm〜1μmの範囲内である、
    請求項6に記載の微小物の捕捉装置。
  8. 前記複数の微小突起の底部の外径に対する高さの比の平均値は、2以上である、請求項7に記載の微小物の捕捉装置。
  9. 前記半導体基板は、シリコン基板である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の微小物の捕捉装置。
  10. 前記レーザー光源は、波長が500nm以上のレーザー光を出射する、請求項9に記載の微小物の捕捉装置。
  11. 前記微小物から蛍光を放出させるための励起光を出射する励起光源と、
    前記微小物から放出された蛍光を検出することで、前記光に捕捉された前記微小物を観察する検出部と、
    をさらに有する、請求項6〜10のいずれか一項に記載の微小物の捕捉装置。
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