JP2019010013A - 細胞選別用物品及び細胞選別方法 - Google Patents

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真樹 森山
武志 川野
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武志 川野
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Abstract

【課題】細胞を簡便に選別する技術を提供する。【解決手段】基材と、前記基材の少なくとも一部に積層されたアモルファスカーボン膜とを備える、細胞選別用物品。【選択図】なし

Description

本発明は細胞選別用物品及び細胞選別方法に関する。
従来、細胞の混合物から特定の細胞を選別する技術として、フローサイトメトリーを利用した方法、磁気を用いた方法等が利用されている。
例えば、特許文献1には、微小粒子懸濁液を流動チェンバーから噴出させて液滴を生成し、電気的荷電により微小粒子を分析・選別する装置が記載されている。特許文献1にはまた、微小粒子として蛍光染色した細胞を用いることが記載されている。
しかしながら、細胞の染色は手間がかかり、細胞にダメージを与える場合もある。このため、より簡便な細胞選別方法が好ましい場合がある。
特開昭48−074292号公報
一実施形態に係る細胞選別用物品は、基材と、前記基材の少なくとも一部に積層されたアモルファスカーボン膜とを備える。
一実施形態に係る細胞選別方法は、複数種類の細胞の混合物をアモルファスカーボン膜に接触させる細胞接触工程と、前記アモルファスカーボン膜に接着した細胞又は前記アモルファスカーボン膜に接着しなかった細胞を回収する細胞回収工程とを備える。
一実施形態に係る細胞選別方法は、複数種類の細胞の混合物をアモルファスカーボン膜に接触させる細胞接触工程と、前記アモルファスカーボン膜を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄後に前記アモルファスカーボン膜に接着している細胞、又は、前記洗浄後にアモルファスカーボン膜に接着しなかった細胞を回収する細胞回収工程と、を備える。
一実施形態に係る細胞選別用物品の構造を説明する模式図である。 フィルタードカソーディックバキュームアーク(FCVA)装置の概略構成図である。 実験例2において、細胞生存率を測定した結果を示すグラフである。 (a)及び(b)は、実験例3において、各サンプルに接着した各細胞の数、選別能及び捕捉能を測定した結果を示すグラフである。 実験例4において、各サンプルにおけるアルブミン吸着量を測定した結果を示すグラフである。 (a)〜(d)は、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS)及びX線光電子分光法(XPS)により明らかとなった各サンプルの膜の表面化学構造を示す模式図である。
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一又は対応する符号を付し、重複する説明は省略する。なお、各図における寸法比は、説明のため誇張している部分があり、必ずしも実際の寸法比とは一致しない。
[細胞選別用物品]
本実施形態に係る細胞選別用物品は、基材と、前記基材の少なくとも一部に積層されたアモルファスカーボン膜とを備える。実施例において後述するように、本発明者らは、アモルファスカーボン膜には生体や細胞に対する毒性がほとんどないことを明らかにした。また、本発明者らは本実施形態の細胞選別用物品を用いることにより、細胞をその接着性の違いに基づいて選別することができることを明らかにした。
本実施形態の細胞選別用物品を用いることにより、細胞を染色しなくても選別することができる。また、フローサイトメトリーにおける送液や、磁気を用いた選別におけるカラムへのアプライ等の物理的な衝撃を与えなくても細胞を選別することができる。このため、細胞に与えるダメージを最小限に抑制することができる。
本明細書において、アモルファスカーボン膜とは、sp混成軌道の炭素原子とsp混成軌道の炭素原子の両方を含むカーボン膜のことである。sp混成軌道の炭素原子とsp混成軌道の炭素原子の含有量によらず、両方の炭素原子を含んでいればアモルファスカーボン膜と呼ぶ。また、本明細書では、上記アモルファスカーボン膜がチタン原子を含んでいる場合に、チタンドープアモルファスカーボン膜と呼ぶことがある。
図1は本実施形態の細胞選別用物品の構造を説明する模式図である。細胞選別用物品100は、基材110と、基材110の少なくとも一部に積層されたアモルファスカーボン膜120を有する。
基材110としては、特に限定されず、例えば、ガラス、樹脂、シリコン、チタン、ステンレス(特に、医用ステンレス)等を用いることができる。基材110の形状も特に限定されず、例えば、板状であってもよく、細胞を収容可能な容器形状であってもよい。容器形状としては、例えば、流路形状、ウェル形状、ペトリ皿形状、試験管形状等が挙げられる。例えばウェル形状である場合、ウェルは1個のみであってもよいし、2個以上連結していてもよい。
《アモルファスカーボン膜》
アモルファスカーボン膜は、PVD法(物理気相成長法)、CVD法(化学気相成長法)により基材110上に成膜することができる。PVD法で成膜する場合、例えば、炭素原料をターゲットに用いて、イオンビーム蒸着法、イオンビームスパッタ法、マグネトロンスパッタ法、レーザ蒸着法、レーザスパッタ法、アークイオンプレーティング法、フィルタードカソーディックバキュームアーク(FCVA)法等の手法を採用すればよい。CVD法で成膜する場合、例えば、炭化水素ガスを原料に用い、マイクロ波プラズマCVD法、直流プラズマCVD法、高周波プラズマCVD法、有磁場プラズマCVD法等の手法を採用すればよい。
中でも、FCVA法は、室温でも高い付着力で、且つ複雑な形状の基材にも均一にコーティングを行うことが可能な成膜法であり好ましい。FCVA法とは、原料ターゲットにアーク放電させることによりイオン化された粒子を発生させ、その粒子のみを基材110に導いて成膜させる成膜法である。
図2は、FCVA装置200の概略構成図である。FCVA装置200では、原料ターゲット202が設置されたアークプラズマ発生室201と、成膜チャンバ206とが、空間フィルタ205により連結されている。
成膜チャンバ206は、その内部に基材ホルダー207を具備する。基材ホルダー207は基材110を固定し、不図示の駆動手段により、基材110をθX方向に傾斜させたり、θY方向に回転させることができる。空間フィルタ205は、−X軸方向及びY軸方向にダブルベンドされる。空間フィルタ205の周囲には電磁石コイル203が巻回され、成膜チャンバ206との連通部付近にイオンスキャンコイル204が巻回されている。
原料ターゲットとしてグラファイトターゲット等の炭素原料を用いることによりアモルファスカーボン膜を成膜することができる。また、原料ターゲットとして金属を含有する黒鉛焼結体等のターゲットを用いることにより金属がドープされたアモルファスカーボン膜を成膜することができる。例えば、原料ターゲットとしてTiCを用いることによりチタンドープアモルファスカーボンを成膜することができる。なお、ドープされる金属はTiに限られず、Na、K、Ca、B、Mg、Cu、Sr、Ba、Zn、Hf、Al、Zr、Fe、Co、Ni、V、Cr、Mo、W、Mn、Re、Ag、Au、Pt、Nb、Ta、又は、これらのうちの2つ以上の金属の合金等を用いることができる。また、金属に限られず、Si等の半導体材料や、H、N、F等がドープされてもよい。
FCVA法によりアモルファスカーボン又はチタンドープアモルファスカーボンを成膜するには、まず、アークプラズマ発生室201内のターゲット202に直流電圧を印加することによりアーク放電させて、アークプラズマを発生させる。
発生したアークプラズマ中の中性粒子、Cイオン、Tiイオン、Ti2+イオン、Ti3+イオン、Ti4+イオン、その他のイオンは、空間フィルタ205へと搬送され、空間フィルタ205を通過する過程で、中性粒子は電磁石コイル203によりトラップされ、Cイオン、Tiイオン、Ti2+イオン、Ti3+イオン、Ti4+イオン、その他のイオンのみが成膜チャンバ206内へと導かれる。
この際、イオンスキャンコイル204によって、イオン流はその飛行方向を任意方向へ動かすことができる。成膜チャンバ206内の基材110には、負のバイアス電圧が印加されている。アーク放電によりイオン化されたCイオン、Tiイオン、Ti2+イオン、Ti3+イオン、Ti4+イオン、その他のイオンは、バイアス電圧により加速され、基材110上に緻密な膜として堆積する。
このようにして成膜されたアモルファスカーボン膜は、炭素原子から構成される固体膜であり、当該炭素原子は、sp混成軌道を有する炭素原子とsp混成軌道を有する炭素原子に大別される。
FCVA法においては、成膜時のバイアス電圧を調整することによって、例えばアモルファスカーボン膜やチタンドープアモルファスカーボン膜中のsp混成軌道の炭素原子及びsp混成軌道の炭素原子の含有量を制御することができる。
例えば、バイアス電圧を調整することにより、アモルファスカーボン膜中のsp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合を調整することができる。なお、アモルファスカーボン膜中のsp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合をα(原子%)とすると、αは下記式(1)により表される。
α(原子%)=(sp−C原子数)/{(sp−C原子数)+(sp−C原子数)}×100 …(1)
[式(1)中、(sp−C原子数)はアモルファスカーボン膜に占めるsp混成軌道の炭素原子数を表し、(sp−C原子数)はアモルファスカーボン膜に占めるsp混成軌道の炭素原子数を表す。]
また、チタンドープアモルファスカーボン膜中のsp混成軌道の炭素原子数、sp混成軌道の炭素原子数、及びチタン原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合をβ(原子%)とすると、βは下記式(2)により表される。
β(原子%)=(sp−C原子数)/{(sp−C原子数)+(sp−C原子数)+(Ti原子数)}×100 …(2)
[式(2)中、(sp−C原子数)はアモルファスカーボン膜に占めるsp混成軌道の炭素原子数を表し、(sp−C原子数)はアモルファスカーボン膜に占めるsp混成軌道の炭素原子数を表し、(Ti原子数)はアモルファスカーボン膜に占めるTi原子数を表す。]
FCVA法では、飛行エネルギーの揃ったCイオン、Tiイオン、Ti2+イオン、Ti3+イオン、Ti4+イオン、その他のイオンのみが成膜チャンバ206内に導かれ、基材110に印加するバイアス電圧をコントロールすることにより、基材110に入射する各種イオン粒子のイオン衝撃エネルギーを制御することができる。したがって、複雑な形状の基材110においても、均一に成膜することが可能である。
《sp混成軌道の炭素原子数の割合》
本実施形態の細胞選別用物品において、アモルファスカーボン膜120は、sp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合が25〜80原子%であることが好ましい。
実施例において後述するように、sp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合が上記の範囲であるアモルファスカーボン膜を用いることにより、細胞を選別することができる。
原料ターゲットとして炭素原料を用いたFCVA法により、アモルファスカーボンを成膜し、成膜時のバイアス電圧を調整することによって、sp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合が25〜80原子%であるアモルファスカーボン膜を製造することができる。
《チタン原子数の割合》
本実施形態の細胞選別用物品において、アモルファスカーボン膜120は、チタンドープアモルファスカーボン膜であってもよく、炭素原子数に対するチタン原子数の割合が0原子%超7原子%以下であってもよい。
実施例において後述するように、アモルファスカーボン膜におけるチタン原子数の割合が上記の範囲であると、細胞の捕捉能が向上する傾向にある。
チタンドープアモルファスカーボン膜は、原料ターゲットとしてTiCを用いたFCVA法により成膜することができる。また、原料ターゲットにおけるチタン原子の含有量を変化させることにより、チタンドープアモルファスカーボン膜中のチタン原子の割合を調整することができる。なお、炭素原子数に対するチタン原子数の割合をγ(原子%)とすると、γは下記式(3)により表される。
γ(原子%)=(Ti原子数)/{(sp−C原子数)+(sp−C原子数)}×100 …(3)
[式(3)中、(Ti原子数)はアモルファスカーボン膜に占めるTi原子数を表し、(sp−C原子数)はアモルファスカーボン膜に占めるsp混成軌道の炭素原子数を表し、(sp−C原子数)はアモルファスカーボン膜に占めるsp混成軌道の炭素原子数を表す。]
《純水の接触角》
本実施形態の細胞選別用物品において、アモルファスカーボン膜は、純水の接触角が10°以下であってもよい。実施例において後述するように、アモルファスカーボン膜における純水の接触角が上記の範囲であると、細胞の捕捉能が良好な傾向にある。チタンドープアモルファスカーボン膜においては、より良好な細胞の捕捉能を示す。
一方、実施例において後述するように、純水の接触角が10°以下であるアモルファスカーボン膜は、タンパク質吸着量が高い傾向にある。このため、細胞の選別において、例えばアルブミン等のタンパク質が細胞に混入することを抑制したい場合には、純水の接触角が10°を超えることが好ましい場合がある。タンパク質の吸着を抑制する観点からは、純水の接触角は、例えば50°以上であってもよい。
FCVA法等により形成したアモルファスカーボン膜は、sp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の割合によらず、液滴法により測定した純水の接触角が概ね50°以上である。また、FCVA法等により形成したチタンドープアモルファスカーボン膜は、炭素原子数に対するチタン原子数の割合が2原子%以上の範囲において、液滴法により測定した純水の接触角が概ね60°以上である。
これらのアモルファスカーボン膜の表面に、水酸基、カルボキシル基等の官能基を形成することにより、純水の接触角を低下させることができる。純水の接触角の低下の程度は、形成する官能基の量に応じて変化し、例えば10°以下、例えば5°以下、例えば4°以下に調整することができる。
アモルファスカーボン膜への官能基の形成方法は特に限定されず、例えば、アモルファスカーボン膜に紫外線を照射することにより行うことができる。紫外線の波長及び紫外線の照射量は適宜調整することができ、例えば波長185nmの紫外線を含む光を約20分間照射する条件等が挙げられる。このとき、例えば、照射される光は波長254nmの紫外線を含んでいてもよい。
[細胞選別方法]
本実施形態に係る細胞選別方法は、複数種類の細胞の混合物をアモルファスカーボン膜に接触させる工程と、前記アモルファスカーボン膜に接着した細胞又は前記アモルファスカーボン膜に接着しなかった細胞を回収する工程とを備える。
実施例において後述するように、複数種類の細胞の混合物をアモルファスカーボン膜に接触させることにより、細胞をその接着性の違いに基づいて選別することができる。本実施形態の細胞選別方法によれば、細胞を染色しなくても選別することができる。また、従来の細胞選別方法と比較して、物理的な衝撃も少ない。このため、細胞選別時に細胞に与えるダメージを最小限に抑制することができる。
本実施形態の細胞選別方法は、上述した細胞選別用物品を用いて実施することができる。アモルファスカーボン膜としては、細胞選別用物品について上述したものと同様である。すなわち、アモルファスカーボン膜は、sp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合が25〜80原子%であることが好ましい。
また、アモルファスカーボン膜は、炭素原子数に対するチタン原子数の割合が0原子%超7原子%以下のチタンドープアモルファスカーボン膜であってもよい。また、アモルファスカーボン膜は、純水の接触角が10°以下であってもよい。また、純水の接触角が10°以下であるアモルファスカーボン膜の表面の少なくとも一部には、水酸基、及び/又はカルボキシル基が形成されていてもよい。
本実施形態の細胞選別方法では、アモルファスカーボン膜に接着する細胞を選別して回収することもできるし、アモルファスカーボン膜に接着しない細胞を選別して回収することもできる。
例えば、アモルファスカーボン膜に接着する細胞は、細胞の混合物をアモルファスカーボン膜に接触させた後、アモルファスカーボン膜に接着した細胞を回収することにより得ることができる。
ここで、残余の細胞の混合物中に、アモルファスカーボン膜に接着する細胞が残存している場合には、残余の細胞の混合物をアモルファスカーボン膜に接触させる工程を複数回繰り返してもよい。ここで、アモルファスカーボン膜は、毎回新しい膜を用いてもよいし、アモルファスカーボン膜に接着した細胞を剥離させて、アモルファスカーボン膜を再使用してもよい。アモルファスカーボン膜からの細胞の剥離は、例えば送液やトリプシン処理等により行うことができる。
また、例えば、アモルファスカーボン膜に接着しない細胞を回収する場合には、細胞の混合物をアモルファスカーボン膜に接触させた後、アモルファスカーボン膜に接着した細胞を除去することを複数回繰り返せばよい。そして、アモルファスカーボン膜に接着する細胞をほぼ完全に除去された後に、残余の細胞をアモルファスカーボン膜に接着しない細胞として回収すればよい。
なお、上述の実施形態に限らず、細胞の混合物をアモルファスカーボン膜に接触させた後、pH5〜8の液体(例えば、細胞培養液やリン酸緩衝液)を用いてアモルファスカーボン膜を洗浄してもよい。細胞の混合物をアモルファスカーボン膜に接触させた際に、目的とする細胞以外の細胞もアモルファスカーボン膜に接着する場合があるが、目的とする細胞以外の細胞は、目的とする細胞よりも弱い力で膜に接着するため、洗浄することにより、目的とする細胞は接着させたまま、目的とする細胞以外の細胞を取り除くことが可能である。したがって、洗浄工程を行うことで細胞選別の精度を向上させることができる。なお、洗浄工程に用いる上記液体のpHは、選別する細胞の種類に応じて適宜設定すればよい。
次に実施例を示して本実施形態を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実験例1]
(サンプルの製造)
ステンレス(SUS316L)製の基板に、FCVA法によりアモルファスカーボン膜又はチタンドープアモルファスカーボン膜を成膜し、膜を形成したサンプルを作製した。
《アモルファスカーボン膜の成膜》
ステンレス製の基板に、FCVA法によりアモルファスカーボン膜を成膜した。バイアス電圧を4段階に変化させて成膜を行い、それぞれサンプルを作製した。作製した各サンプル表面の膜をX線光電子分光法(XPS)により解析した結果、sp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合が22、28、37、44原子%であるアモルファスカーボン膜が得られたことが明らかとなった。
《チタンドープアモルファスカーボン膜の成膜》
ステンレス製の基板に、FCVA法によりチタンドープアモルファスカーボン膜を成膜した。チタン原子の含有量の異なる原料ターゲットを用いて成膜を行い、それぞれサンプルを作製した。作製した各サンプル表面の膜をXPS、及び、ラザフォード後方散乱分光(RBS)測定により解析した結果、炭素原子数に対するチタン原子数の割合が2.0、5.3、12.4及び28.2原子%であるチタンドープアモルファスカーボン膜が得られたことが明らかとなった。なお、これらのチタンドープアモルファスカーボン膜における、sp混成軌道の炭素原子数、sp混成軌道の炭素原子数、及びチタン原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合は63〜75原子%であった。
《膜への紫外線照射》
アモルファスカーボン膜又はチタンドープアモルファスカーボン膜を成膜した各サンプルに、それぞれ波長185nmの紫外線を含む光を約20分間照射することにより、表面修飾したサンプルを作製した。後述するように、紫外線照射により、各膜に水酸基又はカルボキシル基が形成される。紫外線照射した各サンプル及び紫外線照射しなかった各サンプルについて、液滴法により純水の接触角を測定した。
各サンプルの特性を下記表1にまとめた。表1中、UV照射「あり」は波長185nmの紫外線を含む光を照射したことを表し、UV照射「なし」は紫外線を照射しなかったことを表す。「sp−C(at%)」は、アモルファスカーボンの場合、sp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合(原子%)を表し、チタンドープアモルファスカーボンの場合、sp混成軌道の炭素原子数、sp混成軌道の炭素原子数、及びチタン原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合(原子%)を表す。「Ti/C(at%)」は炭素原子数に対するチタン原子数の割合(原子%)を表し、接触角は液滴法により測定した純水の接触角を表す。
Figure 2019010013
[実験例2]
(毒性試験)
実験例1と同様にして作製したサンプルを使用して、生体や細胞に対する毒性を検討した。より具体的には、細胞毒性試験及び動物埋植試験を行った。
《細胞毒性試験》
各サンプルを培地に浸漬して37℃で24±2時間静置し、抽出液を調製した。続いて、この抽出液を用いて、マウス線維芽細胞であるL929細胞を、37℃、5%COの環境下で24±2時間培養した。その後、各細胞を観察し、細胞生存率を測定した。
サンプルとしては、下記表2に示すNo.1〜No.5を使用した。表2中、UV照射「あり」は波長185nmの紫外線を含む光を照射したことを表し、UV照射「なし」は紫外線を照射しなかったことを表す。「sp−C(at%)」は、アモルファスカーボンの場合、sp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合(原子%)を表し、チタンドープアモルファスカーボンの場合、sp混成軌道の炭素原子数、sp混成軌道の炭素原子数、及びチタン原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合(原子%)を表す。「Ti/C(at%)」は炭素原子数に対するチタン原子数の割合(原子%)を表し、接触角は液滴法により測定した純水の接触角を表す。
Figure 2019010013
各細胞を顕微鏡で観察した結果、毒性は認められなかった。また、図3は、細胞生存率の測定結果を示すグラフである。陰性対照材料として、細胞保管容器材料の毒性を検討した。図3中、「陰性対照材料」は、陰性対照材料を用いた細胞生存率の測定結果であることを表す。その結果、いずれのサンプルにおいても細胞生存率は陰性対照材料と同等であり、すべての膜において細胞に対する毒性が認められないことが明らかとなった。
《動物埋植試験》
細胞毒性試験で用いたものと同様の膜組成について動物埋植試験を行い、膜の生体適合性を検討した。具体的には、各サンプルをラットの皮下に埋植し、2週間後及び4週間後に周辺組織を観察して生体適合性を評価した。
その結果、すべての膜において異常な炎症や変性は認められず、医用ステンレス(SUS316L)と同等の生体適合性を有することが明らかとなった。
[実験例3]
(細胞の選別)
実験例1と同様にして作製したサンプルを使用して、細胞を種類により選別することを試みた。サンプルとしては下記表3に示すNo.6〜No.13を使用した。表3中、UV照射「あり」は波長185nmの紫外線を含む光を照射したことを表し、UV照射「なし」は紫外線を照射しなかったことを表す。「sp−C(at%)」はアモルファスカーボンの場合、sp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合(原子%)を表し、チタンンドープアモルファスカーボンの場合、sp混成軌道の炭素原子数、sp混成軌道の炭素原子数、及びチタン原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合(原子%)を表す。「Ti/C(at%)」は炭素原子数に対するチタン原子数の割合(原子%)を表し、接触角は液滴法により測定した純水の接触角を表す。
Figure 2019010013
細胞としては、ヒト末梢血単核細胞(HPBMC)及びヒト胃癌細胞株であるKatoIII細胞を使用した。まず、各細胞の識別を容易にするために蛍光色素でそれぞれ染色した。HPBMCを赤色の蛍光色素(商品名「CellTracker(商標) Orange」、型式「C34551」、サーモフィッシャーサイエンティフィック社)で染色し、KatoIII細胞を緑色の蛍光色素(商品名「CellTracker(商標) Green」、型式「C7025」、サーモフィッシャーサイエンティフィック社)で染色した。続いて、各細胞を同じ細胞数ずつ混合した細胞懸濁液を作製した。
続いて、表3に示す各サンプル上に上記の細胞懸濁液を播種し1日培養を行った。続いて、アモルファスカーボン膜上のサンプルに接着しなかった細胞と弱い力で接着した細胞とを取り除くことを目的として、アモルファスカーボン膜をリン酸緩衝液(DPBS、14190−250、Life technologies)で洗浄した。続いて、各サンプルの表面を蛍光顕微鏡で観察し、各被膜に接着したHPBMC及びKatoIIIをそれぞれ計数した。
図4(a)は、サンプルNo.6〜9における各細胞の細胞数を計数した結果を示すグラフであり、図4(b)は、サンプルNo.10〜13における各細胞の細胞数を計数した結果を示すグラフである。図4(a)及び(b)中、「細胞懸濁液」は、細胞懸濁液中の各細胞の数を示す。また、「選別能」は、細胞懸濁液からKatoIII細胞を選択的に選別した割合を示し、下記式(1)により算出した。
選別能(%)=被膜上のKatoIIIの細胞数/(被膜上のHPBMCの細胞数+被膜上のKatoIIIの細胞数)×100 …(1)
また、「補足能」は、接着能の高いKatoIII細胞のうち、被膜で補足することができたKatoIII細胞の割合を示し、下記式(2)により算出した。
補足能(%)=被膜上のKatoIIIの細胞数/接着能の高いKatoIIIの細胞数×100 …(2)
ここで、接着能の高いKatoIIIの細胞数は次のようにして求めた。すなわち、KatoIII細胞の懸濁液を細胞培養ディッシュに播種して接着性を評価したところ、約57%が比較的強く接着することが明らかとなった。そこで、細胞懸濁液中のKatoIII細胞の57%を接着能の高いKatoIIIの細胞とした。
その結果、アモルファスカーボン膜やチタンドープアモルファスカーボン膜を用いて、細胞を種類により選別することができることが示された。また、アモルファスカーボン膜よりもチタンドープアモルファスカーボン膜の方が、細胞接着性が高い傾向にあることが明らかとなった。また、アモルファスカーボン膜やチタンドープアモルファスカーボン膜にUV照射を行うと、細胞の選別能が低下する傾向が認められた。また、チタンドープアモルファスカーボン膜にUV照射を行うと、細胞の捕捉能が上昇する傾向が認められた。
[実験例4]
(タンパク質吸着性の検討)
ステンレス(SUS316L)製の基板、又は、PS(ポリスチレン)基板に、FCVA法によりアモルファスカーボン膜又はチタンドープアモルファスカーボン膜を成膜し、各膜へのタンパク質吸着性を評価した。タンパク質としては、アルブミンを使用した。
まず、各サンプルを、濃度30mg/mLのアルブミン溶液に浸漬し、37℃で24±2時間静置した。アルブミンはリン酸バッファー中に溶解して用いた。続いて、各サンプルをアルブミン溶液から取り出して純水で洗浄した。続いて、各サンプルを界面活性剤溶液(リン酸バッファー中に2vol%のトリトンX−100を溶解したもの)に浸漬し、37℃で30分間振盪した。続いて、界面活性剤溶液を回収し、溶出したアルブミンを定量した。
図5は、各サンプルにおけるアルブミン吸着量を測定した結果を示すグラフである。図5中、「185nm処理」は波長185nmの紫外線を含む光を照射したサンプルであることを表し、「As−depo.」は紫外線を照射しなかったサンプルであることを表し、「SUS316L」は基板のみのサンプルであることを表し、「at%」は原子%を表す。また、Ti/Cが100原子%であるサンプルは、参考のために測定したチタンのみのサンプルの結果である。
その結果、アモルファスカーボン膜(As−depo.)においては、sp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合(原子%)はアルブミン吸着量にほとんど影響しないことが明らかとなった。一方、アモルファスカーボン膜(185nm処理)においては、紫外線を照射しなかったサンプルと比較して、アルブミン吸着量が顕著に増加することが明らかとなった。
また、チタンドープアモルファスカーボン膜(As−depo.)においては、チタンの濃度が高くなるとアルブミン吸着量が増加する傾向が認められた。一方、チタンドープアモルファスカーボン膜(185nm処理)においては、紫外線を照射しなかったサンプルと比較してアルブミン吸着量が増加し、チタン濃度の増加に伴って、アルブミン吸着量が減少する傾向が認められた。
[実験例5]
(最表面膜組成の分析)
飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS)及びXPSにより、実験例1で作製した各サンプルの最表面の化学構造を解析した。図6(a)〜(d)は、TOF−SIMS及びXPS解析により明らかとなった各膜の表面化学構造を示す模式図である。
図6(a)は、アモルファスカーボン膜の表面化学構造である。図6(a)中、「sp−C」はsp混成軌道の炭素原子を示し、「sp−C」はsp混成軌道の炭素原子を示す。アモルファスカーボン膜はsp混成軌道の炭素原子とsp混成軌道の炭素原子からなる表面骨格を有していることが明らかとなった。
また、図6(b)は、紫外線照射を行ったアモルファスカーボン膜の表面化学構造である。その結果、水酸基やカルボキシル基が形成されていることが明らかとなった。
また、図6(c)は、チタンドープアモルファスカーボン膜の表面化学構造である。チタンドープアモルファスカーボン膜には、官能基となりうるTiOやTiOHが存在することが明らかとなった。
また、図6(d)は、紫外線照射を行ったチタンドープアモルファスカーボン膜の表面化学構造である。その結果、チタン原子や炭素骨格に水酸基やカルボキシル基が形成され、TiOやTiOHが増加していることが明らかとなった。
100…細胞選別用物品、110…基材、120…アモルファスカーボン膜、200…FCVA装置、201…アークプラズマ発生室、202…原料ターゲット、203…電磁石コイル、204…イオンスキャンコイル、205…空間フィルタ、206…成膜チャンバ、207…基材ホルダー。

Claims (17)

  1. 基材と、前記基材の少なくとも一部に積層されたアモルファスカーボン膜とを備える、細胞選別用物品。
  2. 前記アモルファスカーボン膜は、sp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合が25〜80原子%である、請求項1に記載の細胞選別用物品。
  3. 前記アモルファスカーボン膜は、炭素原子数に対するチタン原子数の割合が0原子%超7原子%以下のチタンドープアモルファスカーボン膜である、請求項1又は2に記載の細胞選別用物品。
  4. 前記チタンドープアモルファスカーボン膜は、sp混成軌道の炭素原子数、sp混成軌道の炭素原子数、及びチタン原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合が60原子%以上である、請求項3に記載の細胞選別用物品。
  5. 前記アモルファスカーボン膜は、純水の接触角が10°以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の細胞選別用物品。
  6. 前記純水の接触角が10°以下であるアモルファスカーボン膜の表面の少なくとも一部には、水酸基、及び/又はカルボキシル基が形成されている、請求項5に記載の細胞選別用物品。
  7. 複数種類の細胞の混合物をアモルファスカーボン膜に接触させる細胞接触工程と、
    前記アモルファスカーボン膜に接着した細胞又は前記アモルファスカーボン膜に接着しなかった細胞を回収する細胞回収工程と、
    を備える、細胞選別方法。
  8. 前記細胞接触工程及び前記細胞回収工程を複数回繰り返す、請求項7に記載の細胞選別方法。
  9. 複数種類の細胞の混合物をアモルファスカーボン膜に接触させる細胞接触工程と、
    前記アモルファスカーボン膜を洗浄する洗浄工程と、
    前記洗浄工程後に前記アモルファスカーボン膜に接着している細胞、又は、前記洗浄工程後にアモルファスカーボン膜に接着しなかった細胞を回収する細胞回収工程と、
    を備える、細胞選別方法。
  10. 前記細胞接触工程と、前記洗浄工程と、前記細胞回収工程とを複数回繰り返す、請求項9に記載の細胞選別方法。
  11. 前記洗浄工程において、pH5〜8の液体を用いて前記アモルファスカーボン膜を洗浄する、請求項9又は10に記載の細胞選別方法。
  12. 前記洗浄工程において、リン酸を含む液体を用いて前記アモルファスカーボン膜を洗浄する、請求項9〜11のいずれか一項に記載の細胞選別方法。
  13. 前記アモルファスカーボン膜は、sp混成軌道の炭素原子数及びsp混成軌道の炭素原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合が25〜80原子%である、請求項7〜12のいずれか一項に記載の細胞選別方法。
  14. 前記アモルファスカーボン膜は、炭素原子数に対するチタン原子数の割合が0原子%超7原子%以下のチタンドープアモルファスカーボン膜である、請求項7〜13のいずれか一項に記載の細胞選別方法。
  15. 前記チタンドープアモルファスカーボン膜は、sp混成軌道の炭素原子数、sp混成軌道の炭素原子数、及びチタン原子数の合計に対するsp混成軌道の炭素原子数の割合が60原子%以上である、請求項14に記載の細胞選別方法。
  16. 前記アモルファスカーボン膜は、純水の接触角が10°以下である、請求項7〜15のいずれか一項に記載の細胞選別方法。
  17. 前記純水の接触角が10°以下であるアモルファスカーボン膜の表面の少なくとも一部には、水酸基、及び/又はカルボキシル基が形成されている、請求項16に記載の細胞選別方法。
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JP2021123571A (ja) * 2020-02-07 2021-08-30 株式会社ニコン アモルファスカーボン膜を有する部材、及びその製造方法
JP2022001551A (ja) * 2017-02-24 2022-01-06 ナショナル ユニヴァーシティー オブ シンガポール 二次元アモルファス炭素被膜並びに幹細胞の成長及び分化方法

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