JP2019020056A - サイレンサ、及びそれを備えたボイラ - Google Patents

サイレンサ、及びそれを備えたボイラ Download PDF

Info

Publication number
JP2019020056A
JP2019020056A JP2017139278A JP2017139278A JP2019020056A JP 2019020056 A JP2019020056 A JP 2019020056A JP 2017139278 A JP2017139278 A JP 2017139278A JP 2017139278 A JP2017139278 A JP 2017139278A JP 2019020056 A JP2019020056 A JP 2019020056A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diffuser
cylindrical
silencer
axis
heating fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017139278A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6943661B2 (ja
Inventor
俊邦 大橋
Toshikuni Ohashi
俊邦 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2017139278A priority Critical patent/JP6943661B2/ja
Publication of JP2019020056A publication Critical patent/JP2019020056A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6943661B2 publication Critical patent/JP6943661B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

【課題】十分な流量の加熱流体(蒸気)を被加熱流体と混合しながら噴出可能にする。【解決手段】筒状のディフューザ10は、その筒軸心Paの周方向に沿う筒周壁部10cに加熱流体STをディフューザ内部からディフューザ外部へ噴出する多数の内側噴孔Fiを、筒軸心Paの周方向で分散して有し、ディフューザ10の筒周壁部10cの内側噴孔Fiをディフューザ外部から覆う外囲部材Gを、外囲部材の内壁面と筒周壁部10cの外壁面との間に貯留槽の内部に連通する間隙Kを形成する状態で備え、当該外囲部材Gには、筒周壁部10cの内側噴孔Fiから噴出された加熱流体STが通流する外側噴孔Foが、内側噴孔Fiの夫々に対応する形態で設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、被加熱流体を貯留する貯留槽の内部に対し、フラッシュ蒸気を前記被加熱流体に混合しながら噴出して前記被加熱流体を加熱して噴出時の騒音を低減する被加熱流体加熱式のサイレンサに関する。
ボイラ等の蒸気発生装置において、所望の用途に使用された蒸気は、蒸気と凝縮した凝縮水の混合物となり、当該混合物のうち、主に凝縮水がスチームトラップにて抽出され排出されることになる。しかしながら、スチームトラップを通過することで凝縮水の圧力が減少し、飽和温度が下がり、凝縮水の一部が蒸気となる。従って、スチームトラップからは蒸気も含まれた凝縮水(以下、加熱流体と呼ぶ)が排出される。
当該加熱流体は、顕熱及び潜熱を有するため、当該熱を給水の加熱に用いて効率を向上するべく、加熱流体をボイラの給水タンクに供給する構成が採用される。
加熱流体としての蒸気は、給水タンクに貯留される水等の被加熱流体内へ噴出されると、被加熱流体を押しのけた後に凝縮し、凝縮により発生した空間に被加熱流体が戻ることにより、騒音及び振動が発生する。
そこで、通常、図5に示すような騒音及び振動を低減するサイレンサ100を介して、加熱流体(蒸気)が、給水タンクに貯留される被加熱流体CW内へ噴出されることになる(具体的な内容を示す文献がないため、先行技術文献を開示できない)。
当該サイレンサ100は、図5に示すように、円筒状の筒状部材10を有しており、その筒軸心Paに沿う軸心方向の一端に加熱流体STを流入する流入部10bを有すると共に、内部には、当該加熱流体STを通流する第1加熱流体通流孔Fi及び第2加熱流体通流孔Foが形成され、当該第1加熱流体通流孔Fi及び第2加熱流体通流孔Foを、記載の順に通流した加熱流体STが、軸心方向で他端部10aに形成される第2加熱流体通流孔Foの噴孔端から噴出される。
説明を追加すると、第1加熱流体通流孔Fi及び第2加熱流体通流孔Foは、図5に示すように、筒軸心Paの軸心方向に沿って、第1加熱流体通流孔Fiを上流側、第2加熱流体通流孔Foを下流側として、複数設けられている。第1加熱流体通流孔Fi及び第2加熱流体通流孔Foは、第1加熱流体通流孔Fiの孔軸の夫々に対し、第2加熱流体通流孔Foの孔軸を一致させた状態で、対応して形成されている。
そして、図5(a)に示すように、筒軸心Paに沿う軸心方向で、第1加熱流体通流孔Fiと第2加熱流体通流孔Foとの間には、筒軸心Paに直交する方向である筒径方向で筒外径部位から延びる円環状の切欠部Kが形成されており、加熱流体STは、第1加熱流体通流孔Fiと第2加熱流体通流孔Foとの間において、当該切欠部Kから流入する被加熱流体CWをベンチュリー効果により巻き込み、第2加熱流体通流孔Foを通流しながら被加熱流体CWと混合した後に、第2加熱流体通流孔Foの端部から流出する。これにより、加熱流体(蒸気)STと被加熱流体(水)CWとの混合が、第2加熱流体通流孔Foの孔内の微小領域にて行われるため、騒音及び振動を抑制できる。
このような構成を採用するため、第1加熱流体通流孔Fi及び第2加熱流体通流孔Foは、図5(b)に示すように、筒軸心Paに沿う方向視で、筒の外径部位に沿う第1円C1、及び第1円C1よりも小径の第2円C2上に孔軸を位置させて配設されることになる。尚、第1円C1と第2円C2とは、筒軸心方向視で、筒軸心Paを中心とした同心円である。
換言すれば、図5(b)で、筒軸心Paに沿う方向視において、筒の外径部位から離れた筒軸心Paの近傍には、切欠部Kを介して被加熱流体CWが流入し難くなるため、第1加熱流体通流孔Fi及び第2加熱流体通流孔Foを形成することはできない。
尚、図5では、第1円C1上に孔軸を有する第1加熱流体通流孔Fi及び第2加熱流体通流孔Foは、Fi1及びFo1として示し、第2円C2上に孔軸を有する第1加熱流体通流孔Fi及び第2加熱流体通流孔Foは、Fi2及びFo2として示している。
上述したように、従来のサイレンサ100では、筒軸心Paに沿う方向視で、筒軸心Paの近傍の内径部位の近傍に、第1加熱流体通流孔Fi及び第2加熱流体通流孔Foの孔軸を位置させることはできない。このため、第1加熱流体通流孔Fi及び第2加熱流体通流孔Foの孔数を増加して、加熱流体(蒸気)STの処理量を増やすには、サイレンサ100を構成する筒状部材10の筒径を大きくするしかない。しかしながら、筒状部材10の筒径を大きくする場合、装置の大型化を避けることができなかった。
しかも大径にした場合であっても、外径部位の近傍にしか第1加熱流体通流孔Fi及び第2加熱流体通流孔Foを形成できないため、通流孔を形成できない部位が多くなり、サイレンサ100の体積に対する通流孔の密度、換言すれば、サイレンサ100の体積に対する加熱流体STの処理量は小さくなる。このため、十分な加熱流体(蒸気)STの処理量を発揮できるコンパクトなサイレンサ100は実現できていないという問題があった。
また、上述の如く、筒軸心Paに沿う軸心方向に、加熱流体(蒸気)STと被加熱流体(水)CWとの混合物を噴出する構成にあっては、比較的振動が大きく発生することとなり、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的コンパクトな構造を維持しながらも、十分な流量の加熱流体(蒸気)を被加熱流体と混合しながら噴出可能であると共に、適切に消音及び振動抑制効果を発揮し得る被加熱流体加熱式のサイレンサ、及びそれを備えたボイラを提供することにある。
上記目的を達成するためのサイレンサは、
被加熱流体を貯留する貯留槽の内部に対し、蒸気を主成分とする加熱流体を前記被加熱流体に混合しながら噴出して前記被加熱流体を加熱して噴出時の騒音を低減する被加熱流体加熱式のサイレンサであって、その特徴構成は、
加熱流体通流管の下流端に連通接続されると共に、前記加熱流体を前記貯留槽の内部で噴出する筒状のディフューザを備え、
筒状の前記ディフューザは、その筒軸心の周方向に沿う筒周壁部に前記加熱流体をディフューザ内部からディフューザ外部へ噴出する多数の内側噴孔を、前記筒軸心の周方向で分散して有し、
前記ディフューザの前記筒周壁部の前記内側噴孔を前記ディフューザ外部から覆う外囲部材を、前記外囲部材の内壁面と前記筒周壁部の外壁面との間に前記貯留槽の内部に連通する間隙を形成する状態で備え、
当該外囲部材には、前記筒周壁部の前記内側噴孔から噴出された前記加熱流体が通流する外側噴孔が、前記内側噴孔の夫々に対応する形態で設けられている点にある。
上記特徴構成の如く、サイレンサを筒状のディフューザと外囲部材とから構成することで、ディフューザの筒軸心の周方向に沿う筒周壁部から、筒軸心の周方向で分散して加熱流体(例えば、蒸気)を噴出することができる。従って、筒軸心の軸心方向へ加熱流体を噴出する従来技術に比べ、噴出方向を、筒軸心を中心として外径方向で対称にできるから、噴出に伴う振動を打ち消し合わせることができ、振動を抑制できる。
しかも、加熱流体は、内側噴孔から噴出し、筒状のディフューザと外囲部材との間の間隙から流入した被加熱流体(例えば、水)と合流し、当該被加熱流体と外側噴孔を通流しながら混合した後に、加熱流体と被加熱流体との混合物が貯留槽内へ噴出されるから、騒音も良好に抑制される。
更に、当該構成によれば、加熱流体の処理量を増加する場合には、筒状のディフューザ及び外囲部材を、筒軸心の軸心方向に延長して、内側噴孔及び外側噴孔の数を増加することができるから、従来技術に比べ、サイレンサの体積に対する噴孔密度を高く維持できる。このため、比較的コンパクトな構造であっても、加熱流体(蒸気)の処理量を比較的高くすることができる。
以上より、比較的コンパクトな構造を維持しながらも、十分な流量の蒸気を被加熱流体と混合しながら噴出可能であると共に、消音及び振動抑制効果を発揮し得る被加熱流体加熱式のサイレンサを実現できる。
上記サイレンサの更なる特徴構成は、
前記外囲部材は、前記ディフューザの前記筒軸心の軸心方向での特定部位を、前記筒軸心の周方向の全周に亘って外囲する環状部材から成り、
前記環状部材は、前記筒軸心の軸心方向において間隔を隔てて複数設けられる点にある。
上記特徴構成によれば、外囲部材を筒状のディフューザの筒軸心の軸心方向での特定部位を筒軸心の周方向の全周に亘って外囲する環状部材から構成するから、例えば、当該環状部材は、既製品の金属パイプを軸径方向に沿って輪切りにしたものを材料とでき、製造コストを低減できる。
また、加熱流体の処理量を増加させる場合には、当該環状部材を、筒状の筒軸心の軸心方向に複数並べることで、外側噴孔の数を増やすと共に、ディフューザに設けられる外側噴孔の数を増やす構成を採用すれば良い。
尚、ディフューザも既製品の金属パイプを用いて構成することができる。
上記サイレンサの更なる特徴構成は、
前記外囲部材は、前記ディフューザの前記筒軸心の周方向での特定部位を、前記筒軸心の軸心方向に沿って外囲する板状部材から成り、
前記板状部材は、前記筒軸心の周方向において間隔を隔てて複数設けられ点にある。
上記特徴構成によれば、板状部材は、例えば、既製品の金属パイプを軸心方向に沿って短冊切りにしたものを材料として、製造コストを低減できる。
また、加熱流体の処理量を増加させる場合には、当該板状部材を、筒軸心の軸心方向に沿って延設することで、外側噴孔の数を増やすと共に、ディフューザに設けられる外側噴孔の数を増やす構成を採用すれば良い。
上記サイレンサの更なる特徴構成は、
対応する前記内側噴孔と前記外側噴孔に関し、前記内側噴孔の噴孔軸と前記外側噴孔の噴孔軸とが、同軸に設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、内側噴孔を通過した加熱流体を、良好に外側噴孔へ導いて、外側噴孔内で被加熱流体と適切に混合することができる。
上記サイレンサの更なる特徴構成は、
筒状の前記ディフューザは、前記筒軸心に沿う軸心方向での一端部に前記加熱流体を流入する流入部を有すると共に、前記一端部に対向する他端に閉塞端部を有する点にある。
上記特徴構成によれば、筒状のディフューザから噴出される加熱流体は、筒軸心を中心として、筒軸心の軸径方向へ向けてのみ噴出されることになるから、噴出に伴う振動を互いに打ち消し合わせることで、振動抑制効果を高めることができる。
上記サイレンサの更なる特徴構成は、
筒状の前記ディフューザは、前記筒軸心を中心とする線対称に構成されており、
前記外囲部材は、前記ディフューザの前記筒軸心を中心とする線対称に配置されている点にある。
上記特徴構成によれば、より一層の振動抑制効果を期待することができる。
これまで説明してきたサイレンサを備えたボイラの特徴構成は、
サイレンサを、前記被加熱流体としての水を貯留する前記貯留槽としての給水タンクの内部の鉛直方向で下方側に備えた点にある。
上記特徴構成によれば、給水タンクの鉛直方向の下方で、比較的温度の低い被加熱流体としての水を、良好に加熱流体と混合することで、給水タンクの下方の比較的低温の水と加熱流体とを積極的に混合して、給水タンクに貯留される湯水(被加熱流体と加熱流体との混合物)の温度を、鉛直方向で上方から下方まで略均一に保つことができる。特に、本発明に係るサイレンサは、筒軸心の軸心周りで分散して加熱流体が噴出されるから、給水タンク内での加熱流体と被加熱流体との混合を、より一層促進することができる。
実施形態に係るサイレンサを備えたボイラの概略構成図 実施形態に係るサイレンサの側面図、及び断面図 実施例及び従来例に係るサイレンサにおける蒸気圧力と蒸気量との関係を示すグラフ図 別実施形態に係るサイレンサの斜視図 従来技術に係るサイレンサの一部断面図、及び側面図
実施形態に係るサイレンサ100、及びそれを備えたボイラ200は、比較的コンパクトな構成を維持しながらも、十分な流量の加熱流体(蒸気)を被加熱流体CW(例えば、給水)と混合しながら噴出可能であると共に、消音及び振動抑制効果を発揮し得るものである。
以下、当該サイレンサ100及びボイラ200を、図面に基づいて説明する。
ボイラ200は、図1の概略構成図に示すように、コジェネレーション(図示せず)等からの排ガスEと、給水タンクT(貯留槽の一例)から給水管L0を介してポンプP1にて圧送される給水CWとを対向流にて熱交換する形態で、給水CWを過熱して蒸気STを発生させる貫流ボイラ21として構成されている。
当該貫流ボイラ21にて生成された蒸気は、食品加熱等の所望の用途に供された後、凝縮した水と蒸気との混合物となるが、当該混合物のうち、主に凝縮水がスチームトラップ(図示せず)にて抽出され排出されることになる。スチームトラップを通過することで凝縮水の圧力が減少し、飽和温度が下がり、凝縮水の一部が蒸気となる。スチームトラップからは、蒸気も含まれた凝縮水(以下、加熱流体STと呼ぶ)が排出されることになる。
当該加熱流体STは、顕熱及び潜熱を有するため、当該熱を給水CWの加熱に用いて効率を向上するべく、加熱流体STを給水タンクTに供給する構成が採用される。
具体的には、スチームトラップから排出された加熱流体STを通流する加熱流体通流管L3の下流端に設けられ、給水タンクTの内部の鉛直方向下方側に配設されたサイレンサ100を介して、加熱流体STが給水タンクTの内部の被加熱流体CWに対して噴出されることとなる。
サイレンサ100は、図1、2に示すように、加熱流体通流管L3の下流端に連通接続されると共に、加熱流体(蒸気)STを給水タンクTの内部で噴出する円筒状のディフューザ10を備え、当該円筒状のディフューザ10は、その筒軸心Paの周方向に沿う筒周壁部10cに、加熱流体STをディフューザ10の内部からディフューザ10の外部へ噴出する多数の内側噴孔Fiを、筒軸心の周方向で分散して有する。
尚、ディフューザ10は、その筒軸心Paを有底筒状の給水タンクTの軸心Pbに沿わせる形態で、給水タンクTの内部に配設されている。
図2(b)に示すように、円筒状のディフューザ10は、その筒軸心Paに沿う軸心方向での一端部10aに、筒軸心Paに沿う軸心方向で、ディフューザ10の外部へ突出すると共に、加熱流体STを流入する突出部12(流入部の一例)を有する。更に、ディフューザ10は、一端部10aに対向する他端である他端部15(閉塞端部の一例)に清掃用開口部16を有し、当該清掃用開口部16は、使用時にソケットSにて閉止されている。
更に、サイレンサ100は、ディフューザ10の筒周壁部10cの内側噴孔Fiをディフューザ外部から覆う外囲部材Gを、外囲部材Gの内壁面と筒周壁部10cとの外壁面との間に給水タンクTの内部に連通する間隙Kを形成する状態で備える。当該外囲部材Gには、筒周壁部10cの内側噴孔Fiから噴出された加熱流体STが通流する外側噴孔Foが、内側噴孔Fiの夫々に対応する形態で設けられている。
当該実施形態にあっては、外囲部材Gは、ディフューザ10の筒軸心Paの軸心方向での特定部位を、筒軸心Paの周方向の全周に亘って外囲する環状部材Gから成り、当該環状部材Gは、筒軸心Paの軸心方向において間隔を隔てて複数(当該実施形態では、2つ:G1、G2)設けられており、ディフューザ10の筒周壁部10cに溶接部位11にて溶接固定されている。
内側噴孔Fiと外側噴孔Foとの関係について説明を追加する。
図2(a)(c)に示すように、ディフューザ10と環状部材Gとは、内側噴孔Fiの噴孔軸と外側噴孔Foの噴孔軸とが、同軸となるように溶接固定されている。
このような構成を採用するには、まず、環状部材Gに対して所定の配列で複数の外側噴孔Foをドリルにより形成する。その後、当該環状部材Gをディフューザ10に溶接にて固設して、当該固設した状態で、ディフューザ10の外部より外側噴孔Foを介して、ディフューザ10の筒周壁部10cに対し、ドリルにて内側噴孔Fiを形成する。これにより、内側噴孔Fiと外側噴孔Foとの噴孔軸が、複雑な位置合わせを要することなく、同軸に設定されることになる。
尚、上述した従来技術にあっては、切欠部Kを形成する際に、旋盤加工が必要であったが、当該実施形態に係るサイレンサ100は、比較的加工手間がかかる旋盤加工を行うことなく、製造でき製造工程を簡略化できる。
図2(a)を参照して、当該実施形態のサイレンサ100において、ディフューザ10の外径Φ1は114.3mmで、内径は100mmである。環状部材Gは、外径Φ2は139.8mmで、内径は125mmである。ディフューザ10と環状部材Gとの間の間隙Kの間隔L1は、3.25mmである。内側噴孔Fiの噴孔径は2.4mmであり、外側噴孔Foの噴孔径は9.5mmである。
環状部材G1に対して設けられる外側噴孔Foは、図2(b)に示すように、ディフューザ10の筒軸心Paの軸心方向に直交する軸心周りの複数の円上に噴孔軸を一致させて設けられている。当該実施形態にあっては、円は、図2(b)に示すように、筒軸心Paの軸心方向で所定の間隔を隔てた第1円〜第4円から成る。外側噴孔Foは、第1円上に噴孔軸が位置する第1外側噴孔Fo1と、第2円上に噴孔軸が位置する第2外側噴孔Fo2と、第3円上に噴孔軸が位置する第3外側噴孔Fo3と、第4円上に噴孔軸が位置する第4外側噴孔Fo4とから構成されている。
内側噴孔Fiは、上述した外側噴孔Foと噴孔軸を同軸にする形態で、ディフューザ10に対して設けられている。
当該実施形態にあっては、外側噴孔Foは、図2(a)に示すように、ディフューザ10の筒軸心Paを中心として、第1円〜第4円の夫々に噴孔軸が位置する噴孔群が、所定の等角度α(当該実施形態では、14.4°)で、複数(当該実施形態では、25個)設けられている。
因みに、図(a)に示すように、第1円〜第4円上の夫々に噴孔軸が位置して設けられている噴孔群は、隣接する噴孔群同士が、上述した所定の等角度αの半分の角度β(当該実施形態では、7.2°)ずれて設けられている。当該構成を採用することにより、第1外側噴孔Fo1〜第4外側噴孔Fo4の夫々に対し、内側噴孔Fiからの加熱流体STの噴出流に晒されない状態で、間隙Kを介して流入する給水CWが導かれる流路が形成される。
結果、円筒状のディフューザ10は、筒軸心Paを中心とする線対称に構成され、環状部材Gは、ディフューザ10の筒軸心Paを中心とする線対称に配置されることになる。
以上の構成を採用することにより、図2(c)に示すように、ディフューザ10の内部に流入した加熱流体STは、内側噴孔Fiからディフューザ10の外部へ噴出し、ベンチュリー効果により間隙Kから流入する被加熱流体(給水)CWと合流し、外側噴孔Foを通流しながら混合される過程で加熱流体STが凝縮し、加熱流体STと被加熱流体CWとの混合物がディフューザ10の外部へ噴出されることになる。因みに、当該実施形態における加熱流体STと被加熱流体CWとの混合距離L2は、12.75mmである。
尚、当該実施形態に係るサイレンサ100を構成するディフューザ10及び環状部材Gは、種々の材料から構成することができるが、耐久性の観点からは、SUS304等の合金から構成することが好ましい。
〔実施例〕
図5に示す従来例のサイレンサ100と、当該実施形態(実施例)に係るサイレンサ100に関し、蒸気圧力と蒸気量との関係を得る試験を行った。
図5では、従来例のサイレンサ100は、筒状部材10の内径が25mm及び50mmのものについて試験を行い、当該実施形態(実施例)に係るサイレンサ100は、ディフューザ10の内径が50mm及び80mmのものについて試験を行った。
尚、従来例のサイレンサ100に関し、筒状部材10の内径が25mmのものは、第1加熱流体通流孔Fi及び第2加熱流体通流孔Foの噴孔数が20個であり、第1加熱流体通流孔Fiの噴孔径は2.4mm、第2加熱流体通流孔Foの噴孔径は5.8mmであり、切欠部Kの切欠間隔は3.0mmとした。
従来例のサイレンサ100に関し、筒状部材10の内径が50mmのものは、第1加熱流体通流孔Fi及び第2加熱流体通流孔Foの噴孔数が48個であり、第1加熱流体通流孔Fiの噴孔径は2.4mm、第2加熱流体通流孔Foの噴孔径は5.8mmであり、切欠部Kの切欠間隔は3.0mmとした。
実施形態(実施例)のサイレンサ100に関し、ディフューザ10の内径が80mmのものは、内側噴孔Fi及び外側噴孔Foの噴孔数が100個であり、内側噴孔Fiの噴孔径は2.4mm、外側噴孔Foの噴孔径は5.8mmであり、間隙Kの間隔は3.0mmとした。
当該実施形態(実施例)のサイレンサ100に関し、ディフューザ10の内径が100mmのものは、内側噴孔Fi及び外側噴孔Foの噴孔数が200個であり、内側噴孔Fiの噴孔径は2.4mm、外側噴孔Foの噴孔径は5.8mmであり、間隙Kの間隔は3.0mmとした。
図5から判明するように、特に、従来例のサイレンサ100で筒状部材10の内径が50mmの結果と、実施形態(実施例)のサイレンサ100のディフューザ10の内径が50mmの結果とから、実施形態(実施例)のサイレンサ100は、従来例のサイレンサ100に対して、十分な加熱流体STの処理量を発揮することがわかる。
また、試験結果は省略するが、発明者らは、実施形態(実施例)のサイレンサ100が、従来例のサイレンサ100に対して、優れた消音及び振動抑制効果を発揮することを確認している。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、加熱流体STは、蒸気及び当該蒸気が凝縮した水の混合物とし、被加熱流体CWは、水とした。
しかしながら、加熱流体ST及び被加熱流体CWは、これらの流体に限らず、気体と液体とで状態変化する他の種々の流体を採用しても構わない。
(2)上記実施形態において、ディフューザ10は、円筒状である例を示したが、別に多角筒形状等の構成であっても構わない。
(3)上記実施形態で、環状部材Gは、2つ設ける構成例を示したが、別に単一の環状部材Gを設ける構成を採用しても構わない。また、3つ以上の複数設ける構成を採用しても構わない。尚、外囲部材Gは、環状部材のような完全な環状でなく、筒軸心方向視でC字状の材であっても構わない。
(4)外囲部材Gとしては、上記実施形態で示した環形状の環状部材Gに限らず、他の種々の構成を採用することができる。
例えば、図4に示すように、外囲部材Gは、ディフューザ10の筒軸心Paの周方向での特定部位を、筒軸心Paの軸心方向に沿って外囲する板状部材Gから成り、当該板状部材Gは、筒軸心Paの軸周方向において等間隔に複数(図6では、6つ)設ける構成を採用することができる。当該板状部材Gは、例えば、円筒部材を、その筒軸心Paの軸心方向に沿って切断することで、形成できる。
当該板状部材Gの夫々は、例えば、筒軸心Paの軸心方向に伸びる直線で、互いに等間隔を隔てて存在する第1直線〜第4直線上に噴孔軸を位置させる形態で、外側噴孔Foを形成できる。
具体的には、図4に示すように、外側噴孔Foは、第1直線上に噴孔軸が位置する第1外側噴孔Fo1と、第2直線上に噴孔軸が位置する第2外側噴孔Fo2と、第3直線上に噴孔軸が位置する第3外側噴孔Fo3と、第4直線上に噴孔軸が位置する第4外側噴孔Fo4とから構成されている。
内側噴孔Fiは、上述した外側噴孔Foと噴孔軸を同軸にする形態で、ディフューザ10に対して設けられている。
板状部材Gの筒軸心Paの軸心方向での長さは、ディフューザ10の筒軸心Paの軸心方向での長さに依存せず、適宜調整可能である。
また、その他の構成については、上記実施形態と同様であるので、その詳細な説明を割愛する。
(5)内側噴孔Fi及び外側噴孔Foの数、配置については、適宜選択可能であり、混合距離L2に関連する間隙Kの幅、及び外囲部材Gの厚みも、適宜選択可能である。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明のサイレンサ、及びそれを備えたボイラは、比較的コンパクトな構造を維持しながらも、十分な流量の加熱流体(蒸気)を被加熱流体と混合しながら噴出可能であると共に、消音及び振動抑制効果を発揮し得る被加熱流体加熱式のサイレンサ、及びそれを備えたボイラボイラとして、有効に利用可能である。
10 :ディフューザ
10a :一端部
10c :筒周壁部
100 :サイレンサ
200 :ボイラ
CW :被加熱流体
Fi :内側噴孔
Fo :外側噴孔
G :板状部材、外囲部材、環状部材
K :間隙
L3 :加熱流体通流管
Pa :筒軸心
Pb :軸心
S :ソケット
ST :加熱流体
T :給水タンク

Claims (7)

  1. 被加熱流体を貯留する貯留槽の内部に対し、蒸気を主成分とする加熱流体を前記被加熱流体に混合しながら噴出して前記被加熱流体を加熱して噴出時の騒音を低減する被加熱流体加熱式のサイレンサであって、
    加熱流体通流管の下流端に連通接続されると共に、前記加熱流体を前記貯留槽の内部で噴出する筒状のディフューザを備え、
    筒状の前記ディフューザは、その筒軸心の周方向に沿う筒周壁部に前記加熱流体をディフューザ内部からディフューザ外部へ噴出する多数の内側噴孔を、前記筒軸心の周方向で分散して有し、
    前記ディフューザの前記筒周壁部の前記内側噴孔を前記ディフューザ外部から覆う外囲部材を、前記外囲部材の内壁面と前記筒周壁部の外壁面との間に前記貯留槽の内部に連通する間隙を形成する状態で備え、
    当該外囲部材には、前記筒周壁部の前記内側噴孔から噴出された前記加熱流体が通流する外側噴孔が、前記内側噴孔の夫々に対応する形態で設けられているサイレンサ。
  2. 前記外囲部材は、前記ディフューザの前記筒軸心の軸心方向での特定部位を、前記筒軸心の周方向の全周に亘って外囲する環状部材から成り、
    前記環状部材は、前記筒軸心の軸心方向において間隔を隔てて複数設けられる請求項1に記載のサイレンサ。
  3. 前記外囲部材は、前記ディフューザの前記筒軸心の周方向での特定部位を、前記筒軸心の軸心方向に沿って外囲する板状部材から成り、
    前記板状部材は、前記筒軸心の周方向において間隔を隔てて複数設けられる請求項1に記載のサイレンサ。
  4. 対応する前記内側噴孔と前記外側噴孔に関し、前記内側噴孔の噴孔軸と前記外側噴孔の噴孔軸とが、同軸に設けられている請求項1〜3の何れか一項に記載のサイレンサ。
  5. 筒状の前記ディフューザは、前記筒軸心に沿う軸心方向での一端部に前記加熱流体を流入する流入部を有すると共に、前記一端部に対向する他端に閉塞端部を有する請求項1〜4の何れか一項に記載のサイレンサ。
  6. 筒状の前記ディフューザは、前記筒軸心を中心とする線対称に構成されており、
    前記外囲部材は、前記ディフューザの前記筒軸心を中心とする線対称に配置されている請求項1〜5の何れか一項に記載のサイレンサ。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載のサイレンサを、前記被加熱流体としての水を貯留する前記貯留槽としての給水タンクの内部の鉛直方向で下方側に備えたボイラ。
JP2017139278A 2017-07-18 2017-07-18 サイレンサ、及びそれを備えたボイラ Active JP6943661B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017139278A JP6943661B2 (ja) 2017-07-18 2017-07-18 サイレンサ、及びそれを備えたボイラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017139278A JP6943661B2 (ja) 2017-07-18 2017-07-18 サイレンサ、及びそれを備えたボイラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019020056A true JP2019020056A (ja) 2019-02-07
JP6943661B2 JP6943661B2 (ja) 2021-10-06

Family

ID=65354076

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017139278A Active JP6943661B2 (ja) 2017-07-18 2017-07-18 サイレンサ、及びそれを備えたボイラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6943661B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP6943661B2 (ja) 2021-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5791569B2 (ja) 排気システム
RU2615887C2 (ru) Устройство впрыска воздуха и топлива для камеры сгорания турбомашины
KR101574980B1 (ko) 가스 터빈 연소기를 위한 감쇠 장치
JP6490199B2 (ja) ガスタービンエンジンの燃焼器用の音響減衰システム
JP2007212126A (ja) ターボ機械燃焼チャンバ
JP4810511B2 (ja) 内燃機関の排熱回収装置
ES2755759T3 (es) Motor de cohete
WO2015064180A1 (ja) 多段減圧装置およびボイラ
JP2009186168A (ja) ターボ機械の燃焼チャンバの壁におけるオリフィス内の要素を案内する装置
JP2009144606A (ja) 排気熱回収装置
JP2009257325A (ja) 燃焼器ライナ用の発散形冷却シンブル及び関連する方法
ES2689122T3 (es) Unidad para la reducción de gases de escape para un motor de combustión interna
US10605457B2 (en) Burner arrangement with resonator
JP6130929B2 (ja) 低騒音減圧装置及び燃焼装置
JP2019020056A (ja) サイレンサ、及びそれを備えたボイラ
US20060097086A1 (en) Cavitation-generating attachment
EP3431872A1 (en) Cylindrical premix gas burner
JP6251584B2 (ja) 排気熱回収器
JP6658579B2 (ja) 鋼材の冷却装置
JP6513988B2 (ja) 管の溶接接続構造
JP2021050680A (ja) 排気冷却装置
JP7381899B2 (ja) 超音波ホモジナイザー
JP5899261B2 (ja) 気化器
WO2019078921A1 (en) HYBRID FABRICATION OF SUPPORT HOUSING
US20160109119A1 (en) Tubular burner

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210210

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210316

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210614

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20210614

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20210719

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20210727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210909

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6943661

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150