JP2019027712A - 焼却炉用の煙突、焼却炉 - Google Patents

焼却炉用の煙突、焼却炉 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で、煙突内で火の粉等の未燃焼物を含むガスを完全燃焼させ、煙や火の粉等の排出を抑制することができる、小型の焼却炉用の煙突、焼却炉を提供する。
【解決手段】焼却炉に設けられる煙突は、焼却炉の炉内に連通する第1の筒状部と、第1の筒状部の上部に設けられ、第1の筒状部に連通し第1の筒状部よりも大きい直径の第2の筒状部と、第2の筒状部の上部に設けられ、第2の筒状部に連通する第2の筒状部よりも小さい直径の第3の筒状部とを有する。第2の筒状部は、底部及び天板部を有する。底部は第1の筒状部用開口部を備え、第1の筒状部用開口部と底部の外周との間に、複数の空気取入口を有する。天板部は第3の筒状部用開口部を備える。第2の筒状部内の略中央部に遮蔽部材と支持部材とを有する。第2の筒状部は、空気取入口から上方へ向かう空気流と未燃焼物を含む高温ガスとを乱流状態で混合して該未燃焼物を燃焼させる混合室を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、焼却炉用の煙突、焼却炉に関する。
ゴミ焼却により発生する排煙中の火の粉等の塵埃を除去する金網製の濾過筒を煙突の中間部に備えた、ごみ焼却炉の排煙装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、煙突の側面に多数の孔が形成され、煙突内の二次燃焼を促進させる焼却器が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、煙突内に助燃室や加熱用コイルを設け、煙突内に外気を取り入れて、炉内からのガスに含まれる未燃焼物を燃焼させる煙突を備えた焼却炉が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平10−292915号公報 特開平11−201421号公報 実開昭48−76778号公報
しかしながら、特許文献1に記載の排煙装置、特許文献2に記載の焼却器、特許文献3に記載の焼却炉などは、複雑な構造を有している。
このため、簡単な構造で、電源からの電力供給なしで、煙突内で火の粉等の未燃焼物を含むガスを完全燃焼させ、煙や火の粉等の排出を抑制することができる煙突が望まれている。
本発明の焼却炉用の煙突は、少なくとも以下の構成を具備するものである。
焼却炉に設けられる煙突であって、
焼却炉の炉内に連通する第1の筒状部と、第2の筒状部と、第3の筒状部とを有し、
前記第2の筒状部は、前記第1の筒状部の上部に設けられ、前記第1の筒状部よりも大きい直径であり、
前記第3の筒状部は、前記第2の筒状部の上部に設けられ、前記第1の筒状部と略同径であり、
前記第2の筒状部は、底部及び天板部を有し、
前記底部は、その中央部に前記第1の筒状部に連通する第1の筒状部用開口部を備え、前記第1の筒状部用開口部と前記底部の外周との間に、複数の空気取入口を有し、
前記天板部は、その中央部に前記第3の筒状部に連通する第3の筒状部用開口部を備え、
前記第2の筒状部は、該第2の筒状部内の略中央部において、前記第1の筒状部の上端開口部から所定距離だけ上方位置に設けられた、前記第1の筒状部の内径以下の直径の遮蔽部材と、
前記遮蔽部材を前記第2の筒状部内に支持する遮蔽部材用支持部材と、を有し、
前記第2の筒状部は、前記遮蔽部材と前記第3の筒状部用開口部との間に、前記空気取入口から上方へ向かう空気流と前記第1の筒状部からの未燃焼物を含む高温ガスとを乱流状態で混合して前記未燃焼物を燃焼させる混合室を有することを特徴とする。
また、本発明に係る焼却炉は、上記本発明に係る煙突を備える。
本発明によれば、電力供給なしで、簡単な構成で、煙突内で火の粉等の未燃焼物を含むガスを完全燃焼させ、煙や火の粉等の排出を抑制することができる、小型の焼却炉用の煙突を提供することができる。また、その煙突を備えた小型の焼却炉を提供することができる。
本発明の実施形態に係る除煙装置を有する煙突の一例を説明するための図、(a)は煙突の一例を説明するための側面断面図、(b)は(a)のB−B線に沿った断面図、(c)は(a)のC−C線に沿った断面図、(d)は(a)のD−D線に沿った断面図。 本発明の実施形態に係る煙突の除煙装置の一例を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る煙突を備えた焼却炉の一例を示す概念図。 煙突内部に環状縮径部を設えた煙突の一例を説明するための概念図。 煙突内部に配置される環状縮径部等の一例を説明するための図、(a)は環状縮径部の一例を示す斜視図、(b)は環状縮径部を支持する支持板、リング状部材等の一例を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る煙突の第2の筒状部の内部に配置された環状縮径部、支持板、リング状部材等の一例を示す概念図。
本発明の実施形態に係る煙突は、小型焼却炉に設けられる煙突であって、焼却炉の炉内に連通する第1の筒状部と、第2の筒状部と、第3の筒状部とを有する。第2の筒状部は、第1の筒状部の上部に設けられ、第1の筒状部よりも大きい直径である。第3の筒状部は、第2の筒状部の上部に設けられ、第1の筒状部と略同径である。第2の筒状部は、底部及び天板部を有する。その底部は、その中央部に第1の筒状部に連通する第1の筒状部用開口部を備え、第1の筒状部用開口部と底部の外周との間に、複数の空気取入口を有する。天板部は、その中央部に第3の筒状部に連通する第3の筒状部用開口部を備える。
第2の筒状部は、その第2の筒状部内の略中央部において、第1の筒状部の上端開口部から所定距離だけ上方位置に設けられた、第1の筒状部の内径以下の直径の遮蔽部材と、遮蔽部材を第2の筒状部内に支持する支持部材(遮蔽部材用支持部材)と、を有する。この第2の筒状部は、遮蔽部材と第3の筒状部用開口部との間に、空気取入口から上方へ向かう空気流と第1の筒状部からの未燃焼物を含む高温ガスとを乱流状態で混合して該未燃焼物を燃焼させる混合室を有する。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。尚、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
図1、図2、図3に示すように、本発明の実施形態に係る煙突70は、除煙装置70Rを有する。詳細には、煙突70の除煙装置70Rは、第1の筒状部71、第2の筒状部72、第3の筒状部73を有し、第1の筒状部71、第2の筒状部72、第3の筒状部73が同軸上に配置され、第2の筒状部72の下部に第1の筒状部71が連通し、第2の筒状部72の上部に第3の筒状部73が連通した一体構造を有する。つまり、第1の筒状部71の上部に第2の筒状部72が配置され、第2の筒状部72の上部に第3の筒状部73が配置されている。
本実施形態では、第2の筒状部72の直径は、第1の筒状部71の直径よりも大きい。詳細には、第2の筒状部72は、第1の筒状部71の直径の1.5〜2.0倍程度である。
また、第3の筒状部73の直径は、第2の筒状部72の直径よりも小さい。本実施形態では、第3の筒状部73の直径は、第1の筒状部71の直径と略同じである。つまり、第2の筒状部72は、第3の筒状部73の直径の1.5〜2.0倍程度である。具体的には、第1の筒状部71の直径は約200mmであり、第2の筒状部72の直径は約350mmであり、第3の筒状部73の直径は約200mmである。
なお、第2の筒状部72の上部に配置された第3の筒状部73は、上方ほど縮径する形状の排気流路が形成されていてもよい。
第1の筒状部71は、焼却炉の炉内の燃焼室に連通する。例えば、焼却炉が、一次燃焼室及び二次燃焼室を備え、二次燃焼室から排煙する場合、第1の筒状部71は二次燃焼室に連通する。
第2の筒状部72は、底部72d及び天板部72uを有する。第2の筒状部72の底部72dは、その中央部に第1の筒状部71に連通する第1の筒状部用開口部72cを備える。
また、第2の筒状部72は、第1の筒状部用開口部72cと、底部72dの外周との間に、外気が自然に流入する複数の空気取入口72h(空気取入孔)を有する。
詳細には、空気取入口72hは、底部72dの第1の筒状部用開口部72cと、底部72dの外周(第2の筒状部72の内面)との間に、周方向に所定間隔あけて設けられている。空気取入口72hの直径や個数は、空気の流入量、第2の筒状部72内の圧力等に応じて規定される。本実施形態では、直径約30mm〜50mmの円形状の8個の空気取入口72hが、第2の筒状部72の底部72dに周方向に等間隔に設けられている。
なお、第2の筒状部72は、空気の流入量を調整可能な調整部材を備えていてもよい。例えば、この調整部材は、空気取入口72hの開口面積を増減する機構を有し、空気の流入量を容易に調整することができる。
第2の筒状部72の天板部72uはその中央部に、第3の筒状部に連通する第3の筒状部用開口部72uhを備える。
また、第2の筒状部72は、その第2の筒状部72内の略中央部において、第1の筒状部71の上端開口部から所定距離だけ上方位置に、第1の筒状部71の内径以下の直径の遮蔽部材721と、その遮蔽部材721を第2の筒状部72内に支持する複数の支持部材722(遮蔽部材用支持部材)とを有する。
具体的には、遮蔽部材721は、直径約150mmの円形板形状に形成された金属材料からなる。遮蔽部材721は、炉内からの未燃焼物を含む高温ガス(温度が約400℃〜800℃)により、同程度の高温となる。
複数の遮蔽部材用支持部材722は、遮蔽部材721よりも細幅に形成されており、本実施形態では、4つの遮蔽部材用支持部材722a、722b、722c、722dを有する。
また、第2の筒状部72は、第1の筒状部用開口部72cから、遮蔽部材721を含む水平面よりも下方の間の空間(合流部72e)で、直径約30mm〜50mmの空気取入口72hから煙突内へ流入し、空気取入口72hから上方へ向かう高速で低温(外気温)の空気流と、第1の筒状部用開口部72cからの未燃焼物を含む高温ガス(外気よりも高温(400℃〜800℃))とが合流し、遮蔽部材721と第2の筒状部72の内面との間の隙間72gから、第2の筒状部72の混合室72fへ流れる。
混合室72fは、第2の筒状部72の内部であって、遮蔽部材721と第3の筒状部用開口部72uhの間の空間である。
第2の筒状部72は、遮蔽部材721と第3の筒状部用開口部72uhとの間の混合室72fにて、空気取入口72hから上方へ向かう空気流と、燃焼炉内から第1の筒状部71を介した未燃焼物を含む高温ガスとを乱流状態で混合して未燃焼物を燃焼させ、第3の筒状部用開口部72uhから第3の筒状部73へ排気する。
第2の筒状部72において、混合室72fの上下方向の長さは、合流部72eの上下方向の長さの約1.5〜5.0倍、好ましくは3.0〜4.0倍程度に規定されている。混合室72fにて高温ガス流と低温の空気流との乱流によりそれらが混合し、未燃焼物が完全燃焼した後、煙突上部から排出されるように、混合室72fや合流部72eの長さが規定される。
第3の筒状部73は、その上部に排煙口としての開口部を有する。第3の筒状部73の下部には、第2の筒状部72に連通する開口部を有する。
図3に示したように、煙突70の除煙装置70Rは、筒状体21を介して焼却炉10の炉内に連通する構造を有する。
また、煙突70の除煙装置70Rの上部には、筒状の延長煙突212が連通するように配置されている。図3に示した例では、延長煙突212の上端部には中空のT字形状部212bが設けられており、煙突内への雨の侵入を防止する構造となっている。
図3に示した例では、第1の筒状部71の外径が、筒状体21の内径よりも僅かに小さく設定されており、第1の筒状部71が筒状体21に嵌合可能に構成されている。また、図3に示した例では、第3の筒状部73の外径が、延長煙突212の下端の内径よりも僅かに小さく設定されており、第3の筒状部73が延長煙突212に嵌合可能に構成されている。
上記煙突70を備えた焼却炉としては、例えば、火床面積が0.5m2未満、焼却能力が50kg/h未満の小型の焼却炉である。なお、焼却炉は、火床面積や焼却能力が上記数値以上の焼却炉に上記煙突70を設けたものであってもよい。
また、上記煙突70を備えた焼却炉は、燃焼室での被燃焼物の燃焼により発生した高温ガスや炎等が、煙突70を介して排気されれば、どのような実施形態であってもよい。例えば、燃焼炉は、被燃焼物が燃焼する一次燃焼室、一次燃焼室に並設され一次燃焼室に連通する二次燃焼室、二次燃焼室に連通する煙突などを有していてもよい。また、一次燃焼室は、空気口や被燃焼物を投入する投入口などを有してもよい。二次燃焼室は、温度センサ、バーナーなどの加熱装置、ブロア等の空気供給部を有してもよい。
本発明の実施形態に係る煙突70を備える焼却炉10は、一次燃焼室にて被燃焼物の燃焼により発生した高温ガスや炎が二次燃焼室に流出し、二次燃焼室にて温度センサにより設定温度以上となるように、必要に応じてバーナーなどの加熱装置により、空気供給部で空気を供給しながら再加熱して、燃焼させて煙突70に排出する。例えば、二次燃焼室から煙突70に流出する高温ガスに、例えば、火の粉等の未燃焼物が含まれていた場合であっても、煙突70の除煙装置70Rにて、その未燃焼物を含む高温ガスと煙突の空気取入口から取入れられた空気による上方への空気流とが、第2の筒状部72の混合室72f内にて乱流状態で混合され、完全燃焼された後、煙突上部から排出されるので、火の粉や煙等の排出を抑制することができる。
本願発明者は、上述した本発明の実施形態に係る煙突70の効果を確認するために、実際に煙突を作製した。詳細には、厚さが約0.6mmの亜鉛鉄板(亜鉛めっき鋼板)を用いて煙突70を作製し、その本発明の実施形態に係る煙突を小型の燃焼炉に設けて、被燃焼物を燃焼させた。上記本発明の実施形態に係る煙突の代わりに、比較例として、単純な筒形状の煙突を上記小型の焼却炉に取り付けて、燃焼室内で被燃焼物を燃焼させた。
その結果、比較例の単純な筒形状の煙突の場合、火の粉や煙等が煙突上部から排出された。
一方、本発明の実施形態に係る煙突を備えた小型の焼却炉で被燃焼物を燃焼させた場合、火の粉や煙等は煙突上部から排出されず、火の粉や煙等の排出抑制効果を確認することができた。
また、上記燃焼時に、本発明の実施形態に係る煙突70に関し、表面温度計にて、第1の筒状部71の外側面付近の表面温度、第2の筒状部72の外側面の中央部の表面温度、第3の筒状部73の外側面付近の表面温度を測定した。その測定の結果、第1の筒状部71の外側面付近の表面温度が約420℃、第2の筒状部72の外側面の中央部の表面温度が約480℃、第3の筒状部73の外側面付近の表面温度が約280℃であった。すなわち、小型焼却炉の燃焼室から排出された高温ガスに含まれる未燃焼物(火の粉や煙等)が、第2の筒状部72の中央部付近で、空気取入口から取り込まれた外気(空気)に含まれる酸素により完全燃焼してさらに高温となった後、第3の筒状部73付近で温度が低下し、排火の粉や煙等が除去された状態で煙突上部から排気されることを、確認することができた。
図4、図5、図6に示した本発明の一実施形態に係る煙突70は、第2の筒状部72の内部に環状縮径部725を有する。
詳細には、図4は煙突内部に環状縮径部725を設えた煙突70の一例を説明するための概念図である。図5は環状縮径部725の一例を説明するための図であり、詳細には、図5(a)は環状縮径部725の一例を示す斜視図であり、図5(b)は環状縮径部725を支持する支持板、リング状部材(リング状の支持部材)等の一例を示す斜視図である。図6は本発明の実施形態に係る煙突の第2の筒状部の内部に配置された環状縮径部、支持板、リング状部材(リング状の支持部材)等の一例を示す概念図である。
なお、図5(b)には複数の仕切り兼用支持板部724のうちの一つのリング状部材723A、723Bの一部分、及び遮蔽部材用支持部材722の一部分を示している。図6には環状縮径部を図示していない。
図4、図5、図6に示した本発明の一実施形態に係る煙突において、第2の筒状部72は、遮蔽部材721よりも上方位置に、遮蔽部材721と同じ又はそれよりも大きい直径の開口部725aを中央部に備え、上方に向かって縮径した環状縮径部725を有する。本実施形態では、環状縮径部725の下端部725bは、第2の筒状部72の内面に当接または僅かに隙間をあけて配置されている。この環状縮径部725は、上面視において、空気取入口72hと重なる位置に設けられている。
この環状縮径部725を備えた煙突では、第1の筒状部71からの未燃焼物(火の粉等)を含む高温ガスが、遮蔽部材721により、遮蔽部材721と第2の筒状部72の内壁との間を通るように上昇気流の方向を変え、空気取入口72hからの低温の空気(外気)の高速上昇流と合流し、環状縮径部725により中心軸側へ案内され、第2の筒状部72の混合室72fにて乱流状態で未燃焼物(火の粉等)が完全燃焼され、第2の筒状部72よりも小径の第3の筒状部73を通って上方へ排気される。
すなわち、図4、図5、図6に示した実施形態では、煙突に備えられた環状縮径部725により、未燃焼物(火の粉等)を含む高温ガスと低温の空気の混合が促進され、煙や火の粉等の排出をさらに抑制することができる。
詳細には、本実施形態では、なお、環状縮径部725の開口部725aの面積は、遮蔽部材721と第2の筒状部72の内面との間の水平面に沿った断面積と比較して小さく、例えば、20%〜50%、好ましくは30%〜40%である。
すなわち、環状縮径部725の上部の開口部725aにて、高温ガスと低温の空気の混合流が、環状縮径部725の開口部725aから上方へ高速に流れる。開口部725aよりも上方の混合室72fでは、水平面に沿った断面積が開口部725aと比較して大きくなり、混合流が乱流となり、混合が促進される。
また、図4、図5、図6に示したように、本発明の実施形態に係る煙突70の第2の筒状部72は、上下分割可能に構成されており、第2の筒状部72の中央部に設けられたフランジ727、728それぞれを端部として上下に分割可能に構成されており、通常時には、ボルトやナット等の固定部材によりフランジ727、728が固定されている。また、第2の筒状部72は、分割時に固定部材を取り外し、フランジ727、728を非固定状態とすることで、上下に分割可能に構成されている。
また、第2の筒状部72は、遮蔽部材用支持部材722上に載置されるリング状部材723(小径のリング状部材723A、大径のリング状部材723B)と、リング状部材723A、723B上に、水平面に対して垂直または斜めに立設され、上部に環状縮径部725が設けられた複数の仕切り兼用支持板部724と、を有する。本実施形態では、8個の仕切り兼用支持板部724が、上面視において、空気取入口72hと重ならない位置に設けられている。
また、本実施形態では、環状縮径部725、仕切り兼用支持板部724、及びリング状部材723A、723Bは、遮蔽部材用支持部材722上に着脱自在に設けられている。環状縮径部725、仕切り兼用支持板部724、及びリング状部材723A、723Bはそれぞれ溶接等により接合されていてもよい。
図4、図5、図6に示した煙突では、例えば、煙突を高温にて長時間使用後、環状縮径部725、仕切り兼用支持板部724、リング状部材723A等の劣化等により、新品と交換が必要な場合であっても、第2の筒状部72を上下に分割した状態で、環状縮径部725、仕切り兼用支持板部724、及びリング状部材723A等を、容易に新品と交換することができる。
また、複数の仕切り兼用支持板部724がそれぞれ、複数の空気取入口72hの間に配置されているので、空気取入口72hからの上昇流が、隣接する空気取入口72hからの上昇流に対して分離した状態で、第1の筒状部71からの高温のガスと混合して、環状縮径部725へ勢いよく案内され、その後、環状縮径部725の開口部725a及びその開口部725aよりも上方位置で、他の空気取入口72hからの空気と高温のガスが乱流状態で混合されるので、上昇流の勢いを阻害することなく、環状縮径部725の開口部725a及びその開口部よりも上方位置へ空気と高温のガスを案内することができる。
また、複数の仕切り兼用支持板部724を水平面に対して同一方向に斜めに配置した煙突では、空気取入口72hからの上昇流と高温ガスの混合流が、第2の筒状部内において、環状縮径部725の開口部725a及びその開口部725aよりも上方位置で、大きな渦状態となり、且つ乱流状態であり、空気と高温ガスの混合をより促進することができる。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る煙突70は、小型の焼却炉10等に備えられる煙突70であって、焼却炉の炉内に連通する第1の筒状部71と、第2の筒状部72と、第3の筒状部73とを有する。第2の筒状部72は、第1の筒状部71の上部に設けられ、第1の筒状部71に連通し、第1の筒状部71よりも大きい直径である。第3の筒状部73は、第2の筒状部72の上部に設けられ、第2の筒状部72に連通し、第1の筒状部71と略同径である。また、第1の筒状部71、第2の筒状部72、第3の筒状部73は、同心軸上に配置されている。
第2の筒状部72は、底部72d及び天板部72uを有する。第2の筒状部72の底部72dは、その中央部に第1の筒状部71に連通する第1の筒状部用開口部72cを備え、第1の筒状部用開口部72cと、底部72dの外周との間に、複数の空気取入口72h(空気取入孔)を有する。天板部72uはその中央部に、第3の筒状部に連通する第3の筒状部用開口部72uhを備える。
第2の筒状部72は、その第2の筒状部72内の略中央部において、第1の筒状部71の上端開口部から所定距離だけ上方位置に、第1の筒状部71の内径以下の直径の遮蔽部材721と、その遮蔽部材721を第2の筒状部72内に支持する支持部材722(遮蔽部材用支持部材)と、を有する。
第2の筒状部72は、遮蔽部材721と第3の筒状部用開口部72uhとの間に、空気取入口72hから上方へ向かう空気流と、燃焼炉内から第1の筒状部71を介した未燃焼物を含む高温ガスとを乱流状態で混合して未燃焼物を燃焼させる混合室72fを有する。
すなわち、電源からの電力供給なしで、簡単な構成で、煙突内で火の粉等の未燃焼物を含むガスを、第2の筒状部72の混合室72fにて空気と乱流状態で混合して完全燃焼させ、煙や火の粉等の排出を抑制することができる除煙装置70Rを備えた、小型焼却炉用の煙突70を提供することができる。また、上記煙突70を備えた小型の焼却炉を提供することができる。
また、空気取入口72h付近では、煙突効果により煙突外よりも煙突内の気圧が低いので、空気取入口から外気を煙突内へ取り入れることができる。また、第2の筒状部72の上部に位置する第3の筒状部73は、第2の筒状部72と比較して内径が縮径した構造となっているので、ベンチュリー効果により、第2の筒状部72内と比較して第3の筒状部73の内部の流速が高速となり低圧となり、空気取入口72hから外気が煙突内へ流入しやすくなる。
つまり、本発明の実施形態に係る煙突は、煙突の中間の高さの位置に、空気取入口からの空気(外気)と燃焼炉の炉内からの未燃焼物を含むガスとを混合して燃焼させる混合室を設けて、火の粉等の未燃焼物が煙突外へ排出されるのを防止することができる。
また、本発明の実施形態に係る小型焼却炉用の煙突70の遮蔽部材721は、第2の筒状部72の内周又は第1の筒状部71の上端部と遮蔽部材721とに接続された、複数の支持部材722(722a、722b、722c、722d等)により支持されている。
詳細には、支持部材722は、一方の端部が第2の筒状部72の内周又は第1の筒状部71の上端部71aに接続され、他方の端部が遮蔽部材721に接続されている。
そして、遮蔽部材721と第2の筒状部72の内面との間の隙間72gに、炉内からの未燃焼物を含む高温ガスと空気取入口72hから煙突内への空気(外気)とが流れ、流路中の支持部材722により混合室72fで生じる乱流による高温ガスと空気との混合を増大させることができる。
支持部材722は、長手方向に長い板状であってもよいし、円柱形状であってもよい。
また、上述した実施形態では、遮蔽部材721は、円形板形状であったが、混合室内で乱流を促進させるために、外周部に凹凸部が設けられていてもよい。また、混合室内で乱流を促進させるために、遮蔽部材721や支持部材722の表面に粗面が形成されていてもよい。
また、第2の筒状部72内の空気および未燃焼物を含むガスの流れにおいて、レイノルズ数が高く、混合室での乱流を促進するように、遮蔽部材721や支持部材722の形状が規定される。
遮蔽部材721及び支持部材722による摩擦抵抗や圧力抵抗が大きいほど、乱流が促進され、空気取入口からの空気と炉内からの未燃焼物を含むガスとが混合しやすい。
また、本発明の実施形態に係る煙突70の支持部材722は、平面視(煙突の上部から下方を視た場合)、空気取入口72hと重ならない位置に設けられている。
すなわち、空気取入口72hから煙突内へ流入した空気(外気)は、炉内からの未燃焼物を含むガスと比較して温度が低いので、煙突効果により、空気(外気)が支持部材722に直接当たることなく、空気(外気)が勢いよく混合室72fに流入し、混合室72fにてその空気と未燃焼物を含むガスとの混合を促進することができる。
なお、第2の筒状部72内の略中央部に遮蔽部材721を支持する支持部材722は、例えば、金網等の網体であってもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、環状縮径部725は、第2の筒状部72内に着脱自在に設けられていたが、例えば、環状縮径部725の下端部725bは第2の筒状部72の内面に溶接等により接続されていてもよい。
10…焼却炉(小型焼却炉)
70…煙突
70R…除煙装置
71…第1の筒状部
71a…上端部
72…第2の筒状部
72c…開口部(第1の筒状部用開口部)
72d…底部
72f…混合室
72g…隙間(未燃焼物を含むガス及び空気の流路)
72h…空気取入口(空気取入孔)
72u…天板部
72uh…開口部(第3の筒状部用開口部)
73…第3の筒状部
721…遮蔽部材
722、722a、722b、722c、722d…支持部材(遮蔽部材用支持部材)
723、723A、723B…リング状部材
724…仕切り兼用支持板部
725…環状縮径部(傘状部材)

Claims (6)

  1. 焼却炉に設けられる煙突であって、
    焼却炉の炉内に連通する第1の筒状部と、第2の筒状部と、第3の筒状部とを有し、
    前記第2の筒状部は、前記第1の筒状部の上部に設けられ、前記第1の筒状部よりも大きい直径であり、
    前記第3の筒状部は、前記第2の筒状部の上部に設けられ、前記第1の筒状部と略同径であり、
    前記第2の筒状部は、底部及び天板部を有し、
    前記底部は、その中央部に前記第1の筒状部に連通する第1の筒状部用開口部を備え、前記第1の筒状部用開口部と前記底部の外周との間に、複数の空気取入口を有し、
    前記天板部は、その中央部に前記第3の筒状部に連通する第3の筒状部用開口部を備え、
    前記第2の筒状部は、該第2の筒状部内の略中央部において、前記第1の筒状部の上端開口部から所定距離だけ上方位置に設けられた、前記第1の筒状部の内径以下の直径の遮蔽部材と、
    前記遮蔽部材を前記第2の筒状部内に支持する遮蔽部材用支持部材と、を有し、
    前記第2の筒状部は、前記遮蔽部材と前記第3の筒状部用開口部との間に、前記空気取入口から上方へ向かう空気流と前記第1の筒状部からの未燃焼物を含む高温ガスとを乱流状態で混合して前記未燃焼物を燃焼させる混合室を有する
    ことを特徴とする煙突。
  2. 前記遮蔽部材は、前記第2の筒状部の内周又は前記第1の筒状部の上端部と前記遮蔽部材とに接続された、前記遮蔽部材よりも細幅の複数の遮蔽部材用支持部材により支持されていることを特徴とする請求項1に記載の煙突。
  3. 前記遮蔽部材用支持部材は、上面視において前記空気取入口と重ならない位置に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の煙突。
  4. 前記第2の筒状部は、前記遮蔽部材よりも上方位置に、前記遮蔽部材と同じ又はそれよりも大きい直径の開口部を中央部に備え、上方に向かって縮径した環状縮径部を有し、
    前記環状縮径部は、上面視において、前記空気取入口と重なる位置に設けられていることを特徴とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の煙突。
  5. 前記第2の筒状部は、上下分割可能に形成され、
    前記第2の筒状部は、前記遮蔽部材用支持部材上に載置されるリング状部材と、
    前記リング状部材上に水平面に対して垂直または斜めに立設され、上部に前記環状縮径部が設けられた複数の仕切り兼用支持板部と、を有し、
    前記環状縮径部、前記仕切り兼用支持板部、及び前記リング状部材は、前記遮蔽部材用支持部材上に着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の煙突。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の煙突を備えた焼却炉。
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