以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像や後述の保留表示を用いた演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ)124と、が遊技盤110に配設されている。なお、図1において、ゲート124は、遊技領域111の左右にそれぞれ設けられており、左側のゲート124は124Lと記載し、右側のゲート124は124Rと記載している。また、ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器の作動契機となる入賞口をいう。具体的には、第1始動口121および第2始動口122には、入賞の際に遊技球の通過を検知するスイッチ(後述の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212)が設けられている。そして、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した際にこのスイッチが遊技球の通過を検知することが、特別図柄表示器を作動させる契機となる。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば0.15秒ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
パチンコ遊技機100は、遊技状態として、大当たり抽選の当選確率に基づき、当選確率の低い低確率状態と、低確率状態よりも当選確率の高い高確率状態とを有している。そして、所定の条件に基づいて低確率状態と高確率状態とのいずれかの状態に制御される。なお、上記の低確率状態と高確率状態の他に、特別図柄抽選の当選確率が低確率状態よりも高く高確率状態よりも低い中確率状態を設定することも可能である。この場合、パチンコ遊技機100は、所定の条件に基づいて低確率状態、中確率状態および高確率状態のいずれかの状態に制御される。
また、パチンコ遊技機100は、第2始動口122への入賞機会が少ない時短無状態と、時短無状態よりも第2始動口122への入賞機会が多い時短状態とを有している。そして、所定の条件において、時短無状態と、時短状態とのいずれかの状態に制御される。時短状態とは、たとえば、特別図柄変動時間および普通図柄変動時間を短縮すること、電動チューリップ123の開時間を延長すること、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にすること、のいずれか一つまたは複数の組合せによって制御される遊技状態である。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選を行わない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
本実施の形態では、遊技盤110の左下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、図2(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。本実施の形態では、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。
なお、普通図柄に関しても、特別図柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を備えている。本実施の形態では、状態表示器224は、3個のLEDを配列した表示装置で構成されている。3個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄抽選の当選確率が高確率である高確率状態となっているか否かを点灯により報知するものである。また、他の1つは、パチンコ遊技機100の状態が、第2始動口122に入賞しやすい時短状態となっているか否かを点灯により報知するものである。さらに他の1つは、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態となっているか否かを点灯により報知するものである。
なお、状態表示器224が表示するパチンコ遊技機100の状態は上記の例に限らず、他の状態を表示することができる。例えばパチンコ遊技機100の状態として低確率状態よりも当選確率が高く高確率状態よりは当選確率が低い中確率状態が設定される場合、状態表示器224は、中確率状態となっているか否かを点灯により報知しても良い。
また、表示器130は、特別図柄抽選の抽選結果に応じて行われる大当たり遊技において大入賞口125が作動される際のラウンド数を表示するラウンド数表示器225を備えている。なお、大当たり遊技については後述する。ラウンド数表示器225は、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって大当たり遊技における大入賞口125の作動ラウンド数が表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。図示の例において、複数の画像の中から1つの画像を選択する操作を受け付ける演出を行う場合を考える。この場合、例えば、遊技者が十字に配列された4つのキーからなる演出キー162を操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを指示し、演出ボタン161を操作することにより、指示した画像を選択するような演出を行うことができる。また、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやダイヤル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330と、を備えている。さらに、演出制御部300により制御されるサブ制御手段として、画像/音響制御部310と、ランプ制御部320とを備える。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の遊技状態を、高確率状態または低確率状態のいずれか、時短無状態または時短状態のいずれかで制御する。これにより、パチンコ遊技機100の遊技状態は、高確率状態および時短状態である高確率時短遊技状態、低確率状態および時短状態である低確率時短遊技状態、高確率状態および時短無状態である高確率時短無遊技状態、低確率状態および時短無状態である低確率時短無遊技状態のいずれかとなる。そして、遊技制御部200は、所定の条件に基づき、高確率状態と低確率状態とを切り替え、時短無状態と時短状態とを切り替える。また、遊技制御部200は、時短状態において、時短無状態よりも普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、電動チューリップ123の開時間を延長する等の制御を行う。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選を行う。そして、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり遊技等の特別遊技を行う。特別遊技において、遊技制御部200は、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。そして、遊技制御部200は、大当たり大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
また、遊技制御部200は、ゲート124を遊技球が通過したことを契機として普通図柄抽選を行う。そして、普通図柄抽選の判定結果に応じて電動チューリップの作動を制御する。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動中に遊技球が第1始動口121または第2始動口122へ入賞したことにより発生する保留や、普通図柄変動中に遊技球がゲート124を通過したことにより発生する保留の設定を行う。
さらに、遊技制御部200は、特別図柄抽選および普通図柄抽選の判定結果、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報、保留の設定情報等の遊技制御に伴う情報を、後述するコマンドにより演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部330に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部330に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部330に指示しない。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、検知手段として、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動口122へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板350が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部330から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板350を介してホストコンピュータに送信する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部330には、払出駆動部334により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部335と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部336と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部337と、が接続されている。そして、払出制御部330は、払出球検出部335、球有り検出部336および満タン検出部337にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部330は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
さらに、演出制御部300には、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、が接続されている。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、VDP(Video Display Processor)314と、CGROM315と、SNDROM316とを備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、CGROM315には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。また、SNDROM316には、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。
CPU311は、演出制御部300から送られた保留数コマンドもしくは変動開始コマンドに基づいて、アニメーションパターンの解析や、描画に関するコマンドをまとめたディスプレイリストの作成、およびディスプレイリストのVDP314への送信などを行う。
VDP314は、CPU311から受信したディスプレイリストに基づいて、CGROM315やSNDROM316にそれぞれ記憶された画像データや音響データを読み出す。さらには、VDP314は、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための描画処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。そして、VDP314は、描画処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、VDP314は、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
なお、本実施の形態では、VDP314が描画処理に併せて音声処理も行うよう構成しているが、これに限定されず、音声処理を専用で行うプロセッサを別途設けても構わない。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
なお、本実施の形態では、遊技制御部200、演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320、および払出制御部330各々は、遊技盤110の後面に配設されたメイン基板としての遊技制御基板、サブ基板としての演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板において個別に構成されている。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
乱数取得部231は、特別図柄抽選に用いられる乱数値と、普通図柄抽選に用いられる乱数値とを取得する。特別図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞したことを条件として、乱数の種類ごとに、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、特別図柄判定部234による判定に用いられる。詳しくは後述するが、特別図柄抽選に用いられる乱数としては、大当たりか否かを示す大当たり乱数、大当たりの種類を示す大当たり図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等が有る。
また、普通図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、普通図柄判定部232による判定に用いられる。なお、普通図柄抽選に用いられる乱数としては、当たりか否かを示す当たり乱数の他、当たりの種類を示す図柄乱数や変動パターン乱数等が設定される場合もある。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を制御する。
特別図柄判定部234は、特別図柄の変動開始時に、図14に示すような乱数テーブルを用いて、特別図柄抽選の抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」を判定する。すなわち、乱数取得部231は、検知手段である第1始動口スイッチ211または第2始動口スイッチ212により遊技球の通過が検知されたことを契機として特別図柄に関する乱数値を取得し、特別図柄判定部234は、取得した乱数値に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技等)を行うか否かを判定する。なお、前述した特別図柄の抽選(大当たり抽選)は、乱数取得部231および特別図柄判定部234における処理のことをいう。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態かの組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づく大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、高確率時短遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短遊技状態の大当たり)、低確率時短遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短遊技状態の大当たり)、高確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短無遊技状態の大当たり)、低確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短無遊技状態の大当たり)が有り得る。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば29.5秒経過または10個の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間(例えば0.1秒)だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば0.1秒だけ大入賞口125が開状態となる態様が所定回数(例えば15回)行われる小当たり遊技が行われる。なお、小当たり当選時には、小当たり遊技が終了した後においても小当たり当選前の遊技状態を継続する。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が高確率時短遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても高確率時短遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が低確率時短無遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても低確率時短無遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
変動パターン選択部235は、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。具体的には、変動パターン選択部235は、大当たり遊技を行うか否かの判定結果およびリーチを行うか否かの判定結果等に基づいて、変動パターンを決定する。そして、変動パターン選択部235により選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制御する。変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233の動作の詳細については後述する。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄判定部232は、普通図柄の変動開始時に、後述する図14(d)に示すような乱数テーブルを用いて、普通図柄の抽選結果が「当たりか否か」を判定する。すなわち、普通図柄判定部232は、乱数取得部231により取得された普通図柄抽選用の乱数値に基づいて、電動チューリップ123を開閉作動させる補助遊技を行うか否かを判定する。また、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合は、普通図柄判定部232は、判定結果が当たりであった場合の「当たりの種類」を判定する。なお、普通図柄抽選は、乱数取得部231および普通図柄判定部232により行われる処理である。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、普通図柄表示器223による普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄判定部232により普通図柄抽選において「当たり」と判定された場合に、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。
大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「大当たり」と判定された場合に、大当たり遊技として、当選した大当たりの種類に基づいて特定される作動パターンで大入賞口125の開放動作を制御する。また、大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「小当たり」と判定された場合に、小当たり遊技として、規定時間および規定回数だけ大入賞口125を開放する。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、乱数取得部231が所定のタイミングで取得する各種の乱数値を更新する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
図5は、遊技制御部200による基本処理の動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM203(図3参照)へのアクセスを許可する(ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)601)。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリアスイッチがONとなっているか否かを判断する(S602)。
RAMクリアスイッチがOFFである場合(S602でNo)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断する(S603)。
バックアップフラグがONである場合(S603でYes)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する(S604)。
チェックサムが正常である場合(S604でYes)、次に、遊技制御部200は、復帰処理を実行する(S605)。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮断された状態からの復帰に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の遊技状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップフラグをOFFにする。
一方、RAMクリアスイッチがON(S602でYes)、バックアップフラグがOFF(S603でNo)、チェックサムが異常(S604でNo)のいずれかに該当する場合、次に遊技制御部200は、初期化処理として、RAM203の記憶内容をクリアし(S606)、RAM203の作業領域を設定する(S607)。そして、遊技制御部200は、サブ制御手段を設定(初期化)するためのコマンドを演出制御部300へ出力し、サブ基板(サブ制御手段)の設定を行う(S608)。サブ基板の設定には、各サブ基板に搭載されているRAM303、RAM313、RAM323をクリアすること等が含まれる。
復帰処理(S605参照)が終了した後、またはサブ基板の設定(S608参照)が終了した後、遊技制御部200は、遊技制御に用いられる各種のカウンタおよびタイマーを設定する(S609)。そして、遊技制御部200は、割り込み許可(S610)、割り込み禁止(S611)、図柄乱数制御処理(S612)、初期値乱数更新処理(S613)、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断(S614)をループ処理として繰り返し実行する。
ここで、割り込み許可(S610)および割り込み禁止(S611)は、このループ処理(S610〜S614)の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられている。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理(S612)において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いられる変動パターン乱数の更新を行う。
初期値乱数更新処理(S613)において、遊技制御部200は、遊技制御において用いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合(S614でNo)、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理(S610〜S614)と共に割り込みによる主制御処理を繰り返し実行する。一方、電源遮断フラグがONである場合(S614でYes)、遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
図6は、遊技制御部200による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。
電源遮断時処理において、遊技制御部200は、まず、各種の出力を行うための出力ポートの設定をクリアする(S701)。次に、遊技制御部200は、チェックサムを作成し、RAM203に格納する(S702)。次に、遊技制御部200は、バックアップフラグをONにし(S703)、RAM203へのアクセスを禁止して(S704)、無限ループに移行する。
〔遊技機の主制御処理〕
次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。
遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。
図7は、遊技制御部200の主制御処理を示すフローチャートである。
主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図5に示すループ処理の中で割り込みが許可(S610参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図7に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S801〜S806)。
乱数更新処理(S801)では、遊技制御部200は、乱数制御部241の機能(サブルーチン)を呼び出し、遊技制御部200による遊技制御で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(S802)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。また、詳しくは後述するが、第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212において事前判定処理を行う場合は、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、事前判定のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(S803)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200は、特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
普通図柄処理では、遊技制御部200は、普通図柄判定部232および普通図柄変動制御部236の機能(サブルーチン)を呼び出し、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(S804)としては、大入賞口処理および電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200は、大入賞口動作制御部237の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて特別電動役物である大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200は、電動チューリップ動作制御部238の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて普通電動役物である電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(S805)では、遊技制御部200は、賞球処理部239の機能(サブルーチン)を呼び出し、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力処理(S806)では、遊技制御部200は、出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出し、演出制御用のコマンドを演出制御部300へ出力し、払い出し制御用のコマンドを払出制御部330へ出力する。演出制御用コマンドは、S802からS804までの各処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。払い出し制御用コマンドは、S805の処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。RAM203には、制御用コマンドの種類ごとに格納領域が設定されている。
出力制御部240は、RAM203の各制御用コマンドの格納領域を順に調べ、個々の格納領域に制御用コマンドが格納されていれば(すなわち、S802〜S805の処理で制御用コマンドが生成されていれば)、その制御用コマンドを読み出し、出力先(演出制御部300または払出制御部330)へ出力する。
本実施の形態では、図7に示したように、一連の主制御処理の最後に出力処理を行う。すなわち、第1の処理手段としての上記各機能によるS802〜S805の各処理において生成されたコマンドを、その各処理においてはRAM203の対応する格納領域に格納しておく。そして、これらの処理の後に、第2の処理手段としての出力制御部240が、RAM203の格納領域に蓄積された、各処理で生成されたコマンドをまとめて出力する。言い換えれば、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行すると、その1サイクルの実行において生成されたコマンドが、その1サイクルの実行における最後のコマンド生成が行われた後に、出力される。
〔遊技機の基本動作の変形例〕
なお、図5乃至図7を参照して説明した動作例では、基本処理におけるループ処理の部分で割り込みを許可し、割り込み処理として一連の処理からなる主制御処理を実行した。しかしながら、主制御処理は、一定時間ごとに繰り返し実行されるように構成されていれば良く、具体的な実現手段(実行手順)は、図5乃至図7に示した例には限定されない。例えば、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れておき、所定のタイミングで経過時間を計測し、一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに主制御処理へ戻る構成としても良い。また、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れる一方で、図5乃至図7を参照して説明した動作と同様に、一定時間ごとに割り込みを発生させ、割り込みが発生したならば基本処理中に組み入れられた主制御処理へ戻る構成としても良い。
また、基本処理で生成されたコマンドを出力する場合は、原則として、コマンドを生成する度に、RAM203のコマンド格納領域に格納し、第2の処理手段である出力制御部240の機能を呼び出して出力する。基本処理は、遊技の進行に関わる主制御処理とは異なり、電源投入時にのみ行われる初期動作等の特別な処理である。また、基本処理は、電源投入時のパチンコ遊技機100の状態等の条件に基づく分岐により処理手順が変動する場合があるため、出力処理に漏れが無いように、生成したコマンドを速やかに出力する処理である。なお、関連する複数の処理により連続的にコマンドが生成される場合等、具体的な処理の要請に応じて、複数のコマンドをRAM203のコマンド格納領域に格納し、まとめて出力する処理手順を採っても良い。
〔遊技制御部による乱数更新処理〕
特別図柄抽選等の遊技制御における各種の抽選に用いられる判定情報としての乱数値は、カウンタによって計数され、所定の初期値から始まって、図7に示す主制御処理の乱数更新処理(S801)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図8)およびゲートスイッチ処理で取得され、特別図柄処理(図9)や普通図柄処理で使用される。この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、計数された乱数値が、設定されている乱数の最大値(例えば、後述する図14(a)に示した大当たり乱数では299)に達した後は、再び初期値に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、更新間隔や初期値の情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、主制御処理から図5に示す基本処理に戻った後、S613の初期値乱数更新処理において、各乱数の初期値をランダムに変更する。
〔遊技制御部による始動口スイッチ処理〕
図8は、図7のS802に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図8を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(S901)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(S902)。図8に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(S902でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(S902でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による判定のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S903)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により、後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたははずれを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短状態か時短無状態、高確率状態と低確率状態、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数値、はずれのときに後述のリーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
そして、遊技制御部200は、保留数U1の値を1加算する(S904)。
次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S905)。事前判定処理とは、始動口における入賞により乱数の取得が既に行われているが後述する特別図柄処理によって乱数の判定が未だ行われていない入賞球(保留球)について、特別図柄処理によって乱数が判定されるよりも前にその乱数の判定を行う(事前判定)処理である。
そして、本実施の形態の演出制御部300は、事前判定処理によって判定された乱数の判定結果(事前判定結果)に基づいて、特別図柄処理によって乱数が判定され、その判定結果が報知されるよりも前に、その判定結果を示唆する予告演出を行うことができる。この予告演出は、例えば、始動口121、122における入賞により乱数の取得が既に行われているが特別図柄処理によって乱数の判定が未だ行われていない入賞球(保留球)の発生に応じて、画像表示部114に表示される保留表示演出(後述)等を用いて行われる。この事前判定に基づく予告演出により、予告演出に係る事前判定に対応する保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果が遊技者に示唆される。これによって、遊技者は、保留球に対して期待を抱きながら遊技を行うことができる。事前判定に基づく予告演出の詳細については後述する。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S905の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S906)。
さらに、遊技制御部200は、S904による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S907)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図8を参照すると、次に遊技制御部200は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(S908)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に、遊技制御部200は、第2始動口122の入賞における未変動分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(S909)。図8に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(S909でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(S909でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S910)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のS903と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値)、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。
そして、遊技制御部200は、保留数U2の値を1加算する(S911)。
次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S912)。この事前判定処理の内容は、上記のS905と同様である。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S912の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S913)。
さらに、遊技制御部200は、S911による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S914)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部によるゲートスイッチ処理〕
次に、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理について説明する。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値(例えば4個)未満か否かを判断する。保留数Gが上限値に達している場合は、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数値など)を取得し、RAM203に格納する。
次に、遊技制御部200は、保留数Gの値を1加算する。保留数Gの値が加算された後、遊技制御部200は、S1004による保留数Gの増加を演出制御部300に通知するための保留数G増加コマンドをRAM203にセットし、ゲート124における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部による特別図柄処理〕
図9は、図7のS803に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1101)。ここで、大当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりであることを識別するためにセットされるフラグである。大当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグの何れかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して大当たり遊技フラグと呼ぶ。
大当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は大当たり中であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(S1101でYes)。一方、大当たり遊技フラグがOFFである場合(S1101でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(S1102)。特別図柄変動中でない場合(S1102でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未変動分の保留数U1、U2(図8参照)に関する処理を行う(S1103〜S1106)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(S1103)。保留数U2が1以上である場合(S1103でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(S1104)。一方、保留数U2=0である場合は(S1103でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(S1105)。保留数U1が1以上である場合(S1105でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(S1106)。一方、保留数U1=0である場合は(S1105でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(S1116)。
なお、本実施の形態では、第2始動口122の入賞に係る保留数U2に関する処理を優先させて行った。すなわち、保留数U2が1以上である場合は保留数U2に関する処理を行い、保留数U2=0である場合に保留数U1に関する処理を行っている(S803〜S806参照)。これに対し、第1始動口121と第2始動口122のどちらの入賞かに関わらず、入賞した順に保留数U1、U2を減算していくような制御とすることも可能である。
S1104またはS1106で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(S1107)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理(S1116参照)においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(S1108、S1109)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222に変動表示される特別図柄の変動用の設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。なお、これらの情報は演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(S1110)。そして、この設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(S1111)。S1111でセットされた変動開始コマンドは、図7のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
S1102で特別図柄変動中と判断された場合(S1102でYes)、またはS1111で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1112)。すなわち、S1110で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がS1109の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1112でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(S1112でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動をS1108の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(S1113)。後述する装飾図柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203にセットする(S1114)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(S1115)。停止中処理の内容については後述する。S1114でセットされた変動停止コマンドは、図7のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図10は、大当たり判定処理(図9のS1108)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(S1201)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(S1202、S1205)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図8のS903またはS910で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図14(a)参照)。
S1201の乱数判定の結果が大当たりだった場合(S1202でYes)、次に特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数値の判定を行う(S1203)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(高確率状態か低確率状態、時短状態か時短無状態、長当たり、短当たり)が決定される。何れの大当たりとなるかは、図8のS903またはS910で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちの何れと一致したかによって決定される(図14(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1204)。
S1201の乱数判定の結果が小当たりだった場合(S1202でNo、S1205でYes)、次に特別図柄判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1206)。
S1201の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(S1202、S1205でNo)、次に特別図柄判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1207)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図11は、変動パターン選択処理(図9のS1109)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態か)を参照する(S1301)。そして、大当たり判定処理(図10)のS1202の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1302)。そして、大当たりだった場合(S1302でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1303)。
一方、大当たりしなかった場合(S1302でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数値の判定を行う(S1304)。リーチ演出を行うか否かは、図8のS903またはS910で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図14(c)参照)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(S1305でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1306)。また、リーチ演出を行わない場合(S1305でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1307)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間3秒、7秒、13秒、15秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
次に、変動パターン選択部235は、図8のS903またはS910で取得した変動パターン乱数値およびS1303、S1306、S1307でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数値の判定を行う(S1308)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短状態か時短無し状態か、および高確率状態か低確率状態か)、特別図柄抽選の結果(大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か)等の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる。
この後、変動パターン選択部235は、S1308で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203にセットする(S1309)。S1309でセットされた変動パターンの設定情報は、図9のS1111でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図7のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。本実施の形態で選択される変動パターンおよびその設定の詳細については後述する。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図12は、停止中処理(図9のS1115)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1401)。時短フラグがONである場合(S1401でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(S1402)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(S1403)。そして、抽選回数J=0であれば(S1403でYes)、時短フラグをOFFにする(S1404)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理における遊技状態設定処理(図13)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(S1401でNo)またはS1404で時短フラグをOFFにした後、あるいはS1402で減算した後の抽選回数Jの値が0でない場合(S1403でNo)、次に遊技制御部200は、RAM203のフラグ設定において高確率状態であることを示すフラグ(以下、確変フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1405)。なお、この確変フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、高確率時短遊技状態であり、確変フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、高確率時短無遊技状態である。
確変フラグがONである場合(S1405でYes)、遊技制御部200は、高確率状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(S1406)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(S1407)。そして、抽選回数X=0であれば(S1407でYes)、確変フラグをOFFにする(S1408)。なお、確変フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理における遊技状態設定処理(図13)で行われる。
確変フラグがOFFであった場合(S1405でNo)またはS1408で確変フラグをOFFにした後、あるいはS1406で減算した後の抽選回数Xの値が0でない場合(S1407でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1409)。そして、大当たりだった場合(S1409でYes)、次に遊技制御部200は、大当たりの種類が長当たりか否かを判断する(S1410)。
ここで、大当たりか否かの判断は、大当たり判定処理(図10)の判定結果に基づいて判断することができる。例えば、後述する図14(b)の図表に示す図柄の何れかがセットされているならば、S1409でYesである。大当たり判定処理によりRAM203に、はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、S1409でNoである。
大当たりの種類が長当たりであった場合(S1410でYes)、遊技制御部200は、長当たり遊技フラグをONにする(S1411)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)となる。なお、ここでは長当たりにおいて、高確率状態か低確率状態かを区別していない。高確率状態となるか低確率状態となるかは、後述の大入賞口処理における遊技状態設定処理(図13)で該当するフラグをONにすることによって特定される。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(S1410でNo)、遊技制御部200は、短当たり遊技フラグをONにする(S1412)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)となる。長当たりの場合と同様、短当たりの場合も高確率状態か低確率状態かを区別していない。
S1411またはS1412で大当たり遊技フラグをONにした後、遊技制御部200は、抽選回数J、Xの値を初期化する(S1413)。また、遊技制御部200は、S1401において時短フラグがONであって、S1403において抽選回数Jが0でなかった場合に、時短フラグをOFFにする(S1414)。同様に、S1405において確変フラグがONであって、S1407において抽選回数Xが0でなかった場合に、確変フラグをOFFにする(S1414)。
S1413で抽選回数J、Xの値を初期化した後、遊技制御部200は、オープニング動作を開始する(S1417)。ここで、オープニング動作の内容は、S1411、S1412の何れで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。すなわち、大当たり遊技フラグの状態に応じて、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技状態において設定されたオープニング動作の何れかが行われることとなる。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において大当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(S1418)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図7のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
これに対し、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(S1409でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判断する(S1415)。小当たりでなかった場合は(S1415でNo)、停止中処理を終了する。
一方、小当たりであった場合(S1415でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始する(S1416)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
次に、客待ち設定処理(図9のS1116)について説明する。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する。一方、客待ちフラグがOFFである場合、遊技制御部200は、客待ちコマンドを生成してRAM203にセットし、客待ちフラグをONにする。セットされた客待ちコマンドは、図7のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。なお、客待ちフラグとは、特別図柄の変動が停止して、保留が無い状態でセットされるものである。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
次に、図7のS803に示した図柄処理のうちの普通図柄処理について説明する。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易い状態である。
補助遊技フラグがONである場合、既に補助遊技状態となっており、普通図柄が停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する。一方、補助遊技フラグがOFFである場合、次に普通図柄変動制御部236は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する。普通図柄変動中でない場合、次に普通図柄変動制御部236は、普通図柄の未変動分の保留数Gが1以上か判断する。保留数G=0である場合は、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合、普通図柄変動制御部236は、保留数Gの値を1減算する。そして、普通図柄判定部232が、今回の普通図柄抽選における当たり乱数の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する。当選したか否かは、遊技球がゲート124を通過したことに基づき取得した当たり乱数の値が、後述する図14(d)に示すテーブル等において当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄の変動時間の設定を行う。この変動時間は、図12におけるS1404、S1414、後述の図13におけるS1804、S1807等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、変動時間の設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される。この設定の後、普通図柄変動制御部236は、図2(a)および図3に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する。なお、普通図柄の変動パターンを抽選により決定することもできる。この場合、例えば、遊技球がゲート124を通過した際に、乱数取得部231が普通図柄の変動パターン乱数値を取得し、S1307において、普通図柄変動制御部236が普通図柄の変動パターン乱数値を判定することにより、変動時間が設定される。
普通図柄の変動を開始した後、または本処理の実行時に普通図柄変動中であった場合、普通図柄変動制御部236は、変動時間を経過したか否かを判断する。すなわち、普通図柄の変動を開始してからの経過時間が上記の操作で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合、普通図柄変動制御部236は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する。そして、普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選の判定結果が当選であったか否かを判断する。当選であったならば、補助遊技フラグをONにする。一方、抽選にはずれたならば、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
次に、図7のS804に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理について説明する。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる。大当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する。一方、大当たり遊技フラグがONである場合、次に大入賞口動作制御部237は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図12)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合、次に大入賞口動作制御部237は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する。オープニング時間を経過していないならば、大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する。一方、オープニング時間を経過したならば、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動設定を行い、入賞個数Cを初期化(C=0)し、大入賞口125の作動のラウンド数Rの値を現在の値から1加算して、大入賞口125を作動開始(開放)する。
大入賞口125の作動設定では、大入賞口125の作動パターンと、その作動パターンで作動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125が作動する場合としては、特別図柄抽選で、長当たりまたは短当たりの大当たりであった場合と、小当たりであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じて様々に設定される。なお、大当たり遊技においては、大入賞口125の作動を複数回(複数ラウンド)連続して行うことが規定されている。一例としては、長当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは0.1秒の開放を1回行う。小当たりの場合、例えば、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.1秒の開放を15回行う。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記の例で比較すると、共に0.1秒の開放が15回行われることとなる。すなわち、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、遊技盤110上の大入賞口125の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することはできない。
また、別の例としては、長当たりでは、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行い、短当たりでは、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.9秒の開放を2回行い、小当たりでは、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.9秒の開放を2回行う。この場合も、短当たりでの作動と小当たりでの作動を比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなり、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同様となる。
なお、小当たりの際には、大入賞口125の開放累積時間が1.8秒以内に設定されなければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短当たり)の際には、大入賞口125を複数回連続開放させなければならない。そこで、上記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラウンド数が設定される。
次に、大入賞口動作制御部237は、設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する。大入賞口125での開放状態が開放時間を経過していない場合、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入賞口125の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する。一方、開放時間を経過したか、または入賞個数Cが規定個数に達した場合、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125を作動終了(閉口)する。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数RがS1704で設定された最大値に達したか否かを判断する。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する。
大入賞口125の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング動作を開始する。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技において設定されたエンディング動作のうち、大当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部237は、演出制御部300において大当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする。このエンディングコマンドは、図7のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数Rを0にリセットした後、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する。一方、エンディング時間を経過したならば、次に大入賞口動作制御部237は、遊技制御部200による遊技状態設定処理を経た後、大当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する。遊技状態設定処理の内容については後述する。
上述したオープニング中か否かの判断で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング中か否かを判断する。そして、エンディング中であるならば、上記のエンディング時間が経過したか否かの判断、遊技状態設定処理、大当たり遊技フラグをOFFにする操作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125が作動(開放)中か否かを判断する。そして、作動中でないならば、上記の各動作のうち、入賞個数Cの初期化以降の各動作を実行する。また、作動中であるならば、上記の各動作のうち、大入賞口125の開放時間が経過したか否かの判断以降の各動作を実行する。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様であり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
〔遊技状態設定処理〕
上記の大入賞口処理でエンディング時間が経過した場合に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理の内容を図13に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、大当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図13に示すように、遊技制御部200は、まず、その大当たりの種類を判断する(S1801、S1802、S1803、S1806)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図10)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図10)のS1202、S1203、S1205と概ね同様であるので、S1202、S1203、S1205の判断結果を用いても良い。
小当たりである場合(S1801でYes)、遊技状態は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
大当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1801でNo、S1802、S1803でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(S1804)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(S1805)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、大当たりの種類が低確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1801でNo、1802でYes、S1803でNo)、遊技制御部200は、時短フラグ、確変フラグともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRAM203の遊技状態の設定は、低確率時短無遊技状態となる。
大当たりの種類が高確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1801、S1802でNo、S1806でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにし(S1807)、抽選回数Jの初期値を設定する(S1808)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では10000回である。また、遊技制御部200は、確変フラグをONにし(S1809)、抽選回数Xの初期値を設定する(S1810)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では10000回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短遊技状態となる。そして、この高確率時短遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、大当たりの種類が高確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1801、S1802、S1806でNo)、遊技制御部200は、確変フラグのみをONにし(S1809)、抽選回数Xの初期値(10000回)を設定する(S1810)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短無遊技状態となる。そして、この高確率時短無遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短無遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
次に、図7のS804に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理について説明する。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する。一方、補助遊技フラグがONである場合、次に電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する。
電動チューリップ123が作動中でない場合、電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる。ここで、作動パターンは、図12におけるS1404、S1414、図13におけるS1804、S1807等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、作動パターン設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。なお、時短フラグがONの場合またはOFFの場合における電動チューリップ123の作動パターン(補助遊技の種類)を複数用意し、普通図柄処理で判定される当たりの種類に応じて、作動パターンを設定するように構成しても良い。
電動チューリップ123の作動状態の判断において作動中と判断された場合、または上記の制御で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作制御部238は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する。一方、開放時間を経過したならば、電動チューリップ動作制御部238は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図10)、変動パターン選択処理(図11)、普通図柄処理等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図14は、本実施の形態において特別図柄抽選および普通図柄抽選で用いられる乱数(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図14(a)には特別図柄抽選で用いられる大当たり乱数の構成例、図14(b)には特別図柄抽選で用いられる大当たり図柄乱数の構成例、図14(c)には特別図柄抽選で用いられるリーチ乱数の構成例、図14(d)には普通図柄抽選で用いられる当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
図14(a)を参照すると、大当たり乱数の判定値として、大当たり判定時のパチンコ遊技機100の遊技状態が低確率状態の場合の大当たりと大当たり判定時の遊技状態が高確率状態の場合の大当たりの2種類と、小当たりとが設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲は、何れも0〜299の300個である。低確率状態の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また高確率状態の特別図柄抽選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。すなわち図示の例では、高確率状態で始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われると、低確率状態で特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。また、小当たりの当選値は、低確率状態か高確率状態かに関わらず3個設定され、当選確率は3/300(=1/100)である。
図14(b)を参照すると、大当たり図柄には、低確率図柄A、低確率図柄B、高確率図柄A、高確率図柄B、潜確図柄の5種類が用意されている。ここで、低確率図柄Aおよび低確率図柄Bは、低確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち低確率図柄Aは長当たり(低確率時短遊技状態)、低確率図柄Bは短当たり(低確率時短無遊技状態)をそれぞれ表す。高確率図柄Aおよび高確率図柄Bは、高確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち高確率図柄Aは長当たり(高確率時短遊技状態)、高確率図柄Bは短当たり(高確率時短無遊技状態)をそれぞれ表す。潜確図柄は、高確率時短無遊技状態の大当たりであることを表す図柄である。したがって、高確率図柄Bと潜確図柄とは大当たり遊技後の遊技状態が同じであるが、潜確図柄は、高確率状態であることを遊技者に明確に報知しない潜伏演出を行う条件とするために高確率図柄Bとは分けて設けられている。乱数の値の範囲は0〜249の250個である。また、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
低確率図柄Aでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として35個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Aでの当選となる確率は、35/250(=7/50)である。
低確率図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Bでの当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
高確率図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、175/250(=7/10)である。
高確率図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として75個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、75/250(=3/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
潜確図柄では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として100個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に潜確図柄での当選となる確率は、100/250(=2/5)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
以上のように、図14(b)に示す例では、第1始動口121に入賞した場合の大当たりは、高確率時短無遊技状態の大当たり(高確率図柄B、潜確図柄)となる確率が高く、第2始動口122に入賞した場合の大当たりは、高確率時短遊技状態の大当たり(高確率図柄A)となる確率が高い。このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122の何れか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
次に、リーチ乱数の判定について説明する。
図14(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。ここで、リーチ演出は、特別図柄変動時に画像表示部114において行われる演出である。以下、リーチ演出を行わない特別図柄変動時の演出をリーチ無し演出と呼び、これに対応してリーチ演出をリーチ有り演出とも呼ぶ。
多くの場合、特別図柄変動時には、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222(以下、これらを区別しない場合は特別図柄表示器221、222と記載)の表示制御に連動させて、画像表示部114において装飾図柄を用いた演出が行われる。装飾図柄は、例えば、1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる図柄が3列表示されて構成される。そして、特別図柄表示器221、222における特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、画像表示部114に表示された装飾図柄がスクロールを開始する。また、特別図柄の変動表示の開始(装飾図柄のスクロール開始)から所定時間経過後、特別図柄が停止表示されるのと同時に、装飾図柄も停止する。一般に、特別図柄抽選の判定結果が大当たりである場合、装飾図柄の停止表示では、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が三つ揃って並ぶ。この特別図柄の変動表示に伴って行われる装飾図柄を用いた演出を変動演出と呼ぶ。
リーチ有り演出においては、変動演出として、装飾図柄に関して次のような動作が行われる。まず、装飾図柄のスクロールが停止して各図柄を停止表示する際に、まず、いずれか2つの図柄(数列)が先に停止する。このとき、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が停止表示される。次に、最後の一列がスクロール速度を徐々に遅くして、一直線上に同一の数字が三つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与える。このようなリーチ有り演出では、最後の1列のスクロールが停止する前に、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりするいわゆるSP(スーパー)リーチ演出やSP・SPリーチ演出が行われる場合がある。また、後述する図15に示すように、本実施の形態では、変動時間がより長い(例えば90秒や60秒)場合に、SPリーチやSP・SPリーチ演出を実行するように設定している。なお、リーチ有り演出と共に行われる上記の変動演出をリーチ時変動演出とも呼ぶ。
一方、リーチ無し演出においては、リーチ有り演出のような遊技者に期待感を与える演出がなされることなく、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が揃わない状態で図柄が停止表示する。
このように、リーチ乱数は、大当たり乱数の判定の結果がハズレであった場合に、画像表示部114においてリーチ有り演出を行うか、リーチ無し演出を行うかを決定するためのもので、所定の確率でリーチ有り演出が出現するようにして、遊技者に対して適度に期待感を与えるようにしている。
付言すると、大当たりに当選した場合には、リーチ有り演出が必ず行われ、最終的に横または斜めにわたる一直線上に、同一の数字が揃った状態で装飾図柄が停止表示する。これに対して、小当たりに当選した場合やハズレの場合のリーチ有り演出は、上記一直線上に、同一の数字が揃わない状態で装飾図柄が停止表示する。
次に、普通図柄抽選に用いられる当たり乱数の判定について説明する。
図14(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、9/10の確率で当選する。
また、特に図示していないが、普通図柄抽選で当たりと判定された場合に行われる補助遊技の内容(電動チューリップ123の開放パターン)が異なる複数の当たりを設定することができる。この場合、例えば、特別図柄抽選における大当たりの種類を特定する大当たり図柄乱数(図14(b)参照)と同様に、普通図柄抽選における当たりの種類を特定するための当たり図柄乱数が設定される。そして、遊技制御部200は、乱数取得部231により、ゲートスイッチ処理で当たり乱数の乱数値と共に、当たり図柄乱数の乱数値を取得し、普通図柄判定部232により、取得された乱数値に基づいて当たりの種類を特定する。
なお、図14の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
〔変動パターンの設定例〕
次に、図11に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例について説明する。
図15は、図11に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例を示す図である。なお、図15には、第1始動口121に遊技球が入賞した場合であって、遊技状態が低確率時短無遊技状態もしくは高確率時短無遊技状態の場合に選択される設定例を示している。
なお、本実施の形態では、図示を省略しているが、変動パターン選択処理に用いられる変動パターンの設定として、遊技状態が低確率時短遊技状態もしくは高確率時短遊技状態の場合に選択される変動パターンも存在する。そして、それらの変動パターンを選択する際に参照される時短状態用の変動パターンテーブルが設けられており、時短無状態用の変動パターンテーブルとは異なる設定内容となっている。さらに、第2始動口122に遊技球が入賞する場合に関して、変動パターン選択処理において選択される変動パターンの設定のテーブルが個別に設けられてもよいし、第1始動口121に遊技球が入賞した場合に参照するテーブルを共用して参照するようにしてもよい。
図15に示すように、変動パターンA〜Dは、特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合(図11のS1302でYesの場合)に選択される変動パターンである。また、変動パターンE〜Hは、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ演出が行われる場合(図11のS1305でYesの場合)に選択される変動パターンである。そして、変動パターンI〜Kは、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ演出が行われない場合(図11のS1305でNoの場合)に選択される変動パターンとして設定されている。なお、特別図柄抽選の判定結果が大当たりのときには必ずリーチ演出を行うように構成しているため、変動パターンA〜Dが選択される場合においてリーチ演出の有無は参照されない。
図15に示す例では、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合(図11のS1302でYesの場合)の変動パターンとして、4種類の変動パターンA〜Dが設定されている。また、特別図柄抽選の判定結果がはずれ(図11のS1302でNoの場合)であった場合の変動パターンとして、7種類の変動パターンE〜Kが設定されている。変動時間は、変動パターンAが90秒、変動パターンBが60秒、変動パターンCが30秒、変動パターンDが15秒、変動パターンEが90秒、変動パターンFが60秒、変動パターンGが30秒、変動パターンHが15秒、変動パターンIが13秒、変動パターンJが7秒、変動パターンKが3秒にそれぞれ設定されている。
また、図15に示すように、乱数(変動パターン乱数)の値の範囲は、何れも0〜249の250個である。
そして、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合において、変動パターンAには、100個の乱数値が割り当てられ、100/250の確率で90秒の変動時間が設定される。また、変動パターンBには、75個の乱数値が割り当てられ、75/250の確率で60秒の変動時間が設定される。さらに、変動パターンCには、50個の乱数値が割り当てられ、50/250の確率で30秒の変動時間が設定される。そして、変動パターンDには、25個の乱数値が割り当てられ、25/250の確率で15秒の変動時間が設定される。
つまり、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合に選択される変動パターンA〜Dのうち、最も高い割合で変動パターンAが選択され、次に高い割合で変動パターンBが選択され、次に高い割合で変動パターンCが選択され、最も低い割合で変動パターンDが選択されるように設定することができる。そして、大当たりに当選した場合、比較的長い時に亘っての変動演出が実行されやすくなっている。
また、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ有り演出が行われる場合、変動パターンEには、25個の乱数値が割り当てられ、25/250の確率で90秒の変動時間が設定される。また、変動パターンFには、50個の乱数値が割り当てられ、50/250の確率で60秒の変動時間が設定される。さらに、変動パターンGには、75個の乱数値が割り当てられ、75/250の確率で30秒の変動時間が設定される。そして、変動パターンHには、100個の乱数値が割り当てられ、100/250の確率で15秒の変動時間が設定される。
つまり、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ有り演出が行われる場合に選択される変動パターンE〜Hのうち、最も高い割合で変動パターンHが選択され、次に高い割合で変動パターンGが選択され、次に高い割合で変動パターンFが選択され、最も低い割合で変動パターンEが選択されるように設定することができる。そして、はずれであってリーチ有り演出が行われる場合には、比較的短い時間に亘っての変動演出が実行されやすくなっている。
そして、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ無し演出が行われる場合、変動パターンI〜Kには、250個の乱数値が割り当てられる。そして、変動パターンIは保留数が0個であるとき、変動パターンJは保留数が1個または2個であるとき、変動パターンKは保留数が3個または4個であるときに、それぞれ選択される変動パターンとして設定されている。すなわち、はずれであってリーチ無し演出が行われる場合、特別図柄抽選における判定の保留数が多いほど、図柄変動の平均時間が短くなるように設定されている。
遊技制御部200は、遊技球が始動口121、122に入賞した際に取得した変動パターン乱数値(図8のS903、S910参照)と、パチンコ遊技機100の遊技状態、リーチ演出の有無、保留数等の条件とに基づいて特別図柄の変動パターンを決定する。そして、決定された特別図柄の変動パターンの情報は、変動開始コマンドに含まれて、遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。演出制御部300では、後述するように、特別図柄変動時の演出として、変動開始コマンドに含まれる変動パターンの情報に基づいて特定される変動時間に対応する(その変動時間で実行可能な)演出が選択されて実行される。
〔事前判定に基づく予告演出を行うための遊技制御部のRAMおよび演出制御部のRAMの構成〕
続いて、事前判定に基づく予告演出を実行するための、本実施の形態における遊技制御部200のRAM203および演出制御部300のRAM303の構成について説明する。
図16は、本実施の形態に係る遊技制御部200のRAM203(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図16(a)は、記憶領域204の構成を示すブロック図であり、図16(b)は、図16(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図16(a)に示すように、RAM203は、大当たり乱数抽選により取得した大当たり乱数を記憶する特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204を備えている。この記憶領域204は、第1始動口121の保留数と第2始動口122の保留数の最大値に対応する8つの記憶部を有している(各保留数の上限値が4の場合)。具体的に説明すると、記憶領域204は、第1記憶部204a、第2記憶部204b、第3記憶部204c、第4記憶部204d、第5記憶部204e、第6記憶部204f、第7記憶部204g、第8記憶部204hを有している。
また、図16(b)に示すように、これらの記憶部204a〜204hの各々は、入賞した始動口(第1始動口121または第2始動口122)の別を表す情報が記憶される領域と、取得された大当たり乱数が記憶される領域と、図柄乱数が記憶される領域と、リーチ乱数が記憶される領域と、変動パターン乱数が記憶される領域と、を有する。すなわち、記憶部204a〜204hの各々には、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。
ここで、各乱数は、第1記憶部204aから順に記憶していく。より具体的に説明すると、例えば、第1記憶部204a〜第8記憶部204hの何れにも乱数が記憶されていないときには、取得した乱数が第1記憶部204aに記憶されることになる。また、例えば、第1記憶部204a〜第4記憶部204dに乱数がすでに記憶されているときには、取得した乱数が第5記憶部204eに記憶されることになる。
図17は、本実施の形態に係る演出制御部300のRAM303(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図17(a)は、保留記憶領域305、306の構成を示すブロック図であり、図17(b)は、図17(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図17(a)に示すように、RAM303は、保留球が保留されている状況を記憶する保留状況記憶領域としての第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306を備えている。この第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306は、第1始動口121への入賞に対する保留および第2始動口122への入賞に対する保留にそれぞれ対応しており、各々4つの記憶部を有している。具体的には、第1保留記憶領域305は、第1記憶部305a、第2記憶部305b、第3記憶部305c、第4記憶部305dを有している。また、第2保留記憶領域306は、第1記憶部306a、第2記憶部306b、第3記憶部306c、第4記憶部306dを有している。
また、図17(b)に示すように、これらの記憶部305a〜305d、306a〜306dの各々は、保留フラグをON/OFFする保留フラグ記憶領域と、報知フラグをON/OFFする報知フラグ記憶領域と、を有している。保留フラグは、各記憶部305a〜305d、306a〜306dごとに保留球の有無を識別するためのフラグである。すなわち、例えば第1始動口121への入賞による保留数が3である場合、第1〜3記憶部305a、305b、305cの3つの保留フラグ記憶領域において、保留フラグがONとなる。報知フラグは、個々の保留球に関して事前判定結果に基づいて予告演出を行うか否かを設定するためのフラグである。本実施の形態のパチンコ遊技機100では、演出制御部300において、遊技状態や演出の状況に応じて事前判定結果に基づく予告演出を行うか否かを設定可能としている。そこで、予告演出を行う場合には報知フラグをONとし、予告演出を行わない場合には報知フラグをOFFとする。例えば上記3つの保留球のうち3番目の保留球に対して予告演出を行う場合は、第3記憶部305cの報知フラグ記憶領域において、報知フラグがONとなる。
すなわち、RAM203およびRAM303は、遊技制御部200および演出制御部300において、所定数を限度として所定の始動条件の成立に基づく始動情報である保留情報を記憶する記憶手段として機能する。また、遊技制御部200は、この始動情報である保留情報に基づいて、この始動情報に対応する前記始動条件の成立を契機とする特別図柄判定部234の判定が行われる前に、特別遊技状態に移行するか否かに関する事前判定処理を行う事前判定手段である。演出制御部300は、事前判定結果を予告(示唆)するための予告演出を行う演出制御手段である。
また、特に図示しないが、図16(a)に示した構成とは別に、RAM203は、事前判定情報が記憶される領域(以下、事前判定情報格納領域)を有する。事前判定情報とは、上記の各乱数に基づく事前判定処理(図8のS905、S912参照)によって得られた情報である。事前判定情報の内容は、特別図柄処理(図9参照)における各種の判定結果として得られる情報と同様であり、具体的には、大当たりしたか否か(および小当たりしたか否か)、大当たりであった場合にはその大当たりの種類、演出の内容はリーチ有り演出であるのかリーチ無し演出であるのか、変動パターン(変動時間)の内容といったことを示すための情報である。事前判定情報格納領域に格納された事前判定情報は、事前判定処理が行われた入賞球(保留球)に対応する保留に関する情報(以下、保留情報)と共に、あるいはこの保留情報とは別に独自のタイミングで、事前判定結果コマンドに含められて遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。
〔事前判定処理〕
次に、事前判定処理(図8のS905、S912参照)について詳細に説明する。
本実施の形態における事前判定処理では、遊技制御部200では、図14や図15を参照しながら説明した乱数の構成例と同様の乱数テーブルを用いて以下のとおり事前判定を行う。
図18は、本実施の形態に係る事前判定処理(図8のS905、S912)の内容を示すフローチャートである。
図18に示すように、遊技制御部200は、まず、遊技状態が高確率状態か否かを判断し(S2401)、高確率状態であると判断すると(S2401でYes)、高確率状態用のテーブルを選択して、大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2402)。一方、S2401でNoと判断した場合には、低確率状態用のテーブルを選択して、大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2403)。
S2402またはS2403の大当たり図柄乱数の事前判定の後、遊技制御部200は、遊技状態が時短状態か否かを判断し(S2404)、時短状態であると判断すると(S2404でYes)、時短状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S2405)。さらに、時短状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S2406)。
一方、S2404でNoと判断した場合には、時短無状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S2407)。さらに、時短無状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S2408)。
この後、遊技制御部200は、上述のとおり得られた大当たり図柄乱数の事前判定の結果、リーチ乱数の事前判定の結果、および変動パターン乱数の事前判定の結果を、事前判定情報として事前判定情報格納領域に記憶する(S2409)。さらに、演出制御部300に事前判定情報を送信するために、事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S2410)。
ここで、上述の事前判定は、始動口121、122への遊技球の入賞に応じて取得された乱数値(図8のS903、S910参照)と、大当たり判定処理で用いられる判定テーブル(図14参照)と同様の構成の判定テーブルとを用いて行った。すなわち、使用する判定テーブルを選択した後の判定自体は、大当たり判定処理における判定(図10のS1201参照)と同様である。そこで、本実施の形態では、特別図柄処理(図9参照)で用いた大当たり判定処理のサブルーチン(図9のS1108および図10参照)を呼び出し、上記の事前判定における乱数の判定を行う。
このような構成としたことにより、本実施の形態では、事前判定処理における乱数の判定を行うために、大当たり判定処理とは別に乱数を判定する処理機能(サブルーチン)を用意する必要がない。そのため、制御命令の数を削減し、大当たり判定処理および事前判定処理に関するプログラムのサイズの増大を抑制することができる。また、上記のように、事前判定に用いる判定テーブルを大当たり判定で用いる判定テーブルと同様の構成とする場合には、大当たり判定で用いる判定テーブルを事前判定においても用いるようにしても良い。
また、ここでは特別図柄抽選に関する事前判定(大当たりか否か)についてのみ説明したが、本実施の形態では、特別図柄の変動表示および停止表示を行う際の変動パターンについても、先読み(事前判定)を行う。特別図柄抽選における変動パターンの選択は、始動口121、122への遊技球の入賞に応じて取得された変動パターン選択用の乱数値(図8のS903、S910参照)と変動パターンテーブル(図15参照)とを用いて行われる(図9のS1109および図11参照)。したがって、変動パターンの先読みにおいても、入賞時に取得した変動パターン選択用の乱数値と、特別図柄処理の変動パターン選択処理で用いた変動パターンテーブルと同様の構成の先読みテーブルを用いて、選択される変動パターンを先読みすることができる。
この場合、変動パターン選択処理で選択される変動パターンを先読みするために、特別図柄処理(図9参照)で用いた変動パターン選択処理のサブルーチン(図9のS1109および図11参照)を呼び出して用いることができる。また、変動パターン選択の先読みに用いる先読みテーブルに関しても、特別図柄処理の変動パターン選択処理で用いられる変動パターンテーブルを用いて良い。このように構成すれば、変動パターン選択の先読みに関する制御命令の数を削減し、プログラムのサイズの増大を抑制することができる。
なお、事前判定処理と特別図柄変動時の大当たり判定処理とを、同様の判定テーブル群を用い同じサブルーチンにて行った場合、各処理の実行時が異なるために、事前判定結果と特別図柄変動時の大当たり判定処理による判定結果とが異なる場合があり得る。すなわち、事前判定処理の実行後、特別図柄変動開始時までにパチンコ遊技機100の遊技状態(高確率状態か低確率状態か、時短状態か時短無状態か)が変化した場合である。この場合、判定テーブルは遊技状態に応じて異なる種類のものが用いられるため、事前判定処理の実行時と大当たり判定処理の実行時とでは、判定に用いられる具体的な判定テーブルが異なることになる。そのため、始動口121、122への入賞時に獲得した同一の乱数値を使用しても、事前判定結果と大当たり判定処理の判定結果とが異なる場合がある。このような場合、演出制御部300において、事前判定処理の実行後、特別図柄変動の開始時までに遊技状態が変化する場合は、事前判定結果に基づく演出を不実行とする(禁則)制御等を行っても構わない。
〔コマンドの構成および伝送方式〕
ここで、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンド(演出制御用コマンドおよび設定用コマンド)の構成および伝送方式について説明する。
図19は、コマンドの構成を示す図である。図19(a)はコマンドのデータ構造を示し、図19(b)はコマンドのビット列としての構造を示す。
図19(a)に示すように、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドは、1コマンドが2バイトで構成される。このコマンドは、第1データ部としての1バイトの「コード」と、第2データ部としての1バイトの「データ」で構成されている。「コード」は、コマンドの種類を示し、「データ」は、コマンドの値を示す。このコマンドは、1本のシリアル信号により調歩同期を用いて、遊技制御部200から演出制御部300へ送信される。なお、より一般的には、第1データ部である「コード」は、aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定され、第2データ部である「データ」は、n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている。
調歩同期を用いるため、コマンドを構成する「コード」および「データ」の各々の先頭には1ビットのスタートビット(図中、「S」と記載されたビット)が設けられ、最後尾には1ビットのエンドビット(図中、「E」と記載されたビット)が設けられる。また、コマンドを構成する「コード」および「データ」の各々には1ビットのパリティビット(図中、「P」と記載されたビット)が設けられる。
図19(a)に示したように、コマンドを構成する「コード」と「データ」とは、どちらも1バイト(8ビット)のデータサイズを有する。そして、伝送される際、「コード」および「データ」には、それぞれ、スタートビット、エンドビットおよびパリティビットが設けられる。そのため、コマンドを受信する演出制御部300において、受信したデータ列がコマンドの「コード」であるのか「データ」であるのかを、データ列の外形から識別することは容易ではない。そこで、本実施の形態では、「コード」と「データ」とを識別するためのフラグを設定する。具体的には、「コード」を構成する8ビット値の特定箇所の値と、「データ」を構成する8ビット値のうち「コード」の特定箇所に対応する箇所の値とが異なるようにする。
図19(b)に示す例では、「コード」および「データ」のそれぞれの先頭の1ビットをフラグとして用いている。すなわち、「コード」を構成する8ビット値においては、先頭の1ビットの値を「1」とし、「データ」を構成する8ビット値においては、先頭の1ビットの値を「0」とする。これにより、演出制御部300は、受信したデータ列のスタートビットに続く先頭の1ビットの値を調べることにより、そのデータ列が「コード」か「データ」かを識別することができる。なお、フラグの具体的な値は例示に過ぎず、「コード」と「データ」とを識別可能であれば、上記に示す値とは異なる値を用いても良い。
ここで、「コード」は先頭の1ビットの値が「1」に特定されているので、「コード」が取り得る値の範囲は、10000000B(=80H)から11111111B(=FFH)までの128個である。なお、各値に付された文字「B」は2進数表記であることを示し、文字「H」は16進数表記であることを示す。また、「データ」は先頭の1ビットの値が「0」に特定されているので、「データ」が取り得る値の範囲は、00000000B(=00H)から01111111B(=7FH)までの128個である。すなわち、図19(a)、(b)に示す構成によれば、各々128種類の値を取り得る、128種類のコマンドを設定することができる。
ところで、パチンコ遊技機100では、遊技状態や特別図柄抽選の判定結果等に応じて多くの種類の演出が実行される。そのため、演出制御用のコマンドも多くのコマンド数が用意される。特に、コマンドの具体的な内容を示す値である「データ」は、上記の128個では不足することもあり得る。一方、コマンドの種類を示す「コード」は、通常、上記の128個よりも小さい数で足りる。そこで、「コード」のビット列の一部を、「データ」の値を記述するために用いることが考えられる。
例えば、「コード」の最後尾の1ビットを「データ」の値の記述に用いる場合を考える。以下、「コード」および「データ」を構成する8ビットのビット列における各ビットを、第1ビット〜第8ビットと呼ぶ。また、「コード」を構成するビット列とは別に、実際にコマンドの種類を示す「コード」の値を「コード値」と呼び、「データ」を構成するビット列とは別に、実際にコマンドの値を示す「データ」の値を「データ値」と呼ぶ。すると、コード値は、「コード」のビット列のうち、第1ビットから第7ビットまでを用いて記述され、データ値は、「データ」のビット列の全て(第1ビットから第8ビットまで)と、「コード」の第8ビットとを用いて記述される。
このように構成すれば、コード値の取り得る範囲は、第1ビットの値が「1」に特定されており、全体で7ビットのサイズであるので、1000000B(=40H)から1111111B(=7FH)までの64個である。また、データ値の取り得る範囲は、第1ビットの値が「0」に特定された「データ」の8ビットで表現される128個と「コード」の第8ビットの値「0」、「1」とを合わせて、256個である。したがって、データ値として256種類の値を持つコマンドを設定することが可能となる。
なお、「コード」の一部を用いてデータ値を記述する場合における上記の構成は例示に過ぎず、具体的なビット数や値は上記の構成例には限定されない。例えば、「コード」の第7ビットおよび第8ビットを用いてデータ値を記述するように構成しても良い。より一般的には、第1データ部である「コード」を構成する所定のビットと、第2データ部である「データ」を構成するビットとを用いて、所定の種類のデータ(データ値)が記録される。そして、第1データ部である「コード」における上記の所定のビットを除く残りのビットを用いて、所定の種類のデータ(データ値)とは異なる他の種類のデータ(コード値)が記録される。言い換えると、第2データ部である「データ」を構成するaビットと、第1データ部である「コード」を構成するbビット(bはa−1よりも小さく、1以上の整数)とを用いて、(a+b)ビットのサイズのデータ値が記録される。
また、扱うことができるデータ値の数を増やす手段としては、データ値を記述する「データ」のビット列を増やすことも考えられる。例えば、データ値を記述するビット列として、「第1データ」と「第2データ」とを用意することが考えられる。この場合、各ビット列を8ビットとすれば、合計で16ビットのビット列によりデータ値を記述することが可能となる。「第1データ」と「第2データ」とを識別するために、8ビットのビット列のうち第2ビットをフラグとして用いることにすると、例えば、「第1データ」の第1ビットおよび第2ビットを「00B」とし、「第2データ」の第1ビットおよび第2ビットは「01B」とすることができる。なお、第1ビットは、「コード」と識別するためのフラグとして値「0」となっている。すなわち、第2データ部である「データ」は、個々のデータ値を表すビット列(「第1データ」、「第2データ」、……)のサイズである8ビットごとに(より一般的には、上記aビットごとに)、先頭の1ビットの値と同じ値が設定される。
このように構成すると、「第1データ」の取り得る値の範囲は、00000000B(=00H)から00111111B(=3FH)までの64個であり、「第2データ」の取り得る値の範囲は、01000000B(=40H)から01111111B(=7FH)までの64個であるので、合計で4096(=64×64)個となる。なお、ここでは、「コード」と「データ」(「第1データ」および「第2データ」)を識別するためのフラグとして第1ビットを用い、「第1データ」と「第2データ」とを識別するためのフラグとして第2ビットを用いることとしたが、第1、第2ビットを用いて4種類のビット列を識別するためのフラグを設定しても良い。例えば、「コード」は第1、第2ビットの値を「11B」とし、「データ」は第1、第2ビットの値を「00B」、「01B」、「10B」の何れかとすることが考えられる。
〔遊技制御部のRAMにおけるコマンド出力のための構成例〕
図20は、RAM203におけるコマンド格納領域の構成例を示す図である。
図20に示すように、遊技制御部200のRAM203は、図7に示した主制御処理等の各種の処理により生成される個々のコマンドが割り当てられたコマンド格納領域(記憶領域)を有する。図20に示す例では、領域1から領域31までの31個のコマンド格納領域がRAM203に設定されている。ここで、各コマンド格納領域に対するコマンドの割り当ては、必ずしも1対1の対応関係とはならない。例えば、同時に生成されることがない複数のコマンドを、同一のコマンド格納領域に割り当てることが可能である。図20に示す例では、領域1、領域9、領域12、領域19、領域20、領域21、領域22、領域23、領域30に対して複数のコマンドが割り当てられており、その他のコマンド格納領域にはそれぞれ1個ずつのコマンドが割り当てられている。
図20に示す例において、領域1には、電源投入に関するコマンドが割り当てられている。電源投入に関するコマンドには、RAMクリア時の電源投入を制御するコマンドと、復旧時の電源投入を制御するコマンドとがある。これらのコマンドは、生成される場面が異なるので同時に生成されることがなく、いずれも領域1に割り当てられている。
領域2〜4には、第1始動口121への入賞に関する3つのコマンド(図では「始動口1入賞」と記載)が割り当てられている。第1始動口121への入賞に関するコマンドの一つは、第1始動口121への入賞に基づく事前判定(図8のS905参照)における判定(先読み)結果を示すコマンド(図では「特図1図柄先読み」と記載)であり、領域2に割り当てられている。他の一つは、判定結果と共に特定される変動パターンの先読み(事前判定)結果を示すコマンド(図では「特図1変動パターン先読み」と記載)であり、領域3に割り当てられている。さらに他の一つは、第1始動口121への入賞に基づき特別図柄抽選の保留数を更新(ここでは値を1増加)したことを示すコマンド(図では「特図1保留(+1)」と記載)であり、領域4に割り当てられている。
領域5〜7には、第2始動口122への入賞に関する3つのコマンド(図では「始動口2入賞」と記載)が割り当てられている。第2始動口122への入賞に関するコマンドの一つは、第2始動口122への入賞に基づく事前判定(図8のS912参照)における判定結果を示すコマンド(図では「特図2図柄先読み」と記載)であり、領域5に割り当てられている。他の一つは、判定結果と共に特定される変動パターンの先読み結果を示すコマンド(図では「特図2変動パターン先読み」と記載)であり、領域6に割り当てられている。さらに他の一つは、第2始動口122への入賞に基づき特別図柄抽選の保留数を更新(ここでは値を1増加)したことを示すコマンド(図では「特図2保留(+1)」と記載)であり、領域7に割り当てられている。
領域8〜10には、普通図柄抽選に関する5つのコマンド(図では、それぞれ「普図保留」、「普図種類」、「普図確定」、「普図開閉」、「普図保留」と記載)が割り当てられている。普通図柄抽選に関するコマンドのうち、「普図保留」コマンドの一つは、遊技球がゲート124を通過したことに基づき普通図柄抽選の保留数を更新(ここでは値を1増加)したことを示すコマンド(図では「普図保留(+1)」と記載)であり、領域8に割り当てられている。「普図種類」コマンドは、普通図柄抽選において、判定結果を表す普通図柄を指定し、普通図柄表示器223の変動表示を開始したことを示すコマンド(図では「普通図柄変動開始」と記載)であり、領域9に割り当てられている。「普図確定」コマンドは、普通図柄抽選において、普通図柄表示器223を停止表示させ、普通図柄抽選の判定結果を表す普通図柄を確定させたことを示すコマンド(図では「普通図柄確定」と記載)であり、領域9に割り当てられている。「普図開閉」コマンドは、普通図柄抽選の判定結果に基づき普通電動役物である電動チューリップ123を作動させること(補助遊技)を示すコマンド(図では「普電開放・閉鎖」と記載)であり、領域9に割り当てられている。「普図保留」コマンドの他の一つは、普通図柄抽選の処理が行われたことにより保留数を更新(ここでは値を1減少)したことを示すコマンド(図では「普図保留(−1)」と記載)であり、領域10に割り当てられている。
ここで、普通図柄抽選の処理において、普通図柄の変動表示、普通図柄の停止表示、補助遊技による電動チューリップ123の作動は、一連の操作として順次実行される。そして、電動チューリップ123の作動中に他の遊技球がゲート124を通過したことに基づく普通図柄の変動表示が開始されることはない。そのため、上記の「普図種類」、「普図確定」、「普電開閉」の3種類のコマンドは、いずれも同時に生成されることはない。そこで、図20に示す例では、これら3種類のコマンドを同一のコマンド格納領域(領域9)に割り当てている。
領域11〜14には、特別図柄抽選に関する9つのコマンド(図では、「特図変動」、「特図特電」と記載)が割り当てられている。特別図柄抽選に関するコマンドのうち、「特図変動」コマンドの一つは、パチンコ遊技機100の現在の遊技状態(高確率状態か低確率状態か、時短状態か時短無状態か)を示すコマンド(図では「遊技状態」と記載)であり、領域11に割り当てられている。「特図変動」コマンドの他の一つは、特別図柄抽選において、特別図柄抽選の判定結果を表す特別図柄を指定し、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222の変動表示を開始したことを示すコマンド(図では「特図指定」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図変動」コマンドのさらに他の一つは、特別図柄抽選において行われる特別図柄変動の変動パターンを特定するコマンド(図では「変動パターン」と記載)であり、領域13に割り当てられる。「特図変動」コマンドのさらに他の一つは、特別図柄抽選の処理が行われたことにより保留数を更新(ここでは値を1減少)したことを示すコマンド(図では「特図保留(−1)」と記載)であり、領域14に割り当てられている。
一方、「特図特電」コマンドの一つは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを示すコマンド(図では「客待ち」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図特電」コマンドの他の一つは、特別図柄抽選の判定結果に基づき特別電動役物である大入賞口125を作動させること(特別遊技、大当たり遊技)を示すコマンド(図では「特電開放」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図特電」コマンドのさらに他の一つは、大当たり遊技のオープニング動作が開始されたことを示すコマンド(図では「大当たりOP」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図特電」コマンドのさらに他の一つは、大当たり遊技のエンディング動作が開始されたことを示すコマンド(図では「大当たりED」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図特電」コマンドのさらに他の一つは、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222を停止表示させ、特別図柄抽選の判定結果を表す特別図柄を確定させたことを示すコマンド(図では「特図確定」と記載)であり、領域12に割り当てられている。
ここで、特別図柄抽選の処理において、特別図柄の変動表示、特別図柄の停止表示、特別遊技による大入賞口125の作動は、一連の操作として順次実行される。そして、特別遊技の実行中に他の遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示が開始されることはない(図9参照)。また、大当たり遊技では、オープニング動作、大入賞口125の作動、エンディング動作が、一連の操作として順次実行される。そのため、上記の「特図変動」コマンドにおける「特図指定」コマンドおよび5種類の「特図特電」コマンドは、いずれも同時に生成されることはない。そこで、図20に示す例では、これら6種類のコマンドを同一のコマンド格納領域(領域12)に割り当てている。
領域15〜18には、スイッチ検出に関する4つのコマンド(図では「スイッチ通過」と記載)が割り当てられている。スイッチ検出に関するコマンドの一つは、遊技領域111の左側のゲート124Lを遊技球が通過したことを示すコマンド(図では「左ゲート通過」と記載)であり、領域15に割り当てられている。スイッチ検出に関するコマンドの他の一つは、遊技領域111の右側のゲート124Rを遊技球が通過したことを示すコマンド(図では「右ゲート通過」と記載)であり、領域16に割り当てられている。スイッチ検出に関するコマンドのさらに他の一つは、第2始動口122に遊技球が入賞したことを示すコマンド(図では「始動口SW2通過(電チュー)」と記載)であり、領域17に割り当てられている。スイッチ検出に関するコマンドのさらに他の一つは、大入賞口125に遊技球が入賞したことを示すコマンド(図では「大入賞口入賞」と記載)であり、領域18に割り当てられている。
領域19〜30には、エラーに関するコマンド(図では「エラー」と記載)が割り当てられている。パチンコ遊技機100の遊技制御部が検出するエラーとしては、例えば、払出球が皿153(図1、図2(b)参照)に一杯になったことを示す満タンエラー、枠部材150の前面枠が開状態となっていることを示す扉開放エラー、払い出しユニットによる遊技球の払い出しができなくなったことを示す払い出しエラー、ゲートスイッチ214や始動口スイッチ211、212等の各種の検知スイッチが未接続となっていることを示すスイッチ未接続エラー等がある。図20に示す例では、これらのエラーが、それぞれ領域19〜23に割り当てられている。また、エラーごとに、各エラーが発生したことを示すコマンド(図では「〜エラー開始」と記載)と、各エラーが解消したことを示すコマンド(図では「〜エラー終了」と記載)とが、同一のコマンド格納領域に割り当てられている。
この他、パチンコ遊技機100の仕様や機能に応じて種々の制御項目やエラー項目を設定し、制御項目に応じたコマンド、エラーが発生したことを示すコマンド、エラーの種類によってはエラーが解消したことを示すコマンド等を生成するように構成して良い。そして、これらのコマンドを、コマンド格納領域に適宜割り当てることができる。図20に示す例では、領域24〜30に、種々のエラーに関するコマンドが個別に割り当てられている。また、領域31に、特定の入賞を検出して通知するためのコマンド(図では「入賞通知指定」と記載)が割り当てられている。
以上のように、遊技制御部200のRAM203に設けられたコマンド格納領域は、1つのコマンド格納領域に対して一種類または複数種類のコマンドが対応付けられている。そして、図7に示した主制御処理において、遊技制御部200は、生成したコマンドを、そのコマンドに対応付けられているコマンド格納領域に格納していく。
ここで、主制御処理では、1サイクルの処理が実行される度に、必ずしも全てのコマンドが生成される訳ではない。例えば、第1始動口121や第2始動口122への入賞がないときは、上記の始動口121、122への入賞に関するコマンドや「特図変動」コマンドは生成されない。また、普通図柄抽選に関するコマンドのうちの「普図開閉」コマンドや「特図特電」コマンドは、これらの電動役物を作動させるべきタイミングでなければ生成されない。また、エラーの発生に関するコマンドは、そもそもエラーが発生していなければ生成されない。
したがって、主制御処理の出力処理(図7のS806参照)が行われる際には、通常、RAM203に設けられたコマンド格納領域のうち、いくつかのコマンド格納領域にはコマンドが格納されており、他のコマンド格納領域にはコマンドが格納されていない状態となる。
〔コマンドの出力動作〕
図21は、出力制御部240による出力処理の内容を示すフローチャートである。
本実施の形態では、出力制御部240は、図20に示したRAM203のコマンド格納領域の上から順に(領域番号の順に)着目し、各コマンド格納領域に格納されているコマンドを出力する。
図21に示すように、遊技制御部200の出力制御部240は、まず、RAM203に設けられたコマンド格納領域のうち、先頭のコマンド格納領域(図20に示す例では領域1)に着目し(S2411)、コマンドが格納されているか否かを調べる(S2412)。そして、コマンドが格納されているならば(S2412でYes)、出力制御部240は、格納されているコマンドを読み出して演出制御部300へ出力する(S2413)。
着目したコマンド格納領域(初期的には領域1)にコマンドが格納されていなかった場合(S2412でNo)、またはS2413でコマンド格納領域に格納されていたコマンドを出力した後、出力制御部240は、次の領域番号のコマンド格納領域が有るか否かを調べる(S2414)。次のコマンド格納領域が有る場合(S2414でYes)、出力制御部240は、そのコマンド格納領域に着目し(S2415)、S2412へ戻って、コマンドの有無の確認(S2412)、出力(S2413)を繰り返す。そして、最後のコマンド格納領域(図20に示す例では領域31)に対して処理を行ったならば、次の領域番号のコマンド格納領域が無いので(S2414でNo)、出力処理を終了する。
〔コマンドの出力順の設定〕
主制御処理においては、図8乃至図13等を参照して説明した各処理においてコマンドが生成されると、通常、直ちに生成されたコマンドがRAM203の対応するコマンド格納領域に格納される。すなわち、コマンド格納領域へのコマンドの格納は、一般に、コマンドが生成された順に行われる。
一方、図21を参照して説明したように、出力制御部240による出力処理では、一定の順序(上記の例では領域番号の順)で各コマンド格納領域に着目し、格納されているコマンドを出力する。すなわち、コマンドの出力は、コマンドが生成された順に関わらず、予め定められた特定の順序で行われる。これは、コマンドに基づく演出制御部300の演出制御において混乱を防ぐために、特定のコマンドに関しては特定の順序で演出制御部300に送信されることが望ましい場合があるためである。すなわち、演出制御部300は遊技制御部200から受信した順にコマンドに基づく演出制御を実行するため、コマンドを受信する順番が異なることによって、演出制御に矛盾が生じる等の混乱が生じる場合があるので、これを防止する必要がある。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図22は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図22(a)に示すメイン処理と、図22(b)に示す割り込み処理とからなる。図22(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(S2501)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(S2502)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(S2503)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、S2502で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図22(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(S2511)。このコマンド受信処理において、演出内容(演出パターン)が選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン161等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(S2512)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(S2513)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図23は、コマンド受信処理(図22(b)のS2511)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、事前判定結果コマンドを受信したか否かを判断し(S2601)、事前判定結果コマンドを受信したのであれば(S2601でYes)、さらに、保留数増加コマンドを受信したか否かを判断する(S2602)。なお、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(S906、S907、S913、S914)、図7に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
そして、演出制御部300は、保留数増加コマンドを受信したと判断した場合(S2602でYes)、RAM303に保持されている保留数の値を1加算する(S2603)。さらに、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、演出選択処理を行う(S2604)。なお、演出選択処理の内容については後に説明する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドでない場合(S2601およびS2602でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(S2605)。この変動開始コマンドは、遊技制御部200において、図9に示した特別図柄処理においてセットされ(S1111)、図7に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(S2605でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(S2606)。また、変動開始コマンドを受信した際は、演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得される。この乱数値は、図22(a)に示すメイン処理のS2503で定期的に更新される乱数値である。演出選択処理の詳細については後述する。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンドおよび変動開始コマンドでない場合(S2601、S2602およびS2605でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(S2607)。この変動停止コマンドは、遊技制御部200において、図9に示した特別図柄処理においてセットされ(S1114)、図7に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(S2607でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(S2608)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(S2601、S2602、S2605、S2607でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり遊技のオープニング動作を開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(S2609)。このオープニングコマンドは、図12に示した停止中処理においてセットされ(S1418)、図7に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(S2609でYes)、演出制御部300は、大当たり演出選択処理を実行する(S2610)。大当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンドでない場合(S2601、S2602、S2605、S2607およびS2609でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり遊技のエンディング動作を開始するためのエンディングコマンドか否かを判断する(S2611)。このエンディングコマンドは、大入賞口処理においてセットされ、出力処理(図7、S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(S2611でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(S2612)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよびエンディングコマンドでない場合(S2601、S2602、S2605、S2607、S2609およびS2611でNo)、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行するための客待ちコマンド受信処理を実行する(S2613)。客待ちコマンド受信処理の詳細については後述する。
図24は、モードフラグの設定例を示す図である。
演出制御部300により演出が行われる場合、設定される演出モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この演出モードは、RAM303にセットされるモードフラグによって決定される。ここで、モードフラグは、0〜4の値のいずれかが設定されており、それぞれAモードからEモードまでの5種類の演出モードが割り当てられている。なお、モードフラグは、特別図柄抽選の抽選結果または特別図柄抽選の抽選回数に応じて設定される。
高確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ1が、低確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ2が、高確率図柄Bおよび低確率図柄Bの大当たりにはモードフラグ3が、潜確図柄の大当たりおよび小当たりにはモードフラグ4が、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図14(b)に示したものと同様である。何れの大当たりにもモードフラグ0は割り当てられていない。なお、モードフラグ1〜4において、特別図柄抽選を所定回数実行することでモードフラグ0が設定される。
さらに、図24に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。後述するように、パラメータMの値は、特別図柄変動が行われ、停止する度に1ずつ減算される。
図25は、図23の演出選択処理(S2604、S2606)の内容を示すフローチャートである。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず、遊技制御部200から受信した事前判定結果コマンドを解析する(S2801)。さらに、演出制御部300は、遊技制御部200から受信した保留数増加コマンドを解析する(S2802)。そして、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、事前判定に基づく予告演出(事前判定演出)で用いられる演出パターン(事前判定演出パターン)を選択する(S2803)。
ここで、事前判定演出パターンとしては、特別図柄処理による乱数の判定結果の報知の以前に、その特別図柄処理による乱数の判定結果を予告するような各種の演出パターンを設けることができる。例えば、保留表示演出や、連続予告演出等の演出を事前判定演出パターンとして設けることができる。本実施の形態では、保留球が発生した際、表示器130の第1特別図柄保留表示器218および第2特別図柄保留表示器219に表示する(図2参照)と共に、画像表示部114に保留の発生や保留数を示唆する保留表示を行う(保留表示演出)。そこで、この保留表示演出において、保留表示の表示態様等に事前判定結果を反映させることにより、その保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果を遊技者に示唆する事前判定演出とすることができる。なお、ここでは保留表示演出を事前判定演出として用いる場合について説明したが、特別図柄処理による乱数の判定結果(抽選結果)が報知されるよりも以前に行われる各種の演出内容に反映させることで、多様な予告演出を行うことが可能になる。例えば、画像表示部114に表示される演出画像を用いた演出、盤ランプ116や枠ランプ157の発光による演出、可動役物の動作による演出、楽曲や効果音等の音響出力による演出等を事前判定演出パターンとして設定することができる。
また、事前判定演出は、事前判定が行われた入賞球(保留球)に対する図柄変動よりも先に行われる他の入賞球に対する図柄変動の際に実行される。本実施の形態では、保留球は、一つの始動口(第1始動口121または第2始動口122)につき4個を上限としている(図8参照)。また、第2始動口122の保留球の消化を優先するものとする。この場合、例えば、第2始動口122のある保留球について事前判定を行ったならば、その保留球についての図柄変動が行われる前に、現在変動中の変動(当該変動と呼ぶ)を含め、最大で4個の入賞球についての図柄変動が行われることとなる。事前判定が行われた保留球に係る予告演出において、その保留球についての図柄変動が行われる前に複数回の図柄変動が行われる場合、その複数回の図柄変動にまたがる予告演出(連続予告演出)を行っても良い。
そして、演出制御部300は、加算後の保留数の値と、演出選択処理において選択された事前判定演出パターンの情報とが含まれる保留数コマンドをRAM303にセットする(S2804)。なお、保留数コマンドには、画像/音響制御部310のCPU311に対して選択された事前判定演出パターンを通知するために、当該パターンを示す情報が含まれる。CPU311は保留数コマンドを受信することで、選択された事前判定演出パターンに対応する画像や音響をVDP314に描画、出力処理させるためのディスプレイリスト等の作成を行う。VDP314は当該ディスプレイリスト等に基づいて、選択された事前判定演出パターンを表すための画像データや音響データをCGROM315やSNDROM316から読み出して、事前判定演出を画像表示部114やスピーカ156を用いて表現する。
なお、演出選択処理において、受信したコマンドが、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドのいずれでもなければ、S2801〜S2804の処理は行われない。
そして、演出制御部300は、受信した変動開始コマンドを解析する(S2805)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(S2806)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(S2807)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される演出モードに基づき、その演出モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の変動演出パターンを選択する(S2808)。
最後に、演出制御部300は、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットする(S2809)。なお、変動演出開始コマンドには、CPU311に対して選択された変動演出パターンを通知するために、当該パターンを示す情報が含まれる。CPU311は保留数コマンドを受信することで、選択された変動演出パターンに対応する画像や音響をVDP314に描画、出力処理させるためのディスプレイリスト等の作成を行う。VDP314は当該ディスプレイリスト等に基づいて、選択された変動演出パターンを表すための画像データや音響データをCGROM315やSNDROM316から読み出して、変動演出を画像表示部114やスピーカ156を用いて表現する。
詳述しないが、S2808における図柄変動の変動演出パターンの選択処理では、演出モードと変動パターンと演出乱数(図22のS2503において更新されている乱数の一つであり、変動開始コマンド受信時に演出乱数値を取得している)とに基づいて変動演出パターンが決定される。ここで決定された変動演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、背景演出および予告演出等が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。
図26は、図23の変動演出終了中処理(S2608)の内容を示すフローチャートである。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(S2901)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(S2902)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が大当たりまたは小当たりか否かを判断する(S2903)。大当たりまたは小当たりである場合は(S2903でYes)、その大当たりの種類または小当たりに応じて、図24に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(S2904)。
一方、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりまたは小当たりでない場合(S2903でNo)、次に演出制御部300は、モードフラグの値が0か否かを調べる(S2905)。モードフラグが0でない場合(S2905でNo)、演出制御部300は、パラメータMを1減算し(S2906)、Mの値が0になったか否かを調べる(S2907)。すなわち、パラメータMの値は、変動停止コマンドを受信した際に0となっていない限り、変動停止コマンドを受信する度に(すなわち特別図柄変動が停止する度に)1ずつ減算される。Mの値が0になったならば(S2907でYes)、演出制御部300は、モードフラグを0に設定する(S2908)。
S2905でモードフラグが0であった場合(S2905でYes)、S2907でパラメータMの値が0にならなかった場合(S2907でNo)、またはS2908でモードフラグを0に設定した後、あるいはS2904でモードフラグを変更した後、演出制御部300は、図柄変動の演出の終了を指示するための変動演出終了コマンドをRAM303にセットして、変動演出終了中処理を終了する(S2909)。ここで、図24を参照すると、S2904でモードフラグを変更した場合は、変動演出終了後の演出モードは大当たりの種類に応じた演出モードとなる。また、S2905でモードフラグが0であった場合およびS2908でモードフラグを0に設定した場合は、変動演出終了後の演出モードはAモードとなる。また、S2907でパラメータMの値が0にならなかった場合は、これまでの演出モードが継続される。
次に、大当たり演出選択処理(図23、S2610)について説明する。
この大当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(大当たり演出パターン)を選択する。そして、演出制御部300は、選択した大当たり演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する大当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、大当たり演出選択処理を終了する。これにより、大当たり中の演出が決定される。なお、大当たり演出パターンの選択において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
次に、エンディング演出選択処理(図23、S2612)について説明する。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する。そして、演出制御部300は、選択したエンディング演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する。なお、エンディング演出パターンの選択において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
次に、客待ちコマンド受信処理(図23、S2613)について説明する。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する。客待ちコマンドを受信した場合、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し、RAM303において計測フラグをONにする。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する。計測フラグがOFFであれば、客待ちコマンド受信処理を終了する。
計測フラグがONである場合、次に演出制御部300は、計測時間があらかじめ定められたタイムアップ時間に達したか否かを判断する。タイムアップしていない場合、客待ちコマンド受信処理を終了する。一方、タイムアップした場合、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグをOFFにし、客待ち演出を行うための客待ち演出コマンドをRAM303にセットして客待ちコマンド受信処理を終了する。
以上のようにしてコマンド受信処理が完了すると、RAM303には、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、大当たり演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、客待ち演出コマンドの何れかがセットされている。
図27は、演出ボタン処理(図22(b)のS2512)の内容を示すフローチャートである。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が操作されたか否かを判断する(S3301)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン161等の操作手段が操作されたならば(S3301でYes)、演出制御部300は、操作手段の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAM303にセットして演出ボタン処理を終了する(S3302)。
この後、演出制御部300は、図22(b)のコマンド送信処理(S2513)を行って、上記のコマンド受信処理および演出ボタン処理でRAM303にセットされたコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信する。そして、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、受信したコマンドに基づき、画像表示部114への画像表示、音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等を制御して、設定された演出を実行する。
〔特別図柄変動時の演出〕
本実施の形態のパチンコ遊技機100では、始動条件としての第1始動口121または第2始動口122への入賞を契機として、特別図柄処理(図9参照)による判定が行われる。そして、判定結果に応じて、大入賞口125が開放される大当たり遊技が行われ、大当たり遊技終了後に高確率状態や時短状態へ移行する。そこで、本実施の形態では、特別図柄処理において行われる特別図柄変動(S1110〜S1113参照)に伴って、遊技者の期待感を煽る特別な演出を行う。具体的には、演出制御部300がランプ制御部320を制御して、特別図柄変動に伴う特別な演出(以下、変動時特別演出)として、発光手段である装飾ランプの発光による演出を実行させる。ここで、この変動時特別演出に用いられる装飾ランプとしては、盤ランプ116および枠ランプ157を用いることができる。具体的な演出態様としては、盤ランプ116と枠ランプ157の一方のみを用いても良いし、両方を用いても良い。また、盤ランプ116および枠ランプ157の何れも、全部のランプを用いて変動時特別演出を行っても良いし、予め変動時特別演出用に設定された一部のランプのみを用いて演出を行っても良い。
図28は、変動時特別演出に用いられる装飾ランプの構成例を示す図である。
ここでは、パチンコ遊技機100に設けられた装飾ランプのうち、変動時特別演出に用いられる装飾ランプとして7個の装飾ランプを想定し、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3とする。図28に示す例において、装飾ランプCは、画像表示部114の上方に配置されている。装飾ランプL1〜L3は、画像表示部114の左側部に配置されており、下からL1、L2、L3の順に並んでいる。装飾ランプR1〜R3は、画像表示部114の右側部に配置されており、下からR1、R2、R3の順に並んでいる。本実施の形態の変動時特別演出では、演出制御部300およびランプ制御部320は、特別図柄処理の判定結果に応じて、これらの装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3を種々の態様で発光させる。変動時特別演出の具体的な内容については後述する。
本実施の形態の変動時特別演出では、上記の装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3による演出と共に、演出制御部300および画像/音響制御部310の制御により、画像表示部114において、特別図柄の変動表示に伴う装飾図柄の変動演出が行われる。本実施の形態において、装飾図柄は、1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる図柄が3列表示されて構成される。本実施の形態の変動演出に用いられる装飾図柄としては、デザイン(図案)や表示サイズ等が異なる数種類の表示態様の図柄が用いられる。また、本実施の形態の変動時特別演出では、装飾図柄の変動演出が様々な態様で行われる。変動時特別演出における装飾図柄の変動演出の具体的な内容については後述する。
図29は、本実施の形態で用いられる装飾図柄の構成例を示す図である。図29(A)は第1表示態様の装飾図柄を、図29(B)は第2表示態様の装飾図柄を、図29(C)は第3表示態様の装飾図柄を、図29(D)は第4表示態様の装飾図柄を、それぞれ示している。
図29に示す例において、第1表示態様の装飾図柄を装飾図柄511、第2表示態様の装飾図柄を装飾図柄512、第3表示態様の装飾図柄を装飾図柄513、第4表示態様の装飾図柄を装飾図柄514と記述する。各態様の装飾図柄において、3列の図柄を区別する場合は、左図柄511a、中図柄511b、右図柄511cのように、左から順に、各装飾図柄の符号に添え字a、b、cを付して記述する。また、各態様の装飾図柄を区別しない場合は、装飾図柄510と記述する。
図29(A)に示す第1表示態様では、装飾図柄511は、絵(キャラクタ等の画像からなる絵)と文字を組み合わせた装飾性の高いデザインで表示される。第1表示態様の装飾図柄511において数字に組み合わされた絵は数字毎に異なっており、この画像によっても装飾図柄511の停止表示において三つの図柄(左図柄511a、中図柄511b、右図柄511c)が揃ったか否かを判別することができる。また、変動表示中には、三つの図柄の全て、あるいは一部(例えば中図柄511b)の表示が抑制され、非表示となったり、視認性の低い表示となったりする場合がある。例えば、リーチ有り演出(リーチ時変動演出)が行われる場合、左図柄511aおよび右図柄511cが同じ図柄で停止または仮停止し、中図柄511bが非表示となったり、視認困難な表示態様(例えば背景画像が透けて見えるような表示態様)で変動表示されたりする。
図29(B)に示す第2表示態様では、装飾図柄512は、文字を主体とするデザインであって、装飾図柄511に比べて装飾性の低いデザインで表示される。変動表示中には、三つの図柄(左図柄512a、中図柄512b、右図柄512c)の全て、あるいは一部(例えば中図柄512b)の表示が抑制され、非表示となったり、視認性の低い表示となったりする場合がある。また、変動表示中には、各装飾図柄512の表示サイズや字形が変化したり、動きのある動画表示が行われたりする場合がある。例えば、リーチ有り演出(リーチ時変動演出)が行われる場合、左図柄512aおよび右図柄512cが同じ図柄で停止または仮停止し、中図柄512bが非表示となったり、視認困難な表示態様(例えば背景画像が透けて見えるような表示態様)で変動表示されたりする。
図29(C)に示す第3表示態様では、装飾図柄513は、文字を主体とするデザインであって、装飾図柄511に比べて装飾性の低いデザインで表示される。また、装飾図柄513は、第1表示態様の装飾図柄511および第2表示態様の装飾図柄512よりも小さいサイズである。この第3表示態様(第一の特殊変動態様の一例)による表示は、主としてリーチ有り演出(リーチ時変動演出)と共に行われる。この第3表示態様では、三つの図柄(左図柄513a、中図柄513b、右図柄513c)のうちの一部の図柄(例えば、左図柄513aおよび右図柄513c)が停止または仮停止し、画像表示部114の画面の一側の対抗する端部に表示される。そして、残りの一部の図柄(例えば、中図柄513b)は、変動が継続すると共に、一時的にまたは第3表示態様での表示中を通して表示が抑制され、非表示となったり、視認性の低い表示となったりする場合がある。また、変動演出によっては、この第3表示態様の表示状態から、さらに中図柄513bが表示されて、装飾図柄513全体(左図柄513a、中図柄513b、右図柄513cの全て)が停止表示される場合もある。なお、図示の例では、装飾図柄513は画像表示部114の画面の上側に表示され、左図柄513aが左上隅に、右図柄513cが右上隅に位置しているが、装飾図柄513の画面構成は、図示の例に限定されない。すなわち、装飾図柄513は、画像表示部114の画面における一側の対抗する端部(一側を挟む両隅)に表示されていれば良く、画面の左下隅と右下隅に表示したり、画面の左上隅と左下隅に表示したり、右上隅と右下隅に表示したりしても良い。
第3表示態様では、装飾図柄513が画像表示部114の画面における一側の対抗する2つの端部に表示されるため、表示されている2つの装飾図柄513が3つの装飾図柄510のうちの両端の図柄(左図柄および右図柄)であることを連想しやすい。そのため、中図柄513bを非表示としても、非表示の図柄が変動中の中図柄513bであることを特定することが容易である。そして、中図柄513bを非表示とすることにより、画像表示部114の画面における中央の広い領域を動画等の演出画像を表示するために用いることができる。そこで、第3表示態様で中図柄513bを非表示とすると共に、動画や派手な演出画像を用いた演出表示を組み合わせることで、遊技者の気分を煽り、興趣を高める演出を行うことができる。
図29(D)に示す第4表示態様では、装飾図柄514は、文字を主体とするデザインであって、装飾図柄511に比べて装飾性の低いデザインで表示される。また、装飾図柄514は、第3表示態様の装飾図柄513よりも小さいサイズである。この第4表示態様(第二の特殊変動態様の一例)による表示は、主としてリーチ有り演出(リーチ時変動演出)と共に行われる。この第4表示態様では、三つの図柄(左図柄514a、中図柄514b、右図柄514c)のうちの一部の図柄(例えば、左図柄514aおよび右図柄514c)が停止または仮停止し、残りの一部の図柄(例えば、中図柄514b)が変動を継続し、装飾図柄514全体(左図柄514a、中図柄514b、右図柄514cの全て)が画像表示部114の画面の隅に移動して表示される。第4表示態様において、変動が継続する一部の図柄は、一時的にまたは第4表示態様での表示中を通して表示が抑制され、非表示となったり、視認性の低い表示となったりする場合がある。第4表示態様による装飾図柄514は、図示の例では画像表示部114の画面の右上隅に表示されているが、他の位置(右下隅、左上隅、左下隅)に表示されたり、変動表示中に表示位置が変化したりする場合がある。
第4表示態様では、停止または仮停止した左図柄514aおよび右図柄514cと、変動中の中図柄514bとが、小さいサイズで画像表示部114の画面の一隅にまとまって表示される。そのため、第3表示態様のように中図柄514bを非表示としてしまうと、3つの装飾図柄514の何れが表示されているのかの判別が困難となる。したがって、第4表示態様では、中図柄514bの表示を抑制する場合であっても、非表示とはせず、視認性の低い表示とするようにしても良い。また、第4表示態様では、小さいサイズの装飾図柄514が画像表示部114の画面の一隅に表示されるため、画像表示部114の画面における広い領域を動画等の演出画像を表示するために用いることができる。そこで、装飾図柄514を表示すると共に、動画や派手な演出画像を用いた演出表示を組み合わせることで、遊技者の気分を煽り、興趣を高める演出を行うことができる。
〔第1の変動時特別演出〕
次に、変動時特別演出の具体例を説明する。
図30は、変動時特別演出の一例を示す図である。
この変動時特別演出は、例えば、リーチ時変動演出と共に行われる。すなわち、リーチ中に装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3および装飾図柄等を用いた演出として実行される。また、この第1の変動時特別演出では、演出ボタン161の操作を受け付ける。この変動時特別演出および演出ボタン161の操作の受付は、演出制御部300の制御に基づき、画像/音響制御部310およびランプ制御部320により実行される。なお、ここでは、リーチ時変動演出と共に変動時特別演出が行われる例を示すが、リーチ時変動演出に限らず、特別図柄変動時に行われる所定の態様による変動演出(所定演出)と共に変動時特別演出を行うように構成しても良い。例えば、三つの装飾図柄510のうちの一つの図柄のみを停止または仮停止させた状態で変動時特別演出を行っても良い。また、通常の変動演出では表示されない特殊な図柄を停止表示させた状態で変動時特別演出を行っても良い。
図30を参照すると、装飾図柄の変動演出において、まずリーチ演出が行われる(図30(A))。すなわち、三つの装飾図柄510のうちの左図柄および右図柄が同じ図柄で停止(または仮停止)し、中図柄が変動を継続した状態になる。なお、仮停止とは、図柄が一見して停止したように見えるものの、小さく搖動しており、実際には停止していない状態である。図30(A)に示す例では、絵と文字を組み合わせた第1表示態様(図29(A)参照)の装飾図柄511における左図柄511aおよび右図柄511cが表示されている。そして、図示されていない中図柄が停止(または仮停止)するまでの間に、以下の演出が実行される。
この状態で、操作手段である演出ボタン161の操作を促す演出(操作促進演出)が行われる。図30(A)に示す例では、中図柄511bが表示される位置に、中図柄511bの代わりに演出ボタン161の画像(以下、ボタン画像)114aが表示される。また、特に図示しないが、「ボタンを押せ」等の遊技者にボタン操作を促すテキスト・メッセージを表示したり、音声等の他の演出手段を用いてボタン操作を促す演出を行ったりしても良い。また、演出ボタン161の操作を受け付ける有効期間を設定し、ボタン画像の表示と共に有効期間を視覚的に示す有効期間ゲージを表示しても良い。この有効期間ゲージは、例えば、帯状の画像や円形の画像として表示され、時間の経過と共に初期の表示色とは異なる表示色の領域が増えていき、有効期間が終了する時点で画像全体の表示色が変わるように表示制御することにより、有効期間の経過を視覚的に表現する。図30(A)に示す例では、ボタン画像114aの下に帯状の有効期間ゲージ114bが表示されている。
ここで、操作促進演出にしたがって遊技者が演出ボタン161を操作すると、その後、演出制御部300の第1制御が行われ、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3が消灯して第1状態となる(図30(B))。そして、演出制御部300の第2制御が行われ、装飾ランプL1〜L3、R1〜R3が所定の順番で発光していくことにより、発光部分が拡大する第2状態となる(図30(C−1)〜(C−3))。図示の例では、まず装飾ランプL1、R1が発光し、次に装飾ランプL2、R2が発光し、次に装飾ランプL3、R3が発光する。なお、この第2状態は、発光箇所が次第に増大していく態様を実現するものであれば良い。図30に示す例は、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3の数や配置、発光する順番等のいずれも例示に過ぎず、本実施の形態の変動時特別演出における第2状態は、図示の例に限定されるものではない。
次に、本実施の形態の変動時特別演出では、演出制御部300の第3制御が行われて、特定ランプである装飾ランプCが発光する第3状態へ移行するか、または、演出制御部300の第4制御が行われて、装飾ランプCが発光しない第4状態となる。言い換えれば、第3制御が行われる場合は、第2制御により装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3の発光部分が拡大していき、装飾ランプCが発光する第3状態へ到達する。一方、第4制御が行われる場合は、第2制御による装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3の発光部分の拡大が、装飾ランプCが発光する第3状態へ到達せずに終了し、そのまま装飾ランプCが発光しない第4状態となる。第3状態へ移行する(第3制御が行われる)か第4状態へ移行する(第4制御が行われる)かを特定する移行条件としては、例えば、特別図柄処理の判定結果が大当たりか否か、特別図柄変動の変動パターンによる変動時間が所定の長さ以上か否か等とすることができる。一例としては、特別図柄処理で大当たりとなった場合は第3状態へ移行し、大当たりでない場合は第4状態へ移行するように設定しても良い。また、所定の長さ以上の変動パターンが選択された場合は第3状態へ移行し、それよりも短い変動パターンが選択された場合は第4状態へ移行するように設定しても良い。また、これらの条件に応じて必ず第3状態または第4状態へ移行するのではなく、移行条件を満たす場合に所定の確率で第3状態または第4状態へ移行するようにしても良い。
ここで、操作促進演出において演出ボタン161の操作を受け付ける有効期間を設け、有効期間中に演出ボタン161が操作されると直ちに第1状態へ移行する場合を考える。この場合、有効期間のいずれのタイミングで操作が行われたかに応じて、第1状態が開始されるタイミングが異なることとなる。そこで、有効期間中の演出ボタン161が操作されたタイミングに応じて、第1状態、第2状態、第3状態または第4状態の実行時間を可変とすることにより、特別図柄変動中における変動時特別演出の全体の実行時間が同一となるように制御しても良い。
また、操作促進演出において演出ボタン161の操作を受け付ける有効期間中に演出ボタン161が操作されなかった場合を考える。この場合、例えば、第1状態、第2状態と変化した後に第4状態へ移行するように制御しても良いし、特定の条件が成立する場合には第3状態へ移行するような演出としても良い。さらに、演出ボタン161が操作されなかった場合に、上記の変動時特別演出とは別に設定された演出を行うようにしても良い。この別に設けられた演出は、上記の変動時特別演出と同様の態様で装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3を発光制御する演出であっても良いし、上記の変動時特別演出とは異なる態様で装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3を発光制御する演出であっても良い。具体的には、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3およびその他の装飾ランプを用いて、上記の第1状態〜第3状態または第4状態への一連の発光制御とは異なる発光制御を行うことができる。また、第1状態や第2状態の途中まで同様に制御して、その後に異なる発光態様へ変化するように制御しても良い。
〔第2の変動時特別演出〕
次に、変動時特別演出の他の具体例を説明する。
図31は、変動時特別演出の他の一例を示す図である。
この変動時特別演出は、上述した第1の変動時特別演出に、装飾図柄510を用いた所定演出を追加することにより構成されている。例えば、リーチ時変動演出により停止(または仮停止)している装飾図柄510による演出が行われる。なお、この変動時特別演出においても、上述した第1の変動時特別演出と同様に、リーチ時変動演出以外の所定演出と共に行うことができる。
図31を参照すると、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3が第3状態(図30(D)参照)となった後、第1表示態様で表示されている装飾図柄511が、移行演出を経て、文字を主体とするデザインである第2表示態様(図29(B)参照)の装飾図柄512に切り替わる(図31(C)〜(F))。移行演出としては、例えば、画像表示部114の画面が一時的に白くなったり(ホワイトアウト)、黒くなったり(ブラックアウト)することにより、第1表示態様の装飾図柄511が消失するような演出を行うことができる。また、第1表示態様の装飾図柄511が、遊技者が目で追えないほど激しく動き、動いている途中で第2表示態様の装飾図柄512に切り替わるような演出を行うことができる。
なお、ここでは、第1表示態様の装飾図柄511が第2表示態様の装飾図柄512に切り替わることとしたが、他の表示態様の装飾図柄510に切り替わるようにしても良い。また、第2表示態様に移行した後、さらに他の表示態様に移行しても良い。図32に示す例では、まず、第1表示態様の左図柄511aおよび右図柄511cの表示サイズが拡大され(図32(C))、第2表示態様の左図柄512aおよび右図柄512cに切り替わる(図32(D))。その後さらに、左図柄512aおよび右図柄512cが表示サイズを縮小しながら画像表示部114の画面の一側の対抗する端部(一側を挟む両隅)へ移動する(図32(E))。図示の例では、左図柄512aが表示サイズを縮小しながら画像表示部114の画面の左上隅へ移動し、右図柄512cが表示サイズを縮小しながら画像表示部114の画面の右上隅へ移動して、第3表示態様の装飾図柄513に切り替わる様子が示されている。
一方、図31に示す例では、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3が第4状態(図30(E)参照)となった後、第1表示態様の装飾図柄511の表示態様が切り替わることなく、中図柄511bが左図柄511aおよび右図柄511cと共に停止する(図31(G)〜(I))。これにより、特別図柄処理の判定結果(大当たりか否か)を示す図柄が停止表示される。
〔第3の変動時特別演出〕
さらに、変動時特別演出の他の具体例を説明する。
図33は、変動時特別演出の他の一例を示す図である。
この変動時特別演出は、2種類の操作促進演出を用意している。そして、いずれの操作促進演出に応じて演出ボタン161の操作が行われたかに応じて、相異なる変動時特別演出が行われる。
図33を参照すると、装飾図柄の変動演出において、まずリーチ演出が行われる(図33(A))。この状態で、図33に示す例では、2種類の操作促進演出の何れかが行われる(図33(B−1)、(B−2))。図33(B−1)に示す第1の操作促進演出では、操作手段である演出ボタン161を表すボタン画像114aが中図柄の位置に表示されている。一方、図33(B−2)に示す第2の操作促進演出では、操作手段である演出ボタン161を表す画像であって、ボタン画像114aとは異なるボタン画像114cが中図柄の位置に表示されている。どちらの操作促進演出が実行されるかは、所定の実行条件を満足するか否かに基づいて設定される。実行条件としては、例えば、特別図柄処理の判定結果が大当たりか否か、特別図柄変動の変動パターンによる変動時間が所定の長さ以上か否か等とすることができる。一例としては、所定の長さの変動パターンが選択された場合は図33(B−1)に示す第1の操作促進演出を実行し、他の所定の長さの変動パターンが選択された場合は図33(B−2)に示す第2の操作促進演出を実行するように設定しても良い。また、これらの条件に応じて必ず第1の操作促進演出または第2の操作促進演出を実行するのではなく、実行条件を満たす場合に所定の確率で第1の操作促進演出または第2の操作促進演出を実行するようにしても良い。
図33に示す例では、第1の操作促進演出に応じて演出ボタン161の操作が行われた場合、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3が第1の発光態様で発光する(図33(C−1))。ここでは、第1の発光態様の例として、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3の全てが発光する様子が示されている。
これに対し、第2の操作促進演出に応じて演出ボタン161の操作が行われた場合、第1の発光態様とは異なる第2の発光態様で、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3が発光する(図33(C−2))。ここでは、画像表示部114の両側部に配置された装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3のうち、最上位に位置する装飾ランプL3、R3のみが発光している。言い換えれば、図示の例では、変動時特別演出に用いられる装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3のうち、一部の装飾ランプ(図示の例では装飾ランプL3、R3)は、第1の発光態様でも第2の発光態様でも発光する。そして、その他の装飾ランプ(図示の例では装飾ランプC、L1、L2、R1、R2)は、第1の発光態様でのみ発光し、第2の発光態様では発光しない。なお、図33(C−1)、(C−2)に示す例は、第1の発光態様および第2の発光態様の一例に過ぎず、これらの発光態様は図示の例には限定されない。例えば、図示の例では、第2の発光態様では、第1の発光態様で発光する装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3の一部(装飾ランプL3、R3)が発光していたが、第1の発光態様で発光する装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3とは別の装飾ランプ(盤ランプ116や枠ランプ157)が発光するようにしても良い。
さらに、この変動時特別演出では、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3が第1の発光態様と第2の発光態様のいずれで発光したかに応じて(言い換えれば、第1の操作促進演出と第2の操作促進演出のいずれが行われたかに応じて)、装飾図柄510の変動演出において、相異なる態様の演出が行われる。図33に示す例では、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3が第1の発光態様で発光した場合の第1の変動演出として、第1の操作促進演出が行われた際の第1表示態様による装飾図柄511(左図柄511aおよび右図柄511c)の表示から、第2表示態様による装飾図柄512(左図柄512aおよび右図柄512c)の表示に切り替わって変動演出が継続する様子が示されている(図33(D−1)、(E−1))。一方、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3が第2の発光態様で発光した場合の第2の変動演出として、第2の操作促進演出が行われた際の第2表示態様による装飾図柄511(左図柄511aおよび右図柄511c)の表示のまま変動演出が継続する様子が示されている(図33(D−2)、(E−2))。なお、図33(D−1)、(E−1)、(D−2)、(E−2)に示す例は、この変動時特別演出における変動演出の一例に過ぎず、これらの変動演出は図示の例には限定されない。
〔装飾図柄の変動時演出〕
上記の例では、装飾ランプの発光による変動時特別演出および装飾ランプの発光と装飾図柄の変動演出の組み合わせによる変動時特別演出について説明した。ここで、装飾図柄の変動時における装飾図柄自体の表示演出(以下、変動時図柄演出)について説明する。装飾図柄は、特別図柄表示器221、222による特別図柄の変動表示および停止表示に伴って、変動、停止が行われる。そして、この装飾図柄の表示において、演出制御部300および画像/音響制御部310の制御により、遊技者の興趣を高めるために種々の変動時図柄演出が行われる。この変動時図柄演出は、例えば、図35に示した種々の装飾図柄の表示態様を用い、上述した変動時特別演出と組み合わせて実行することができる。
〔第1の変動時図柄演出〕
変動時図柄演出の具体例を説明する。
図34は、変動時図柄演出の一例を示す図である。
図34に示す例では、図29(B)に示した第2表示態様の装飾図柄512で変動演出が行われた場合を例として説明するが、変動時図柄演出に用いられる装飾図柄510の表示態様は、第2表示態様に限定されない。例えば、図29(A)に示した第1表示態様の装飾図柄511で変動演出が行われた場合に変動時図柄演出を行っても良い。
この変動時図柄演出は、例えば、リーチ時変動演出と共に行われる。すなわち、リーチ時変動演出により停止または仮停止した装飾図柄512(例えば、左図柄512aおよび右図柄512c)と変動中の装飾図柄512(例えば、中図柄512b)の表示を制御することにより演出が実行される。なお、ここでは、リーチ時変動演出と共に変動時図柄演出が行われる例を示すが、リーチ時変動演出に限らず、特別図柄変動時に行われる所定の態様による変動演出(所定演出)と共に変動時図柄演出を行うように構成しても良い。例えば、三つの装飾図柄510のうちの一つの図柄のみを停止または仮停止させた状態で変動時図柄演出を行っても良い。また、通常の変動演出では表示されない特殊な図柄を停止表示させた状態で変動時図柄演出を行っても良い。
図34を参照すると、まず、第2表示態様の装飾図柄512が変動した状態から左図柄512aおよび右図柄512cが停止または仮停止し、リーチ演出が行われる(図34(A))。そして、所定の移行演出1が行われた後(図34(B))、停止または仮停止した装飾図柄(左図柄512aおよび右図柄512c)が表示サイズを縮小しながら画像表示部114の画面の一側の対抗する端部(一側を挟む両隅)へ移動し、図29(C)に示した第3表示態様の装飾図柄513に切り替わる(図34(C))。図示の例では、左図柄512aが表示サイズを縮小しながら画像表示部114の画面の左上隅へ移動し、右図柄512cが表示サイズを縮小しながら画像表示部114の画面の右上隅へ移動して、第3表示態様の装飾図柄513(左図柄513aおよび右図柄513c)に切り替わった様子が示されている。ここで、第2表示態様の装飾図柄512は、リーチ演出により停止または仮停止した左図柄512aおよび右図柄512cは視認が容易であるが、変動中の中図柄512bは視認が容易でない状態である。そして、第3表示態様の装飾図柄513は、中図柄513bの表示が抑制されたり非表示となったりする。したがって、第2表示態様の左図柄512aおよび右図柄512cが移動して第3表示態様の左図柄153aおよび右図柄513cに切り替わり、変動中の第2表示態様の中図柄512bがそのまま非表示となったような印象を与えることができる。
移行演出1としては、例えば、画像表示部114の画面が一時的に白くなったり(ホワイトアウト)、黒くなったり(ブラックアウト)することにより、第2表示態様の装飾図柄512が一時的に消失するような演出を行うことができる。また、第2表示態様の装飾図柄512(左図柄512aおよび右図柄512c)が、画像表示部114の画面上で動き回った後、画面上側の両隅に移動して第3表示態様に切り替わるような演出を行うことができる。さらに、左図柄512aおよび右図柄512cが入れ替わり、右図柄512cが画像表示部114の画面の左上隅へ移動して第3表示態様の左図柄513aとなり、左図柄512aが画像表示部114の画面の右上隅へ移動して第3表示態様の右図柄513cとなるような演出を行っても良い。
第3表示態様の装飾図柄513において、中図柄513bに対する表示を抑制したり非表示としたりする制御は、常時行うのではなく、所定期間だけ行うようにしても良い。例えば、第3表示態様に切り替わった時点では中図柄513bが変動している様子が表示されており、一時的に、中図柄513bの表示が薄くなって視認困難となったり、完全に非表示となったりするような表示制御を行うことができる。また、大当たり判定処理(図9、10参照)における判定結果や、変動パターン選択処理(図9、11参照)で選択された特別図柄変動の変動パターンに応じて、中図柄513bの表示を抑制したり非表示としたりするタイミングや期間として、相異なるタイミングや期間を決定するようにしても良い。具体的には、例えば、予め定められた時間以上の長さの変動パターンの場合に、所定のタイミングで所定の期間、中図柄513bを非表示とし、予め定められた時間以下の変動パターンの場合に、より遅いタイミングで、より短い期間、中図柄513bを非表示とするような演出を行っても良い。
次に、装飾図柄510は、第3表示態様の装飾図柄513から図29(D)に示した第4表示態様の装飾図柄514に切り替わる(図34(D))。そして、第4表示態様の装飾図柄514において、特別図柄の停止表示に伴い、特別図柄抽選の判定結果を表す停止表示が行われる(図34(E))。図示の例では、左図柄514aが「7」、中図柄514bが「8」、右図柄514cが「7」であり、これらによる「787」という停止表示の装飾図柄514によって特別図柄抽選の判定結果が表されている。
この後、所定の移行演出2が行われて(図34(F))、装飾図柄510の表示態様が切り替わり、第2表示態様の装飾図柄512により、改めて停止表示が行われる(図34(G))。ここで、第4表示態様から第2表示態様へ切り替わる際に行われる移行演出2は、第2表示態様から第3表示態様へ切り替わる際に行われた移行演出1(図34(B))と同一の演出であっても良いし、異なる演出であっても良い。
なお、図34を参照して説明した演出例では、第3表示態様の装飾図柄513から第4表示態様の装飾図柄514へ移行した後、その第4表示態様の装飾図柄514において停止表示が行われた。これに対し、第3表示態様の装飾図柄513と第4表示態様の装飾図柄514とを交互に複数回表示するように表示態様を切り替えた後に停止表示を行うようにしても良い。この場合であっても、複数回の表示態様の切り替えの後、第4表示態様の装飾図柄514において停止表示が行われる。
また、第3表示態様において装飾図柄513の表示位置を動的に変更したり、第4表示態様において装飾図柄514の表示位置を動的に変更したりしても良い。また、第3表示態様と第4表示態様とを切り替える際に、所定の移行演出を行っても良い。さらに、上記の演出例では、第2表示態様から第3表示態様へ切り替わる際および第4表示態様から第2表示態様に切り替わる際に移行演出を行ったが(図34(B)、(F))、これらの場面において、移行演出を行わず、直接的に表示態様を切り替えるようにしても良い。
〔第4表示態様による停止表示〕
図34を参照して説明した演出例では、第4表示態様の装飾図柄514において、特別図柄抽選の判定結果を表す停止表示(停止した全ての装飾図柄510の並びによる表示)を行うこととした。ここで、図29に示した装飾図柄510の表示態様のうち、第2表示態様の装飾図柄512、第3表示態様の装飾図柄513、第4表示態様の装飾図柄514は、数字のみで構成されたデザインである。そして、図柄を構成する数字のサイズは、第2表示態様の装飾図柄512が最も大きく、第3表示態様の装飾図柄513が次に大きく、第4表示態様の装飾図柄514が最も小さい。そこで、装飾図柄512を第1大図柄、装飾図柄513を第1小図柄、装飾図柄514を第2小図柄とも呼ぶこととする。すなわち、図34を参照して説明した演出例では、画像表示部114の画面の一隅に表示された第2小図柄によって停止表示が行われることとなる。より具体的には、第2小図柄である第4態様の装飾図柄514において、リーチ演出により左図柄514aと右図柄514cとが停止し、中図柄514bの変動が継続されている状態から、中図柄514bが停止することにより、装飾図柄514の全体が停止表示される。
第2小図柄である第4表示態様の装飾図柄514を用いて停止表示を行うことにより、画像表示部114の画面における広い領域を動画等の演出画像を表示するために用いることが可能となる。そこで、装飾図柄514の停止表示と共に、停止表示により表される特別図柄抽選の判定結果を連想させるような演出画像を表示することにより、遊技者の関心を高めることができる。例えば、特別図柄変動時に所定のミッションを行う演出が行われる場合、装飾図柄514による停止表示に伴って、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであればミッションが成功する演出画像を表示し、特別図柄抽選の判定結果がはずれであればミッションが失敗する演出画像を表示する。また、特別図柄変動時に主人公キャラクタと敵キャラクタが戦う動画が画像表示部114に表示される演出が行われる場合、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであれば主人公キャラクタが勝利し、特別図柄抽選の判定結果がはずれであれば主人公キャラクタが敗北する演出画像を表示する。このような演出を行うことにより、遊技者が演出画像の内容に基づいて特別図柄抽選の判定結果を想定することができ、演出に対する関心を高めることができる。
ただし、第2小図柄である装飾図柄514は、図柄のサイズが小さいために、第2表示態様の装飾図柄512等と比較して、視認性において劣る。そこで、装飾図柄514で停止表示を行った後、装飾図柄510の表示を第1大図柄である第2表示態様の装飾図柄512等に切り替えて停止表示を行うことが考えられる。なお、装飾図柄514で停止表示を行った後、装飾図柄510の表示を第1表示態様の装飾図柄511に切り替えて停止表示を行っても良い。ここで、装飾図柄511は、第2小図柄である装飾図柄514よりも図柄のサイズが大きい第1大図柄として捉えることができる。
また、上記の演出例では、第4表示態様の装飾図柄514において、特別図柄抽選の判定結果を表す停止表示させた図柄の表示を行った。ただし、必ずしも装飾図柄514が表示されているときに全ての図柄の変動を停止させて停止表示を行う必要はない。例えば、装飾図柄510の変動演出中に、第3表示態様による装飾図柄513と第4表示態様による装飾図柄514とを切り替えながら表示する場合を考える。この場合、第3表示態様の装飾図柄513を表示しているときに全ての図柄の変動を停止させて停止表示を行い、その後に第4表示態様の装飾図柄514に切り替えることにより、停止表示させた装飾図柄514を表示するようにしても良い。
図35は、変動時図柄演出の他の進行例を示す図である。
図35に示す例では、図34に示した例と同様に、第2表示態様による装飾図柄512でリーチ演出が行われ(図35(A))、所定の移行演出1を経て(図35(B))、第3表示態様の装飾図柄513に切り替わる(図35(C))。そして、図柄の変動が停止して、装飾図柄513で停止表示が行われた後(図35(D)、(E))、第3表示態様から第4表示態様に切り替わることにより、装飾図柄514で停止表示が行われる(図35(F))。なお、図示の例では、第3表示態様の装飾図柄513が表示された後、そのまま図柄の変動が停止しているが、第3表示態様と第4表示態様の切り替えが複数回行われた後、第3表示態様の装飾図柄513が表示されているときに図柄の変動が停止するように制御しても良い。
次に、装飾図柄514で停止表示が行われた状態から所定の移行演出2を経て(図35(G))、装飾図柄510の表示態様が切り替わり、第2表示態様の装飾図柄512により、改めて停止表示が行われる(図35(H))。そして、さらに所定の移行演出3が行われた後(図35(I))、装飾図柄510の表示態様が切り替わり、第1表示態様の装飾図柄511により停止表示が行われる(図35(J))。図示の例では、第2表示態様から第1表示態様へ切り替わる際の移行演出3(図35(I))として、引き戸が閉じる様子を表す動画が表示される。そして、この引き戸が閉じることにより第2表示態様の装飾図柄512が非表示となり、再び引き戸が開くと第1表示態様の装飾図柄511が表示される(図35(H)〜(J))。なお、図示の例は、移行演出3の一例に過ぎず、図示の例とは異なる移行演出を行っても良い。さらに、第2表示態様から第3表示態様へ切り替わる際の移行演出1(図35(B))、第4表示態様から第2表示態様へ切り替わる際の移行演出2(図35(G))、第2表示態様から第1表示態様へ切り替わる際の移行演出3(図35(I))の何れも同一の移行演出としても良いし、異なる移行演出としても良い。
また、図34、35を参照して説明した演出例では第3表示態様による装飾図柄513(第1小図柄)と第4表示態様による装飾図柄514(第2小図柄)とを切り替える表示制御を行った後に停止表示を行い、停止表示させた装飾図柄514の表示を行った。この他、第1表示態様による装飾図柄511や第2表示態様による装飾図柄512で変動表示を開始した後、装飾図柄513を表示することなく、装飾図柄514において停止表示を行ったり、装飾図柄511や装飾図柄512で停止表示を行った後に、装飾図柄514に表示態様を切り替えたりしても良い。さらに、装飾図柄511や装飾図柄512よりも表示サイズの小さい装飾図柄513で停止表示を行い、停止表示された装飾図柄514を表示せずに次の特別図柄変動を開始する制御を行っても良い。
また、図34、35を参照して説明した演出例では、特別図柄抽選の判定結果を表す図柄の停止表示を第4表示態様の装飾図柄514で行った。したがって、装飾図柄514による停止表示の後、他の表示態様に切り替わったとしても、停止表示された図柄の組み合わせ(左図柄、中図柄、右図柄の数字の組み合わせ)は変わらない。これに対し、第4表示態様の装飾図柄514で所定の図柄の並びによる停止表示を行った後、他の表示態様に切り替わった際に、他の図柄の並びによる停止表示に変更する演出を行っても良い。この場合、表示態様が切り替わった後の最終的な停止表示による図柄の並びが、特別図柄抽選の判定結果を表すこととなる。例えば、特別図柄抽選で大当たりの判定結果であった場合、第4表示態様の装飾図柄514においてはずれの判定結果を表す図柄の並びによる停止表示を行い、次に第1表示態様の装飾図柄511や第2表示態様の装飾図柄512に切り替わった際に大当たりの判定結果を表す図柄の並びによる停止表示に変更(昇格)するような演出を行うことができる。
〔第2の変動時図柄演出〕
次に、変動時図柄演出の他の具体例を説明する。
図36は、変動時図柄演出の他の一例を示す図である。
図36に示す例では、変動時図柄演出として、2種類の演出モード(AモードとBモード)が設けられる。Aモードでは、第1表示態様の装飾図柄511で変動を開始する(図36(A−1))。そして、リーチ演出が行われて左図柄511aおよび右図柄511cが停止または仮停止した後(図36(A−2))、停止または仮停止した左図柄511aおよび右図柄511cが、画像表示部114の画面における上側両隅に移動して第3表示態様の装飾図柄513(左図柄513aおよび右図柄513c)に切り替わる(図36(A−3))。
次に、装飾図柄510は、第3表示態様の装飾図柄513から第4表示態様の装飾図柄514に切り替わる(図36(A−4))。そして、第4表示態様の装飾図柄514において図柄の変動が停止し、停止表示が行われる(図36(A−5))。この後、さらに装飾図柄の表示態様が第4表示態様から第1表示態様に切り替わり、装飾図柄511で停止表示が行われる(図36(A−6))。このように、Aモードでは、第1表示態様の装飾図柄511で変動を開始し、同じ第1表示態様の装飾図柄511で停止表示が行われて変動時図柄演出が終了する。
一方、Bモードでは、第2表示態様の装飾図柄512で変動を開始する(図36(B−1))。そして、リーチ演出が行われて左図柄512aおよび右図柄512cが停止または仮停止した後(図36(B−2))、停止または仮停止した左図柄512aおよび右図柄512cが、画像表示部114の画面における右上隅に移動して第4表示態様の装飾図柄514に切り替わる(図36(B−3))。
そして、第4表示態様の装飾図柄514において図柄の変動が停止し、停止表示が行われる(図36(B−4))。この後、さらに装飾図柄の表示態様が第4表示態様から第2表示態様に切り替わり、装飾図柄512で停止表示が行われる(図36(B−5))。このように、Bモードでは、第2表示態様の装飾図柄512で変動を開始し、同じ第2表示態様の装飾図柄512で停止表示が行われて変動時図柄演出が終了する。
以上のように、この変動時図柄演出において、各モードは、それぞれ変動が開始される際の装飾図柄510の表示態様と同じ表示態様の装飾図柄510で停止表示される。これにより、変動の開始から停止までの(すなわち、変動演出の)区切りが明確になる。ここで、各モードは、特別図柄抽選の判定結果に対して異なる期待度を与えることができる。例えば、演出制御部300が、変動開始コマンド受信時に演出乱数値を取得し、この演出乱数値を用いた抽選により、変動時図柄演出が行われる場合にAモードとBモードのどちらを行うかを選択するものとする。そして、特別図柄抽選の判定結果が大当たりである場合に、Aモードの演出が選択される確率が、Bモードの演出が選択される確率よりも高くなるように設定し、特別図柄抽選の判定結果がはずれである場合に、Aモードの演出が選択される確率が、Bモードの演出が選択される確率よりも低くなるように設定する。このように設定することにより、Aモードで変動時図柄演出が行われた場合に、Bモードで行われた場合よりも、大当たりとなる期待度が高くなる。
また、図36に示した例において、Aモードでは、リーチ演出により左図柄511aおよび右図柄511bが停止した後、第3表示態様の装飾図柄513と第4表示態様の装飾図柄514とを切り替えて表示しながら演出が進行する(第1図柄表示態様)。これに対し、Bモードでは、リーチ演出により左図柄512aおよび右図柄512bが停止した後、第4表示態様の装飾図柄514が表示されて演出が進行し、第3表示態様の装飾図柄513の表示は行われない(第2図柄表示態様)。上記のように、Aモードの変動時図柄演出における特別図柄抽選の大当たりに対する期待度がBモードの変動時図柄演出よりも高い場合、Aモードで変動時図柄演出が開始されることにより、遊技者の期待感が高まる。そこで、装飾図柄510の表示態様の切り替えを多くすることにより、演出の迫力を増し、遊技者の期待感を一層高めるようにしている。なお、図36に示した例においては、Aモードでは必ず第3表示態様の装飾図柄513の表示を行い(100%)、Bモードでは第3表示態様の装飾図柄513の表示を行わない(0%)ようにしたが、第3表示態様の装飾図柄513を表示するか否かに関する割合は、上記の例には限定されない。例えば、Aモードにおいても所定の確率で第3表示態様の装飾図柄513を表示しないように制御しても良い。ただし、Aモードにおいては、第3表示態様の装飾図柄513を表示する演出を行う確率が、第3表示態様の装飾図柄513を表示しない演出を行う確率よりも高くなるように制御する。また、Bモードにおいても所定の確率で第3表示態様の装飾図柄513を表示するように制御しても良い。ただし、Bモードにおいては、第3表示態様の装飾図柄513を表示する演出を行う確率が、第3表示態様の装飾図柄513を表示しない演出を行う確率よりも低くなるように制御する。言い換えると、Aモードにおいては、第3表示態様の装飾図柄513を表示する演出を行わずに第4表示態様の装飾図柄514を表示する演出を行う確率が、Bモードよりも低くなるように制御する。
なお、図36に示した演出例では、Aモード、Bモードとも、変動開始時の装飾図柄511、512の表示態様と同じ表示態様で停止表示がされることとした。これに対し、変動開始時とは異なる表示態様で装飾図柄510を停止表示するようにしても良い。この場合、例えばAモードにおいては、直前の変動における停止表示の際の装飾図柄510の表示態様に関わらず、次の変動が開始する際には第1表示態様の装飾図柄511となって変動を開始する。同様に、Bモードにおいては、直前の変動における停止表示の際の装飾図柄510の表示態様に関わらず、次の変動が開始する際には第2表示態様の装飾図柄512となって変動を開始する。
また、図34、35、36を参照して説明した演出例では、第4表示態様により三つの装飾図柄514の停止表示を行ってから、装飾図柄510の表示態様を切り替えている。これに対し、三つの装飾図柄514が表示されるものの、この装飾図柄514の停止表示を行わずに、装飾図柄514が仮停止の状態で、装飾図柄510の表示態様を切り替えても良い。
図37は、本実施の形態で用いられる装飾図柄の他の構成例を示す図である。図37(A)は、Aモードにおける第1表示態様の装飾図柄511を、図37(B)は、Bモードにおける第1表示態様の装飾図柄511を、図37(C)は、第3表示態様の装飾図柄513を、図37(D)は、第4表示態様の装飾図柄514を、それぞれ示している。
図36に示した演出例では、Aモードにおいて、第1表示態様の装飾図柄511で変動を開始し、Bモードにおいて、第2表示態様の装飾図柄512で変動を開始することとした。これに対し、Aモードにおいて、第1表示態様の装飾図柄511で変動を開始し(図37(A))、Bモードにおいても、第1表示態様の装飾図柄511で変動を開始するようにしても良い(図37(B))。この場合に、所定の数字に組み合わされる絵(キャラクタ)について、AモードとBモードでは、キャラクタの種類が同じである一方で、キャラクタの恰好が異なっていても良い。図37(A)、(B)に示す例では、「7」に組み合わされるキャラクタについて、AモードとBモードでは、同じ男性の少年である一方で、この少年が被っている帽子の種類が異なっている。このように、Aモードにおける装飾図柄511に付されたキャラクタ511xの形が、Bモードにおける装飾図柄511に付されたキャラクタ511yの形と異なっていると、Aモードにおけるキャラクタ511xが表示される領域(画像表示部114の画面に表示される領域)は、Bモードにおけるキャラクタ511yが表示される領域とは異なることとなる。
また、図36に示した演出例では、第1表示態様の装飾図柄511に付されたキャラクタは、変動時図柄演出において動かない。これに対し、装飾図柄511に付された文字が動かない一方で、装飾図柄511に付されたキャラクタが動作しても良い。この場合に、例えば、Aモードにおけるキャラクタ511xの動作と、Bモードにおけるキャラクタ511yの動作とを異ならせても良い。
また、図34、35、36を参照して説明した演出例では、第3表示態様では、装飾図柄513が、画像表示部114の画面における一側の対抗する端部に表示されることとした。これに対し、図37(C)に示すように、第3表示態様では、左図柄513aが画像表示部114の画面の左上隅に表示され、右図柄513cが右下隅に表示されても良い。また、第3表示態様では、左図柄513aが画像表示部114の画面の左下隅に表示され、右図柄513cが右上隅に表示されても良い。すなわち、装飾図柄513は、画像表示部114の画面における一つの隅と、この隅の対角線上に位置する他の一つの隅に表示されても良い。
また、図34、35、36を参照して説明した演出例では、第4表示態様では、装飾図柄514が、画像表示部114の画面の一つの隅に表示されることとした。これに対し、図37(D)に示すように、第4表示態様では、装飾図柄514が、画像表示部114の画面の一側に表示されれば良く、隅に表示されなくても良い。図37(D)に示す装飾図柄514は、画像表示部114の画面の右側に表示されているが、隅には表示されていない。より具体的には、装飾図柄514は、画像表示部114の画面の右側において、上下方向の中央部付近に表示されている。
また、図34、35、36を参照して説明した演出例では、特別図柄抽選の判定結果を表す装飾図柄510の表示を第4表示態様の装飾図柄514で行った。この他、特別図柄抽選で大当たりの判定結果であった場合と、はずれの判定結果であった場合とで、三つの装飾図柄514を表示した後における装飾図柄510の表示態様を異ならせても良い。
〔第3の変動時図柄演出〕
次に、変動時図柄演出の他の具体例を説明する。
図38−1、図38−2は、変動時図柄演出の他の一例を示す図である。
図38−1、図38−2に示す例では、図36に示した例と同様に、変動時図柄演出として、2種類の演出モード(AモードとBモード)が設けられる。Aモードでは、第1表示態様の装飾図柄511において数字に組み合わされたキャラクタ511x(第1の絵の一例)は数字毎に異なっている(図38−1(A−1))。装飾図柄511に付されたキャラクタ511xが動作してから装飾図柄511の変動が開始し(図38−1(A−2))、その後、リーチ演出が行われる(図38−1(A−3))。図示の例では、「7」に組み合わされたキャラクタ511xが両手を挙げてから、装飾図柄511の変動が開始する。そして、所定の移行演出1が行われた後(図38−1(A−4))、停止または仮停止した左図柄511aおよび右図柄511cが表示サイズを縮小しながら、左図柄511aが画像表示部114の画面における左上隅に移動するとともに、右図柄511cが右下隅に移動して、第3表示態様の装飾図柄513(左図柄513aおよび右図柄513c)に切り替わる(図38−1(A−5))。
次に、装飾図柄510が画像表示部114の画面における右側に移動して、第3表示態様の装飾図柄513から第4表示態様の装飾図柄514に切り替わる(図38−2(A−6))。そして、装飾図柄514において三つの図柄が表示される(図38−2(A−7))。図示の例では、「777」という三つの装飾図柄514の表示によって特別図柄抽選における大当たりの判定結果が表されている。その後、さらに装飾図柄510の表示態様が第4表示態様から第1表示態様に切り替わるとともに、第1表示態様の装飾図柄511の表示サイズが拡大されてから(図38−2(A−8))、拡大されたこの装飾図柄511の表示サイズが徐々に縮小され、変動開始時の表示サイズにより三つの装飾図柄511が表示される(図38−2(A−9))。そして、装飾図柄511に付されたキャラクタ511xが両手を挙げる動作を行ってから(図38−2(A−10))、装飾図柄511の停止表示が行われて変動時図柄演出が終了する。
一方、Bモードでも、Aモードと同様に、第1表示態様の装飾図柄511において数字に組み合わされたキャラクタ511y(第2の絵の一例)は数字毎に異なっている(図38−1(B−1))。装飾図柄511に付されたキャラクタ511yが動作してから装飾図柄511の変動が開始し(図38−1(B−2))、その後、リーチ演出が行われる(図38−1(B−3))。図示の例では、「7」に組み合わされたキャラクタ511yが右手を挙げてから、装飾図柄511の変動が開始する。そして、所定の移行演出2が行われた後(図38−1(B−4))、停止または仮停止した左図柄511aおよび右図柄511cが、画像表示部114の画面における右側に移動して、第4表示態様の装飾図柄514に切り替わる(図38−2(B−5))。
そして、第4表示態様の装飾図柄514において三つの図柄が表示される(図38−2(B−6))。図示の例では、左図柄514a、右図柄514cが「7」、中図柄514bが「8」であり、これらによる「787」という三つの装飾図柄514の表示によって特別図柄抽選におけるはずれの判定結果が表されている。その後、さらに装飾図柄510の表示態様が第4表示態様から第1表示態様に切り替わり、変動開始時の表示サイズにより三つの装飾図柄511の停止表示が行われて変動時図柄演出が終了する(図38−2(B−7))。
以上のように、この変動時図柄演出において、第1表示態様の装飾図柄511について、AモードとBモードでは、所定の数字に組み合わされたキャラクタの恰好が異なるとともに、キャラクタの動作が異なっている。これにより、いずれのモードにおいて変動時図柄演出が行われているかを見分けることが可能になる。ここで、図36を参照して説明した演出例と同様に、図38−1、図38−2を参照して説明した演出例でも、例えば、特別図柄抽選の判定結果が大当たりである場合に、Aモードの演出が選択される確率が、Bモードの演出が選択される確率よりも高くなるように設定し、特別図柄抽選の判定結果がはずれである場合に、Aモードの演出が選択される確率が、Bモードの演出が選択される確率よりも低くなるように設定することができる。このように設定することにより、Aモードで変動時図柄演出が行われた場合に、Bモードで行われた場合よりも、大当たりとなる期待度が高くなる。
また、図38−1、図38−2に示した例において、特別図柄抽選で大当たりの判定結果を表す三つの装飾図柄514が表示された場合、装飾図柄510の表示態様が第4表示態様から第1表示態様に切り替わるとともに、第1表示態様の装飾図柄511の表示サイズが、拡大された後に、徐々に縮小され、変動開始時の表示サイズになる。これに対し、特別図柄抽選ではずれの判定結果を表す三つの装飾図柄514が表示された場合、装飾図柄510の表示態様が第4表示態様から第1表示態様に切り替わるものの、装飾図柄511の表示サイズの拡大が行われない。このように、特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合には、大当たりの判定結果を表す装飾図柄510を拡大して表示することで、演出の迫力を増し、遊技者の興趣を高めるようにしている。
また、図38−1、図38−2に示した例において、特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合、第1表示態様の装飾図柄511に付されたキャラクタが動作してから、装飾図柄511の停止表示が行われる。これに対し、特別図柄抽選の判定結果がはずれの場合、第1表示態様の装飾図柄511に付されたキャラクタが動くことなく、装飾図柄511の停止表示が行われる。このように、特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合には、大当たりの判定結果を表す三つの装飾図柄511を用いた演出を行うことで、遊技者の興趣を高めるようにしている。
なお、図38−1、図38−2に示した例では、装飾図柄511が変動を開始する直前におけるキャラクタの動作は、装飾図柄511の停止表示が行われる直前におけるキャラクタの動作と同じ動作である。ここで、装飾図柄511が変動を開始する直前におけるキャラクタの動作を、装飾図柄511の停止表示が行われる直前のキャラクタの動作とは異なる動作としても良い。
また、図38−1、図38−2に示した例では、装飾図柄511の変動中において、装飾図柄511に付されたキャラクタは、動作前の表示態様により表示されている。ここで、装飾図柄511の変動中において、装飾図柄511に付されたキャラクタは、動作後の表示態様により表示されても良い。この場合に、装飾図柄511に付されたキャラクタは、装飾図柄511の停止表示が行われる直前に、さらに異なる動作をしても良い。
また、図38−1、図38−2に示した例では、装飾図柄511が変動を開始する直前に、装飾図柄511に付されたキャラクタが動作している。これに対し、装飾図柄511の変動の開始と同時に、装飾図柄511に付されたキャラクタが動作しても良い。また、装飾図柄511が変動を開始した直後に、装飾図柄511に付されたキャラクタが動作しても良い。すなわち、装飾図柄511が変動を開始する際に装飾図柄511に付されたキャラクタが動作すれば良い。
また、図38−1、図38−2に示した例では、上記の通り、装飾図柄511が停止していない所定の場合に、装飾図柄511に付されたキャラクタが動作している。ここで、所定の場合とは、装飾図柄511が変動を開始した直後や、装飾図柄511の停止表示が行われる直前である。この他、装飾図柄511の変動中において、リーチ演出が行われるときに、装飾図柄511に付されたキャラクタを動作させても良い。具体的には、三つの装飾図柄511のうちの左図柄511aおよび右図柄511cが同じ図柄で停止または仮停止したときに、左図柄511aおよび右図柄511cに付されたキャラクタを動作させても良い。このときの動作は、装飾図柄511が変動を開始する際におけるキャラクタの動作や、装飾図柄511の停止表示が行われる直前におけるキャラクタの動作と同じ動作であっても良いし、異なる動作であっても良い。
また、図38−1、図38−2に示した例では、Aモードにおいて、第1表示態様の装飾図柄511が表示された状態から所定の移行演出1を経て、第3表示態様の装飾図柄513を表示することとした。この他、第3表示態様の装飾図柄513が表示された状態から所定の移行演出を経て、第4表示態様の装飾図柄514を表示しても良い。また、第4表示態様の装飾図柄514が表示された状態から所定の移行演出を経て、第1表示態様の装飾図柄511を拡大して表示しても良い。第3表示態様から第4表示態様に切り替わる際の移行演出、第4表示態様から第1表示態様に切り替わる際の移行演出は、第1表示態様から第3表示態様に切り替わる際の移行演出1と同一の移行演出としても良いし、異なる移行演出としても良い。
また、図38−1、図38−2に示した例では、Bモードにおいて、第1表示態様の装飾図柄511が表示された状態から所定の移行演出2を経て、第4表示態様の装飾図柄514を表示することとした。この他、第4表示態様の装飾図柄514が表示された状態から所定の移行演出を経て、第1表示態様の装飾図柄511を表示しても良い。この場合に行われる移行演出は、第1表示態様から第4表示態様に切り替わる際の移行演出2と同一の移行演出としても良いし、異なる移行演出としても良い。さらに、Bモードにおいて行われる移行演出は、Aモードにおいて行われる移行演出と同一の移行演出としても良いし、異なる移行演出としても良い。
また、図38−1、図38−2に示した例では、第1表示態様の装飾図柄511に付されたキャラクタ自身が動作している。これに対し、キャラクタ自身が動作せず、キャラクタの服や髪が揺れることで、キャラクタが表示される領域が変化するものであっても良い。また、装飾図柄511にキャラクタ以外の画像からなる絵(例えば、背景等からなる絵)が付され、この絵が表示される領域が変化するものであっても良い。
図39は、第1表示態様の装飾図柄511を拡大する場合における、他の表示態様を示す図である。
図38−2(A−8)に示した例において、装飾図柄511を拡大して表示する場合、三つの装飾図柄511は、画像表示部114の画面に収まらない態様で表示されている。具体的には、中図柄511の全体が画像表示部114の画面に表示されている一方で、左図柄511aおよび右図柄511cの一部は、画像表示部114の画面に収まっていない。これに対し、図39(A)に示すように、三つの装飾図柄511の全体が画像表示部114の画面に収まる態様で表示されても良い。また、図39(B)に示すように、中図柄511のみが表示され、左図柄511aおよび右図柄511cが表示されなくても良い。また、図39(C)、(D)に示すように、三つの装飾図柄511が重なって表示されても良い。図39(C)に示す例では、中図柄511の全体が表示されるとともに、左図柄511aの一部および右図柄511cの一部が中図柄511の背面側に重ねられ、三つの装飾図柄511が画像表示部114の画面に収まるように表示されている。また、図39(D)に示す例では、中図柄511の全体が表示されるとともに、左図柄511aの一部および右図柄511cの一部が中図柄511背面側に重ねられ、左図柄511aおよび右図柄511cの一部が画像表示部114の画面に収まらない態様で三つの装飾図柄511が表示されている。ここで、拡大した装飾図柄511は、拡大していない装飾図柄511よりも表示サイズが大きい第2大図柄として捉えることができる。
なお、図38−1、図38−2に示した例では、装飾図柄510の表示態様を第4表示態様から第1表示態様に切り替えるとともに、装飾図柄511を拡大して表示した。これに対し、装飾図柄510の表示態様を第4表示態様から第2表示態様に切り替えるとともに、装飾図柄512を拡大して表示しても良い。この場合に、図38−2(A−8)に示した表示態様、および図39(A)〜(D)に示したいずれの表示態様により装飾図柄512の拡大表示を行っても良い。ここで、拡大して表示される装飾図柄512は、拡大していない装飾図柄512よりも表示サイズが大きい第2大図柄として捉えることができる。
なお、図34、35、36、37を参照して説明した各演出例では、装飾図柄510が、第1表示態様または第2表示態様から第3表示態様に切り替わり、第3表示態様から第4表示態様に切り替わることとした。これに対し、第1表示態様の装飾図柄511を表示させる制御(第1表示態様制御の一例)または第2表示態様の装飾図柄512を表示させる制御(第1表示態様制御の一例)を行っているときに、第3表示態様の装飾図柄513を表示させる制御(第2表示態様制御の一例)および/または第4表示態様の装飾図柄514を表示させる制御(第3表示態様制御の一例)を行っても良い。また、第3表示態様の装飾図柄513を表示しているときに、第1表示態様の装飾図柄511、第2表示態様の装飾図柄512、または第4表示態様の装飾図柄514を表示しても良い。さらに、第4表示態様の装飾図柄514を表示しているときに、第1表示態様の装飾図柄511、第2表示態様の装飾図柄512、または第3表示態様の装飾図柄513を表示しても良い。すなわち、装飾図柄510の表示態様を切り替えずに、装飾図柄510を、二種類以上の表示態様により同時に表示しても良い。
また、図34、35、36、38−1、38−2を参照して説明した各演出例では、第3表示態様の三つの装飾図柄513のうちの中図柄513bの表示が抑制されたり非表示となったりしている。ここで、第3表示態様により装飾図柄513の表示が行われた後に、装飾図柄510が他の表示態様に切り替わる等の他の演出へ発展する場合のみ、中図柄513bの表示を抑制したり非表示とすることとし、装飾図柄513の表示が行われた後には他の演出へ発展しない場合、中図柄513bの表示を抑制したり非表示とすることなく、三つの装飾図柄513を表示しても良い。
また、図34、35、36、38−1、38−2を参照して説明した各演出例では、第3表示態様の装飾図柄513および第4表示態様の装飾図柄514には、キャラクタ等の絵が付されていない。これに対し、第3表示態様の装飾図柄513および/または第4表示態様の装飾図柄514が、絵と文字を組み合わせたデザインで表示されても良い。
また、図38−1、38−2を参照して説明した演出例では、装飾性の高い装飾図柄511が表示された状態から、所定の移行演出1を経て、装飾性の低い装飾図柄513や装飾図柄514が表示されている。この他、図36を参照して説明した演出例でも同様に、装飾性の高い装飾図柄511が表示された状態(図36(A−2))から、所定の移行演出を経て、装飾性の低い装飾図柄513(図36(A−3))や装飾図柄514(図36(A−4))が表示されても良い。
また、図35を参照して説明した演出例では、装飾性の低い装飾図柄512が表示された状態から、所定の移行演出3を経て、装飾性の高い装飾図柄511が表示されている。この他、図36を参照して説明した演出例でも同様に、装飾性の低い装飾図柄514が表示された状態(図36(A−5))から、所定の移行演出を経て、装飾性の高い装飾図柄511(図36(A−6))が表示されても良い。また、38−1、38−2を参照して説明した演出例でも同様に、装飾性の低い装飾図柄514(図38−2(A−7)、(B−6))が表示された状態から、所定の移行演出を経て、装飾性の高い装飾図柄511(図38−2(A−8)、(B−7))が表示されても良い。
〔本実施の形態の技術的特徴〕
◆本実施の形態では、装飾図柄を用いた演出の多様性を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
遊技に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を変動させた後に、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定結果を判別するための所定の図柄の並びで当該複数の図柄を表示させる図柄表示演出を行い、
一の前記図柄表示演出において、
少なくとも、所定の表示サイズである大図柄により前記図柄を表示させる第1表示態様制御と、当該大図柄の表示サイズよりも小さい第1小図柄により前記図柄を表示させる第2表示態様制御と、当該第1小図柄の表示サイズよりも小さい第2小図柄により前記図柄を表示させる第3表示態様制御とを行い、
前記第2表示態様制御において、前記第1小図柄を、前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一つの隅と他の一つの隅とに表示し、
前記第3表示態様制御において、前記第2小図柄を、前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一側に表示し、
前記第1表示態様制御と、前記第2表示態様制御とを、所定の移行演出を経て切り替え、
前記第1表示態様制御と、前記第2表示態様制御と、前記第3表示態様制御とを行った後に、前記所定の図柄の並びで表示させた前記複数の図柄を前記第2小図柄により表示する構成とした。
このような構成とすることにより、装飾図柄による多様な演出を行うことができると共に、表示させた図柄を第2小図柄により表示した際に、画像表示手段の画面の広い領域を用いて演出画像を表示することができるため、遊技者の興趣を高めることができる。
◆また、本実施の形態では、装飾図柄を用いた演出の多様性を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
前記判定手段による判定に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を表示制御する図柄表示演出を行い、
前記複数の図柄を変動させる変動表示において、当該複数の図柄のうちの一部の図柄を表示させ、残りの図柄の変動を継続する所定演出を行い、
一の前記所定演出において、表示された前記一部の図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一つの隅と他の一つの隅とに表示すると共に、少なくとも所定期間、変動を継続している前記残りの図柄の表示を抑制し、または非表示とする第1の特殊変動態様と、表示された前記一部の図柄および変動を継続している前記残りの図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一側に表示する第2の特殊変動態様とにより図柄の表示を行い、
前記図柄表示演出において、前記所定演出が行われる前には、前記第1の特殊変動態様により表示される前記図柄および前記第2の特殊変動態様により表示される前記図柄の両方よりも表示サイズが大きい大図柄が表示され、
前記大図柄が表示される態様と、前記第1の特殊変動態様とは、所定の移行演出を経て切り替わる構成とした。
このような構成とすることにより、画像表示手段に表示される演出画像と組み合わせて装飾図柄による多様な演出を行うことができる。
◆また、本実施の形態では、装飾図柄を用いた演出の多様性を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
遊技に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を変動させた後に、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定結果を判別するための所定の図柄の並びで当該複数の図柄を表示させる図柄表示演出を行い、
一の前記図柄表示演出において、
少なくとも、所定の表示サイズである大図柄により前記図柄を表示させる第1表示態様制御と、当該大図柄の表示サイズよりも小さい第1小図柄により前記図柄を表示させる第2表示態様制御と、当該第1小図柄の表示サイズよりも小さい第2小図柄により前記図柄を表示させる第3表示態様制御とを行い、
前記第2表示態様制御において、前記第1小図柄を、前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一つの隅と他の一つの隅とに表示すると共に、少なくとも所定期間、変動を継続している残りの図柄の表示を抑制し、または非表示とし、
前記第3表示態様制御において、前記第2小図柄を、前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一側に表示し、
前記第1表示態様制御と、前記第2表示態様制御と、前記第3表示態様制御とを行った後に、前記所定の図柄の並びで表示させた前記複数の図柄を前記第2小図柄により表示する構成とした。
このような構成とすることにより、装飾図柄による多様な演出を行うことができると共に、画像表示手段に表示される演出画像と組み合わせて装飾図柄による多様な演出を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる。
◆また、本実施の形態では、装飾図柄を用いた演出の多様性を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を表示制御する図柄表示演出を行い、
前記複数の図柄を変動させる変動表示において、前記複数の図柄のうちの一部の図柄を表示させ、残りの図柄の変動を継続する所定演出を行い、
一の前記所定演出において、図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の所定の位置に表示する第1の特殊変動態様と、図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面における前記第1の特殊変動態様とは異なる所定の位置に表示する第2の特殊変動態様と、により図柄の表示を行い、
前記図柄表示演出において、前記所定演出の前における前記図柄の表示態様が、装飾性を有する図柄の表示を行う第1表示態様である第1モードと、当該所定演出の前における前記図柄の表示態様が、当該第1表示態様により表示される図柄よりも装飾性が低い図柄の表示を行う第2表示態様である第2モードと、を有し、
前記第1モードにおいて前記所定演出を行う場合には、前記第2モードにおいて当該所定演出を行う場合よりも、前記第1の特殊変動態様による図柄の表示を行わずに前記第2の特殊変動態様による図柄の表示を行う確率が低い構成とした。
このような構成とすることにより、遊技者の期待感に合わせて装飾図柄による多様な演出を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる。
◆また、本実施の形態では、装飾図柄を用いた演出の多様性を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を表示制御する図柄表示演出を行い、
前記複数の図柄を変動させる変動表示において、前記複数の図柄のうちの一部の図柄を表示させ、残りの図柄の変動を継続する所定演出を行い、
一の前記所定演出において、図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一つの隅と他の一つの隅とに表示する第1の特殊変動態様と、図柄を当該画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一側に表示する第2の特殊変動態様と、により図柄の表示を行い、
前記図柄表示演出において、前記所定演出の前における前記図柄の表示態様が、装飾性を有する図柄の表示を行う第1表示態様である第1モードと、当該所定演出の前における前記図柄の表示態様が、当該第1表示態様により表示される図柄よりも装飾性が低い図柄の表示を行う第2表示態様である第2モードと、を有し、
前記第1モードにおいて前記所定演出を行う場合には、前記第2モードにおいて当該所定演出を行う場合よりも高い確率で前記第1の特殊変動態様による図柄の表示を行う構成とした。
このような構成とすることにより、遊技者の期待感に合わせて装飾図柄による多様な演出を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる。
◆また、本実施の形態では、装飾図柄を用いた演出の多様性を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を表示制御する図柄表示演出を行い、
前記複数の図柄を変動させる変動表示において、当該複数の図柄のうちの一部の図柄を表示させ、残りの図柄の変動を継続する所定演出を行い、
一の前記所定演出において、表示された前記一部の図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一つの隅と他の一つの隅とに表示すると共に、少なくとも所定期間、変動を継続している前記残りの図柄の表示を抑制し、または非表示とする第1の特殊変動態様と、表示された前記一部の図柄および変動を継続している前記残りの図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一側に表示する第2の特殊変動態様とにより図柄の表示を行い、
前記図柄表示演出において、前記所定演出の前における前記図柄の表示態様が、動作可能な第1の絵を有する図柄の表示態様である第1モードと、当該所定演出の前における前記図柄の表示態様が、当該第1の絵とは異なる形であり且つ動作可能な第2の絵を有する図柄の表示態様である第2モードと、を有する構成としている。
このような構成とすることにより、遊技者の期待感に合わせて、動作可能な装飾図柄を用いた多様な演出を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる。
◆また、本実施の形態では、装飾図柄を用いた演出の多様性を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
遊技に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を変動させた後に、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定結果を判別するための所定の図柄の並びで当該複数の図柄を表示させる図柄表示演出を行い、
一の前記図柄表示演出において、
少なくとも、所定の表示サイズであり動作可能な絵を有する大図柄により前記図柄を表示させる第1表示態様制御と、当該大図柄の表示サイズよりも小さい第1小図柄により前記図柄を表示させる第2表示態様制御と、当該第1小図柄の表示サイズよりも小さい第2小図柄により前記図柄を表示させる第3表示態様制御とを行い、
前記第1表示態様制御において、前記大図柄が停止していない所定の場合には前記絵を動作させることが可能であり、
前記第2表示態様制御において、前記第1小図柄を、前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一つの隅と他の一つの隅とに表示し、
前記第3表示態様制御において、前記第2小図柄を、前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一側に表示し、
前記第1表示態様制御と、前記第2表示態様制御と、前記第3表示態様制御とを行った後に、前記所定の図柄の並びで表示させた前記複数の図柄を前記第2小図柄により表示する構成としている。
このような構成とすることにより、動作可能な装飾図柄による多様な演出を行うことができると共に、表示させた図柄を第2小図柄により表示した際に、画像表示手段の画面の広い領域を用いて演出画像を表示することができるため、遊技者の興趣を高めることができる。
◆また、本実施の形態では、装飾図柄を用いた演出の多様性を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を変動させた後に、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定結果を判別するための所定の図柄の並びで当該複数の図柄を表示させる図柄表示演出を行い、
前記複数の図柄を変動させる変動表示において、前記複数の図柄のうちの一部の図柄を表示させ、残りの図柄の変動を継続する所定演出を行い、
前記図柄表示演出では、前記所定演出において、図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の所定の位置に表示する第1の特殊変動態様と、図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面における前記第1の特殊変動態様とは異なる所定の位置に表示する第2の特殊変動態様と、により図柄の表示を行い、当該所定演出の後に、当該第2の特殊変動態様により当該図柄を表示した当該位置に、前記所定の図柄の並びで前記複数の図柄を表示し、
前記図柄表示演出において、前記所定演出の前における前記図柄の表示態様が絵と文字とからなる図柄の表示態様である第1モードと、当該所定演出の前における前記図柄の表示態様が文字を主体とする図柄の表示態様である第2モードと、を有し、
前記第1モードにおいて前記所定演出を行う場合には、前記第2モードにおいて当該所定演出を行う場合よりも高い確率で前記第1の特殊変動態様による図柄の表示を行う構成としている。
このような構成とすることにより、遊技者の期待感に合わせて装飾図柄による多様な演出を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる。
◆また、本実施の形態では、装飾図柄を用いた演出の多様性を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を表示制御する図柄表示演出を行い、
前記複数の図柄を変動させる変動表示において、前記複数の図柄のうちの一部の図柄を表示させ、残りの図柄の変動を継続する所定演出を行い、
一の前記所定演出において、図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の所定の位置に表示すると共に、少なくとも所定期間、変動を継続している残りの図柄の表示を抑制し、または非表示とする第1の特殊変動態様と、図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面における前記第1の特殊変動態様とは異なる所定の位置に表示する第2の特殊変動態様と、により図柄の表示を行い、
前記図柄表示演出において、前記所定演出の前における前記図柄の表示態様が、装飾性を有する図柄の表示を行う第1表示態様である第1モードと、当該所定演出の前における前記図柄の表示態様が、当該第1表示態様により表示される図柄よりも装飾性が低い図柄の表示を行う第2表示態様である第2モードと、を有し、
前記第1モードにおいて前記所定演出を行う場合には、前記第2モードにおいて当該所定演出を行う場合よりも高い確率で前記第1の特殊変動態様による図柄の表示を行う構成としている。
このような構成とすることにより、遊技者の期待感に合わせて装飾図柄による演出を行ったり、画像表示手段に表示される演出画像と組み合わせて装飾図柄による演出を行ったりすることができ、遊技者の興趣を高めることができる。
◆また、本実施の形態では、装飾図柄を用いた演出の多様性を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
遊技に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を変動させた後に、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定結果を判別するための所定の図柄の並びで当該複数の図柄を表示させる図柄表示演出を行い、
一の前記図柄表示演出において、
少なくとも、所定の表示サイズである第1大図柄により前記図柄を表示させる第1表示態様制御と、当該第1大図柄の表示サイズよりも小さい第1小図柄により前記図柄を表示させる第2表示態様制御と、当該第1小図柄の表示サイズよりも小さい第2小図柄により前記図柄を表示させる第3表示態様制御とを行い、
前記第2表示態様制御において、前記第1小図柄を、前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一つの隅と他の一つの隅とに表示し、
前記第3表示態様制御において、前記第2小図柄を、前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一側に表示し、
前記第1表示態様制御と、前記第2表示態様制御と、前記第3表示態様制御とを行った後に、前記所定の図柄の並びで表示させた前記複数の図柄を前記第2小図柄により表示し、さらに、前記第1大図柄の表示サイズよりも大きい第2大図柄を表示し、その後当該第2大図柄よりも小さい表示サイズで当該複数の図柄を表示する構成としている。
このような構成とすることにより、表示させた図柄を第2小図柄により表示した際に画像表示手段の画面の広い領域を用いて演出画像を表示することができると共に、その後、装飾図柄による多様な演出をさらに行うことができるため、遊技者の興趣を高めることができる。
◆また、本実施の形態では、装飾図柄を用いた演出の多様性を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
遊技に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を変動表示させた後に、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定結果を判別するための所定の図柄の並びで当該複数の図柄を停止表示させる図柄表示演出を行い、
前記図柄表示演出において、前記図柄を、少なくとも、所定の表示サイズの表示態様である大図柄と、当該大図柄の表示サイズよりも小さい表示態様である第1小図柄と、当該第1小図柄の表示サイズよりも小さい表示態様である第2小図柄とを切り替える表示制御を行うと共に、前記所定の図柄の並びで停止表示させた前記複数の図柄を当該第2小図柄により表示する構成とした。
このような構成とすることにより、装飾図柄による多様な演出を行うことができると共に、停止表示させた図柄を小図柄により表示した際に、画像表示手段の画面の広い領域を用いて演出画像を表示することができるため、遊技者の興趣を高めることができる。
より好ましくは、上記の装飾図柄において、
前記大図柄は、前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の中央に表示され、
前記第1小図柄は、前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一側の両隅に表示され、
前記第2小図柄は、前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一つの隅に表示される。
これにより、中図柄または小図柄が表示される際には、画像表示手段の画面において図柄が表示されていない広い領域を得ることができるため、表示できる演出画像の自由度が高まる。
また、他の本発明は、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段と、
遊技に応じた演出を制御する演出制御手段と、
前記演出制御手段の制御により演出画像を表示する画像表示手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段に複数の図柄を変動表示させた後に、前記判定手段による判定結果を判別するための所定の図柄の並びで当該複数の図柄を停止表示させる図柄表示演出を行い、
前記図柄表示演出において、前記図柄を、少なくとも、所定の表示サイズの表示態様である大図柄と、当該大図柄の表示サイズよりも小さい表示態様である第1小図柄と、当該第1小図柄の表示サイズよりも小さい表示態様である第2小図柄とを切り替える表示制御を行うと共に、当該大図柄を表示させているときに前記所定の図柄の並びで前記複数の図柄を停止表示させる確率および当該第1小図柄を表示させているときに前記所定の図柄の並びで前記複数の図柄を停止表示させる確率よりも当該第2小図柄を表示させているときに前記所定の図柄の並びで前記複数の図柄を停止表示させる確率が高いこと、
を特徴とする。
このような構成とすることにより、装飾図柄による多様な演出を行うことができると共に、第2小図柄で停止表示させることにより、画像表示手段の画面の広い領域を用いて演出画像を表示することが可能となる割合を高くすることができるため、遊技者の興趣を高めることができる。
◆また、本実施の形態では、装飾図柄を用いた演出の多様性を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
遊技に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を表示制御する図柄表示演出を行い、
前記複数の図柄を表示制御する演出における当該複数の図柄を変動させる変動表示において、当該複数の図柄のうちの一部の図柄を停止させ、残りの図柄の変動を継続する所定演出を行い、
前記所定演出において、停止された前記一部の図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一側に表示すると共に、少なくとも所定期間、変動を継続している前記残りの図柄の表示を抑制し、または非表示とする第1の特殊変動態様と、停止された前記一部の図柄および変動を継続している前記残りの図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の一つの隅に表示する第2の特殊変動態様と、を切り替えて図柄の表示を行う構成とした。
このような構成とすることにより、画像表示手段に表示される演出画像と組み合わせて装飾図柄による多様な演出を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる。
より好ましくは、前記第2の特殊変動態様において、停止された前記一部の図柄および変動を継続している前記残りの図柄は、表示中に、前記画像表示手段の表示画面における四隅のうちの何れかの一隅に表示位置を切り替える。
これにより、装飾図柄の表示の多様性が増し、遊技者の興趣をさらに高めることができる。
◆また、本実施の形態では、装飾図柄を用いた演出の多様性を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
遊技に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を表示制御する図柄表示演出を行い、
前記複数の図柄を表示制御する演出における当該複数の図柄を変動させる変動表示において、当該複数の図柄のうちの一部の図柄を停止させ、残りの図柄の変動を継続する所定演出を行い、
前記所定演出において、図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の所定の位置に表示する第1の特殊変動態様と、図柄を前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面における前記第1の特殊変動態様とは異なる所定の位置に表示する第2の特殊変動態様と、を切り替えて図柄の表示を行い、
前記図柄表示演出において、前記変動表示の開始時または停止表示時における前記図柄の表示態様が第1図柄表示態様である第1モードと、前記変動表示の開始時または停止表示時における前記図柄の表示態様が第2図柄表示態様である第2モードと、を有し、
前記第1モードにおいて前記所定演出を行う場合には、前記第2モードにおいて当該所定演出を行う場合よりも高い割合で前記第1の特殊変動態様による図柄の表示を行う構成とした。
このような構成とすることにより、画像表示手段に表示される演出画像と組み合わせて装飾図柄による多様な演出を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる。
◆本実施の形態では、装飾ランプ(盤ランプ116や枠ランプ157)を用いた演出の多様性を高めるため、
遊技に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、演出ボタン161)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により発光する発光手段(例えば、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
遊技者に前記操作手段(例えば、演出ボタン161)の操作を促す演出として、第1の操作促進演出および当該第1の操作促進演出とは異なる第2の操作促進演出を実行制御可能であり、
前記第1の操作促進演出に応じて行われた前記操作手段(例えば、演出ボタン161)の操作を受け付けた場合に、第1の発光態様で前記発光手段(例えば、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3)を発光させ、
前記第2の操作促進演出に応じて行われた前記操作手段(例えば、演出ボタン161)の操作を受け付けた場合に、前記第1の発光態様とは異なる第2の発光態様で前記発光手段(例えば、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3)を発光させる構成とした。
このような構成とすることにより、操作促進演出に応じて行われる操作手段の操作に基づく装飾ランプの発光による演出の多様性を高めることができる。
また、より詳細には、前記発光手段(例えば、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3)は、
前記第1の発光態様および前記第2の発光態様の何れか一方で発光する領域と、
前記第1の発光態様および前記第2の発光態様の両方で共通して発光する領域と、
を含む構成とした。
このようにすれば、発光部材の相違により装飾ランプの発光による演出の多様性を高めることができる。
さらに好ましくは、上記の遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、をさらに備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に図柄を表示制御する演出を行い、
前記第1の操作促進演出に応じて行われた前記操作手段(例えば、演出ボタン161)の操作を受け付けた場合に、第1の表示態様による前記図柄の変動表示を行い、
前記第2の操作促進演出に応じて行われた前記操作手段(例えば、演出ボタン161)の操作を受け付けた場合に、前記第1の表示態様とは異なる第2の表示態様による前記図柄の変動表示を行う。
このようにすれば、発光手段の発光による演出と図柄の変動表示による演出とを連動させ、遊技者の興趣を一層高めることができる。
◆また、本実施の形態では、操作手段の操作に応じて発光手段を発光させる演出を行うことにより遊技者の期待感を高めるため、
遊技に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、演出ボタン161)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により発光する発光手段(例えば、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
所定の実行条件が成立すると、遊技者に前記操作手段(例えば、演出ボタン161)の操作を促す操作促進演出を実行すると共に、当該操作促進演出に対応して設定された有効期間に前記操作手段(例えば、演出ボタン161)の操作を受け付け可能とし、
前記有効期間中に前記操作手段(例えば、演出ボタン161)の操作を受け付けた場合に、前記発光手段(例えば、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3)の発光制御演出として、当該発光手段(例えば、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3)を構成する少なくとも一部の発光部材を第1状態とする第1制御と、当該発光部材を当該第1制御による当該第1状態から第2状態に移行させる第2制御とを実行し、さらに、所定の条件に応じて、当該発光部材を当該第2制御による当該第2状態から第3状態へ移行させる第3制御、および、当該発光部材を当該第2制御による当該第2状態から第3状態へ到達せずに第4状態とする第4制御のいずれか一方を実行すること、
を特徴とする。
このような構成とすることにより、発光手段を用いて遊技者の操作による動きのある演出を行い、遊技者の期待感を高めることができる。
より好ましくは、前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、前記有効期間における前記操作手段(例えば、演出ボタン161)の操作を受け付けたタイミングに応じて、前記第1制御、前記第2制御、前記第3制御および前記第4制御の何れかの実行時間を可変とする。
このようにすれば、遊技者による操作手段の操作のタイミングに対応することができると共に、相異なるタイミングで行われた操作に応じて異なる演出を行うことができる。
さらに好ましくは、上記の遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、をさらに備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を表示制御する演出を行い、
前記複数の図柄を表示制御する演出において、当該複数の図柄のうちの一部の図柄を停止させる所定演出を行い、
前記所定演出において、変動中の図柄が停止した前記一部の図柄に対応する所定の状態となるまでに、前記発光制御演出を実行する。
このようにすれば、装飾ランプの発光による演出と図柄の変動表示による演出とを連動させ、遊技者の興趣を一層高めることができる。
また、より好ましくは、前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、前記有効期間中に前記操作手段の操作を受け付けなかった場合に、前記発光制御演出とは別に設けられた演出を実行する。
このようにすれば、操作手段の操作に応じて行われる発光制御演出に付加価値を与え、遊技者の意欲を高めることができる。
◆また、本実施の形態では、装飾図柄による演出と共に操作手段の操作に応じて発光手段を発光させる演出を行うことにより、より大当たりの期待度の高い演出へ発展させる際の遊技者の期待感を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
遊技に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、演出ボタン161)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段(例えば、画像表示部114)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により発光する発光手段(例えば、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に図柄を表示制御する演出を行い、
所定の実行条件が成立すると、遊技者に前記操作手段(例えば、演出ボタン161)の操作を促す操作促進演出を行い、
前記操作促進演出に応じて行われた前記操作手段(例えば、演出ボタン161)の操作を受け付けた場合に、
前記発光手段(例えば、装飾ランプC、L1〜L3、R1〜R3)を構成する少なくとも一部の発光部材を用いて、第1状態から第2状態へ向けて発光領域を拡大する発光制御演出を行い、
当該発光制御演出において当該発光部材が第2状態に達した場合に、所定の移行演出を経て、前記図柄の表示態様を第1図柄表示態様から第2図柄表示態様へ切り替えること、
を特徴とする。
このような構成とすることにより、発光手段による動きのある演出と装飾図柄による大当たりの期待度の高い演出への発展とを関連付けることができるため、単なる装飾図柄による演出と比較して、遊技者の期待感を煽ることができる。
より好ましくは、前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、前記図柄を前記第1図柄表示態様から前記第2図柄表示態様へ切り替えた後、当該第2図柄表示態様で表示された当該図柄を、前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面上の一側へ移動させて表示制御する。
このようにすれば、装飾図柄が移動した後の、画像表示手段(例えば、画像表示部114)の表示画面の広い領域を用いて演出画像を表示することが可能となるため、そのような画像を表示する演出により、遊技者の期待感を一層煽ることができる。
◆また、本実施の形態では、操作手段の操作に対する遊技者の期待感を高めるため、
所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
遊技に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、演出ボタン161)と、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)の制御により演出画像を表示する画像表示手段と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、
前記始動条件の成立に基づき前記画像表示手段(例えば、画像表示部114)に複数の図柄を表示制御する演出を行い、
前記複数の図柄を表示制御する演出における当該複数の図柄を変動させる変動表示において、当該複数の図柄のうちの一部の図柄を停止させ、残りの図柄の変動を継続する所定演出を行い、
前記所定演出において、操作手段(例えば、演出ボタン161)の操作に関する所定の実行条件が成立すると、変動が継続している図柄の表示を抑制し、停止している一部の図柄の表示態様を第1図柄表示態様から第2図柄表示態様へ切り替え、第2図柄表示態様で表示された一部の図柄の表示位置を変更すること、
を特徴とする。
このような構成とすることにより、遊技者による操作手段の操作と装飾図柄の表示位置の動きを伴う演出を関連付け、操作手段の操作に対する期待感を高めることができる。
より好ましくは、演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、前記所定演出において、前記一部の図柄の表示態様を切り替える際に、前記第1図柄表示態様による図柄の表示が行われている状態から、所定の移行演出を行った後に、前記第2図柄表示態様による図柄の表示へ移行する。
このようにすれば、遊技者に、装飾図柄の表示の変化をより強く印象付け、興趣をさらに高めることができる。
◆また、本実施の形態では、遊技制御手段の動作を制御する制御命令の増加を削減するため、遊技制御部200により所定の時間間隔で繰り返し実行される主制御処理において、1サイクルの主制御処理の最後に、その1サイクルの実行で生成されたコマンドをまとめて、演出制御部300へ出力することとした。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、一連の前記主制御処理を1サイクル実行する度に、当該1サイクルの実行により生成された前記データを、当該1サイクルの実行における最後のデータの生成が行われた後に出力する出力手段(例えば、出力制御部240)と、前記出力手段(例えば、出力制御部240)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備える。
このようにすれば、生成されたデータごとに出力処理を行う必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。また、データが生成される度に出力処理を行う必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、前記主制御処理において生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶させ、前記出力手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力する。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、本実施の形態の遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理とは異なる条件にしたがって当該主制御処理とは異なる特別処理を実行する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、前記データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記主制御処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、遊技の進行に基づく処理を行うと共に、当該処理を実行して得られた情報を含むデータを生成する1または複数の第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)を呼び出して実行する部分と、前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)の実行により生成されたデータを前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して実行する部分と、を含み、前記特別処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)の設定を行う設定処理を実行する部分と、前記設定処理において生成されたデータを、前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して、前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する部分と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、特別処理で生成されたデータの出力処理を行うために個別の制御命令を用意する必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、前記主制御処理における前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)は、処理の実行により生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に順次記憶させ、前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力し、前記特別処理における前記設定処理では、前記設定処理において生成されたデータを、前記記憶手段(例えば、RAM203)における所定の前記記憶領域に記憶させる。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、本実施の形態では、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させるため、第1データ部である「コード」の所定のビットと、第2データ部である「データ」の所定のビットを、「コード」と「データ」とを識別するためのフラグとして用いた。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、先頭の1ビットの値を認識することにより、第1データ部と第2データ部とを明確に区別することができるため、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させることができる。
また、より好ましくは、上記の遊技機において、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データの前記第2データ部(例えば、「データ」)は、先頭からaビットごとに、先頭の1ビットの値と同じ値が設定される。
このようにすれば、第2データ部のサイズが大きい場合でも、特定のサイズごとに切り分けて、各々が第2データ部であることを識別することが容易となる。
◆また、本実施の形態では、実行対象の変動パターンを特定するコマンドを送信する場合のように、大きなサイズのデータを送る必要がある場合にも、遊技制御手段から演出制御手段へ送られるデータ全体のサイズの増大を抑制するため、第1データ部である「コード」の所定のビットをデータ値を記述するために用い、「コード」の一部と第2データ部である「データ」とでデータ値を記述する手法を提案した。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含み、前記第1データ部(例えば、「コード」)を構成する所定のビットと、前記第2データ部(例えば、「データ」)を構成するビットとを用いて、所定の種類のデータが記録され、当該第1データ部(例えば、「コード」)における当該所定のビットを除く残りのビットを用いて、当該所定の種類のデータとは異なる他の種類のデータが記録される構成とすることができる。
また、上記の目的を達成する他の本発明による遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、aビットのサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含み、前記第1データ部(例えば、「コード」)を構成するbビット(bはa−1よりも小さく、1以上の整数)と、前記第2データ部(例えば、「データ」)を構成するaビットとを用いて、(a+b)ビットのサイズのデータが記録される構成とすることができる。
上記のような構成とすれば、第1データ部および第2データ部の合計サイズを変えることなく、第2データ部に記録されるべきデータのサイズを、より大きくすることが可能となるため、遊技制御手段から演出制御手段へ大きなサイズのデータを送る場合に、伝送されるデータ全体のサイズの増大を抑制することができる。
なお、パチンコ遊技機100(図1参照)は遊技機の一例である。遊技制御部200(図3参照)は遊技制御手段の一例である。演出制御部300(図3参照)は演出制御手段の一例である。出力制御部240(図4参照)は出力手段の一例である。RAM203(図3参照)は記憶手段の一例である。コマンド格納領域は記憶領域の一例である。