JP2019054351A - 信号処理方法、信号処理装置、および情報提供システム - Google Patents

信号処理方法、信号処理装置、および情報提供システム Download PDF

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Abstract

【課題】送信情報を表す音響成分を聴取し難くする。【解決手段】信号処理装置11は、音響信号Xの音量Vを特定する音量特定部43と、識別情報Dを表す音響成分を含む変調信号Mを生成する変調処理部42と、音量特定部43が特定した音量Vに応じて変調信号Mの音量を調整する音量調整部44と、音響信号Xと調整後の変調信号Mとを混合する混合処理部45とを具備する。【選択図】図2

Description

本発明は、音響信号を処理する技術に関する。
伝送媒体として音波を利用した音響通信が従来から提案されている。例えば特許文献1には、各種の案内音声を表す音響信号と、当該案内音声の識別情報を音響成分として表す変調信号とを混合して放音装置から再生する放音システムが開示されている。
特開2016−76201号公報
特許文献1の技術において、識別情報を表す変調信号の周波数帯域は、人間が聴取し難い高域側の帯域に設定される。しかし、受聴者によっては変調信号の音響成分を聴取できる場合がある。以上の事情を考慮して、本発明は、送信情報を表す音響成分を聴取し難くすることを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様に係る信号処理方法は、コンピュータが、第1音響信号の音量を特定し、送信情報を表す音響成分を含む変調信号の音量を前記特定した音量に応じて調整し、前記第1音響信号と前記調整後の変調信号とを混合することで第2音響信号を生成する。
本発明の好適な態様に係る信号処理装置は、第1音響信号の音量を特定する音量特定部と、送信情報を表す音響成分を含む変調信号を生成する信号生成部と、前記音量特定部が特定した音量に応じて前記変調信号の音量を調整する音量調整部と、前記第1音響信号と前記調整後の変調信号とを混合する混合処理部とを具備する。
本発明の好適な態様に係る情報提供システムは、収音により第1音響信号を生成する収音部と、前記第1音響信号から第2音響信号を生成する信号処理装置と、前記信号処理装置が生成した前記第2音響信号が表す音響を放音する放音部とを具備し、前記信号処理装置は、第1音響信号の音量を特定する音量特定部と、送信情報を表す音響成分を含む変調信号を生成する変調処理部と、前記音量特定部が特定した音量に応じて前記変調信号の音量を調整する音量調整部と、前記第1音響信号と前記調整後の変調信号とを混合する混合処理部とを含む。
第1実施形態の情報提供システムが使用される状況のブロック図である。 情報提供システムの構成を例示するブロック図である。 変調信号の音量を調整する動作の説明図である。 情報提供システムの制御装置が実行する処理のフローチャートである。 端末装置の構成を例示するブロック図である。 第2実施形態において変調信号の音量を調整する動作の説明図である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る情報提供システム10が使用される状況の説明図である。第1実施形態の状況提供システムは、電車またはバス等の交通機関に設置され、交通機関に関する情報を利用者Uaに提供するためのコンピュータシステムである。利用者Uaは、端末装置20を携帯して交通機関を利用する。端末装置20は、例えば携帯電話機またはスマートフォン等の情報端末である。なお、実際には複数の利用者Uaが情報提供システム10のサービスを利用し得るが、以下の説明では便宜的に1個の端末装置20に着目する。
情報提供システム10を運用する発話者(例えば交通機関の職員)Ubは、交通機関を案内する音声(以下「案内音声」という)Gを随時に発音する。例えば電車の遅延等の運行状況、電車の到着、乗降時の注意事項、または、緊急事態の発生等の各種の情報を利用者Uaに通知する音声が、案内音声Gとして発音される。第1実施形態の情報提供システム10は、発話者Ubが発音した案内音声Gに対応する識別情報Dを端末装置20に送信する。識別情報Dは、案内音声Gに関連する情報(以下「関連情報」という)を端末装置20が利用者Uaに提示するための情報である。第1実施形態の端末装置20は、案内音声Gの発話内容を表す文字列を関連情報として利用者Uaに提示する。したがって、例えば案内音声Gの聴取が困難な難聴者が案内音声Gの内容を把握することが可能である。
<情報提供システム10>
図2は、情報提供システム10の構成図である。図2に例示される通り、第1実施形態の情報提供システム10は、信号処理装置11と収音装置12と放音装置13とを具備する。例えばタブレット端末およびパーソナルコンピュータ等の情報端末が情報提供システム10として利用される。なお、例えば、交通機関に設置される電光掲示板、または商業施設に設置される電子看板(例えばデジタルサイネージ)等の案内用の表示端末を、情報提供システム10として利用してもよい。また、情報提供システム10は、単体の装置で実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置でも実現される。
収音装置12(収音部の例示)は、周囲の音を収音する音響機器(マイクロホン)である。具体的には、収音装置12は、発話者Ubが発音した案内音声Gを収音し、当該案内音声Gの波形を表す音響信号X(第1音響信号の例示)を生成する。なお、収音装置12が生成した音響信号Xをアナログからデジタルに変換するA/D変換器の図示は便宜的に省略した。発話者Ubは、事前に決定された内容の文字列を案内音声Gとして発音する。例えば、案内用の複数の文字列が収録されたアナウンスブックを参照して、発話者Ubは、交通機関の実際の状況に応じた内容の案内音声Gを発音する。
信号処理装置11は、音響信号Xから音響信号Y(第2音響信号の例示)を生成する。放音装置13(放音部の例示)は、信号処理装置11が生成した音響信号Yが表す音響を周囲に放射する。なお、信号処理装置11が生成した音響信号Yをデジタルからアナログに変換するD/A変換器の図示は便宜的に省略した。
図2に例示される通り、信号処理装置11は、制御装置31と記憶装置32と操作装置33とを具備する。制御装置31は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の処理回路で構成され、情報提供システム10の各要素を統括的に制御する。記憶装置32は、制御装置31が実行するプログラムと制御装置31が使用する各種のデータとを記憶する。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置32として任意に採用され得る。操作装置33は、発話者Ubからの指示を受付ける入力機器である。
制御装置31は、記憶装置32に記憶されたプログラムを実行することで、音響信号Xから音響信号Yを生成するための複数の機能(情報生成部41,変調処理部42,音量特定部43,音量調整部44および混合処理部45)を実現する。なお、制御装置31の一部の機能を専用の電子回路で実現してもよい。例えば、変調処理部42、音量調整部44および混合処理部34は、特定の信号処理に専用される電子回路で好適に実現される。また、制御装置31の機能を複数の装置に分散してもよい。
情報生成部41は、端末装置20に送信される情報(送信情報)を生成する。第1実施形態の情報生成部41は、発話者Ubが発音する案内音声Gに対応した識別情報D(送信情報の例示)を生成する。識別情報Dは、案内音声Gを識別するための情報である。前述の通り、関連情報は案内音声Gに対応するから、識別情報Dは、関連情報を識別するための情報とも換言される。
発話者Ubは、案内音声Gを発音するとともに当該案内音声Gを信号処理装置11に指示する。具体的には、発話者Ubは、操作装置33を適宜に操作することで、自身が発音した案内音声Gを複数の候補から選択する。情報生成部41は、発話者Ubから指示された案内音声Gに対応する識別情報Dを生成する。例えば、各案内音声Gの識別情報Dが記憶装置32に記憶され、情報生成部41は、記憶装置32に記憶された複数の識別情報Dのうち発話者Ubから指示された案内音声Gに対応する識別情報Dを記憶装置32から取得する。
変調処理部42は、情報生成部41が生成した識別情報Dを表す音響成分を含む変調信号Mを生成する。具体的には、変調処理部42は、例えば所定の周波数の搬送波を識別情報Dにより変調する振幅変調や周波数変調、または、拡散符号を利用した識別情報Dの拡散変調等の変調処理により変調信号Mを生成する。識別情報Dを表す音響成分の周波数帯域は、例えば放音装置13による再生が可能な周波数帯域であり、かつ、利用者Uaが通常の環境で聴取する音の周波数帯域を上回る範囲(例えば18kHz以上かつ20kHz以下)である。以上に例示した周波数帯域の音響は、基本的には利用者Uaに聴取され難い音響ではあるが、利用者Uaによっては聴取できる場合もある。
図3に例示される通り、変調信号Mにおいては、時間軸上の複数の期間mの各々に共通の識別情報Dが重畳される。相前後する各期間mは時間軸上で連続してもよいし相互に間隔をあけて離間してもよい。また、図3に例示される通り、変調信号Mの音量は、所定値に維持される。
図2の音量特定部43は、収音装置12が生成した音響信号Xの音量Vを特定する。音量Vの特定には公知の技術が任意に採用される。音量特定部43は、音響信号Xの音量Vを所定の周期で順次に(すなわち音響信号Xの相異なる時点について)特定する。
音量調整部44は、音量特定部43が特定した音量Vに応じて変調信号Mの音量を調整する。具体的には、音量調整部44は、音響信号Xの音量Vが大きいほど変調信号Mの音量が大きくなるように変調信号Mの音量を調整する。すなわち、案内音声Gの音量Vが大きい期間では識別情報Dの音響成分の音量も大きく、案内音声Gの音量Vが小さい期間では識別情報Dの音響成分の音量も小さい。
図3には、音量調整部44による調整後の変調信号Mの波形と音響信号Xの波形とが図示されている。図3から理解される通り、調整前の変調信号Mにおいては所定値に維持されていた音量が、調整後の変調信号Mにおいては音響信号Xと同等の音量に制御される。音量調整部44による変調信号Mの音量の調整は、音量Vに応じた可変の係数(ゲイン)を変調信号Mに乗算する演算処理により実現される。なお、可変利得増幅器(VGA:Variable Gain Amplifier)により音量調整部44を実現してもよい。また、実際には、音量特定部43および音量調整部44による処理に必要な時間の分だけ、変調信号Mは音響信号Xに対して時間軸上で遅延した関係にある。
混合処理部45は、収音装置12が生成した音響信号Xと音量調整部44による調整後の変調信号Mとを混合することで音響信号Yを生成する。具体的には、混合処理部45は、音響信号Xと変調信号Mとを加算することで音響信号Yを生成する。なお、音響信号Xと変調信号Mとの加重和を音響信号Yとして生成してもよい。
混合処理部45が生成した音響信号Yが放音装置13に供給される。放音装置13は、音響信号Yが表す音響を再生する。すなわち、音響信号Xが表す案内音声Gと変調信号Mが表す識別情報Dの音響成分とが放音装置13から再生される。以上の説明から理解される通り、第1実施形態の放音装置13は、発話者Ubが発音した案内音声Gを再生する音響機器として機能するほか、空気振動としての音波を伝送媒体とした音響通信で識別情報Dを送信する送信機としても機能する。図3に例示した通り、変調信号Mの複数の期間mには共通の識別情報Dが重畳されるから、案内音声Gに対応する識別情報Dが反復的に放音装置13から周囲に送信される。
図4は、第1実施形態の制御装置31が実行する処理のフローチャートである。操作装置33に対する発話者Ubからの指示を契機として図4の処理が開始される。図4の処理を開始すると、情報生成部41は、発話者Ubが発音した案内音声Gに対応する識別情報Dを生成する(S1)。変調処理部42は、情報生成部41が生成した識別情報Dを音響成分として含む変調信号Mを生成する(S2)。
音量特定部43は、収音装置12から供給される音響信号Xの音量Vを特定する(S3)。なお、識別情報Dおよび変調信号Mの生成(S1,S2)と、音量特定部43による音量Vの特定(S3)との先後を変更してもよい。例えば、識別情報Dの生成(S1)前に音量特定部43が音量Vを特定してもよいし、変調信号Mの生成(S2)前に音量特定部43が音量Vを特定してもよい。
音量調整部44は、音量特定部43が特定した音量Vに応じて変調信号Mの音量を調整する(S4)。混合処理部45は、収音装置12が生成した音響信号Xと調整後の変調信号Mとを混合することで音響信号Yを生成する(S5)。音響信号Yが放音装置13に供給されることで、案内音声Gの再生に並行して識別情報Dが放音装置13から音響通信により送信される。
<端末装置20>
図5は、端末装置20の構成を例示するブロック図である。図5に例示される通り、第1実施形態の端末装置20は、制御装置21と記憶装置22と収音装置23と表示装置24とを具備する。以上に例示した構成の端末装置20は、前述の通り、例えば携帯電話機またはスマートフォン等の情報端末により好適に実現される。ただし、交通機関に設置される電光掲示板、または商業施設に設置される電子看板(デジタルサイネージ)等の案内用の表示端末を端末装置20として利用してもよい。
収音装置23は、周囲の音響を収音する音響機器(マイクロホン)である。具体的には、収音装置23は、情報提供システム10の放音装置13から放射された音響を収音し、当該音響の波形を表す音響信号Zを生成する。音響信号Zは、識別情報Dの音響成分を含み得る。以上の説明から理解される通り、第1実施形態の収音装置23は、端末装置20の相互間の音声通話または動画撮影時の音声収録に利用されるほか、空気振動としての音波を伝送媒体とする音響通信で識別情報Dを受信する受信機としても機能する。なお、収音装置23が生成した音響信号Zをアナログからデジタルに変換するA/D変換器の図示は便宜的に省略した。
制御装置21は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の処理回路で構成され、端末装置20の各要素を統括的に制御する。表示装置24は、例えば液晶表示パネルで構成され、制御装置21による制御のもとで各種の画像を表示する。記憶装置22は、制御装置21が実行するプログラムと制御装置21が使用する各種のデータとを記憶する。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置22として任意に採用され得る。第1実施形態の記憶装置22は、図5に例示される通り、複数の識別情報D(D1,D2,…)の各々について関連情報R(R1,R2,…)を記憶する。任意の1個の案内音声Gの識別情報Dについては、当該案内音声Gの発音内容を表す関連情報Rが記憶される。
制御装置21は、記憶装置22に記憶されたプログラムを実行することで、情報提供システム10が送信した識別情報Dに関する処理を実行するための複数の機能(情報抽出部51および提示制御部52)を実現する。なお、制御装置21の一部の機能を専用の電子回路で実現してもよい。また、制御装置21の機能を複数の装置に分散してもよい。
情報抽出部51は、収音装置23が生成した音響信号Zから識別情報Dを抽出する。例えば、情報抽出部51は、例えば、音響信号Zのうち識別情報Dの音響成分を含む周波数帯域を強調するフィルタ処理と、識別情報Dに対する変調処理(変調処理部42が実行する信号処理)に対応した復調処理とを実行することで、識別情報Dを抽出する。
提示制御部52は、表示装置24による情報の表示を制御する。第1実施形態の提示制御部52は、情報抽出部51が抽出した識別情報Dに対応した関連情報Rを表示装置24に表示させる。具体的には、提示制御部52は、情報抽出部51が抽出した識別情報Dに対応する関連情報Rを記憶装置22から取得し、当該関連情報Rを表示装置24に表示させる。
以上に説明した通り、第1実施形態では、変調信号Mに混合される音響信号Xの音量Vに応じて当該変調信号Mの音量が調整されるから、識別情報Dを表す音響成分を利用者Uaが聴取し難くすることが可能である。第1実施形態では特に、音響信号Xの音量Vが大きいほど変調信号Mの音量が大きくなるように変調信号Mの音量が調整される。したがって、識別情報Dの音響成分を利用者Uaが聴取し難くできるという前述の効果は格別に顕著である。また、音響信号Xの音量Vが大きい期間内では変調信号Mの音量が増大するから、端末装置20において識別情報Dを抽出し易いという利点もある。他方、音響信号Xの音量Vが小さい期間内では変調信号Mの音量が減少するから、例えば変調信号Mが定常的に大音量で再生される構成と比較して、音響信号Xの再生に必要な電力が削減されるという利点がある。
なお、第1実施形態によれば、識別情報Dの音響成分が可聴域内の音響として放音された場合でも利用者Uaに聴取され難い。したがって、利用者Uaが聴取し難い非常に高い周波数成分(例えば18kHz以上かつ20kHz以下)の音響を放音できない低性能な放音装置13を利用した場合でも、識別情報Dの音響成分を利用者Uaに聴取させることなく、識別情報Dを音響通信により端末装置20に送信できる。すなわち、第1実施形態によれば、放音装置13に必要な性能(再生可能帯域)の要件が緩和されるという利点もある。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において作用または機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図6は、第2実施形態における音響信号Xおよび変調信号Mの波形図である。図6に例示される通り、第2実施形態の音量調整部44は、変調信号Mの音量を、離散的な複数の音量のうち音響信号Xの音量Vに応じた音量に調整する。具体的には、音量調整部44は、音響信号Xの音量Vが所定の閾値を上回る場合には変調信号Mの音量を大きい数値に設定し、音響信号Xの音量Vが閾値を下回る場合には変調信号Mの音量を小さい数値に設定する。すなわち、音響信号Xの音量Vが閾値を上回るか否かに応じて変調信号Mの音量が2値的に制御される。
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態では、変調信号Mの音量が複数の音量の何れかに設定されるから、音響信号Xの音量Vに対して変調信号Mの音量が線形に変化する構成と比較して、変調信号Mの音量の時間的な変動が抑制される。したがって、受信側の端末装置20において識別情報Dを抽出し易いという利点がある。なお、以上の例示では変調信号Mの音量を2値的に制御したが、変調信号Mの音量を音響信号Xの音量Vに応じて多段階(3段階以上)に制御してもよい。
<変形例>
以上に例示した各態様に付加される具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2個以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合してもよい。
(1)音量調整部44が、変調信号Mの音量を、所定の下限値を上回る範囲で調整してもよい。すなわち、調整後の変調信号Mの音量に下限値を設定してもよい。例えば、第1実施形態の構成において、音響信号Xの音量Vが閾値を下回る場合に、音量調整部44は、変調信号Mの音量を所定の下限値に設定する。変調信号Mの音量の下限値は、例えば識別情報Dの音響通信が可能な最低音量であり、かつ、聴感に対する影響が少ない所定の正数に設定される。すなわち、音響信号Xの音量Vが充分に低下した状態でも、変調信号Mの音量はゼロ(消音状態)まで低下しない。以上の構成によれば、音響信号Xが表す音声が案内音声Gのように間欠的または断続的に発生する音声であっても(すなわち音響信号Xに無音区間が発生する場合でも)、識別情報Dを継続的に送信することが可能である。すなわち、音響信号Xの音量が低下する期間において識別情報Dの送信が途切れる可能性を低減できる。
(2)前述の各形態では、発話者Ubが指示した識別情報Dを情報生成部41が複数の候補から選択したが、識別情報Dを生成する方法は以上の例示に限定されない。例えば、複数の発話内容の各々について識別情報Dを記憶装置32に記憶し、音響信号Xに対する音声認識で推定された発話内容に対応する識別情報Dを、情報生成部41が記憶装置32から探索してもよい。すなわち、発話者Ubが発音した案内音声Gに対応する識別情報Dが生成される。
(3)前述の各形態では、発話者Ubの音声を収音装置12が収音することで音響信号Xを生成したが、音響信号Xの生成の方法は以上の例示に限定されない。例えば、相異なる案内音声Gを表す複数の音響信号Xを記憶装置32に記憶し、操作装置33に対する操作で発話者Ubが選択した音響信号Xを、音量Vの特定(S3)または変調信号Mとの混合(S5)に利用してもよい。
(4)前述の各形態では、端末装置20の表示装置24に関連情報Rを表示したが、関連情報Rを端末装置20の利用者Uaに提示する方法は以上の例示に限定されない。例えば、関連情報Rが表す音声を再生することで関連情報Rを利用者Uaに提示することも可能である。例えば、関連情報Rが音声を表す構成、または、関連情報Rが表す文字列に対する音声合成により音声を生成する構成が想定される。
(5)前述の各形態では、案内音声Gまたは関連情報Rの識別情報Dを情報提供システム10から端末装置20に送信する構成を例示したが、情報提供システム10から端末装置20に送信される情報(送信情報)は識別情報Dに限定されない。例えば、関連情報R自体を情報提供システム10から音響通信により端末装置20に送信してもよい。
(6)前述の各形態では、端末装置20の記憶装置22に関連情報Rを記憶したが、例えば移動体通信網またはインターネット等の通信網を介して端末装置20と通信する配信装置に関連情報を保持することも可能である。端末装置20は、情報提供システム10から受信した識別情報Dを含む情報要求を配信装置に送信する。配信装置は、情報要求内の識別情報Dに対応する関連情報Rを探索して要求元の端末装置20に送信する。端末装置20の提示制御部52は、配信装置から受信した関連情報Rを表示装置24に表示させる。
(7)前述の各形態では、情報提供システム10を交通機関の案内に利用したが、情報提供システム10が利用される場面は以上の例示に限定されない。例えば、情報提供システム10が設置される施設としては、例えばショッピングモールまたは百貨店等の商業施設、旅館またはホテル等の宿泊施設、博物館または美術館等の展示施設、史跡または名所等の観光施設、および、競技場または体育館等の運動施設が例示され得る。音響信号Xが表す音声の種類は、案内を目的とした音声(案内音声G)に限定されず、情報提供システム10が利用される場面に応じて適宜に選定される。例えば、背景音楽等の各種の音楽の演奏音を表す音響信号Xを再生してもよい。
(8)前述の各形態の例示から理解される通り、案内音声Gの発話内容を同言語で表現した文字列が関連情報Rの好適例であるが、案内音声Gとは別言語(以下「提示言語」という)の関連情報Rを利用者Uaに提示することも可能である。提示言語は、例えば端末装置20において指定された言語である。例えば、端末装置20の記憶装置22は、複数の識別情報Dの各々について、提示言語で表現された関連情報Rを記憶する。提示制御部52は、情報抽出部51が抽出した識別情報Dに対応する提示言語の関連情報Rを利用者Uaに提示する。なお、特定の言語(例えば案内音声Gと同言語)で表現された関連情報Rを公知の機械翻訳処理により提示言語の文字列に変換したうえで利用者Uaに提示してもよい。なお、関連情報Rは、案内音声Gの発話内容を表す文字列に限定されない。例えば、各種の商業施設で提供される商品またはクーポンに関する情報を関連情報Rとして利用者Uaに提示してもよい。また、例えば音響信号Xが音楽の演奏音を表す構成では、当該音楽に関する情報(例えば楽曲名、歌唱者、または音楽データの取得先等)を関連情報Rとして利用者Uaに提示してもよい。
(9)前述の各形態に係る情報提供システム10は、各形態での例示の通り、制御装置31とプログラムとの協働により実現される。前述の各形態に係るプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体または磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体を包含し得る。なお、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く任意の記録媒体を含み、揮発性の記録媒体を除外するものではない。また、通信網を介した配信の形態でプログラムをコンピュータに提供することも可能である。
(10)以上に例示した形態から、例えば以下の構成が把握される。
<態様1>
本発明の好適な態様(態様1)に係る信号処理方法は、コンピュータが、第1音響信号の音量を特定し、送信情報を表す音響成分を含む変調信号の音量を前記特定した音量に応じて調整し、前記第1音響信号と前記調整後の変調信号とを混合することで第2音響信号を生成する。以上の態様では、変調信号に混合される第1音響信号の音量に応じて当該変調信号の音量が調整されるから、送信情報を表す音響成分を聴取し難くすることが可能である。
<態様2>
態様1の好適例(態様2)において、前記送信情報は、前記第1音響信号が表す音響に対応する識別情報である。以上の態様によれば、第1音響信号が表す音響に対応する識別情報が周囲に通知される。したがって、例えば周囲の端末装置においては、当該識別情報に応じた情報を取得することが可能である。
<態様3>
態様1または態様2の好適例(態様3)において、前記第1音響信号の音量が大きいほど前記変調信号の音量が大きくなるように前記変調信号の音量を調整する。以上の態様では、第1音響信号の音量が大きいほど変調信号の音量が大きくなるから、送信情報を表す音響成分を聴取し難くすることができるという効果は格別に顕著である。
<態様4>
態様1または態様2の好適例(態様4)において、前記変調信号の音量を、前記第1音響信号の音量に応じて複数の音量の何れかに調整する。以上の態様では、第1音響信号の音量に応じて複数の音量の何れかに変調信号が調整されるから、第1音響信号の音量が大きいほど変調信号の音量を大きくする構成(第1音響信号の音量に対して線形に変調信号の音量が変化する構成)と比較して、変調信号の音量の変動が抑制される。したがって、受信側において識別情報を抽出し易いという利点がある。
<態様5>
態様1から態様4の何れかの好適例(態様5)において、前記変調信号の音量を、所定の下限値を上回る音量に調整する。以上の態様では、所定の下限値を上回る範囲内で変調信号の音量が調整されるから、例えば第1音響信号が表す音声が間欠的または断続的に発生する音声であっても、送信情報を継続的に送信することが可能である。
<態様6>
本発明の好適な態様(態様6)に係る信号処理装置は、第1音響信号の音量を特定する音量特定部と、送信情報を表す音響成分を含む変調信号を生成する信号生成部と、前記音量特定部が特定した音量に応じて前記変調信号の音量を調整する音量調整部と、前記第1音響信号と前記調整後の変調信号とを混合する混合処理部とを具備する。以上の態様では、変調信号に混合される第1音響信号の音量に応じて当該変調信号の音量が調整されるから、送信情報を表す音響成分を聴取し難くすることが可能である。
<態様7>
本発明の好適な態様(態様7)に係る情報提供システムは、収音により第1音響信号を生成する収音部と、前記第1音響信号から第2音響信号を生成する信号処理装置と、前記信号処理装置が生成した前記第2音響信号が表す音響を放音する放音部とを具備し、前記信号処理装置は、第1音響信号の音量を特定する音量特定部と、送信情報を表す音響成分を含む変調信号を生成する変調処理部と、前記音量特定部が特定した音量に応じて前記変調信号の音量を調整する音量調整部と、前記第1音響信号と前記調整後の変調信号とを混合する混合処理部とを含む。
10…情報提供システム、11…信号処理装置、12…収音装置、13…放音装置、20…端末装置、21…制御装置、22…記憶装置、23…収音装置、24…表示装置、31…制御装置、32…記憶装置、33…操作装置、41…情報生成部、42…変調処理部、43…音量特定部、44…音量調整部、45…混合処理部、51…情報抽出部、52…提示制御部。

Claims (7)

  1. コンピュータが、
    第1音響信号の音量を特定し、
    送信情報を表す音響成分を含む変調信号の音量を前記特定した音量に応じて調整し、
    前記第1音響信号と前記調整後の変調信号とを混合することで第2音響信号を生成する
    信号処理方法。
  2. 前記送信情報は、前記第1音響信号が表す音響に対応する識別情報である
    請求項1の信号処理方法。
  3. 前記第1音響信号の音量が大きいほど前記変調信号の音量が大きくなるように前記変調信号の音量を調整する
    請求項1または請求項2の信号処理方法。
  4. 前記変調信号の音量を、前記第1音響信号の音量に応じて複数の音量の何れかに調整する
    請求項1または請求項3の信号処理方法。
  5. 前記変調信号の音量を、所定の下限値を上回る音量に調整する
    請求項1から請求項4の何れかの信号処理方法。
  6. 第1音響信号の音量を特定する音量特定部と、
    送信情報を表す音響成分を含む変調信号を生成する変調処理部と、
    前記音量特定部が特定した音量に応じて前記変調信号の音量を調整する音量調整部と、
    前記第1音響信号と前記調整後の変調信号とを混合する混合処理部と
    を具備する信号処理装置。
  7. 収音により第1音響信号を生成する収音部と、
    前記第1音響信号から第2音響信号を生成する信号処理装置と、
    前記信号処理装置が生成した前記第2音響信号が表す音響を放音する放音部とを具備し、
    前記信号処理装置は、
    第1音響信号の音量を特定する音量特定部と、
    送信情報を表す音響成分を含む変調信号を生成する変調処理部と、
    前記音量特定部が特定した音量に応じて前記変調信号の音量を調整する音量調整部と、
    前記第1音響信号と前記調整後の変調信号とを混合する混合処理部とを含む
    情報提供システム。
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