JP2019040434A - 太陽電池のi−vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナ - Google Patents

太陽電池のi−vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナ Download PDF

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Abstract

【課題】太陽電池の仕様/状態によらず、太陽電池のI−Vカーブを良好に計測できるパワーコンディショナを提供する。【解決手段】パワーコンディショナ10は、太陽電池30の出力を昇圧する昇圧回路11と、インバータ回路12と、昇圧回路11及びインバータ回路12を制御する制御部20と、を備える。昇圧回路11は、デューティ比の増加に伴って動作モードが電流不連続モードから電流連続モードに変化する。制御部20は、昇圧回路11のデューティ比を変化させつつ、入力電流DCI及び入力電圧DCVを繰り返し測定することで太陽電池30のI−Vカーブを計測し、デューティ比の組合せが異なる複数の計測処理を実行する。さらに制御部20は、太陽電池の出力に応じてその値が変化する所定のパラメータを取得し、取得したパラメータに基づき、複数の計測処理の中から、太陽電池のI−Vカーブの計測に適した計測処理を選択して実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池のI−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナに関する。
太陽電池(太陽電池アレイ)の性能をチェックするためや太陽電池の故障箇所の特定するために、I−Vカーブトレーサを用いて太陽電池のI−Vカーブを測定することが行われている。また、I−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナも開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−114739号公報
太陽電池のI−Vカーブは、様々な手法(手順)で計測できるものである。ただし、既存の、太陽電池のI−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナは、太陽電池の出力を昇圧するための昇圧回路のデューティ比を変更しながら、昇圧回路の入力電圧及び入力電流を予め定められたタイミングで測定するものとなっている。そのため、既存の、太陽電池のI−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナで太陽電池のI−Vカーブを測定すると、当該太陽電池の仕様(定格容量等)や状態(日照状態、パネル面の汚れの程度等)によっては、良好なI−Vカーブが得られない場合(詳細は後述)があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、太陽電池の仕様/状態によらず、太陽電池のI−Vカーブを良好に計測できる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の、太陽電池のI−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナは、前記太陽電池の出力を昇圧するための、デューティ比の増加に伴って動作モードが電流不連続モードから電流連続モードに変化し得る昇圧回路と、前記昇圧回路から出力される直流電圧を交流電圧に変換するためのインバータ回路と、前記昇圧回路及び前記インバータ回路を制御する制御部であって、前記昇圧回路のデューティ比を変化させつつ前記昇圧回路の入力電流及び入力電圧を繰り返し測定することで前記太陽電池のI−Vカーブを計測する、前記太陽電池の入力電流及び入力電圧が測定されるデューティ比の組合せが異なる複数の計測処理を実行可能な制御部と、を備える。そして、本発明の、太陽電池のI−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナの制御部は、前記太陽電池の仕様に応じてその値が変化する所定のパラメータを取得し、取得した前記パラメータに基づき、前記複数の計測処理の中から、前記太陽電池のI−Vカーブの計測に適した計測処理を選択して実行可能に構成されている。
すなわち、I−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナには、通常、デューティ比の増加に伴って動作モードが電流不連続モードから電流連続モードに変化し得る昇圧回路が用いられている。そのような昇圧回路のデューティ比の変化量と入力電流及び入力電圧の変化量との関係は、電流不連続モードと電流連続モードで大きく異なり、電流連続モード時においては、昇圧回路のデューティ比の変化に対して、入力電圧及び入力電圧
の変化が急峻となり、電流不連続モード時においては、昇圧回路のデューティ比の変化に対して、入力電圧及び入力電圧の変化が緩慢となる。特に、高照度で、高い短絡電流特性、且つ、低い開放電圧特性を持つ太陽電池は、昇圧回路のデューティ比の殆どの領域が電流不連続モードとなり、デューティ比の変化に対する入力電流及び入力電圧の変化が乏しくなる。そのため、既存の、太陽電池のI−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナで太陽電池のI−Vカーブを測定すると、開放電圧側にサンプリング点が偏ったI−Vカーブや、電力変化が激しい領域(開放電圧〜最大電力電圧)でのサンプリング点が粗い(少ない)I−Vカーブが得られてしまうことがある。一方、本発明の、I−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナは、前記昇圧回路のデューティ比を変化させつつ前記昇圧回路の入力電流及び入力電圧を繰り返し測定することで前記太陽電池のI−Vカーブを計測する、前記太陽電池の入力電流及び入力電圧が測定されるデューティ比の組合せが異なる複数の計測処理を実行可能な制御部であって、前記太陽電池の仕様(短絡電流特性、開放電圧特性等)に応じてその値が変化する所定のパラメータを取得し、取得した前記パラメータに基づき、前記複数の計測処理の中から、前記太陽電池のI−Vカーブの計測に適した計測処理を選択して実行可能な制御部を備えている。従って、本発明の、太陽電池のI−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナによれば、太陽電池の仕様/状態によらず(太陽電池が、既存のパワーコンディショナのI−Vカーブ計測機能では良好なI−Vカーブを得られないものであっても)、太陽電池のI−Vカーブを良好に計測することができる。
本発明の、太陽電池のI−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナ(以下、単に、パワーコンディショナとも表記する)の具体的な構成は、特に限定されない。例えば、本発明のパワーコンディショナを、『前記複数の計測処理に、第1計測処理と、前記昇圧回路の入力電流及び入力電圧が測定される所定値以下のデューティ比の間隔が前記第1計測処理よりも広い第2計測処理とが含まれ、前記制御部は、前記所定のパラメータとして、前記昇圧回路のデューティ比を前記太陽電池の開放電圧に相当するデューティ比の理論値まで上昇させたときの前記昇圧回路の入力電圧を取得する取得処理と、前記取得処理により取得された入力電圧が閾値以下である場合には、前記第1計測処理を実行し、そうではない場合には、前記第2計測処理を実行する選択実行処理と、を実行可能に構成されている』装置として実現してもよい。また、本発明のパワーコンディショナを、『前記複数の計測処理に、第1計測処理と、前記昇圧回路の入力電流及び入力電圧が測定される所定値以下のデューティ比の間隔が前記第1計測処理よりも広い第2計測処理とが含まれ、前記制御部は、前記所定のパラメータとして、前記昇圧回路の入力電圧が前記太陽電池の最大動作電圧以上の電圧である場合における前記昇圧回路の動作モードを取得する取得処理と、前記取得処理により取得された動作モードが電流不連続モードである場合には、前記第1計測処理を実行し、そうではない場合には、前記第2計測処理を実行する選択実行処理と、を実行可能に構成されている』装置として実現してもよい。
また、第1計測処理及び第2計測処理を実行し得る本発明のパワーコンディショナにおける“所定値”としては、例えば、『前記太陽電池の開放電圧に相当するデューティ比の理論値』を採用することができる。
本発明のパワーコンディショナに、『所定の第1要求を受信したときに、前記昇圧回路に対するMPPT制御を中止し、前記所定のパラメータを取得してから、所定の第2要求の受信を待機する待機状態に移行し、前記待機状態への移行後に前記第2要求を受信したときに、取得した前記パラメータに基づき、前記太陽電池のI−Vカーブの計測に適した計測処理を前記複数の計測処理の中から選択して実行する』制御部を採用してもよい。また、本発明のパワーコンディショナに、『所定の第1要求を受信したときに、前記昇圧回路に対するMPPT制御を中止して、所定の第2要求の受信を待機する待機状態に移行し、前記待機状態への移行後に前記第2要求を受信したときに、前記所定のパラメータを取
得し、取得した前記パラメータに基づき、前記太陽電池のI−Vカーブの計測に適した計測処理を前記複数の計測処理の中から選択して実行する』制御部を採用してもよい。
本発明の第2の態様の、太陽電池のI−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナは、前記太陽電池の出力を昇圧するための、デューティ比の増加に伴って動作モードが電流不連続モードから電流連続モードに変化し得る昇圧回路と、前記昇圧回路から出力される直流電圧を交流電圧に変換するためのインバータ回路と、前記昇圧回路及び前記インバータ回路を制御する制御部と、を備える。そして、本発明の他の態様の、太陽電池のI−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナの制御部は、前記昇圧回路のデューティ比を変化させつつ前記昇圧回路の入力電流及び入力電圧を繰り返し測定することで前記太陽電池のI−Vカーブを計測する計測処理であって、デューティ比が“0”から境界デューティ比までの間は、デューティ比が前記境界デューティ比以上である場合よりも入力電流及び入力電圧を粗く測定する計測処理を実行可能に構成されていると共に、前記計測処理の実行前に、“0”から規定値までのデューティ比範囲における前記昇圧回路の入力電圧とデューティ比との対応関係を取得し、取得した対応関係から前記昇圧回路の動作モードが切り替わるデューティ比であるモード遷移デューティ比を特定できた場合には、前記計測処理に使用される前記境界デューティ比の値を特定されたモード遷移デューティ比と一致させ、前記対応関係から前記モード遷移デューティ比を特定できなかった場合には、前記計測処理に使用される前記境界デューティ比の値を“0”とする設定処理を実行するように構成されている、
すなわち、本発明の第2の態様のパワーコンディショナは、モード遷移デューティ比が規定値以上である場合には、I−Vカーブの計測結果が、始めから(デューティ比が0から)入力電流及び入力電圧が細かく測定されたものとなり、モード遷移デューティ比が規定値未満である場合には、I−Vカーブの計測結果が、0から境界デューティ比までの間、入力電流及び入力電圧が粗く測定されたものとなる構成を有している。従って、本発明のこの態様のパワーコンディショナによっても、太陽電池の仕様/状態によらず(太陽電池が、既存のパワーコンディショナのI−Vカーブ計測機能では良好なI−Vカーブを得られないものであっても)、太陽電池のI−Vカーブを良好に計測することができる。
本発明によれば、太陽電池の仕様/状態によらず、太陽電池の良好なI−Vカーブを得ることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るパワーコンディショナの概略構成及び使用形態の説明図である。 図2は、第1実施形態に係るパワーコンディショナの制御部が実行するトレースモード用制御の流れ図である。 図3は、各種仕様/状態の太陽電池のI−Vカーブと昇圧回路の動作モードとの間の関係を説明するための図である。 図4Aは、低出力フラグの値が“1”である場合に実行される第1I−Vカーブ計測処理の説明図である。 図4Bは、低出力フラグの値が“0”である場合に実行される第2I−Vカーブ計測処理の説明図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係るパワーコンディショナの制御部が実行する第2トレースモード用制御処理の流れ図である。 図6は、本発明の第3実施形態に係るパワーコンディショナの制御部が実行する第3トレースモード用制御処理の流れ図である。 図7は、第3トレースモード用計測処理中で実行される境界デューティ比設処理の説明図である。 図8は、第2トレースモード用制御処理の変形例を説明するための流れ図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。
《第1実施形態》
図1に、本発明の第1実施形態に係るパワーコンディショナ10の概略構成及び使用形態を示す。
本実施形態に係るパワーコンディショナ10は、太陽電池(太陽電池アレイ)30と系統40とに接続されて使用される装置である。図示してあるように、パワーコンディショナ10は、昇圧回路11とインバータ(INV)12と制御部20とを備える。
昇圧回路11は、太陽電池30の出力電圧を昇圧するための、スイッチング素子と受動素子(リアクトル、ダイオード等)とを組み合わせた昇圧チョッパ回路である。この昇圧回路11は、デューティ比の増加に伴って動作モードが電流不連続モードから電流連続モードに変化し得るものである。
図示してあるように、昇圧回路11の入力端子間には、コンデンサ13が配置されている。また、昇圧回路11の入力側には、昇圧回路11の入力電流DCIを測定するための電流センサ21と、昇圧回路11の入力電圧DCVを測定するための電圧センサ22とが設けられている。
インバータ12は、昇圧回路11から出力される直流電圧を、系統40に供給可能な交流電圧に変換するための、スイッチング素子と受動素子とを組み合わせた回路である。インバータ12の入力端子間には、コンデンサ14が配置されており、インバータ12の各出力端子は、平滑用リアクトル15を介してパワーコンディショナ10の各出力端子と接続されている。また、パワーコンディショナ10の各出力端子間には、コンデンサ16が配置されている。
図示は省略してあるが、パワーコンディショナ10の各所には、上記した電流センサ21、電圧センサ22以外のセンサ(例えば、昇圧回路11の出力電圧を測定するための電圧センサや、昇圧回路11内のリアクトルを流れる電流を測定するための電流センサ)も設けられている。
制御部20は、プロセッサ(CPU、マイクロコントローラ等)、ゲートドライバ、外部装置と通信を行うための通信インターフェース回路等から構成されたユニットである。制御部20には、電流センサ21及び電圧センサ22を含む各種センサの出力が入力されており、制御部20は、各種センサからの情報に基づき、通常処理やトレースモード用制御処理を行う。
制御部20が行う通常処理は、太陽電池30から最大電力が取り出されるように昇圧回路11を制御すると共に、太陽電池30から取り出された電力が交流に変換されて系統40に供給されるようにインバータ12を制御する処理である。
トレースモード用制御処理は、外部装置から所定のI−Vカーブトレース移行要求を受信したときに、制御部20が開始する図2に示した手順の処理である。
以下、トレースモード用制御処理の内容を説明する。なお、トレースモード用制御処理の各ステップの処理の意味については、トレースモード用制御処理の全体的な処理手順の説明後に説明する。
I−Vカーブトレース移行要求を受信したため、このトレースモード用制御処理(図2)を開始した制御部20は、まず、昇圧回路11のMPPT制御を中止して、動作点電圧(昇圧回路11の入力電圧DCV)を、昇圧回路11のデューティ比を0%にすることにより太陽電池30の開放電圧Vocに移動させる(ステップS101)。
次いで、制御部20は、I−Vカーブトレース実施要求、I−Vカーブトレース終了要求のいずれかが外部装置から送信されてくるのを待機する(ステップS102)。そして、制御部20は、I−Vカーブトレース終了要求を受信した場合(ステップS103;終了要求)、このトレースモード用制御処理を終了して、通常処理を再開する。
一方、I−Vカーブトレース実施要求を受信した場合(ステップS103;実施要求)、制御部20は、昇圧回路11のデューティ比(図では、“Duty”)が0%であることを確認してから、Voc_Dutyまで上昇させて、DCVを測定する(ステップS104)。ここで、Voc_Dutyとは、昇圧回路11が電流連続モードで動作している場合にDCVがVocとなる昇圧回路11のデューティ比の理論値のことである。なお、昇圧回路11の入力電圧DCV(太陽電池30の出力電圧)が太陽電池30の開放電圧Vocである場合、太陽電池30の特性上、昇圧回路11の入力電流は、0Aとなる。従って、DCVがVocとなっている場合における昇圧回路11の動作モードは、実際には、電流不連続モードとなるのであるが、DCVは、太陽電池30が高出力太陽電池(詳細は後述)であるか否かを判別するために、次のステップS105で使用される値である。そして、太陽電池30が高出力太陽電池である場合には、理論上、0%〜電流連続モードで算出したVoc_Dutyの間は、動作点が殆ど動かない。そのため、ステップS104で、電流連続モードで算出したVoc_Dutyを用いているのである。
ステップS104の処理を終えた制御部20は、DCVの測定値が、開放電圧Vocと予め設定されているα(例えば、0.8)との乗算結果以下であるか否かを判断する(ステップS105)。そして、制御部20は、DCVの測定値が、Voc・α以下であった場合(ステップS105;YES)には、後述するステップS109の処理時に参照されるフラグである低出力フラグに“1”をセットする(ステップS107)。一方、DCVの測定値が、Voc・α以下ではなかった場合(ステップS105;NO)、制御部20は。低出力フラグに“0”をセットする(ステップS106)。
ステップS106又はS107の処理を終えた制御部20は、昇圧回路11のデューティ比を0%に変更する(ステップS108)。そして、制御部20は、低出力フラグ値が“1”である場合には、第1I−Vカーブ計測処理を実行し、低出力フラグ値が“0”である場合には、第2I−Vカーブ計測処理を実行する(ステップS109)。第1、第2I−Vカーブ計測処理の詳細については後述するが、いずれのI−Vカーブ計測処理も、基本的には、昇圧回路11のデューティ比を変化させつつ昇圧回路11の入力電流及び入力電圧を繰り返し測定することにより、太陽電池30のI−Vカーブを計測する処理である。
ステップS109の処理を終えた制御部20は、動作点電圧(昇圧回路11の入力電圧DCV)を開放電圧Vocに移動させる処理(ステップS110)を行ってから、ステップS102に戻って、I−Vカーブトレース実施要求、I−Vカーブトレース終了要求のいずれかが外部装置から送信されてくるのを待機する。
以下、トレースモード用制御処理について、さらに具体的に説明する。
上記したトレースモード用制御処理の処理手順は、以下の知見に基づき想到されたものである。
太陽電池30の仕様/状態によらず、良好なI−Vカーブが計測できるようにするために、発明者は、各種仕様/状態の太陽電池30のI−Vカーブと昇圧回路11の動作モードとの間の関係を詳細に調査した。その結果、図3に示したように、(1)低出力時(図3(A)〜図3(C))と高出力時(図3(D)〜図3(F))では、同じ電流不連続モード(“DCM”)であっても、Duty(デューティ比)変化に対するDCV変化の割合が異なることを見出した。また、以下のことも見出した。
(2)低出力時(図3(A)〜図3(C))、低Vocと高Vocでは、昇圧回路11が電流不連続モードで動作する領域と電流連続モードで動作する領域に殆ど差は無い。また、DutyとDCVの関係は非線形となり、形状は異なるもののDuty変化に対して、DCV(動作点電圧)はある程度追従する。
(3)高出力時(図3(D)〜図3(F))、Voc_Dutyと昇圧回路11が電流不連続モードで動作する領域がほぼ一致している。また、電流不連続モードの領域では、Duty変化に対してDCV変化は極小となる。
(4)高出力時(図3(D)〜図3(F))、低Vocと高VocではDCMモードの領域が異なる為、一定サンプリング間隔とすると、低Vocの場合には、開放電圧側にサンプリング点が偏り、高Vocの場合には、電力変化が激しい領域(Voc〜最大電力電圧)でのサンプリング点が粗くなる。
従って、太陽電池30が、図3(A)〜図3(C)に示してあるような特性(性能)を有する低出力太陽電池であるか、図3(D)〜図3(F)に示してあるような特性を有する高出力太陽電池であるかを判断して、その判断結果に応じて、DCI及びDCVの測定タイミングを変更してやれば、太陽電池30の仕様/状態によらず、太陽電池30の良好なI−Vカーブを得ることができる。
そして、図3(A)〜図3(F)から明らかなように、ステップS104〜S107の処理により、太陽電池30が低出力太陽電池であるか否かを判断して、その判断結果を低出力フラグに記憶することができる。
また、各領域のサンプリング点の数を適正値にすることは、基本的には、DCI及びDCV測定時の総測定回数を一定値として、太陽電池30が低出力太陽電池ではない場合には、DCI及びDCVが測定される所定値(Voc_Duty自体又はその近傍の値)以下のデューティ比の間隔が、太陽電池30が低出力太陽電池である場合よりも広くなるようにしておくことにより実現できる。
そのため、制御部20は、第1I−Vカーブ計測処理として、以下の処理を行うに構成されている。
・0%_DutyからVm_Dutyまでは、図4Aに示したようなタイミングでDCIとDCVとをサンプリングし、Vm_Dutyからは比較的に荒いサンプリングをほぼ等間隔で行う処理
すなわち、低出力フラグが“1”である場合に行われる第1I−Vカーブ計測処理では、はじめから(0%_Dutyから)、細かなサンプリングが行われ、Vm_Dutyまでは、サンプリング間隔がデューティの増加に伴い増加する形のサンプリングが行われる。ここで、0%_Dutyとは、“0”のことであり、Vm_Dutyとは、DCV電圧
が太陽電池30の最大電力電圧Vmとなるデューティ比のことである。
なお、詳細説明は省略するが、制御部20が実行する第1I−Vカーブ計測処理は、上記のような形でデューティ比の上昇中にDCIとDCVとを測定した後、デューティ比の下降中にも、低出力太陽電池のI−Vカーブの計測に適したタイミングでDCIとDCVとを測定するものとなっている。ただし、第1I−Vカーブ測定処理は、デューティ比の上昇中又は下降中のみにDCIとDCVとを測定する処理であってもよい。
また、制御部20は、第2I−Vカーブ計測処理として、以下の処理を行うに構成されている。
・0%_DutyからVm_Dutyまで図4Bに示したようなタイミングでDCIとDCVとがサンプリングされ、Vm_Dutyからは比較的に荒いサンプリングがほぼ等間隔で行われる処理
すなわち、低出力フラグが“0”である場合に行われる第2I−Vカーブ計測処理では、0%_DutyからVoc_Dutyまでは、荒いサンプリングが行われ、Voc_DutyからVm_Dutyまでは、細かなサンプリングが行われる。また、Voc_DutyからVm_Dutyまでは、サンプリング間隔がデューティの増加に伴い増加する形でDCIとDCVとがサンプリングされる。なお、制御部20が実行する第2I−Vカーブ計測処理も、上記した第1I−Vカーブ計測処理と同様に、デューティ比の下降中にも、高出力太陽電池のI−Vカーブの計測に適したタイミングでDCIとDCVとを測定する処理である。ただし、第2I−Vカーブ計測処理も、デューティ比の上昇中又は下降中のみにDCIとDCVとを測定する処理であってもよい。
以上、説明したように、本実施形態に係るパワーコンディショナ10の制御部20は、昇圧回路11のデューティ比を変化させつつ昇圧回路11の入力電流及び入力電圧を繰り返し測定する第1及び第2I−V計測処理であって昇圧回路11の入力電流及び入力電圧が測定されるデューティ比の組合せが異なる第1及び第2I−Vカーブ計測処理を実行できる。さらに、制御部20は、昇圧回路11のデューティ比を0%からVoc_Dutyまで上昇させたときの昇圧回路11の入力電圧に基づき、太陽電池30のI−Vカーブの計測に適したI−Vカーブ計測処理(第1又は第2I−Vカーブ計測処理)を選択して実行する機能を有している。従って、本実施形態に係るパワーコンディショナ10によれば、太陽電池30の仕様/状態によらず(太陽電池30が、既存のパワーコンディショナのI−Vカーブ計測機能では良好なI−Vカーブを得られないものであっても)、太陽電池30のI−Vカーブを良好に計測することができる。
《第2実施形態》
本発明の第2実施形態に係るパワーコンディショナは、第1実施形態に係るパワーコンディショナ10と同じハードウェア構成を有する装置である。そのため、以下では、第1実施形態の説明時に用いたものと同じ符号を用いて、本実施形態に係るパワーコンディショナ10について、第1実施形態に係るパワーコンディショナ10と異なる点を中心に説明する。
本実施形態に係るパワーコンディショナ10は、制御部20が上記したトレースモード用制御処理(図2)の代わりに図5に示した手順の第2トレースモード用制御処理を実行するように、第1実施形態に係るパワーコンディショナ10を変形した装置である。
この第2トレースモード用制御処理(図5)は、太陽電池30が低出力太陽電池であるか否かの判断が、昇圧回路11の動作モードに基づきI−Vカーブトレース移行要求の受信時に行われるように、I−Vカーブ計測処理(図2)を変形した処理である。
すなわち、図3から明らかなように、太陽電池30が低出力太陽電池である(図3(A)〜図3(C))であるか否かは、MPPT制御を中止して、動作点電圧(昇圧回路11の入力電圧DCV)を、最大電力点電圧からVocに移動する最中の昇圧回路11の動作モードで判断できる。
そのため、図5に示してあるように、第2I−Vカーブ計測処理では、まず、動作点電圧をVocへ移動させてDCIを測定し、DCIの測定結果に基づき、昇圧回路11の動作モードを判別する処理(ステップS201)が行われる。このステップにおける昇圧回路11の動作モードの判別手順としては、例えば、DCV/L×Duty×Tswによりオン時の電流リプルΔIonを算出し、DCIの測定結果−ΔIon/2が“0”以上で
あるか否かにより、 電流連続モードであるか否かを判別するといったものを採用するこ
とが出来る。なお、Lとは、昇圧回路内のリアクトルのインダクタンスのことであり、Tswとはキャリア周期のことである。
ステップS201の処理が終了すると、昇圧回路11の動作モードの判別結果が電流不連続モードである場合には、低出力フラグに“1”をセットし、そうでない場合には、低出力フラグに“0”をセットする処理(ステップS202〜S204)が行われる。ステップS202〜S204の処理が終了すると、I−Vカーブトレース実施要求、I−Vカーブトレース終了要求のいずれかが外部装置から送信されてくるのを待機する処理(ステップS205)が開始される。
I−Vカーブトレース実施要求が受信された場合(ステップS206;実施要求)には、上記したステップS108〜S110の処理と同じ処理がそれぞれステップS207〜S209にて行われる。その後、ステップS205からの処理が再度実行される。そして、I−Vカーブトレース終了要求が受信された場合(ステップS206;終了要求)に、この第2トレースモード用制御処理が終了されて、通常処理が再開される。
以上、説明したように、本実施形態に係るパワーコンディショナ10の制御部20も、昇圧回路11のデューティ比を変化させつつ昇圧回路11の入力電流及び入力電圧を繰り返し測定する第1及び第2I−Vカーブ計測処理であって、昇圧回路11の入力電流及び入力電圧が測定されるデューティ比の組合せが異なる第1及び第2I−Vカーブ計測処理を実行できる。さらに、制御部20は、DCVが最大電力点電圧からVocに移動する最中における昇圧回路11の動作モードに基づき、太陽電池30のI−Vカーブの計測に適したI−Vカーブ計測処理を選択して実行する機能を有している。従って、本実施形態に係るパワーコンディショナ10によっても、太陽電池30の仕様/状態によらず(太陽電池30が、既存のパワーコンディショナのI−Vカーブ計測機能では良好なI−Vカーブを得られないものであっても)、太陽電池30のI−Vカーブを良好に計測することができる。
《第3実施形態》
本発明の第3実施形態に係るパワーコンディショナも、第1実施形態に係るパワーコンディショナ10と同じハードウェア構成を有する装置である。そのため、以下では、第1実施形態の説明時に用いたものと同じ符号を用いて、本実施形態に係るパワーコンディショナ10について、第1実施形態に係るパワーコンディショナ10と異なる点を中心に説明する。
本実施形態に係るパワーコンディショナ10は、制御部20が上記したI−Vカーブ計測処理(図2)の代わりに図6に示した手順の第3I−Vカーブ計測処理を実行するように、第1実施形態に係るパワーコンディショナ10を変形した装置である。
《第3実施形態》
本発明の第3実施形態に係るパワーコンディショナも、第1実施形態に係るパワーコンディショナ10と同じハードウェア構成を有する装置である。そのため、以下では、第1実施形態の説明時に用いたものと同じ符号を用いて、本実施形態に係るパワーコンディショナ10について、第1実施形態に係るパワーコンディショナ10と異なる点を中心に説明する。
本実施形態に係るパワーコンディショナ10は、制御部20が上記したトレースモード用制御処理(図2)の代わりに図6に示した手順の第3トレースモード用制御処理を実行するように、第1実施形態に係るパワーコンディショナ10を変形した装置である。
すなわち、I−Vカーブトレース移行要求を受信したため、この第3トレースモード用制御処理を開始した制御部20は、まず、昇圧回路11のMPPT制御を中止して、動作点電圧(昇圧回路11の入力電圧DCV)を、昇圧回路11のデューティ比を0%にすることで太陽電池30の開放電圧Vocに移動させる(ステップS301)。次いで、制御部20は、I−Vカーブトレース実施要求、I−Vカーブトレース終了要求のいずれかが外部装置から送信されてくるのを待機する(ステップS302)。そして、制御部20は、I−Vカーブトレース終了要求を受信した場合(ステップS303;終了要求)、この第3トレースモード用制御処理を終了して、通常処理を再開する。
制御部20は、I−Vカーブトレース実施要求を受信した場合(ステップS303;実施要求)には、計測処理用パラメータ設定処理を実行する(ステップS304)。
計測処理用パラメータ設定処理は、ステップS306にて実行されるI−Vカーブ計測処理のパラメータである境界デューティ比に、太陽電池30のI−Vカーブを良好に計測できるようにするための値を設定するための処理である。
具体的には、この計測処理用パラメータ設定処理時、制御部20は、以下のように動作する。
計測処理用パラメータ設定処理を開始した制御部20は、まず、昇圧回路11のデューティ比を、Voc×βに相当するデューティ比まで上昇させる。ここで、βとは、予め定められている値のことである。なお、βとしては、Voc×βが、太陽電池30の最大電力電圧Vm程度の電圧となる値(例えば、0.85や0.8)が使用される。また、“Voc×βに相当するデューティ比”とは、DCV≒Voc×βとなるデューティ比のことである。従って、“Voc×βに相当するデューティ比”としては、例えば、“昇圧回路11が電流連続モードで動作している場合にDCVがVoc×βとなる昇圧回路11のデューティ比の理論値”、すなわち、“(1−Voc・β/DDV)×100%”を使用することができる。
昇圧回路11のデューティ比を、Voc×βに相当するデューティ比(以下、デューティ比Dsとも表記する)に制御した制御部20は、太陽電池30の発電電力DCPを測定する。より具体的には、制御部20は、昇圧回路11の入力電圧DCV及び入力電流DCIを測定して、測定結果から太陽電池30の発電電力DCPを算出し、デューティ比がデューティ比Dsである場合の発電電力DCPsとして記憶する処理を行う。
次いで、制御部20は、太陽電池30の発電電力DCPの測定と、デューティ比の変化量ΔDutyに対する発電電力DCPの変化量ΔDCPの割合ΔDCP/ΔDutyの演算とを繰り返しながら、昇圧回路11のデューティ比をデューティ比Dsから0%まで減
少させる。
図7に示したように、太陽電池30の発電電力DCPの時間変化量(ΔDCP/ΔDutyに比例する値)は、昇圧回路11の動作モードが電流連続モードから電流不連続モードに変わると、大きく減少する。従って、昇圧回路11の動作モードが切り替わるデューティ比(以下、モード遷移デューティ比と表記する)が、デューティ比Ds未満である場合には、ΔDCP/ΔDutyの演算結果からモード遷移デューティ比を特定できる。なお、モード遷移デューティ比は、ΔDCP/ΔDutyの演算結果から様々な手順で特定できる。例えば、ΔDCP/ΔDutyが、DCPs/Dsよりも大きな値からDCPs/Ds以下の値に変化する(又は、DCPs/Ds以上の値からDCPs/Ds未満の値に変化する)デューティ比を探索して、探索結果を、モード遷移デューティ比とすることができる。
制御部20は、モード遷移デューティ比を特定できた場合には、境界デューティ比の値を、求めたモード遷移デューティ比と一致させる。一方、モード遷移デューティ比を特定できなかった場合(換言すれば、モード遷移デューティ比がデューティ比Ds以上である場合)、制御部20は、境界デューティ比の値を“0”とする。そして、境界デューティ比への値の設定を終えた制御部20は、計測処理用パラメータ設定処理(図6;ステップS304)を終了する。
計測処理用パラメータ設定処理を終えた制御部20は、昇圧回路11のデューティ比を0%に変更(ステップS305)してから、I−Vカーブ計測処理を行う(ステップS306)。
このステップS306で行われるI−Vカーブ計測処理は、第1実施形態に係るパワーコンディショナ10内の制御部20が行うI−Vカーブ計測処理と同様に、昇圧回路11のデューティ比を変化させつつ昇圧回路11の入力電流DCI及び入力電圧DCVを繰り返し測定することで太陽電池30のI−Vカーブを計測する処理である。ただし、ステップS306で行われるI−Vカーブ計測処理は、0%_Dutyから境界デューティ比までは、DCI及びDCVを比較的に粗くサンプリングし、境界デューティ比からVm_Dutyまでは、0%_Dutyから境界デューティ比までの間よりもDCI及びDCVを細かくサンプリングし、Vm_DutyからはDCI及びDCVを比較的に荒くサンプリングする処理となっている。
I−Vカーブ計測処理を終えた制御部20は、動作点電圧(昇圧回路11の入力電圧DCV)を開放電圧Vocに移動させる処理(ステップS307)を行ってから、ステップS202に戻って、I−Vカーブトレース実施要求、I−Vカーブトレース終了要求のいずれかが外部装置から送信されてくるのを待機する。
以上、説明したように、本実施形態に係るパワーコンディショナ10の制御部20は、I−Vカーブ計測処理を行う前に、計測処理用パラメータ設定処理を行う。計測処理用パラメータ設定処理時、制御部20は、“0”からデューティ比Dsまでのデューティ比範囲における太陽電池30の発電電力と昇圧回路11のデューティ比との対応関係を取得し、取得した対応関係から昇圧回路11の動作モードが切り替わるモード遷移デューティ比の特定を試みる。そして、制御部20は、モード遷移デューティ比を特定できた場合には、境界デューティ比の値を、特定されたモード遷移デューティ比と一致させる。
また、制御部20は、モード遷移デューティ比を特定できなかった場合には、境界デューティ比の値を“0”とする。なお、太陽電池30が低出力太陽電池である場合(図3参照)、モード遷移デューティ比は、デューティ比Ds以上となる。従って、計測処理用パ
ラメータ設定処理時にモード遷移デューティ比を特定できないということは、太陽電池30が低出力太陽電池であることを意味する。
そして、計測処理用パラメータ設定処理を終えた制御部20は、0%_Dutyから境界デューティ比までは、DCI及びDCVを比較的に粗くサンプリングし、境界デューティ比からVm_Dutyまでは、DCI及びDCVを細かくサンプリングするI−Vカーブ計測処理を行う。従って、本実施形態に係るパワーコンディショナ10による太陽電池30のI−Vカーブの計測結果は、太陽電池30が低出力太陽電池である場合には、始めから(0%_Dutyから)細かくDCI及びDCVがサンプリングされたものとなる。また、当該計測結果は、太陽電池30が高出力太陽電池である場合には、0%_Dutyから境界デューティ比までは、DCI及びDCVが粗くサンプリングされたもの(0%_Dutyから境界デューティ比までのサンプリング数が過度に多くないもの)となる。
このように、本実施形態に係るパワーコンディショナ10によっても、太陽電池30の仕様/状態によらず(太陽電池30が、既存のパワーコンディショナのI−Vカーブ計測機能では良好なI−Vカーブを得られないものであっても)、太陽電池30のI−Vカーブを良好に計測することができる。
《変形形態》
上記した各実施形態に係るパワーコンディショナ10は、各種の変形を行えるものである。例えば、上記した計測処理用パラメータ設定処理(図6;ステップS304)を、発電電力DCPの代わりに、昇圧回路11の入力電圧DCVが用いられる処理に変形してもよい。なお、昇圧回路11のデューティ比の変化量ΔDutyに対する昇圧回路11の入力電圧DCVの変化量ΔDCVは、負となる。従って、計測処理用パラメータ設定処理を上記のように変形する場合、ΔDCP/ΔDutyの代わりに、昇圧回路11のデューティ比の変化量ΔDutyに対する昇圧回路11の入力電圧DCVの変化量ΔDCVの割合の絶対値|ΔDCV/ΔDuty|が使用されることになる。また、計測処理用パラメータ設定処理を、発電電力DCPの代わりに、昇圧回路11の入力電流DCIが用いられる処理に変形してもよい。
また、計測処理用パラメータ設定処理を、各デューティ比において、DCIの測定結果−ΔIon/2が“0”以上であるか否かを判定することにより、モード遷移デューティを求める処理に変形してもよい。
また、制御部20が通常処理が行っているとき、DCVは最大電力電圧Vmに制御されるが、図3から明らかなように、DCVがVmであるとき、昇圧回路11は、太陽電池30が低出力太陽電池である場合には、電流不連続モードで動作し、太陽電池30が低出力太陽電池ではない場合には、電流連続モードで動作する。従って、第2トレースモード用制御処理(図5)を、図8に示した手順の処理、すなわち、ステップS201〜S204の処理の代わりに、DCVが最大電力電圧Vmであるときの昇圧回路11の動作モードに基づき低出力フラグ値を設定する処理(ステップS401〜S405)が行われる処理に変形してもよい。また、トレースモード用制御処理(図2)を、昇圧回路11の動作モードに基づき低出力フラグ値が設定される処理に変形してもよい。トレースモード用制御処理(図2)や第2トレースモード用制御処理(図5)を、“0”から規定値(“(1−Voc・0.85/DDV)×100%”等)までのデューティ比範囲内にモード遷移デューティ比が存在しているか否かにより低出力フラグ値が設定される処理に変形してもよい。
第1、第2実施形態に係るパワーコンディショナ10を、3つ以上のI−Vカーブ計測処理を実行可能なものに変形してもよいことや、各実施形態に係るパワーコンディショナ
10を、系統40に電力を供給しないものに変形してもよいことなどは、当然のことである。
10 パワーコンディショナ
11 昇圧回路
12 インバータ
13、14、16 コンデンサ
15 平滑用リアクトル
20 制御部
21 電流センサ
22 電圧センサ
30 太陽電池
40 系統

Claims (7)

  1. 太陽電池のI−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナであって、
    前記太陽電池の出力を昇圧するための、デューティ比の増加に伴って動作モードが電流不連続モードから電流連続モードに変化し得る昇圧回路と、
    前記昇圧回路から出力される直流電圧を交流電圧に変換するためのインバータ回路と、
    前記昇圧回路及び前記インバータ回路を制御する制御部であって、前記昇圧回路のデューティ比を変化させつつ前記昇圧回路の入力電流及び入力電圧を繰り返し測定することで前記太陽電池のI−Vカーブを計測する、前記太陽電池の入力電流及び入力電圧が測定されるデューティ比の組合せが異なる複数の計測処理を実行可能な制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記太陽電池の仕様に応じてその値が変化する所定のパラメータを取得し、取得した前記パラメータに基づき、前記複数の計測処理の中から、前記太陽電池のI−Vカーブの計測に適した計測処理を選択して実行可能に構成されている、
    ことを特徴とするパワーコンディショナ。
  2. 前記複数の計測処理に、第1計測処理と、前記昇圧回路の入力電流及び入力電圧が測定される所定値以下のデューティ比の間隔が前記第1計測処理よりも広い第2計測処理とが含まれ、
    前記制御部は、
    前記所定のパラメータとして、前記昇圧回路のデューティ比を前記太陽電池の開放電圧に相当するデューティ比の理論値まで上昇させたときの前記昇圧回路の入力電圧を取得する取得処理と、
    前記取得処理により取得された入力電圧が閾値以下である場合には、前記第1計測処理を実行し、そうではない場合には、前記第2計測処理を実行する選択実行処理と、
    を実行可能に構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパワーコンディショナ。
  3. 前記複数の計測処理に、第1計測処理と、前記昇圧回路の入力電流及び入力電圧が測定される所定値以下のデューティ比の間隔が前記第1計測処理よりも広い第2計測処理とが含まれ、
    前記制御部は、
    前記所定のパラメータとして、前記昇圧回路の入力電圧が前記太陽電池の最大動作電圧以上の電圧である場合における前記昇圧回路の動作モードを取得する取得処理と、
    前記取得処理により取得された動作モードが電流不連続モードである場合には、前記第1計測処理を実行し、そうではない場合には、前記第2計測処理を実行する選択実行処理と、
    を実行可能に構成されている、
    ことを特徴とする請求項2記載のパワーコンディショナ。
  4. 前記所定値が、前記太陽電池の開放電圧に相当するデューティ比の理論値である、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のパワーコンディショナ。
  5. 前記制御部は、
    所定の第1要求を受信したときに、前記昇圧回路に対するMPPT制御を中止し、前記所定のパラメータを取得してから、所定の第2要求の受信を待機する待機状態に移行し、
    前記待機状態への移行後に前記第2要求を受信したときに、取得した前記パラメータに基づき、前記太陽電池のI−Vカーブの計測に適した計測処理を前記複数の計測処理の中から選択して実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパワーコンディショナ。
  6. 前記制御部は、
    所定の第1要求を受信したときに、前記昇圧回路に対するMPPT制御を中止して、所定の第2要求の受信を待機する待機状態に移行し、
    前記待機状態への移行後に前記第2要求を受信したときに、前記所定のパラメータを取得し、取得した前記パラメータに基づき、前記太陽電池のI−Vカーブの計測に適した計測処理を前記複数の計測処理の中から選択して実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパワーコンディショナ。
  7. 太陽電池のI−Vカーブの計測機能を有するパワーコンディショナであって、
    前記太陽電池の出力を昇圧するための、デューティ比の増加に伴って動作モードが電流不連続モードから電流連続モードに変化し得る昇圧回路と、
    前記昇圧回路から出力される直流電圧を交流電圧に変換するためのインバータ回路と、
    前記昇圧回路及び前記インバータ回路を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記昇圧回路を制御することで前記昇圧回路の入力電圧とデューティ比との対応関係を取得し、取得した対応関係から前記昇圧回路の動作モードが切り替わるデューティ比である境界デューティ比を特定する特定処理と、
    前記昇圧回路のデューティ比を変化させつつ前記昇圧回路の入力電流及び入力電圧を繰り返し測定することで前記太陽電池のI−Vカーブを計測する計測処理であって、デューティ比が最低デューティ比から前記特定処理により特定された前記境界デューティ比までの間は、デューティ比が前記境界デューティ比以上である場合よりも入力電流及び入力電圧を粗く測定する計測処理と、
    を実行可能に構成されている、
    ことを特徴とするパワーコンディショナ。
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