JP2019041368A - 転送装置、転送システム、転送方法、およびプログラム - Google Patents
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Description
非特許文献1,2に記載のオープンソースソフトウェア等では、複数台のサーバにコントローラを展開し相互に連携・同期しつつ、何れかのサーバに障害が発生しても他のサーバで引き継げるような分散的処理機能が採用されている。
第2の方式は、マネジメントスイッチにより実現されてきたマネジメントネットワークに依存した経路構築機能間の経路情報の交換通信を、データ通信用ポート経由で行えるよう拡張する方式である。第1の方式と同様、転送装置を組合せて構成したネットワークにおいて、データプレーンによる装置間の疎通が維持されている限り、同じ経路を用いた集中制御型と同様に経路情報を交換することが可能となる。
《比較例》
本発明が対象とするOpenFlow技術を用いたネットワークにおいて、比較例の構成の一例を図23に示す。
比較例のクラスタ1Cは、スイッチ4a〜4eと、マネジメントスイッチ3と、OpenFlowコントローラ2a,2bの集合である。以下、各スイッチ4a〜4eを特に区別しないときには、単にスイッチ4と記載する。各OpenFlowコントローラ2a,2bを特に区別しないときには、単にOpenFlowコントローラ2と記載する。
比較例のクラスタ1Cにおけるネットワーク機器の台数は一例であり、この数より多くても少なくてもよい。クラスタ1Cにおけるネットワーク機器は、外部とLeafスイッチで接続されていればよく、スイッチ4a、4e以外のLeafスイッチで外部と接続されてもよい。
比較例のクラスタ1Cは、マネジメントスイッチ3の障害により、転送装置であるスイッチ4a〜4eは全てOpenFlowコントローラ2a,2bと切断される。これによりクラスタ1Cは、外部から送信されたパケットの適切な転送が困難となる。更にデータプレーン6の障害等など、二重故障への対応も不可能となる。
そこで、マネジメントネットワークの障害、特にマネジメントスイッチの単一障害点における障害でネットワーク全体が止まってしまう問題を回避するため、各転送装置内へ予備系統のコントローラを埋め込む実施形態を提案する。
第1の実施形態では、マネジメントネットワーク7の障害発生時に予備系コントローラでルーティングプロトコル機能を始動し、切り替わり時に自律分散的動作をさせる。障害発生後は従来のIPネットワークと同様に自律分散的に各装置が動作するため、継続して運用が可能となる。現在、OSS(Open-source software)で公開されているOpenFlowコントローラのなかには、従来のIP技術を用いた外部ネットワークとの接続を考慮したルーティングプロトコル機能を備えたものがあり、実装的なハードルは低い。しかし、障害前は1つのコントローラが制御を担うため外部ネットワークからは一つの論理ノードとして見えていたものが、自律分散的動作により物理装置単位のノードとして外部から見えてしまうという副作用も生じる。
クラスタ1は、スイッチ4a〜4eとマネジメントスイッチ3と、OpenFlowコントローラ2a,2bの集合である。
スイッチ4は、OpenFlowプロトコルに従ってパケットの転送制御を行う転送装置である。スイッチ4は、転送部44、マネジメントポート45、予備系コントローラ41を備えている。
転送部44は、データプレーン6に接続されており、パケットを転送する。
マネジメントポート45は、コントロールプレーン5に接続されており、外部のOpenFlowコントローラ2から転送部44への転送制御指示を受信する。
予備系コントローラ41は、通常時は動作しておらず、マネジメントポート45から受信した転送制御指示を転送部44に中継する。予備系コントローラ41は、外部のOpenFlowコントローラ2との切断を判定したならば、障害が発生したと判定して転送部44の制御を自身に切り替える。予備系コントローラ41と転送部44の動作は、後記する図4で詳細に説明する。
なお、スイッチ4は、破線で示したように、マネジメントポート45から受信した転送制御指示を、転送部44に直接送信する構成としてもよい。
マネジメントスイッチ3の障害により全てのスイッチ4a〜4eと外部に設置したOpenFlowコントローラ2a,2bの接続が失われる。図3では、マネジメントスイッチ3の障害を破線で示している。更に破線で示したコントロールプレーン5とマネジメントネットワーク7により、これらの接続が失われたことを示している。そのときは、スイッチ4a〜4eの内部に埋め込んだ予備系コントローラ41a〜41eが、各スイッチ4a〜4eへ指示を出すことで、クラスタ1が動作可能となる。
スイッチ4に埋め込んだ予備系コントローラ41は、外部に設置した障害前のOpenFlowコントローラ2a,2bと、自身の転送部44との間で障害を判定した時点で自律的にルーティングプロトコルを動作させる。これにより、第1の実施形態のスイッチ4a〜4eは、障害発生後も適切なパケット転送が可能となる。この方式では従来のIPネットワークと同様の動作となり信頼性を担保することが可能となる。
なお、スイッチ4がマネジメントネットワーク障害の復旧を検出した場合は、制御を外部のOpenFlowコントローラ2a,2bに切り替え、通常状態に戻してもよい。
また、あるスイッチ4だけに障害が発生し、外部のOpenFlowコントローラ2a,2bと通信ができなくなった場合は、障害の発生したスイッチ4のみルーティング機能を開始してもよい。更に障害が発生したことを外部のOpenFlowコントローラ2a,2bが検出して、クラスタ1の他の全てのスイッチ4にルーティング機能を開始するように指示してもよい。
第2の実施形態では、分散処理基盤を備えたコントローラを予備系として各転送装置内へ埋め込む。従来の技術で紹介したように、OpenFlowコントローラには冗長性、拡張性の向上のために複数台のサーバへ展開し互いに連携して動作する機能を実装したものがある。
クラスタ1Aは、スイッチ4a〜4eとマネジメントスイッチ3と、OpenFlowコントローラ2a,2bの集合である。
マネジメントスイッチ3の障害により全てのスイッチ4a〜4eと外部に設置したOpenFlowコントローラ2a,2bの接続が失われる。図6では、コントロールプレーン5を破線で示すことにより、接続が失われていることを示している。これにより、予備系コントローラ41a〜41eとOpenFlowコントローラ2a,2bとの接続も失われる。図6では、破線で示したマネジメントネットワーク7により接続が失われたことを示している。
このとき、スイッチ4a〜4eの内部に埋め込んだ予備系コントローラ41a〜41eが、自律的に障害を検知して自身に転送部44の制御を切り替え、各スイッチ4a〜4eへ指示を出すことで、クラスタ1Aが動作可能となる。
障害発生前と障害発生後の両方において、クラスタ1Aは、単一の論理ノードとして外部から見えている。
マネジメントネットワーク7に障害が発生すると(ステップS30)、スイッチ4の転送部44と予備系コントローラ41の両方が、外部のOpenFlowコントローラ2a,2bと切断されたと判定する(ステップS31,S32)。スイッチ4の転送部44は、当該装置内の予備系コントローラ41に接続する(ステップS33)。予備系コントローラ41は、転送部44の制御を自身である予備系コントローラ41に切り替える(ステップS34)。
予備系コントローラ41は、データプレーン6を介して他のスイッチ4の予備系コントローラ41と連携し、データプレーン6を介して他のスイッチ4の予備系コントローラ41から転送先経路情報の書き込みを受ける。
なお、図5の通常状態において、例えばOpenFlowコントローラ2a,2bに障害が発生してスイッチ4とOpenFlowコントローラ2a,2bとの接続が切断された場合、予備系コントローラ41a〜41eはコントロールプレーン5上にマネジメントネットワーク7を構成して、マネジメントスイッチ3を介してスイッチ4が相互に連携するようにしてもよい。
また、第1の実施形態と同様、スイッチ4がマネジメントネットワーク障害の復旧を検出した場合、スイッチ4は、制御を外部のOpenFlowコントローラ2a,2bに切り替えて通常状態に戻してもよい。
更に、あるスイッチ4だけに障害が発生し、外部のOpenFlowコントローラ2a,2bと通信ができなくなった場合は、障害の発生したスイッチ4のみルーティング機能を開始してもよい。更に障害が発生したことを外部のOpenFlowコントローラ2a,2bが検出して、クラスタ1Aの他の全てのスイッチ4に予備系コントローラ41に切り替えるように指示してもよい。
第3の実施形態として、図8の構成を示す。
クラスタ1Bは、スイッチ4a〜4eの集合である。各スイッチ4a〜4c、4eは、それぞれコントローラ43a〜43c,43eを備えている。但しスイッチ4dは、OpenFlowコントローラを備えていない。以下、各コントローラ43a〜43c,43eを特に区別しないときには、単にコントローラ43と記載する。
なお、スイッチ4dは、マネジメントネットワーク7を介し、他のコントローラ43から転送テーブルが設定される例を示している。
複数のスイッチ(転送装置)とコントローラ(サーバ)の集合がクラスタである。各スイッチは、それぞれが保持しているマネジメントプレーン用ASIC上にあるマネジメントポートを介してデータプレーン用ASIC制御ドライバとSDNコントローラを接続している。これらの通信は、各スイッチのマネジメントポートとSDNコントローラの間に接続されたマネジメントスイッチを経由している。このマネジメントスイッチは、単一障害点となる。
第2番目のクラスタ制御層のSDNコントローラ430は、他装置のクラスタ制御層との間で、クラスタ内制御インタフェースルーティングプロトコルを用いた経路情報の交換通信を行う。ここで交換される経路情報は、SDNコントローラ430が送受信するマネジメント情報である。SDNコントローラ430は更に、経路構築情報を転送機能部に送信し、転送機能部にパケット転送先テーブルを構築する。
実施形態のSDNコントローラ430は、比較例のコントローラ43に対応する。転送機能部は、後記するデータプレーン用ASIC405に相当する。
スイッチOS層は、スイッチOS402を含んでいる。このスイッチOS402は、この転送装置40上のハードウェア資源を管理する基本ソフトウェアである。インタフェース層は、データプレーン用ASIC405およびマネジメントプレーン用ASIC401を含んでいる。マネジメントプレーン用ASIC401は、マネジメント通信のパケットを送受信するインタフェースである。データプレーン用ASIC405は、ルーティングソフトウェア42によって構築された経路を具現化するインタフェースである。このデータプレーン用ASIC405とデータプレーン用ASIC制御ドライバ404は、構築された経路によりパケットを転送する転送部として機能する。
このクラスタ1Dは、転送装置40a〜40dを含んでいる。転送装置40aは、ルーティングソフトウェア42aとSDNコントローラ430aを含んでいる。転送装置40bは、SDNコントローラ430bを含んでいる。
なお、装置構成トポロジはこれに限られない。クラスタを構成する装置の台数はこれより多くても少なくてもよい。また、経路構築機能はクラスタ内に何台でもよい。
比較例のクラスタでは、マネジメントスイッチを介して、経路構築装置が各スイッチと通信していた。これに対して、第4の実施形態の転送装置40内には、経路構築部として機能するSDNコントローラ430と、スイッチとして機能するデータプレーン用ASIC405とが配備され、両者が通信可能に接続されている。SDNコントローラ430は、デバイス制御インタフェース432を含んで構成される。この転送装置40には、ルーティングソフトウェア42が直接配備されている。
なお、ルーティングソフトウェア42はクラスタ内に1つあればよいため、転送装置40には、SDNコントローラ430のみが配備されていてもよい。
ブリッジ408には、仮想インタフェース406が配備されている。図11では、仮想インタフェース406を“vIF”と記載している。このブリッジ部410は、データプレーンを介して受信した経路構築情報を仮想ASIC407のマネジメントポート(不図示)に透過させることにより、仮想ASIC407に経路構築情報を受信させる。
ブリッジ制御部409は、ブリッジ408を制御して、マネジメント通信とデータ通信の統合と分離とを行う。この通信を図11の実線矢印で示す。ブリッジ制御部409は、仮想ASIC407に構築された経路情報を、ブリッジ408によりデータプレーン用ASIC制御ドライバ404に同期させる。この通信を図11の破線矢印で示す。データプレーン用ASIC制御ドライバ404は、データプレーン用ASIC405に経路情報を構築させる。
スイッチOS402は、データプレーン用ASIC制御ドライバ404とデータプレーン用ASIC405との間の情報を仲介する。マネジメントネットワークとのインタフェースとして機能するマネジメントポート45は、ここでは動作していないため、説明を省略する。
図12の転送装置40aは、経路構築部として機能するSDNコントローラ430aを有している。このSDNコントローラ430aは、転送制御機能を持つ転送装置40aからクラスタ内の別の転送装置40bの経路を直接制御する。
なお、データプレーンに流すデータは、他の転送装置40上にある仮想ASIC407に対する経路構築情報(図12)が含まれる。データプレーンに流すデータは更に、他の転送装置40上にあるSDNコントローラ430のクラスタリングインタフェース431との間で経路情報を交換するための情報(図14)が含まれる。
SDNコントローラ430aは、仮想ASIC407に経路を構築する。ブリッジ制御部409は、仮想ASIC407に構築された経路をデータプレーン用ASIC405に同期させる。
クラスタ1Eは、転送装置40a〜40cを含んでいる。転送装置40aには、転送装置40b,40cがデータプレーンを介して接続されている。
転送装置40aは、コントローラ43aとルーティングソフトウェア42aを含んでいる。このコントローラ43aが転送装置40a〜40cを制御することで、ルーティングが行われる。
図14に転送制御機能を実現するSDNコントローラ430を持つ装置同士で経路情報の交換通信を行い、クラスタ内で図14の構成において転送制御機能の冗長化を行う際の構成図を示す。
図15の実現に必要な構成は、全て図14の構成のみでクラスタ1Eを構成した場合と同じであるため、図15の提案に包含される。
クラスタ1Fは、転送装置40a〜40cを含んでいる。転送装置40aには、転送装置40b,40cがデータプレーンを介して接続されている。
転送装置40aは、コントローラ43aとルーティングソフトウェア42aを含んでいる。転送装置40bは、コントローラ43bを含んでいる。このコントローラ43aは、転送装置40a,40cを制御すると共に、コントローラ43bとの間で経路情報を交換して転送装置40bを制御している。
従来の集中制御方式において、マネジメントプレーン側のマネジメントポートはOS上で直接制御可能である。しかし、データプレーン側のデータ通信用ポートを直接にOS上で制御する方法は無い。データ通信用ポートから入ってきたパケットは、マネジメントプレーン側では全てOpenFlowプロトコルのように集中制御を実現するための入力ポート情報などを付加したヘッダが付いてパケットが転送される。
このクラスタ1Gは、転送装置40a〜40dを含んでいる。転送装置40aは、ルーティングソフトウェア42aとSDNコントローラ430aを含んでいる。転送装置40b〜40dは、それぞれSDNコントローラ430b〜430dを含んでいる。
SDNコントローラ430aは、他装置のSDNコントローラ430b〜430dとの間でデータプレーンを介した通信制御を行う。図16では、この通信を白抜きの矢印で示している。
SDNコントローラ430b〜430dは、内部的にマネジメントポートを介した通信制御を行う。図16では、この通信を、ハッチングを付した矢印で示している。
このクラスタ1Jは、転送装置40a〜40cを含んでいる。転送装置40aは、ルーティングソフトウェア42aと、SDNコントローラ430aとを含み、更にデータプレーン側にデータプレーン用ポート46を備えている。転送装置40aは更に、データプレーン側からマネジメントプレーン側にパケットを通過させる出入口ポート461を備えている。
転送装置40bは、SDNコントローラ430bを含み、データプレーン側にデータプレーン用ポート46を備え、データプレーン側からマネジメントプレーン側にパケットを通過させる出入口ポート461を備えている。この出入口ポート461は、図11などに示したブリッジ408と仮想インタフェース406に相当する。
転送装置40cは、データプレーン側にデータプレーン用ポート46を備え、データプレーン側からマネジメントプレーン側にパケットを通過させる出入口ポート461を備えている。
SDNコントローラ430aは、他のSDNコントローラ430bとの制御のため、出入口ポート461を介してOpenFlowヘッダが付与されていないパケットを送信する。このパケットは、出入口ポート461を介して転送装置40bによって受信され、SDNコントローラ430bによって受信される。SDNコントローラ430bは更に、SDNコントローラ430aとの制御通信を、データプレーン用ポート46を介して送信する。このようにすることで、マネジメントプレーンを有さないクラスタ1Jにおいても、SDNコントローラ間の経路情報の交換通信を行うことができる。
図19は、ブリッジ部に関する変形例の階層構造を示す図である。
この変形例において、ブリッジ部90Aは、外部の装置を制御するため、マネジメントプレーン側にあるOSからデータプレーン上へ接続する通信のみをブリッジする。
RIB(Routing Information Base)構築部92は、BGPを通じて得られるルーティング情報から、パケットが到達するまでの経路を構築するものである。
経路構築情報の送信93は、自装置の転送部9にフロー情報を書き込む通信である。経路構築情報の通信94aは、他装置の転送部9にフロー情報を書き込む通信である。経路情報の交換通信94bは、他装置上または他の計算処理部にあるFIB構築部91と情報を同期するための通信である。これら経路構築情報の通信94aや経路情報の交換通信94bを総括して、外部装置制御通信40と呼ぶ。経路構築情報の送信93を、自装置制御通信と呼ぶ。
図20は、ブリッジ部に関する変形例の詳細を示す図である。
SDNコントローラ430は、図19に示したFIB構築部91に相当する。転送部9は、データプレーン用ASIC制御ドライバ404と、データプレーン用ASIC405に相当する。またブリッジ部90Aは、仮想スイッチとして機能するブリッジ408とOpenFlowコントローラとして機能するブリッジ制御部409を含んで構成される。ここで、FIB構築部91に相当するSDNコントローラ430は、ブリッジ部90Aを介さず、自身の転送部9との経路構築情報を通信している。
ここでは外部の装置を制御する通信に加え、自装置を制御する経路構築情報の送信93も一度全てブリッジ部90で受信し、再度、自装置の転送部93に対して経路構築情報の送信93を送り出す方式である。それ以外の構成と動作は、図19に示した方式と同様である。
図22の構成は、図20の構成に対して仮想ASIC407が追加で配備されている。この仮想ASIC407により、自装置への経路構築情報を受信して、構築した経路をデータプレーン用ASIC405に反映可能となる。この仮想ASIC407は、データプレーン用ASIC405と同じ数のポートを持っている。データプレーン用ASIC405のポートと仮想ASIC407のポートをマッピングすることで、仮想ASIC407に経路を構築できる。
コントローラによる集中管理により複数台の転送装置をまとめて制御する技術において、障害時に備えた予備系コントローラを各転送装置内へ配置することで系全体の信頼性を向上させている。この予備系コントローラは、マネジメントネットワーク障害時に自律分散的に動作できる。
第1〜第3の実施形態は、それぞれ障害時の外部ネットワークへの影響や内部での計算処理の負荷の掛かり方等で違いがあると考えられる。そして第4の実施形態によって、転送装置の内部構成を詳細に説明している。この第4の実施形態は、制御部分を保持しているOSが管理しないハードウェアを擬似的に管理できるよう、仮想ハードウェア(仮想ASIC407)を内包し、仮想ハードウェアと物理ハードウェアの同期を取っている。
データ通信用ポートを制御するためのインタフェースが公開されている場合、汎用的な機能に特化した転送装置群で組み上げたスイッチクラスタで実現させることが可能である。また、特定の経路構築機能(SDNコントローラ相当)へ機能開発を行うわけではなく、標準的なプロトコルによる経路制御を可能とする他の経路構築機能も柔軟に適用可能である。
既存のプロトコルに左右されない柔軟な経路の指示が可能なOpenFlow技術で、単一障害点となってしまうマネジメントプレーンの問題点に対処するため、予備系コントローラを設けて耐障害性と信頼性を改善した。これにより、OpenFlow技術の適用可能性を広げることができる。
更に、集中的管理を行うOpenFlow技術を分散的に配置するハイブリッドな構成を提案した。このハイブリッド構成のネットワークは、ネットワークの規模に合わせて柔軟に構成可能であり、かつ高い信頼性が期待できる。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)〜(e)のようなものがある。
(b) 第1、第2の実施形態では、全てのスイッチ4a〜4eに予備系コントローラ41a〜41eを埋め込んでいる。しかし、各スイッチ4を制御できる配置であれば、どこに配備する構成でも構わない。
(c) 第3実施形態において、コントローラ43を省略する転送装置はスイッチ4dに限定されず、スイッチ4a〜4eのうち何れであってもよい。
(d) OpenFlowに限らず、同様に経路構築可能なプロトコルを対象としてもよい。
(e) 制御プログラムを実行することにより、ルーティングソフトウェアの機能とSDNコントローラの機能を実現する情報処理装置(コンピュータ)は、転送装置(スイッチ)の内部或いは外部に構成されてもよい。
2a,2b OpenFlowコントローラ (外部コントローラ)
21 ルーティングソフトウェア
3 マネジメントスイッチ
4 スイッチ (転送装置)
40 転送装置
400 出入口ポート
401 マネジメントプレーン用ASIC
402 スイッチOS
403 OS標準ドライバ
404 データプレーン用ASIC制御ドライバ
405 データプレーン用ASIC
406 仮想インタフェース
407 仮想ASIC
408 ブリッジ
409 ブリッジ制御部
410 ブリッジ部
41 予備系コントローラ (コントローラ)
42a〜42e ルーティングソフトウェア (ルーティング制御部)
43a、43e コントローラ
430 SDNコントローラ (クラスタ制御部、マネジメント部)
44 転送部
45 マネジメントポート (ポート)
5 コントロールプレーン
6 データプレーン
7 マネジメントネットワーク
8 上位コントローラ
Claims (16)
- 経路構築可能なプロトコルに従ってパケットの転送制御を行う転送装置であって、
マネジメント部から経路構築情報を受信し、当該経路構築情報に従ってパケットを転送する転送部と、
データプレーンを介して受信した経路構築情報を前記転送部に受信させるブリッジ部と、
を備えることを特徴とする転送装置。 - 前記ブリッジ部は、外部の転送装置との間でデータプレーンを介して送受信するマネジメント情報を前記マネジメント部に対して透過させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の転送装置。 - 前記ブリッジ部は、データプレーンを介して送受信するマネジメント情報を前記マネジメント部に対して透過させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の転送装置。 - 前記ブリッジ部は、前記マネジメント部から前記転送部へ送信されるマネジメント情報に対して前記転送部がマネジメントプレーン用のヘッダを削除する場合、予めダミーのヘッダを付与し、
前記転送部から前記マネジメント部へ送信されるマネジメント情報に対して前記転送部がマネジメントプレーン用のヘッダを付与する場合、付与されたヘッダを削除する、
ことを特徴とする請求項3に記載の転送装置。 - 前記マネジメント部は、当該転送装置内に配備される、
ことを特徴とする請求項1に記載の転送装置。 - 経路構築可能なプロトコルに従ってパケットの転送制御を行う転送装置であって、
パケットを転送する転送部と、
外部コントローラから前記転送部への転送制御指示を受信するポートと、
前記外部コントローラとの切断を判定したならば、自身が備える前記転送部を制御するコントローラと、
を備えることを特徴とする転送装置。 - 前記コントローラは、前記外部コントローラの切断を判定した際に、他の転送装置のコントローラと連携して、自律的に前記転送部を制御する、
ことを特徴とする請求項6に記載の転送装置。 - 前記コントローラは、前記外部コントローラの切断を判定した際に、他の転送装置のコントローラと連携して、前記外部コントローラによる転送制御を分散処理する、
ことを特徴とする請求項6に記載の転送装置。 - 前記コントローラは、データプレーンを介して前記他の転送装置のコントローラと連携する、
ことを特徴とする請求項8に記載の転送装置。 - 前記コントローラは、データプレーンを介して前記他の転送装置のコントローラから転送先経路情報の書き込みを受ける、
ことを特徴とする請求項8に記載の転送装置。 - 経路構築可能なプロトコルに従ってパケットの転送制御を行う転送システムであって、
マネジメント部から経路構築情報を受信し、当該経路構築情報に従ってパケットを転送する転送部と、
データプレーンを介して受信した経路構築情報を前記転送部に受信させるブリッジ部と、
を備える転送装置と、
マネジメント部を備えるマネジメント装置と、
を具えることを特徴とする転送システム。 - 経路構築可能なプロトコルに従ってパケットの転送制御を行う転送システムは、複数の転送装置、外部コントローラ、マネジメントスイッチを含んで構成され、
前記外部コントローラは、前記マネジメントスイッチを介して前記複数の転送装置に接続され、
前記転送装置は、
パケットを転送する転送部と、
前記外部コントローラから前記転送部への転送制御指示を受信するポートと、
前記外部コントローラとの切断を判定したならば、自身が備える前記転送部を制御するコントローラと、
を備えることを特徴とする転送システム。 - 経路構築可能なプロトコルに従ってパケットの転送制御を行う転送部は、マネジメント部から受信した経路構築情報に従ってパケットを転送し、
ブリッジ部は、データプレーンを介して受信した経路構築情報を前記転送部に受信させる、
ことを特徴とする転送制御方法。 - 経路構築可能なプロトコルに準拠したパケットの転送制御方法であって、
外部コントローラから転送制御指示を受信すると、当該転送制御指示に従ってパケットを転送し、
前記外部コントローラとの切断を判定したならば、自律的にパケットを転送する、
ことを特徴とする転送制御方法。 - コンピュータを、
経路構築可能なプロトコルの転送先経路情報を受信してパケットを転送する転送手段、
データプレーンを介して受信した経路構築情報を前記転送手段に受信させるブリッジ手段、
として機能させるための転送制御プログラム。 - コンピュータを、
パケットを転送する転送手段、
外部コントローラから経路構築可能なプロトコルに準拠した転送制御指示を受信する受信手段、
前記外部コントローラとの切断を判定したならば、自身が備える前記転送手段を制御する制御手段、
として機能させるための転送制御プログラム。
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