JP2019024207A - メタマテリアル共振器を利用したデバイス - Google Patents

メタマテリアル共振器を利用したデバイス Download PDF

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Abstract

【課題】発振回路及びメタマテリアル共振器を含むデバイスを提供する。【解決手段】デバイスは、所与の周波数において電気信号を出力する同調発振回路であって、デバイスに与えられる入力と、発振回路の能動部品内の内部雑音又は非線形性とのうちの一つに少なくとも部分的に基づいて、発振器を所与の周波数に同調させることができる同調回路を備えた同調発振回路と、同調発振回路に動作可能に接続され、所与の周波数においてデバイスの品質係数を高めるメタマテリアル共振器310、320とを備える。【選択図】図3A.3B

Description

本開示は、メタマテリアル共振器に関し、例えば平面マイクロ波伝送構造におけるその
ような共振器の応用に関する。
[関連出願の相互参照]
本出願は、2014年4月7日に出願された米国仮特許出願第61/976,185号
の出願日の利益を主張するものであり、この仮特許出願は、その開示内容を引用すること
により、本明細書の一部をなすものとする。
メタマテリアルは、自然界では見られない特性であって、その構成物質だけでは必ずし
も備えているとは限らない特性を有するように変化させた人工的な材料である。この意味
において、メタマテリアルは、ナノからバルクまでの任意の規模における、複数の個別の
要素か、単位セルか、又はセルアレイの集合体とすることができる。
メタマテリアルは、広い帯域幅にわたって0未満の実効比透磁率及び実効比誘電率をと
もに示し、以下のうちの1つを有する。すなわち、各単位セルが入射磁界又は電界のうち
の1以上によって定まる磁気双極子モーメント及び電気双極子モーメントを有する、複数
の単位セル又はセルアレイの2次元又は3次元配列と、入射磁界及び電界を1以上のデバ
イスに結合するための結合機構とのうちの1つを有する。結合機構は、スプリットリング
と、ロッド又はワイヤによって結合される一対の平行板とのうちのいずれか又は両方を有
していてもよい。
幾つかの人工的複合材料は、負の値の誘電率(ε<0)及び負の値の透磁率(μ<0)
をともに示す。これらの材料は以下の特性、すなわち、人工的な均質構造と、負の誘電率
(−ε)及び負の透磁率(−μ)と、電磁波の左手系三要素(left-handed triad)を構
成する電界、磁界及び波数ベクトルであって、後進波伝搬、逆平行(anti-parallel)の
群速度及び位相速度を有する電界、磁界及び波数ベクトルと、スネルの法則に反する現象
(負の屈折率)と、ドップラ効果に反する現象と、バビロフ・チェレンコフ効果の逆の現
象と、回折限界の破壊とを示す場合がある。
人工的複合材料の特性は、ホストとなる材料の特性、埋込材料の特性、断片の体積、動
作周波数及び/又は複合材料の形態(例えば、ホスト構造及び/又はゲスト構造の寸法、
形状)の一部に依存し得る。したがって、埋込構造の形態の挙動を制御することが、人工
的複合メタマテリアルの特性(誘電率、透磁率、屈折率)の変化を制御する1つの方法を
提供する。
人工的メタマテリアル共振器の設計の1つの鍵は、相対的に均一な分布を有し、それに
より、強い磁気モーメントを生成するループを形成する、電流を誘導する幾何学的形態を
選択することである。用いられる1つのタイプの形態は、スプリットリング共振器(又は
分割リング共振器)(split-ring resonator, SRR)である。SRRは、リング軸に沿
って磁界が偏向するという条件で、その共振周波数付近のある狭帯域内で信号伝搬を抑制
できるサブ波長共振器である。SRRは、適切に組まれた場合に、ある狭帯域内の信号伝
搬を抑制するために磁界により外部から制御することができるLC共振タンクとしてモデ
ル化することができる。SRRを有する所与の媒質の1以上の特定の共振周波数は、(a
)リングの切込み(スプリット)又は「切れ目」の幅、(b)リング幅、(c)同心リン
グ間の距離、(d)基板の誘電率、(e)基板の厚さ、及び(f)SRRの向きを含む、
複数の要因の組合せによって定まり得る。他の要因としては、SRRのリングの数(例え
ば、1、2、4等)及び各リングの切込み(スプリット)又は切れ目の数(例えば、1、
2、4等)を含めることができる。切込み(スプリット)の幅、リング幅、同心リング間
の距離、各リング内の切込み又は切れ目の数といった要因は通常、共振周波数に正比例す
る一方で、基板の誘電率、基板の厚さといった要因は通常、共振周波数に反比例する。
同調(tunable)メタマテリアルリング共振器を薄膜の上に形成できることが知られて
いる。しかし、そのような同調共振器は一般に、自らの媒体としての役割を果たすが、例
えば、別のデバイス(例えば、電圧制御発振器)を有する回路基板上の相補回路(comple
mentary circuit)としての役割を果たさない。さらに、既知のSRRは一般に、SRR
リング構造の形状及びサイズの物理的制約に起因して、THz単位の周波数において共振
するように構成される。したがって、回路基板上の相補回路としてSRR構造を実装する
ために、性能を向上させるための物理的パラメータを用いる構造を備えたSRRセル及び
/又はSRRアレイの提供が求められる。
本開示の一態様は、発振回路及びメタマテリアル共振器を含むデバイスを提供する。発
振又は同調回路は、デバイスに与えられる入力と、回路の能動部品内の内部雑音又は非線
形性とのうちの1つに少なくとも部分的に基づいて、所与の周波数において電気信号を出
力する。メタマテリアル共振器は、発振回路に動作可能に結合することができ、所与の周
波数においてデバイスの品質係数を高めるように構成することができる。
幾つかの例では、メタマテリアル共振器は、略平面のスプリットリング共振器を形成す
る第1の同心スプリットリング要素及び第2の同心スプリットリング要素を含むことがで
きる。各同心スプリットリング要素は略環状とすることができ、スプリットリング共振器
の中心から環形を通って径方向に延在する切れ目を有し、第1のスプリットリング要素の
切れ目は第2のスプリットリング要素の切れ目と反対方向に延在する。また、共振器は、
スプリットリング要素に結合される第1のポート及び第2のポートを含むこともできる。
ポートは第1のスプリットリング要素と同一平面をなし、この第1のスプリング要素にエ
ッジ結合することができる。代替的には、ポートは、メタマテリアル共振器にブロードサ
イド結合することができ、第1のポートは第1のスプリットリング要素及び第2のスプリ
ットリング要素に対して平行な第1の平面に沿って位置し、第2のポートは第1のスプリ
ットリング要素及び第2のスプリットリング要素に対して平行な第2の平面に沿って位置
し、第1の平面及び第2の平面は、スプリットリング要素の平面を挟んで(transversely
away from)反対方向に離間して延在する。
幾つかの例では、共振器は、第1の対及び第2の対の同心スプリットリング要素を含む
ことができ、それぞれ略平面のスプリットリング共振器を形成し、各同心スプリットリン
グ要素はスプリットリング共振器内の一点から径方向外向きに延在する切れ目を含み、第
1のスプリットリング要素の切れ目は、第2のスプリットリング要素の切れ目と反対方向
に延在し、各要素対は、共振器を二等分する軸に対して互いに線対称をなす。スプリット
リング対はそれぞれ第1のポート及び第2のポートに結合することができる。
幾つかの例では、共振器は、略平面のスプリットリング共振器を形成する第1の対の同
心スプリットリング要素を含むことができ、各同心スプリットリング要素は略環状とする
ことができ、スプリットリング共振器内の一点から径方向外向きに延在する切れ目を有し
、第2の対の同心スプリットリング要素が、共振器を二等分する軸に対して第1の対の同
心スプリットリング要素対と線対称をなし、第1の接続ラインが第1の対及び第2の対の
内側スプリットリング要素を結合し、第2の接続ラインが第1の対及び第2の対の外側ス
プリットリング要素を結合し、第1のポートが第1の接続ラインに結合され、第2のポー
トが第2の接続ラインに結合される。共振器は、スプリットリング要素のそれぞれの下に
ある接地面と、接地面上のエッチング除去部(etch-out)とを更に備えることができる。
第1のスプリットリング要素及び第2のスプリットリング要素はいずれも、同じ形状(
例えば、円、正方形、楕円形及び長方形)とすることができる。共振器は、約20GHz
以下の少なくとも1つの共振周波数を有するように構成することができ、及び/又はデバ
イスの発振回路の位相雑音は10MHzのオフセットにおいて約−135dBc/Hz以
上とすることができる。
本開示の別の態様は、メビウスストリップ共振器であって、このメビウスストリップ共
振器によって形成される閉路がそれ自体にマッピング(map)され、かつ連続しているト
ポロジを有する、メビウスストリップ共振器と、メタマテリアルスプリットリング共振器
とを備える共振回路を提供する。メタマテリアルスプリットリング共振器は、メビウスス
トリップ共振器に動作可能に結合することができる。幾つかの点において、メビウススト
リップ共振器の導電性ストリップが1つ又は複数の切れ目を含むことができ、それにより
、メビウスストリップ共振器自体をメタマテリアルスプリットリング共振器にすることも
できる。共振回路は、約8GHz以下の少なくとも1つの共振周波数を有するように構成
することができる。
幾つかの例では、メビウスストリップ共振器は、螺旋形に配置される略平面の導電性ス
トリップを含むことができ、導電性ストリップは、内端及び外端を有し、螺旋形の中心点
の周りを2回転以上するように延在する。また、共振器は、第1の端部に結合される第1
のビアと、第2の端部に結合される第2のビアと、第1のビアと第2のビアとの間の導電
性接続とを含むこともでき、それにより、導電性ストリップの第1の端部及び第2の端部
を接続してメビウスストリップを形成する。
幾つかの例では、メビウスストリップ共振器は、平行な第1の平面及び第2の平面上に
配置される第1の略環状の導電性要素及び第2の略環状の導電性要素を含むことができ、
各略環状の導電性要素は、それぞれの第1の端部及び第2の端部を画定するそれぞれの第
1の切れ目を有する。また、共振器は、第1の平面と第2の平面との間を横切るように延
在し、第1の略環状の導電性要素の第1の端部を第2の略環状の導電性要素の第2の端部
に接続する第1のビアと、第1の平面と第2の平面との間を横切るように延在し、第1の
略環状の導電性要素の第2の端部を第2の略環状の導電性要素の第1の端部に接続する第
2のビアとを含むこともでき、それにより、第1の略環状の導電性要素及び第2の略環状
の導電性要素を接続してメビウスストリップを形成する。第1の略環状の導電性要素は、
第1の切れ目の場所において第1のポートにエッジ結合することができ、第1の切れ目か
ら円周方向に180度にある場所において第2のポートにエッジ結合することができる。
又は、第1の略環状の導電性要素は第1の切れ目から円周方向に90度の場所において第
1のポートにブロードサイド結合することができ、第1の切れ目から円周方向に−90度
の場所において第2のポートにブロードサイド結合することができる。
幾つかの例では、第1の略環状の導電性要素及び第2の略環状の導電性要素はそれぞれ
第2の切れ目を含むことができ、各第2の切れ目は、略環状の導電性要素の中心点から径
方向外向きに延在し、略環状の導電性要素の外周に沿って、第1の切れ目から約90度だ
け離間して位置する。第1の略環状の導電性要素及び第2の略環状の導電性要素のそれぞ
れの第2の切れ目は、それぞれの中心点から逆方向に延在することができる。第1の略環
状の導電性要素は、第2の切れ目の場所において第1のポートに、例えば、ブロードサイ
ド結合することができ、第1の切れ目から円周方向に180度、第2の切れ目から円周方
向に90度の場所において第2のポートにブロードサイド結合することができる。
本開示の更に別の態様は、所与の周波数において電気信号を出力するように構成される
発振器回路であって、所与の周波数は、デバイスに与えられる入力、及び発振器回路の能
動部品内の内部雑音又は非線形性のうちの1つに少なくとも部分的に基づく、発振器回路
と、上記のメビウス/メタマテリアル共振回路のいずれかとを含むデバイスを提供する。
共振回路自体は、共振回路を少なくとも部分的に覆い、デバイスによって生成されるより
高次のモードを抑制するように構成される1つ又は複数の環状共振要素を含むことができ
る。デバイスの発振器回路の位相雑音は、10MHzのオフセットにおいて、例えば、約
175dBc/Hz以上とすることができる。
本開示の更に別の態様は、第1の平面金属層と、第1の層に対して平行な第2の平面金
属層と、第1の平面金属層と第2の平面金属層との間を横切るように延在し、第1の平面
金属層及び第2の平面金属層を互いに接続する複数のめっきされたビアとを備える基板一
体型導波路を有する共振回路を提供する。共振回路は、基板一体型導波路に動作可能に結
合されるメタマテリアル共振器を更に備えることができる。共振回路は、約25GHz以
下の少なくとも1つの共振周波数を有するように構成することができる。
幾つかの例では、メタマテリアル共振器は、略平面のスプリットリング共振器を形成す
る第1の同心スプリットリング要素及び第2の同心スプリットリング要素を含むことがで
きる。各同心スプリットリング要素は、スプリットリング共振器の中心から径方向に延在
する切れ目を有することができる。第1のスプリットリング要素の切れ目は、第2のスプ
リットリング要素の切れ目と反対方向に延在することができる。スプリットリング要素は
、第1のポート及び第2のポートに結合することができる。第1の同心リング要素及び第
2の同心リング要素は、略平面の相補スプリットリング共振器を形成することができる。
幾つかの例では、メタマテリアル共振器は、第1のポート及び第2のポートに結合する
ことができ、リングの両側に第1の切れ目及び第2の切れ目を有する単一の略円形のリン
グを含むことができる。第1の切れ目及び第2の切れ目はそれぞれ、共振回路の第1の軸
に沿って第1のポート及び第2のポートと位置合わせすることができ、切れ目はそれぞれ
、円形リングの切断端を画定する。リングの各切断端は、第1の軸と平行に、かつ第1の
ポートに向かう方向に延在することができる。他の例では、メタマテリアル共振器は、単
一のポートに結合することができ、リングの各切断端は単一のポートに向かう方向に延在
することができる。
本開示の更なる態様は、発振器回路と、上記の共振回路のうちの1つとを含むデバイス
を提供する。そのデバイスは、メタマテリアル共振器に結合される1つ又は複数のバラク
タダイオードを含むことができる。デバイスの発振器回路の位相雑音は、1MHzオフセ
ットにおいて、例えば、約115.2dBc/Hz以上とすることができる。
上記の例のうちの幾つかにおいて、例示的なメタマテリアル共振器は、基板又は回路基
板(例えば、プリント回路基板)上に相補回路として実装することができる。
図1A及び1Bは、本開示の一態様によるメタマテリアル共振器の斜視図である。 図1C及び1Dは、本開示の一態様によるメタマテリアル共振器の斜視図である。 図1E及び1Fは、本開示の一態様によるメタマテリアル共振器の斜視図である。 図2A及び2Bはそれぞれ、図1A及び1Bのメタマテリアル共振器に関する損失特性を表すグラフである。 図2C及び2Dはそれぞれ、図1C及び1Dのメタマテリアル共振器に関する損失特性を表すグラフである。 図2E及び2Fはそれぞれ、図1E及び1Fのメタマテリアル共振器に関する損失特性を表すグラフである。 図3A及び3Bは、本開示の一態様による、メタマテリアル共振器を有する電圧制御発振器の平面図である。 図3C及び3Dは、本開示の一態様による、メタマテリアル共振器を有する電圧制御発振器の平面図である。 図4A及び4Bはそれぞれ、図3A及び図3Bの電圧制御発振器の位相雑音特性を表すグラフである。 図4C及び4Dはそれぞれ、図3C及び図3Dの電圧制御発振器の位相雑音特性を表すグラフである。 本開示の一態様によるメビウス共振器の斜視図である。 本開示の一態様によるメビウス共振器の斜視図である。 本開示の一態様によるメビウス共振器の斜視図である。 図5Aのメビウス共振器に関する損失特性を表すグラフである。 図5Bのメビウス共振器に関する損失特性を表すグラフである。 図5Cのメビウス共振器に関する損失特性を表すグラフである。 図5Dのメビウス共振器に関する損失特性を表すグラフである。 図5Eのメビウス共振器に関する損失特性を表すグラフである。 本開示の一態様による、メタマテリアル・メビウス共振器を有する電圧制御発振器の平面図である。 図7の電圧制御発振器に関する位相雑音特性を表すグラフである。 本開示の一態様による、例示的なメタマテリアル共振器及び例示的なメビウス共振器のそれぞれと比べた場合の、メタマテリアル・メビウス共振器の損失特性を表すグラフである。 図10A及び10Bは、本開示の一態様による、メタマテリアル共振器を有する基板一体型導波路の平面図である。 本開示の一態様による、メタマテリアル共振器を有する基板一体型導波路の平面図である。 図11A及び11Bはそれぞれ、図10A及び10Bの基板一体型導波路に関する損失特性を表すグラフである。 本開示の一態様による、一体型メタマテリアル共振器を備える基板一体型導波路を含む電圧制御発振器の平面図である。 図13Aは、図12の電圧制御発振器に関する同調特性及び損失特性を表すグラフである。図13Bは、図12の電圧制御発振器に関する品質係数特性を表すグラフである。 図14Aは、図1Aによるメタマテリアル共振器の写真である。図14Bは、図1Bによるメタマテリアル共振器の写真である。 図12による電圧制御発振器の写真である。
本開示は、SRR及び他のメタマテリアル共振器に対する改善を提供するものである。
これは、例えば、1以上のSRRを共振構造に組み込むこと、1以上のSRRをメビウス
ストリップ共振器と組み合わせること、及び1以上のSRRを基板一体型導波路(substr
ate integrated waveguide)と組み合わせること等である。さらに、本開示は、改善され
たSRR構造のうちの1以上を電圧制御発振器(voltage controlled oscillator, VC
O)の設計に組み込むことによって、VCO等の他の電子デバイスの動作の改善を提供す
るものである。
メタマテリアル共振器は、フィルタ及び発振器等の、数多くの電子デバイス及び光電子
デバイスにおいて用いることができる。これは、不要な周波数帯域を抑えることによって
雑音を低減し、損失を補償するためである。雑音を低減し、損失を補償する他の能動デバ
イスが知られているが、これらのデバイスは、自らが制御する(複数の)システム又はデ
バイスに自らがもたらす雑音又は損失等の制約を自ら有する。これに対し、メタマテリア
ル共振器は比較的、システム又はデバイスに雑音をほとんど又は全くもたらさない。共振
器は、例えば発振器回路内のトランジスタ等の能動デバイスを一時的に用いて、共振状態
に設定することができる。メタマテリアル共振器が共振周波数において動作していると、
能動デバイスを停止し、メタマテリアル共振器を自走状態にしておくことができ、負の誘
電率(−ε)及び透磁率(−μ)(又は負の屈折率)をともに有するというその固有の特
性に起因してシステム又はデバイス内の損失を補償することができる。この点において、
本開示は、改善されたVCO設計の例を提供する。しかし、同じ又は類似の改善されたS
RR構造を、類似の改善(例えば、低減された位相雑音、低減された挿入損失等)を与え
るために、他の回路、デバイス及びシステムに適用できることを理解されたい。
図1Aに、本開示による、第1の例示的なメタマテリアル共振器110を示す。共振器
110は、基板111(例えばプリント回路基板)の共通の表面上において略平面の構成
により形成された一対のスプリットリング要素112及び114と、基板111の両端に
あり、スプリットリング要素112及び114にエッジ結合される一対のポート116及
び118(例えば、マイクロストリップアーク(microstrip arcs))とから構成される
。第1のスプリットリング要素112及び第2のスプリットリング要素114は、互いに
同心をなす。各スプリットリング要素は環状であり、切れ目113及び115を有する。
切れ目は、リング要素の中心から放射状に広がるか、又は別の言い方では径方向外向きに
延びる方向において、環状部を貫通して延びている。図1Aの例では、第1のリング要素
112の切れ目113は、該リング要素の中心から第1のポート116に向かって延びて
いる一方で、第2のリング要素114の切れ目115は、該リング要素の中心から第2の
ポート118に向かって延びている。この点において、第1のリング要素112の切れ目
113は、第2のリング要素114の切れ目115とは逆の方向に延びている。切れ目1
13及び115はそれぞれ均一な幅を有する。
図1Aの例では、第1のリング要素112及び第2のリング要素114はそれぞれ略円
形であり、ポート116及びポート118はそれぞれ、第2のリング要素114と各ポー
トとの距離が(リング要素の中心から径方向に延びる方向において)均一となるように、
第2のリング要素114の外周に沿って湾曲している。しかし、他の例では、リング要素
は、正方形、楕円形又は長方形等の異なる形状で形成することができる。そのような他の
例では、ポートは、第2のリング要素との距離が均一に保たれるように適切に形作るか、
又は湾曲させることができる。
図1Bに、第2の例示的なメタマテリアル共振器120を示す。これは、第1のリング
要素122及び第2のリング要素124が略環状の長方形であることを除いて、第1の例
示的な共振器110の構造に類似の構造を有する。第1の例示的な共振器110と同様に
、第2の例示的な共振器120のリング要素はそれぞれ共通の中心を有し、中心からそれ
ぞれのポート126及び128に向かって延びる切れ目123及び125を有する。図1
Bの例では、切れ目は長方形リング要素の長辺に形成されているが、他の例では、短辺に
形成することができる。各ポート126及び128のエッジ結合は、第2のリング要素1
24との均一な距離を維持するために、略直線状に形成される。したがって、ポートはそ
れぞれT字形である。
第1の例示的な共振器110及び第2の例示的な共振器120のそれぞれにおいて、複
数の共振器は、基板の共通の表面上に形成されている一対のポートにエッジ結合される。
また、それらの例のそれぞれにおいて、ポートは、共振器と同じ基板面上に形成される。
しかし、他の例では、メタマテリアル共振器は、共振器の上の層又は下の層(例えば、共
振器とは反対の基板面)にあるポートにブロードサイド結合することができる。それに加
えて、又はその代わりに、ポートはそれぞれ基板の両面に形成することができる。
図1Cに、第3の例示的なメタマテリアル共振器130を示す。メタマテリアル共振器
130は、第2の例示的な共振器120の構造と類似の構造を有するが、共振器130は
、先に述べたスプリットリング共振器の相補形であり、2つの基板131aと131bと
の間のメタライゼーション層に形成され、第1の基板131aの反対側の面にある第1の
ポート136と、第2の基板131bの反対側の面にある第2のポート138との各々に
接続される。ポート136及び138はそれぞれ、それぞれの基板面上のメタライゼーシ
ョン層内に形成される略平面のマイクロストリップである。第1のポート136は、(基
板131a及び131bから構成される)基板131の第1の側から延び、第2のポート
は基板131の反対側の第2の側から延びている。リング要素132、134の切れ目1
33、135は、両リング要素の共通の中心から径方向に沿って互いに反対方向に延びて
いる。図1Cの例では、切れ目は第1のポート及び第2のポートが延びている方向に対し
て垂直に延びているが、(図1A及び図1Bのような)他の例では、切れ目はポートと同
じ方向に延びているものとすることができる。基板131aと131bとの間において共
振器130が形成されるメタライゼーション層は、第1のポート136及び第2のポート
138の両方に対する共通接地面としての役割を果たす。
第1の例示的な共振器110と、第2の例示的な共振器120と、第3の例示的な共振
器130とのそれぞれにおいて、共振器は第1のポート及び第2のポートのそれぞれに接
続され、第1のポート及び第2のポートは共振器のための入力ライン及び出力ライン(又
はその逆)としての役割を果たすことができる。しかし、他の例では、共振器は単一のポ
ートに接続することができる。例えば、図1Dは、第3の例示的な共振器130の構造に
類似の構造(例えば、リング142、144、切れ目143、145)を有する第4の例
示的なメタマテリアル共振器140を示すが、第3の例示的な共振器130とは異なり、
共振器140は、単一の基板141上に形成され、単一のポート146に接続される。図
1Dの例では、単一のポート146は、切れ目143及び145の方向に対して垂直な方
向に延びる開放端マイクロストリップラインであるが、他の例では、切れ目はポートと同
じ方向に延びているものとすることができる。
図1Eに、本開示による、メタマテリアル共振器150の第5の例を示す。メタマテリ
アル共振器150は、基板151の共通の表面にある第1の対の同心スプリットリング要
素152及び154と、それに隣接して形成される第2の対の同心スプリットリング要素
156及び158とから形成される。図1Eの例では、スプリットリング要素はそれぞれ
長方形状である。第1の対のスプリットリング要素は、第1の軸Xに沿って基板151の
第1の側から延びる第1のポート166に接続され、第2の対のスプリットリング要素は
、同じく第1の軸Xに沿って、第1の側とは反対にある基板151の第2の側から延びる
第2のポート168に接続される。第1のポート166及び第2のポート168は第1の
軸Xの1つのラインに沿って延び、図1Eの例では、そのラインは基板151の中心点か
らオフセットされている。スプリットリング要素の第1の対及び第2の対は、第1の軸X
に垂直であり、この例では共振器150を二等分する基板の第2の軸Yに関して互いに線
対称をなす。
先に述べた例示的な共振器内のスプリットリング要素のそれぞれと同様に、第5の例示
的な共振器150のスプリットリング要素152、154、156、158はそれぞれ、
それぞれのリング要素の長辺に沿って形成された切れ目153、155、157及び15
9を有する。図1Eの例では、同心スプリットリング要素の対ごとに、同心スプリットリ
ング要素のそれぞれの切れ目は、各スプリットリング要素のリング又は環状部内にある共
通の点であって、リング要素の中心点から(例えば、リング要素の長軸に沿って)オフセ
ットされた共通の点から互いに反対の方向に延びている。切れ目153、155、157
及び159はそれぞれ、基板の第1の側と第2の側との間において第1の軸Xに沿って延
びるラインに沿って形成される。
図1Fに、本開示による、メタマテリアル共振器170の第6の例を示す。メタマテリ
アル共振器170は、基板171の共通の表面にある第1の対の同心スプリットリング要
素172及び174と、それに隣接して形成されている第2の対の同心スプリットリング
要素176及び178とから形成される。図1Fの例では、スプリットリング要素はそれ
ぞれ円形である。第1の対のスプリットリング要素は、第1の軸Xに沿って基板171の
第1の側から延びる第1のポート186に接続され、第2の対のスプリットリング要素は
、同じく第1の軸Xに沿って、第1の側とは反対にある基板171の第2の側から延びる
第2のポート188に接続され、この例では、第1の軸は共振器170を二等分する。第
1のポート186及び第2のポート188は、第1の軸Xのラインに沿って延び、図1F
の例では、基板171の中心点を通っている。第1の対及び第2の対のスプリットリング
要素は、第1の軸Xに関して互いに線対称をなす。各内側リング要素172、176及び
各外側リング要素174、178は、第1のメタマテリアル接続ライン182及び第2の
メタマテリアル接続ライン184によってそれぞれ接続される。メタマテリアルライン1
82及び184はそれぞれ、第1の軸Xに対して垂直な基板171の第2の軸Yに平行に
、かつ互いに平行に延びている。
先に述べた例示的な共振器内のスプリットリング要素のそれぞれと同様に、第6の例示
的な共振器170のスプリットリング要素172、174、176、178はそれぞれ、
切れ目173、175、177及び179を有する。図1Fの例では、同心スプリットリ
ング要素の対ごとに、同心スプリットリング要素のそれぞれの切れ目が第2の軸Yに沿っ
て延びている。内側リング要素172、176のそれぞれの切れ目173及び177は、
共振器の中心点からオフセットされたラインに沿って(例えば、第2の軸Yに沿って)、
第2のポート188の方向に形成される。外側リング要素174、178のそれぞれの切
れ目175及び179は、共振器の中心点からオフセットされたラインに沿って(例えば
、第2の軸Yに沿って)、第1のポート186の方向に形成され、第1のメタマテリアル
接続ライン182は両方の切れ目175、179を通って延びている。幾つかの例では、
基板は、スプリットリング要素のそれぞれの下に接地面(図示せず)を含むことができ、
接地面の材料の一部がエッチングにより除去される。
図2A〜図2Fはそれぞれ、上記の例示的な共振器110、120、130、140、
150、及び170の各々に関する損失特性を示す。それぞれの共振器の共振周波数にお
いて、電磁波の伝送が抑えられる。これは、共振器ごとの伝送特性における急峻な低下と
して図2A〜図2Fのプロットにおいて示される。図2Aに示されるように、第1の例示
的な共振器110は、約10GHz及び約19GHzにおいて強い共振を示す。図2Bに
示されるように、第2の例示的な共振器120は、約6GHz、約12GHz及び約15
GHzにおいて強い共振を示す。図2Cに示されるように、第3の例示的な共振器130
は、約10GHzにおいて強い共振を示す。図2Dに示されるように、第4の例示的な共
振器140は、約11GHzにおいて強い共振を示す。図2Eに示されるように、第5の
例示的な共振器150は、約14GHzにおいて強い共振を示す。図2Fに示されるよう
に、第6の例示的な共振器170は、約13GHzにおいて強い共振を示す。
上記の例示的な共振器110、120、130、140、150及び170又は同様に
設計された共振器は、代替の解決策と比べて、低い位相雑音で改善されたモード抑制を行
うために、電圧制御発振器に組み込むことができる。共振器のポートを電圧制御発振器に
接続することができる。この点において、共振器はそれぞれ、共振する負の誘電率、透磁
率の媒質(例えば、メタマテリアルクローキングデバイス)と比べて、別のデバイス内の
共振回路として使用することができる。
図3Aに、第1の例示的な電圧制御発振器315を示す。この電圧制御発振器は、発振
回路と、第1の例示的な共振器110に類似の構造特性及び動作特性を有するメタマテリ
アル共振器310とを有する。発振回路は、VCOに与えられる1以上の入力、及び/又
はVCOの能動部品内の内部雑音又は非線形性に少なくとも部分的に基づいて、所与の周
波数において電気信号を出力する。共振器310は、第1の例示的な共振器110と同様
に、互いに反対に位置する第1のポート及び第2のポートを接続する同心円形スプリット
リング要素から形成される。しかし、2つのスプリットリング要素のみを含む第1の例示
的な共振器110とは異なり、共振器310は4つのスプリットリング要素を含み、各ス
プリットリング要素は1つのラインに沿って延びる切れ目を有し、隣接しているスプリッ
トリング要素の各々の切れ目は、共振器310の中心点から互いに反対方向に延びている
。一般的に、SRR内により多くのスプリットリングを含めることは、SRRの品質係数
を高めることになるが、損失が大きくなる。電圧制御発振器を設計する際に、スプリット
リングの数は、品質係数及び損失の要件のバランスをとるように選択することができる。
図3Bに、第2の例示的な電圧制御発振器325を示す。この電圧制御発振器は、発振
回路と、第2の例示的な共振器120に類似の構造特性及び動作特性を有するメタマテリ
アル共振器320とを有する。共振器320は、第2の例示的な共振器120と同様に、
互いに反対側に位置する第1のポート及び第2のポートを接続する同心長方形状スプリッ
トリング要素から形成される。しかし、2つのスプリットリング要素のみを含む第2の例
示的な共振器120とは異なり、共振器320は4つのスプリットリング要素を含み、各
スプリットリング要素は1つのラインに沿って延びる切れ目を有し、隣接する各スプリッ
トリング要素の切れ目は、共振器320の中心点から互いに反対方向に延びている。
図3Cに、第3の例示的な電圧制御発振器355を示す。この電圧制御発振器は、発振
回路と、第5の例示的な共振器150に類似の構造特性及び動作特性を有するメタマテリ
アル共振器350とを含む。SRR内のスプリットリングをカスケード接続することは、
SRRの品質係数を高めることになるが(例えば、Q乗算効果による)、ここでもまた、
信号損失が大きくなるという影響がある。電圧制御発振器を設計する際に、スプリットリ
ングの数は、品質係数及び損失要件のバランスをとるように選択することができる。
図3Dに、第4の例示的な電圧制御発振器375を示す。この電圧制御発振器は、発振
回路と、第6の例示的な共振器170に類似の構造特性及び動作特性を有するメタマテリ
アル共振器370とを含む。
図4A〜図4Dはそれぞれ、上記の例示的な電圧制御発振器315、325、355及
び375それぞれの位相雑音特性を示す。図4Aの例では、第1の例示的な発振器315
は、約10GHzの信号周波数に設定され、例えば、約1kHzのオフセットにおいて約
59dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約10kHzのオフセットにおいて約8
5dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約100kHzのオフセットにおいて約1
07dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約1MHzのオフセットにおいて約12
6dBc/Hz程度の低い位相雑音、及び例えば、約10MHzのオフセットにおいて約
147dBc/Hz程度の低い位相雑音を示す。図4Bの例では、第2の例示的な発振器
325は、約12GHzの信号周波数に設定され、例えば、約1kHzのオフセットにお
いて約51dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約10kHzのオフセットにおい
て約82dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約100kHzのオフセットにおい
て約107dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約1MHzのオフセットにおいて
約126dBc/Hz程度の低い位相雑音、及び例えば、約10MHzのオフセットにお
いて約148dBc/Hz程度の低い位相雑音を示す。図4Cの例では、第3の例示的な
発振器355は、約9GHzの信号周波数に設定され、例えば、約1kHzのオフセット
において約36dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約10kHzのオフセットに
おいて約75dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約100kHzのオフセットに
おいて約101dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約1MHzのオフセットにお
いて約122dBc/Hz程度の低い位相雑音、及び例えば、約10MHzのオフセット
において約135dBc/Hz程度の低い位相雑音を示す。図4Dの例では、第4の例示
的な発振器375は、約8GHzの信号周波数に設定され、例えば、約1kHzのオフセ
ットにおいて約43dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約10kHzのオフセッ
トにおいて約76dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約100kHzのオフセッ
トにおいて約103dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約1MHzのオフセット
において約125dBc/Hz程度の低い位相雑音、及び例えば、約10MHzのオフセ
ットにおいて約138dBc/Hz程度の低い位相雑音を示す。
上記のメタマテリアル共振器の設計は、VCO等のデバイスの動作を改善するために、
1以上のメビウスストリップ共振器と組み合わせることもできる。メビウスストリップは
共形(conformal)であり、連続しており、それ自体に1対1にマッピング(map)される
。マルチノットループ(multi-knot loop)が無限の伝送線路のように動作し、非常に大
きな群遅延が可能となるように、マルチノットループを周回するときにメビウスストリッ
プに結合される信号はいかなる障害にも直面しない。したがって、平面共振器に結合され
るメビウスは、ハイブリッド結合技法において高い係数Qを達成するために必要とされる
複雑な回路に対する代替形態を提供する。この点において、本開示は、上記のメタマテリ
アル共振器設計及び類似のメタマテリアル共振器設計とともに使用することができるメビ
ウス共振器にも関する。
図5Aは、本開示による第1の例示的なメビウス共振器510を示す。共振器510は
、基板511の表面上に略平面の構造において形成される共振器要素512と、基板51
1の両端にある一対のポート516及び518とから構成される。共振器要素512は、
共振器510の中心点の周りに略平面の螺旋形に巻かれる。図5Aの例では、螺旋形は約
3回転にわたって延びるが、他の例では、螺旋形は、それより多くの回転(例えば、約4
回転)又はそれより少ない回転(例えば、約2回転)にわたって延在することができる。
本開示において、「螺旋形」という用語は、中心点において始まり、中心点の周りに巻か
れる曲線と、中心点から径方向に離れた場所において始まって中心点の周りに巻かれ、そ
れにより、共振器の中心に切れ目又は開口を残す曲線との両方を含むものと理解されたい
。ポート516及び518は、ポートと共振器要素512との間に均一な幅の空間が保た
れるようにするために、図1Aと同様に湾曲させることができる。
共振器要素の第1の端部513及び第2の端部515は、別の金属表面(図示せず)に
あるビアトランジション(via transition)514を通して接続することができる。図5
Aの例では、共振器要素512の第1の端部513及び第2の端部515を接続するビア
はそれぞれ、共振器要素512が形成されている平面と交差するように延びる。ビアトラ
ンジションは、例えば、ワイヤボンドを含むことができるか、又は複数面のプリント回路
基板(PCB)上に形成することができる。この接続は、共振器をメビウスストリップに
効果的に変え、それにより、共振器の品質係数を向上させる。
図5Bは、本開示による第2の例示的なメビウス共振器520を示す。第2の例示的な
メビウス共振器520は、複数面PCB521の別々の平面に形成された一対のスプリッ
トリング要素522及び524と、複数面プリント回路基板(PCB)521の両端にあ
る一対のポート526及び528とから構成される。各スプリットリング要素は、切れ目
を有する。図5Bの例では、切れ目は互いに径方向に位置合わせされ、各切れ目により、
各スプリットリング要素の第1の端部及び第2の端部が形成される。共振器520は更に
、第1のスプリットリング要素522の第1の端部と第2のスプリットリング要素524
の第2の端部とを接続する第1のビアトランジション536と、第1のスプリットリング
要素522の第2の端部と第2のスプリットリング要素524の第1の端部とを接続する
第2のビアトランジション538とを含む。ビアはそれぞれ、スプリットリング要素が形
成されている複数面PCBのそれぞれの平面間を横切って延びている。第1のスプリット
リング共振器と第2のスプリットリング共振器との間のビア接続の結果として、共振器要
素上の任意の点から流れる電流が、始点に戻る前に、両方の要素を通らなければならない
。この点において、この共振器はメビウスストリップとして機能し、類似の構造からなる
もののメビウスストリップ接続を用いない共振器と比べて、相対的に高い品質係数を示す
図5Cは、本開示による、第3の例示的なメビウス共振器540を示す。第3の例示的
なメビウス共振器540の構造は、図5Bの第2の例示的なメビウス共振器520と同等
と見なすことができるが(例えば、スプリットリング要素542及び544が複数面PC
B541の異なる平面上にあり、メビウスストリップを形成するためにビアトランジショ
ン546及び548を通して互いに接続される)、第2の例示的なメビウス共振器520
とは異なり、スプリットリング要素542及び544がそれぞれ追加の切込み又は切れ目
543及び545を更に含む。切れ目543及び545はそれぞれ、それぞれの要素54
2及び544の中心点から径方向に延び、PCB541の別々の平面上で、互いに反対方
向に、それぞれの中心点から径方向に延びる。図5Cの例では、切れ目は、要素542及
び544の外周に沿って、それぞれ約90度及び−90度だけビアトランジション点から
離れている。ビアはそれぞれ、スプリットリング要素が形成される複数面PCBのそれぞ
れの平面間を横切るように延びている。第3の例示的な共振器540の切れ目によって、
そのような切れ目を用いない共振器(例えば、第2の例示的な共振器520)と比べて、
共振器の共振周波数が低い周波数に移動することがわかった。
図5Dは、本開示による、第4の例示的なメビウス共振器550を示す。第4の例示的
なメビウス共振器550の構造は、図5Bの第2の例示的なメビウス共振器520と同等
と見なすことができるが(例えば、スプリットリング要素552及び554が複数面PC
B551の異なる平面上にあり、メビウスストリップを形成するためにビアトランジショ
ン556及び558を通して互いに接続される)、第2の例示的なメビウス共振器520
とは異なり、第4の例示的なメビウス共振器550の構造は全体として、複数面PCBの
中間層内に位置し、入力ポート557及び出力ポート559の構造が変更されており、メ
ビウス構造のリングとは別の平面上にある。具体的には、図5Dにおけるポートは、スプ
リットリング要素552及び554内の切込みに対して垂直な方向において、PCB55
1の両端から延びる略直線のマイクロストリップである。ポート構造の変更は、共振器5
50との間の電気信号のブロードサイド結合による供給及び収集が実行される方法に影響
を及ぼす。
図5Eは、本開示による、第5の例示的なメビウス共振器560を示す。第5の例示的
なメビウス共振器560の構造は、図5Dの第4の例示的なメビウス共振器550と同等
と見なすことができるが(例えば、スプリットリング要素562及び564が複数面PC
B561の異なる平面上にあり、メビウスストリップを形成するためにビアトランジショ
ン566及び568を通して互いに接続され、かつマイクロストリップポート567及び
569に接続される)、第4の例示的なメビウス共振器550とは異なり、ポート567
及び569の配置が変更されており、切れ目563、565がスプリットリング要素のそ
れぞれに追加されている(図5Cの例と同様)。具体的には、図5Eにおいて、PCB5
61の上側平面上のスプリットリング要素の切れ目563は、信号が収集される場所に位
置し、下側平面上のスプリットリング要素の切れ目565は、電気信号が上側平面上のス
プリットリング要素と入力ポートとの間でブロードサイド結合される場所の真下に位置す
る。この点において、ポートは要素562及び564の外周に沿って約90度だけ径方向
に離れている。
有利なことに、メビウスストリップ共振器(例えば、図5A〜図5Eの共振器)の共振
周波数は同じリング寸法(例えば、同じ半径)を有する標準的なスプリットリング共振器
の場合の共振周波数の概ね半分であることがわかっている。したがって、メタマテリアル
共振器等の共振器の構成においてメビウスストリップ構造を導入することは、そのような
共振器の共振周波数を下げる場合に有益な場合がある。これは、大きすぎて、小型化され
たパッケージ内に収容できなくなる構造を用いることなく、相対的に低い周波数(例えば
、kHz、MHzレンジ)において動作するために必要とされるデバイスに関する製造の
問題を軽減するのを助ける。
図6A〜図6Eはそれぞれ、上記の例示的な共振器510、520、540、550及
び560の各々の損失特性を示す。図6Aに示すように、第1の例示的なメビウス共振器
510は約8.5GHzにおいて強い共振を示す。図6Bに示すように、第2の例示的な
メビウス共振器520は約8.6GHzにおいて強い共振を示す。図6Cに示すように、
第3の例示的なメビウス共振器540は約6.3GHzにおいて強い共振を示す。図6D
に示すように、第4の例示的なメビウス共振器550は約4GHz及び約8GHzにおい
て強い共振を示す。
符号560、540のメビウス共振器の例は、切れ目563、543及び565、54
5とメビウス構造との両方が存在することから、メタマテリアル・メビウス共振器と呼ぶ
ことができる。図6Eに示すように、第5の例示的なメビウス共振器560は、約2GH
zよりさらに低い周波数において、かつ約4GHzにおいて強い共振を示す。
図7は、例示的なメタマテリアル・メビウス共振器の共振特性を、類似の共振周波数を
有するメタマテリアルスプリットリング共振器及びメビウスストリップ共振器と比べて示
す。図7に示すように、例示的な共振器はそれぞれ、約10GHzの共振周波数を有する
。しかし、メタマテリアル・メビウス共振器は、10GHzの周波数において、他の例示
的な共振器より強い共振を示し、結果として損失が低減している。さらに、他の共振器は
、より高次のモードにおいて(例えば、メビウスストリップ共振器の場合、約10.75
GHzにおいて、メタマテリアル共振器の場合、約11GHzにおいて)相対的に強い信
号を示す。これに対し、メタマテリアル・メビウス共振器は、品質係数を犠牲にすること
なく、更には全体的な損失特性を改善しながら、より高次のモードの高い抑制を示す。こ
れは、メタマテリアル共振器及びメビウスストリップ共振器の各々の利点を1つの設計に
おいて利用することによって達成される。その設計におけるメタマテリアル共振器は、よ
り高次のモードの改善された抑制をもたらす一方で、その設計におけるメビウスストリッ
プは、(例えば、類似のリング寸法のメタマテリアル共振器と比べて)優れた品質係数を
もたらす。
図8は、電圧制御発振器800の設計の平面図である。この電圧制御発振器は、発振又
は同調回路850と、メタマテリアル及びメビウスの両方の構成要素を有する共振器81
0とを備えている。発振回路は、VCOに与えられる1以上の入力と、VCOの能動部品
内の内部雑音又は非線形性とのいずれか又は両方に少なくとも部分的に基づいて、所与の
周波数において電気信号を出力する。図8に示すように、共振器810は、4極エッジ結
合フィルタアレイ内に分散された4つのスプリットリング共振器822、824、826
及び828を有する。スプリットリング共振器822及び824は、第1の対の正方形共
振要素を構成し、スプリットリング共振器826及び828は、第1の対の共振要素に隣
接して配置される第2の対の正方形共振要素を構成する。各共振要素は、単一の切れ目(
それぞれ823、825、827、829)を有する。第1の対の共振要素における切れ
目823及び825はそれぞれ、電圧制御発振器800の第1のライン(例えば、第1の
軸X)に沿って延び、第2の対の共振要素における切れ目827及び829はそれぞれ、
第1のラインに対して平行な第2のライン上に延びる。第1の対の共振要素における切れ
目823及び825は、第2の対の共振要素の両側に位置し、第2の対の共振要素におけ
る切れ目827及び829は、互いに直に隣接して位置する。
各スプリットリング共振器は更に、それぞれのスプリットリング共振器の中心点の周り
に位置するそれぞれのメビウスストリップ共振器832、834、836及び838を有
する。図8の例の共振器810は、更に改善されたモード抑制をもたらすモード抑制リン
グ840も有する。
図9は、図8の例示的な電圧制御発振器に関する位相雑音特性を示す。図9の例では、
発振器800は、約10GHzの信号周波数に設定され、例えば、約1kHzのオフセッ
トにおいて約85dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約10kHzのオフセット
において約115dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約100kHzのオフセッ
トにおいて約140dBc/Hz程度の低い位相雑音、例えば、約1MHzのオフセット
において約161dBc/Hz程度の低い位相雑音、及び例えば、約10MHzのオフセ
ットにおいて約175dBc/Hz程度の低い位相雑音を示す。
上記で説明した(又は類似の)メタマテリアル共振器設計は、VCO等の共振器応用デ
バイスの動作を改善するために、基板一体型導波路(substrate integrated waveguide,
SIW)と一体に構成することもできる。SIWは、導波路に起因する性能改善と、平面
構造に起因する製造のしやすさとを1つにまとめた導波路型平面構造である。一般的に、
SIWは、接地面層上に上部金属層を付加し、めっきされたビアを用いてそれぞれの外周
に沿って層を接続することによって形成される。SIW構造内の電磁波は、誘電体で満た
された長方形導波路内の電磁波と同様に挙動する。SIWのサイズは、構造の共振周波数
を決定する。SIWに相補共振器(例えば、SRR)を付加することは、相補共振器の特
性に応じて、共振周波数を上げるか、又は下げる効果を有することができる。メタマテリ
アル共振器を付加する場合、この付加は、共振の品質係数を高めることもできる。この点
において、本開示は、上記で説明されたメタマテリアル共振器設計及び類似のメタマテリ
アル共振器設計とともに使用することができるSIWにも関する。
図10Aは、第1の例示的なSIW共振器1010を示す。この共振器1010は、S
IW1012と、SIW1012の表面上に形成された相補スプリットリングメタマテリ
アル共振器1014とから構成される。SIWは、基板1015の接地面金属層(図示せ
ず)上に上部金属層1016を付加することによって基板1015(例えば、軟質基板)
上に形成されている。上部層及び接地層は、めっきされたビア1017のそれぞれの列に
よって基板の各サイドに接続される。図10Aの例では、基板1015は、各サイドに6
個又は7個のビアを含む。ビア間の距離、ビアの寸法、上部金属層の寸法及び入力/出力
点、供給/抽出点がそれぞれ、構造の共振周波数及び損失特性に影響を及ぼす場合がある
図10Aの例では、相補スプリットリングメタマテリアル共振器1014は、図1Bの
第2の例示的なメタマテリアル共振器120の構造にほぼ類似している。例えば、図10
Aのスプリットリングメタマテリアル共振器1014は、共通の中心を有する2つの同心
正方形スプリットリング要素と、共通の中心から互いに反対方向に延びる切れ目とを有す
る。また、SIW共振器1010は、基板1015の両端にある第1のポート1018及
び第2のポート1019も有する。図10Aの例において、ポートはそれぞれ、SIWの
両端からスプリットリングメタマテリアル共振器1014に向かって延びるマイクロスト
リップラインである。ポート1018及び1019並びにスプリットリングメタマテリア
ル共振器1014内の切れ目は、共振器1010の第1の軸X上のラインに沿って形成さ
れる。
図10Bは、第2の例示的なSIW共振器1020を示す。共振器1020は、図10
Aの第1の例示的なSIW共振器のSIW及びポートに相当するSIW1022並びに第
1のポート1028及び第2のポート1029と、SIW1022の表面上に形成された
、異なる種類の結合リングメタマテリアル共振器1024とを有する。具体的には、結合
リングメタマテリアル共振器1024は、リングの両側にあって、第1のポート1028
及び第2のポート1029と位置合わせされている第1の切れ目1023及び第2の切れ
目1025を有する単一の円形リングを備えている。構造1024は差動励起される結合
リング共振器の相補構造であり、相補構造であることは、差動励起をシングルエンド励起
に変換し、それゆえ、その構造を不平衡SIW共振器に組み込むのに有用である。各切れ
目において、リングの切断端部は、第1の軸Xの方向において第1のポート1028に向
かって延びている。
図10Cは、第3の例示的なSIW共振器1030を示す。共振器1030は、図10
BのSIW及びメタマテリアル共振器に相当するSIW1032及び相補メタマテリアル
共振器1034を含むが、1つのポート(例えば、リングの切断端が向かって延びた先に
ある第1のポート1038)しか有していない。
図11A及び図11Bはそれぞれ、図10A及び図10Bの例示的なSIW共振器に関
する損失特性を示す。図11Aに示すように、第1の例示的なSIW共振器1010は約
25GHzにおいて強い共振を示す。図11Bに示されるように、第2の例示的なメビウ
ス共振器1020は約18GHzにおいて強い共振を示す。
図12は、電圧制御発振器1200の平面図である。電圧制御発振器は、発振又は同調
回路1240と、図10Cの共振器1030に類似のSIW共振器1210(例えば、全
て図10Cに構造的に相当する、SIW1212、相補メタマテリアル共振器1014及
び単一のポート1218)とを含む。ポート1218は、トランジスタ1220(例えば
、ヘテロ接合FET)のゲートに電気的に接続され、そのトランジスタは更にVCO12
00の出力1230に容量性結合される。相補メタマテリアル共振器1014は、相補メ
タマテリアル共振器1214の両側に位置する第1のバラクタダイオード1242及び第
2のバラクタダイオード1242を通して同調回路1240に接続される。図12Aの例
では、図示される発振器1200は、約5.09GHzの発振周波数から1MHzオフセ
ットにおいて約−115.2dBc/Hzの位相雑音を達成するように構成される。
図13Aは、ある範囲の入力電圧に対する図12の電圧制御発振器1200の同調特性
を示す。図13Aに示されるように、発振器に印加される電圧が増加するにつれて、発振
器の共振周波数も増加する。さらに、印加される電圧が増加するにつれて、損失特性が改
善され、電圧制御発振器の品質係数も増加する。これは図13Bのグラフにおいて更に示
される。図13Bは、ある範囲の入力電圧に対する、発振器に関する無負荷品質係数(Q
)をプロットしたものである。特に、発振器のQは、5Vにおいて約110であり、10
Vにおいて約160であり、15Vにおいて約200であり、20Vにおいて約210で
ある。
図14A〜図14Cは、上記の共振回路及びデバイスのうちの幾つかの写真である。具
体的には、図14Aは、図1Aの構造に類似の構造を有するプリント共振回路のアレイの
写真である。図14Bは、図1Bの構造に類似の構造を有するプリント共振回路のアレイ
の写真である。そして、図14Cは、図12の構造に類似の構造を有するVCOの写真で
ある。
上記の例示的なメタマテリアル共振器、メビウス・メタマテリアル共振器、及び基板一
体型導波路・メタマテリアル共振器は、マイクロ波発振器の適用例において示される。特
に、これらの共振器及びその組み合わせは、メタマテリアルアンテナ、吸収体、スーパー
レンズ等の適用例において使用することもできる。メビウスストリップは、抵抗器又はコ
ンデンサとして使用することもできる。これらは、自然界では容易には見つけられない、
非常に有用で、特殊な電気的特性を与えるグラフェンメビウスストリップにおいて使用す
ることもできる。ラプラス変換又はフーリエ変換に類似のメビウス変換を通信において使
用することができる。回転進行波(rotary travelling wave)又は定在波発振器(standi
ng wave oscillator)の開発もメビウスストリップを利用する。
本発明は特定の実施形態を参照しながら本明細書において説明されてきたが、これらの
実施形態は本発明の原理及び応用形態を例示するに過ぎないものであることを理解された
い。それゆえ、添付の特許請求の範囲によって規定されるような本発明の趣旨及び範囲か
ら逸脱することなく、例示的な実施形態に数多くの変更を加えることができること、及び
他の構成を考案することができることを理解されたい。
本発明は特定の実施形態を参照しながら本明細書において説明されてきたが、これらの実施形態は本発明の原理及び応用形態を例示するに過ぎないものであることを理解されたい。それゆえ、添付の特許請求の範囲によって規定されるような本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に数多くの変更を加えることができること、及び他の構成を考案することができることを理解されたい。
なお、特願2018−170370の出願当初の特許請求の範囲は以下の通りである。
[請求項1]
デバイスであって、
所与の周波数において電気信号を出力する同調発振回路であって、前記デバイスに与えられる入力と、前記発振回路の能動部品内の内部雑音又は非線形性とのうちの一つに少なくとも部分的に基づいて、発振器を前記所与の周波数に同調させることができる同調回路を備えた同調発振回路と、
前記同調発振回路に動作可能に接続され、前記所与の周波数において前記デバイスの品質係数を高めるメタマテリアル共振器と
を備えたデバイス。
[請求項2]
前記メタマテリアル共振器は、基板又は回路基板に相補回路として設けられる、請求項1に記載のデバイス。
[請求項3]
前記メタマテリアル共振器は、
略平面のスプリットリング共振器を構成する第1の同心スプリットリング要素及び第2の同心スプリットリング要素であって、各同心スプリットリング要素は略環状であり、該スプリットリング共振器の中心から環状部を通過するように径方向に延びる切れ目を有し、前記第1のスプリットリング要素の切れ目は、前記第2のスプリットリング要素の切れ目とは反対方向に延びている、第1の同心スプリットリング要素及び第2の同心スプリットリング要素と、
前記スプリットリング要素に接続される第1のポート及び第2のポートと
を備えている、請求項1に記載のデバイス。
[請求項4]
前記第1のポート及び前記第2のポートは、前記第1のスプリットリング要素と同一平面をなし、かつ前記第1のスプリットリング要素にエッジ結合される、請求項3に記載のデバイス。
[請求項5]
前記第1のポート及び前記第2のポートの各々は前記メタマテリアル共振器にブロードサイド結合され、
前記第1のポートは、前記第1のスプリットリング要素及び前記第2のスプリットリング要素に平行な第1の平面に沿って位置し、
前記第2のポートは、前記第1のスプリットリング要素及び前記第2のスプリットリング要素に平行な第2の平面に沿って位置し、
前記第1の平面及び前記第2の平面は、前記スプリットリング要素の平面を挟んで互いに反対方向に延びている、請求項3に記載のデバイス。
[請求項6]
前記第1のスプリットリング要素及び前記第2のスプリットリング要素はいずれも同じ形状であり、前記形状は、円と正方形と楕円形と長方形とからなる群から選択されるものである、請求項3に記載のデバイス。
[請求項7]
前記メタマテリアル共振器は、
略平面のスプリットリング共振器を構成する同心スプリットリング要素の第1の対であって、各同心スプリットリング要素は前記スプリットリング共振器内の一点から径方向外向きに延びる切れ目を有し、前記第1のスプリットリング要素の切れ目は、前記第2のスプリットリング要素の切れ目とは反対方向に延びている、同心スプリットリング要素の第1の対と、
前記共振器を二等分する軸に関して前記同心スプリットリング要素の第1の対と線対称をなす同心スプリットリング要素の第2の対と、
前記スプリットリング要素の第1の対に結合される第1のポートと、
前記スプリットリング要素の第2の対に結合される第2のポートと
を備えている、請求項1に記載のデバイス。
[請求項8]
前記メタマテリアル共振器は、
略平面のスプリットリング共振器を構成する同心スプリットリング要素の第1の対であって、各同心スプリットリング要素は略環状であり、前記スプリットリング共振器内の一点から径方向外向きに延びる切れ目を有する、同心スプリットリング要素の第1の対と、
前記共振器を二等分する軸に関して前記同心スプリットリング要素の第1の対と線対称をなす同心スプリットリング要素の第2の対と、
前記第1の対及び前記第2の対における内側スプリットリング要素を結合する第1の接続ラインと、
前記第1の対及び前記第2の対における外側スプリットリング要素を結合する第2の接続ラインと、
前記第1の接続ラインに結合される第1のポートと、
前記第2の接続ラインに結合される第2のポートと
を備えている、請求項1に記載のデバイス。
[請求項9]
前記スプリットリング要素の各々の下にある接地面と、前記接地面上のエッチング除去部とを更に備えた請求項8に記載のデバイス。
[請求項10]
前記メタマテリアル共振器は、約20GHz以下の少なくとも一つの共振周波数を有する、請求項1に記載のデバイス。
[請求項11]
前記デバイスにおける前記発振回路の位相雑音は、10MHzのオフセットにおいて約−135dBc/Hz以上である、請求項1に記載のデバイス。
[請求項12]
メビウスストリップ共振器であって、該メビウスストリップ共振器によって構成される閉路がそれ自体にマッピングされ、かつ連続しているトポロジを有するメビウスストリップ共振器と、
メタマテリアルスプリットリング共振器と
を備えた共振回路。
[請求項13]
前記メタマテリアルスプリットリング共振器は、基板又は回路基板に相補回路として設けられる、請求項12に記載の共振回路。
[請求項14]
前記メビウスストリップ共振器は、
螺旋形に配置される略平面の導電性ストリップであって、該導電性ストリップは内端及び外端を有し、前記螺旋形の中心点の周りに2回転以上延びている、略平面の導電性ストリップと、
前記第1の端部に結合される第1のビアと、
前記第2の端部に結合される第2のビアと、
前記第1のビアと前記第2のビアとの間にある導電性接続部であって、それにより前記導電性ストリップの前記第1の端部及び前記第2の端部を接続してメビウスストリップを形成する、導電性接続部と
を備える、請求項12に記載の共振器。
[請求項15]
前記メビウスストリップ共振器は、
平行な第1の平面及び第2の平面上にそれぞれ配置される第1の略環状の導電性要素及び第2の略環状の導電性要素であって、各略環状の導電性要素は第1の端部及び第2の端部を形成する第1の切れ目を有する、第1の略環状の導電性要素及び第2の略環状の導電性要素と、
前記第1の平面と前記第2の平面との間を横切って延び、前記第1の略環状の導電性要素の前記第1の端部を前記第2の略環状の導電性要素の前記第2の端部に接続する第1のビアと、
前記第1の平面と前記第2の平面との間を横切って延び、前記第1の略環状の導電性要素の前記第2の端部を前記第2の略環状の導電性要素の前記第1の端部に接続する第2のビアであって、それにより前記第1の略環状の導電性要素及び前記第2の略環状の導電性要素を接続してメビウスストリップを形成する、第2のビアと
を備える、請求項12に記載の共振回路。
[請求項16]
前記第1の略環状の導電性要素は前記第1の切れ目の場所において第1のポートにエッジ結合され、前記第1の切れ目から円周方向に180度の場所において第2のポートにエッジ結合される、請求項15に記載の共振回路。
[請求項17]
前記第1の略環状の導電性要素は前記第1の切れ目から円周方向に90度の場所において第1のポートにブロードサイド結合され、前記第1の切れ目から円周方向に−90度の場所において第2のポートにブロードサイド結合される、請求項15に記載の共振回路。
[請求項18]
前記第1の略環状の導電性要素及び前記第2の略環状の導電性要素はそれぞれ第2の切れ目を含み、各第2の切れ目は、前記略環状の導電性要素の中心点から径方向外向きに延在し、前記略環状の導電性要素の外周に沿って、前記第1の切れ目から約90度だけ離れて位置し、前記第1の略環状の導電性要素及び前記第2の略環状の導電性要素のそれぞれの前記第2の切れ目は、それぞれの中心点から反対方向に延びる、請求項15に記載の共振回路。
[請求項19]
前記第1の略環状の導電性要素は前記第2の切れ目の場所において第1のポートにブロードサイド結合され、前記第1の切れ目から円周方向に180度にあり、前記第2の切れ目から円周方向に90度にある場所において第2のポートにブロードサイド結合される、請求項18に記載の共振回路。
[請求項20]
約8GHz以下の少なくとも一つの共振周波数を有する請求項12に記載の共振回路。
[請求項21]
デバイスであって、
所与の周波数において電気信号を出力する発振器回路であって、前記所与の周波数は、前記デバイスに与えられる入力と、前記発振器回路の能動部品内の内部雑音又は非線形性とのうちの1つに少なくとも部分的に基づくものである、発振器回路と、
請求項12に記載の共振回路と
を備えたデバイス。
[請求項22]
前記共振回路を少なくとも部分的に覆い、前記デバイスによって生成される高次のモードを抑制する1以上の環状共振要素を更に備えた請求項21に記載のデバイス。
[請求項23]
前記デバイスにおける前記発振器回路の位相雑音は、10MHzのオフセットにおいて約−175dBc/Hz以上である、請求項21に記載のデバイス。
[請求項24]
基板一体型導波路であって、
第1の平面金属層と、
前記第1の層に対して平行な第2の平面金属層と、
前記第1の平面金属層と前記第2の平面金属層との間を横切るように延び、前記第1の平面金属層及び前記第2の平面金属層を互いに接続する複数のめっきされたビアと
を備えた基板一体型導波路と、
第1のポートと、
前記基板一体型導波路及び前記第1のポートに動作可能に結合されるメタマテリアル共振器と
を備える共振回路であって、
前記メタマテリアル共振器は略円形のリングを更に備え、該リングは、前記第1のポートと位置合わせされる第1の軸に沿って前記リングの両側にある第1の切れ目及び第2の切れ目を有し、該切れ目はそれぞれ前記円形リングの切断端を形成し、該リングの各切断端は、共通の方向に、かつ前記第1の軸と平行に延びる、共振回路。
[請求項25]
前記メタマテリアル共振器は、略平面のスプリットリング共振器を構成する第1の同心スプリットリング要素及び第2の同心スプリットリング要素を備え、各同心スプリットリング要素は前記スプリットリング共振器の中心から径方向に延びる切れ目を有し、前記第1のスプリットリング要素の切れ目は前記第2のスプリットリング要素の切れ目と反対方向に延び、前記スプリットリング要素は第1のポート及び第2のポートに結合される、請求項24に記載の共振回路。
[請求項26]
前記第1の同心及び前記第2の同心は、略平面の相補スプリットリング共振器を構成する、請求項25に記載の共振回路。
[請求項27]
前記共振回路は、共振回路の反対側にある第2のポートを更に備え、前記メタマテリアル共振器の前記第1の切れ目及び前記第2の切れ目はそれぞれ、前記共振回路の前記第1の軸に沿って前記第1のポート及び前記第2のポートと位置合わせされる、請求項24に記載の共振回路。
[請求項28]
前記リングの各切断端は前記第1のポートに向かう方向に延びる、請求項24に記載の共振回路。
[請求項29]
前記共振回路は約25GHz以下の少なくとも1つの共振周波数を有するように構成される、請求項24に記載の共振回路。
[請求項30]
デバイスであって、
所与の周波数において電気信号を出力する発振器回路であって、前記所与の周波数は、前記デバイスに与えられる入力と、前記発振器回路の能動部品内の内部雑音又は非線形性とのうちの1つに少なくとも部分的に基づくものである、発振器回路と、
請求項24に記載の共振回路と
を備えたデバイス。
[請求項31]
前記共振回路の前記メタマテリアル共振器に結合される1以上のバラクタダイオードを備えた請求項30に記載のデバイス。
[請求項32]
前記デバイスの前記発振器回路の位相雑音は、例えば、1MHzオフセットにおいて約115.2dBc/Hz以上である、請求項30に記載の共振回路。

Claims (32)

  1. デバイスであって、
    所与の周波数において電気信号を出力する同調発振回路であって、前記デバイスに与え
    られる入力と、前記発振回路の能動部品内の内部雑音又は非線形性とのうちの一つに少な
    くとも部分的に基づいて、発振器を前記所与の周波数に同調させることができる同調回路
    を備えた同調発振回路と、
    前記同調発振回路に動作可能に接続され、前記所与の周波数において前記デバイスの品
    質係数を高めるメタマテリアル共振器と
    を備えたデバイス。
  2. 前記メタマテリアル共振器は、基板又は回路基板に相補回路として設けられる、請求項
    1に記載のデバイス。
  3. 前記メタマテリアル共振器は、
    略平面のスプリットリング共振器を構成する第1の同心スプリットリング要素及び第2
    の同心スプリットリング要素であって、各同心スプリットリング要素は略環状であり、該
    スプリットリング共振器の中心から環状部を通過するように径方向に延びる切れ目を有し
    、前記第1のスプリットリング要素の切れ目は、前記第2のスプリットリング要素の切れ
    目とは反対方向に延びている、第1の同心スプリットリング要素及び第2の同心スプリッ
    トリング要素と、
    前記スプリットリング要素に接続される第1のポート及び第2のポートと
    を備えている、請求項1に記載のデバイス。
  4. 前記第1のポート及び前記第2のポートは、前記第1のスプリットリング要素と同一平
    面をなし、かつ前記第1のスプリットリング要素にエッジ結合される、請求項3に記載の
    デバイス。
  5. 前記第1のポート及び前記第2のポートの各々は前記メタマテリアル共振器にブロード
    サイド結合され、
    前記第1のポートは、前記第1のスプリットリング要素及び前記第2のスプリットリン
    グ要素に平行な第1の平面に沿って位置し、
    前記第2のポートは、前記第1のスプリットリング要素及び前記第2のスプリットリン
    グ要素に平行な第2の平面に沿って位置し、
    前記第1の平面及び前記第2の平面は、前記スプリットリング要素の平面を挟んで互い
    に反対方向に延びている、請求項3に記載のデバイス。
  6. 前記第1のスプリットリング要素及び前記第2のスプリットリング要素はいずれも同じ
    形状であり、前記形状は、円と正方形と楕円形と長方形とからなる群から選択されるもの
    である、請求項3に記載のデバイス。
  7. 前記メタマテリアル共振器は、
    略平面のスプリットリング共振器を構成する同心スプリットリング要素の第1の対であ
    って、各同心スプリットリング要素は前記スプリットリング共振器内の一点から径方向外
    向きに延びる切れ目を有し、前記第1のスプリットリング要素の切れ目は、前記第2のス
    プリットリング要素の切れ目とは反対方向に延びている、同心スプリットリング要素の第
    1の対と、
    前記共振器を二等分する軸に関して前記同心スプリットリング要素の第1の対と線対称
    をなす同心スプリットリング要素の第2の対と、
    前記スプリットリング要素の第1の対に結合される第1のポートと、
    前記スプリットリング要素の第2の対に結合される第2のポートと
    を備えている、請求項1に記載のデバイス。
  8. 前記メタマテリアル共振器は、
    略平面のスプリットリング共振器を構成する同心スプリットリング要素の第1の対であ
    って、各同心スプリットリング要素は略環状であり、前記スプリットリング共振器内の一
    点から径方向外向きに延びる切れ目を有する、同心スプリットリング要素の第1の対と、
    前記共振器を二等分する軸に関して前記同心スプリットリング要素の第1の対と線対称
    をなす同心スプリットリング要素の第2の対と、
    前記第1の対及び前記第2の対における内側スプリットリング要素を結合する第1の接
    続ラインと、
    前記第1の対及び前記第2の対における外側スプリットリング要素を結合する第2の接
    続ラインと、
    前記第1の接続ラインに結合される第1のポートと、
    前記第2の接続ラインに結合される第2のポートと
    を備えている、請求項1に記載のデバイス。
  9. 前記スプリットリング要素の各々の下にある接地面と、前記接地面上のエッチング除去
    部とを更に備えた請求項8に記載のデバイス。
  10. 前記メタマテリアル共振器は、約20GHz以下の少なくとも一つの共振周波数を有す
    る、請求項1に記載のデバイス。
  11. 前記デバイスにおける前記発振回路の位相雑音は、10MHzのオフセットにおいて約
    −135dBc/Hz以上である、請求項1に記載のデバイス。
  12. メビウスストリップ共振器であって、該メビウスストリップ共振器によって構成される
    閉路がそれ自体にマッピングされ、かつ連続しているトポロジを有するメビウスストリッ
    プ共振器と、
    メタマテリアルスプリットリング共振器と
    を備えた共振回路。
  13. 前記メタマテリアルスプリットリング共振器は、基板又は回路基板に相補回路として設
    けられる、請求項12に記載の共振回路。
  14. 前記メビウスストリップ共振器は、
    螺旋形に配置される略平面の導電性ストリップであって、該導電性ストリップは内端及
    び外端を有し、前記螺旋形の中心点の周りに2回転以上延びている、略平面の導電性スト
    リップと、
    前記第1の端部に結合される第1のビアと、
    前記第2の端部に結合される第2のビアと、
    前記第1のビアと前記第2のビアとの間にある導電性接続部であって、それにより前記
    導電性ストリップの前記第1の端部及び前記第2の端部を接続してメビウスストリップを
    形成する、導電性接続部と
    を備える、請求項12に記載の共振器。
  15. 前記メビウスストリップ共振器は、
    平行な第1の平面及び第2の平面上にそれぞれ配置される第1の略環状の導電性要素及
    び第2の略環状の導電性要素であって、各略環状の導電性要素は第1の端部及び第2の端
    部を形成する第1の切れ目を有する、第1の略環状の導電性要素及び第2の略環状の導電
    性要素と、
    前記第1の平面と前記第2の平面との間を横切って延び、前記第1の略環状の導電性要
    素の前記第1の端部を前記第2の略環状の導電性要素の前記第2の端部に接続する第1の
    ビアと、
    前記第1の平面と前記第2の平面との間を横切って延び、前記第1の略環状の導電性要
    素の前記第2の端部を前記第2の略環状の導電性要素の前記第1の端部に接続する第2の
    ビアであって、それにより前記第1の略環状の導電性要素及び前記第2の略環状の導電性
    要素を接続してメビウスストリップを形成する、第2のビアと
    を備える、請求項12に記載の共振回路。
  16. 前記第1の略環状の導電性要素は前記第1の切れ目の場所において第1のポートにエッ
    ジ結合され、前記第1の切れ目から円周方向に180度の場所において第2のポートにエ
    ッジ結合される、請求項15に記載の共振回路。
  17. 前記第1の略環状の導電性要素は前記第1の切れ目から円周方向に90度の場所におい
    て第1のポートにブロードサイド結合され、前記第1の切れ目から円周方向に−90度の
    場所において第2のポートにブロードサイド結合される、請求項15に記載の共振回路。
  18. 前記第1の略環状の導電性要素及び前記第2の略環状の導電性要素はそれぞれ第2の切
    れ目を含み、各第2の切れ目は、前記略環状の導電性要素の中心点から径方向外向きに延
    在し、前記略環状の導電性要素の外周に沿って、前記第1の切れ目から約90度だけ離れ
    て位置し、前記第1の略環状の導電性要素及び前記第2の略環状の導電性要素のそれぞれ
    の前記第2の切れ目は、それぞれの中心点から反対方向に延びる、請求項15に記載の共
    振回路。
  19. 前記第1の略環状の導電性要素は前記第2の切れ目の場所において第1のポートにブロ
    ードサイド結合され、前記第1の切れ目から円周方向に180度にあり、前記第2の切れ
    目から円周方向に90度にある場所において第2のポートにブロードサイド結合される、
    請求項18に記載の共振回路。
  20. 約8GHz以下の少なくとも一つの共振周波数を有する請求項12に記載の共振回路。
  21. デバイスであって、
    所与の周波数において電気信号を出力する発振器回路であって、前記所与の周波数は、
    前記デバイスに与えられる入力と、前記発振器回路の能動部品内の内部雑音又は非線形性
    とのうちの1つに少なくとも部分的に基づくものである、発振器回路と、
    請求項12に記載の共振回路と
    を備えたデバイス。
  22. 前記共振回路を少なくとも部分的に覆い、前記デバイスによって生成される高次のモー
    ドを抑制する1以上の環状共振要素を更に備えた請求項21に記載のデバイス。
  23. 前記デバイスにおける前記発振器回路の位相雑音は、10MHzのオフセットにおいて
    約−175dBc/Hz以上である、請求項21に記載のデバイス。
  24. 基板一体型導波路であって、
    第1の平面金属層と、
    前記第1の層に対して平行な第2の平面金属層と、
    前記第1の平面金属層と前記第2の平面金属層との間を横切るように延び、前記第1
    の平面金属層及び前記第2の平面金属層を互いに接続する複数のめっきされたビアと
    を備えた基板一体型導波路と、
    第1のポートと、
    前記基板一体型導波路及び前記第1のポートに動作可能に結合されるメタマテリアル共
    振器と
    を備える共振回路であって、
    前記メタマテリアル共振器は略円形のリングを更に備え、該リングは、前記第1のポー
    トと位置合わせされる第1の軸に沿って前記リングの両側にある第1の切れ目及び第2の
    切れ目を有し、該切れ目はそれぞれ前記円形リングの切断端を形成し、該リングの各切断
    端は、共通の方向に、かつ前記第1の軸と平行に延びる、共振回路。
  25. 前記メタマテリアル共振器は、略平面のスプリットリング共振器を構成する第1の同心
    スプリットリング要素及び第2の同心スプリットリング要素を備え、各同心スプリットリ
    ング要素は前記スプリットリング共振器の中心から径方向に延びる切れ目を有し、前記第
    1のスプリットリング要素の切れ目は前記第2のスプリットリング要素の切れ目と反対方
    向に延び、前記スプリットリング要素は第1のポート及び第2のポートに結合される、請
    求項24に記載の共振回路。
  26. 前記第1の同心及び前記第2の同心は、略平面の相補スプリットリング共振器を構成す
    る、請求項25に記載の共振回路。
  27. 前記共振回路は、共振回路の反対側にある第2のポートを更に備え、前記メタマテリア
    ル共振器の前記第1の切れ目及び前記第2の切れ目はそれぞれ、前記共振回路の前記第1
    の軸に沿って前記第1のポート及び前記第2のポートと位置合わせされる、請求項24に
    記載の共振回路。
  28. 前記リングの各切断端は前記第1のポートに向かう方向に延びる、請求項24に記載の
    共振回路。
  29. 前記共振回路は約25GHz以下の少なくとも1つの共振周波数を有するように構成さ
    れる、請求項24に記載の共振回路。
  30. デバイスであって、
    所与の周波数において電気信号を出力する発振器回路であって、前記所与の周波数は、
    前記デバイスに与えられる入力と、前記発振器回路の能動部品内の内部雑音又は非線形性
    とのうちの1つに少なくとも部分的に基づくものである、発振器回路と、
    請求項24に記載の共振回路と
    を備えたデバイス。
  31. 前記共振回路の前記メタマテリアル共振器に結合される1以上のバラクタダイオードを
    備えた請求項30に記載のデバイス。
  32. 前記デバイスの前記発振器回路の位相雑音は、例えば、1MHzオフセットにおいて約
    115.2dBc/Hz以上である、請求項30に記載の共振回路。
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