JP2019035993A - 座標検出装置、制御方法、及び座標検出システム - Google Patents

座標検出装置、制御方法、及び座標検出システム Download PDF

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Abstract

【課題】情報処理装置に、複数の指示具の接触状態を適切に認識させる。
【解決手段】入力装置から受信したデータに基づいて、複数の指示具の画面への接触状態を判断する判断部と、前記接触状態の判断結果に応じたデータを生成するデータ生成部と、を有し、前記複数の指示具が前記画面に接触している状態から、前記複数の指示具に含まれる少なくとも一つの指示具が、前記画面から離れたと判断された場合、前記データ生成部は、前記指示具が前記画面に接触している旨を示すデータを生成後、前記指示具が前記画面から離れた旨を示すデータを生成する、座標検出装置、が提供される。
【選択図】図5

Description

本発明は、座標検出装置、制御方法、座標検出システムに関する。
ディスプレイ、座標検出装置、及びPC等の情報処理装置を有する座標検出システムが普及している。これらの座標検出システムでは、スタイラス(Stylus)等の指示具によるディスプレイへの接触を、赤外線カメラ等により検出し、検出された内容に対応する画像をディスプレイに生成するHID(Human Interface Device)技術が、使用されている。
単一のスタイラスにより画像が生成される形態に加えて、複数のスタイラスにより描画された内容に対応する画像を生成する方法についても様々な検討がされている。
例えば、特許文献1では、指示具を用いて描画をする際に、単一の指示具による接触を検出して描画等を行うモードと、複数の指示具による接触を検出して描画等を行うモードとを切り替えて、座標検出システムに適用することについても、提案されている。
しかしながら、座標検出装置が検出した内容を情報処理装置に通知するときに用いる、通信データのフォーマット(HID Report)が、単一の指示具を用いることを前提に規定されているため、複数の指示具による、描画等を行った場合であっても、情報処理装置にて、指示具の接触状態を適切に認識できず、指示具により入力された内容について、ディスプレイ上に誤った内容が表示されるおそれがあった。
本発明は、上記の課題を鑑みてされたものであって、情報処理装置に、複数の指示具の接触状態を適切に認識させることを目的とする。
一つの態様によれば、入力装置から受信したデータに基づいて、複数の指示具の画面への接触状態を判断する判断部と、前記接触状態の判断結果に応じたデータを生成するデータ生成部と、を有し、前記複数の指示具が前記画面に接触している状態から、前記複数の指示具に含まれる少なくとも一つの指示具が、前記画面から離れたと判断された場合、前記データ生成部は、前記指示具が前記画面に接触している旨を示すデータを生成後、前記指示具が前記画面から離れた旨を示すデータを生成する、座標検出装置、が提供される。
情報処理装置に、複数の指示具の接触状態を適切に認識させることが可能となる。
実施形態に係る座標検出システムの全体構成の一例を示す図である。 一つのスタイラスを用いて描画するときの、タイミングチャートと生成される画像の一例を示す図である。 第1の実施例に係るタイミングチャートと生成される画像の一例を示す図である。 第2の実施例に係るタイミングチャートと生成される画像の一例を示す図(その1)である。 第2の実施例に係るタイミングチャートと生成される画像の一例を示す図(その2)である。 実施形態に係る座標検出装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 実施形態に係る座標検出装置、及びPCの機能構成の一例を示す図である。 実施形態に係るフローチャートの一例を示す図(その1)である。 実施形態に係るフローチャートの一例を示す図(その2)である。 実施形態に係る動作シーケンスの一例を示す図である。
<システム構成>
図1は、実施形態に係る座標検出システムの全体構成の一例を示す図である。座標検出システム1は、ディスプレイ2、入力装置3、座標検出装置10、PC(Personal Computer)20、及びスタイラス30を有する。図1では、PC20が使用される例を示しているが、タブレット端末、スマートフォン、又はサーバ等の情報処理装置が使用されてもよい。
ディスプレイ2は、指示具であるスタイラス30により描画された内容に対応する画像をPC20から受信し、表示する。
入力装置3は、赤外線カメラ、又は赤外線センサ等により実現される。図1では、4つの入力装置(3a、3b、3c、3d)が用いられる例を示しているが、座標検出システム1に、任意の数の入力装置3を設けることが可能である。入力装置3は、スタイラス30のディスプレイ2への接触を検知し、検知した内容を含むデータを座標検出装置10に送信する。
座標検出装置10は、例えば、PCB(プリント基板、Printed Circut Board)により実現される。座標検出装置10は、入力装置3から検知した内容を受信し、スタイラス30が接触したディスプレイ2上の座標を算出する。例えば、座標検出装置10は、三角測量を用いて、入力装置3が検知した内容から、スタイラス30が接触したディスプレイ2上の座標を算出する。
また、座標検出装置10は、入力装置3が検知した内容から、スタイラス30の識別子、スタイラス30の接触圧力、及びサイズ(例えば、スタイラス30の接触部分の幅と高さ)等のスタイラス30の特徴を特定する。
PC20と、座標検出装置10は、ネットワーク5を介して接続される。ネットワーク5は、有線ネットワーク、無線ネットワーク、又はこれらの組み合わせでもよい。また、PC20と座標検出装置10とはケーブル等により直接接続されてもよい。
座標検出装置10は、算出した座標及び、特定した特徴、つまり、スタイラス30によりディスプレイ2上に描画された内容を含むHIDのフォーマット(HID Report)のデータを生成し、PC20に送信する。ここでは、座標検出装置10により生成され、PC20に送信されるHIDのフォーマットのデータをHIDデータと呼ぶ。
HIDのフォーマットは、単一のスタイラス30を用いることを前提に規定されている。PC20のアプリケーションでは、複数のスタイラス30が用いられることを認識し、スタイラス30Aにより描画された内容と、スタイラス30Bにより描画された内容を区別できるが、OS(オペレーティングシステム)は、複数のスタイラス30を認識することができない。このため、座標検出装置10は、複数のスタイラス30により描画されたことに応じて、生成されたHIDデータを、PC20のOSが、単一のスタイラス30の描画により生成されたHIDデータとして認識するように、HIDデータの送信タイミングと、送信するHIDデータの内容を調整する。詳細については後述する。
PC20のアプリケーションは、OSから、受信したHIDデータを受け取り、描画された内容に対応する画像を生成する。
PC20はスタイラス30の識別子とスタイラス30の属性を対応付けて記憶している。例えば、スタイラス30Aに、所定の色のペン機能の属性が設定されている場合、PC20のアプリケーションは、画像を、所定の色で生成する。生成される画像は、座標検出装置10により、特定された接触圧力、及びサイズ等から、線の太さ、及び濃さ等が調整される。
また、例えば、スタイラス30Bに消しゴム機能の属性が設定されている場合には、スタイラス30Bの描画した部分と重複する部分に存在する、画像は消去される。なお、消去される画像は、他のスタイラス30により描画された内容に対応する画像としてもよい。
以下の説明では、スタイラス30に、ペン機能の属性が設定されている場合について説明するが、消しゴム機能の設定がされている場合についても同様の実施形態で実現される。
PC20は、生成した画像を、ディスプレイ2に表示させる。
PC20は、ディスプレイ2とHDMI(High−Definition Multimedia Interface,登録商標)等の規格に準拠したケーブル6を用いて接続される。PC20とディスプレイ2とは、データを中継する装置を介して接続されてもよい。
<タイミングチャート:一つのスタイラスの場合>
図2を用いて、一つのスタイラスを用いて描画するときのタイミングチャートと、画像が生成される一般的な手順について説明する。
図2の(1)は、スタイラス30が、ディスプレイ2に接触したときに座標検出装置10が生成したデータをPC20に送信するタイミングチャートを示している。
「スタイラスの接触状態」は、スタイラス30が、タイミングT1でディスプレイ2に接触を開始し、タイミングT2でディスプレイから離れたことを示している。座標検出装置10は、赤外線カメラ等からのデータを基に接触状態を判断する。
POINTERDOWNデータ(以下、PDデータ)は、座標検出装置10が、入力装置3から受信したデータを基に、スタイラス30がディスプレイ2への接触を開始したと判断した場合に、生成されるデータである。
POINTERUPDATEデータ(以下、PUDデータ)は、座標検出装置10が、入力装置3から受信したデータを基に、スタイラス30がディスプレイ2への接触を継続していると判断した場合に、生成されるデータである。
POINTERUPデータ(以下、PUデータ)は、入力装置3から受信したデータを基に、スタイラス30がディスプレイ2から離れたと判断した場合に、生成されるデータである。
ここで、PDデータ、PUDデータ、及びPUデータは、HIDのフォーマットで生成されるHIDデータであり、図2の(1)に示すタイミングで、座標検出装置10からPC20に送信される。これらのHIDデータにはスタイラス30が接触しているディスプレイ2上の座標と、特定されたスタイラス30の特徴とを含む。
「POINTERDOWNデータの送信タイミング」では、スタイラス30が、タイミングT1でディスプレイに接触したことに伴い、座標検出装置10が、PDデータを送信するタイミングを示している。
「POINTERUPDATEデータの送信タイミング」では、座標検出装置10が、所定のタイミングでPUDデータを送信するタイミング(PUD#1〜PUD#4)を示している。
「POINTERUPデータの送信タイミング」では、スタイラス30が、タイミングT2でディスプレイから離れたことに伴い、座標検出装置10が、PUデータを生成するタイミングを示している。
生成されたPDデータ、PUDデータ、及びPUデータには、スタイラス30がディスプレイ2に接触したディスプレイ上の座標を特定する情報を含む。PC20は、座標検出装置10から生成されたデータを受信し、スタイラスにより描画された内容に対応する画像を生成する。
図2の(2)は、PC20により生成された画像の一例を示す図である。各データに含まれる座標を特定する情報を基に、スタイラス30により描画された内容に対応する画像が生成される様子を示す図している。生成された画像は、ディスプレイ2に表示される。
次に、複数のスタイラスによりディスプレイに描画されたときのタイミングチャートと、生成される画像について説明する。
<タイミングチャート:第1の実施例>
図3は、第1の実施例に係るタイミングチャートと生成される画像の一例を示す図である。図3の(1)は、2つのスタイラス30(30A、30B)が、ディスプレイ2に接触したときに生成されるデータのタイミングチャートを示している。
図3の(1)に示すタイミングで、生成されたHIDデータが、座標検出装置10からPC20に送信される。
「スタイラス30A接触状態」は、スタイラス30Aが、座標検出装置10により、タイミングT3でディスプレイ2に接触を開始したと判断され、タイミングT4でディスプレイ2から離れたと判断されたことを示している。
「スタイラス30B接触状態」は、スタイラス30Bが、座標検出装置10により、タイミングT5でディスプレイ2に接触を開始したと判断され、タイミングT6でディスプレイ2から離れたと判断されたことを示している。
スタイラス30Aの接触状態に対応して、PDデータ#1、PUDデータ#1/#2/#4、及びPUデータ#1が生成され、PC20に送信される。
また、スタイラス30Bの接触状態に対応して、PDデータ#2、PUDデータ#3/#5、及びPUデータ#2が生成され、PC20に送信される。
ここで、スタイラス30Bが、T5でディスプレイ2に接触したと判断されたことに応じて、座標検出装置10は、PDデータではなく、PUDデータ#3を生成し、PC20に送信する。これにより、PC20のOSには、新たなスタイラス30が接触したのではなく、接触しているスタイラス30の接触が継続していると認識させつつ、PC20のアプリケーションには、2つ目のスタイラス30Bが接触したと認識させることができる。
また、スタイラス30Aがディスプレイ2から離れたと判断されると、座標検出装置10は、PUデータ#1を送信後に、スタイラス30Bが接触を開始したことを示すPDデータを生成し、PC20に送信する。これにより、PC20のOSには、新たに1つのスタイラス30が接触したと認識させつつ、PC20のアプリケーションには、スタイラス30Bの接触が継続していると認識させることができる。その後、PUデータ#2が送信されることにより、PC20のOS及びアプリケーションは、スタイラス30Bがディスプレイ2に接触していないと認識できる。この手順は、図6の(1)の点線で囲まれている部分で示されている。
上記のように、動作することにより、複数のスタイラス30がディスプレイ2に接触している場合でも、PC20のOSには、1つのスタイラス30が接触しているように認識させつつ、PC20のアプリケーションには、2つのスタイラス30の接触状態を適切に認識できる。
図3の(2)は、PC20により生成された画像の一例を示す図である。画像51が、スタイラス30Aによる描画に対応する画像であり、画像52が、スタイラス30Bによる描画に対応する画像である。PC20は、HIDデータに含まれるスタイラス30の識別子を用いて、スタイラス30の各々に対応するHIDデータを特定し、画像51、及び画像52を生成する。
<タイミングチャート:第2の実施例>
上述したように、PC20のOSは、複数のスタイラス30がディスプレイ2に接触していることを認識できないため、複数のスタイラス30が同じタイミングで、ディスプレイ2から離れたと判断された場合、スタイラス30の接触状態を適切に認識できないという状態が発生し得る。そこで、第2の実施例では、複数のスタイラス30が同じタイミングで、ディスプレイ2から離れた場合でも、PC20に複数のスタイラス30の接触状態を適切に認識させる手法が提供される。まず、図4を用いて、複数のスタイラス30が同じタイミングで離れた場合に発生する状態について説明する。図4は、第2の実施例に係るタイミングチャートと生成される画像の一例を示す図(その1)である。
「スタイラス30A接触状態」は、スタイラス30Aが、座標検出装置10により、タイミングT7でディスプレイ2に接触を開始したと判断され、タイミングT8でディスプレイ2から離れたと判断され、T9で再びディスプレイ2に接触を開始したと判断されたことを示している。
「スタイラス30B接触状態」は、スタイラス30Bが、座標検出装置10により、タイミングT10でディスプレイ2に接触を開始したと判断され、タイミングT11でディスプレイ2から離れたと判断され、T12で再びディスプレイ2に接触を開始したと判断されたことを示している。
PDデータ、PUDデータ、及びPUデータは、図4の(1)に示すタイミングで、座標検出装置10からPC20に送信される。
ここで、T8とT11は同じタイミングである。
スタイラス30Aの接触状態に対応して、PDデータ#1、PUDデータ#1/#2/#4/#6/#8が生成され、PC20に送信される。また、スタイラス30Bの接触状態に対応して、PUDデータ#3/#5/#7/#9、PDデータ#2、PUデータ#1が生成され、PC20に送信される。
上述したように、PC20のOSからは、同時にひとつのスタイラス30が接触しているように認識させるため、座標検出装置10は、複数のPUデータを同じタイミングで送信することはできない。図4の例では、スタイラス30Bが離れた旨を示すPUデータ#1のみが送信され、PC20は、スタイラス30Bが離れたことを認識するものの、スタイラス30Aが離れたことを認識することはできない。
スタイラス30Bが、T12で再びディスプレイ2に接触を開始したことに対応して、座標検出装置10が、PDデータ#2を生成し、PC20に送信すると、PC20は、PDデータ#2に含まれる座標を基に、スタイラス30Bにより描画された内容に対応する画像を新たに生成する。
一方、スタイラス30Aが離れた旨を示すPUデータが送信されていないため、PC20のアプリケーションには、ディスプレイ2から離れたと認識されていない。スタイラス30AがT9で再びディスプレイ2に接触を開始したことに対応して、座標検出装置10が、PUDデータ#8を生成し、PC20に送信すると、新たな画像ではなく、スタイラス30Aを離す前に生成された画像が更新される。
具体的には、PC20のアプリケーションは、PUDデータ#8に含まれる座標で特定される点と、スタイラス30Aが離れる前のPUDデータ#6に含まれる座標で特定される点とが、つながった画像に更新される。
図4の(2)は、図4の(1)のタイミングチャートに示されるデータが生成されたときに、PC20のアプリケーションにより生成される画像の一例を示す図である。
画像54と、画像55とが、スタイラス30Bの描画に対応する画像であり、画像53が、スタイラス30Aの描画に対応する画像である。
スタイラス30Bがディスプレイ2から離れたことを示すPUデータ#1が生成されているため、ディスプレイ2に、スタイラス30Bを再び接触させると、新たな画像55が生成される。
一方、スタイラス30Aがディスプレイ2から離れたことを示すPUデータは生成されていないため、PC20のアプリケーションは、スタイラス30Aがディスプレイ2に接触していると認識している。したがって、PUDデータ#8に含まれる座標で特定される点と、PUDデータ#6に含まれる座標で特定される点との間がつながった画像53が生成されてしまう。
図5は、第2の実施例に係るタイミングチャートと生成される画像の一例を示す図(その2)である。
図5を用いて、同じタイミングで複数のスタイラス30がディスプレイ2から離れた場合でも、PC20に適切に状態を認識させる座標検出装置10のHIDデータの送信方法について説明する。
「スタイラス30A接触状態」は、スタイラス30Aが、座標検出装置10により、タイミングT13でディスプレイ2に接触を開始したと判断され、タイミングT14でディスプレイ2から離れたと判断され、T15で再びディスプレイ2に接触を開始したと判断されたことを示している。
「スタイラス30B接触状態」は、スタイラス30Bが、座標検出装置10により、タイミングT16でディスプレイ2に接触を開始したと判断され、タイミングT17でディスプレイ2から離れたと判断され、T18で再びディスプレイ2に接触を開始したと判断されたことを示している。
PDデータ、PUDデータ、及びPUデータは図5の(1)に示すタイミングで、座標検出装置10からPC20に送信される。
ここで、T14とT17は同じタイミングである。
スタイラス30Aの接触状態に応じて、PDデータ#1/#2/#3、PUDデータ#1/#2/#4/#6/#9、PUデータ#2が生成され、PC20に送信される。スタイラス30Bの接触状態に応じて、PUDデータ#3/#5/#7/#8/#10、PUデータ#1が生成され、PC20に送信される。
図5の(1)に示すタイミングチャートでは、複数のスタイラス30が、ディスプレイ2から同じタイミングで離れたと判断された場合、座標検出装置10は、PDデータ、又はPUDデータを生成し、PC20に送信する。その直後に、PUデータを生成し、PC20に送信する。これにより、PC20のOSからはひとつのスタイラス30が用いられていると認識させつつ、アプリケーションには、スタイラス30の接触状態を適切に認識させることが可能となる。
具体的には、T14(T17)の後に、PUDデータ#7と、PUデータ#1とを座標検出装置10が、生成し、PC20に送信することにより、スタイラス30Bがディスプレイ2から離れたことを、PC20のアプリケーションに認識させる。スタイラス30Aがディスプレイ2に接触しているため、PDデータではなく、PUDデータが用いられる。
PUDデータ#7とPUデータ#1に含まれるスタイラス30Bの接触している場所の座標は同じである。
この状態では、PC20のアプリケーションは、スタイラス30Aがディスプレイ2に接触している状態と認識し、PC20のOSは、スタイラス30がディスプレイ2に接触していない状態と認識しているため、以下の手順が実行される。
T14(T17)の後に、座標検出装置10は、PDデータ#2と、PUデータ#2とを生成し、PC20に送信することにより、スタイラス30Aがディスプレイ2から離れたことを、PC20のアプリケーションに認識させる。PUデータ#1が送信され、PC20のOSが、ディスプレイ2にスタイラス30が接触していないと認識しているため、座標検出装置10は、まずPDデータ#2が送信し、スタイラス30Bが、ディスプレイ2に接触しているとPC20のOSに認識させる。次に、座標検出装置10は、PUデータ#2を送信する。これにより、PC20のOSは、スタイラス30がディスプレイ2にから離れたことを認識し、PC20のアプリケーションは、スタイラス30Aがディスプレイ2にから離れたことを認識する。
この場合、スタイラス30Aのみがディスプレイ2に接触しているため、PUDデータではなく、PDデータが用いられる。
PDデータ#2とPUデータ#2に含まれるスタイラス30Aの接触している場所の座標は同じである。
PC20のアプリケーションが、スタイラス30A及びスタイラス30Bの接触状態を適切に認識しているため、スタイラス30A及びスタイラス30Bが再びディスプレイ2に接触した際に、描画された内容に対応する画像が新たに生成される。
図5の(2)は、図5の(1)のタイミングチャートに示されるデータが生成されたときに、PC20のアプリケーションにより生成される画像の一例を示す図である。
画像56は、T13からT14の期間のスタイラス30Aの描画に対応する画像であり、画像57は、T15以降のスタイラス30Aの描画に対応する画像である。画像58は、T16からT17の期間のスタイラス30Bの描画に対応する画像であり、画像59は、T18以降のスタイラス30Bの描画に対応する画像である。
図5の例では、複数のスタイラス30が同時に、ディスプレイ2から離れる場合に、データが生成されるタイミングを示しているが、座標検出装置10は、複数のスタイラス30が異なるタイミングでディスプレイ2から離れる場合であっても、PUDデータ又はPDデータを送信後に、PUデータを送信してもよい。座標検出装置10は、複数のスタイラス30の離れるタイミングを意識せずにデータを生成することができるため、座標検出装置10の処理が簡略化される。
<ハードウェア構成>
図6は、実施形態に係る座標検出装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
座標検出装置10は入力データ受信装置201、RAM202、ROM203、CPU204、通信I/F205、フラッシュメモリ206などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。
入力データ受信装置201は、入力装置3が検知したスタイラス30の状態に関するデータを受信する。
通信I/F205は、有線、無線のネットワーク、又はケーブルを介して、HIDデータを、PC20に送信する。
フラッシュメモリ206はプログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには座標検出装置10全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、OS上において各種機能を提供するアプリケーションソフトウェアなどがある。
ROM203は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM203には座標検出装置10の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM202はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
CPU204は、ROM203及びフラッシュメモリ206などの記憶装置からプログラムやデータをRAM202上に読み出し、処理を実行することで、座標検出装置10全体の制御や座標検出装置10の機能を実現する演算装置である。
なお、PC20についても、上述した、座標検出装置10と同様のハードウェア構成を用いて実現される。PC20の場合は、上述したハードウェア構成に加えて、マウス、キーボード等の入力装置、及びディスプレイを備える。また、PC20は、HDD等の記憶媒体を具備してもよい。
<機能構成>
図7は、実施形態に係る座標検出装置、及びPCの機能構成の一例を示す図である。
座標検出装置10は、接触判断部110、座標算出部120、特徴特定部130、HIDデータ生成部140、及び送信タイミング制御部150を有する。
接触判断部110は、入力装置3が検知した内容の通知を受け、スタイラス30のディスプレイ2への接触状態を判断する。具体的には、接触判断部110は、スタイラス30が接触を開始したか否か、スタイラス30が接触を継続しているか否か、及びスタイラス30が離れたか否かを判断する。接触判断部110は、入力装置3から通知された内容を、座標算出部120、及び特徴特定部130に通知する。
座標算出部120は、入力装置3から通知された内容を用いて、ディスプレイ2における、スタイラス30が接触を開始した座標、スタイラス30が接触している座標、及びスタイラス30が離れた座標を算出する。
特徴特定部130は、入力装置3から通知された内容を用いて、スタイラス30の識別子、スタイラス30の接触圧力、及びサイズ等の特徴を特定する。
HIDデータ生成部140は、接触判断部110の判断結果に応じたHIDデータを生成する。HIDデータには、座標算出部120が算出した座標、及び特徴特定部130が特定した特徴とを含む。
具体的には、HIDデータ生成部140は、スタイラス30が接触を開始したことを示すPDデータ、スタイラス30が継続して接触していることを示すPUDデータ、スタイラス30が離れたことを示すPUデータを生成する。
実施形態に係るPC20のOSは、複数のスタイラス30が、ディスプレイ2に接触していることを認識できない。このため、スタイラス30Aがディスプレイ2に接触している状態で、スタイラス30Bがディスプレイ2に接触を開始したと判断された場合、HIDデータ生成部140は、PDデータの代わりにPUDデータを生成する。また、複数のスタイラス30がディスプレイ2に接触している状態で、スタイラス30Aが、ディスプレイ2から離れたと判断された場合、PDデータ又はPUDデータを送信した後に、PUデータを送信する。
送信タイミング制御部150は、生成されたHIDデータを、PC20に送信するタイミングを調整し、調整されたタイミングでHIDデータをPC20に送信する。
PC20は、デバイスドライバ210、OS機能実行部220、アプリケーション機能実行部230、表示制御部240、及び属性管理部250を有する。
デバイスドライバ210は、ネットワーク5を介して、HIDデータを座標検出装置10から受信する。
OS機能実行部220は、PC20のOS機能を実行する。デバイスドライバ210からHIDデータを受信し、受信したHIDデータをアプリケーション機能実行部230に通知する。
上述したように、OS機能実行部220は、複数のスタイラス30がディスプレイ2に接触していることを認識できないため、1つのスタイラス30の接触状態をHIDデータで通知されたものとして、動作する。
アプリケーション機能実行部230は、HIDデータに含まれる、算出された座標と、特定された特徴とから、スタイラス30Aによりディスプレイ2に描画された内容に対応する画像を生成する。なお、アプリケーション機能実行部230により生成される画像データは、描画された内容に対応する画像と、その他の画像(例えば、図、及び表等)とを含んでもよい。
アプリケーション機能実行部230は、属性管理部250を参照し、スタイラス30の識別子と対応付けられて記憶されているスタイラス30の属性を特定する。アプリケーション機能実行部230は、特定された属性を用いて、描画された内容に対応する画像を生成する。
表示制御部240は、アプリケーション機能実行部230により生成された画像をディスプレイ2に表示させる。
属性管理部250は、スタイラス30の識別子と、スタイラス30の属性とを対応付けて記憶する。スタイラス30の属性として、ペン機能、消しゴム機能、及びこれらの機能の設定である。機能の設定には、ペンの色、及び太さ等が設定される。
<動作手順>
図8は、実施形態に係るフローチャートの一例を示す図(その1)である。図8を用いて、スタイラス30がディスプレイ2に接触を開始するとき、及び接触をしているときの動作手順について説明する。
ステップS801で、接触判断部110が、スタイラス30のディスプレイ2への接触を判断したことに応じて、座標算出部120は、スタイラス30の接触した場所の座標を算出する。また、特徴特定部130は、スタイラス30の識別子等の特徴を特定する。
ステップS802で、接触判断部110は、スタイラス30による最初の接触か否かを判断する。スタイラス30Aがディスプレイ2への接触を開始した場合であって、かつスタイラス30Bがディスプレイ2に接触していない場合、スタイラス30による最初の接触と判断する。
スタイラス30による最初の接触と判断された場合(S802 Yes)、ステップS803に進む。一方、スタイラス30による最初の接触と判断されなかった場合(S802 No)、ステップS804に進む。
ステップS803で、HIDデータ生成部140は、PDデータを生成する。PDデータには、算出された座標、特定されたスタイラス30の識別子等の特徴を含む。
ステップS804で、接触判断部110は、他のスタイラス30(スタイラス30B)による接触か否かを判断する。判断には、特徴特定部130により特定されたスタイラス30の識別子を用いてもよい。スタイラス30Bによる接触の場合(ステップS804 Yes)、ステップS805に進む。一方、スタイラス30Bによる接触でない場合(ステップS804 No)、ステップS806に進む。
ステップS805で、HIDデータ生成部140は、PUDデータを生成する。PUDデータには、算出された座標、特定されたスタイラス30の識別子等の特徴を含む。ここで、特定されたスタイラス30の識別子は、新たに接触したスタイラス30Bの識別子である。
ステップ806で、HIDデータ生成部140は、ステップS805と同様に、PUDデータを生成する。PUDデータには、算出された座標、特定されたスタイラス30の識別子等の特徴を含む。ここで、特定されたスタイラス30の識別子は、スタイラス30Aの識別子である。
ステップS807で、送信タイミング制御部150は、生成されたHIDデータを、所定のタイミングでPC20に送信する。
図9は、実施形態に係るフローチャートの一例を示す図(その2)である。図9を用いて、スタイラス30がディスプレイ2から離れるときの動作手順について説明する。
ステップS901で、接触判断部110が、スタイラス30がディスプレイ2から離れたと判断したことに応じて、座標算出部120は、スタイラス30が離れた場所の座標を算出する。また、特徴特定部130は、スタイラス30の識別子等の特徴を特定する。ここでは、スタイラス30Aがディスプレイ2から離れたと判断されたものとする。
ステップS902で、接触判断部110は、スタイラス30Bがディスプレイ2に接触しているか否かを判断する。スタイラス30Bがディスプレイ2に接触している場合(ステップS902 Yes)、ステップS903に進む。一方、スタイラス30Bがディスプレイ2に接触していない場合(ステップS902 No)、ステップS905に進む。
なお、2つのスタイラス30が同時に離れた場合には、接触判断部110は、いずれか一方のスタイラス30が先に離れたとみなして、処理を進める。
この場合、先に離れたと判断されたスタイラス30に関する処理は、ステップS903に進んで実行される(ステップS902 Yes)。後に離れたと判断されたスタイラス30に関する処理は、ステップS905に進んで実行される(ステップS902 No)。
ステップS903で、HIDデータ生成部140は、PUDデータを生成する。PUDデータには、算出された座標、特定されたスタイラス30Aの識別子等の特徴を含む。
ステップS904で、送信タイミング制御部150は、生成したPUDデータを、PC20に送信する。
ステップS905で、HIDデータ生成部140は、PDデータを生成する。PDデータには、算出された座標、特定されたスタイラス30Aの識別子等の特徴を含む。
ステップS906で、送信タイミング制御部150は、生成されたPDデータを、PC20に送信する。
ステップS907で、HIDデータ生成部140は、PUデータを生成する。PUデータには、算出された座標、特定されたスタイラス30Aの識別子等の特徴を含む。
ステップS908で、送信タイミング制御部150は、生成されたPUデータを、PC20に送信する。
上述した動作手順を実行することにより、複数のスタイラス30を使用する場合でも、PC20のアプリケーション機能実行部230に、適切にスタイラス30の状態を認識させることが可能となる。
図10は、実施形態に係る動作シーケンスである。図10を用いて、座標検出装置10からPC20に送信されるHIDデータのシーケンスを説明する。なお、HIDデータは、デバイスドライバ210を介して、OS機能実行部220に受信されるが、デバイスドライバ210の記載は省略する。
ステップS1001で、座標検出装置10は、スタイラス30Aの接触の開始を検知する。
ステップS1002で、座標検出装置10は、PDデータをPC20に送信する。PDデータには、スタイラス30Aの識別子、算出された座標を含む。OS機能実行部220は、デバイスドライバ210を介して、PDデータを受信する。OS機能実行部220は、スタイラス30がディスプレイ2に接触したことを認識する。
ステップS1003で、OS機能実行部220は、PDデータをアプリケーション機能実行部230に送信する。アプリケーション機能実行部230は、受信したPDデータから、スタイラス30Aがディスプレイ2に接触したこと、及び接触したディスプレイ2上の座標を認識する。
ステップS1004で、アプリケーション機能実行部230は、属性管理部250を参照し、スタイラス30Aの属性を特定する。
ステップS1005で、座標検出装置10は、スタイラス30Aがディスプレイ2に継続して接触していることを示すPUDデータをPC20に通知する。OS機能実行部220は、スタイラス30が接触していることを認識し、アプリケーション機能実行部230は、スタイラス30Aが継続して接触していること、及びスタイラス30Aの接触場所の座標を認識する。ステップS1005のPUDデータは、スタイラス30Aがディスプレイ2に接触中は、所定のタイミングで、繰り返し送信される。
ステップS1006で、座標検出装置10は、スタイラス30Bの接触の開始を検知する。
ステップS1007で、座標検出装置10は、PUDデータをPC20に送信する。OS機能実行部220が、スタイラス30が既にディスプレイ2に接触していると認識しているため、PDデータの代わりにPUDデータが用いられる。PUDデータには、スタイラス30Bの識別子、算出された座標を含む。OS機能実行部220は、デバイスドライバ210を介して、PUDデータを受信する。OS機能実行部220は、スタイラス30がディスプレイ2に継続して接触していると認識する。
ステップS1008で、OS機能実行部220は、PUDデータをアプリケーション機能実行部230に送信する。アプリケーション機能実行部230は、受信したPUDデータから、スタイラス30Bがディスプレイ2に接触したこと、及び接触したディスプレイ2上の座標を認識する。
ステップS1009で、アプリケーション機能実行部230は、属性管理部250を参照し、スタイラス30Bの属性を特定する。
ステップS1010で、座標検出装置10は、スタイラス30Bがディスプレイ2に継続して接触していることを示すPUDデータをPC20に通知する。OS機能実行部220は、スタイラス30が接触していることを認識し、アプリケーション機能実行部230は、スタイラス30Bが継続して接触していること、及びスタイラス30Bの接触場所の座標を認識する。ステップS1010のPUDデータは、スタイラス30Bがディスプレイ2に接触中は、所定のタイミングで、繰り返し送信される。
アプリケーション機能実行部230は、受信したPDデータ、及びPUDデータを基に、スタイラス30A及びスタイラス30Bにより描画された内容に応じた画像を生成する。また、画像は、スタイラス30の属性(例えば、ペンの色)に基づいて生成される。
次に、スタイラス30Aとスタイラス30Bとが同じタイミングでディスプレイ2から離れるときの動作手順について説明する。
ステップS1011で、座標検出装置10は、スタイラス30Aとスタイラス30Bとが同じタイミングで、ディスプレイ2から離れたと判断する。
ステップS1012で、座標検出装置10は、スタイラス30Aの識別子と、ディスプレイ2から離れた場所の座標を含むPUDデータをPC20に送信する。OS機能実行部220は、デバイスドライバ210を介して、PUDデータを受信する。
ステップS1013で、OS機能実行部220は、PUDデータをアプリケーション機能実行部230に送信する。アプリケーション機能実行部230は、PUDデータを受信し、スタイラス30Aが継続してディスプレイ2に接触していることを認識する。
ステップS1014で、座標検出装置10は、スタイラス30Aの識別子とディスプレイ2から離れた場所の座標を含むPUデータを送信する。OS機能実行部220は、デバイスドライバ210を介してPUデータを受信し、スタイラス30がディスプレイ2から離れたと認識する。
ステップS1015で、OS機能実行部220は、アプリケーション機能実行部230に、PUデータを送信する。アプリケーション機能実行部230は、PUデータを受信し、スタイラス30Aが、ディスプレイ2から離れたと認識する。
ステップS1016で、座標検出装置10は、スタイラス30Bの識別子と、ディスプレイ2から離れた場所の座標を含むPDデータをPC20に送信する。OS機能実行部220は、デバイスドライバ210を介して、PDデータを受信する。
ステップS1017で、OS機能実行部220は、スタイラス30がディスプレイ2に接触したと認識する。OS機能実行部220は、PDデータをアプリケーション機能実行部230に送信する。アプリケーション機能実行部230は、PDデータを受信し、スタイラス30Bが接触していることを認識する。
ステップS1018で、座標検出装置10は、スタイラス30Bの識別子とディスプレイ2から離れた場所の座標を含むPUデータを送信する。OS機能実行部220は、デバイスドライバ210を介してPUデータを受信し、スタイラス30がディスプレイ2から離れたと認識する。
ステップS1019で、OS機能実行部220は、アプリケーション機能実行部230に、PUデータを送信する。アプリケーション機能実行部230は、PUデータを受信し、スタイラス30Bが、ディスプレイ2から離れたと認識する。
<変形例等>
上述した実施形態では、複数のスタイラス30が、ディスプレイ2から同じタイミングで離れたと判断された場合、座標検出装置10は、PDデータ、又はPUDデータをPC20に送信し、その直後に、PUデータをPC20に送信することにより、PC20にスタイラス30の接触状態を適切に認識させていた。
この手順は、次のように変形することが可能である。
座標検出装置10が、スタイラス30Aとスタイラス30Bとが同じタイミングでディスプレイ2から離れたと認識した場合、座標検出装置10は、まずスタイラス30Aの識別子を含むPUデータを送信する。次に、スタイラス30Bの識別子を含むPDデータを送信する。最後に、スタイラス30Bの識別子を含むPUデータを送信する。
この手順は、図10に示す動作シーケンスにおいて、ステップS1012とステップS1013とが省略された場合と同様である。
この場合でも、同様にPC20にスタイラス30の接触状態を適切に認識させることができる。
PC20は、情報処理装置の一例である。接触判断部110は、判断部の一例である。HIDデータ生成部140は、データ生成部の一例である。ディスプレイ2は、画面の一例である。デバイスドライバ210は、受信部の一例である。アプリケーション機能実行部230は、画像生成部の一例である。
上述した実施形態は、赤外線カメラ等による入力装置3から座標検出装置10が、スタイラス30の状態に応じたデータを受け付ける例について説明したが、入力装置3は、様々な形態で実現可能である。例えば、入力装置3として、静電容量センサ、光学式センサ、又はこれらの組み合わせが用いられてもよい。座標検出装置10が、これらの装置から通知されたデータを基に、スタイラス30の状態を判断した場合にも、座標検出装置10は、スタイラス30の状態を、PC20に適切に認識させることができる。
単一のスタイラス30を用いることを前提としてHIDデータを使用する場合に、上述した実施形態を適用可能である。例えば、Windows(登録商標)、又はLinux(登録商標)等のOSを使用するPC20と、座標検出装置10との間で適用することが可能である。
PC20と、座標検出装置10とは、同一の装置により実現されてもよい。
上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、コンピュータ装置に供給してもよい。そして、コンピュータ装置が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、上述の実施形態が、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は、いずれかの実施の形態を構成することになる。ここで、記憶媒体は、記録媒体または非一時的な記憶媒体である。
また、コンピュータ装置が読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけではない。そのプログラムコードの指示に従って、コンピュータ装置上で動作しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部または全部を行ってもよい。さらに、その処理によって前述した実施形態の機能が実現されてもよいことは言うまでもない。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1 座標検出システム
2 ディスプレイ
3 入力装置
5 ネットワーク
6 ケーブル
10 座標検出装置
20 PC
30 スタイラス
110 接触判断部
120 座標算出部
130 特徴特定部
140 HIDデータ生成部
150 送信タイミング制御部
210 デバイスドライバ
220 機能実行部
230 アプリケーション機能実行部
240 表示制御部
250 属性管理部
特開2014−21620号公報

Claims (11)

  1. 入力装置から受信したデータに基づいて、複数の指示具の画面への接触状態を判断する判断部と、
    前記接触状態の判断結果に応じたデータを生成するデータ生成部と、を有し、
    前記複数の指示具が前記画面に接触している状態から、前記複数の指示具に含まれる少なくとも一つの指示具が、前記画面から離れたと判断された場合、前記データ生成部は、前記指示具が前記画面に接触している旨を示すデータを生成後、前記指示具が前記画面から離れた旨を示すデータを生成する、座標検出装置。
  2. 前記指示具が前記画面に接触している旨を示すデータは、前記指示具が前記画面に接触を開始した旨を示すデータと、前記指示具が前記画面に継続して接触していることを示すデータとを含む、請求項1に記載の座標検出装置。
  3. 前記複数の指示具に含まれる第1の指示具と、第2の指示具とが、同時に前記画面から離れたと判断された場合、
    前記データ生成部は、
    前記第1の指示具が前記画面に接触している旨を示すデータを生成後、前記第1の指示具が前記画面から離れている旨を示すデータを生成し、
    前記第2の指示具が前記画面に接触している旨を示すデータを生成後、前記第2の指示具が前記画面から離れている旨を示すデータを生成する、請求項1又は2に記載の座標検出装置。
  4. 前記第1の指示具が前記画面に接触している旨を示すデータは、前記第1の指示具が前記画面に継続して接触していることを示すデータであり、
    前記第2の指示具が前記画面に接触している旨を示すデータは、前記第2の指示具が前記画面に接触を開始した旨を示すデータである、請求項3に記載の座標検出装置。
  5. 前記第1の指示具が前記画面に接触しているときに、前記第2の指示具が、前記画面に接触を開始したと判断された場合、
    前記データ生成部は、前記第2の指示具が前記画面に接触を開始した旨を示すデータの代わりに、前記第2の指示具が前記画面に継続して接触していることを示すデータを送信する、請求項3又は4に記載の座標検出装置。
  6. 前記接触状態の判断結果に応じたデータは、前記指示具の識別子を含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の座標検出装置。
  7. 座標検出装置が、入力装置から受信したデータに基づいて、複数の指示具の画面への接触状態を判断するステップと、
    座標検出装置が、前記接触状態の判断結果に応じたデータを生成し、情報処理装置に送信するステップと、
    前記情報処理装置が、受信した前記接触状態の判断結果に応じたデータに基づいて、前記複数の指示具による前記画面への前記接触状態に対応した画像を生成するステップと、を有し、
    前記複数の指示具が前記画面に接触している状態から、前記複数の指示具に含まれる少なくとも一つの指示具が、前記画面から離れたと判断された場合、前記座標検出装置は、前記指示具が前記画面に接触している旨を示すデータを生成後、前記指示具が前記画面から離れた旨を示すデータを生成する、制御方法。
  8. 前記接触状態の判断結果に応じたデータは、前記指示具の識別子を含み、
    前記情報処理装置が、前記指示具の識別子に対応付けられている、前記指示具の属性を特定するステップと、を有し、
    特定された前記指示具の属性にしたがって、前記画像が生成される、請求項7に記載の制御方法。
  9. 前記指示具の属性は、前記指示具が前記画面に接触した部分に画像を形成するペン機能、又は、前記指示具が前記画面に接触した部分に存在する画像を消去する消しゴム機能である、請求項8に記載の制御方法。
  10. 画面と、
    前記画面への指示具の接触状態を検知し、検知した内容を含むデータを送信する入力装置と、
    座標検出装置と、を含む座標検出システムであって、
    前記座標検出装置は、
    入力装置から受信したデータに基づいて、複数の指示具の前記画面への接触状態を判断する判断部と、
    前記接触状態の判断結果に応じたデータを生成するデータ生成部と、を有し、
    前記複数の指示具が前記画面に接触している状態から、前記複数の指示具に含まれる少なくとも一つの指示具が、前記画面から離れたと判断された場合、前記データ生成部は、前記指示具が前記画面に接触している旨を示すデータを生成後、前記指示具が前記画面から離れた旨を示すデータを生成する、座標検出システム。
  11. 前記座標検出システムは、情報処理装置を含み、
    前記情報処理装置は、
    前記判断結果に応じたデータを前記座標検出装置から受信する受信部と、
    前記判断結果に応じたデータを基に、前記複数の指示具による前記画面への前記接触状態に対応した画像を生成する画像生成部と、
    生成された前記画像を前記画面に表示させる表示制御部と、を有する、請求項10に記載の座標検出システム。
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