JP2019014632A - 酸化チタン被覆メソポーラスシリカ - Google Patents
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Abstract
Description
TixOy(OR)z (1)
(式中、xは3以上100以下の整数、yは1以上の整数、zは2以上の整数である。ただし、x、y及びzは、4x=2y+zを満たすものとする。Rは同一又は相異なって、水素原子、アルキル基、アリール基を表す。ただし、Rはヘテロ原子を含む官能基を含有していてもよい。)
一般式(1)のxは3以上100以下の整数であり、好ましくは3以上18以下の整数であり、特に好ましくは11又は12である。y及びzは、4x=2y+zを満たす値が選択される。
P123(SIGMA−ALDRICH社製、H(OCH2CH2)20(OCH(CH3)CH2)70(OCH2CH2)20OH)20gを水732gに溶解させた溶液に、12mol/L塩酸68.08g及びテトラエトキシシラン41.6gを順に加え、40℃で20時間攪拌し、次いで100℃で20時間攪拌した。該液体をろ過し、得られた固体をエタノールで洗浄した後、100℃で加熱乾燥することで、メソポーラスシリカであるSBA−15を白色固体として得た。
アルゴン雰囲気下で、チタンテトライソプロポキシド(Ti(OiPr)4)4.22g(14.8mmol)、トルエン20ml及び磁気撹拌子を50mlシュレンク管に入れ、チタンテトライソプロポキシドのトルエン溶液を調製した。該トルエン溶液に、ジアセトンアルコール1.72g(14.8mmol)を室温で撹拌中に添加した。24時間後、反応溶液をろ過し、不溶解物の白色沈殿を分取した。該白色沈殿にアセトニトリル6mlを加え、不溶解物の白色沈殿を分取した。該不溶解物を減圧乾燥することにより、Ti11O13(OiPr)18を主成分とする白色固体0.76gを得た。
参考例1で得られたSBA−15 0.5gを減圧下、200℃で1時間加熱した後、窒素雰囲気下で、参考例2で得られたTi11O13(OiPr)18を主成分とする白色固体のトルエン溶液50mLに加えた。Ti11O13(OiPr)18の使用量は表1のTi/Si(モル比、仕込み)に準じた量である。該分散液を窒素雰囲気下で3時間還流した後、ろ過して得られた固体をヘキサンで洗浄した。該固体を100℃で乾燥した後、大気下、500℃で5時間加熱処理することで、白色固体を得た。
Ti11O13(OiPr)18の代わりにチタンテトライソプロポキシド(Ti(OiPr)4)を用いた以外は実施例1〜4と同様の操作を行い、白色固体を得た。
紫外線散乱剤の合成
参考例2で得られたTi11O13(OiPr)18(5.59g,3.11mmol)をトルエン溶液(500mL)に溶解した溶液に参考例1で得られたSBA−15(Aldrich製,5.14g)を加えた混合物を、攪拌しながら3時間加熱還流した。得られた混合物をろ過して液体成分を除去し、残った固体をヘキサン(200mL)で洗浄した。固体を乾燥後、電気炉に入れ500℃で5時間加熱することにより白色固体(5.21g)を得た。得られた固体を高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法で分析したところ、11重量%のTi元素、及び36重量%のSi元素を含有していた。これより、Ti/Si(モル比、ICP)は0.18である。また、得られた白色固体をX線回折法により分析したところ、酸化チタン結晶に由来するピークは観測されず、含有される酸化チタンは非晶質であることが明らかであった。また、得られた白色固体の紫外可視拡散反射スペクトルの解析により得られたバンドギャップの値は3.8eVであった。
得られた白色固体を流動パラフィン(和光純薬製)と混合し、白色固体が20重量%含まれるスラリーを調製した。このスラリーを段差が20μmに加工された凹面をもつ石英板(日本分光製)にバーコーターで塗布し、積分球を備えた紫外可視分光光度計(日本分光製V−650)で拡散透過スペクトルを測定した。測定結果を図6に示す。図6より、本実施例で得られた白色固体は、比較例2に比べて高い紫外線遮蔽率及び可視光透過率を有することが明らかである。よって、得られた白色固体は紫外線散乱剤として有用である。
得られた白色固体0.1gを幅50mm×長さ100mm×厚み1mmのすりガラス上に均一に塗布したものを試験片とし、JIS R 1701−3:2008に基づいた光触媒試験を実施した。測定結果を図7に示す。トルエンの除去量は0.1μmol/h未満、除去率は5%未満であった。本実施例で得られた白色固体は、比較例2に比べて光触媒能が抑制されていることが明らかである。よって、得られた白色固体は紫外線散乱剤として有用である。
実施例6で得られた紫外線散乱剤を含有する膜の作成
実施例6で得られた白色固体0.040gをシリコーン溶液(スリーボンド社製スリーボンド2901)0.202gに混合し、バーコーター(宝泉(株)製MINI−COATER:MC20)を用いて石英基板上に塗布し乾燥させることで、白色塗膜を作成した。該白色塗膜上に、さらに前述のシリコーン溶液をバーコーターにより塗布し乾燥させることで、透明塗膜を作成した。マイクロメーター((株)ミツトヨ製デジマチックマイクロメーター:MDC−25MX)で測定したところ、膜厚は28μmであった。該透明塗膜の全透過スペクトルを紫外可視分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製U−1800)により測定した。測定結果を図8に示す。測定結果より、本実施例で得られた紫外線散乱剤含有膜は比較例3に比べて良好な紫外線遮蔽率及び可視光透過率を有することが明らかである。よって、得られた白色固体は紫外線散乱剤として有用である。
酸化チタン被覆メソポーラスシリカでないルチル型酸化チタン粉末の測定
(拡散透過スペクトル測定)
ルチル型結晶構造を有する酸化チタン粉末(<5μm,Aldrich製)を流動パラフィン(和光純薬製)と混合し、ルチル型結晶構造を有する酸化チタン粉末が20重量%含まれるスラリーを調製した。このスラリーを段差が20μmに加工された凹面をもつ石英板にバーコーターで塗布し、積分球を備えた紫外可視分光光度計(日本分光製V−650)で拡散透過スペクトルを測定した。測定結果を図9に示す。
ルチル型結晶構造を有する酸化チタン粉末(<5μm,Aldrich製)0.1gを幅50mm×長さ100mm×厚み1mmのすりガラス上に均一に塗布したものを試験片とし、JIS R 1701−3:2008に基づいた光触媒試験を実施した。測定結果を図10に示す。トルエンの除去量は0.2μmol/h、除去率は12.6%であった。
シリコーン膜の作成
シリコーン溶液(スリーボンド社製スリーボンド2901)をバーコーター(宝泉(株)製MINI−COATER:MC20)を用いて石英基板上に塗布し乾燥させることで、透明塗膜を作成した。マイクロメーター((株)ミツトヨ製デジマチックマイクロメーター:MDC−25MX)で測定したところ、膜厚は28μmであった。該透明塗膜の全透過スペクトルを紫外可視分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製U−1800)により測定した。測定結果を図11に示す。
Claims (8)
- チタン原子とケイ素原子のモル比(Ti/Si)が0.10以上であり、かつバンドギャップエネルギーが3.5eV以上であることを特徴とする、酸化チタン被覆メソポーラスシリカ。
- 酸化チタン被膜が非晶質である、請求項1に記載の酸化チタン被覆メソポーラスシリカ。
- チタン原子とケイ素原子のモル比(Ti/Si)が0.10〜2.0である、請求項1又は2に記載の酸化チタン被覆メソポーラスシリカ。
- チタン原子とケイ素原子のモル比(Ti/Si)が0.10〜1.5である、請求項1〜3のいずれかに記載の酸化チタン被覆メソポーラスシリカ。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の酸化チタン被覆メソポーラスシリカを含んでなることを特徴とする紫外線散乱剤。
- 請求項5に記載の紫外線散乱剤を含んでなることを特徴とする膜。
- 請求項5に記載の紫外線散乱剤を含んでなることを特徴とする塗料。
- 請求項5に記載の紫外線散乱剤を含んでなることを特徴とする化粧料。
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