JP2019044876A - トロイダル変速機 - Google Patents

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幸宏 西尾
Yukihiro Nishio
幸宏 西尾
寛哲 徳永
Hiroaki Tokunaga
寛哲 徳永
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【課題】入力ディスクや出力ディスク及びパワーローラに不要な力が負荷されないようにして伝達効率低下を抑制することが可能で、高効率なトロイダル変速機を提供する。【解決手段】3自由度回転可能継手部と、モータ部と、モータ部の回転を直動に変換して3自由度回転可能継手部に伝達する直動機構部とを備えたトロイダル変速機である。各パワーローラの進退位置を同期して位置決め制御する制御コントローラと、各パワーローラの回転速度を検出する回転速度検出部とを備える。回転速度検出部にて検出した各パワーローラの回転速度が一致するように、制御コントローラは、直動機構部の進退位置オフセット量を調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、トロイダル変速機に関する。
トロイダル式無段変速機(トロイダル変速機)は、入力側と出力側の2枚のディスクが平行に配置され、その間に複数のパワーローラ(コマのようなもの)が強い力で挟まれている。パワーローラの傾斜角を変化させるとそれに応じて2枚のディスクの回転数の比も変化し、可変変速比が得られるものである。
このため、トロイダル変速機は、そのパワーローラを移動駆動させる必要がある。この移動駆動として、通常、油圧サーボ等を有する油圧制御装置が用いられる。しかしながら、このような油圧制御装置を用いれば、油圧ポンプ、電磁弁、油圧シリンダ、及び油圧回路等を必要とした。このため、装置全体の大型化を招くとともに、油圧ポンプは消費電力が大きく、コスト高となっていた。
そこで、近年では、小型化及び消費電力低減のために、モータ部の動力でパワーローラを傾動させて変速を行うトロイダル変速機が提案されている(特許文献1及び特許文献2)。
特開2010−144743号公報 特開2012−225408号公報
ところで、特許文献1及び特許文献2に記載のものでは、モータ部動力によって、パワーローラを傾動させる場合、モータ部回転角度を所定の位置に位置決め制御して変速動作することになる。このような方法では、組み付け誤差や入力軸の回転速度、出力軸負荷による装置に変形により、パワーローラの傾斜角は一意に定まらず、減速比がシフトするため、所定の変速比に設定するのが比較的困難であった。
特に、特許文献2には、複数個のモータを使用したものが開示されている。このように複数個のモータを用いれば、モータを同期して駆動させ、パワーローラを同じ角度に傾転させて変速をおこなう必要がある。しかし、機械部品の加工誤差や組み付け誤差等により、各パワーローラがキャビティ内の正しい位置にいない状態でモータを同期駆動させて変速動作を行うと、各パワーローラの傾転角度がそれぞれ異なる角度で動力を伝達するため、入力ディスクや出力ディスクおよびパワーローラに不要な力がかかり伝達効率を低下させることがある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて、入力ディスクや出力ディスク及びパワーローラに不要な力が負荷されないようにして伝達効率低下を抑制することが可能で、高効率なトロイダル変速機を提供するものである。
本発明のトロイダル変速機は、入力ディスクと出力ディスクとこれらのディスク間に挟持される複数のパワーローラとを有するバリエータと、パワーローラの回転中心のディスクの移動及びパワーローラの傾転を可能とするパワーローラ駆動機構を備え、このパワーローラ駆動機構は、3自由度回転可能継手部と、モータ部と、モータ部の回転を直動に変換して3自由度回転可能継手部に伝達する直動機構部とを備えたトロイダル変速機であって、各パワーローラの進退位置を同期して位置決め制御する制御コントローラと、各パワーローラの回転速度を検出する回転速度検出部とを備え、回転速度検出部にて検出した各パワーローラの回転速度が一致するように、制御コントローラは、前記直動機構部の進退位置オフセット量を調整するものである。
本発明のトロイダル変速機によれば、各パワーローラの回転速度が一致するので、入力ディスクや出力ディスク及びパワーローラに不要な力がかからず、伝達効率低下を抑制することが可能となる。しかも、油圧機構(油圧ポンプ、油圧シリンダ、及び油圧回路等からなる機構)を用いないので、装置全体のコンパクト化を図ることができる。また、モータ部の動力によってパワーローラを傾動させるものであり、消費動力を小さくできる。
さらに、ローラ駆動機構は、3自由度回転可能継手部と、モータ部と、モータ部の回転を直動に変換して3自由度回転可能継手部に伝達する直動機構部とを備えたものであるので、パワーローラの傾動を滑らかにかつ正確に行うことができる。
前記パワーローラの回転速度を検出する回転速度検出部を前記パワーローラの回転を支持する軸受構造部に設けることができる。このように、回転速度検出部を軸受構造部に設けることによって、回転速度検出部をパワーローラの近傍に配設することが可能で、正確なパワーローラの回転速度の検出が可能となる。しかも、コンパクト化にも寄与する。
回転速度検出部の検出用センサは、磁気式回転検出器、電磁気式回転検出器、又は光学式回転検出器のいずれかを用いることができる。すなわち、検出用センサとして種々のセンサを用いることができ、装置設計性に優れる。
パワーローラをその軸心廻りに回転可能に支持する支持部と、この支持部から延びる支持ロッドとを有する支持部材を備え、支持部材の支持ロッドを、両ディスクの軸心に直交する軸に対して角度を持つキャスタ配置とするのが好ましい。このように設定することによって、安定してパワーローラを傾動させることができる。
本発明のトロイダル変速機では、装置全体のコンパクト化を図ることができるとともに、消費動力を小さくでき、しかも、伝達効率低下を抑制することが可能で、高効率なトロイダル変速機を提供することができる。
本発明のトロイダル変速機の全体簡略構成図である。 図1に示すトロイダル変速機のバリエータの要部拡大断面図である。 図1に示すトロイダル変速機のパワーローラ駆動機構とパワーローラとを示す簡略図である。 図1に示すトロイダル変速機の入力ディスクとパワーローラとの関係を示す簡略図である。 図1に示すトロイダル変速機の入力ディスクと出力ディスクとパワーローラ駆動機構との関係を示す簡略図である。 図1に示すトロイダル変速機の第1の回転速度検出部を示す断面図である。 図1に示すトロイダル変速機の第2の回転速度検出部を示す断面図である。 本発明の他のトロイダル変速機のバリエータの断面図である。
以下本発明の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。本発明に係るトロイダル変速機は、入力ディスク1と出力ディスク2とこれらのディスク1,2間に挟持されるパワーローラ3とを有するバリエータ4(図2参照)と、パワーローラ3の回転中心Oのディスク1,2の半径方向への移動及びパワーローラ3の傾転を可能とするパワーローラ駆動機構5(図3参照)を備えている。なお、ディスク1,2の半径方向とは、換言すれば、ディスク1,2が対向する方向に垂直な面に対して平行な方向である。
バリエータ4は、図2に示すように、入力軸11と、この入力軸11と一体的に回転する前記入力ディスク1と、この入力ディスク1をこの入力ディスク1に対向する出力ディスク2側へ押圧する押圧構造部12と、出力ディスク2の裏面側に配設される歯車機構部13とを備える。
押圧構造部12は、押圧板15と、この押圧板15の反入力ディスク側の押え体16と、押圧板15の入力ディスク側の保持板17とを有するものである。この場合、入力軸11は、一方の端部の外周面には、雄ねじ18aが形成され、この雄スプライン18aに押え体16が外嵌されて、この押え体16の内径側の雌ねじ部16aが入力軸11の雄ねじ部18aに螺合している。また、押え体16には、ネジ孔16bが設けられ、ネジ孔16bにネジ部材(図示省略)が螺着されることによって、押え体16が入力軸11に固定される。
このように、押え体16と入力軸11とを螺着することによって、押圧板15及び保持板17を介して、入力ディスク1の外面(背面)1bが出力ディスク2側へ押圧される。雄ねじ18aよりも先端側(反入力ディスク側)に小径部11aが形成され、この小径部11aに軸受19が装着されている。入力ディスク1の反押圧構造部側には、パワーローラ3の傾斜を規制する受け部材20が配設されている。
また、入力ディスク1の内径面に雌スプライン1cが形成され、これに対向して、入力ディスク1が外嵌される入力軸11の対応部位に雄スプライン18bが形成されている。このため、入力軸11の雄スプライン18bに入力ディスク1の雌スプライン1cが嵌合している。このため、入力ディスク1は、入力軸11の軸線方向に沿ってスライドすることができる。また、入力ディスク1の表面(出力ディスク対向面)に環状円弧面1aが設けられ、入力ディスク1の裏面(反出力ディスク対向面)は平坦面1bとされている。なお、平坦面1bは、ディスク1,2が対向する方向に垂直な面である。
歯車機構部13は、出力ディスク2の裏面側に配設される平歯車21と、平歯車21の内径側に配設されるラジアル軸受22と、平歯車21の反出力ディスク側に配設されるスラスト軸受23とを備える。この場合、平歯車21の内径面にキー溝穴21aが形成され、かつ、出力ディスク2の裏面の平坦面2b側には、出力ディスク2の貫通孔24の外周側にキー溝(図示せず)およびキー25が設けられ、この平歯車21のキー溝穴21aに出力ディスク2のキー25が嵌合している。なお、キー溝穴21aおよびキー25はそれぞれ雌スプラインおよび雄スプラインとしてもよい。
また、出力ディスク2の表面(入力ディスク対向面)に環状円弧面2aが設けられている。なお、出力ディスク2の中心孔2cは、この出力ディスク2が外嵌される入力軸11の外径面よりも大径とされている。
また、ラジアル軸受22は、平歯車21を回転支持する歯車支持中間部材26を介して平歯車21を回転支持している。この歯車支持中間部材26は、短円筒状の胴部26aと、この胴部26aの一方の開口端側の内鍔部26bとからなる。スラスト軸受23の一方の軌道輪23aは、歯車支持中間部材26の反ディスク側と当接し、径方向位置が規定されている。この場合、軸受22の内輪22aが入力軸11に外嵌され、軸受22の外輪22bが収納体である歯車支持中間部材26の胴部26aに内嵌される。また、出力ディスク2の内面側には、パワーローラ3の傾斜を規制する受け部材27が配設されている。
このため、入力ディスク1が回転すれば、パワーローラ3を介して減速されてその回転力が出力ディスク2に伝達され、この出力ディスク2が回転する。出力ディスク2が回転すれば、平歯車21が回転する。
この入力軸11の出力ディスク側の端部は、軸受機構30を介して枢支されている。軸受(アンギュラ玉軸受)31と、この軸受31を収納するハウジング32とを備える。すなわち、ハウジング32は、入力軸に外嵌されるスペーサ33と、軸受31とスラスト軸受との位置を規定する位置決め部材34とを有するものである。スペーサ33は、短筒状の本体部33aと、反出力ディスク側に設けられる外鍔部33bとからなる。また、短筒状の本体部33aの孔部は、出力ディスク側の小径孔部33a1と反出力ディスク側の大径部33a2とからなり、大径部33a2に入力軸11の基部ボス部11bが遊嵌状に嵌合している。
位置決め部材34は、短円筒状の胴部34aと、この胴部34aの一方の開口端側の内鍔部34bとからなる。この場合、軸受31の内輪31aがスペーサ33に外嵌され、軸受31の外輪31bが位置決め部材34の胴部34aに内嵌されている。そして、内輪31aの反ディスク側の端面がスペーサ33の外鍔部のディスク側の端面に当接している。また、外輪31bのディスク側の端面が、位置決め部材34の内鍔部34bの内端面に当接している。また、この位置決め部材34の内鍔部34bの外端面(ディスク側の端面)の内径側には、スラスト軸受23の他方の軌道輪23bが嵌合している。
ところで、パワーローラ3は、図4に示すように、周方向に沿って所定ピッチで配設される3個を有するものであり、各パワーローラ3は、支持部材35にて支持されている。支持部材35は、パワーローラ3をその軸心O(図5参照)廻りに回転可能に支持する支持部35aと、この支持部35aから延びる支持ロッド35bとを有する。支持部35aは、一対の側板36,36と、この側板36,36を支持ロッド側で連結する連結部37とを有し、側板36,36にパワーローラ3を介在させて、軸部材38で回転自在に支持している。
パワーローラ駆動機構5は、図3に示すように、支持部材35の支持ロッド35bに連結される3自由度回転可能継手部40と、これに連結される直動機構部41と、この直動機構部41の回転力を伝達するモータ部42とを備える。継手部40は例えば球面継手にて構成できる。また、直動機構部41は、ボールねじやすべりねじ等のねじ機構、又はラック・ピニオン機構等の回転直動変換機構と、減速機等を組み合わせたもの等で構成できる。なお、このパワーローラ駆動機構5にはこれを支持するリンク機構(図示省略)が連結されている。
入力ディスク1の環状円弧面1aと出力ディスク2の環状円弧面2aと対向(対面)し、断面円形のキャビティ44が形成され、各パワーローラ3は、その中心Oがこのキャビティ44の中心にあって、かつ、この中心を通るセンタ軸LS(図2参照)を中心に回転する。
図5に示すように、パワーローラ3の支持部材の軸線L5を、入力ディスク1の軸心L1に垂直な軸線L3に対し角度(キャスタ角)αを持つキャスタ角配置する。このようにキャスタ角配置とすると、各パワーローラ駆動機構5のパワーローラ3を両ディスク1,2の接線方向にシフトさせることにより、パワーローラ3の回転方向と入力ディスク1および出力ディスク2との回転方向の差により、ディスクの接触面から力が作用し。この力に基づき、パワーローラ3が傾斜して入力ディスク1および出力ディスク2との接触点の半径が変わって、回転速度比が変わり、無段に連続して変速することができる。ここでパワーローラ3を両ディスク1,2の接線方向にシフトさせることはパワーローラ駆動機構5の直動機構部41を進退させることを意味する。すなわち、図5において、直動機構部41の先端位置dがストロークSだけ延びて先端位置d´となれば、支持部材35の軸線がL5´となり、キャスタ角がα´となる。
なお、パワーローラ3の外周面は、両ディスク1,2の環状円弧面1a,2aに摺接するので、パワーローラ3の外周面3aの曲率半径を、ディスク1,2の環状円弧面1a,2aの曲率半径よりも小さく設定するのが好ましい。
パワーローラ3は、具体的には、パワーローラ駆動機構5の3自由度回転可能継手部40に連結固定されたフォーク(支持部材35の支持部35a)に組込まれた軸受51、52に回転支持される(図6及び図7参照)。すなわち、支持部35aの側板36,36にそれぞれ貫孔36a、36aが設けられ、この貫孔36a、36aにそれぞれ軸受51、52が嵌合される。そして、支持部35aの側板36,36の貫孔36a、36aの外方端部に設けられた凹部36a1,36a1に嵌合する止め輪39,39が、各軸受外輪51a,52aに係合している。また、各軸受内輪51b,52bは軸部材38を構成するボルト部材53が嵌挿され、このボルト部材53にナット部材54が螺着されることによって、パワーローラ3側に固定される。
ところで、このトロイダル変速機は、図1に示すように、各パワーローラ3の進退位置を同期して位置決め制御する制御コントローラ45と、各パワーローラ3の回転速度を検出する回転速度検出部46(46A,46B,46C)とを備える。
制御コントローラ45は、パワーローラ回転速度演算部47と、パワーローラ位置補正量演算部48と、パワーローラ位置変換部49と、各パワーローラ駆動機構のモータ部42(42A,42B、42C)のモータ制御部50(50A,50B,50C)とを備える。
図6に示すように、軸部材38と支持する軸受51、52等にて構成される軸受構造部Mにはパワーローラ3の回転速度を検出する回転速度検出部46(46A,46B,46C)が付設されている。この場合、回転速度検出部46は、軸受52に内輪52b側に固定される磁気エンコーダ55と、軸受52に外輪52a側に固定される磁気センサ56とを備えたものである。
磁気エンコーダ55は、ボルト部材53の頭部53aに外嵌されて、軸受52の内輪52bの外周コーナ部に嵌着されている。また、軸受52の外輪52aの内周コーナ部に装着部材57が装着され、この装着部材57の支持部57aに、磁気エンコーダ55のセンサ対向部55aに対峙するように、磁気センサ56が固定されている。
また、磁気エンコーダ55に代えて、センサ対向部が凹凸面となる歯車としたり、円周方向にN極とS極が交互に着磁された磁気パルサーリング(多極永久磁石)としたりできる。磁気式回転検出器である磁気センサとは、磁石や電流が発生する磁気や地磁気などの大きさ、方向を検知することができるセンサであり、ホール素子を用いたもの、磁気抵抗素子を用いたもの、さらには、永久磁石、検出コイル、及びヨークより構成されるものである。検出器としては、渦電流式検出器(渦電流の変化を検出するもの)を用いてもよい。
図7の回転速度検出部46(46A,46B,46C)では、フォーク35aに付設される電磁気式回転検出器60と、軸部材38であるボルト部材の頭部に付設される検出歯車61とを備えたものである。電磁気式回転検出器は、検出歯車の歯先に近接させ、回転速度に比例した周波数の信号を発生するものであり、永久磁石、検出コイル、及びヨーク等により構成されている。このため、ヨークの近傍で磁性体が近づくと、検出コイルを通過する磁束が変化し、変化分に比例した周波数の誘起電圧が検出コイルに生じる。磁束は周波数f=回転速度(r/min)×歯数/60(Hz)の脈動をするので、これが検出器の回転信号として出力されることになる。検出歯車61に代えて、磁気パルサーリング(多極永久磁石)を用いてもよい。
また、検出器(検出センサ)として、光学式回転検出器を用いてもよい。光学式回転検出器は、検出器内に、光源(LED)、受光素子(フォトトランジスタ)、およびアンプ等が内蔵されている。このため、光源から発光されたパルス光は、検出歯車61等に反射されて、受光素子であるフォトトランジスタの出力を交流増幅回路で、適当なレベルに増幅した後、検波回路で整流、積分を行ない、直流電圧に変換する。
次に、このトロイダル変速機の動作を図1を用いて説明する。各パワーローラ駆動機構5のモータ部42は制御コントローラ45により同期位置決め制御される。この制御コントローラ45はバリエータ4の目標減速比に応じてパワーローラ位置変換部49でパワーローラ目標位置を算出する。一方、パワーローラ回転速度検出部46からのセンサ信号をパワーローラ回転速度演算部47で各パワーローラ回転速度を算出し、各パワーローラ3の回転速度が一致するように各パワーローラ位置の進退オフセット量を算出する。
モータ制御部50ではパワーロ−ラ目標位置とパワーローラ位置の進退オフセット量の和に応じてモータ部位置を算出し、パワーローラ駆動機構5のモータ部42を位置決め制御する。オフセット量の算出は、以下の2つの方法がある。第1の方法に、3つのパワーローラ回転速度が全て異なる場合に、速度が2番目に早いパワーローラ3の回転速度に合わせるようにオフセット量を算出する方法である。第2の方法に、1つのパワーローラ3の回転速度が異なる場合は、残り2つのパワーローラ回転速度に合わせるようにオフセット量を算出する方法である。なお、図1において、3つあるパワーローラ3を、第1のパワーローラ3と第2のパワーローラ3と第3のパワーローラ3と呼び、第1オフセット量とは、第1のパワーローラ3に対するオフセット量であり、第2オフセット量とは、第2のパワーローラ3に対するオフセット量であり、第3オフセット量とは、第3のパワーローラ3に対するオフセット量である。
オフセット量はパワーローラ駆動機構の取付け方向やキャスタ角度に依存し、幾何学的設計値や実験値から算出することになる。(ここで、パワーローラ駆動機構5の取付け方向に依存するとは、直動機構部41が前進したときにパワーローラ回転速度が減速するように配置したパワーローラ駆動機構5を、入力ディスク1および出力ディスク2の面に対し、パワーローラ駆動機構5の取付け方向を180°反転させると、直動機構部41が前進したときにパワーローラ回転速度が増速することを意味する。)
ところで、制御コントローラ45における、パワーローラ回転速度演算部47とパワーローラ位置補正量演算部48とパワーローラ位置変換部49とモータ制御部50等はマイクロコンピュータにて構成できる。ここで、マイクロコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)を中心としてROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等がバスを介して相互に接続されたものである。また、目標減速比等が入力されて記憶している記憶装置が接続されている。記憶装置は、HDD(Hard Disc Drive)やDVD(Digital Versatile Disk)ドライブ、CD−R(Compact Disc-Recordable)ドライブ、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)等からなる。なお、ROMには、CPUが実行するプログラムやデータが格納されている。マイコンとは、家電製品や電子機器の制御などに使われる、一つの半導体チップにコンピュータシステム全体を集積したLSI製品である。CPU、メモリ、入出力回路、タイマー回路などを一つの集積回路に格納した製品で、単体でコンピュータとしての一通りの機能を有する。マイクロコンピュータを含む制御システムを「マイコンシステム」あるいは「組み込みシステム」(エンベッドシステム:embedded system)という。
本発明のトロイダル変速機によれば、各パワーローラ3の回転速度が一致するので、入力ディスク1や出力ディスク2及びパワーローラ3に不要な力がかからず、伝達効率低下を抑制することが可能となる。このため、高効率なトロイダル変速機を提供することができる。しかも、油圧機構(油圧ポンプ、油圧シリンダ、及び油圧回路等からなる機構)を用いないので、装置全体のコンパクト化を図ることができる。また、モータ部42の動力によってパワーローラ3を傾動させるものであり、消費動力を小さくできる。
さらに、ローラ駆動機構5は、3自由度回転可能継手部40と、モータ部42と、モータ部42の回転を直動に変換して3自由度回転可能継手部40に伝達する直動機構部41とを備えたものであるので、パワーローラ3の傾動を滑らかにかつ正確に行うことができる。
パワーローラ3の回転速度を検出する回転速度検出部46をパワーローラ3の回転を支持する軸受構造部Mに設けることができる。このように、回転速度検出部46を軸受構造部Mに設けることによって、回転速度検出部46をパワーローラ3の近傍に配設することが可能で、正確なパワーローラ3の回転速度の検出が可能となる。しかも、コンパクト化にも寄与する。
回転速度検出部46の検出用センサは、磁気式回転検出器、電磁気式回転検出器、又は光学式回転検出器のいずれかを用いることができる。すなわち、検出用センサとして種々のセンサを用いることができ、装置設計性に優れる。
パワーローラ3をその軸心廻りに回転可能に支持する支持部35aと、この支持部35から延びる支持ロッド35bとを有する支持部材35を備え、支持部材35の支持ロッド35bを、両ディスク1,2の軸心に直交する軸に対して角度を持つキャスタ配置とすることが好ましい。このように設定することよって、安定してパワーローラ3を傾動させることができる。
ところで、前記図1に示すバリエータ4として、キャビティ44が一つであったが、図8に示すように、キャビティ44が二つでダブルキャビティタイプであってもよい。この場合も、パワーローラ3の進退位置を同期して位置決め制御する制御コントローラ45と、各パワーローラ3の回転速度を検出する回転速度検出部46とを備えたものであり、回転速度検出部46にて検出した各パワーローラ3の回転速度が一致するように、制御コントローラ45は、直動機構部41の進退位置オフセット量を調整するものである。
また、入力ディスク1,1の内径面には雌スプライン1cが形成され、各入力ディスク1,1が外嵌される入力軸11の部位には、雄スプライン18b,18bが形成されている。そして、各入力ディスク1,1は、その雌スプライン1cに入力軸11の雄スプライン18b,18bが嵌合している。出力ディスク2、2の中心孔2c,2cは、この出力ディスク2、2が外嵌される入力軸11の外径面よりも大径とされている。
このため、このダブルキャビティタイプのトロイダル変速機においても、図1等に示すシングルキャビティタイプのトロイダル変速機と同様の作用効果を奏することになる。しかも、ダブルキャビティタイプは、2つのトロイダル変速機を並列に配置した構成となっており、同じサイズのディスク・パワーなら2倍の動力を伝えることができる。さらに、ダブルキャビティタイプでは、2つのキャビティが向かい合わせとなる配置のため、軸方向にかかる力がそれぞれキャンセルされ、大きな荷重を受けるスラスト軸受が不要となる利点がある。ダブルキャビティタイプの効率はシングルキャビティタイプの効率より優位であり、高効率を必要とする自動車用のトランスミッションにこのダブルキャビティタイプが最適となる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、一のキャビティ44内のパワーローラ数の増減は任意であり、直動機構部とモータ部とを組み合わせたリニアモータ部と、継手部材とで、パワーローラ駆動機構5を構成してもよい。
1 入力ディスク
2 出力ディスク
3 パワーローラ
4 バリエータ
5 パワーローラ駆動機構
35 支持部材
35a フォーク(支持部)
35b 支持ロッド
40 自由度回転可能継手部
41 直動機構部
42 モータ部
45 制御コントローラ
46 回転速度検出部

Claims (4)

  1. 入力ディスクと出力ディスクとこれらのディスク間に挟持される複数のパワーローラとを有するバリエータと、パワーローラの回転中心のディスクの移動及びパワーローラの傾転を可能とするパワーローラ駆動機構を備え、このパワーローラ駆動機構は、3自由度回転可能継手部と、モータ部と、モータ部の回転を直動に変換して3自由度回転可能継手部に伝達する直動機構部とを備えたトロイダル変速機であって、
    各パワーローラの進退位置を同期して位置決め制御する制御コントローラと、各パワーローラの回転速度を検出する回転速度検出部とを備え、回転速度検出部にて検出した各パワーローラの回転速度が一致するように、制御コントローラは、前記直動機構部の進退位置オフセット量を調整することを特徴とするトロイダル変速機。
  2. 前記パワーローラの回転速度を検出する回転速度検出部を前記パワーローラの回転を支持する軸受構造部に設けたことを特徴とする請求項1に記載のトロイダル変速機。
  3. 回転速度検出部の検出用センサは、磁気式回転検出器、電磁気式回転検出器、又は光学式回転検出器のいずれかを用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトロイダル変速機。
  4. パワーローラをその軸心廻りに回転可能に支持する支持部と、この支持部から延びる支持ロッドとを有する支持部材を備え、支持部材の支持ロッドを、両ディスクの軸心に直交する軸に対して角度を持つキャスタ配置とすることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のトロイダル変速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110752791A (zh) * 2019-10-28 2020-02-04 北京动力机械研究所 一种一拖三作动装置的位置实时同步控制系统及方法

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