JP2019052911A - 原子力発電所内の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法 - Google Patents

原子力発電所内の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法 Download PDF

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Abstract

【課題】廃炉自体を破棄処分にすることなく放射能の廃炉内封じ込めに処分に要する費用を低減させ、しかも年月を経ても放射能の漏れの恐れのない廃炉処分方法を提供する。【解決手段】粘土に水を混ぜて練り込んだ液状でなく流動性の粘性粘土を、粘土圧入ポンプ車による圧入圧力によって当該廃炉に設けた粘性粘土投入系統を介して廃炉内に粘性粘土を圧送し、圧送されてきた粘性粘土で廃炉内を充填し、廃炉内水を当該充填に伴って廃炉外に排出させ、廃炉内粘性粘土の粘性を保持して廃炉内の溶融核燃料物質及び放射能汚染物質を廃炉内に封じ込める。【選択図】図4

Description

本発明は、原子力発電所内の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法に関する。
東日本大震災で発生した福島第一原子力発電所の事故により、当該発電所の1号機から3号機には、原子炉圧力容器、原子炉格納容器が破損し、核燃料が溶融してその一部が格納容器下の建屋に落ち、核燃料、制御棒及びコンクリート等の異物が混合した燃料デブリが存在しているといわれている。また、原子炉格納容器などを取り囲んでいた厚さ1〜2mの建屋は、水素爆発の影響で大きく破損し、建屋の地下部分に生じた亀裂から地下水が多量に流入して、多量の核物質で汚染された汚染水が発生している。こうした状況下で、核燃料及び燃料デブリの処理、廃炉作業がなされなければならない。これらの作業を行うには、高線量による原子炉格納容器に近づくことができない状況の改善が求められている。
原子力発電所内の廃炉処分法が検討されている。廃炉の処分に際しては、廃炉を構成する原子炉圧力容器、原子炉格納容器の廃棄処分ばかりでなく、原子力圧力容器内に存在する制御棒等各種機器の廃棄処分、さらには溶融した燃料であって固形化したデブリ(堆積物)を取り出すことが検討されている。
原子炉圧力容器、原子炉格納容器内にコンクリートを流し込む放射能の廃炉内封じ込め方法が検討された。
特許文献1には、予め原子炉建屋から離れた場所で製造した必要量の放射線遮蔽材を、原子炉建屋内に予め設置した複数の打設用のトレミー管を用いて原子炉建屋内に投入することが記載され、放射線遮蔽材が100.0質量部の水と6.0〜20.0質量部の粘土鉱物粉末と、30.0〜40.0の硫酸バリウム粉末あるいは185.0質量部以上400.0質量部未満の硫酸バリウム粉末からなる懸濁液であることが記載されている。
特許文献2には、防水(放射能防御)粘土を圧入し、圧入した粘土の中にケイシング上端部から廃棄物を投入して、廃棄物と水底の底泥深層との間に粘土の層を形成することが記載されている。
非特許文献1には、原子炉格納容器の実物大模型にコンクリートを注入すること、流し込むコンクリートの硬さを調べる試験がなされている状況が報じられている。
特開2015−129745号公報 特許第6078710号公報
産経ニュース(2017.6.24)
廃炉における放射能レベルは高く、廃棄処分作業を進めるために、遠隔機器(各種のロボット)の開発及び除染・線量低減策が求められ、燃料デブリ取り出し作業の開発に要する費用は莫大なものになると予想される。また、原子炉圧力容器、原子炉格納容器内にコンクリートを流し込む放射能の廃炉内封じ込め方法にあっては、固化したコンクリートの割れ目から放射能が漏洩することが心配される。
特許文献1に記載された方法は、原子炉建屋内に放射線遮蔽材を打設することで遮蔽するものであるが、粘土の特性を生かして廃炉全体を放射線遮蔽材で充填することは記載されない。特許文献2は、廃炉処理に関することが記載されていない。特許文献3はコンクリートを流し込む放射能の廃炉内封じ込め方法であって、粘土の特性を生かして廃炉全体を放射線遮蔽材で充填することは記載されない。
本発明は、かかる点に鑑み廃炉自体を破棄処分にすることなく放射能の廃炉内封じ込めに処分に要する費用を低減させ、しかも年月を経ても放射能の漏れの恐れのない廃炉処分方法を提供することを目的とする。
本発明は、粘土に水を混ぜて練り込んだ液状でなく流動性の粘性粘土を、粘土圧入手段による圧入圧力によって当該廃炉に設けた粘性粘土投入系統を介して廃炉内に粘性粘土を圧送、投入し、廃炉内粘性粘土の粘性を保持して廃炉内の溶融核燃料物質及び放射能汚染物質を廃炉内に封じ込めることを特徴とする。
粘土に水を混ぜて練り込んだ液状でなく流動性の粘性粘土は、スラリー状粘土と呼称されることがある。スラリー状粘土は、粘土スライサーによって移送される。スラリー上粘土をポンプによって送給することは知られている(例えば、特許第3028228号公報)。
本発明の原子力発電所内の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法は、原子力発電所内の原子炉圧力容器及び原子炉格納容器を備えた原子炉が廃炉とされた時の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法において、
粘土に水を混ぜて練り込んだ液状でなく流動性の粘性粘土を、粘土圧入ポンプ車による圧入圧力によって当該廃炉に設けた粘性粘土投入系統を介して廃炉内に粘性粘土を圧送し、
圧送されてきた粘性粘土で廃炉内を充填し、廃炉内水を当該充填に伴って廃炉外に排出させ、廃炉内粘性粘土の粘性を保持して廃炉内の溶融核燃料物質及び放射能汚染物質を廃炉内に封じ込めること
を特徴としている。
本発明は、上記の原子力発電所内の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法において、廃炉内が廃炉に接続して設けられた複数の粘性粘土投入系統から投入された粘性粘土によって廃炉内が充填されることを特徴としている。
本発明は、上記の原子力発電所内の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法において、原子炉圧力容器内で発生した蒸気を蒸気タービンに導入する導入配管、復水器からの復水を原子炉圧力容器に循環させるための循環配管及び原子炉圧力容器に接続されたその他の配管が原子力発電所に配設されて、当該原子炉が廃炉とされた時の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法であって、
前記粘性粘土投入系統が廃炉に接続された配管の内一つであり、当該配管内に粘土圧入ポンプ車の配管を配設し、あるいは当該配管に粘土圧入ポンプ車の配管を接続して、粘土投入部を形成し、
粘土に水を混ぜて練り込んで液状でなく流動性の粘性粘土を、粘土圧入ポンプ車による圧入圧力によって前記粘土投入部から廃炉内に粘性粘土を圧送することを特徴としている。
本発明によれば、圧送されてきた粘性粘土で廃炉内を充填し、廃炉内水を当該充填に伴って廃炉外に排出させ、廃炉内粘性粘土の粘性を保持して廃炉内の溶融核燃料物質及び放射能汚染物質を廃炉内に封じ込めることで、原子力発電所内の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法が提供される。
これによって、廃炉自体を破棄処分にすることなく放射能の廃炉内封じ込めに処分に要する費用を低減させ、しかも粘性粘土の持つ年月を経ても固化しないという特徴が生かされ、放射能の漏れの恐れのない廃炉処分方法が提供される。
原子力発電所内における廃炉の状態を示す図 廃炉の複数の各所に粘性粘土投入系統を設けた状態を示す図 粘性粘土投入系統を介して廃炉内の一部に粘性粘土を圧送する状態を示す図 粘性粘土投入系統を介して廃炉内の他の一部に粘性粘土を圧送する状態を示す図 廃炉内のすべての内部空間が粘性粘土によって充填された状態を示す図 粘性粘土を各粘性粘土投入系統に粘性粘土を導入すらための装置を示す図 粘土の性質の一つを示す図
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、原子力発電所内における廃炉の状態を示す図である。
図1において、原子炉圧力容器(RPV)1の外側に原子炉格納容器(PCV)2があり、原子炉圧力容器1は、コンクリート製の原子炉圧力容器保持体3によって原子炉格納容器2内に保持されている。原子炉格納容器2は、その下方に圧力抑制室(S/C)4を備え、圧力抑制室4は、ベント管5によって原子炉格納容器2に連結される。原子炉格納容器2は、原子炉建屋(R/V)6内に設置され、建屋カバー7によって覆われている。原子炉建屋6内に使用済み燃料プール(SEP)8が設けられ、使用済み燃料392体が貯蔵される。また、原子炉建屋6は、トーラス室9を備え、トーラス室9に上述したトーラス室9が設けられる。
原子炉圧力容器1に接続して注水系統10が設けられ、注水11がなされたことが知られている。
このような原子炉構造は、周知事項であり、これ以上の説明を要しない。
このような原子炉構造において、燃料デブリ15が原子炉圧力容器1の下部に、また原子炉格納容器2の下部に、さらには原子炉建屋の床面に蓄積されていることが判明している。
注水系統11から注入された水が原子炉格納容器2の下部、圧力抑制室4及び原子炉建屋の下部に溜まり、汚染水16となっていることが知られている
本実施例で、廃炉とは、このような原子炉構造であって、東日本大震災で発生した福島第一原子力発電所の事故により廃棄処分される原子炉構造をいう。
原子力発電所内には、これらの原子炉設備に加えて、発電設備が収納されて設けられる。発電設備は、蒸気タービン、発電機からなり、蒸気タービンに連結して復水器が設けられ、さらに給水加熱器が設けられている。原子炉圧力容器1は、原子炉格納容器2を貫通した蒸気配管を介して蒸気タービンに連結され、復水器、給水加熱器は、復水を循環させる配管を介して原子炉圧力容器1に連結され、循環系が形成されている。このように、原子炉圧力容器1には、循環系に設けられた循環配管が連結され、原子炉圧力容器1の各種制御あるいは操作のため、原子炉格納容器を貫通したその他の配管、例えば原子炉再循環系配管が連結される。その他の配管としては、他に原子炉隔離冷却系、高圧注入・給水系、炉心スプレイ系、原子炉冷却材浄化系、原子炉隔離冷却・給水系、余熱除去系がある。これらの系統は、原子炉格納容器2を貫通している。原子炉格納容器2には、ほう酸注入系が取り付けられる。
図2は、廃炉の各所に粘性粘土投入系統を設けた状態を示す。
図2において、原子炉圧力容器1の内部に接続される第1の粘性粘土投入系統21、原子炉格納容器2の内部に接続される第2の粘性粘土投入系統22、原子炉圧力容器保持体3の内部空間に接続される第3の粘性粘土投入系統23、圧力抑制室4の内部に接続される第4の粘性粘土投入系統24、及び原子炉建屋6の内部に接続される第5の粘性粘土投入系統25が設けられる。
第1の粘性粘土投入系統21は、注水系統10をそのまま利用して粘性粘土投入系統とされた。粘性粘土投入系統は、廃炉に設けてあった各種の配管を利用して粘性粘土投入系統としてもよいし、新たに穿孔して形成してもよい。原子炉圧力容器保持体3の内部空間に接続される第3の粘性粘土投入系統23は、原子炉圧力容器1を吊り上げ、原子炉圧力容器1と原子炉圧力容器保持体3との間に空隙を作り、当該空隙から原子炉圧力容器保持体3内の空間に接続するようにしてもよい。
粘性粘土投入系統を廃炉に接続された配管の内一つで形成し、当該配管内に粘土圧入ポンプ車の配管を配設し、あるいは当該配管に後述する粘土圧入ポンプ車のブーム37を延長接続された配管を接続して、粘土投入部21A〜25Aを形成することができる。
廃炉内が廃炉に接続して設けられた複数の粘性粘土投入系統から投入された粘性粘土によって廃炉内が充填されることを特徴とする原子力発電所内の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法が形成される。
廃炉内に形成された各内部空間に対応して第1の粘性粘土投入系統21、第2の粘性粘土投入系統22、第3の粘性粘土投入系統23、及び第4の粘性粘土投入系統24が設けられることで、粘性粘土を圧入して投入したときに、各内部空間に空隙が生じる現象を回避することができる。
粘土に水を混ぜて練り込んだ液状ではなく流動性の粘性粘土を、粘土圧入ポンプ車による圧入圧力によって当該廃炉に設けた粘性粘土投入系統を介して廃炉内に粘性粘土を圧送し、
圧送されてきた粘性粘土で廃炉内を充填し、廃炉内水を当該充填に伴って廃炉外に排出させ、廃炉内粘性粘土の粘性を保持して廃炉内の溶融核燃料物質及び放射能汚染物質を廃炉内に封じ込めることを行う。廃炉内に粘性粘土を圧送し、充填するとは、原子炉圧力容器ばかりでなく原子炉格納用に内にも圧送された粘性粘土を空隙が無いようにして充填することを示す。このような形態であるので、廃炉内の溶融核燃料物質及び放射能汚染物質を廃炉内に封じ込めることを行うことができ、液状ではなく流動性の粘性粘土による特性が長年にわたって維持される特性によって、長年にわたって廃炉内の溶融核燃料物質及び放射能汚染物質を廃炉内に封じ込めることを行うことができる。
図3は、粘性粘土投入系統を介して廃炉内に粘性粘土を圧送する状態を示し、図4は、圧送された粘性粘土によって廃炉内が充填された状態を示す。
図3において、第1の粘性粘土投入系統21及び第3の粘性粘土投入系統23が順次用いられて、原子炉圧力容器1の内部が粘性粘土によって充填され、原子炉圧力容器保持体3の内部空間が順次充填される。
次いで、第4の粘性粘土投入系統24及び第2の粘性粘土投入系統22が順次用いられて、圧力抑制室4の内部及び原子炉格納容器2の内部が粘性粘土によって充填される。
粘性粘土の投入に伴って汚染水は廃炉内を上方に持ち上げられ、粘性粘土投入系統とは別に設けられた汚染水導出孔(図示せず)から廃炉外に導出され、汚染水貯蔵タンク(図示せず)に貯蔵される。
図4は、第1の粘性粘土投入系統21及び第3の粘性粘土投入系統23、及び第4の粘性粘土投入系統24及び第2の粘性粘土投入系統22が順次用いられて、原子炉圧力容器及び原子炉格納容器内のすべての内部空間が第1の粘性粘土投入系統21〜第4の粘性粘土投入系統24と共に、粘性粘土によって充填された状態を示す。
図5は、次いで、第5の粘性粘土投入系統25が用いられて、原子炉建屋6の内部が粘性粘土によって充填される。この例では、第5の粘性粘土投入系統25からの粘性粘土投入を最後としているが、原子炉建屋6の大部分であって、各系統の配設に必要な空間を保留して最初に投入することで、原子炉建屋の床面から打設するようにすると、地下水の流入と止ながら他の作業時における放射能遮蔽に有用である。
図5は、第1の粘性粘土投入系統21及び第3の粘性粘土投入系統23、及び第4の粘性粘土投入系統24及び第2の粘性粘土投入系統22、第5の粘性粘土投入系統25が順次用いられて、原子炉圧力容器、原子炉格納容器及び原子炉建屋内のすべての内部空間が第1の粘性粘土投入系統21〜第5の粘性粘土投入系統25と共に、粘性粘土によって充填された状態を示す。
粘性粘土は、使用時、製造時において人体に全く無害であり、製造も容易に行うことができ、十分な放射能遮蔽効果を有し、使用時に粘性粘土状という特性を活用できる。また、自然粘土が用いられることが可能なので、粘性粘土を安価に製造することができる。
廃炉内に投入された粘性粘土は、密封されることで、汚染水の中に投入されても液化せずに流動性固形形状を維持し、充填後にあっても自然度粘土の持つ粘性特性を失わず、割れることがなく、充填放射性遮蔽材としての機能を長年にわたって維持する。
図6は、粘性粘土を各粘性粘土投入系統に粘性粘土を導入すらための装置を示す。
図5において、粘性粘土を各粘性粘土投入系統に粘性粘土を導入するための装置100は、粘性粘土圧送ポンプ車31と粘性粘土生成するためのミキサー車32からなる。
ミキサー車32は、粘土と水の投入を受けて混ぜ合わせ、練り込んで粘性粘土を製造する。粘性粘土は、採掘された自然土粘土が水を含んだ状態の粘土である。採掘されたままの自然土粘土状態では、粘性粘土圧送ポンプ車31で圧力をかけても圧送することができない。粘性粘土は、粘土が主成分をなし、水が流動性付与するために混在され、重量比において服成分をなす。水に代えて、粘土を流動させる液体が代用される。硫酸バリウム粉末あるいはホウ酸粉末を少量混在させることができるが、粘土の持つ長い年月その性情を維持する特性を変えないために水以外に添加しないようにして、流動性付与しながら自然土粘土の特性を生かすようにするのがよい。自然度粘土と水の二成分で形成するのが原価低減上望ましい。
図7は、粘土の性質の一つを示す図である。図6に示されるように、粘土は粒子の大きさが他の物質に比べてかなり小さく、またN値が大きい。N値とは、地盤に差し込んだ杭に、所定の方法で重りを落下させ、一定の深さに打ち込むために必要な落下回数で、硬さを示す。このような性質を持つ粘土は、液状化を発生しない。
図6に戻って、粘性粘土圧送ポンプ車31は、車体33、圧送ポンプ部34、ホッパ35、圧送ポンプ部34とホッパ35を連結させる配管36、ブーム37、圧送ポンプ部34とブーム37を結ぶロータリージョイント38及び旋回台39からなる。
ミキサー車32で製造された粘性粘土は、ホッパ35に移され、粘性粘土圧送ポンプ車31に形成された粘性粘土配送路40を介して各粘性粘土投入系統に配送される。
上記の例では、粘性粘土圧送ポンプ車31及びミキサー車32を用いているが、移動可能で固定式とした専用の粘性粘土圧送装置及び専用の混合機を用いるようにしてもよい。
21…原子炉圧力容器1の内部に接続される第1の粘性粘土投入系統、22…原子炉格納容器2の内部に接続される第2の粘性粘土投入系統、23…原子炉圧力容器保持体3の内部空間に接続される第3の粘性粘土投入系統、24…圧力抑制室4の内部に接続される第4の粘性粘土投入系統、25…原子炉建屋6の内部に接続され粘性粘土投入系統、22A〜25A…粘土投入部、31…粘性粘土圧送ポンプ車、32…粘性粘土生成するためのミキサー車、40…粘性粘土配送路、100…粘性粘土を各粘性粘土投入系統に粘性粘土を導入するための装置。
粘土に水を混ぜて練り込んだ液状でなく流動性の粘性粘土は、スラリー状粘土と呼称されることがある。スラリー状粘土は、粘土スライサーによって移送される。スラリー粘土をポンプによって送給することは知られている(例えば、特許第3028228号公報)。
原子力発電所内における廃炉の状態を示す図 廃炉の複数の各所に粘性粘土投入系統を設けた状態を示す図 粘性粘土投入系統を介して廃炉内の一部に粘性粘土を圧送する状態を示す図 粘性粘土投入系統を介して廃炉内の他の一部に粘性粘土を圧送する状態を示す図 廃炉内のすべての内部空間が粘性粘土によって充填された状態を示す図 粘性粘土を各粘性粘土投入系統に粘性粘土を導入すための装置を示す図 粘土の性質の一つを示す図
図1において、原子炉圧力容器(RPV)1の外側に原子炉格納容器(PCV)2があり、原子炉圧力容器1は、コンクリート製の原子炉圧力容器保持体3によって原子炉格納容器2内に保持されている。原子炉格納容器2は、その下方に圧力抑制室(S/C)4を備え、圧力抑制室4は、ベント管5によって原子炉格納容器2に連結される。原子炉格納容器2は、原子炉建屋(R/V)6内に設置され、建屋カバー7によって覆われている。原子炉建屋6内に使用済み燃料プール(SEP)8が設けられ、使用済み燃料392体が貯蔵される。また、原子炉建屋6は、トーラス室9を備える
粘土に水を混ぜて練り込んだ液状ではなく流動性の粘性粘土を、粘土圧入ポンプ車による圧入圧力によって当該廃炉に設けた粘性粘土投入系統を介して廃炉内に粘性粘土を圧送し、
圧送されてきた粘性粘土で廃炉内を充填し、廃炉内水を当該充填に伴って廃炉外に排出させ、廃炉内粘性粘土の粘性を保持して廃炉内の溶融核燃料物質及び放射能汚染物質を廃炉内に封じ込めることを行う。廃炉内に粘性粘土を圧送し、充填するとは、原子炉圧力容器ばかりでなく原子炉格納内も圧送された粘性粘土を空隙が無いようにして充填することを示す。このような形態であるので、廃炉内の溶融核燃料物質及び放射能汚染物質を廃炉内に封じ込めることを行うことができ、液状ではなく流動性の粘性粘土による特性が長年にわたって維持される特性によって、長年にわたって廃炉内の溶融核燃料物質及び放射能汚染物質を廃炉内に封じ込めることを行うことができる。
において、粘性粘土を各粘性粘土投入系統に粘性粘土を導入するための装置100は、粘性粘土圧送ポンプ車31と粘性粘土生成するためのミキサー車32からなる。
ミキサー車32は、粘土と水の投入を受けて混ぜ合わせ、練り込んで粘性粘土を製造する。粘性粘土は、採掘された自然粘土が水を含んだ状態の粘土である。採掘されたままの自然粘土状態では、粘性粘土圧送ポンプ車31で圧力をかけても圧送することができない。粘性粘土は、粘土が主成分をなし、水が流動性付与するために混在され、重量比において成分をなす。水に代えて、粘土を流動させる液体が代用される。硫酸バリウム粉末あるいはホウ酸粉末を少量混在させることができるが、粘土の持つ長い年月その性を維持する特性を変えないために水以外に添加しないようにして、流動性付与しながら自然粘土の特性を生かすようにするのがよい。自然粘土と水の二成分で形成するのが原価低減上望ましい。
図7は、粘土の性質の一つを示す図である。図に示されるように、粘土は粒子の大きさが他の物質に比べてかなり小さく、またN値が大きい。N値とは、地盤に差し込んだ杭に、所定の方法で重りを落下させ、一定の深さに打ち込むために必要な落下回数で、硬さを示す。このような性質を持つ粘土は、液状化を発生しない。

Claims (3)

  1. 原子力発電所内の原子炉圧力容器及び原子炉格納容器を備えた原子炉が廃炉とされた時の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法において、
    粘土に水を混ぜて練り込んだ液状でなく流動性の粘性粘土を、粘土圧入ポンプ車による圧入圧力によって当該廃炉に設けた粘性粘土投入系統を介して廃炉内に粘性粘土を圧送し、
    圧送されてきた粘性粘土で廃炉内を充填し、廃炉内水を当該充填に伴って廃炉外に排出させ、廃炉内粘性粘土の粘性を保持して廃炉内の溶融核燃料物質及び放射能汚染物質を廃炉内に封じ込めること
    を特徴とする原子力発電所内の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法。
  2. 請求項1に記載された原子力発電所内の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法において、廃炉内が廃炉に接続して設けられた複数の粘性粘土投入系統から投入された粘性粘土によって廃炉内が充填されることを特徴とする原子力発電所内の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法。
  3. 請求項1に記載された原子力発電所内の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法において、原子炉圧力容器内で発生した蒸気を蒸気タービンに導入する導入配管、復水器からの復水を原子炉圧力容器に循環させるための循環配管及び原子炉圧力容器に接続されたその他の配管が原子力発電所に配設されて、当該原子炉が廃炉とされた時の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法であって、
    前記粘性粘土投入系統が廃炉に接続された配管の内一つであり、当該配管内に粘土圧入ポンプ車の配管を配設し、あるいは当該配管に粘土圧入ポンプ車の配管を接続して、粘土投入部を形成し、
    粘土に水を混ぜて練り込んで液状でなく流動性の粘性粘土を、粘土圧入ポンプ車による圧入圧力によって前記粘土投入部から廃炉内に粘性粘土を圧送することを特徴とする原子力発電所内の廃炉から放出される放射能の廃炉内封じ込め方法。
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