JP2019041409A - パラメトリックスピーカ - Google Patents

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Abstract

【課題】低音でも歪が少なく、十分な音量で出力することが可能なパラメトリックスピーカを提供する。【解決手段】パラメトリックスピーカは、入力信号を第1周波数帯域および第2周波数帯域に分割し、それぞれを周波数変調して第1変調信号および第2変調信号を生成する。第1超音波素子は第1変調信号に応じた超音波を放射し、第2超音波素子は第2変調信号に応じた超音波を放射する。【選択図】図1

Description

本発明は、パラメトリックスピーカに関する。
多数の超音波素子をアレイ状に配列して、高い指向性を実現したパラメトリックスピーカが一般的に知られている。このようなパラメトリックスピーカでは、可聴音の低域の音量を上げようとすると、可聴音の歪が大きくなることが知られている。
この点から、特許文献1は、パラメトリックスピーカにおいて、音声信号からある周波数以下の成分を除去した後に変調信号を生成することにより、変調波が可聴音に復調される際に歪が発生することを抑制する手法を記載している。
特開2013−126138号公報
しかし、特許文献1では、復調後の歪量が大きい低域成分を予め信号成分から取り除いているため、ソース信号が音楽のような低域成分を含んだものである場合には再生音が音質的に不十分なものとなる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、低音でも歪が少なく、十分な音量で出力することが可能なパラメトリックスピーカを提供することを主な目的とする。
請求項に記載の発明は、パラメトリックスピーカであって、入力される音声信号の第1周波数帯域を通過させる第1フィルタと、前記音声信号の前記第1周波数帯域とは異なる第2周波数帯域を通過させる第2フィルタと、前記第1フィルタを通過した音声信号に基づいて周波数変調した第1変調信号を生成する第1変調信号生成手段と、前記第2フィルタを通過した音声信号に基づいて周波数変調した第2変調信号を生成する第2変調信号生成手段と、前記第1変調信号に応じた超音波を放射する第1超音波素子と、前記第2変調信号に応じた超音波を放射する第2超音波素子と、を備えることを特徴とする。
第1実施例に係るパラメトリックスピーカシステムの構成を示す。 図1に示す周波数変調器の構成を示す。 第1実施例における周波数変調器の変調指数を示す。 超音波素子アレイの構成を示す。 第2実施例に係るパラメトリックスピーカシステムの構成を示す。 第2実施例における周波数変調器の変調指数を示す。
本発明の好適な実施形態では、パラメトリックスピーカは、入力される音声信号の第1周波数帯域を通過させる第1フィルタと、前記音声信号の前記第1周波数帯域とは異なる第2周波数帯域を通過させる第2フィルタと、前記第1フィルタを通過した音声信号に基づいて周波数変調した第1変調信号を生成する第1変調信号生成手段と、前記第2フィルタを通過した音声信号に基づいて周波数変調した第2変調信号を生成する第2変調信号生成手段と、前記第1変調信号に応じた超音波を放射する第1超音波素子と、前記第2変調信号に応じた超音波を放射する第2超音波素子と、を備える。
上記のパラメトリックスピーカは、入力信号を第1周波数帯域および第2周波数帯域に分割し、それぞれを周波数変調して第1変調信号および第2変調信号を生成する。第1超音波素子は第1変調信号に応じた超音波を放射し、第2超音波素子は第2変調信号に応じた超音波を放射する。
上記のパラメトリックスピーカの一態様では、前記第2フィルタは、前記第1フィルタが通過させるよりも低い周波数帯域を通過させ、前記第2変調信号生成手段は、前記第1変調信号生成手段の変調指数を超えない変調指数で前記第2変調信号を生成する。この態様では、入力される音声信号のうちの低域の音声信号を、高域の音声信号の変調指数を超えない変調指数で変調するので、低域の音声信号の再生における歪を抑制することができる。
上記のパラメトリックスピーカの他の一態様では、前記第1超音波素子および前記第2超音波素子は、同一特性を有し、かつ、それぞれ複数存在しており、前記第2超音波素子は、前記第1超音波素子よりも数が多い。この態様では、低域の音声信号を再生するための第2超音波素子の数を多くすることにより、低域と高域の再生音量をバランスさせることができる。
この場合の好適な例では、前記入力される音声信号が、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域において一定の振幅を有している場合には、前記第1超音波素子および前記第2超音波素子より放射される超音波に基づいた可聴音の前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域の音量は一定となる。
上記のパラメトリックスピーカの他の一態様では、前記第1超音波素子および前記第2超音波素子は、同一平面内に混在して配置されている。これにより、超音波素子から放射される低域および高域の超音波ビームの軸が一致し、空間上の任意の位置で低域と高域のバランスを保つことができる。
上記のパラメトリックスピーカの他の一態様では、前記第1変調信号生成手段および前記第2変調信号生成手段は、1つの基準クロックに基づき、周波数が同じで位相が揃った搬送波を周波数変調する。これにより、周波数および位相がずれた超音波が空間中で合成されることにより生じるうなりの発生を防止することができる。
本発明の他の好適な実施形態は、パラメトリックスピーカシステムは、上記のパラメトリックスピーカを2組備え、前記2組のパラメトリックスピーカの前記変調信号生成手段は、いずれも前記1つの基準クロックに基づき、周波数が同じで位相が揃った搬送波を周波数変調する。これにより、ステレオパラメトリックスピーカシステムを構成することができる。
本発明の他の好適な実施形態では、パラメトリックスピーカは、入力される音声信号のそれぞれ異なる周波数帯域を通過させる複数のフィルタと、前記複数のフィルタを通過したそれぞれの音声信号に基づいて周波数変調した変調信号を生成する複数の変調信号生成手段と、前記複数の変調信号生成手段が生成したそれぞれの変調信号に応じた超音波を放射する複数の超音波素子と、を備える。
上記のパラメトリックスピーカは、入力信号を複数の周波数帯域に分割し、それぞれを周波数変調して複数の変調信号を生成する。そして、複数の変調信号により、個別に設けられた超音波素子を駆動して超音波を放射する。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[第1実施例]
(装置構成)
図1は、第1実施例に係るパラメトリックスピーカシステム100の構成を示す。パラメトリックスピーカシステム100は、左右(L/R)の2チャンネルのステレオスピーカシステムである。図1に示すように、パラメトリックスピーカシステム100は、信号処理部10、周波数変調部20、増幅部30、超音波素子アレイ部40に大別される。
信号処理部10は、入力アンプ11L、11Rと、低域用フィルタ12L、12Rと、高域用フィルタ13L、13Rと、低域用レベル調整器14L、14Rと、高域用レベル調整器15L、15Rと、を備える。周波数変調部20は、基準クロック発生器21と、低域用周波数変調器22L、22Rと、高域用周波数変調器23L、23Rとを備える。増幅部30は、低域用アンプ31L、31Rと、高域用アンプ32L、32Rとを備える。超音波素子アレイ部40は、低域用超音波素子アレイ41L、41Rと、高域用超音波素子アレイ42L、42Rとを備える。
このように、基準クロック発生器21が共通である以外、左チャンネルの構成と右チャンネルの構成は同一である。よって、以下では代表してLchのみについて説明する。なお、以下の説明では、左右のチャンネルを区別する必要が無い場合には、各構成要素の添え字を省略する。
入力アンプ11Lは、外部から入力された音声信号を予め設定された増幅率で増幅し、低域用フィルタ12L及び高域用フィルタ13Lへ出力する。なお、入力アンプ11Lは、音声信号の可聴帯域(20Hz〜20kHz)だけを通過させるバンドパスフィルタを兼ねていても良い。
低域通過フィルタ12Lは、所定のカットオフ周波数を有し、入力された音声信号の低域成分を通過させる。高域通過フィルタ13Lは、所定のカットオフ周波数を有し、入力された音声信号の高域成分を通過させる。こうして、入力された音声信号は、低域通過フィルタ12L及び高域通過フィルタ13Lにより低域信号と高域信号とに分離される。
低域用レベル調整器14Lは、低域用フィルタ12Lから入力された低域信号のレベルを調整し、低域用周波数変調器22Lへ出力する。高域用レベル調整器15Lは、高域用フィルタ13Lから入力された高域信号のレベルを調整し、高域用周波数変調器23Lへ出力する。
低域用周波数変調器22Lは、PLL(Phase Locked Loop)回路を付加した周波数変調器である。図2は、低域用周波数変調器22Lと高域用周波数変調器23Lの構成を示す。図2に示すように、低域用周波数変調器22Lは、位相比較器61と、ループフィルタ62と、加算器63と、VCO(Voltage Controlled Oscillator)64と、分周器65とを備える。
基準クロック発生器21は、基準クロックを発生する。位相比較器61は、2つの入力信号の位相差に相当する信号を出力する。ループフィルタ62はローパスフィルタであり、入力信号の低域成分を抽出する。加算器63は、ループフィルタ62からの信号に、音声信号を加算してVCO64へ送る。VCO64は、入力された電圧に対応する周波数の信号を出力する。分周器65は、VCO64の出力信号を所定数(N)で分周し、位相比較器61へ送る。
加算器63への音声信号の入力が無い場合、VCO64は搬送波周波数fcの信号を出力する。この信号を分周器65でN分周した信号と、基準クロック発生器21で生成された基準クロックとが位相比較器61で比較され、それらの差に応じた信号がループフィルタ62へ出力される。ループフィルタ62により不要帯域を除去された信号と、低域用レベル調整器14Lから出力された音声信号とが加算器63で加算され、VCO64に入力される。なお、低域用レベル変調器14Lから出力された音声信号は、低域用周波数変調器22Lによる周波数変調における変調信号となる。
高域用周波数変調器23Lは、低域用周波数変調器22Lと同様に構成されており、位相比較器71と、ループフィルタ72と、加算器73と、VCO74と、分周器75とを備える。高域用周波数変調器23Lは、高域用レベル調整器15Lから出力された高域の音声信号について、上記の低域用周波数変調器22Lと同様に動作する。
こうして、低域用周波数変調器22Lおよび高域用周波数変調器23Lは、それぞれ変調信号の振幅に応じて搬送波周波数fcを偏移させる、いわゆる周波数変調を行う。低域用周波数変調器22Lと高域用周波数変調器23Lは基準クロック発生器21を共用しているため、低域用周波数変調器22Lから出力される低域用周波数変調信号と、高域用周波数変調器23Lから出力される高域用周波数変調信号とは位相が一致している。
ここで、変調信号の周波数を「変調信号周波数fm」と呼び、偏移された周波数を「周波数偏移Δf」と呼ぶ。なお、搬送波周波数fcは20kHz以上の超音波帯域とする。
図1に戻り、低域用アンプ31Lは、低域用周波数変調器22Lから入力される低域用周波数変調信号を所定の増幅率で増幅し、低域用超音波素子アレイ41Lの超音波素子を駆動する。高域用アンプ32Lは、高域用周波数変調器23Lから入力される高域用周波数変調信号を所定の増幅率で増幅し、高域用超音波素子アレイ42Lの超音波素子を駆動する。低域用アンプ31Lおよび高域用アンプ32Lの増幅率は、増幅された周波数変調信号の振幅が超音波素子の定格内となるように予め設定されている。
低域用超音波素子アレイ41Lでは、複数の超音波素子が低域用アンプ31Lに対して並列に接続されている。高域用超音波素子アレイ42Lでは、複数の超音波素子が高域用アンプ32Lに対して並列に接続されている。複数の超音波素子は、パラメトリック効果を得るための120dB以上の音圧を出力できるように、数個から100個程度のアレイに形成されている。効率よく音圧を得るために、搬送波周波数fcに近い共振周波数を持った超音波素子が選定されている。
以上の構成により、超音波素子アレイから出力された超音波に含まれる周波数成分のうち空間に形成される差周波数の音波が、空気の非線形性によって可聴音として復調される。この結果、優れた指向性を持つパラメトリックスピーカが実現される。
なお、上述のように、右チャンネルも同一の構成となっているが、基準クロック発生器21は左右のチャンネルで共用されている。よって、左右チャンネルの低域および高域の搬送波は、その周波数と位相が一致している。このため、周波数および位相のずれた超音波が空間中で加算合成されることにより生じるうなりの発生を回避することができる。
(周波数変調)
次に、低域用周波数変調器22および高域用周波数変調器23における周波数変調について詳しく説明する。
上述のように、低域用周波数変調信号と高域用周波数変調信号は搬送波の位相が同期した変調信号となる。同期させる理由は、別々に送出された低域用周波数変調信号と高域用周波数変調信号により駆動された超音波素子アレイが放射する低域用の超音波と高域用の超音波を空気中で加算合成するためである。仮に非同期の低域用周波数変調信号と高域用周波数変調信号とで超音波素子アレイを駆動すると、位相が流れることによるノイズを発生することになるので好ましくない。
ここで、低域用周波数変調器22での変調指数βLは、高域用周波数変調器23での変調指数βH以下となるようにする。なお、変調指数βは以下の式で表される。
β=Δf/fm (1)
この具体的な方法としては、低域用周波数変調器22と高域用周波数変調器23の電圧−周波数変換特性を異ならせればよい。また、他の方法として、両者の電圧−周波数変換特性は同じとし、低域用レベル調整器14の増幅率を、高域用レベル調整器15の増幅率よりも小さくしてもよい。これにより低域用周波数変調器22へ入力される変調信号の振幅が小さくなるので、低域と高域で同じレベルの音声信号が入力された場合に、低域用周波数変調器22での変調指数βLは、高域用周波数変調器23での変調指数βH以下となるようにすることができる。
次に、低域用周波数変調器22での変調指数βLを、高域用周波数変調器23での変調指数βH以下とすることによる効果について説明する。
一般に、周波数変調では入力される変調信号の振幅に応じて、搬送波周波数fcを偏移させる。すなわち、変調信号の振幅が一定であれば、周波数偏移Δfも一定となる。これにより、変調信号の振幅が一定であれば変調指数βは変調信号の周波数が低いほど大きくなる。
一方、変調指数が大きい場合は高調波歪が大きくなることが知られている。このため、従来のように、低域から高域までの音声信号を1つの周波数変調器で変調するパラメトリックスピーカでは、原理的に低域の歪が大きくなり音質が悪化していた。一般に、歪みに対する人間の検知限は「−26dB」といわれており、この値を維持するためには、音声信号の低域成分を除去する方法しかなかった。このため音楽信号のスピーカとしては低音不足となっていた。
図3は、従来の手法及び第1実施例による周波数変調の変調指数を示す。図3において、グラフ82は従来のように全帯域の音声信号を1つの周波数変調器で変調する場合の変調指数を示し、グラフ81は本実施例において低域と高域の音声信号を別の周波数変調器により周波数変調する場合の変調指数を示している。なお、高域の音声信号の変調指数の最大値βHmaxは、歪が上述の検知限である「−26dB」以下となるように設定される。
図3に示すように、第1実施例では、低域用周波数変調器22での変調指数βLを、高域用周波数変調器23での変調指数βH以下としている。このように、低域の音声信号の変調指数βLを高域の音声信号の変調指数βH以下とすることにより、低域の音声信号についても歪を抑えて再生することができるようになる。
なお、前述の式(1)から理解されるように、変調指数βは、周波数偏移Δfが一定でも、変調信号周波数fmに依存して変化する。よって、本実施例では、図3に示すように、低域の音声信号の変調指数βLは、高域の音声信号の変調指数の最大値βHmax以下に設定される。
(超音波素子アレイ)
次に、超音波素子アレイ部40の構成について説明する。低域用周波数変調器22および高域用周波数変調器23により周波数変調された音声信号は、超音波素子を駆動するための低域用アンプ31および高域用アンプ32によって駆動される低域用超音波素子アレイ41および高域用超音波素子アレイ42により、周波数変調された超音波に変換されて空気中に放射される。これにより、パラメトリックスピーカから音声信号が再生される。
しかし、再生音においては、低域の音量は、前述のように低域の歪みを低減するために変調指数を下げた分、高域の音量より小さくなってしまうことになる。そこで、本実施例では、再生音における低域の音量と高域の音量のバランスを取るため、低域用超音波素子は、高域用超音波素子と同じ構造のものをさらに個数を増やして並列に接続する。即ち、低域用超音波素子アレイ41と高域用超音波素子アレイ42とは、同じ構造の超音波素子を複数並列配置して構成されるが、超音波素子の数が異なる。具体的には、低域用超音波素子アレイ41は、高域用超音波素子アレイ42よりも多数の超音波素子を備えるように構成する。その際、低域用超音波素子と高域用超音波素子の個数の差は、変調指数の差分に対応する。
低域用および高域用超音波素子の個数の決定方法の一例を説明する。まず、低域と高域について、歪が−26dB以下となるように、変調指数βL、βHを決定する。この際、上述のように、低域用周波数変調器22での変調指数βLを、高域用周波数変調器23での変調指数βH以下とする。次に、その変調指数で、再生音における低域の音量と高域の音量とがバランスするように、低域用と高域用の超音波素子の個数を決定する。具体的には、変調指数の比の逆数が超音波素子の個数の比となるように、低域用と高域用の超音波素子の個数をそれぞれ決定する。
図4は、本実施例の超音波素子アレイ部40の一例を示す。この例では、低域用超音波素子アレイ41と高域用超音波素子アレイ42とを一体に形成しており、低域用超音波素子41xの数は、高域用超音波素子42xの数の3倍となっている。なお、上述のように、低域用超音波素子41xと高域用超音波素子42xは、物理的には同一の構造を有しており、入力される周波数変調信号が異なる。即ち、低域用周波数変調信号が入力されているものが低域用超音波素子41xであり、高域用周波数変調信号が入力されているものが高域用超音波素子42xである。
超音波素子アレイから出力される超音波ビームは優れた指向性を持つため、超音波ビームの軸がずれていると、空間上の同一位置での可聴音の音量の低音レベルと高音レベルとのバランスが崩れてしまう。したがって、低域用超音波素子アレイ41と高域用超音波素子アレイ42とは近接して配置することが望ましい。本実施例では、図4に示すように、低域用超音波素子41xと高域用超音波素子42xは、同一平面内に混在するように配置される。これによって、低域と高域の超音波ビームの軸が一致し、空間上の任意の位置での可聴音の低音と高音のバランスを保つことができる。
[第2実施例]
第1実施例では、音声信号を低域と高域に分割して個別に周波数変調し、個別の超音波素子アレイにより再生した。これに対し、第3実施例では、音声信号を低域、中域、高域の3つの帯域に分割し、個別に周波数変調して個別の超音波素子アレイにより再生する。
図5は、第2実施例によるパラメトリックスピーカシステム200の構成を示す。なお、図5においては、左チャンネルの構成のみを示しているが、右チャンネルも同様の構成を有する。なお、第1実施例と同様に、左チャンネルと右チャンネルは、1つの基準クロック発生器21を共用する。
図1と比較するとわかるように、図5に示すパラメトリックスピーカシステム200では、中域の音声信号の処理系が付加されている。中域の音声信号の処理系は、中域用フィルタ16Lと、中域用レベル調整器17Lと、中域用周波数変調器24Lと、中域用アンプ33Lと、中域用超音波素子アレイ43Lとを備える。このように、第2実施例では、入力される音声信号を3帯域に分割し、各帯域毎に周波数変調した信号で対応する超音波素子を駆動する。なお、第2実施例においても、中域用超音波素子アレイ43Lを構成する個々の超音波素子自体は、低域用超音波素子アレイ41Lおよび高域用超音波素子アレイ42Lを構成する超音波素子と同一構造を有し、供給される周波数変調信号のみが異なっている。
図6は、第2実施例における低域、中域、高域の変調指数を示す。具体的に、グラフ83は、第2実施例における各帯域の変調指数を示している。図示のように、第2実施例では、低域および中域の周波数変調器による変調指数が、高域の変調指数以下となるように各帯域の変調指数が設定される。より具体的には、低域の変調指数βLおよび中域の変調指数βMを、高域の変調指数の最大値βHmax以下とする。
第1実施例と同様に、上記のように各帯域の変調指数を設定すると、低域および中域の再生音の音量が高域の再生音の音量よりも小さくなる。そこで、各帯域の音量バランスを保つために、各帯域の超音波素子の数を、「低域>中域>高域」となるようにする。即ち、低域用超音波素子アレイの超音波素子の数を「NL」、中域用超音波素子アレイの超音波素子の数を「NM」、高域用超音波素子アレイの超音波素子の数を「NH」とすると、
NL>NM>NH
となるように各超音波素子の数を設定する。なお、第2実施例においても、各帯域の超音波素子は同一平面内に混在するように配置される。
なお、第2実施例において、どの周波数で音声信号を分割するかは、パラメトリックスピーカに許容する歪の量、配置可能な超音波素子の数などに応じて決定される。第2実施例では、音声信号を3帯域に分割することにより、第1実施例よりも再生音の周波数特性を平坦化することが可能となる。この観点から、さらに分割する帯域を増やし、音声信号を4分割以上として、図1や図5に示すように分割された各帯域毎に処理系を設けてもよい。
10 信号処理部
20 周波数変調部
21 基準クロック発生器
22 低域用周波数変調器
23 高域用周波数変調器
30 増幅部
40 超音波素子アレイ部
100、200 パラメトリックスピーカシステム

Claims (1)

  1. 入力される音声信号の第1周波数帯域を通過させる第1フィルタと、
    前記音声信号の前記第1周波数帯域とは異なる第2周波数帯域を通過させる第2フィルタと、
    前記第1フィルタを通過した音声信号に基づいて周波数変調した第1変調信号を生成する第1変調信号生成手段と、
    前記第2フィルタを通過した音声信号に基づいて周波数変調した第2変調信号を生成する第2変調信号生成手段と、
    前記第1変調信号に応じた超音波を放射する第1超音波素子と、
    前記第2変調信号に応じた超音波を放射する第2超音波素子と、
    を備えることを特徴とするパラメトリックスピーカ。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002354575A (ja) * 2001-04-07 2002-12-06 Daimlerchrysler Ag 超音波に基づいたパラメトリックマルチウェイスピーカシステム
JP2007235930A (ja) * 2006-02-03 2007-09-13 Seiko Epson Corp 超音波スピーカの出力制御方法、超音波スピーカシステム、及び表示装置

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