JP2019009643A - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

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Keiichi Iwasaki
敬一 岩崎
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Abstract

【課題】部分画像を繋ぎ合わせた全天球画像を生成する際に、フレーム遅延を抑制する。【解決手段】テンプレート特徴量算出部(検出手段)が、撮像装置(撮像手段)が同時に撮像した、重複領域を含む複数の部分画像(画像)の一方の部分画像(第2の撮像画像)の中から、所定の特徴量を有する特徴領域を検出する。そして、速度算出部(算出手段)が、特徴領域の移動速度を算出して、テンプレートサイズ設定部(設定手段)が、部分画像の重複領域の中に、特徴領域の移動速度に応じたサイズのテンプレート画像(テンプレート)を設定する。次に、マッチング計算部(探索手段)が、他方の部分画像(第1の撮像画像)の重複領域の中から、テンプレート画像と対応する領域を探索する。そして、検出結果生成部(合成手段)が、マッチング計算部の探索結果に基づいて、部分画像を繋ぎ合わせた合成画像を生成する。【選択図】 図4

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法およびプログラムに関する。
魚眼レンズや超広角レンズ等の複数の広角レンズを異なる方向に向けて、全方位(以下、全天球と呼ぶ。)を一度に撮像する全天球撮像システムが知られている。このような全天球撮像システムでは、各レンズを透過した光をセンサ面に投影して、得られる各画像を画像処理によって合成することで、全天球画像を生成する。例えば、180度を超える画角を有する2つの魚眼レンズを用いて、全天球画像を生成することができる。
上記画像処理は、各魚眼レンズを通して撮像された部分画像に対して、所定の射影モデルに基づいて、歪み補正および射影変換を施す。その後、各部分画像に含まれる重複部分を利用することによって各部分画像を繋ぎ合わせる処理を行い、1枚の全天球画像としている。画像を繋ぎ合わせる処理は、各部分画像の重複部分に対して、テンプレート・マッチング等のパターンマッチングを用いて、繋ぎ合わせる部分に存在する被写体が重なるような繋ぎ位置を検出する。
このように、各部分画像を繋ぎ合わせる技術として、例えば特許文献1では、複数の画像間で相関の高い領域を探索する際に、画像の状態に応じて、複数のサイズのテンプレートのうち、どのテンプレートを用いてマッチングを行うかを設定していた。
しかしながら、上記の従来技術は、複数のサイズのテンプレートをそれぞれ当てはめて、適切なサイズのテンプレートを選択する必要があるため、画像が撮像されてから、相関の高い領域の探索を完了するまでに処理時間を要する。したがって、撮像を行ってから結果を出力するまでのフレーム遅延を抑制することができないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、部分画像を繋ぎ合わせた全天球画像を生成して出力する際に、少ない演算量で繋ぎ処理を行うことによって、フレーム遅延を抑制することができる画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、重複領域を含む複数の画像を同時に撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像した第1の撮像画像の中から、所定の特徴量を有する特徴領域を検出する検出手段と、前記特徴領域の移動速度を算出する算出手段と、前記第1の撮像画像の前記重複領域の中に、前記特徴領域の移動速度に応じたサイズのテンプレートを設定する設定手段と、前記撮像手段が前記第1の撮像画像と同時に撮像した第2の撮像画像の前記重複領域の中から、前記テンプレートと対応する領域を探索する探索手段と、前記探索手段の探索結果に基づいて、前記第1の撮像画像と前記第2の撮像画像とを繋ぎ合わせた合成画像を生成する合成手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、部分画像である、第1の撮像画像と第2の撮像画像を繋ぎ合わせた全天球画像を生成して出力する際に、少ない演算量で繋ぎ処理を行うことができるため、画像を繋ぎ合わせて出力する際のフレーム遅延を抑制することができる。
図1は、全天球撮像装置の撮像手段の一例である撮像装置の断面図である。 図2は、全天球撮像装置のハードウェア構成を示すハードウェアブロック図ある。 図3は、全天球撮像装置の機能構成を示す機能ブロック図である。 図4は、歪み補正・画像合成部の機能構成を示す機能ブロック図である。 図5は、繋ぎ位置検出部の機能構成を示す機能ブロック図である。 図6は、本実施形態による全天球撮像装置における、入射光線と生成される画像との射影関係を説明する図である。 図7は、本実施形態で用いる全天球画像フォーマットの部分画像のデータ構造を説明する図である。 図8は、本実施形態による位置検出用歪み補正部が参照する位置検出用変換テーブルを説明する図である。 図9は、本実施形態による繋ぎ位置検出処理における、魚眼レンズで撮像された部分画像の球面座標系へのマッピングを説明する図である。 図10は、本実施形態において、繋ぎ位置検出部により生成される検出結果データのデータ構造を示す図である。 図11は、テンプレート生成部が行うテンプレートの初期設定について説明する図である。 図12は、2枚の位置検出用補正画像を繋ぎ合わせる処理を説明する図である。 図13は、テンプレート画像を設定する方法の概要を説明する図である。 図14は、テンプレートサイズ設定部が行うテンプレート画像のサイズ設定について説明する図である。 図15は、物体の移動速度に基づくテンプレート画像の設定方法を説明する図である。 図16は、本実施形態による全天球撮像装置が実行する全天球画像合成処理の全体的な流れを示すフローチャートである。 図17は、本実施形態による全天球撮像装置が実行する繋ぎ位置検出処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明の実施形態は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。なお、以下の実施形態では、画像処理装置の一例である全天球撮像装置について説明する。全天球撮像装置は、2つの魚眼レンズを光学系に含む撮像体を備えて、当該2つの魚眼レンズを通して撮像した2枚の部分画像に対して、それぞれ歪み補正および射影変換を行い、その後、2枚の部分画像を繋ぎ合わせて全天球画像を生成する画像処理機能を備える。
(全天球撮像装置のハードウェア構成の説明)
以下、図1,図2を用いて、本実施形態に係る画像処理装置の一例である全天球撮像装置の全体構成について説明する。図1は、全天球撮像装置の撮像手段の一例である撮像装置10の断面図である。図1に示す撮像装置10は、撮像体12と、撮像体12およびコントローラやバッテリ等の部品を保持する筐体14と、筐体14に設けられたシャッター・ボタン18とを備える。撮像体12は、2つの結像光学系20(20A,20B)と、CCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の2つの撮像素子22(22A,22B)を備える。結像光学系20と撮像素子22とを1個ずつ組み合わせたものを撮像光学系と呼ぶ。各結像光学系20は、例えば6群7枚等のレンズを含む魚眼レンズ21(21A,21B)で構成される。この魚眼レンズ21は、それぞれ、180度より大きい画角を有する。なお、各魚眼レンズ21は、好適には185度以上の画角を有し、より好適には、190度以上の画角を有するのが望ましい。すなわち、2つの魚眼レンズ21A,21Bで撮像された画像は、全天球を漏れなくカバーする。
2つの結像光学系20を形成する光学素子(レンズ、プリズム、フィルタおよび開口絞り)は、撮像素子22に対して位置関係が定められている。位置決めは、各結像光学系20の光軸A1,A2が、対応する撮像素子22A,22Bの受光領域の中心部に直交するように、かつ、受光領域が、対応する魚眼レンズ21A,21Bの結像面となるように行われる。より具体的には、図1に示すように、結像光学系20Aと結像光学系20Bとは、両面ミラー23によって、光軸A1と光軸A2とがそれぞれ直角に折り曲げられた状態で設置されている。なお、両面ミラー23は、入射した光の波長に依存せずに、高い反射率を有する。また、各撮像素子22は、受光領域が2次元の広がりを有する撮像素子であり、各結像光学系20により集光された光を画像信号に変換する。
図1に示す撮像装置10では、各結像光学系20は同一仕様である。また、各撮像素子22は、集光した光を画像信号に変換して、後述する画像処理ブロック116(図2参照)に出力する。詳細は後述するが、画像処理ブロック116は、各撮像素子22がそれぞれ出力する部分画像を繋ぎ合わせて合成し、立体角4πラジアンの合成画像(以下、全天球画像と呼ぶ。)を生成する。全天球画像は、撮像地点から見渡すことのできる全ての方向を撮像したものとなる。
各結像光学系20が備える魚眼レンズ21は、それぞれ180度を超える画角を有するため、全天球画像を生成する際には、各撮像光学系による撮像画像において、互いに重複する画像部分が、部分画像を繋ぎ合わせる際の参考とされる。生成された全天球画像は、例えば、撮像体12に備えられる、または撮像体12に接続されているディスプレイ装置、印刷装置、SD(登録商標)カードまたはコンパクトフラッシュ(登録商標)等の外部記憶媒体に出力される。また、生成された全天球画像を、インターネット等のネットワークを介して外部に配信してもよい。
図2は、本実施形態による全天球撮像装置1のハードウェア構成を示す。図2に示すように、全天球撮像装置1は、CPU(Central Processing Unit)112と、ROM(Read Only Memory)114と、画像処理ブロック116を備える。また、全天球撮像装置1は、動画圧縮ブロック118と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)インタフェース120を介して接続されるDRAM130を備える。
CPU112は、全天球撮像装置1の各部の動作および全体動作を制御する。ROM114は、CPU112が解読可能なコードで記述された制御プログラムPや各種パラメータ等を格納する。画像処理ブロック116は、2つの撮像素子22(22A,22B)(図1参照)と接続され、各撮像素子22で撮像された画像の画像信号が入力される。画像処理ブロック116は、ISP(Image Signal Processor)等を含んで構成され、各撮像素子22から入力された画像信号に対し、シェーディング補正、ベイヤー補間、ホワイト・バランス補正、ガンマ補正等を行う。画像処理ブロック116は、さらに、各撮像素子22が出力した複数の画像を合成処理し、前記した全天球画像を生成する。
動画圧縮ブロック118は、MPEG−4 AVC/H.264等の動画圧縮および伸張を行うコーデック・ブロックである。動画圧縮ブロック118は、生成された全天球画像の動画データを生成するために用いられる。DRAM130は、各種信号処理および画像処理を施す際に、データを一時的に保存する記憶領域を提供する。なお、前記した各ハードウェアは、それぞれ内部バス140によって接続されている。
全天球撮像装置1の電源がオン状態になると、CPU112は、制御プログラムPをDRAM130にロードする。CPU112は、DRAM130にロードした制御プログラムPに従って、全天球撮像装置1の各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータをメモリ上に一時的に保存する。これにより、全天球撮像装置1の後述する各機能部および処理を実現する。
(全天球撮像装置の機能構成の説明)
次に、図3から図5を用いて、全天球撮像装置1の機能構成について説明する。図3は、全天球撮像装置1の機能構成を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、全天球撮像装置1は、撮像部200と、画像記憶部210と、歪み補正・画像合成部300と、画像配信部270を備える。
撮像部200は、前記した撮像素子22A,22B(図1参照)を含む撮像装置10(撮像手段)によって、周囲の画像を撮像する。撮像素子22Aが撮像した部分画像を第1の撮像画像Ia(x,y)と呼び、撮像素子22Bが撮像した部分画像を第2の撮像画像Ib(x,y)と呼ぶ。以下、第1の撮像画像Ia(x,y)を、単に部分画像Ia(x,y)と呼び、第2の撮像画像Ib(x,y)を、単に部分画像Ib(x,y)と呼ぶ。なお、部分画像は、画像の一例である。
画像記憶部210は、さらに、撮像画像記憶部210aと、配信画像記憶部210bを備える。撮像画像記憶部210aは、所定の時間間隔で撮像された、部分画像Ia(x,y)と部分画像Ib(x,y)のペアを記憶する。配信画像記憶部210bは、後述する画像合成部312(図4参照)が合成した複数の合成画像を記憶する。画像記憶部210は、DRAM130(図2参照)で構成される。なお、画像記憶部210は、記憶手段の一例である。
歪み補正・画像合成部300は、部分画像Ia(x,y)と部分画像Ib(x,y)を、それぞれ、歪み補正された位置検出用補正画像に変換する。また、歪み補正・画像合成部300は、位置検出用補正画像を合成して合成画像を生成する。歪み補正・画像合成部300は、前記した画像処理ブロック116(図2参照)が、CPU112で動作する制御プログラムPによって制御されることによって構成される。なお、歪み補正・画像合成部300の詳細な構成については後述する。
画像配信部270は、合成画像を、ネットワーク回線等を介して外部に配信する。なお、画像配信部270は、配信手段の一例である。
図4は、歪み補正・画像合成部300の機能構成を示す機能ブロック図である。図4に示すように、歪み補正・画像合成部300は、位置検出用歪み補正部302と、繋ぎ位置検出部304と、テーブル修正部306と、テーブル生成部308と、画像合成用歪み補正部310と、画像合成部312を備える。
歪み補正・画像合成部300には、2つの撮像素子22A,22B(図1参照)によって撮像された、2つの部分画像Ia(x,y),Ib(x,y)が入力される。さらに、歪み補正・画像合成部300には、各魚眼レンズ21A,21B(図1参照)の設計データ等に基づいて、所定の投影モデルに従い製造元等で予め作成された、位置検出用変換テーブル320が提供される。
位置検出用歪み補正部302は、繋ぎ位置検出処理の前段の処理として、入力される部分画像Ia(x,y),Ib(x,y)に対し、位置検出用変換テーブル320を用いて歪み補正を施して、位置検出用補正画像Ja(θ,φ),Jb(θ,φ)を生成する。入力される部分画像Ia(x,y),Ib(x,y)は、受光領域が面積エリアを成す2次元の撮像素子22A,22Bで撮像されたものであり、平面座標系(x,y)で表現された画像データとなる。これに対して、位置検出用変換テーブル320を用いて歪み補正がかけられた位置検出用補正画像Ja(θ,φ),Jb(θ,φ)は、撮像画像とは異なる座標系の画像データである。より具体的には、位置検出用補正画像Ja(θ,φ),Jb(θ,φ)は、球面座標系(動径を1とし、2つの偏角θ,φを有する極座標系である。)で表現された全天球画像フォーマットの画像データである。なお、以下において、表記簡略化のために、部分画像Ia(x,y),Ib(x,y)を、それぞれ、部分画像Ia,Ibと記載し、位置検出用補正画像Ja(θ,φ),Jb(θ,φ)を、それぞれ、位置検出用補正画像Ja,Jbと記載する。
繋ぎ位置検出部304は、位置検出用歪み補正部302により変換された位置検出用補正画像Ja,Jbの入力を受けて、パターンマッチング処理により、位置検出用補正画像Ja,Jb間の繋ぎ位置を検出し、検出結果データ322を生成する。
パターンマッチング処理を行う際には、マッチングの対象領域が平坦であったり、同じ模様が繰り返される領域であったりする場合、すなわち特徴が少ない場合には、繋ぎ位置を高い精度で検出するのが難しくなる。そこで、本実施形態の繋ぎ位置検出部304は、マッチングを行う対象領域が有する特徴の程度を表す特徴量を測定し、この測定された特徴量を用いて、対象領域の繋ぎ位置を決定する。これにより、高い特徴量を有する対象領域で優先して繋ぎ合わせを行って、生成される全天球画像の品質の向上を図る。なお、繋ぎ位置検出部304の詳細な構成については後述する。
テーブル修正部306は、検出結果データ322に基づいて、事前準備された位置検出用変換テーブル320に対して修正を施す。そして、テーブル修正部306は、修正した変換データをテーブル生成部308に渡す。
テーブル生成部308は、テーブル修正部306により修正された変換データから、回転座標変換に基づき、画像合成用変換テーブル324を生成する。なお、画像合成用変換テーブル324は、位置検出用変換テーブル320(図8(a)参照)を修正したものであり、形式的には位置検出用変換テーブル320と同じである。
画像合成用歪み補正部310は、全天球画像合成処理の前段の処理として、部分画像Ia,Ibに対し、画像合成用変換テーブル324を用いて歪み補正をかけ、画像合成用補正画像Ka(θ,φ),Kb(θ,φ)を生成する。生成される画像合成用補正画像Ka(θ,φ),Kb(θ,φ)は、位置検出用補正画像Ja,Jbと同様に、球面座標系で表現されている一方で、上記回転座標変換により、位置検出用補正画像Ja,Jbとは座標軸の定義が異なったものとなる。なお、以下において、表記簡略化のために、画像合成用補正画像Ka(θ,φ),Kb(θ,φ)を、それぞれ、画像合成用補正画像Ka,Kbと記載する。
画像合成部312は、得られた画像合成用補正画像Ka,Kbを合成し、全天球画像フォーマットの合成画像L(θ,φ)を生成する。なお、繋ぎ位置検出部304、テーブル修正部306、テーブル生成部308、画像合成用歪み補正部310および画像合成部312が実行する処理については後述する。
図5は、繋ぎ位置検出部304の機能構成を示す機能ブロック図である。図5に示すように、繋ぎ位置検出部304は、テンプレート生成部330と、テンプレート特徴量算出部332と、速度算出部334と、テンプレートサイズ設定部336と、マッチング計算部338と、スコア補正部340と、繋ぎ位置決定部342と、検出結果生成部344を備える。
テンプレート生成部330は、テンプレート・マッチングにおけるテンプレート用画像として、例えば位置検出用補正画像Jbを用い、後述する重複領域R(図9参照)において、位置検出用補正画像Jbと重複する位置検出用補正画像Jaを探索用画像(図14参照)とする。そして、テンプレート生成部330は、テンプレート用画像とした位置検出用補正画像Jbの内部に、複数のテンプレート画像を設定する。テンプレート・マッチングによる繋ぎ位置検出処理では、位置検出用補正画像Jbの一部分である各テンプレート画像に対して、位置検出用補正画像Jaとの繋ぎ位置が求められる。なお、テンプレート生成部330が行う処理について、詳しくは後述する(図11参照)。
テンプレート特徴量算出部332は、テンプレート生成部330により生成された複数のテンプレート画像の各々に対して、特徴量F(図5に非図示)を算出する。ここで、特徴量Fとは、テンプレート画像が有する特徴の大きさを定量化するための指標値であり、本実施形態において、特徴量Fが大きいとは、画像に大きな特徴が認められることを意味し、特徴量Fが小さいとは、画像の特徴が少ないことを意味する。特徴量Fとしては、テンプレート画像から抽出されるエッジ量、テンプレート画像から算出される分散および標準偏差等の少なくとも1つを用いることができるが、特に限定されるものではない。なお、テンプレート特徴量算出部332は、検出手段の一例である。
速度算出部334は、テンプレート特徴量算出部332が算出した特徴領域Q(図13参照)の移動速度vを算出する。具体的には、速度算出部334は、異なる時刻に撮像された複数の位置検出用補正画像Jbの中から、同一の物体を示す特徴領域Qの移動量と、2枚の位置検出用補正画像Jbにそれぞれ対応する、補正前の2枚の部分画像Ibを撮像した時間間隔と、に基づいて、特徴領域Qの移動速度vを算出する。なお、速度算出部334は、算出手段の一例である。
テンプレートサイズ設定部336は、テンプレート・マッチングを行う範囲を規定するテンプレート画像を設定する。具体的には、テンプレートサイズ設定部336は、テンプレート生成部330が生成したテンプレート画像を、特徴領域Qの移動速度vに応じたサイズに変更する。なお、テンプレートサイズ設定部336は、特徴領域Qの移動速度vが大きいほど、面積の大きいテンプレート画像を設定する。このテンプレートサイズ設定部336は、設定手段の一例である。テンプレートサイズ設定部336が行う処理について、詳しくは後述する(図14参照)。
マッチング計算部338は、注目したテンプレート画像に対して、テンプレート・マッチング方式により、テンプレートサイズ設定部336が設定したテンプレート画像と、探索用画像内の各部分とのマッチング度合いを計算する。なお、マッチング計算部338は、探索手段の一例である。マッチング度合いの計算は、探索用画像内の所定の探索範囲で、テンプレートサイズ設定部336が設定したテンプレート画像の対応領域を移動させながら、各位置での画像の類似度に基づく評価値であるマッチング・スコアを計算することによって行う。なお、マッチング計算部338が算出したマッチング・スコアは、探索用画像内に設定した、テンプレート画像の対応領域の中心位置を仮位置として、当該仮位置におけるマッチング・スコアとする。そして、マッチング計算部338は、探索範囲で最もマッチング・スコアが高くなる仮位置を検出することによって、特徴領域Qと対応する領域の位置を決定する。
スコア補正部340は、注目したテンプレート画像について、マッチング計算部338により算出された画像の類似度に基づくマッチング・スコアに対し、算出された仮位置を中心として優先的にスコアが高くなるようなオフセット補正を行う。これにより、テンプレート画像間の特徴量Fの相対的な関係に基づいて算出された仮位置を加味したスコアが計算される。
繋ぎ位置決定部342は、注目したテンプレート画像に対して、位置検出用補正画像Ja上で上記補正されたスコアが最大化される位置を繋ぎ位置に決定する。このとき決定される繋ぎ位置は、注目したテンプレート画像よりも特徴量Fが大きい周辺テンプレート画像の繋ぎ位置が加味されたものとなる。上述した速度算出部334、テンプレートサイズ設定部336、マッチング計算部338、スコア補正部340および繋ぎ位置決定部342による処理が、複数のテンプレート画像の各々について行われると、テンプレート画像の各々に対応した位置検出用補正画像Ja上の繋ぎ位置が求められる。
検出結果生成部344は、各テンプレート画像に対応する繋ぎ位置のデータ・セットに基づいて、全天球フォーマットの各画素(θ,φ)の繋ぎ位置を計算し、検出結果データ322を生成する。なお、検出結果生成部344は、合成手段の一例である。
(部分画像の繋ぎ処理の説明)
次に、図6から図10を用いて、全天球撮像装置1(図3参照)が行う部分画像(第1の撮像画像Iaと第2の撮像画像Ib)の繋ぎ処理について説明する。図6は、本実施形態による全天球撮像装置1において、撮像装置10で撮像を行う際の、入射光線と生成される画像との射影関係を説明する図である。すなわち、魚眼レンズ21Aで撮像された画像は、撮像地点から概ね半球分の範囲を撮像したものとなる。そして、図6(a)に示すように、魚眼レンズ21Aは、光軸A1に対して入射角度φの方向からの入射光線を、撮像素子22A上の、入射角度φに対応した像高hの位置に画像化する。像高hと入射角度φとは、所定の投影モデルに応じた射影関数に基づく関係を有する。また、本実施形態では、画像対角線よりもイメージサークル径が小さい、いわゆる円周魚眼レンズ(または全周魚眼レンズ)の構成を採用するものとし、図6(b)に示すように、得られる部分画像Ii(i=a,b)は、撮像範囲の概ね半球分が投影されたイメージサークルCi(i=a,b)全体を含む画像となる。なお、部分画像Iaは、結像光学系20A(図1参照)で結像して撮像素子22Aで撮像された部分画像を表す。また、部分画像Ibは、結像光学系20Bで結像して撮像素子22Bで撮像された部分画像を表す。
図7は、本実施形態で用いる、全天球画像フォーマットの画像データのデータ構造を説明する図である。図7(a)は、撮像装置10が撮像を行う際の撮像地点を中心とした、全方位を表す球面座標の一例である。すなわち、撮像装置10で撮像された画像の各画素は、全方位を表す球面座標の経度θ(0〜360度)と、緯度φ(0〜180度)によって一意に表すことができる。
図7(b)は、前記した部分画像Ii(i=a,b)をθφ平面に変換することによって生成した位置検出用補正画像J(θ,φ)の一例である。図7(b)に示すように、位置検出用補正画像J(θ,φ)は、光軸A1,A2(図1参照)に対する入射角度φ(緯度)に対応するφ軸と、φ軸周りの回転角θ(経度)に対応するθ軸とを座標とした画素値の配列で表現される。そして、位置検出用補正画像J(θ,φ)の座標値(θ,φ)は、図6で説明した射影関数に基づいて、撮像地点を中心とした全方位を表す球面上の各点と対応付けられており、全方位が全天球画像上にマッピングされる。
図8は、本実施形態による位置検出用歪み補正部302が参照する変換テーブルを説明する図である。図8(a)に示す位置検出用変換テーブル320は、平面座標系で表現される部分画像Ii(x,y)(i=a,b)と、球面座標系で表現される位置検出用補正画像J(θ,φ)との関係を規定する。位置検出用変換テーブル320は、図8(b)に示すように、魚眼レンズ21毎に、位置検出用補正画像J(θ,φ)の座標値(θ,φ)と、該座標値(θ,φ)にマッピングされる部分画像Ii(x,y)の座標値(x,y)とを対応付ける情報を保持している。図8の例では、1画素が担当する角度は、φ方向およびθ方向いずれも1/10度であり、位置検出用変換テーブル320は、各魚眼レンズ21について、3600×1800の対応関係を示す情報を有する。なお、位置検出用変換テーブル320は、製造元等において、予め理想的なレンズモデルからの歪みを補正した上で計算されて、テーブル化される。
図9は、本実施形態による繋ぎ位置検出処理における、魚眼レンズ21A,21B(図1参照)で撮像された部分画像Ia,Ibの、位置検出用補正画像Ja,Jbへのマッピングを説明する図である。撮像装置10(図1参照)で撮像された2枚の部分画像Ia,Ibは、それぞれ、図9に示すように、前記した位置検出用変換テーブル320(図8参照)に基づいて、球面座標系で記述される位置検出用補正画像Ja,Jbに変換される。このとき、魚眼レンズ21の画角が180度を超えるため、位置検出用補正画像Ja,Jbの一部は、撮像範囲が重複する重複領域Rを形成する。この重複領域Rは、図9に示すように、部分画像Ia,Ibにおいて、イメージサークルCa,Cbの周縁領域に対応する。
繋ぎ位置検出部304は、位置検出用補正画像Ja,Jbの入力を受けて、パターンマッチング処理により、位置検出用補正画像Ja,Jb間の繋ぎ位置を検出する。本実施形態における位置検出用変換テーブル320(図8参照)では、図9に示すように、結像光学系20A,20B各々の光軸A1,A2を、それぞれ球面の2つの極に射影するとともに、画像間の重複領域を球面の赤道近傍に射影するように作成される。球面座標系θ−φでは、入射角度φが0度または180度である極に近接するほど歪みが大きくなり、繋ぎ位置検出精度が劣化してしまう。これに対し、前記したような射影を行うことによって、繋ぎ位置検出精度を向上させることができる。なお、図9は、2つの魚眼レンズ21A,21Bで撮像された2枚の部分画像Ia,Ibの球面座標系θ−φへのマッピングを説明する図であるが、3枚以上の部分画像であっても、同様に繋ぎ合わせることができる。
図10は、本実施形態において、繋ぎ位置検出部304により生成される検出結果データ322のデータ構造を示す図である。検出結果データ322は、図10に示すように、変換後の各座標値(θ,φ)に対して、繋ぎのためのずらし量(Δθ,Δφ)が対応付けられた情報を全座標値について保持している。なお、繋ぎ位置検出部304は、前記した繋ぎ位置検出処理により求められたテンプレート画像毎のずらし量(Δθ,Δφ)を、各テンプレート画像の中心座標の値として設定し、補間して計算する。
(テンプレート生成部の作用の説明)
次に、図11を用いて、テンプレート生成部330(図5参照)の作用について説明する。図11は、テンプレート生成部330が行うテンプレート画像の初期設定について説明する図である。
図11において、テンプレート用画像500は、位置検出用補正画像Jbの重複領域R内の画像である。テンプレート生成部330は、テンプレート用画像500の内部に、指定された縦サイズH,横サイズW、最初のテンプレート画像の生成開始座標(sx,sy)および生成間隔Tで、複数のテンプレート画像30a,30b,…を生成する。なお、テンプレート生成部330は、初期値として、同じ大きさの複数のテンプレート画像30a,30b,…を生成する。これらのテンプレート画像30a,30b,…は、重複領域Rにおいて、θ方向に一列、一周分、生成されるものとする。なお、テンプレート生成部330は、位置検出用補正画像Jbの代わりに、位置検出用補正画像Jaの重複領域R内にテンプレート画像30a,30b,…を生成してもよい。
(速度算出部の作用の説明)
次に、速度算出部334(図5参照)の作用について説明する。速度算出部334は、前記したように、画像の中の特徴領域Qの移動速度vを算出する。速度算出部334は、所定の時間間隔で撮像された複数の部分画像Ia,Ibの歪を補正した、複数の位置検出用補正画像Ja,Jbを利用して、特徴領域Qの移動速度vを算出する。
速度算出部334の作用について説明する前に、移動速度vの算出に用いる具体的な画像情報について説明する。速度算出部334が利用する画像情報は、前記した画像記憶部210(図3参照)に記憶されている。撮像画像記憶部210aには、時系列で生成された複数の位置検出用補正画像Ja,Jbが、元になる部分画像Ia,Ibが撮像された時刻tとともに記憶されている。配信画像記憶部210bには、時系列で合成された複数の合成画像L(θ,φ)が、合成元の位置検出用補正画像Ja,Jbに対応付いた時刻tとともに記憶される。すなわち、撮像画像記憶部210aに記憶された画像情報と、配信画像記憶部210bに記憶された画像情報とは、時刻tを介して互いに対応付けられている。
なお、配信画像記憶部210bに記憶する合成画像L(θ,φ)は、少なくとも輝度情報を有していればよい。すなわち、合成画像L(θ,φ)がカラー画像であって、輝度情報と色情報を共に有している場合には、画像配信部270(図3参照)からはカラー画像を配信するが、配信画像記憶部210bには、合成画像L(θ,φ)の、少なくとも輝度情報のみを記憶すればよい。これによって、配信画像記憶部210bの記憶容量を減らすことができる。なお、カラー画像から輝度情報を抽出する処理は、コンポジット映像信号を輝度信号(Y)と色度信号(C)に分離する、よく知られたY/C分離処理によって行えばよい。
また、配信画像記憶部210bには、全てのフレームの合成画像L(θ,φ)を記憶する必要はない。すなわち、所定のフレーム間隔(例えば2フレーム毎、4フレーム毎等)で生成した合成画像L(θ,φ)を記憶すればよい。これによって、配信画像記憶部210bの記憶容量を減らすことができる。なお、所定のフレーム間隔は、部分画像Ia,Ibに含まれる特徴領域Qの移動速度v等を考慮して適宜決定すればよい。例えば、移動速度vの大きい物体が存在することが予想される場合には、当該物体を複数のフレームに亘って撮像できるように、所定のフレーム間隔を短く設定するのが望ましい。
さらに、配信画像記憶部210bには、合成画像L(θ,φ)を圧縮して記憶してもよい。すなわち、例えば合成画像L(θ,φ)が4Kサイズであった場合、これを2Kサイズに圧縮して記憶してもよい。これによって、配信画像記憶部210bの記憶容量を低減させることができる。
図12は、2枚の位置検出用補正画像Ja,Jbを繋ぎ合わせる処理を説明する図である。繋ぎ目である重複領域Rの内部に設定された複数のテンプレート画像30a〜30jは、それぞれ、位置検出用補正画像Jaと位置検出用補正画像Jbとの間でマッチング処理を行う際に設定される。そして、位置検出用補正画像Ja,Jbの重複領域Rのうち、テンプレート画像30a〜30jが設定された側の画像が、前記したテンプレート用画像である。一方、位置検出用補正画像Ja,Jbの重複領域Rのうち、テンプレートが設定されていない側の画像を探索用画像(図14参照)と呼ぶ。なお、前記した図11では、隣接するテンプレート画像30a,30b,…は互いに離れた位置に生成するものとして説明したが、テンプレートの生成間隔T(図11参照)の設定によっては、図12に示すように、隣接するテンプレート画像30a,30b,…が互いに接触するように設定してもよい。
図13は、本実施形態において、特徴領域Qの類似領域を探索する際に、テンプレート画像を設定する方法の概要を説明する図である。図13に示す合成画像L(θ,φ)は、配信画像記憶部210bに記憶された画像の一例である。図13に示す物体O1〜物体O4は、配信画像記憶部210bに蓄えられた、過去の複数の合成画像L(θ,φ)の比較によって検出された、重複領域Rを横切ると考えられる物体を示す。また、特徴領域Q1〜特徴領域Q4は、物体O1〜物体O4にそれぞれ対応する特徴領域を示す。すなわち、特徴領域Qi(i=1〜4)は、物体Oi(i=1〜4)を特徴付ける特徴量Fを有する領域である。なお、図13に示すように、特徴領域Qiは、必ずしも物体Oiを包含している必要はなく、物体Oiの一部に重複した状態であってもよい。
図13において、物体が重複領域Rを横切るとは、位置検出用補正画像Jb(図12参照)に映っていた当該物体が、時間の経過とともに重複領域Rを横切って、位置検出用補正画像Ja(図12参照)に移動することを示す。また、逆に、位置検出用補正画像Jaに映っていた物体が、時間の経過とともに重複領域Rを横切って、位置検出用補正画像Jbに移動する場合もある。
このように、時間の経過とともに移動する物体は、テンプレート特徴量算出部332(図5参照)が、動きのある物体として検出する。そして、速度算出部334は、検出した物体の移動速度vを算出する。すなわち、時間間隔Δtを有する2枚の位置検出用補正画像Jaから検出した同一物体を示す特徴領域Qiの位置座標が、画素数pだけ移動していた場合、当該物体の移動速度vは、画素数pを時間間隔Δtで除した値として算出することができる。
(テンプレートサイズ設定部の作用の説明)
次に、図14を用いて、テンプレートサイズ設定部336(図5参照)の作用について説明する。図14は、テンプレートサイズ設定部336が行うテンプレート画像のサイズ設定について説明する図である。
前記した、物体Oiを表す特徴領域Qiの移動速度viに基づいて、移動速度viが所定値よりも大きい場合、当該特徴領域Qiのθ座標の位置に設定するテンプレート画像は、テンプレートサイズ設定部336が設定した、デフォルトのテンプレート画像のサイズをθ軸方向に拡大して設定する。例えば、図12に示したテンプレート画像30b,30cに対応するθ座標の位置に、移動速度viが所定値を超える特徴領域Qiが検出されて、当該特徴領域Qiが重複領域Rを横切ると判断された場合には、テンプレートサイズ設定部336は、テンプレート生成部330(図5参照)が生成したテンプレート画像30b,30cを結合して、図14に示すテンプレート画像31bとする。これによって、図12のテンプレート画像30a,30b,30c,…は、図14に示すテンプレート画像31a,31b,…に変更される。なお、テンプレート画像30a,30d,30e,…は変更せず、符号のみが変更されて、テンプレート画像31a,31c,31d,…となる。
この後、マッチング計算部338(図5参照)は、図14に示した探索用画像510の内部で、各テンプレート画像31a,31b,31c,…と同じ濃淡分布を有する領域を探索する。具体的には、マッチング計算部338は、位置検出用補正画像Jaの重複領域R、すなわち探索用画像510内に設定された探索範囲40a,40b,40c,…の内部で、各テンプレート画像31a,31b,31c,…の対応領域32a,32b,32c,…を移動させながら探索を行う。なお、全天球画像フォーマットのθ座標の両端(θ=0度,360度)は繋がっているため、テンプレート画像の生成やテンプレート・マッチングの際は、右端(θ=360度)の右隣は左端(θ=0度)として取り扱う。
再び図13に戻って、速度算出部334(図5参照)が、物体O1の移動速度v1(図15参照)と、物体O4の移動速度v4(図15参照)が所定値よりも大きいことを検出した場合のテンプレート画像の設定方法について説明する。テンプレートサイズ設定部336(図5参照)は、移動速度v1,v4に基づいて、物体O1が重複領域Rを横切る箇所、および物体O4が重複領域Rを横切る箇所については、テンプレート画像をより広く設定した方が、マッチング処理の精度が向上すると判断する。図13に示すテンプレート画像S1が、物体O1を示す特徴領域Q1の位置を探索するために、テンプレートサイズ設定部336が設定したテンプレート画像である。また、テンプレート画像S4が、物体O4を示す特徴領域Q4の位置を探索するために、テンプレートサイズ設定部336が設定したテンプレート画像である。このように、テンプレートサイズ設定部336は、物体Oiが重複領域Rを横切ると予測される位置に、物体Oiの移動速度viに応じたサイズのテンプレート画像Siを設定する。その場合、図14で説明したように、隣接するテンプレート画像を結合して新たなテンプレート画像としてもよいし、テンプレート生成部330(図5参照)が行うように、テンプレート画像の諸元を再設定してもよい。
なお、図13において、速度算出部334は、物体O2の移動速度v2(図15参照)、および物体O3の移動速度v3(図15参照)が、ともに所定値よりも小さいと判断したとする。この場合、テンプレートサイズ設定部336は、テンプレート生成部330(図5参照)が設定したテンプレート(図12のテンプレート画像30a〜30j)のサイズを変更しなくても、マッチング処理の精度には影響が無いと判断する。
次に、図13に示す物体O1〜物体O4が、重複領域Rを横切ると判断する過程について説明する。なお、物体O1は、1メートル先を横切る鳥(すずめ)であるとする。物体O2は、2メートル先を横切る鳥(すずめ)であるとする。そして、物体O3は、2メートル先を横切る人間であるとする。さらに、物体O4は、1メートル先を横切る人間であるとする。
計算を簡単にするため、物体O1〜物体O4は、撮影点から同じ距離の位置を移動していると仮定する。すなわち、物体O1は、撮影点から半径Rが1メートルの円周上を移動していると考える。すずめが飛ぶ速度は56km/h、人間の歩く速度は速い人で1.6m/sといわれているため、速度としてはこの値を用いる。このとき、撮影点から繋ぎ目部を0度として、±90度の範囲に物体O1〜物体O4が、連続何フレームに亘って出現するかを計算する。なお、動画の速度は毎秒60フレームとする。
まず、物体O1の速度v1を計算する。半径R=1m,速度v1=56km/h=15.56m/sとしたとき、90度の範囲を移動する時間は2Rπ/4/v1で算出される。そして、動画が毎秒60フレームの場合、90度の範囲に物体O1が連続して出現するフレーム数は、2Rπ/(360度/90度)/v1*60=6フレームとなる。
そして、物体O2〜物体O4について、物体O1と同様に計算すると、90度の範囲に物体O2が連続して出現するフレーム数は、12フレームである。同様にして、90度の範囲に物体O3が連続して出現するフレーム数は、59フレームであり、90度の範囲に物体O4が連続して出現するフレーム数は、118フレームである。これらの条件から、時速56km/h以下で移動する物体を撮像する場合には、配信画像記憶部210bに記憶する合成画像L(θ,φ)は、最大6フレーム分あれば、部分画像Iaと部分画像Ibを繋ぎ合わせる処理を行う上で実用上十分といえる。
次に、図15を用いて、物体Oiの移動速度viに基づくテンプレート画像Siの設定方法を説明する。図15は、物体の移動速度viに基づくテンプレート画像Siの設定方法を説明する図であり、配信画像記憶部210bに蓄えられている配信後の合成画像L(θ,φ)の一例を示す。なお、時刻tに得た合成画像L(θ,φ)を、便宜上、合成画像L(t)で表すものとする。そして、図15(a)は、現在の時刻tに対して、2フレーム前に生成された合成画像L(t−2Δt)を表す。また、図15(b)は、4フレーム前の合成画像L(t−4Δt)を表し、図15(c)は、6フレーム前の合成画像L(t−6Δt)を表すものとする。これらの画像は、同時に配信画像記憶部210b(図3参照)に存在し得るものである。
図15の各図の破線で囲まれた領域が、物体Oiを検索するための領域である。図15(c)において、1眼あたりの画像領域1に対して、重複領域Rの位置から上下方向にそれぞれ0.5の割合の領域を画像検索範囲Ua(t−6Δt),Ub(t−6Δt)とする。そして、図15(a)では、0.17の領域を画像検索範囲Ua(t−2Δt),Ub(t−2Δt)とする。また、図15(b)では、0.33の領域を画像検索範囲Ua(t−4Δt),Ub(t−4Δt)とする。すなわち、重複領域Rから離れた位置にある物体が、時間の経過とともに重複領域Rに近づき、重複領域Rを横切るため、時間的に過去に配信した画像ほど、広い範囲を検索して、時間的に現在に近い画像ほど、検索する範囲を狭くする。なお、このように検索範囲を制限して全画像領域の検索を行わないのは、処理時間を短くするためである。
なお、図15に示す各合成画像L(t)に設定した画像検索範囲Ua(t),Ub(t)は、撮影点から1m先を飛んでいる鳥を、撮影点から上下90度以内で捕らえることを想定した範囲である。検索する一番過去の画像、図15の例は、6フレーム前の検索範囲を0.5(1眼あたりの画像領域の50%)と設定し、現在のフレームに近くなるほどフレーム数に比例して、範囲を狭くする。記憶した合成画像のフレーム間隔に対して、画像検索範囲Ua(t),Ub(t)をどの程度に設定するかは、適宜決定すればよい。
図15(c)は、繋ぎ位置検出部304(図5参照)が、画像検索範囲Ua(t−6Δt),Ub(t−6Δt)内で、物体O1〜物体O6を、それぞれ特徴領域Q1〜特徴領域Q6として検出したことを示す。ここで用いる検出技術は、単眼カメラによる測距システムなどで使われる既存技術であるので、説明は割愛する。
次に、繋ぎ位置検出部304は、図15(c)で検出した物体O1〜物体O6が、図15(b)の画像検索範囲Ua(t−4Δt),Ub(t−4Δt)に含まれているかを検索する。矢印を付した物体は、図15(c)で検出した物体Oiの移動速度viを示す。なお、矢印の長さは、物体Oiの移動速度viの大きさに対応している。説明を簡単にするために、矢印は繋ぎ目に対して直交する方向に描いているが、合成画像L(t)は、全天球画像を平面にした画像であるため、移動量は歪んだ画像上を動いたことになる。図15(b)では、物体O5,物体O6は移動していない物体であると判断される。なお、ある画像の特徴量Fと一致する特徴量Fを有する領域を、別の画像データから抽出する際に行う処理は、例えば監視カメラシステム等で、複数の画像に亘って同一物体の追跡を行う際に、画像間の対応する領域を検出する処理と同様である。
最後に、図15(a)について説明する。繋ぎ位置検出部304は、図15(a)の画像検索範囲Ua(t−2Δt),Ub(t−2Δt)内に、図15(b)で検出された物体Oiが含まれるかを検索する。図15(a)は、物体O1〜物体O4が検出され、2フレーム後には繋ぎ目を通過すると判断されたことを示す。また、テンプレート画像S1,S4は、テンプレートサイズ設定部336(図5参照)が、物体O1の移動速度v1と物体O4の移動速度v4に基づいて、特徴領域Q1,特徴領域Q4の探索範囲をそれぞれ変更すべきと判断した箇所を示す。
繋ぎ位置検出部304は、上記結果に基づいて、テンプレート画像S1,S4の設定等の処理を行うとともに、マッチング処理が終了した後で、テンプレート画像S1,S4を変更前の状態に戻す処理を行う。以上の動作により、図13に示した、繋ぎ目である重複領域Rの画像に対して、ミスマッチを防止して適切なマッチング処理を行うためのテンプレート画像Siを決定することができる。
(全天球画像合成処理の流れの説明)
次に、図16を用いて、全天球撮像装置1が実行する全天球画像合成処理の流れを説明する。図16は、本実施形態において全天球撮像装置1が実行する全天球画像合成処理の全体的な流れを示すフローチャートである。図16に示す処理は、例えば、シャッター・ボタン18(図1参照)の押下により2つの撮像光学系での撮像が指示されて、CPU112(図2参照)から指令が発行されたことに応答して、ステップS100から開始される。
ステップS101では、全天球撮像装置1は、位置検出用歪み補正部302により、2つの撮像素子22A,22Bによって取得された部分画像Iaと部分画像Ibに対して、それぞれ位置検出用変換テーブル320を用いて歪み補正を行う。これによって、位置検出用補正画像Jaと位置検出用補正画像Jbが得られる。
ステップS102では、全天球撮像装置1は、繋ぎ位置検出部304により、2枚の位置検出用補正画像Ja,Jbの重複領域Rにおいて、画像間の繋ぎ位置検出を行う。そして、繋ぎ位置検出部304は、繋ぎ位置の検出結果に基づいて、検出結果データ322(図10参照)を生成する。なお、繋ぎ位置検出処理の流れについては後述する。
ステップS103では、全天球撮像装置1は、テーブル修正部306により、ステップS102で生成した検出結果データ322を用いて、位置検出用変換テーブル320を、画像が球面座標上で位置合わせされるように修正する。ステップS102の繋ぎ位置検出処理によって、図10に示した検出結果データ322のように、全天球画像フォーマットの座標値毎に、ずらし量(Δθ,Δφ)が求まるので、ステップS103では、部分画像Iaの歪み補正に用いた位置検出用変換テーブル320(図8参照)において、入力座標値(θ,φ)に対して、修正前には座標値(θ+Δθ,φ+Δφ)に対応付けられていた座標値(x,y)を対応付けるように修正する。
ステップS104では、全天球撮像装置1は、テーブル生成部308の作用によって、修正された位置検出用変換テーブル320から画像合成用変換テーブル324を生成する。
ステップS105では、全天球撮像装置1は、画像合成用歪み補正部310により、画像合成用変換テーブル324を用いて、部分画像Iaおよび部分画像Ibに対して歪み補正を行い、画像合成用補正画像Kaおよび画像合成用補正画像Kbを得る。これにより、画像合成用歪み補正部310による処理の結果、魚眼レンズ21A,21Bで撮像された2つの部分画像Ia,Ibは、図9に示すように、全天球画像フォーマット上に展開される。
ステップS106では、画像合成部312により、画像合成用補正画像Kaおよび画像合成用補正画像Kbを合成する。合成処理では、画像間で重複する重複領域Rについては、ブレンド処理等が行われ、片方しか画素値が存在しない領域については、存在するそのままの画素値が採用されることになる。画像合成部312は、このような合成処理を行うことによって、魚眼レンズ21A,21Bにより撮像された2枚の部分画像Ia,Ibから、1枚の全天球画像である合成画像L(θ,φ)を生成する。そして、ステップS107で全天球画像合成処理を終了する。
(繋ぎ位置検出処理の流れの説明)
次に、図17を用いて、全天球撮像装置1が実行する繋ぎ位置検出処理の流れを説明する。図17は、本実施形態において全天球撮像装置1が実行する繋ぎ位置検出処理の流れを示すフローチャートである。
図17に示す処理は、図16に示したステップS102で呼び出されて、ステップS150から開始される。まず、ステップS151では、全天球撮像装置1は、配信画像記憶部210bから、繋ぎ位置を検出するために使用する複数の合成画像L(t)を読み出す。
ステップS152では、テンプレート生成部330(図5参照)が、テンプレート用画像の初期設定、探索される探索用画像の初期設定、テンプレート画像のブロック・サイズ、テンプレート画像を生成する開始座標、テンプレート画像の生成間隔および全ブロック数の初期設定等を行う。
ステップS153では、テンプレート特徴量算出部332(図5参照)が、画像検索範囲Ua(t−iΔt),Ub(t−iΔt)(i=2,4,6)(図13参照)内に存在する物体Oiを特徴付ける特徴領域Qiを検出する。
ステップS154では、速度算出部334(図5参照)が、各特徴領域Qiの移動速度viを算出する。
ステップS155では、速度算出部334が、重複領域Rを横切る可能性のある物体Oiを選出する。
ステップS156では、テンプレートサイズ設定部336(図5参照)が、ステップS152で設定されたテンプレート画像のサイズを、重複領域Rを横切る可能性のある物体Oiの移動速度viに応じて変更する。
ステップS157では、マッチング計算部338(図5参照)が、テンプレート・マッチングを行い、重複領域Rを横切る可能性のある物体Oiを示す特徴領域Qiの対応領域を決定する。
ステップS158では、繋ぎ位置決定部342(図5参照)が、位置検出用補正画像Jaと位置検出用補正画像Jbの繋ぎ位置を算出する。
ステップS159では、マッチング計算部338が、全てのテンプレート画像に対するマッチング処理が完了したかを判定する。ステップS159で、全てのテンプレート画像に対するマッチング処理が完了していないと判定された場合(ステップS159:No)は、ステップS157へループさせて、次のテンプレート画像に対してマッチング計算を行う。一方、ステップS159で、全てのテンプレート画像に対するマッチング処理が終了したと判定された場合(ステップS159:Yes)は、ステップS160へ処理を分岐させる。
ステップS160では、検出結果生成部344(図5参照)が、検出結果データ322(図10参照)を生成する。
ステップS161では、全天球撮像装置1は繋ぎ位置検出処理を終了させて、図16に示す処理に戻る。
以上説明したように、本実施の形態に係る全天球撮像装置1(画像処理装置)によれば、テンプレート特徴量算出部332(検出手段)が、撮像装置10(撮像手段)が同時に撮像した、重複領域Rを含む複数の部分画像Ia,Ib(画像)のうち、部分画像Ib(第2の撮像画像)の中から、所定の特徴量を有する特徴領域Qiを検出する。そして、速度算出部334(算出手段)が、特徴領域Qiの移動速度viを算出して、テンプレートサイズ設定部336(設定手段)が、部分画像Ib(x,y)の重複領域Rの中に、特徴領域Qiの移動速度viに応じたサイズのテンプレート画像Si(テンプレート)を設定する。そして、マッチング計算部338(探索手段)が、部分画像Ia(第1の撮像画像)の重複領域Rの中から、移動速度viに応じた探索範囲において、テンプレート画像Siと対応する領域を探索する。そして、検出結果生成部344(合成手段)が、マッチング計算部338による探索結果に基づいて、同時に撮像された部分画像Iaと部分画像Ibとを繋ぎ合わせた合成画像L(θ,φ)を生成する。したがって、第1の撮像画像Iaと第2の撮像画像Ibの繋ぎ合わせを、少ない演算量で行うことができるため、画像を繋ぎ合わせて出力する際のフレーム遅延を抑制することができる。
また、本実施の形態に係る全天球撮像装置1は、検出結果生成部344(合成手段)が合成した合成画像L(θ,φ)を、ネットワーク回線等を介して外部に配信する画像配信部270(配信手段)を更に備える。したがって、フレーム遅延が抑制された合成画像L(θ,φ)を外部に配信することができる。
また、本実施の形態に係る全天球撮像装置1は、撮像装置10が撮像した複数の部分画像Ia(x,y),Ib(x,y)、および検出結果生成部344が生成した複数の合成画像L(θ,φ)をそれぞれ記憶する画像記憶部210(記憶手段)を更に備える。したがって、過去の部分画像Ia(x,y),Ib(x,y)および過去の合成画像L(θ,φ)を参照することによって、特徴領域Qiの移動速度viを容易かつ正確に算出することができる。
また、本実施の形態に係る全天球撮像装置1において、画像記憶部210(記憶手段)は、部分画像Ia(x,y),Ib(x,y)の一部の領域を記憶する。したがって、撮像した部分画像Ia(x,y),Ib(x,y)を全て記憶しておく必要がないため、記憶容量を低減させることができる。
また、本実施の形態に係る全天球撮像装置1は、テンプレートサイズ設定部336(設定手段)は、特徴領域Qiの移動速度viが大きいほど、当該特徴領域Qiを検出するテンプレート画像Si(テンプレート)のサイズを大きく設定する。したがって、テンプレート画像Siのサイズを少ない演算量で設定することができるため、特徴領域Qiの移動速度viによらずに、テンプレート・マッチングを少ない演算量で実行することができる。
また、本実施の形態に係る全天球撮像装置1において、撮像装置10(撮像手段)が撮像する複数の部分画像Ia(x,y),Ib(x,y)は、それぞれ画角180度以上の範囲を撮像したものである。したがって、全天球撮像装置1は、全天球を網羅した合成画像L(θ,φ)を生成することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態は、例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能である。また、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。また、この実施の形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、実施の形態で説明した制御プログラムPは、予めROM114(図2参照)に記憶されて提供される以外に、インストール可能な形式、または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、制御プログラムPをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、制御プログラムPをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
また、前記した実施の形態では、撮像装置10は、撮像を行っている間は静止しているものと仮定して動作の説明を行った。しかし、実際は、撮像装置10は操作者が手に持った状態で撮像を行うため、撮像装置10の向きは絶えず変動する。したがって、繋ぎ位置検出部304(図5参照)が繋ぎ位置を算出する際には、撮像装置10自体の動き成分を考慮するのが望ましい。そのため、撮像装置10の内部に3軸加速度センサを内蔵して、撮像装置10自身の移動方向を検出してもよい。
そして、繋ぎ位置検出部304が繋ぎ位置を算出する際には、撮像装置10自身の移動方向と移動量を考慮して、特徴領域Qiの移動速度viの算出を行うのが望ましい。例えば、異なる時刻t,t+Δtに、それぞれ部分画像Ia,Ibを撮像した場合を考える。すなわち、時刻tにおける部分画像Ia,Ibと、時刻t+Δtにおける部分画像Ia,Ibを撮像したとする。このとき、同時に、3軸加速度センサによって、時間間隔Δtにおける撮像装置10自身の移動量(並進運動量と回転運動量)を計測することができる。このような場合に、繋ぎ位置検出部304は、撮像装置10の移動量が0となるように、時刻t+Δtにおける部分画像Ia,Ibを補正する。そして、その後、前記した繋ぎ位置検出処理を行うことによって、撮像装置10自身の移動を考慮した合成画像L(θ,φ)を生成してもよい。
1 全天球撮像装置(画像処理装置)
10 撮像装置(撮像手段)
20(20A,20B) 結像光学系
21(21A,21B) 魚眼レンズ
22(22A,22B) 撮像素子
30i,31i,Si(i=1,2,…) テンプレート画像
32i(i=a,b,…) 対応領域
210 画像記憶部(記憶手段)
270 画像配信部(配信手段)
304 繋ぎ位置検出部
320 位置検出用変換テーブル
322 検出結果データ
324 画像合成用変換テーブル
330 テンプレート生成部
332 テンプレート特徴量算出部(検出手段)
334 速度算出部(算出手段)
336 テンプレートサイズ設定部(設定手段)
338 マッチング計算部(探索手段)
344 検出結果生成部(合成手段)
A1,A2 光軸
P 制御プログラム
Q,Qi 特徴領域
R 重複領域
v,vi 移動速度
Ia(x,y),Ia 部分画像(第1の撮像画像、画像)
Ib(x,y),Ib 部分画像(第2の撮像画像、画像)
Ja(θ,φ),Jb(θ,φ),Ja,Jb 位置検出用補正画像
Ka(θ,φ),Kb(θ,φ),Ka,Kb 画像合成用補正画像
L(θ,φ),L(t) 合成画像
Ua(t−iΔt),Ua(t−iΔt) 画像検索範囲
特許第4772494号公報

Claims (8)

  1. 重複領域を含む複数の画像を同時に撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段が撮像した第1の撮像画像の中から、所定の特徴量を有する特徴領域を検出する検出手段と、
    前記特徴領域の移動速度を算出する算出手段と、
    前記第1の撮像画像の前記重複領域の中に、前記特徴領域の移動速度に応じたサイズのテンプレートを設定する設定手段と、
    前記撮像手段が前記第1の撮像画像と同時に撮像した第2の撮像画像の前記重複領域の中から、前記テンプレートと対応する領域を探索する探索手段と、
    前記探索手段の探索結果に基づいて、前記第1の撮像画像と前記第2の撮像画像とを繋ぎ合わせた合成画像を生成する合成手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記合成手段が合成した前記合成画像を、ネットワークを介して外部に配信する配信手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記撮像手段が異なる時間に撮像した前記複数の画像、および前記合成手段が生成した複数の前記合成画像を、それぞれ記憶する記憶手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記記憶手段は、前記複数の画像の一部の領域を記憶する
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記設定手段は、前記特徴領域の移動速度が大きいほど、当該特徴領域を検出する前記テンプレートのサイズを大きく設定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記撮像手段が撮像する前記複数の画像は、それぞれ画角180度以上の範囲を撮像したものである
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 重複領域を含む複数の画像を同時に撮像する撮像ステップと、
    前記撮像ステップで撮像した第1の撮像画像の中から、所定の特徴量を有する特徴領域を検出する検出ステップと、
    前記特徴領域の移動速度を算出する算出ステップと、
    前記第1の撮像画像の前記重複領域の中に、前記特徴領域の移動速度に応じたサイズのテンプレートを設定する設定ステップと、
    前記撮像ステップにおいて前記第1の撮像画像と同時に撮像した第2の撮像画像の前記重複領域の中から、前記テンプレートと対応する領域を探索する探索ステップと、
    前記探索ステップの探索結果に基づいて、前記第1の撮像画像と前記第2の撮像画像とを繋ぎ合わせた合成画像を生成する合成ステップと、
    を備えた画像処理方法。
  8. コンピュータに対して、
    重複領域を含む複数の画像を同時に撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段が撮像した第1の撮像画像の中から、所定の特徴量を有する特徴領域を検出する検出手段と、
    前記特徴領域の移動速度を算出する算出手段と、
    前記第1の撮像画像の前記重複領域の中に、前記特徴領域の移動速度に応じたサイズのテンプレートを設定する設定手段と、
    前記撮像手段が前記第1の撮像画像と同時に撮像した第2の撮像画像の前記重複領域の中から、前記テンプレートと対応する領域を探索する探索手段と、
    前記探索手段の探索結果に基づいて、前記第1の撮像画像と前記第2の撮像画像とを繋ぎ合わせた合成画像を生成する合成手段と、
    を機能させるプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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