以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しない閉鎖状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入する開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。このように、遊技領域には、遊技球が進入可能な開放状態と、遊技球が進入不可能な又は進入困難な閉鎖状態とに変化する普通可変入賞球装置6Bが設けられている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に通過できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態又は一部閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して奥・手前・左・右方向に傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知するコントローラセンサユニット35A(図2参照)が設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニット35Aは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35B(図2参照)が設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111等が搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。また、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。さらに、演出制御基板12には、可動演出部材60を動作させる可動演出部材用モータ61を駆動するためのモータ駆動回路16に対して所定の駆動指令信号を伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令等に基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定すること等により、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP、CGROM、VRAM、LCD駆動回路等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令、ランプ制御基板14へと伝送される指令等が出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2状態としての閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難又は通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図3(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「確変大当り」であるか「非確変大当り」であるかの決定結果や大当り種別の決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8F00Hは、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける、確定飾り図柄(最終停止図柄)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えば図3(C)に示すように、遊技状態が「通常状態」であるか「時短状態」であるか「確変状態」であるかに応じて、異なるEXTデータが設定されている。コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンド9200Hは、停電復旧処理の実行を指定する停電復旧指定コマンドである。停電復旧指定コマンドは、パチンコ遊技機1が停電状態から電力の供給が再開された後に、停電復旧処理を実行させるためのコマンドである。停電復旧指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、停電復旧処理を実行する。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて第1始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて第2始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1始動入賞記憶表示エリア5HLなどにて第1特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2始動入賞記憶表示エリア5HRなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。
例えば、保留記憶情報として送信されるコマンドは、第1始動入賞口に始動入賞したか、第2始動入賞口に始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信するとともに、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド又は第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。また、合計保留記憶数の増加(又は減少)を通知するための合計保留記憶数加算指定コマンド(合計保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否かの判定結果、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動カテゴリ(「変動パターン種別」とも称する)の判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。変動カテゴリとは、飾り図柄の変動パターンを種類別に分類(集約)したときの名称である。換言すれば、変動カテゴリとは、共通のグループにカテゴライズされる1以上の飾り図柄の変動パターンを含む、各グループのグループ名である。
コマンドE0XXHは、初期化を指定する初期化指定コマンドである。初期化指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、初期化指定コマンドのEXTデータXX(16進数)に応じた初期化処理を実行する。例えば、EXTデータにおいて、画像表示装置5や可動役物17の演出装置の初期動作を指定することができる。なお、この実施形の形態では、初期化指定コマンドは、CPU103のメイン処理において、電源投入時に1回実行されるステップS71の初期化処理においてサブ基板送信される。しかし、初期化指定コマンドは他のタイミングにおいて送信されるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1では、始動入賞判定処理(図4)において、始動入賞の発生時に、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かを判定し、「大当り」に決定された場合には、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて大当りの種別を判定し、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3に基づいて変動カテゴリ(変動パターン種別)を判定する。そして、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドのEXTデータに、その判定結果に対応する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや大当り種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて変動カテゴリを認識できる。
なお、変動パターン指定コマンドや可変表示結果通知コマンドなどの演出制御コマンドは、演出制御用CPU120が、1以上の演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9及び可動役物17など)を制御する際に用いられる。以下、画像表示装置5における画像表示動作の制御に用いられる演出制御コマンドを表示制御コマンド、スピーカ8からの音声出力を制御するために用いられる演出制御コマンドを音声制御コマンド、ランプ9の発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を制御するために用いられる演出制御コマンドをランプ制御コマンドとも称する。なお、演出制御コマンドのうちには、表示制御コマンド、かつ、音声制御コマンド、かつ、ランプ制御コマンドであるものが存在してもよい。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「3」や「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。また、数字や記号として特定の意味を有する点灯パターンの特別図柄を大当り図柄やハズレ図柄とするものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおける任意の点灯パターンの特別図柄を、大当り図柄やハズレ図柄としてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定の期間、あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」又は「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「非確変」又は「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が比較的に長い時間となる通常開放ラウンドが実行される。なお、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態とする上限時間が比較的に短い時間となる短期開放ラウンドが実行される大当り種別を設けてもよい。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。なお、大当り種別が「確変」であるときの大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」といい、大当り種別が「非確変」であるときの大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」という。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1状態と第2状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1状態と第2状態とに変化させて遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。したがって、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、第2特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御とがともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御、及び、高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲーム(第2特図ゲーム)が頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲーム(第1特図ゲーム、第2特図ゲーム)における可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
パチンコ遊技機1において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示態様、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の可変表示態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の可変表示態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている。そして、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。また、スーパーリーチのリーチ演出のうちでも、スーパーBといった特定のリーチ演出(以下「特定リーチ演出」という)が実行された場合には、スーパーAのリーチ演出が実行された場合に比べて、大当り期待度が高くなる。このように、リーチ演出は、ノーマルリーチよりもスーパーAの方が大当り期待度が高く、スーパーAよりもスーパーBの方が大当り期待度が高いというように、その種類によって大当りとなる期待度を示唆している。
大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等といった、パチンコ遊技機1において実行される遊技の有利度を、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間に変化が生じないものであればよい。
この実施の形態では、大当り遊技状態中に出力される楽曲を遊技者が選択可能とされている。楽曲の選択は、例えば、所定の選択可能期間中に遊技者などがスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどを操作することによって実行可能とされている。大当り遊技中に出力可能となる楽曲は、大当りが連荘した回数によって変化する。以下、出力可能となった楽曲を解放楽曲(解放された楽曲)ともいう。このため、遊技者は、大当り遊技状態中に出力される楽曲を解放楽曲の中から選択可能とされている。
遊技者が複数の解放楽曲の中から大当り遊技状態中に出力される楽曲を選択するにあたり、選択演出が実行される。選択演出では、図16(A)に示すように、画像表示装置5の楽曲選択画面には、複数の楽曲にそれぞれ対応する複数の項目がそれぞれ選択画像として表示される選択画像表示領域180が形成され、選択画像表示領域180に表示される複数の選択画像の1つがカーソル170に囲まれた状態にある。選択画像には、対応する楽曲の映像(プロモーションビデオ)における一部の静止画像が表示されている。なお、選択画像は、他の画像でもよく、例えば、対応する楽曲のタイトルを表す文字が表示された画像でもよいし、対応する楽曲の映像における一部の画像とタイトル文字を重ね合わせた画像でもよい。選択演出が実行されている間、遊技者は、スティックコントローラ31Aを操作することにより、選択画像表示領域180に表示される複数の選択画像間でカーソル170を移動可能とされている。カーソル170に囲まれた選択画像に対応する楽曲の映像が、選択画像よりも面積の大きい映像領域190に表示されるとともに、この選択画像に対応する楽曲の演奏がスピーカ8(8L,8R)から出力される。また、いずれかの選択画像がカーソル170で囲まれた状態にあるときに、遊技者がプッシュボタン31Bを操作することにより、大当り遊技状態中に出力される楽曲として、カーソル170で囲まれた選択画像に対応する楽曲を選択可能とされている。このため、遊技者は、スティックコントローラ31Aを操作することにより、選択画像を選択可能となり、この選択画像の選択が実質的に楽曲の選択となる。また、遊技者は、選択演出において、プッシュボタン31Bを操作することにより、カーソル170に囲まれた選択画像に対応する楽曲を選択した楽曲として決定することができる。
また、大当りの連荘とは、所定期間内に大当りが連続したことであり、連荘回数を計測するための所定期間は、適宜の期間でよい。この実施の形態では、所定期間は、大当り遊技状態が開始された後、時短状態から通常状態に移行するまでの期間である。この実施の形態では、大当り遊技状態が終了すると、確変状態(高確高ベース状態)と時短状態(低確高ベース状態)のいずれかの遊技状態に移行する。確変状態は、次に大当り遊技状態に移行するまで継続するので、確変状態の後は大当り遊技状態に移行する。また、時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで継続するので、時短状態の後は大当り遊技状態又は通常状態(低確低ベース状態)に移行する。この時短状態から通常状態に移行するときに、連荘回数を計測するための所定期間が終了する。
その他の所定期間としては、例えば、いわゆるST(スペシャルタイム)機では、大当り遊技状態に移行してから所定期間が開始し、ST期間内に遊技状態が大当り遊技状態に移行することなく、通常状態に移行したときに所定期間が終了する期間としてもよい。ST機とは、大当り遊技状態が終了した後、所定の割合で遊技状態が確変状態に移行し、移行した確変状態が、所定のST回数の可変表示が行われるまで確変状態が継続する遊技機である。ST機において、大当り遊技状態が終了した後の確変状態への移行は、100%であってもよいし、100%未満であってもよい。また、ST回数は、特に限定されず、例えば。4回や8回といった可変表示の保留数程度の数でもよいし、50回や100回といった、大当り遊技状態が終了した後のある程度の長い期間を示す数であってもよい。また、10000回といった遊技店の1日の遊技時間中に実行するのが困難となる回数、あるいは当該回数の特別図柄の可変表示が行われるまでに、大当り遊技状態に移行する割合が極めて高くなる回数であってもよい。なお、確変状態中は、高ベース状態であってもよいし低ベース状態であってもよい。
また、大当り有利状態や特別有利状態(確変状態や時短状態)が終了した後、通常状態に移行してから数回、例えば50回や100回といった回数の可変表示が実行される特定期間に大当り遊技状態に移行した場合も、連荘回数として計数するようにしてもよい。このように連荘回数を計測するための特定期間を設ける場合には、特定期間中であることを遊技者に報知する特定の演出を行うようにしてもよい。
また、この実施の形態では、リーチ演出として複数のリーチ演出が設けられており、これらの複数のリーチ演出のうち、特定リーチ演出が実行されて大当り遊技状態に制御された場合には、特定リーチ演出を経ることなく大当り遊技状態に制御された場合よりも解放楽曲が多くなることがある。また、特定リーチ演出には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態に移行するときにのみ実行される特別楽曲リーチのリーチ演出である特別楽曲リーチ演出が含まれている。特別楽曲リーチ演出では、特別楽曲(のちに説明する「楽曲WA」「楽曲WB」「楽曲WC」)の映像及び演奏が出力される演出が実行される。特別楽曲リーチ演出としては、複数種類の特別楽曲リーチ演出が設けられている。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR4とがあればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を、例えば「非確変」や「確変」といった複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行うために用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込み処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図4は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かが判定される。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数を更新するための第1始動入賞処理が行われる。一方、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数を更新するための第2始動入賞処理が行われる。
一例として、第1始動入賞処理では、第1特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する。このとき第1特図保留記憶数が上限値に達していれば、第1始動入賞処理を終了する。一方、第1特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域に保留データとして記憶させる。
第2始動入賞処理では、第2特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する。このとき第2特図保留記憶数が上限値に達していれば、第2始動入賞処理を終了する。一方、第2特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域に保留データとして記憶させる。
図4に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。この処理では、例えば大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。なお、大当り種別に「突確」を設けた場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、短期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理等が含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理等が含まれている。例えば、大当り種別が「確変」であるか「非確変」であるかに応じて、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われる。例えば、大当り種別が「確変」である場合には、確変状態に制御するために、遊技状態を高確高ベース状態にする。また、確変状態を示す遊技状態コマンド(確変状態指定コマンド)を送信コマンドバッファにセットする。一方、大当り種別が「非確変」である場合には、時短状態に制御するために、遊技状態を低確高ベース状態にし、時短回数を所定回数、例えば100回にセットする。また、時短状態を示す遊技状態指定コマンド(時短状態指定コマンド)を送信コマンドバッファにセットする。その後、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図5は、特別図柄通常処理として、図4のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図5に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図4に示すステップS101の始動入賞判定処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されない。即ち、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、図4に示すステップS101の始動入賞判定処理で第1始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
図6(A)は、ステップS239の処理による特図表示結果の決定例を示している。このように、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかが、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや特図表示結果決定テーブルを用いて、所定割合で決定されればよい。図6(A)に示す決定例では、確変状態における確変制御の有無に応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた確変フラグがオンである場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。
図6(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図4に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、確変制御の有無に応じた所定割合で特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割り当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合とでは、所定の特図表示結果に対する決定値の割り当てを異ならせてもよい。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;YES)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
図6(B)は、ステップS242の処理による大当り種別の決定例を示している。この決定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、所定割合で大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれかに決定される。なお、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、決定可能な大当り種別を異ならせてもよいし、大当り種別の決定割合を異ならせてもよい。一例として、変動特図が第1特図である場合には所定割合で大当り種別が「突確」に決定可能とする一方、変動特図が第2特図である場合には大当り種別が「突確」には決定されないように設定してもよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;NO)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。より具体的には、大当り種別が「非確変」の場合には「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。大当り種別が「確変」の場合には「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245の処理にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図4に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図7(A)は、変動パターン設定処理として、図4のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7(A)に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;YES)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;NO)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
図7(B)は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
図7(A)に示すステップS262の処理では、例えば予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図7(A)に示すステップS263の処理では、遊技状態が通常状態である通常時の場合と、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短中の場合とに対応して、予め用意した複数のハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。複数のハズレ変動パターン決定テーブルでは、通常時であるか時短中であるかや、合計保留記憶数に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、通常時と時短中とに応じたハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
ハズレ変動パターン決定テーブルでは、合計保留記憶数が所定数以上であるときに、所定数未満であるときよりも高い割合で、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」に決定されるように、決定値が割り当てられていればよい。このように、特図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときよりも飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様に決定され難いように設定されていればよい。これにより、特図保留記憶数が比較的に多いときには、比較的に少ないときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止を低減することができる。
図8(A)は、大当り時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、変動パターンPA3−1といった、ノーマルのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA3−2、PA3−3といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。
図8(B)は、ハズレ時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、変動パターンPA2−1といった、ノーマルのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA2−2、PA2−3といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。
また、大当り時には、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも高くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められる。
図8(A)に示す決定例において、変動パターンPA3−3といった、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA3−2といった、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。一方、図8(B)に示す決定例において、変動パターンPA2−3といった、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA2−2といった、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。また、大当り時には、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも十分に高くなるように設定されている。したがって、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、スーパーBのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出される。
図7(B)に示すように、変動パターンPA2−1〜PA2−3と、変動パターンPA3−1〜PA3−3とでは、特図変動時間や内容が共通している一方で、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかが異なっている。図8(A)及び(B)に示す決定割合の設定により、スーパーリーチのリーチ演出が実行されたときには、ノーマルのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。また、スーパーBのリーチ演出が実行されたときには、スーパーAのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図7(B)に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図4に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LED等の発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図9は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、大当り時楽曲選択処理を実行し(ステップS150)、続いて、連荘回数計数処理を実行する(ステップS151)。大当り楽曲選択処理では、遊技者等のプッシュボタン31B等の操作に基づいて、大当り遊技状態中に出力する楽曲を決定する処理を行う。連荘回数計数処理では、大当り遊技状態中における連荘回数を計数する処理を行う。大当り時楽曲選択処理及び連荘回数計数処理については、後に詳しく説明する。
ステップS151の連荘回数計数処理を実行した後、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理には、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御等を行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果等に基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、特図表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したこと等に基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したこと等に対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
それでは、ステップS150における大当り時楽曲選択処理について説明する。図10は、大当り時楽曲選択処理の手順の一例を示すフローチャートである。図10に示すように、大当り時楽曲選択処理では、演出制御用CPU120は、まず、大当り遊技状態中であるか否かを判断する(ステップS500)。演出制御用CPU120は、大当り開始コマンドを受信しているか、さらには、大当り開始コマンドを受信した後、大当り終了コマンドを受信しているかに基づいて大当り遊技状態中であるか否かを判断する。演出制御用CPU120は、大当り開始コマンドを受信した後、大当り終了コマンドを受信していないと判断した場合に、大当り遊技状態であると判断する。演出制御用CPU120は、大当り開始コマンドを受信していないと判断した場合、又は大当り開始コマンドを受信した後、大当り終了コマンドを受信したと判断した場合には、大当り遊技状態でないと判断する。
その結果、大当り遊技状態中であると判断した場合(ステップS500:YES)、演出制御用CPU120は、初期楽曲決定処理を実行する(ステップS501)。続いて、演出制御用CPU120は、最終楽曲決定処理を実行して(ステップS502)、大当り時楽曲選択処理を終了する。また、ステップS500において、大当り遊技状態中でないと判断した場合(ステップS500:NO)、演出制御用CPU120は、そのまま大当り時楽曲選択処理を終了する。以下、大当り遊技状態中に実行される初期楽曲決定処理及び最終楽曲決定処理の手順について説明する。
まず、初期楽曲決定処理の手順について説明する。図11は、初期楽曲決定処理の手順を示すフローチャートである。図11に示すように、初期楽曲決定処理では、演出制御用CPU120は、まず、大当り遊技状態中における現在のラウンドが1R〜2Rのいずれかであるか否かを判定する(ステップS600)。その結果、現在のラウンドが1R〜2Rでないと判断した場合(ステップS600:NO)、演出制御用CPU120は、ステップS611に進む処理を実行する。
また、現在のラウンドが1R〜2Rであると判断した場合(ステップS600:YES)、演出制御用CPU120は、初期楽曲決定フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS601)。初期楽曲決定フラグがセットされていると判断した場合(ステップS601:YES)、演出制御用CPU120は、ステップS611に進む処理を実行する。
また、ステップS601において初期楽曲決定フラグがセットされてないと判断した場合(ステップS601:NO)、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態が、特別楽曲リーチ演出を経由して実行されているものであるか否かを判断する(ステップS701)。その結果、大当り遊技状態が、特別楽曲リーチ演出を経由せずに実行されていると判断した場合(ステップS701:NO)、映像及び演奏が再生中であるか否かを判断する(ステップS602)。この判断では、演出制御用CPU120は、図16(A)に示す楽曲選択画面における映像領域190に映像が表示されるとともに、演奏が出力される態様での再生中であるか否かを判断する。その結果、映像及び演奏が再生中でないと判断した場合(ステップS602:NO)、演出制御用CPU120は、解放楽曲を選択する際に最初に指定された楽曲(イニシャル楽曲、以下「選択開始楽曲」という)を決定するために、選択開始楽曲決定処理を行う(ステップS603)。選択開始楽曲決定処理では、初期楽曲を決定するにあたって、選択開始楽曲を決定する処理を実行する。選択開始楽曲は、この初期楽曲決定処理が実行されている大当り遊技状態中に新たに解放された解放楽曲(以下「新規解放楽曲」という)がある場合には、新規解放楽曲の中から決定される。また、新規解放楽曲がない場合には、前回の大当り遊技状態における選択開始楽曲と同一の選択開始楽曲とする。あるいは、前回の大当り遊技状態が終了する際に出力されていた楽曲を選択開始楽曲としてもよい。なお、初当り時の選択開始楽曲は、常に「楽曲A1」であるが、他の楽曲であるようにしてもよい。
選択開始楽曲の決定にあたり、大当り遊技状態に制御される際に特定リーチ演出が実行されて大当り遊技状態となったか否かによって新規解放楽曲が異なる。ここで、リーチ演出の種類と新規解放楽曲について説明する。この実施の形態に係るパチンコ遊技機1では、図12に示すように、変動パターンPA2−3,PA3−3のスーパーBのリーチ演出として、「A1リーチ」「A2リーチ」「A3リーチ」「B1リーチ」「B2リーチ」「C2リーチ」「E1リーチ」「WAリーチ」「WBリーチ」「WCリーチ」の10種類のリーチ演出が設けられている。これらのリーチ演出のうち、「WAリーチ」「WBリーチ」「WCリーチ」は、変動パターンPA2−3のスーパーリーチBのリーチ演出として設けられておらず、変動パターンPA3−3のスーパーリーチBのリーチ演出としてのみ設けられている。このため、「WAリーチ」「WBリーチ」「WCリーチ」はいわゆる大当り確定リーチであり、「WAリーチ」「WBリーチ」「WCリーチ」のリーチ演出が実行されたときには、大当り遊技状態に制御される。
また、図13に示すように、1連荘目の大当り(初当り)のときには、「楽曲A1」「楽曲A2」「楽曲A3」「楽曲A4」「楽曲A5」「楽曲A6」「楽曲A7」が新規解放楽曲となる。このため、「楽曲A1」「楽曲A2」「楽曲A3」「楽曲A4」「楽曲A5」「楽曲A6」「楽曲A7」は初期項目となり、大当り遊技状態が開始された後、どの連荘数であっても選択可能な項目となっている。また、2連荘目には、選択可能となる楽曲として「楽曲B1」「楽曲B2」「楽曲B3」が追加されて新規解放楽曲となり、3連荘目には、「楽曲C1」「楽曲C2」が新規解放楽曲となる。また、4連荘目には「楽曲D1」「楽曲D2」が追加されて新規解放楽曲となり、5連荘目には、「楽曲E1」「楽曲WA」「楽曲WB」「楽曲WC」が追加されて新規解放楽曲となる。これらの「楽曲B1」「楽曲B2」「楽曲B3」「楽曲D1」「楽曲D2」「楽曲E1」「楽曲WA」「楽曲WB」「楽曲WC」については、特別楽曲リーチが実行された場合を除いて、最初の大当り遊技状態では、選択不可能であり、大当り遊技状態の連荘時に追加されて選択可能となる追加項目である。
また、解放楽曲とリーチ演出との関係において、「A1リーチ」と「楽曲A1」、「A2リーチ」と「楽曲A2」、「A3リーチ」と「楽曲A3」に、「B1リーチ」と「楽曲B1」、「B2リーチ」と「楽曲B2」、「C2リーチ」と「楽曲C2」、「E1リーチ」と「楽曲E1」、「WAリーチ」と「楽曲WA」、がそれぞれ対応した関係となる。なお、「A1リーチ」「A2リーチ」「A3リーチ」「B1リーチ」「B2リーチ」「C2リーチ」「E1リーチ」「WAリーチ」「WBリーチ」「WCリーチ」としては、それぞれ「楽曲A1」「楽曲A2」「楽曲A3」「楽曲B1」「楽曲B2」「楽曲C2」「楽曲E1」「楽曲WA」「楽曲WB」「楽曲WC」を用いたリーチ演出が実行される。
そして、図12に示すリーチ演出に対応する楽曲及び図13に示す連荘回数に応じた楽曲が新規解放楽曲となる。例えば、初当り時には、「楽曲A1」「楽曲A2」「楽曲A3」「楽曲A4」「楽曲A5」「楽曲A6」「楽曲A7」が新規解放楽曲となるが、この初当りとなる際のリーチ演出として、「楽曲A1」「楽曲A2」「楽曲A3」「楽曲A4」「楽曲A5」「楽曲A6」「楽曲A7」以外の楽曲に対応するリーチ演出、例えば「楽曲C2」に対応する「C2リーチ」が実行されている場合には、「楽曲C2」も新規解放楽曲となる。
また、大当り遊技状態に制御されたとき、画像表示装置5には、図16(A)に示す楽曲選択画面が表示される。画像表示装置5に表示される楽曲選択画面の選択画像表示領域180には、解放楽曲に応じた選択画像が含まれる。図16(A)に示す例では、解放可能とされたすべての楽曲「楽曲A1」「楽曲A2」「楽曲A3」「楽曲A4」「楽曲A5」「楽曲A6」「楽曲A7」「楽曲B1」「楽曲B2」「楽曲B3」「楽曲C1」「楽曲C2」「楽曲D1」「楽曲D2」「楽曲E1」「楽曲WA」「楽曲WB」「楽曲WC」に対応する選択画像が表示されている。
また、選択画像表示領域180に表示される選択画像は、解放楽曲に対応する選択画像のみであり、解放されていない楽曲に対する選択画像としては、「??」の文字が表示された画像が表示される。例えば、初当り時において、「楽曲A1」「楽曲A2」「楽曲A3」「楽曲A4」「楽曲A5」「楽曲A6」「楽曲A7」が解放楽曲となっている場合には、図16(B)に示すように、選択画像表示領域180には、「楽曲A1」「楽曲A2」「楽曲A3」「楽曲A4」「楽曲A5」「楽曲A6」「楽曲A7」に対応する選択画像が表示される。また、2連荘目となって「楽曲B1」「楽曲B2」「楽曲B3」が追加して解放された場合、図16(C)に示すように、選択画像表示領域180には、「楽曲B1」「楽曲B2」「楽曲B3」に対応する選択画像も合わせて表示される。そして、5連荘目となり、すべての楽曲が解放された場合には、図16(D)に示すように、すべての楽曲に対応する選択画像が表示される。
また、初当りとなる際のリーチ演出として「WBリーチ」が実行されている場合には、「楽曲WB」も新規解放楽曲となるので、図17に示すように、選択画像表示領域180に表示される選択画像は、「楽曲A1」「楽曲A2」「楽曲A3」「楽曲A4」「楽曲A5」「楽曲A6」「楽曲A7」に対応する選択画像に加えて、「楽曲WB」に対応する選択画像も含まれる。「WBリーチ」が実行されて大当り遊技状態に制御された後の大当り遊技状態の連荘には、「WBリーチ」が実行されて制御される大当り遊技状態の次の大当り遊技状態が制御される際に、「楽曲WB」の選択画像が表示され、「楽曲WB」が選択可能とされている。例えば、初当り時に「WBリーチ」が実行されて大当り遊技状態に制御された場合には、2回目の大当り遊技状態以後の楽曲選択画面に「楽曲WB」の選択画像が表示されて「楽曲WB」が選択可能となる。なお、実施の形態では、新規解放楽曲とすでに解放されている楽曲の選択画像は同様に表示されているが、例えば、新規解放楽曲の選択画像に「New」のマークを付することにより、新規解放楽曲である旨を遊技者に報知するようにしてもよい。この場合、遊技者は、新規解放楽曲を認識しやすくなるので、選択の動機づけとなり、遊技興趣の向上を図ることができる。
選択開始楽曲決定処理(ステップS603)では、演出制御用CPU120は、この新規解放楽曲のうち、番号が最も若い番号の楽曲を選択開始楽曲とする。例えば、2連荘目の選択開始楽曲は、初当りの大当りが「B1リーチ」を経たものでない場合には、「楽曲B1」となる。また、初当りの大当りが「B1リーチ」を経たものである場合には、初当りの大当り時の新規解放楽曲に「楽曲B1」が含まれているので、2連荘目には、「楽曲B1」は新規解放楽曲とはならない。このため、「楽曲B1」の次に番号が若い「楽曲B2」が選択開始楽曲となる。また、5連荘目において、4連荘までの大当りとして、「E1リーチ」及び「WAリーチ」を経た大当りの両方がある場合には、5連荘目の新規解放楽曲は、4連荘目の新規解放楽曲と同一の楽曲となる。図16(A)に示す画像表示装置5における選択画像表示領域180に表示される選択画像のうち、選択開始楽曲に対応する選択画像は、カーソル170に囲まれて表示される。例えば、図16(A)に示す例では、選択画像表示領域180に表示された「楽曲A1」に対応する選択画像がカーソル170に囲まれて表示されている。なお、選択開始楽曲は新規解放楽曲以外のすでに解放されている解放楽曲としてもよい。また、連荘中における過去の大当り遊技状態において、遊技者が楽曲を選択している場合には、遊技者が選択した楽曲を選択開始楽曲としてもよい。また、今回の大当り遊技状態よりも以前の大当り遊技状態において、遊技者が複数の楽曲を選択している場合には、遊技者が最後に選択した楽曲を選択開始楽曲としてもよいし、遊技者が最も多く選択した楽曲を選択開始楽曲としてもよい。また、今回の大当り遊技状態よりも以前の大当り遊技状態の判断する際に、連荘中における大当り遊技状態のみを対象としてもよいし、当日における大当り遊技状態を対象としてもよい。あるいは、所定のリセット操作を行うまでの間の大当り遊技状態を対象としてもよい。
こうして、選択開始楽曲決定処理を実行したら、演出制御用CPU120は、決定した選択開始楽曲の映像を画像表示装置5に表示して再生するとともに、選択開始楽曲の演奏を出力して再生する(ステップS604)。また、ステップS602において、映像及び演奏が再生中であると判断した場合(ステップS602:YES)、演出制御用CPU120は、そのままステップS605に進む処理を実行する。
続いて、演出制御用CPU120は、楽曲変更期間であるか否かを判断する(ステップS605)。楽曲変更期間とは、遊技者が楽曲を選択可能とされる期間であり、楽曲変更期間の長さは、適宜の時間として設定することができるが、例えば、5秒〜15秒の間のいずれかの時間とすればよい。また、楽曲変更期間は、1R〜2Rが終了するまでには終了する期間としてもよい。このため、楽曲変更期間の長さは、例えば、各ラウンドにおける大入賞口への遊技球の最大入賞球数を打ち出す時間を基準として、楽曲変更期間を決定してもよい。例えば、(1Rと2Rにおける大入賞口への遊技球の最大入賞球数)×(遊技球を1個発射するために要する時間)+(1Rと2Rのインターバル時間)としてもよいし、この時間からある程度時間、例えば5秒を引いた時間としてもよい。
ステップS605において、楽曲変更期間であると判断した場合(ステップS605:YES)、演出制御用CPU120は、選択操作があるか否かを判断する(ステップS606)。選択操作は、例えば、楽曲変更期間内に実行される遊技者によるスティックコントローラ31Aの操作である。例えば、図16(A)に示すように、「楽曲A1」の選択画像をカーソル170が囲んでいた状態からスティックコントローラ31Aを前方向に傾倒操作することにより、カーソル170が囲む選択画像は、「楽曲A1」の選択画像から「楽曲A2」の選択画像に移動する。また、スティックコントローラ31Aを後方向に傾倒操作することにより、カーソル170が囲む選択画像は、「楽曲A1」の選択画像から「楽曲WA」の選択画像に移動する。また、スティックコントローラ31Aを右又は左に傾倒させることにより、カーソル170が囲む選択画像は、「楽曲A1」の選択画像から「楽曲B2」の選択画像に移動する。スティックコントローラ31Aが操作されると、コントローラセンサユニット35Aがスティックコントローラ31Aの操作を検出して演出制御用CPU120に送信することで、演出制御用CPU120では、スティックコントローラ31Aの操作に基づくカーソル170の移動を実行する。
ステップS606において、選択操作があると判断した場合(ステップS606:YES)、演出制御用CPU120は、選択操作に応じてカーソル170を移動させるとともに、カーソル170で囲まれる選択画像に対応する楽曲の映像及び演奏を「サビ」から再生する(ステップS607)。このとき、カーソル170で囲まれる選択画像に対応する楽曲の映像は、映像領域190に表示される。「サビ」とは、例えば楽曲中における聞かせどころとなる部分である。なお、ここで出力する部分としては、サビ以外の部分、例えば、その楽曲の盛り上がる部分であるがサビ部分とは異なる楽曲の主要部等であってもよい。また、ステップS605において、楽曲変更期間でないと判断した場合(ステップS605:NO)、ステップS606において、選択操作がないと判断した場合(ステップS606:NO)、演出制御用CPU120は、そのままステップS611に進む処理を実行する。
ステップS606の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、決定操作があるか否かを判断する(ステップS608)。決定操作は、例えば、楽曲変更期間内に実行される遊技者によるプッシュボタン31Bの操作である。例えば、図16(A)に示すように、「楽曲A1」を表示する画面をカーソル170が囲んでいた状態からプッシュボタン31Bを押圧操作されると、プッシュセンサ35Bがプッシュボタン31Bの操作を検出して演出制御用CPU120に送信することで、演出制御用CPU120では、プッシュボタン31Bの操作に基づいて、選択された楽曲を決定する。
その結果、決定操作がないと判断した場合(ステップS608:NO)、演出制御用CPU120は、ステップS611に進む処理を実行する。決定操作があると判断した場合(ステップS608:YES)、演出制御用CPU120は、決定された楽曲を初期楽曲として、初期楽曲の映像及び演奏を最初から再生する(ステップS609)。このとき、楽曲の映像は、図19(g)に示すように、拡大された映像領域190に表示される。その後、演出制御用CPU120は、初期楽曲決定フラグをセットする(ステップS610)。
また、ステップS701において、大当り遊技状態が、特別楽曲リーチ演出を経由して実行されていると判断した場合(ステップS701:YES)、演出制御用CPU120は、出力中の特別楽曲の映像及び演奏を継続して再生する(ステップS702)。特別楽曲リーチ演出では、特定楽曲の映像及び演奏が出力される演出が実行される。大当り遊技状態が特別楽曲リーチ演出を経由しているときには、特別楽曲リーチ演出で実行されている特定楽曲の映像及び演奏をそのまま引継いで出力する。続いて、演出制御用CPU120は、初期楽曲決定フラグをセットする(ステップS610)。ステップS610において初期楽曲決定フラグをセットした後、演出制御用CPU120は、記憶領域に各種のデータを記憶する(S611)。なお、楽曲変更期間中に決定操作が行われなかった場合には、選択開始楽曲が初期楽曲として決定される。
その後、演出制御用CPU120は、2Rが終了したか否かを判断する(ステップS612)。その結果、2Rが終了したと判断した場合(ステップS612:YES)、演出制御用CPU120は、初期楽曲決定フラグをクリアして(ステップS613)、初期楽曲決定処理を終了する。また、2Rが終了していないと判断した場合(ステップS612:NO)、演出制御用CPU120は、そのまま初期楽曲決定処理を終了する。
次に、最終楽曲決定処理の手順について説明する。図14は、最終楽曲決定処理の手順を示すフローチャートである、図14に示すように、最終楽曲決定処理では、まず、大当り遊技状態中における現在のラウンドが1R〜2Rのいずれかであるか否かを判定する(ステップS630)。その結果、現在のラウンドが1R〜2Rであると判断した場合(ステップS630:YES)、演出制御用CPU120は、そのまま最終楽曲決定処理を終了する。
また、現在のラウンドが1R〜2Rでないと判断した場合(ステップS630:NO)、演出制御用CPU120は、最終楽曲決定フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS631)。その結果、最終楽曲決定フラグがセットされていると判断した場合(ステップS631:YES)、演出制御用CPU120は、そのままステップS646に進む処理を実行する。
また、最終楽曲決定フラグがセットされていないと判断した場合(ステップS631:NO)、演出制御用CPU120は、楽曲変更画面を表示する(ステップS632)。楽曲変更画面では、例えば、図19(d)に示すように、スティックコントローラ31Aを模した選択操作画像176を画像表示装置5に表示する。選択操作画像176を表示することにより、遊技者に楽曲の変更が可能であることが遊技者に報知される。続いて、演出制御用CPU120は、画面変更フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS633)。その結果、画面変更フラグがセットされていないと判断した場合(ステップS633:NO)、演出制御用CPU120は、変更操作があったか否かを判断する(ステップS634)。ここでの変更操作としては、例えば、遊技者によるスティックコントローラ31Aの操作である。
その結果、変更操作がなかったと判断した場合(ステップS634:NO)、演出制御用CPU120は、映像及び演奏をそのまま再生し(ステップS635)、ステップS646に進む処理を実行する。また、変更操作があったと判断した場合(ステップS634:YES)、演出制御用CPU120は、画面変更フラグをセットする(ステップS636)。続いて、図16(A)に示す楽曲選択画面を画像表示装置5に表示するとともに、楽曲選択画面の初期楽曲に対応する選択画像を「戻る」にする(ステップS637)。具体的には、図16(A)に示す選択画像表示領域180における初期楽曲に対応する選択画像を、静止画像から、「戻る」の文字を表した画像に変更して表示する。また、ステップS633において、画面変更フラグがセットされていると判断した場合(ステップS633:YES)、演出制御用CPU120は、そのままステップS638に進む処理を実行する。
続いて、演出制御用CPU120は、楽曲変更期間であるか否かを判断する(ステップS638)。その結果、楽曲変更期間であると判断した場合(ステップS638:YES)、演出制御用CPU120は、選択操作があるか否かを判断する(ステップS639)。ここで、選択操作がある場合(ステップS639:YES)、演出制御用CPU120は、選択操作に応じてカーソル170を移動させるとともに、カーソル170で囲まれる選択画像に対応する楽曲の映像及び演奏を「サビ」から再生する(ステップS640)。また、ステップS638において楽曲変更期間でないと判断した場合(ステップS638:NO)、又はステップS639において選択操作がないと判断した場合(ステップS639:NO)、演出制御用CPU120は、そのままステップS646に進む処理を実行する。なお、楽曲変更期間中に決定操作が行われなかった場合には、カーソル170に囲まれた選択画像に対応した楽曲が最終楽曲として決定される。
ステップS640の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、決定操作があるか否かを判断する(ステップS641)。その結果、決定操作がないと判断した場合(ステップS641:NO)、演出制御用CPU120は、そのままステップS646に進む処理を実行する。また、決定操作があると判断した場合(ステップS641:YES)、演出制御用CPU120は、決定操作によって決定された楽曲が初期楽曲であるか否かを判断する(ステップS642)。ここで、決定操作によって決定された楽曲が初期楽曲であると判断した場合(ステップS642:YES)、演出制御用CPU120は、初期楽曲が最終楽曲として、初期楽曲の映像を続きから再生するとともに、演奏をそのまま再生する(ステップS643)。また、決定操作によって決定された楽曲が初期楽曲でなく、初期楽曲から変更した楽曲であると判断した場合(ステップS642:NO)、演出制御用CPU120は、変更した楽曲を最終楽曲として、変更した楽曲の映像を最初から再生するとともに、演奏を最初から再生する(ステップS644)。
その後、演出制御用CPU120は、初期楽曲決定フラグをセットし(ステップS645)、続いて記憶領域に各種のデータを記憶する(ステップS646)。続いて、演出制御用CPU120は、最終Rが終了したか否かを判断する(ステップS647)。その結果、最終Rが終了したと判断した場合(ステップS647:YES)、演出制御用CPU120は、初期楽曲決定フラグをクリアして(ステップS648)、最終楽曲決定処理を終了する。また、最終Rが終了していないと判断した場合(ステップS647:NO)、演出制御用CPU120は、そのまま最終楽曲決定処理を終了する。
続いて、ステップS151における連荘回数計数処理について説明する。図15は、連荘回数計数処理の手順の一例を示すフローチャートである。図15に示すように、連荘回数計数処理では、演出制御用CPU120は、まず、当り開始指定コマンドを受信しているか否かを判断する(ステップS650)。その結果、当り開始指定コマンドを受信していると判断した場合(ステップS650:YES)、演出制御用CPU120は、連荘回数カウンタをインクリメント(+1)する(ステップS651)。また、当り開始指定コマンドを受信していないと判断した場合(ステップS650:NO)、演出制御用CPU120は、そのままステップS652に進む処理を実行する。
続いて、演出制御用CPU120は、時短状態指定コマンドを受信した後、最初に通常状態指定コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS652)。その結果、時短状態指定コマンドを受信した後、最初に通常状態指定コマンドを受信したと判断した場合(ステップS652:YES)、演出制御用CPU120は、連荘回数カウンタをクリア(=0)して(ステップS653)連荘回数計数処理を終了する。また、時短状態指定コマンドを受信した後、最初に通常状態指定コマンドを受信していないと判断した場合(ステップS652:NO)、演出制御用CPU120は、そのまま連荘回数計数処理を終了する。
次に、リーチ演出において実行される演出から大当り遊技状態中に実行される演出について説明する、大当り遊技状態中に実行される演出のうち、大当り開始時の演出は、大当り遊技状態に制御される前に経由するリーチ演出の種類によって異なる。ここでは、大当り遊技状態に制御される前に、特別楽曲リーチ以外のリーチとして「A1リーチ」を経由し、「A1リーチ」が実行されたときのリーチ演出から大当り遊技状態中に実行される演出について説明する。図18は、「A1リーチ」において実行される演出を示す演出図面、図19は、大当り遊技状態中に実行される演出を示す演出図面である。
ここでのリーチ演出では、図18(a)に示すように、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄がリーチ態様で表示される。具体的には、「左」「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに「7」の図柄が停止表示され、「中」の飾り図柄表示エリア5Cが変動表示された状態となっている。また、スピーカ8からは「リーチ」という音声が出力され、リーチ演出が実行されることが遊技者に報知される。
続いて、図18(b)に示すように、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示されていた飾り図柄が画像表示装置5の左上側に移動して表示され、画像表示装置5の中央では、第1味方キャラクタMC1と敵キャラクタECが対決する演出が実行される。このとき、スピーカ8からは「楽曲A1」が出力される。なお、「A1リーチ」では、第1味方キャラクタMC1が勝利した場合には、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄が大当り組み合わせを構成して停止表示されて大当り遊技状態に制御され、敵キャラクタECが勝利した場合には、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに大当り組み合わせのうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される図柄が、「中」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに表示される図柄と異なる態様で表示されるはずれ図柄組み合わせが表示され、大当り遊技状態には制御されず現状の遊技状態が継続する。
続いて、図18(c)に示すように、「A1リーチ」のリーチ演出が進み、大当り組み合わせとはずれ組み合わせのいずれかが表示される前となったときに、画像表示装置5には、「勝負!!」の装飾文字が表示される。また、スピーカ8から出力されていた楽曲A1の出力が、「サビ」の直前で停止される。
その後、図18(d)に示すように、画像表示装置5の中央には第1味方キャラクタMC1が勝利して歓喜している画像が表示されるとともに、画像表示装置の左上側に表示されている飾り図柄が大当り組み合わせとなる。また、スピーカ8からは、楽曲A1のサビ部分が出力される。その後、図18(e)に示すように、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄が大当り組み合わせで表示されて飾り図柄が表示されるとともに、図18(d)の状態から続けてスピーカ8から楽曲A1が出力される。その後、大当り報知演出が実行された後、大当り遊技状態に制御され、図19(a)に示す画面に移行する。大当り遊技状態では、次に説明する楽曲選択画面が表示される際、「楽曲A1」の映像及び音声が出力されるが、「A1リーチ」のリーチ演出と大当り遊技状態の間には大当り報知演出が挟まれるので、「A1リーチ」で出力される「楽曲A1」と大当り遊技状態で最初に出力される「楽曲A1」とは、連続せずに出力される。
次に、大当り遊技状態中に実行される演出について説明する。図19(a)に示すように、大当り開始時には、楽曲選択画面が表示される。この大当り開始時の楽曲選択画面は、遊技者の操作に関わらず表示される。画像表示装置5の表示画面における左側の選択画像表示領域180には、解放楽曲に対応する選択画像が表示される。解放楽曲に対応する選択画像は、縦に2列で表示される。また、「楽曲A1」に対応する選択画像には、その周囲を縁どりしたカーソル170が表示され、当該選択画像に対応する楽曲である「楽曲A1」が選択されていることが示されている。なお、ここでの説明では、「A1リーチ」が実行された後に制御される大当り遊技状態における楽曲選択画面で最初にカーソル170が縁どりをする選択画像が「楽曲A1」に対応する選択画像であるが、「A1リーチ」以外の「A2リーチ」等が実行された後に制御される大当り遊技状態においても、楽曲選択画面が表示される場合は、最初にカーソル170が縁どりをする選択画像は、「楽曲A1」に対応する選択画像である。なお、楽曲選択画面で最初にカーソル170が縁どりをする選択画像が「楽曲A1」に対応する選択画像になるようにしてもよく、例えば特定リーチ演出が実行されたときに当該特定リーチ演出で出力された楽曲に対応する選択画像が楽曲選択画面に含まれているときには、当該特定リーチ演出で出力された楽曲に対応する選択画像を、最初にカーソル170が縁どりをする選択画像とするようにしてもよい。
選択画像表示領域180の右側には、映像領域190が表示される。映像領域190には、選択画像表示領域180に表示される各選択画像に対応する楽曲の映像が流れる。大当りの開始時には、「楽曲A1」が選択されている状態で、映像領域190に楽曲A1に対応する映像が特定部(例えば、楽曲の聞かせどころであるサビ部分)から流れる。また、大当りの開始時には、最初に選択されている楽曲A1に対応する楽曲がサビ部分から再生される。なお、楽曲に対応する映像や音は、楽曲の最初から再生されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5の画面の下部の左側には、スティックコントローラ31Aを模した楽曲選択操作を促す選択操作画像176が表示される。また、画面の下部の中央には、プッシュボタン31Bを模した楽曲決定操作を促す決定画像177が表示される。また、画面の下部の右側には、現在の大当りがいずれの図柄による大当りであるのかを示す「7」の画像が表示される。また、画面の上部左側には、現在のラウンド数、画面上部右側には、右側の領域を狙って遊技をすることを促す右打ち指示の画像が表示される。
図19(a)の状態からスティックコントローラ31Aが操作され「楽曲B1」に対応する選択画像が選択されたときの様子について、図19(b)を用いて説明する。図19(a)の状態からスティックコントローラ31Aが操作され「楽曲B1」に対応する選択画像が選択されると、「楽曲B1」に対応する選択画像がカーソル170によって囲まれた状態で表示される。また、映像領域190に「楽曲B1」に対応する映像がサビ部分から流れとともに、「楽曲B1」に対応する楽曲がサビ部分から再生される。
図19(b)の状態から、「楽曲A1」に決定された場合を図19(c)により説明する。大当り開始時の楽曲選択において、「楽曲A1」に決定された場合には、大当り開始時の楽曲決定画面として画面中央に移動した映像領域190において、「楽曲A1」に対応する映像が最初から再生される。また、「楽曲A1」の演奏が最初から再生される。決定操作により、選択操作画像176及び決定画像177の表示は消去される。ここで、大当り開始時の楽曲選択操作は、1ラウンド開始から2ラウンドの終了時までの期間行うことができる。2ラウンド終了時までに選択操作も決定操作もされなければ、初期設定されている「楽曲A1」に対応する映像や演奏が2ラウンド終了時から流れることとなる。また、選択操作のみ実行され、決定操作が実行されていない状態で2ラウンドが終了した場合には、選択操作で選択されている選択画像に対応する楽曲の映像及び演奏が出力される。
図19(c)の状態から、3ラウンド開始時には図19(d)に示すように、画面中央の映像領域190に「楽曲A1」に対応する映像が続けて流されるとともに「楽曲A1」の演奏が出力される。また、3ラウンドの開始時には、画面の下部に選択操作画像176が再び表示される。そして、遊技者がスティックコントローラ31Aを操作することにより、図19(e)に示すように、楽曲選択画面が再び表示される。このように、2回目の楽曲選択画面は遊技者の操作に基づいて表示される。なお、初期楽曲を選択する1回目の楽曲選択画面は、操作の有効期間が1ラウンド開始時から2ラウンド終了時までに設定されており、最終楽曲を選択する2回目の楽曲選択画面は、操作の有効期間が3ラウンド開始時から最終ラウンド(例えば16ラウンド)までに設定されている。なお、これらの期間はどのように設定されてもよく、選択可能期間が3回以上あってもよく、いずれかのラウンド中は選択操作ができないように設定されていてもよい。
図19(e)の楽曲選択画面では、図19(a)の大当り開始時の楽曲選択画面と比較して、「楽曲A1」に対応する選択画像は、静止画像から「戻る」の文字へと変更されている。また、「楽曲A1」に対応し、「戻る」の文字が表示されている選択画像がカーソル170によって囲まれて表示される。また、図19(d)の状態からは、「楽曲A1」に対応する映像と演奏がそのまま続けて流れている。また、決定画像177が新たに表示されている。このような状態から、スティックコントローラ31Aが操作され「楽曲B1」の選択画像が選択されると、図19(f)に示すように、「楽曲B1」の選択画像がカーソル170で囲まれて表示される。また、映像領域190には、「楽曲B1」に対応する映像がサビ部分から流れる。ただし、このような選択操作があった場合であっても「楽曲A1」の音が引き続き出力される。
図19(f)の状態から、「楽曲A1」が選択された場合には、図19(g)のようになる。図19(g)では、図19(f)において「戻る」で示す選択画像に対応する「楽曲A1」が選択されたため、映像領域190において「楽曲A1」に対応する映像が続きから再生される。また、「楽曲A1」の演奏がそのまま続けて流される。それに対し、図19(f)の状態から、「楽曲B1」が選択された場合には、図19(h)のようになる。図19(h)では、図19(f)において「楽曲B1」で示す選択画像に対応する「楽曲B1」が選択されたため、映像領域190において「楽曲B1」に対応する映像が最初から再生される。また、「楽曲B1」の演奏が最初から再生される。
図19(a)に示すように、大当りの開始時には、複数種類の楽曲に対応する選択画像が表示される。そして、遊技者は、図19(b)に示すように、選択操作により選択される選択画像を変更することができる。また、選択操作により、選択された選択画像に対応した楽曲の出力や映像の出力が行われる。そして、図19(e)に示すように、「楽曲A1」に対応する項目が実行されている状態であっても「楽曲A1」に対応する選択画像に「戻る」の文字を表示可能である。このような状況において、図19(g)に示すように、「楽曲A1」に対応する選択画像が再度選択された場合には「楽曲A1」の演奏がそのまま続けて流される。また、図19(h)に示すように、「楽曲A1」とは異なる「楽曲B1」に対応する選択画像が選択された場合には「楽曲B1」を最初から再生する。
続いて、大当り遊技状態に制御される前に特別楽曲リーチとして「WAリーチ」を経由し、「WAリーチ」が実行されたときのリーチ演出から大当り遊技状態中に実行される演出について説明する。図20は、「WAリーチ」において実行される演出から大当り遊技状態中の大当り開始時に実行される演出を示す演出図面である。
「WAリーチ」では、まず、図20(a)に示すように、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄がリーチ態様で表示された後、図20(b)に示すように、画像表示装置5には大きく第1味方キャラクタMC1が大きく表示され、画像表示装置5の左上側において、全部の飾り図柄が大当り組み合わせを構成しながら同期して変動している表示態様のリーチ態様、いわゆる全回転リーチ態様で表示されている。このとき、スピーカ8からは、「楽曲WA」の演奏が出力されている。
その後、図20(c)に示すように、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、全部の飾り図柄が大当り組み合わせを構成しながら同期して変動している全回転リーチ態様が表示される。このとき、スピーカ8からは、「楽曲WA」の演奏が継続して出力されている。それから、図20(d)に示すように、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄が大当り組み合わせで表示される。このときにも、スピーカ8からは、「楽曲WA」の演奏が継続して出力されている。
そして、図20(e)に示すように、大当り遊技状態中に実行される演出として、「楽曲WA」の映像が画像表示装置5に表示され、「楽曲WA」の演奏がスピーカ8から出力される。ここで映像領域190に表示されている「楽曲WA」の映像は、第1味方キャラクタMC1が踊る映像である。スピーカ8から出力される「楽曲WA」の演奏は、「WAリーチ」において出力されていた「楽曲WA」の演奏から引き続いて出力されている演奏である。
また、画像表示装置5において、「WAリーチ」のリーチ演出の画像が表示されているときと、大当り遊技状態中に「楽曲WA」の映像が表示されている間には、選択演出は実行されず、図19(a)に示す楽曲選択画面が表示されない。このため、画像表示装置5では、「WAリーチ」の表示が終了した後、楽曲選択画面が表示されることなく、「楽曲WA」の映像が表示される。また、大当り遊技状態中に表示される映像は、「楽曲WA」の演奏に合わせた映像とされている。
「WAリーチ」を経由して大当り遊技状態中に「楽曲WA」が出力される例において、「WAリーチ」中に出力される「楽曲WA」の部分及び大当り遊技状態中に出力される「楽曲WA」の部分は、どのような部分であってもよい。例えば、「WAリーチ」の際に出力されていた「楽曲WA」が、大当り遊技状態中に継続して引継いで出力されるようにしてもよい。より具体的には、「WAリーチ」中に「楽曲WA」のイントロ前半部分が出力され、大当り遊技状態が開始した後に「楽曲WA」のイントロ後半部分から歌唱部分が出力されてもよいし、「WAリーチ」中に「楽曲WA」のイントロ部分が出力され、大当り遊技状態が開始した後に「楽曲WA」の歌唱部分が出力されてもよい。また、「WAリーチ」中に「楽曲WA」のイントロ部分からサビより前の歌唱部分が出力され、大当り遊技状態が開始した後に「楽曲WA」のサビ部分が出力されてもよい。ここでの大当り遊技状態中には、「WAリーチ」で流れていた楽曲が引継いで流れるようにすればよい。
次に、「WBリーチ」「WCリーチ」を経由して大当り遊技状態に制御された場合における「WBリーチ」「WCリーチ」から大当り遊技状態に制御される演出について説明する。図21「WBリーチ」及び「WCリーチ」において実行される演出から大当り遊技状態中の大当り開始時に実行される演出を示す演出図面である。
「WBリーチ」では、まず、「WAリーチ」の場合と同様、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄がリーチ態様で表示された後、図21(a−1)に示すように、画像表示装置5には大きく第2味方キャラクタMC2が大きく表示され、画像表示装置5の左上側において、全部の飾り図柄が大当り組み合わせを構成しながら同期して変動している全回転リーチ態様で表示されている。このとき、スピーカ8からは、「楽曲WB」の演奏の一部が出力されている。
その後、図21(b−1)に示すように、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、全部の飾り図柄が大当り組み合わせを構成しながら同期して変動している全回転リーチ態様が表示される。図21(c−1)に示すように、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄が大当り組み合わせで表示される。この間、スピーカ8からは、「楽曲WB」の演奏が継続して出力されている。そして、「WAリーチ」が実行されたときと同様に選択演出は実行されず、図21(d−1)に示すように、大当り遊技状態中に実行される演出として、「楽曲WB」の映像が画像表示装置5に表示され、「楽曲WB」の演奏がスピーカ8から出力される。ここで映像領域190に表示されている「楽曲WB」の映像は、第2味方キャラクタMC2が楽器を演奏する映像である。スピーカ8から出力される「楽曲WB」の演奏は、「WBリーチ」において出力されていた「楽曲WB」の演奏から引き続いて出力されている演奏である。
「WCリーチ」では、まず、「WAリーチ」の場合と同様、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄がリーチ態様で表示された後、図21(a−2)に示すように、画像表示装置5には大きく第3味方キャラクタMC3が大きく表示され、画像表示装置5の左上側において、全部の飾り図柄が大当り組み合わせを構成しながら同期して変動している全回転リーチ態様で表示されている。このとき、スピーカ8からは、「楽曲WB」の演奏の一部が出力されている。
その後、図21(b−2)に示すように、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、全部の飾り図柄が大当り組み合わせを構成しながら同期して変動している全回転リーチ態様が表示される。図21(c−2)に示すように、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄が大当り組み合わせで表示される。この間、スピーカ8からは、「楽曲WC」の演奏が継続して出力されている。そして、「WAリーチ」や「WBリーチ」が実行されたときと同様に選択演出は実行されず、図21(d−2)に示すように、大当り遊技状態中に実行される演出として、「楽曲WC」の映像が画像表示装置5に表示され、「楽曲WC」の演奏がスピーカ8から出力される。ここで映像領域190に表示されている「楽曲WC」の映像は、第3味方キャラクタMC3が楽器を演奏する映像である。スピーカ8から出力される「楽曲WC」の演奏は、「WCリーチ」において出力されていた「楽曲WC」の演奏から引き続いて出力されている演奏である。
以上説明したように、上記実施の形態のパチンコ遊技機1によれば、「WAリーチ」が実行されて大当り遊技状態に制御されるときには、選択演出を実行することなく、「WAリーチ」に対応した「楽曲WA」の映像及び演奏の出力を実行する。また、「WBリーチ」「WCリーチ」が実行されて大当り遊技状態に制御されるときにも同様に、「WBリーチ」「WCリーチ」に応じた「楽曲WB」「楽曲WC」の映像及び演奏の出力を実行する。これに対して「WAリーチ」「WBリーチ」「WCリーチ」以外のリーチ演出が実行されて大当り遊技状態に制御されるときには、選択演出が実行されて、大当り遊技状態中に出力される楽曲を遊技者が選択することができる。このため、大当り遊技状態中の演出パターンが多彩となり、遊技興趣が向上する。
また、上記実施の形態のパチンコ遊技機1では、選択演出を実行することなく、大当り遊技状態中にリーチ演出に応じた楽曲を出力する特別楽曲リーチとして、「WAリーチ」「WBリーチ」「WCリーチ」の3種類のリーチ演出が設けられている。複数種類の特別楽曲リーチが設けられていることにより、特別楽曲リーチから大当り遊技状態に移行する際の演出を多様化することができる。したがって、有利状態中の演出パターンが多彩となり、遊技興趣が向上する。
また、上記実施の形態のパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態中に選択可能となる楽曲としては、最初の大当り遊技状態から選択可能である初期項目としての「楽曲A1」〜「楽曲A7」と、2連荘目以降から順次選択可能となる追加項目としての「楽曲B1」〜「楽曲B3」、「楽曲C1」、「楽曲C2」、「楽曲D1」、「楽曲D2」、「楽曲E1」、「楽曲WA」〜「楽曲WC」等がある。また、特別楽曲リーチである「WAリーチ」「WBリーチ」「WCリーチ」は、追加項目である「楽曲WA」「楽曲WB」「楽曲WC」にそれぞれ関連する項目である。また、5連荘に到達する前に特別楽曲リーチを経由して大当り遊技状態に移行した場合には、以後の連荘中の大当り遊技状態においても、一旦選択可能となった「楽曲WA」「楽曲WB」「楽曲WC」は選択可能となる。例えば、最初の大当りで「WAリーチ」を経由して大当り遊技状態に制御されるときには、2回目の連荘で大当り遊技状態に制御されるときに「WAリーチ」に対向する「楽曲WA」が選択可能となる。したがって、大当り遊技状態中に一度実行された演出を選択できなくなることがなく、有利状態中に実行された演出が、以後の有利状態で選択可能となり、遊技興趣が向上する。
また、上記実施の形態のパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態に制御されるときに選択可能となる楽曲は、大当り遊技状態の連荘回数が所定回数まで増加する毎に増加する。このため、最初の大当り遊技状態では選択不可能であったが、連荘回数が増加したときに大当り遊技状態では選択可能となる楽曲として追加された新規解放楽曲がある。特別楽曲リーチである「WAリーチ」「WBリーチ」「WCリーチ」に対応する「楽曲WA」「楽曲WB」「楽曲WC」は、いずれも5連荘目の新規解放楽曲となっているが、5連荘以前に特別楽曲リーチを経由して大当り遊技状態に制御されるときには、5連荘に到達する前の大当り遊技状態においても、一旦選択可能となった楽曲を選択可能とされている。「楽曲WA」「楽曲WB」「楽曲WC」は、「WAリーチ」「WBリーチ」「WCリーチ」を経由して大当り遊技状態に制御された場合と大当り遊技状態の連荘回数が5回に到達した場合の2つの条件のいずれかで解放される。したがって、選択演出で選択可能となる条件が複数種類あるため遊技興趣が向上する。
また、上記実施の形態のパチンコ遊技機1において、大当り遊技状態には、確変大当り遊技状態と非確変大当り遊技状態とが含まれており、確変大当り遊技状態には、「WAリーチ」〜「WCリーチ」の特別楽曲リーチを経由して制御されるもの、と「A1リーチ」〜「A3リーチ」等、特別楽曲リーチを経由せずに制御されるものとがある。このため、有利状態中の演出パターンが多彩となり、遊技興趣が向上する。
また、上記実施の形態のパチンコ遊技機1では、特別楽曲リーチ「WAリーチ」〜「WCリーチ」が実行されたときには、必ず大当り遊技状態に制御される。換言すると、特別楽曲リーチ「WAリーチ」〜「WCリーチ」が実行されたときに大当り遊技状態に制御されないことはない。このため、有利状態に制御されることが確定した確定演出が実行されるので、遊技者は、優越感を持って特別楽曲リーチを楽しむことができる。しかも、特別楽曲リーチを経由して制御される大当り遊技状態では、特別楽曲リーチに対応する楽曲の映像が表示され、演奏が出力される。このように、有利状態中にも確定演出対応した演出が実行されるので、遊技興趣が向上する。なお、上記実施の形態のパチンコ遊技機1では、「WAリーチ」〜「WCリーチ」の特別楽曲リーチが実行されたときには、必ず大当り遊技状態に制御され、特別楽曲リーチはいわゆる大当り確定リーチであったが、特別楽曲リーチが実行されたときにも大当り遊技状態に制御されないことがあり、特別楽曲リーチはいわゆる大当り確定リーチではないようにしてもよい。
また、上記実施の形態のパチンコ遊技機1によれば、例えば、大当り遊技状態中に再生される楽曲を遊技者が選択可能である。このため、大当り遊技状態中に遊技者が好みの楽曲を再生させることができるので、遊技興趣の向上を図ることができる。また、大当り遊技状態中に解放されて選択可能となる楽曲は、所定条件、例えば連荘数が増加した場合に増加する。例えば、2連荘目では、「楽曲B1」「楽曲B2」「楽曲B3」が解放されて選択可能となり、3連荘目では「楽曲C1」「楽曲C2」が解放されて選択可能となる。このため、遊技者の選択の幅を広げることができるので、遊技興趣の向上を図ることができる。さらに、大当り遊技状態中に選択可能となる楽曲は、連荘数の増加以外の特定条件、例えば、所定のリーチ演出を経た大当りであることにより、当該リーチ演出に対応する楽曲が選択可能となる。例えば、2連荘目の大当りの際に「C2リーチ」が実行されていた場合、2連荘目の大当りにおいて、「楽曲B1」「楽曲B2」「楽曲B3」に加えて「楽曲C2」も選択可能となる。このため、選択可能となる楽曲が増加する条件が複数種類あるため、さらに遊技興趣の向上を図ることができる。
なお、上記実施の形態において、遊技者が選択可能となる「項目」は楽曲であり、楽曲に応じた映像や演奏(音)を選択できるが、項目は、他の態様であってもよい。例えば、項目は、楽曲における映像であったり、演奏であったりしてもよい。また、項目は、楽曲を離れて、例えば、ムービーであったり、キャラクタであったり、カスタマイズ態様であったりしてもよい。
また、上記実施の形態では、項目の選択は大当り遊技状態中に行うことができるが、他の時期に実行可能としてもよい。例えば、客待ちデモ画面表示中に実行可能としてもよいし、客待ちデモ画面等に含まれるメニュー画面により、モード選択やキャラクタ選択、演出カスタマイズ選択を行う際に実行可能としてもよい。モード選択における項目、例えば、演出頻度や演出パターンが異なる複数のモードなどとしてもよい。キャラクタ演出における項目は、例えば、携帯連動(移動端末機器連動)によって得られるキャラクタが含まれるようにしてもよい。演出カスタマイズ選択では、演出頻度の詳細な選択が項目となるようにしてもよい。
また、特定条件としては、特定リーチ演出が実行されることではなく、他の条件であるようにしてもよい。例えば、先読み判定結果に基づいて決定される先読み演出のうちの特定の先読演出であったり、当該変動開始の大当り決定に基づく他の予告(例えば、擬似連予告の種類や複数のリーチ演出に共通する単なる予告など)であったりしてもよい。
また、上記実施の形態のパチンコ遊技機1では、連荘数が増加することによって大当り中に解放されて選択可能となる楽曲の数が増加するとともに、特定リーチ演出が実行されることによっても大当り中に解放されて選択可能となる楽曲の数が増加する。このため、楽曲が解放される機会が多様化するので、遊技興趣の向上を図ることができる。また、特定リーチ演出が実行されることによって、特定リーチ演出に対応する楽曲が解放されるので、大当り遊技状態に制御される前に実行された演出に関連性がある楽曲が解放されることになる。したがって、遊技興趣の向上を図ることができる。
また、第2示唆演出である特定リーチ演出は、ノーマルのリーチ演出等の第1示唆演出を含めたリーチ演出の中で大当り遊技状態に制御される期待度が高いリーチ演出である。このため、特定リーチ演出が実行された後に特定リーチ演出に対応する楽曲が解放されることにより、大当りしたときのリーチ演出と関連性のある楽曲を選択可能となるので、遊技興趣の向上を図ることができる。なお、第2示唆演出である特定リーチ演出は、第1の示唆演出であるノーマルのリーチ演出からは独立して実行される演出であってもよいし、ノーマルのリーチ演出の後に実行されるリーチ演出、いわばノーマルのリーチ演出から発展して実行されるリーチ演出であってもよい。特定リーチ演出がノーマルのリーチ演出が発展して実行される演出であることにより、遊技者は、ノーマルのリーチ演出が実行されている過程において、大当りへの期待はもちろん、特定リーチ演出への発展も期待するので、遊技興趣の向上を図ることができる。
また、特定リーチ演出として、複数のリーチ演出、例えば「A2リーチ」「A3リーチ」「B1リーチ」「B2リーチ」「C2リーチ」「E1リーチ」「WAリーチ」が設けられ、これらのリーチ演出に対応する楽曲、例えば「楽曲A2」「楽曲A3」「楽曲B1」「楽曲B2」「楽曲C2」「楽曲E1」「楽曲WA」が設けられている。このため、特定リーチ演出の種類によって解放される楽曲が異なるので、遊技興趣の向上を図ることができる。
また、連荘が進行したときに解放される楽曲の数と特定リーチ演出が実行されたことによって解放される楽曲の数は異なることがある。例えば、2連荘目の大当り時に「C2リーチ」が実行されて大当り遊技状態に制御された場合には、連荘回数が2となることで解放される楽曲の数は「3」であり、「C2リーチ」が実行されて大当り遊技状態に制御されたことで解放される楽曲の数が「1」である。このように、楽曲が解放される条件によって解放される楽曲の数が異なることにより、楽曲を解放させる条件としていずれの条件が成立したかについて遊技者に関心を持たせることができる。したがって、遊技興趣の向上を図ることができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示したすべての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)
次に、パチンコ遊技機1において、大当り楽曲等の遊技中に再生する楽曲の選択制御の変形例を変形例1として説明する。この変形例においては、所定のメニュー画面表示時に遊技者の操作(動作)に応じて、遊技時に再生する楽曲を選択可能とする楽曲選択制御処理を説明する。楽曲選択制御処理は、演出制御用CPU120により実行される。
[メニュー画面の構成]
メニュー画面は、例えば、客待ちデモ表示(客待ちデモンストレーション表示の略称)時、及び、大当遊技状態の開始時等の特定のタイミングにおいて、画像表示装置5で、遊技者により選択可能な各種設定項目を選択肢形式(メニュー形式)の画像で提示する表示画面である。客待ちデモ表示は、遊技が所定期間実行されていない状態(客待ち状態)において、画像表示装置5において、所定の画像を遊技中に表示する画像以外のデモンストレーション表示として表示することをいう。メニュー画面は、メインメニュー画面とサブメニュー画面とを含む。メインメニュー画面は、主な設定項目を一覧形式で表示可能な上層メニュー画像を表示する画面である。サブメニュー画面は、メインメニュー画面で表示された設定項目のうちのいずれかが選択決定されたことに応じて、選択決定された設定項目の詳細事項を表示する画面である。
メニュー画面におけるメインメニュー画面においては、複数種類の設定項目のそれぞれに対応したアイコン画像(以下、アイコンと呼ぶ)が上下方向に並んで表示される。複数種類の設定項目には、遊技時に再生する楽曲を設定するための楽曲選択設定が含まれる。メインメニュー画面において、楽曲選択設定に対応するアイコン画像としては、楽曲に関する情報を特定可能なアイコン画像である楽曲画像が表示される。
メインメニュー画面上では、複数種類の設定項目のうち、1つの選択可能な設定項目に対応するアイコンがハイライト表示(高輝度表示)される選択可能表示がされる。前後方向及び左右方向に操作可能なスティックコントローラ31Aが前方向に傾倒操作されることに応じて、選択可能表示がされるアイコンが上方向に切替えられ、スティックコントローラ31Aが後方向に傾倒操作されることに応じて、選択可能表示がされるアイコンが下方向に切替えられる。プッシュボタン31Bが操作されると、表示画面が、メインメニュー画面から、選択可能表示がされているアイコンに対応する設定項目に対応するサブメニュー画面に切替えられる。
[楽曲選択画面の構成]
図22は、サブメニュー画面として表示される楽曲選択画面を用いて楽曲が選択決定されるときに実行される楽曲選択制御の制御例を示す図である。
図22(A)には、画像表示装置5に表示可能な楽曲選択画面表示例が示される。図22(B)には、楽曲選択画面における楽曲画像の巡回イメージが示される。図22(C)には、楽曲画像のスクロール速度設定データが示される。図22(D)には、楽曲画像のスクロールモード設定データが示される。図22(E)には、楽曲画像のスクロールモード演出パターンデータが示される。
メインメニュー画面上で、遊技者の操作に応じて楽曲選択設定が選択決定されると、画像表示装置5においてサブメニュー画面として図22(A)に示すような楽曲選択画面が表示される。楽曲選択画面においては、図22(B)に示すような複数種類(例えば、6種類)の楽曲に対応する楽曲画像が、選択可能楽曲画像96又は選択不可能楽曲画像97により表示可能である。複数種類の楽曲に対応する楽曲画像は、図中の矢印で示される巡回順番に従って、左方向又は右方向にスクロール表示可能である。楽曲画像は、楽曲名等の楽曲に関する情報(以下、楽曲情報と呼ぶ)が示されたアイコン形状の画像である。楽曲画像のスクロール表示は、スティックコントローラ31Aが左方向又は右方向に操作されることに対応して、図22(A)において矢印で示すように、左方向又は右方向に楽曲画像が移動する態様で実行される。
図22(B)に示すように、楽曲選択画面において表示される楽曲画像には、再生するための選択が可能となっている選択可能楽曲に対応する選択可能楽曲画像96と、再生するための選択が未だ不可能な選択不可能楽曲に対応する選択不可能楽曲画像97とが含まれる。選択可能楽曲画像96と、選択不可能楽曲画像97とは、次のような条件に基づいて区別して表示される。例えば、パチンコ遊技機1の電源投入時には、所定の楽曲(例えば、第1楽曲、第2楽曲)が選択可能楽曲として初期設定され、その他の楽曲(例えば、第3楽曲〜第14楽曲)が選択不可能楽曲として初期設定される。そして、特定の楽曲追加条件が成立する毎に、選択可能楽曲を追加して増加させる制御が演出制御用CPU120により実行される。これにより、選択不可能楽曲画像97は、楽曲追加条件が成立する毎に、選択可能楽曲画像96に変更可能である。
特定の楽曲追加条件は、例えば、1日の電源投入時から実行された特別図柄の変動表示回数の積算値(例えば、演出制御用CPU120が変動表示回数を計数する)が予め定められた回数(例えば、100回、200回、300回等)に達する毎に成立する。
図22(A)に示すように、楽曲選択画面においては、選択可能楽曲画像96と、選択不可能楽曲画像97とを併せて表示可能である。これにより、楽曲を再生する演出に関する遊技者の興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
選択可能楽曲画像96は、楽曲情報等の画像がカラー画像で示される表示態様のアイコン画像で表示される。一方、選択不可能楽曲画像97は、楽曲情報等の画像がグレイ画像(灰色等を用いたモノクロ画像)で示される表示態様のアイコン画像で表示される。図22(A)においては、カラー画像の選択可能楽曲画像96と、グレイ画像の選択不可能楽曲画像97とを区別するために、選択不可能楽曲画像97が斜線で示されている。このように、選択可能楽曲画像96と選択不可能楽曲画像97とが異なる表示態様で表示されることにより、複数種類の楽曲のうち、いずれの楽曲が選択可能(再生可能)かを視覚的に容易に区別可能である。
図22(A)に示すように、楽曲選択画面の中央部においては、選択対象の楽曲画像が滞留表示(停止表示)可能な領域としての選択領域98が設けられている。楽曲選択画面では、選択領域98において、いずれかの選択可能楽曲画像96が画像の全部を表示する表示態様で滞留表示(停止表示)される。楽曲選択画面では、選択領域98において、選択不可能楽曲画像97が滞留表示(停止表示)されない。
[楽曲選択画面でのスクロール表示態様]
スティックコントローラ31Aが左方向に1回傾倒操作されると、その操作に応じて、楽曲画像が左方向にスクロール表示される。一方、スティックコントローラ31Aが右方向に1回傾倒操作されると、その操作に応じて、楽曲画像が右方向にスクロール表示される。左方向及び右方向のどちらの方向へのスクロール表示においても、1回の操作に応じて、選択領域98において、スクロール表示前に表示されていた選択可能楽曲画像96が、楽曲画像の巡回順番に従って、スクロール表示後に新たな選択可能楽曲画像96に変更される。そのようなスクロール表示がされるときに、選択不可能楽曲画像97は、楽曲画像の巡回順番に従ってスクロール表示されるが、選択領域98上で一旦表示(一時的に留まるような表示)された後に、移動する表示がされる。
スティックコントローラ31Aの操作に応じたスクロール表示は、以下に説明するように、スクロール方向の巡回順番における次の巡回順番の楽曲画像が、選択可能楽曲画像96であるときと、選択不可能楽曲画像97であるときとで異なるスクロール表示態様で実行される。
楽曲画像のそのスクロール表示において、操作前に選択領域98に滞留表示されていた選択可能楽曲画像96のスクロール表示方向への巡回順番における1つ次の巡回順番の楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるときは、当該1つ次の巡回順番の選択可能楽曲画像96が、スクロール表示後に新たに選択領域98に滞留表示されることにより、選択領域98に滞留表示される選択可能楽曲画像96が変更される。
つまり、1つ次の巡回順番の楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるときは、スクロール表示後に、その選択可能楽曲画像96が新たに選択領域98に滞留表示される。具体例として、左方向にスクロール表示をする場合において、スクロール表示前において選択領域98に滞留表示されていた第1楽曲に対応する楽曲画像が選択可能楽曲画像96であり、図22(B)のように、第1楽曲の次の巡回順番の第2楽曲に対応する楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるときには、スクロール表示後に、第2楽曲に対応する選択可能楽曲画像96が新たに選択領域98に滞留表示される。
一方、そのスクロール表示において、操作前に選択領域98に滞留表示されていた選択可能楽曲画像96のスクロール方向への巡回順番における1つ次の巡回順番の楽曲画像が選択不可能楽曲画像97であるときは、当該1つ次の巡回順番の選択不可能楽曲画像97を選択領域98において一旦表示(一時的に留まるような表示)した後に、遊技者の動作によらず、スクロール表示により、当該次の巡回順番の選択不可能楽曲画像97の次の順番以降に対応する選択可能楽曲画像96が、新たに選択領域98に滞留表示されることにより、選択領域98に滞留表示される選択可能楽曲画像96が変更される。
つまり、1つ次の巡回順番の楽曲画像が選択不可能楽曲画像97であるときは、スクロール表示後に、その選択不可能楽曲画像97を含めそれ以降の巡回順番の選択不可能楽曲画像97が、選択領域98上で一旦滞留表示されつつ選択領域98上を通過する表示がされ、それ以降の巡回順番の選択可能楽曲画像96が、新たに選択領域98に滞留表示されることにより、選択領域98に滞留表示される選択可能楽曲画像96が変更される。具体例として、右方向にスクロール表示をする場合において、スクロール表示前において選択領域98に滞留表示されている第1楽曲に対応する楽曲画像が選択可能楽曲画像96であり、図22(B)のように、第1楽曲の次の巡回順番の第14楽曲、第13楽曲、・・・、第4楽曲のそれぞれに対応する楽曲画像が選択不可能楽曲画像97であり、その次の巡回順番の第3楽曲に対応する楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるときには、スクロール表示において、第14楽曲、第13楽曲、・・・、第4楽曲のそれぞれに対応する選択不可能楽曲画像97が選択領域98上で一旦表示(一時的に留まるような表示)されつつ選択領域98上を通過する表示がされ、スクロール表示後に、第3楽曲に対応する選択可能楽曲画像96が新たに選択領域98に滞留表示される。
このように、楽曲選択画面においては、遊技者による1回の操作に応じたスクロール表示により、選択領域98において滞留表示する選択可能楽曲画像96を、当該次の順番に対応する前記選択可能画像に変更可能である。
図22(A)に示すように、楽曲選択画面における選択領域98の左右両側の領域においては、選択領域98で停止表示された選択可能楽曲画像96の1つ前の巡回順番の楽曲画像と、1つ後の巡回順番の楽曲画像とのそれぞれが画像の一部を表示する表示態様で停止表示される。これにより、選択可能楽曲画像96は、画像の全部を停止表示する場合と、画像の一部を停止表示する場合とがある。一方、選択不可能楽曲画像97は、画像の全部を停止表示する場合がなく、画像の一部を停止表示する場合がある。選択不可能楽曲画像97については、画像の一部を停止表示するため、選択不可能画像があることを認識可能になることにより遊技の興趣を向上させることができる。
[楽曲選択画面でのスクロール表示設定]
楽曲選択画面でのスクロール表示は、図22(C)のスクロール速度設定データ、図22(D)のスクロールモード設定データ、及び、図22(E)のスクロールモード演出パターンデータに基づいて、表示パターン(演出パターン)が設定されて実行される。
図22(C)には、楽曲選択画面でのスクロール表示を実行するときに、スクロール速度を設定するときに用いるスクロール速度設定データが示されている。図22(C)に示すように、楽曲選択画面でスクロール表示を実行するときにおいて、スクロール速度は、次のように設定される。
図22(B)の第1楽曲画像と第2楽曲画像との間、及び、第2楽曲画像と第3楽曲画像との間のような、選択可能楽曲画像96と選択可能楽曲画像96との相互間でのスクロール表示は、第1速度V1がスクロール速度として設定される。図22(B)の第13楽曲画像と第14楽曲画像との間のような、選択不可能楽曲画像97と選択不可能楽曲画像97との相互間でのスクロール表示は、第2速度V2がスクロール速度として設定される。図22(B)の第1楽曲画像と第14楽曲画像との間のような、選択可能楽曲画像96と選択不可能楽曲画像97との間でのスクロール表示は、第2速度V2がスクロール速度として設定される。図22(C)に示すように、第2速度V2は、第1速度V1よりも高速度である。
このように、楽曲選択画面でのスクロール表示については、スクロール速度が、選択可能楽曲画像相互間と、選択不可能楽曲画像相互間とで異なる。これにより、スクロール表示を用いた演出の演出パターンが変化に富むようになり、遊技の興趣を向上させることができる。スクロール表示の速度については、選択不可能楽曲画像相互間の第2速度V2の方が、選択可能楽曲画像相互間の第1速度V1よりも高速度である。これにより、選択不可能楽曲画像97が表示される期間を減少させることが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
図22(D)には、楽曲選択画面でのスクロール表示を実行するときに、スクロールモードを設定するときに用いるスクロールモード設定データが示されている。スクロールモードは、スクロール表示をするときの演出パターンのモードである。スクロールモードには、低速スクロールモードと、高速スクロールモードとがある。
図22(D)に示すように、選択領域98を基準位置として、スクロールの次巡回順番が選択可能楽曲画像96である場合は、低速スクロールモードが選択される。例えば、選択領域98に選択可能楽曲画像96である第1楽曲画像が滞留表示されている状態から左方向にスクロール表示する場合に、次巡回順番が選択可能楽曲画像96である第2楽曲画像であるときは、低速スクロールモードが選択される。一方、選択領域98を基準位置として、スクロールの次巡回順番が選択不可能楽曲画像97である場合は、高速スクロールモードが選択される。例えば、選択領域98に選択可能楽曲画像96である第1楽曲画像が滞留表示されている状態から右方向にスクロール表示する場合に、次巡回順番が選択不可能楽曲画像97である第14楽曲画像であるときは、高速スクロールモードが選択される。
図22(E)には、スクロールモード別のスクロール表示の演出パターンデータが示されている。低速スクロールモードでは、第1速度V1で楽曲画像を移動させ、次巡回順番の選択可能楽曲画像96を選択領域98に滞留表示させる演出パターンでスクロール表示が実行される。例えば、選択領域98に選択可能楽曲画像96である第1楽曲画像が滞留表示されている状態から左方向にスクロール表示する場合に、低速スクロールモードにより、第1速度V1で楽曲画像を移動させ、次巡回順番の選択可能楽曲画像96である第2楽曲画像を選択領域98に滞留表示させる演出パターンでスクロール表示が行われる。
高速スクロールモードでは、第2速度V2で楽曲画像を移動させ、次巡回順番の選択不可能楽曲画像97を選択領域98に一旦表示(一時的に留まるような表示)させつつ通過させる飛ばし表示をし、最終的に、次巡回順番の選択不可能画像以降における次の順番の選択可能楽曲画像を選択領域に滞留表示させる演出パターンでスクロール表示が実行される。例えば、選択領域98に選択可能楽曲画像96である第1楽曲画像が滞留表示されている状態から右方向にスクロール表示する場合に、高速スクロールモードにより、第2速度V2で楽曲画像を移動させ、次巡回順番の選択不可能楽曲画像97である第14楽曲画像、第13楽曲画像、・・・、第4楽曲画像を選択領域に98に一旦表示させつつ通過させる飛ばし表示をし、最終的に、選択可能楽曲画像96である第3楽曲画像を選択領域に滞留表示させる演出パターンでスクロール表示が実行される。選択不可能楽曲画像97については、選択領域98において一旦表示されることにより、演出についての遊技者の興味が増すようにすることができる。また、選択不可能楽曲画像97に対応する楽曲を選択できないにも関わらず表示したままにしないので、当該楽曲を選択できると遊技者が勘違いしにようにすることができる。
図22(A)に示す楽曲画像を表示するためのデータ、図22(B)に示す楽曲画像の巡回順番に関するデータ、図22(C)に示すスクロール速度設定データ、図22(D)に示すスクロールモード設定データ、及び、図22(E)に示すスクロールモード演出パターンデータのそれぞれは、演出制御用のROMに記憶されており、楽曲選択画面においてスクロール表示が実行されるときに、スクロール表示の各種設定等に用いられる。
[楽曲選択処理]
図23は、演出制御用CPU120により実行される楽曲選択処理の一例を示すフローチャートである。以下に説明する楽曲選択処理を実行することで、客待ちデモ表示(デモンストレーション表示の略称)時、及び、大当り遊技状態の開始時等の特定のタイミングにおいて、遊技者の操作により、再生する楽曲が選択可能である。これにより、遊技中に再生する楽曲を遊技者の意思(好み)に応じて選択決定することができる。
客待ちデモ表示時に楽曲選択処理を実行する場合は、選択決定された楽曲が、演出図柄の変動表示中に再生される。大当り遊技状態の開始時に楽曲選択処理を実行する場合は、選択決定された楽曲が、例えば、大当り遊技状態中に再生される。以下においては、大当り遊技状態の開始時に楽曲選択処理を実行する例を説明する。
前述したように、メインメニュー画面において、楽曲選択設定の項目(図示せず)が選択決定されてサブメニュー画面として、図22(A)に示す楽曲選択画面が表示された状態において、遊技者によるスティックコントローラ31Aの操作及びプッシュボタン31Bの操作に応じて、遊技中に再生する楽曲の選択決定が可能となる。
具体的に、楽曲選択画面が表示された状態においては、遊技者がスティックコントローラ31Aを左方向又は右方向に傾倒操作することに基づいて、表示される楽曲画像が左方向又は右方向にスクロール表示されることにより、選択領域98に滞留表示される楽曲画像を切替える選択切替操作が可能である。また、プッシュボタン31Bを押圧操作することに応じて、遊技中に再生する楽曲を選択領域98に滞留表示されている楽曲画像に対応する楽曲に決定する決定操作が可能である。
楽曲選択処理は、客待ちデモ表示時に実行される場合に、演出制御プロセス処理において、客待ちデモ表示の実行中の所定期間にわたり実行される。また、楽曲選択処理は、大当り遊技状態の開始時に実行される場合に、演出制御プロセス処理において、客待ちデモ表示の実行中の所定期間にわたり実行される。なお、楽曲選択処理は、客待ちデモ表示時及び大当り遊技状態の開始時に限らず、確変状態の開始時、又は、時短状態の開始時のような、その他のタイミングで実行してもよい。
以下においては、楽曲選択処理を大当り遊技状態の開始時に実行する例を説明する。
楽曲選択処理において、演出制御用CPU120は、まず、楽曲選択画面が表示されている状態であるか否かを確認するために、楽曲選択中フラグがセットされているか否かを判定する(S720)。楽曲選択中フラグとは、楽曲選択画面(図22(A))が表示されているか否かを判定するためのフラグであって、メインメニュー画面において楽曲選択設定の項目が選択決定されたときに、楽曲選択処理とは別に実行されるメインメニュー表示処理においてセットされ、後述するS730でクリアされる。例えば、演出制御用CPU120は、楽曲選択中フラグがセットされていれば楽曲選択画面が表示されていると判定し、セットされていなければ楽曲選択画面が表示されていないと判定する。
楽曲選択中フラグがセットされていない場合(S720;No)、演出制御用CPU120は、楽曲選択処理を終了する。一方、楽曲選択中フラグがセットされている場合(S720;Yes)、演出制御用CPU120は、スティックコントローラ31Aによる選択切替操作があったか否かを判定する(S721)。具体的に、S721では、センサからの検出信号に基づいて、選択切替操作の有無が判定される。
選択切替操作がなかった場合(S721;No)、演出制御用CPU120は、後述するS727の処理を実行する。一方、選択切替操作があった場合(S721;Yes)、演出制御用CPU120は、選択切替操作に応じたスクロール表示(左方向スクロール表示又は右方向スクロール表示)における楽曲画像の巡回順番の次順番が選択可能楽曲画像96であるか否かを判定する(S722)。
例えば、図22(A)に示すように選択領域98に滞留表示されている楽曲画像が第1楽曲画像であって、スティックコントローラ31Aが右方向に1回傾倒操作された場合は、左方向スクロール表示の巡回順番において第1楽曲画像の次の巡回順番の第2楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるか否かを判定する。図22(B)に示すように、第2楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるときは(S722;Yes)、後述するS725の処理を実行する。一方、図22(A)に示すように選択領域98に滞留表示されている楽曲画像が第1楽曲画像であって、スティックコントローラ31Aが右方向に1回傾倒操作された場合は、右方向スクロール表示の巡回順番において第1楽曲画像の次の巡回順番の第14楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるか否かを判定する。図22(B)に示すように第14楽曲画像が選択不可能楽曲画像97であるときは(S722;No)、後述するS723の処理を実行する。
S722において次順番が選択可能楽曲画像96ではないと判定された場合は、スクロール表示(左方向スクロール表示又は右方向スクロール表示)における楽曲画像の巡回順番の次順番以降の最初の選択可能楽曲画像96を次回滞留表示画像として決定する(S723)。そして、S723で決定した次回滞留表示画像を選択領域98まで、選択切替操作がされた方向に移動させるスクロール表示を高速モードで実行する(S724)。
例えば、図22(A)に示すように選択領域98に滞留表示されている楽曲画像が第1楽曲画像であって、スティックコントローラ31Aが右方向に1回傾倒操作された場合は、左方向スクロール表示の巡回順番において図22(B)に示すように、第1楽曲画像の次の巡回順番の楽曲画像が、選択不可能楽曲画像97としての第14楽曲画像である。その場合には、第14楽曲画像の次の順番以降の最初の選択可能楽曲画像96が、第3楽曲画像であるから、第3楽曲画像を次回滞留表示画像に決定する(S723)。そして、第3楽曲画像を選択領域98まで、右方向に移動させるスクロール表示を高速モードで実行する(S724)。これにより、高速モードでの右方向スクロール表示が実行され、選択領域98において、第14楽曲画像、第13楽曲画像、・・・、第4楽曲画像の順でこれらの楽曲画像が一旦表示されつつ移動する飛ばし表示をした後、最終的に第3楽曲画像が滞留表示される。
一方、S722において次順番が選択可能楽曲画像96であると判定された場合は、スクロール表示(左方向スクロール表示又は右方向スクロール表示)における楽曲画像の巡回順番の次順番の楽曲画像を次回滞留表示画像に決定する(S725)。そして、S725で決定した次回滞留表示画像を選択領域98まで、選択切替操作がされた方向に移動させるスクロール表示を低速モードで実行する(S726)。
例えば、図22(A)に示すように選択領域98に滞留表示されている楽曲画像が第1楽曲画像であって、スティックコントローラ31Aが左方向に1回傾倒操作された場合は、左方向スクロール表示の巡回順番において図22(B)に示すように、第1楽曲画像の次の巡回順番の楽曲画像が、選択可能楽曲画像96としての第2楽曲画像である。その場合には、第1楽曲画像の次の順番の選択可能楽曲画像96である第2楽曲画像を次回滞留表示画像に決定する(S725)。そして、S725で決定した次回滞留表示画像を選択領域98まで、左方向に移動させるスクロール表示を低速モードで実行する(S726)。これにより、低速モードでの右方向スクロール表示が実行され、選択領域98に、第2楽曲画像が滞留表示される。
S724の実行後、S726の実行後、又はS721において選択切替操作がなかったと判定した場合、演出制御用CPU120は、選択された楽曲を決定する決定操作があったか否かを判定する(S727)。具体的に、S727では、センサからの検出信号に基づいて、プッシュボタン31Bによる決定操作の有無が判定される。
決定操作がなかった場合(S727;No)、演出制御用CPU120は、楽曲選択処理を終了する。一方、決定操作があった場合(S727;Yes)、演出制御用CPU120は、選択領域98に滞留表示されている楽曲を遊技中に再生する楽曲(大当り遊技状態中に再生する楽曲)に決定する(S728)。例えば、選択領域98に第1楽曲画像が滞留表示されている状態で決定操作がされた場合は、遊技中に再生する楽曲が、第1楽曲画像に対応する第1楽曲に決定される。
演出制御用CPU120は、選択領域98に滞留表示されている楽曲を遊技中に再生する楽曲(大当り遊技状態中に再生する楽曲)に決定(S728)した後、楽曲選択画面からメインメニュー画面に戻る表示がされる(S729)。そして、楽曲選択中フラグをクリアし(S730)、楽曲選択処理を終了する。このように、楽曲選択画面において、遊技中に再生する楽曲が決定されると、楽曲選択画面の表示が終了し、メインメニュー画面が表示される。
なお、本実施の形態においては、決定操作がされるまで楽曲選択中フラグはクリアされないこととしたが、楽曲選択中フラグがセットされてから、又は、選択操作が最後にされてから、所定期間が経過したときに、当該所定期間経過時に選択領域98に滞留表示されている楽曲画像に対応する楽曲に決定し、楽曲選択画面をメニュー画面に切替え、楽曲選択中フラグをクリアしてもよい。また、決定操作がされることで楽曲選択画面からメニュー画面に戻ることとしたが、楽曲選択画面に「戻る」ボタンを設け、「戻る」ボタンを選択し、プッシュボタン31Bを押圧操作することで、楽曲選択中フラグをクリアするとともに、メニュー画面に戻るようにしてもよい。
変形例1に係る態様のパチンコ遊技機は、
(11) 遊技を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、
遊技者が選択可能な複数種類の演出に対応する複数の項目を表示する表示手段(例えば、図16(A)に示すように、複数種類の楽曲に対応する項目を表示する演出制御基板12等)と、
前記複数の項目のうちいずれかの項目を選択する選択演出を実行可能な選択演出手段(図16(A)に示すように、選択操作により選択される項目を変更する演出制御基板12等)と、
前記選択演出手段において選択された項目に対応した演出を実行可能な演出実行手段(図16(A)に示すように、選択された項目に対応した楽曲の出力や映像の出力を行う演出制御基板12等)とを備え、
前記表示手段は、前記選択演出において前記複数種類の演出のうちの第1演出が実行されている状態であっても当該第1演出に対応した項目を表示可能であり(例えば、図19(e)に示すように、楽曲Aに対応する項目が実行されている状態であっても「楽曲A1」に対応する項目を「戻る」で表示可能である等)、
前記演出実行手段は、
前記第1演出が実行されている状態で、当該第1演出とは異なる第2演出に対応する項目が選択された場合には、当該第2演出を実行し(例えば、図19(h)に示すように、「楽曲A1」とは異なる「楽曲B1」に対応する項目が選択された場合には「楽曲B1」を最初から再生する等)、
前記第1演出が実行されている状態で、当該第1演出に対応する項目が再度選択された場合には、実行されている前記第1演出の状態を引継いで実行する(例えば、図19(g)に示すように、楽曲Aに対応する項目が再度選択された場合には「楽曲A1」をそのまま流す等)。
このような構成によれば、選択されていた演出が再度選択された場合にも、遊技の興趣の低下を防止することができる。
(12) 上記(11)の遊技機において、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り状態等)に制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100等)をさらに備え、
前記選択演出手段は、少なくとも前記選択演出を前記有利状態中に実行可能である(例えば、図19に示すように、項目を選択する選択演出を大当り状態中に実行可能である等)。
このような構成によれば、選択されていた演出が再度選択された場合にも有利状態中における遊技の興趣の低下を防止することができる。
(13) 上記(12)の遊技機において、
前記選択演出は、前記有利状態の開始時に遊技者の操作に関わらず実行する第1選択演出(例えば、図19(a)に示すように、大当り開始時に遊技者の操作に関わらず実行するラウンド開始時の選択演出等)と、当該第1選択演出の後に、遊技者の操作に基づいて実行する第2選択演出(例えば、図19(d)に示すように、3ラウンド開示時に遊技者の操作に基づいて実行される選択演出等)とを含む。
このような構成によれば、有利状態中において、選択演出の実行タイミングが複数あるので、遊技者の好みに応じて選択演出を実行することができる。
(14) 上記(13)の遊技機において、
前記第1選択演出よりも前記第2選択演出の方が演出を実行可能な期間が長い(図19に示すように、ラウンド開始時の1回目の選択演出は1ラウンド開始時から2ラウンド終了時までに設定されており、3ラウンド開始時の2回目の選択演出は3ラウンド開始時から最終ラウンドまでに設定されている等)。
このような構成によれば、遊技者の操作に基づいて実行する第2選択演出の実行可能な期間を長くすることで、多種態様な遊技者に対応することができる。
(15) 上記(13)又は(14)の遊技機において、
前記演出実行手段は、
前記複数種類の演出として、楽曲を再生可能であり(図18に示すように、楽曲を再生可能である等)、
前記第1選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合に、項目の変更に応じて再生する楽曲を変化させ(例えば、図19(a),(b)に示すように、ラウンド開始時の選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合に、項目の変更に応じて再生される楽曲が変化する等)、
前記第2選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合であっても、再生する楽曲を変化させない(例えば、図19(e),(f)に示すように、3ラウンド開始時の選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合であっても、再生される楽曲が変化しない等)。
このような構成によれば、頻繁に楽曲が切替わらないため、遊技の興趣の低下を防止することができる。
(16) 上記(13)〜(15)のいずれかの遊技機において、
前記表示手段は、前記第2選択演出において、現在実行されている演出に対応した項目の表示を前記第1選択演出が実行されていたときの項目の表示と異なる態様で表示する(例えば、図19(e)に示すように、3ラウンド開始時の選択演出においては、現在実行されている楽曲に対応した項目の表示をラウンド開始時の選択演出の画像と異なる「戻る」で表示する等)。
このような構成によれば、現在実行されている演出がいずれの演出であるのかを遊技者に分かりやすく示すことができる。
(17) 上記(13)〜(16)のいずれかの遊技機において、
変動表示に関する情報を保留情報(例えば、保留記憶等)として記憶する保留記憶手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102等)と、
保留情報に対応する変動表示の実行後に前記有利状態に制御されるか否かを、当該保留情報に対応する変動表示の実行前に判定可能な判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100等)と、
前記有利状態中において、前記判定手段の判定結果に基づいて前記保留記憶手段に前記有利状態に制御されると判定された保留情報が記憶されている場合に、前記有利状態に制御されることを事前に報知する報知演出(例えば、保留連演出等)を実行可能な報知演出手段(例えば、演出制御基板12等)とをさらに備え、
前記報知演出手段は、
前記有利状態中の複数のタイミングのいずれかにおいて前記報知演出を実行可能であり(例えば、ラウンド中の複数のタイミングのいずれかにおいて保留連演出を実行可能である等)、
前記複数のタイミングのうちの一のタイミングとして、前記第1選択演出において遊技者が前記複数の項目のうちいずれかの項目を選択したタイミングで前記報知演出を実行可能である(例えば、複数のタイミングのうちの一のタイミングとして、ラウンド開始時の複数の項目のうちいずれかの項目を選択したタイミングで保留連演出を実行可能である等)。
このような構成によれば、第1選択演出において遊技者に驚きを与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、第2選択演出において遊技者が複数の項目のうちいずれかの項目を選択したタイミングで報知演出を実行してもよい。
(18) 上記(15)〜(17)のいずれかの遊技機において、
前記演出実行手段は、前記選択演出時においては選択中の楽曲の一部であって当該楽曲の先頭とは異なる特定部を再生し(例えば、サビ部分を再生する等)、
前記表示手段は、選択可能な楽曲(例えば、図22の第1楽曲〜第3楽曲等)を特定可能な選択可能画像(例えば、図22の選択可能楽曲画像96等)と、未だ選択不可能な楽曲(例えば、図22の第4楽曲〜第14楽曲等)を特定可能な選択不可能画像(例えば、図22の選択不可能楽曲画像97等)とを併せて表示可能である(例えば、図22(A)等)。
(変形例2)
次に、パチンコ遊技機1において、大当り中に表示される楽曲選択画面が上記実施の形態と相違する変形例を変形例2として説明する。図24は、楽曲選択画面の他の例を示す図である。図24に示すように、画像表示装置5に表示される楽曲選択画面の他の例では、左側に選択画像表示領域182が形成され、選択画像表示領域182には、選択画像が表示されている。変形例2における選択画像表示領域182には、複数の選択画像の一部が表示されており、図24に示す例では、「楽曲A1」「楽曲A2」「楽曲A3」「楽曲A4」の選択画像、「楽曲WA」の選択画像の下側部分、及び「楽曲A5」の選択画像の上側部分が表示されている。画像表示装置5には、図25に示すように、「楽曲A1」「楽曲A2」「楽曲A3」「楽曲A4」「楽曲A5」「楽曲A6」「楽曲A7」「楽曲B1」「楽曲B2」「楽曲B3」「楽曲C1」「楽曲C2」「楽曲D1」「楽曲D2」「楽曲E1」「楽曲WA」「楽曲WB」「楽曲WC」の選択画像が表示可能とされており図25に点線で囲んで示す部分の選択画像が画像表示装置5に表示される。画像表示装置5に表示されていない画像については、選択画像表示領域182に表示される選択画像を縦方向にスクロールする縦スクロール表示することによって画像表示装置5に表示可能とされている。
また、解放されていない楽曲については、選択画像に「??」が表示された状態でスクロール表示される。例えば、初当り時において、「楽曲A1」「楽曲A2」「楽曲A3」「楽曲A4」「楽曲A5」「楽曲A6」「楽曲A7」のみが解放されているときには、その他の「楽曲B1」「楽曲B2」「楽曲B3」「楽曲C1」「楽曲C2」「楽曲D1」「楽曲D2」「楽曲E1」「楽曲WA」「楽曲WB」「楽曲WC」に対応する選択画面については「??」として表示するようにしてもよい。
この変形例では、楽曲選択画面において、解放されている楽曲に対応する選択画像をすべて表示するのではなく、その一部を表示するようにしている。このため、選択画像を大きく表示することができるので、遊技者が楽曲を選択する際のサンプルとしての選択画像を遊技者に分かりやすく表示することができる。したがって、遊技興趣の向上を図ることができる。
(変形例3)
変形例3では、上記実施の形態と比較して、大当り遊技状態に制御されたときの演出態様が一部異なっている。上記実施の形態では、大当り遊技状態に制御されたときには、常に楽曲選択画面が表示される。これに対して、変形例3では、「WAリーチ」を経ることなく大当り遊技状態に制御された場合に、楽曲選択画面が表示され、「WAリーチ」が実行されて大当り遊技状態に制御された場合には、楽曲選択画面を表示することなく、「WAリーチ」で出力されていた楽曲WAに対応する映像及び演奏が引継いで出力される。また、WAリーチが実行されて大当り遊技状態に制御された場合には「楽曲WA」を解放する特定条件が成立したと見做され、大当り遊技状態において「楽曲WA」を選択可能とされている。このため、WAリーチが実行されて有利状態に制御された際に、「WAリーチ」が終了した後の大当り遊技状態中に、「WAリーチ」に対応した「楽曲WA」の楽曲が流れたのにも関わらず、連荘したときの次回大当り時に前回の大当り時に流れていた「楽曲WA」のが選択できなくなってしまう事態を抑制できる。したがって、遊技興趣の低下を防止することができる。また、「WAリーチ」が実行されて大当り遊技状態に制御されるときには、第1ラウンドが始まったときに、画像表示装置5に楽曲選択画面が表示されることなく、「楽曲WA」に対応する映像及び演奏が出力されるようにしてもよい。このように、大当り遊技状態が開始されるときに楽曲選択画面が表示されないパターンを有することにより、演出の多様化を図ることができ、遊技興趣の向上を図ることができる。
なお、上記実施の形態及びその他の変形例において、大当り確定リーチである「WAリーチ」が実行されたときに、「WAリーチ」が実行されて大当り遊技状態に制御された場合には、楽曲選択画面を表示することなく、「WAリーチ」で出力されていた楽曲WAに対応する映像及び演奏が引継いで出力されるが、大当り確定リーチ以外のリーチ、例えば、図12に示す「A2リーチ」「A3リーチ」「B1リーチ」「B2リーチ」「C2リーチ」「E1リーチ」が実行された場合にも楽曲選択画面を表示することなく、「WAリーチ」で出力されていた楽曲WAに対応する映像及び演奏が引継いで出力される演出が実行されるようにしてもよい。また、特別楽曲リーチ演出が実行されて楽曲選択画面を表示すること特別楽曲リーチ演出で出力されていた楽曲に対応する映像及び演奏を引継ぐ場合に、連続的に引継いでもよいし、大当り遊技状態に制御される際に、楽曲を最初から出力するなど、楽曲を一度切り離して出力するようにしてもよい。
(変形例4)
また、上記実施の形態では、新規解放楽曲がある場合には、新規解放楽曲の中から選択開始楽曲を設定するが、新規解放楽曲以外の楽曲の中から選択開始楽曲を設定するようにしてもよい。例えば、2連荘や3連荘などの連荘回数が増加した場合であっても、連荘中における過去の大当り遊技状態中に遊技者が同一の楽曲を複数回連続して選択しているときには、その楽曲を選択開始楽曲としてもよい。この場合、遊技者が複数回(例えば2回)連続して選択している楽曲を、遊技者の好みの楽曲であると見做すことで、遊技者が毎回好みの楽曲を選択する手間が省けるので、遊技者の好みに応じた制御が実行され、遊技興趣の向上を図ることができる。
また、連荘中における過去の大当り遊技状態中に遊技者が複数の楽曲をそれぞれ複数回選択しているときには、選択回数の最も多い楽曲を選択開始楽曲としてもよいし、最後に選択した楽曲を選択開始楽曲としてもよい。遊技者による複数の楽曲の選択は連続したものでもよいし、連続していないものでもよい。また、連荘中における過去の大当り遊技状態中に出力された回数が最も多い楽曲を選択開始楽曲としてもよい。この場合、初期楽曲決定処理や最終楽曲決定処理において、楽曲変更期間内に遊技者が楽曲選択を行わずに決定された楽曲については、過去の大当り遊技状態中に出力された回数としてカウントしないようにしてもよい。
(変形例5)
また、上記実施の形態では、解放されていない楽曲に対応する選択画像を「??」として表示しているが、解放されていない楽曲に対応する選択画像を表示しないようにしてもよい。解放されていない楽曲に対応する選択画像を表示しないようすることにより、画像表示領域に表示する選択画像を少なくすることができ、画面を見やすくすることができる。また、選択画像をスクロール表示されて選択画像の全部を表示しない場合があるときには、選択画像の表示機会が多くなるので、楽曲の選択を素早く行うことができるようになる。
(変形例6)
上記実施の形態では、初期楽曲を1回のみ決定できるようにしているが、制限時間以内(例えば楽曲変更期間内)であれば初期楽曲を選び直して、複数回初期楽曲を決定できるようにしてもよい。また、最終楽曲についても1回のみ決定できるようにしているが、最終楽曲を選び直すことにより、複数回最終楽曲を決定できるようにしてもよい。初期楽曲や最終楽曲を選び直す際には、図16(A)に示す楽曲選択画面を画像表示装置5に表示してもよいし、初期楽曲や最終楽曲を選び直す際の専用の他の楽曲選択画面を画像表示装置5に表示するようにしてもよい。また、このときの選択開始楽曲は、上記実施の形態と同様としてもよいし、初期楽曲や最終楽曲を選び直す前に出力されていた楽曲がそのまま出力されるようにしてもよい。
(変形例7)
また、上記実施の形態では、5連荘まで新規解放楽曲があるが、6連荘より大きい数の連荘数となったときにも新規解放楽曲があるようにしてもよい。また、5連荘目までは連荘数が1増加する毎に新規解放楽曲が設定されているが、所定の連荘数では新規解放楽曲がないようにしてもよい。例えば、1,3,5連荘目に新規解放楽曲があり、2,4連荘目には新規解放楽曲がないようにしてもよい。また、新規解放楽曲がない場合でも、特定リーチ演出が実行された場合には、対応する楽曲が解放されるようにしてもよい。
(変形例8)
また、上記実施の形態では、特別楽曲リーチは、「WAリーチ」「WBリーチ」「WCリーチ」のいずれもが大当り確定リーチであるが、「WAリーチ」「WBリーチ」「WCリーチ」の一部または全部が大当り確定リーチではない特別楽曲リーチが設けられていてもよい。例えば、飾り図柄の動作以外は「WAリーチ」と同様のリーチが実行されながらも、最終的には、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示される飾り図柄が大当り組み合わせ以外のはずれ組み合わせとなっている態様を含むようにしてもよい。また、「WAリーチ」「WBリーチ」「WCリーチ」が大当り確定リーチであった場合に、全回転リーチ以外のリーチ態様であってもよい。また、全回転リーチであっても、大当りが確定しないようにしてもよい。また、大当り(大当り遊技状態の制御)が確定する大当り演出は、大当り確定リーチが実行されるリーチ演出以外の演出でもよく、例えば、リーチ演出中にプレミアムキャラクタなどの大当り確定キャラクタが表示されたり、大当り確定背景、大当り確定保留表示、大当り確定エフェクトなどが表示されたりしてもよい。また、楽曲選択は、確変大当りのときにのみ実行でき、非確変大当り(通常大当り)のときには実行できないようにするなど、大当り種別に応じて楽曲選択が実行できるか否かが決定されるようにしてもよい。また、楽曲選択が確変大当りのときにのみ実行できる場合には、非確変大当りの際に、非確変大当り専用の演出、例えば楽曲選択画面が表示されることがない演出が実行されるようにしてもよい。
(変形例9)
また、上記実施の形態では、大当り遊技状態の連荘中回数が5回以上となったときには、特別楽曲リーチを経由することなく、特別楽曲が選択可能となるが、他の条件によって特別楽曲が選択可能となるようにしてもよい。例えば、大当り遊技状態に移行する前の通常状態における複数の変動表示が行われている最中に特定のポイントを加算し、当該ポイントが所定数に到達したときとしてもよいし、1日の大当り回数が所定回数に到達したときとしてもよい。この場合、特定演出に対応する項目は、特定条件とは異なる条件が成立した場合には、特定条件が成立していない場合であっても、選択演出において選択可能とされる項目とすることが可能であるようにすることができる。
(変形例10)
また、大当りが確変大当りであるか非確変大当りであるかの報知は、適宜行うようにすればよい。例えば、飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rに表示される飾り図柄として、奇数のぞろ目が揃ったときに確変大当りであり、偶数のぞろ目が揃ったときに非確変大当りであることを報知するようにしてもよい。また、飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rに表示される飾り図柄の表示として、確変大当りであるか非確変大当りであるかの判別ができず、その後の演出で確変大当りであるか非確変大当りであるかを報知するようにしてもよい。この場合、例えば、大当り遊技状態中に所定の報知変化が段階的に行われ報知変化の態様が確変大当り報知の態様となったときには確変大当りであり、確変大当り報知の態様とはならなかったときには非確変大当りであるようにしてもよい。報知変化の態様としては、例えば、遊技効果ランプ9の色が徐々に変化、例えば「白」→「黄」→「緑」→「赤」→「虹」に変化し、「虹」まで到達したときの態様が確変大当り報知の態様であるようにしてもよい。ここで、遊技効果ランプ9の色は、適宜のタイミングで変化することがあるようにしてもよい。例えば、ラウンドの進行時に変化することがあるようにしてもよいし、大入賞口に所定数以上の遊技球が入賞するいわゆるオーバー入賞が生じたいときに変化することがあるようにしてもよい。
(変形例11)
上記実施の形態では、特定リーチ演出のスーパーBのリーチ演出では、大当り期待度がそれぞれ異ならないようにしているが、リーチ演出の種類に応じて、大当り期待度が異なるようにしてもよい。例えば、大当り期待度として、「A2リーチ」<「A3リーチ」<「B1リーチ」<「B2リーチ」<「C2リーチ」<「E1リーチ」<「WAリーチ」となるようにしてもよい。また、特定リーチ演出のスーパーBのリーチ演出が実行されて大当り遊技状態に制御されたときであったとしても、楽曲が解放される場合と解放されない場合があるようにしてもよい。また、リーチ演出毎の大当り期待度に応じて、対応する楽曲の解放の割合などが異なるようにしてもよい、例えば、大当り期待度が高いリーチ演出が実行されて大当り遊技状態に制御されたときには、大当り期待度が低いリーチ演出が実行されて大当り遊技状態に制御されたときよりも態様する楽曲の解放の割合が低くなるようにしてもよいし、逆に高くなるようにしてもよい。
(変形例12)
上記実施の形態では、変動パターンが、スーパーAのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンであるか、スーパーBのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンであるかにかかわらず、スーパーリーチ演出が実行される変動パターンであれば、演出制御用CPU120にて、特殊態様スーパーリーチ演出の演出時間を確保して実行可能としている。しかし、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101において、特殊態様スーパーリーチ演出を実行するか否かや、特殊態様スーパーリーチ演出を実行する場合における演出時間に応じて異なる変動パターンを用意しておき、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方から送信された変動パターン指定コマンドに従って、特殊態様スーパーリーチ演出の実行が指定されている変動パターンである場合にのみ、指定された演出時間となるように特殊態様スーパーリーチ演出を実行するようにしてもよい。このような態様とすることにより、演出制御用CPU120により特殊態様スーパーリーチ演出を実行するか否かや、特殊態様スーパーリーチ演出を実行する場合における演出時間等を決定するための処理を省略して、処理負荷を抑制することができる。
(変形例13)
本発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシン等にも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部又は一部を備えるように構成されていればよい。
スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機1やスロットマシンは、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシンは、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、且つ、入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
こうしたスロットマシンにおいて実行可能な演出として、上記実施の形態におけるメーター変化報知態様での予告演出やメーター演出等が含まれていればよい。
(変形例14)
上記実施の形態では、有利状態は大当り遊技状態であるが、有利状態は他の態様であってもよい。例えば、通常状態よりも有利であるが大当りよりも不利である小当り状態が設けられ、有利状態が小当り状態であってもよい。また、有利状態は、乱数を用いた判定によるものではなく、所定の入賞口に入賞することによって発生するものであってもよい。また、遊技機がスロットマシンである場合には、有利状態は、ボーナスゲームやリプレイタイム(RT)、アシストリプレイタイム(ART)であってもよい。
(変形例15)
また、連荘回数は、遊技機が複数の有利状態を有しており、有利度の低い有利状態(以下「低有利度遊技状態」という)への移行が発生する間の有利度の高い有利状態(以下「高有利度遊技状態」という)への移行回数としてもよい。例えば、高有利度遊技状態として確変大当りが設けられ、低有利度遊技状態として非確変大当りが設けられている遊技機において、非確変大当りが発生しない間に発生した確変大当りの回数を連荘回数としてもよい。また、遊技機がスロットマシンである場合には、高有利度遊技状態としていわゆるビッグボーナスが設けられ、低有利度遊技状態としていわゆるレギュラーボーナスが設けられている場合において、レギュラーボーナスが発生しない間に発生したビッグボーナスの回数を連荘回数としてもよい。また、所定の遊技区間の間に発生する有利状態を連荘回数とするようにしてもよい。例えば、大当り遊技状態、確変状態、時短状態、ボーナスゲーム等の有利状態が終了して通常状態に移行した後、数回、例えば20回や100等の可変ゲームの間に有利状態に移行した回数も連荘回数に含めるようにしてもよい。
(変形例16)
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、予告演出等の所定演出を実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作、さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(変形例17)
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
(変形例18)
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(変形例19)
上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
(変形例20)
上記の実施の形態では、例えば「1」〜「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
(変形例21)
上記実施の形態において、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
(変形例22)
上記実施の形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行するとともに、乱数値に基づき主基板11で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
(変形例23)
上記実施の形態では、演出制御基板12の側で、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。