JP2019050908A - 四足歩行動物分娩判断システム - Google Patents

四足歩行動物分娩判断システム Download PDF

Info

Publication number
JP2019050908A
JP2019050908A JP2017175462A JP2017175462A JP2019050908A JP 2019050908 A JP2019050908 A JP 2019050908A JP 2017175462 A JP2017175462 A JP 2017175462A JP 2017175462 A JP2017175462 A JP 2017175462A JP 2019050908 A JP2019050908 A JP 2019050908A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
delivery
quadruped animal
vibration
judgment system
quadruped
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017175462A
Other languages
English (en)
Inventor
中山 洋
Hiroshi Nakayama
洋 中山
達樹 井出
Tatsuki Ide
達樹 井出
裕久 赤松
Hirohisa Akamatsu
裕久 赤松
小林 信明
Nobuaki Kobayashi
信明 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MEDICAL PROJECT KK
Shizuoka Prefecture
Original Assignee
MEDICAL PROJECT KK
Shizuoka Prefecture
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MEDICAL PROJECT KK, Shizuoka Prefecture filed Critical MEDICAL PROJECT KK
Priority to JP2017175462A priority Critical patent/JP2019050908A/ja
Publication of JP2019050908A publication Critical patent/JP2019050908A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

【課題】 対象となる四足歩行動物に負担を掛けずに分娩を判別できる四足歩行動物分娩判断システムを提供すること。
【解決手段】 四足歩行動物の分娩領域を感知領域とするように設置され上記四足歩行動物の動作に伴う振動を検出する床センサと、上記床センサから検出される信号に基づいて上記四足歩行動物の分娩が間近であるか否かを判断する分娩判断装置と、を具備し、上記分娩判断装置は少なくとも横臥・いきみ時振動特徴情報を予め記憶しているともに上記床センサにより検出される信号を解析する解析手段を備えていて、上記解析手段による解析の結果検出された振動が上記横臥・いきみ時振動特徴を備えているか否かを判別するもの。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、牛の分娩が間近であるか否かを判断する四足歩行動物分娩判断システムに係り、特に、対象となる四足歩行動物に負担を掛けずに判断することができるように工夫したものに関する。
四足歩行動物の分娩を検知するシステムを開示するものとして、例えば、特許文献1、特許文献2がある。
まず、特許文献1に記載された分娩兆候検知方法および分娩兆候検知システムは、センサモジュールを動物の分娩の際の破水排出経路、すなわち、膣内に留置し、分娩時に上記センサモジュールが上記動物の体外に排出されたことを検知することにより分娩を検知するものである。
また、特許文献2に記載された分娩通知システムは、繁殖牛にベルトによって取り付けられ上記繁殖牛の方向を検出・送信する子機と、上記子機から送信される情報に基づいて上記繁殖牛が分娩間近であることを検出して作業員に通知する親機と、から構成されている。上記子機によって上記繁殖牛の回転歩行運動が測定され、この測定された回転歩行運動の時間や頻度に基づき、上記親機によって上記繁殖牛が分娩間近であるか否かが判別される。
なお、四足歩行動物の分娩間近を検知するシステムを開示するものではないが、人を対象とした生体情報検知用床センサを開示するものとして、例えば、特許文献3がある。この生体情報検知用床センサは、基板と、この基板の上方に対向・配置された上面板と、この上面板の上に設置された床面板と、から構成されていて、上記基板と上記上面板の間には検知チューブが介挿されており、この検知チューブにはセンサモジュールが接続されている。
上記生体情報検知用床センサは、人が日常行動を行う室の床に設置され、上記床面板上で人の活動を検出できるとされている。
特開2009−213515号公報 特開2010−227161号公報 特開2015−136423号公報
上記従来の構成によると次のような問題があった。
すなわち、特許文献1に記載された分娩兆候検知方法および分娩兆候検知システムでは、センサモジュールを動物の膣内に設置するため、上記動物に掛かる負担が大きくなってしまうという問題があった。
また、特許文献2に記載された分娩通知システムの場合も、繁殖牛に子機を取り付けるため、同様に、上記繁殖牛に掛かる負担が大きくなってしまうという問題があった。
このような問題に対しては、特許文献3に記載されている人を対象とした生体情報検知用床センサを用いることも考えられる。しかしながら、特許文献3はあくまで人の生体情報が取得できる可能性を示唆しただけであり、実際にどのような生体情報を取得できたかを示す具体的なデータ等の記載はない。当然のことながら、そのような生体情報検知用床センサを四足歩行動物の分娩間近の判断に利用することについては記載もなければ示唆もない。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、対象となる四足歩行動物に負担を掛けずに分娩が間近であるか否かを判断することができる四足歩行動物分娩判断システムを提供することにある。
上記目的を達成するべく請求項1による四足歩行動物分娩判断システムは、四足歩行動物の分娩領域を感知領域とするように設置され上記四足歩行動物の動作に伴う振動を検出する床センサと、上記床センサから検出される信号に基づいて上記四足歩行動物の分娩が間近であるか否かを判断する分娩判断装置と、を具備し、上記分娩判断装置は少なくとも横臥・いきみ時振動特徴情報を予め記憶しているとともに上記床センサにより検出される信号を解析する解析手段を備えていて、上記解析手段による解析の結果検出された振動が上記横臥・いきみ時振動特徴を備えているか否かを判断するものであることを特徴とするものである。
なお、本件特許出願人は、四足歩行動物の起立から分娩までの挙動を実際にビデオカメラで撮影し、それを床センサからの信号と対比させる実験を繰り返し行った。その結果、分娩に至るまでの間、起立時における起立・静止時振動と起立・移動時振動、分娩に向かう際の体位変更(起立〜横臥)時振動、横臥が完了して安静にしているときの横臥・呼吸時振動、分娩兆候を示しいきみを生じてきた頃の横臥・いきみ時振動と、それぞれ異なる特徴を持った振動が経時的に観測されることを確認するに至った。本願発明はそれら特徴的な振動情報を利用して四足歩行動物の分娩が間近であるか否かを判断するべくなされたものである。
又、請求項2による四足歩行動物分娩判断システムは、請求項1記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は上記四足歩行動物の分娩が間近であると判断した場合にこれを報知するものであることを特徴とするものである。
又、請求項3による四足歩行動物分娩判断システムは、請求項1又は請求項2記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は、横臥・いきみ時振動が所定回数連続して確認された場合又は予め決められた期間内に所定回数の横臥・いきみ時振動が確認された場合に分娩が間近である、と判断するものであることを特徴とするものである。
又、請求項4による四足歩行動物分娩判断システムは、請求項1〜請求項3の何れかに記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は上記解析手段によって上記床センサにより検出される信号に周波数解析を施すものであり、且つ、上記横臥・いきみ時振動特徴情報は周波数解析時のものであることを特徴とするものである。
又、請求項5による四足歩行動物分娩判断システムは、請求項1〜請求項3の何れかに記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は上記解析手段によって上記床センサにより検出される信号にクロス点解析を施すものであり、且つ、上記横臥・いきみ時振動特徴情報はクロス点解析時のものであることを特徴とするものである。
又、請求項6による四足歩行動物分娩判断システムは、請求項4又は請求項5記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は上記床センサにより検出される信号に基づいて最初に起立/横臥の判断を行なうものであることを特徴とするものである。
又、請求項7による四足歩行動物分娩判断システムは、請求項6記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は起立時振動特徴情報を予め記憶していて、上記床センサにより検出される信号をサンプリングし、そのサンプリングされた信号が上記起立時振動特徴を備えているか否かによって起立/横臥の判断を行なうことを特徴とするものである。
又、請求項8による四足歩行動物分娩判断システムは、請求項4記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は周波数解析の結果、予め設定された低周波数帯域の振動強度が高く、予め設定された高周波数帯域の振動強度が低い、ことをもって横臥・いきみ時振動であると判断することを特徴とするものである。
又、請求項9による四足歩行動物分娩判断システムは、請求項5記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記クロス点解析により得られたクロス点間隔が予め設定された短期クロス点間隔〜長期クロス点間隔の範囲で長期クロス点間隔側に集中していることをもって横臥・いきみ時振動であると判断することを特徴とするものである。
又、請求項10による四足歩行動物分娩判断システムは、請求項1〜請求項9の何れかに記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記床センサは、床側板材と、反床側板材と、上記床側板材と上記反床側板材の間に介挿されその内部に気体を封入されたチューブと、上記チューブ内と気密連通された圧力センサ素子と、を少なくとも有してなることを特徴とするものである。
また、請求項11による四足歩行動物分娩判断システムは、請求項10記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記チューブ相互間にはスペーサが設置されていることを特徴とするものである。
以上述べたように本願発明の請求項1による四足歩行動物分娩判断システムによると、四足歩行動物の分娩領域を感知領域とするように設置され上記四足歩行動物の動作に伴う振動を検出する床センサと、上記床センサから検出される信号に基づいて上記四足歩行動物の分娩が間近であるか否かを判断する分娩判断装置と、を具備し、上記分娩判断装置は少なくとも横臥・いきみ時振動特徴情報を予め記憶しているともに上記床センサにより検出される信号を解析する解析手段を備えていて、上記解析手段による解析の結果検出された振動が上記横臥・いきみ時振動特徴を備えているか否かを判断するように構成されているので、上記四足歩行動物にセンサを装着する必要がなく、上記四足歩行動物に負担を掛けずに分娩を判断することができる。また、予め記憶されている横臥・いきみ時振動特徴情報を利用して判断しているので判断精度も高い。
又、請求項2による四足歩行動物分娩判断システムによると、請求項1記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は上記四足歩行動物の分娩が間近であると判断した場合にこれを報知するように構成されているので、上記四足歩行動物は分娩の際速やかに作業員の介助を受けることができ、より安全な分娩を実現することができる。
又、請求項3による四足歩行動物分娩判断システムによると、請求項1又は請求項2記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は、横臥・いきみ時振動が所定回数連続して確認された場合又は予め決められた期間内に所定回数の横臥・いきみ時振動が確認された場合に分娩が間近である、と判断するものであるため、分娩間近であることを確実に且つ精度良く判断することができる。
又、請求項4による四足歩行動物分娩判断システムによると、請求項1〜請求項3の何れかに記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は上記解析手段によって上記床センサにより検出される信号に周波数解析を施すものであり、且つ、上記横臥・いきみ時振動特徴情報は周波数解析時のものである構成になっているため、横臥・いきみ時振動特徴をより際立たせることができ、分娩間近であることを確実に且つ精度良く判断できる。
又、請求項5による四足歩行動物分娩判断システムによると、請求項1〜請求項3の何れかに記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は上記解析手段によって上記床センサにより検出される信号にクロス点解析を施すものであり、且つ、上記横臥・いきみ時振動特徴情報はクロス点解析時のものである構成になっているため、この場合にも横臥・いきみ時振動特徴をより際立たせることができ、分娩間近であることを確実に且つ精度良く判断できる。
又、請求項6による四足歩行動物分娩判断システムは、請求項4又は請求項5記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は上記床センサにより検出される信号に基づいて最初に起立/横臥の判断を行なうものであるため、横臥・いきみ時振動の判断精度を高めることができる。
又、請求項7による四足歩行動物分娩判断システムによると、請求項6記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は起立時振動特徴情報を予め記憶していて、上記床センサにより検出される信号をサンプリングし、そのサンプリングされた信号が上記起立時振動特徴を備えているか否かによって起立/横臥の判断を行なうため、起立/横臥の判断の精度を高めることができる。
又、請求項8による四足歩行動物分娩判断システムによると、請求項4記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記分娩判断装置は周波数解析の結果、予め設定された低周波数帯域の振動強度が高く、予め設定された高周波数帯域の振動強度が低い、ことをもって横臥・いきみ時振動であると判断するため、横臥・いきみ時振動ひいては分娩間近の判断の精度を高めることができる。
又、請求項9による四足歩行動物分娩判断システムによると、請求項5記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、クロス点間隔が予め設定された短期クロス点間隔〜長期クロス点間隔の範囲で長期クロス点間隔側に集中していることをもって横臥・いきみ時振動であると判断するため、横臥・いきみ時振動ひいては分娩間近の判断の精度を高めることができる。
又、請求項10による四足歩行動物分娩判断システムによると、請求項1〜請求項9の何れかに記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記床センサは、床側板材と、反床側板材と、上記床側板材と上記反床側板材の間に介挿されその内部に気体を封入されたチューブと、上記チューブ内と気密連通された圧力センサ素子と、を少なくとも有してなるため、簡易な構成により確実に分娩を判別できる。
また、請求項11による四足歩行動物分娩判断システムによると、請求項10記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、上記チューブ相互間にはスペーサが設置されているので、シリコンチューブの間隔を変えて密度を適宜調整することができ、様々な四足歩行動物が乗ってもシリコンチューブの内径が完全に潰れることがない床センサを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、四足歩行動物分娩判断システムの全体の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、床センサの構成を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3(a)は図2のIIIa−IIIa断面図、図3(b)は図2のIIIb−IIIb断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図4(a)は床センサの焦電センサモジュールを示す斜視図、図4(b)は床センサの焦電センサモジュールを示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、分娩判断装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図6(a)は牛が起立した状態を示す写真、図6(b)は横軸に時刻をとり縦軸に床センサ出力(V)をとり起立時における床センサの出力変化を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図7(a)は牛が起立から横臥に体位変更する様子を示す写真、図7(b)は横軸に時刻をとり縦軸に床センサ出力(V)をとり、起立から横臥に体位変更する際の床センサの出力変化を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図8(a)は横臥した牛がいきんでいる様子を示す写真、図8(b)は横軸に時刻をとり縦軸に床センサ出力(V)をとり、牛の横臥・いきみ時振動が検出された際の床センサの出力変化を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、分娩判断装置による情報処理全体を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、分娩判断装置による情報処理の一部である起立/横臥判断処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、分娩判断装置による情報処理の一部である分娩判断処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の第1の実施例を示す図で、牛の状態と、4分毎の時刻と、4分間に検知された横臥・いきみ時小振動の回数(S)と、横臥・いきみ時大振動の回数(L)と、分娩の検知・報知の有無を示す表である。 本発明の第1の実施の形態の第1の実施例を示す図で、図13(a)は起立・移動時における床センサの出力と周波数解析の結果を上下に並べて示すグラフ、図13(b)は体位変更(起立→横臥)時における床センサ出力(V)と周波数解析の結果を上下に並べて示すグラフ、図13(c)は横臥・呼吸時における床センサ出力(V)と周波数解析の結果を上下に並べて示すグラフ、図13(d)は横臥・いきみ時における床センサ出力(V)と周波数解析の結果を上下に並べて示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、クロス点解析を説明するための図で、横軸に時間をとり縦軸に床センサ出力(V)をとり、床センサ出力の内、傾きが負である線図と第1基準電圧(1.0V)が交差した第1クロス点群と、上記床センサ出力の内、傾きが正である線図と第2基準電圧(4.0V)が交差した第2クロス点群と、を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、図15(a)は横軸に時間(秒)をとり縦軸に床センサ出力(V)をとり、起立・移動時の床センサ出力変化を示すグラフ、図15(b)は横軸にクロス点間隔をとり縦軸に回数をとり起立・移動時のクロス点間隔の分布を示した図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、図16(a)は横軸に時間(秒)をとり縦軸に床センサ出力(V)をとり、体位変更(起立→横臥)時床センサ出力変化を示すグラフで、図16(b)は、横軸にクロス点間隔をとり縦軸に回数をとり体位変更時のクロス点間隔の分布を示した図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、図17(a)は横軸に時間(秒)をとり縦軸に床センサ出力(V)をとり、横臥・呼吸時の床センサ出力変化を示すグラフ、図17(b)は横軸にクロス点間隔をとり縦軸に回数をとり横臥・呼吸時のクロス点間隔の分布を示した図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、図18(a)は横軸に時間(秒)をとり縦軸に床センサ出力(V)をとり、横臥・いきみ時の床センサ出力変化を示すグラフ、図18(b)は横軸にクロス点間隔をとり縦軸に回数をとり横臥・いきみ時のクロス点間隔の分布を示した図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、クロス点解析による分娩判断処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態の第1実施例を示す図で、図20(a)は起立・移動時の床センサ出力(V)を示す図、図20(b)は起立・移動時のクロス点解析による分娩判断処理により算出された長期クロス点間隔数(LC)、短期クロス点間隔数(SC)、長期クロス点間隔数(LC)と短期クロス点間隔数(SC)の比(LC/SC)と、検知・報知の有無を20秒毎に示す表である。 本発明の第2の実施の形態の第1実施例を示す図で、図21(a)は体位変更(起立→横臥)時の床センサ出力(V)を示す図、図21(b)は体位変更時のクロス点解析による分娩判断処理により算出された長期クロス点間隔数(LC)、短期クロス点間隔数(SC)、長期クロス点間隔数(LC)と短期クロス点間隔数(SC)の比(LC/SC)と、検知・報知の有無を20秒毎に示す表である。 本発明の第2の実施の形態の第1実施例を示す図で、図22(a)は牛が横臥・呼吸時の床センサ出力(V)を示す図、図22(b)は横臥・呼吸時のクロス点解析による分娩判断処理により算出された長期クロス点間隔数(LC)、短期クロス点間隔数(SC)、長期クロス点間隔数(LC)と短期クロス点間隔数(SC)の比(LC/SC)と、検知・報知の有無を20秒毎に示す表である。 本発明の第2の実施の形態の第1実施例を示す図で、図23(a)は横臥・いきみ時の床センサ出力(V)を示す図、図23(b)は横臥・いきみ時のクロス点解析による分娩判断処理により算出された長期クロス点間隔数(LC)、短期クロス点間隔数(SC)、長期クロス点間隔数(LC)と短期クロス点間隔数(SC)の比(LC/SC)と、検知・報知の有無を20秒毎に示す表である。 本発明の第3の実施の形態を示す図で、クロス点解析による分娩判断処理を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態を示す図で、床センサを示す平面図である。
以下、図1乃至図13を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。この第1の実施の形態は、本願発明を牛の分娩が間近であるか否かを判断するシステムに適用したものである。
本実施の形態による四足歩行動物分娩判断システム1は、床センサ3と、この床センサ3を介して検出された信号を解析し、その解析の結果検出された振動が横臥・いきみ時振動に該当するか否か、牛5の分娩が間近であるか否か、を判断する分娩判断装置7と、から構成されている。上記分娩判断装置7は、その判断結果を遠隔・配置されたパーソナルコンピュータ9、作業員11が携帯しているスマートフォン13に報知する。
上記四足歩行動物分娩判断システム1には撮像装置15も併設されている。
尚、撮像装置15の併設は必ずしも必要ではない。
以下、各部の構成を順次詳細に説明する。
まず、上記床センサ3は、上記牛5の飼育小屋2の分娩領域に設置されている。また、上記床センサ3は分娩領域の略全域を占める大きさとなっている。
また、図2、図3に示すように、上記床センサ3には3つのゴム製カバ21、21、21がある。このゴム製カバ21は中空の箱状をなしており、床側(図3中下側)に配置された床側板材としての床側ゴム板23と、この床側ゴム板23に対向・配置された天井側ゴム板25と、上記床側ゴム板23と上記天井側ゴム板25との間であって側面側を閉塞する側面側ゴム板27と、から構成されている。
上記ゴム製カバ21内には、反床側板材としてのポリカーボネート板31が設置されている。また、上記ゴム製カバ21の内部であって、上記床側ゴム板23と上記ポリカーボネート板31との間にはシリコンチューブ33が介挿されている。このシリコンチューブ33内には気体(例えば、空気)が封入されていて、図2に示すように、複数列(この第1の実施の形態の場合は3列)に分岐・接続されていて、枝分かれしたそれぞれが蛇行した状態で上記ゴム製カバ21、21、21内にそれぞれ配置されている。
また、上記ゴム製カバ21内の上記シリコンチューブ33相互間には複数のスペーサ35が設置されている。上記スペーサ35は上記シリコンチューブ33と同様のチューブを所定の長さに切断し、内部に気体(例えば、空気)を封入して両端を閉塞したものである。これらスペーサ35によりシリコンチューブ33の間隔を変えて密度を調整し、上記牛5が乗っても上記シリコンチューブ33の内径が完全に潰れないようにしている。
また、上記床センサ3には床板37がある。上記床板37は、3つの上記ゴム製カバ21の上に跨って設置されている。この床板37の上にはさらに藁39が敷かれている。上記牛5はこの藁39を介して上記床センサ3の上に乗っており、上記牛5の様々な動作によって上記シリコンチューブ33内の空気圧が変化する。
また、図2に示すように、上記シリコンチューブ33の基端(図2中左上)には、焦電センサモジュール41が設置されている。この焦電センサモジュール41には、図4にも示すように、基板43がある。この基板43の裏側(図4(b)中左側)には圧力センサ素子としての焦電センサ素子45が設置されている。上記シリコンチューブ33の基端は上記基板43に密着した状態で固定されており、上記焦電センサ素子45は上記基板43上の上記シリコンチューブ33内に気密連通されている。
上記焦電センサ素子45により上記シリコンチューブ33内の圧力変化が検出され電圧として出力される。また、上記基板43にはオペアンプ47が実装されており、上記焦電センサ素子45の出力はこのオペアンプ47によって増幅される。また、上記基板43にはその他にも電子部品44、46、48が実装されている。
なお、以下に説明する実施例では、何れも、2.5Vが出力電圧の波形振幅の中央値になるように設定している。
次に、上記分娩判断装置7の構成を説明する。図5に示すように、上記分娩判断装置7には、CPU51と、メモリ53と、入力回路55と、出力回路57と、が設けられている。上記メモリ53には、上記入力回路55を介して、例えば、現在から所定時間過去分の上記床センサ3の出力データ59が蓄積される。また、上記メモリ53内には、上記出力データ59から上記牛5の起立/横臥を判断する起立/横臥判断プログラム61と、上記牛5が分娩間近であるか否かを判断する分娩判断プログラム63と、が記憶されている。
また、上記メモリ53には、上記起立/横臥判断プログラム61や上記分娩判断プログラム63による処理に使用される振動情報71が記憶されている。上記振動情報71としては、起立時振動特徴情報73、横臥・いきみ時振動特徴情報77、がある。上記起立/横臥判断プログラム61は上記出力データ59から検出された振動が起立時振動特徴を備えているか否かによって起立/横臥を判別する。また、上記分娩判断プログラム63は上記出力データ59から検出された振動が横臥・いきみ時振動特徴を備えているか否かによって横臥・いきみ時振動であるか否か、さらには、分娩が間近であるか否かを判断する。
また、上記出力回路57を介して、上記作業員11が使用するパーソナルコンピュータ9やスマートフォン13に対して、上記牛5が分娩間近であることが報知される。
次に、作用について説明する。
まず、床センサ3を牛5の飼育小屋2の分娩領域に設置し、上記床センサ3の上に藁39を敷き詰め、そこに上記牛5を乗せる。この状態で分娩判断装置7を動作させる。上記分娩判断装置7は、上記床センサ3の出力信号に基づいて、上記牛5の分娩が間近であるか否かを判断する。以下、上記床センサ3の出力信号と上記牛5の状態の相関関係について説明する。
まず、図6(a)に示すように、上記牛5が起立した状態では、上記床センサ3から、図6(b)に示すような出力信号が得られる。図6(b)は横軸に時刻をとり縦軸に床センサ3の出力(V)をとり、その時間変化を示している。
以下、後述する図7(b)、図8(b)も同様である。
なお、これら出力データは後述する第1の実施例の実データである。
図6(b)に示すように、上記牛5が起立・静止している場合には振動が殆ど発生しない平坦な信号が得られ、起立・移動している場合には大きな振幅の信号が得られる。
なお、既に説明した分娩判断装置7のメモリ53の振動情報71の起立時振動特徴情報73には、上記起立・静止時の振動特徴情報が記憶されている。
次に、図7(a)に示すように、上記牛5が起立から横臥に体位変更する場合は、上記床センサ3から図7(b)に示すような出力信号が得られる。すなわち、上記牛5が起立・静止している状態では平坦な信号が得られ、そこから横臥に向かって体位変更する際に大きな振幅の信号が得られ、その後横臥・静止した状態では呼吸による小さい振幅の信号が得られる。
さらに、図8(a)に示すように、上記牛5が横臥した状態でいきんでいる場合には、上記床センサ3から、図8(b)に示すような規則的で周期性がある振幅の大きな信号が得られる。
なお、既に説明した分娩判断装置7のメモリ53の振動情報71の横臥・いきみ時振動特徴情報77には、上記横臥・いきみ時の振動特徴情報を周波数解析した情報が記憶されている。
次に、上記分娩判断装置7による分娩判断処理の内容について説明する。上記分娩判断装置7は、図9のフローチャートに示すような情報処理を行う。まず、ステップS1において起立/横臥判断処理を行う。このステップS1において「横臥」と判断された場合にはステップS2に移行し、分娩判断処理が行われる。以下、上記起立/横臥判断処理と上記分娩判断処理の詳細について説明する。
上記起立/横臥判断処理では、図10のフローチャートに示すような処理が行われる。
上記ステップS11において、床センサ3からの出力をサンプリングし、出力データ59としてメモリ53に蓄積する。上記出力データ59には、過去80秒分のデータが蓄積され、一秒ごとに更新されていく。次にステップS12に移行する。
上記ステップS12では、5秒前から検知時までの出力データ59について、起立時振動特徴情報73に基づいて判断が行われる。すなわち、上記5秒前からの検知時までの出力データ59について2.0V以上3.0V以下のデータが80%未満であるか否かが判断される。2.0V以上3.0V以下のデータが80%未満であれば、次のステップS13に移行する。
上記ステップS13では、5秒前からの検知時までの出力データ59について、極大値と極小値が2個以上であるか否かが判断される。極大値と極小値が2個以上であれば、次のステップS14に移行して、横臥と判断する。
なお、上記起立時振動特徴情報73には、上記ステップS12、S13において使用されている条件、それらの条件で使用されている閾値、等が記憶されている。
その後、起立/横臥判断処理を終了する。
また、上記ステップS12で、過去5秒間のデータ59において2.0V以上3.0V以下のデータが80%未満ではないと判断された場合や、上記ステップS13で過去5秒間の出力データ59について極大値と極小値が2個以上ではないと判断された場合は、ステップS15に移行する。
上記ステップS15では、上記検知時の前後1分間では起立状態になっていると判断されステップS11に戻る。
その後、ステップS11からの処理が繰り返される。
上記牛5が横臥状態となり上記起立/横臥判断処理が終了すると、次に、図11に示す分娩判断処理が実行される。ここでは、最初に条件を満たした時点から所定の判断サイクルが開始されこの判断サイクル毎に分娩判断を行う。上記判断サイクルは、最初に条件を満たしたときの20秒分の出力データ59を含み、連続して12回分(約4分間)の出力データを判断するサイクルである。
まず、ステップS21においてカウントをリセットする。次に、ステップS22に移行して、床センサ3からの出力をサンプリングし、出力データ59としてメモリ53に蓄積する。例えば、サンプリング周波数は100Hzであり、サンプリング数は2048点、サンプリング時間は約20秒である。なお、この蓄積されたデータは、1サイクルごとに1800点ずつずれていくようにサンプリングされる。
次に、ステップS23に移行して、上記蓄積されたデータに対して、ハニング窓関数を適用したFFT(高速フーリエ変換)による周波数解析を行う。これにより、上記蓄積されたデータの周波数毎の強度が算出される。
次に、ステップS24に移行して、0.2Hzから0.7Hzまで(A帯域)の強度のうちで最も大きい強度、すなわち、A帯域最大振幅強度(Amax)を算出する。
次に、ステップS25に移行して、1.5Hzから2.0Hzまで(B帯域)の強度のうちで最も大きい強度、すなわち、B帯域最大振幅強度(Bmax)を算出する。
なお、上記A帯域が所定の低周波数帯域であり、上記B帯域が所定の高周波数帯域である。
次に、ステップS26に移行して、横臥・いきみ時振動特徴情報77に基づいて上記蓄積されたデータが横臥・いきみ時振動であるか否かを判断する。すなわち、上記A帯域最大振幅強度が上記横臥・いきみ時振動特徴情報77に設定された範囲内(例えば、2.5×10以上2.5×10以下)であるか否かが判断される。上記A帯域最大振幅強度が上記設定された範囲内であれば、ステップS27に移行する。
上記ステップS27では、上記A帯域最大振幅強度と上記B帯域最大振幅強度の比が上記横臥・いきみ時振動特徴情報77に設定された閾値(例えば、A帯域最大振幅強度/B帯域最大振幅強度=3)以上であるか否かが判断される。
上記ステップS27において、上記A帯域最大振幅強度と上記B帯域最大振幅強度の比が上記設定された閾値以上と判断されれば、ステップS28に移行する。このステップS28では、上記A帯域最大振幅強度が比較的小さい振動である横臥・いきみ時小振動が測定されたことになり、上記横臥・いきみ時小振動の回数であるカウント数Sに「1」が加算される。その際、判断サイクルが開始されていなければ開始する。
また、上記ステップS26において、上記A帯域最大振幅強度が上記設定された範囲外と判断された場合は、ステップS29に移行する。このステップS29では、上記A帯域最大振幅強度が上記横臥・いきみ時振動特徴情報77に設定された閾値(例えば、5.0×10)以上であるか否かが判断される。上記A帯域最大振幅強度が上記設定された閾値以上であれば、ステップS30に移行する。
上記ステップS30では、上記A帯域最大振幅強度と上記B帯域最大振幅強度の比が上記横臥・いきみ時振動特徴情報77に設定された閾値(例えば、A帯域最大振幅強度/B帯域最大振幅強度=4)以上であるか否かが判断される。
上記ステップS30において上記A帯域最大振幅強度と上記B帯域最大振幅強度の比が上記設定された閾値以上と判断されれば、上記A帯域最大振幅強度が比較的大きい振動である横臥・いきみ時大振動が測定されたことになり、ステップS31に移行する。このステップS31では上記横臥・いきみ時大振動の回数であるカウント数Lに「1」が加算される。その際、判断サイクルが開始されていなければ開始する。
なお、上記判断サイクルであるが、上記ステップS28又はS31で最初に「1」がカウントされた時の20秒のデータを含めて連続12個分のデータ(20秒×12=240秒分のデータ)を処理する判断サイクルを意味している。
また、上記ステップS27において、上記A帯域最大振幅強度と上記B帯域最大振幅強度の比が上記設定された閾値以上と判断されなかった場合、上記ステップS29において、上記A帯域最大振幅強度が上記設定された閾値以上であると判断されなかった場合、上記ステップS30において上記A帯域最大振幅強度と上記B帯域最大振幅強度の比が上記設定された閾値以上と判断されなかった場合は、上記カウント数Sや上記カウント数LをカウントせずそのままステップS32に移行する。
上記ステップS32では、上記カウント数Lと上記カウント数Sの少なくとも一方のカウントが連続していて、且つ、上記カウント数Lと上記カウント数Sの合計が「7」以上であるか否かが判断される。上記カウント数Lと上記カウント数Sの少なくとも一方のカウントが連続していて、且つ、上記カウント数Lと上記カウント数Sの合計が「7」以上であれば、ステップS33に移行する。
上記ステップS33では、分娩間近を検知したと判断し、出力回路39を介して上記作業員11が使用するパーソナルコンピュータ9やスマートフォン13に対して分娩間近を検知したことを報知する。
上記ステップS32において、上記カウント数Lと上記カウント数Sの少なくとも一方のカウントが連続していて、且つ、上記カウント数Lと上記カウント数Sの合計が「7」以上であると判断されなかった場合は、ステップS34に移行する。
上記ステップS34では、上記カウント数Lと上記カウント数Sの合計が「10」以上であるか否かが判断される。上記カウント数Lと上記カウント数Sの合計が「10」以上である場合は、ステップS35に移行する。
上記ステップS35では、分娩間近を検知したと判断し、出力回路39を介して上記作業員11が使用するパーソナルコンピュータ9やスマートフォン13に対して、分娩間近を検知したことを報知する。
上記ステップS34において、上記カウント数Lと上記カウント数Sの合計が「10」以上であると判断されなかった場合は、ステップS36に移行する。
上記ステップS36では、判断サイクルが開始されてから12回分の期間(4分間)が経過したか否かが判断される。判断サイクルが開始されてから12回分の期間(4分間)が経過したと判断された場合は、ステップS37に移行する。
上記ステップS37では、判断サイクルを終了し、上記ステップS21に戻り、上記カウント数Lや上記カウント数Sをリセットして、上記処理を繰り返す。判断サイクルは、上記ステップS28又は上記ステップS31でカウントがされない限り、再び開始されることはない。
上記ステップS36において、判断サイクルが開始されてから12回分の期間(4分間)が経過していないと判断された場合は、ステップS22に戻り、判断サイクル中の処理を続行する。
次に、図12、図13を参照しながら、この第1の実施の形態の第1実施例について説明する。
まず、図12に示す表は、牛の状態と、4分毎の時刻と、4分間に検知された横臥・いきみ時小振動の回数(S)と、横臥・いきみ時大振動の回数(L)と、分娩間近の検知/報知の有無と、を示すものである。
因みに、上記4分毎の時刻と上記判断サイクルの開始時刻は一致するとは限らない。
この図12の表によると、8時44分に明らかな陣痛(分娩時の子宮収縮のことで、胎子を娩出させるためのいきみ行動が続いたり多くなる状態)が認められ、実際にカウント数L又はカウント数Sのカウントが連続し、且つ、カウント数Lとカウント数Sの合計が「7」となり、検知/報知有り(「1」)となっている。
そして、四足歩行動物分娩判断システム1による分娩間近の検知・報知がされてから26分後の9時10分に上記牛5の実際の分娩が行われている。
図13に、圧力センサ3からの出力信号と周波数解析の結果を示す。すなわち、図13(a)の上側には起立・移動時の床センサ3の出力信号の波形が示され、図13(a)の下側には起立・移動時の床センサ3の出力信号の周波数毎の強度の分布が示されている。
また、図13(b)の上側には体位変更時の床センサ3の出力信号の波形が示され、図13(b)の下側には体位変更時の床センサ3の出力信号の周波数毎の強度の分布が示されている。
また、図13(c)の上側には横臥・呼吸時の床センサ3の出力信号の波形が示され、図13(c)の下側には横臥・呼吸時の床センサ3の出力信号の周波数毎の強度の分布が示されている。
さらに、図13(d)の上側には横臥・いきみ時の床センサ3の出力信号の波形が示され、図13(d)の下側には横臥・いきみ時の床センサ3の出力信号の周波数毎の強度の分布が示されている。
尚、前述した横臥・いきみ時振動特徴情報77には図13(d)の分布図の特徴が情報として記憶されている。すなわち、横臥・いきみ時(図13(d)に示す)には、その他、すなわち、起立・移動時(図13(a))、体位変更時(図13(b))、横臥・呼吸時(図13(c))と比べて、A帯域とB帯域に顕著な特徴、すなわち、図11に示したA帯域、B帯域に関する各種閾値が記憶されている。
次に、本実施の形態による効果を説明する。
まず、牛5に負担を掛けることなく、分娩が間近であるか否かを判断することができる。これは牛5の分娩領域の略全域を感知領域とするように床センサ3を設置し、上記牛5の動作に伴う振動を検出するようにしたからであり、床センサ3からの信号と予め記憶されている横臥・いきみ時振動特徴情報77に基づいて、横臥・いきみ時振動の有無、さらには、牛5の分娩が間近であるか否か、を判断するようにしたからである。
なお、横臥・いきみ時振動は、下腹部に力を入れる動物特有の大きな動きを規則的・周期的にゆっくりと行うことに起因している。一方、起立・移動時振動や体位変更時振動では規則性・周期性が無いため、いろいろな周波数の振幅が混在している。また、横臥・呼吸時振動は周期的な小さな呼吸の動きに起因しており、これらの特徴的な振動類型により分娩が間近であるか否かの判断が可能になる。
また、周波数解析を採用することにより横臥・いきみ時振動の特徴を際立たせることができ、それによって、横臥・いきみ時振動の有無及び分娩間近の判断の精度を高めることができる。
また、牛5の分娩が間近であると判断した場合には、パーソナルコンピュータ9、スマートフォン13に報知するようにしているので、牛5の分娩が間近であることを作業員11に迅速に知らせて適切な処置を早期にとらせることができる。
また、上記分娩判断装置7は、横臥・いきみ時振動が所定回数(7回)連続して確認された場合、又は予め決められた期間内に所定回数(10回)の横臥・いきみ時振動が確認された場合に、牛5の分娩が間近であると判断するようにしているので、判断の精度も高い。
また、起立/横臥判断プログラム61により予め起立/横臥の判断を行っているので、横臥・いきみ時振動を的確に判断する精度が高まり、それによって、分娩間近の判断の精度を高めることができる。
また、上記床センサ3は、床側ゴム板7と、ポリカーボネート板13と、上記床側ゴム板7と上記ポリカーボネート板13の間に介挿されその内部に気体を封入されたシリコンチューブ33と、焦電センサモジュール41と、から構成されているため、簡易な構成により確実に分娩間近を判断することができる。
また、シリコンチューブ33相互間にはスペーサ35が設置されていて、シリコンチューブ33の間隔を変えて密度を調整するようにしているので、上記牛5が乗っても上記シリコンチューブ33の内径が完全に潰れるようなことはない。
また、上記床センサ3はシリコンチューブ33等がゴム製カバ21内に収容された構成となっているので、上記牛5の糞や尿、分娩時の体液によって汚染されても清掃等を行い易い。
次に、図14乃至図23を参照しながら本発明の第2の実施の形態について説明する。
前記第1の実施の形態の場合には、最初に、起立/横臥の判断を行い、横臥の場合に周波数解析を施して分娩間近の判断を行なうようにしたが、この第2の実施の形態では、起立/横臥の判断を行うことなくクロス点解析を施して分娩間近の判断を行なうようにしている。以下詳細に説明する。
上記クロス点解析とは、図14に示すように、圧力センサ3からの出力データ59に、2つの基準値、すなわち、第1基準電圧(例えば、1.0V)と第2基準電圧(例えば、4.0V)を設定し、上記出力データ59の内、傾きが負になる線図と上記第1基準電圧とが交差した点を第1クロス点群とするとともに、上記出力データ59の内、傾きが正になる線図と上記第2基準電圧とが交差した点を第2クロス点群とし、上記第1クロス点群の隣接するクロス点間隔と上記第2クロス点群の隣接するクロス点間隔を求め、これらクロス点間隔の分布を予め記憶されている横臥・いきみ時振動特徴情報と対比し、横臥・いきみ時振動か否か、分娩が間近であるか否かを判別するものである。
なお、上記第1基準電圧と上記第2基準電圧を、出力電圧の振幅の略中心点である2.5Vあたりではなく、振幅の振れた側の1.0Vと4.0Vのあたりに設定することにより、牛5の横臥・いきみ時振動のような振幅の大きい信号を確実に検出することができる。
図15(a)は牛5が起立・移動している場合の上記床センサ3からの出力を示す。この場合のクロス点間隔の分布を図15(b)に示す。この場合は、0.6秒〜3秒以上まで、広い範囲でクロス点間隔が測定されている。
図16(a)に牛5が体位変更して起立から横臥となったときの上記床センサ3からの出力を示す。この場合のクロス点間隔の分布を図16(b)に示す。この場合も、0.4秒〜3秒以上まで、広い範囲でクロス点間隔が測定されている。
図17(a)に牛5が横臥していて通常呼吸している場合の上記床センサ3からの出力を示す。この場合のクロス点間隔の分布を図17(b)に示す。この場合は、クロス点はなくクロス点間隔もない。
図18(a)に牛5が横臥していていきみ状態の場合の上記床センサ3からの出力を示す。この場合のクロス点間隔の分布を図18(b)に示す。この場合は、3秒以上のクロス点間隔が多く測定されている。
このように、横臥・いきみ時における上記クロス点間隔の分布は図18(b)に示すような特徴的なものとなる。すなわち、3秒以上のクロス点間隔が非常に多く、その他の範囲のものは殆どない状態となっている。
なお、この実施の形態では、クロス点間隔時間を0〜3秒以上の範囲で測定したが、0〜7秒以下、といったような範囲で測定して判断することも考えられ、その範囲は様々である。
次に、上記クロス点解析処理の具体的な内容について、図19のフローチャートを参照しながら説明する。
このフローチャートによる処理では、条件を満たした時点から開始される判断サイクル毎に分娩判断を行う。上記判断サイクルは、床センサ3の出力を20秒間サンプリングした出力データ59についての判断を6回(2分間)行うことで構成されている。
まず、ステップS41において、カウントをリセットする。次に、ステップS42に移行して、床センサ3からの出力をサンプリングし、出力データ59としてメモリ53に蓄積する。例えば、サンプリング周波数は100Hzであり、サンプリング数は2000個、サンプリング時間は20秒である。
次に、ステップS43に移行して、上記第1クロス点群と上記第2クロス点群を求める。次に、ステップS44に移行して、上記第1クロス点群の隣接するクロス点間隔と上記第2クロス点群の隣接するクロス点間隔を算出する。次に、ステップS45に移行して、上記ステップS44において算出されたクロス点間隔を、所定の範囲(例えば、3秒以上のもの、以下、長期クロス点間隔という)と、所定の閾値(例えば、2秒以下のもの、以下、短期クロス点間隔という)とに分類し、上記長期クロス点間隔の個数である長期クロス点間隔数(LC)と上記短期クロス点間隔の個数である短期クロス点間隔数(SC)を算出する。
次に、ステップS46に移行して、上記長期クロス点間隔数が「4」以上、且つ、上記長期クロス点間隔数と上記短期クロス点間隔数を割ったものが「1」以上であるか否かを判断する。上記長期クロス点間隔数が「4」以上、且つ、上記長期クロス点間隔数と上記短期クロス点間隔数を割ったものが「1」以上であれば、ステップS47に移行する。上記ステップS47では、カウント数に「1」を加える。その際、判断サイクルが開始されていなければ、判断サイクルを開始する。
上記判断サイクルとは、上記ステップS47において最初に「1」をカウントした時の20秒のデータを含めて連続6個分のデータ(20秒×6=120秒分のデータ)を処理するサイクルを意味している。
上記ステップS47の処理を終えた場合や、上記ステップS46において、上記長期クロス点間隔数が「4」以上、且つ、上記長期クロス点間隔数と上記短期クロス点間隔数を割ったものが「1」以上であると判断されなかった場合は、ステップS48に移行する。
なお、上記ステップS46において、上記長期クロス点間隔数と上記短期クロス点間隔数を割ったものを求める際、上記短期クロス点間隔数が「0」である場合は、上記短期クロス点間隔数が「0.01」であると仮定して計算を行う。このような処理を行うことで、「0」で割り算を行ってしまうことを回避するとともに、上記短期クロス点間隔数がなく、上記長期クロス点間隔数のみという、上記牛5がいきんでいる状態での特徴が検出され易くなる。
上記ステップS48では、上記ステップS46の条件を満たし上記ステップS47で上記カウント数に「1」が加えられたサンプリング期間が「3回」連続したか否かが判断される。上記ステップS46の条件を満たし上記ステップS47で上記カウント数に「1」が加えられたサンプリング期間が「3回」連続した場合は、ステップS49に移行する。上記ステップS49では、分娩間近を検知したと判断し、出力回路39を介して上記作業員11が使用するパーソナルコンピュータ9やスマートフォン13に対して分娩間近を検知したことを報知する。
上記ステップS48において、上記ステップS46の条件を満たし上記ステップS47で上記カウント数に「1」が加えられたサンプリング期間が「3回」連続していないと判断された場合は、ステップS50に移行する。上記ステップS50では、上記カウント数が「4」になったか否かが判断される。上記カウント数が「4」になったと判断された場合は、ステップS51に移行する。ステップS51では、分娩間近を検知したと判断し、出力回路39を介して上記作業員11が使用するパーソナルコンピュータ9やスマートフォン13に対して分娩間近を検知したことを報知する。上記ステップS50において、上記カウント数が4になったと判断されない場合は、ステップS52に移行する。
上記ステップS52では、判断サイクルが開始されてから「6回分」の期間(2分間)が経過したか否かが判断される。判断サイクルが開始されてから「6回分」の期間(2分間)が経過したと判断された場合は、ステップS53に移行する。上記ステップS53では、判断サイクルを終了し、上記ステップS41に戻り、上記カウント数をリセットして、上記処理を繰り返す。判断サイクルは、上記ステップS47でカウントがされない限り、再び開始されることはない。
上記ステップS52において、判断サイクルが開始されてから「6回分」の期間(2分間)が経過していないと判断された場合は、ステップS42に戻り、判断サイクル中の処理を続行する。
次に、図20〜図23を参照しながら、この第2の実施の形態の第1実施例について説明する。
図20(a)に牛が起立・静止/起立・移動している状態での床センサ3の出力のグラフを示す。図20(b)の表には、図20(a)のグラフから算出された長期クロス点間隔数(LC)、短期クロス点間隔数(SC)、長期クロス点間隔数(LC)と短期クロス点間隔数(SC)の比(LC/SC)と、検知・報知の有無と、がサンプリング期間(20秒)毎に示されている。
この場合は、上記長期クロス点間隔数が「4」以上、且つ、上記長期クロス点間隔数と上記短期クロス点間隔数を割ったものが「1」以上の場合はない。
図21(a)に牛が起立した状態から横臥した状態へ体位変更した場合の床センサ3の出力のグラフを示す。図21(b)の表は図21(a)のグラフから算出された長期クロス点間隔数(LC)と、短期クロス点間隔数(SC)と、長期クロス点間隔数(LC)と短期クロス点間隔数(SC)の比(LC/SC)と、検知・報知の有無がサンプリング期間(20秒)毎に示されている。
この場合も、上記長期クロス点間隔数が「4」以上、且つ、上記長期クロス点間隔数と上記短期クロス点間隔数を割ったものが「1」以上の場合はない。
図22(a)に牛が横臥していて呼吸のみしている状態での床センサ3の出力のグラフを示す。図22(b)の表は図22(a)のグラフから算出された長期クロス点間隔数(LC)と、短期クロス点間隔数(SC)と、長期クロス点間隔数(LC)と短期クロス点間隔数(SC)の比(LC/SC)と、検知・報知の有無がサンプリング期間(20秒)毎に示されている。
この場合も、上記長期クロス点間隔数が「4」以上、且つ、上記長期クロス点間隔数と上記短期クロス点間隔数を割ったものが「1」以上の場合はない。
図23(a)に牛が横臥していていきんでいる状態での床センサ3の出力のグラフを示す。図23(b)の表は図23(a)のグラフから算出された長期クロス点間隔数(LC)と、短期クロス点間隔数(SC)と、長期クロス点間隔数(LC)と短期クロス点間隔数(SC)の比(LC/SC)と、検知・報知の有無がサンプリング期間(20秒)毎に示されている。
この場合は、上記長期クロス点間隔数が「4」以上、且つ、上記長期クロス点間隔数と上記短期クロス点間隔数を割ったものが「1」以上となるサンプリング期間が「3回」連続しており、その結果、検知/報知有り(「1」)となっている。
そして、実際にその後5時27分に分娩が行われ、分娩間近である検知が可能であることが確認された。
この第2の実施の形態の場合も前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができる。
また、クロス点解析を採用することによっても横臥・いきみ時振動の特徴を際立たせることができ、それによって、横臥・いきみ時振動か否かを確実に判断することが可能となる。
また、クロス点解析に際して、第1基準電圧として低い電圧を設定し、第2基準電圧として高い電圧を設定しているので、牛5の横臥・いきみ時振動の場合の振幅の大きい信号を確実に検出することができる。仮に、中央付近に基準電圧を設定すると、いきむ時に細かい動きが入る場合もあるため、うまく判断できないおそれがある。
また、いきむ時は、場合によって高い(低い)基準電圧側だけに長期クロス点間隔が出現したり、低い(高い)基準電圧側に短期クロス点間隔が出現したりする場合もあるが、本実施の形態では、両基準電圧におけるクロス点間隔の合計を算出しているので、横臥・いきみ時振動か否かを確実に判断することが可能となる。
次に、図24を参照しながら本発明の第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態の場合も基本的には前記第2の実施の形態の場合と同様の処理を行っているが、床センサ3の出力を60秒分サンプリングし、1ループ毎にサンプリングするデータを20秒ずつずらしている点が異なっている。また、カウントする場合の条件も異なっている。
なお、その他の構成は前記第2の実施の形態の場合と同じである。
次に、図24のフローチャートを参照しながら具体的な処理を説明する。
このフローチャートによる処理では、条件を満たした時点から開始される判断サイクル毎に分娩判断を行う。また、上記判断サイクルは、床センサ3の出力をサンプリングした出力データ59についての判断を「6回分」(2分間)行うことで構成されている。
まず、ステップS61において、カウントをリセットする。次に、ステップS62に移行して、焦電センサモジュール41の出力をサンプリングし、出力データ59としてメモリ53に蓄積する。例えば、サンプリング周波数は100Hzであり、サンプリング数は6000点、サンプリング時間は60秒である。また、このサンプリングデータは20秒ずつずらして記憶されていく。
次に、ステップS63に移行して、上記第1クロス点群と上記第2クロス点群を求める。次に、ステップS64において、上記第1クロス点群の隣接するクロス点間隔と上記第2クロス点群の隣接するクロス点間隔を算出する。次に、ステップS65において、上記ステップS44において算出されたクロス点間隔を、例えば、3秒以上の長期クロス点間隔と、例えば、2秒以下の短期クロス点間隔とに分類し、上記長期クロス点間隔の個数である長期クロス点間隔数(以下、LC)と、上記短期クロス点間隔の個数である短期クロス点間隔数(以下、SC)と、を算出する。
次に、ステップS66に移行して、上記長期クロス点間隔数が「10」以上、且つ、上記長期クロス点間隔数と上記短期クロス点間隔数を割ったものが「1」以上であるか否かを判別する。上記長期クロス点間隔数が「10」以上、且つ、上記長期クロス点間隔数と上記短期クロス点間隔数を割ったものが「1」以上であれば、ステップS67に移行する。上記ステップS67では、カウント数に「1」を加える。また、この際、判断サイクルが開始されていなければ、判断サイクルを開始する。すなわち、カウントされた際に上記判断サイクルが開始されるようになっている。
上記ステップS67の処理を終えた場合や、上記ステップS66において、上記長期クロス点間隔数が「10」以上、且つ、上記長期クロス点間隔数と上記短期クロス点間隔数を割ったものが「1」以上であると判断されなかった場合は、ステップS68に移行する。
上記ステップS68では、上記ステップS66の条件を満たし上記ステップS67で上記カウント数に「1」が加えられた場合が「3回」連続したか否かが判断される。上記ステップS66の条件を満たし上記ステップS67で上記カウント数に1が加えられた場合が「3回」連続した場合は、ステップS69に移行する。
上記ステップS69では、分娩間近を検知したと判断し、出力回路39を介して上記作業員11が使用するパーソナルコンピュータ9やスマートフォン13に対して、分娩間近を検知したことを報知する。
上記ステップS68において、上記ステップS66の条件を満たし上記ステップS67で上記カウント数に「1」が加えられた場合が「3回」連続していないと判断された場合は、ステップS70に移行する。上記ステップS70では、上記カウント数が「4」になったか否かが判断される。上記カウント数が「4」になったと判断された場合は、ステップS71に移行する。
ステップS71では、分娩間近を検知したと判断し、出力回路39を介して上記作業員11が使用するパーソナルコンピュータ9やスマートフォン13に対して分娩間近を検知したことを報知する。上記ステップS70において、上記カウント数が「4」になったと判断されない場合は、ステップS72に移行する。
上記ステップS72では、判断サイクルが開始されてから「6回」分の期間(2分間)が経過したか否かが判断される。判断サイクルが開始されてから「6回」分の期間(2分間)が経過したと判断された場合は、ステップS73に移行する。上記ステップS73では、判断サイクルを終了し、上記ステップS61に戻り、上記カウント数をリセットして、上記処理を繰り返す。判断サイクルは、上記ステップS67でカウントがされない限り、再び開始されることはない。
上記ステップS72において、判断サイクルが開始されてから「6回」分の期間(2分間)が経過していないと判断された場合は、ステップS62に戻り、判断サイクル中の処理を続行する。
以上この第3の実施の形態においても前記第1、第2の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができる。
次に、図25を参照しながら、本発明の第4の実施の形態について説明する。前記第1乃至第3の実施の形態の場合には、図2に示す床センサ3を使用していたが、この第4の実施の形態の場合には、図25に示すような床センサ81を使用している。
上記床センサ81は、前記第1乃至第3の実施の形態における床センサ3と略同様の構成であるが、複数のシリコンチューブ33が分岐・接続された構成にはなっておらず1本である。
なお、その他の構成は前記第1乃至第3の実施の形態の場合と同じであり、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明を省略する。
この第4の実施の形態の場合は、より簡易な構成の床センサ81によって所望の作用・効果を奏することができる。
なお、本発明は前記第1の実施の形態乃至第4の実施の形態に限定されるものではない。
まず、前記第1乃至第4の実施の形態においては、対象となる四足歩行動物として牛を例に挙げて説明したが、それに限定されるものではなく、馬、豚、羊、山羊等の家畜や、トラ、ライオン等の動物園等で飼育される四足歩行動物等、様々なものが考えられる。
また、対象となる四足歩行動物の種類が変わった場合には、床センサのシリコンチューブ及びスペーサの密度(間隔等)を、耐荷重特性や、使用する圧力センサ素子の特性と勘案して変更することになる。この場合、特に、対象となる四足歩行動物が乗った時にシリコンチューブの内径が完全につぶれないようにするのが肝要で、それは専ら、動物の体重によって、チューブ及びスペーサの密度(間隔等)を変更することによって適用可能となる。
また、四足歩行動物の種類によって、横臥・いきみ時振動であると判断する際の条件も適宜変更され、本発明は、上記各実施の形態で説明したフローチャートに示したアルゴリズムやその際の閾値に限られるものではない。
また、前記第1乃至第4の実施の形態の場合には、上記床センサのゴム製カバの数は3個としたが、それに限定されるものではなく、例えば、1つのゴム製カバ内に全てのシリコンチューブ等が収容された構成でも良く、逆に、4個以上のゴム製カバを使用する場合も想定される。
又、前記第1乃至第4の実施の形態の場合には、予め記憶しておく振動情報として、起立時振動特徴情報、横臥・いきみ時振動特徴情報の二つを例に挙げて説明したが、それ以外にも、体位変更時振動特徴情報、横臥・呼吸時振動特徴情報、等、別の振動情報を記憶し、それらを利用してより細かな監視を行うようにしても良い。
その他、各部の構成は、図示したものに限定されず、様々な変更か考えられる。
本発明は、例えば、家畜の分娩を判別する四足歩行動物分娩判断システムに係り、特に、対象となる四足歩行動物に負担を掛けずに分娩を判別できるように工夫したものに関し、例えば、牛の分娩を判別する四足歩行動物分娩判断システムに好適である。
1 四足歩行動物分娩判断システム
3 床センサ
5 牛(四足歩行動物)
7 分娩判断装置
23 床側ゴム板(床側板材)
31 ポリカーボネート板(反床側板材)
33 シリコンチューブ
35 スペーサ
45 焦電センサ素子(圧力センサ素子)
73 起立時振動特徴情報
77 横臥・いきみ時振動特徴情報

Claims (11)

  1. 四足歩行動物の分娩領域を感知領域とするように設置され上記四足歩行動物の動作に伴う振動を検出する床センサと、
    上記床センサから検出される信号に基づいて上記四足歩行動物の分娩が間近であるか否かを判断する分娩判断装置と、
    を具備し、
    上記分娩判断装置は少なくとも横臥・いきみ時振動特徴情報を予め記憶しているともに上記床センサにより検出される信号を解析する解析手段を備えていて、
    上記解析手段による解析の結果検出された振動が上記横臥・いきみ時振動特徴を備えているか否かを判断するものであることを特徴とする四足歩行動物分娩判断システム。
  2. 請求項1記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、
    上記分娩判断装置は上記四足歩行動物の分娩が間近であると判断した場合にこれを報知するものであることを特徴とする四足歩行動物分娩判断システム。
  3. 請求項1又は請求項2記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、
    上記分娩判断装置は、横臥・いきみ時振動が所定回数連続して確認された場合又は予め決められた期間内に所定回数の横臥・いきみ時振動が確認された場合に分娩が間近である、と判断するものであることを特徴とする四足歩行動物分娩判断システム。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、
    上記分娩判断装置は上記解析手段によって上記床センサにより検出される信号に周波数解析を施すものであり、且つ、上記横臥・いきみ時振動特徴情報は周波数解析時のものであることを特徴とする四足歩行動物分娩判断システム。
  5. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、
    上記分娩判断装置は上記解析手段によって上記床センサにより検出される信号にクロス点解析を施すものであり、且つ、上記横臥・いきみ時振動特徴情報はクロス点解析時のものであることを特徴とする四足歩行動物分娩判断システム。
  6. 請求項4又は請求項5記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、
    上記分娩判断装置は上記床センサにより検出される信号に基づいて最初に起立/横臥の判断を行なうものであることを特徴とする四足歩行動物分娩判断システム。
  7. 請求項6記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、
    上記分娩判断装置は起立時振動特徴情報を予め記憶していて、上記床センサにより検出される信号をサンプリングし、そのサンプリングされた信号が上記起立時振動特徴を備えているか否かによって起立/横臥の判断を行なうことを特徴とする四足歩行動物分娩判断システム。
  8. 請求項4記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、
    上記分娩判断装置は周波数解析の結果、予め設定された低周波数帯域の振動強度が高く、予め設定された高周波数帯域の振動強度が低い、ことをもって横臥・いきみ時振動であると判断することを特徴とする四足歩行動物分娩判断システム。
  9. 請求項5記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、
    上記クロス点解析により得られたクロス点間隔が予め設定された短期クロス点間隔〜長期クロス点間隔の範囲で長期クロス点間隔側に集中していることをもって横臥・いきみ時振動であると判断することを特徴とする四足歩行動物分娩システム。
  10. 請求項1〜請求項9の何れかに記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、
    上記床センサは、床側板材と、反床側板材と、上記床側板材と上記反床側板材の間に介挿されその内部に気体を封入されたチューブと、上記チューブ内と気密連通された圧力センサ素子と、を少なくとも有してなることを特徴とする四足歩行動物分娩判断システム。
  11. 請求項10記載の四足歩行動物分娩判断システムにおいて、
    上記チューブ相互間にはスペーサが設置されていることを特徴とする四足歩行動物分娩判断システム。
JP2017175462A 2017-09-13 2017-09-13 四足歩行動物分娩判断システム Pending JP2019050908A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017175462A JP2019050908A (ja) 2017-09-13 2017-09-13 四足歩行動物分娩判断システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017175462A JP2019050908A (ja) 2017-09-13 2017-09-13 四足歩行動物分娩判断システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019050908A true JP2019050908A (ja) 2019-04-04

Family

ID=66013239

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017175462A Pending JP2019050908A (ja) 2017-09-13 2017-09-13 四足歩行動物分娩判断システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019050908A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022107097A (ja) * 2021-01-08 2022-07-21 Necプラットフォームズ株式会社 システム、情報処理装置、方法、およびプログラム

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4299233A (en) * 1979-10-03 1981-11-10 Lemelson Jerome H Patient monitoring device and method
US4949730A (en) * 1985-09-11 1990-08-21 Andree Cobben Monitoring device intended especially for parturition and its application
JP2007135867A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Terumo Corp ペット監視装置及び監視システム
JP2008194400A (ja) * 2007-02-16 2008-08-28 Kinden Corp 空気圧式検知センサ
JP2013154190A (ja) * 2005-11-01 2013-08-15 Earlysense Ltd 臨床発作患者をモニタするシステム
CN205814478U (zh) * 2016-04-27 2016-12-21 内蒙古牧野昕光信息技术有限公司 一种奶牛分娩预警装置和系统

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4299233A (en) * 1979-10-03 1981-11-10 Lemelson Jerome H Patient monitoring device and method
US4949730A (en) * 1985-09-11 1990-08-21 Andree Cobben Monitoring device intended especially for parturition and its application
JP2013154190A (ja) * 2005-11-01 2013-08-15 Earlysense Ltd 臨床発作患者をモニタするシステム
JP2007135867A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Terumo Corp ペット監視装置及び監視システム
JP2008194400A (ja) * 2007-02-16 2008-08-28 Kinden Corp 空気圧式検知センサ
CN205814478U (zh) * 2016-04-27 2016-12-21 内蒙古牧野昕光信息技术有限公司 一种奶牛分娩预警装置和系统

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022107097A (ja) * 2021-01-08 2022-07-21 Necプラットフォームズ株式会社 システム、情報処理装置、方法、およびプログラム
JP7332639B2 (ja) 2021-01-08 2023-08-23 Necプラットフォームズ株式会社 システム、情報処理装置、方法、およびプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
NL1031958C2 (nl) Persoonsbewakingssysteem voor het in ware tijd signaleren van epilepsieaanvallen.
KR101960474B1 (ko) 가축 집단 진료 예방 진단시스템
US20180333083A1 (en) Fall detection systems and methods
NL2010098C2 (en) Method and system for generating an oestrus attention signal for a cattle animal.
CN105120217B (zh) 基于大数据分析和用户反馈的智能摄像机移动侦测报警系统及方法
JP6745794B2 (ja) 情報処理システム
US20160313442A1 (en) Monitoring system, apparatus and method thereof
CN106028915A (zh) 婴儿监测装置
EP2890344A1 (en) Method and mobile applications using cross-sharing database for monitoring use of hygiene products
CN110765972B (zh) 一种动物的监控方法、装置、电子设备及存储介质
US20180303366A1 (en) Method for Detecting Seizures
JPWO2016186160A1 (ja) 画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム
US20130154827A1 (en) Convulsive seizure detection and notification system
CN109757928B (zh) 一种防摔智能婴儿床
JP2018099098A5 (ja)
JP2017093630A (ja) 生体情報測定装置、生体情報管理システム、生体情報測定装置の制御方法、制御プログラム
JP2019050908A (ja) 四足歩行動物分娩判断システム
CN111507290A (zh) 受抚者监视和看护系统
JP2013532456A (ja) 遠隔ユニットのリンク品質の監視
CN110648500A (zh) 摔倒远程处理方法、装置、机器人、存储介质及处理系统
WO2019240196A1 (ja) 情報処理装置
KR102052601B1 (ko) 반려견 행동분석 방법 및 시스템
KR20200054379A (ko) Cnn-lstm 및 복잡 활동 처리를 사용하는 반려 동물의 배설 행동 검출 방법 및 시스템
JP6003962B2 (ja) 動物用の生体情報取得システム
KR101491774B1 (ko) 소 행동형 발정인식 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20170921

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210622

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210623

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210817

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210909