JP2019042053A - 磁気共鳴イメージング装置及び信号抑制方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置及び信号抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】空間選択と周波数選択の両方を行う抑制パルスの精度を向上し、精度高く信号抑制された画像を得る。【解決手段】複数の空間選択RFパルスの間に周波数選択RFパルスを含む抑制パルスを、本撮像のエコー取得時におけるT2減衰を考慮して最適化する。この最適化された抑制パルスを用いて、FOVを分割した複数の撮像を行い、複数の撮像で得た画像を結合する。パラレルイメージングにおいては、倍速数に応じて適切なFOV分割処理を行い、g−ファクタを改善する。【選択図】図3

Description

本発明は、磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という)に関し、特に信号を抑制する技術に関する。
MRIにおける拡散強調イメージング(DWI)から発展した手法として、IDS(image domain segmented)DWIという方法がある。IDS(Reduced FOVともいわれる)は撮像視野(FOV)を位相エンコード方向に分割して撮像した結果をつなぎ合わせる方法である。IDS−DWIの実現のためには、分割された撮像領域(選択領域)以外からの折り返しを防ぐために、はみ出しの少ない撮像領域の選択が必要である。
撮像領域選択の手法には、特定のRFパルスを用いて所望の領域のみを励起する2D励起(非特許文献1、特許文献1、2など)、撮像領域外信号抑制(OVS:outer volume suppression)(非特許文献2)など様々な手法があるが、OVSはメインのEPIシーケンスの変更がなくなり、従来通りの画質と安定性を維持しやすい。非特許文献2では、抑制パルスとして、複数のスライス選択パルス(以下、PreSatパルスという)を用いることで抑制効果を向上させることや、プリサチパルスに先立って周波数選択パルス即ち脂肪抑制パルス(以下、FatSatパルス)を印加して撮像領域の脂肪を抑制することが記載されている。なおFatSatについては、例えば非特許文献3にB1不均一に対応して最適化する技術が開示されている。
米国特許公開2016/0307301号 米国特許公開2016/0231409号
High−Resolution Diffusion−Weighted Imaging of the Breast with Multiband 2D Radiofrequency Pulses and a Generalized Parallel Imaginig Reconstruction. Valentina Taviani, Marcus T. Alley, Suchandrima Banerjee, Dwight G. Nishimura, Bruce L. Daniel, Shreyas S.Vasanawala, and Brian A. Hargreaves Magnetic Resonance in Medicine 77:209−220 (2017) Reduced Field−of−View MRI Using Outer Volume Suppression for Spinal Cord Duffusion Imagning. B.J.Wilm, J. Svensson, A. Henning, K.P. Pruessmann, P. Boesiger, and S.S. Kollias Magnetic Resonance in Medicine 57:625−630(2007). Frequency−Selective FatSuppression Radiofrequency Pulse Train to Remove Olefinic Fats. Takayuki Abe Appl. Magn. Reson. (2013)44:1213−1221
非特許文献2に記載された技術では、抑制パルス後に印加される励起パルス印加時において、残留する縦磁化が最小となるように複数のスライス選択パルスを最適化する。しかしこの技術でも抑制効果は十分とは言えない。これは複数のスライス選択パルスに先立ってFatSatパルスを印加しているが、脂肪の横緩和時間T2は短いため励起パルス印加時点で脂肪抑制が不完全になるためと考えられる。一方、PreSatパルスであるスライス選択パルスの後にFatSatパルスを印加した場合には、OVSの効果が損なわれる。
本発明は、空間選択と周波数選択の両方を行う抑制パルスの精度を向上することを課題とする。特に、撮像領域を分割して撮像し、その後各撮像の画像を結合する撮像方法(IDS)において、抑制領域の精度を高めること、さらには、抑制領域の不完全性を補い、実質的に抑制領域からの信号を含まない高精度な結合画像を得ることを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、一連のRFパルスからなる空間選択パルスと、その途中で印加される周波数選択パルスを含む抑制パルスを用いる。この抑制パルスは、各パルスのフリップ角(FA)や印加間隔が、周波数選択パルスの影響を受ける組織と受けない組織との両方が良く抑制されるように調整されている。
また本発明は、抑制パルスを用いて分割された複数の撮像視野(FOV)についてそれぞれ撮像することで得られた画像を結合する際に、抑制パルスによる抑制効果を最大化するように分割及び結合処理を行う。
すなわち、本発明の一つの態様は、抑制パルスとして空間選択パルス及び周波数選択パルスを含むパルスシーケンスを実行し、被検体に設定された複数の撮像視野から、当該撮像視野以外の領域の信号を抑制して核磁気共鳴信号を収集する撮像部と、前記撮像部が収集した各撮像視野の核磁気共鳴信号を用いて画像を作成する画像作成部と、を備え、前記抑制パルスは、複数の前記空間選択パルスと、2つの前記空間選択パルスの間に挟まれた周波数選択パルスと、を含み、前記空間選択パルス及び周波数選択パルスの各パルス間隔、及び、前記空間選択パルスのフリップ角及び波形の少なくとも一方を調整することにより最適化された抑制パルスであることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置である。
また本発明の他の一つの態様は、撮像視野を分割し、分割された複数の撮像視野について、空間選択パルス及び周波数選択パルスを含む抑制パルスを用い、撮像視野以外の信号を抑制する、磁気共鳴イメージングにおける信号抑制方法であって、前記抑制パルスとして、複数の前記空間選択パルスと、2つの前記空間選択パルスの間に挟まれた周波数選択パルスと、を含み、前記空間選択パルス及び周波数選択パルスのパルス間隔、及び、前記空間選択パルスのフリップ角及び波形の少なくとも一方を調整することにより最適化された抑制パルスを用いる信号抑制方法である。
本発明によれば、空間選択と周波数選択の両方を行う抑制パルスの精度を向上することができる。
本発明が適用されるMRI装置の一例の全体構成を示す図。 実施形態のMRI装置の処理の概要を示すフロー図。 第一実施形態のMRI装置の信号処理部の機能ブロック図。 FOVの分割と結合を説明する図。 信号抑制RFパルスを含むパルスシーケンスの一例を示す図。 (a)、(b)は、それぞれ信号抑制RFパルスを含むパルスシーケンスの他の例を示す図。 第一実施形態の抑制パルス最適化の手順の一例を示すフロー。 第一実施形態のMRI装置における撮像条件ユーザー設定のためのGUIの一例を示す図。 第一実施形態の抑制パルス最適化の手順の他の例を示すフロー。 第一実施形態における抑制パルスの調整結果の結果を示す図で、(a)は周波数選択型抑制パルスのFAが0度の場合、(b)は90度の場合を示す。 第一実施形態の変形例における、RFパルスの波形の調整を説明する図。 (a)は第二実施形態におけるFOVの分割と結合を説明する図、(b)は結合に用いる重みの一例を示す図。 (a)は第二実施形態の変形例1におけるFOVの分割と結合を説明する図、(b)は結合に用いる重みの他の例を示す図。 第二実施形態の変形例2を説明する図。 (a)は第三実施形態の、(b)は第四実施形態の、(c)は第五実施形態の、画像作成部の機能ブロック。 第三実施形態における、位置歪が生じている場合のFOVの分割と結合を説明する図。 第三実施形態における歪補正の手順の一例を示すフロー。 第四実施形態におけるパラレルイメージングの際の抑制領域を説明する図。 第四実施形態におけるパラレルイメージングの際の抑制領域を説明する図。 信号抑制RFパルスを含むパルスシーケンスの例。 第四実施形態の変形例における抑制領域設定を説明する図。 第五実施形態における抑制領域推定の手順の一例を示すフロー。 第五実施形態における抑制領域の推定を説明する図。 第五実施形態における抑制領域の推定を説明する図。 第五実施形態における抑制領域の推定を説明する図。 第五実施形態における抑制領域推定の手順の他の例を示すフロー。
最初に、本発明が適用されるMRI装置の全体概要を、図面を参照して説明する。図1は、本発明に係るMRI装置の一実施形態の全体構成を示すブロック図である。このMRI装置は、NMR現象を利用して被検体の断層画像を得るもので、静磁場発生部2と、傾斜磁場発生部3と、送信部5と、受信部6と、信号処理部7と、シーケンサ4と、中央処理装置(CPU)8とを備えている。なお以下の説明では、静磁場発生部2、傾斜磁場発生部3、シーケンサ4、送信部5、及び受信部6を総括して撮像部100ともいう。
静磁場発生部2は、被検体1の周りの空間に均一な静磁場を発生させるもので、永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生装置を備える。発生する磁場の方向により、垂直磁場方式、水平磁場方式などがあり、本発明はいずれの方式にも適用できる。
傾斜磁場発生部3は、MRI装置の座標系(静止座標系)であるX、Y、Zの3軸方向に傾斜磁場を印加する傾斜磁場コイル9と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源10とから成り、シーケンサ4からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源10を駆動することにより、X、Y、Zの3軸方向に傾斜磁場Gx、Gy、Gzを印加する。これら3軸方向の傾斜磁場の組み合わせにより、任意の方向の傾斜磁場を発生することができる。例えば、撮影時には、スライス面(撮影断面)に直交する方向にスライス方向傾斜磁場パルス(Gs)を印加して被検体1に対するスライス面を設定し、そのスライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2つの方向に位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(Gf)を印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報をエンコードする。
シーケンサ4は、高周波磁場パルス(以下、「RFパルス」という)と傾斜磁場パルスをある所定のパルスシーケンスで繰り返し印加する制御手段で、CPU8の制御で動作し、被検体1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信部5、傾斜磁場発生部3、および受信部6に送る。
送信部5は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために、被検体1にRFパルスを照射するもので、高周波発振器11と変調器12と高周波増幅器13と送信側の高周波コイル(送信コイル)14aとを備える。高周波発振器11から出力されたRFパルスをシーケンサ4からの指令によるタイミングで変調器12により振幅変調し、この振幅変調されたRFパルスを高周波増幅器13で増幅した後に被検体1に近接して配置された送信コイル14aに供給することにより、RFパルスが被検体1に照射される。
受信部6は、被検体1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(受信コイル) 14bと信号増幅器15と直交位相検波器16とA/D変換器17とを備える。送信コイル14aから照射された電磁波によって誘起された被検体1の応答のNMR信号が被検体1に近接して配置された受信コイル14bで検出され、信号増幅器15で増幅された後、シーケンサ4からの指令によるタイミングで直交位相検波器16により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器17でディジタル量に変換されて、信号処理部7に送られる。
信号処理部7は、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等を行うもので、その機能の一部はCPU8により実現される。信号処理部7(CPU8)が行う処理には、被検体1の画像再構成や被検体の特性を示す数値の演算、受信コイル感度等の装置の特性を用いた信号や処理結果の補正などが含まれる。
信号処理部7は、光ディスク、磁気ディスク等の外部記憶装置18と、CRT等からなるディスプレイ19と、トラックボール又はマウス、キーボード等から成る操作部20とを備えている。受信部6からのデータがCPU8に入力されると、CPU8が信号処理、画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体1の断層画像をディスプレイ19に表示すると共に、外部記憶装置18の磁気ディスク等に記録する。CPU8は、上述した処理を行う計算部として機能するとともにシーケンサ4や装置全体の制御を行う制御部として機能する。
操作部20は、MRI装置の各種制御情報や信号処理部7で行う処理の制御情報を入力するもので、ディスプレイ19に近接して配置され、操作者がディスプレイ19を見ながら操作部20を通してインタラクティブにMRI装置の各種処理を制御する。
なお、図1において、送信側の高周波コイル14aと傾斜磁場コイル9は、被検体1が挿入される静磁場発生部2の静磁場空間内に、垂直磁場方式であれば被検体1に対向して、水平磁場方式であれば被検体1を取り囲むようにして設置されている。また、受信側の高周波コイル14bは、被検体1に対向して、或いは取り囲むように設置されている。
送信コイル14aと受信コイル14bとは、別個の高周波コイルでもよいが、一つの高周波コイルが送信コイル14aと受信コイル14bを兼ねる場合もある。また送受信を兼ねる全身用コイルと、それとは別の局所コイル等の高周波コイルを組み合わせて用いる場合も有る。
本実施形態のMRI装置による撮像では、所望のFOVを分割し、分割された複数のFOVをそれぞれ撮像し、各FOVで得た画像を合成する。この際、分割されたFOVに相当する撮像領域から所望の組織の信号を取得するために、撮像領域以外の信号および所望の組織以外の信号を抑制するために、空間選択パルス及び周波数選択パルスを含む抑制RFパルス(以下、単に抑制パルスという)が用いられる。抑制パルスは、撮像領域を励起する励起RFパルス(以下、単に励起パルスという)に先立って印加される。抑制パルスは、空間選択パルス及び周波数選択パルスの集合体と見ることができ、全体として、抑制効果を向上するように最適化されたものである。最適化の詳細は後述することとし、MRI装置の撮像及び信号処理の概要を、図2のフローを参照して説明する。
まずMRI装置の静磁場空間に被検体1を配置し(S101)、撮像パラメータを設定する(S102)。撮像パラメータは、パルスシーケンスを作成するために必要なエコー時間(TE)、繰り返し時間(TR)、FOV等であり、本実施形態では、本ステップにおいてFOVを分割した撮像に設定する処理(以下、FOV分割処理という)(S1021)が含まれ、FOVの大きさや範囲、抑制領域などが設定される。またパラレルイメージングの場合には、倍速数なども設定される。
次いで設定された条件、撮像パラメータを用いて撮像部100を駆動し撮像を行う(S103)。撮像は、分割されたFOV毎に行う。撮像により得られたNMR信号を用いて、目的とする画像を作成する(S104)。目的とする画像には、プロトン密度画像、拡散強調画像等の強調画像、それら画像から派生する計算値画像などが含まれる。本ステップS104において、信号処理部7は、分割された画像の結合(以下、FOV結合処理という)(S1046)など画像再構成に必要な演算を行い、画像を作成する。
上述した処理を行う信号処理部7の機能ブロック図の一例を図3に示す。図3に示すように、信号処理部7は、大きく分けて、撮像条件を設定する撮像設定部30と、設定された撮像条件を用いて撮像のパルスシーケンスを作成するシーケンス作成部40と、画像作成部50と、を有する。撮像設定部30は、FOV分割部31及び信号抑制設定部32を含み、画像作成部50はFOV結合部51を含む。
上述した信号処理部7の機能は、CPU8に備えられたメモリ(記憶部)やCPU8に組み込まれたプログラム等のソフトウェアを実行することで実現することができる。またその一部の機能をASICやFPGAなどのハードウェアで実現してもよい。
以上の概要を踏まえ、以下、信号処理部7が行う処理の各実施形態を説明する。
<第一実施形態>
本実施形態は、FOVを位相エンコード方向に複数のFOVに分割し、分割された小さいFOV毎に撮像を行い、FOV毎の画像を結合する。撮像の際に、空間選択パルス及び周波数選択パルスで構成される抑制パルスを含むパルスシーケンスを実行し、撮像領域以外の領域からの信号を抑制するとともに脂肪からの信号(以下、脂肪信号という)を抑制する。なお抑制パルス後に続く撮像を、以下、本撮像といい、本撮像のパルスシーケンスを抑制パルスと区別して本撮像パルスシーケンスという。
まず、本実施形態におけるFOVの分割と結合を、FOVを2分割する場合を例に、図4により説明する。まず撮像条件設定ステップにおいて(図2:S102)、FOV分割処理が設定されると、FOV分割部31は設定されたFOVを、設定された分割数に分割し、信号抑制設定部32は、各分割FOVについて信号抑制すべき領域を設定し、シーケンス作成部40に渡す。シーケンス作成部40は、ユーザーが選択した或いは検査プロトコル等によって定められたパルスシーケンスと設定された撮像条件(撮像パラメータ及びFOV分割処理を含む)を用いて、シーケンサ4が実際に送信部5や傾斜磁場発生部3を駆動するためのシーケンスを作成する。
図4に示す例では、2回の撮像を行い、撮像1では本来のFOVの上半分を抑制し、下半分をFOVに設定する。撮像2では下半分を抑制し、上半分をFOVに設定する。各撮像では、抑制が不十分だと各画像に折り返しが生じるので、高精度な抑制パルスを用いて信号抑制を行う。画像作成部50は撮像1と撮像2とでそれぞれ画像を作成し、FOV結合部51で各分割FOVの画像を結合し、本来のFOVの画像を得る。
信号を抑制するパルスシーケンスの一例を図5及び図6に示す。図5中、Gsは本撮像のスライス方向、Gpは位相エンコード方向、Gfはリードアウト方向の傾斜磁場である。図6(a)、(b)では、傾斜磁場軸は省略している。また励起パルス600以降は本撮像シーケンスであり、図5では励起と受信のみを、図6では励起のみを示し、他の傾斜磁場等は省略している。以下、図5のパルスシーケンスを例にして抑制パルスを説明する。この例では抑制パルス500は、5個の空間選択パルス501〜505と1個の周波数選択パルス510からなり、周波数選択パルス510は、一連の空間選択パルスの途中、図では4番目に印加される。
空間選択パルス501〜505は本撮像の位相エンコード方向に空間選択するため、Gp方向にスライシング傾斜磁場301〜305を印加する。また抑制パルスのエコーが生じないようにスポイラー傾斜磁場201〜206を印加する。この際、複数パルスによるエコーを生じないよう同じ軸にスポイラーを印加するときは倍々で大きさを変化させる。例えば、あるスポイラーの大きさを1とするとき、残りのスポイラーの大きさは2,4、8、…とする。このように抑制パルス500を印加した後、本撮像シーケンスの励起パルス600及びGs方向の傾斜磁場700が印加され、設定されたTEでエコー信号を計測する。
抑制パルス500は、この励起パルス600の印加時点において、FOV外の信号および撮像領域の所定の組織の信号が十分抑制されるように、最適化されている。最適化では、抑制すべき信号の最大値が最小となるように、パルス間隔ΔT1〜ΔT5、及び各空間選択パルスのフリップ角FA1〜FA5を調整する。その際、周波数選択パルス510の影響を受ける組織も受けない組織も抑制されるように、周波数選択パルス510のフリップ角FAaを0から設定されたFAである90度またはそれ以上まで変化させて調整する。また、信号関数では、励起から受信を行うまでの時間TEのT2減衰も信号抑制の1ファクタとして考慮する。
最適化は、例えば、信号関数を用いたシミュレーション結果を確認しながら人が調整しても良いし、一般的な最適化の手法で残っている横磁化が最小になるようなFAと印加間隔を探しても良い。以下、最適化の手法による調整について、図7のフローを参照して説明する。
まずステップS201で、空間選択パルスのFA1〜FA5と各パルスの印加間隔ΔT1〜ΔT5と、周波数選択パルス510とその後の空間選択パルス504とのパルス間隔ΔTaを初期設定する。図6(a)に示したように、周波数選択パルスが複数ある場合には、それぞれについて、パルス間隔ΔTa、ΔTb・・・を初期設定する。
次にステップS202で、これら初期値を用いて次式(1)の信号関数fを用いて、残留する縦磁化の強度(最大値)を算出する。式(1)中、FAa、FAb・・・は周波数選択パルスが複数ある場合の各フリップ角であり、B1は照射磁場強度の相対値で1のときに設定したFAでの照射になるとする(以下、同じ)。
Figure 2019042053
ここで、関数Mzは、抑制パルス印加後に残っている縦磁化の大きさを意味しており、ブロッホ方程式から求めることができる。exp(−TE/T2)は最終的に受信される信号のT2減衰を意味している。計算を簡便にするために、T2=T1としても良い。一般にT2<T1であるので、T2=T1と置くことで、計算を簡便にするのみならず、最も長いT2を想定した計算が可能となる。
なお、ステップS202で残りの磁化の最大値を計算する際、次式(2)のように周波数選択の対象(例えば脂肪)と対象外(例えば水)に存在するプロトンの密度DF(DensityFat)、DW(DensityWater)を考慮しても良い。
Figure 2019042053
ここでは、FAaを変化させて最大値を考える代わりに、水と脂肪の式を分けている。また、水は周波数選択の影響を受けないので、水の式fwaterではFAa、FAb、ΔTa、ΔTbの引数を無くしている。
また信号関数Mzは厳密なブロッホ方程式を用いずに、フリップ角FAのRFパルスによる縦磁化はcos(FA)になるものとして計算しても良い。その場合、説明を簡単にするために、例えば図6(b)に示した、空間選択パルスが2個、周波数選択パルスが1個の場合を示すと、Mzは式(3)のようになる。
Figure 2019042053
ステップS202の計算において、関数fの引数であるTEは、最適化処理を行う際に、図8に示すような設定画面でユーザーの入力を受け入れて、ユーザーが入力したTEに応じて最適なFA1、FA2、…、ΔT1、ΔT2、…を計算してもよいし、予め設定しておいた値を使用するようにしても良い。
次に、ステップS203で繰り返し計算を終了するか判定するために、ステップS202で求めた残りの磁化が許容範囲に収まっているかどうか判定する。収まっている場合には終了し、収まっていない場合には、ステップS204で残りの磁化が最も急に降下する方向にFAとΔTを変更してステップS202に戻る。このようにステップS202からS204を繰り返し、残りの磁化が最小になるように最適化を行う。
なお図7に示すフローでは、最急降下法により繰り返し演算で最適化を行ったが、図9に示すような総当たり法或いはいくつかの候補となるFA及びΔTを用いて、上述した残留磁化の計算を行い(S301)、最も残留磁化が小さいFA及びΔTの組み合わせを選択してもよい(S302)。
このようにして抑制パルスを調整した結果を図10(a)及び(b)に示す。両図において、横軸は縦緩和時間T1、縦軸はB1である。本撮像のエコー時間TEを87msとしたときに残っている横磁化の大きさ(%)を等高線で示している。この例では、横緩和時間T2=T1として、残っている横磁化の最大値を見積もっている。図10(a)は周波数選択パルスのFAa=0度の場合(即ち、脂肪抑制なし)、図10(b)はFAa=90度の場合を示している。調整はB1=0.8〜1.2、T1=0.018〜4秒、FAa=0又は90で1%以内に抑制されている。
なお、ここでは、抑制パルスを複数のRFパルスにわけて調整する場合を説明したが、一連のRFパルスと傾斜磁場パルスを一つのパルスと考えて波形全体を調整しても良い。
また、抑制パルスの最適化は、信号処理部7が撮像に先立って行うようにしてもよいし、予めMRI装置とは別の計算機等で行い、各パラメータが調整された抑制パルスを記憶装置等に保存し、撮像に際し、シーケンス作成部40がそれを読み込んでパルスシーケンスに組み込んでもよい。
上述したように調整された抑制パルスを用いた分割FOV毎の撮像と、画像の結合については、図2のフローに示したとおりである。
本実施形態によれば、空間選択パルスと周波数選択パルスとTEにおける減衰をあわせて抑制効果を考えることで、効果的な印加タイミングとFAに調整することができ、十分な抑制効果を得ることができる。
なお本実施形態の説明において、FOVの分割例として2分割の場合を示したが、分割数は2に限定されず3以上であってもよい。
<第一実施形態の変形例>
第一実施形態では、抑制パルス500を構成するRFパルスのパルス間隔とFAを調整する場合を示したが、本変形例では、さらにRFパルス形状も調整する。
RFパルスによって励起される領域(すなわちここでは抑制される領域)の励起プロファイルは、RFパルスがsinc形状の場合、図11の下側に示すような矩形(台形)となるが、励起領域の異なる複数のRFパルスを混ぜて同時に印加した場合、図11の上側に示すように、スライス方向のプロファイルが変化しやすい。
本変形例では、複数のRFパルス、図5の例では、5つの空間選択パルス501〜505について、最適化によって調整されたFA1〜FA5の比が成り立つようにパルス形状を調整し、それぞれのプロファイルが同等になるようにする。パルス形状の調整は、例えば、FA1〜FA5の比が成り立つようなプロファイルを指定して、非特許文献4の方法でRFパルスを作成しても良いし、各RFパルスのFAの比を制約条件とし、ブロッホ方程式から計算されるプロファイルの差が最小となるようにパルス形状を最適化しても良い。
Parameter Relations for the Shinnar−Le Roux Selective Excaitation Pulse Design Algorithm. John Pauly, Patrick Le Roux, Dwight Nishimura, Albert Macovski IEEE Transactions on Medical Imaging, Vol. 10, No. 1,53−65, March 1991
本変形例によれば、RFパルス波形の調整を加えることにより各RFパルスによる抑制プロファイルを揃えることができ、抑制領域の精度をさらに向上することができる。
以上の第一実施形態とその変形例で説明した抑制パルスの最適化を基本として、さらにFOV分割処理や結合処理において抑制領域の精度を高めるための実施形態を以下説明する。
<第二実施形態>
本実施形態でも、FOVを分割して撮像すること、分割FOVごとの撮像において、空間選択パルスと周波数選択パルスとを含む最適化された抑制パルスを用いることは第一の実施形態と同様である。本実施形態では、分割されたFOVが重なりを持つことと、各分割FOVについて得られた画像に重みをかけて結合する点が異なる。すなわち、図3に示すFOV分割部31及びFOV結合部51の処理が異なる。以下、第一実施形態と異なる点を中心に本実施形態を説明する。ここでも本来のFOVを2分割する場合を例とする。
本実施形態におけるFOV分割とFOV結合を、図12(a)に示す。図示するように、撮像1のFOV1は本来のFOVの下側の領域、撮像2のFOV2は本来のFOVの上側の領域であるが、両者は本来のFOVの中央を含む領域が重複する。このように一部が重複するようにFOV分割部31が設定することで境界部分を滑らかにつなげることが可能となり、境界部分の画質劣化を防ぐことができる。
FOV結合部51は、撮像1及び撮像2で得られた画像を結合する際に、重複部分について、それぞれの画像に重みをかけて結合する。分割方向の位置をx、撮像1の輝度値をf1(x)、撮像2の輝度値をf2(x)、撮像1にかける重みをw1(x)、撮像2にかける重みをw2(x)、結合する関数をg(f1,f2)とすると、結合された画像の輝度値f(x)は以下の式(4)であらわされる。
[数4]
f(x) = g( f1(x)×w1(x), f2(x)×w2(x) ) (4)
結合する関数gは自由に設定できるが、例えば、図12(b)のように直線状に変化する重みにし、
[数5]
g( f1×w1, f2×w2 )=f1×w1+ f2×w2
とすれば、滑らかにつなぎ合わせることができる。
また、信号抑制などによる撮像1のFOV内のプロファイル変化p1(x)、撮像2のFOV内のプロファイル変化p2(x)を補正するように考慮しても良い。この場合、例えば、
[数6]
f(x) = g( f1(x)×w1(x)÷p1(x), f2(x)×w2(x)÷p2(x) )
でつなぎ合わせても良い。この方法は抑制プロファイルがなだらかなときにもつなぎ目での信号をフラットにできるという効果がある。
また、MIP(Maximum Intensity Projection)でつなげても良い。つまり、
[数7]
g(fw1,fw2) = max(fw1,fw2)
としても良い。この方法は抑制領域を知らなくてもつなぎ合わせることができ、抑制領域がずれた場合にもつなぎ合わせることができるようになるという効果がある。
本実施形態によれば、最適化された抑制パルスにより抑制領域の精度を向上するという効果に加えて、画像のつなぎ合わせ部分に幅を持たせられ滑らかな結合が可能になるという効果が得られる。
<第二実施形態の変形例1>
第二実施形態では、重複部分の画像を重み付け加算し結合する場合を説明したが、図13のように、撮像1の画像については、本来のFOVの下半分の重みを1、それ以外を0とし、撮像2の画像については、本来のFOVの上半分の重みを1、それ以外を0とし、単純につなぎ合わせてもよい。これは実質的に第一実施形態の場合と同様の結合である。
<第二実施形態の変形例2>
第二実施形態では、二つの画像を重複させた場合を説明したが、図14に示すように、抑制領域をずらしながら撮像を繰り返し、各撮像の画像を加算してもよい。この場合には、加算の効果とつなぎ目を滑らかにする効果の両方が得られる。
<第三実施形態>
本実施形態の基本的な処理は第二の実施形態と同様であるが、抑制領域及び撮像領域の位置の歪を補正することが異なる。即ち、本実施形態の画像作成部50は、図15(a)に示すように、FOV結合部51に加えて歪補正部52を備える。
理想的には、傾斜磁場は空間に対し線形であるが、現実には傾斜磁場コイルの不完全性等により僅かながら非線形となる。この場合、図16に模式的に示すように画像に歪が生じる。また画像の歪は渦電流や静磁場の不均一によっても生じる。このような歪が生じた状態で、歪を考慮せずに図示するような重みw1、w2をかけると、抑制された領域を撮像FOVとして扱ってしまい、境界部分で画像が欠けてしまう。各撮像のFOVに十分大きな重なりを持たることでこの問題を防ぐことができるが、そうすると信号のある領域を大きく削ってしまうことになり撮像効率が悪くなる。本実施形態では、歪を補正することで最低限の重なりを維持する。
歪補正手法は、公知の手法を採用することができ、特に限定されないが、例えば、傾斜磁場について予め傾斜磁場マップを取得しておき、これを用いて位置の歪みを補正する手法を用いることができる。傾斜磁場マップの歪はそのまま位置の歪に対応するので位置歪を補正することができる。静磁場の不均一は別途取得した静磁場マップから公知の手法(例えば下記の非特許文献5記載の手法)で位置歪を補正することができる。
An Inverse Problem Approach to the Correction of Distortion in EPI Images. Patrice Munger, Gerard R. Crelier, Terry M. Peters, and G. Bruce Pike, IEEE TRANSACTIONS ON MEDICAL IMAGING, VOL. 19, NO. 7, JULY 2000, 681−689
この場合の画像作成部50の処理(図2:S104)は、図17に示すように、撮像毎に画像再構成(S104−1)、歪補正(S104−2)、FOV結合処理(S1046)の順序で行われる。本実施形態でも、分割するFOVに重複部分がある場合には、FOV結合処理において、第二実施形態で説明したような種々の重みを設定することができる。
本実施形態によれば、静磁場の不均一及び傾斜磁場の非線形に起因する位置歪によって、結合後の画像に欠損が生じることを防止することができる。
<第四実施形態>
本実施形態は、基本的な処理は第一、二、三の実施形態と同様であるが、本撮像をパラレルイメージングで行うこと、FOV分割処理設定(図2:S1021)においてパラレルイメージングでのSNRが改善するように信号抑制領域を設定することが特徴である。このため画像作成部50は、図15(b)に示すように、パラレルイメージング展開部(折り返し除去部)53を備える。パラレルイメージング展開部53は、設定されたパラレルイメージングの倍速率に応じて、受信コイルの感度分布を用いた公知のパラレルイメージングに基づく演算(SENSE法やGRAPPA法など)を行い、信号を間引くことによって生じる折り返しを展開する。
パラレルイメージングの撮像自体は公知の技術であるので、以下、本実施形態におけるFOV分割処理設定について説明する。
まず、第一実施形態と同様にFOVを2分割して、図18のように抑制領域を設定した場合、4倍速のパラレルイメージングでは折り返しにより2点のみ重なる。このときのパラレルイメージングの展開は、FOVを半分のFOVに変更することで2倍速のパラレルイメージングの展開となる。このため、FOVを変更せずに4倍速のパラレルイメージングの展開を行った場合よりg−ファクタが改善されるが、展開する2点の距離が近いため、依然としてg−ファクタは高い。
本実施形態では、展開される点の距離が遠くなるように抑制領域を設定することで、g−ファクタを改善し、SNRを向上させる。具体的には、図19に示すように、本来のFOVに対し、互いに隣接しない2つの抑制領域を設定し、折り畳まれる2点間の距離が遠くなるようにする。
抑制領域を複数の領域に設定した場合の抑制パルス(図5:500)としては、一つの空間選択パルスで一つの領域を抑制するようにして、抑制する領域の異なるパルスを順番に印加する方法もあるが、一つのRFパルスで複数の領域を抑制することも可能であり、その方が効率が良い。一つのRFパルスで複数の領域を抑制する方法自体は、周波数の異なるRFパルスを混ぜて印加するなどの従来法が適用できる。
このように抑制領域を設定して4倍速のパラレルイメージングを行った場合、図18の場合と同様に、折り返しにより2点が重なるだけなので、実質2倍速のパラレルイメージングとして展開することができ、しかも展開する2点の距離が図18の場合と異なり遠いので、g−ファクタは2倍速のパラレルイメージングと同等になる。なお図19では、このように抑制領域を設定した場合にも2倍速のパラレルイメージングとして展開することができることを説明するため、データを並べ替えてから展開する方法を示しているが、2倍速のパラレルイメージングとして展開する方法はこの方法に限らない。
展開後にFOV結合部51にて、画像を結合することは他の実施形態と同様である。
本実施形態によれば、パラレルイメージングに適用した場合に、抑制領域を適切に設定することによりg−ファクタを改善し、パラレルイメージングにおけるSNRを改選することができる。また本実施形態では抑制領域の精度が高いことが要求されるが、抑制パルスとして第一実施形態で説明したような最適化された抑制パルスを用いることで、パラレルイメージングの画質を向上することができる。
なお、本実施形態の適用においては、図20のように、空間選択パルスのみからなる抑制パルスも用いることが可能である。
<第四実施形態の変形例>
第四実施形態では、分割するFOVに重なりがない場合を示したが、本変形例では、例えば第二実施形態の変形例2のように、分割されたFOVに重なりを持たせて、3以上の撮像を行う。その際、抑制領域の数を減らせられるようにFOVを拡大することが異なる。それ以外の処理は第四実施形態と同様である。以下、撮像回数が3回の場合を例に、第四実施形態と異なる点を説明する。
撮像を3回とし、図21に示すように、信号抑制領域が互いに隣接しないようにFOV分割設定処理を行う。この場合、パラレルイメージングのSNRを2倍速相当にしようとすると、図21の上の図のように、抑制領域を最大3領域に分割する必要がある。これら抑制領域を全て抑制するためには、抑制パルス(空間選択パルス)として重ね合わせるRFパルス数が増えることになる。RFパルス数が増加しても同じピークパワーとするには印加時間が増え、望ましいパルス間隔が満たすのが難しくなる。また、RFパルスの重ね合わせではなく、一つのRFパルス(空間選択パルス)で一つの領域を抑制する場合は、RFパルスが増えるという問題になり、抑制精度の向上が難しくなる。
従って、本変形例では、図21の下の図のようにFOVを拡大し、抑制領域の数が増加しないようにする。図示する例では抑制領域は2領域で済み、抑制パルスの印加時間を短くできる。なお、本来のFOVの位相エンコード方向の外側(図21の上下端)に被検体が無いとする。そのため、パラレルイメージングの展開すべきピクセル数を減らし、SNRを改善できる。また、FOVの拡大とともにエンコード数を増やして元の分解能を維持しても良い。
<第五実施形態>
本実施形態の基本的な構成及び処理は第四の実施形態と同様であるが、図15(c)に示すように、本実施形態は、画像作成部50に抑制領域推定部54が追加され、画像作成処理において、実際に抑制された領域を推定する処理が加わる点が異なる。第三の実施形態では図16に示すような歪が生じているときに、傾斜磁場マップや静磁場マップから歪を補正して、抑制領域を本来の領域に補正する例を示したが、ここではそのようなマップ無しに抑制領域が歪んだ結果どのような領域になったかを求め、その結果を反映した画像の結合、パラレルイメージングの場合にはパラレル展開を行う。
本実施形態における、画像作成の具体的な処理の流れを図22のフローチャートを参照して説明する。ここではパラレルイメージングの場合を例に説明する。
まず、ステップS1041で抑制領域を利用しない通常のパラレル展開を行う。すなわち、折り返し除去部53は、抑制領域も撮像領域と同様に扱い、4倍速の撮像に対しては4倍速の展開を行う。次に、展開された画像に対し、ステップS1042で第三実施形態と同様の歪補正を行う。この歪補正は、S1041で展開した画像から抑制領域を推定する際に推定の精度を高めるために行うためのものであり、完全な補正である必要はなく、ある程度の補正を行えばよい。このステップを省略することも可能である。
次にステップS1043で、必要に応じて歪補正された展開画像を用いて、抑制領域推定部54が実際に信号が抑制されている領域(抑制領域)を推定する。基本的にはこの時点で再構成されている画像の画素値が小さいところを抑制領域とすれば良いが、高速な処理にするか、安定した処理にするかなど優先すべき条件に応じて適切な公知の領域判定の画像処理を用いれば良い。なお、複数の処理を用意して、画像再構成時にユーザーによる条件設定を受け付け、ユーザーが抑制領域の推定処理を選択したときに、優先すべき条件を設定可能にしてもよいし、撮像時の条件として優先すべき条件を設定可能にしてもよい。
推定処理は様々な処理が考えられるが、例えば、高速な処理としては、画素ごとの処理で画素値が閾値以下の領域を抑制領域とする方法がある。この方法は高速だが、ノイズの大きい画像では抑制領域と非抑制領域の画素値がオーバーラップするので、閾値では領域を判断できなくなるという問題は起こりうる。
より安定した処理としては、抑制領域の境界位置をパラメータとして境界位置を推定する方法を採用しても良い。この方法を、図23を参照して説明する。図23は、複数の撮像(撮像1及び撮像2)で得た画像の1ライン分の画素値を示し、境界位置をp1、p2、p3とし、撮像1の位置xでの画素値をm1(x)、撮像2の位置xでの画素値をm2(x)としている。p1、p2、p3が正しい境界位置であれば、つなぎ合わせた画像には抑制領域が含まれず、次式で表される画素値の合計は最大となるはずである。
Figure 2019042053
よって、Mを最大とするようなp1、p2、p3を探せば良い。なお、p1、p2、p3は撮像1と撮像2で異なっても良い。例えば図24のように抑制領域に重なりがある場合は重なり分だけずらして、撮像2では
p1’=p1+Δ1
p2’=p2+Δ2
p3’=p3+Δ3
という境界位置にしても良い。
この処理を画像のラインごとに行う。ただし、通常の撮像であれば歪は連続的に生じるので、ラインごとにp1、p2、p3が大きく変化しないようにスムージングを行っても良い。または、p1、p2、p3を探すときに、隣のラインのp1、p2、p3から大きく変わらないように制限しても良い。そのような制限を設けることにより、境界に被検体が存在せずMを最大とするp1、p2、p3が境界を表現しないときにも境界位置の推定が安定する。その際、被検体が存在しないラインから探し始めて間違ったp1、p2、p3を基準にしてしまわないように、
Σm1(x) + Σm2(x)
が大きいラインから処理を初めても良い。さらに、求めた境界位置での画素値が小さいときには結果を捨てて、別のラインの処理に移ってもよいし、外側のラインなど被検体が存在しないラインではp1、p2、p3を外挿してもよい。
また、通常の撮像であれば抑制領域は大きくは歪まないので、設定された抑制領域を元に抑制領域のずれを探しても良い。
このようにステップS1043でラインごとに境界位置を推定することによって抑制領域を推定した後、ステップS1044で、推定された抑制領域に基づき、歪量を求める。このステップでは、推定した抑制領域の、設定した抑制領域からのずれを求め、これを画像の歪量とする。
具体的には、図25に示すように、斜線で示す推定抑制領域が、抑制領域として設定した位置からずれている場合、位相エンコード方向のあるライン上の位置p1、p2における歪量をdp1、dp2とする。その他の位置の歪量は補間により決定する。補間は線形補間でも良いし、滑らかになるようにそのほかの一般的な補間方法を用いても良い。なお、このステップは省略可能であり、その場合は、抑制領域を推定した後、ステップS1045に進む。
ステップS1045では、ステップS1043で推定した抑制領域を用いて第四の実施形態と同様のパラレル展開を行い、実質的に倍速数の少ないパラレル展開を行う。
ここで、ステップS1044で歪量を求めた場合には、その歪を考慮したパラレル展開を行う。具体的には、以下のようになる。説明のため、図25のあるラインL上のパラレル展開を考え、位置pでのチャンネルnのコイル感度をSn(p)とする。また、パラレルイメージングにより位置p1とp2が重なったデータが得られているとする。p1とp2を展開する際、補正しない場合はSn(p1)、Sn(p2)のコイル感度を用いて展開をするが、補正する場合はSn(p1−dp1)、Sn(p2−dp2)のコイル感度を用いて展開する。これにより、歪む前の位置の本来のコイル感度で展開でき、正確な展開となる。さらに、パラレル展開後に位置p1を位置p1−dp1に移動するというように、歪量に応じた変形を行う。これにより歪を補正することができる。
最後にステップS1046でFOVを結合する。
このように本実施形態によれば、実際に抑制された領域を推定し、推定結果に基づいてパラレル展開を行うことで、抑制領域が設定した領域に対し歪んでいた場合にも、抑制領域を含まないように画像結合することができる。
なお、ステップS1043からS1045の処理は、図26に示すように繰り返して少しずつ抑制領域の推定精度を高めても良い。
以上、主として、FOV分割とFOV結合を行う撮像に本発明を適用した実施形態を説明したが、本発明は、所定の領域を抑制するとともに脂肪抑制等のケミカルシフト抑制を行う撮像であれば、FOV分割及びFOV結合を伴わない撮像であっても適用することができる。また以上の実施形態では、空間選択パルスを構成する複数のRFパルスと周波数選択パルスとを、それぞれ区別可能な個々のRFパルスとして説明したが、これらは全体として一つの抑制パルスとして捉えることができ、本発明が対象とする最適化された抑制パルスは、このような一つの抑制パルスを含むものである。
また本発明は以上説明した個々の実施形態に限定されるものではなく、例えば技術的に矛盾しない限り、各実施形態の構成や手順或いは変形例を他の実施形態に組み合わせたり、本発明において必須ではない構成を省くことも可能である。
2:静磁場発生部、3:傾斜磁場発生部、4:シーケンサ、5:送信部、6:受信部、7:信号処理部、8:中央処理装置(CPU)、14a:送信コイル、14b:受信コイル、18:外部記憶装置、19:ディスプレイ、20:操作部、30:撮像設定部、31:FOV分割部、32:信号抑制領域設定部、40:シーケンス作成部、50:画像作成部、51:FOV結合部、52:歪補正部、53:折り返し除去部、54:抑制領域推定部。

Claims (14)

  1. 抑制パルスとして空間選択パルス及び周波数選択パルスを含むパルスシーケンスを実行し、被検体に設定された複数の撮像視野から、当該撮像視野以外の領域の信号を抑制して核磁気共鳴信号を収集する撮像部と、
    前記撮像部が収集した各撮像視野の核磁気共鳴信号を用いて画像を作成する画像作成部と、を備え、
    前記抑制パルスは、複数の前記空間選択パルスと、2つの前記空間選択パルスの間に挟まれた周波数選択パルスと、を含み、前記空間選択パルス及び周波数選択パルスの各パルス間隔、及び、前記空間選択パルスのフリップ角及び波形の少なくとも一方を調整することにより最適化された抑制パルスであることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記最適化された抑制パルスは、前記周波数選択パルスの所定のフリップ角を条件として最適化されていることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記最適化された抑制パルスは、当該抑制パルス印加後に印加される励起パルスの印加時点における、前記周波数選択パルスの影響を受ける組織及び影響を受けない組織の信号強度を最小化するように最適化されていることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記最適化された抑制パルスは、励起パルスの印加後の横緩和時間を加えた信号関数を用いて最適化されていることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記画像作成部は、撮像視野毎の画像を結合する結合部を備えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  6. 請求項5に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記複数の撮像視野は互いに一部が重複するものであり、
    前記結合部は、撮像視野毎の画像に重みをつけて結合することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  7. 請求項5に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記画像作成部は、前記撮像視野毎の画像の歪みを補正する歪補正部を備え、
    前記結合部は、前記歪補正部により歪みが補正された画像を結合することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  8. 請求項5に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記パルスシーケンスは、位相エンコード方向の信号収集を間引くパラレルイメージングのパルスシーケンスであり、
    前記画像作成部は、撮像視野毎の画像の作成において、画像の折り返しを展開する折り返し除去部を有し、前記結合部は前記折り返し除去部で折り返しが展開された画像を結合することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  9. 請求項8に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記撮像部は、パラレルイメージングの倍速数に応じて、撮像領域と信号が抑制される領域とを分割して、信号抑制された撮像を行うことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  10. 請求項5に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記抑制パルスによる抑制領域を推定する抑制領域推定部をさらに備え、
    前記結合部は、前記抑制領域推定部により推定された抑制領域を除いて画像を結合することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  11. 請求項8に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記抑制パルスによる抑制領域を推定する抑制領域推定部をさらに備え、
    前記抑制領域推定部は、前記折り返し除去部により折り返しを展開した画像の画素値に基づき抑制領域を推定し、
    前記結合部は、前記抑制領域推定部により推定された抑制領域を除いて画像を結合することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  12. 撮像視野を分割し、分割された複数の撮像視野について、空間選択パルス及び周波数選択パルスを含む抑制パルスを用い、撮像視野以外の信号を抑制する、磁気共鳴イメージングにおける信号抑制方法であって、
    前記抑制パルスとして、複数の前記空間選択パルスと、2つの前記空間選択パルスの間に挟まれた周波数選択パルスと、を含み、前記空間選択パルス及び周波数選択パルスのパルス間隔、及び、前記空間選択パルスのフリップ角及び波形の少なくとも一方を調整することにより最適化された抑制パルスを用いることを特徴とする信号抑制方法。
  13. 請求項12に記載の信号抑制方法であって、
    撮像視野からの信号収集を、位相エンコード方向の信号収集を間引くパラレルイメージングで行い、
    その際、撮像視野毎に、パラレルイメージングの倍速数に応じて、撮像領域と信号抑制領域とを分割することを特徴とする信号抑制方法。
  14. 請求項13に記載の信号抑制方法であって、
    信号を抑制して得た画像について、データの並べ替えを行った後、パラレルイメージングに基づく折り返し展開を行い、各撮像視野の画像を結合することを特徴とする信号抑制方法。
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