JP2019007836A - 温度測定方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱赤外分光放射計を用いた建築分野における気温分布の逆推定をする温度測定方法を提供する。【解決手段】建築物又は都市空間より放出される赤外線を観測し、赤外線観測値を分析する。気温をx、赤外線観測値をy、空気の温度分布に関する事前確率分布をP(x)、赤外線観測値の観測誤差の確率密度関数をP(y|x)、温度分布に関する事後分布をP(x|y)とし、P(x)及びP(y|x)に基づいて、P(x|y)を最大とする事後気温分布を推定する。【選択図】図7

Description

本発明は、建築物又は都市空間における気温分布を、熱赤外分光放射計を用いて測定する温度測定方法及び装置に関する。
建築空間や都市空間における気温分布を測定する場合、気温を測定したい場所にそれぞれ温度計を設置して測定するという方法がある。そのような方法によって、気温分布を測定するには多くの温度計が必要であり、実測の制約によっては、温度計を設置することが困難な場合もある。また、温度計は熱容量を持つため時定数が問題となる場合もあり、さらに測定原理から放射の影響による誤差が混入しやすいといった問題点が挙げられる。
特開昭63−100339号公報(特許文献1)には、熱容量の小さい材料で形成された検知板を、温度分布を測定すべき空間に設置し、その検知板の温度を測定する赤外線放射温度計によって、建物内部の温度分布を測定する装置が開示されている。
また、特開平10−318844号公報(特許文献2)には、人工衛星から海面を撮影して得た熱赤外画像データと撮影時の大気状態情報とに基づいて、海面温度を推定する温度推定装置が開示されている。更に、リモートセンシング分野においては、人工衛星や地上から、分光放射計によって気温の鉛直分布を観測する手法が実用化されている。例えば、Kaplan,L.D.;Opt.Soc.Am.:49(10),1959,p.1004.(非特許文献1)において、Kaplan(1959)は気体の吸収係数が異なる複数の波長を観測することで気温の鉛直分布を得られる可能性があることが開示されている。また、Wark,D.Q.;Hilleary,D.T.;Science.165(3899),1969,p.1256.(非特許文献2)には、人工衛星により気温の鉛直分布の観測ができることが開示されている。また、特開2007−3308号公報(特許文献3)には、航空機等に搭載された熱赤外センサの観測値により、地表面温度を精度よく推定する地表面温度推定方法及びそのためのプログラムが開示されている。さらに、大気の影響を評価する放射伝達計算に基づいて観測対象領域の地表面温度を推定する際、大気パラメータを含む放射伝達方程式を用いて地表面輝度温度を推定する方法が開示されている。このように、リモートセンシング分野においては、気温の鉛直分布(地表の上下方向に沿った気温分布)を測定することが開示されている。
ここで、従来の放射伝達過程の概要と観測方程式の定式化について説明する。
放射伝達過程については、放射は空気中を伝播する間に大気中の物質により吸収や散乱をうけて減衰すること、他の方向からの散乱や空気からの放射により増幅することが一般に知られている。その放射伝達過程を記述した放射伝達方程式の一般解は、境界面が黒体で、局所熱力学平衡状態とすると、観測方程式として、下記数1のように表せる。
数1について説明すると、数1の左辺は分光放射計に入射するエネルギー、数1における右辺第1項は境界面からの寄与、第2項は空気からの寄与を表している。なお、
であり、熱赤外光は波長が可視光線より長く、散乱の影響が殆どないので、散乱を無視できる。このため、光の放射伝達方程式による
は、数1のように近似することができる。
図1は、境界面からの放射が観測機(例えば熱赤外分光放射計)に入射する様子を示す模式図である。図1では、n層に分割された空気層からの観測機に対する寄与を表しており、観測機に近い空気層ほど、観測機への寄与は大きいことを矢印の太さによって表している。ここで、数1における第2項の積分をn 層に離散化した空気層として計算する。そして、効率的なプログラミング及び理解の簡単化のため、観測機で測定した観測値をy、各空気層における気温の真値(真の気温分布)をxとし、さらに誤差εを明示的に表現し、数1の観測方程式が下記数2のように簡略に表せると約束する。なお、数1のT(s’)が数2のx,数1のIv(s)が数2のyに対応する。
各空気層における気温(真の気温分布)xが、観測値yに対して寄与する程度については、数3のように表すことができ、ヤコビアン(Jacobian matrix)と呼ばれる。
観測値yの数値計算をするため、数2について真の気温分布xの近傍x0において、数3のヤコビアンを用いて、数2をテイラー展開することができる。数2のテイラー展開は下記数4として表せる。
水平方向から観測機に入射されるエネルギーを計算した例を図2に示し、ヤコビアン(Jacobian matrix)を計算した例を図3に示す。図3に示されるように、ヤコビアンは境界面と観測機との距離の増加するにつれて単調に減少する。つまり、観測機から離れた位置の空気からの寄与が小さくなる。このようなヤコビアンの特性は、人工衛星からの鉛直方向の観測と異なり、水平方向の観測に特有なものである。
気温分布を求めることは、数2の観測値yから真の気温分布xを算出することである。その前提は、気体(空気)の濃度が既知であること、境界面の温度及び反射率が既知であることである。
そのような前提があれば、空気をn層に分割すること、及び観測チャンネルをm個とすることによって、未知数n個を有するm個の連立方程式を得ることができる。m個のチャンネルで観測できる観測機(熱赤外分光放射計)を用いて測定することによって、連立方程式の数mが、n以上(n<m)となるようにする。その連立方程式を解くことによって、各空気層における気温(気温分布x)を算出することができる。
特開昭63−100339号公報 特開平10−318844号公報 特開2007−3308号公報
Kaplan,L.D.;Opt.Soc.Am.:49(10),1959,p.1004. Wark,D.Q.;Hilleary,D.T.;Science.165(3899),1969,p.1256.
しかしながら、前記数2及び数4が示すように、実際の観測値yは誤差εが付加される。そして、解は、誤差εに対して鋭敏に応答する。このような鋭敏性が問題となり、実際の観測においては、十分に意味のある信憑性のある連立方程式の解が得られないことが知られている。
このような背景で、リモートセンシング分野において、地表に対して水平方向の気温分布、及び境界面と観測機との距離が気温分布の測定に関する開示は見られない。そして、地表に対して鉛直方向の気温分布の人工衛星からの測定では、気体成分が高度の上昇につれ減少するという性質を利用することができる。その一方で、気温の水平分布を測定する場合には、そのような性質を利用することはできない。
本発明は上述のような事情に基づいてなされたものであり、本発明の目的は、建築分野において地表面に対して主に水平方向の気温分布を、熱分光放射計を用いて逆推定をする温度測定方法及び装置を提供することにある。
本発明に係る温度測定方法は、建築物又は都市空間より放出される赤外線を観測し、赤外線観測値を分析することにより、前記建築物又は前記都市空間における空気の温度分布を推定することにより達成される。
また、本発明に係る温度測定方法の上記目的は、気温をx、前記赤外線観測値をy、前記温度分布に関する事前確率分布をP(x)、前記赤外線観測値の観測誤差の確率密度関数をP(y|x)、前記温度分布に関する事後分布をP(x|y)とし、前記P(x)及び前記P(y|x)に基づいて、前記P(x|y)を最大とする事後気温分布を推定することにより、或いは前記P(x)、前記P(y|x)及び前記P(x|y)の関係は、式(1)により表され、
前記(1)式の右辺を最大とする前記事後気温分布を推定することにより、或いはガウス・ニュートン法を用いて、前記事後気温分布を最大にするMAP解を算出することより、より効果的に達成される。
また、本発明に係る温度測定装置の上記目的は、建築物又は都市空間より放出される赤外線を観測する観測手段と、赤外線観測値に基づいて、前記建築物又は前記都市空間における空気の温度分布を推定する推定手段とを有することにより達成される。
また、本発明に係る温度測定装置の上記目的は、前記推定手段は、気温をx、前記赤外線観測値をy、前記温度分布に関する事前確率分布をP(x)、前記赤外線観測値の観測誤差の確率密度関数をP(y|x)、前記温度分布に関する事後分布をP(x|y)とし、前記P(x)及び前記P(y|x)に基づいて、前記P(x|y)を最大とする事後気温分布を推定することにより、或いは前記P(x)、前記P(y|x)及び前記P(x|y)の関係は、式(1)により表され、
前記推定手段は、前記(1)式の右辺を最大とする前記事後気温分布を推定することにより、或いはガウス・ニュートン法を用いて、前記事後気温分布を最大にするMAP解を算出することにより、より効果的に達成される。
本発明によれば、観測機(例えば、熱赤外分光放射計)を用いて、建築物、建築空間又は都市空間における気温分布の逆推定をすることができる。また、建築空間や都市空間における気温の平均値を得ることにも有効であり、代表性のある気温を得ることもできる。また、この方法は多くの温度計を必要とせず、さらに温度計の熱容量や放射による誤差の影響などを考慮しなくてよい。
熱赤外分光放射計に入射するエネルギーを示す模式図である。 水平方向から観測機(熱赤外分光放射計)に入射されるエネルギーを計算した例である。 ヤコビアン(Jacobian matrix)を計算した例を示す特性図である。 本発明の構成例を示すブロック図である。 本発明の分光放射計の構成を示すブロック図である。 本発明の演算部の構成を示すブロック図である。 感度解析の具体的な動作を示すフローチャートである。 標準ケースの模式図である。 標準ケースのAK(アベレ−ジングカーネル)及びAKareaを示す図である。 標準ケースのMAP解を示す図である。 事前確率分布が11±5℃である場合のMAP解を示す図である。 気温が一様でない場合(4〜5層目の気温が低下する場合)のMAP解を示す図である。 観測機と境界面との距離が10mの場合のMAP解を示す図である。 観測機と境界面との距離が1000mの場合のMAP解を示す図である。 空気層の分割数を3にした(3層に離散化の)場合のMAP解を示す図である。 空気層の分割数を10にした(10層に離散化の)場合のMAP解を示す図である。 観測機の分解能(FWHM)を標準ケースの1/2倍である30[cm-1])の場合のMAP解を示す図である。 観測機の分解能(FWHM)を標準ケースの3倍である5[cm-1])の場合のMAP解を示す図である。 水蒸気に−5%rhの推定誤差がある場合のMAP解を示す図である。 水蒸気に+5%rhの推定誤差がある場合のMAP解を示す図である。 屋外実験の空間の平面図を示す図である。 屋内実験の空間の平面図を示す図である。 実験に用いた分光放射計の写真である。 実験に用いた平面黒体炉の写真である。 屋内実験におけるMAP解と実測温度とを示す図である。 屋外実験におけるMAP解と実測温度とを示す図である。 屋内実験におけるAK(アベレ−ジングカーネル)及びAKareaを示す図である。 屋外実験におけるAK(アベレ−ジングカーネル)、及びAKareaを示す図である。
本発明においては、上述のような誤差による鋭敏性を解消するために、最大事後確率推定法(以下、MAP(Maximum A Posteriori)法とする)を用いる。なお、MAP法は、ベイズの定理を用いて事後確率分布を推定する方法である。
以下、建築空間において、分光放射計を用いて地表面に対し水平方向の気温分布を逆推定する方法の原理について説明する。
ここで先ず、ベイズの定理を簡単に説明する。
気温x及び観測値(データ:観測結果)yの確率は、それぞれP(x)及びP(y)と表わされる。特に気温xの確率P(x)は、気温xに関する事前確率分布を表している。また、観測値yという条件下における気温x(事象x)の条件付確率はP(x|y)と表され、事後確率分布と呼ばれる。そして、気温x(事象x)という条件下における観測値yの条件付確率はP(y|x)と表され、観測誤差の確率密度関数若しくは尤度と呼ばれる。なお、確率P(x)及びP(y|x)については、本発明では、正規分布を仮定している。また、本発明の実施形態のMAP法で用いられるベイズの公式は、数5のように表される。
なお、P(y)は、観測データyが生起する確率であり、MAP推定においては、計算する必要はない。即ち、観測値yが定数であることを考慮し、数5の右辺定数項P(y)を無視すると、数6のようなベイズの定理(「事後確率分布∝尤度×事前確率分布」)になる。
MAP法においては、数6のベイズの定理によって与えられた事後確率分布P(x|y)が最大となるような気温分布xをMAP解xMAPとして求める。
また、MAP解xMAPを求める場合には、MAP法は、観測前に知りうる、気温xに関する事前確率分布P(x)(確率的な情報)を用いる。
MAP法においては、P(y|x)P(x)が最大となるようなxを求め、見つかったxがMAP解xMAPである。
一方、事後確率分布P(x|y)を最大にするxは、対数をとったlog(P(x|y))を最大にするxと一致する。
また、尤度P(y|x)及びP(x)に関する確率分布は、全て正規分布を仮定しているため、例えば、尤度P(y|x)は数7のように表せる。なお、特に、観測誤差に関する共分散行列をSε、MAP解の分散をSMAP、事前確率分布の分散をSaと表す。
したがって、尤度P(y|x)に関して、数8のようになる。また、事前確率分布P(x)に関して、数9のようになる。
そして、数8及び数9におけるconstは定数である。そのため、P(y|x)P(x)は、数10のように表される。
本発明における目的は、P(y|x)P(x)を最大にするxを見つけることである。それは数10の右辺である、
を最小にするようなxを見つけることで達成される。そのためには、一般的にガウス・ニュートン法を用いることができる。
一方で、MAP解xMAPには事前確率分布からの影響が含まれるため、真値との差のみで評価することは危険である。そこで、事前確率分布P(x)がMAP解xMAPに与える影響を評価するため、後述するように、Root Mean Squared Error(以下、RMSEとする)、アベレージングカーネル(以下AK、又は「A」と表記する)、AKarea、及びDegree Of Freedom for Signal(以下、DOFSとする)という指標を用いる。(xaは事前確率分布P(x)の期待値(平均)を表す。)
まず、アベレージングカーネルについて説明する。MAP解xMAPを、真値(真の気温分布)x、アベレージングカーネルA、事前確率分布の期待値xa、単位行列Iを用いて表現すると、数11のように表せる。
A≡GK
により定義されるAをアベレージングカーネル(Averaging kernel)と呼ぶ。
数11によれば、MAP解xMAPとは、真の気温分布xと事前確率分布xaとを、それぞれアベレージングカーネルAと、単位行列IからアベレージングカーネルAを引いたI−Aによって重み付け平均したものであること示している。つまり、Aが単位行列に近いほど、MAP解xMAPは正しく気温分布を反映しているということである。AをA≡GKにより計算することで、MAP解xMAPを評価できる。なお、共分散行列S(分散共分散行列とも言う。)とは,分散(散らばり具合を表す指標)の概念を多次元確率変数に拡張して行列としたものである。また、共分散行列は変数(事前確率分布、観測値)の散らばり具合や相関という情報を集約したものである。
次に、RMSE及びDOFSについて説明する。
RMSEは、MAP解xMAPと真の気温分布xとに基づいて計算された2乗平均平方根誤差である。また、アベレージングカーネルAのトレース tr(A)は、DOFSと呼ばれる数で、観測によって明らかになった未知数の数を表す。また、アベレージングカーネルAを行方向に足したものはAKareaと呼ばれ、各位置における観測データが寄与する程度を示すものである。これらは、MAP解xMAPの有効性の指標である。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図4は、本発明の温度測定装置10の構成例を示すブロック図である。温度測定装置10は、熱源11(例えば、黒体炉)からの放射される赤外線の分光を観測する分光放射計12、及び観測値に基づいて温度分布を演算する演算部13で構成される。
そして、図5は、本発明の分光放射計12の構成を示すブロック図である。分光放射計12は、紫外から遠赤外までの広い波長域の光線の分光測定が可能である。図5は、分光放射計12を入射部120、集光部121、ハーフミラー122、CCDカメラ123、チョッパ125、内部黒体126、連続可変フィルタ(以下、CVFとする)127及び検出部128を用いて構成した例である。
まず、入射部120を介して、黒体炉11から放射される光線が、集光部121に入射される。集光部121は、光線を集光し、ハーフミラー122に光線を出射する。ハーフミラー122を通過した光線は、CCDカメラ123に入射される。CCDカメラ123は、入射した光線の映像を映像信号に変換する。なお、映像信号はコントローラ124に出力され、コントローラ124は、映像信号を後述する表示部13bに入力できるデジタル信号に変換するようにしてもよい。
また、ハーフミラー122によって反射された光線は、チョッパ125に入射される。そして、チョッパ125が閉じて該光線を遮断した際には、内部黒体126の放射が、後述するCVF127を介して、検出部128に出射される。一方、チョッパ25が開いて該光線を通した際には、集光部121からの該光線がCVF127を介して、検出部128に入射される。
CVF127は、円周上に分光特性が異なるフィルタを配置されているものである。CVF127は、所定の軸の回りで回転するように構成されている。例えば、CVF127は、図示していないがモータによって回転するようにしても良く、モータの回転角度に応じて、光線は分光特性の異なるフィルタを通過することができる。そうすることによって、CVF127を1回転させるごと、観測値y(例えば、分光データ)を取得することができる。
コントローラ124には、チョッパ125、CVF127及び検出部128との間で制御線及びデータ線が配設され、制御又はデータの入出力することができる。これにより、例えばチョッパ125及びCVF127それぞれの回転角速度は、コントローラ124を用いて制御することができる。また、検出部128は光線の輝度値に応じたデジタル信号に変換することができるし、コントローラ124によって、検出部128が変換をするタイミング、さらにデジタル信号の形式を選択することができる。
なお、分光放射計12における、光学系(入射部120、集光部121、ハーフミラー122)、CVF127、検出部128の特性を変更することにより、測定波長の範囲、または測定する視野角を変更することができる。また、CVF127を任意の波長で固定して使用すると、その波長の放射量の経時変化が測定することができる。以上の説明したように分光放射計12は、一般的な分光光度計(例えば、FTIR)と構成が異なり、測定試料を装置内部に入れるタイプではない。このため、大きな測定物、加熱・冷却した測定物、または遠方の対象物を計測することができる特徴がある。
また、分光放射計12で測定した観測値y(例えば、分光データ)は、専用のソフトウェアで様々な解析することができる。例として、CSV形式で出力することができるため、一般的の表計算ソフト及び数値計算を用いて解析することも可能である。
次に、図6は、本発明のMAP法を用いた気温分布の逆推定を行う演算部13の構成を示すブロック図である。
演算部13は、CPU13a及び表示部13bで構成され、CPU13aは、放射伝達計算部1、ヤコビアン記憶部2、制御部3、入力部4、最適解処理部5、平均二乗誤差算出部6、事前確率分布記憶部7で構成されている。各構成との関係、機能及び動作を順に説明する。
先ず、放射伝達計算のためのパラメータ(距離、境界面の温度、離散化(分割数)のための層の幅(分割幅)、気体(空気)の濃度)が、放射伝達計算部1に入力される。
次に、放射伝達計算部1は、パラメータに基づいて、MODerate resolution TRANsmission(以下、MODTRANとする)を用いて、放射伝達計算を行い、ヤコビアンKを算出する。
そして、放射伝達計算部1は、ヤコビアンKをヤコビアン記憶部2に出力し、ヤコビアン記憶部2はヤコビアンKを記憶する。
また、制御部3は、入力部4、最適解処理部5、平均二乗誤差算出部6のそれぞれに対して、制御信号を入出力して制御する。
具体的には、入力部4を介した制御部3からの制御信号に応じたヤコビアン記憶部2は、ヤコビアンKを入力部4に出力する。一方、分光放射計12からの観測値y(観測データ)は、入力部4に入力され、観測値yは、演算部13(例えば、コンピュータ)内部での処理に適したデータ形式に変換される。また、制御部3からの制御信号に応じて、事前確率分布記憶部7から事前確率分布P(x)が最適解処理部5に入力される。更に、制御部3からの制御信号に応じて、入力部4から、観測値y及びヤコビアンKが最適解処理部5に入力される。
そして、制御部3からの制御信号に応じて、最適解処理部5は、事前確率分布P(x)、観測値y及びヤコビアンKに基づいて、ガウス・ニュートン法によって、最適解処理を行う。制御部3は制御信号を最適解処理部5に所定の回数出力し、MAP解xMAPを計算させる。そして、所定の回数の繰り返し計算によって、事後確率分布P(x|y)が最大となるようなMAP解xMAP及び分散を計算することができる。
そして、最適解処理部5は、所定の複数回の繰り返し計算が終了したことを示す制御信号を制御部3に出力すると、制御部3は、最適解処理部5に対して平均二乗誤差算出部6へMAP解xMAP及び分散SMAPを出力するように指示する制御信号を出力する。そして、平均二乗誤差算出部6は、MAP解xMAPに基づいて、RMSE及びDOFSの計算を実行する。
最後に、MAP解xMAP、分散、RMSE及びDOFSという統計データが、演算部13の表示部13b(例えば、コンピュータのモニタ)に表示される。
次に、MAP法を用いた数値シミュレーションによる逆推定の精度検証と感度解析の方法とを説明する。
感度解析の具体的な動作を図7に示すフローチャートを用いて説明する。先ず、パラメータ(距離、境界面の温度、離散化(分割数)のための層の幅(分割幅)、真の気温分布及び気体(空気)の濃度)がシステムに入力される(ステップS10)。放射伝達過程の計算を行うプログラムであるMODTRANを用いて、放射伝達計算を行い、真の観測値及びヤコビアンKを算出し記憶する(ステップS20)。なお、MODTRANは、波数に対する大気の透過率及び放射輝度を計算する。次に、真の観測値y及びヤコビアンKをファイルなどから読み出す(ステップS30)。次に、真の観測値yに対し正規分布に従うランダム誤差を伴った観測値y+ε及びヤコビアンKが入力される(ステップS40)。ここで、気温に関する事前確率分布(事前情報)P(x)を読み込む(ステップS41)。事前確率分布と誤差が加算された観測値に対して、ガウス・ニュートン法を用いて、事後確率分布P(x|y)が最大となるようなMAP解xMAPを計算する(ステップS50)。気温に関するMAP解xMAP及び分散SMAPを出力する(ステップ60)。MAP解xMAPを1000回計算したか否か判定する(ステップS70)。繰り返し計算した回数が1000回未満であれば、ステップS40に戻り、繰り返し計算した回数が1000回であれば、ステップS80に進む。その計算結果に基づいて、MAP解xMAPについてのRMSE(RMSerror)及びAKのトレースであるDOFSを計算する(ステップS80)。
次に、数値シミュレーションによって、建築スケールでの水平気温分布逆推定の実現可能性を明らかにする。また、逆推定に影響を及ぼすパラメータの変化と、MAP解xMAPに与える影響との関係を調査するために感度解析をした結果を説明する。そこで、MAP法を用いた数値シミュレーションの対象は、表1及び図8に示すように、観測機から境界面までの距離を100m、気温を15℃一様に設定された街区スケール(以下、標準ケースとする。)を想定する。また、表2に示すように、標準ケースの事前確率分布は17±5℃とする。また、標準ケースのAK及びAKareaを図9に示す。図9において、1層目のAKareaは、“1”を超えているため、観測による寄与が大きいと考えられる。観測機からの距離が離れるほど、AKareaが単調減少しており,MAP解xMAPに対する事前確率分布P(x)の寄与が増加することが示される。
また、標準ケースにおけるMAP法の入力条件を、下記表2に示す。
そして、標準ケースにおけるMAP解xMAPを図10に示す。標準ケースにおける1層目のMAP解xMAPは真値に近かった。しかし、観測機からの距離が大きくなるにつれ,MAP解xMAPは事前確率分布に近づく。1層目におけるMAP解xMAPの標準偏差は最小である。一方、2層目のMAP解xMAPの標準偏差は最大であり、さらに距離が大きくなるにつれて、2層目以降のMAP解xMAPの標準偏差は減少する。このような傾向によって、気温の水平分布の逆推定は特徴付けられる。結果的に、MAP解xMAPのRMSEである1.2±0.6℃は、事前確率分布のRMSEである2.0℃より小さいから、標準ケースにおけるRMSEは減少している。結論的に、気温分布の逆推定に対して、MAP法が有効であることが示された。なお、標準ケースにおける、RMSE、DOFSは、それぞれ1.2、1.7であり、後述するパラメータ(条件)の影響の調査の際に基準となる数値である。
次に、気温分布の逆推定に対するパラメータ(条件)の影響を調査する。パラメータ(条件)としては、事前確率分布、一様でない気温(真の気温分布が一様でない。)、距離(境界面と観測機との間の距離)、層分割n(空気層の分割数)、観測機の分解能(以下、FWHM(Full Width at Half Maximum)[cm-1])という)、水蒸気の推定誤差が挙げられる。
先ず、事前確率分布を17±5℃から11±5℃に変化させた場合にけるMAP解xMAPは図11に示すように、観測値近傍での精度は大きく変化しない。
次に、真の気温が一様でない気温分布(3層目の気温が相対的に高く、1〜2層目及び4〜5層目の気温が相対的に低い気温分布)に対して逆推定を行った結果、図12に示すように、1〜3層目の気温の上昇は逆推定することができたものの、4〜5層目における気温の低下を推定することができなかった。このような結果から、本発明の気温分布の逆推定の方法は、観測機に近づくにつれ、事前確率分布の影響が小さくなり、推定された気温の精度が向上する傾向にあることが示された。
次に、境界面と観測機との間の距離を10m及び1000mに設定した空気層に対して、気温分布の逆推定を行った結果をそれぞれ図13及び図14に示す。図13及び図14が示すように、いずれの場合でも、RMSE及びDOFSは大きく変化しなかった。したがって、本発明の気温分布の逆推定の方法は、建築スケール及び街区スケールのいずれにおいても同様の精度が得られることが示された。
次に、空気層の分割数を3にした空気層に対して、気温分布の逆推定を行った結果を図15に示す。図15が示すように、DOFSは1.7であった。これに対し、RMSEは1.3±0.8℃であり、標準ケースにおけるRMSEである1.2±0.6℃に比べ、わずかに悪化した。また、空気層の分割数を10にした空気層に対して、気温分布の逆推定を行った結果を図16に示す。図16が示すように、DOFSは1.7であった。これに対し、RMSEは1.1℃へとわずかに改善した。このような結果については、DOFSが向上すると観測値の寄与が大きくなる。このため、観測値のランダム誤差εの影響も大きくなったためと考えられる。
次に、観測機の分解能(FWHM)を1/2倍の30[cm-1]にし、気温分布の逆推定を行った結果を図17に示す。図17が示すように、DOFSは、1.6に減じ、RMSEは1.2±0.6℃のまま変化しなかった。また、観測機の分解能(FWHM)を3倍の5[cm-1]にし、気温分布の逆推定を行った結果を図18に示す。図18が示すように、DOFSは、2.1に上昇し、RMSEは1.1±0.5℃になって改善できた。また、観測機から離れた空気層における気温の推定の精度は、平均的に向上できた。結果的に、観測機の分解能を上げることによって、精度は向上できた。
次に、水蒸気の相対湿度rh(relative humidity)に推定誤差がある空気層に対して、気温分布の逆推定を行った結果を図19及び図20に示す。前述のようなヤコビアンを作成する際に,水蒸気に−5%rhの推定誤差がある場合、図19が示すように、RMSEが、標準ケースにおける1.2±0.6℃から2.0±0.9℃に変化(悪化)し、偏った推定結果となる傾向が示された。また、水蒸気の相対湿度rhに+5%rhの推定誤差がある場合、図20が示すように、RMSEは1.5±0.8℃に変化(悪化)した。
まとめると、実施形態における気温分布の逆推定に関する感度解析においては、MAP解xMAPのRMSEは、事前確率分布のRMSEより改善することが示された。
次に、実施形態における建築スケールの水平気温分布の逆推定について説明する。
本発明の実施形態においては、温度が異なる(温度分布が存在する)2室を対象として、水平気温分布の逆推定を行った(屋内実験)。さらに、屋内外の温度差を有する建築空間を対象として、水平気温分布の逆推定を行った(屋外実験)。屋内実験の空間、屋外実験の空間のそれぞれの平面図を図21及び図22に示す。また、実験に用いた分光放射計及び平面黒体炉の仕様をそれぞれ表3及び表4に、また図23及び図24にそれぞれの写真を示す。屋内実験及び屋外実験の境界面の黒体炉の温度は、50℃に設定した。
また、MAP法に用いた条件を表5に示す。
温湿度計で実際に測定した値より2℃高い事前確率分布(Case 1)、及び温湿度計で実際に測定した値より2℃低い事前確率分布(Case 2)を用いて、屋内実験及び屋外実験を行った。なお、ヤコビアン(Jacobian matrix)計算のため、水蒸気濃度として温湿度計で測定した値が用いられた。また、無用なノイズを避けられるように、全チャンネルの内から相互情報量の多い10チャンネルが、MAP解xMAPを計算するために用いられた。
屋内実験及び屋外実験におけるMAP解xMAP、実測温度(温度計実測値)の分布及びAKareaを図25〜28に示す。図25〜28に示すように、屋内実験及び屋外実験において、気温の分布を再現することができた。なお、2層目以降では事前確率分布が顕著に影響した。また、図27が示すように、1層目のAKareaは約0.8であるため、観測値がMAP解xMAPに対して支配的に寄与した。一方で、図27が示すように、4層目のAKareaは約0.2であるため、事前確率分布がMAP解xMAPに対して支配的に寄与している。事前確率分布とMAP解xMAPのRMSEを表6に示す。表6が示すように、屋内実験のCase2を除き、事前確率分布のRMSEより、MAP解xMAPのRMSEは、低減(改善)することができた。なお、事前確率分布のRMSEが2.0でない場合があるのは、位置を線形補間したためと考えられる。
以上の説明によって、本発明によれば、建築空間における観測対象となる気温について観測前に分かっている確率的な情報(事前確率分布)に基づいて、分光放射計を用いた水平気温分布を逆推定することが可能である。
なお、前述した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例(例えば、空気層の分割数、真の気温分布が一様であるか否か、境界面と観測機との距離、観測機の分解能、空気中の水蒸気の比重量等)を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明は、その技術思想又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
また、P(x)、P(y|x)については、本発明の実施形態においては、正規分布を仮定しているが、正規分布に限られたものではなく、例えば、ガンマ(γ)分布、ポアソン分布を用いても良い。ただしその場合はガウス・ニュートン法を用いることはできないので、マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いる必要がある。
また、非線形最適化の手法として、ガウス・ニュートン法を挙げたが、例えばレーベンバーグ・マルカート法等を計算量と精度との兼ね合いに応じて用いてもよい。
1 放射伝達計算部
2 ヤコビアン記憶部
3 制御部
4 入力部
5 最適解処理部
6 平均二乗誤差算出部
7 事前確率分布記憶部
10 温度測定装置
11 熱源(黒体炉)
12 分光放射計
13 演算部
13a CPU
13b 表示部
120 入射部
121 集光部
122 ハーフミラー
123 CCDカメラ
124 コントローラ
125 チョッパ
126 内部黒体
127 連続可変フィルタ(CVF)
128 検出部

Claims (8)

  1. 建築物又は都市空間より放出される赤外線を観測し、赤外線観測値を分析することにより、前記建築物又は前記都市空間における空気の温度分布を推定することを特徴とする温度測定方法。
  2. 気温をx、前記赤外線観測値をy、前記温度分布に関する事前確率分布をP(x)、前記赤外線観測値の観測誤差の確率密度関数をP(y|x)、前記温度分布に関する事後分布をP(x|y)とし、
    前記P(x)及び前記P(y|x)に基づいて、前記P(x|y)を最大とする事後気温分布を推定する請求項1に記載の温度測定方法。
  3. 前記P(x)、前記P(y|x)及び前記P(x|y)の関係は、式(1)により表され、
    前記(1)式の右辺を最大とする前記事後気温分布を推定する請求項2に記載の温度測定方法。
  4. ガウス・ニュートン法を用いて、前記事後気温分布を最大にするMAP解を算出する請求項3に記載の温度測定方法。
  5. 建築物又は都市空間より放出される赤外線を観測する観測手段と、赤外線観測値に基づいて、前記建築物又は前記都市空間における空気の温度分布を推定する推定手段とを有することを特徴とする温度測定装置。
  6. 前記推定手段は、
    気温をx、前記赤外線観測値をy、前記温度分布に関する事前確率分布をP(x)、前記赤外線観測値の観測誤差の確率密度関数をP(y|x)、前記温度分布に関する事後分布をP(x|y)とし、
    前記P(x)及び前記P(y|x)に基づいて、前記P(x|y)を最大とする事後気温分布を推定する請求項5に記載の温度測定装置。
  7. 前記P(x)、前記P(y|x)及び前記P(x|y)の関係は、式(1)により表され、
    前記推定手段は、前記(1)式の右辺を最大とする前記事後気温分布を推定する請求項6に記載の温度測定装置。
  8. ガウス・ニュートン法を用いて、前記事後気温分布を最大にするMAP解を算出する請求項7に記載の温度測定装置。
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