JP2019054583A - 電源システム - Google Patents

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Abstract

【課題】一次電池を電源として使用した場合、十分な残量にもかかわらず冬季に電池が使用できなくなり、電池の消費効率が低くなるという課題があった。【解決手段】電池ユニットを複数接続し、各電池ユニットの残量を推定するため電池残量を計測する。電池ユニットを順番に消費するよう構成し、n番目の電池ユニットの開放電圧を計測している間は、n+1番目の電池ユニットを消費する。n番目の電池ユニットの電池残量が判定値と比較して低い場合、n番目の電池ユニットの消費を止め、n+1番目の電池ユニットの消費を開始する。電池残量の判定値は、冬季は高い値、夏季は冬季よりも低い値に設定する。夏季に電池残量の判定値が変化した際は、n番目の電池ユニットの電池残量を再計測する。夏季になって電池残量の判定値が低くなり再使用可能と判定した場合は、n番目の電池の再使用を開始する。【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電池、特に一次電池を電源とする電源システムの電池制御技術に関する。
近年、すべての物がインターネットにつながるIoT(Internet of Things)端末の標準的な通信方式として、LPWA(Low Power Wide Area)通信が注目されている。具体的には、LoRa方式、SIGFOX(登録商標)方式、NB−IoT方式等が知られている。これらの通信方式の特徴は、従来方式の1〜2ケタ低い消費電力を使いながら、数キロメートル〜数十キロメートルという広範囲での、通信が可能になる点である。この結果、IoT端末の消費電力が低下するだけではなく、その基地局の消費電力も低下させることができる。さらに、この基地局のサイズも大幅に小型化した結果、電信柱や建物の外壁や塀への取り付けが可能になった。
また、LPWA通信では、伝送レートが数十バイト/秒から数百キロバイト/秒と、他の通信方式と比較して遅いため、高度な半導体技術を用いることなく通信チップを安価に大量生産することができる。この結果、通信モジュールの低コスト化が可能である。さらに、LPWA通信では、基地局のコストが安いだけでなく、小型であるため、一つの基地局を設置するためのコストが大幅に低下する。さらに、一つの基地局がカバーできる領域も広いため、基地局数を削減することも可能であり、結果として、通信費の大幅な削減が可能になる。
以上、説明したようなLPWA通信が普及することにより、一次電池で駆動可能なIoT端末が普及していくと予想できる。このような電池駆動のIoT端末にとって、重要なことは、通信時の消費電力、低温から高温までの環境温度に対応した電池電源を確保することである。一般的に電池は低温時に内部抵抗が大きくなるため、電圧が大幅に低下するという問題がある。
低温環境時の放電電圧の低下を抑制する技術としては、以下のように、電池の温度を上昇させる方法が知られている。特開2012−98866号公報には、低温環境時のバッテリーの電圧の低下を検知した場合、放電量の増大によってバッテリー温度を上昇させ、結果として、バッテリーの電圧低下を抑制する方法が開示されている。また、特開2016−96077号公報には、低温環境時の二次電池バッテリーの電圧低下を回避するため、バッテリーと熱的に連結された発熱部を発熱させる方法が開示されている。
また、一次電池の残量を正確に計測し、電池残量がなくなった場合に、的確に管理者に通報できるようにしておくことも重要である。
一次電池の電池残量を正確に計測するための技術としては、特開2003−14794号公報において、ガスメータ用電源として、リチウム電池を搭載した場合の電池残量計測を制御する例が開示されている。この例では、リチウム電池の放電電圧を検知することによって、リチウム電池の残容量を測定しているが、放電電圧が温度に依存するため、低温時には正確な測定ができないことから、あらかじめ定めた所定温度以上の温度においてのみ、電圧を計測することにより誤検出を防ぐ装置の構成が開示されている。
一般的に、放電電圧は、電池そのものの特性のほか、温度が低い場合、負荷電力が大きい場合に下がる傾向がある。したがって、低温時、あるいは負荷電力が大きい場合には、電池残量が残っているにも関わらず、放電電圧が大きく低下するのである。この問題を解決する方法として、放電電圧ではなく、開放電圧(OCV)を計測する方法が開示されている。特許第3580123号公報には、複数の電池を組み合わせた組電池内の電池を個別に負荷から切り離す構成を持たせたことにより、組電池の状態を負荷電流の変動の影響を受けず、高い精度をもって検出できる方法が開示されている。
特開2012−98866号公報 特開2016−96077号公報 特開2003−14794号公報 特許第3580123号公報
以上の先行技術はいずれも優れたものであるが、IoT端末を使ったワイヤレスセンサーネットワーク用に屋外で長期間にわたって使用され、かつ比較的大容量の一次電池が必要とされる用途では、依然として以下の課題があった。
(a)一般的に、低温環境時には、電池の内部抵抗が上昇するため、放電時の電圧降下が大きくなるという課題がある。放電時の電圧降下が大きいと、電池の放電終止電圧以下に低下してしまうため、電池を使用することができなくなる。この課題を解決するため、特許文献1や特許文献2に記載されているように電池を発熱させることにより、低温状態を解消する方法が知られている。しかしながら、この方法では、電池を発熱させるための電力が発生するため、非効率であるという問題があった。
さらに、低温環境における電池の内部抵抗上昇の影響は、放電電流が大きいほど大きくなるという特徴がある。したがって、低温環境時で、さらに大きな放電電流が要求される場合に、電圧降下が最も大きくなる。その結果、放電電圧が接続される機器を駆動できないほど低下するため、電池内に残っているエネルギーを十分に使い切れないという課題があった。
(b)電池残量を計測するには、電池の電圧を計測する方法が一般的であるが、電池の電圧は、電池残量、温度、放電電流に大きく依存する。そのため、特許文献4に開示されているように、並列接続された複数の電池の一部の電池を電圧計測用電池として放電を停止し、放電電流をゼロにした電圧、すなわち開放電圧を計測する方法が有効であることが知られている。開放電圧は温度に依存しないため、正確な残量を計測することができる。
しかしながら、上記電圧計測用電池を切り離した際、放電電圧から開放電圧に電圧が復帰するには、二酸化マンガンリチウム電池のような一次電池では、通常1時間程度の時間を要する。すなわち、その間、電圧計測用電池は使用されないため、電圧計測用電池とそれ以外の電池の間で、残量が異なってしまうという課題があった。
さらに、上記電圧計測用電池を切り離すスイッチや逆電流を防ぐダイオードを設ける必要があるため、電圧計測用電池とそれ以外の電池との間では電位差が生じ、やはり両者の間で電池の残量が異なってしまうという課題があった。
上記課題を解決するため、発明者らは鋭意検討を行った結果、電源システムに搭載される電池を、複数のユニットに分け、順番に放電に使用する電池ユニットを切り替え、さらにユニット毎に電池残量の計測を行う方法を考案するに至った。すなわち、通常、一つの電池として扱う複数の電池を、複数の電池ユニットに分け、最初の電池ユニットから順番に放電して接続機器に電力を供給する構成とする。
電池ユニットを切り替える際には、電池ユニットの残量に対応した電池ユニット切替え判定値を計測し、計測結果を予め電源システムに格納されている判定値と比較し、計測結果が切替え条件を満たしているときは放電に使用する電池ユニットを切り替える。このようにすることにより、最初の電池ユニットからの電力供給が途絶える前に、二番目の電池ユニットに切り替えることが可能になる。
さらに、冬になった際には、十分に電圧の高い二番目の電池に切り替え、気温が上昇し、夏になった際には、再度、最初の電池を使い始めるような運用を行う。このようにすることにより、今まで問題となっていた、冬に電池が使えなくなるという問題を回避することができるとともに、冬に使い切れなかった電池残量を夏に使い切ることが可能になる。すなわち、以下のような構成とすることが重要である。
(1)一次電池の単電池若しくは組電池からなる複数の電池ユニットと、前記複数の電池ユニットのうち放電可能な電池ユニットを切替える電池ユニット切替え手段と、前記電池ユニットの電池残量を計測する電池残量計測手段と、を備えた電源システムであって、時間情報を算出する時間情報算出手段と、前記時間情報に対応した切替え判定値が格納された電池ユニット切替え判定値格納手段を有し、前記電池ユニット切替え手段は、前記切替え判定値と前記電池残量を比較することによって放電可能な電池ユニットを決定することを特徴とする電源システム。
さらに、環境温度は季節だけではなく、地域にも依存することから、ユニット切替え判定値を電源システムが設置された場所によって、変更することには効果がある。たとえば、熱帯地域なのか、亜寒帯地域なのか、さらに、屋内に設置されるのか、屋外に設置されるのか、によっても環境温度が異なることから、電源システムの設置場所に応じた、電池ユニットの切替え判定値情報を、電源システム内部のメモリーに格納しておくことが重要となる。すなわち、以下のような構成とすることが重要である。
(2)地域を入力する地域情報入力手段を有し、前記切替え判定値格納手段は、前記地域ごとに、前記時間情報に対応した前記切替え判定値の時系列値を格納する(1)に記載の電源システム。
さらに、電池放電時の電圧降下の大きさは、接続機器の消費電力パターンにも依存する。したがって、接続機器の消費電力パターンに対応した電圧の電池ユニット切替え判定値を使用して、電池ユニットを切り替えることも重要となる。すなわち、以下のような構成とすることが重要である。
(3)接続機器の消費電力パターンを入力する消費電力パターン入力手段を有し、前記切替え判定値格納手段は、前記消費電力パターンと前記時間情報に対応した前記切替え判定値の時系列値を格納する(1)に記載の電源システム。
ところで、最初の電池ユニットを放電している最中に、どのようにして、最初の電池ユニットの電池残量を計測するのであろうか。この課題を解決するためには、最初の電池ユニットの電池残量を計測する際には、接続機器に放電する電池ユニットを二番目の電池ユニットとすれば良い。このようにすることによって、まさに使用中の電池ユニットの電池残量を計測することができる。すなわち、以下のような構成とすれば良い。
(4)前記放電可能な電池ユニットのいずれから電力供給を行うかを制御する電池ユニット制御手段を有し、前記電池ユニット制御手段は、前記電池残量計測手段が電池残量を計測している電池ユニットからは電力供給を行わないように制御する(1)に記載の電源システム。
このようにして、最初の電池ユニットの電池残量を計測している間は、二番目の電池ユニットから放電を行い、二番目の電池ユニットの電池残量を計測している間は、三番目の電池ユニットから放電を行うことにより、それぞれ、使用中の電池ユニットの電池残量を計測することが可能になる。
しかしながら、最後の電池ユニットの電池残量を計測する際にはどのような方法を用いれば良いであろうか。この課題を解決するため、発明者らは、最後の電池ユニットに、他の電池ユニットよりもm個だけ多くの付加電池を搭載し、そのm個の付加電池を接続機器から切り離し、電池残量を計測することによって、最後の電池ユニットの電池残量を計測する方法を考案するに至った。すなわち、以下のような構成とすれば良い。
(5)n個の前記一次電池を有する第一の電池ユニットと、n個の前記一次電池とm個の付加一次電池を有する第二の電池ユニットとを有し、前記電池残量計測手段が前記第二の電池ユニットの電池残量を計測する際には、前記m個の付加一次電池の電池残量を計測する(4)に記載の電源システム。
ところで、電池ユニット切替え判定値として、電池ユニットの電池残量を計測するが、電池残量として何を計測するかが重要となる。本発明では、最初の電池ユニットの開放電圧を計測し、どの程度の開放電圧が適切か、あらかじめ、電池ユニット切替え判定値情報として、メモリー等に格納しておく。開放電圧は、電池の残量に対応し、開放電圧が高ければ、電池残量も多いと判断することができる。さらに、開放電圧は、温度、負荷電力の大きさによらず、一定であることから、正確な残量を計測することに役立つ。また、開放電圧のユニット切替え判定値を、温度が低い季節には、高めに設定することが重要である。予め、開放電圧のユニット切替え判定値を高めに設定しておくことにより、電源システムからの供給電圧を、負荷機器を稼働させるための下限電圧以上に保持することができる。すなわち、以下のような構成とすることが重要である。
(6)前記電池残量として前記電池ユニットの開放電圧を計測し、前記切替え判定値は、前記開放電圧に対応した値である請求項1〜5のいずれか一項に記載の電源システム。
以上詳細に説明したように、本発明では、電源システム内に、複数の電池ユニットを設け、各電池ユニットの残量を推定するため電池残量を計測する。さらに、電池ユニットを順番に消費するよう構成し、n番目の電池ユニットの開放電圧を計測している間は、n+1番目の電池ユニットを消費する。n番目の電池ユニットの電池残量が判定値と比較して低い場合、n番目の電池ユニットの消費を止め、n+1番目の電池ユニットの消費を開始する。この際、電池残量の判定値は、冬季は高い値、夏季は冬季よりも低い値に設定する。n+1番目の電池ユニットを使用し始めても、夏季には夏季の電池残量の判定値が採用されるため、n番目の電池ユニットの電池残量を再計測すれば再使用可能と判定され、n番目の電池の再使用を開始することができる。
なお、上記説明では、電源システムに接続する接続機器に、常に一つの電池ユニットが接続される場合について説明したが、本発明の本質は、環境温度や、接続機器の消費電力に応じて、最適な電池ユニットの状態にして使用することにある。したがって、必ずしも、一つだけの電池ユニットが接続されることに限定されるわけではなく、たとえば、n番目の電池ユニットを使用できなくなったと判定された場合、n+1番目の電池ユニットをn番目の電池ユニットに並列に接続しても良い。この場合、n+1番目の電池ユニットの残量はn番目の電池ユニットの残量よりも大きく電圧も高いため、n+1番目の電池が優先的に使用されることになり、さらに、n番目の電池とn+1番目の電池を並列接続することにより、電池ユニット全体としての内部抵抗が下がることになるため、結果的に単にn番目の電池からn+1番目の電池に切り替えるよりも良い結果が得られる場合がある。
さらに、電池残量を計測する方法として、開放電圧を計測する方法を説明したが、必ずしも開放電圧を電池ユニット切替え判定に使用する必要はなく、たとえば、積算電流量を計測することにより、電池ユニットの切替え判定値としても良い。また、実用的な、電池ユニット切替え方法としては、接続機器に電力供給している際の使用中の電池ユニットの放電電圧を放電が行われるたびに計測する方法がある。この場合、計測した時間(朝か昼か等)あるいは天候(雨天か晴天か等)により環境温度が変化するため、計測値の変動量が著しく大きくなる。そのため、適切な判定が困難になるが、重要な点は、電池ユニットの放電電圧が、接続機器の稼働下限電圧を下回らないように設定することであり、複数の放電電圧計測値のうち、比較的低い計測値の推移をメモリー内に格納し、接続機器の稼働下限電圧を下回らないような制御を行えば良い。
通信機器やセンサー等の電源として一次電池を使用した場合、電池の残量が十分に残っているにもかかわらず、冬季になると電池の内部抵抗が上昇することにより、放電時の電圧降下が大きくなるため、電池が使用できなくなるという問題があった。この問題は、冬季の早朝等に不測の事態として発生することがあるため、本来、高い信頼性が要求される、通信用途としては致命的な問題であった。通信を途絶させるばかりか、電池交換のための人員派遣等、運用コストに与える影響も大きかった。また、この問題は電池の残量が十分に残っている場合であっても発生するため、電池の使用効率が低いという課題を引き起こし、結果として電池のコストを引き上げる要因にもなっていた。
詳細に説明したように、本発明の電源システムでは、季節や地域、さらに用途を考慮し、複数の電池ユニットを順番に使用し、冬季に内部抵抗が上昇する場合は、比較的内部抵抗が低く開放電圧が高い、つまり、電池残量が多い電池ユニットに切り替え、さらに、夏季には、内部抵抗が高く電池残量が低い使用済の電池を使用することにより、使用済みの電池を効率よく使い切ることができる。また、電池残量判定を行う方法では、予め過去の統計に基づいた気温や通信タイミングの情報に基づいて電池残量判定値を決めるので、日々、気温や負荷機器の消費電力の予測を行うことによるリスクを回避できるという特徴がある。また、通信により気温情報を入手する必要もないため、通信費用、天気情報予測サーバー等の運営費も削減できることは言うまでもない。
さらに、本発明の電源システムは複数の電源ユニットから構成されているため、たとえ一部の電池に不具合があって使用できなくなる事態となった場合でも、その電池を含む電池ユニットを切り離すことにより、電源システムとしての機能を維持し続けることが可能になるため、信頼性の高い電源システムを提供することができる。
また、複数の電池ユニットから構成され、順番に電池ユニットを使い切ることが可能になり、さらに、使い切った電池ユニットを電源システムからから切り離しても、負荷機器に影響を与えないため、電源システムから負荷機器に電力を供給しながら、同時に使い切った電池ユニットを交換できるようになるため、電池交換時のシステム停止を回避することが可能になる。
本発明の電源システムのブロック図である。 二酸化マンガンリチウム電池の放電容量、電圧の放電電流依存性を示す図である。 二酸化マンガンリチウム電池の放電電流、電圧の環境温度依存性を示す図である。 −20℃放電ののち25℃放電を行った場合の放電カーブを示す図である。 従来の課題を説明するための図である。 本発明の電源システムの電池ユニット制御例を説明する図である。 本発明の電源システムの電池ユニット制御例を説明する図である。 本発明の電源システムの残量計測方法を説明する図である。 本発明の電源システムの電池ユニット切替え判定開放電圧の例である。 本発明の電源システムの電池ユニット制御例を説明する図である。 本発明の電源システムの電池ユニット切替えアルゴリズムを説明する図である。 本発明の電源システムの電池ユニット切替えアルゴリズムを説明する図である。
本発明を実施するための形態を説明する前に、図2〜図5を用いて課題の詳細を説明する。図2は一般的な産業用一次電池である円筒型二酸化マンガンリチウム電池の放電容量、および電圧の放電電流依存性を示している。環境温度は20℃であり、放電終止電圧は2Vである。図中の数字は放電電流を示しており、放電電流によって、放電中の電圧、および放電容量(電圧が放電終止電圧に達した時の積算放電電流)が変化していることがわかる。特に放電電流が大きい300mAのときに最も電圧が低下し、その結果、放電容量も低下している。図3は同じ種類の電池の放電容量、および電圧の環境温度依存性を示した図である。放電時の電流は40mAで一定である。図中の数字は環境温度を示しており、環境温度によって、放電中の電圧、および放電容量が変化していることがわかる。特に環境温度が低い−20℃のときに最も電圧が低下し、その結果、放電容量も低下している。
図4は−20℃の環境温度において放電した後、25℃の環境温度において放電を行った場合の放電カーブ(実線)と、最初から25℃で放電を行った場合の放電カーブ(破線)を比較した図である。放電電流はいずれも40mAである。最初から25℃での放電をさせた場合、電圧は2.8V付近で推移し、その後、2Vまで電圧が低下し、放電容量はおよそ2200mAhになっている。これに対して、−25℃で放電を開始したセルでは、放電開始時に2.6V以下まで電圧が降下し、その後、放電容量が900mAh程度で放電終止電圧の2Vに至っている。このことは、低温時に電池の内部抵抗が上昇し、その結果、電圧降下が大きくなっていることを示している。この実験を行ったのち、電池の温度を25℃まで上昇させ同じ条件で放電した場合の放電カーブも、図示してある。放電容量900mAh付近から放電を開始するが、この際電圧は2.8V付近まで回復し、その後、電池残量の減少に伴い電圧が低下し、最終的に放電終止電圧の2Vまで低下している。この時の放電容量は2000mAhであった。このことは、−20℃で一旦、電池残量がなくなったと判定された電池が、実は25℃では十分に使用できる状態に回復することを意味しており、市場でも同様のことが発生していることを示している。
そのことを模式的に示した図が図5である、電池の中のマスは電池残量を示しており、五つのレベルがすべて黒の場合が満充電された状態である。電池を使用するにしたがって、上のレベルから消費されていくことを示している。ここでは、上部三つのレベルは一年中放電が可能であることを示し、四番目のレベルは春、夏、秋のみ放電可能である。さらに、一番下のレベルでは気温の高い夏のみ放電可能である。ここでは、たとえば、春から電池を使い始めることとし、3か月ごとに1レベル分の容量を消費すると仮定して説明する。春に使い始められた電池の容量は、9か月後に秋が終了するまでは使用できるが、冬になると上から四番目のレベルまで残量が低下しているため、使用できなくなる。したがって、この電池は実際の容量の60%しか使えずに、電池を交換せざるを得ないことになる。このように、実際には電池の残量が残っているにもかかわらず、電池が使用できなくなるという課題が存在する。
また、さらに問題は、この電池を使用しているユーザーがこの電池の真の残量を計測できないという点である。この結果、予想外に電池の残量が少なくなり電源供給が停止する、あるいは、このような不測の事態を避けるため、あらかじめ大量の電池を接続しておかなければならなかった。本発明ではこれらの課題を解決するための残量計測の方法に関する解決策も提供する。
つぎに図6を用いて本発明の電源システムにおける電池ユニットの制御方法を説明する。本発明では、従来方式において課題となっていた冬季における放電停止を回避するため、電池ユニットを二つ追加し、順番に使用する。こうすることにより、冬に放電できなくなったとしても、2番目の電池ユニットを使用することにより、継続した電池の使用が可能になる。ここで、2年目の春に消費したレベルを「2春」、2年目の夏に消費したレベルを「2夏」という形で、何年目のいつにどのレベルの容量を消費したかわかりやすいように表記してある。図に示したように、本発明の制御方式では、1年目の冬に1番目の電池ユニットが使用できなくなる前に、二番目の電池ユニットからの放電に切り替える。さらに、二番目の電池ユニットが使用できなくなる2年目の冬には3番目の電池ユニットからの放電に切り替えるのである。本方式では、従来方式と比較すると、電池の利用効率は向上しているものの、依然として1番目の電池ユニットでは、最後の2レベルの残量を残しており、2番目3番目の電池ユニットでも、最下位のレベルの電池残量を消費しきれていない。
そこで、発明者らは図7に示す方法を考案した。図7では、図6と異なり、二年目の春に一番目の電池ユニットに戻って、1年目の冬に使用できなかった下から2番目のレベルを消費し、2年目の夏には1番目の電池ユニットの一番下のレベルを消費するようにプログラミングしてある。こうすることにより、過去に温度が低すぎて使用できなかった容量を環境温度が上昇した時に使用できるようにするのである。同様の制御を継続して行うことにより、1番目の電池ユニット、2番目の電池ユニットを使い切ることが可能になる。このように、複数の電池ユニットから構成され、順番に電池ユニットを使い切ることが可能になり、さらに、使い切った電池ユニットを電源システムから切り離しても、負荷機器に影響を与えないため、電源システムから負荷機器に電力を供給しながら、同時に使い切った電池ユニットを交換できるようになる。つまり、電池交換時のシステム停止を回避することが可能になる。
以上詳細に説明したような制御は一見複雑であるが、電池残量を正確に計測することができれば、容易に行うことができる。図8を用いて本発明の残量計測の方法について説明する。図8は二酸化マンガンリチウム電池の開放電圧と残量の関係の測定例、および、残量計測の従来方式と、本発明の方式の比較を示したものである。また、開放電圧計測例では−20℃、0℃、60℃の三種類の温度における測定結果を表示してある。図3では放電電圧が大きく温度に依存していたが、開放電圧では電池の電圧は温度の影響を受けにくい。開放電圧では、電流を流さないため、温度による内部抵抗の変化が電圧として計測されないためである。したがって、開放電圧は、電池の残量を的確に表しているパラメータであると言ってよい。また、図示してあるように従来方式では、複数の電池があった場合でも一つの電池として扱うため、原理的に開放電圧を計測することができない。開放電圧を計測するためにも電力が必要なため、必ず電池からの放電が発生するため、開放電圧を計測できなくなってしまうからである。一方、本発明の残量計測方式では、電池ユニットを順番に使用し、それぞれ、開放電圧を計測するときは、放電する電池ユニットを他のユニットに切り替えることができる。したがって、電池ユニット毎の正確な開放電圧を計測でき、その結果、各電池ユニットの正確な残量を計測することが可能になる。
つぎに図1のブロック図を用いて本発明の電源システムの構成と各ブロックの役割を説明する。図1に示した電源システム100には、負荷機器101に電力供給を行うための電池ユニットa111、電池ユニットb112、電池ユニットc113、電池ユニットd114が備え付けられている。また、電池ユニット制御部106は、電池ユニット切替え部102を制御し、原則として、各電池ユニットのうち、一つの電池ユニットから、負荷機器101に電力供給するようにしている。各電池ユニットには、それぞれ開放電圧計測部a121、開放電圧計測部b122、開放電圧計測部c123、開放電圧計測部d124が接続されており、電池ユニット制御部106は、各電池ユニットが負荷機器101に接続されていない時に、各電池ユニットの開放電圧の計測値を受信する。また、電池ユニット制御部106は、電池ユニット切替え部を制御し、電池ユニットa111から順番に負荷機器101に電力供給し、電池ユニットa111の電池残量が判定値以下の場合、電池ユニットb112に切り替えるよう電池ユニット切替え部102に指示を出す。上記判定値は、電池ユニット制御部106がリアルタイムクロック部105から時間情報を入手し、その時間情報における判定値情報を、電池ユニット切替え判定値格納部104から入手する。電池ユニット切替え判定値格納部104には、電池ユニット切替え判定値入力部103から入力を行う。
電池ユニット切替え判定値としては図9に記載されたような情報が良い。すなわち、電池ユニット切替え判定値を開放電圧とし、開放電圧が冬には高く、夏には低くなるように設定してある。すなわち、冬には電池ユニットの内部抵抗が上昇し、その結果、電圧降下が大きくなるため、あらかじめ、電圧降下を予測して開放電圧の判定値を高く設定しておくのである。この値は、本発明の電源システムが設置される場所、あるいは、負荷機器の消費電力によって異なるものとなる。
また、電源システムから通信機器等に給電する場合、一定の消費電力が必要になるわけではなく、パルス状に比較的大きな電力が必要となる場合がある。このような場合は、電池ユニット切替え判定値を図10のようにしても良い。すなわち、負荷機器のパルス状の消費電力パターンに合わせて、電池ユニット切替え判定のための開放電圧レベルを変えるのである。予め、消費電力が大きくなる時には、開放電圧の判定値を予め高く設定することにより、消費が進んでいる電池ユニットaから比較的新しい電池ユニットbに切り替えることが可能になる。
本発明の電源システムでは、当初電池ユニットaが負荷機器に電力を供給するための主電池となるが、電池ユニットaの残量が少なくなるにつれ、条件の合うときのみ電池ユニットaを使用するようになり、主電池は電池ユニットbに移行する。さらに、電池ユニットbの残量が少なくなると、主電池は電池ユニットcに移行する。このように、電池ユニットdまで、電池ユニットを順番に消費する。
また、電池ユニットaの開放電圧を計測している間は、二番目の電池ユニットbから放電を行い、二番目の電池ユニットbの開放電圧を計測している間は、三番目の電池ユニットcから放電を行うことにより、それぞれ、使用中の電池ユニットの開放電圧を計測することが可能になる。最後の電池ユニットdの開放電圧を計測する際には特別な方法を用いる。最後の電池ユニットに、他の電池ユニットよりも1個だけ多くの付加電池を搭載し、その1個の電池を接続機器から切り離し、開放電圧を計測する。すなわち、最後の電池ユニットのうちの1個の付加電池の開放電圧を計測することによって、最後の電池ユニット全体の開放電圧を推定するのである。この場合、最後の電池ユニット以外の電池ユニットの開放電圧を計測する場合と比較して、測定誤差は大きくなるが、1個の付加電池を追加するだけで、最後の電池ユニットの開放電圧を推定できるため、電池コストを抑えることができる。
このように電池ユニットを切り替えるためのアルゴリズムを図11、図12に示した。図11、12では、紙面を節約するため電池ユニットのことを「電池」と記載しているが、これは本発明における電池ユニットのことを示している。
本発明は、接続されている負荷機器の消費電力や、気温が、特定の間隔で変動する場所、用途で使用される電源システムに関する。特に、通信機器やセンシング、さらに電子ペーパーを用いたデジタルサイネージ機器のように定期的に電力を消費する負荷機器に電力を供給する電源システムや、屋外機器に電源供給を行う電源システムに適応すれば大きな効果が期待できる。
100 電源システム
101 負荷機器
102 電池ユニット切替え部
103 電池ユニット切替え判定値入力部
104 電池ユニット切替え判定値格納部
105 リアルタイムクロック部
106 電池ユニット制御部
111 電池ユニットa
112 電池ユニットb
113 電池ユニットc
114 電池ユニットd
121 開放電圧計測部a
122 開放電圧計測部b
123 開放電圧計測部c
124 開放電圧計測部d

Claims (6)

  1. 一次電池の単電池若しくは組電池からなる複数の電池ユニットと、前記電池ユニットのうち放電可能な電池ユニットを切替える電池ユニット切替え手段と、前記電池ユニットの電池残量を計測する電池残量計測手段と、を備えた電源システムであって、
    時間情報を算出する時間情報算出手段と、
    前記時間情報に対応した切替え判定値が格納された切替え判定値格納手段を有し、
    前記電池ユニット切替え手段は、前記前記切替え判定値と前記電池残量を比較することによって放電可能な電池ユニットを決定することを特徴とする電源システム。
  2. 地域を入力する地域情報入力手段を有し、前記切替え判定値格納手段は、前記地域ごとに、前記時間情報に対応した前記切替え判定値の時系列値を格納する請求項1に記載の電源システム。
  3. 接続機器の消費電力パターンを入力する消費電力パターン入力手段を有し、前記切替え判定値格納手段は、前記消費電力パターンと前記時間情報に対応した前記切替え判定値の時系列値を格納する請求項1に記載の電源システム。
  4. 前記放電可能な電池ユニットのいずれから電力供給を行うかを制御する電池ユニット制御手段を有し、前記電池ユニット制御手段は、前記電池残量計測手段が電池残量を計測している電池ユニットからは電力供給を行わないように制御する請求項1に記載の電源システム。
  5. n個の前記一次電池を有する第一の電池ユニットと、n個の前記一次電池とm個の付加一次電池を有する第二の電池ユニットとを有し、前記電池残量計測手段が前記第二の電池ユニットの電池残量を計測する際には、m個の前記付加一次電池の電池残量を計測する請求項4に記載の電源システム。
  6. 前記電池残量として前記電池ユニットの開放電圧を計測し、前記切替え判定値は、前記開放電圧に対応した値である請求項1〜5のいずれか一項に記載の電源システム。
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