JP2019032862A - 精神科医療補助システム、サーバー、方法、及び、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】精神科医療の専門医でない医師であってもうつ病の診断等を可能にする精神科医療補助サーバー等を提供する。【解決手段】このサーバーは、クライアント端末から入力される質問の要求に応じて複数の質問事項をクライアント端末に表示させる質問検索部と、それらの質問事項に対する複数の回答を表す回答データに基づいて、被検者がうつ病に該当する可能性、及び、被検者がうつ病に該当する場合にはうつ病の重症度を判定すると共に、他の精神疾患の可能性を判定して判定結果をクライアント端末に表示させ、被検者が軽症のうつ病に該当し、かつ、他の精神疾患が無いと判定した場合に、治療法データベースから病状特定データに関連付けられた治療法データを読み出すことにより、被検者の病状に応じて被検者に処方すべき治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法をクライアント端末に表示させる疾患判定部とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、医師が行う精神科医療を補助するための精神科医療補助システムに関し、特に、精神科医療を専門としない医師が精神科医療を行う際に診断及び/又は治療を補助するための精神科医療補助システムに関する。さらに、本発明は、そのような精神科医療補助システムにおいて用いられる精神科医療補助サーバー、精神科医療補助方法、及び、精神科医療補助プログラムに関する。
現代のストレス社会において年々増加するうつ病を中心とする精神疾患は、5大疾病の1つとされており、膨大な人的、経済的、国家的損失を生み出している。このような状況に対処するために、全ての医師が総力を挙げて、うつ病を中心とする精神疾患に立ち向かうことが、今や国家的責務となっている。以下に、精神科医療の現状について説明する。
初診で精神科や心療内科を直接受診するうつ病の患者は、うつ病患者全体の2割程度に過ぎず、うつ病患者全体の8割は、精神科医療を専門としない医師を受診することが、調査の結果から分かっている。しかしながら、精神科医療を専門としない医師にとって、問診だけでうつ病及びその他の精神疾患を鑑別診断することは非常に困難であり、診断ミスや医療過誤を生じる可能性が十分に予見される。
また、精神科医療の専門医でない医師(非専門医)にとって、うつ病の重症度の判定を問診だけの診察で行うことは、なおさら困難を伴う。さらに、そのことにより、重症患者を誤診し、患者の自死を招く事例も多く、この問題は、患者及び医師の双方にとって絶対に避けなければならない問題である。
加えて、軽症のうつ病と診断された患者を非専門医が治療できれば、専門医受診よりも医療費削減効果が十分に期待できる。その効果は、年間3,000億円以上と概算できる。さらに、精神科医療を補助するために有効なシステムを実現できれば、そのシステムを使用することにより、患者と医師との間の信頼性の増加や、医師間におけるコミュニケーション不足の解消や、医療技術の向上が期待できる。
関連する技術として、特許文献1には、客観的に、かつ、簡便に、精神疾患の有無を診断することが可能な精神疾患診断装置及びプログラムが開示されている。この精神疾患診断装置は、被診断者の心電を測定する心電測定手段と、被診断者に対する負荷試験を指示する指示手段と、心電測定手段により測定された心電データに基づいて、心電図R−R間隔(心電波形のR波の頂点の間隔)変動係数を算出するCVRR算出手段と、CVRR算出手段により算出された負荷試験後の心電図R−R間隔変動係数の値が、負荷試験前の心電図R−R間隔変動係数の値よりも小さい場合に、精神疾患の可能性があると判定する判定手段と、判定手段における判定結果を表示する表示手段とを備えている。
特許文献1によれば、測定された被診断者の心電データに基づいて算出された負荷試験前後の心電図R−R間隔変動係数の値の大小の比較から精神疾患の有無を判定するので、客観的に、かつ、簡便に、精神疾患の有無を診断することができる。しかしながら、心電図R−R間隔変動係数の値の変化と精神疾患の有無との相関が十分に高くなければ、判定結果の信頼性が疑わしいものとなってしまう。また、問診が行われないので、精神疾患の有無を判定しても、診断結果を実際の治療に役立てることは困難である。
そこで、上記の点に鑑み、本発明の第1の目的は、精神科医療の専門医でない医師(非専門医)であってもうつ病を診断することを可能にする精神科医療補助システムを提供することである。また、本発明の第2の目的は、被検者が軽症のうつ病に該当し、他の精神疾患の可能性が低いと診断された場合に、非専門医であっても軽症のうつ病を治療することを容易にする精神科医療補助システムを提供することである。さらに、本発明の第3の目的は、そのような精神科医療補助システムにおいて用いられる精神科医療補助サーバー、精神科医療補助方法、及び、精神科医療補助プログラムを提供することである。
以上の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の1つの観点に係る精神科医療補助サーバーは、医師が行う精神科医療を補助するために、ネットワークを介して接続される少なくとも1つのクライアント端末と共に用いられる精神科医療補助サーバーであって、前記ネットワークを介して前記少なくとも1つのクライアント端末と前記精神科医療補助サーバーとの間の接続処理を行うネットワーク接続部と、前記少なくとも1つのクライアント端末から前記ネットワークを介してデータを入力するデータ入力部と、前記ネットワークを介して前記少なくとも1つのクライアント端末にデータを出力するデータ出力部と、被検者に対する複数の質問事項を表す質問データを格納する質問データベースと、クライアント端末から前記データ入力部によって入力される質問の要求に応じて、前記質問データベースから少なくとも一部の質問データを読み出し、前記データ出力部が前記質問データを前記クライアント端末に出力することにより、複数の質問事項を前記クライアント端末の表示部に表示させる質問検索部と、軽症のうつ病の複数の病状から少なくとも1つの病状を選んで得られる全ての組合せについて、前記複数の病状の有無を表す病状特定データと治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法を表す治療法データとを関連付けて格納する治療法データベースと、前記クライアント端末の表示部に表示される複数の質問事項に対する複数の回答を表し、前記クライアント端末から前記データ入力部によって入力される回答データに基づいて、被検者がうつ病に該当する可能性、及び、被検者がうつ病に該当する場合にはうつ病の重症度を判定すると共に、他の精神疾患の可能性を判定し、判定結果を表す判定結果データを生成して、前記データ出力部が前記判定結果データを前記クライアント端末に出力することにより、判定結果を前記クライアント端末の表示部に表示させ、さらに、被検者が軽症のうつ病に該当し、かつ、他の精神疾患が無いと判定した場合に、前記回答データに基づいて、被検者における前記複数の病状の有無を特定する病状特定データを生成し、前記治療法データベースから前記病状特定データに関連付けられた治療法データを読み出して、前記データ出力部が前記治療法データを前記クライアント端末に出力することにより、被検者の病状に応じて被検者に処方すべき治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法を前記クライアント端末の表示部に表示させる疾患判定部とを備える。
本発明の1つの観点に係る精神科医療補助システムは、本発明のいずれかの観点に係る精神科医療補助サーバーと、質問の要求を前記精神科医療補助サーバーに送信することにより、前記精神科医療補助サーバーから質問データを受信して、複数の質問事項を表示部に表示すると共に、前記表示部に表示される複数の質問事項に対する複数の回答を表す回答データを前記精神科医療補助サーバーに送信して、前記精神科医療補助サーバーから受信される判定結果データに基づいて判定結果を前記表示部に表示し、さらに、前記精神科医療補助サーバーから治療法データを受信した場合に、前記治療法データに基づいて軽症のうつ病の治療法を前記表示部に表示する少なくとも1つのクライアント端末とを備える。
本発明の1つの観点に係る精神科医療補助方法は、医師が行う精神科医療を補助するための精神科医療補助方法であって、質問検索部が、クライアント端末からデータ入力部によって入力される質問の要求に応じて、被検者に対する複数の質問事項を表す質問データを格納する質問データベースから少なくとも一部の質問データを読み出し、データ出力部が前記質問データを前記クライアント端末に出力することにより、複数の質問事項を前記クライアント端末の表示部に表示させるステップ(a)と、疾患判定部が、前記クライアント端末の表示部に表示される複数の質問事項に対する複数の回答を表し、前記クライアント端末から前記データ入力部によって入力される回答データに基づいて、被検者がうつ病に該当する可能性、及び、被検者がうつ病に該当する場合にはうつ病の重症度を判定すると共に、他の精神疾患の可能性を判定し、判定結果を表す判定結果データを生成して、前記データ出力部が前記判定結果データを前記クライアント端末に出力することにより、判定結果を前記クライアント端末の表示部に表示させるステップ(b)と、前記疾患判定部が、軽症のうつ病の複数の病状から少なくとも1つの病状を選んで得られる全ての組合せについて、前記複数の病状の有無を表す病状特定データと治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法を表す治療法データとを関連付けて格納する治療法データベースを用いることにより、被検者が軽症のうつ病に該当し、かつ、他の精神疾患が無いと判定した場合に、前記回答データに基づいて、被検者における前記複数の病状の有無を特定する病状特定データを生成し、前記治療法データベースから前記病状特定データに関連付けられた治療法データを読み出して、前記データ出力部が前記治療法データを前記クライアント端末に出力することにより、被検者の病状に応じて被検者に処方すべき治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法を前記クライアント端末の表示部に表示させるステップ(c)とを備える。
本発明の1つの観点に係る精神科医療補助プログラムは、医師が行う精神科医療を補助するための精神科医療補助サーバーにおいて用いられる精神科医療補助プログラムであって、クライアント端末から入力される質問の要求に応じて、被検者に対する複数の質問事項を表す質問データを格納する質問データベースから少なくとも一部の質問データを読み出して前記クライアント端末に出力することにより、複数の質問事項を前記クライアント端末の表示部に表示させる手順(a)と、前記クライアント端末の表示部に表示される複数の質問事項に対する複数の回答を表し、前記クライアント端末から入力される回答データに基づいて、被検者がうつ病に該当する可能性、及び、被検者がうつ病に該当する場合にはうつ病の重症度を判定すると共に、他の精神疾患の可能性を判定し、判定結果を表す判定結果データを生成して前記クライアント端末に出力することにより、判定結果を前記クライアント端末の表示部に表示させる手順(b)と、軽症のうつ病の複数の病状から少なくとも1つの病状を選んで得られる全ての組合せについて、前記複数の病状の有無を表す病状特定データと治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法を表す治療法データとを関連付けて格納する治療法データベースを用いることにより、被検者が軽症のうつ病に該当し、かつ、他の精神疾患が無いと判定した場合に、前記回答データに基づいて、被検者における前記複数の病状の有無を特定する病状特定データを生成し、前記治療法データベースから前記病状特定データに関連付けられた治療法データを読み出して前記クライアント端末に出力することにより、被検者の病状に応じて被検者に処方すべき治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法を前記クライアント端末の表示部に表示させる手順(c)とをCPUに実行させる。
本発明の1つの観点によれば、クライアント端末から入力される質問の要求に応じて、質問データベースに格納されている質問データの内から少なくとも一部の質問データを読み出し、複数の質問事項をクライアント端末の表示部に表示させて、それらの質問事項に対する複数の回答を表す回答データに基づいて、被検者がうつ病に該当する可能性、及び、被検者がうつ病に該当する場合にはうつ病の重症度を判定すると共に、他の精神疾患の可能性を判定するようにしたので、精神科医療の専門医でない医師であってもうつ病を診断することが可能になる。また、被検者が軽症のうつ病に該当し、他の精神疾患が無いと判定した場合に、被検者の病状に応じて被検者に処方すべき治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法をクライアント端末に表示させるようにしたので、非専門医であっても軽症のうつ病を治療することが容易になる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<システムの概要>
図1は、本発明の一実施形態に係る精神科医療補助システムの構成例を示す図である。図1に示すように、この精神科医療補助システムは、例えば、精神科医療の専門医でない内科等の医師(以下においては、単に「医師」という)が診療所や病院等において使用する少なくとも1つのクライアント端末1と、医師が行う精神科医療を補助するためにデータセンター等に設置されたファイアウォール(FW)2及び精神科医療補助サーバー3とを備えている。
<システムの概要>
図1は、本発明の一実施形態に係る精神科医療補助システムの構成例を示す図である。図1に示すように、この精神科医療補助システムは、例えば、精神科医療の専門医でない内科等の医師(以下においては、単に「医師」という)が診療所や病院等において使用する少なくとも1つのクライアント端末1と、医師が行う精神科医療を補助するためにデータセンター等に設置されたファイアウォール(FW)2及び精神科医療補助サーバー3とを備えている。
クライアント端末1としては、インターネットに接続可能なスマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナル・コンピューター等を使用することができる。クライアント端末1は、質問の要求や質問に対する回答等を入力するために用いられる操作部と、操作画面や質問画面や判定結果画面等の画像を表示する表示部とを含んでいる。以下においては、クライアント端末1としてタブレット端末を用いる場合を一例として説明する。
データセンター等においては、不正アクセスを防止するためのファイアウォール2がインターネットに接続され、ファイアウォール2と精神科医療補助サーバー3とが、LAN(ローカルエリア・ネットワーク)を介して互いに接続されている。これにより、必要に応じて、クライアント端末1を、インターネット及びLANを含むネットワークを介して精神科医療補助サーバー3に接続することができる。なお、ファイアウォール2を省略して、クライアント端末1と精神科医療補助サーバー3とが、インターネット等のネットワークを介して通信を行うようにしても良い。
例えば、診療所、病院、企業、又は、学校等において、初診の被検者の受付を行う際に、事務員等のオペレーターが、クライアント端末1を操作して、質問の要求を精神科医療補助サーバー3に送信する。これにより、クライアント端末1が、精神科医療補助サーバー3から質問データを受信して、複数の質問事項を表示部に表示する。
次に、オペレーターが、クライアント端末1の表示部に表示される質問事項を読み取って、被検者に対して口頭で質問を行い、質問に対する被検者の回答をクライアント端末1に入力しても良いし、被検者が、クライアント端末1の表示部に表示される質問事項を見ながら、回答をクライアント端末1に入力しても良い。
あるいは、医師が、初診において被検者に対面する際に、クライアント端末1を操作して、質問の要求を精神科医療補助サーバー3に送信し、クライアント端末1の表示部に表示される質問事項を読み取って、被検者に対して問診を行い、質問に対する被検者の回答をクライアント端末1に入力しても良い。
いずれにしても、クライアント端末1は、表示部に表示される複数の質問事項に対する複数の回答を表す回答データを精神科医療補助サーバー3に送信し、精神科医療補助サーバー3から受信される判定結果データに基づいて判定結果を表示部に表示する。判定結果において、被検者が軽症のうつ病に該当し、かつ、他の精神疾患が無いと判定された場合には、医師が被検者を治療するようにしても良い。一方、被検者が中程度若しくは重症のうつ病に該当し、又は、他の精神疾患が有ると判定された場合には、被検者に専門医を紹介することが望ましい。
<サーバーの構成>
図2は、図1に示す精神科医療補助サーバーの構成例を示すブロック図である。図2に示すように、精神科医療補助サーバー3は、入力部10と、表示部20と、入力部10及び表示部20が接続されたインターフェース30と、ネットワークインターフェース40と、CPU(中央演算装置)50と、メモリー60と、記録部70とを含んでいる。インターフェース30〜記録部70は、バスラインを介して互いに接続されている。
図2は、図1に示す精神科医療補助サーバーの構成例を示すブロック図である。図2に示すように、精神科医療補助サーバー3は、入力部10と、表示部20と、入力部10及び表示部20が接続されたインターフェース30と、ネットワークインターフェース40と、CPU(中央演算装置)50と、メモリー60と、記録部70とを含んでいる。インターフェース30〜記録部70は、バスラインを介して互いに接続されている。
入力部10は、キーボードやマウス等によって構成され、各種のデータや命令を入力するために用いられる。表示部20は、LCDディスプレイ等によって構成され、入力画面や操作画面等の画像を表示する。インターフェース30は、デジタル回路やアナログ回路によって構成され、入力部10を用いて入力されるデータや命令をCPU50やメモリー60に供給し、CPU50によって生成される画像データを表示部20に供給する。ネットワークインターフェース40は、デジタル回路やアナログ回路によって構成され、CPU50をLAN又はインターネット等のネットワークに接続する。
CPU50は、デジタル回路によって構成され、各種の演算やデータ処理を行う。CPU50とソフトウェア(精神科医療補助プログラム)とによって、機能ブロックとしてネットワーク接続部51〜決済部59が構成される。メモリー60は、デジタル回路によって構成され、入力部10からインターフェース30を介して供給されるデータや命令、及び、CPU50によって生成又は処理されるデータ等を一時的に記憶する。
記録部70は、ハードディスクドライブ等によって構成され、各種のデータベースやテーブル、及び、CPU50に動作を行わせるための各種のソフトウェア等を記録媒体に記録する。記録媒体としては、内蔵のハードディスクの他に、外付けハードディスク、フレキシブルディスク、各種のメモリー、MO、MT、CD−ROM、又は、DVD−ROM等を用いることもできる。
記録部70は、質問データベース71と、グループ特定テーブル72と、治療法データベース73と、会員データベース74と、患者データベース75とを記録している。質問データベース71は、被検者に対する複数の質問事項を表す質問データを格納する。例えば、質問データベース71は、質問データのグループを特定する複数のグループIDコードに関連付けて、複数のグループの質問データを格納する。このように、質問データを複数のグループに分けて格納することにより、傾向が異なる複数の質問グループの内から、被検者の種類に応じた少なくとも1つの質問グループを選択することができる。
グループ特定テーブル72は、被検者の種類を表す被検者分類データに関連付けて、質問データのグループを特定する少なくとも1つのグループIDコードを格納する。治療法データベース73は、軽症のうつ病の治療法を表す治療法データを格納する。会員データベース74は、少なくとも1つのクライアント端末1(図1)を利用する会員に関する会員データを蓄積する。患者データベース75は、被検者に関する患者データを蓄積する。
<機能ブロックの説明>
ここで、CPU50と精神科医療補助プログラムとによって構成される機能ブロックについて説明する。
ネットワーク接続部51は、ネットワークを介して少なくとも1つのクライアント端末1(図1)と精神科医療補助サーバー3との間の接続処理を行う。データ入力部52は、少なくとも1つのクライアント端末1に入力される質問の要求や複数の質問事項に対する複数の回答を表す回答データ等を、少なくとも1つのクライアント端末1からネットワークを介して入力する。
ここで、CPU50と精神科医療補助プログラムとによって構成される機能ブロックについて説明する。
ネットワーク接続部51は、ネットワークを介して少なくとも1つのクライアント端末1(図1)と精神科医療補助サーバー3との間の接続処理を行う。データ入力部52は、少なくとも1つのクライアント端末1に入力される質問の要求や複数の質問事項に対する複数の回答を表す回答データ等を、少なくとも1つのクライアント端末1からネットワークを介して入力する。
データ出力部53は、例えば、HTTP(ハイパーテキスト・トランスファープロトコル)サーバー部やTCP/IP(トランスポート制御プロトコル/インターネットプロトコル)制御部等を含み、複数の質問事項を表す質問データや判定結果を表す判定結果データ等を、HTML(ハイパーテキスト・マークアップランゲージ)ファイル等の形式で、ネットワークを介して少なくとも1つのクライアント端末1に出力する。
質問検索部54は、クライアント端末1からデータ入力部52によって入力される質問の要求に応じて質問データベース71を検索することにより、質問データベース71に格納されている質問データの内から少なくとも一部の質問データを読み出して、データ出力部53が質問データをクライアント端末1に出力することにより、複数の質問事項をクライアント端末1の表示部に表示させる。
疾患判定部55は、クライアント端末1の表示部に表示される複数の質問事項に対する複数の回答を表す回答データを解析することにより、被検者がうつ病に該当する可能性、及び、被検者がうつ病に該当する場合にはうつ病の重症度を判定すると共に、他の精神疾患の可能性を判定し、判定結果を表す判定結果データを生成して、データ出力部53が判定結果データをクライアント端末1に出力することにより、判定結果をクライアント端末1の表示部に表示させる。ここで、疾患判定部55は、被検者がうつ病に該当する可能性が所定の値(例えば、50%)以上である場合に、被検者がうつ病に該当すると判定しても良い。
会員管理部56は、入会手続きや退会手続きのための管理用ホームページや、会員が精神科医療補助システムを利用するための会員用ホームページ等を管理する。例えば、会員管理部56は、クライアント端末1からデータ入力部52によって会員登録希望者に関する情報が入力された際に、入力された情報を含む会員データを会員データベース74に登録する。
会員登録希望者に関する情報は、会員登録希望者の氏名、住所、生年月日、電話番号、クレジット番号、及び、パスワード等を含んでも良い。会員管理部56は、会員登録希望者に対して会員IDコードを発行し、会員IDコードを会員登録希望者に通知すると共に、会員データの一部として会員データベース74に登録する。
また、会員管理部56は、クライアント端末1からデータ入力部52によって会員を特定する会員特定情報が入力された際に、入力された会員特定情報を検索キーワードとして用いて会員データベース74を検索することにより、その会員特定情報が会員データベース74に登録されている場合に、その会員からのアクセスを認証する。会員特定情報としては、例えば、会員IDコード及びパスワードが該当する。
患者管理部57は、クライアント端末1からデータ入力部52によって被検者を特定する被検者特定情報を含む患者データが入力された際に、入力された被検者特定情報を検索キーワードとして用いて患者データベース75を検索することにより、その被検者特定情報が患者データベース75に登録されていない場合に、その被検者特定情報を含む患者データを患者データベース75に登録する。被検者特定情報としては、例えば、患者IDコードが該当する。また、患者データは、被検者特定情報に加えて、被検者の氏名、住所、生年月日、電話番号、健康保険番号、患者の状態、及び、診断履歴等を含んでも良い。
バックエンド部58は、精神科医療補助システムにおいて用いられる各種のデータのバックアップを行う。また、バックエンド部58は、精神科医療補助システムの稼働状況を監視して、精神科医療補助システムに障害が発生した場合に警告等を行う。決済部59は、会員データベース74に登録されている会員についての決済状況の確認を行う。
<システムの動作例>
次に、本実施形態に係る精神科医療補助システムの動作例について、図1及び図2を参照しながら説明する。この動作例においては、診療所等のオペレーターがクライアント端末1を操作する。
次に、本実施形態に係る精神科医療補助システムの動作例について、図1及び図2を参照しながら説明する。この動作例においては、診療所等のオペレーターがクライアント端末1を操作する。
オペレーターが、クライアント端末1の操作部を操作することにより、ネットワークを介して精神科医療補助サーバー3にアクセスすると、精神科医療補助サーバー3のデータ出力部53が、会員用ホームページのログイン画面を表すHTMLファイル等をクライアント端末1に出力することにより、クライアント端末1にログイン画面が表示される。
オペレーターが、会員IDコード及びパスワードをクライアント端末1に入力すると、クライアント端末1は、ネットワークを介して精神科医療補助サーバー3に会員IDコード及びパスワードを送信する。精神科医療補助サーバー3の会員管理部56は、クライアント端末1からデータ入力部52によって入力された会員IDコード及びパスワードに基づいて、クライアント端末1からのアクセスを認証する。
アクセスが認証されると、データ出力部53が、会員用ホームページの操作画面を表すHTMLファイル等をクライアント端末1に出力することにより、クライアント端末1に操作画面が表示される。オペレーター等が、クライアント端末1の操作部を操作して質問を要求すると、クライアント端末1は、ネットワークを介して精神科医療補助サーバー3に質問の要求を送信する。
精神科医療補助サーバー3の質問検索部54は、クライアント端末1からデータ入力部52によって入力される質問の要求に応じて質問データベース71を検索することにより、質問データベース71に格納されている質問データの内から少なくとも一部の質問データを読み出す。以下においては、質問データベース71が質問データを複数のグループに分けて格納する場合について説明する。
図3は、質問データベースに格納されているデータの例を示す図である。図3に示す質問データベースには、質問データのグループを特定するグループIDコード(A、B、・・・)と、質問番号(1、2、3、4、・・・)と、被検者に対する質問事項を表す質問データと、被検者がうつ病に該当するか否かを判定するために用いられる閾値を表す閾値データと、うつ病の重症度を表す重症度データと、質問事項によって判定される病状を表す病状データとが、互いに関連付けて格納されている。各々の質問事項は、質問の内容と、その質問に対する回答の選択肢とを含んでいる。
例えば、図3に示す質問データベースには、うつ病の診断のために用いられる複数のグループの質問データと、他の精神疾患の診断のために用いられる複数のグループの質問データとが格納されている。その場合に、質問検索部54は、うつ病の診断のために用いられる少なくとも1つのグループの質問データと、他の精神疾患の診断のために用いられる少なくとも1つのグループの質問データとを読み出すことが望ましい。
この例において、質問データのグループは、被検者の種類に応じて選択される。被検者の種類は、例えば、診療所や病院の患者と、企業において行われるストレステスト等の対象となる企業人と、学生や家庭の主婦等の一般人(患者でも企業人でもない人)とに分けることができる。クライアント端末1からデータ入力部52によって入力される質問の要求は、被検者の種類を表す被検者分類データを含んでいる。
図4は、グループ特定テーブルに格納されているデータの例を示す図である。図4に示すグループ特定テーブルには、被検者の種類を表す被検者分類データ(KR:患者、BU:企業人、GP:一般人)と、質問グループを特定する少なくとも1つのグループIDコード(A、B、・・・)とが、互いに関連付けて格納されている。
質問検索部54は、質問の要求に含まれている被検者分類データに関連付けられたグループIDコードをグループ特定テーブル72から読み出し、読み出されたグループIDコードを検索キーワードとして用いて質問データベース71を検索することにより、そのグループIDコードに関連付けられたグループの質問番号及び質問データを読み出す。
データ出力部53は、質問検索部54によって読み出されたグループの質問番号及び質問データを含むHTMLファイルをクライアント端末1に出力する。これにより、クライアント端末1は、精神科医療補助サーバー3からネットワークを介してHTMLファイルを受信して、複数の質問事項を質問番号と共に表示部に表示する。
図5は、クライアント端末の表示部に表示される質問事項の例を示す図である。この例においては、クライアント端末1の表示部がタッチパネルになっていて、操作部を兼ねている。図5に示すように、クライアント端末1の表示部には、質問番号「1」と、質問の内容「朝いつもより早く目が覚める」と、その質問に対する回答の選択肢「(1)いつもある、(2)しばしばある、(3)ときどきある、(4)ない」とが表示されている。
オペレーターが、クライアント端末1の表示部に表示されている質問事項を読み取って、被検者に対して口頭で質問を行い、被検者の回答に基づいて、クライアント端末1の表示部に表示されている回答の選択肢の内から選択された1つの選択肢にタッチすると、その回答を表す回答データがクライアント端末1に入力される。
次に、オペレーターは、クライアント端末1の表示部における表示画面をスライドさせることにより、クライアント端末1の表示部に、質問番号「2」の質問事項を表示させる。このようにして、オペレーターは、クライアント端末1の表示部に表示される複数の質問事項に対してそれぞれの回答を入力する。オペレーターが、全ての質問事項に対する回答の入力を完了して、クライアント端末1の表示部に表示される「完了」ボタンにタッチすると、クライアント端末1は、複数の質問事項に対する複数の回答を表す回答データを、ネットワークを介して精神科医療補助サーバー3に送信する。
精神科医療補助サーバー3の疾患判定部55は、クライアント端末1からデータ入力部52によって入力される回答データを解析する。これにより、疾患判定部55は、被検者がうつ病に該当する可能性、及び、被検者がうつ病に該当する場合にはうつ病の重症度を判定すると共に、他の精神疾患の可能性を判定し、判定結果を表す判定結果データを生成する。
データ出力部53は、疾患判定部55によって生成された判定結果データを含むHTMLファイルをクライアント端末1に出力する。これにより、クライアント端末1は、精神科医療補助サーバー3からネットワークを介して受信されるHTMLファイルに基づいて、判定結果(診断結果)を表示部に表示する。
図6は、クライアント端末の表示部に表示される診断結果の例を示す図である。図6に示すように、クライアント端末1の表示部に表示される診断結果において、「うつ病」の欄の「軽症」が強調表示されている。これは、被検者がうつ病に該当し、うつ病の重症度が軽症であると診断されたことを表している。また、「他の精神疾患との鑑別」の欄の「1.統合失調症」、「2.不安障害」、「3.双極性気分障害」、及び、「4.てんかん」について、「無」が強調表示されている。これは、それらの精神疾患が無いと診断されたことを表している。
<診断の具体例>
次に、本実施形態に係る精神科医療補助システムによる診断の具体例について、図1及び図2を参照しながら説明する。
この例においては、複数の質問事項が次のグループA〜Lに分けられている。
A:うつ病の可能性及び重症度を判定するための質問事項
B:性格分析に基づいて軽症のうつ病を判定するための質問事項
C:TA(交流分析)に基づいて軽症のうつ病を判定するための質問事項
D:統合失調症との鑑別を行うための質問事項
E:不安障害(全般性不安障害)との鑑別を行うための質問事項
F:不安障害(パニック障害)との鑑別を行うための質問事項
G:不安障害(社交不安障害)との鑑別を行うための質問事項
H:双極性気分障害との鑑別を行うための質問事項
I:てんかんとの鑑別を行うための質問事項
J:アルコール依存症との鑑別を行うための質問事項
K:摂食障害との鑑別を行うための質問事項
L:職業性ストレスを調査するための質問事項
次に、本実施形態に係る精神科医療補助システムによる診断の具体例について、図1及び図2を参照しながら説明する。
この例においては、複数の質問事項が次のグループA〜Lに分けられている。
A:うつ病の可能性及び重症度を判定するための質問事項
B:性格分析に基づいて軽症のうつ病を判定するための質問事項
C:TA(交流分析)に基づいて軽症のうつ病を判定するための質問事項
D:統合失調症との鑑別を行うための質問事項
E:不安障害(全般性不安障害)との鑑別を行うための質問事項
F:不安障害(パニック障害)との鑑別を行うための質問事項
G:不安障害(社交不安障害)との鑑別を行うための質問事項
H:双極性気分障害との鑑別を行うための質問事項
I:てんかんとの鑑別を行うための質問事項
J:アルコール依存症との鑑別を行うための質問事項
K:摂食障害との鑑別を行うための質問事項
L:職業性ストレスを調査するための質問事項
図4に示すように、被検者の種類に応じて質問グループを設定することにより、被検者にとって必要性が高い質問事項を選択することができる。例えば、グループCの質問事項は、企業人及び一般人にとって必要性が高いが、診療所や病院の患者にとっては必要性が低い。また、グループLの質問事項は、企業人にとって必要性が高いが、患者及び一般人にとっては必要性が低い。
<グループAの質問事項及び疾患判定>
グループAの幾つかの質問の内容は、以下に示すものである。
1.朝いつもより早く目が覚める、目覚めの気分も良くない
2.夜中に目が覚める事が多くなった
3.朝刊をいつものように読めなくなってきた
4.この世から消えてしまいたいと思うようになってきた
(中略)
25.「ゆううつ感」「不安感」「おっくう感」がすべてある
(中略)
33.「不安感」「おっくう感」を伴うゆううつな気分がある
(後略)
グループAの幾つかの質問の内容は、以下に示すものである。
1.朝いつもより早く目が覚める、目覚めの気分も良くない
2.夜中に目が覚める事が多くなった
3.朝刊をいつものように読めなくなってきた
4.この世から消えてしまいたいと思うようになってきた
(中略)
25.「ゆううつ感」「不安感」「おっくう感」がすべてある
(中略)
33.「不安感」「おっくう感」を伴うゆううつな気分がある
(後略)
グループAの質問に対する回答として、以下の4つの選択肢の内から1つの選択肢が選択される。それらの選択肢には、それぞれの点数が設定されており、回答データは、グループAの質問事項に対する択一的な回答を数値で表すものとなる。
(1)いつもある(3点)
(2)しばしばある(2点)
(3)ときどきある(1点)
(4)ない(0点)
(1)いつもある(3点)
(2)しばしばある(2点)
(3)ときどきある(1点)
(4)ない(0点)
質問データベース71は、特定の質問事項を表す質問データに関連付けて、被検者がうつ病に該当するか否かを判定するために用いられる閾値を表す閾値データ、及び、うつ病の重症度を表す重症度データを格納している。例えば、図3に示す質問データベースには、質問番号1〜3の質問事項を表す質問データに関連付けて、閾値データ「1」及び重症度データ「1」が格納されている。また、質問番号4の質問事項を表す質問データに関連付けて、閾値データ「2」及び重症度データ「3」が格納されている。
ここで、閾値データ「1」は、回答「ときどきある」の1点に対応しており、閾値データ「2」は、回答「しばしばある」の2点に対応しており、閾値データ「3」は、回答「いつもある」の3点に対応している。また、重症度データ「1」は軽症を表し、重症度データ「2」は中程度を表し、重症度データ「3」は重症を表している。
疾患判定部55は、クライアント端末1からデータ入力部52によって特定の質問事項に対する回答データが入力されると、対応する閾値データ及び重症度データを質問データベース71において参照することにより、特定の質問事項に対する択一的な回答を数値で表す回答データの値が閾値データによって表される閾値以上である場合に、被検者がうつ病に該当すると判定し、重症度データに従ってうつ病の重症度を判定する。
例えば、疾患判定部55は、質問番号1〜3の内のいずれか1つの質問事項に対する回答データの値が閾値「1」以上である場合に、被検者がうつ病に該当する可能性が50%以上であり、被検者がうつ病に該当すると判定し、重症度データ「1」に従って、うつ病の重症度が軽症であると判定する。一方、疾患判定部55は、質問番号1〜3の内の全ての質問事項に対する回答データの値が閾値「1」よりも小さい(「0」である)場合に、被検者がうつ病に該当する可能性が50%よりも低く、被検者がうつ病に該当しないと判定する。
また、疾患判定部55は、質問番号4の質問事項に対する回答データの値が閾値「2」以上である場合に、被検者がうつ病に該当する可能性が70%以上であり、被検者がうつ病に該当すると判定し、重症度データ「3」に従って、うつ病の重症度が重症であると判定する。なお、グループAの複数の質問事項について、被検者がうつ病に該当する可能性又はうつ病の重症度に関して異なる判定結果が得られた場合に、疾患判定部55は、高い可能性又は高い重症度を示す判定結果を優先して採用しても良い。
さらに、疾患判定部55は、複数の特定の質問事項に対する複数の回答を表す回答データを比較することにより、回答の信頼性を判定するようにしても良い。例えば、疾患判定部55は、質問番号25の質問事項に対する回答データの値と質問番号33の質問事項に対する回答データの値とを比較して、両者が一致すれば回答の信頼性が高いと判定し、両者の差の絶対値が「1」であれば回答の信頼性が中程度であると判定し、両者の差の絶対値が「2」であれば回答の信頼性が低いと判定し、両者の差の絶対値が「3」であれば回答の信頼性が無いと判定する。その場合に、疾患判定部55は、クライアント端末1の表示部に表示される診断結果において信頼性の判定結果も表示されるように判定結果データを生成しても良い。
<グループBの質問事項及び疾患判定>
グループBの幾つかの質問の内容は、以下に示すものである。
35.几帳面な性格だと思う
36.対人関係は円満でありたい
37.仕事は大好きだ
38.物事は徹底的にやるのが好きだ
(中略)
48.清潔好きだと思う
グループBの幾つかの質問の内容は、以下に示すものである。
35.几帳面な性格だと思う
36.対人関係は円満でありたい
37.仕事は大好きだ
38.物事は徹底的にやるのが好きだ
(中略)
48.清潔好きだと思う
グループBの質問に対する回答として、以下の3つの選択肢の内から1つの選択肢が選択される。それらの選択肢には、それぞれの点数が設定されており、回答データは、グループBの質問事項に対する択一的な回答を数値で表すものとなる。
(1)はい(2点)
(2)どちらでもない(1点)
(3)いいえ(0点)
(1)はい(2点)
(2)どちらでもない(1点)
(3)いいえ(0点)
疾患判定部55は、グループBの質問事項に対する択一的な回答を数値で表す回答データの値を合計して合計値を求め、合計値に基づいて、被検者が軽症のうつ病に該当する可能性を判定する。例えば、被検者が軽症のうつ病に該当する可能性(確率)Pは、グループBに属するN個の質問事項に対する回答データの値の合計値Sに基づいて、次式(1)によって算出される。
P(%)=100×S/(2N)・・・(1)
P(%)=100×S/(2N)・・・(1)
ここで、疾患判定部55は、式(1)によって算出された確率Pが50%以上である場合に、被検者が軽症のうつ病に該当すると判定しても良い。また、疾患判定部55は、式(1)によって算出された確率Pが50%よりも低い場合に、被検者が軽症のうつ病に該当しないと判定しても良い。
グループCの質問事項は、TA(交流分析)に基づいて軽症のうつ病を判定するためのものである。例えば、CP(Critical Parent)、NP(Nurturing Parent)、A(Adult)、FC(Free Child)、AC(Adapted Child)の傾向を分析するための複数群の質問事項に対する回答のエゴグラムパターンに基づいて、疾患判定部55が、被検者が軽症のうつ病に該当する可能性を判定する。
グループA〜Cの内の2以上のグループの質問事項について回答データが得られた場合に、疾患判定部55は、それらのグループの質問事項について得られた判定結果を別個に表す判定結果データを生成しても良い。あるいは、疾患判定部55は、それらのグループの質問事項について得られた判定結果を総合評価することによって、被検者がうつ病に該当する可能性やうつ病の重症度を判定するようにしても良い。その場合に、疾患判定部55は、高い可能性又は高い重症度を示す判定結果を優先して採用しても良い。
<グループDの質問事項及び疾患判定>
グループDの幾つかの質問の内容は、以下に示すものである。
49.誰かにあやつられているような感じがする
50.誰かに監視されているような感じがする
51.頭の中で知らない人の声が聞こえる、命令されている感じだ
52.他人の言っている事がうまく理解できない
グループDの幾つかの質問の内容は、以下に示すものである。
49.誰かにあやつられているような感じがする
50.誰かに監視されているような感じがする
51.頭の中で知らない人の声が聞こえる、命令されている感じだ
52.他人の言っている事がうまく理解できない
グループDの質問に対する回答として、以下の3つの選択肢の内から1つの選択肢が選択される。それらの選択肢には、それぞれの点数が設定されており、回答データは、グループDの質問事項に対する択一的な回答を数値で表すものとなる。
(1)はい(2点)
(2)どちらでもない(1点)
(3)いいえ(0点)
(1)はい(2点)
(2)どちらでもない(1点)
(3)いいえ(0点)
質問データベース71は、1つ又は複数の特定の質問事項を表す質問データに関連付けて、うつ病の他の精神疾患が有るか無いかを判定するために用いられる閾値を表す閾値データを格納している。例えば、質問番号51の質問事項を表す質問データに関連付けて、閾値データ「1」が格納されている。ここで、閾値データ「1」は、回答「どちらでもない」の1点に対応しており、閾値データ「2」は、回答「はい」の2点に対応している。また、質問番号49、50、52の質問事項を表す質問データに関連付けて、閾値データ「6」が格納されている。ここで、閾値データ「6」は、質問番号49、50、52の質問事項に対する回答「はい」の点数の合計値(3×2点)に対応している。
疾患判定部55は、1つ又は複数の特定の質問事項に対する択一的な回答を数値で表す回答データの値又は合計値が閾値データによって表される閾値以上である場合に、うつ病の他の精神疾患が有ると判定する。例えば、疾患判定部55は、質問番号51の質問事項に対する回答データの値が閾値「1」以上である場合に、統合失調症の可能性が90%以上であり、他の精神疾患が有ると判定する。また、疾患判定部55は、質問番号51の質問事項に対する回答データの値が閾値「1」よりも小さい(「0」である)場合に、質問番号49、50、52の質問事項に対する回答データの合計値が閾値「6」以上であれば、統合失調症の可能性が50%以上であり、他の精神疾患が有ると判定する。
<診断後の治療>
次に、本実施形態に係る精神科医療補助システムが診断後の治療を補助する場合について、図1及び図2を参照しながら説明する。
本実施形態に係る精神科医療補助サーバー3は、軽症のうつ病の治療法を表す治療法データを格納する治療法データベース73を備えている。疾患判定部55は、被検者が軽症のうつ病に該当し、かつ、他の精神疾患が無いと判定した場合に、治療法データベース73から治療法データを読み出して、データ出力部53が治療法データをクライアント端末1に出力することにより、軽症のうつ病の治療法をクライアント端末1の表示部に表示させる。
次に、本実施形態に係る精神科医療補助システムが診断後の治療を補助する場合について、図1及び図2を参照しながら説明する。
本実施形態に係る精神科医療補助サーバー3は、軽症のうつ病の治療法を表す治療法データを格納する治療法データベース73を備えている。疾患判定部55は、被検者が軽症のうつ病に該当し、かつ、他の精神疾患が無いと判定した場合に、治療法データベース73から治療法データを読み出して、データ出力部53が治療法データをクライアント端末1に出力することにより、軽症のうつ病の治療法をクライアント端末1の表示部に表示させる。
ここで、質問データベース71が、被検者に対する複数の質問事項を表す質問データに関連付けて、軽症のうつ病に特有の複数の病状を表す病状データを格納し、治療法データベース73が、それらの病状の有無を表す病状特定データに関連付けて、それらの病状の組合せに対応する治療法を表す治療法データを格納しても良い。
その場合に、疾患判定部55は、被検者が軽症のうつ病に該当し、かつ、他の精神疾患が無いと判定した場合に、クライアント端末1からデータ入力部52によって入力される回答データに基づいて、被検者の病状を表す病状データを質問データベース71から抽出し、抽出された病状データを特定する病状特定データを検索キーワードとして用いて治療法データベース73を検索する。これにより、疾患判定部55は、その病状特定データに関連付けられた治療法データを読み出して、データ出力部53が治療法データをクライアント端末1に出力することにより、被検者の病状に対応する治療法をクライアント端末1の表示部に表示させる。
軽症のうつ病に特有の複数の病状としては、例えば、軽症のうつ病の7大愁訴と呼ばれている次の病状が該当する。即ち、C1:抑うつ感、C2:不安感、C3:イライラ感、C4:意欲低下(おっくう感)、C5:食欲低下、C6:不眠、C7:不定愁訴(身体の不調、違和感、自律神経失調症状)の7つの症状である。
例えば、図3に示す質問データベースには、グループAの質問番号1の質問データに関連付けて、不眠を表す病状データC6が格納されており、同様に、質問番号2の質問データに関連付けて、不眠を表す病状データC6が格納されている。また、質問番号3の質問データに関連付けて、意欲低下(おっくう感)を表す病状データC4が格納されており、同様に、質問番号4の質問データに関連付けて、意欲低下(おっくう感)を表す病状データC4が格納されている。このように、病状データC1〜C7が、グループAのいずれかの質問データに関連付けて質問データベース71に格納されている。
図7は、治療法データベースに格納されているデータの例を示す図である。図7に示す治療法データベースには、病状データC1〜C7によって表される病状の有無を表す病状特定データに関連付けて、それらの病状の組合せに対応する治療法を表す治療法データが格納されている。一般に、所定の複数の病状の数をm(mは2以上の整数)とすると、図7においては、m=7の場合に、m個の病状から少なくとも1つの病状を選んで得られる全ての組合せについて、m個の病状の有無を表す(2m−1)個の病状特定データ「1111111」〜「0000001」と、それらの病状の組合せに対応する治療法を表す治療法データとが示されている。ここで、病状特定データの第1〜7ビットの値は、病状データC1〜C7によって表される病状の有無をそれぞれ表しており、「1」は病状が有ることを表し、「0」は病状が無いことを表している。
例えば、病状特定データ「1111111」は、病状データC1〜C7によって表される病状の全てが有ることを表しており、これに関連付けて、治療法データT1及びT2が格納されている。次に、病状特定データ「1111110」は、病状データC1〜C6によって表される病状が有り、病状データC7によって表される病状が無いことを表しており、これに関連付けて、治療法データT1及びT3が格納されている。最後に、病状特定データ「0000001」は、病状データC1〜C6によって表される病状が無く、病状データC7によって表される病状が有ることを表しており、これに関連付けて、治療法データT8が格納されている。
治療法データT1〜T9によって表される治療法は、例えば、次の薬品を処方することである。
T1:スルピリド50mg錠剤を1日3回(朝、昼、夕食後)服用
エチゾラム0.5mg錠剤を1日3回(朝、昼、夕食後)服用
T2:アルプラゾラム0.4mg錠剤を眠前に1錠服用
ブロチゾラム0.25mg錠剤を眠前に1錠服用
T3:ロラゼパム1mg錠剤を眠前に1錠服用
ブロチゾラム0.25mg錠剤を眠前に1錠服用
T4:エチゾラム0.5mg錠剤を1日3回(朝、昼、夕食後)服用
(中略)
T9:パロキセチン10mg錠剤を眠前に1錠服用
(後略)
T1:スルピリド50mg錠剤を1日3回(朝、昼、夕食後)服用
エチゾラム0.5mg錠剤を1日3回(朝、昼、夕食後)服用
T2:アルプラゾラム0.4mg錠剤を眠前に1錠服用
ブロチゾラム0.25mg錠剤を眠前に1錠服用
T3:ロラゼパム1mg錠剤を眠前に1錠服用
ブロチゾラム0.25mg錠剤を眠前に1錠服用
T4:エチゾラム0.5mg錠剤を1日3回(朝、昼、夕食後)服用
(中略)
T9:パロキセチン10mg錠剤を眠前に1錠服用
(後略)
疾患判定部55は、質問番号1又は2の質問事項に対する回答データの値が「1」以上である場合に、質問番号1又は2の質問データに関連付けられた病状を表す病状データC6を質問データベース71から抽出する。また、疾患判定部55は、質問番号3又は4の質問事項に対する回答データの値が「1」以上である場合に、質問番号3又は4の質問データに関連付けられた病状を表す病状データC4を質問データベース71から抽出する。例えば、病状データC1〜C4が抽出され、病状データC5〜C7が抽出されなかった場合に、抽出された病状データを特定する病状特定データは「1111000」となる。
疾患判定部55は、病状特定データ「1111000」を検索キーワードとして用いて治療法データベース73を検索することにより、病状特定データ「1111000」に関連付けられた治療法データT4及びT9を読み出す。データ出力部53は、読み出された治療法データT4及びT9を含むHTMLファイルをクライアント端末1に出力する。これにより、図8に示すように、被検者の病状に対応する治療法が、クライアント端末1の表示部に表示される。
<精神科医療補助方法>
次に、本発明の一実施形態に係る精神科医療補助方法について、図1、図2、及び、図9を参照しながら説明する。図9は、本発明の一実施形態に係る精神科医療補助方法を示すフローチャートである。
次に、本発明の一実施形態に係る精神科医療補助方法について、図1、図2、及び、図9を参照しながら説明する。図9は、本発明の一実施形態に係る精神科医療補助方法を示すフローチャートである。
診療所等のオペレーターが、精神科医療補助サーバー3の電源を立ち上げて、精神科医療補助プログラムを起動させると、精神科医療補助サーバー3のCPU50が一連の動作を開始する。
図9のステップS1において、質問検索部54が、クライアント端末1からデータ入力部52によって入力される質問の要求に応じて、被検者に対する複数の質問事項を表す質問データを格納する質問データベース71を検索することにより、質問データベース71に格納されている質問データの内から少なくとも一部の質問データを読み出して、データ出力部53が質問データをクライアント端末1に出力することにより、複数の質問事項をクライアント端末1の表示部に表示させる。
次に、ステップS2において、疾患判定部55が、クライアント端末1の表示部に表示される複数の質問事項に対する複数の回答を表し、クライアント端末1からデータ入力部52によって入力される回答データを解析することにより、被検者がうつ病に該当する可能性、及び、被検者がうつ病に該当する場合にはうつ病の重症度を判定すると共に、他の精神疾患の可能性を判定し、判定結果を表す判定結果データを生成して、データ出力部53が判定結果データをクライアント端末1に出力することにより、判定結果をクライアント端末1の表示部に表示させる。
さらに、ステップS3において、疾患判定部55が、被検者が軽症のうつ病に該当し、かつ、他の精神疾患が無いと判定した場合に、軽症のうつ病の治療法を表す治療法データを格納する治療法データベース73から治療法データを読み出して、データ出力部53が治療法データをクライアント端末1に出力することにより、軽症のうつ病の治療法をクライアント端末1の表示部に表示させるようにしても良い。
本実施形態によれば、クライアント端末1から入力される質問の要求に応じて、質問データベース71に格納されている質問データの内から少なくとも一部の質問データを読み出し、複数の質問事項をクライアント端末1の表示部に表示させて、それらの質問事項に対する複数の回答を表す回答データを解析することにより、被検者がうつ病に該当する可能性、及び、被検者がうつ病に該当する場合にはうつ病の重症度を判定すると共に、他の精神疾患の可能性を判定するようにしたので、精神科医療の専門医でない医師であってもうつ病を診断することを可能にすることができる。
以上の実施形態においては、精神科医療補助サーバーを1つの端末によって構成する場合について説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、精神科医療補助サーバーを複数の端末によって構成しても良い。このように、当該技術分野において通常の知識を有する者によって、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。
1…クライアント端末、2…ファイアウォール、3…精神科医療補助サーバー、10…入力部、20…表示部、30…インターフェース、40…ネットワークインターフェース、50…CPU、51…ネットワーク接続部、52…データ入力部、53…データ出力部、54…質問検索部、55…疾患判定部、56…会員管理部、57…患者管理部、58…バックエンド部、59…決済部、60…メモリー、70…記録部、71…質問データベース、72…グループ特定テーブル、73…治療法データベース、74…会員データベース、75…患者データベース
Claims (13)
- 医師が行う精神科医療を補助するために、ネットワークを介して接続される少なくとも1つのクライアント端末と共に用いられる精神科医療補助サーバーであって、
前記ネットワークを介して前記少なくとも1つのクライアント端末と前記精神科医療補助サーバーとの間の接続処理を行うネットワーク接続部と、
前記少なくとも1つのクライアント端末から前記ネットワークを介してデータを入力するデータ入力部と、
前記ネットワークを介して前記少なくとも1つのクライアント端末にデータを出力するデータ出力部と、
被検者に対する複数の質問事項を表す質問データを格納する質問データベースと、
クライアント端末から前記データ入力部によって入力される質問の要求に応じて、前記質問データベースから少なくとも一部の質問データを読み出し、前記データ出力部が前記質問データを前記クライアント端末に出力することにより、複数の質問事項を前記クライアント端末の表示部に表示させる質問検索部と、
軽症のうつ病の複数の病状から少なくとも1つの病状を選んで得られる全ての組合せについて、前記複数の病状の有無を表す病状特定データと治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法を表す治療法データとを関連付けて格納する治療法データベースと、
前記クライアント端末の表示部に表示される複数の質問事項に対する複数の回答を表し、前記クライアント端末から前記データ入力部によって入力される回答データに基づいて、被検者がうつ病に該当する可能性、及び、被検者がうつ病に該当する場合にはうつ病の重症度を判定すると共に、他の精神疾患の可能性を判定し、判定結果を表す判定結果データを生成して、前記データ出力部が前記判定結果データを前記クライアント端末に出力することにより、判定結果を前記クライアント端末の表示部に表示させ、さらに、被検者が軽症のうつ病に該当し、かつ、他の精神疾患が無いと判定した場合に、前記回答データに基づいて、被検者における前記複数の病状の有無を特定する病状特定データを生成し、前記治療法データベースから前記病状特定データに関連付けられた治療法データを読み出して、前記データ出力部が前記治療法データを前記クライアント端末に出力することにより、被検者の病状に応じて被検者に処方すべき治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法を前記クライアント端末の表示部に表示させる疾患判定部と、
を備える精神科医療補助サーバー。 - 被検者の種類を表す被検者分類データに関連付けて、質問データのグループを特定する少なくとも1つのグループIDコードを格納するグループ特定テーブルをさらに備え、
前記質問データベースが、複数のグループIDコードに関連付けて、複数のグループの質問データを格納し、
前記クライアント端末から前記データ入力部によって入力される質問の要求が、被検者分類データを含み、
前記質問検索部が、質問の要求に含まれている被検者分類データに関連付けられたグループIDコードを前記グループ特定テーブルから読み出し、読み出されたグループIDコードに関連付けられたグループの質問データを前記質問データベースから読み出す、
請求項1記載の精神科医療補助サーバー。 - 前記質問データベースが、特定の質問事項を表す質問データに関連付けて、被検者がうつ病に該当するか否かを判定するために用いられる閾値を表す閾値データ、及び、うつ病の重症度を表す重症度データを格納し、
前記疾患判定部が、前記特定の質問事項に対する択一的な回答を数値で表す回答データの値が前記閾値データによって表される閾値以上である場合に、被検者がうつ病に該当すると判定し、前記重症度データに従ってうつ病の重症度を判定する、
請求項1又は2記載の精神科医療補助サーバー。 - 前記疾患判定部が、少なくとも1つのグループの質問事項に対する択一的な回答を数値で表す回答データの値を合計して合計値を求め、前記合計値に基づいて、被検者が軽症のうつ病に該当する可能性を判定する、請求項1又は2記載の精神科医療補助サーバー。
- 前記質問データベースが、1つ又は複数の特定の質問事項を表す質問データに関連付けて、他の精神疾患が有るか無いかを判定するために用いられる閾値を表す閾値データを格納し、
前記疾患判定部が、前記1つ又は複数の特定の質問事項に対する択一的な回答を数値で表す回答データの値又は合計値が前記閾値データによって表される閾値以上である場合に、他の精神疾患が有ると判定する、
請求項1〜4のいずれか1項記載の精神科医療補助サーバー。 - 前記疾患判定部が、複数の特定の質問事項に対する複数の回答を表す回答データを比較することにより、回答の信頼性を判定する、請求項1〜5のいずれか1項記載の精神科医療補助サーバー。
- 前記治療法データベースが、うつ病に対する治療薬及びその服用時期を特定する治療法データを格納する、請求項1〜6のいずれか1項記載の精神科医療補助サーバー。
- 前記質問データベースが、被検者に対する複数の質問事項を表す質問データに関連付けて、軽症のうつ病に特有の複数の病状を表す病状データを格納し、
前記疾患判定部が、被検者が軽症のうつ病に該当し、かつ、他の精神疾患が無いと判定した場合に、前記質問データによって表される複数の質問事項に対する複数の回答を表す回答データに基づいて、被検者の病状を表す病状データを前記質問データベースから抽出し、抽出された病状データを特定する病状特定データを生成する、
請求項1〜7のいずれか1項記載の精神科医療補助サーバー。 - 前記少なくとも1つのクライアント端末を利用する会員に関する会員データを蓄積する会員データベースと、
クライアント端末から前記データ入力部によって会員登録希望者に関する情報が入力された際に、入力された情報を含む会員データを前記会員データベースに登録すると共に、クライアント端末から前記データ入力部によって会員を特定する会員特定情報が入力された際に、前記会員特定情報が前記会員データベースに登録されている場合に、前記会員からのアクセスを認証する会員管理部と、
をさらに備える、請求項1〜8のいずれか1項記載の精神科医療補助サーバー。 - 被検者に関する患者データを蓄積する患者データベースと、
クライアント端末から前記データ入力部によって被検者を特定する被検者特定情報を含む患者データが入力された際に、前記被検者特定情報が前記患者データベースに登録されていない場合に、前記被検者特定情報を含む患者データを前記患者データベースに登録する患者管理部と、
をさらに備える、請求項1〜9のいずれか1項記載の精神科医療補助サーバー。 - 請求項1〜10のいずれか1項記載の精神科医療補助サーバーと、
質問の要求を前記精神科医療補助サーバーに送信することにより、前記精神科医療補助サーバーから質問データを受信して、複数の質問事項を表示部に表示すると共に、前記表示部に表示される複数の質問事項に対する複数の回答を表す回答データを前記精神科医療補助サーバーに送信して、前記精神科医療補助サーバーから受信される判定結果データに基づいて判定結果を前記表示部に表示し、さらに、前記精神科医療補助サーバーから治療法データを受信した場合に、前記治療法データに基づいて軽症のうつ病の治療法を前記表示部に表示する少なくとも1つのクライアント端末と、
を備える精神科医療補助システム。 - 医師が行う精神科医療を補助するための精神科医療補助方法であって、
質問検索部が、クライアント端末からデータ入力部によって入力される質問の要求に応じて、被検者に対する複数の質問事項を表す質問データを格納する質問データベースから少なくとも一部の質問データを読み出し、データ出力部が前記質問データを前記クライアント端末に出力することにより、複数の質問事項を前記クライアント端末の表示部に表示させるステップ(a)と、
疾患判定部が、前記クライアント端末の表示部に表示される複数の質問事項に対する複数の回答を表し、前記クライアント端末から前記データ入力部によって入力される回答データに基づいて、被検者がうつ病に該当する可能性、及び、被検者がうつ病に該当する場合にはうつ病の重症度を判定すると共に、他の精神疾患の可能性を判定し、判定結果を表す判定結果データを生成して、前記データ出力部が前記判定結果データを前記クライアント端末に出力することにより、判定結果を前記クライアント端末の表示部に表示させるステップ(b)と、
前記疾患判定部が、軽症のうつ病の複数の病状から少なくとも1つの病状を選んで得られる全ての組合せについて、前記複数の病状の有無を表す病状特定データと治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法を表す治療法データとを関連付けて格納する治療法データベースを用いることにより、被検者が軽症のうつ病に該当し、かつ、他の精神疾患が無いと判定した場合に、前記回答データに基づいて、被検者における前記複数の病状の有無を特定する病状特定データを生成し、前記治療法データベースから前記病状特定データに関連付けられた治療法データを読み出して、前記データ出力部が前記治療法データを前記クライアント端末に出力することにより、被検者の病状に応じて被検者に処方すべき治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法を前記クライアント端末の表示部に表示させるステップ(c)と、
を備える精神科医療補助方法。 - 医師が行う精神科医療を補助するための精神科医療補助サーバーにおいて用いられる精神科医療補助プログラムであって、
クライアント端末から入力される質問の要求に応じて、被検者に対する複数の質問事項を表す質問データを格納する質問データベースから少なくとも一部の質問データを読み出して前記クライアント端末に出力することにより、複数の質問事項を前記クライアント端末の表示部に表示させる手順(a)と、
前記クライアント端末の表示部に表示される複数の質問事項に対する複数の回答を表し、前記クライアント端末から入力される回答データに基づいて、被検者がうつ病に該当する可能性、及び、被検者がうつ病に該当する場合にはうつ病の重症度を判定すると共に、他の精神疾患の可能性を判定し、判定結果を表す判定結果データを生成して前記クライアント端末に出力することにより、判定結果を前記クライアント端末の表示部に表示させる手順(b)と、
軽症のうつ病の複数の病状から少なくとも1つの病状を選んで得られる全ての組合せについて、前記複数の病状の有無を表す病状特定データと治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法を表す治療法データとを関連付けて格納する治療法データベースを用いることにより、被検者が軽症のうつ病に該当し、かつ、他の精神疾患が無いと判定した場合に、前記回答データに基づいて、被検者における前記複数の病状の有無を特定する病状特定データを生成し、前記治療法データベースから前記病状特定データに関連付けられた治療法データを読み出して前記クライアント端末に出力することにより、被検者の病状に応じて被検者に処方すべき治療薬を特定した軽症のうつ病の治療法を前記クライアント端末の表示部に表示させる手順(c)と、
をCPUに実行させるための精神科医療補助プログラム。
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2018
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