JP2019039530A - 緩衝装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物に応じて固有振動数を変更可能にすることが可能な緩衝装置を提供する。【解決手段】固定側Fと対象物Oとの間に介在し、対象物Oに対する取付部3と、固定側Fに対して取付部3を支持する緩衝材5と、取付部3に制動力を与える制動部7とを備え、取付部3は、制動部7に至るシャフト部9を備え、制動部7は、固定側Fに固定されてシャフト部9の一部である先端部を収容するケース部11と、ケース部11内に収容され磁界の強さに応じてシャフト部9を介して取付部3に制動力を与える機能性流体13と、磁界を与えると共に磁界の強さを変更可能な磁石15とを備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、各種輸送手段の荷台や動力機械等の対象物の支持に用いられる緩衝装置に関する。
各種輸送手段の荷台の支持や動力機械の支持においては、衝撃や振動に対する緩衝のために、貨物や動力機械等の対象物と固定側との間に介在させる防振ゴムやヘリカルアイソレーター等の緩衝体が知られている。
緩衝体は、一定のばね定数、減衰係数、固有振動数等を有しており、特定の周波数帯域での緩衝を行うことができるようになっている。
しかし、輸送手段の荷台や動力機械等は、様々な周波数で振動するため、緩衝体では効果的な緩衝を行うことができないという問題がある。
この結果、衝撃応答や過渡応答で大きな振動が発生したり、対象物の保持力不足を生じる恐れがある。衝撃応答に合わせて保持力を設定すると、十分な緩衝効果を得ることが難しい。
また、対象物が電子機器等の場合、同一の電子機器等においての周波数の変動は少ないが、複数の異なる電子機器等の間では周波数が異なるため、各電子機器等に対して専用品として緩衝体の固有振動数を設定する必要があった。
特開2011−064244号公報
解決しようとする問題点は、対象物に応じて固有振動数を変更できない点である。
本発明は、対象物に応じて固有振動数を変更可能にするために、固定側と対象物との間に介在する緩衝装置であって、前記対象物に対する取付部と、前記固定側に対して前記取付部を支持する緩衝材と、前記取付部に制動力を与える制動部とを備え、前記取付部は、前記制動部に至る延設部を備え、前記制動部は、前記固定側に固定されて前記延設部の一部を収容するケース部と、前記ケース部内に収容され磁界の強さに応じて前記延設部を介して前記取付部に制動力を与える機能性流体と、前記磁界を与えると共に前記磁界の強さを変更可能な磁石とを備えたことを緩衝装置の最も主な特徴とする。
本発明の緩衝装置は、制動部の磁石の磁界の強さをコントロールすることにより、対象物に応じて固有振動数を変更することができ、効果的な緩衝が可能となる。
緩衝装置により対象物を固定側に支持した状態の側面図である(実施例1)。 緩衝装置の縦断面図である(実施例1)。 図2のIII−III線に係る緩衝装置の横断面図である(実施例1)。 図2の緩衝装置の制御部周辺における磁束の流れを示す断面図である(実施例1)。 緩衝装置の縦断面図である(実施例2)。 緩衝装置の縦断面図である(実施例3)。 緩衝装置の縦断面図である(実施例4)。 緩衝装置の縦断面図である(実施例5)。
対象物に応じて固有振動数を変更可能にするという目的を、対象物への取付部を緩衝材によって支持すると共に制動部によって可変の制動力を取付部に付与することにより実現した。
具体的には、固定側と対象物との間に介在する緩衝装置であって、対象物に対する取付部と、固定側に対して取付部を支持する緩衝材と、取付部に制動力を与える制動部とを備え、取付部は、制動部に至る延設部を備え、制動部は、固定側に固定されて延設部の一部を収容するケース部と、ケース部内に収容され磁界の強さに応じて延設部を介して取付部に制動力を与える機能性流体と、磁界を与えると共に磁界の強さを変更可能な磁石とを備える。
制動部は、取付部及び緩衝材と一体的に又は分離して設けることが可能である。
一体的に設ける場合は、ケース部上に緩衝材及び取付部を順次積層し、延設部が緩衝材を貫通してケース部まで延設された構成としてもよい。
分離して設ける場合は、取付部を緩衝材を介して固定側に取り付け、これとは別に制動部のケース部を固定側に取り付ける構成としてもよい。
磁石は、永久磁石又は電磁石とすることが可能である。
電磁石の場合は、ケース部内に固定された電磁コイルと、延設部側に設けられたコアとを備える構成とすることが可能である。
この場合において、ケース部は、磁性体であり、機能性流体は、磁石のコアとケース部との間を磁界に基づく磁束が通過することにより制動力を与える構成としてもよい。
磁石のコアは、ケース部内において延設部の外周に取り付けられた構成としてもよい。
或は、延設部が、磁性体であり、磁石のコアを構成してもよい。この場合、ケース部は、延設部を挿通して支持するボス部を有し、機能性流体は、少なくとも延設部とケース部のボス部との間を磁束が通過することにより制動力を与える構成としてもよい。
さらに、ボス部の外周に磁石の電磁コイルを配置し、延設部が、電磁コイルの外周側に位置し、ケース部の内周面に対向する筒状部を有し、機能性流体が、延設部とケース部のボス部との間並びにケース部の内周面と延設部の筒状部との間を磁束が通過することにより制動力を与える構成としてもよい。
磁石が永久磁石の場合は、ケース部外に永久磁石を近接離反可能に支持することにより、磁界の強さを変更可能としてもよい。
[緩衝装置の構造]
図1は、本発明の実施例1に係る緩衝装置により対象物を固定側に支持した状態の側面図であり、図2は、図1の緩衝装置の縦断面図、図3は、図2のIII−III線に係る緩衝装置の横断面図である。
本実施例の緩衝装置1は、図1のように、対象物Oを固定側Fに支持するものであり、対象物Oと固定側Fとの間に介在する。なお、対象物Oは、例えば各種輸送手段の貨物を載置するための荷台や電動モーター等の動力機械のような複数の周波数で振動するもの(振動の周波数が変動するもの)であるが、電子機器等のように振動の周波数の変動が少ないものや振動の周波数が一定のものでもよい。固定側Fは、対象物Oを固定するためのものである。
図1〜図3のように、緩衝装置1は、取付部3と、緩衝材5と、制動部7とを備えている。なお、以下において、軸方向とは、緩衝装置1の軸方向を意味し、径方向とは、軸方向に交差する緩衝装置1の径方向を意味する。
取付部3は、対象物Oに取り付けられる部分であり、板状に形成されている。取付部3の平面形状は、本実施例において円形となっている。ただし、取付部3は、矩形等の他の平面形状とすることも可能である。
取付部3の材質は、強度等を満たす限り材質は特に限定されるものではなく、磁性体、非磁性体の何れであっても良い。なお、磁性体は、磁性体金属等であり、非磁性体は、樹脂、非磁性体金属、セラミック等である。本実施例の取付部3は、磁性体金属によって形成されている。
取付部3の表面は、対象物Oに取り付けられる取付面3aを構成している。取付面3aは、本実施例において平面によって構成されているが、これに限られるものではなく、対象物Oに応じて取り付けに適した形状を有する。
この取付部3は、外周部よりも中央部が軸方向に厚く形成され、これにより取付部3の裏面には、突出部3bが形成されている。取付部3の中心部には、穴部3cが軸方向に設けられている。この穴部3cを介して、延設部としてのシャフト部9が取付部3に設けられている。
シャフト部9は、非磁性体によって円柱状に形成されている。なお、シャフト部9は、角柱形状等とすることも可能である。シャフト部9の軸方向の一端は、突起部9aが取付部3の穴部3cに嵌合した状態で取り付けられている。シャフト部9の軸方向の他端は、制動部7に至っている。
すなわち、シャフト部9は、取付部3から緩衝材5を貫通して後述する制動部7のケース部11まで延設されている。これにより、シャフト部9の軸方向の他端に位置する先端部は、制動部7のケース部11内に位置する。
緩衝材5は、非磁性体であるシリコンゴムやウレタンゴム等の弾性部材であり、固定側Fに対して取付部3を支持する。緩衝材5は、ばね性及び減衰性により、固定側Fに対する取付部3(対象物O)の動作を許容しつつ緩衝するものである。
本実施例の緩衝材5は、取付部3と固定側Fに固定される制動部7のケース部11との間に介在し、取付部3の平面形状に応じて円柱形状に形成されている。なお、緩衝材5は、角柱形状等とすることも可能である。また、緩衝材5は、取付部3の平面形状に対応させなくてもよい。例えば、取付部3を平面矩形として緩衝材5を円柱形状とすることも可能である。
緩衝材5の外径は、取付部3の外形とほぼ同一となっている。緩衝材5の軸方向の一端は、取付部3に固着している。具体的には、緩衝材5の軸方向の一端面が凹部5aを有し、凹部5aに取付部3の裏面の突出部3bを嵌合させている。この状態で、緩衝材5の軸方向の一端面は、取付部3の裏面に固着されている。この固着及び下記の他の固着は、適宜の手段によって行えばよい。
緩衝材5の軸方向の他端は、制動部7のケース部11上に固着されている。具体的には、緩衝材5の軸方向の他端面の中央部に凸部5bが形成され、凸部5bがケース部11の開口部11dに嵌合している。この状態で緩衝材5の他端面は、ケース部11の表面に固着されている。なお、凸部5bは、開口部11dと対応した形状となっている。
緩衝材5の軸心部には、挿通孔5cを介して取付部3のシャフト部9が挿通している。従って、緩衝材5は、シャフト部9の挿通と凸部5bの開口部11dへの嵌合とにより、開口部11dとシャフト部9との間の隙間を閉止している。
制動部7は、ケース部11と、機能性流体13と、磁石15とで構成され、磁石15による磁界の強さに応じて取付部3に制動力を与える。
ケース部11は、磁性体金属からなり、中空円筒形状に形成されている。ケース部11の外径は、取付部3とほぼ同一となっている。なお、ケース部11は、角筒形状等とすることも可能である。また、本実施例のケース部11は、取付部3、緩衝材5の平面形状に応じて円筒形状となっているが、それらに対応させなくてもよい。また、緩衝材5は、取付部3の平面形状に対応させなくてもよい。例えば、緩衝材5を円柱形状としつつケース部11を角筒形状とすることも可能である。
ケース部11は、軸方向の他側に位置する底壁部11aの外周部に周壁部11bを軸方向の一側に向けて立設し、軸方向の一側が円板状のカバー部11cによって閉じられる形状となっている。このケース部11の一側の表面に、上記のように緩衝材5の軸方向の他端面が固着している。
カバー部11cの中心部は、緩衝材5の凸部5bが嵌合する開口部11dが設けられている。この開口部11dを介し、ケース部11内には取付部3のシャフト部9の先端部が入れ込まれている。開口部11dは、シャフト部9の断面形状よりも大きく、シャフト部9が軸方向並びに径方向(平面視における前後方向及び左右方向)の三軸方向へ変位することを可能としている。ケース部11の他側外周には、固定側Fへの固定用のフランジ17が設けられている。
フランジ17は、磁性体又は非磁性体からなり、ケース部11の外周に嵌合状態で取り付けられる筒部17aを有している。筒部17aからは、フランジ本体17bが径方向に突出して形成されている。フランジ本体17bには、締結穴17cが周方向所定間隔毎に設けられ、ケース部11は、締結穴17cを介してボルト等の締結具(図示せず)により固定側Fに固定される。
ケース部11内には、機能性流体13及び磁石15が収容されている。
機能性流体13は、ケース部11内に収容され、磁界の強さに応じてシャフト部9を介して取付部3に制動力を与えるものである。本実施例の機能性流体13は、磁気粘性流体や磁性流体等であり、相対変位可能なケース部11とシャフト部9、特に後述する磁石15のコア15bとの間に磁界に基づく磁束Mが通過することによってクラスターを形成する。図4に磁束Mを示す。かかるクラスターにより、機能性流体13は、剪断抵抗による制動力をシャフト部9を介して取付部3に生じさせる。
磁石15は、機能性流体13に対する磁界を与えると共に磁界の強さを変更可能な電磁石であり、電磁コイル15aとコア15bとで構成されている。電磁コイル15aは、ケース部11内に固定されている。本実施例の電磁コイル15aは、ケース部11の内周面に対して固定され、給電用の配線15cが接続されている。
コア15bは、取付部3のシャフト部9の外周に固定された円柱状であり、軸方向でケース部11に対して隙間を持って対向し、径方向で外周面が電磁コイル15aに対して対向している。コア15bとケース部11の軸方向の隙間には、機能性流体13が介在している。なお、コア15bは、ケース部11との間で軸方向の隙間を形成できるものであれば、角柱形状等のように他の形状とすることも可能である。
かかる磁石15は、電磁コイル15aに給電されると、電力に応じた強さの磁界を付与する。この磁界により、磁石15のコア15bとケース部11との間を軸方向に通過すると共にケース部11の断面に沿ったループ状の磁束Mが生じ、上記のように機能性流体13によって取付部3に制動力を与える。
[緩衝装置の動作]
本実施例の緩衝装置1では、磁石15の電磁コイル15aへの給電状態に応じて、取付部3の固有振動数を変化させることが可能となる。
すなわち、磁石15の電磁コイル15aへの給電が行われていない場合は、制動部7のケース部11に対し、取付部3の支持状態がフリー状態となるので、取付部3に機能性流体13による制動力が働かない。このため、取付部3は、固有振動数が緩衝材5の弾性に依存した低いものとなり、相対的に低い周波数帯域での緩衝を可能とする。
この場合、取付部3が対象物Oと共に振動すると、緩衝材5のみによって対象物Oを緩衝する。なお、制動部7は、制動力を生じさせないが、機能性流体13の本来の粘性によって緩衝に僅かに寄与する。
一方、電磁コイル15aへの給電が行われると、制動部7が電力に応じた磁界を生じさせ、これに基づく磁束Mをループ状に形成する。従って、上記のように機能性流体13による制動力をシャフト部9を介して取付部3に生じさせることになる。制動力は、磁界の強さによって変動し、磁界を強くすることで取付部3をケース部11に固定することもできる。
これにより、制動部7のケース部11に対する取付部3の支持状態が制動状態又はロック状態となる。この制動状態又はロック状態では、取付部3のケース部11側への支持状態がフリー状態のときよりも硬く、つまり緩衝材5を硬くしたような状態であるため、取付部3の固有振動数が高くなり、相対的に高い周波数帯域での緩衝を可能とする。
この場合、取付部3が対象物Oと共に振動すると、制動部7によって取付部3を介して対象物Oを制動しつつ緩衝材5による緩衝が行われる。
こうして緩衝装置1は、磁界の強さのコントロールにより、入力周波数のダイナミックレンジを広くして効果的な緩衝が可能となり、衝撃応答や過渡応答が発生した場合でも保持力を確保して大きな振動の発生を防止すること等が可能となる。
かかる緩衝装置1では、例えば対象物Oが電動モーター等の動力機械である場合、低速回転時に制動部7の電磁コイル15aへの電力供給を遮断し、固有振動数が相対的に低い緩衝材5のみによる緩衝を行わせる。なお、低速回転では、回転数の1/2以下に固有振動数を低くする必要がある。これに応じて緩衝材5の特性を設定しておけばよい。
一方、高速回転時には、緩衝材5のみでは固有振動数と対象物Oの振動数との不釣り合いにより、振動の振幅が大きくなってしまうため、制動部7の電磁コイル15aへの電力供給を行って取付部3の制動を行う。これにより、緩衝装置1では、上記のように緩衝材5を硬くしたような状態になり、固有振動数を高くして、対象物Oの緩衝を確実に行うことができる。
対象物Oがマイクロスコープや精密天秤等の精密測定器である場合は、対象物Oを取付部3上に取り付け、測定の位置合わせを行う間(測定準備の間)、制動部7の電磁コイル15aへ電力を供給して固有振動数を高くし、測定準備作業を容易に行わせることができる。
測定作業を行う場合は、電磁コイル15aへの電力供給を遮断して固有振動数を低くし、外部振動(固定側Fからの振動入力)を除去することができる。
また、対象物Oが荷台の場合は、載置される貨物の質量によって振動等による取付部3の変位量が変動する。このため、貨物の質量に応じて制動部7の電磁コイル15aへの電力供給を行い、変位量が緩衝材5の限界値を越えないように取付部3に制動力を与えて、確実な緩衝を行うことができる。
[実施例1の効果]
以上説明したように、本実施例の緩衝装置1は、固定側Fと対象物Oとの間に介在し、対象物Oに対する取付部3と、固定側Fに対して取付部3を支持する緩衝材5と、取付部3に制動力を与える制動部7とを備え、取付部3は、制動部7に至るシャフト部9を備え、制動部7は、固定側Fに固定されてシャフト部9の一部である先端部を収容するケース部11と、ケース部11内に収容され磁界の強さに応じてシャフト部9を介して取付部3に制動力を与える機能性流体13と、磁界を与えると共に磁界の強さを変更可能な磁石15とを備える。
従って、本実施例の緩衝装置1は、制動部7の磁石15の磁界の強さをコントロールすることにより、取付部3の支持状態を緩衝材5のみによる支持から制動力を加えた制動状態の支持ひいてはロック状態の支持まで硬さを変動させることができ、対象物Oに応じて固有振動数を変更し、入力周波数のダイナミックレンジを広くして効果的な緩衝が可能となる。
また、緩衝装置1は、衝撃応答や過渡応答に対しても保持力を大きくすることができる。
さらに、本実施例の緩衝装置1は、ケース部11上に緩衝材5及び取付部3を順次積層し、シャフト部9が緩衝材5を貫通してケース部11まで延設されている。
このため、緩衝装置1は、制動部7を有しながら、全体としての構造をコンパクトにすることができる。
また、本実施例では、緩衝材5がシャフト部9の断面形状よりも大きいケース部11の開口部11dを緩衝材5で閉止しているため、取付部3の三軸方向の動作を許容しつつ緩衝材5をシール材として利用してケース部11の機能性流体13の漏れを防止することもできる。
磁石15は、電磁石であり、ケース部11内に固定された電磁コイル15aと、シャフト部9側に設けられたコア15bとを備えるので、電磁コイル15aに対する通電制御により磁界の強さを容易且つ確実に変化させることができる。
本実施例では、ケース部11が磁性体であり、ケース部11内においてシャフト部9の外周に取り付けられた磁石15のコア15bとケース部11との間を磁束Mが通過することにより機能性流体13が制動力を与えるため、三軸方向の動作に対して確実に制動力を付与することができる。
図5は、実施例2に係る緩衝装置の縦断面図である。なお、実施例2では、実施例1と対応する構成部分に同符号を付して重複した説明を省略する。
本実施例の緩衝装置1は、制動部7のケース部11に取付部3のシャフト部9を支持するボス部19a,19bを設け、シャフト部9とボス部19a,19bとの間を磁束Mが通過するように構成したものである。なお、磁束Mは、図5においてシャフト部9に対する左側にのみ示しているが、実際は、磁束Mが実施例1と同様に右側にも生じている。
本実施例のケース部11は、実施例1とは逆に軸方向の一側に位置する底壁部11aの外周部に周壁部11bを軸方向の他側に向けて立設し、軸方向の他側が円板状の内カバー部11cによって閉じられる形状となっている。内カバー部11cの軸方向外側には、ケース部11に対して非磁性体の外カバー部11eが取り付けられている。
ケース部11の軸方向の両側には、ボス部19a,19bが一体に設けられている。ボス部19a,19bは、それぞれケース部11の底壁部11a及び内カバー部11cの中心部からケース部11内へ向けて軸方向に突設されている。各ボス部19a,19bは、内径がシャフト部9の外径とほぼ同一の円筒状に形成され、内周にシャフト部9を僅かな隙間を持って支持している。この隙間には、機能性流体13が介在する。
本実施例のシャフト部9は、磁性体金属により形成されており、それ自体が磁石15のコアを構成している。これにより、磁石15のコアがシャフト部9側に設けられた構成となっている。このため、本実施例では、磁石15の電磁コイル15aに給電されると、電力に応じた強さの磁界に基づいて、シャフト部9とケース部11のボス部19a,19bとの間を径方向に通過すると共にケース部11に沿ったループ状の磁束Mを生じさせる。
なお、シャフト部9は、先端がボス部19aに支持され、中間部がボス部19bに支持されると共に筒状のシール支持部21を挿通し、基端が取付部3に至る。
シール支持部21は、ケース部11の底壁部11aに対し、ボス部19bの反対側に突出して一体に設けられている。シール支持部21は、ブッシュ等のシール部材23を内周に支持し、シール部材23がシャフト部9の外周に当接することでケース部11内の封止を行っている。
シール支持部21の外周には、緩衝材5が挿通孔5cにより嵌合している。緩衝材5の凹部5aは、実施例1よりも深く形成されており、取付部3の突出部3bとの間に軸方向の隙間が区画されている。
かかる緩衝装置1では、シャフト部9が磁性体で形成されて磁石15のコアを構成し、制動部7のケース部11に取付部3のシャフト部9を支持するボス部19a,19bを設け、シャフト部9とボス部19との間を磁束Mが通過するため、実施例1と比較して磁石15のコアであるシャフト部9とボス部19との間の隙間を小さくして制動力を大きくすることができる。
その他、実施例2でも、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
図6は、実施例3に係る緩衝装置の縦断面図である。なお、実施例3では、実施例2と対応する構成部分に同符号を付して重複した説明を省略する。
本実施例の緩衝装置1は、実施例2と同様にシャフト部9を制動部7のケース部11のボス部19に支持し、加えてシャフト部9にケース部11の内周面に対向する筒状部9bを設けている。
ただし、本実施例では、ケース部11から内カバー部11cを省略し、且つケース部11の底壁部11aから軸方向の他側へ伸びる単一のボス部19を備えたものとなっている。ボス部19は、実施例2のボス部19a,19bよりも軸方向に長く形成されている。このボス部19の外周には、磁石15の電磁コイル15aを配置している。電磁コイル15aの外周側には、シャフト部9の筒状部9bが配置されている。
筒状部9bは、シャフト部9の先端に一体に形成されている。具体的には、シャフト部9の先端がボス部19の先端から軸方向に突出し、そのシャフト部9の先端に径方向に伸びる連結板9cが設けられている。連結板9cの外周部には、筒状部9bが軸方向の一側へ向けて一体に突設されている。
筒状部9bの外周面は、ケース部11の内周面に対して僅かな隙間を持って対向している。この隙間内には機能性流体13が介在する。
これにより、本実施例では、磁石15の電磁コイル15aに給電されると、電力に応じた強さの磁界に基づいて、シャフト部9とケース部11のボス部19との間、及びシャフト部9の筒状部9bとケース部11との間を径方向に通過すると共にケース部11及びシャフト部9の連結板9cの断面に沿ったループ状の磁束Mを生じさせる。なお、磁束Mは、図6においてシャフト部9に対する左側にのみ示しているが、実際は、磁束Mが実施例1と同様に右側にも生じている。
このように、本実施例では、シャフト部9が磁性体で形成されて磁石15のコアを構成し、制動部7のケース部11に取付部3のシャフト部9を支持するボス部19を設け、さらに、ボス部19の外周に磁石15の電磁コイル15aを配置し、シャフト部9が磁石15の電磁コイル15aの外周側に位置し、ケース部11の内周面に対向する筒状部9bを有している。そして、磁束Mがシャフト部9とケース部11のボス部19との間並びにケース部11の内周面とシャフト部9の筒状部9bとの間を通過するため、実施例2と比較して制動力を大きくすることができる。
その他、本実施例でも、実施例2と同様の作用効果を奏することができる。
図7は、実施例4に係る緩衝装置の縦断面図である。なお、実施例4では、実施例1と対応する構成部分に同符号を付して重複した説明を省略する。図7において、磁束Mは、シャフト部9に対する左側にのみ示しているが、実際は、実施例1と同様に右側にも生じている。
本実施例の緩衝装置1は、実施例1〜3とは異なり、制動部7を取付部3及び緩衝材5から分離して設けたものである。
すなわち、取付部3は、緩衝材5を介して固定側Fに支持され、これとは別に制動部7は、固定側Fに支持されている。本実施例の緩衝材5は、固定側Fに固定された基板25に対して固着されている。ただし、緩衝材5は、ボルト等の締結具によって直接的に固定側Fへ支持することも可能である。
制動部7は、実施例1と同様に構成され、ケース部11が固定側Fに固定されている。ケース部11には、取付部3から径方向に伸びるアーム部26を介してシャフト部9が設けられている。このため、本実施例では、アーム部26とシャフト部9とで取付部3の延設部を構成している。
なお、延設部の形状は、アーム部26とシャフト部9との組み合わせに限られず、取付部3及び緩衝材5と制動部7との位置関係や周辺部材との関係により、適宜のものを採用すればよい。
シャフト部9の先端は、開口部11dから挿入され、開口部11dとシャフト部9との間には、シール部材27が嵌合している。
かかる構成の本実施例では、実施例1と同様の作用効果を奏することができると共に、制動部7を分離しているため、緩衝装置1の配置スペースの自由度を向上することができる。
図8は、実施例5に係る緩衝装置の縦断面図である。なお、実施例5では、実施例1と対応する構成部分に同符号を付して重複した説明を省略する。図8において、磁束Mは、シャフト部9に対する左側にのみ示しているが、実際は、実施例1と同様に右側にも生じている。
本実施例の緩衝装置1は、磁石15を永久磁石としたものである。
磁石15は、ケース部11の外側に近接離反可能に配置されている。なお、近接離反動作は、適宜の駆動機構によって行わせることが可能である。ケース部11は、非磁性体によって形成されている。
本実施例では、磁石15のケース部11に対する位置によって磁界の強さを調整することができるため、同一の緩衝装置1を異なる周波数で動作する複数の異なる電子機器等の対象物Oに対応することができる。
なお、磁石15が電磁石の場合、磁界の強さを調整し、これを維持するには、電力を消費するが、本実施例では、磁石15の位置を機械的に保持すれば、調整後の磁界の強さを維持するために余計な電力の消費がない。
その他、本実施例でも、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
1 緩衝装置
3 取付部
5 緩衝材
7 制動部
9 シャフト部(延設部)
9b 筒状部
11 ケース部
13 機能性流体
15 磁石
19,19a,19b ボス部

Claims (8)

  1. 固定側と対象物との間に介在する緩衝装置であって、
    前記対象物に対する取付部と、
    前記固定側に対して前記取付部を支持する緩衝材と、
    前記取付部に制動力を与える制動部とを備え、
    前記取付部は、前記制動部に至る延設部を備え、
    前記制動部は、前記固定側に固定されて前記延設部の一部を収容するケース部と、前記ケース部内に収容され磁界の強さに応じて前記延設部を介して前記取付部に制動力を与える機能性流体と、前記磁界を与えると共に前記磁界の強さを変更可能な磁石と、
    を備えたことを特徴とする緩衝装置。
  2. 請求項1記載の緩衝装置であって、
    前記ケース部上に前記緩衝材及び前記取付部を順次積層し、
    前記延設部は、前記緩衝材を貫通して前記ケース部まで延設された、
    ことを特徴とする緩衝装置。
  3. 請求項2記載の緩衝装置であって、
    前記磁石は、電磁石であり、前記ケース部内に固定された電磁コイルと、前記延設部側に設けられたコアとを備える、
    ことを特徴とする緩衝装置。
  4. 請求項3記載の緩衝装置であって、
    前記ケース部は、磁性体であり、
    前記機能性流体は、前記磁石のコアと前記ケース部との間を前記磁界に基づく磁束が通過することにより前記制動力を与える、
    ことを特徴とする緩衝装置。
  5. 請求項4記載の緩衝装置であって、
    前記ケース部は、前記延設部を挿通する開口部を有し、
    前記開口部は、前記延設部の断面形状よりも大きく形成され、
    前記緩衝材は、前記開口部と前記延設部との間の隙間を閉止する、
    ことを特徴とする緩衝装置。
  6. 請求項4又は5記載の緩衝装置であって、
    前記磁石のコアは、前記ケース部内において前記延設部の外周に取り付けられた、
    ことを特徴とする緩衝装置。
  7. 請求項4記載の緩衝装置であって、
    前記延設部は、磁性体であり、前記磁石のコアを構成し、
    前記ケース部は、前記延設部を支持するボス部を有し、
    前記機能性流体は、少なくとも前記延設部と前記ケース部のボス部との間を前記磁束が通過することにより前記制動力を与える、
    ことを特徴とする緩衝装置。
  8. 請求項7記載の緩衝装置であって、
    前記ボス部の外周に前記磁石の電磁コイルを配置し、
    前記延設部は、前記電磁コイルの外周側に位置し、前記ケース部の内周面に対向する筒状部を有し、
    前記機能性流体は、前記延設部と前記ケース部のボス部との間並びに前記ケース部の内周面と前記延設部の筒状部との間を前記磁束が通過することにより前記制動力を与える、
    ことを特徴とする緩衝装置。
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