JP2019024170A - 誘電体レンズアンテナ装置 - Google Patents

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西田 浩
Hiroshi Nishida
浩 西田
治 中尾
Osamu Nakao
治 中尾
山田 秀章
Hideaki Yamada
秀章 山田
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Abstract

【課題】 量産性に優れた誘電体レンズを提供する。
【解決手段】 誘電体レンズアンテナ装置1は、誘電体レンズ2と、アレーアンテナ10とを備えている。誘電体レンズ2は、誘電体材料からなる円柱状の芯部材3と、誘電体材料によって複数の穴5A〜5Cを有するシート状に形成され芯部材3の外周側に巻き付けられたシート部材4と、を有している。シート部材4は、複数の穴5A〜5Cによる空隙率が誘電体レンズ2の径方向内側で小さく、誘電体レンズ2の径方向外側で大きく形成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えばミリ波等のような高周波の電波に用いて好適な誘電体レンズアンテナ装置に関する。
例えばミリ波等の電波を集光する誘電体レンズと、誘電体レンズに設けられたアンテナ素子とを備えた誘電体レンズアンテナ装置が知られている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
非特許文献1には、誘電体材料からなる円板を複数積層した誘電体レンズが記載されている。非特許文献1に記載された誘電体レンズでは、円板に多数の穴を形成し、内径側部位に比べて外径側部位で穴の密度を高めている。これにより、円板は、径方向に対する誘電率の分布を有している。
特許文献1には、中央付近が凸形状の形で均一に発泡した樹脂材を均一な厚みに圧縮し、中央部の圧縮率を高くすることで、中央部の誘電率を高くした誘電体レンズが記載されている。
特表2015−505182号公報
S.Rondineau, M.Himdi, J.Sorieux,"A Sliced Spherical Luneburg Lens", IEEE Antennas and Wireless Propagat. Lett., vol.2, 2003
ところで、非特許文献1に記載された誘電体レンズでは、適切な誘電率の分布を得るためには、例えば数百から数千の穴を円板に形成する必要がある。これらの穴をドリル加工で作製する場合には、加工時間が長くなり、生産性が低いという問題がある。また、例えば数mm以上の厚みをもった板を用いるため、レーザ等による高速な穴加工が困難であり、量産性が低いという問題もある。
一方、特許文献1に記載された誘電体レンズでは、均一に発泡した樹脂材を形成する必要があり、発泡状態の管理や圧縮工程の管理が難しい。このため、例えば安定した気泡の状態を実現するのが難しく、レンズ毎のばらつきが大きくなる傾向がある。これに加えて、アンテナ素子を金属筐体のリッジ導波管によって構成したから、製造コストが高くなるという問題もある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、量産性に優れた誘電体レンズアンテナ装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明による誘電体レンズアンテナ装置は、径方向に対して異なる誘電率の分布を有する円柱状の誘電体レンズと、前記誘電体レンズの径方向外側に設けられたアンテナ素子とを備え、前記誘電体レンズは、誘電体材料からなる円柱状の芯部材と、誘電体材料によって複数の穴を有するシート状に形成され前記芯部材の外周側に巻き付けられたシート部材と、を有し、前記シート部材は、複数の前記穴による空隙率が前記誘電体レンズの径方向内側で小さく、前記誘電体レンズの径方向外側で大きく形成されている。
請求項2の発明では、前記アンテナ素子は、前記誘電体レンズの径方向外側に位置して、前記シート部材の巻終り端部位に形成されたアンテナパターンによって構成されている。
請求項1の発明によれば、シート部材は、穴径や穴ピッチを調整することによって、複数の穴による空隙率が誘電体レンズの径方向内側で小さく、誘電体レンズの径方向外側で大きく形成されている。このため、シート部材を芯部材に巻き付けることによって、誘電体レンズは、径方向内側に比べて径方向外側で実効的な誘電率が低下する。これにより、誘電体レンズは、ルネベルグレンズとして動作する。また、シート部材は、芯部材への巻き付け変形が可能なシート状に形成されている。このため、シート部材には撓み変形可能な薄い材料を用いることができるから、レーザ等を用いた高速な穴加工が可能であり、量産性を高めることができる。また、レーザによる穴加工であれば、穴径、穴ピッチの変更が容易であり、多品種対応に優れる。
請求項2の発明によれば、アンテナ素子は、シート部材の巻終り端部位に形成されたアンテナパターンによって構成されている。このため、芯部材にシート部材を巻き付けることによって、誘電体レンズとアンテナ素子とを簡単に一体化させることができる。
第1の実施の形態による誘電体レンズアンテナ装置を示す斜視図である。 図1中の誘電体レンズアンテナ装置を示す平面図である。 図1中の誘電体レンズアンテナ装置を示す分解斜視図である。 芯部材にシート部材を巻き付けて誘電体レンズを形成する状態を示す説明図である。 芯部材およびシート部材の内径側部位、中間部位、外径側部位の位置関係を示す説明図である。 周方向一側のパッチアンテナによってビームを放射した状態を示す説明図である。 周方向中央側のパッチアンテナによってビームを放射した状態を示す説明図である。 周方向他側のパッチアンテナによってビームを放射した状態を示す説明図である。 第2の実施の形態による誘電体レンズアンテナ装置を示す斜視図である。 図9中の誘電体レンズについて、シート部材の巻終り端部位を剥がした状態で示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態による誘電体レンズアンテナ装置を、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1ないし図8に、第1の実施の形態による誘電体レンズアンテナ装置1(以下、アンテナ装置1という)を示す。アンテナ装置1は、誘電体レンズ2と、アレーアンテナ10とを備えている。
誘電体レンズ2は、径方向に対して異なる誘電率の分布を有する円柱状に形成されている。図1ないし図5に示すように、誘電体レンズ2は、誘電体材料からなる円柱状の芯部材3と、誘電体材料によって複数の穴5A〜5Cを有するシート状に形成され芯部材3の外周側に巻き付けられたシート部材4と、を有している。芯部材3およびシート部材4は、例えば比誘電率が2に近い樹脂材料(例えば、ポリプロピレン等)によって形成されている。
芯部材3は、中実な円柱状に形成され、誘電体レンズ2の外径寸法よりも小さな外径寸法を有している。芯部材3は、誘電体レンズ2の径方向の中心位置(中心軸Cの位置)に配置されている。芯部材3は、例えば7mm程度の外径寸法を有している。
シート部材4は、芯部材3の外周側に巻回可能な柔軟性を有し、帯状に形成されている。このため、シート部材4の厚さ寸法は、例えば0.2mm〜0.5mm程度の値に設定されている。シート部材4は、芯部材3に近い位置で誘電体レンズ2の径方向内側に配置される内径側部位4Aと、内径側部位4Aの径方向外側に配置される中間部位4Bと、芯部材3から遠い位置で誘電体レンズ2の径方向外側に配置される外径側部位4Cとを有している。
シート部材4を芯部材3に巻き付けたときには、内径側部位4Aの外径寸法は15mm程度であり、中間部位4Bの外径寸法は23mm程度であり、外径側部位4Cの外径寸法は29mm程度となっている。即ち、シート部材4を芯部材3に巻き付けたときには、内径側部位4A、中間部位4B、外径側部位4Cは、径方向の幅寸法が同程度となっている。シート部材4は、内径側部位4A、中間部位4B、外径側部位4Cが連続した1枚の樹脂シートによって形成されている。
図4に示すように、シート部材4は、厚さ方向に貫通した3種類の穴5A〜5Cを有している。第1の穴5Aは、内径側部位4Aに配置されている。穴5Aは、穴径φaが最も小さい値(例えば0.4mm)に設定されている。穴5Aは、内径側部位4Aの全体に亘って均等となるように、シート部材4に複数個形成されている。このとき、隣合う2つの穴5Aの中心間の間隔寸法(穴ピッチPa)は、例えば0.88mm程度に設定されている。
第2の穴5Bは、中間部位4Bに配置されている。穴5Bは、穴径φbが2番目に小さい値(例えば0.6mm)に設定されている。穴5Bは、中間部位4Bの全体に亘って均等となるように、シート部材4に複数個形成されている。このとき、隣合う2つの穴5Bの中心間の間隔寸法(穴ピッチPb)は、例えば0.98mm程度に設定されている。
第3の穴5Cは、外径側部位4Cに配置されている。穴5Cは、穴径φcが最も大きい値(例えば0.96mm)に設定されている。穴5Cは、外径側部位4Cの全体に亘って均等となるように、シート部材4に複数個形成されている。このとき、隣合う2つの穴7の中心間の間隔寸法(穴ピッチPc)は、例えば1.03mm程度に設定されている。
シート部材4は、複数の穴5A〜5Cによる空隙率が誘電体レンズ2の径方向内側で小さく、誘電体レンズ2の径方向外側で大きく形成されている。即ち、内径側部位4Aの空隙率が最も小さく、中間部位4Bの空隙率が2番目に小さく、外径側部位4Cの空隙率が最も大きくなっている。
なお、穴5A〜5Cは、穴径φa〜φcと穴ピッチPa〜Pcの両方が互いに相違するものとした。本発明はこれに限らず、穴5A〜5Cは、例えば穴ピッチPa〜Pcが同じ値に設定され、穴径φa〜φcだけが異なるものでもよい。また、穴5A〜5Cは、例えば穴径φa〜φcが同じ値に設定され、穴ピッチPa〜Pcだけが異なるものでもよい。
また、穴径φaと、隣合う2つの穴5Aの間に位置する誘電体の長さ寸法Laとは、使用される電波として、パッチアンテナ11A〜11Cから放射される高周波信号の波長の1/4よりも小さい値に設定されている。同様に、穴径φbと、隣合う2つの穴5Bの間に位置する誘電体の長さ寸法Lbとは、高周波信号の波長の1/4よりも小さい値に設定されている。穴径φcと、隣合う2つの穴5Cの間に位置する誘電体の長さ寸法Lcとは、高周波信号の波長の1/4よりも小さい値に設定されている。
シート部材4の始端は、巻始め端であり、例えば接着または融着によって、芯部材3に取り付けられている。また、シート部材4の終端は、巻終り端であり、例えば接着または融着によって、1巻き前のシート部材4の外周面に取り付けられている。なお、シート部材4は、その全長に亘って接着されていてもよい。この場合、接着層によって、誘電体レンズ2全体の誘電率が変化しないように、接着剤の材料を選択する必要がある。
シート部材4は、空隙率が互いに異なる3つの部位として、内径側部位4A、中間部位4B、外径側部位4Cを有するものとした。本発明はこれに限らず、シート部材4は、空隙率が互いに異なる2つの部位を有するものでもよく、4つ以上の部位を有するものでもよい。
シート部材4は、空隙率が異なる複数の部位を有し、その長さ方向に沿って空隙率が段階的(不連続)に変化するものとした。本発明はこれに限らず、シート部材4は、空隙率が連続して徐々に変化するもの、即ち、径方向内側部位から径方向外側部位に向けて空隙率が徐々に大きくなるように、シート部材に複数の穴を形成してもよい。
シート部材4は、内径側部位4A、中間部位4B、外径側部位4Cが連続した1枚の樹脂シートである場合を例に挙げて説明した。本発明はこれに限らず、シート部材4は、内径側部位4A、中間部位4B、外径側部位4Cが互いに分離した3枚の樹脂シートによって形成してもよい。
誘電体レンズ2は、内径側部位4A、中間部位4B、外径側部位4Cで空隙率が異なるシート部材4を芯部材3に巻き付けることによって、円柱状に形成されている。このとき、誘電体レンズ2は、径方向の中心位置(芯部材3)の空隙率が最も小さく、径方向の外側に近付くに従って、徐々に空隙率が大きくなる。従って、誘電体レンズ2は、外周に近付くに従って、誘電体密度が低下し、実効的な誘電率が下がる。
そこで、シート部材4に形成された穴5A〜5Cの穴径φa〜φcや穴ピッチPa〜Pcを適宜調整することによって、誘電体レンズ2は、半径寸法rに対して、数1の式に近似した誘電率分布(実効比誘電率εr_eff(r)の分布)を有する。この結果、誘電体レンズ2は、ルネベルグレンズ(電波レンズ)として動作する。これにより、誘電体レンズ2は、所定の周波数の電磁波に対して、その外周面側で周方向の異なる位置に複数の焦点を有する。
Figure 2019024170
アレーアンテナ10は、複数(例えば12個)のパッチアンテナ11A〜11Cと、給電電極13A〜13Cと、グランド電極14とを備えている。
12個のパッチアンテナ11A〜11Cは、誘電体レンズ2の外周面2Aに取り付けられている。これらのパッチアンテナ11A〜11Cは、周方向と軸方向の異なる位置に行列状(4行3列)に配置されている。パッチアンテナ11A〜11Cは、アンテナパターンとして、例えば誘電体レンズ2の周方向および軸方向に広がった長方形状の導電性薄膜パターン(金属薄膜パターン)によって形成されている。また、パッチアンテナ11A〜11Cは、給電電極13A〜13Cに接続されている。パッチアンテナ11A〜11Cは、給電電極13A〜13Cからの高周波信号の供給によって、アンテナ素子(放射素子)として機能する。これにより、パッチアンテナ11A〜11Cは、例えばその長さ寸法等に応じて、例えばサブミリ波やミリ波等の高周波信号を送信または受信することができる。
パッチアンテナ11Aと、パッチアンテナ11Bと、パッチアンテナ11Cとは、互いに列が異なると共に、互いに独立して高周波信号の送信または受信が可能である。また、パッチアンテナ11A〜11Cは、例えば周方向に等間隔に並んで配置されている。
このため、図6ないし図8に示すように、パッチアンテナ11A〜11Cは、誘電体レンズ2の中心軸Cを挟んで反対側に向けて指向性をもったビームを形成する。このとき、パッチアンテナ11A〜11Cは、誘電体レンズ2の周方向で互いに異なる位置に配置されている。このため、パッチアンテナ11A〜11Cによるビームの放射方向は、互いに異なっている。
図1および図2に示すように、誘電体レンズ2の外周面2Aには、全てのパッチアンテナ11A〜11Cを覆って絶縁層12が設けられている。絶縁層12は、長方形状(円弧面形状)の被覆部材によって形成され、例えば誘電体レンズ2の外周面2Aにパッチアンテナ11A〜11Cを密着形成する接着層を含んでいる。
給電電極13A〜13Cは、細長い導体膜によって形成されている。給電電極13A〜13Cは、パッチアンテナ11A〜11Cと一緒に、誘電体レンズ2の外周面2Aに設けられ、絶縁層12によって覆われている。給電電極13Aは、4個のパッチアンテナ11Aに沿って軸方向に延び、4個のパッチアンテナ11Aに接続されている。給電電極13Bは、4個のパッチアンテナ11Bに沿って軸方向に延び、4個のパッチアンテナ11Bに接続されている。給電電極13Cは、4個のパッチアンテナ11Cに沿って軸方向に延び、4個のパッチアンテナ11Cに接続されている。
グランド電極14は、絶縁層12の外周面に設けられている。グランド電極14は、誘電体レンズ2の周方向および軸方向に広がった長方形状の導体膜(金属膜)によって形成され、全てのパッチアンテナ11A〜11Cを覆っている。グランド電極14は、外部のグランドに接続され、グランド電位に保持されている。これにより、グランド電極14は、誘電体レンズ2の中心軸Cに対して例えば90度以下の角度範囲をもって形成され、反射器として機能する。
グランド電極14の角隅には、その一部を切欠いた開口部14A〜14Cが形成されている。開口部14A〜14Cには、給電電極13A〜13Cの基端に接続された電極端子15A〜15Cが露出している。給電電極13A〜13Cは、電極端子15A〜15Cを通じて、送受信回路(図示せず)が形成された回路基板16に接続されている。このとき、回路基板16は、例えば誘電体レンズ2の軸方向両端に設けられた固定具(図示せず)によって、誘電体レンズ2に固定されている。
なお、本実施の形態では、アレーアンテナ10はアンテナ素子としてパッチアンテナ11A〜11Cを用いた場合を例に挙げて説明したが、パッチアンテナに限定するものではない。例えばアンテナ素子としてスロットアンテナを用いたスロットアレーアンテナ等であってもよい。
次に、本実施の形態によるアンテナ装置1の作動について、図6ないし図8を参照しつつ説明する。
給電電極13Aからパッチアンテナ11Aに向けて給電を行うと、パッチアンテナ11Aには、例えば軸方向に向けて電流が流れる。これにより、パッチアンテナ11Aは、軸方向の寸法に応じた高周波信号を、誘電体レンズ2に向けて放射する。この結果、図6に示すように、アンテナ装置1は、誘電体レンズ2の中心軸Cを挟んでパッチアンテナ11Aの反対側の方向Daに向けて、高周波信号(ビーム)を放射することができる。また、アンテナ装置1は、パッチアンテナ11Aを用いることによって、方向Daから到来する高周波信号を受信することもできる。
同様に、図7に示すように、給電電極13Bからパッチアンテナ11Bに向けて給電したときには、アンテナ装置1は、誘電体レンズ2の中心軸Cを挟んでパッチアンテナ11Bの反対側の方向Dbに向けて高周波信号を送信することができると共に、方向Dbからの高周波信号を受信することができる。
図8に示すように、給電電極13Cからパッチアンテナ11Cに向けて給電したときには、アンテナ装置1は、誘電体レンズ2の中心軸Cを挟んでパッチアンテナ11Cの反対側の方向Dcに向けて高周波信号を送信することができると共に、方向Dcからの高周波信号を受信することができる。
なお、パッチアンテナ11A〜11Cには、軸方向の電流を流し、誘電体レンズ2の軸方向と平行な偏波の電磁波を放射した場合について説明した。本発明はこれに限らず、パッチアンテナ11A〜11Cには、周方向の電流を流し、誘電体レンズ2の軸方向と直交した偏波の電磁波を放射してもよいし、円偏波等でもよい。
かくして、第1の実施の形態では、シート部材4は、穴径φa〜φcや穴ピッチPa〜Pcを調整することによって、複数の穴5A〜5Cによる空隙率が誘電体レンズ2の径方向内側で小さく、誘電体レンズ2の径方向外側で大きく形成されている。このため、シート部材4を芯部材3に巻き付けることによって、誘電体レンズ2は、径方向内側に比べて径方向外側で実効的な誘電率が低下する。これにより、誘電体レンズ2は、ルネベルグレンズとして動作する。また、シート部材4は、芯部材3への巻き付け変形が可能なシート状に形成されている。このため、シート部材4には撓み変形可能な薄い材料を用いることができるから、例えばレーザ等を用いた高速な穴加工が可能であり、量産性を高めることができる。また、レーザによる穴加工であれば、穴径φa〜φc、穴ピッチPa〜Pcの変更が容易である。このため、例えば誘電体レンズ2の外径寸法を変更するような設計変更を行ったときには、レーザによる穴径等の調整やシート部材4の巻き付け量の調整を行うことによって、容易に対応することができる。この結果、多品種対応に優れる。
次に、図9および図10に、本発明の第2の実施の形態による誘電体レンズアンテナ装置21(以下、アンテナ装置21という)を示す。第2の実施の形態の特徴は、アンテナ素子は、誘電体レンズの径方向外側に位置して、シート部材の巻終り端部位に形成されたアンテナパターンによって構成されたことにある。なお、アンテナ装置21の説明に際し、第1の実施の形態によるアンテナ装置1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2の実施の形態によるアンテナ装置21は、第1の実施の形態によるアンテナ装置1とほぼ同様に構成されている。このため、アンテナ装置21は、誘電体レンズ22と、アレーアンテナ24とを備えている。
第2の実施の形態による誘電体レンズ22は、第1の実施の形態による誘電体レンズ2と同様に、誘電体材料からなる円柱状の芯部材3と、誘電体材料によって複数の穴5A〜5Cを有するシート状に形成され芯部材3の外周側に巻き付けられたシート部材23と、を有している。
シート部材23は、第1の実施の形態によるシート部材4とほぼ同様に構成されている。このため、シート部材23は、芯部材3に近い位置で誘電体レンズ2の径方向内側に配置される内径側部位23Aと、内径側部位23Aの径方向外側に配置される中間部位23Bと、芯部材3から遠い位置で誘電体レンズ2の径方向外側に配置される外径側部位23Cとを有している。第1の穴5Aは、内径側部位23Aに配置されている。第2の穴5Bは、中間部位23Bに配置されている。第3の穴5Cは、外径側部位23Cに配置されている。
但し、シート部材23は、穴5A〜5Cが形成されていない巻終り端部位23Dを有している。この点で、第1の実施の形態によるシート部材4とは異なる。巻終り端部位23Dは、誘電体レンズ22の径方向外側であって、シート部材23の終端部位となっている。巻終り端部位23Dは、誘電体レンズ22の最外径側に配置される。
アレーアンテナ24は、第1の実施の形態によるアレーアンテナ10とほぼ同様に構成されている。このため、アレーアンテナ24は、複数(例えば12個)のパッチアンテナ11A〜11Cと、給電電極13A〜13Cと、グランド電極14とを備えている。但し、アレーアンテナ24は、シート部材23の巻終り端部位23Dに形成されている。
パッチアンテナ11A〜11Cおよび給電電極13A〜13Cは、誘電体レンズ22の径方向外側に位置して、シート部材23の巻終り端部位23Dに形成されたアンテナパターンによって構成されている。具体的には、パッチアンテナ11A〜11Cは、導電性の薄膜パターン(アンテナパターン)によって構成され、給電電極13A〜13Cと一緒に巻終り端部位23Dの内周面23D1に形成されている。内周面23D1は、外径側部位23Cの外周面に接触した接触面となっている。グランド電極14は、シート部材23の巻終り端部位23Dに位置して、巻終り端部位23Dの外周面23D2に形成されている。外周面23D2は、外部に開放された開放面となっている。
かくして、第2の実施の形態でも、第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。また、パッチアンテナ11A〜11Cは、シート部材23の巻終り端部位23Dに形成されたアンテナパターンによって構成されている。このため、芯部材3にシート部材23を巻き付けることによって、誘電体レンズ22とパッチアンテナ11A〜11Cとを簡単に一体化させることができる。
なお、前記各実施の形態は例示であり、異なる実施の形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。
1,21 誘電体レンズアンテナ装置(アンテナ装置)
2,22 誘電体レンズ
3 芯部材
4,23 シート部材
5A〜5C 穴
10,24 アレーアンテナ
11A〜11C パッチアンテナ(アンテナ素子)

Claims (2)

  1. 径方向に対して異なる誘電率の分布を有する円柱状の誘電体レンズと、
    前記誘電体レンズの径方向外側に設けられたアンテナ素子とを備え、
    前記誘電体レンズは、
    誘電体材料からなる円柱状の芯部材と、
    誘電体材料によって複数の穴を有するシート状に形成され前記芯部材の外周側に巻き付けられたシート部材と、を有し、
    前記シート部材は、複数の前記穴による空隙率が前記誘電体レンズの径方向内側で小さく、前記誘電体レンズの径方向外側で大きく形成されてなる誘電体レンズアンテナ装置。
  2. 前記アンテナ素子は、前記誘電体レンズの径方向外側に位置して、前記シート部材の巻終り端部位に形成されたアンテナパターンによって構成されてなる請求項1に記載の誘電体レンズアンテナ装置。
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