JP2019033425A - 通信品質判定システム - Google Patents
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Abstract
【課題】高負荷の処理を要することなく的確に通信ネットワークの品質を判定すること。【解決手段】 通信品質判定システム1は、パケットデータの通信品質に関する履歴情報であって、通信状態に関する状態パラメータと通信品質に関する通信品質パラメータとを含む情報を蓄積する情報格納部101と、パケットデータに関するモニタ情報であって、状態パラメータと通信品質パラメータとを含む情報を取得する情報取得部102と、情報格納部101に蓄積された履歴情報の中からモニタ情報に含まれる状態パラメータに類似する状態情報を含む情報を抽出し、抽出した履歴情報に含まれる通信品質パラメータとモニタ情報に含まれる通信品質パラメータとを比較することにより、通信ネットワークNWの品質を判定する品質判定部104と、品質の判定結果を出力する出力部105とを備える。【選択図】 図2
Description
本発明は、パケット通信に関する通信品質を判定する通信品質判定システムに関する。
従来から、通信ネットワーク障害を早期に発見するために通信ネットワークの品質の異常を自動検出するシステムが用いられている。例えば、通信ネットワークを流れるパケットからパケット損失量に関する値等のパラメータを抽出し、そのパラメータと予め設定された数値条件とを定められた順序で比較することにより、障害の有無及び障害の種類を分類するネットワーク障害検出システムが知られている(下記特許文献1参照)。
しかしながら、上記の特許文献1に記載のネットワーク障害検出システムにおいては、パケットから過去に抽出したパラメータを蓄積し、蓄積した過去のパラメータを対象にしたデータマイニング手法等を用いて分類規則を予め設定し、設定した分類規則を用いて障害の分類処理が行われている。そのため、障害の検出のための処理が高負荷となる可能性がある。また、検出対象のパケットデータの通信状態に応じて的確に通信ネットワークの品質を判定することが難しい傾向にあった。
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、高負荷の処理を要することなく的確に通信ネットワークの品質を判定することが可能な通信品質判定システムを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明の一側面にかかる通信品質判定システムは、通信ネットワーク上で過去に伝送されたパケットデータの通信品質に関する通信品質履歴情報であって、パケットデータの伝送時の通信状態に関する状態情報とパケットデータの伝送時の通信品質に関する通信品質情報とを含む情報を、通信ネットワークから収集及び蓄積する通信品質情報格納部と、通信ネットワーク上で伝送されているパケットデータに関する通信品質モニタ情報であって、状態情報と通信品質情報とを含む情報を取得する通信品質情報取得部と、通信品質情報格納部に蓄積された通信品質履歴情報の中から、通信品質モニタ情報に含まれる状態情報に類似する状態情報を含む通信品質履歴情報を抽出し、抽出した通信品質履歴情報に含まれる通信品質情報と、通信品質モニタ情報に含まれる通信品質情報とを比較することにより、通信ネットワークの品質を判定するネットワーク品質判定部と、通信ネットワークの品質の判定の結果を出力する出力部と、を備える。
上記一側面によれば、過去に伝送されたパケットデータを対象に、伝送時の通信状態に関する状態情報と伝送時の通信品質に関する通信品質情報とを含む通信品質履歴情報が収集および蓄積され、伝送されているパケットデータを対象に、状態情報と通信品質情報とを含む通信品質モニタ情報が取得される。そして、蓄積された通信品質履歴情報の中から、通信品質モニタ情報の状態情報と類似する状態情報を含むものが抽出され、抽出された通信品質履歴情報に含まれる通信品質情報と通信品質モニタ情報の通信品質情報とが比較されることで通信ネットワークの品質が判定される。これにより、類似する通信状態を含む履歴情報を用いて判定することで低負荷の処理によって通信ネットワークの品質の判定が可能となる。それに加え、判定時のパケットデータの通信状態に対応して的確に通信ネットワークの品質を判定することができる。
本発明によれば、高負荷の処理を要することなく的確に通信ネットワークの品質を判定することができる。
添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の好適な一実施形態にかかる通信品質判定システム1の構成を示すブロック図である。図1に示す通信品質判定システム1は、通信ネットワークNWにおけるパケット通信の品質を判定するコンピュータ群(コンピュータシステム)である。判定対象の通信ネットワークNWは、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、等をはじめとする通信規格に準拠した移動体通信システムを含むものであり、スマートフォン、タブレット端末等を含む通信端末20、通信端末20との間の無線リンクを形成する基地局装置21、パケット交換機であるノード装置22、及び通信端末20の通信先であるサーバ装置23を含み、通信端末20とサーバ装置23との間でのパケットデータの伝送を実現する。図1においては、通信ネットワークNW内に、通信端末20、基地局装置21、ノード装置22、及びサーバ装置23が1つずつ図示されているが、実際の通信ネットワークNW内にはいずれか又は全てが複数備えられている。
通信品質判定システム1は、上記構成の通信ネットワークNWの品質を判定するための装置群であり、モニタ装置10、情報蓄積装置11、及び品質判定装置12を含んで構成されている。なお、通信品質判定システム1は、複数の物理的な装置によって構成される場合には限定されず、単一の物理的装置によって構成されていてもよい。また、複数の装置によって構成される場合には、それらの装置が通信ネットワークを介して接続されることによって互いに離れて設置されていてもよい。さらに、モニタ装置10、情報蓄積装置11、及び品質判定装置12のそれぞれは、単一に装置によって構成される場合に限定されず、複数の装置によって構成されてもよい。
通信品質判定システム1を構成するモニタ装置10は、通信ネットワークNW上で伝送されるパケットデータの通信品質に関するモニタ情報(通信品質モニタ情報)を取得する情報処理装置(通信品質情報取得部)である。詳細には、モニタ装置10は、通信端末20とサーバ装置23との間の通信ネットワークNW上で伝送されるパケットデータを直接モニタすることによって通信品質に関するデータを取得し、取得したデータを反映したモニタ情報を生成する。また、モニタ装置10は、通信端末20、基地局装置21、ノード装置22、あるいはサーバ装置23においてパケットデータがモニタされることによって生成された通信品質に関するデータを取得し、それらのデータを反映したモニタ情報を生成する。このとき、モニタ装置10は、異なる装置で生成された複数のデータを合成して1つのモニタ情報として取得してもよいし、異なる装置で生成された複数のデータを別々のモニタ情報として取得してもよい。複数のデータを合成する際には、同一の通信セッション上のパケットデータに関するデータ、伝送されている時刻が近いパケットデータに関するデータ、あるいは、同一の経路を伝送されているパケットデータに関するデータを合成することができる。モニタ装置10は、取得したモニタ情報をその都度品質判定装置12に引き渡す。
品質判定装置12は、モニタ装置10によって現在取得されているモニタ情報を用いて、通信ネットワークNWのパケットデータ伝送に関する通信品質を判定する情報処理装置である。この品質判定装置12の機能の詳細は後述する。
情報蓄積装置11は、モニタ装置10によって過去に取得されたモニタ情報のうちで品質判定装置12によって選別されたモニタ情報を、履歴情報(通信品質履歴情報)として収集および蓄積するデータベース装置である。この情報蓄積装置11は、履歴情報を記憶するデータ記憶手段として情報格納部(通信品質情報格納部)101を備える。
次に、図2および図3を参照して品質判定装置12の機能構成について説明する。図2は、図1の品質判定装置12の機能構成を示すブロック図である。図3は、品質判定装置12によって取得あるいは参照されるモニタ情報及び履歴情報のデータ構成を示す図である。図2に示すように、品質判定装置12は、機能的な構成要素として、情報取得部(通信品質情報取得部)102、情報抽出部(ネットワーク品質判定部)103、品質判定部(ネットワーク品質判定部)104、及び出力部105を含んで構成されている。以下、各構成要素について説明する。
情報取得部102は、モニタ装置10によって現在取得されているモニタ情報を取得する。取得するモニタ情報には、伝送されているパケットデータの通信状態に関する状態パラメータ(状態情報)と、伝送されているパケットデータの通信品質に関する通信品質パラメータとを含む。パケットデータの通信状態とは、通信の処理時間、遅延時間、応答時間等の通信時間に関するもの、通信時間帯、通信経路、同時接続数等の通信条件に関するもの等を含む。パケットデータの通信品質とは、通信速度、通信の確度、出力の応答時間等に関するものを含む。情報取得部102は、取得したモニタ情報を情報抽出部103に引き渡す。
図3における(b)部には、情報取得部102によって取得されるモニタ情報のデータ構成の一例を示している。モニタ情報においては、例えば、モニタ装置10によってモニタされた時刻を示す時刻情報“2017/1/23 5:22:16”と、状態パラメータであるRTT(Round Trip Time)“243ms”、及び同時接続数“12”と、通信品質パラメータであるスループット(通信速度)“256bps”、及びパケットロス率(通信確度)“62%”とが互いに関連付けられている。モニタ情報には、その他、状態パラメータとしてパケットデータの通信経路を示すユニット名(装置名)等の文字列情報が含まれていてもよい。
情報抽出部103は、情報取得部102によって取得されているモニタ情報に含まれる状態パラメータを基に、情報格納部101に格納されている過去に取得されたモニタ情報の履歴である履歴情報の中から、その状態パラメータに類似する状態パラメータを含む履歴情報を抽出する。この情報抽出部103は、抽出した履歴情報を品質判定部104に出力する。
図3における(a)部には、情報格納部101に蓄積されている履歴情報のデータ構成の一例を示している。履歴情報はモニタ情報がそのまま蓄積されたものであるので、そのデータ構成はモニタ情報と同様である。この履歴情報においては、例えば、モニタ装置10によって過去にモニタされた時刻を示す時刻情報“2017/1/15 5:22:16”と、状態パラメータであるRTT“243ms”、及び同時接続数“11”と、通信品質パラメータであるスループット“234bps”、及びパケットロス率“32%”とが互いに関連付けられている。履歴情報には、その他、状態パラメータとしてパケットデータの通信経路を示すユニット名等の文字列情報が含まれていてもよい。
具体的には、情報抽出部103は、状態パラメータが文字列情報である場合は、モニタ情報の状態パラメータと最も類似する文字列の状態パラメータを有する履歴情報を抽出する。より具体的には、モニタ情報の状態パラメータがユニット名“千葉XXXGW”の場合には、ユニット名が同一の履歴情報が抽出される。また、情報抽出部103は、状態パラメータが数値情報である場合は、モニタ情報の状態パラメータと履歴情報の状態パラメータとの差分を基に、履歴情報を抽出する。例えば、モニタ情報の状態パラメータを現在の数値とし、履歴情報の状態パラメータを過去の数値とした場合に、過去の数値と現在の数値との差分を現在の数値で除した値の絶対値が最小のものを抽出する。状態パラメータの数値が複数存在する場合には、各々の状態パラメータに関して、過去の数値と現在の数値との差分を現在の数値で除した値を算出し、それらの値の二乗和が最小のものを抽出する。図3の(a)部および(b)部に示したデータ例においては、モニタ情報の状態パラメータであるRTT“243ms”および同時接続数“12”との差分に基づく値が最小の履歴情報として、RTT“243ms”および同時接続数“11”を含む1行目のデータが抽出される。
品質判定部104は、情報抽出部103によって抽出された履歴情報に含まれる通信品質パラメータと、情報取得部102によって取得されたモニタ情報に含まれる通信品質パラメータとを比較することにより、通信ネットワークNW上におけるパケットデータ伝送時の通信品質を判定する。すなわち、品質判定部104は、履歴情報に含まれる通信品質パラメータの数値とモニタ情報に含まれる通信品質パラメータの数値との差分に基づく値を算出し、算出した値と予め設定された閾値とを比較することにより、通信品質を判定する。より具体的には、モニタ情報の通信品質パラメータを現在の数値とし、履歴情報の通信品質パラメータを過去の数値とした場合に、過去の数値と現在の数値との差分の絶対値を現在の数値で除した値(百分率)が、予め設定された閾値(例えば、30%)以下であれば、パラメータの変動が設定した範囲内であるので、通信品質が“正常”であると判定され、予め設定された閾値を超えていれば、パラメータの変動が設定した範囲を超えているので、通信品質が“異常”であると判定される。通信品質パラメータの数値を複数用いて判定する場合には、各々の通信品質パラメータに関して上記の判定を行い、いずれかの通信品質パラメータの変動範囲が閾値を超えている場合に、通信品質が“異常”と判定される。図3の(a)部および(b)部に示したデータ例においては、履歴情報の通信品質パラメータであるスループット“234bps”およびパケットロス率“32%”と、モニタ情報の通信品質パラメータであるスループット“256bps”およびパケットロス率“62%”とを用いて、次のように、2つの値(百分率)が計算される。
スループット:(256-234)/256=0.7%
パケットロス率:(62-32)/62=0.49=48%
この場合は、パケットロス率に関する値が閾値の30%を超えているので通信品質が“異常”であると判定される。
スループット:(256-234)/256=0.7%
パケットロス率:(62-32)/62=0.49=48%
この場合は、パケットロス率に関する値が閾値の30%を超えているので通信品質が“異常”であると判定される。
また、品質判定部104は、通信品質が“正常”であると判定した際には、その際に履歴情報と比較対象とされたモニタ情報を、履歴情報として情報蓄積装置11の情報格納部101に追加して格納する。このようにすれば、通信品質が正常の時のモニタ情報を履歴情報として蓄積することができ、将来それを用いて通信品質を判定することで判定の精度を高めることができる。さらに、品質判定部104は、通信品質の判定結果を出力部105に通知する。
出力部105は、品質判定部104による通信品質の判定結果を、外部において知得可能なように出力する。例えば、ディスプレイ、表示ランプ等の表示装置に判定結果を表示するように制御してもよいし、品質判定装置12の内部メモリ等に判定結果を記憶しておいて外部から判定結果を参照可能にしてもよいし、判定結果を外部装置に送信するようにしてもよい。
次に、上述した構成の品質判定装置12の通信品質の判定処理について説明する。図4は、品質判定装置12による通信品質の判定処理の動作手順を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、通信品質の判定処理が所定のタイミング(定期的なタイミング、外部から指示入力がされたタイミング等)で開始されると、情報取得部102によって、モニタ装置10から現在取得されているモニタ情報が取得される(ステップS101)。次に、情報抽出部103により、取得されたモニタ情報の状態パラメータに最も類似する状態パラメータを含む履歴情報が、情報格納部101に格納されている履歴情報の中から抽出される(ステップS102)。
その後、品質判定部104によって、抽出された履歴情報の通信品質パラメータと、モニタ情報の通信品質パラメータとが比較される(ステップS103)。比較の結果、通信品質パラメータの差分に基づく値が所定の閾値の範囲内である場合には(ステップS104;YES)、通信ネットワークNW上のパケットデータ伝送に関する通信品質が“正常”であると判定され、判定に用いたモニタ情報が履歴情報として追加されて情報格納部101に格納される(ステップS107)。
一方で、パラメータの差分に基づく値が所定の閾値の範囲を超えている場合には(ステップS104;NO)、通信ネットワークNW上のパケットデータ伝送に関する通信品質が“異常”であると判定され(ステップS105)、その判定結果が出力部105によって出力される(ステップS106)。
つぎに、本実施形態の通信品質判定システム1の作用効果について説明する。この通信品質判定システム1においては、過去に伝送されたパケットデータを対象に、伝送時の通信状態に関する状態パラメータと伝送時の通信品質に関する通信品質パラメータとを含む履歴情報が収集および蓄積され、現在伝送されているパケットデータを対象に、状態パラメータと通信品質パラメータとを含むモニタ情報が取得される。そして、蓄積された履歴情報の中から、モニタ情報の状態パラメータと類似する状態パラメータを含むものが抽出され、抽出された履歴情報に含まれる通信品質パラメータとモニタ情報の通信品質パラメータとが比較されることで通信ネットワークの品質が判定される。これにより、類似する通信状態を含む履歴情報を用いて判定することで低負荷の処理によって通信ネットワークの品質の判定が可能となる。例えば、履歴情報を用いたデータマイニングの手法では比較的負荷の重い処理となり演算時間が長くなる傾向にあるが、履歴情報を比較処理によって抽出し、抽出した情報を用いて判定することで、処理負荷を軽くして演算時間も短くすることができる。
それに加え、本実施形態では、通信品質判定時のパケットデータの通信状態に対応して的確に通信ネットワークの品質を判定することができる。この効果について、図を参照して具体的に説明する。図5には、モニタ情報に含まれる通信品質パラメータの時間的変化の一例を示している。図5の(a)部のグラフに示すように、通信品質パラメータの値が予め設定された閾値を下回った場合に通信品質の劣化を判定することも考えられる。しかし、この場合では、パケットデータの通信状態(例えば、パケット通信の通信時間、あるいは、パケットデータの通信条件等)が変化した場合に的確に通信品質を評価することが困難である。これに対して、本実施形態では、図5の(b)部のグラフに示すように、時刻t1,t2における通信品質を判定する際に、状態パラメータが最も類似するそれぞれの時刻tp1,tp2において取得された通信品質パラメータを抽出し、抽出した通信品質パラメータと現在の通信品質パラメータとの差分を基に通信品質を判定している。このようにすることで、現在のパケットデータの通信状態に対応して的確に通信ネットワークの品質を判定することができる。
また、上記実施形態では、品質判定部104により、通信ネットワークNWが正常であると判定された際に比較対象とされたモニタ情報が、履歴情報として情報格納部101に格納されている。これにより、通信ネットワークが正常であると判定された際に用いられたモニタ情報が履歴情報として蓄積されるので、通信ネットワークNWの品質を判定する際に比較処理を簡易な処理とすることができる。その結果、より低負荷の処理によって通信ネットワークNWの品質を判定することができる。
また、品質判定部104は、状態情報パラメータの文字列の類似性を基に履歴情報を抽出している。また、品質判定部104は、状態パラメータの数値の差分を基に履歴情報を抽出している。このようにすることで、状態パラメータの類似する履歴情報を適切に抽出することができる。その結果、より的確に通信ネットワークNWの品質を判定することができる。
また、品質判定部104は、抽出した履歴情報に含まれる通信品質パラメータの数値とモニタ情報に含まれる通信品質パラメータとの数値との差分に基づく値と、閾値とを比較することにより、通信ネットワークNWの品質を判定している。こうすれば、通信品質パラメータの数値が近いか否かで通信品質を判定することで、通信品質の判定の精度を向上させることができる。
また、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施の形態における通信品質判定システム1を構成する各ノードなどは、本実施形態の通信品質判定システム1の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図6は、本実施形態に係る通信品質判定システム1を構成するモニタ装置10、情報蓄積装置11、及び品質判定装置12のハードウェア構成の一例を示す図である。上述のモニタ装置10、情報蓄積装置11、及び品質判定装置12は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、本明細書における説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。モニタ装置10、情報蓄積装置11、及び品質判定装置12のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
モニタ装置10、情報蓄積装置11、及び品質判定装置12における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、情報取得部102、情報抽出部103、品質判定部104、及び出力部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、品質判定装置12の情報取得部102は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る通信品質の判定処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。例えば、情報格納部101などは、ストレージ1003で実現されてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイスであり、出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイスである。入力装置1005及び出力装置1006は、両者が一体となったタッチパネルディスプレイで実現されてもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、モニタ装置10、情報蓄積装置11、及び品質判定装置12は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
例えば、上述した構成の品質判定装置12の情報抽出部103による抽出処理では、2以上の履歴情報が抽出されてもよい。例えば、図7の(b)部に示すようなモニタ情報を対象にして、図7の(a)部に示すような履歴情報の中から履歴情報を抽出する場合を想定する。図7の(a)に示す履歴情報の例においては、同一の状態パラメータであるRTT“243ms”および同時接続数“11”を有する履歴情報が2つ存在している。このとき、情報抽出部103は、モニタ情報の状態パラメータに最も類似するパラメータがRTT“243ms”および同時接続数“11”であると判断される場合には、1行目と2行目のデータを含む複数の履歴情報を抽出してもよい。この場合、品質判定部104は、抽出した複数の履歴情報に含まれる全ての通信品質パラメータを対象にして、モニタ情報の通信品質パラメータとの比較を行い、その比較結果を基に通信品質を判定する。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
「含む(include)」、「含んでいる(comprising)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。
本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。
1…通信品質判定システム、10…モニタ装置(通信品質情報格納部、通信品質情報取得部)、11…情報蓄積装置、12…品質判定装置、101…情報格納部(通信品質情報格納部)、102…情報取得部(通信品質情報取得部)、103…情報抽出部(ネットワーク品質判定部)、104…品質判定部(ネットワーク品質判定部)、105…出力部、NW…通信ネットワーク。
Claims (5)
- 通信ネットワーク上で過去に伝送されたパケットデータの通信品質に関する通信品質履歴情報であって、前記パケットデータの伝送時の通信状態に関する状態情報と前記パケットデータの伝送時の通信品質に関する通信品質情報とを含む情報を、通信ネットワークから収集及び蓄積する通信品質情報格納部と、
前記通信ネットワーク上で伝送されているパケットデータに関する通信品質モニタ情報であって、前記状態情報と前記通信品質情報とを含む情報を取得する通信品質情報取得部と、
前記通信品質情報格納部に蓄積された通信品質履歴情報の中から、前記通信品質モニタ情報に含まれる前記状態情報に類似する前記状態情報を含む通信品質履歴情報を抽出し、抽出した前記通信品質履歴情報に含まれる前記通信品質情報と、前記通信品質モニタ情報に含まれる前記通信品質情報とを比較することにより、前記通信ネットワークの品質を判定するネットワーク品質判定部と、
前記通信ネットワークの品質の判定の結果を出力する出力部と、
を備える通信品質判定システム。 - 前記ネットワーク品質判定部は、前記通信ネットワークの正常あるいは異常を判定し、前記通信ネットワークが正常であると判定された際に比較対象とされた前記通信品質モニタ情報を、前記通信品質履歴情報として前記通信品質情報格納部に格納する、
請求項1記載の通信品質判定システム。 - 前記ネットワーク品質判定部は、前記通信品質履歴情報の中から、前記通信品質モニタ情報に含まれる前記状態情報の文字列と類似する文字列を有する前記状態情報を含む通信品質履歴情報を抽出する、
請求項1又は2記載の通信品質判定システム。 - 前記ネットワーク品質判定部は、前記通信品質モニタ情報に含まれる前記状態情報の数値と前記通信品質履歴情報に含まれる前記状態情報の数値との差分を基に、前記通信品質履歴情報を抽出する、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信品質判定システム。 - 前記ネットワーク品質判定部は、抽出した前記通信品質履歴情報に含まれる前記通信品質情報の数値と前記通信品質モニタ情報に含まれる前記通信品質情報との数値との差分に基づく値と、閾値とを比較することにより、前記通信ネットワークの品質を判定する、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の通信品質判定システム。
Priority Applications (1)
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JP2017154228A JP2019033425A (ja) | 2017-08-09 | 2017-08-09 | 通信品質判定システム |
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JP (1) | JP2019033425A (ja) |
-
2017
- 2017-08-09 JP JP2017154228A patent/JP2019033425A/ja active Pending
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