JP2019053434A - 推定装置、推定方法および推定プログラム - Google Patents

推定装置、推定方法および推定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】利用者の情報の推定精度を向上させること。【解決手段】本願に係る推定装置は、利用者の将来の行動を示す行動予定情報と、当該利用者の位置情報とを取得する取得部と、前記取得部が取得した行動予定情報と位置情報とに基づいて、前記利用者に関する情報を推定する推定部とを有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、推定装置、推定方法および推定プログラムに関する。
従来、各種の情報に基づいて利用者の情報を推定する技術が知られている。このような技術の一例として、利用者が使用する端末装置が取得した位置情報と、加速度の情報とに基づいて、利用者の自宅や職場といった拠点を推定する技術や、利用者の位置履歴等に基づいて、休日を推定する技術が知られている。
特開2017−059032号公報 特開2014−002671号公報
しかしながら、上記の従来技術では、利用者の情報を適切に推定できない場合がある。
例えば、上記の従来技術では、利用者の位置履歴に基づいて、利用者の拠点を推定しているに過ぎないため、その拠点が利用者の自宅であるか職場であるかを適切に推定しているとは言えない。より具体的な例を挙げると、昼の間に滞在した拠点を利用者の職場とし、夜の間に滞在した拠点を利用者の自宅と推定した場合、夜勤の利用者や業務時間が不規則な利用者の拠点を適切に推定できない場合がある。
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者の情報の推定精度を向上させることを目的とする。
本願に係る推定装置は、利用者の将来の行動を示す行動予定情報と、当該利用者の位置情報とを取得する取得部と、前記取得部が取得した行動予定情報と位置情報とに基づいて、前記利用者に関する情報を推定する推定部とを有することを特徴とする。
実施形態の一態様によれば、利用者の情報の推定精度を向上させることができる。
図1は、実施形態に係る情報提供装置が実行する推定処理の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係る情報提供装置が実行する推定処理の他の例を示す図である。 図3は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。 図4は、実施形態に係る利用者データベースに登録される情報の一例を示す図である。 図5は、実施形態に係る経路検索ログデータベースに登録される情報の一例を示す図である。 図6は、実施形態に係る情報提供装置が実行する処理の概念を説明するための図である。 図7は、実施形態に係る情報提供装置が実行する推定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図8は、実施形態に係る情報提供装置が実行する推定処理の他の例の流れの一例を示すフローチャートである。 図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
以下に、本願に係る推定装置、推定方法および推定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る推定装置、推定方法および推定プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
[実施形態]
〔1−1.情報提供装置の一例〕
まず、図1、図2を用いて、特定装置の一例である情報提供装置が実行する推定処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報提供装置が実行する推定処理の一例を示す図である。また、図2は、実施形態に係る情報提供装置が実行する推定処理の他の例を示す図である。
図1、図2では、インターネット等の所定のネットワークN(例えば、図3参照)を介して、各利用者U1、U2(以下、「利用者U」と総称する場合がある。)が使用する端末装置101、102(以下、「端末装置100」と総称する場合がある。)、検索サーバ200および情報提供装置10は、相互に通信可能である。また、情報提供装置10は、検索サーバ200以外にも、各種の外部サーバ300(例えば、図3参照)と相互に通信可能であるものとする。
端末装置100は、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、3G(3rd Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。なお、端末装置100は、スマートデバイスのみならず、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。
また、端末装置100は、GPS(Global Positioning System)等の測位システムを用いて、現在位置を特定し、特定した位置を示す位置情報を出力する機能を有するものとする。また、端末装置100は、例えば、利用者Uが着用する各種のウェアラブルデバイスと通信し、利用者Uの脈拍、血圧、運動量、脳波等の各種生体情報を取得する機能を有していてもよい。なお、端末装置100は、インターネットを利用した検索、経路検索、電子商店街における購買、ネットオークションの利用、音楽コンテンツや動画コンテンツの再生等、一般的なモバイルデバイスが実行可能な各種の処理を実行可能であるものとする。
検索サーバ200は、経路検索に関するサービスを利用者Uに対して提供する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、検索サーバ200は、端末装置100から出発地および到着地を経路検索の検索クエリとして受付ける。このような場合、検索サーバ200は、出発地から到着地までの移動経路、交通手段(列車、バス、タクシー、徒歩等)、所要時間、到着予測時刻等を検索し、検索結果を端末装置100へと提供する。
ここで、検索サーバ200は、任意の出発地から任意の到着地までの経路検索を行うことができる。例えば、検索サーバ200は、バス停や駅等の公共交通機関の要所のみならず、ホテルや各種施設などのランドマークや住所、地図コンテンツで選択された場所等を出発地や到着地として採用することができる。また、検索サーバ200は、例えば、端末装置100がGPSを用いて取得した現在位置を出発地として採用してもよい。なお、以下の説明では、検索サーバ200が実行する経路検索の一例として、出発地や到着地として駅の指定を受付ける例について説明する。
また、検索サーバ200は、出発日時や到着日時の指定を受付けることができる。例えば、検索サーバ200は、出発日時とともに出発地と到着地との指定を受付けた場合は、指定された出発日時よりも後に、指定された出発地から到着地に向けて出発した場合における移動経路や、到着予測時刻等を検索する。また、検索サーバ200は、到着日時とともに出発地と到着地との指定を受付けた場合は、指定された到着日時よりも前に指定された到着地に到着するように、移動経路や出発日時を検索する。
なお、上述した処理以外にも、検索サーバ200は、任意の経路検索を実現可能である。また、検索サーバ200は、利用者Uによる経路検索の履歴をログとして保持しているものとする。例えば、検索サーバ200は、端末装置100から受付けた出発地、到着地、出発日時或いは到着日時等といった検索クエリと、その検索クエリに対する経路検索の結果とを対応付けたログを保持する。
情報提供装置10は、後述する推定処理を実行する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、情報提供装置10は、検索サーバ200が保持する検索クエリのログを取得し、取得したログを用いて、発明に係る推定処理の実行を行う。
〔1−2.推定処理の概要について〕
ここで、端末装置100が取得する位置情報は、利用者Uがどこにいたかといった情報や、どこからどこへと移動したかといった情報を示す情報となりえる。例えば、位置情報が示す位置や位置情報が取得された日時等を解析することで、利用者Uが拠点とする位置や、利用者Uが各拠点を利用する日時のパターン等を特定することができる。ここで、拠点とは、例えば、利用者Uの自宅、職場、良く利用する飲食店等、利用者Uが所定の頻度で訪問する施設や場所である。
しかしながら、このような位置情報は、利用者Uが拠点とする位置を推定することができるものの、その拠点と利用者Uとの関係がどのようなものであるかを適切に推定できない場合がある。例えば、利用者Uが自宅よりも職場に長期間滞在する場合や、利用者Uの職業が夜勤となる場合に、自宅と職場とを逆に推定してしまう恐れがある。
一方、ある程度将来の日時が出発日時や到着日時として設定された経路検索のログは、利用者Uの将来の行動を示す情報、すなわち、行動予定情報であると言える。このような行動予定情報は、利用者の入力に基づく情報であるため、利用者の行動の意図を示す情報であると考えられる。そこで、情報提供装置10は、利用者Uの行動予定情報と、位置情報とに基づいて、利用者Uに関する情報の推定を行う。例えば、情報提供装置10は、行動予定情報から利用者Uの移動の意図を推定し、推定結果と位置情報との突合せを行うことで、位置情報が示す各位置と利用者Uとの間の関係性を推定する。より具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、位置情報が示す各位置が、利用者Uの自宅の位置であるか、職場の位置であるか、その他の拠点であるか等といった情報の推定を行う。
〔1−3.推定処理の一例について〕
まず、図1を用いて、情報提供装置10が実行する推定処理の一例について説明する。例えば、検索サーバ200は、経路検索の検索クエリとして、出発地と到着地の指定を受付ける(ステップS1)。より具体的には、検索サーバ200は、出発地となる駅、到着地となる駅、到着日時、および利用者Uを識別する利用者ID(Identifier)を含む検索クエリを受付ける。なお、検索サーバ200は、出発日時が指定された検索クエリのログを受付けてもよい。
このような場合、検索サーバ200は、検索クエリの内容に基づいて、経路検索を行い、検索結果を端末装置100へと提供する(ステップS2)。また、検索サーバ200は、検索クエリとして受付けた出発地および到着地と、検索結果として提供した到着日時、すなわち、検索結果において到着地へ到着する日時とを対応付けた経路検索のログを保持する。
一方、情報提供装置10は、所定のタイミング(例えば、一定期間ごと)で、経路検索のログを行動予定情報として取得する(ステップS3)。すなわち、情報提供装置10は、利用者Uが入力した検索クエリであって、所定の出発地から所定の到着地までの移動経路を検索するための検索クエリを行動予定情報として取得する。また、情報提供装置10は、端末装置100から、位置情報の履歴である位置履歴を取得する(ステップS4)。
そして、情報提供装置10は、処理対象となる利用者の経路検索のログが有するパターンを通常パターンNPとして特定し、特定したパターンから逸脱する経路検索のログを異常パターンEPとして抽出する(ステップS5)。例えば、図1に示す例では、情報提供装置10は、利用者ID「U1」が示す利用者U1が入力した経路検索のログとして、到着日時「2017/12/12/9:00」、出発地「駅A」、到着地「駅B」が対応付けられたログ、到着日時「2017/12/12/21:05」、出発地「駅B」、到着地「駅A」が対応付けられたログ、到着日時「2017/12/16/5:00」、出発地「駅A」、到着地「駅D」が対応付けられたログ等を取得する。
このような場合、情報提供装置10は、利用者U1の経路検索のログが有するパターンを特定する。すなわち、情報提供装置10は、利用者U1の行動の通常パターンNPを特定する。なお、このようなパターンの特定は、各種のパターン検出技術が採用可能である。例えば、情報提供装置10は、出発日時や到着日時の時間帯、曜日、出発地や到着地となる駅や駅が所在する地域等、任意の粒度で経路検索のログのグルーピングを行う。そして、情報提供装置10は、各グループに分類されるログの数に基づいて、利用者Uの経路検索のログが有するパターンを特定する。
より具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、例えば、到着日時が平日の午前8時から午前9時までの間に設定され、出発地を「駅A」とし、到着地を「駅B」とするログの数が所定の閾値を超える場合は、かかる内容を利用者U1の行動の通常パターンNPとする。例えば、情報提供装置10は、曜日「月〜金」、時間帯「8:00〜9:00」、出発地「駅A」、および到着地「駅B」の組に対し、パターンを識別するパターンID「PID#1」を対応付けて保持する。
また、情報提供装置10は、例えば、到着日時が平日の午後21時から午後22時までの間に設定され、出発地を「駅C」とし、到着地を「駅A」とするログの数が所定の閾値を超える場合は、かかる内容を利用者U1の行動の通常パターンNPとする。例えば、情報提供装置10は、曜日「月〜金」、時間帯「21:00〜22:00」、出発地「駅C」、および到着地「駅A」の組に対し、パターンを識別するパターンID「PID#2」を対応付けて保持する。
続いて、情報提供装置10は、利用者U1のログのうち、通常パターンNPから逸脱したログを異常パターンEPとして抽出する。例えば、図1に示す例では、利用者U1の経路検索のログには、到着日時「2017/12/16/5:00」、出発地「駅A」、到着地「駅D」が対応付けられたログが存在する。このようなログが利用者U1の通常パターンNPのいずれにも分類されない場合、情報提供装置10は、このようなログを異常パターンEPとして抽出する。
ここで、異常パターンEPは、利用者Uの非日常的な行動を示すと考えられる。例えば、異常パターンEPは、休日における利用者Uの行動や、利用者Uの急な予定を示すと考えられる。このような非日常的な行動が行われた場合、経路検索の出発地や目的地は、利用者Uの自宅周辺に所在する駅を示す可能性が高いと推定される。
そこで、情報提供装置10は、異常パターンEPの出発地や到着地の分布に基づいて
行動に関する利用者Uの意図を推定し、推定結果に基づいて、位置履歴が示す各位置と利用者Uとの関係性を推定する(ステップS6)。すなわち、情報提供装置10は、行動予定情報のうち、出発地と到着地との関係性が日常的なパターンから逸脱した行動予定情報を特定し、特定した行動予定情報が示す出発地と到着地との分布に基づいて、位置情報が示す位置と利用者Uとの関係を推定する。
例えば、図1に示す例では、異常パターンEPとして、到着日時「2017/12/16/12:00」、出発地「駅A」、到着地「駅D」が対応付けられたログ、および到着日時「2017/12/16/22:00」、出発地「駅E」、到着地「駅A」が対応付けられたログが異常パターンEPとして抽出されている。このようなログからは、利用者U1が、休日に駅Aから駅Dへと移動し、駅Eから駅Aへと戻ってこようとしている旨を推定することができる。
そこで、情報提供装置10は、利用者U1の行動に関する意図として、休日に、自宅付近の駅Aから駅Dや駅Eがある地域に行った旨を推定する。なお、このような推定は、例えば、出発地と到着地とに共通して現れる駅であって、出現回数が最も多い駅を自宅と推定することで、実現可能である。また、このような推定は、複数の経路検索のログの特徴から、利用者Uの移動の意図の特徴を推定するように学習が行われたSVM(Support Vector Machine)やDNN(Deep Neural Network)等の各種モデルにより実現されてもよい。
また、情報提供装置10は、利用者U1の位置履歴が示す各位置をクラスタリングすることにより、利用者U1が拠点とする位置を特定する。例えば、情報提供装置10は、利用者U1の位置履歴が、所定の位置の近傍に利用者U1が所定の回数以上訪問する旨を示す場合には、所定の位置を利用者U1の拠点として特定する。
そして、情報提供装置10は、特定した利用者U1の移動の意図と、特定した拠点の位置とに基づいて、利用者U1の拠点と利用者U1との関係を推定する。すなわち、情報提供装置10は、行動予定情報が示す出発地と到着地との分布と、位置情報が示す位置とに基づいて、位置情報が示す位置と利用者Uとの関係を推定する。換言すると、情報提供装置10は、行動予定情報に基づいて、利用者Uの行動内容と行動の意図を推定し、推定した行動内容と意図とに基づいて、位置情報が示す位置と利用者Uとの関係を推定する。
例えば、情報提供装置10は、自宅近傍の駅Aから駅Dや駅Eがある地域に行った旨の意図を推定した場合は、利用者U1の拠点のうち、駅Aの近傍に位置する拠点#1を利用者U1の自宅と推定する。すなわち、情報提供装置10は、特定した行動予定情報が示す出発地および到着地のうち、最も出現回数が多い出発地または到着地を特定し、位置情報が示す位置のうち、特定した出発地または到着地の近傍の位置を利用者Uの自宅の位置とする。
なお、情報提供装置10は、利用者U1の拠点と利用者U1との関係を推定した場合、推定結果に基づいて、通常パターンNPから他の拠点と利用者U1との関係をさらに推定してもよい。例えば、情報提供装置10は、拠点#1が利用者U1の自宅であると推定した場合、通常パターンNPに現れる駅のうち、拠点#1の近傍に位置する駅A以外の駅であって、出現回数が最も多い駅を特定する。そして、情報提供装置10は、特定した駅を利用者U1の職場と推定してもよい。
そして、情報提供装置10は、推定結果に応じたサービスを利用者Uに提供する(ステップS7)。例えば、情報提供装置10は、利用者U1の自宅にHEMS(Home Energy Management System)が設定されている場合、かかるHEMSの制御システムと利用者U1とを対応付けて記憶する。そして、情報提供装置10は、利用者U1の位置情報が拠点#1の近傍に位置する場合は、利用者U1が帰宅していると推定し、利用者U1と対応付けた制御システムを介して、空調装置や照明装置の制御を行ってもよい。また、情報提供装置10は、例えば、利用者U1が登録した買い物リスト等を利用者U1に対して提供してもよい。このように、情報提供装置10は、行動予定情報に基づいて、利用者の移動の意図を推定し、推定結果に基づいて、利用者の位置に関する情報を推定するので、利用者の情報を精度良く推定することができる。
〔1−4.利用者と拠点との関係性について〕
上述した例では、情報提供装置10は、利用者U1の異常パターンEPに現れる駅のうち、出現回数が最も多い駅を特定し、特定した駅の近傍に位置する利用者U1の拠点を利用者U1の自宅と推定した。しかしながら実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報提供装置10は、異常パターンEPが示す出発地と到着地とを、到着日時順に辿ることで、2回以上利用者U1が訪問する駅を移動の拠点となる拠点駅として特定する。続いて、情報提供装置10は、特定した拠点駅のうち、最後に利用者U1が訪問する拠点駅を特定し、特定した拠点駅の近傍に位置する拠点を利用者U1の自宅と推定してもよい。
また、情報提供装置10は、自宅以外にも、職場や利用者Uが一時的に訪問する訪問地の推定を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、通常パターンNPを参照し、自宅の近傍の駅を出発地とするパターンを特定する。そして、情報提供装置10は、特定したパターンの到着地の近傍の拠点を利用者Uの職場と推定してもよい。また、情報提供装置10は、通常パターンNPから、自宅や職場の近傍にある駅以外の駅を特定し、特定した駅の近傍に利用者Uの拠点が存在する場合は、かかる拠点を利用者Uの訪問地として推定してもよい。
また、情報提供装置10は、利用者Uの情報に基づいて、利用者Uと訪問地との関係性をより具体的に推定してもよい。例えば、情報提供装置10は、通常パターンNPから利用者Uが訪問地を訪問する時間帯を特定する。また、情報提供装置10は、利用者Uが特定した時間帯にジムを利用可能な会員である場合は、その訪問地を利用者Uのジムであると推定してもよい。また、情報提供装置10は、クレジットカードや電子マネーの利用履歴から、特定した時間帯に含まれる利用履歴を特定し、特定した利用履歴を用いて、訪問地が利用者Uの行きつけの飲食店であるか否か等を推定してもよい。
なお、情報提供装置10は、例えば、利用者Uの拠点が、利用者Uが買物を行うスーパーマーケットやコンビニエンスストアであるか否か、利用者Uが訪問するアミューズメント施設であるか否か等を推定してもよい。また、情報提供装置10は、利用者Uが趣味で訪問する拠点の推定を行ってもよい。すなわち、情報提供装置10は、利用者Uと利用者Uの拠点との間の関係性を推定するのであれば、任意の関係性の推定を行ってよい。
〔1−5.パターンの特定について〕
上述した例では、情報提供装置10は、所定の日時に所定の出発地から所定の到着地までの移動経路を検索するための検索クエリを行動予定情報として取得し、行動予定情報が示す出発地と到着地との分布であって、所定の曜日または所定の時間帯ごとの分布と、位置情報が示す位置とに基づいて、位置情報が示す位置と利用者との関係を推定した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。
例えば、情報提供装置10は、日時や曜日に係わらず、各駅が出発地または到着地として設定された回数を計数し、計数した数が最も多い駅を自宅近傍の駅として推定してもよい。また、情報提供装置10は、経路検索のログに含まれる到着日時、出発日時、出発地、到着地の共通性に応じたクラスタリングを行うことで、通常パターンNPを特定してもよい。
また、情報提供装置10は、利用者U1の異常パターンEPを抽出する場合、利用者U1の通常パターンNPだけではなく、他の利用者Uの通常パターンNPから逸脱したログを異常パターンEPとして抽出してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者U1の通常パターンNPと利用者U2の通常パターンNPとの類似度を算出し、算出した類似度が所定の範囲を超える場合には、利用者U1の経路検索のログのうち、利用者U1の通常パターンNP、もしくは、利用者U2の通常パターンNPから逸脱したログを異常パターンEPとして抽出してもよい。すなわち、情報提供装置10は、利用者Uの行動予定情報のうち、他の利用者との行動予定情報が有するパターンから逸脱した行動予定情報を特定し、特定した行動予定情報が示す出発地と到着地との分布と、位置情報が示す位置とに基づいて、位置情報が示す位置と利用者Uとの関係を推定してもよい。
〔1−6.コンテキストのスコアリングについて〕
ここで、情報提供装置10は、利用者Uの経路検索のログに基づいて、利用者Uの各拠点に対するコンテキストのスコアリングを行い、スコアリング結果に応じて、各拠点と利用者Uとの関係性を推定してもよい。例えば、情報提供装置10は、経路検索のログを用いて、各拠点が自宅であるか職場であるかのスコアリングを行い、自宅であるスコアが最も高い拠点を利用者Uの自宅とし、職場であるスコアが最も高い拠点を利用者Uの職場としてもよい。
〔1−7.滞在時間の考慮について〕
なお、情報提供装置10は、位置情報から各拠点の滞在時間を特定し、特定した滞在時間をさらに考慮して、各拠点と利用者Uとの間の関係性を推定してもよい。例えば、情報提供装置10は、滞在時間が所定の閾値を超える拠点のみを、利用者Uの自宅の候補や職場の候補としてもよい。また、情報提供装置10は、異常パターンEPから意図を推定する際に、滞在時間の考慮を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、異常パターンEPに含まれる各駅の近傍に位置する拠点を特定し、各拠点の滞在時間を特定する。そして、情報提供装置10は、特定した滞在時間が所定の閾値に満たない拠点については、利用者Uの訪問地として推定し、他の拠点から自宅の推定を行ってもよい。
〔1−8.推定対象について〕
上述した例では、情報提供装置10は、利用者Uの位置履歴から推定した拠点と、経路検索のログが示す利用者Uの移動の意図とに基づいて、各拠点と利用者Uとの間の関係性を推定した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報提供装置10は、異常パターンEPとして抽出した経路検索のログが示す到着日時の曜日のパターンを特定し、特定したパターンに基づいて、利用者Uの休日の曜日や休日サイクルを推定してもよい。また、情報提供装置10は、異常パターンEPとして抽出した経路検索のログから、利用者Uが好む観光地の傾向を推定してもよい。また、情報提供装置10は、異常パターンEPとして抽出した経路検索のログから、利用者Uが日常的にではないものの定期的に訪問する地域を推定し、推定した地域にある拠点を、利用者Uの出張先として推定してもよい。
すなわち、情報提供装置10は、利用者Uが入力した行動予定情報であって、利用者Uの移動の意図(コンテキスト)を示す情報と、利用者Uの位置情報とを組み合わせて、利用者Uの地理的な情報や時間的な情報を推定するのであれば、任意の情報の推定を行ってよい。
〔2−1.推定処理の他の例について〕
上述した例では、情報提供装置10は、経路検索のログに基づいて推定される情報に基づいて、位置情報に基づいて特定される各拠点の情報の詳細化を行った。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。
例えば、経路検索の履歴は、利用者Uの移動の意図を示唆する情報ではあるものの、各経路検索の履歴が示す内容で利用者Uが移動を行わない場合もある。このように、実際には利用者Uが採用していない経路検索の履歴を用いて利用者Uの意図を推定した場合、意図の推定精度が低下する恐れがある。また、利用者Uが複数の経路検索を行っている場合、どの経路検索を採用して移動したかという情報は、利用者Uの移動に関する趣向を示唆していると考えられる。例えば、出発地が同一であるが、到着地が異なる経路検索の履歴であって、出発日時が同じ履歴が複数存在する場合、利用者Uがどの経路検索の結果を採用したか、利用者Uがどの到着地へと向かったかを推定するのは、難しい。
そこで、情報提供装置10は、例えば、情報提供装置10は、位置情報に基づいて、行動予定情報が示す情報の詳細化を行ってもよい。より具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、位置情報に基づいて、行動予定情報が示す行動と利用者の実際の行動との間の関係性の強さを推定してもよい。また、情報提供装置10は、行動予定情報が示す行動と利用者の実際の行動との間の関係性の強さに基づいて、利用者Uの移動に関する情報を推定してもよい。
以下、図2を用いて、情報提供装置10が実行する推定処理の他の例について説明する。なお、図2に示す処理のうち、ステップS1〜ステップS4については、図1に示すステップS1〜ステップS4と同一の処理であるものとして、説明を省略する。
例えば、情報提供装置10は、処理対象となる利用者Uの経路検索のログと、位置情報とに基づいて、利用者が実際に採用したと見做される経路検索を特定する(ステップS5)。例えば、情報提供装置10は、利用者U1が入力した経路検索のログの中から、利用者U1の位置履歴に基づいて、利用者U1が実際に採用したと見做される経路検索を特定する。
例えば、図2に示す例では、情報提供装置10は、出発日時を「2017/12/12/9:55」とし、出発地を「駅A」とし、到着地を「駅B」とする経路検索のログ(以下、「第1のログ」とする。)、出発日時を「2017/12/12/8:55」とし、出発地を「駅A」とし、到着地を「駅C」とする経路検索のログ(以下、「第2のログ」とする。)、および出発日時を「2017/12/12/9:15」とし、出発地を「駅A」とし、到着地を「駅B」とする経路検索のログ(以下、「第3のログ」とする。)を取得する。一方、情報提供装置10は、利用者U1の位置履歴として、取得日時「2017/12/12/8:50」における利用者U1の位置を示す位置情報「位置#1」、および取得日時「2017/12/12/9:50」における利用者U1の位置を示す位置情報「位置#2」を取得する。
ここで、「位置#1」が駅Aの近傍であり、「位置#2」が駅Cの近傍であったものとする。このような場合、「2017/12/12/9:55」の時点で「駅A」から出発するという第1のログと、「2017/12/12/9:50」の時点で、「位置#2」に利用者U1がいたとする位置情報とが矛盾する可能性が高い。また、「駅B」を到着地とする第3のログと、「2017/12/12/9:50」の時点で、「駅C」の近傍である「位置#2」に利用者U1がいたとする位置情報とが矛盾する可能性が高い。
一方、「駅A」を「2017/12/12/8:55」に出発し、「駅C」へと至る第2のログは、取得日時「2017/12/12/8:50」において利用者Uが「駅A」の近傍である「位置#1」におり、取得日時「2017/12/12/9:50」において利用者U1が「駅C」の近傍である「位置#2」にいるという位置情報と矛盾しない可能性が高い。そこで、情報提供装置10は、第2のログに対して、利用者Uが実際に利用した旨を示すフラグ、すなわち、利用者Uが移動時に採用した旨を示す採用フラグを設定する。
ここで、採用フラグが付されたログは、利用者Uが移動する際に採用する経路の傾向を示すと考えられる。そこで、情報提供装置10は、採用フラグが設定されたログが示す経路が有する特徴に基づいて、移動経路に関する利用者Uの情報を推定する(ステップS6)。例えば、情報提供装置10は、採用フラグが設定されたログが示す移動経路において発生した混雑や遅延、移動経路における乗換回数や移動時間等を外部サーバ300から取得する。そして、情報提供装置10は、採用フラグが設定されたログが示す移動経路における混雑、遅延、乗換回数、若しくは移動時間の傾向を推定する。
例えば、情報提供装置10は、採用フラグが設定されたログが示す移動経路において、他のログが示す移動経路よりも乗換回数が少ない傾向にある場合には、利用者Uが乗換回数を優先する旨を推定する。また、情報提供装置10は、採用フラグが設定されたログが示す移動経路において、他のログが示す移動経路よりも混雑が発生しない傾向にある場合には、利用者Uが混雑しない経路を優先する旨を推定する。また、情報提供装置10は、採用フラグが設定されたログが示す移動経路において、移動時間が他のログよりも短い傾向にある場合には、利用者Uが移動時間を優先する旨を推定する。
また、情報提供装置10は、混雑、遅延、移動時間、乗換回数等、移動態様に関する各種の要素について、採用フラグが設定されたログが示す移動経路の傾向に基づき、利用者Uが移動する際にどれくらい重要視するかの指標、すなわち、移動する際の優先度を推定する。そして、情報提供装置10は、推定した優先度が最も高い要素を、利用者Uが移動する際に重要視する要素として推定する。例えば、情報提供装置10は、採用フラグが設定されたログが示す移動経路が、混雑しない傾向を最も強く有する場合は、利用者U1が移動する際に混雑を避ける旨を推定する。すなわち、情報提供装置10は、採用フラグが設定されたログに基づいて、利用者Uの移動に関する意図を推定する。
そして、情報提供装置10は、推定結果に応じたサービスを提供する(ステップS7)。例えば、情報提供装置10は、利用者U1が移動する際に混雑を避ける旨を推定した場合は、利用者U1が経路検索を行った際に、混雑しない移動経路を優先して提示する。また、例えば、情報提供装置10は、利用者U2が移動する際に乗換回数が少ない経路を優先して選択する旨を推定した場合は、利用者U2が経路検索を行った際に、乗換回数が最も少ない移動経路を優先して提示する。このような処理の結果、情報提供装置10は、利用者Uの移動に関する意図の推定精度を向上させることができる。
〔2−2.採用フラグについて〕
なお、上述した例では、情報提供装置10は、採用フラグが設定された経路検索のログが示す移動経路の傾向に基づいて、利用者Uの移動に関する傾向を推定したが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報提供装置10は、利用者Uの位置情報に基づいて、利用者Uの経路検索の各ログが示す移動経路を利用者Uが採用した確度をそれぞれ算出する。すなわち、情報提供装置10は、行動予定情報が示す行動と利用者Uの実際の行動との間の関係性の強さを推定する。そして、情報提供装置10は、算出した確度が所定の閾値を超えるログが示す移動経路の傾向を、利用者Uの行動の傾向として推定してもよい。換言すると、情報提供装置10は、利用者Uの実際の行動との間の関係性の強さが所定の閾値を超える行動予定情報が示す行動の傾向を、利用者Uの行動の傾向として推定してもよい。
〔2−3.採用フラグの利用について〕
また、上述した例では、情報提供装置10は、採用フラグが設定された経路検索のログから、利用者Uの移動に関する傾向を推定した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報提供装置10は、採用フラグが設定された経路検索のログを収集することで、各路線や各駅で発生した混雑の推計を行ってもよい。また、情報提供装置10は、利用者Uの移動に関する傾向の推定結果に基づいて、利用者Uに対して提供される各種情報の選択を行ってもよく、利用者Uが経路検索を行う際のUI(User Interface)の変更を行ってもよい。
また、情報提供装置10は、採用フラグが設定された経路検索のログを参照し、利用者Uが移動中であるか否かを推定する。そして、情報提供装置10は、利用者Uが移動中であると推定した場合は、到着地に関する各種の情報を利用者Uに対して提供してもよい。
また、情報提供装置10は、採用フラグが設定されなかった経路検索のログを解析し、利用者Uのニーズを推定してもよい。例えば、情報提供装置10は、移動時間が短いが、乗換回数が多い経路検索のログが選択されていない場合には、利用者Uが乗換回数の少なさを重視して移動する旨を推定してもよい。
〔3.情報提供装置の構成〕
以下、上記した学習処理を実現する情報提供装置10が有する機能構成の一例について説明する。図3は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。図3に示すように、情報提供装置10は、通信部20、記憶部30、および制御部40を有する。
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や検索サーバ200、外部サーバ300との間で情報の送受信を行う。
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、利用者データベース31および経路検索ログデータベース32を記憶する。
以下、図4、図5を用いて、利用者データベース31および経路検索ログデータベース32に登録される情報の一例について説明する。まず、図4を用いて、利用者データベース31に登録される情報の一例について説明する。図4は、実施形態に係る利用者データベースに登録される情報の一例を示す図である。図4に示すように、利用者データベース31には、「利用者ID」、「属性情報」、「位置履歴」、「自宅情報」、「職場情報」、「訪問地情報」、「移動傾向情報」、および「休日情報」といった項目を有する情報が登録される。
ここで、「利用者ID」とは、利用者Uを識別するための識別子である。また、「属性情報」とは、利用者Uの名前、性別、年齢、趣味趣向、居住地等といった各種属性を示す情報である。また、「位置履歴」とは、利用者Uが使用する端末装置100が取得した位置情報の履歴である。また、「自宅情報」とは、対応付けられた位置情報が示す位置のうち、利用者Uの自宅であると推定された位置を示す情報である。また、「職場情報」とは、対応付けられた位置情報が示す位置のうち、利用者Uの職場であると推定された位置を示す情報である。また、「訪問地情報」とは、対応付けられた位置情報が示す位置のうち、利用者Uが所定の頻度で訪問する訪問地であると推定された位置を示す情報である。また、「移動傾向情報」とは、利用者の移動に関する傾向を示す情報である。また、「休日情報」とは、利用者Uの休日を示す情報である。
例えば、図4に示す例では、利用者データベース31には、利用者ID「U1」、属性情報「属性情報#U1」、位置履歴「位置履歴#U1」、自宅情報「位置#1」、職場情報「位置#2」、訪問地情報「位置#3」、移動傾向情報「傾向#1」、および休日情報「日曜日、月曜日」が対応付けて登録されている。このような情報は、利用者ID「U1」が示す利用者U1の属性が「属性情報#U1」であり、利用者U1の位置情報の履歴が「位置履歴#U1」である旨を示す。また、このような情報は、利用者U1の自宅として推定された位置が「位置#1」であり、職場として推定された位置が「位置#2」であり、訪問地として推定された位置が「位置#3」である旨を示す。また、このような情報は、利用者U1が経路検索の際に採用する移動経路の傾向が「傾向#1」であり、推定された休日が「日曜日、月曜日」である旨を示す。
なお、図4に示す情報以外にも、利用者データベース31には、利用者Uに関する任意の情報(例えば、投稿情報の履歴等)が登録されていてよい。例えば、利用者データベース31には、インターネットを利用した検索の検索クエリの履歴や、経路検索の検索クエリの履歴が登録されていてもよい。また、利用者データベース31には、利用者Uが電子商店街やオークションを介して行った購買の履歴が登録されていてもよい。また、利用者データベース31には、利用者Uの生体情報の履歴が登録されていてもよい。
なお、図4に示す例では、「属性情報#U1」等といった概念的な値を記載したが、実際には、利用者データベース31には、利用者Uの属性を示す文字列や数値、緯度や経度等を示す数値、移動の傾向を示す文字列等が登録されることとなる。
次に、図5を用いて、経路検索ログデータベース32に登録される情報の一例について説明する。図5は、実施形態に係る経路検索ログデータベースに登録される情報の一例を示す図である。図5に示すように、経路検索ログデータベース32には、「ログID」、「出発日時」、「出発地」、「到着日時」、「到着地」、「利用者ID」、「検索日時」、および「採用フラグ」といった項目を有する情報が登録される。なお、図5に示す情報以外にも、経路検索ログデータベース32には、経路検索に関する各種の情報が登録されていてよい。
ここで、「ログID」とは、経路検索のログを識別する識別子である。また、「出発日時」とは、経路検索結果において出発日時とされた日時である。また、「出発地」とは、経路検索において利用者Uが指定した出発地である。また、「到着日時」とは、経路検索結果において到着日時とされた日時である。また、「到着地」とは、経路検索において利用者Uが指定した到着地である。また、「利用者ID」とは、経路検索を行った利用者Uの識別子である。また、「検索日時」とは、経路検索が行われた日時を示す情報である。また、「採用フラグ」とは、経路検索のログが示す移動を利用者Uが実際に行ったか否かを示す情報である。
例えば、図5に示す例では、経路検索ログデータベース32には、ログID「Q1」、出発日時「2017/9/12/8:00」、出発地「駅E」、到着日時「2017/9/12/9:00」、到着地「駅D」、利用者ID「U1」、検索日時「2017/8/31/10:00」、および採用フラグ「1」といった情報が登録されている。このような情報は、検索日時「2017/8/31/10:00」において、利用者ID「U1」が示す利用者U1が、出発地「駅E」から到着地「駅D」までの経路検索を行い、かかる経路検索の検索結果における出発日時が「2017/9/12/8:00」であり、到着日時が「2017/9/12/9:00」であり、かかる経路検索の結果を利用者Uが採用し、実際に経路検索の結果に沿って移動を行った旨を示す。
図3に戻り、説明を続ける。制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
図3に示すように、制御部40は、取得部41、推定部42、および提供部43を有する。取得部41は、利用者の将来の行動を示す行動予定情報を取得する。例えば、取得部41は、行動予定情報として、利用者Uが入力した経路検索の検索クエリを含む経路検索のログを検索サーバ200から取得する。すなわち、取得部41は、所定の日時に所定の出発地から所定の到着地までの移動経路を検索するための検索クエリを行動予定情報として取得する。そして、取得部41は、取得した経路検索のログを経路検索ログデータベース32に登録する。
また、取得部41は、利用者Uが利用する端末装置100から、位置情報を所定の時間間隔で取得する。そして、取得部41は、取得した位置情報を位置履歴として、利用者Uの利用者IDと対応付けて利用者データベース31に登録する。
推定部42は、行動予定情報と位置情報とに基づいて、利用者Uに関する情報を推定する。例えば、推定部42は、行動予定情報に基づいて、位置情報が示す位置と利用者Uとの関係を推定する。より具体的な例を挙げると、推定部42は、位置と利用者Uとの関係として、位置が、利用者Uが居住する住宅、利用者Uの職場、もしくは利用者Uが一時的に訪問する訪問地のうちいずれであるかを推定する。
例えば、推定部42は、利用者データベース31を参照し、自宅情報が登録されていない利用者Uを特定する。そして、推定部42は、特定した利用者Uの位置履歴を利用者データベース31から抽出するとともに、経路検索ログデータベース32から、特定した利用者Uが入力した経路検索のログを抽出する。
続いて、推定部42は、行動予定情報が示す出発地と到着地との分布と、位置情報が示す位置とに基づいて、位置情報が示す位置と利用者Uとの関係を推定する。例えば、推定部42は、抽出した経路検索のログが有する通常パターンNPを特定する。また、推定部42は、経路検索のログのうち、出発地と到着地との関係性が通常パターンNPから逸脱したログを異常パターンEPとして特定する。そして、推定部42は、特定した異常パターンEPが示す出発地と到着地との分布に基づいて、位置情報が示す位置と利用者Uとの関係を推定する。
例えば、推定部42は、異常パターンEPを非日常的な利用者Uの移動の意図を示す情報と見做す。このような非日常的な移動においては、自宅から直接いずれかの場所へ出向き、いずれかの場所から自宅へ直接戻る可能性が高い。そこで、推定部42は、異常パターンEPのログに出発地又は到着地として設定されている回数を駅ごとに計数し、計数した数が最も多い駅を利用者Uの自宅の近傍の駅とする。なお、推定部42は、所定の期間内において、最初の出発地となり、かつ、最後の出発地となる駅を自宅の近傍の駅として推定してもよい。
また、推定部42は、利用者Uの位置履歴が示す位置の履歴から、利用者Uの拠点を推定する。そして、推定部42は、利用者Uの自宅の近傍の駅として推定した駅から最も近傍にある拠点を利用者Uの自宅と推定する。その後、推定部42は、自宅と推定した拠点の位置情報を自宅情報として利用者Uの利用者IDと対応付けて利用者データベース31に登録する。
なお、推定部42は、通常パターンNPに含まれる駅のうち、自宅の近傍の駅以外の駅であって、最も出現回数が多い駅を利用者Uの職場の近傍の駅と推定する。そして、推定部42は、推定した駅の近傍に位置する利用者Uの拠点を利用者Uの職場と推定してもよい。また、推定部42は、通常パターンNPに含まれる駅のうち、自宅の近傍の駅および職場の近傍の駅以外の駅を特定し、特定した駅の周囲に位置する拠点を特定する。そして、推定部42は、特定した拠点を利用者Uの訪問地と推定してもよい。
また、推定部42は、行動予定情報が示す出発地と到着地との分布であって、所定の曜日または所定の時間帯ごとの分布と、位置情報が示す位置とに基づいて、位置情報が示す位置と利用者Uとの関係を推定してもよい。例えば、推定部42は、曜日ごとや時間帯ごとの通常パターンNPを生成してもよい。また、推定部42は、通常パターンNPから利用者Uが勤務する曜日を推定し、推定した曜日以外の曜日を利用者Uの休日として推定してもよい。また、推定部42は、異常パターンEPが示す日時の曜日の傾向を特定し、特定した傾向の曜日を利用者Uの休日としてもよい。
また、推定部42は、例えば、利用者U1の行動予定情報のうち、他の利用者U2との行動予定情報が有するパターンから逸脱した行動予定情報を特定し、特定した行動予定情報が示す出発地と到着地との分布と、位置情報が示す位置とに基づいて、位置情報が示す位置と利用者U1との関係を推定してもよい。すなわち、推定部42は、利用者U2の通常パターンEPから逸脱した利用者U1の経路検索のログを特定し、特定したログを異常パターンEPとして、利用者U1の自宅や職場を推定してもよい。
すなわち、推定部42は、行動予定情報に基づいて、利用者Uの行動内容とその行動の意図を推定する。例えば、推定部42は、通常パターンNPを特定することで、自宅から職場に向かう、あるいは、職場から自宅へ向かうといった日常生活における利用者Uの移動の意図を推定する。また、推定部42は、異常パターンEPを特定することで、休日における旅行等、非日常的な利用者Uの移動の意図を推定する。そして、推定部42は、推定した意図と、通常パターンNPや異常パターンEPが示す移動内容と利用者Uの拠点とを突き合わせることで、各拠点が自宅であるか職場であるかといった拠点と利用者Uとの間の関係性を推定する。この結果、情報提供装置10は、利用者Uの情報の推定精度を向上させることができる。
また、推定部42は、位置情報に基づいて、行動予定情報が示す行動と利用者Uの実際の行動との間の関係性の強さを推定する。例えば、推定部42は、位置情報に基づいて、行動予定情報が示す行動を利用者Uが実際に行ったか否かを判定し、判定結果に基づいて、行動予定情報が示す行動と利用者Uの実際の行動との間の関係性の強さを推定する。例えば、推定部42は、利用者Uの実際の行動との間の関係性の強さが所定の閾値を超える行動予定情報が示す行動の傾向を、利用者Uの行動の傾向として推定する。
例えば、推定部42は、利用者Uの位置履歴と、利用者Uが入力した経路検索のログとを比較し、利用者Uが採用した経路検索のログを推定する。より具体的には、推定部42は、経路検索のログのうち、利用者Uが実際にログが示す移動経路に従って移動を行ったと推定されるログを推定する。そして、推定部42は、推定したログの採用フラグの値を「1」とする。
また、推定部42は、利用者Uが入力した経路検索のログのうち、採用フラグが「1」となるログを抽出する。そして、推定部42は、抽出したログが有する傾向に基づいて、利用者Uの移動に関する傾向を推定する。例えば、推定部42は、抽出したログが示す移動経路において発生した混雑や遅延等の情報を外部サーバ300から取得する。また、推定部42は、抽出したログが示す移動経路における移動時間、乗換回数、運賃等を特定する。そして、推定部42は、抽出したログが示す移動経路における混雑、遅延、移動時間、乗換回数、運賃等といった各種要素の傾向を特定し、特定した傾向を利用者Uの移動に関する傾向とする。その後、推定部42は、利用者Uの利用者IDと対応付けて、利用者Uの移動に関する傾向を利用者データベース31に登録する。
提供部43は、推定結果に応じたサービスを利用者Uに提供する。例えば、提供部43は、利用者データベース31を参照し、利用者Uの自宅の位置、職場の位置、訪問地の位置等を特定する。また、提供部43は、利用者Uの端末装置100から最新の位置情報を取得する。そして、提供部43は、位置情報に基づいて、利用者Uが自宅から職場へと移動しているか否かを推定し、利用者Uが自宅から職場へと移動していると推定される場合は、経路検索等の技術を用いて職場に到着する予定日時を特定し、特定した予定日時を利用者Uに対して提供してもよい。
また、提供部43は、利用者Uが経路検索を行う場合は、利用者Uの移動傾向情報を参照する。そして、提供部43は、移動傾向情報が示す傾向に基づいて、経路検索の結果を利用者Uに提供してもよい。例えば、提供部43は、利用者Uが乗換回数の少なさを優先する傾向を有する場合は、経路検索の結果として、乗換回数がより少ない結果を優先的に提供してもよい。
ここで、図6は、実施形態に係る情報提供装置が実行する処理の概念を説明するための図である。例えば、図6に示す例では、利用者Aが登録した経路検索ログと利用者Aの位置履歴との関係を用いて、情報提供装置10が推定する利用者Aの情報の一例について記載した。例えば、利用者Aの経路検索ログは、利用者Aが所定の日時に所定の出発地から所定の到着地へと移動したいという移動の意図をもって入力するため、利用者Aの移動に関するコンテキストが反映されると考えられる。一方、利用者Aの位置履歴は、利用者Aが実際にどこにいたか、実際にどのようなルートを辿って移動したかといった情報が含まれる。
そこで、情報提供装置10は、位置履歴が示す位置に、経路検索ログが示す意図、すなわち、利用者Aの移動の意図を突き合わせることで、位置履歴が示す位置と利用者Aとの間の関係性を推定する。例えば、情報提供装置10は、異常パターンEPを特定することで、利用者Aが自宅から出かける際に入力した可能性が高い経路検索ログや、利用者Aが自宅へと戻る際に入力した可能性が高い経路検索ログを特定する。そして、情報提供装置10は、特定した経路検索ログを用いて、自宅近傍の駅を推定し、推定結果と位置履歴とを組み合わせることで、利用者Aの自宅の位置を推定する。
また、情報提供装置10は、位置履歴に基づいて、経路検索ログのうち利用者Aが実際に利用した経路を特定することで、移動に関する利用者Aの傾向を推定する。そして、情報提供装置10は、特定した傾向に応じた情報を利用者Aに提供することで、ユーザビリティの改善を図ることができる。
〔4.情報提供装置の処理フロー〕
次に、図7、図8を用いて、情報提供装置10が実行する推定処理の手順の一例について説明する。図7は、実施形態に係る情報提供装置が実行する推定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図8は、実施形態に係る情報提供装置が実行する推定処理の他の例の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、図7を用いて、位置と利用者Uとの関係性を推定する処理の一例について説明する。まず、情報提供装置10は、処理対象となる利用者Uの経路検索のログと、位置履歴とを抽出する(ステップS101)。続いて、情報提供装置10は、経路検索のログからパターンを特定し、特定したパターンから逸脱するログを抽出する(ステップS102)。そして、情報提供装置10は、抽出したログに基づいて、移動に関する利用者Uの意図を推定する(ステップS103)。また、情報提供装置10は、推定結果に基づいて、位置履歴が示す位置と利用者との関係を推定する(ステップS104)。そして、情報提供装置10は、推定結果に応じたサービスを利用者に提供し(ステップS105)、処理を終了する。
次に、図8を用いて、利用者Uの移動に関する傾向を推定する処理の一例について説明する。まず、情報提供装置10は、処理対象となる利用者Uの経路検索のログと、位置履歴とを抽出する(ステップS201)。続いて、情報提供装置10は、位置履歴を用いて、実際に採用された経路検索のログを特定する(ステップS202)。そして、情報提供装置10は、特定したログが示す移動経路の特徴から、移動に関する利用者Uの傾向を推定する(ステップS203)。その後、情報提供装置10は、推定した傾向に応じた経路検索を提供し(ステップS204)、処理を終了する。
〔5.変形例〕
上記では、情報提供装置10による推定処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、情報提供装置10が実行する推定処理のバリエーションについて説明する。
〔5−1.行動予定情報について〕
上述した例では、情報提供装置10は、行動予定情報として、経路検索の検索クエリを利用した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。すなわち、情報提供装置10は、将来のある日時における利用者の所在地を示唆する情報であれば、任意の情報を行動予定情報として採用することができる。
例えば、情報提供装置10は、利用者Uが行ったホテルの予約や列車の予約等、各種予約内容を含む電子メールの内容から、利用者Uが訪れる場所とその場所に訪れる日時とを特定する。このような場合、情報提供装置10は、利用者Uが、電子メールから特定した場所に特定した日時に訪問するものとして、移動の意図を推定してもよい。
また、情報提供装置10は、SNS(Social Networking Service)等、利用者Uがインターネット上に投稿した投稿情報に基づいて、利用者Uの将来の行動を予測し、予測した行動を示す行動予定情報に基づいて、移動の意図を推定してもよい。例えば、情報提供装置10は、投稿情報から利用者Uが訪れる場所とその場所に訪れる日時とを特定し、利用者Uが、特定した場所に特定した日時に訪問するものとして、移動の意図を推定してもよい。また、情報提供装置10は、端末装置100が非接触型IC(Integrated Circuit)カードシステムの機能を有する場合、端末装置100に保持された切符の情報を取得し、取得した切符の情報から、移動の意図を推定してもよい。また、情報提供装置10は、このような非接触型ICの利用履歴が示す日時や駅の履歴を、位置履歴として採用してもよい。また、情報提供装置10は、利用者Uによって入力された情報を行動予定情報として採用してもよく、他の利用者が入力した情報であって、利用者Uの将来の行動を示す情報を行動予定情報として採用してもよい。
〔5−2.利用者の情報について〕
また、情報提供装置10は、上述した情報以外にも、任意の情報を利用者の情報として採用し、採用した利用者の情報を用いて、移動の意図の推定や、実際に利用した移動経路等を行ってよい。例えば、情報提供装置10は、非接触型ICカードシステムの機能や、電子マネーの機能の利用履歴を、利用者Uの情報として取得する。また、情報提供装置10は、利用者Uのデモグラフィック属性やサイコグラフィック属性(趣味趣向を含む)等といった各種属性を取得してもよく、利用者Uの生体情報の履歴を取得してもよい。また、情報提供装置10は、SNSに利用者Uが投稿した文字列や写真等のコンテンツを取得してもよい。また、情報提供装置10は、利用者Uの属性として、利用者Uによって登録された情報を取得してもよく、上述した各種の履歴から予測された属性を取得してもよい。
そして、情報提供装置10は、上述した各種利用者Uの情報に基づいて、移動の意図の推定を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者の趣味と対応する位置(例えば、趣味と対応するイベント会場や施設)の近傍に位置する駅がログ含まれている場合には、利用者Uが趣味のために移動したと推定してもよい。また、情報提供装置10は、生体情報やSNSの投稿等に基づいて、経路検索のログが示す移動における利用者Uの意図を推定し、推定結果に基づいて、利用者Uの自宅等を推定してもよい。
なお、情報提供装置10は、上述した利用者Uの情報のうち、全ての情報を用いてもよく、一部の情報のみを用いてもよい。また、情報提供装置10は、任意の態様で上述した情報を組み合わせて、利用者Uの意図の推定を行ってもよい。また、情報提供装置10は、上述した各種の情報と位置情報とを用いて、経路検索のログのうち、利用者Uが実際に採用したと見做される移動経路のログを選択してもよい。
〔5−3.混雑について〕
また、情報提供装置10は、混雑の原因の推定を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、位置情報とを用いて、経路検索のログのうち、利用者Uが実際に採用したと見做される移動経路のログを選択する。そして、情報提供装置10は、選択したログを統計的に解析することで、混雑が生じた際に実際に混雑の原因となった利用者Uを推定してもよい。また、情報提供装置10は、推定した利用者Uの属性の共通性に基づいて、混雑の原因となったイベントの推定を行ってもよい。また、情報提供装置10は、このようにして推定された混雑の原因に基づいて、利用者の移動の意図を推定してもよい。例えば、情報提供装置10は、異常パターンと推定した事象の開催日時や開催場所を比較することで、利用者Uがその事象を目的として移動したか否かを判定し、判定結果に基づいて、利用者Uの移動の意図を推定してもよい。
〔5−4.日時の取り扱いについて〕
上述した例では、情報提供装置10は、経路検索の結果として得られる到着日時を用いて、混雑が発生する日時を予測した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報提供装置10は、利用者Uが検索クエリとして入力した到着日時を用いて、利用者Uの意図を推定したり、実際に利用者Uが採用した経路検索のログを特定してもよい。
〔5−5.装置構成〕
情報提供装置10は、任意の数の端末装置100と通信可能に接続されていてもよく、任意の数の検索サーバ200や外部サーバ300と通信可能に接続されていてもよい。また、情報提供装置10は、電子メールの配信サーバ等と通信可能であってもよい。また、情報提供装置10は、利用者Uの属性に応じて各種のコンテンツを配信する配信サーバと通信可能であってもよい。
また、情報提供装置10は、フロントエンドサーバと、各種の処理を実行するバックエンドサーバとにより実現されてもよい。このような場合、フロントエンドサーバには、図3に示す提供部43が配置され、バックエンドサーバには、図3に示す取得部41、および推定部42が含まれることとなる。また、記憶部30に登録された情報は、外部のストレージサーバによって管理されていてもよい。
〔5−6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔5−7.プログラム〕
また、上述した実施形態に係る情報提供装置10は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムまたはデータ(例えば、処理モデルM1)を実行することにより、制御部40の機能を実現する。コンピュータ1000の演算装置1030は、これらのプログラムまたはデータ(例えば、処理モデルM1)を一次記憶装置1040から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔6.効果〕
上述したように、情報提供装置10は、利用者Uの将来の行動を示す行動予定情報と、その利用者Uの位置情報とを取得する。そして、情報提供装置10は、取得した行動予定情報と位置情報とに基づいて、利用者Uに関する情報を推定する。この結果、情報提供装置10は、利用者Uの行動に対する意図と、利用者Uが実際にいた位置とを組み合わせて、利用者Uの情報を推定するので、利用者Uの情報の推定精度を向上させることができる。
また、情報提供装置10は、行動予定情報に基づいて、位置情報が示す位置と利用者Uとの関係を推定する。例えば、情報提供装置10は、位置情報が示す位置が、利用者Uが居住する住宅、利用者Uの職場、もしくは利用者Uが一時的に訪問する訪問地のうちいずれであるかを推定する。このため、情報提供装置10は、利用者Uと位置情報が示す各位置との間の関係性を適切に推定できる。
また、情報提供装置10は、利用者Uが入力した検索クエリであって、所定の出発地から所定の到着地までの移動経路を検索するための検索クエリを行動予定情報として取得し、行動予定情報が示す出発地と到着地との分布と、位置情報が示す位置とに基づいて、位置情報が示す位置と利用者Uとの関係を推定する。このように、情報提供装置10は、利用者Uが移動の意図をもって入力した情報を行動予定情報とするので、利用者Uの意図をより精度よく推定することができる結果、利用者Uの情報の推定精度を向上させることができる。
また、情報提供装置10は、行動予定情報のうち、出発地と到着地との関係性が日常的なパターンから逸脱した行動予定情報を特定し、特定した行動予定情報が示す出発地と到着地との分布に基づいて、位置情報が示す位置と利用者Uとの関係を推定する。例えば、情報提供装置10は、特定した行動予定情報が示す出発地および到着地のうち、最も出現回数が多い出発地または到着地を特定し、位置情報が示す位置のうち、特定した出発地または到着地の近傍の位置を利用者Uの自宅の位置とする。また、情報提供装置10は、所定の日時に所定の出発地から所定の到着地までの移動経路を検索するための検索クエリを行動予定情報として取得し、行動予定情報が示す出発地と到着地との分布であって、所定の曜日または所定の時間帯ごとの分布と、位置情報が示す位置とに基づいて、位置情報が示す位置と利用者Uとの関係を推定する。このような各処理の結果、情報提供装置10は、利用者Uの情報の推定精度を向上させることができる。
なお、情報提供装置10は、利用者Uの行動予定情報のうち、他の利用者との行動予定情報が有するパターンから逸脱した行動予定情報を特定し、特定した行動予定情報が示す出発地と到着地との分布と、位置情報が示す位置とに基づいて、位置情報が示す位置と利用者との関係を推定してもよい。この結果、情報提供装置10は、利用者Uの移動の意図を推定しやすくする結果、利用者Uと位置との間の関係性の推定精度を向上させることができる。
また、情報提供装置10は、行動予定情報に基づいて、利用者Uの行動内容と行動の意図を推定し、推定した行動内容と意図とに基づいて、位置情報が示す位置と利用者Uとの関係を推定する。この結果、情報提供装置10は、利用者Uと位置との間の関係性の推定精度を向上させることができる。
また、情報提供装置10は、位置情報に基づいて、行動予定情報が示す行動と利用者Uの実際の行動との間の関係性の強さを推定する。例えば、情報提供装置10は、位置情報に基づいて、行動予定情報が示す行動を利用者Uが実際に行ったか否かを判定し、判定結果に基づいて、行動予定情報が示す行動と利用者Uの実際の行動との間の関係性の強さを推定する。例えば、情報提供装置10は、利用者Uの実際の行動との間の関係性の強さが所定の閾値を超える行動予定情報が示す行動の傾向を、利用者Uの行動の傾向として推定する。このため、情報提供装置10は、利用者Uの行動の傾向を精度よく推定することができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、推定部は、推定手段や推定回路に読み替えることができる。
10 情報提供装置
20 通信部
30 記憶部
31 利用者データベース
32 経路検索ログデータベース
40 制御部
41 取得部
42 推定部
43 提供部
100 端末装置
200 検索サーバ
300 外部サーバ

Claims (14)

  1. 利用者の将来の行動を示す行動予定情報と、当該利用者の位置情報とを取得する取得部と、
    前記取得部が取得した行動予定情報と位置情報とに基づいて、前記利用者に関する情報を推定する推定部と
    を有することを特徴とする推定装置。
  2. 前記推定部は、前記行動予定情報に基づいて、前記位置情報が示す位置と前記利用者との関係を推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の推定装置。
  3. 前記推定部は、前記位置と前記利用者との関係として、前記位置が、前記利用者が居住する住宅、前記利用者の職場、もしくは前記利用者が一時的に訪問する訪問地のうちいずれであるかを推定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の推定装置。
  4. 前記取得部は、前記利用者が入力した検索クエリであって、所定の出発地から所定の到着地までの移動経路を検索するための検索クエリを前記行動予定情報として取得し、
    前記推定部は、前記行動予定情報が示す出発地と到着地との分布と、前記位置情報が示す位置とに基づいて、前記位置情報が示す位置と前記利用者との関係を推定する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の推定装置。
  5. 前記推定部は、前記行動予定情報のうち、出発地と到着地との関係性が日常的なパターンから逸脱した行動予定情報を特定し、特定した行動予定情報が示す出発地と到着地との分布に基づいて、前記位置情報が示す位置と前記利用者との関係を推定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の推定装置。
  6. 前記推定部は、特定した行動予定情報が示す出発地および到着地のうち、最も出現回数が多い出発地または到着地を特定し、前記位置情報が示す位置のうち、特定した出発地または到着地の近傍の位置を前記利用者の自宅の位置とする
    ことを特徴とする請求項5に記載の推定装置。
  7. 前記取得部は、所定の日時に所定の出発地から所定の到着地までの移動経路を検索するための検索クエリを前記行動予定情報として取得し、
    前記推定部は、前記行動予定情報が示す出発地と到着地との分布であって、所定の曜日または所定の時間帯ごとの分布と、前記位置情報が示す位置とに基づいて、前記位置情報が示す位置と前記利用者との関係を推定する
    ことを特徴とする請求項4〜6のうちいずれか1つに記載の推定装置。
  8. 前記推定部は、前記利用者の行動予定情報のうち、他の利用者との行動予定情報が有するパターンから逸脱した行動予定情報を特定し、特定した行動予定情報が示す出発地と到着地との分布と、前記位置情報が示す位置とに基づいて、前記位置情報が示す位置と前記利用者との関係を推定する
    ことを特徴とする請求項4〜7のうちいずれか1つに記載の推定装置。
  9. 前記推定部は、前記行動予定情報に基づいて、前記利用者の行動内容と行動の意図を推定し、推定した行動内容と意図とに基づいて、前記位置情報が示す位置と前記利用者との関係を推定する
    ことを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか1つに記載の推定装置。
  10. 前記推定部は、前記位置情報に基づいて、前記行動予定情報が示す行動と前記利用者の実際の行動との間の関係性の強さを推定する
    ことを特徴とする請求項1〜9のうちいずれか1つに記載の推定装置。
  11. 前記推定部は、前記位置情報に基づいて、前記行動予定情報が示す行動を前記利用者が実際に行ったか否かを判定し、判定結果に基づいて、前記行動予定情報が示す行動と前記利用者の実際の行動との間の関係性の強さを推定する
    ことを特徴とする請求項10に記載の推定装置。
  12. 前記推定部は、前記利用者の実際の行動との間の関係性の強さが所定の閾値を超える行動予定情報が示す行動の傾向を、前記利用者の行動の傾向として推定する
    ことを特徴とする請求項11に記載の推定装置。
  13. 推定装置が実行する推定方法であって、
    利用者の将来の行動を示す行動予定情報と、当該利用者の位置情報とを取得する取得工程と、
    前記取得工程で取得した行動予定情報と位置情報とに基づいて、前記利用者に関する情報を推定する推定工程と
    を含むことを特徴とする推定方法。
  14. 利用者の将来の行動を示す行動予定情報と、当該利用者の位置情報とを取得する取得手順と、
    前記取得手順で取得した行動予定情報と位置情報とに基づいて、前記利用者に関する情報を推定する推定手順と
    をコンピュータに実行させるための推定プログラム。
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