JP2019014873A - 光造形用組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
これは、液状光硬化性樹脂に、アミノシラン、エポキシシラン、アクリルシラン等のシランカップリング剤で処理されたものを配合して、高温時において高い機械的特性を持たせつつ、光造形用組成物の粘度を5000cps〜10000cpsの範囲としたり(特許文献2)、1000cps〜10000cpsの範囲としたりするものである(特許文献3)。
ここで、層状ケイ酸塩化合物は、マイカ、タルク、シリカ、及び、これらの混合物からなる群から選択されるものであることが望ましい。
このような層状ケイ酸塩化合物を用いれば、20℃での粘度を1800mPa・s未満とし、且つ、150℃での貯蔵弾性率を2400MPa以上にすることが可能となる。
ベースレジンとなる液状の光硬化性樹脂としては、エポキシ系の光硬化性樹脂又はアクリル系の光硬化性樹脂を用いることができる。中でもアクリル系の光硬化性樹脂を用いることが好ましい。
層状ケイ酸塩化合物は、ケイ酸塩化合物のうち、板状の結晶が層状になった粒子、又は、層が剥がれて板状になった粒子であり、例えば、マイカ、タルク、シリカ、モンモリロナイト、ベントナイト、有機ベントナイト、ヘクトライト、バイデライト、バーミキュライト、サポナイト、ノントロナイト、ボルコンスコアイト、マガタイト、ケニアイト、セリサイト、カオリナイト、ハロイサイト、ディッカイト、ナクライト、アロフェン、イモゴライト、パイロフィライト、スメクタイト、クロライト、サーペンティン、セピオライトおよびパリゴルスカイト等があげられる。このうち、マイカ、タルク、シリカ、及び、これらを適宜組み合わせた混合物からなる群から選択されたものが好ましい。
球状のシリカや球状のシリコーン樹脂など球状の粒子であって粒子中に層と層の境界が無いものは除外される。また、ウォラストナイトのような針状のものも除外される。
層状ケイ酸塩化合物の粒子径が1μm以上であると、光造形用組成物の粘度が高くなりすぎることを抑制する点で有利である。一方、層状ケイ酸塩化合物の粒子径が200μm以下であると、造形物の1層あたりの厚みを薄くする点で有利である。
アスペクト比が上記範囲内であると、造形物の高温環境下における機械的物性を高くしつつ、光造形用組成物の粘度が高くなりすぎることを抑制する点で有利である。
層状ケイ酸塩化合物の含有量が5質量%以上であると、造形物の高温環境下における機械的物性を高くする点で有利である。一方、層状ケイ酸塩化合物の含有量が25質量%以下であると、光造形用組成物の粘度が高くなりすぎることを抑制する点で有利である。
光造形用組成物は、光重合開始剤を含んでいてもよい。
光重合開始剤は、光を吸収して重合開始種(例えば、ラジカル、カチオン)を生成する化合物である。
光重合開始剤としては、公知の化合物を使用することができる。光重合開始剤の例としては、芳香族ケトン類等のカルボニル化合物、アシルホスフィンオキシド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、オキシムエステル化合物、アゾ化合物、アルキルアミン化合物、オニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、およびピリジニウム塩等が挙げられる。
これらの光重合開始剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、光重合開始剤は、光硬化性樹脂と別々に添加してもよく、例えば、光重合開始剤を含む光硬化性樹脂として市販されているものであれば、光硬化性樹脂と光重合開始剤を同時に添加してもよい。
光造形用組成物を製造するためには、液状の光硬化性樹脂に層状ケイ素塩化合物を粉粒状の形態で機械的に混合させるとよい。例えば、タンブラー、リボンミキサー、ヘンシェルミキサー等の混合装置を用いて行っても、容器内に液状の光硬化性樹脂と粉状体の層状ケイ素塩化合物を入れて手動で攪拌、振動等を行って均一に混ぜてもよい。
なお、以下の実施例及び比較例においては、光硬化性樹脂として、アクリル系光硬化性樹脂を用いた場合について説明する。
光造形用組成物の物性を測定するにあたり、光硬化性樹脂に各種層状ケイ酸塩化合物を配合させた組成物について、造形時の環境下である20℃の環境下で粘度(mPa・s)を測定し、また、それぞれの組成物を用いて造形した後に150℃の大気雰囲気で貯蔵弾性率を測定した。同様に、板状ケイ酸塩化合物でないフィラーを配合させた場合においても、20℃の環境下で粘度(mPa・s)を測定し、また、それぞれの組成物を用いて造形した後に150℃の大気雰囲気で貯蔵弾性率を測定した。
それぞれのフィラーに対して同じ条件にて粘度と貯蔵弾性率を測定するために、同じ光硬化性樹脂に対してフィラー含有量をほぼ20質量%とした。
測定機種:回転粘度計 TV−22形粘度計 コーンプレートタイプ(東機産業(株)製)
測定方式:コーンロータとプレートとの間に試料を満たし、所定の回転速度における抵抗値を計測することで試料の粘度を測定した。
測定条件:コーン回転数 2.5rpm
数値読取条件 回転を始めてから90sec経過し、数値が安定していること
温度条件 20.0℃
測定機種:固体粘弾性測定装置DMA Q800(TA Instrument製)
測定方式:3点曲げモードで、試料に周期的(Sinカーブ、1Hz)に変化する歪を与え、その時の変位量と負荷を計測することで貯蔵弾性率を算出した。
測定条件:試料形状 14.0mm×3.0mm×1.0mmt
温度条件 150℃
雰囲気 大気雰囲気
まず、造形速度や造形精度を高める観点から、造形時の環境下では、粘度はできるだけ低いことが望ましい。このため、造形テーブルを積層ピッチである数10μm降下(沈降)、又は、上昇させた場合において、硬化層の表面(上面または下面)に光造形用組成物をスムーズに流動供給させて均一な厚みの液状層を形成できるようにするために、造形時の環境下である20℃での粘度が1800mPa・s未満となることを適合条件とした。なお、粘度は、500mPa・s未満をA、500mPa・s以上1000mPa・s未満をB、1000mPa・s以上1800未満mPa・sをC、1800以上mPa・sをDとして評価した。
なお、下記表1におけるアクリル系光硬化性樹脂は、アクリル系モノマーを60質量%、光重合開始剤を5質量%、その他の成分を35質量%含む樹脂組成物である。
SJ−005:白雲母(マスコバイト MUSCOVITE)、平均粒子サイズ5μm、平均アスペクト比20:株式会社ヤマグチマイカ製
SJ−010:白雲母(マスコバイト MUSCOVITE)、平均粒子サイズ10μm、平均アスペクト比20;株式会社ヤマグチマイカ製
SYA−21R:白雲母(マスコバイト MUSCOVITE)、平均粒子サイズ27μm、平均アスペクト比90;株式会社ヤマグチマイカ製
FH105: タルク 平均粒子サイズ5μm;富士タルク工業株式会社製
SUNLOVELY:シリカ微粒子、平均粒子径4.1μm;AGCエスアイテック株式会社製
ウォラストナイトKGP−H40:ウォラストナイト、平均粒子径3.8μm;株式会社丸東製
AEROSIL200:シリカ、平均粒子径0.007μm;日本アエロジル社製
TOSPEARL145:シリコーン樹脂、平均粒子径4.5μm;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製
表1から分かるように、層状ケイ酸塩化合物であるマイカ、タルク、シリカは、光硬化性樹脂のフィラーとして用いると、高温化での機械的物性(貯蔵弾性率)を2400MPa以上に高めることができ、また、造形時の粘度を1800mPa・s未満に低くできることが確認できた。
特に、マイカやタルクにあっては、粘度を1000mPa・s未満にすることができ、マイカにあっては、粒子径が大きくなるほど粘度が低下する傾向が見られた。
これに対して、針状粒子のウォラストナイトや球状粒子のシリコーン樹脂にあっては、粘度は十分に低くなるが、高温時の機械的物性(貯蔵弾性率)を規定値以上に高めることができなかった。また、球状粒子のシリカにあっては、光造形用組成物の粘度が異常に高くなり、造形不能により貯蔵弾性率の測定ができないものであった。
Claims (3)
- 光硬化性樹脂と、層状ケイ酸塩化合物と、を含むことを特徴とする光造形用組成物。
- 層状ケイ酸塩化合物は、マイカ、タルク、シリカ、及び、これらを組み合わせた混合物からなる群から選択されるものであることを特徴とする請求項1記載の光造形用組成物。
- 20℃での粘度が1800mPa・s未満であり、且つ、150℃での貯蔵弾性率が2400MPa以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の光造形用組成物。
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