JP2019013144A - 給電装置及び方法、受電装置及び方法、並びにコンピュータプログラム - Google Patents

給電装置及び方法、受電装置及び方法、並びにコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】非接触の電力伝送において、送電コイル及び受電コイル間の位置関係に応じて漏洩磁界を適切に低減する給電装置及び方法、受電装置及び方法、並びにコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】給電装置10は、受電装置20に対して非接触で電力伝送可能な給電装置である。当該給電装置は、受電装置が備える受電コイル21と空間を隔てて配置される送電コイル11と、該送電コイルの巻回軸と受電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きいことを条件に、送電コイルを、受電コイルに係る自己共振周波数よりも低い周波数で駆動する駆動手段15と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、非接触で電力を給電可能な給電装置及び方法、非接触で電力を受電可能な受電装置及び方法、並びにコンピュータプログラムの技術分野に関する。
この種の装置では、例えば給電装置及び受電装置周辺への漏洩磁界の低減が図られる。例えば特許文献1には、送電コイル及び受電コイル間の距離を、給電効率が最大となる周波数が低周波側と高周波側とに分離するような距離としつつ、分離した周波数のうち高周波側の周波数で交流電源を駆動することによって、磁界共鳴における送電コイルの位相と受電コイルの位相とを反転させる技術が記載されている。或いは、特許文献2には、高周波電力の伝送時に、送電側のコイル及び受電側のコイルに互いに逆向きの電流が流れる状態で、送電側のコイル及び受電側のコイルが共鳴するように、高周波電力の周波数と、送電側及び受電側のコイルに関するパラメータとを選択する技術が記載されている。
特開2010−239847号公報 特許第5016069号
しかしながら、上述の背景技術では、送電コイルと受電コイルとの間の位置関係が所定の位置関係からずれた場合に、漏洩磁界が期待通りに低減されない可能性があるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、送電コイル及び受電コイル間の位置関係に応じて漏洩磁界を適切に低減することができる給電装置及び方法、受電装置及び方法、並びにコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
本発明の給電装置は、上記課題を解決するために、受電装置に対して非接触で電力伝送可能な給電装置であって、前記受電装置が備える受電コイルと空間を隔てて配置される送電コイルと、前記送電コイルの巻回軸と前記受電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きいことを条件に、前記送電コイルを、前記受電コイルに係る自己共振周波数よりも低い周波数で駆動する駆動手段と、を備える。
本発明の受電装置は、上記課題を解決するために、給電装置から非接触で電力受電可能な受電装置であって、前記給電装置が備える送電コイルと空間を隔てて配置される受電コイルと、前記受電コイルの巻回軸と前記送電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きいことを条件に、前記受電コイルに係る自己共振周波数を低周波数側に変更する変更手段と、を備える。
本発明の給電方法は、上記課題を解決するために、受電装置に対して非接触で電力伝送可能であり、前記受電装置が備える受電コイルと空間を隔てて配置される送電コイルを備える給電装置における給電方法であって、前記送電コイルの巻回軸と前記受電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きいことを条件に、前記送電コイルを、前記受電コイルに係る自己共振周波数よりも低い周波数で駆動する駆動工程を備える。
本発明の受電方法は、上記課題を解決するために、給電装置から非接触で電力受電可能であり、前記給電装置が備える送電コイルと空間を隔てて配置される受電コイルを備える受電装置における受電方法であって、前記受電コイルの巻回軸と前記送電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きいことを条件に、前記受電コイルに係る自己共振周波数を低周波数側に変更する変更工程を備える。
本発明の第1のコンピュータプログラムは、上記課題を解決するために、受電装置に対して非接触で電力伝送可能であり、前記受電装置が備える受電コイルと空間を隔てて配置される送電コイルを備える給電装置に搭載されたコンピュータを、前記送電コイルの巻回軸と前記受電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きいことを条件に、前記送電コイルを、前記受電コイルに係る自己共振周波数よりも低い周波数で駆動する駆動手段として機能させる。
本発明の第2のコンピュータプログラムは、上記課題を解決するために、給電装置から非接触で電力受電可能であり、前記給電装置が備える送電コイルと空間を隔てて配置される受電コイルを備える受電装置に搭載されたコンピュータを、前記受電コイルの巻回軸と前記送電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きいことを条件に、前記受電コイルに係る自己共振周波数を低周波数側に変更する変更手段として機能させる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための形態から明らかにされる。
第1実施例に係る給電装置及び受電装置の構成を示すブロック図である。 第1実施例に係る給電装置及び受電装置の等価回路図である。 送電コイルの駆動周波数と、送電コイルに係る磁界及び受電コイルに係る磁界間の位相差との関係の一例を示す特性図である。 出力特性の一例を示す特性図である。 送電コイル及び受電コイル間の位置関係と、磁力線との関係を示す概念図である。 送電コイル及び受電コイル間の位置関係と、結合係数との関係を示す概念図である。 第1実施例に係る駆動周波数設定処理を示すフローチャートである。 第2実施例に係る給電装置及び受電装置の構成を示すブロック図である。 第2実施例に係る給電装置及び受電装置の等価回路図である。 受電側の自己共振周波数変更の概念を示す概念図である。 第2実施例に係るキャパシタンス変更処理を示すフローチャートである。 送電コイル及び受電コイルの変形例を示す斜視図である。
本発明の給電装置及び方法、受電装置及び方法、並びにコンピュータプログラム各々の実施形態について説明する。
(給電装置)
実施形態に係る給電装置は、受電装置に対して非接触で電力伝送可能な給電装置である。当該給電装置は、送電コイル及び駆動手段を備えて構成されている。送電コイルは、電力伝送前に、受電装置が備える受電コイルと空間を隔てて配置される。
例えばメモリ、プロセッサ等を備えてなる駆動手段は、送電コイルの巻回軸と受電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きい場合に、送電コイルを、受電コイルに係る自己共振周波数よりも低い周波数で駆動し、送電コイルの巻回軸と受電コイルの巻回軸とのずれ量が上記閾値より小さい場合に、送電コイルを、上記自己共振周波数よりも高い周波数で駆動する。
ここで、駆動手段は、送電コイル及び受電コイル間の電力伝送効率が最大となるピーク周波数を算出する算出手段を有している。尚、ピーク周波数の算出方法には、公知の各種態様を適用可能であるので、その詳細についての説明は割愛する。
算出手段によりピーク周波数が2つ算出された場合、つまり、受電コイルの自己共振周波数を挟んで、高周波側のピーク周波数と、低周波数側のピーク周波数とが算出された場合、駆動手段は、次のように送電コイルを駆動する。即ち、送電コイルの巻回軸と受電コイルの巻回軸とのずれ量が上記閾値より大きい場合、駆動手段は、低周波側のピーク周波数で送電コイルを駆動し、送電コイルの巻回軸と受電コイルの巻回軸とのずれ量が上記閾値より小さい場合、行動手段は、高周波側のピーク周波数で送電コイルを駆動する。
尚、算出手段によりピーク周波数が2つ算出されるか否かは、送電コイル及び受電コイルの結合係数k、受電コイルのインダクタンスL、及び受電装置に係る負荷Zに応じて決定される。具体的には、下記式1の関係を満たす場合に、ピーク周波数が2つ算出される。式1における“f”は、受電コイルの自己共振周波数である。
k・2π・f・L>Z (式1)
本実施形態に係る「閾値」は、送電コイルの巻回軸に垂直な投影面に投影された送電コイル及び受電コイルが互いに重ならず、且つ、投影された送電コイルの外縁と、投影された受電コイルの外縁とが接する場合の、送電コイルの巻回軸と受電コイルの巻回軸とのずれ量として設定されている。
本願発明者の研究によれば、以下の事項が判明している。即ち、受電コイルの自己共振周波数よりも高い周波数で送電コイルを駆動すると、送電コイルに生じる磁界の向き(即ち、送電コイルの巻回軸における磁界の向き)と、受電コイルに生じる磁界の向き(即ち、受電コイルの巻回軸における磁界の向き)との位相差が逆位相に近づく。つまり、受電コイルの自己共振周波数よりも高い周波数で送電コイルを駆動することにより、送電コイルに生じる磁界と受電コイルに生じる磁界とが、好適には打ち消し合い、漏洩磁界が低減される。
例えば電気自動車等に搭載されたバッテリを非接触で充電可能な、比較的高電力の装置(システム)では、送電コイル及び受電コイルの位置合わせが、比較的厳密に実施される。他方で、比較的低電力の装置では、送電コイル及び受電コイルの位置合わせが、それほど厳密には実施されないことが多い。すると、送電コイル及び受電コイル間の位置関係によっては、送電コイルを、受電コイルの自己共振周波数よりも高い周波数で駆動しても漏洩磁界が低減されない可能性がある。
具体的には、送電コイルの巻回軸に垂直な投影面に投影された送電コイル及び受電コイルが互いに重ならない程、送電コイルの巻回軸と受電コイルの巻回軸とがずれた場合、送電コイルを、上記高い周波数で駆動しても漏洩磁界が低減されない。
実施形態に係る給電装置では、上述の如く、送電コイルの巻回軸と受電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きい場合、送電コイルが、受電コイルに係る自己共振周波数よりも低い周波数で駆動される。この場合、送電コイルの巻回軸における磁界の向きと、受電コイルの巻回軸における磁界の向きとは同位相に近づくこととなる。
しかしながら、送電コイルの巻回軸における、送電コイルに生じる磁界に係る磁力線の向きと、受電コイルに生じる磁界に係る磁力線の向きと、は互いに逆向きとなる。同様に、受電コイルの巻回軸における、送電コイルに生じる磁界に係る磁力線の向きと、受電コイルに生じる磁界に係る磁力線の向きと、も互いに逆向きとなる。従って、送電コイル及び受電コイル周辺への漏洩磁界を低減することができる。
他方で、送電コイルの巻回軸と受電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より小さい場合、送電コイルが、受電コイルに係る自己共振周波数よりも高い周波数で駆動される。
以上の結果、実施形態に係る給電装置によれば、送電コイル及び受電コイル間の位置関係に応じて、(伝送される電力の大小にかかわらず)漏洩磁界を適切に低減することができる。
(給電方法)
実施形態に係る給電方法は、受電装置に対して非接触で電力伝送可能であり、該受電装置が備える受電コイルと空間を隔てて配置される送電コイルを備える給電装置における給電方法である。
当該給電方法は、送電コイルの巻回軸と受電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きいことを条件に、送電コイルを、受電コイルに係る自己共振周波数よりも低い周波数で駆動する駆動工程を備える。
実施形態に係る給電方法によれば、上述した実施形態に係る給電装置と同様に、送電コイル及び受電コイル間の位置関係に応じて、漏洩磁界を適切に低減することができる。
(第1のコンピュータプログラム)
実施形態に係る第1のコンピュータプログラムは、受電装置に対して非接触で電力伝送可能であり、該受電装置が備える受電コイルと空間を隔てて配置される送電コイルを備える給電装置に搭載されたコンピュータを、送電コイルの巻回軸と受電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きいことを条件に、送電コイルを、受電コイルに係る自己共振周波数よりも低い周波数で駆動する駆動手段として機能させる。
実施形態に係る第1のコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納するRAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(DVD Read Only Memory)等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムを、給電装置に備えられたコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してダウンロードさせた後に実行させれば、上述した実施形態に係る給電装置を比較的容易にして実現できる。これにより、上述した実施形態に係る給電装置と同様に、送電コイル及び受電コイル間の位置関係に応じて、漏洩磁界を適切に低減することができる。
(受電装置)
実施形態に係る受電装置は、給電装置から非接触で電力受電可能な受電装置である。当該受電装置は、受電コイル及び変更手段を備えて構成されている。受電コイルは、電力受電前に、給電装置が備える送電コイルと空間を隔てて配置される。
例えばメモリ、プロセッサ等を備えてなる変更手段は、受電コイルの巻回軸と送電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きい場合に、受電コイルに係る自己共振周波数を高周波数側に変更し、受電コイルの巻回軸と送電コイルの巻回軸とのずれ量が上記閾値より小さい場合に、上記自己共振周波数を低周波数側に変更する。
ここで、受電コイルの自己共振周波数の変更方法としては、例えば受電コイルに可変コンデンサを電気的に接続し、該可変コンデンサの容量を変更する方法が挙げられる。尚、本実施形態では、給電装置における送電コイルの駆動周波数は一定である。
受電コイルの巻回軸と送電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きい場合、典型的には、送電コイルの駆動周波数が受電コイルに係る自己共振周波数よりも低くなるように、変更手段により、該自己共振周波数が高周波数側に変更される。
この場合、送電コイルの巻回軸における、送電コイルに生じる磁界に係る磁力線の向きと、受電コイルに生じる磁界に係る磁力線の向きと、は互いに逆向きとなる。同様に、受電コイルの巻回軸における、送電コイルに生じる磁界に係る磁力線の向きと、受電コイルに生じる磁界に係る磁力線の向きと、も互いに逆向きとなる。従って、送電コイル及び受電コイル周辺への漏洩磁界を低減することができる。
他方で、受電コイルの巻回軸と送電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より小さい場合、典型的には、送電コイルの駆動周波数が受電コイルに係る自己共振周波数よりも高くなるように、変更手段により、該自己共振周波数が低周波数側に変更される。
この場合、送電コイルに生じる磁界の向きと、受電コイルに生じる磁界の向きとの位相差が逆位相に近づく。従って、送電コイル及び受電コイル周辺への漏洩磁界を低減することができる。
尚、本実施形態に係る「閾値」は、受電コイルの巻回軸に垂直な投影面に投影された受電コイル及び送電コイルが互いに重ならず、且つ、投影された受電コイルの外縁と、投影された送電コイルの外縁とが接する場合の受電コイルの巻回軸と送電コイルの巻回軸とのずれ量として設定されている。
以上の結果、実施形態に係る受電装置によれば、送電コイル及び受電コイル間の位置関係に応じて、漏洩磁界を適切に低減することができる。
(受電方法)
実施形態に係る受電方法は、給電装置から非接触で電力受電可能であり、該給電装置が備える送電コイルと空間を隔てて配置される受電コイルを備える受電装置における受電方法である。当該受電方法は、受電コイルの巻回軸と送電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きいことを条件に、受電コイルに係る自己共振周波数を高周波数側に変更する変更工程を備える。
実施形態に係る受電方法によれば、上述した実施形態に係る受電装置と同様に、送電コイル及び受電コイル間の位置関係に応じて、漏洩磁界を適切に低減することができる。
(第2のコンピュータプログラム)
実施形態に係る第2のコンピュータプログラムは、給電装置から非接触で電力受電可能であり、該給電装置が備える送電コイルと空間を隔てて配置される受電コイルを備える受電装置に搭載されたコンピュータを、受電コイルの巻回軸と送電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きいことを条件に、受電コイルに係る自己共振周波数を高周波数側に変更する変更手段として機能させる。
実施形態に係る第2のコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納するRAM、CD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムを、受電装置に備えられたコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してダウンロードさせた後に実行させれば、上述した実施形態に係る受電装置を比較的容易にして実現できる。これにより、上述した実施形態に係る受電装置と同様に、送電コイル及び受電コイル間の位置関係に応じて、漏洩磁界を適切に低減することができる。
本発明の給電装置及び受電装置に係る実施例を図面に基づいて説明する。
<第1実施例>
本発明の給電装置及び受電装置に係る第1実施例について、図1乃至図7を参照して説明する。
先ず、第1実施例に係る給電装置及び受電装置の構成について、図1を参照して説明する。図1は、第1実施例に係る給電装置及び受電装置の構成を示すブロック図である。
図1において、給電装置10は、送電コイル11、共振コンデンサ12、フィルタ13、高周波電源14、周波数選択部15及び位置検出部16を備えて構成されている。共振コンデンサ12は、送電コイル11と共振するように構成されている。フィルタ13は、高周波を抑制するためのものである。
他方、受電装置20は、受電コイル21、共振コンデンサ22及び整流器23を備えて構成されている。受電装置20は、例えばバッテリ等の負荷30に電気的に接続されている。共振コンデンサ22は、受電コイル21と共振するように構成されている。
給電装置10及び受電装置20各々を等価回路図で表すと、図2のようになる。図2において、送電コイル11はインダクタンスLを有し、共振コンデンサ12はキャパシタンスCを有する。高周波電源14の動作周波数fは、周波数選択部15の出力に応じて変更可能である。受電コイル21はインダクタンスLを有し、共振コンデンサ22はキャパシタンスCを有する。
このように構成された受電装置20に係る自己共振周波数f(本発明に係る“受電コイルの自己共振周波数”に相当)は、下記式2で表せる。
Figure 2019013144
次に、高周波電源14の動作周波数fと、送電コイル11の磁界及び受電コイル21の磁界間の位相差と、の関係について、図3を参照して説明する。図3は、送電コイルの駆動周波数と、送電コイルに係る磁界及び受電コイルに係る磁界間の位相差との関係の一例を示す特性図である。
図3に示すように、駆動周波数fが自己共振周波数fと等しい場合、位相差は90度となる。駆動周波数fが自己共振周波数fより高い程、位相差は180度(即ち、逆位相)に近づく。他方、駆動周波数fが自己共振周波数fより低い程、位相差は0度(即ち、同相)に近づく。
ここで、本実施例では、送電コイル11及び受電コイル21の結合係数を“k”、負荷30の負荷を“Z”として、関係式“k・2π・f・L>Z”(即ち、上述の式1)を満たすように、送電コイル11及び受電コイル12間の距離が設定されている。このため、本実施例では、給電効率(出力特性)がピーク値をとる周波数が2つ存在する(双峰特性)(図4参照)。
尚、二つのピーク周波数f及びfは、夫々、下記式3及び4で表される。
Figure 2019013144
Figure 2019013144
非接触の電力伝送時には、送電コイル11の巻回軸と受電コイル21の巻回軸とが実質的に一致するように、送電コイル11及び受電コイル21が夫々配置されることが多い。つまり、図5(a)に示すように、送電コイル11及び受電コイル21が夫々配置されることが多い。
この場合、高周波電源14の駆動周波数fが、受電装置20に係る自己共振周波数fより高くされることが多い。この結果、図5(a´)に示すように、送電コイルに係る磁界(実線矢印参照)と受電コイルに係る磁界(破線矢印参照)とが互いに打ち消し合い、送電コイル11及び受電コイル21の周辺への漏洩磁界が低減される。双峰特性を有する場合、駆動周波数fは、典型的には、高周波側のピーク周波数fとされる(図4参照)。
他方で、送電コイル11及び受電コイル21の配置によっては、例えば図5(b)及び(c)に示すように、送電コイル11の巻回軸と受電コイル21の巻回軸とがずれている場合もある。
この場合に、駆動周波数fが自己共振周波数fより高くされると、図5(b´)に示すように、受電コイル21を貫く、送電コイル11の磁界に係る磁力線の向きと、該受電コイル21の巻回軸における磁界の向きとがそろってしまう(つまり、漏洩磁界は低減されない)。
そこで、本実施例では、図5(b)及び(c)に示すように、送電コイル11及び受電コイル21が夫々配置された場合、周波数選択部15により、駆動周波数fが自己共振周波数fより小さくなるように設定される。この結果、送電コイル11の巻回軸における磁界の向きと、受電コイル21の巻回軸における磁界の向きとはそろうが(図3参照)、受電コイル21を貫く、送電コイル11の磁界に係る磁力線の向きと、該受電コイル21の巻回軸における磁界の向きとは、好適には逆向きとなる(つまり、漏洩磁界が低減される)。
尚、送電コイル11の大きさと受電コイル21の大きさとは互いに異なっていてよい。この場合も、例えば図5(d)に示すように、送電コイル11及び受電コイル21が夫々配置されたことを条件に、周波数選択部15により、駆動周波数fが自己共振周波数fより小さくなるように設定される。
本実施例では、送電コイル11の磁界に係る磁力線のうち、図5上において左右に分かれる磁力線の両方が、受電コイル21を貫く場合を、適宜、「両側鎖交」と称する。他方、送電コイル11の磁界に係る磁力線のうち、図5上において左右に分かれる磁力線の片方のみが、受電コイル21を貫く場合を、適宜、「片側鎖交」と称する。
漏洩磁界の低減を図るという観点からは、送電コイル11及び受電コイル21間の位置関係が、両側鎖交であるか、片側鎖交であるか、により高周波電源14の駆動周波数fが設定されればよい。
他方で、電力伝送という観点からは、送電コイル11及び受電コイル21間の位置関係による結合係数kの大きさが問題となる。即ち、図6に示すように、平面的に見た場合の、送電コイル11の巻回軸及び受電コイル21の巻回軸間の距離(即ち、巻回軸間のずれ量)が長くなると、結合係数kがゼロに近づく。その後、巻回軸間のずれ量が更に大きくなると、結合係数kが再び増加する。
そこで、本実施例に係る給電装置10は、結合係数kがゼロ近傍の値をとるような、送電コイル11及び受電コイル21間の位置関係である場合には、電力伝送が禁止されるように構成されている。
以上のように構成された給電装置10において、実施される駆動周波数設定処理について、図7のフローチャートを参照して説明する。
図7において、先ず、給電装置10の位置検出部16により、受電装置20の受電コイル21の位置が検出される(ステップS101)。尚、受電コイル21の位置検出には、公知の各種態様を適用可能であるので、その詳細についての説明は割愛する。
次に、給電装置10は、結合係数kを推定する(ステップS102)。尚、結合係数kの推定方法には、公知の各種態様を適用可能であるので、その詳細についての説明は割愛する。
次に、給電装置10は、検出された受電コイル21の位置が、給電可能範囲内にあるか否かを判定する(ステップS103)。具体的には例えば、上記ステップS102の処理において推定された結合係数kの値が所定の閾値より大きい場合に、給電可能と判定されるように構成すればよい。
検出された受電コイル21の位置が、給電可能範囲内にないと判定された場合(ステップS103:No)、給電装置10は、処理を終了する。この際、例えば給電不可能な旨を、その理由と共にユーザに提示するように構成されてもよい。
他方、検出された受電コイル21の位置が、給電可能範囲内であると判定された場合(ステップS103:Yes)、給電装置10は、検出された受電コイル21の位置が、両側鎖交状態となる位置であるか否かを判定する(ステップS104)。
ここで、受電コイル21が図6における“B”の位置にある場合、結合係数kの値がゼロ近傍であるため、実際には電力伝送は実施されないが、実践上は、受電コイル21の位置が、図6における“B”の位置よりも“A”の位置側である場合を、両側鎖交状態とすればよい。
本実施例では、平面的に見た場合の、送電コイル11の巻回軸と受電コイル21の巻回軸との間の距離が、送電コイル11の半径と受電コイル21の半径との和よりも短ければ、両側鎖交状態であると判定される。
両側鎖交状態であると判定された場合(ステップS104:Yes)、給電装置10の周波数選択部15は、高周波電源14の駆動周波数fを、ピーク周波数f(図4参照)に設定する(ステップS105)。他方、両側鎖交状態でない(即ち、片側鎖交状態である)と判定された場合(ステップS104:No)、周波数選択部15は、駆動周波数fを、ピーク周波数f(図4参照)に設定する(ステップS106)。
本実施例に係る「周波数選択部15」は、本発明に係る「駆動手段」の一例である。
<第2実施例>
本発明の給電装置及び受電装置に係る第2実施例について、図8乃至図10を参照して説明する。第2実施例では、高周波電源の駆動周波数を変更することに代えて、受電装置に係る自己共振周波数が変更される以外は、上述した第1実施例と同様である。よって、第2実施例について、第1実施例と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図8乃至図10を参照して説明する。
先ず、第2実施例に係る給電装置及び受電装置の構成について、図8を参照して説明する。図8は、図1と同趣旨の、第2実施例に係る給電装置及び受電装置の構成を示すブロック図である。
図2において、給電装置10aは、送電コイル11、共振コンデンサ12、フィルタ13及び高周波電源14を備えて構成されている。他方、受電装置20aは、受電コイル21、可変コンデンサ22a、整流器23、容量調整部24及び位置検出部25を備えて構成されている。尚、給電装置10a及び受電装置20a各々を等価回路図で表すと、図9のようになる。
本実施例では、送電コイル11及び受電コイル21間の位置関係が、片側鎖交状態である場合、図10に示すように、受電装置20aの容量調整部24により、高周波電源14の駆動周波数f(固定値)が、ピーク周波数f(図4参照)となるように、可変コンデンサ22aのキャパシタンスCが変更される。
具体的には、上述の式2及び式3から下記式5が導かれる。式5を、キャパシタンスCについて整理すると、下記式6のようになる。容量調整部24は、式6の右辺の値となるように、キャパシタンスCを変更する。
Figure 2019013144
Figure 2019013144
他方、送電コイル11及び受電コイル21間の位置関係が、両側鎖交状態である場合、図10に示すように、受電装置20aの容量調整部24により、高周波電源14の駆動周波数fが、ピーク周波数f(図4参照)となるように、可変コンデンサ22aのキャパシタンスCが変更される。
具体的には、上述の式2及び式4から下記式7が導かれる。式7を、キャパシタンスCについて整理すると、下記式8のようになる。容量調整部24は、式8の右辺の値となるように、キャパシタンスCを変更する。
Figure 2019013144
Figure 2019013144
以上のように構成された受電装置20aにおいて、実施されるキャパシタンス変更処理について、図11のフローチャートを参照して説明する。
図11において、先ず、受電装置20aの位置検出部25により、給電装置10aの送電コイル11の位置が検出される(ステップS201)。次に、受電装置20aは、結合係数kを推定する(ステップS202)。
次に、受電装置20aは、検出された送電コイル11の位置が、給電可能範囲内にあるか否かを判定する(ステップS203)。検出された送電コイル11の位置が、給電可能範囲内にないと判定された場合(ステップS203:No)、受電装置20aは、処理を終了する。この際、例えば受電不可能な旨を、その理由と共にユーザに提示するように構成されてもよい。
他方、検出された送電コイル11の位置が、給電可能範囲内であると判定された場合(ステップS203:Yes)、受電装置20aは、検出された送電コイル11の位置が、両側鎖交状態となる位置であるか否かを判定する(ステップS204)。
両側鎖交状態であると判定された場合(ステップS204:Yes)、受電装置20aの容調整部24は、駆動周波数fがピーク周波数fとなるように(図10参照)、可変コンデンサ22aのキャパシタンスCを変更する(ステップS205)。他方、両側鎖交状態でない(即ち、片側鎖交状態である)と判定された場合(ステップS204:No)、容量調整部25は、駆動周波数fがピーク周波数fとなるように(図10参照)、可変コンデンサ22aのキャパシタンスCを変更する(ステップS206)。
本実施例に係る「容量調整部24」は、本発明に係る「変更手段」の一例である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う給電装置及び方法、受電装置及び方法、並びにコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
具体的には例えば、本発明は、送電コイル及び受電コイルが、図12に示すような、所謂角形コア両側巻コイルである場合にも適用可能である。
10、10a…給電装置、11…送電コイル、12、22…共振コンデンサ、13…フィルタ、14…高周波電源、15…周波数選択部、16、25…位置検出部、20、20a…受電装置、21…受電コイル、22a…可変コンデンサ、23…整流器、24…容量調整部、30…負荷

Claims (1)

  1. 受電装置に対して非接触で電力伝送可能な給電装置であって、
    前記受電装置が備える受電コイルと空間を隔てて配置される送電コイルと、
    前記送電コイルの巻回軸と前記受電コイルの巻回軸とのずれ量が閾値より大きいことを条件に、前記送電コイルを、前記受電コイルに係る自己共振周波数よりも低い周波数で駆動する駆動手段と、
    を備えることを特徴とする給電装置。
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