JP2019033442A - 撮像素子及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画素のリセットノイズをキャンセルしつつ、AD変換処理時間を短縮した撮像素子を提供する。【解決手段】光を受光して電荷を生成する少なくとも1つの光電変換部と、光電変換部の電荷を保持する第1の電荷保持部と、光電変換部の電荷を第1の電荷保持部へ転送する第1の転送スイッチと、第1の電荷保持部に保持された電荷に基づく画素信号を出力する信号出力部とを含む画素が、行列状に複数配置された画素部と、時間に対して一定の比率で電圧が変化するランプ信号を生成するランプ生成部と、画素部の各列に設けられ、画素信号をAD変換する複数のAD変換部と、を備え、AD変換部は、1つの画素から順次出力される複数種類の画素信号とランプ信号とを順次比較することにより画素信号をAD変換するとともに、画素信号とランプ信号とを比較した結果に基づいて第1の転送スイッチのオンとオフを制御する制御信号を生成する。【選択図】 図2
Description
本発明は、撮像素子及びその制御方法に関するものである。
従来より、入射光量に応じた信号を出力する画素が行列状に複数配置されたCMOS型撮像素子では、AD変換回路を列毎に備えた構成が知られている。このようなAD変換回路には、例えば、時間に対して一定の比率で電圧が変化する参照信号と、画素の信号とを比較して、信号の大小関係が反転したタイミングのカウント値をメモリに記録することによって、デジタル信号値を得る方式がある。このAD変換方式はシングルスロープ型AD変換方式と呼ばれ、比較的簡易な回路構成で実現できることから、撮像素子では多く使われている。
一方で、CMOS型撮像素子では、画素のリセットノイズ(以下、N信号)と、リセットノイズに光電変換部の電荷を重畳した信号(以下、S信号)を各々読み出して、これら2つの信号の差分(以下、S−N信号)を得る。これによって、画素毎に発生するリセットノイズをキャンセルする処理が行われる。
従って、このようなAD変換回路を列毎に備えたCMOS型撮像素子では、N信号とS信号のAD変換が順次処理された後に、後段のデジタル信号処理回路で、これらS信号からN信号を画素毎に減算する処理が行われている(特許文献1)。
しかしながら、前述の特許文献1に記載のAD変換では、まず全列の画素のN信号を同時並列処理でAD変換した後に、AD変換回路を一旦リセットする。次に、全列の画素のS信号もまた同時並列処理でAD変換している。従って、N信号のAD変換終了からS信号のAD変換開始までに、所定の回路リセット時間が必要であった。
また、N信号は、小さい信号レベルにもかかわらず、画素毎のばらつきと後段の回路の列毎のばらつきもあるため、マージンを含んだAD変換処理時間が必要であった。これら回路リセット時間およびマージンを含んだAD変換処理時間は、これら複数信号(N信号とS信号)のAD変換処理時間を短縮する妨げとなっている。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、画素のリセットノイズをキャンセルしつつ、AD変換処理時間を短縮した撮像素子を提供することである。
本発明に係わる撮像素子は、光を受光して電荷を生成する少なくとも1つの光電変換部と、該光電変換部の電荷を保持する第1の電荷保持部と、前記光電変換部の電荷を前記第1の電荷保持部へ転送する第1の転送スイッチと、前記第1の電荷保持部に保持された電荷に基づく画素信号を出力する信号出力部とを含む画素が、行列状に複数配置された画素部と、時間に対して一定の比率で電圧が変化するランプ信号を生成するランプ生成部と、前記画素部の各列に設けられ、前記画素信号をAD変換する複数のAD変換部と、を備え、前記AD変換部は、1つの前記画素から順次出力される複数種類の前記画素信号と前記ランプ信号とを順次比較することにより前記画素信号をAD変換するとともに、前記画素信号と前記ランプ信号とを比較した結果に基づいて前記第1の転送スイッチのオンとオフを制御する制御信号を生成することを特徴とする。
本発明によれば、画素のリセットノイズをキャンセルしつつ、AD変換処理時間を短縮した撮像素子を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態ついて、添付図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる撮像素子の構成を示す模式図である。図1において、撮像素子100はCMOS型の撮像素子であり、画素部110、垂直走査部120、AD変換部130、列メモリ140、水平走査部150、デジタル信号処理を担うデジタルフロントエンド(以下、DFE)160、ランプ生成部180を有する。そして、受光した被写体像を画素部110で光電変換し、さらにそのアナログ信号をAD変換部130でデジタル信号に変換して出力する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる撮像素子の構成を示す模式図である。図1において、撮像素子100はCMOS型の撮像素子であり、画素部110、垂直走査部120、AD変換部130、列メモリ140、水平走査部150、デジタル信号処理を担うデジタルフロントエンド(以下、DFE)160、ランプ生成部180を有する。そして、受光した被写体像を画素部110で光電変換し、さらにそのアナログ信号をAD変換部130でデジタル信号に変換して出力する。
画素部110は、画素111、水平制御線112、列信号線113、垂直制御線114を含み、受光量に応じた画素のアナログ信号をAD変換部130に行毎に順次出力する。画素111は、画素部110に行列状に複数配置されており、各画素111が、不図示の光学系から受光した光を信号電荷に変換して蓄積する光電変換部を備えている。この画素111の構成の詳細については、図2を用いて後述する。水平制御線112は、垂直走査部120から行毎の複数の画素111に接続された信号線である。また、垂直走査部120は、信号電荷転送パルス、リセットパルス、行選択パルスなどの各駆動信号パルスを、水平制御線112を介して出力する。列信号線113は、列毎の複数の画素111と接続され、垂直走査部120によって選択された行の画素111のアナログ信号電圧VaをAD変換部130に出力する。垂直制御線114は、列毎の信号パルス生成部131から同じ列の複数の画素111に接続された信号線であり、画素111の駆動信号を出力する。
AD変換部130は、列毎に配置された信号パルス生成部131、比較部132、カウンタ133を含み、画素111のアナログ信号電圧VaをAD変換し、生成したデジタル信号を列メモリ140に出力する。ランプ生成部180は、画素111のアナログ信号Vaとの比較信号として、時間に対して一定の比率で電圧が変化するランプ信号VRAMPを生成して出力する。比較部132は、2つの入力信号、すなわち画素111のアナログ信号電圧Vaとランプ信号VRAMPとを比較して、比較結果をカウンタ133に出力する。カウンタ133は、ランプ信号VRAMPの電圧変化開始から、比較結果の信号の大小関係が反転するまでのカウンタクロックをカウントし、そのカウント値をAD変換出力として列メモリ140に出力する。信号パルス生成部131は、比較部132による比較結果の出力CoおよびTG170からの信号を入力信号として、入力信号に従って画素の駆動を制御する信号パルスPTX2を生成する。信号パルス生成部131の詳細な構成については、後述する。
列メモリ140は、列毎に配置されたメモリ選択部141、N信号メモリ142、S信号メモリ143を含み、カウンタ133のAD変換出力を列毎に保持する。なお、N信号メモリ142は画素111から出力されたリセットノイズ(N信号)のAD変換出力を保持するためのメモリである。また、S信号メモリ143は、このリセットノイズに画素111の信号電荷を重畳した信号(S信号)のAD変換出力を保持するためのメモリである。メモリ選択部141は、信号パルス生成部131から出力された信号およびTG170からの信号を受けてカウンタ133のAD変換出力先を、N信号メモリ142またはS信号メモリ143のいずれかに切り替える。
さらに水平走査部150は、各列の列メモリ140に、列選択パルス信号を順次出力し、列メモリ140のデジタルデータをDFE160へ順次出力する。DFE160は、デジタル信号処理機能を備えており、列メモリ140から受け取ったデジタルデータを、出力データ形式に変換して撮像素子の外部に出力する。タイミング生成部(以下、TG)170は、撮像素子100の前述した各回路ブロックの動作タイミングを制御する。
図2は、画素111とAD変換部130と列メモリ140の構成を示す等価回路図である。説明を分かりやすくするために、一つの画素111と、画素111に関わる信号線のみを示している。図1と同じ構成部分に関しては、同じ記号を付す。
図2において、フォトダイオード(以下、PD)201は、受光量に応じた信号電荷を生成して蓄積する光電変換部として機能する。第2の転送スイッチ202は、信号パルスPTX1により駆動され、PD201で蓄積された信号電荷を、第2の電荷保持部203に転送する。第1の転送スイッチ204は、信号パルスPTX2により駆動され(オンまたはオフされ)、第2の電荷保持部203で保持された信号電荷を、第1の電荷保持部205に転送する。
ここで、信号パルスPTX1は、垂直走査部120によって行毎に生成される。また、信号パルスPTX2は、信号パルス生成部131によって生成され、列毎に独立して生成される。従って、PD201に蓄積される受光量に応じた信号電荷は、まず信号パルスPTX1がアクティブ(=Highレベル)になることによって、1行の画素の信号電荷が全て同時に第2の電荷保持部203へ転送される。この信号電荷は、さらに信号パルスPTX2が、列毎に独立したタイミングでアクティブ(=Highレベル)になることによって、第1の電荷保持部205に転送される。従って、第2の電荷保持部203は、PD201から転送された信号電荷をある期間保持する必要があるため、不要な電荷を発生させないように遮光されていることが望ましい。
また、上記のような電荷転送ができるためには、PD201、第2の電荷保持部203、第1の電荷保持部205のポテンシャル構造において、PD201より第2の電荷保持部203のポテンシャル(電位)を低く形成して、さらに第2の電荷保持部203よりも第1の電荷保持部205のポテンシャルを低く形成する必要がある。なお、ポテンシャルの高さは、撮像素子の製造工程における、注入するN型不純物の濃度によって調節することができる。
信号パルス生成部131は、比較部132の出力信号およびTG170が生成するクロック信号2とリセット信号2を受けて、信号パルスPTX2を生成する。具体的には、信号パルス生成部131は、第1の電荷保持部205のリセットノイズ(N信号)をAD変換する際の比較部132の出力信号に基づいて信号パルスPTX2を生成する。第1の電荷保持部205は、第2の電荷保持部203から転送された信号電荷を保持可能である。この第1の電荷保持部205は、保持した電荷を電圧信号に変換する電荷電圧変換部としても機能する。
リセットスイッチ206は、信号パルスPRESにより駆動され、第1の電荷保持部205に基準電源電圧VDDを供給する。信号出力部207は、第1の電荷保持部205に保持した電荷に基づく電圧信号を増幅して、画素111のアナログ信号電圧Vaとして出力する。この信号出力部207は、定電流源209と共に、ソースフォロワ回路を構成している。選択スイッチ208は、信号パルスPSELによって駆動され、信号出力部207で出力された信号が、列信号線113に出力される。列信号線113に出力されたアナログ信号電圧Vaは、比較部132に入力される。
ここで、図3を用いて、第1の実施形態における信号パルス生成部131の構成について、説明する。図3は、信号パルス生成部131の構成を示す等価回路図である。
前述したように、信号パルス生成部131は、比較部132の出力信号である比較部出力Co、およびTG170が生成したクロック信号2とリセット信号2を入力信号として、信号パルスPTX2を出力する。図3の信号パルス生成部131は、多段接続されたDtypeフリップフロップ(以下、D−FF)1001〜1004と、そのさらに後段に接続されたD−FF1005と、ANDゲート1006とを有する。
D−FF1001〜1004は、クロック信号2の立ち上がりによって動作する信号遅延回路を形成しており、D−FF1001の入力Dへ入力された比較部出力Coは、一定時間Td1遅延した遅延信号CodとしてD−FF1004の出力Qから出力される。この遅延信号Codは、さらにD−FF1005のクロック入力CKと、ANDゲート1006の各々に入力される。但し、D−FF1001〜1004の出力Qの初期値はLowレベル(以下、Low)である。また、D−FF1005は、遅延信号Codの立ち下がりによって動作し、入力DがLowに固定されており、出力QがANDゲート1006の入力に接続されている。また、D−FF1005の出力Qを信号xとすると、信号xの初期値はHighレベル(以下、High)である。
改めて、この信号パルス生成部131の動作について説明する。まず、D−FF1001〜1005の各出力Qは、リセット信号2がアクティブ(=High)になることによって、上記の初期値(Low)にリセットされた状態であり、比較部出力CoはLowであり、PTX2はLowとなる。
次に、比較部出力CoがLow→Highと変化すると、遅延信号Codは、一定時間Td1遅延してLow→Highと変化する。この時、信号xも初期値のHighであるので、ANDゲート1006の出力であるPTX2も、同様にLow→Highと変化する。
次に、比較部出力CoがHigh→Lowと変化すると、遅延信号Codは、一定時間Td1遅延してHigh→Lowと変化する。この時、ANDゲート1006の出力であるPTX2も、同様にHigh→Lowと変化する。但し、遅延信号Codが立ち下がったことによって、D−FF1005の出力Q(信号x)も、入力Dのレベル(Lowに固定)に変化する。この後、D−FF1005の出力Q(信号x)は、入力DがLowに固定されているために、リセット信号2が入力されない限り、Lowに固定される。すると、ANDゲート1006の出力であるPTX2もLowに固定されるため、比較部出力Coが以後再びLow→Highと変化しても、PTX2はLowのままである。
従って、上記信号パルス生成部131の動作をまとめると、比較部出力CoがLow→High→Lowと変化すると、一定遅延時間Td1後に信号パルスPTX2もLow→High→Lowと変化する。しかし、この後再び比較部出力Coが変化しても、リセット信号2が入力されない限り、PTX2はLowに固定される。
ここで、図3の信号遅延回路の構成におけるD−FF1001〜1004の段数は、4段に限らない。例えば、さらに多段の回路で構成しても良い。また、信号遅延回路としては、他のフリップフロップを用いても良く、他の信号遅延回路構成でも良い。例えば、公知の回路構成として、CMOSインバータを多段接続する構成を用いることができる。
図4は、本発明の第1の実施形態の撮像素子の信号読み出し駆動を示すタイミングチャートである。第1の実施形態の信号読み出し駆動方法は、N信号のAD変換と、第1の電荷保持部205のリセットノイズにPD201の電荷を重畳した信号(S信号)のAD変換を、一回のカウント動作の中で連続的に行うことが特徴である。そして、このように駆動することによって、N信号とS信号のAD変換処理時間を短縮できる。以下では、上記の駆動方法について図4を用いて詳細に説明する。
図4は、ある1つの画素111の信号読み出し駆動を示している。図4におけるVRAMPは、比較部132に入力される参照信号の電圧を示しており、Vaは、比較部132に入力される列信号線113の電圧を示している。また図4における、PSEL、PRES、PTX1、PTX2は、画素111を駆動する制御信号パルスを示しており、図2の各信号線に付された信号名称に対応している。また、図4におけるCoは、比較部132の出力信号パルスを示している。また、図4におけるカウンタクロック信号1、カウンタリセット信号1、クロック信号2、リセット信号2は、カウンタ133または信号パルス生成部131の制御用の信号であり、TG170が各々生成して出力する。カウンタクロック信号1は、AD変換を行う時にカウンタ133がカウント動作を行うためのクロック信号である。また、カウンタリセット信号1は、カウンタ133のカウント値をリセットするための信号であり、Highでカウント値を0にリセットして、Lowでリセットが解除されてカウント可能な状態となる。また、クロック信号2は、信号パルス生成部131内部の信号遅延回路を動作させるためのクロック信号である。また、リセット信号2は、信号パルス生成部131内部のD−FF1001〜1005の各出力を初期値にリセットするための信号であり、Highで初期値にリセットして、Lowでリセット解除状態となる。また、図4におけるカウント値は、カウンタ133のカウント値(デジタル信号値)である。また、図4におけるメモリ選択部141は、タイミングチャート上の各時刻で、メモリ選択部141が選択しているメモリ(N信号メモリ142、またはS信号メモリ143)を示している。
図4の時刻t30から時刻t40の期間で、信号パルスPSELがHighになると、垂直走査部120によって選択された行の画素111の選択スイッチ208がONとなる。そして、信号出力部207で出力されたアナログ信号Vaが列信号線113に出力可能な状態となる。すなわち、この期間がある1つの画素の信号読み出し期間である。
また、時刻t30で、信号パルスPRESがHighからLowになると、リセットスイッチ206がOFFとなり、第1の電荷保持部205のリセットノイズ(N信号)に応じたアナログ信号が列信号線113に出力される。この信号パルスPRESは、信号読み出し期間の終わりである時刻t40で、再びLowからHighになり、第1の電荷保持部205に基準電源電圧VDDを供給する。
時刻t31から時刻t32の期間で、信号パルスPTX1がHighになると、第2の転送スイッチ202がONとなり、PD201に蓄積されていた信号電荷が第2の電荷保持部203に転送される。また、同じく時刻t31から時刻t32の期間で、リセット信号2がHighになると、信号パルス生成部131のD−FF1001〜1005の各出力が初期値にリセットされる。
時刻t33で、AD変換部130は、列信号線113に出力されたN信号のAD変換を開始する。すなわち、ランプ生成部180は、時間に対して一定の比率で電圧が下降するランプ信号VRAMPを生成して、比較部132に参照信号として供給する。同時に、TG170は、カウンタクロック信号1のクロック動作を開始して、さらにカウンタリセット信号1をLow(リセット解除状態)とすることによって、カウンタ133はカウント値0からカウントを開始する。そして、比較部132は、N信号レベルを示す列信号線113の電圧Vaと、ランプ信号VRAMPの入力を受けて、その比較結果信号である比較部出力Coを出力する。ここで、比較部出力Coは、Va<VRAMPである時にLowであり、VRAMP≦Vaである時にHighであるように動作する。また、TG170は、時刻t33で、クロック信号2のクロック動作を開始して、信号パルス生成部131に供給する。
時刻t34で、ランプ信号VRAMPと電圧Vaの大小関係が逆転して、VRAMP≦Vaの関係になると、比較部出力CoがHighになる。カウンタ133は、比較部出力CoがHighに変化したこのタイミングのカウント値を、AD変換出力として列メモリ140に出力し、そのAD変換出力はN信号メモリ142に保持される。
時刻t34から一定遅延時間Td1後の時刻t35で、信号パルス生成部131は、比較部出力CoがHighに変化したことを受けて、信号パルスPTX2を駆動する。但し、上記比較部出力CoがHighとなるタイミング(時刻t34)は、各画素111のN信号のAD変換結果によって異なるので、列間で必ずしも一致しない。従って、信号パルス生成部131は、信号パルスPTX2を列毎に独立したタイミングで駆動する。
時刻t35で、信号パルス生成部131が、信号パルスPTX2をHighにすると、第1の転送スイッチ204がONとなり、PD201で生成された電荷が第2の電荷保持部203から第1の電荷保持部205に転送される。すると、第1の電荷保持部205のリセットノイズにPD201の電荷を重畳した信号(S信号)が列信号線113に出力される。その後、列信号線113の電圧Vaは、S信号に応じた電圧に降下して静定する。また、時刻t35で、信号パルスPTX2がHighになると、メモリ選択部141は、カウンタ133のAD変換出力先をN信号メモリ142からS信号メモリ143に切り替える。
時刻t36で、ランプ信号VRAMPと電圧Vaの大小関係が逆転して、Va<VRAMPの関係になると、比較部出力CoがHighからLowに戻る。時刻t36から一定遅延時間Td1後の時刻t37で、信号パルス生成部131は、比較部出力Coに応じて、信号パルスPTX2をLowにする。
次に、AD変換部130は、S信号のAD変換を続けて行う。但し、N信号のAD変換開始(時刻t33)から、カウンタクロック信号1は動作し続けていて、カウンタ133はカウント値のカウントを続ける。
時刻t38で、ランプ信号VRAMPと電圧Vaの大小関係が逆転してVRAMP≦Vaの関係になると、比較部出力CoがHighとなる。カウンタ133は、比較部132の出力がHighに変化したこのタイミングのカウント値を、AD変換出力として列メモリ140に出力し、そのAD変換出力はS信号メモリ143に保持される。同時に、カウンタ133は、カウント動作を止める。
なお、時刻t38より後の時刻では、比較部出力CoがLow→Highに変化しても、信号パルスPTX2はLowのままで変化しない。なぜなら、図3の説明で前述したように、信号パルスPTX2は、Low→High→Lowと一回変化すると、リセット信号2が入力されない限り、Lowに固定されるからである。
時刻t39で、AD変換部130はAD変換を終了する。TG170は、カウンタクロック信号1とクロック信号2のクロック動作を止める。また、TG170は、カウンタリセット信号1をLowからHighにして、カウンタ133をリセット状態とする。
時刻t40で、信号パルスPSELがLowになると、選択スイッチ208がOFFとなり、垂直走査部120によって選択された行の各画素信号の一連の信号読み出し駆動を終える。垂直走査部120は、撮像素子100の各行を順次選択することによって、上記の読み出し駆動を繰り返す。
上記のように、第1の実施形態では、画素111からN信号と、S信号(複数種類の信号)とを、一回のカウント動作の中でランプ信号と順次比較して連続的にAD変換して読み出す。そして、後段のデジタル信号処理回路(例えば、DFE160)で、S信号からN信号を減算することによって、リセットノイズがキャンセルされたPD201の電荷に基づく信号(S−N信号)が得られる。
このように、第1の実施形態の撮像素子は、N信号のAD変換における比較部132の出力を受けて、信号パルス生成部131が信号パルスPTX2を生成し、さらに信号パルスPTX2によって列毎に第1の転送スイッチ204を駆動制御している。このようにして、N信号のAD変換と、S信号のAD変換を、同一のカウント動作の中で連続的に処理することが可能となる。
ところで、従来(例えば特許文献1に記載)の撮像素子では、N信号とS信号のAD変換結果を得るために、「N信号のAD変換→回路リセット→S信号のAD変換」、と順次に処理する時間が必要であった。これに対し、第1の実施形態の撮像素子によれば、「S信号のAD変換」の処理時間のみで、N信号とS信号のAD変換結果を得られる。従って、本実施形態によれば、複数の信号のAD変換処理時間を短縮することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、図5、図6を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。上記の第1の実施形態では、N信号とS信号の2つのデジタル信号値を一旦列メモリ140に保持した後に、デジタル信号処理でS−N信号を取得する構成について説明した。これに対し、第2の実施形態では、S−N信号を直接的にAD変換することができる。以下の説明では、第1の実施形態と同様の構成部分に関しては同じ記号を付し、第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
次に、図5、図6を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。上記の第1の実施形態では、N信号とS信号の2つのデジタル信号値を一旦列メモリ140に保持した後に、デジタル信号処理でS−N信号を取得する構成について説明した。これに対し、第2の実施形態では、S−N信号を直接的にAD変換することができる。以下の説明では、第1の実施形態と同様の構成部分に関しては同じ記号を付し、第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図5は、第2の実施形態における画素111とAD変換部130と列メモリ140の構成を示す等価回路図である。説明を分かりやすくするために、一つの画素111と、画素111に関わる信号線のみを示している。
第2の実施形態は、AD変換部130と列メモリ140の構成に第2の実施形態と異なる特徴がある。具体的には、AD変換部130が、第1の実施形態における構成に加えて、カウンタリセット部410と、ORゲート401を、列毎に備えている。また、列メモリ140は、メモリ選択部421と、S−N信号メモリ422を備えている。
カウンタリセット部410は、D−FF411、D−FF412、ANDゲート413、ORゲート414を有する。また、D−FF411、D−FF412、ANDゲート413は、言わば比較部出力Coの波形の立ち上がり検出回路を構成している。すなわち、カウンタリセット部410は、比較部出力CoがLow→Highに変化すると、図5に示した信号yにカウンタクロック信号1の1周期分がHighの信号パルスが出力されるように動作する。信号yは、ORゲート414に入力されて、さらにORゲート414の出力はカウンタリセット信号3として、カウンタ133に入力される。このORゲート414のもう一方の入力端子には、TG170が生成して出力するカウンタリセット信号1が接続されている。従って、第2の実施形態のAD変換部130では、カウンタリセット信号1がHighとなるか、比較部出力CoがLow→Highに変化するかのいずれかによってカウンタ133をリセットするように動作する。
列メモリ140のメモリ選択部421は、信号パルス生成部131から出力された信号パルスPTX2およびTG170からの信号を受けてカウンタ133のAD変換出力を、S−N信号メモリ422またはメモリ非選択状態かのいずれかに切り替える。
図6は、第2の実施形態の撮像素子の信号読み出し駆動を示すタイミングチャートである。なお、前述したように、第2の実施形態は、AD変換部130と列メモリ140の構成のみに第1の実施形態と異なる特徴がある。そのため、図6に示したタイミングチャートは、信号y、カウンタ133のカウント値、メモリ選択部421のメモリ選択状態、を示す3つのグラフを除いて、第1の実施形態の図4と同様である。なお、図6における時刻t50〜時刻t60は、図4における時刻t30〜時刻t40に各々対応しており、以下の説明では、特に時刻t53〜時刻t58の第1の実施形態と異なる点について説明する。
図6の時刻t53で、AD変換部130は、N信号のAD変換を開始する。すなわち、ランプ生成部180は、ランプ信号VRAMPを生成して、比較部132に参照信号として供給する。同時に、TG170は、カウンタクロック信号1のクロック動作を開始して、さらにカウンタリセット信号1をLow(リセット解除状態)にすることによって、カウンタ133はカウント値0からカウントを開始する。そして、比較部132は、電圧Vaと、ランプ信号VRAMPの入力を受けて、その比較結果信号を出力する。また、TG170は、クロック信号2のクロック動作を開始して、信号パルス生成部131に供給する。
時刻t54で、比較部出力CoがHighに変化すると、カウンタリセット部410がその立ち上がりを検出して、信号yがHighになる。信号yはORゲート414を介して、不図示のカウンタリセット信号3としてカウンタ133に入力される。従って、カウント値は時刻t54直後のカウンタクロック1の立ち上がりタイミングで一旦リセットされて、その後カウンタ133は、改めてカウント値0からのカウントを継続する。
時刻t54から一定遅延時間Td1後の時刻t55で、信号パルス生成部131は、信号パルスPTX2をHighにする。信号パルスPTX2がHighになると、PD201で生成された電荷が第2の電荷保持部203から第1の電荷保持部205に転送されて、S信号が列信号線113に出力される。また、信号パルスPTX2がHighになると、メモリ選択部421は、カウンタ133のAD変換出力を、非選択状態からS−N信号メモリ422を選択した状態に切り替える。
時刻t56で、ランプ信号VRAMPと電圧Vaの大小関係が逆転して、Va<VRAMPの関係になると、比較部出力CoがHighからLowに戻る。時刻t56から一定遅延時間Td1後の時刻t57で、信号パルス生成部131は、比較部出力Coに応じて、信号パルスPTX2をLowにする。
次に、AD変換部130は、S信号のAD変換を続けて行う。但し、N信号のAD変換開始(時刻t53)から、カウンタクロック信号1は動作し続けていて、カウンタ133はカウント値のカウントを続ける。時刻t58で、比較部出力CoがHighとなると、カウンタ133は、そのタイミングのカウント値をAD変換出力として列メモリ140に出力し、そのAD変換出力はS−N信号メモリ143に保持される。同時に、カウンタ133は、カウント動作を止める。
この第2の実施形態の撮像素子の駆動方法によれば、時刻t54から続いて行われるS信号のAD変換は、「カウントの0値=N信号レベル」である。そのため、次に比較部出力Coが変化するタイミング(時刻t57)で、カウンタ133が示すカウント値は、S−N信号そのものである。従って、第2の実施形態では、S−N信号を直接的にAD変換して、そのデジタル信号値をS−N信号メモリ422に保持することができる。これにより、後段のデジタル信号処理回路(例えば、DFE160)で行われる第1の実施形態のような減算処理は不要となる。また、第2の実施形態では、N信号メモリが不要となるので、第1の実施形態よりも列メモリ140の回路規模を縮小させることもできる。
(第3の実施形態)
次に、図7、図8を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、画素111の構成が第1及び第2の実施形態と異なり、所謂撮像面位相差検出方式の自動焦点検出(以下、撮像面位相差AF)を行うための信号が出力可能な構成となっている。以下の説明では、第1及び第2の実施形態と同様の構成部分に関しては同じ記号を付し、第1及び第2の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
次に、図7、図8を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、画素111の構成が第1及び第2の実施形態と異なり、所謂撮像面位相差検出方式の自動焦点検出(以下、撮像面位相差AF)を行うための信号が出力可能な構成となっている。以下の説明では、第1及び第2の実施形態と同様の構成部分に関しては同じ記号を付し、第1及び第2の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図7は、第3の実施形態における画素111とAD変換部130と列メモリ140の構成を示す等価回路図である。説明を分かりやすくするために、一つの画素111と、画素111に関わる信号線のみを示している。
撮像面位相差AFを行う撮像素子は、撮影レンズの分割された射出瞳領域を通過した光束をそれぞれ受光するように、1つのマイクロレンズの下に複数のPDを備えた焦点検出画素が配置されている。そして、分割された射出瞳領域毎のPDの信号を比較して像ずれ量を検出することにより、撮影レンズの合焦方向とピントずれ量を得ることができる。さらに、複数のPDの信号を画素毎に加算することにより、画像用の信号が得られる。
第3の実施形態における画素111は、各画素が2つのPD601、PD602と、不図示のマイクロレンズ1つを備えており、分割された射出瞳領域を通過した光束をそれぞれ受光する。ここで、以下の説明では、PD601に蓄積された電荷の信号成分をA信号と呼び、PD602に蓄積された電荷の信号成分をB信号と呼ぶこととする。
第3の転送スイッチ603は、信号パルスPTXAにより駆動され、PD601で蓄積されたA信号の電荷を、第1の電荷保持部607に転送する。また、第2の転送スイッチ604も、信号パルスPTXAにより駆動され、PD602で蓄積されたB信号の電荷を、第2の電荷保持部605に転送する。第1の転送スイッチ606は、信号パルスPTXBにより駆動され、第2の電荷保持部605のB信号電荷を、第1の電荷保持部607に転送する。従って、第2の電荷保持部605は、PD602から転送された信号電荷をある期間保持する必要があるため、不要な電荷を発生させないように遮光されていることが望ましい。
また、上記のような電荷転送ができるためには、PD602、第2の電荷保持部605、第1の電荷保持部607のポテンシャル構造において、PD602より第2の電荷保持部605のポテンシャル(電位)を低く形成して、さらに第2の電荷保持部605よりも第1の電荷保持部607のポテンシャルを低く形成する必要がある。なお、PD601のポテンシャルはPD602と同じでよい。
ここで、信号パルスPTXAは、垂直走査部120によって行毎に生成される。また、信号パルスPTXBは、信号パルス生成部131によって生成され、列毎に独立したタイミングで生成される信号である。従って、PD601に蓄積される受光量に応じたA信号電荷は、まず信号パルスPTXAがアクティブになることによって、1行の画素111全てについて同時に第1の電荷保持部607へ転送される。これと同時に、PD602に蓄積されるB信号電荷も、第2の電荷保持部605に転送される。次に信号パルスPTXBが、列毎に独立したタイミングでアクティブになることによって、第2の電荷保持部605のB信号電荷が、第1の電荷保持部607に転送される。すると、第1の電荷保持部607には、A信号とB信号を混合した電荷が保持される(以下、A+B信号と呼ぶ)。
第3の実施形態では、画素111からN信号と、A信号と、A+B信号とを順次AD変換して読み出す。そのために、第3の実施形態の列メモリ140は、列毎に配置されたメモリ選択部611、N信号メモリ612、A信号メモリ613、A+B信号メモリ614を有する。メモリ選択部611は、信号パルス生成部131から出力された信号パルスPTXBを受けて、カウンタ133のAD変換出力先を、N信号メモリ612、またはA信号メモリ613、またはA+B信号メモリ614のいずれかに切り替える。そして、焦点検出用の信号を得る場合は、後段の回路(例えば、DFE160)で、A信号とN信号の差分信号、およびA+B信号とA信号との差分信号を、それぞれ演算することにより、画素のリセットノイズをキャンセルした、A信号とB信号が得られる。また画像用の信号を得る場合は、A+B信号とN信号の差分信号を演算して、画素のリセットノイズをキャンセルしたA+B信号を得る。
信号パルス生成部131は、比較部132の出力信号Coを受けて、信号パルスPTXBを生成する。第3の実施形態では、信号パルス生成部131は、PD601のA信号を読み出してAD変換する際の、比較部出力Coに基づいて信号パルスPTXBを生成する。
図8は、第3の実施形態の撮像素子の信号読み出し方法を示すタイミングチャートである。ここで、本実施形態の信号読み出し方法では、A信号のAD変換と、A+B信号のAD変換を一回のカウント動作の中で連続的に行うことができる。このように駆動することによって、A信号のAD変換開始からA+B信号のAD変換終了までの時間を短縮することができる。以下では、この駆動方法について図8を用いて詳細に説明する。
図8において、時刻t702から時刻t715の期間で、信号パルスPSELがHighとなり、選択スイッチ208がONとなる。すなわち、この期間がある1つの画素の信号読み出し期間である。
また、時刻t702で、信号パルスPRESがHighからLowになると、リセットスイッチ206がOFFとなり、第1の電荷保持部607のリセットノイズ(N信号)に応じたアナログ信号が列信号線113に出力される。この信号パルスPRESは、時刻t715で、再びLowからHighになる。
時刻t703で、AD変換部130は、N信号のAD変換を開始する。すなわち、ランプ生成部180は、ランプ信号VRAMPを生成して、比較部132に参照信号として供給する。同時に、TG170は、カウンタクロック信号1のクロック動作を開始して、さらにカウンタリセット信号1をLow(リセット解除状態)にすることによって、カウンタ133はカウント値0からカウントを開始する。そして、比較部132は、N信号レベルを示す列信号線113の電圧Vaと、ランプ信号VRAMPの入力を受けて、その比較結果信号を出力する。なお、TG170は、このN信号のAD変換においてはクロック信号2を動作させない。
時刻t704で、ランプ信号VRAMPと電圧Vaの大小関係が逆転して、VRAMP≦Vaの関係になると、比較部出力CoがHighになる。カウンタ133は、比較部出力CoがHighに変化したこのタイミングのカウント値をAD変換出力として列メモリ140に出力し、そのAD変換出力はN信号メモリ612に保持される。同時に、カウンタ133は、カウント動作を止める。なお、このN信号のAD変換値が得られる時刻t704では、クロック信号2が動作していないため、信号パルス生成部131が信号パルスPTXBを駆動することはない。
時刻t705で、TG170は、カウンタクロック信号1のクロック動作を止める。また、TG170は、カウンタリセット信号1をLowからHighにして、カウンタ133をリセット状態とする。
次に、AD変換部130では、A信号レベルのAD変換を行う。時刻t706から時刻t707の期間で、信号パルスPTXAがHighになると、PD601に蓄積されたA信号電荷は第1の電荷保持部607へ転送され、同時に、PD602に蓄積されたB信号電荷も、第2の電荷保持部605に転送される。これに伴い電圧Vaは、転送されたA信号の電荷量に応じた電位に変化する。また、同じく時刻t706から時刻t707の期間で、リセット信号2がHighになると、信号パルス生成部131のD−FF1001〜1005の各出力が初期値にリセットされる。
時刻t708で、AD変換部130は、列信号線113に出力されたA信号のAD変換を開始する。すなわち、ランプ生成部180は、ランプ信号VRAMPを生成して、比較部132に参照信号として供給する。同時に、TG170は、カウンタクロック信号1のクロック動作を開始して、さらにカウンタリセット信号1をLow(リセット解除状態)とすることによって、カウンタ133はカウント値0からカウントを開始する。そして、比較部132は、A信号レベルを示す列信号線113の電圧Vaと、ランプ信号VRAMPの入力を受けて、その比較結果信号を出力する。また、TG170は、クロック信号2のクロック動作を開始して、信号パルス生成部131に供給する。
時刻t709で、ランプ信号VRAMPと電圧Vaの大小関係が逆転して、VRAMP≦Vaの関係になると、比較部の出力信号である比較部出力CoがHighとなる。カウンタ133は、比較部出力CoがHighに変化したこのタイミングのカウント値をAD変換出力として列メモリ140に出力し、そのAD変換出力はA信号メモリ613に保持される。
時刻t709から一定遅延時間Td1後の時刻t710で、信号パルス生成部131は、比較部出力CoがHighに変化したことを受けて、信号パルスPTXBを駆動する。時刻t710で、信号パルス生成部131が、信号パルスPTXBをHighにすると、第1の転送スイッチ606がONとなり、B信号電荷が第2の電荷保持部605から第1の電荷保持部607に転送されて、電圧VaがA+B信号の電荷に応じた電圧に変化する。また、時刻t710で信号パルスPTXBがHighになると、メモリ選択部611は、カウンタ133のAD変換出力先を、A信号メモリ613からA+B信号メモリ614に切り替える。
時刻t711で、電圧Vaと、ランプ信号VRAMPの大小関係が逆転して、Va<VRAMPの関係になると、比較部出力CoがHighからLowに戻る。時刻t711から一定遅延時間Td1後の時刻t712で、信号パルス生成部131は、比較部出力Coに応じて、信号パルスPTXBをLowにする。
次に、AD変換部130は、A+B信号レベルのAD変換を続けて行う。この時、カウンタ133はカウント値をリセットせずにカウントを継続している。時刻t713で、ランプ信号VRAMPと電圧Vaの大小関係が逆転して、VRAMP≦Vaの関係となると、比較部出力CoがHighとなる。カウンタ133は、比較部出力CoがHighに変化したこのタイミングのカウント値をAD変換出力として列メモリ140に出力し、そのAD変換出力はA+B信号メモリ614に保持される。同時に、カウンタ133は、カウント動作を止める。
時刻t714で、AD変換部130はAD変換を終了する。TG170は、カウンタクロック信号1とクロック信号2のクロック動作を止める。また、TG170は、カウンタリセット信号1をLowからHighにして、カウンタ133をリセット状態とする。
時刻t715で、信号パルスPSELがLowになると、選択スイッチ208がOFFとなり、垂直走査部120によって選択された行の各画素信号の一連の信号読み出し駆動を終える。垂直走査部120は、撮像素子100の各行を順次選択することによって、上記の読み出し駆動を繰り返す。
上記のように、第3の実施形態では、画素111からN信号と、A信号と、A+B信号とを順次AD変換して読み出す。そして、焦点検出用の信号を得る時は、後段の回路(例えば、DFE160)で、A信号とN信号の差分信号、およびA+B信号とA信号との差分信号を、それぞれ演算することで、画素のリセットノイズをキャンセルした、A信号とB信号が得られる。また画像用の信号を得るときは、A+B信号とN信号の差分信号を演算して、画素のリセットノイズをキャンセルしたA+B信号を得る。
また、図8には明示していないが、N信号のAD変換以前のタイミングと、N信号のAD変換終了からA信号のAD変換開始までのタイミングに、比較部132のキャリブレーション処理をそれぞれ行っても良い。比較部132のキャリブレーションを行うことによって、列間ばらつきに起因するオフセットをキャンセルすることができる。
第3の実施形態では、A信号のAD変換における比較部132の出力を受けて、信号パルス生成部131が信号パルスPTXBを生成し、さらに信号パルスPTXBによって列毎に第1の転送スイッチ606を駆動制御している。そして、A信号のAD変換と、A+B信号のAD変換を、同一のカウント動作の中で連続的に処理することができる。従ってA信号とA+B信号のAD変換処理時間を短縮することができる。
なお、第3の実施形態では、各画素が2つのPDを備える構成について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、各画素が4つのPDを備える構成でもよいし、さらに多くのPDを備える構成でもよい。すなわち、一つの画素から、重畳された複数の信号を順次読み出す場合に、本発明を適用することで、AD変換処理時間を短縮することができる。
ところで、N信号は、リセットノイズ成分に基づく小さいレベルの信号であるため、少ないビット数(例えば10ビット)でAD変換すればよい。また、A信号とA+B信号は、PD601およびPD602で生成された信号電荷に基づく広いレベル幅をもつ信号であるため、どちらも多ビット数(例えば14ビット)でAD変換する必要がある。当然ながら、多ビットのAD変換の方が、時間を多く要する。
従って、特にこの第3の実施形態の撮像素子は、従来の撮像素子に対して、AD変換において大きな処理時間短縮効果が得られる。なぜなら、上記の例として挙げたビット数を用いて説明すると、従来の撮像素子の場合、N信号、A信号、A+B信号のAD変換に、10ビット+14ビット+14ビット分のカウント動作時間がそれぞれ必要であった。一方、本実施形態の撮像素子では、N信号、A信号、A+B信号のAD変換に、10ビット+14ビット分のカウント動作時間で済む。これにより、上記の例では、14ビット分のカウント動作時間が短縮できることになる。
さらに、第3の実施形態の変形例として、第1及び第2の実施形態で説明した読み出し駆動方法と同様に、N信号のAD変換をも、同一のカウント動作の中で処理することもできる。すなわち、N信号、A信号、A+B信号の3つのAD変換を、同一のカウント動作の中で処理することによって、AD変換処理時間をさらに短縮できる。このような読み出し駆動が可能な画素111の構成を図9に示す。
図9に示すように、第3の実施形態の変形例における画素111とAD変換部130と列メモリ140の構成は、前述の第3の実施形態の構成に、第3の電荷保持部1202と、第4の転送スイッチ1203と、各列に垂直制御線1204を追加した構成である。信号パルス生成部131は、比較部出力Coに応じて、信号パルスPTXCを生成して出力する。信号パルスPTXCは、各列の画素111に接続された垂直制御線1204を介して、各画素の第4の転送スイッチ1203を駆動する。
より具体的には、信号パルス生成部131は、まず画素111のN信号レベルのAD変換を行い、比較部出力CoがHighに変化したことを受けて、信号パルスPTXCをHighに制御する。信号パルスPTXCがHighになると、第4の転送スイッチ1203がONとなり、A信号電荷が第1の電荷保持部607に転送されて、電圧VaがA信号の電荷に応じた電圧に変化する。そして、AD変換部130は、A信号レベルのAD変換を続けて行う。
次に、A信号レベルのAD変換で比較部出力CoがHighに変化すると、信号パルス生成部131は信号パルスPTXBをHighに制御する。信号パルスPTXBがHighになると、第1の転送スイッチ606がONとなり、B信号電荷が第1の電荷保持部607に転送されて、電圧VaがA+B信号の電荷に応じた電圧に変化する。そして、AD変換部130は、A+B信号レベルのAD変換を続けて行う。
上記のように、第3の実施形態の変形例では、N信号、A信号、A+B信号の3つのAD変換を、同一のカウント動作の中で連続的に処理することによって、第3の実施形態のAD変換処理時間から、さらにN信号のAD変換(10ビット)分のカウント動作時間を短縮できる。
(第4の実施形態)
次に、図10、図11を参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態と同様の構成部分に関しては同じ記号を付し、第3の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
次に、図10、図11を参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態と同様の構成部分に関しては同じ記号を付し、第3の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図10は、第4の実施形態における画素111とAD変換部130と列メモリ140の構成を示す等価回路図である。説明を分かりやすくするために、一つの画素111と、画素111に関わる信号線のみを示している。
第4の実施形態は、AD変換部130が、ランプ選択部801を各列に1つ備えている点が第3の実施形態と異なる。また、第4の実施形態のランプ生成部180は、2種類のランプ信号VRAMP1とランプ信号VRAMP2を生成して出力する機能を備える。そして、ランプ選択部801は、ランプ生成部180が生成した2種類のランプ信号のどちらかを、信号パルス生成部131の出力に応じて選択して、選択したランプ信号をVRAMP0として比較部132に出力する機能を備える。
図11は、第4の実施形態の撮像素子の信号読み出し方法を示すタイミングチャートである。第4の実施形態の信号読み出し方法では、第3の実施形態と同様に、A信号のAD変換と、A+B信号のAD変換を同一のカウンタ動作の中で連続的に行う。この第4の実施形態は、A信号とA+B信号のAD変換において、2種類のランプ信号を切り替えて用いることに特徴がある。以下に、この駆動方法について図11を用いて説明する。
図11において、時刻t902から時刻t907までの期間は、画素111の第1の電荷保持部607をリセットして、さらにN信号をAD変換する期間であり、図8の第3の実施形態における時刻t702から時刻t707までの期間と同様の動作をする。なお、N信号のAD変換期間においては、ランプ生成部180は、1つのランプ信号VRAMP1を生成して出力する。そして、ランプ選択部801はランプ信号VRAMP1を選択することによって、比較部132に電圧VRAMP0(=VRAMP1)を供給するように動作する。
次に、時刻t908において、ランプ生成部180は、再びランプ信号VRAMP1を初期電圧から一定の比率で変化させて出力する。さらに、ランプ生成部180は、時刻t908から一定時間Td2後の時刻t909から、単位時間当たりの電圧変化がランプ信号VRAMP1と同じであるランプ信号VRAMP2を生成して出力する。また、ランプ選択部801は、N信号のAD変換期間から時刻t911まで、引き続きランプ信号VRAMP1を選択することによって、比較部132に電圧VRAMP0(=VRAMP1)を供給するように動作する。
時刻t910で比較部出力CoがHighに変化すると、カウンタ133は、比較部出力CoがHighに変化するタイミングのカウント値をAD変換出力として列メモリ140に出力し、そのAD変換出力はA信号メモリ613に保持される。
さらに一定遅延時間Td1後の時刻t911で、信号パルス生成部131は信号パルスPTXBをHighにする。また時刻t911で、ランプ選択部801は、選択するランプ信号をVRAMP1からVRAMP2へ切り替えて出力する。このランプ選択部801では、時刻t911以降のAD変換でVRAMP2を選択し続けるように動作する。
ところで、このVRAMP2はVRAMP1より一定時間Td2遅れて(時間的に遅れて)電位変化を開始しているので、時刻t911でランプ信号が切り替わると、電圧VRAMP0は瞬時に上昇する。すると、VaとVRAMP0の関係はVa<VRAMP0となり、比較部出力CoがLowに変化する。
時刻t911から一定遅延時間Td1後の時刻t912で、信号パルス生成部131は、比較部出力Coに応じて、信号パルスPTXBをLowにする。時刻t913では、電圧Vaが、VRAMP0(すなわち、ランプ選択部801が選択し出力しているVRAMP2)以上になり、VRAMP0≦Vaの関係になると、再び比較部出力CoがHighに変化する。カウンタ133は、比較部出力CoがHighに変化するタイミングのカウント値をAD変換出力として列メモリ140に出力し、そのAD変換出力はA+B信号メモリ614に保持される。
但し、第4の実施形態における、A信号のデジタル信号値は、言わばVRAMP1を用いてAD変換された信号値であり、A+B信号のデジタル信号値は、言わばVRAMP2を用いてAD変換された信号である。そして、VRAMP2は、VRAMP1に対して一定期間Td2だけ遅れて電位変化を開始した信号であるため、A信号のデジタル信号値を基準にすると、A+B信号のデジタル信号値は、期間Td2に相当するデジタルカウント値分だけオフセットしている。従って、DFE160などの後段のデジタル信号処理回路では、列メモリ140に保持されたA+B信号のデジタル信号値に対して、期間Td2に相当するデジタル信号値を減算する必要がある。
このようにして、第4の実施形態では、画素111からN信号と、A信号と、A+B信号とを順次AD変換して読み出す。そして、第3の実施形態の説明でも述べた様に、焦点検出用の信号を得るときは、後段の回路(例えば、DFE160)で、A信号とN信号の差分信号、およびA+B信号とA信号との差分信号を、それぞれ演算する。これにより、画素のリセットノイズをキャンセルした、A信号とB信号が得られる。また画像用の信号を得るときは、A+B信号とN信号の差分信号を演算して、画素のリセットノイズをキャンセルしたA+B信号を得る。
上記のように、第4の実施形態の構成によれば、A信号とA+B信号のAD変換を同一のカウンタ動作の中で連続的に行い、第3の実施形態と同様にAD変換処理時間を短縮することができる。さらに、第4の実施形態では、信号パルスPTXBがHighに変化することに応じて2種類のランプ信号を切り替えることによって、比較部出力CoをLowに変化させることができる。このように構成することで、例えば図11のような、A信号とA+B信号のレベル差が小さい(あるいは差が0である)条件下でも、A+B信号のAD変換を連続処理し易くなる。但し、第4の実施形態において、AD変換処理時間の短縮効果は、第3の実施形態に対して期間Td2の時間分だけ減少する。
また、この第4の実施形態で説明したような、ランプ生成部180が2種類のランプ信号を生成して、ランプ選択部801がこれら2種類のランプ信号を選択して出力する構成を、第1または第2の実施形態に適用してもよい。そのように構成することで、N信号とS信号のレベル差が0または極めて小さい条件下でも、S信号のAD変換をより確実に処理することが可能となる。
最後に、図12を参照して、前述した各実施形態の撮像素子100を備えた撮像装置1110の構成について説明する。図12は、上記の各実施形態の撮像素子を備えた撮像装置全体の構成を示すシステムブロック図である。
光学系1111は、フォーカスレンズを含み、更にはズームレンズ、絞りなどを備えて構成されている。撮像素子100は、光学系1111で結像された被写体像を光電変換し、さらにそのアナログ信号をデジタル信号に変換して出力する。画像処理部1112は、撮像素子100からのデジタル信号出力を受けて、欠陥画素の補正、ノイズリダクション、色変換、ホワイトバランス補正、ガンマ補正等の画像処理、解像度変換処理、画像圧縮処理などを行う。記憶部1113は、画像処理部1112の演算処理用メモリであり、連続撮影等においてはバッファメモリとしても使用される。全体制御・演算部1114は、周知のCPUなどを内蔵し、撮像装置1110全体を統括的に制御する。また、全体制御・演算部1114は、画像処理部1112で処理された後の画像信号を記録部1117や表示部1116に出力する。
操作部1115は、ボタン、スイッチ、電子ダイヤルなどの操作部材からの入力を電気的に受け付ける部分である。表示部1116は、全体制御・演算部1114から受けた画像信号を表示する。記録部1117は、メモリカードやハードディスクなどの記録媒体である。光学系駆動部1118は、光学系1111のフォーカスレンズ位置や、絞りを制御する。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100:撮像素子、110:画素部、111:画素、112:水平制御線、113:列信号線、114:垂直制御線、120:垂直走査部、130:AD変換部、131:信号パルス生成部、132:比較部、133:カウンタ、140:列メモリ、141:メモリ選択部、142:N信号メモリ、143:S信号メモリ、180:ランプ生成部、201:PD、202:第2の転送スイッチ、203:第2の電荷保持部、204:第1の転送スイッチ、205:第1の電荷保持部、206:リセットスイッチ、207:信号出力部、208:選択スイッチ、209:定電流源
Claims (16)
- 光を受光して電荷を生成する少なくとも1つの光電変換部と、該光電変換部の電荷を保持する第1の電荷保持部と、前記光電変換部の電荷を前記第1の電荷保持部へ転送する第1の転送スイッチと、前記第1の電荷保持部に保持された電荷に基づく画素信号を出力する信号出力部とを含む画素が、行列状に複数配置された画素部と、
時間に対して一定の比率で電圧が変化するランプ信号を生成するランプ生成部と、
前記画素部の各列に設けられ、前記画素信号をAD変換する複数のAD変換部と、を備え、
前記AD変換部は、1つの前記画素から順次出力される複数種類の前記画素信号と前記ランプ信号とを順次比較することにより前記画素信号をAD変換するとともに、前記画素信号と前記ランプ信号とを比較した結果に基づいて前記第1の転送スイッチのオンとオフを制御する制御信号を生成することを特徴とする撮像素子。 - 前記AD変換部は、前記画素信号のレベルと前記ランプ信号のレベルとを比較し、その大小関係が変化したタイミングに基づいて前記制御信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
- 前記AD変換部は、前記1つの画素から出力される前記複数種類の画素信号のうちの第1の種類の画素信号のAD変換において、前記第1の種類の画素信号のレベルと前記ランプ信号のレベルの大小関係が変化したタイミングに基づいて前記制御信号を生成し、該制御信号により前記第1の転送スイッチをオンにした後に、前記第1の種類の信号に続いて前記1つの画素から出力される第2の種類の画素信号をAD変換することを特徴とする請求項2に記載の撮像素子。
- 前記第1の種類の画素信号は、前記第1の電荷保持部のリセットノイズに基づく画素信号であり、前記第2の種類の画素信号は、前記リセットノイズと前記光電変換部の電荷とを重畳した電荷に基づく画素信号であることを特徴とする請求項3に記載の撮像素子。
- 前記AD変換部は、前記第1の電荷保持部のリセットノイズに基づく画素信号をAD変換した後に、該リセットノイズに基づく画素信号のAD変換値をリセットし、続けて前記リセットノイズと前記光電変換部の電荷とを重畳した電荷に基づく画素信号をAD変換することを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
- 前記画素は、前記少なくとも1つの光電変換部として第1の光電変換部を有し、さらに前記第1の光電変換部の電荷を保持する第2の電荷保持部と、前記第1の光電変換部の電荷を前記第2の電荷保持部へ転送する第2の転送スイッチと、前記第2の電荷保持部の電荷を前記第1の電荷保持部へ転送する前記第1の転送スイッチとを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像素子。
- 前記第2の転送スイッチを行ごとに順にオンする垂直走査部をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の撮像素子。
- 前記画素は、前記少なくとも1つの光電変換部として、第1の光電変換部と、第2の光電変換部とを有し、さらに前記第1の光電変換部の電荷を保持する第2の電荷保持部と、前記第1の光電変換部の電荷を前記第2の電荷保持部へ転送する第2の転送スイッチと、前記第2の電荷保持部の電荷を前記第1の電荷保持部へ転送する前記第1の転送スイッチと、前記第2の光電変換部の電荷を前記第1の電荷保持部へ転送する第3の転送スイッチと、を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
- 前記AD変換部は、前記画素信号のレベルと前記ランプ信号のレベルとを比較し、その大小関係が変化したタイミングに基づいて前記制御信号を生成することを特徴とする請求項8に記載の撮像素子。
- 前記第3の転送スイッチを行ごとに順にオンする垂直走査部をさらに備え、前記AD変換部は、前記第3の転送スイッチがオンされて前記第2の光電変換部から前記第1の電荷保持部に転送された電荷に基づく画素信号をAD変換する際に、前記画素信号のレベルと前記ランプ信号のレベルの大小関係が変化したタイミングに基づいて、前記第1の転送スイッチをオンにする前記制御信号を生成することを特徴とする請求項9に記載の撮像素子。
- 前記AD変換部は、前記1つの画素から出力される前記複数種類の画素信号のうちの第1の種類の画素信号のAD変換において、前記第1の種類の画素信号のレベルと前記ランプ信号のレベルの大小関係が変化したタイミングに基づいて前記制御信号を生成し、該制御信号により前記第1の転送スイッチをオンにした後に、前記第1の種類の信号に続いて前記1つの画素から出力される第2の種類の画素信号をAD変換することを特徴とする請求項9または10に記載の撮像素子。
- 前記第1の種類の画素信号は、前記少なくとも1つの光電変換部の電荷に基づく画素信号であり、前記第2の種類の画素信号は、前記第1の種類の画素信号よりも多くの光電変換部の電荷に基づく画素信号であることを特徴とする請求項11に記載の撮像素子。
- 前記第1の種類の画素信号は、前記少なくとも1つの光電変換部の電荷に基づく画素信号であり、前記第2の種類の画素信号は、前記1つの画素に含まれる全ての光電変換部の電荷を混合した電荷に基づく画素信号であることを特徴とする請求項12に記載の撮像素子。
- 前記ランプ生成部は、第1のランプ信号と、該第1のランプ信号よりも時間的に遅れた第2のランプ信号を生成し、前記AD変換部は、前記第1の種類の画素信号を前記第1のランプ信号を用いてAD変換し、前記第2の種類の画素信号を前記第2のランプ信号を用いてAD変換することを特徴とする請求項12または13に記載の撮像素子。
- 前記第1のランプ信号と前記第2のランプ信号の時間的な差に基づくAD変換値の差を補正する補正手段をさらに備えることを特徴とする請求項14に記載の撮像素子。
- 光を受光して電荷を生成する少なくとも1つの光電変換部と、該光電変換部の電荷を保持する第1の電荷保持部と、前記光電変換部の電荷を前記第1の電荷保持部へ転送する第1の転送スイッチと、前記第1の電荷保持部に保持された電荷に基づく画素信号を出力する信号出力部とを含む画素が、行列状に複数配置された画素部を備える撮像素子を制御する方法であって、
時間に対して一定の比率で電圧が変化するランプ信号を生成するランプ生成工程と、
前記画素部の各列に設けられ、前記画素信号をAD変換する複数のAD変換工程と、を有し、
前記AD変換工程では、1つの前記画素から順次出力される複数種類の前記画素信号と前記ランプ信号とを順次比較することにより前記画素信号をAD変換するとともに、前記画素信号と前記ランプ信号とを比較した結果に基づいて前記第1の転送スイッチのオンとオフを制御する制御信号を生成することを特徴とする撮像素子の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017154723A JP2019033442A (ja) | 2017-08-09 | 2017-08-09 | 撮像素子及びその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017154723A JP2019033442A (ja) | 2017-08-09 | 2017-08-09 | 撮像素子及びその制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019033442A true JP2019033442A (ja) | 2019-02-28 |
Family
ID=65524477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017154723A Pending JP2019033442A (ja) | 2017-08-09 | 2017-08-09 | 撮像素子及びその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019033442A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7317551B2 (ja) | 2019-04-05 | 2023-07-31 | キヤノン株式会社 | 撮像素子および撮像装置 |
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2017
- 2017-08-09 JP JP2017154723A patent/JP2019033442A/ja active Pending
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