以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各実施の形態において、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は重複するので省略する。
(実施の形態1)
[通信システムの概要]
図6は、本実施の形態に係る通信システムを示す。図6に示す通信システムは、セル内の基地局100と1つ又は複数の端末200とから構成される。なお、図6では、基地局100は、マクロセル基地局であってもよく、小型セル基地局であってもよい。また、通信システムは、マクロセル基地局と小型セル基地局とが混在するHetNetシステムであってもよく、複数の基地局が協調して端末と通信を行うCoMP(Coordinated multipoint)システムであってもよい。マクロセルと小型セルとは異なる周波数で運用されていても、同一周波数で運用されていてもよい。
[基地局100の構成]
図7は、基地局100の要部を示すブロック図である。
図7に示す基地局100は、制御信号生成部11、送信部12、受信部13、チャネル推定部14及び受信信号処理部15を備える。
制御信号生成部11は、端末200向けの制御信号を生成し、送信部12は、生成された制御信号をアンテナを介して送信する。制御信号には、PUSCHの割当を指示するUL grantが含まれる。UL grantは複数のビットから構成されており、周波数割当リソース(RB:Resource Block)、変調・符号化方法、SRS(Sounding Reference Signal)トリガなどを指示する情報を含む。さらに、UL grantには、割り当てたPUSCHを送信する際のDMRSの配置パターン(DMRSパターン)を指定するためのDMRS pattern indicator(DPI)が含まれる。DPIは1つ又は複数のビットから構成される。なお、DPIで選択可能なDMRSパターンの候補は、上位レイヤによって予め端末200へ通知されるか、規定されているものとする。また、制御信号は、下り回線制御チャネル(PDCCH(Physical downlink control channel)又はEPDCCH(Enhanced physical downlink control channel))を用いて送信される。なお、EPDCCHは、EPDCCH setと呼ばれることもあり、PDCCHとは異なる新たな制御チャネルとして、PDSCH内に配置される。
すなわち、制御信号生成部11は、上り回線のDMRSの複数の配置パターンのうち、端末200に指示する配置パターンに基づいて、上り回線の制御情報を生成し、送信部12は、生成された制御情報を送信する。
受信部13は、端末200がUL grantに従って送信したPUSCHをアンテナを介して受信し、データ及びDMRSを取り出す。チャネル推定部14は、DMRSを用いてチャネル推定を行う。受信信号処理部15は、推定されたチャネル推定値に基づいて、データの復調・復号を行う。
図8は、基地局100の詳細を示すブロック図である。
図8に示す基地局100は、制御部101、制御情報生成部102、符号化部103、変調部104、マッピング部105、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部106、CP(Cyclic Prefix)付加部107、無線送信部108、無線受信部109、CP除去部110、FFT(Fast Fourier Transform)部111、デマッピング部112、CSI(Channel State Information)測定部113、チャネル推定部114、等化部115、IDFT(Inverse Discrete Fourier Transform)部116、復調部117、復号部118、判定部119を備える。
これらのうち、制御部101、制御情報生成部102、符号化部103及び変調部104が主に制御信号生成部11(図7)として機能し、マッピング部105、IFFT部106、CP付加部107、無線送信部108が主に送信部12(図7)として機能する。また、無線受信部109、CP除去部110、FFT部111及びデマッピング部112が主に受信部13(図7)として機能し、チャネル推定部114がチャネル推定部14として機能し、等化部115、IDFT部116、復調部117、復号部118及び判定部119が主に受信信号処理部15(図7)として機能する。
図8に示す基地局100において、制御部101は、端末200の状態又は受信状況に応じて、端末200に対するPUSCHのサブフレーム割当を決定する。例えば、制御部101は、判定部119から入力される端末200の受信データの判定結果(誤りの有無。ACK又はNACK)、CSI測定部113から入力される端末200のチャネル情報(CSI)等に基づいて、端末200に対するPUSCHのサブフレーム割当を決定する。このとき、制御部101は、端末200に指示する周波数リソースブロック(RB)割当情報、符号化方法、変調方式、初回送信か再送かを示す情報、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)のプロセス番号、及び、DMRSのパターン情報(DPI)などを決定し、決定した情報を制御情報生成部102に出力する。
また、制御部101は、端末200向けの制御信号に対する符号化レベルを決定し、決定した符号化レベルを符号化部103に出力する。符号化レベルは、送信する制御信号に含まれる制御情報の量又は端末200の状態に応じて決定される。
また、制御部101は、端末200向けの制御信号をマッピングする無線リソース要素(RE)を決定し、決定したREをマッピング部105に指示する。
制御情報生成部102は、制御部101から入力される端末200向けの制御情報を用いて、制御情報ビット列を生成し、生成された制御情報ビット列を符号化部103へ出力する。なお、制御情報が複数の端末200向けに送信されることもあるため、制御情報生成部102は、各端末200向けの制御情報に、各端末200の端末IDを含めてビット列を生成する。例えば、制御情報には、宛先端末200の端末IDでマスキングされたCRCビットが付加される。
符号化部103は、制御部101から指示された符号化レベルを用いて、制御情報生成部102から入力される制御情報ビット列を符号化する。符号化部103は、得られる符号化ビット列を変調部104へ出力する。
変調部104は、符号化部103から入力される符号化ビット列を変調して、得られたシンボル列をマッピング部105へ出力する。
マッピング部105は、変調部104からシンボル列として入力された制御信号を、制御部101から指示される無線リソースにマッピングする。なお、制御信号をマッピング対象となる制御チャネルは、PDCCHであってもよく、EPDCCHであってもよい。マッピング部105は、制御信号がマッピングされたPDCCH又はEPDCCHを含む下り回線サブフレームの信号をIFFT部106に入力する。
IFFT部106は、マッピング部105から入力された下り回線サブフレームに対してIFFTを適用し、周波数領域の信号系列を時間波形に変換する。IFFT部106は、変換した時間波形をCP付加部107へ出力する。
CP付加部107は、IFFT部106から入力される時間波形にCPを付加し、CPが付加された信号を無線送信部108へ出力する。
無線送信部108は、CP付加部107から入力される信号に対してD/A変換及びアップコンバート等の送信処理を行い、送信処理後の信号をアンテナを介して端末200へ送信する。
無線受信部109は、端末200から送信された上り回線信号(PUSCH)をアンテナを介して受信し、受信した信号に対してダウンコンバート及びA/D変換等の受信処理を行い、受信処理後の信号をCP除去部110へ出力する。
CP除去部110は、無線受信部109から入力される信号(時間波形)からCPに相当する波形を取り除き、CP除去後の信号をFFT部111へ出力する。
FFT部111は、CP除去部110から入力される信号(時間波形)に対してFFTを適用し、周波数領域の信号系列(サブキャリア単位の周波数要素)に分解して、PUSCHのサブフレームに対応する信号を取り出す。FFT部111は、得られた信号をデマッピング部112へ出力する。
デマッピング部112は、入力された信号から端末200に割り当てたPUSCHのサブフレーム部分を抽出する。また、デマッピング部112は、抽出した端末200のPUSCHのサブフレームをDMRSとデータシンボル(SC-FDMAデータシンボル)とに分解し、DMRSをチャネル推定部114に出力し、データシンボルを等化部115に出力する。さらに、デマッピング部112は、端末200が当該PUSCHのサブフレームでサウンディング参照信号(SRS)を送信している場合、SRSを抽出して、抽出したSRSをCSI測定部113に出力する。なお、SRSが送信される場合、PUSCHのサブフレームの最終データシンボルがSRSで置き換えられているので、デマッピング部112は、SRSとデータシンボルとを分離すればよい。
CSI測定部113は、デマッピング部112からSRSが入力された場合、SRSを用いてCSI測定を行う。CSI測定部113は、得られたCSI測定結果を制御部101に出力する。
チャネル推定部114は、デマッピング部112から入力されるDMRSを用いてチャネル推定を行う。チャネル推定部114は、得られたチャネル推定値を等化部115に出力する。
等化部115は、チャネル推定部114から入力されるチャネル推定値を用いて、デマッピング部112から入力されるSC-FDMAデータシンボルの等化を行う。等化部115は、等化後のSC-FDMAデータシンボルをIDFT部116へ出力する。
IDFT部116は、等化部115から入力される、周波数領域のSC-FDMAデータシンボルに対して、割当帯域幅に応じた帯域幅のIDFTを適用し、時間領域信号へ変換する。IDFT部116は、得られた時間領域信号を復調部117へ出力する。
復調部117は、IDFT部116から入力される時間領域信号に対してデータ復調を行う。具体的には、復調部117は、端末200に指示した変調方式に基づいてシンボル系列をビット系列へ変換し、得られたビット系列を復号部118へ出力する。
復号部118は、復調部117から入力されるビット系列に対して誤り訂正復号を行い、復号後のビット系列を判定部119へ出力する。
判定部119は、復号部118から入力されるビット系列に対して誤り検出を行う。誤り検出は、ビット系列に付加されたCRCビットを用いて行われる。判定部119は、CRCビットの判定結果が誤り無しであれば、受信データを取り出し、制御部101にACKを通知する。一方、判定部119は、CRCビットの判定結果が誤り有りであれば、制御部101にNACKを通知する。
[端末200の構成]
図9は、端末の要部を示すブロック図である。
図9に示す端末200は、受信部21、制御信号抽出部22、制御部23、DMRS生成部24及び送信部25を備える。
受信部21は、PDCCH又はEPDCCHにおいて端末200向けに送信された制御信号(UL grant)を受信し、制御信号抽出部22は、制御信号から、PUSCHサブフレームの割当に関する情報を取り出す。具体的には、制御信号抽出部22は、予め設定された制御チャネルにおいて、制御信号の割当候補をブラインド復号し、端末200の端末IDでマスキングされたCRCビットが付加された制御信号を復号できたら、当該制御信号を、端末200宛の制御情報として抽出する。制御情報には、周波数リソースブロック(RB)割当情報、変調方式、初回送信か再送かを示す情報、HARQのプロセス番号、A-SRSトリガ(Aperiodic SRS送信要求)、及びDMRSのパターン情報(DPI)などが含まれる。
制御部23は、抽出した制御情報(UL grant)に基づいて、PUSCHのサブフレーム構成を決定する。例えば、制御部23は、UL grantに含まれるDPIの値に応じて、使用するDMRSパターンを決定する。DMRS生成部24は、制御部23からの指示に従ってDMRSを生成し、送信部25は、制御部23からの指示に従って、DMRSを含むPUSCHサブフレームの信号を送信する。
すなわち、受信部21は、上り回線の制御情報を受信し、制御部23は、制御情報に基づいて、上り回線のDMRSの複数の配置パターンの中から特定の配置パターンを決定し、DMRS生成部24は、特定の配置パターンに従ってDMRSを生成する。
図10は、端末200の詳細を示すブロック図である。
図10に示す端末200は、無線受信部201、CP除去部202、FFT部203、制御信号抽出部204、制御部205、符号化部206、変調部207、DMRS生成部208、SRS生成部209、多重部210、DFT(Discrete Fourier Transform)部211、マッピング部212、IFFT部213、CP付加部214及び無線送信部215を備える。
これらのうち、無線受信部201、CP除去部202及びFFT部203が主に受信部21(図9)として機能する。また、符号化部206、変調部207、SRS生成部209、多重部210、DFT部211、マッピング部212、IFFT部213、CP付加部213及び無線送信部215が主に送信部25(図9)として機能する。また、制御信号抽出部204は制御信号抽出部22として機能し、制御部205は制御部23として機能し、DMRS生成部208はDMRS生成部24として機能する。
図10に示す端末200において、無線受信部201は、基地局100(図8)から送信された制御信号(PDCCH又はEPDCCH)をアンテナを介して受信し、制御信号に対してダウンコンバート及びA/D変換等の受信処理を行い、受信処理後の制御信号をCP除去部202へ出力する。
CP除去部202は、無線受信部201から入力される制御信号において、PDCCH又はEPDCCHを含む下り回線サブフレームの信号からCPを除去し、CP除去後の信号をFFT部203へ出力する。
FFT部203は、CP除去部202から入力された信号(下り回線サブフレーム)に対してFFTを適用し、周波数領域信号へ変換する。FFT部203は、周波数領域信号を、制御信号抽出部204へ出力する。
制御信号抽出部204は、FFT部203から入力される周波数領域信号(PDCCH又はEPDCCH)に対してブラインド復号を行い、制御信号の復号を試みる。端末200宛の制御信号には、端末200の端末IDでマスキングされたCRCが付加されている。したがって、制御信号抽出部204は、ブラインド復号した結果、CRC判定がOKであればその制御信号を抽出して制御部205へ出力する。
制御部205は、制御信号抽出部204から入力される制御信号に基づいて、PUSCH送信の制御を行う。
具体的には、制御部205は、制御信号に含まれるPUSCHのRB割当情報に基づいて、PUSCH送信時のRB割当をマッピング部212に指示する。また、制御部205は、制御信号に含まれる符号化方法及び変調方式の情報に基づいて、PUSCH送信時の符号化方法及び変調方式を符号化部206及び変調部207にそれぞれ指示する。また、制御部205は、制御信号に含まれるSRSトリガに基づいて、一定時間経過後にSRSを送信するか否かをSRS生成部209に指示する。このSRSトリガで指示されるSRSは、UL grantで指示されるPUSCHサブフレームに多重されて送信される場合もあり、そのサブフレームよりも後の時間に送信される場合もある。また、制御部205は、制御信号に含まれるDPIに基づいて、PUSCH送信時のDMRSパターンを決定し、決定したDMRSパターンをDMRS生成部208に指示する。
符号化部206は、入力された送信データに対して端末IDでマスキングされたCRCビットを付加し、誤り訂正符号化を行う。なお、符号化部206が使用する符号化率及び符号語長などは制御部205から指示される。符号化部206は、符号化後のビット系列を変調部207へ出力する。
変調部207は、符号化部206から入力されるビット系列を変調する。なお、変調部207が使用する変調レベル(すなわち変調多値数)などは制御部205から指示される。変調部207は、変調されたデータシンボル系列を多重部210に出力する。
DMRS生成部208は、制御部205から指示されたDMRSパターンに従ってDMRSを生成し、DMRSを多重部210に出力する。
SRS生成部209は、制御部205からの指示に従ってSRSを生成し、SRSを多重部210に出力する。なお、SRSの送信タイミングはUL grantが指示するPUSCHサブフレームと同一であるとは限らない。
多重部210は、変調部207、DMRS生成部208及びSRS生成部209からそれぞれ入力されるデータシンボル系列、DMRS及びSRSを多重し、多重後の信号をDFT部211へ出力する。
DFT部211は、多重部210から入力される信号に対してDFTを適用して、当該信号をサブキャリア単位の周波数成分の信号に分解し、得られる周波数成分の信号をマッピング部212へ出力する。
マッピング部212は、制御部205からの指示に従って、DFT部211から入力される信号(すなわちデータシンボル系列、DMRS及びSRS)を、割り当てられたPUSCHサブフレーム内の時間・周波数リソースにマッピングする。マッピング部212は、PUSCHサブフレームの信号をIFFT部213へ出力する。
IFFT部213は、マッピング部212から入力される周波数領域のPUSCHサブフレームの信号に対してIFFTを適用し、時間領域信号へ変換する。IFFT部213は、得られた時間領域信号をCP付加部214へ出力する。
CP付加部214は、IFFT部213から入力される時間領域信号(IFFT部213の出力単位毎)にCPを付加し、CP付加後の信号を無線送信部215へ出力する。
無線送信部215は、CP付加部214から入力された信号に対してD/A変換及びアップコンバート等の送信処理を行い、送信処理後の信号をアンテナを介して基地局100へ送信する。
[動作]
本実施の形態の基地局100及び端末200の処理フローをステップ(1)〜(4)で説明する。
ステップ(1):基地局100は、PUSCHの送受信よりも前に、複数のDMRSパターンが指定され得ることを端末200に通知する。指定され得るDMRSパターンは、予め規定されてもよく、複数の候補の中から基地局100が端末200に対して上位レイヤを介して通知してもよい。指定され得るDMRSパターンは、Rel.8-10で使用されてきたLegacy DMRS pattern(例えば、図4A参照)に加え、例えば、図4B〜図4E及び図5に示すようなReduced DMRS patternを含む。
なお、ステップ(1)における端末200への通知は、PUSCHの送受信を行う基地局100によって行われてもよく、PUSCHの送受信を行う基地局以外の基地局100によって行われてもよい。例えば、PUSCHの送受信を行う基地局100が小型セル基地局であり、ステップ(1)の通知を行う基地局がマクロセル基地局であってもよい。
ステップ(2):基地局100は、PDCCH又はEPDCCHを介して、端末200に制御信号(UL grant)を送信し、PUSCHの割当を指示する。UL grantには、DMRSパターンを指示するDMRS pattern indicator(DPI)が含まれる。DPIは複数のDMRSパターン候補の中から何れか1つの特定のDMRSパターンを端末200に指示する。すなわち、基地局100(制御部101)は、端末200に指示する特定のDMRSパターンに基づいてDPIを生成する。
図11は、DPIが2ビットの例を示す。図11では、DPIの各値に対して、Legacy DMRS pattern、Reduced DMRS pattern (1)〜(3)がそれぞれ対応付けられている。
なお、DPIを含むUL grantの端末200への送信は、PUSCHの送受信を行う基地局100によって行われてもよく、PUSCHの送受信を行う基地局以外の基地局100によって行われてもよい。例えば、PUSCHの送受信を行う基地局100が小型セル基地局であり、UL grantの送信を行う基地局がマクロセル基地局であってもよい。
ステップ(3):端末200は、ステップ(2)において受信したPDCCH又はEPDCCHをブラインド復号し、自端末宛の制御信号(UL grant)を得る。UL grantにDPIが含まれる場合、端末200(制御部205)は、DPIに基づいて、複数のDMRSパターン候補の中から、端末200が用いる特定のDMRSパターンを決定する。そして、端末200(DMRS生成部208)は、特定のDMRSパターンに従ってPUSCH送信に用いるDMRSを生成する。
ステップ(4):基地局100は、ステップ(3)において端末200が送信したPUSCHを受信し、PUSCHサブフレームから抽出したDMRSに基づいてチャネル推定を行う。基地局100は、得られたチャネル推定値を用いて、データシンボルの等化、復調及び復号を行う。
データを正しく復号できたと判定した場合、基地局100は、端末200にACKを送信し、次のデータの送信を促す。データの復号結果に誤りが含まれると判定した場合、基地局100は、端末200にNACKを送信し、HARQの再送を促す。
[効果]
以上のように、基地局100は、下り回線制御チャネル(PDCCH又はEPDCCH)において、UL grantに含まれるDPIを用いて、予め規定された複数のDMRSパターンの中の何れかを端末200へ指示する。端末200は、基地局100から送信されるUL grantに含まれるDPIに従って、PUSCHサブフレームにおけるDMRSパターンを特定する。
こうすることで、端末200のDMRSパターンを動的に切り替えることができる。よって、本実施の形態によれば、Legacy DMRS及びReduced DMRSを含む複数のDMRSパターンの中から、端末200に対して適切なDMRSパターンを選択することができる。
例えば、基地局100は、端末200の状況又は環境に応じて、高いチャネル推定精度で受信可能なDMRSパターン(Legacy DMRS pattern)と、オーバーヘッドの小さいDMRSパターン(Reduced DMRS pattern)とを動的に切り替えることができる。よって、本実施の形態によれば、高信頼性と通信容量の増大とを柔軟に実現できる。
また、例えば、基地局100は、Legacy端末(例えばRel.10の機能をサポートする端末)がセル内に存在する場合、端末200に対してLegacy DMRSの使用を指示して、Legacy端末と端末200とをCS及びOCCにより空間多重してもよい。また、基地局100は、端末200に対してReduced DMRSの使用を指示して、端末200に低オーバーヘッドのPUSCHのサブフレームを用いてデータを送信させてもよい。このようにして、基地局100は、端末200に対する上り回線のスケジューリングを柔軟に指示できる。したがって、本実施の形態によれば、スケジューリングの制約による特性劣化を回避できる。
また、特に、小型セルでは同時通信する端末数が少ないため、下り回線制御チャネルは混雑していないことが想定される。さらに、小型セルでは、端末と小型セル基地局との距離が比較的近いため、制御信号にDPI用のビットを新たに追加してもカバレッジの減少は問題とならない。すなわち、本実施の形態によれば、DPIを用いてDMRSパターンを通知することにより、大きなデメリットも無く、DMRSパターンの切り替えを柔軟に実現できる。
[バリエーション1]
バリエーション1では、DPIは、DMRSパターンと、バーチャルセルID(VCID)又はセルID(PCID)を示す。
具体的には、基地局100は、端末200に対して、指示され得るDMRSパターンのみでなく、各DPIの値に対応するバーチャルセルIDも予め通知する。そして、基地局100は、DPIを用いて、DMRSパターン、及び、そのDMRSパターンに対応するバーチャルセルID(又はセルID)の使用を指示する。端末200は、DPIに基づいてDMRSパターン及びバーチャルセルID(又はセルID)を特定し、DMRSを生成する。
図12は、DPIと、DMRSパターン及びバーチャルセルIDとの対応関係を示す。例えば、図12では、DPIが00の場合、端末200は、Legacy DMRSパターン、及び、セルIDに対応するベース系列を用いてDMRSを生成する。また、DPIが10の場合、端末200は、Reduced DMRS (Pattern 2)、及び、バーチャルセルID 1(VCID 1)に対応するベース系列を用いてDMRSを生成する。DPIが01の場合及び11の場合についても同様である。
上述したように、Reduced DMRSが使用されるのは端末200のチャネル状態が良い場合(例えば端末200と基地局100との距離が比較的近い場合)が多い。そのような場合は端末200が小型セル基地局に接続しているときに生じやすい。また、小型セル基地局は、多数高密度に配置されたり、低密度かつ疎に配置されたりと、不均一な配置であることが考えられる。
したがって、複数の小型セル基地局に対して、同一のバーチャルセルIDを通知することにより干渉を直交化したり、異なるバーチャルセルIDを通知することにより干渉をランダム化したりして、バーチャルセルIDを用いて小型セル間の干渉制御がより柔軟に行われる可能性がある。つまり、Reduced DMRSとバーチャルセルIDとは同時に運用される可能性が高い。
そこで、図12に示すように、DPIを用いてDMRSパターンとバーチャルセルIDとが基地局100から端末200へ同時に通知されることで、Reduced DMRS及びバーチャルセルIDの双方の使用をDPIのみで指示できるため、オーバーヘッドの増加を抑えつつ、小型セル間の干渉制御をより柔軟かつ適切に実現することができる。
[バリエーション2]
バリエーション2では、DPIは、DMRSパターンと、ベース系列グループホッピングのON/OFFとを示す。
ここで、ベース系列グループホッピングは、Rel.8から導入されており、DMRSの送信毎に異なるベース系列グループを用いてDMRSを生成するように、ベース系列グループのグループ番号をホッピングすることにより、セル間の干渉をより低減させる方法である。一方、ベース系列グループホッピングを行うと、PUSCHのサブフレーム内の2つのDMRSの各々に使用されるベース系列が異なるため、OCCによる端末間多重ができないという問題がある。したがってRel.10では、上位レイヤからの通知によって、ベース系列グループホッピングを準静的にON/OFFする機能が追加され、OCCの多重が実現されていた。
そこで、基地局100は、端末200に対して、指示され得るDMRSパターンのみでなく、各DPIの値に対応するベース系列グループホッピングのON/OFFを予め通知する。そして、基地局100は、DPIを用いて、DMRSパターン、及び、そのDMRSパターンに対応するベース系列グループホッピングのON/OFFを指示する。端末200は、DPIに基づいてDMRSパターン及びベース系列グループホッピングのON/OFFを特定し、DMRSを生成する。
図13は、DPIと、DMRSパターン及びベース系列グループホッピングのON/OFFとの対応関係を示す。例えば、図13では、DPIが00の場合、端末200は、Legacy DMRSを用いて、かつ、ベース系列グループホッピングをONにしてDMRSを生成する。また、DPIが11の場合、端末200は、Reduced DMRS (Pattern 2)を用いて、かつ、ベース系列グループホッピングをOFFにしてDMRSを生成する。DPIが01の場合及び10の場合についても同様である。
図14は、各サブフレームにおいて、図13に示すDPIを用いてDMRSパターン及びベース系列グループホッピングON/OFFが通知された場合の一例を示す。なお、図14では、4つのサブフレームを示し、各サブフレームは2つのスロットから構成される。
図14に示すように、端末200は、1つ目及び4つ目のサブフレームにおいてDPI=“00”が指示されているので、Legacy DMRSを用いつつ、サブフレーム内の2つのDMRSのベース系列グループをホッピングさせる(系列グループ番号:#3,#15)。これにより、他セル干渉のランダム化が可能となる。
また、図14に示すように、端末200は、2つ目のサブフレームにおいてDPI=“01”が指示されているので、Legacy DMRSを用いて、ベース系列グループのホッピングを行わずに、セルID又はバーチャルセルIDによって定まる系列(ここでは系列グループ番号:#3)を用いてDMRSを生成する。これにより、OCCによる干渉の直交化が可能となる。
また、図14に示すように、端末200は、3つ目のサブフレームにおいてDPI=“11”が指示されているので、ベース系列グループのホッピングを行わないで、Reduced DMRSを用いてDMRSを生成する。これにより、Reduced DMRSによるオーバーヘッドの低減が可能となる。
ベース系列グループホッピングをONにすることで干渉のランダム化が可能となるが、OCCによる干渉の直交化ができなくなる。一方、ベース系列グループホッピングをOFFにするとOCCによる直交化が可能となるが、干渉がランダム化されない。これに対して、図14に示すように、基地局100は、DPIを用いてDMRSパターンとベース系列グループホッピングのON/OFFとを同時に指示する。これにより、端末200は、端末200の状態、周辺セルへの与干渉、又は、空間多重される端末の有無に応じて、DMRSパターン及びベース系列グループホッピングのON/OFFを動的に切り替えることができる。よって、バリエーション2によれば、干渉抑圧及びスループットの増大をより柔軟に実現することができる。
[バリエーション3]
バリエーション2(図14)では、ベース系列グループホッピングがOFFのとき、セルID又はバーチャルセルIDによって定まる系列が全てのスロットで使用された(図14では系列グループ番号:#3)。これに対して、バリエーション3では、或るサブフレームにおいてベース系列グループホッピングがOFFのとき、端末200は、系列グループホッピングがONの場合に当該サブフレーム内の1つ目のスロットで使用されるDMRSの系列グループを、当該サブフレーム内の2つのスロットで使用する。
図15は、各サブフレームにおいて、図13に示すDPIを用いてDMRSパターン及びベース系列グループホッピングON/OFFが通知された場合の一例を示す。なお、図15では、図14と同様、4つのサブフレームを示し、各サブフレームは2つのスロットから構成される。
図15に示すように、2つ目のサブフレームにおいてDPI=“01”が指示されているので、ベース系列グループのホッピングは行われない。一方、2つ目のサブフレームにおいてベース系列グループのホッピングが行われる場合の1つ目のスロットで使用されるDMRSの系列グループ番号は#6である。そこで、端末200は、2つ目のサブフレームにおいて、Legacy DMRSを用いて、ベース系列グループのホッピングを行わずに、系列グループ番号#6を用いてDMRSを生成する。
同様に、図15に示すように、3つ目のサブフレームにおいてDPI=“11”が指示されているので、ベース系列グループのホッピングは行われない。一方、3つ目のサブフレームにおいてベース系列グループのホッピングが行われる場合の1つ目のスロットで使用されるDMRSの系列グループ番号は#7である。そこで、端末200は、3つ目のサブフレームにおいて、ベース系列グループのホッピングを行わないで、Reduced DMRS及び系列グループ番号#7を用いてDMRSを生成する。
すなわち、バリエーション2(図14)では、系列グループホッピングがOFFの場合には系列グループ番号#3のDMRSが常に使用されたのに対して、バリエーション3(図15)では、系列グループホッピングがOFFの場合(2つ目、3つ目のサブフレーム)でも、系列グループ番号は変更される。
こうすることで、何れの端末200であっても、最低でも1ms(1サブフレーム)毎に使用するDMRSの系列グループが切り替わるので、バリエーション2の効果に加え、周辺他セルに与える干渉のランダム化効果が得られる。
(実施の形態2)
[通信システムの概要]
本実施の形態に係る通信システムは、実施の形態1(図6)と同様、基地局100と1つ又は複数の端末200とから構成される。
ただし、本実施の形態では、実施の形態1と異なり、DMRSパターンを指示するDPIは用いられず、UL grantに含まれるResource Indication Value(RIV)の値によって、RB割当情報とDMRSパターンとが同時に指示される。すなわち、複数のDMRSパターンは、基地局100から端末200へ送信される制御情報に含まれる上り回線の既存のRB割当情報であるRIVの各値に対応付けられている。つまり、DMRSパターンは、既存のRIVを用いて通知される。
具体的には、端末200には、指示され得る複数のDMRSパターンが予め通知され、かつ、RIVの各値に対応するDMRSパターンが予め通知されている。そして、端末200は、基地局100から通知されたRIVの値に基づいてPUSCHサブフレーム送信に使用するRBを特定するとともに、当該RIVに対応するDMRSパターンを、PUSCHサブフレームで用いるDMRSパターンとして決定する。なお、指示され得る複数のDMRSパターン、及び、RIVの各値に対応するDMRSパターンは、基地局100が端末200に対して上位レイヤ等で予め通知してもよく、規定された組み合わせのみ使用してもよい。
[基地局100の構成]
基地局100の制御部101は、端末200に対するPUSCHのサブフレーム割当を決定する。この際、制御部101は、端末200に割り当てるRB、及び、端末200へ通知するDMRSパターンの双方を考慮して、RB割当情報(RIV)の値を決定する。
[端末200の構成]
端末200の制御部205は、UL grantに含まれるRIVの値に基づいて、PUSCH送信時のRB割当をマッピング部212に指示する。更に、制御部205は、RIVの値に基づいて、PUSCH送信時のDMRSパターンを決定する。
[動作]
本実施の形態の基地局100及び端末200の動作について説明する。本実施の形態に係る基地局100及び端末200の処理フローは、ステップ(1)〜(4)とほぼ同様である。
ただし、実施の形態1と異なり、本実施の形態では、UL grantにはDPIは含まれない。代わりに、基地局100は、端末200に指示するDMRSパターンに基づいてRIVの値を設定し、端末200は、UL grantに含まれるRIVの値に基づいて、PUSCHサブフレームで使用されるDMRSパターンを決定する。
なお、RIVは、システム帯域幅に応じたビット数(例えばPUSCHが周波数ホッピングされない場合、Log
2(N
RB UL(N
RB UL+1)/2)ビット)で通知される情報であり、RIVの値は次式(1)に基づいて決定される(PUSCHの周波数ホッピングが無い場合)。
ここで、NRB ULは上り回線のシステム帯域幅を表し、LCRBsは端末200の割当RB数を表し、RBSTARTは端末200の割当RBにおいて周波数の最も低いRBを表す。また、式(1)は、連続帯域割当の場合に用いられる。式(1)に示すRIVの値から、端末200に割り当てられたRB数とRBの位置とが一意に定まる(図16参照)。なお、LCRBsは2,3,5の倍数しか選択できないという制約がある。このため、Rel.11までの仕組みでは、2,3,5の倍数以外のLCRBsに該当するRIVの値は指示されない。
[効果]
このように、基地局100は、UL grantに含まれる、周波数リソース割当情報ビットを指示する周波数リソース割当情報(RIV)を用いて、複数のDMRSパターンの中の何れかを端末200へ通知する。端末200は、受け取ったUL grantに含まれるRIVの値に基づいて、複数のDMRSパターンの中から、使用するDMRSパターンを特定する。
上述したように、端末200に対してReduced DMRSが指示されるのは、小型セル基地局と通信する場合である可能性が高い。また、小型セルでは同時通信する端末数が少なく、かつ、小型セルと通信する端末のチャネル品質は良い可能性が高い。したがって、小型セルでは、周波数スケジューリングの粒度を細かくしても、周波数スケジューリングゲインは大きくできない。言い換えれば周波数スケジューリングの粒度を減らし、その分DMRSパターンを特定するようにしても、デメリットの影響はほぼ生じない。したがって本実施の形態のように、RIVの値に応じて端末200で使用されるDMRSパターンを特定することで、DMRSパターンの柔軟な切替が可能となる。
また、本実施の形態では、既存のRIVを用いてDMRSパターンの通知が行われるので、DMRSパターンを指示する追加ビットが不要となり、オーバーヘッドの増加が生じない。
次に、本実施の形態における基地局100及び端末200のDMRSパターンの通知・特定の具体例1〜4について詳細に説明する。
[具体例1]
基地局100は、DMRSパターンを考慮して、RIVにおける割当RB数(つまり、割当帯域幅)LCRBsの値を偶数又は奇数の何れかに設定する。端末200は、UL grantに含まれるRIVにおける、割当RB数(割当帯域幅)LCRBsの値が偶数であるか奇数であるかに応じて、使用するDMRSパターンを特定する。
例えば、奇数個のRBの割当を示すRIVにはLegacy DMRS patternが対応付けられ、偶数個のRBの割当を示すRIVにはReduced DMRS patternが対応付けられる。すなわち、端末200は、基地局100から、LCRBsが奇数個のRBに相当するRIVが通知された場合にはLegacy DMRSを用い、LCRBsが偶数個のRBに相当するRIVが通知された場合にはReduced DMRSを用いる。
なお、LCRBsに示される割当RB数(偶数個及び奇数個)と、Reduced DMRSを使用するか否かとの対応付けは、予め規定されるか、上位レイヤの通知などによって、基地局100と端末200との間で共有されている。また、RIVによって指定されるReduced DMRSのパターンは、予め規定されてもよく、上位レイヤ等で基地局100から端末200へ通知されてもよい。
図17は、具体例1におけるDMRSパターンの通知例を示す。図17では、Reduced DMRSとして、例えば、図4Dに示すReduced DMRS pattern (3)が用いられる。
図17に示すように、UL grantで通知されるRIVにおけるLCRBsが奇数個(1RB又は3RB)の場合、DMRSパターンとしてLegacy DMRS patternが用いられる。一方、UL grantで通知されるRIVにおけるLCRBsが偶数個(2RB又は4RB)の場合、DMRSパターンとしてReduced DMRS pattern (3)が用いられる。
なお、図17では、LCRBsが偶数個の場合に対応付けられたReduced DMRSパターンを1種類としているが、LCRBsの異なる値(例えば2RBと4RB)に対して、複数のReduced DMRSパターンの中から異なるパターンをそれぞれ対応付けてもよい。
ここで、既存のDMRSでは、整数のLCRBsに対応した系列長が定義されている。したがって、LCRBsが偶数の場合、LCRBsの半分の系列長のDMRSは存在する。一方、LCRBsが奇数の場合、LCRBsを2のべき乗(例えば2)で割った系列長を定義することはできない。
したがって、LCRBsが偶数の場合には、端末200は、LCRBsの半分の系列長のDMRSとなるようなReduced DMRS patternを用いたとしても、LCRBsの半分の系列長の既存のDMRSを用いることができる。すなわち、図17に示すように、LCRBsが偶数の場合のみReduced DMRSが使用され、LCRBsが奇数の場合にはLegacy DMRSが使用されるように規定することで、端末200は、既存の系列長のDMRSのみを用いて、PUSCHの半分の帯域幅のDMRSを生成することができる。換言すると、Reduced DMRSを用いる際に、既存の系列長以外の系列長のDMRSを新たに定義する必要が無い。
また、Reduced DMRSは、小型セルで使用される可能性が高く、チャネル品質の周波数選択性が弱く、かつ、同時通信する端末数が少ないことが想定される。言い換えると、Reduced DMRSは、周波数スケジューリングの粒度が粗くてもデメリットが生じない環境で使われる可能性が高い。したがって、RIVにおける割当RB数(割当帯域幅)とDMRSパターンとを対応付けることにより、RIVの柔軟性に制約が生じるものの、この制約によるデメリットの影響はほぼ無く、Reduced DMRSの動的通知を実現することができる。
[具体例1のバリエーション]
ここでは、奇数個のRBの割当を示すRIVには、当該奇数個+1個のRBの割当及びReduced DMRS patternが対応付けられ、偶数個のRBの割当を示すRIVには、当該偶数個のRBの割当及びLegacy DMRS patternが対応付けられている。
すなわち、端末200は、基地局100から、LCRBsが奇数個のRBに相当するRIVが通知された場合にはRB数を(LCRBs+1)としてReduced DMRSを用い、LCRBsが偶数個のRBに相当するRIVが通知された場合にはRB数をLCRBsとしてLegacy DMRSを用いる。
なお、LCRBsに示される割当RB数(偶数個及び奇数個)と、Reduced DMRSを使用するか否かとの対応付けは、予め規定されるか、上位レイヤの通知などによって、基地局100と端末200との間で共有されている。また、RIVによって指定されるReduced DMRSのパターンは、予め規定されてもよく、上位レイヤ等で基地局100から端末200へ通知されてもよい。
図18は、具体例1のバリエーションにおけるDMRSパターンの通知例を示す。図18では、図17と同様、Reduced DMRSとして、例えば、図4Dに示すReduced DMRS pattern (3)が用いられる。
図18に示すように、UL grantで通知されるRIVにおけるLCRBsが偶数個(2RB又は4RB)の場合、割当帯域幅はLCRBsに従って設定され、DMRSパターンとしてLegacy DMRSのパターンが用いられる。一方、図18に示すように、UL grantで通知されるRIVにおけるLCRBsが奇数個(1RB又は3RB)の場合、割当帯域幅は(LCRBs+1。つまり、2RB又は4RB)に従って設定され、DMRSパターンとしてReduced DMRS pattern (3)が用いられる。
こうすることで、具体例1(図17)とは異なり、Reduced DMRSを通知可能な端末200に対して指定できない割当帯域幅(奇数個の割当RB数)が生じるものの、同一割当帯域幅(偶数個の割当RB数)において、Legacy DMRSとReduced DMRSとが選択可能となる。すなわち、端末200は、同一割当帯域幅においてLegacy DMRS及びReduced DMRSを含む複数のDMRSパターンの中から1つのDMRSパターンを選択することができるので、DMRSパターン選択のために帯域幅を変更する必要がない。したがってスケジューラの回路構成及びアルゴリズムをより簡易にできる。
なお、端末200は、LCRBsが奇数個のRBに相当するRIVが通知された場合にはRB数を(LCRBs+1)としてLegacy DMRSを用い、LCRBsが偶数個のRBに相当するRIVが通知された場合にはRB数をLCRBsとしてReduced DMRSを用いてもよい。
また、奇数個のRBの割当を示すRIVには、当該奇数個−1個のRBの割当及びReduced DMRS patternが対応付けられてもよい。
[具体例2]
基地局100は、DMRSパターンを考慮して、RIVにおける割当RB数(割当帯域幅)LCRBsの値を設定する。端末200は、UL grantに含まれるRIVにおける、割当RB数(割当帯域幅)LCRBsの値と所定値とを比較して、使用するDMRSパターンを特定する。
例えば、所定値x以下の割当帯域幅を示すRIVにはLegacy DMRS patternが対応付けられ、所定値xより広い割当帯域幅を示すRIVにはReduced DMRS patternが対応付けられる。すなわち、端末200は、基地局100から通知されるRIVにおいて、LCRBsが0<LCRBs≦xを満たす場合にはLegacy DMRSを用いて、LCRBsがx<LCRBs≦NRB ULを満たす場合にはReduced DMRSを用いる。
つまり、端末200に割り当てられた帯域幅の範囲毎に、端末200が使用するDMRSパターンが切り替えられる。
なお、x<LCRBs≦NRB ULを満たす場合にReduced DMRSを使用するか否かは、予め規定されるか、上位レイヤの通知などによって、基地局100と端末200との間で共有されているものとする。また、LCRBsによって指定されるReduced DMRSのパターンは、予め規定されてもよく、上位レイヤ等で基地局100から端末200へ通知されてもよい。
また、所定値x(0<x<NRB UL)は、予め規定されるか、上位レイヤなどの通知によって、基地局100と端末200との間で共有されているものとする。
また、xとして、複数の値(x1, x2, …)が通知され、LCRBsの値に応じて複数のDMRSパターンの中から端末200が使用するDMRSパターンを切り替えてもよい。
図19及び図20は、複数の所定値x1、x2、x3を用いる場合のDMRSパターンの通知例を示す。
図19では、x1=2、x2=8、x3=15が設定されている。NRB UL=25とする。この場合、0<LCRBs≦x1を満たす場合(LCRBs=1〜2)にはLegacy DMRSが用いられ、x1<LCRBs≦x2を満たす場合(LCRBs=3〜8)にはReduced DMRS pattern (1)が用いられ、x2<LCRBs≦x3を満たす場合(LCRBs=9〜15)にはReduced DMRS pattern (2)が用いられ、x3<LCRBs≦NRB ULを満たす場合(LCRBs=16〜25)にはReduced DMRS pattern (3)が用いられる。なお、ここでは、図20に示すように、図19に示すReduced DMRS pattern (1)は、図4Bに示すReduced DMRS pattern (1)に対応し、Reduced DMRS pattern (2)、(3)は、Legacy DMRS pattern(図4A)に含まれる2つのDMRSのうち1つをデータで置き換え、かつ、残ったDMRSの周波数リソースにおいて、割り当てられた帯域幅よりも短い系列長のDMRSを、SC-FDMAシンボル中に分散マッピングする方法である。
このように、具体例2では、RIVが所定値(図19及び図20ではx1)以下のRB分の帯域幅を指定する場合にはLegacy DMRSが選択され、RIVが所定値より多いRB分の帯域幅を指定する場合には1つ又は複数のReduced DMRSパターンから1つのDMRSパターンが選択される。
Reduced DMRSを使用できる端末200は小型セルに接続している場合、又は、チャネル品質が良い場合が多い。このような場合には、端末200に割り当てられる帯域幅が広い可能性が高い。すなわち、端末200のチャネル状態が良いほど、広い帯域が割り当てられやすい。また、端末200のチャネル状態が良いほど、少ないエネルギ又はより少ないリソースのDMRSを用いて十分な精度のチャネル推定が可能である。
よって、具体例2のように、端末200の割当帯域幅毎にDMRSのパターンを変えて、その際、広い帯域が割り当てられるほどDMRSのエネルギ又はリソースをより少なくし、その分をデータに割り当てることが可能となる。すなわち、図19及び図20に示すように、割当帯域幅がより広いほど、サブフレーム内におけるDMRSの密度がより小さくなる。
このように、チャネル品質が良く、高データレートが必要な端末200には、広い割当帯域幅を指示し、かつ、Reduced DMRSを指示することにより、より多くのデータリソースを与え、高いスループットを実現することができる。一方、高いチャネル推定精度が要求される端末200、又は、Legacy端末とのMU-MIMOが要求される端末200には、狭い割当帯域幅を指示し、かつ、Legacy DMRSを指示することにより、チャネル推定精度の向上又はMU-MIMOの適用を実現できる。
[具体例3]
基地局100は、DMRSパターンを考慮して、RIVにおける割当帯域の最も低いRB位置RBSTARTの値を設定する。端末200は、UL grantに含まれるRIVにおける、RB位置RBSTARTの値と所定値とを比較して、使用するDMRSパターンを特定する。
例えば、割当帯域の最も低い周波数が所定値yより高いRIVにはLegacy DMRS patternが対応付けられ、割当帯域の最も低い周波数が所定値y以下であるRIVにはReduced DMRS patternが対応付けられる。すなわち、端末200は、基地局100から通知されるRIVにおいて、RBSTARTが0≦RBSTART≦yを満たす場合にはReduced DMRSを用いて、RBSTARTがy<RBSTART<NRB ULを満たす場合にはLegacy DMRSを用いる。
つまり、端末200に割り当てられた帯域の開始位置毎に、端末200が使用するDMRSパターンが切り替えられる。
なお、0≦RBSTART≦yを満たす場合にReduced DMRSを使用するか否かは、予め規定されるか、上位レイヤの通知などによって、基地局100と端末200との間で共有されているものとする。また、RBSTARTによって指定されるReduced DMRSのパターンは、予め規定されてもよく、上位レイヤ等で基地局100から端末200へ通知されてもよい。
また、所定値y(0≦y<NRB UL)は、予め規定されるか、上位レイヤなどの通知によって、基地局100と端末200との間で共有されているものとする。
また、yとして、複数の値(y1, y2, …)が通知され、RBSTARTの値に応じて複数のDMRSパターンの中から端末200が使用するDMRSパターンを切り替えてもよい。
図21及び図22は、複数の所定値y1、y2、y3を用いる場合のDMRSパターンの通知例を示す。
図21では、y1=10、y2=15、y3=20が設定されている。NRB UL=25とする。この場合、0≦RBSTART≦y1を満たす場合(RBSTART=0〜10)にはReduced DMRS pattern (3)が用いられ、y1<RBSTART≦y2を満たす場合(RBSTART=11〜15)にはReduced DMRS pattern (2)が用いられ、y2<RBSTART≦y3を満たす場合(RBSTART=16〜20)にはReduced DMRS pattern (1)が用いられ、y3<RBSTART≦NRB ULを満たす場合(RBSTART=21〜25)にはLegacy DMRSが用いられる。なお、ここでは、具体例2と同様、図22に示すように、図21に示すReduced DMRS pattern (1)は、図4Bに示すReduced DMRS pattern (1)に対応し、Reduced DMRS pattern (2)、(3)は、Legacy DMRS pattern(図4A)に含まれる2つのDMRSのうち1つをデータで置き換え、かつ、残ったDMRSの周波数リソースにおいて、割り当てられた帯域幅よりも短い系列長のDMRSを、SC-FDMAシンボル中に分散マッピングする方法である。
このように、具体例3では、RIVが所定値(図21及び図22ではy3)より大きいRB開始位置を指定する場合にはLegacy DMRSが選択され、RIVが所定値以下のRB開始位置を指定する場合には1つ又は複数のReduced DMRSパターンから1つのDMRSパターンが選択される。
上述したように、PUSCHのリソース割当は割当RBの開始位置(最も低い周波数のRB番号。起点)と、開始位置からの帯域幅(高周波数方向に連続するRB数)とによって指示される(図16参照)。したがって、基地局100は、端末200に対して広帯域を割り当てるには、開始位置RBSTARTが低い周波数のRB番号になるようにRIVを通知しなければならない(例えば、図22参照)。また、Reduced DMRSは、チャネル品質の良い端末200に指示される可能性が高く、より広帯域のRB割当が行われる環境で有効であることが想定される。
これに対して、具体例3では、RBSTARTが低い周波数のRB番号の場合にReduced DMRSが指示され、RBSTARTが高い周波数のRB番号の場合にLegacy DMRSが指示される。つまり、具体例3によれば、基地局100は、端末200に対して、Reduced DMRSを指示する場合には広帯域のRB割当が可能となり、Legacy DMRSを指示する場合には狭帯域のRB割当が可能となる。
これにより、端末200は、Reduced DMRSをより広帯域のRB割当時に使用することが可能となる。よって、広帯域が割り当てられるような状態の良い端末200のオーバーヘッドを減らして、より高いスループットを達成することができる。
また、具体例3では、基地局100は、高い周波数のRBに、Legacy DMRSを指示される端末200の割当を集中させることができる。これにより、Legacy端末とReduced DMRSを使用可能な端末200(低い周波数のRBに割り当てられる端末)との間の干渉を防ぐことができる。
[具体例4]
上述したように、Rel.11以前のPUSCHにおいて、UL grantにより指示できる帯域幅LCRBsは、2,3,5の倍数のRB数に限定される。したがって、例えば、帯域幅(LCRBs)が7RBを示す場合など、通知されることがないRIVの値が一部存在する。
そこで、具体例4では、基地局100は、端末200に対して、Rel.11以前のPUSCHで使用されないRIVの値を用いて、Reduced DMRSの使用を通知する。すなわち、複数のDMRSパターンは、RIVによって割当可能な帯域幅以外の帯域幅(つまり、割当不可能な帯域幅)に対応するRIVの値にそれぞれ対応付けられている。
すなわち、端末200は、基地局100から通知されるRIVが2,3,5の倍数のRB数(帯域幅)以外の値である場合、1つ又は複数のReduced DMRS patternの中から何れか1つのReduced DMRSを決定する。
なお、Rel.11以前のPUSCHにおいて使用されないRIVが通知された場合にReduced DMRSを使用するか否かは、予め規定されるか、上位レイヤの通知などによって基地局100と端末200との間で共有されているものとする。また、RIVによって指定されるReduced DMRSのパターンは、予め規定されてもよく、上位レイヤ等で基地局100から端末200へ通知されてもよい。
また、Reduced DMRSパターンを指示するRIVにおけるLCRBs及びRBSTARTの値は、予め上位レイヤから通知されるものとする。又は、Reduced DMRSパターンを指示するRIVにおけるLCRBs及びRBSTARTの値は、当該RIVの値から識別可能な、実際に指示され得るRIVの値に対応するLCRBsおよびRBSTARTとして使用されてもよい。この場合、1つのRIVを用いて、Reduced DMRSの指示と柔軟な周波数スケジューリングとを同時に実現することが可能となる。
このように、割当RB情報として使用されないRIVの値を、DMRSパターンの通知用に転用することにより、Rel.11以前と同等のPUSCHの周波数スケジューリングの自由度を保ったまま、基地局100から端末200へのReduced DMRSの指示が可能となる。
(実施の形態3)
[通信システムの概要]
本実施の形態に係る通信システムは、実施の形態1(図6)と同様、基地局100と1つ又は複数の端末200とから構成される。
ただし、本実施の形態では、実施の形態1と異なり、DMRSパターンを指示するDPIは用いられず、UL grantに含まれるA-SRSトリガビット(SRS request field)の値によってDMRSパターンが指示される。すなわち、複数のDMRSパターンは、基地局100から端末200へ送信される制御情報に含まれる既存のAperiodic SRSトリガビットの各値にそれぞれ対応付けられている。
A-SRSトリガビットは、規定された送信可能タイミングにおけるA-SRSの送信を指示するためのビットである。すなわち、本実施の形態では、A-SRSトリガビットは、A-SRSの送信要求有無と、DMRSパターンとを同時に指示する。つまり、DMRSパターンは、既存のA-SRSトリガを用いて通知される。
具体的には、端末200には、指示され得る複数のDMRSパターンが予め通知され、かつ、A-SRSトリガビットに対応するDMRSパターンが予め通知されている。そして、端末200は、基地局100から通知されたA-SRSトリガビットの値に基づいて、A-SRSの送信タイミングを特定するとともに、当該A-SRSトリガビットに対応するDMRSパターンを、PUSCHサブフレームで用いるDMRSパターンとして決定する。なお、指示され得る複数のDMRSパターン、及び、A-SRSトリガビットの各値に対応するDMRSパターンは、基地局100が端末200に対して上位レイヤ等で予め通知してもよく、規定された組み合わせのみ使用してもよい。
また、A-SRSトリガビットにより指示されるA-SRSの送信タイミングと、UL grantにより指示されるPUSCHの送信タイミングとは必ずしも同一でなくてもよい。例えば、A-SRSの送信タイミングはセル全体で共通のタイミングとし、PUSCHの送信タイミングはUL grantの受信から規定時間後のタイミングとしてもよい。こうすることで、上り回線データの遅延を抑えつつ、端末間のSRSの干渉制御を容易に行うことができる。
[基地局100の構成]
基地局100の制御部101は、端末200に対するPUSCHのサブフレーム割当を決定する。この際、制御部101は、端末200に対するA-SRSの送信要求の有無、及び、端末200へ通知するDMRSパターンの双方を考慮して、A-SRSトリガビットの値を決定する。
[端末200の構成]
端末200の制御部205は、UL grantに含まれるA-SRSトリガビットの値に基づいて、次回のA-SRSの送信タイミングにおけるA-SRS送信の有無を判断し、SRS生成部209に指示する。更に、制御部205は、A-SRSトリガビットの値に基づいて、PUSCH送信時のDMRSパターンを決定する。
[動作]
本実施の形態の基地局100及び端末200の動作について説明する。本実施の形態に係る基地局100及び端末200の処理フローは、ステップ(1)〜(4)とほぼ同様である。
ただし、実施の形態1と異なり、本実施の形態では、UL grantにはDPIは含まれない。代わりに、基地局100は、端末200に指示するDMRSパターンに基づいてA-SRSトリガビットの値を設定し、端末200は、UL grantに含まれるA-SRSトリガビットの値に基づいて、PUSCHサブフレームで使用されるDMRSパターンを決定する。
なお、A-SRSトリガのビット数に応じて、端末200が選択可能なDMRSパターンの個数は異なる。図23Aは、A-SRSトリガビットが1ビットの場合のDMRSパターンの通知例を示し、図23Bは、A-SRSトリガビットが2ビットの場合のDMRSパターンの通知例を示す。
例えば、図23A(1ビットの場合)に示すように、A-SRSトリガビットの値が0の場合、A-SRSの送信要求が無く(No trigger)、かつ、Legacy DMRSであることが指示される。また、A-SRSトリガビットの値が1の場合、A-SRSの送信要求が有り、かつ、Reduced DMRS pattern (1)であることが指示される。
また、図23B(2ビットの場合)に示すように、A-SRSトリガビットの値が00の場合、A-SRSの送信要求が無く、かつ、Legacy DMRSであることが指示され、A-SRSトリガビットの値が01の場合、A-SRSの送信要求が有り、かつ、Reduced DMRS pattern (1)であることが指示される。同様に、A-SRSトリガビットの値が10の場合、A-SRSの送信要求が有り、かつ、Legacy DMRSであることが指示され、A-SRSトリガビットの値が11の場合、A-SRSの送信要求が無く、かつ、Reduced DMRS pattern (2)であることが指示される。
このように、端末200は、UL grantに含まれるA-SRSトリガビットの値に応じて、A-SRS送信要求とDMRSパターンとを同時に指示される。また、A-SRSトリガビット数が複数の場合(例えば図23B)、トリガビットの各値に異なるConfiguration(図23では1st SRS parameter set及び2nd SRS parameter set)のA-SRS及びDMRSパターンが設定可能となる。また、A-SRSトリガビットの各値に対応するA-SRSのConfigurationとDMRSパターンとは、それぞれ独立に設定できるものとする。
[効果]
このように、基地局100及び端末200は、A-SRSトリガビットの値とDMRSパターンとを対応付けることにより、DMRSパターンの通知・選択を行う。
LTEでは、A-SRSの他に、トリガビット無しで周期的に送信されるPeriodic SRS(P-SRS)が規定されている。このP-SRSの送信周期が短周期の場合などには、A-SRSの送信要求の必要性が低いことが考えられる。A-SRSの送信要求の必要性が低い場合、本実施の形態のように、基地局100及び端末200は、A-SRSトリガビットをDMRSパターンの指示ビットとして流用することができる。こうすることで、オーバーヘッドを増加させることなく、実施の形態1と同様、Legacy DMRS及びReduced DMRSを含む複数のDMRSパターンの中から、端末200に対して適切なDMRSパターンを選択することができる。
(実施の形態4)
[通信システムの概要]
本実施の形態に係る通信システムは、実施の形態1(図6)と同様、基地局100と1つ又は複数の端末200とから構成される。
ただし、本実施の形態では、実施の形態1と異なり、DMRSパターンを指示するDPIは用いられず、UL grantが送信される下り回線制御チャネル(PDCCH又は各EPDCCH set)に応じてDMRSパターンが切り替えられる。すなわち、複数のDMRSパターンは、基地局100から端末200へ送信される制御情報の送信に用いられる複数の制御チャネルにそれぞれ対応付けられている。
具体的には、端末200には、指示され得る複数のDMRSパターンが予め通知され、かつ、各制御チャネル(PDCCH及び各EPDCCH set)に対応するDMRSパターンが予め通知されている。そして、端末200は、基地局100から通知されるUL grantの送信に用いられた制御チャネルに対応するDMRSパターンを、PUSCHサブフレームで用いるDMRSパターンとして決定する。なお、指示され得る複数のDMRSパターン、及び、各制御チャネルに対応するDMRSパターンは、基地局100が端末200に対して上位レイヤ等で予め通知してもよく、規定された組み合わせのみ使用してもよい。
[基地局100の構成]
基地局100の制御部101は、端末200に対するPUSCHのサブフレーム割当を決定する。この際、制御部101は、端末200に対する制御信号(UL grantを含む)をマッピングする制御チャネル(PDCCH及びEPDCCH set)、及び、端末200へ通知するDMRSパターンの双方を考慮して、制御信号のマッピングを決定する。
[端末200の構成]
端末200の制御部205は、UL grantが送信された制御チャネルがPDCCHであるか、EPDCCH setであるかに応じて、PUSCH送信時のDMRSパターンを決定する。
[動作]
本実施の形態の基地局100及び端末200の動作について説明する。本実施の形態に係る基地局100及び端末200の処理フローは、ステップ(1)〜(4)とほぼ同様である。
ただし、実施の形態1と異なり、本実施の形態では、UL grantにはDPIは含まれない。代わりに、基地局100は、端末200に指示するDMRSパターンに基づいてUL grantの送信に用いる制御チャネルを設定し、端末200は、UL grantの送信に用いられる制御チャネル(PDCCH又はEPDCCH set)に基づいて、PUSCHサブフレームで使用されるDMRSパターンを決定する。
なお、EPDCCH setは1つのみが設定されてもよく、複数個設定されてもよい。図24は、PDCCH及び3個のEPDCCH setが設定される場合のDMRSパターンの通知例を示す。
図24では、端末200は、PDCCHに加え、3種類のEPDCCH setをブラインド復号する。そして、端末200は、どの制御チャネルにおいてUL grantを復号することができたかによって、当該UL grantで指示されたPUSCH送信におけるDMRSパターンを決定する。
例えば、図24に示すように、UL grantがPDCCH又はEPDCCH set 1を用いて送信された場合、端末200は、Legacy DMRSが指示されたと判断する。また、UL grantがEPDCCH set 2を用いて送信された場合、端末200は、Reduced DMRS pattern (1)が指示されたと判断し、UL grantがEPDCCH set 3を用いて送信された場合、端末200は、Reduced DMRS pattern (2)が指示されたと判断する。
[効果]
このように、基地局100及び端末200は、UL grantが送信される制御チャネルとDMRSパターンとを対応付けることにより、DMRSパターンの通知・選択を行う。
PDCCHは、カバレッジが広く、従来(Rel.8)からの端末にもサポートされているという特徴から、マクロセル基地局がUL grantの送信に用いる可能性が高い。一方、EPDCCHは、複数のset(Rel.11では2つのEPDCCH set)をブラインド復号対象として設定できる。これより、マクロセル基地局と小型セル基地局とに異なるEPDCCH setを対応付け、端末200の状況に応じて異なる基地局からUL grantを送信する運用が考えられる。このように、端末200と通信可能な複数の基地局(又は送受信ポイント)毎に、異なる制御チャネル(又は異なるEPDCCH set)が設定される運用が考えられる。
例えば、図24において、PDCCH及びEPDCCH set 1はカバレッジが大きく信頼性の高いマクロセル基地局からのUL grantの送信に用いられ、EPDCCH set 2及びEPDCCH set 3は近傍の小型セル基地局からのUL grantの送信に用いられる運用が考えられる。このような場合に、マクロセル基地局がUL grantの送信に用いる制御チャネル(PDCCH及びEPDCCH set 1)にはLegacy DMRS patternが対応付けられ、小型セル基地局がUL grantの送信に用いる制御チャネル(EPDCCH set 2,3)にはReduced DMRS patternが対応付けられる。
このように、UL grantが送信される制御チャネルとDMRSパターンとを対応付けることにより、端末200に対して、特定の基地局(送受信ポイント)と通信する場合にReduced DMRSを使用するような運用を実現できる。こうすることで、オーバーヘッドを増加させることなく、かつ、UL grantに含まれる制御ビットに制約を加えずに、DMRSパターンを適切に切り替えることができる。
(実施の形態5)
[通信システムの概要]
本実施の形態に係る通信システムは、実施の形態1(図6)と同様、基地局100と1つ又は複数の端末200とから構成される。
ただし、本実施の形態では、実施の形態1と異なり、DMRSパターンを指示するDPIは用いられず、UL grantに含まれるサイクリックシフト通知ビット(CS field。又はサイクリックシフト指標)の値によってDMRSパターンが指示される。すなわち、複数のDMRSパターンは、基地局100から端末200へ送信される制御情報に含まれる既存のCS fieldの各値にそれぞれ対応付けられている。
CS fieldは、UL grantで指示されるPUSCHの送信時にDMRSに施されるサイクリックシフト量及びOCCの符号番号(OCC index)を指示するためのビットである。すなわち、本実施の形態では、CS fieldは、DMRSに施されるサイクリックシフト量及びOCCの符号番号と、DMRSパターンとを同時に指示する。つまり、DMRSパターンは、既存のCS fieldを用いて通知される。
具体的には、端末200には、指示され得る複数のDMRSパターンが予め通知され、かつ、各CS fieldに対応するDMRSパターンが予め通知されている。そして、端末200は、基地局100から通知されたCS fieldの値に基づいて、サイクリックシフト量及びOCCの符号番号を特定するとともに、当該CS fieldに対応するDMRSパターンを、PUSCHサブフレームで用いられるDMRSパターンとして決定する。なお、指示され得る複数のDMRSパターン、及び、CS fieldの各値に対応するDMRSパターンは、基地局100が端末200に対して上位レイヤ等で予め通知してもよく、規定された組み合わせのみ使用してもよい。
[基地局100の構成]
基地局100の制御部101は、端末200に対するPUSCHのサブフレーム割当を決定する。この際、制御部101は、端末200に対するDMRSのサイクリックシフト量、OCCの符号番号、及び、端末200へ通知するDMRSパターンの双方を考慮して、CS fieldの値を決定する。
[端末200の構成]
端末200の制御部205は、UL grantに含まれるCS fieldの値に基づいて、DMRSに施されるサイクリックシフト量及びOCCの符号番号を特定し、DMRS生成部208に指示する。更に、制御部205は、CS fieldの値に基づいて、PUSCH送信時のDMRSパターンを決定し、DMRS生成部208に指示する。
[動作]
本実施の形態の基地局100及び端末200の動作について説明する。本実施の形態に係る基地局100及び端末200の処理フローは、ステップ(1)〜(4)とほぼ同様である。
ただし、実施の形態1と異なり、本実施の形態では、UL grantにはDPIは含まれない。代わりに、基地局100は、端末200に指示するDMRSパターンに基づいてCS fieldの値を設定し、端末200は、UL grantに含まれるCS fieldの値に基づいて、PUSCHサブフレームで使用されるDMRSパターンを決定する。
図25は、CS field(3ビット)を用いたDMRSパターンの通知例を示す。図25において、λはレイヤ番号を表す。また、CS fieldによって通知可能なサイクリックシフト量は0〜11であり、OCCの符号番号は0及び1である。また、OCCの符号番号0は[+1 +1]に対応し、OCCの符号番号1は[+1 -1]に対応する。
図25に示すように、CS fieldの値が000、001、010、111の場合がLegacy DMRSに対応付けられ、CS fieldの値が011、100の場合がReduced DMRS pattern (1)に対応付けられ、CS fieldの値が101、110の場合がReduced DMRS pattern (2)に対応付けられている。
[効果]
このように、基地局100及び端末200は、A-SRSトリガビットの値とDMRSパターンとを対応付けることにより、DMRSパターンの通知・選択を行う。
Reduced DMRSは、端末200が小型セル基地局に接続している場合、及び、チャネル品質が十分に良い場合に使用される可能性が高い。このような端末数は少なく、かつ、他セル干渉が小さい状況であることが想定される。言い換えると、Reduced DMRSは、CS及びOCCを用いて直交化及び干渉制御を行う必要性が低い状況で使用される可能性が高い。したがって、CS fieldを用いてCS/OCCと同時に、DMRSパターンを指示することで、CS/OCCの通知に一定の制約が生じるものの、この制約によるデメリットの影響はほぼ無く、DMRSパターンを適切に切り替えることができる。また、既存のCS fieldを用いてDMRSパターンの通知が行われるので、新規ビットの追加は無く、オーバーヘッドの増加が生じない。
なお、本実施の形態において、Legacy DMRS以外のDMRSパターン(つまり、Reduced DMRSパターンの何れか)を用いるのを、レイヤ数(送信ランク)が1の場合(すなわちλ=0の場合)のみに限定してもよい。具体的には、端末200(制御部205)は、レイヤ数(送信ランク)が1の場合、CS fieldに基づいて、端末200が使用する特定のDMRSパターンを決定し、レイヤ数(送信ランク)が2以上の場合、CS fieldの値に依らず、Legacy DMRS patternを端末200が使用する特定のDMRSパターンとして決定する。
図26は、図25に示すCS fieldにおいて、Reduced DMRSパターンの使用をλ=0(レイヤ数1)のみに限定した場合を示す。図26において、Reduced DMRSが対応付けられたCS fieldでは、レイヤ数が1(λ=0)の場合には、対応付けられたReduced DMRSが用いられるが、レイヤ数が2以上(λ=1〜3)の場合には、対応付けられたReduced DMRSではなく、Legacy DMRSが用いられる。
レイヤ数が多い場合、異なるレイヤから複数のデータを同一の時間/周波数リソースで同時送信(多重)することにより高いスループットを実現できる。このとき、DMRSも多重されるので、チャネル推定誤差の影響を受けやすくなる。よって、レイヤ数が多い場合には、レイヤ数1の場合と同様にして、Reduced DMRSを用いることでスループットの更なる向上が期待できるものの、これによる僅かなリソース効率改善よりも、チャネル推定を精度良く行い、再送無しでデータを正しく受信させることを優先させることが望ましい。また、レイヤ数が多い場合には、Reduced DMRSに依らなくても、高いデータレートの達成が可能である。よって、図26に示すように、レイヤ数に応じてDMRSパターンを切り替えることにより、レイヤ数に応じた適切なDMRSを用いることができる。
なお、UL grantのFormat又はUL grantが送信されたサーチスペースに応じて、DMRSを変える、としても上述した本実施の形態と同様のことが実現できる。例えばUL grantには、1レイヤ送信を指示するDCI format 0と、2レイヤ以上を指示可能なDCI format 4がある。したがって、1レイヤ送信を指示するUL grant(例えばDCI format 0)では、CS fieldの値に関わらずLegacy DMRSを用い、2レイヤ送信以上を指示可能なUL grant(例えばDCI format 4)では、一部のCS fieldの値の場合にReduced DMRSを用いる、としてもよい。あるいは、UL grantを送信する制御チャネルには、1レイヤ送信を指示する共通サーチスペース(CSS(Common Search Space))と2レイヤ以上を指示可能な端末個別サーチスペース(USS(UE specific Search Space))がある。したがって、1レイヤ送信を指示するサーチスペース(CSS)では、CS fieldの値に関わらずLegacy DMRSを用い、2レイヤ送信以上を指示可能なサーチスペース(USS)では、一部のCS fieldの値の場合にReduced DMRSを用いる、としてもよい。
(実施の形態6)
本実施の形態に係る通信システムは、実施の形態1(図6)と同様、基地局100と1つ又は複数の端末200とから構成される。
ただし、本実施の形態では、実施の形態1と異なり、DMRSパターンを指示するDPIは、UL grantに含まれず、制御チャネルにおいてUL grantとは異なる制御信号として送信される。
以下の説明では、DPIが2ビットの場合の制御信号をDCI format 3dと呼び、DPIが1ビットの場合の制御信号をDCI format 3dAと呼ぶ。
具体的には、基地局100は、DPIとしてDCI format 3d又はDCI format 3dAを送信する。一方、端末200は、DCI format 3d/3dAをそれぞれブラインド復号して、DCI format 3d/3dAを正しく復号でき、端末200宛のDPIが含まれていた場合、当該DPIによって指示されるDMRSパターンを用いる。
なお、基地局100は、端末200に対して、DCI format 3d/3dAの使用、及び、DCI format 3d/3dAのDPIで指示されるDMRSパターンを予め通知する。また、基地局100は、端末200に対して、DCI format 3d/3dAを復号するのに必要な疑似端末IDを予め通知する。疑似端末IDは、複数の端末200間で共通の値であってもよい。そして、基地局100は、UL grantとともにDCI format 3d/3dAを送信する。このDCI format 3d/3dAには、1つ又は複数の端末200宛のDPIが含まれており、疑似端末IDでマスキングされたCRCビットが付加されている。すなわち、基地局100から端末200へ送信される制御信号には、DPI及びUL grantが含まれ、DPIには、UL grantに対するマスキング(スクランブリング)とは異なるマスキングが施される。
端末200は、UL grantに加えて、DCI format 3d/3dAをブラインド復号する。この際、端末200は、UL grantに対して、端末200の端末IDでマスキングされたCRCを用いて復号の成否を判断し、DCI format 3d/3dAに対して、疑似端末IDでマスキングされたCRCを用いて復号の成否を判断する。UL grantの復号成功と同時に、DCI format 3d/3dAの復号に成功した場合、端末200は、DCI format 3d/3dAに含まれる端末200宛のDPIの値に応じてDMRSパターンを選択し、UL grantによって割り当てられたPUSCHを送信する。
基地局100は、端末200が送信したPUSCHを受信し、PUSCHを復号する。なお、基地局100は、端末200においてDCI format 3d/3dAが正しく復号されたか判断できないので、Legacy DMRS及びDPIで指示したDMRSパターンの何れかを用いてPUSCHが送信されたものと仮定し、PUSCHの復号を順次行う。
このように、本実施の形態では、UL grantとは別のスクランブリングが施された制御信号(DCI format 3/3A)を用いてDPIが送受信され、DPIの値に応じてDMRSパターンが切り替えられる。
こうすることで、Rel.11以前のUL grantをそのまま使用しつつ、Reduced DMRSを別途通知することができるので、基地局100は、Legacy DMRSを用いる端末をRel.11以前のスケジューラで運用し、Reduced DMRSを用いる端末に対してのみ、独立した制御信号でDMRSパターンを通知できる。すなわち、従来の基地局100のスケジューラにDCI format 3d/3dAの機能を追加するだけで、Reduced DMRSの通知が実現可能となるので、基地局100の実装が容易になる。
なお、端末200がReduced DMRSを用いる場合には、Legacy DMRSを用いる場合よりも多くの送信データが送信される。この際、端末200は、送信データをLegacy DMRSを用いる場合と同様にして(すなわち、Reduced DMRSにより空白となったリソースを避けて)マッピングし、マッピングしきれなかった送信データを、Reduced DMRSにより空白となったリソースにマッピングしてもよい。図27は、データマッピング順序の一例を示す。Reduced DMRSが用いられる場合、送信データの量はDMRSパターンに合わせて決定される。この際、図27に示すように、まず、サブフレーム先頭からLegacy DMRSの場合と同様にデータがマッピングされる。Reduced DMRSとなった分だけマッピングしきれないデータが生じるので、最後に、マッピングしきれないデータがReduced DMRSにより空白となったリソースにマッピングされる。
これにより、Reduced DMRSにより新たにデータがマッピングされるリソース(がReduced DMRSにより空白となったリソース)以外のリソースでは、Legacy DMRSの時と同一のデータマッピング順序となる。したがって、基地局100は、端末200がDCI format 3d/3dAを正しく復号したか否か(すなわち、Legacy DMRSかそうでないDMRSか)を判断できない場合でも、複数の異なるデータマッピングパターンを考慮して複数のデータマッピング順序に従ってデータを復号する必要がなくなる。また、基地局100は、端末200がLegacy DMRSのパターンでPUSCHを送信したとしても、Reduced DMRSを想定したデータマッピング順序でデータを正しく復号できる可能性がある。こうすることで、基地局100における受信機構成を簡易にすることができ、かつ、復号にかかる処理遅延を短縮できる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。
(他の実施の形態)
[1]下り回線データに対するACK/NACK応答信号及びUL grantで指示されたPUSCHの送信が同一タイミングの場合、ACK/NACK応答信号は、PUSCHのサブフレーム内のデータに置き換えて挿入される。このACK/NACK応答信号には高い判定精度(低い誤り率)が要求されるので、ACK/NACK応答信号は、Rel.11以前ではDMRSに隣接するSC-FDMAシンボルにマッピングされると定められていた。一方、Reduced DMRSを用いると、一部のDMRSがデータに置き換わるため、ACK/NACK応答信号をDMRSに隣接するSC-FDMAシンボルにマッピングできずに、ACK/NACK応答信号の判定に対するチャネル推定精度が確保できないという可能性がある。図28は、Legacy DMRS(図28A)及び或るReduced DMRSパターン(図28B)においてACK/NACK応答信号がPUSCH内にマッピングされる例を示す。例えば、図28Bでは、図4Bに示すReduced DMRS pattern (1)が用いられ、ACK/NACK応答信号がDMRSから離れた場所にマッピングされてしまうことがわかる。
そこで、端末200は、PUSCHにACK/NACK応答信号が多重される場合には、Reduced DMRSが指示された場合でも、常にLegacy DMRSを用いてもよい。こうすることで、ACK/NACK応答信号の判定に対するチャネル推定精度をRel.11以前と同等にすることができる。
又は、PUSCHにACK/NACK応答信号が多重される場合に使用できるReduced DMRSを、ACK/NACK応答信号に隣接するSC-FDMAにDMRSが配置されるパターンのみに限定してもよい。ACK/NACK応答信号に隣接するSC-FDMAにDMRSが配置されるパターンとは、例えば、図4Dに示すReduced DMRS pattern (3)である。こうすることで、ACK/NACK応答信号の判定に対するチャネル推定精度の劣化を抑えることができる。
又は、Reduced DMRSを用いる場合には、ACK/NACK応答信号の配置場所を変更してもよい。例えば、図28Bの場合には、Reduced DMRSにおいて残されたDMRSの周辺に集中してACK/NACK応答信号をマッピングさせればよい。こうすることで、ACK/NACK応答信号の判定に対するチャネル推定精度を確保しつつ、Reduced DMRSを柔軟に使用することができる。
[2]また、上記実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はハードウェアとの連携においてソフトウェアで実現することも可能である。
また、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
本開示の端末は、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)の割当のために使用される制御情報であって、上り回線のDMRS(Demodulation Reference Signal)のリソース・エレメントへの配置を決定するための情報を含む前記制御情報を受信する受信部と、前記情報に基づいて、前記DMRS(Demodulation Reference Signal)を前記リソース・エレメントに配置する回路部と、配置された前記DMRSを、前記PUSCHと多重して送信する送信部と、を具備する構成を採る。
本開示の端末では、前記情報に基づいて、複数の配置パターンのうちの一つの配置が決定され、前記複数の配置パターンは、前記DMRSを配置するリソース・エレメント数が異なる少なくとも2つの配置パターンを含む。
本開示の端末では、前記情報に基づいて、複数の配置パターンのうちの一つの配置が決定され、前記複数の配置パターンは、前記DMRSを配置するシンボル数が異なる少なくとも2つの配置パターンを含む。
本開示の端末では、前記情報に基づいて、複数の配置パターンのうちの一つの配置が決定され、前記複数の配置パターンは、1スロット又は1サブフレームあたりの前記DMRSを配置するシンボル数が異なる少なくとも2つの配置パターンを含む。
本開示の端末では、前記情報に基づいて、複数の配置パターンのうちの一つの配置が決定され、前記複数の配置パターンは、前記DMRSを配置するリソースが、LTE-Aリリース11において上り回線のDMRSが配置されるリソースよりも少ない配置パターンを含む。
本開示の端末では、前記情報に基づいて、複数の配置パターンのうちの一つの配置が決定され、前記複数の配置パターンは、上位レイヤで通知される。
本開示の端末では、前記情報に基づいて、複数の配置パターンのうちの一つの配置が決定され、前記複数の配置パターンは、前記PUSCHが割り当てられた周波数帯域幅よりも短い系列長の前記DMRSを配置する配置パターンを含む。
本開示の端末では、前記情報に基づいて、複数の配置パターンのうちの一つの配置が決定され、前記複数の配置パターンは、ホッピングする又はホッピングしない、を含む。
本開示の端末では、前記制御情報は、サイクリックシフト及び直交符号を決定するための情報を含み、前記回路は、決定された前記サイクリックシフト及び前記直交符号に基づいて、前記DMRSを生成する。
本開示の端末では、ACK/NACKを前記PUSCHと多重して送信する場合、前記回路は、前記ACK/NACKを、決定された前記配置に基づいて配置される前記DMRSに隣接して配置する。
本開示の通信方法は、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)の割当のために使用される制御情報であって、上り回線のDMRS(Demodulation Reference Signal)のリソース・エレメントへの配置を決定するための情報を含む前記制御情報を受信し、前記情報に基づいて、前記DMRS(Demodulation Reference Signal)を前記リソース・エレメントに配置し、配置された前記DMRSを、前記PUSCHと多重して送信する。
本開示の集積回路は、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)の割当のために使用される制御情報であって、上り回線のDMRS(Demodulation Reference Signal)のリソース・エレメントへの配置を決定するための情報を含む前記制御情報を受信する処理と、前記情報に基づいて、前記DMRS(Demodulation Reference Signal)を前記リソース・エレメントに配置する処理と、配置された前記DMRSを、前記PUSCHと多重して送信する処理、を制御する。