JP2019022020A - 固体撮像素子、固体撮像素子の駆動方法および電子機器 - Google Patents

固体撮像素子、固体撮像素子の駆動方法および電子機器 Download PDF

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正起 小田原
Masaki Odawara
正起 小田原
篤親 丹羽
Atsumi Niwa
篤親 丹羽
英治 平田
Eiji Hirata
英治 平田
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Abstract

【課題】読出し速度の高速化を向上させた固体撮像素子を提供すること。【解決手段】本技術に係る固体撮像素子1は、光電変換部21で光電変換された電荷を電荷電圧変換部26に転送する転送ゲート22を有する、互いに近傍に配置された2つの単位画素3と、2つの単位画素3から出力される信号を読み出す信号線12と、信号線12に接続された電流源131と、2つの単位画素3のうちの一方の単位画素の電荷の転送期間に、一方の単位画素と信号線12との間を電気的に遮断し、他方の単位画素と信号線12との間を電気的に接続する駆動部10と、を備える。【選択図】図2

Description

本技術は、固体撮像素子、固体撮像素子の駆動方法および電子機器に関し、特に、読出し速度の高速化を図ることが可能な固体撮像素子の技術に関する。
近年、デジタルカメラの普及がますます進んでいる。これに伴い、デジタルカメラの中心部品である固体撮像素子(イメージセンサ)の需要がますます高まっている。固体撮像素子の性能面においては、高画質化および高機能化を実現するための技術開発が進められている。
一般的に、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの固体撮像素子は、シリコン基板の受光面側に光電変換部や増幅回路、多層配線層を形成し、その上にカラーフィルタやオンチップマイクロレンズを形成することで構成される。さらに、その受光面側には、接着剤等のスペーサによりカバーガラスが貼り合わせられる。また、その受光面の反対側には、端子が形成される。
この固体撮像素子には、出力される信号に対して所定の処理を行う信号処理回路が接続される。固体撮像素子の多機能化に伴い、信号処理回路で行われる処理は増える傾向にある。特に、固体撮像素子の高フレームレート化や多画素化によって、固体撮像素子の低消費電力化および画素から信号を読み出す読出し速度の高速化の要求が高まる傾向にある。
ここで、固体撮像素子の単位画素内において、転送ゲートのゲート電極に転送パルスを印加することで、光電変換部で得た電荷を拡散層(電荷電圧変換部)に転送する転送期間に入る訳であるが、その転送期間において、ゲート電極と拡散層との間に寄生する寄生容量によるカップリングによって拡散層の電位が変動する。そして、拡散層の電位が変動することによって信号線の電位も変動するため、単位画素から信号線へ信号を読み出す際に信号線の電位が安定するまでのセトリング時間(過渡応答時間)が長くなる。
そこで、例えば特許文献1では、固体撮像素子において、光電変換部で光電変換して得た電荷を拡散層に転送する転送ゲートを含む単位画素と、前記単位画素から出力される信号を読み出す信号線と、前記信号線に接続された電流源と、前記転送ゲートによる転送期間に前記単位画素と前記信号線との間、および、前記信号線と前記電流源との間を電気的に遮断する駆動部と、を備えることが提案されている。本開示によれば、電流源の電流量を増やさなくても、信号線の電位のセトリング時間を短縮できるため、消費電力を増大させることなく、読出し速度の高速化を図ることができるとされている。
特開2013−123107号公報
しかしながら、特許文献1で提案された技術では、読出し速度の高速化のさらなる向上が図れないおそれがある。
そこで、本技術では、このような状況に鑑みてなされたものであり、読出し速度の高速化を向上させた固体撮像素子を提供することを主目的とする。
本技術は、光電変換部で光電変換された電荷を電荷電圧変換部に転送する転送ゲートを有する、互いに近傍に配置された2つの単位画素と、2つの単位画素から出力される信号を読み出す信号線と、信号線に接続された電流源と、2つの単位画素のうちの一方の単位画素の電荷の転送期間に、一方の単位画素と信号線との間を電気的に遮断し、他方の単位画素と信号線との間を電気的に接続する駆動部と、を備える固体撮像素子を提供する。
また、本技術は、互いに近傍に配置された2つの単位画素のうちの一方の単位画素で光電変換された電荷を電荷電圧変換部に転送し、電荷を転送する転送期間に、一方の単位画素と2つの単位画素から出力される信号を読み出す信号線との間を電気的に遮断し、2つの単位画素のうちの他方の単位画素と信号線との間を電気的に接続する、固体撮像素子の駆動方法を提供する。さらに、本技術は、本技術に係る固体撮像素子を撮像部として備える電子機器を提供する。
本技術によれば、読出し速度の高速化を向上させた固体撮像素子を提供することができる。なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果、または、それらと異質な効果であってもよい。
本技術に係る第1実施形態の固体撮像素子の構成例を示すブロック図である。 本技術に係る第1実施形態の単位画素の回路構成例を示す回路図である。 本技術に係る第1実施形態の単位画素の回路構成例を示す平面図である。 信号読出し時における垂直信号線の電位のセトリング時間(過渡応答時間)について説明するタイミング波形図である。 本技術に係る第1実施形態の垂直駆動部を示す回路図である。 本技術に係る第1実施形態の垂直駆動部の回路動作を説明するグラフである。 本技術に係る第1実施形態の垂直駆動部の回路動作を説明するタイミングチャートである。 本技術に係る第1実施形態の単位画素の回路動作を説明する動作説明図である。 本技術に係る第2実施形態の単位画素の回路構成例を示す回路図である。 本技術に係る第2実施形態の単位画素の回路動作を説明する動作説明図である。 本技術を適用した固体撮像素子の使用例を示す図である。 内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。 カメラヘッドおよびCCUの機能構成の一例を示すブロック図である。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
以下、本技術を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施形態は、いずれの実施形態を組み合わせることもできる。本技術の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。また、以下に説明する実施形態は、いずれかの一または複数の実施形態を組み合わせることもできる。なお、図面については、同一又は同等の要素又は部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
説明は以下の順序で行う。
1.第1実施形態(固体撮像素子の構成例)
(1−1)固体撮像素子の構成例
(1−2)単位画素の回路構成例
(1−3)垂直信号線の電位のセトリング不足による問題点
(1−4)垂直駆動部の回路構成例
(1−5)垂直駆動部の回路動作例
(1−6)単位画素の回路動作例
2.第2実施形態(固体撮像素子の構成例)
(2−1)単位画素の回路構成例
(2−2)単位画素の回路動作例
3.第3実施形態(電子機器の構成例)
4.本技術を適用した固体撮像素子の使用例
5.内視鏡手術システムへの応用例
6.移動体への応用例
<1.第1実施形態(固体撮像素子の構成例)>
図1から図10を用いて、本技術に係る第1実施形態の固体撮像素子について説明する。本実施形態では、固体撮像素子の一例として、列並列AD変換回路を備えたCMOSイメージセンサを用いて説明する。
(1−1)固体撮像素子の構成例
図1は、本技術に係る第1実施形態の固体撮像素子の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態の固体撮像素子1は、光電変換部を含む単位画素3が行列状に2次元配置されている画素アレイ部2、画素アレイ部2内の各単位画素3を駆動する駆動系および信号処理系を備えている。
画素アレイ部2は、入射光の光量に応じた光電荷を生成し、かつ、蓄積する光電変換部を有する単位画素3が、水平方向である行方向および垂直方向である列方向に、行列状に2次元配置された構成となっている。ここで、行方向とは画素行の画素の配列方向(図1の横方向)をいい、列方向とは画素列の画素の配列方向(図1の縦方向)をいう。単位画素3の回路構成の詳細については後述する。
また、画素アレイ部2は、例えば、m行×n列の画素配列に対して、画素行ごとに行制御線13が行方向に沿ってm行配線され、画素列ごとに垂直信号線(VSL)12が列方向に沿ってn列配線されている。行制御線13は、単位画素3から信号を読み出す際の制御を行うための制御信号を伝送する。本実施形態の固体撮像素子1では、行制御線13を1本の配線で示しているが、行制御線の本数は1本に限られず、複数本が束になっていてもよい。m行の行制御線13の各一端は、垂直駆動部10の各行に対応した各出力端に接続されている。
画素アレイ部2の周辺回路である駆動系は、例えば、読出し電流源部4、カラム処理部5、垂直駆動部10、参照電圧生成部14、通信・タイミング制御部15および水平駆動部16を有する。また、画素アレイ部2の周辺回路である信号処理系は、例えば、出力アンプ18および信号処理部19を有する。駆動系および信号処理系は、画素アレイ部2と同じ半導体基板(チップ)20上に集積されている。なお、本実施形態では、周辺回路の全てを画素アレイ部2と同じ半導体基板20上に集積しているが、本技術はこれに限らず、例えば、周辺回路の一部である信号処理部19を半導体基板20の外部に配置させることもできる。
読出し電流源部4は、各垂直信号線12とグランドなどの基準ノードとの間に接続された電流源131を有する。各電流源131は、単位画素3の後述する増幅トランジスタ24と共に垂直信号線12を介してソースフォロワ回路を構成する。
カラム処理部5は、例えば、画素アレイ部2の画素列毎、即ち、垂直信号線12毎に設けられたカラムAD変換回路7を有する。各カラムAD変換回路7は、画素アレイ部2の各単位画素3から画素列毎に出力されるアナログ信号(画素信号)をデジタル信号に変換する。
電圧比較器6は、画素アレイ部2の各単位画素3から出力される画素信号に応じた垂直信号線12の信号電圧Voutを比較入力とし、参照電圧生成部14から供給されるランプ波の参照信号Vrefを基準入力とし、両入力を比較する。そして、電圧比較器6は、例えば、参照信号Vrefが信号電圧Voutよりも大なるときに出力Vcoが第1の状態(例えば、高レベル)になり、参照信号Vrefが信号電圧Vout以下のときに出力Vcoが第2の状態(例えば、低レベル)になる。
各カラムAD変換回路7は、全て同じ構成となっている。カラムAD変換回路7は、電圧比較器6と、アップ/ダウンカウンタなどのカウンタ部8と、カウンタ部8のカウント結果を転送するスイッチ9と、転送されたカウント結果を格納するメモリ部11を有する。
カウンタ部8は、非同期カウンタである。カウンタ部8には、参照電圧生成部14から参照信号Vrefが出力されるタイミングと同じタイミングで、通信・タイミング制御部15からクロックCKが与えられる。カウンタ部8は、クロックCKに同期してダウン(DOWN)カウント、または、アップ(UP)カウントを行うことで、電圧比較器6での比較動作の開始から比較動作の終了までの比較期間を計測する。
スイッチ9は、通信・タイミング制御部15から与えられる制御信号CS2による制御の下に、ある画素行の単位画素3についてのカウンタ部8のカウント動作が完了した時点でオン(閉)状態となる。そして、スイッチ9は、カウンタ部8のカウント結果をメモリ部11に転送する。
このようにして、画素アレイ部2の各単位画素3から各垂直信号線12を経由して画素列毎に読み出されるアナログ信号について、各カラムAD変換回路7において、先ず電圧比較器6で比較動作が行われる。そして、カウンタ部8において、電圧比較器6での比較動作の開始から比較動作の終了までの期間に亘ってカウント動作を行うことで、アナログ信号がデジタル信号に変換され、当該デジタル信号がスイッチ9を介してメモリ部11に格納される。
垂直駆動部10は、シフトレジスタやアドレスデコーダなどによって構成され、画素アレイ部2の各単位画素3を例えば行単位で駆動する。すなわち、垂直駆動部10は、垂直駆動部10を制御する通信・タイミング制御部15と共に、画素アレイ部2の各単位画素3を駆動する駆動部を構成している。垂直駆動部10は、一般的に、読出し走査系と掃出し走査系の2つの走査系を有する構成となっているが、詳細については後述する。
参照電圧生成部14は、時間が経過するにつれてレベル(電圧値)が階段状に漸次変化する、所謂、ランプ(RAMP)波形(傾斜状の波形)の参照信号Vrefを生成する。参照電圧生成部14において、参照信号Vrefの傾きを決めるゲインは、入射光量に応じて設定される。すなわち、参照信号Vrefの傾きを決める設定ゲイン値は、入射光量に応じて変化する。参照電圧生成部14については、例えば、DAC(デジタル−アナログ変換)回路を用いて構成することができる。なお、参照電圧生成部14としては、DAC回路を用いた構成のものに限られるものではない。
参照電圧生成部14は、通信・タイミング制御部15から与えられる制御信号CS1による制御の下に、当該通信・タイミング制御部15から与えられるクロックCKに基づいてランプ波の参照信号Vrefを生成する。そして、参照電圧生成部14は、生成した参照信号Vrefをカラム処理部5の各カラムAD変換回路7に対して供給する。
水平駆動部16は、シフトレジスタやアドレスデコーダなどによって構成され、カラム処理部5における各カラムAD変換回路7の列アドレスや列走査の制御を行う。この水平駆動部16による制御の下に、各カラムAD変換回路7の各々でAD変換されたデジタル信号は順に水平信号線17に例えばNビットのデータとして読み出される。
水平信号線17に読み出されたNビットのデータは、出力アンプ18で増幅されて信号処理部19に供給される。信号処理部19は、Nビットのデータに対して所定の信号処理を施して映像データとして半導体基板20の外部へ出力する。信号処理部19では、バッファリングだけの処理や、バッファリングの前に黒レベルを調整したり、列ごとのばらつきを補正したりするなど、各種のデジタル信号処理を行うことができる。
(1−2)単位画素の回路構成例
次に、本実施形態の単位画素の回路構成例について説明する。図2は、本実施形態の単位画素の回路構成例を示す回路図である。図3は、本実施形態の単位画素の回路構成例を示す平面図である。
図2に示すように、本実施形態の単位画素3は、信号を読み出す行であるリード行RLに、光電変換部の一例であるフォトダイオード21と、転送トランジスタ(転送ゲート)22と、リセットトランジスタ23と、増幅トランジスタ24と、選択トランジスタ25と、電荷電圧変換部であるFD部26と、を有している。
単位画素3に対して、複数の行制御線13が同一画素行の各画素に対して共通に配線される。図2では、図面の簡略化のために、複数の行制御線13については図示を省略している。複数の行制御線13は、垂直駆動部10の各画素行に対応した出力端に画素行単位で接続されている。垂直駆動部10は、画素アレイ部2の各単位画素3の駆動に当たって、複数の行制御線13に対して転送信号TRG、リセット信号RST、および、選択信号SELを適宜出力する。
フォトダイオード21は、アノード電極がグランドなどの負側電源に接続されており、受光した光をその光量に応じた電荷量の光電荷である光電子に光電変換してその光電子を蓄積する。フォトダイオード21のカソード電極は、転送トランジスタ22を介して増幅トランジスタ24のゲート電極と電気的に接続されている。増幅トランジスタ24のゲート電極は、電荷を電圧に変換するFD(フローティング・ディフュージョン)部26と電気的に繋がっている。
転送トランジスタ22は、フォトダイオード21のカソード電極とFD部26との間に接続されている。転送トランジスタ22のゲート電極には、高レベルがHighアクティブとなる転送信号TRGが垂直駆動部10から与えられる。転送トランジスタ22は、転送信号TRGに応答して導通状態となることで、フォトダイオード21で光電変換され、蓄積された光電荷をFD部26に転送する。
リセットトランジスタ23は、ドレイン電極が電源に、ソース電極がFD部26にそれぞれ接続されている。リセットトランジスタ23のゲート電極には、Highアクティブのリセット信号RSTが垂直駆動部10から与えられる。リセットトランジスタ23は、リセット信号RSTに応答して導通状態となり、FD部26の電荷を電源に捨てることによってFD部26をリセットする。
増幅トランジスタ24は、ゲート電極がFD部26に、ドレイン電極が電源にそれぞれ接続されている。この増幅トランジスタ24は、フォトダイオード21での光電変換によって得られる信号を読み出す読出し回路である、先述したソースフォロワ回路の入力部となる。すなわち、増幅トランジスタ24は、ソース電極が選択トランジスタ25を介して垂直信号線12に接続されることで、垂直信号線12の一端に接続された電流源131とソースフォロワ回路を構成している。
選択トランジスタ25は、例えば、ドレイン電極が増幅トランジスタ24のソース電極に、ソース電極が垂直信号線12にそれぞれ接続されている。選択トランジスタ25のゲート電極には、Highアクティブの選択信号SELが垂直駆動部10から与えられる。選択トランジスタ25は、選択信号SELに応答して導通状態となることで、単位画素3を選択状態として増幅トランジスタ24で増幅された画素信号を垂直信号線12に出力する。
なお、選択トランジスタ25は、増幅トランジスタ24のドレイン電極と電源VDDとの間に接続して配置することもできる。すなわち、選択トランジスタ25は、電源と垂直信号線12との間において、増幅トランジスタ24に対して直列に接続されていることで、単位画素3の選択動作を行うことができる。
また、単位画素3は、リード行RLと同様に、フォトダイオード21で得た電荷をFD部26に転送する転送期間中に選択される行であるホールド行HLに、フォトダイオード31と、転送トランジスタ(転送ゲート)32と、リセットトランジスタ33と、増幅トランジスタ34と、選択トランジスタ35と、FD部36と、を有している。選択トランジスタ35は、ソース電極が垂直信号線12に接続されている。
図2および図3に示すように、ホールド行HLは、リード行RLの近傍に配置され、一例として、垂直信号線12の延在方向である、リード行RLの下方の隣接した行に配置されている。また、本実施形態では、リード行RLおよびホールド行HLは、画素領域41に配置されている。一方、電流源131は、負荷MOS領域42に配置されている。図3に示すように、リード行RLおよびホールド行HLは、画素領域41左側端部のドライバから右側端部のドライバ遠端43まで水平方向に延在している。なお、リード用およびホールド用の2つの単位画素は、垂直信号線12の延在方向だけでなく、行制御線13の延在方向に隣接して配置されていてもよい。
(1−3)垂直信号線の電位のセトリング不足による問題点
ここで、単位画素3から垂直信号線12への信号の読出し時における、垂直信号線12の電位が安定するまでのセトリング時間(過渡応答時間)について、図4のタイミング波形図を用いて説明する。図4には、リセット信号RST、転送信号TRG、垂直信号線12の信号電圧VSL、参照信号Vref、クロックCK、及び、カウンタ部8のカウンタ出力のタイミング関係を示している。
単位画素3から垂直信号線12に画素信号を読み出す際、転送トランジスタ22のゲート電極に転送信号TRGが印加されることにより、当該ゲート電極とFD部26との間に寄生する寄生容量CによるカップリングによってFD部26の電位が変動する。そして、FD部26の電位が変動することによって垂直信号線12の電位も変動するため、転送信号TRGが高レベルから低レベルに遷移してから、垂直信号線12の電位のセトリングが開始する。
そのため、入射光量が所定の光量以下の暗時の場合、参照信号Vrefと垂直信号線12の信号電圧VSLと参照信号Vrefとが交わるまでの時間が短くなるため、垂直信号線12の電位が安定しない、所謂、垂直信号線12の電位のセトリング期間不足が生じる。そして、このセトリング期間不足により、図4に示すように、黒レベルが本来の黒レベルからずれてしまう問題(以下、これを「黒ずれ」と呼ぶ)などが発生する。
時間的に余裕がある場合は、垂直信号線12の電位のセトリング時間を長くすることが可能である。一方、時間的に厳しい場合は、セトリング期間不足を解消するには、例えば、各垂直信号線12に繋がる各電流源131の電流量を増やすなどの対策が必要となる。しかしながら、画素列毎に設けられている電流源131の電流量を全て増やすと、消費電力が増大し、低消費電力化は図れない。
本実施形態は、先述した列並列AD変換回路搭載のCMOSイメージセンサなどの固体撮像素子1において、垂直信号線12の電位のセトリング期間不足による黒ずれや消費電力の増大の問題を解消し、高速読出しを実現すべく為されたものである。以下に、具体的な実施形態について説明する。
(1−4)垂直駆動部の回路構成例
次に、本実施形態の垂直駆動部10の回路構成について説明する。図5は、本実施形態の垂直駆動部10内の単位駆動回路の一部を示す回路図である。
垂直駆動部10は、画素制御信号(TRG信号、RST信号、SEL信号)の単位駆動回路が行毎に配置されている。垂直駆動部10内の単位駆動回路(n行目)は、論理回路であり、SRラッチ71と、SRラッチ71のSet端子に接続されたANDゲート72と、SRラッチ71のOut端子に接続されたANDゲート73と、レベルシフタ74と、レベルシフタ74に接続されたドライバ75と、を備えている。SRラッチ71のReset端子にはラッチリセット信号が入力される。ANDゲート72には、アドレスデコーダ出力信号およびリード行RL用のラッチセット信号が入力される。ANDゲート73には、第1の選択信号としてのリードフラグ信号とリード行RL用の選択信号SELパルスが入力される。ドライバ75は、単位画素3へ選択信号SELを出力する。
さらに、垂直駆動部10内の単位駆動回路は、図5の破線領域80で示すように、SRラッチ76と、SRラッチ76のSet端子に接続されたANDゲート77と、SRラッチ76のOut端子に接続されたANDゲート78と、ANDゲート73およびANDゲート78に接続されたORゲート79と、を備えている。ORゲート79は、レベルシフタ74にも接続されている。ANDゲート77には、アドレスデコーダ出力信号およびホールド行HL用のラッチセット信号が入力される。ANDゲート78には、第2の選択信号としてのホールドフラグ信号とホールド行HL用の選択信号SELパルスが入力される。破線領域80内の回路は、リード行RLかホールド行HLかを識別してそれぞれに紐づいたパルスを選択する機構を備えた回路構成である。
また、垂直駆動部10内の単位駆動回路は、論理回路であり、アドレス信号、ラッチリセット信号、リード行RL用ラッチセット信号、ホールド行HL用ラッチセット信号、リードフラグ信号、ホールドフラグ信号、および選択信号SELは、それぞれ「High」または「Low」となる論理信号である。
SRラッチ71は、リード行RLが読み出し行として選択される場合、アドレスデコーダ出力信号を保持する。SRラッチ76は、ホールド行HLが電荷の転送期間中に選択される場合、アドレスデコーダ出力信号を保持する。SRラッチ71およびSRラッチ76は、ANDゲート72およびANDゲート77から出力される信号を、各Set端子から供給し、Out端子からリードフラグ信号およびホールドフラグ信号として出力する。なお、SRラッチ71およびSRラッチ76は、例えば、Reset端子に供給される信号が「High」となったタイミングでOut端子から出力するリードフラグ信号およびホールドフラグ信号がリセットされる。
例えば、アドレスデコーダ出力信号が「High」であるとき、リード行RL用ラッチセット信号が「High」となると、ANDゲート72から出力される信号も「High」となり、SRラッチ71のSet端子に供給される信号が「High」となる。そして、SRラッチ71は、Reset端子に供給されるラッチリセット信号が「High」となるまでの間、Out端子から出力されるリードフラグ信号を「High」とする。
同様に、アドレスデコーダ出力信号が「High」であるとき、ホールド行HL用ラッチセット信号が「High」となると、ANDゲート77から出力される信号も「High」となり、SRラッチ76のSet端子に供給される信号が「High」となる。そして、SRラッチ76は、Reset端子に供給されるラッチリセット信号が「High」となるまでの間、Out端子から出力されるホールドフラグ信号を「High」とする。
SRラッチ71から出力されるリードフラグ信号が「High」であるとき、リード行RL用の選択信号SELパルスが「High」となると、ANDゲート73から出力される信号も「High」となる。これにより、ANDゲート73の出力が供給されるORゲート79から出力される選択信号SELが「High」となって、リード行RLの画素が垂直信号線12と接続される。したがって、リード行RLの画素に蓄積された電荷が出力され、リード行RLの画素の信号の読み出しが行われることになる。
また、SRラッチ71のReset端子に供給されるラッチリセット信号が「High」であるとき、SRラッチ71はリセット状態となり、SRラッチ71の出力であるリードフラグ信号は「Low」となる。
例えば、アドレスデコーダ出力信号が「High」であるとき、ホールド行HL用ラッチセット信号が「High」となると、ANDゲート77から出力される信号も「High」となり、SRラッチ76のSet端子に供給される信号が「High」となる。そして、SRラッチ76は、Reset端子に供給されるラッチリセット信号が「High」となるまでの間、Out端子から出力されるホールドフラグ信号を「High」とする。
SRラッチ76から出力されるホールドフラグ信号が「High」であるとき、ホールド行HL用の選択信号SELパルスが「High」となると、ANDゲート78から出力される信号も「High」となる。これにより、ANDゲート78から「High」が供給されたORゲート79から出力される選択信号SELが「High」となって、ホールド行HLの画素が垂直信号線12と接続される。
また、SRラッチ76のReset端子に供給されるラッチリセット信号が「High」であるとき、SRラッチ76はリセット状態となり、SRラッチ76の出力であるホールドフラグ信号は「Low」となる。
このように、リード行RLおよびホールド行HLの画素に対して画素制御信号であるリードフラグ信号およびホールドフラグ信号が「High」となって供給されて、リード行RLおよびホールド行HLの画素と垂直信号線12との接続の切替えが行われる。
なお、以下、各論理回路の各端子に接続された信号線上の電圧値が論理値「High」になったとき、アドレス信号、画素制御信号およびラッチ制御信号が、その論理回路に供給されたものとして説明する。
(1−5)垂直駆動部の回路動作例
次に、本実施形態の垂直駆動部10の回路動作の一例について説明する。図6は、本実施形態の垂直駆動部10における1フレーム内のアドレス信号の推移を示すグラフである。
図6は、単位画素3のリード行RLとホールド行HLとの関係を示すグラフである。図6のグラフは、横軸が時間で、縦軸が画素の行のアドレスを示している。図6に示すように、(時間T2)−(時間T1)が1フレーム期間を表し、(アドレスA2)−(アドレスA1)がリード領域アドレスを表している。本実施形態において、一例として、リード行RL用アドレスが1フレーム期間インクリメントされた場合に、ホールド行HL用アドレスはアドレスA1だけずれて1フレーム期間インクリメントされる。
図7は、本実施形態の垂直駆動部10の回路動作を説明する、1フレーム内の一部を拡大したタイミングチャートである。図7において、横軸は時間を表し、動作開始後の1サイクルを、アドレスNがリード行RLで、アドレスN−1がホールド行HLのAD期間P1としている。また、AD期間P1後の1サイクルを、アドレスN+1がリード行RLで、アドレスNがホールド行HLのAD期間P2としている。
図7に示す、アドレス信号、ラッチリセット信号、リード行RL用ラッチセット信号、ホールド行HL用ラッチセット信号、リード行RL用の選択信号SELパルス、およびホールド行HL用の選択信号SELパルスは、通信・タイミング制御部15で生成され垂直駆動部10へ送信される送信信号S1としている。また、リードフラグ信号、ホールドフラグ信号、および選択信号SELは、垂直駆動部10内のn行目の単位駆動回路で生成される内部信号S2としている。
アドレス信号は、AD期間P1内に、まずリード行RL用アドレスNが生成され、続いて、ホールド行HL用アドレスN−1が生成される。その後、AD期間P2内に、まずリード行RL用アドレスN+1が生成され、続いて、ホールド行HL用アドレスNが生成される。
図7に示すように、まず、ラッチリセット信号がSRラッチ71およびSRラッチ76に供給される。これにより、SRラッチ71およびSRラッチ76がリセットされる。そして、アドレス信号がアドレスNとなる期間において、リード行RL用ラッチセット信号がSRラッチ71に供給される。さらに、アドレス信号がアドレスN−1となる期間において、ホールド行HL用ラッチセット信号がSRラッチ76に供給される。これにより、SRラッチ71およびSRラッチ76は、それぞれアドレスNおよびアドレスN−1に対応するアドレス信号を保持する。
例えば、リード行RLがアドレスNにより特定される行である場合、アドレス信号がアドレスNとなるタイミングでSRラッチ71のSet端子にパルスが供給されて、SRラッチ71のOut端子から出力されるリードフラグ信号が「High」となる。また、ホールド行HLがアドレスN−1により特定される行である場合、アドレス信号がアドレスN−1となるタイミングでSRラッチ76のSet端子にパルスが供給されて、SRラッチ76のOut端子から出力されるホールドフラグ信号が「High」となる。このように、SRラッチ71およびSRラッチ76は、Out端子から出力されるリードフラグ信号およびホールドフラグ信号が「High」となって、それぞれアドレスNおよびアドレスN−1に対応するアドレス信号を保持する。
SRラッチ71から出力されるリードフラグ信号が「Low」とされている状態、またはSRラッチ71から出力されるリードフラグ信号が「High」とされている状態であってもリード行RL用の選択信号SELパルスが「Low」とされることにより、リード行RLの画素と垂直信号線12とが遮断される。このとき、リード行RLとして指定された行の近傍行(ホールド行HL)に対応する単位駆動回路にて、同じタイミングでSRラッチ76から出力されるホールドフラグ信号が「High」とされている状態で、ホールド行HL用の選択信号SELパルスが「High」とされることにより、ホールド行HLの画素と垂直信号線12とが接続される。
AD期間P1内においてはSRラッチ71がアドレスデコーダ出力「High」を保持し、AD期間P2内においてSRラッチ76がアドレスデコーダ出力「High」を保持する。
リードフラグ信号は、AD期間P1内のアドレスNのリード行RL用ラッチセット信号が「High」とされてからAD期間P2内のラッチリセット信号が「High」とされるまで「High」となっている。一方、ホールドフラグ信号は、AD期間P2内のアドレスNのホールド行HL用ラッチセット信号が「High」とされてから次のAD期間内のラッチリセット信号が「High」とされるまで「High」となっている。
(1−6)単位画素の回路動作例
次に、本実施形態の単位画素3の回路動作の一例について説明する。図8は、本実施形態の単位画素3の動作を説明する動作説明図である。図8の実線は、図3に示すリード行RLおよびホールド行HLの信号ドライバの近端の動作を表す。図8の破線は、図3に示すリード行RLおよびホールド行HLの信号ドライバの遠端43の動作を表す。
ステップ1において、垂直駆動部10は、単位画素3のリード行RLからの画素信号の読み出し期間に入ると、選択信号SELを「High」に遷移させて、リード行RLの画素回路を垂直信号線12に接続する。
ステップ2において、垂直駆動部10は、リセット信号(RST)にパルスを入力して「High」に遷移させ、FDをリセットする。
ステップ3において、垂直駆動部10は、リセットレベルのVSL電圧をAD変換し、P相の読み出しを行う。ここで、P相とは、リセットトランジスタ23によってリセットされたときのFD部26の電位のリセット成分をいう。
ステップ4において、垂直駆動部10は、単位画素3のリード行RLからの画素信号の読出し期間における転送期間に、すなわち、転送トランジスタ22に与える転送信号TRGが「High」の期間に、選択信号SELを「Low」に遷移させて選択トランジスタ25を非導通(オフ)状態にする。同時に、単位画素3のリード行RLの隣接行であるホールド行HLの選択信号SELを「High」に遷移させて垂直信号線12の接続をリード行RLからホールド行HLへ切り替える。
これにより、転送トランジスタ22による転送期間において、リード行RLの画素と垂直信号線12との間が電気的に遮断され、ホールド行HLの画素と垂直信号線12との間が電気的に接続される。以上の動作説明から明らかなように、垂直駆動部10および通信・タイミング制御部15は、リード行RLの画素と垂直信号線12との間、および、ホールド行HLの画素と垂直信号線12との間の接続を電気的に切り替える駆動部を構成している。
ステップ5において、垂直駆動部10は、リード行RLの転送信号TRGにパルスを入力して「High」に遷移させ、PD21からFD部26へ信号電荷を転送する。
ステップ6において、垂直駆動部10は、リード行RLの選択信号SELを「High」に遷移させると同時にホールド行HLの選択信号SELを「Low」に遷移させて垂直信号線12との接続をリード行RLに戻す。これにより、単位画素3は、転送期間から、垂直信号線12の電位が安定するまでのセトリング時間(過渡応答時間)に移行する。
ステップ7において、垂直駆動部10は、信号レベルのVSL電圧をAD変換し、D相の読み出しを行う。ここで、D相とは、フォトダイオード21に蓄積された電荷が転送トランジスタ22によって転送されたときのFD部26の電位の信号成分をいう。
ステップ8において、垂直駆動部10は、リード行RLの選択信号SELを「Low」に遷移させて読み出しを完了し、次の新たな行の読み出しに移る。
ステップ9において、垂直駆動部10は、リセットレベルのAD変換結果と信号レベルのAD変換結果の差分をとった値を信号処理部19へ転送する。
ここで、特許文献1では、垂直信号線のセトリング時間改善のため、転送信号TRGのパルス入力時にリード行RLの選択信号SELをOFFし、転送トランジスタとFDとの間のカップリング容量によるFD電位の変動が垂直信号線に伝わらないようにする技術が提案されている。
しかしながら、特許文献1の技術では、垂直信号線のホールド期間は、リード行の選択信号SELをOFFして負荷MOS領域のソースフォロワ回路をONするため、画素電源網から電流が引き抜かれる位置が変わる。従って、リード行の電源電圧に着目すると、VSLホールド期間では、その前後の期間と比較して画素電源の電圧降下が小さくなるため、電源電圧が変動してしまう。電源電圧変動がD相のAD変換までに元に戻らない場合はCDS誤差となる恐れがあり、それを回避するためにはD相セトリング期間を伸長する必要がある。これはセトリング時間短縮の効果が薄れることを意味する。このように、特許文献1の技術では、画素電源の変動の問題がある。
さらに、特許文献1の技術では、VSLホールドの効果を発揮するためには、選択信号SELとホールド信号との位相関係が重要である。しかし、選択信号SELの信号経路は画素領域で、ホールド信号の信号経路は負荷MOS領域であるため信号遅延が揃わず、全領域のVSLに対して最適なタイミングに調整することが難しい。特に、ドライバ遠端ほど遅延差が大きくなる。したがって、選択信号SELとホールド信号とのタイミングがずれると、位相関係によってはVSLに対して電荷の出入りが発生し電圧レベルがずれることから、転送終了後VSLが元に戻る時間が発生するため、セトリング時間短縮の効果が薄れる。このように、特許文献1の技術では、制御パルスタイミングの問題がある。
これに対し、本実施形態の固体撮像素子1は、VSLホールド期間にVSLとの接続をリード行RLからホールド行HLに切り替えている。すなわち、リード行近傍(リード行がVSLにアクセスした後の行)の選択信号SELをONにしてVSLホールド期間のVSLレベルを保持している。このとき、リード行RLとホールド行HLとは、共に画素領域41に配置され、位置が近いので電流パスが切り替わっても電源電圧変動が小さい。したがって、ホールド期間前後での電源電圧変動が小さく、CDS誤差が発生する可能性が低い。また、ドライバ遠端43であってもリード行RLとホールド行HLの選択信号SELの遅延は同等であるため、タイミング管理が容易になる。これにより、セトリング時間改善の効果が大きくなる。
以上のように、本実施形態の固体撮像素子1は、転送中にリード行近傍の画素を選択することでVSL電位と負荷MOS電流を一定に保つことができる。また、制御パルスは画素領域内の信号のみで垂直信号線の接続先を切り替えるので、パルスの位相管理が容易になる。
さらに、負荷MOS電流のパスがほとんど変わらず画素電源の電圧変動を抑制することができる。その結果、本実施形態の固体撮像素子1は、セトリング短縮効果の劣化を抑制でき、読出し速度の高速化を向上させることができる。
<2.第2実施形態(固体撮像素子の構成例)>
図9および図10を用いて、本技術に係る第2実施形態の固体撮像素子について説明する。本実施形態が第1実施形態と相違する点は、負荷MOS領域42に、隣接する垂直信号線12同士の間に配置されたスイッチ素子を備えている点である。
(2−1)単位画素の回路構成例
図9は、本実施形態の単位画素の回路構成例を示す回路図である。なお、第1実施形態の構成と同様の構成には、同一の符号を記し、説明は省略する。
図9に示すように、本実施形態の単位画素103は、第1実施形態の単位画素3の構成に加え、負荷MOS領域42に、隣接する垂直信号線12同士の間に配置されたスイッチ素子109を備えている。スイッチ素子109は、電荷の転送期間に、隣接する垂直信号線12同士を電気的に接続し、全ての垂直信号線12を短絡(ショート)させることができる。
(2−2)単位画素の回路動作例
次に、一例として、本実施形態の単位画素の回路動作について説明する。図10Aは、VSLホールド期間にVSLショートしない場合の単位画素の回路動作を説明する動作説明図である。図10Bは、VSLホールド期間にVSLショートする場合の単位画素の回路動作を説明する動作説明図である。
図10Aに示すように、VSLホールド期間にVSLショートしない場合は、リード行RLとホールド行HLとで各画素回路間での特性ばらつきに起因してVSLの信号レベルに差が生じ、VSLが振幅してセトリング時間が長くなるおそれがある。これに対し、図10Bに示すように、VSLホールド期間にVSLショートする場合は、ホールド行HL内での各画素回路間の特性ばらつきが平均化され、リード行RLとホールド行HLとのVSLの信号レベルの差を抑制することができるため、セトリング時間をより短縮することができる。
以上のように、本実施形態の固体撮像素子1は、第1実施形態の固体撮像素子1の効果に加え、さらに読出し速度の高速化を向上させることができる。
<3.第3実施形態(電子機器の構成例)>
本技術に係る第3実施形態の電子機器は、本技術に係る第1実施形態または第2実施形態の固体撮像素子を備える機器である。本技術に係る第1実施形態または第2実施形態の固体撮像素子は上記のとおりであるので、ここでは説明を省略する。本技術に係る第3実施形態の電子機器は、優れた画質や優れた信頼性を有する固体撮像素子を備えるので、カラー画像の画質等の性能の向上を図ることができる。
<4.本技術を適用した固体撮像素子の使用例>
図11は、イメージセンサとしての本技術に係る第2の実施形態の固体撮像素子の使用例を示す図である。
上述した第2の実施形態の固体撮像素子は、例えば、以下のように、可視光や、赤外光、紫外光、X線等の光をセンシングするさまざまなケースに使用することができる。すなわち、図11に示すように、例えば、鑑賞の用に供される画像を撮影する鑑賞の分野、交通の分野、家電の分野、医療・ヘルスケアの分野、セキュリティの分野、美容の分野、スポーツの分野、農業の分野等において用いられる装置(例えば、上述した第3の実施形態の電子機器)に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
具体的には、鑑賞の分野においては、例えば、デジタルカメラやスマートフォン、カメラ機能付きの携帯電話機等の、鑑賞の用に供される画像を撮影するための装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
交通の分野においては、例えば、自動停止等の安全運転や、運転者の状態の認識等のために、自動車の前方や後方、周囲、車内等を撮影する車載用センサ、走行車両や道路を監視する監視カメラ、車両間等の測距を行う測距センサ等の、交通の用に供される装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
家電の分野においては、例えば、ユーザのジェスチャを撮影して、そのジェスチャに従った機器操作を行うために、テレピ受像機や冷蔵庫、エアーコンディショナ等の家電に供される装置で、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
医療・ヘルスケアの分野においては、例えば、内視鏡や、赤外光の受光による血管撮影を行う装置等の、医療やヘルスケアの用に供される装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
セキュリティの分野においては、例えば、防犯用途の監視カメラや、人物認証用途のカメラ等の、セキュリティの用に供される装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
美容の分野においては、例えば、肌を撮影する肌測定器や、頭皮を撮影するマイクロスコープ等の、美容の用に供される装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
スポーツの分野において、例えば、スポーツ用途等向けのアクションカメラやウェアラプルカメラ等の、スポーツの用に供される装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
農業の分野においては、例えば、畑や作物の状態を監視するためのカメラ等の、農業の用に供される装置に、第2の実施形態の固体撮像素子を使用することができる。
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。以下に、内視鏡手術システムへの応用例と移動体への応用例とについて述べる。
<5.内視鏡手術システムへの応用例>
本開示に係る技術は、内視鏡手術システムに適用することができる。
図12は、本開示に係る技術(本技術)が適用され得る内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図12では、術者(医師)11131が、内視鏡手術システム11000を用いて、患者ベッド11133上の患者11132に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム11000は、内視鏡11100と、気腹チューブ11111やエネルギー処置具11112等の、その他の術具11110と、内視鏡11100を支持する支持アーム装置11120と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート11200と、から構成される。
内視鏡11100は、先端から所定の長さの領域が患者11132の体腔内に挿入される鏡筒11101と、鏡筒11101の基端に接続されるカメラヘッド11102と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒11101を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡11100を図示しているが、内視鏡11100は、軟性の鏡筒を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒11101の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡11100には光源装置11203が接続されており、当該光源装置11203によって生成された光が、鏡筒11101の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者11132の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡11100は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド11102の内部には光学系及び撮像素子が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該撮像素子に集光される。当該撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU: Camera Control Unit)11201に送信される。
CCU11201は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡11100及び表示装置11202の動作を統括的に制御する。さらに、CCU11201は、カメラヘッド11102から画像信号を受け取り、その画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。
表示装置11202は、CCU11201からの制御により、当該CCU11201によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。
光源装置11203は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源から構成され、術部等を撮影する際の照射光を内視鏡11100に供給する。
入力装置11204は、内視鏡手術システム11000に対する入力インタフェースである。ユーザは、入力装置11204を介して、内視鏡手術システム11000に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。例えば、ユーザは、内視鏡11100による撮像条件(照射光の種類、倍率及び焦点距離等)を変更する旨の指示等を入力する。
処置具制御装置11205は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具11112の駆動を制御する。気腹装置11206は、内視鏡11100による視野の確保及び術者の作業空間の確保の目的で、患者11132の体腔を膨らめるために、気腹チューブ11111を介して当該体腔内にガスを送り込む。レコーダ11207は、手術に関する各種の情報を記録可能な装置である。プリンタ11208は、手術に関する各種の情報を、テキスト、画像又はグラフ等各種の形式で印刷可能な装置である。
なお、内視鏡11100に術部を撮影する際の照射光を供給する光源装置11203は、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成することができる。RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置11203において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置11203は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置11203は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する、いわゆる狭帯域光観察(Narrow Band Imaging)が行われる。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察すること(自家蛍光観察)、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得ること等を行うことができる。光源装置11203は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
図13は、図12に示すカメラヘッド11102及びCCU11201の機能構成の一例を示すブロック図である。
カメラヘッド11102は、レンズユニット11401と、撮像部11402と、駆動部11403と、通信部11404と、カメラヘッド制御部11405と、を有する。CCU11201は、通信部11411と、画像処理部11412と、制御部11413と、を有する。カメラヘッド11102とCCU11201とは、伝送ケーブル11400によって互いに通信可能に接続されている。
レンズユニット11401は、鏡筒11101との接続部に設けられる光学系である。鏡筒11101の先端から取り込まれた観察光は、カメラヘッド11102まで導光され、当該レンズユニット11401に入射する。レンズユニット11401は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成される。
撮像部11402は、撮像素子で構成される。撮像部11402を構成する撮像素子は、1つ(いわゆる単板式)であってもよいし、複数(いわゆる多板式)であってもよい。撮像部11402が多板式で構成される場合には、例えば各撮像素子によってRGBそれぞれに対応する画像信号が生成され、それらが合成されることによりカラー画像が得られてもよい。あるいは、撮像部11402は、3D(Dimensional)表示に対応する右目用及び左目用の画像信号をそれぞれ取得するための1対の撮像素子を有するように構成されてもよい。3D表示が行われることにより、術者11131は術部における生体組織の奥行きをより正確に把握することが可能になる。なお、撮像部11402が多板式で構成される場合には、各撮像素子に対応して、レンズユニット11401も複数系統設けられ得る。
また、撮像部11402は、必ずしもカメラヘッド11102に設けられなくてもよい。例えば、撮像部11402は、鏡筒11101の内部に、対物レンズの直後に設けられてもよい。
駆動部11403は、アクチュエータによって構成され、カメラヘッド制御部11405からの制御により、レンズユニット11401のズームレンズ及びフォーカスレンズを光軸に沿って所定の距離だけ移動させる。これにより、撮像部11402による撮像画像の倍率及び焦点が適宜調整され得る。
通信部11404は、CCU11201との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11404は、撮像部11402から得た画像信号をRAWデータとして伝送ケーブル11400を介してCCU11201に送信する。
また、通信部11404は、CCU11201から、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を受信し、カメラヘッド制御部11405に供給する。当該制御信号には、例えば、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報、撮像時の露出値を指定する旨の情報、並びに/又は撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報等、撮像条件に関する情報が含まれる。
なお、上記のフレームレートや露出値、倍率、焦点等の撮像条件は、ユーザによって適宜指定されてもよいし、取得された画像信号に基づいてCCU11201の制御部11413によって自動的に設定されてもよい。後者の場合には、いわゆるAE(Auto Exposure)機能、AF(Auto Focus)機能及びAWB(Auto White Balance)機能が内視鏡11100に搭載されていることになる。
カメラヘッド制御部11405は、通信部11404を介して受信したCCU11201からの制御信号に基づいて、カメラヘッド11102の駆動を制御する。
通信部11411は、カメラヘッド11102との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11411は、カメラヘッド11102から、伝送ケーブル11400を介して送信される画像信号を受信する。
また、通信部11411は、カメラヘッド11102に対して、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を送信する。画像信号や制御信号は、電気通信や光通信等によって送信することができる。
画像処理部11412は、カメラヘッド11102から送信されたRAWデータである画像信号に対して各種の画像処理を施す。
制御部11413は、内視鏡11100による術部等の撮像、及び、術部等の撮像により得られる撮像画像の表示に関する各種の制御を行う。例えば、制御部11413は、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を生成する。
また、制御部11413は、画像処理部11412によって画像処理が施された画像信号に基づいて、術部等が映った撮像画像を表示装置11202に表示させる。この際、制御部11413は、各種の画像認識技術を用いて撮像画像内における各種の物体を認識してもよい。例えば、制御部11413は、撮像画像に含まれる物体のエッジの形状や色等を検出することにより、鉗子等の術具、特定の生体部位、出血、エネルギー処置具11112の使用時のミスト等を認識することができる。制御部11413は、表示装置11202に撮像画像を表示させる際に、その認識結果を用いて、各種の手術支援情報を当該術部の画像に重畳表示させてもよい。手術支援情報が重畳表示され、術者11131に提示されることにより、術者11131の負担を軽減することや、術者11131が確実に手術を進めることが可能になる。
カメラヘッド11102及びCCU11201を接続する伝送ケーブル11400は、電気信号の通信に対応した電気信号ケーブル、光通信に対応した光ファイバ、又はこれらの複合ケーブルである。
ここで、図示する例では、伝送ケーブル11400を用いて有線で通信が行われていたが、カメラヘッド11102とCCU11201との間の通信は無線で行われてもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、カメラヘッド11102の撮像部11402に適用され得る。具体的には、本技術に係る固体撮像素子は、撮像部11402に適用することができる。撮像部11402に、本開示に係る技術を適用することにより、より鮮明な術部画像を得ることができるため、術者が術部を確実に確認することが可能になる。
なお、ここでは、一例として内視鏡手術システムについて説明したが、本開示に係る技術は、その他、例えば、顕微鏡手術システム等に適用されてもよい。
<6.移動体への応用例>
本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現され得る。
図14は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図14に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図14の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
図15は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図15では、車両12100は、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
撮像部12101,12102,12103,12104,12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。撮像部12101及び12105で取得される前方の画像は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図15には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、撮像部12031(撮像部12101、12102、12103、12104及び12105)に適用され得る。具体的には、本技術に係る固体撮像素子は、撮像部12031(撮像部12101、12102、12103、12104及び12105)に適用することができる。撮像部12031(撮像部12101、12102、12103、12104及び12105)に、本開示に係る技術を適用することにより、より見やすい撮影画像を得ることができるため、ドライバの疲労を軽減することが可能になる。
なお、本技術に係る実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
また、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
また、本技術は、以下のような構成を取ることができる。
(1)
光電変換部で光電変換された電荷を電荷電圧変換部に転送する転送ゲートを有する、互いに近傍に配置された2つの単位画素と、
前記2つの単位画素から出力される信号を読み出す信号線と、
前記信号線に接続された電流源と、
前記2つの単位画素のうちの一方の単位画素の前記電荷の転送期間に、前記一方の単位画素と前記信号線との間を電気的に遮断し、他方の単位画素と前記信号線との間を電気的に接続する駆動部と、を備える固体撮像素子。
(2)
前記2つの単位画素は、前記信号線の延在方向に隣接して配置されている(1)に記載の固体撮像素子。
(3)
前記単位画素は、前記電荷電圧変換部で電圧に変換された信号を増幅する増幅トランジスタと、前記増幅トランジスタで増幅された信号を出力する画素を選択する選択トランジスタとを有し、
前記選択トランジスタは、前記駆動部から出力される制御信号に基づいて前記単位画素と前記信号線との間を電気的に接続または遮断する(1)または(2)に記載の固体撮像素子。
(4)
前記駆動部は、
前記一方の単位画素の前記電荷を転送するか否かを指示する転送信号と、
前記一方の単位画素と前記信号線との間の電気的な接続または遮断を指示する第1の選択信号と、
前記他方の単位画素と前記信号線との間の電気的な接続または遮断を指示する第2の選択信号と、
を出力する単位駆動回路を有する(1)から(3)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(5)
前記単位駆動回路は、前記電荷の転送を指示する転送信号を出力する期間に、前記一方の単位画素と前記信号線との間の電気的な遮断を指示する第1の選択信号を出力し、前記他方の単位画素と前記信号線との間の電気的な接続を指示する第2の選択信号を出力する(4)に記載の固体撮像素子。
(6)
複数の前記信号線と、隣接する前記信号線同士の間に配置されたスイッチ素子と、を備え、
前記スイッチ素子は、前記電荷の転送期間に、前記隣接する前記信号線同士を電気的に接続し、全ての前記信号線を短絡させる(1)から(5)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(7)
互いに近傍に配置された2つの単位画素のうちの一方の単位画素で光電変換された電荷を電荷電圧変換部に転送し、
前記電荷を転送する転送期間に、前記一方の単位画素と前記2つの単位画素から出力される信号を読み出す信号線との間を電気的に遮断し、前記2つの単位画素のうちの他方の単位画素と前記信号線との間を電気的に接続する、
固体撮像素子の駆動方法。
(8)
(1)から(6)のいずれかに記載の固体撮像素子を撮像部として備える電子機器。
1 固体撮像素子
2 画素アレイ部
3、103 単位画素
4 読出し電流源部
5 カラム処理部
6 電圧比較器
7 カラムAD変換回路
8 カウンタ部
9 スイッチ
10 垂直駆動部
11 メモリ部
12 垂直信号線(VSL)
13 行制御線
14 参照電圧生成部
15 通信・タイミング制御部
16 水平駆動部
17 水平信号線
18 出力アンプ
19 信号処理部
20 半導体基板(チップ)
21、31 フォトダイオード
22、32 転送トランジスタ(転送ゲート)
23、33 リセットトランジスタ
24、34 増幅トランジスタ
25、35 選択トランジスタ
26、36 FD部
41 画素領域
42 負荷MOS領域
43 ドライバ遠端
71、76 SRラッチ
72、73、77、78 ANDゲート
79 ORゲート
74 レベルシフタ
75 ドライバ
80 破線領域
131 電流源

Claims (8)

  1. 光電変換部で光電変換された電荷を電荷電圧変換部に転送する転送ゲートを有する、互いに近傍に配置された2つの単位画素と、
    前記2つの単位画素から出力される信号を読み出す信号線と、
    前記信号線に接続された電流源と、
    前記2つの単位画素のうちの一方の単位画素の前記電荷の転送期間に、前記一方の単位画素と前記信号線との間を電気的に遮断し、他方の単位画素と前記信号線との間を電気的に接続する駆動部と、を備える固体撮像素子。
  2. 前記2つの単位画素は、前記信号線の延在方向に隣接して配置されている請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記単位画素は、前記電荷電圧変換部で電圧に変換された信号を増幅する増幅トランジスタと、前記増幅トランジスタで増幅された信号を出力する画素を選択する選択トランジスタとを有し、
    前記選択トランジスタは、前記駆動部から出力される制御信号に基づいて前記単位画素と前記信号線との間を電気的に接続または遮断する請求項1に記載の固体撮像素子。
  4. 前記駆動部は、
    前記一方の単位画素の前記電荷を転送するか否かを指示する転送信号と、
    前記一方の単位画素と前記信号線との間の電気的な接続または遮断を指示する第1の選択信号と、
    前記他方の単位画素と前記信号線との間の電気的な接続または遮断を指示する第2の選択信号と、
    を出力する単位駆動回路を有する請求項1に記載の固体撮像素子。
  5. 前記単位駆動回路は、前記電荷の転送を指示する転送信号を出力する期間に、前記一方の単位画素と前記信号線との間の電気的な遮断を指示する第1の選択信号を出力し、前記他方の単位画素と前記信号線との間の電気的な接続を指示する第2の選択信号を出力する請求項4に記載の固体撮像素子。
  6. 複数の前記信号線と、隣接する前記信号線同士の間に配置されたスイッチ素子と、を備え、
    前記スイッチ素子は、前記電荷の転送期間に、前記隣接する前記信号線同士を電気的に接続し、全ての前記信号線を短絡させる請求項1に記載の固体撮像素子。
  7. 互いに近傍に配置された2つの単位画素のうちの一方の単位画素で光電変換された電荷を電荷電圧変換部に転送し、
    前記電荷を転送する転送期間に、前記一方の単位画素と前記2つの単位画素から出力される信号を読み出す信号線との間を電気的に遮断し、前記2つの単位画素のうちの他方の単位画素と前記信号線との間を電気的に接続する、
    固体撮像素子の駆動方法。
  8. 請求項1に記載の固体撮像素子を撮像部として備える電子機器。
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