以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、結婚式等のイベントにてカメラマンによって撮影された撮影画像に基づいて作成された大元のデジタルアルバムに対して、イベントの出席者や知人が撮影した画像をアップロードすることにより構成される共有アルバムが関連付けられて閲覧可能なシステムについて説明する。そのような画像の共有システムにおいて、大元のアルバムにおけるシーンの分類に基づいて共有アルバムの画像である共有画像も同様にシーン分けされることが本実施形態に係る要旨の1つである。
図1は、本実施形態に係るシステムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像共有システムは、複数のモバイル機器1、オペレータ端末2、サービス提供サーバ3がインターネット等のネットワークBを介して通信可能に接続されて構成されている。また、本実施形態においては、オペレータ端末2とサービス提供サーバ3とはLAN(Local Area Network)等のネットワークAに接続された上でネットワークBに接続されているが、夫々が個別にネットワークBに接続されていても良い。
モバイル機器1は、スマートホンやタブレット端末等の可搬型の情報処理端末であり、本システムを利用するユーザが使用する。ユーザはモバイル機器1を介して画像の閲覧や画像のアップロードを行う。つまり、モバイル機器1が画像共有装置として機能する。オペレータ端末2は、PC(Personal Computer)等の一般的な情報処理端末であり、本システムにおいてはサービス提供者側のオペレータが画像をアップロードしてアルバムを作成するために用いられる。
サービス提供サーバ3は、本システムに係る画像共有サービスを提供するための機能が搭載されたサーバである。そのため、サービス提供サーバ3は、大元となるアルバムに含まれる画像やその構成情報、そしてユーザによってアップロードされた画像を記憶する機能や、アップロードされた画像を大元のアルバムのシーン分けに応じて分類する機能などを有する。即ち、サービス提供サーバ3が画像共有サーバとして機能する。
図2は、本実施形態に係るシステムに含まれるモバイル機器1やサービス提供サーバ3等の情報機器のハードウェア構成を示す図である。本実施形態に係るシステムは一般的な情報処理機器のハードウェア構成によって実現可能であり、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40およびI/F50がバス80を介して接続されている。また、I/F50にはLCD(Liquid Crystal Display)60および操作部70が接続されている。
CPU10は演算手段であり、情報機器全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納される。
I/F50は、バス80と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD60は、ユーザが情報機器の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部70は、キーボード、マウス、各種のハードボタン、タッチパネル等、ユーザが情報機器に情報を入力するためのユーザインタフェースである。尚、サービス提供サーバ3は、サーバとして運用されるため、LCD60や操作部70等のユーザインタフェースは省略可能である。
このようなハードウェア構成において、ROM30やHDD40若しくは図示しない光学ディスク等の記憶媒体に格納されたプログラムがRAM20に読み出され、CPU10がそれらのプログラムに従って演算を行うことによりソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像共有システムを構成する各機器の機能を実現する機能ブロックが構成される。
次に、本実施形態に係るモバイル機器1の機能構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、本実施形態に係るモバイル機器1は、図3において説明したHDD40、LCD60、操作部70に加えて、コントローラ100およびネットワークI/F110を含む。また、コントローラ100は、ネットワーク制御部101、操作制御部102、表示制御部103およびクライアントアプリケーション104を含む。
ネットワークI/F110は、モバイル機器1がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)等のインタフェースが用いられる。また、無線通信を可能とするため、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi(Wireless Fidelity)、FeliCa(登録商標)等のインタフェースが用いられる。ネットワークI/F110は、図2に示すI/F50によって実現される。
コントローラ100は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。コントローラ100は、モバイル機器1全体を制御する制御部である。ネットワーク制御部101は、ネットワークI/F110を介して入力される情報を取得すると共に、ネットワークI/F110を介して他の機器に情報を送信する。
操作制御部102は、操作部70に対するユーザによる操作内容の信号を取得し、クライアントアプリケーション104等のモバイル機器1において動作するモジュールに入力する。表示制御部103は、クライアントアプリケーション104のGUI(Graphical User Interface)等、モバイル機器1の状態をLCD60に表示させる。
クライアントアプリケーション104は、本実施形態に係る画像共有システムの機能をモバイル機器1において利用するために、モバイル機器1にインストールされて動作するソフトウェア・プログラムによって構成される。クライアントアプリケーション104の種類はサービス提供サーバ3によるサービスの提供態様に応じて異なる。
即ち、サービス提供サーバ3によって提供されるサービスがブラウザベースのサービスであればクライアントアプリケーション104はウェブページを閲覧するためのブラウザアプリケーションである。他方、ネイティブアプリをベースとするサービスであれば、クライアントアプリケーション104はそのサービス専用のアプリケーションである。
次に、本実施形態に係るサービス提供サーバ3の機能構成について、図4を参照して説明する。図4に示すように、本実施形態に係るサービス提供サーバ3は、図4において説明したHDD40に加えて、コントローラ300およびネットワークI/F310を含む。また、コントローラ300は、ネットワーク制御部301およびサービス制御アプリケーション302を含む。
ネットワークI/F310は、サービス提供サーバ3がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)等のインタフェースが用いられる。ネットワークI/F310は、図2に示すI/F50によって実現される。コントローラ300は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。コントローラ300は、サービス提供サーバ3全体を制御する制御部である。ネットワーク制御部301は、ネットワークI/F310を介して入力される情報を取得すると共に、ネットワークI/F310を介して他の機器に情報を送信する。
サービス制御アプリケーション302は、本実施形態に係る画像共有システムの機能を実現するために、サービス提供サーバ3にインストールされて動作するソフトウェア・プログラムによって構成される。サービス制御アプリケーション302は、オペレータ端末2におけるオペレータの操作に応じて大元となるアルバムの画像情報や構成情報をHDD40に格納する機能、ユーザによる共有画像のアップロードを受け付ける機能、アップロードされた画像を大元のアルバムにおけるシーン分類に応じて分類する機能等を実現する。
次に、本実施形態に係る画像共有システムにおいて、大元となるアルバムが閲覧される際の動作を図5のシーケンス図を用いて説明する。大元となるアルバムとは、例えば結婚式などのイベントにおいてカメラマンによって撮影された画像がレイアウトされて構成されたアルバムであり、結婚式の新郎新婦がオーナーとして閲覧可能となるオーナーアルバムである。
まずはサービス提供者のオペレータがオペレータ端末2を操作し、上述したような画像素材をアップロードすると共に、アルバムにおける画像のレイアウト設定を行う。これにより、図5に示すように、オペレータ端末2はそれを受け付けてサービス提供サーバ3に画像素材およびレイアウト設定の情報を送信する(S501)。画像素材およびレイアウト設定の情報を受信したサービス提供サーバ3においては、サービス制御アプリケーション302が、受信した情報をHDD40に保存する(S502)。
そのようにしてオーナーアルバムのアップロード処理が完了すると、オペレータはアルバムのオーナーに対してアルバムIDおよびログインパスワードを送信する(S503)。尚、このアルバムIDおよびパスワードの送信処理はシステムとは別に書面等で行われても良い。
アルバムのオーナーであるユーザ(以降、「オーナーユーザ」という)は上述したアルバムIDおよびパスワードを受け取ると、クライアントアプリケーション104の機能によりサービス提供サーバ3にアルバムアクセスを行う(S504)。S504の処理は、上述したようにブラウザベースのサービスであれば、ブラウザアプリケーションを介して所定のURL(Uniform Resource Locator)にアクセスする処理であり、ネイティブアプリベースのサービスであればアプリを起動する処理である。
アルバムアクセスにおいては、まずモバイル機器1に図6に示すログイン画面が表示される。図6に示すログイン画面は、サービス提供サーバ3にアクセスすることによってダウンロードされるウェブページや、クライアントアプリケーション104に予め含まれているGUI(Graphical User Interface)である。
オーナーユーザは、図6に示すような画面において、サービス提供者からS503の処理により通知されたアルバムIDおよびパスワードを入力する。これにより、モバイル機器1がサービス提供サーバ3に対してアルバムの閲覧要求を送信する。
S504の処理によりアルバムの閲覧要求を受信したサービス提供サーバ3においては、サービス制御アプリケーション302が受信したアルバムIDおよびパスワードに基づいて認証処理を行い、HDD40からアルバム情報を読み出してログイン要求元であるモバイル機器1に送信する(S505)。サービス提供サーバ3からアルバム情報を受信したモバイル機器1においては、クライアントアプリケーション104が、受信した情報に基づいてオーナーアルバムを表示する(S506)。S506において、モバイル機器1のクライアントアプリケーション104が撮影画像表示処理部として機能する、
図7は、S506の処理によりモバイル機器1において表示されるオーナーアルバムのGUIを示す図である。図7(a)は、オーナーアルバムを構成する各ページを示す図である。本実施形態に係る画像共有システムのオーナーアルバムにおいては、アルバムが対象としているイベントが複数のシーンに区切られており、図7(a)に示すようなページごとに夫々のシーンに含まれる画像がレイアウトされて表示される。
図7(a)に示すように、1シーンに対応した1ページは複数の表示領域1〜4が不均等に区切られており、それぞれの表示領域には図5のS501においてオペレータによりレイアウト設定された画像が割り当てられて表示される。夫々の表示領域にサムネイルとして表示された画像は、閲覧者によるタップに応じて、図7(b)に示すように画面全体に拡大されて表示される。図7(b)は図7(a)の表示領域1がタップされた場合の例を示す図である。
また、図7(a)に示すように、画面の左上にはメニュー表示アイコン700が表示されている。このメニュー表示アイコン700がタップされると、図7(c)に示すように画面全体がスライドしてメニューが表示される。本実施形態に係るオーナーアルバム上のメニューには、図7(c)に「シーン1」、「シーン2」・・・として示されるように各シーンの表示を行うための操作部に加えて、「Side Story」として示されるように、ユーザによってアップロードされる共有アルバムの表示を行うための操作部が含まれる。
次に、図7(a)に示すような画面を表示するための情報について説明する。図8は、図7(a)に示すようなページのレイアウトを定義するレイアウト定義情報を示す図である。図8に示すように、レイアウト定義情報は、複数のレイアウトを識別する"レイアウトID"ごとに保存されており、夫々の"レイアウトID"ごとに"パーツID"、"基点座標"、"幅"、"高さ"および"属性情報"が設定されている。
"パーツID"は、図7(a)に示す「表示領域1」、「表示領域2」等の、ページを構成するそれぞれのパーツを識別するための識別子である。"基点座標"は、それぞれのパーツがページ上において表示される領域のうち、画面全体の基点に最も近い側の角の座標である。本実施形態においては、図7(a)に示す画面の左上が基点であり、各パーツの基点座標もパーツの左上の角の座標である。
"幅"は各パーツが表示される領域の横方向の長さである。"高さ"は、各パーツが表示される領域の縦方向の長さである。"属性情報"は、各パーツの属性を示す情報であり、例えば画像の重要度や、静止画/動画の別等を示す情報である。このような情報がそれぞれのレイアウトごとに設定されており、図7(a)に示すような画面が表示される際には、クライアントアプリケーション104が各ページに対応したレイアウト情報に基づいて図7(a)に示すような画面を構成する。
図9は、複数のページを含むオーナーアルバムにおいて、ページの一覧および各ページの内容を含むページ一覧情報を示す図である。図9に示すように、ページ一覧情報は夫々のアルバムを識別するための"アルバムID"ごとに、"ページID"、"レイアウトID"、"ページタイトル"、"タイムレンジ"、"画像フォルダ"の情報を含む。この"アルバムID"は、図6においてオーナーユーザにより入力される"アルバムID"に対応している。"ページID"は、夫々のページを識別するための識別子である。
"レイアウトID"は、それぞれのページに適用されるレイアウトを指定するための情報であり、図8において説明した"レイアウトID"に対応している。上述したように、アルバムを構成する各ページはアルバムの画像が撮影されたイベントの各シーンに対応している。そのシーンを示す「Make Time」や「入場」等の文字情報が"ページタイトル"として設定されている。
"タイムレンジ"は、アルバムが対象とするイベントにおいて各シーンに対応する出来事が行われていた時間の範囲を示す情報であり、開始時刻と終了時刻が特定された情報である。"画像フォルダ"は、夫々のページに含まれる画像が格納されているフォルダパスの情報である。後述するように、本実施形態においてはオーナーアルバムの画像と共有アルバムの画像とがそれぞれフォルダ分けされて格納されている。従って、"画像フォルダ"の情報には、オーナーアルバムおよび共有アルバムの画像が格納されたフォルダパスが含まれる。
このように、本実施形態に係るページ一覧情報は、撮影画像および共有画像を分類して表示するためのシーンと、それぞれのシーンに対応する日時の範囲である"タイムレンジ"とが関連付けられた情報である。つまり、ページ一覧情報は、複数のセクションに対応する日時の範囲が特定されたセクション一覧情報を含む。
図10は、オーナーアルバムにおいて夫々のページに含まれる画像と、それぞれの画像がレイアウト上で配置される領域を示す画像配置情報を示す図である。図10に示すように画像配置情報は"ページID"、"パーツID"、"画像ファイル名"を含む。"ページID"は、夫々のページを識別するための識別子であり、図9において説明した"ページID"に対応する。
"パーツID"は、夫々の画像がレイアウト上で配置されるパーツを特定するための情報であり、図8において説明した"パーツID"に対応する。"画像ファイル名"は、それぞれのページに表示される画像を識別するための識別子である。図5のS501のレイアウト設定の処理は、オペレータが図8〜図10に示すような情報を設定、生成する処理である。
次に、サービス提供サーバ3における画像の格納状態について図11を参照して説明する。図11は、サービス提供サーバ3における画像のフォルダ分けの状態を示す図である。図11に示すように、まずはそれぞれのアルバムごとにフォルダ分けされている。各アルバムのフォルダは、オーナーアルバムの画像が格納される"Main Story"のフォルダと、事後的にユーザによってアップロードされる"Side Story"のフォルダとに分けられる。更に、"Main Story"および"Side Story"のフォルダは、シーンごとにフォルダ分けされている。図9の"画像フォルダ"の情報は、このようにフォルダ分けされたオーナーアルバムおよび共有アルバムの各シーンの画像フォルダのフォルダパスを含む。
図5のS505において、サービス提供サーバ3のサービス制御アプリケーション302は、オーナーユーザによって入力された"アルバムID"に基づいて図9に示すページ一覧情報から対象の"アルバムID"の情報を取得する。また、図8に示すレイアウト定義情報のうち、上記にて取得したページ一覧情報に含まれる"レイアウトID"に対応するレイアウト定義情報を取得する。
更に、サービス制御アプリケーション302は、"アルバムID"に対応するフォルダ内の画像をフォルダ分けされた状態で取得する。このようにして取得された情報が、アルバム情報として図5のS504においてモバイル機器1に送信される。以降、クライアントアプリケーション104が、これらの情報を参照することが可能となる。尚、"アルバムID"に基づくフォルダの選択は、フォルダ名が"アルバムID"に対応していても良いし、"アルバムID"とフォルダ名とを関連付けるテーブルを別途設けても良い。
図7(a)に示すような画面の表示に際しては、クライアントアプリケーション104が、図9に示すページ一覧情報から表示対象のページに応じたページIDを取得すると共に、そのページIDに関連付けられた"レイアウトID"を取得する。そして、図8において説明したレイアウト定義情報から、取得した"レイアウトID"に対応するレイアウト定義情報を取得する。
また、クライアントアプリケーション104は、図9に示すページ一覧情報から表示対象のページを示す"ページID"に関連付けられた"画像フォルダ"の情報を参照し、対象の画像フォルダの画像を取得すると共に、同じく"ページID"に基づいて図10に示す画像配置情報を取得する。そして、取得したレイアウト定義情報および画像配置情報に基づき、図7(a)に示すような画面を表示するための処理を行う。
図12は、画像ファイルに付加されているメタ情報を示す図である。図12に示すように、画像メタ情報は画像の属性情報であり、"ファイル名"、"画像サイズ"、"解像度"、"ファイルサイズ"、"撮影日時"、"GPS情報"を含む。図12に示すメタ情報は、例えば画像のExif(Exchangeable image file format)情報として保持されている。
次に、本実施形態に係る共有アルバムの表示動作について図13のフローチャートを用いて説明する。オーナーアルバムのオーナーによる共有アルバムの表示は、図7(c)において説明したように、メニューの「Side Story」からタップすることにより要求される。
また、本実施形態に係る画像共有システムにおいては、オーナー以外のユーザも共有アルバムにアクセスして画像を閲覧すると共に、画像をアップロードすることが可能である。オーナー以外のユーザ(以降、「一般ユーザ」という)が共有アルバムにアクセスする場合、一般ユーザはブラウザソフトウェアを用いてオーナーユーザから伝えられたURLにアクセスすることにより行う。また、一般ユーザについても専用のネイティブアプリを用いて、オーナーユーザから伝えられたアルバムIDに一般ユーザとしてアクセスするような態様も可能である。
クライアントアプリケーション104は、オーナーユーザによる上述したメニューの「Side Story」のタップ、若しくは一般ユーザによる共有アルバムのURLアクセスによって共有アルバムの閲覧操作を受け付ける。モバイル機器1において、クライアントアプリケーション104が共有アルバムの閲覧操作を受け付けると(S1301)、クライアントアプリケーション104は、表示中のページの情報を取得する(S1302)。
上述したように、クライアントアプリケーション104は、それぞれのページの表示に際して、表示態様の"ページID"を認識して図9や図10に示す情報を取得する。従って、S1302において取得される表示中のページの情報は"ページID"の情報である。
次に、クライアントアプリケーション104は、表示中のアルバムのページ一覧情報を参照し(S1303)、そこに含まれる複数の"ページID"およびそれに関連付けられた情報をページの順番にしたがって選択する(S1304)。ある"ページID"およびそれに関連付けられた情報を選択したクライアントアプリケーション104は、"ページタイトル"の情報に基づいてそのページのタイトルを示す文字の表示情報を生成すると共に、"画像フォルダ"の情報に基づいて対応する共有アルバムのフォルダから画像情報を取得し、そのサムネイルを生成して画像一覧の表示情報を生成する(S1305)。
クライアントアプリケーション104は、表示中のアルバムのページ一覧情報に含まれる"ページID"およびそれに関連付けられた情報についてS1304、S1305の処理が完了するまで処理を繰り返す(S1306/NO)。そして、すべての"ページID"およびそれに関連付けられた情報に対するS1304、S1305の処理が完了すると(S1306/YES)、クライアントアプリケーション104は生成した表示情報に基づいて共有アルバムの表示処理を行う(S1307)。
S1304〜S1306の処理を繰り返すことにより生成される表示情報には、全ページの共有画像が含まれる。従って、全ページの共有アルバムがモバイル機器1の画面上や、モバイル機器1において動作するクライアントアプリケーションのGUI上に同時に表示できない場合には、画面スクロールによって全画像を閲覧する事となる。これに対して、オーナーユーザは図7(c)に示すように、モバイル機器1を操作してオーナーアルバムの特定のページを閲覧している最中に共有アルバムの閲覧操作を行う。
そのため、最初に表示される共有アルバムは、閲覧中であったオーナーアルバムのページに対応していることが好ましい。従って、S1307においてクライアントアプリケーション104は、S1302において取得した"ページID"の情報に基づき、対象のページが画面上に表示されるように、画面のスクロール位置を設定して表示情報を生成する。このような処理により、オーナーユーザは、オーナーアルバムと共有アルバムとの対応したシーンの画像を簡単な操作で切り替えて閲覧することが可能となる。
S1307の処理が完了すると、クライアントアプリケーション104は、共有アルバムの表示処理を終了する。S1307において、モバイル機器1のクライアントアプリケーション104が共有画像表示処理部として機能する。
図14は、このようにして表示される共有アルバムの閲覧画面を示す図である。図14に示すように、共有アルバムの閲覧画面においては、「Make Time」、「入場」といった各シーンのタイトルが表示されており、それぞれのシーンに属する画像のサムネイルがサムネイル表示領域707に並べて表示されている。それぞれの画像のサムネイルがタップされた場合、タップされた画像が全画面に拡大されるのは図7(b)の場合と同様である、
このように、本実施形態に係る画像共有システムにおいては、複数のユーザによって画像がアップロードされた共有アルバムの画像が、大元のアルバムであるオーナーアルバムのシーン分けの情報、即ち図9において説明したページ一覧情報に基づいてシーン分けされて表示される。これにより、シーンごとに分類された画像共有の利便性を向上することができる。
図14に示すように、共有アルバムの閲覧画面にはアップロード指示部708が表示されており、ユーザがこのアップロード指示部708をタップすることにより、共有アルバムへの写真アップロード処理が開始される。この際、クライアントアプリケーション104がアップロード受付部として機能する。図15は、本実施形態に係る共有アルバムへの画像アップロード動作を示すシーケンス図である。
図15に示すように、モバイル機器1においてクライアントアプリケーション104がアップ操作を受け付けると(S1501)、クライアントアプリケーション104は、モバイル機器1において撮影されて保存されている画像の一覧を表示する(S1502)。図16(a)は、S1502において表示される画像の一覧画面を示す図である。図16(a)に示す画面は、スマートホン等のモバイル機器における一般的な機能によって実現される、
ユーザは、図16(a)に示す画面において共有アルバムにアップロードするべき画像をタップすることにより、アップロード対象の画像として選択する。本実施形態に係る画像共有システムにおいては、図16(a)に示すように表示された複数の画像をなぞることにより連続して選択することが可能である。
図16(b)は、ユーザが画面上をなぞった軌跡の例が破線で示された図である。ユーザが図16(b)に示すようにサムネイル表示された画像をなぞると、モバイル機器1の基本ソフトウェアであるOSの機能により、図16(b)に示す軌跡を示す座標の情報が生成され、クライアントアプリケーション104がその座標の情報を取得する。
クライアントアプリケーション104は、そのようにして取得した座標の情報に基づき、サムネイル表示している画像のうち選択対象となる画像を認識する。そして、クライアントアプリケーション104は、認識した画像を図16(c)に示すように強調表示するように表示を更新する。このような処理により、画像がサムネイル表示された画面上をなぞることによる複数画像の一括した選択が可能となる。
このようにしてアップロード対象の画像の選択を受け付けると(S1503)、クライアントアプリケーション104は、選択された画像を図11に示すようにフォルダ分けして保存するための一時タグを生成する(S1504)。S1504において生成される一時タグは、アップロード対象の画像である共有画像をシーンに応じて分類するための情報であり、S1504においてクライアントアプリケーション104が分類情報生成部として機能する。S1504の処理の詳細については後述する。
一時タグを生成すると、クライアントアプリケーション104は、生成した一時タグおよびアップロード対象の画像をアップ情報としてサービス提供サーバ3に送信する(S1505)。アップ情報を受信したサービス提供サーバ3においては、サービス制御アプリケーション302がアップ情報を取得し、上述した一時タグの情報に基づいてアップロードされた画像情報を共有アルバムの画像情報として図11に示すようにフォルダ分けしてHDD40に保存する(S1506)。
次に、S1504の一時タグの生成処理について図17のフローチャートを参照して説明する。図17に示すように、クライアントアプリケーション104は、アップロード対象として選択された画像のうちの1つを選択し(S1701)、選択した画像の撮影日時を参照する(S1702)。図12において説明したように、画像の撮影日時の情報は画像のメタ情報として付加されている。
そしてクライアントアプリケーション104は、参照した撮影日時が共有アルバムにアップロードされる画像のものとして不正なものでないか否かを判断する(S1703)。S1703においてクライアントアプリケーション104は、図9において説明した"タイムレンジ"とS1702において参照した撮影日時とを比較する。そして、参照中の撮影日時が、閲覧中のアルバムに含まれるいずれのページの"タイムレンジ"にも含まれない場合には、タイムレンジが不正であると判断する。
共有アルバムにアップロードされる画像は、当然にそのイベントにおいて撮影された画像であると考えられる。従って、アップロードされる画像のメタ情報として付加されている撮影日時は、そのイベントの"タイムレンジ"に含まれるはずであり、上述した判断はそのような趣旨に基づく。この他、メタ情報として撮影日時が記述されておらず、Null値である場合も不正として判断することができる。
S1703の判断の結果、タイムレンジが不正でなければ(S1703/NO)、クライアントアプリケーション104は、閲覧中のアルバムに含まれる各ページの"タイムレンジ"とS1702にて参照した撮影日時とを比較し、参照中の撮影日時が含まれる"タイムレンジ"に基づき、ページ一覧情報においてその"タイムレンジ"に関連付けられている"ページタイトル"を取得してシーンを特定する(S1706)。そして、特定したシーンを選択中の画像の一時タグとして設定する(S1707)。
他方、S1703の判断の結果、タイムレンジが不正であった場合(S1703/YES)、クライアントアプリケーション104は、選択中の画像が含まれるべきページ、即ちアルバムが対象としているイベントのシーンをユーザに選択させるための処理を行う。そのため、クライアントアプリケーション104は、まずシーン選択画面を表示する(S1704)。
図18は、S1704において表示されるシーン選択画面を示す図である。S1704においてクライアントアプリケーション104は、図9に示すページ一覧情報から"ページタイトル"を取得し、それをリスト化して選択肢として表示する。また、S1701において選択した画像のサムネイルを表示する。
ユーザは図18に示すような画面において、サムネイルとして表示された画像が含まれるべきシーンを選択してアップロードを完了させる。図18に示す画面においてユーザによるシーンの選択を受け付けると(S1705)、クライアントアプリケーション104は、選択されたシーンを選択中の画像の一時タグとして設定する(S1707)。
S1707の処理が完了すると、クライアントアプリケーション104は、図15のS1505において選択された全ての画像について処理が完了するまでS1701からの処理を繰り返し(S1708/NO)、選択された全画像について完了したら(S1708/YES)処理を終了する。このような処理により、図19に示すように、アップロード対象の画像それぞれについて一時タグが設定される。
図15のS1506においてサービス制御アプリケーション302は、図19に示すような一時タグの情報に基づいてそれぞれの画像が格納されるべきフォルダを判断し、図11に示すようにフォルダ分けを行って画像を格納する。
モバイル機器1において撮影されて保存される画像には、図12において説明したようなメタ情報が付加されており、撮影日時が特定されている事が原則である。そのため、図17のS1703の判断においてタイムレンジが不正であると判断される場合は、図9に示す"タイムレンジ"によって特定された日時の範囲外で撮影された画像をアップロードする場合である。そのような場合、図17のS1706の処理を行って自動的にシーンを特定することができない。
また、撮影された画像をそのまま共有アルバムにアップロードする場合の他、アプリを用いて編集した上でアップロードする場合もあり得る。そのような場合、アプリの仕様によってはメタ情報の撮影日時が編集を行った日時で上書きされてしまう場合や、Null値にされてしまう場合があり得る。そのような場合も、図17のS1706の処理を行って自動的にシーンを特定することができない。
このような課題に対して、S1703の判断を行うことにより、自動的にシーンを特定することが可能な画像については自動的にシーンを特定し、それが不可能なものについてはユーザにシーンを選択させることができる。これにより、大元のアルバムであるオーナーアルバムのシーン分けに応じて、図14に示すように共有アルバムをシーン分けして表示する画像共有システムにおいて、共有アルバムのシーン分けの利便性を向上することが可能となる。
尚、本実施形態においては、結婚式等のイベントにおいて撮影された画像のアルバムが大元のアルバムである場合を例として説明したが、これは一例であり、イベントに限らず特定のテーマに関して撮影された画像であれば同様に適用可能である。また、特定のイベントの画像がシーンごとに分類されて表示されることを例として説明したが、シーンに限らず、イベント等のテーマを複数のセクションに更に細分化する場合において、セクションごとに分類した画像表示であれば同様に適用可能である。
同様に、上記実施形態においては、共有画像がアップロードされる場合に共有画像のシーンを判断するための情報として共有画像の撮影日時の情報を用いる場合を例として説明した。これは、分類の目的がシーンごとであるためであり、分類目的のセクションがシーン以外の他の態様においては、画像にメタ情報として付加されている情報のうち他の情報を用いることができる。例えば、分類目的のセクションが位置情報に応じて判断可能な場合には、図12に示す"GPS情報"を用いることが可能である。
また、上記実施形態においては、ユーザがモバイル機器1を使用する場合を例として説明した。しかしながらこれは一例であり、PC等、画像情報を表示する機能およびクライアントアプリケーション104を動作させる機能を含む情報処理端末であれば同様に適用可能である。
また、上記実施形態においては、図11において説明したように、撮影画像および共有画像が分類されて保存された状態として、フォルダ分けされて保存される場合を例として説明した。しかしながらこれは一例であり、撮影画像および共有画像は、イベントなどのテーマ並びにそのテーマを更に細分化するシーンなどのセクションごとに分類されて保存されていれば良い。
他の例としては、例えば図20に示すように、それぞれの画像についてアルバムを特定する"アルバムID"、オーナーアルバムであるか共有アルバムであるかを示す"Main/Side"、シーンを特定する"ページタイトル"が関連付けられた情報を用いることができる。このような情報があれば、画像ファイル自体は同一のフォルダに保存されていても上記と同様の効果を得ることが可能である。