JP2019018240A - 溶接制御システム、溶接用手袋および溶接訓練方法 - Google Patents

溶接制御システム、溶接用手袋および溶接訓練方法 Download PDF

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Sho Tarasawa
湘 多羅沢
幸弘 曽我
Sachihiro Soga
幸弘 曽我
雄也 藤垣
Yuya Fujigaki
雄也 藤垣
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Abstract

【課題】トーチの操作を容易かつ的確に行うことが可能な溶接制御システム、溶接用手袋および溶接訓練方法の提供を目的とする。【解決手段】本発明の溶接制御システムは、トーチ10と、トーチ10を把持し被溶接物bに対するトーチ10の操作を指示するフィーバック手段が取り付けられた溶接用手袋20と、入熱量、加速度センサ21に基づく溶接速度および角加速度センサ22に基づく溶接角度を算出する溶接情報算出手段と、所定の入熱量、所定の溶接速度および所定の溶接角度を格納する記憶手段と、入熱量と所定の入熱量とを比較する入熱量比較手段と、溶接速度と所定の溶接速度とを比較する溶接速度比較手段と、溶接角度と所定の溶接角度とを比較する溶接角度比較手段と、比較された入熱量と、比較された溶接速度と、比較された溶接角度とに基づき、フィーバック手段にトーチ10の操作を指示する信号を出力する指示信号出力手段とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、溶接制御システム、溶接用手袋および溶接訓練方法に関する。
金属どうしをアーク溶接する際、例えば、溶接割れを防止したり、溶接部のじん性および延性の低下を抑制するため、溶接部に加えられる入熱量や、溶接速度、溶接角度(溶接トーチの姿勢)を所定の範囲に入るように管理することが重要である。
上述のようなアーク溶接においては、量産などでロボットによる溶接や自動溶接機を用いる場合、通常、入熱量、溶接速度および溶接角度が自動で制御されるため、上述した入熱量等の適正範囲を外れることはないとされる。
一方、単品または少量生産では手溶接により行われることが多く、このような手溶接では長時間に亘って一定の溶接速度や溶接角度を維持することが難しい。そのため、これらに起因する溶け込み量などの変化によるビード形状の不安定化を抑制したり、アンダーカットやオーバーラップのような溶接欠陥を防止するための技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような技術によれば、位置センサ等により検知された溶接ガンの位置や配向に関する情報がリアルタイムで溶接ガンのモニタ画面にフィードバックされる点で、上述したビード形状の不安定化等を低減することが期待される。
特表2014−524840号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、モニタ画面にフィードバックされた溶接ガンの位置や配向等の情報を確認しつつ溶接部を目視して溶接ガンを操作するため、溶接部への注意力の低下により溶接ガンの操作が不安定となる傾向にある。また、加速度センサ等が溶接ガンに内蔵されているため、この加速度センサ等が溶接ガンに内蔵している分、溶接ガンの体積および質量が増加して上記操作の不安定を助長する虞がある。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、トーチの操作を容易かつ的確に行うことが可能な溶接制御システム、溶接用手袋および溶接訓練方法を提供することにある。
本発明は、
(1)被溶接物をアーク溶接するトーチと、
このトーチを把持し、かつ加速度センサ、角加速度センサ、および前記被溶接物に対する前記トーチの操作を指示するフィーバック手段が取り付けられた溶接用手袋と、
前記トーチからの前記被溶接物への入熱量、前記加速度センサに基づく前記トーチによる前記被溶接物の溶接速度、および前記角加速度センサに基づく前記トーチと前記被溶接物とがなす溶接角度を算出する溶接情報算出手段と、
予め記録された、所定の入熱量、所定の溶接速度、および所定の溶接角度を格納する記憶手段と、
前記被溶接物への入熱量と前記所定の入熱量とを比較する入熱量比較手段と、
前記被溶接物の溶接速度と前記所定の溶接速度とを比較する溶接速度比較手段と、
前記トーチと前記被溶接物との溶接角度と、前記所定の溶接角度とを比較する溶接角度比較手段と、
前記入熱量比較手段により比較された入熱量と、前記溶接速度比較手段により比較された溶接速度と、前記溶接角度比較手段により比較された溶接角度とに基づき、前記フィーバック手段に前記トーチの操作を指示する信号を出力する指示信号出力手段とを備えている溶接制御システム、
(2)フィードバック手段が触覚的出力デバイスであり、この触覚的出力デバイスを用いてトーチの操作を指示する前記(1)に記載の溶接制御システム、
(3)触覚的出力デバイスが複数の振動子であり、この複数の振動子を用いてトーチの移動方向および/または溶接角度を指示する前記(2)に記載の溶接制御システム、
(4)溶接アークの点弧を検出する点弧信号検出手段を備え、
溶接情報算出手段により算出される入熱量が、前記点弧信号検出手段により検出されたアークの点弧時刻からの入熱量である前記(1)から(3)のいずれか1項に記載の溶接制御システム、
(5)指示信号出力手段からのトーチの操作を指示する信号が無線信号である前記(1)から(4)のいずれか1項に記載の溶接制御システム、
(6)溶接用手袋が蓄電手段を有し、
この蓄電手段が、加速度センサ、角加速度センサ、およびフィーバック手段に作動用の電力を供給する前記(1)から(5)のいずれか1項に記載の溶接制御システム、
(7)少なくとも、加速度センサが3軸加速度センサであるか、または角加速度センサが3軸デジタル傾斜計である前記(1)から(6)のいずれか1項に記載の溶接制御システム、
(8)少なくとも、加速度センサが複数設けられているか、または角加速度センサが複数設けられている前記(1)から(7)のいずれか1項に記載の溶接制御システム、
(9)第2のフィードバック手段を備え、
この第2のフィードバック手段が視覚的出力デバイスおよび/または聴覚的出力デバイスであり、
前記視覚的出力デバイスおよび/または聴覚的出力デバイスが、指示信号出力手段からの信号に対応してトーチの操作情報を出力する前記(1)から(8)のいずれか1項に記載の溶接制御システム、
(10)前記(1)から(9)のいずれか1項に記載の溶接制御システムに用いられる溶接用手袋、並びに
(11)前記(1)から(9)のいずれか1項に記載の溶接制御システムを用いてアーク溶接の訓練を行う溶接訓練方法
に関する。
なお、本明細書において、「所定の入熱量、所定の溶接速度、および所定の溶接角度」とは、適切な溶接を行うことができる入熱量、溶接速度および溶接角度の範囲であって、予め記憶されたものを意味する。
本発明は、トーチの操作を容易かつ的確に行うことが可能な溶接制御システム、溶接用手袋および溶接訓練方法を提供することができる。
本発明の一実施形態の溶接制御システムを示す概略ブロック図である。 図1の溶接用手袋を示す概略斜視図である。 図1のトーチの移動速度および姿勢を説明するための概略図である。 図1のトーチの一例を示す概略図である。 図1のトーチの他の例を示す概略図である。
<溶接制御システム>
本発明の溶接制御システムは、被溶接物をアーク溶接するトーチと、このトーチを把持し、かつ加速度センサ、角加速度センサ、および上記被溶接物に対する上記トーチの操作を指示するフィーバック手段が取り付けられた溶接用手袋と、上記トーチからの上記被溶接物への入熱量、上記加速度センサに基づく上記トーチによる上記被溶接物の溶接速度、および上記角加速度センサに基づく上記トーチと上記被溶接物とがなす溶接角度を算出する溶接情報算出手段と、予め記録された、所定の入熱量、所定の溶接速度、および所定の溶接角度を格納する記憶手段と、上記被溶接物への入熱量と上記所定の入熱量とを比較する入熱量比較手段と、上記被溶接物の溶接速度と上記所定の溶接速度とを比較する溶接速度比較手段と、上記被溶接物との溶接角度と上記所定の溶接角度とを比較する溶接角度比較手段と、上記入熱量比較手段により比較された入熱量と、上記溶接速度比較手段により比較された溶接速度と、上記溶接角度比較手段により比較された溶接角度とに基づき、上記フィーバック手段に上記トーチの操作を指示する信号を出力する指示信号出力手段とを備えていることを特徴とする。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、当該図面に記載の実施形態にのみ限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態の溶接制御システムを示す概略ブロック図である。当該溶接制御システム1は、図1に示すように、概略的に、トーチ10と、溶接用手袋20と、溶接機40と、受信装置51、溶接情報演算装置52、溶接記憶装置53、溶接状態比較装置54および溶接指示出力装置55を具備する制御装置50と、モニタ装置60とにより構成されている。ここで、本実施形態の受信装置51、溶接情報演算装置52、溶接記憶装置53、溶接指示出力装置55およびモニタ装置60は、それぞれ受信手段、溶接情報算出手段、記憶手段、指示信号出力手段および表示手段に含まれる。また、本実施形態の溶接状態比較装置54は、入熱量比較手段、溶接速度比較手段および溶接角度比較手段を取りまとめた手段に含まれる。
トーチ10は、被溶接物bをアーク溶接するために作業者により把持されるグリップ11付きの端子である。このグリップ11に一端には電極12が接続され、他端には電源ケーブル13が接続されている。トーチ10としては、例えば、MIG(Metal Inert Gas)用トーチやMAG(Metal Active Gas)用トーチ、TIG(Tungsten Inert Gas)用トーチ等を採用することができる。上記MIG用トーチ101は、例えば図4に示すように、溶接スイッチ141を有するグリップ111の一端に消耗電極121が接続され他端に電源ケーブル131が接続されている。また、上記TIG用トーチ102は、例えば図5に示すように、溶接スイッチ142を有するグリップ112の一端に非消耗電極122が接続され他端に電源ケーブル132が接続されている。
溶接用手袋20は、トーチ10を把持する。この溶接用手袋20は、図2に示すように、ポケット20aを有しており、このポケット20aの中に加速度センサ21、角加速度センサ22、および送信装置23が取り付けられている。また、溶接用手袋20には、フィーバック手段が取り付けられている。
加速度センサ21は、トーチ10に加えられる加速度を測定する。この加速度センサ21は、トーチ10の加速度を測定することができる限り特に限定されないが、図3に示すような直交するx軸、y軸およびz軸におけるトーチ10の位置(x、y、z)の加速度を測定可能な3軸加速度センサであることが好ましい。これにより、トーチ10の移動速度(溶接速度)を正確に算出することができ、結果として正確な入熱量を得ることができる。
角加速度センサ22は、トーチ10に加えられる角加速度を測定する。この角加速度センサ22は、トーチ10の角加速度を測定することができる限り特に限定されないが、図3に示すような直交するx軸、y軸およびz軸に対するトーチ10の角度(θx、θy、θz)の角加速度を測定可能な3軸デジタル傾斜計であることが好ましい。これにより、トーチ10と被溶接物bとがなす溶接角度(姿勢)を正確に算出することができる。
なお、当該溶接制御システム1は、少なくとも、加速度センサ21が3軸加速度センサであるか、または角加速度センサ22が3軸デジタル傾斜計であることも好ましい。これにより、トーチ10の正確な情報(例えば、トーチ10の移動速度などの情報)を得ることができる。
また、当該溶接制御システム1は、少なくとも、加速度センサ21が複数設けられているか、または角加速度センサ22が複数設けられていることも好ましい。具体的には、例えば二つの加速度センサを設けて、これらの加速度センサそれぞれから得られた測定値の平均値を加速度センサの測定値としたり、三つの角加速度センサを設けて、これらの角加速度センサそれぞれから得られた測定値の平均値を角加速度センサの測定値としてもよい。これにより、トーチ10の正確な情報(例えば、トーチ10の移動速度などの情報)を得ることができる。
送信装置23は、上述した加速度センサ21および角加速度センサ22の測定データを、後述する受信手段に送信する。この送信装置23としては、有線通信および無線通信のどちらを用いるものであってもよく、公知の通信技術を用いることができる。本実施形態では、無線通信を行う無線装置が採用されている。
上記フィーバック手段は、後述する指示信号出力手段から出力された信号を入力し、被溶接物bに対するトーチ10の操作を指示する。なお、このフィードバック手段が触覚的出力デバイスであり、この触覚的出力デバイスを用いてトーチ10の操作を指示することが好ましい。触覚的出力デバイスとしては、例えば、電気信号の入力により振動する振動子等を採用することができる。
また、触覚的出力デバイスとして振動子を用いる場合、触覚的出力デバイスが複数の振動子であり、この複数の振動子を用いてトーチの移動方向および/または溶接角度を指示することが好ましい。具体的には、図2に示すように、複数の振動子24を溶接用手袋20内に碁盤の目状に配置するなど、方向を触感できるような配置とすることで、手が受ける感触で直接的にトーチ10の操作方向の指示を受け取ることができる。
このように、フィーバック手段が触覚的出力デバイスであることで、視覚によらず、手の感触で直接的に操作の指示を受け取ることができ、トーチ10の操作をより容易に行うことができる。
溶接用手袋20が蓄電手段を有し、この蓄電手段が、加速度センサ、角加速度センサ、およびフィーバック手段に作動用の電力を供給することが好ましい。蓄電手段としては、例えば、乾電池などの一次電池、充電池などの二次電池等を採用することができるが、溶接用手袋20を容易に取り回す観点からは、小型の一次電池および二次電池が好ましく、再利用できる観点からは、二次電池が好ましい。これにより、溶接用手袋20の外部から電力を供給することなく、溶接用手袋20を動作させることができる。
なお、当該溶接制御システム1は、上述したフィードバック手段とは別異の第2のフィードバック手段を備え、この第2のフィードバック手段が視覚的出力デバイスおよび聴覚的出力デバイスであり、視覚的出力デバイスおよび/または聴覚的出力デバイスが、指示信号出力手段からの信号に対応してトーチの操作情報を出力することが好ましい。
視覚的出力デバイスは、視覚的に表示(出力)するものであり、例えば、トーチに取り付けられたディスプレイ、ヘルメットに取り付けられたLEDランプなどの出力デバイス等が挙げられる。聴覚的出力デバイスは、聴覚的に伝達(出力)するものであり、例えば、ヘルメットに取り付けられたスピーカなどの出力デバイス等が挙げられる。
本実施形態では、図1に示すように、視覚的出力デバイスがヘルメット30の装着者(溶接作業者)が視認可能な部位に取り付けられたLEDランプ31であり、聴覚的出力デバイスがヘルメット30の上記装着者が視聴可能な部位に取り付けられたスピーカ32である溶接制御システム1が例示されている。例えば、上述のLEDランプ31の色、点灯・点滅状態により溶接の継続可否を知らせることができ、適正範囲であれば緑色のLEDランプが点灯し、要注意であればオレンジ色のLEDランプが点滅し、溶接中止が必要であれば赤色のLEDランプが持続点灯するように設定してもよい。また、スピーカ32を介して音声により指示を発信してもよい。このように、当該溶接制御システム1がフィーバック手段と共に第2のフィーバック手段を備えていることで、指示信号出力手段からのトーチの操作に関する指示を確実に伝えることができる。
溶接機40は、トーチ10に溶接用の電力を供給すると共に、トーチ10の電極12と被溶接物bとの間に印加される電圧、および電極12と被溶接物bとの間で流れる電流を測定し、この測定値を後述する溶接情報算出手段に送信する。
受信手段は、上述の送信装置23により送信された加速度センサ21および角加速度センサ22の測定データを受信する。この受信手段は、送信装置23からの上記測定データを受信することができればよく、送信装置23に対応した公知の通信技術を用いることができる。
溶接情報算出手段は、トーチ10からの被溶接物bへの入熱量、加速度センサ21に基づくトーチ10による被溶接物bの溶接速度、および角加速度センサ22に基づくトーチ10と被溶接物bとがなす溶接角度を算出する。
具体的には、被溶接物bへの入熱量は、下記式(1)を用いて算出することができる。
入熱量(J/cm)=電流(A)×電圧(V)×60/溶接速度(cm/分)・・(1)
上記式(1)中、溶接速度は、加速度センサ21により得られたトーチ10の加速度を積分することで算出される。また、溶接角度は、角加速度センサ22により得られたトーチ10の角加速度を積分してトーチ10の角速度を求めた後、この角速度をさらに積分することで算出することができる。
なお、当該溶接制御システム1は、溶接アークaの点弧を検出する点弧信号検出手段を備え、溶接情報算出手段により算出される入熱量が、点弧信号検出手段により検出されたアークaの点弧時刻からの入熱量であることが好ましい。具体的には、点弧信号検出手段は、時刻に対する溶接電流の変化からアークaが安定したか否かを判断し、アークaが安定したと判断された時刻からの入熱量を用いて移行の処理を実行するようにしてもよい。本実施形態では、点弧信号検出手段として図示していない点弧信号検出装置が採用されている。これにより、入熱量を正確に算出することができ、より的確な溶接を行うことができる。
記憶手段は、予め記録された、所定の入熱量、所定の溶接速度、および所定の溶接角度を格納する。
入熱量比較手段は、被溶接物bへの入熱量と所定の入熱量とを比較する。溶接速度比較手段は、被溶接物bの溶接速度と所定の溶接速度とを比較する。溶接角度比較手段は、トーチ10と被溶接物bとの溶接角度と、所定の溶接角度とを比較する。比較した入熱量等の出力としては特に限定されず、例えば、所定範囲内であるか否かの二値であってもよく、最適値からの偏差、所定範囲からのズレの程度などであってもよい。
指示信号出力手段は、入熱量比較手段により比較された入熱量と、溶接速度比較手段により比較された溶接速度と、溶接角度比較手段により比較された溶接角度とに基づき、フィーバック手段にトーチ10の操作を指示する信号を出力する。上記信号としては、例えば、溶接をそのまま続行する信号、溶接速度や溶接角度の修正を指示する信号、溶接を中止する信号等が挙げられる。また、指示信号出力手段による信号の出力先としては、上述したフィードバック手段、またはフィードバック手段および第2のフィードバック手段の両手段とすることができる。
なお、指示信号出力手段からのトーチ10の操作を指示する信号としては、有線信号、無線信号のいずれであってもよいが、これらの中で、上記信号が無線信号であることが好ましい。これにより、溶接用手袋20を容易に取り回すことができ、結果としてトーチ10をより自由に操作することができる。
表示手段は、例えば、加速度センサ21および角加速度センサ22の測定値、入熱量、溶接速度および溶接角度の算出結果、指示信号の情報等を表示する。
次に、当該溶接制御システム1を用いた被溶接物bへの溶接の処理フローを説明する。まず、作業者が溶接用手袋20およびヘルメット30を装着し、溶接用手袋20でトーチ10を把持して被溶接物bの溶接を開始すると、加速度センサ21および角加速度センサ22の計測データが無線通信により送信装置23および受信装置51を介して溶接情報演算装置52に入力される。一方、トーチ10に接続された溶接機40を介して点弧信号検出装置が溶接アークaの点弧を検出し、アーク電流が安定した時刻(点弧時刻)を求める。
次に、溶接情報演算装置52が、上記点弧時刻を起点とした溶接機40からの電流および電圧の情報、並びに加速度センサ21の計測値データから導出した溶接速度の情報を用い、式(1)により被溶接物bへの入熱量を算出する。また、角加速度センサ22の計測値のデータから溶接角度を算出する。なお、電流、電圧、溶接速度、入熱量、溶接角度等のデータは、溶接記憶装置53等に記録してもよい。
次に、溶接記憶装置53に予め記録された所定の入熱量、所定の溶接速度および所定の溶接角度を用い、溶接状態比較装置54が上記所定の入熱量と算出した入熱量、上記所定の溶接角度と測定した溶接角度をそれぞれ比較し、この比較結果に基づいて溶接指示出力装置55により指示信号を無線通信で溶接用手袋20の複数の振動子24、並びにヘルメット30のLEDランプ31およびスピーカ32に送信する。なお、指示信号の情報は、上述した溶接用手袋20およびヘルメット30と共に、モニタ装置60に送信してもよい。
次に、溶接用手袋20にて受信した指示信号は、例えば、あらかじめ決められた周波数または回数の振動を振動子24により発生させ、溶接用手袋20を装着した作業者の腕への振動により溶接速度の修正や溶接角度(トーチ10の姿勢)の調整を促す。複数の振動子24を用いた触覚的な伝達手法としては、例えば、複数の振動子24のうちの一部の振動子24を作動させてトーチ10を所望の方向に導いたり、トーチ10の角度を変更できるような振動パターンが加えられるようにしてもよい。具体例としては、例えば、作業者の腕の上部を振動させることで腕が押される感を生じさせ、これにより溶接速度を減速させたり、作業者の腕の下部を振動させることで腕が押される感を生じさせ、これにより溶接速度を加速させるようにしてもよい。
以上のように、当該溶接制御システム1は、上述した構成であるので、溶接部への注意力の低下や、トーチ10の体積および質量の増加による操作の不安定化を防止することができ、トーチ10の操作を容易かつ的確に行うことができる。
<溶接用手袋>
本発明の溶接用手袋は、当該溶接制御システムに用いられる手袋である。以下、本発明の溶接用手袋の一実施形態について、図面を参照して説明する。当該溶接用手袋20は、トーチ10を把持する。この溶接用手袋20は、図2に示すように、ポケット20aを有しており、このポケット20aの中に加速度センサ21、角加速度センサ22、および送信装置23が取り付けられている。また、溶接用手袋20には、フィーバック手段が取り付けられている。なお、上記加速度センサ21、角加速度センサ22、送信装置23、およびフィーバック手段の構成は、<溶接制御システム>の項で上述した溶接用手袋20の構成と同じであるため、上記項での説明を援用して省略する。
このように、当該溶接用手袋20は、上述した構成であるので、例えば、上述した溶接制御システム1からの指示を受け取ることができ、その結果、的確な溶接に反映させることができる。
<溶接訓練方法>
本発明の溶接訓練方法は、当該溶接制御システムを用いてアーク溶接の訓練を行う方法である。以下、本発明の溶接訓練方法の一実施形態について説明する。なお、当該溶接訓練方法に用いられる溶接制御システムの構成は、<溶接制御システム>の項で上述した溶接制御システム1の構成と同じであるため、上記項での説明を援用して省略する。
ここで、当該溶接訓練方法に用いられる溶接制御システムにおいて、記憶手段に予め記録された所定の入熱量、所定の溶接速度および所定の溶接角度とは、それぞれ適切な溶接を行うことができる入熱量、溶接速度および溶接角度の範囲を指し示している。
ここで、記憶手段に記憶される所定の入熱量等としては、例えば、複数の熟練した溶接者が溶接したときの溶接速度、溶接角度から導出される適正範囲(適切な溶接を行うことが可能な溶接速度等の許容範囲)を、溶接条件ごとに分けて記憶したもの等が挙げられる。
このように、当該溶接訓練方法は、上述した溶接制御システム1を用いてアーク溶接の訓練を行うので、作業者がフィーバック手段による指示に基づき溶接速度等のパラメータを適正範囲に入れるように操作することができ、その結果、溶接経験が浅い溶接作業者であっても適切な溶接の体験(溶接の訓練)をすることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述した実施形態では、フィードバック手段および第2のフィードバック手段を備えている溶接制御システム1について説明したが、第2のフィードバック手段を備えていない溶接制御システムも本発明の意図する範囲内である。
また、上述した実施形態では、無線通信により加速度センサ21および角加速度センサ22の計測データを送受信し、かつ無線通信によりトーチ10の操作を指示する信号を送受信する溶接制御システム1について説明したが、上記無線通信の一部または全部を有線通信にて行う溶接制御システムであってもよい。
1 溶接制御システム
b 被溶接物
10 トーチ
20 溶接用手袋
24 振動子

Claims (11)

  1. 被溶接物をアーク溶接するトーチと、
    このトーチを把持し、かつ加速度センサ、角加速度センサ、および前記被溶接物に対する前記トーチの操作を指示するフィーバック手段が取り付けられた溶接用手袋と、
    前記トーチからの前記被溶接物への入熱量、前記加速度センサに基づく前記トーチによる前記被溶接物の溶接速度、および前記角加速度センサに基づく前記トーチと前記被溶接物とがなす溶接角度を算出する溶接情報算出手段と、
    予め記録された、所定の入熱量、所定の溶接速度、および所定の溶接角度を格納する記憶手段と、
    前記被溶接物への入熱量と前記所定の入熱量とを比較する入熱量比較手段と、
    前記被溶接物の溶接速度と前記所定の溶接速度とを比較する溶接速度比較手段と、
    前記トーチと前記被溶接物との溶接角度と、前記所定の溶接角度とを比較する溶接角度比較手段と、
    前記入熱量比較手段により比較された入熱量と、前記溶接速度比較手段により比較された溶接速度と、前記溶接角度比較手段により比較された溶接角度とに基づき、前記フィーバック手段に前記トーチの操作を指示する信号を出力する指示信号出力手段とを備えている溶接制御システム。
  2. フィードバック手段が触覚的出力デバイスであり、この触覚的出力デバイスを用いてトーチの操作を指示する請求項1に記載の溶接制御システム。
  3. 触覚的出力デバイスが複数の振動子であり、この複数の振動子を用いてトーチの移動方向および/または溶接角度を指示する請求項2に記載の溶接制御システム。
  4. 溶接アークの点弧を検出する点弧信号検出手段を備え、
    溶接情報算出手段により算出される入熱量が、前記点弧信号検出手段により検出されたアークの点弧時刻からの入熱量である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の溶接制御システム。
  5. 指示信号出力手段からのトーチの操作を指示する信号が無線信号である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の溶接制御システム。
  6. 溶接用手袋が蓄電手段を有し、
    この蓄電手段が、加速度センサ、角加速度センサ、およびフィーバック手段に作動用の電力を供給する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の溶接制御システム。
  7. 少なくとも、加速度センサが3軸加速度センサであるか、または角加速度センサが3軸デジタル傾斜計である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の溶接制御システム。
  8. 少なくとも、加速度センサが複数設けられているか、または角加速度センサが複数設けられている請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の溶接制御システム。
  9. 第2のフィードバック手段を備え、
    この第2のフィードバック手段が視覚的出力デバイスおよび/または聴覚的出力デバイスであり、
    前記視覚的出力デバイスおよび/または聴覚的出力デバイスが、指示信号出力手段からの信号に対応してトーチの操作情報を出力する請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の溶接制御システム。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の溶接制御システムに用いられる溶接用手袋。
  11. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の溶接制御システムを用いてアーク溶接の訓練を行う溶接訓練方法。
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