JP2019007601A - Cylinder device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、例えば自動車、鉄道車両等の振動を緩衝するのに好適に用いられるシリンダ装置に関する。 The present invention relates to a cylinder device suitably used for buffering vibrations of, for example, automobiles and railway vehicles.
一般に、自動車等の車両には、車体(ばね上)側と各車輪(ばね下)側との間に油圧緩衝器に代表されるシリンダ装置が設けられている。この種のシリンダ装置には、シリンダ内に電気粘性流体を封入した状態で、高電圧による電界を付与することにより発生減衰力を可変に制御する構成としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。 Generally, in a vehicle such as an automobile, a cylinder device represented by a hydraulic shock absorber is provided between a vehicle body (on a spring) side and each wheel (under a spring) side. In this type of cylinder device, a configuration in which the generated damping force is variably controlled by applying an electric field by a high voltage in a state where an electrorheological fluid is sealed in the cylinder is known (for example, a patent) Reference 1).
ところで、従来技術では、シリンダ装置(緩衝器)のリザーバ室内で中間筒となる電極に対し電界付与体を径方向外側から当接させて設け、この電界付与体から電極(中間筒)に高電圧を付与する構成としている。しかし、緩衝器のリザーバ室内では、前記電界付与体からリザーバ室内の電気粘性流体に向けて放電現象によるスパークが発生することがあり、電気粘性流体の劣化原因となる。 By the way, in the prior art, an electric field applying body is provided in contact with the electrode serving as the intermediate cylinder from the outside in the radial direction in the reservoir chamber of the cylinder device (buffer), and a high voltage is applied from the electric field applying body to the electrode (intermediate cylinder). It is set as the structure which gives. However, in the reservoir chamber of the shock absorber, a spark due to a discharge phenomenon may occur from the electric field applying body toward the electrorheological fluid in the reservoir chamber, which causes deterioration of the electrorheological fluid.
本発明の目的は、電界付与体からリザーバ室内に向けてスパークが発生するのを抑え、電気粘性流体の劣化を抑制することができるようにしたシリンダ装置を提供することにある。 An object of the present invention is to provide a cylinder device capable of suppressing the occurrence of sparks from the electric field applying body into the reservoir chamber and suppressing the deterioration of the electrorheological fluid.
上述した課題を解決するために、本発明のシリンダ装置は、電界により流体の粘性が変化する電気粘性流体が封入され、内部にロッドが挿入される内筒と、該内筒の外側に設けられる外筒と、前記内筒と前記外筒との間に設けられ、前記電気粘性流体が流動する通路を前記内筒との間に形成する中間筒と、前記中間筒と前記外筒との間に形成され、前記電気粘性流体および作動気体が封入されるリザーバ室と、前記内筒と前記外筒の一端を閉塞するように設けられ、前記ロッドを伸縮可能に支持するロッドガイドと、前記内筒と前記中間筒との間の前記通路内で前記電気粘性流体に電界を付与するため、前記外筒の外側から前記中間筒の外周面に向けて突出し前記中間筒を前記内筒よりも高電位に設定する電界付与体と、を有し、前記外筒と中間筒との間には、前記電界付与体から前記リザーバ室内に向けてスパークが発生するのを抑えるスパーク抑制部材が設けられている。 In order to solve the above-described problems, a cylinder device according to the present invention is provided with an inner cylinder into which an electrorheological fluid whose fluid viscosity changes due to an electric field is inserted, and a rod inserted therein, and an outer cylinder. An outer cylinder, an intermediate cylinder provided between the inner cylinder and the outer cylinder, and forming a passage through which the electrorheological fluid flows between the inner cylinder and the intermediate cylinder and the outer cylinder A reservoir chamber in which the electrorheological fluid and the working gas are sealed, a rod guide that is provided to close one end of the inner cylinder and the outer cylinder, and supports the rod in a telescopic manner; In order to apply an electric field to the electrorheological fluid in the passage between the cylinder and the intermediate cylinder, the electric cylinder protrudes from the outside of the outer cylinder toward the outer peripheral surface of the intermediate cylinder, and the intermediate cylinder is higher than the inner cylinder. An electric field applying body set to a potential, and the outer cylinder; Between between cylinder, spark suppression member suppressing the electric field imparting body of the spark is generated toward the reservoir chamber is provided.
本発明によれば、電界付与体からリザーバ室内に向けてスパークが発生するのを抑えることができ、電気粘性流体が劣化するのを抑制して、装置の耐久性、寿命を向上することができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, it can suppress that a spark generate | occur | produces toward an inside of a reservoir | reserver chamber from an electric field application body, can suppress deterioration of an electrorheological fluid, and can improve durability and lifetime of an apparatus. .
以下、本発明の実施の形態によるシリンダ装置を、4輪自動車等の車両に設けられる緩衝器に適用した場合を例に挙げ、添付図面に従って説明する。 Hereinafter, a case where the cylinder device according to the embodiment of the present invention is applied to a shock absorber provided in a vehicle such as a four-wheel automobile will be described as an example with reference to the accompanying drawings.
図1ないし図4は、第1の実施の形態を示している。図1において、シリンダ装置としての緩衝器1は、内部に封入する作動流体20として液体からなる機能性流体(即ち、電気粘性流体)を用いた減衰力調整式の油圧緩衝器(セミアクティブダンパ)として構成されている。緩衝器1は、例えば、コイルばねからなる懸架ばね(図示せず)と共に、車両用のサスペンション装置を構成する。なお、以下の説明では、緩衝器1の軸方向の一端側を「上端」側とし、軸方向の他端側を「下端」側として記載するものとする。
1 to 4 show a first embodiment. In FIG. 1, a shock absorber 1 as a cylinder device is a damping force adjusting hydraulic shock absorber (semi-active damper) using a functional fluid (ie, electrorheological fluid) made of liquid as a working
緩衝器1は、内筒2、外筒3、ピストン5、ピストンロッド8、中間筒17等を含んで構成されている。内筒2は、軸方向に延びる円筒状の筒体として形成され、後述の作動流体20(即ち、電気粘性流体)が内部に封入されている。内筒2の内部には、後述のピストンロッド8が挿入され、内筒2の径方向外側には、外筒3が同軸となるように設けられている。
The
外筒3は、緩衝器1の外殻をなすもので、円筒体として形成されている。外筒3は、その下端側がボトムキャップ4により溶接手段等を用いて閉塞された閉塞端となっている。ボトムキャップ4は、後述するボトムバルブ12のバルブボディ13と共にベース部材を構成している。外筒3の上端側は、開口端となり、この開口端側には、かしめ部3Aが径方向内側に屈曲して形成されている。かしめ部3Aは、シール部材11の環状板体11Aの外周側を抜け止め状態で保持している。さらに、外筒3には、後述する電界付与体22の封止筒22Aが取付けられる取付孔3Bが径方向の横孔(貫通孔)として形成されている。
The
一方、内筒2は、外筒3内に該外筒3と同軸に設けられている。内筒2は、下端側がボトムバルブ12のバルブボディ13に嵌合して取付けられ、上端側はロッドガイド9に嵌合して取付けられている。内筒2には、後述の通路18に常時連通する油穴2Aが、径方向の横孔として周方向に離間して複数(例えば、4〜8個)形成されている。内筒2内のロッド側油室Bは、油穴2Aによって通路18と連通している。
On the other hand, the
内筒2は、外筒3と共にシリンダを構成し、このシリンダ内には、作動流体20が封入されている。ここで、実施の形態では、シリンダ(内筒2と外筒3)内に充填(封入)される作動流体20として、液体からなる電気粘性流体(ERF:Electro Rheological Fluid)を用いている。なお、各図では、封入されている作動流体20を無色透明としている。
The
電気粘性流体は、外部刺激により流体の性状が変化する機能性流体の一種であり、電気粘性流体は、電界(電圧)の増減により粘性(性状)が変化する流体である。即ち、電気粘性流体は、印加される電圧(電界強度)に応じて流動抵抗(減衰力)が変化するものである。電気粘性流体は、例えば、シリコンオイル等からなる基油(ベースオイル)と、該基油に混ぜ込まれ(分散され)電界の変化に応じて粘性を可変にする粒子(微粒子)とにより構成されている。緩衝器1は、後述の通路18内に電位差を発生させ、該通路18を通過する電気粘性流体の粘度を可変に制御することで、発生減衰力を制御(調整)する構成となっている。
The electrorheological fluid is a kind of functional fluid whose properties change due to an external stimulus, and the electrorheological fluid is a fluid whose viscosity (properties) changes as the electric field (voltage) increases or decreases. That is, the electrorheological fluid changes its flow resistance (damping force) according to the applied voltage (electric field strength). The electrorheological fluid is composed of, for example, a base oil (base oil) made of silicon oil or the like, and particles (fine particles) mixed (dispersed) in the base oil to change the viscosity according to a change in electric field. Yes. The
内筒2と外筒3との間には、環状のリザーバ室Aが形成されている。リザーバ室A内には、液体の作動流体20と共に作動気体となるガスが封入されている。このガスは、大気圧状態の空気であってもよく、また圧縮された窒素ガス等の気体を用いてもよい。リザーバ室A内のガスは、ピストンロッド8の縮小時(縮み行程)に、当該ピストンロッド8の進入体積分を補償すべく圧縮される。
An annular reservoir chamber A is formed between the
ピストン5は、内筒2内に摺動可能に挿嵌されている。ピストン5は、内筒2内をロッド側油室Bとボトム側油室Cとに画成している。ピストン5には、ロッド側油室Bとボトム側油室Cとを連通可能とする油路5A,5Bがそれぞれ複数個、周方向に離間して形成されている。ここで、実施の形態による緩衝器1は、ユニフロー構造となっている。このため、内筒2内の作動流体20は、ピストンロッド8の縮み行程と伸び行程との両行程で、ロッド側油室B(即ち、内筒2の油穴2A)から通路18に向けて常に一方向(即ち、図1中に二点鎖線で示す矢印Fの方向)に流通する。
The
このようなユニフロー構造を実現するため、ピストン5の上端面には、例えば、ピストンロッド8の縮小行程(縮み行程)でピストン5が内筒2内を下向きに摺動変位するときに開弁し、これ以外のときには閉弁する縮み側逆止弁6が設けられている。縮み側逆止弁6は、ボトム側油室C内の液体(作動流体20)がロッド側油室Bに向けて各油路5A内を流通するのを許し、これとは逆向きに液体が流れるのを阻止する。
In order to realize such a uniflow structure, the
ピストン5の下端面には、例えば、伸長側のディスクバルブ7が設けられている。伸長側のディスクバルブ7は、ピストンロッド8の伸長行程(伸び行程)でピストン5が内筒2内を上向きに摺動変位するときに、ロッド側油室B内の圧力がリリーフ設定圧を越えると開弁し、このときの圧力を、各油路5Bを介してボトム側油室C側にリリーフする。
On the lower end surface of the
ロッドとしてのピストンロッド8は、内筒2内を軸方向(内筒2および外筒3の中心軸線と同方向であり、図1の上,下方向)に延びている。即ち、ピストンロッド8は、その下端側が内筒2内でピストン5に連結(固定)され、上端側はシリンダとなる内筒2および外筒3の外部へ延出している。この場合、ピストンロッド8の下端側には、ナット8A等を用いてピストン5が固定(固着)されている。一方、ピストンロッド8の上端側は、ロッドガイド9を介して外部に突出している。なお、ピストンロッド8の下端をさらに延ばしてボトム部(例えば、ボトムキャップ4)側から外向きに突出させ、所謂、両ロッドとしてもよい。
The
内筒2と外筒3の上端側(一端側)には、これら内筒2と外筒3の上端側を閉塞するように段付円筒状のロッドガイド9が嵌合して設けられている。ロッドガイド9は、ピストンロッド8を支持するもので、例えば金属材料、硬質な樹脂材料等に成形加工、切削加工等を施すことにより所定形状の筒体として形成されている。ロッドガイド9は、内筒2の上側部分および後述の中間筒17の上側部分を、外筒3の中央に位置決めする。これと共に、ロッドガイド9は、その内周側でピストンロッド8を軸方向に摺動可能に案内(ガイド)する。
A stepped
ここで、ロッドガイド9は、上側に位置して外筒3の内周側に挿嵌される環状の大径部9Aと、該大径部9Aの下側に位置して内筒2の内周側に挿嵌される短尺筒状の小径部9Bとにより段付円筒状に形成されている。ロッドガイド9の小径部9Bの内周側には、ピストンロッド8を軸方向に摺動可能にガイドするガイド部9Cが設けられている。ガイド部9Cは、例えば金属筒の内周面に4フッ化エチレンコーティングを施すことにより形成されている。
Here, the
一方、ロッドガイド9の外周側で大径部9Aと小径部9Bとの間には、環状の保持部材10が嵌合して取付けられている。保持部材10は、後述する中間筒17の上端側を軸方向に位置決めした状態で保持している。保持部材10は、例えば電気絶縁性材料により形成され、内筒2およびロッドガイド9と中間筒17との間を電気的に絶縁した状態に保っている。
On the other hand, an annular holding
ロッドガイド9の大径部9Aと外筒3のかしめ部3Aとの間には、環状のシール部材11が設けられている。シール部材11は、中心にピストンロッド8が挿通される孔が設けられた金属性の環状板体11Aと、該環状板体11Aに焼き付等の手段で固着されたゴム等の弾性材料からなる弾性体11Bとを含んで構成されている。シール部材11は、弾性体11Bの内周がピストンロッド8の外周側に摺接することにより、ピストンロッド8との間を液密、気密に封止(シール)する。
An
内筒2の下端側(他端側)には、該内筒2とボトムキャップ4との間に位置してボトムバルブ12が設けられている。ボトムバルブ12は、バルブボディ13と、伸び側逆止弁15と、ディスクバルブ16とを含んで構成されている。バルブボディ13は、ボトムキャップ4と内筒2との間でリザーバ室Aとボトム側油室Cとを画成する。バルブボディ13には、リザーバ室Aとボトム側油室Cとを連通可能とする油路13A,13Bがそれぞれ周方向に間隔をあけて形成されている。
A
バルブボディ13の外周側には、段差部13Cが形成され、該段差部13Cには、内筒2の下端内周側が嵌合して固定されている。また、段差部13Cには、環状の保持部材14が内筒2の外周側に嵌合して取付けられている。保持部材14は、後述する中間筒17の下端側を軸方向に位置決めした状態で保持している。保持部材14は、例えば電気絶縁性材料により形成され、内筒2およびバルブボディ13と中間筒17との間を電気的に絶縁した状態に保っている。また、保持部材14には、後述の通路18をリザーバ室Aに対して連通させる複数の油路14Aが形成されている。
A
伸び側逆止弁15は、例えば、バルブボディ13の上面側に設けられている。伸び側逆止弁15は、ピストンロッド8の伸長行程でピストン5が上向きに摺動変位するときに開弁し、これ以外のときには閉弁する。伸び側逆止弁15は、リザーバ室A内の液体(作動流体20)がボトム側油室Cに向けて各油路13A内を流通するのを許し、これとは逆向きに液体が流れるのを阻止する。
The extension
縮小側のディスクバルブ16は、例えば、バルブボディ13の下面側に設けられている。縮小側のディスクバルブ16は、ピストンロッド8の縮小行程でピストン5が下向きに摺動変位するときに、ボトム側油室C内の圧力がリリーフ設定圧を越えると開弁し、このときの圧力を、各油路13Bを介してリザーバ室A側にリリーフする。
The reduction-
外筒3と内筒2との間には、軸方向に延びる圧力管からなる中間筒17が設けられている。中間筒17は、導電性材料を用いて形成され、後述の電界付与体22から高電圧(電界)が付与される筒状電極を構成する。中間筒17は、内筒2との間に、軸方向の上端側から下端側に向けてピストンロッド8の進退動により作動流体20が流動する通路18を形成している。
Between the
即ち、中間筒17は、内筒2の外周側に保持部材10,14を介して取付けられている。保持部材10,14は、内筒2の外周側で軸方向(上下方向)に離間して設けられている。この場合に、中間筒17の上端側は、保持部材10およびロッドガイド9を介して、外筒3に対して相対回転が不能になっている。中間筒17の下端側は、保持部材14、バルブボディ13およびボトムキャップ4を介して、外筒3に対して相対回転が不能になっている。中間筒17は、内筒2の外周側を全周にわたって取囲むことにより、中間筒17の内部、即ち、中間筒17の内周側と内筒2の外周側との間に環状の流路、即ち、作動流体20が流通する通路18を形成している。また、中間筒17の外径側には、外筒3の取付孔3Bと径方向で対面する位置に、後述する電界付与体22の電極ピン22Cが取付けられている。
That is, the
通路18は、内筒2に径方向の横孔として形成した油穴2Aによりロッド側油室Bと常時連通している。緩衝器1は、ピストン5の縮み行程および伸び行程の両方で、ロッド側油室Bから油穴2Aを通じて通路18に作動流体20が流入する。通路18内に流入した作動流体20は、ピストンロッド8が内筒2内を進退動するとき(即ち、縮み行程と伸び行程を繰返す間)に、この進退動により通路18の軸方向の上端側から下端側に向けて流動する。即ち、図1中では、作動流体20の流れ方向を矢印Fで示している。
The
通路18内に流入した作動流体20は、中間筒17の下端側から保持部材14の油路14Aを介してリザーバ室Aへと流出する。このとき、作動流体20の圧力は、通路18の上流側(即ち、油穴2A側)で最も高く、通路18内を流通する間に流路(通路)抵抗を受けるため漸次低下する。このため、通路18内の作動流体20は、通路18の下流側(即ち、保持部材14の油路14A)を流通するときに最も低い圧力となっている。
The working
内筒2の外周と中間筒17の内周との間には、作動流体20が流通する通路18を仕切る(作動流体20の流れを案内する)隔壁部材19が設けられている。この隔壁部材19は、内筒2の外周面と中間筒17の内周面とに対して相対回転不能に取付けられている。隔壁部材19は、内筒2と中間筒17との間で作動流体20を軸方向だけでなく、周方向にも案内する流路形成部材である。これにより、作動流体20が流通する通路18を、周方向に延びる部分を有する螺旋状または蛇行する1または複数の通路(流路)とすることができる。この場合には、軸方向に直線的に延びる通路と比較して、通路18の全長(油穴2Aから油路14Aまでの流路の長さ)を長くすることができる。
A
通路18は、外筒3および内筒2内でピストン5の摺動によって流通する作動流体20(即ち、電気粘性流体)に抵抗を付与する。このため、中間筒17は、電源となるバッテリ21の正極に、例えば高電圧を発生する高電圧ドライバ(図示せず)と後述の電界付与体22とを介して接続されている。バッテリ21は、高電圧ドライバと共に電圧供給部(電界供給部)を構成し、中間筒17は、通路18内を流れる作動流体20(即ち、電気粘性流体)に電界を付与するための電極(エレクトロード)となる。ここで、中間筒17の両端側は、ロッドガイド9とバルブボディ13(ボトムキャップ4)とに対し電気絶縁性の保持部材10,14を介して電気的に絶縁されている。一方、内筒2は、ロッドガイド9、ボトムバルブ12(バルブボディ13)、ボトムキャップ4、外筒3、高電圧ドライバ等を介して負極(グランド)に接続されている。
The
前記高電圧ドライバは、緩衝器1の減衰力を可変に調整するためのコントローラ(図示せず)から出力される指令信号(高電圧指令)に基づいて、バッテリ21から出力される直流電圧を昇圧して中間筒17に供給(出力)する。これにより、内筒2と中間筒17との間、換言すれば、通路18内には、中間筒17に印加される高電圧に応じた電位差が発生し、電気粘性流体である作動流体20の粘度が変化する。この場合、緩衝器1は、中間筒17に印加される高電圧に応じて発生減衰力の特性(減衰力特性)を、ハード(Hard)な特性(硬特性)とソフト(soft)な特性(軟特性)との間で連続的に調整することができる。なお、緩衝器1は、減衰力特性を連続的でなくとも、2段階または複数段階に調整可能なものであってもよい。また、本実施の形態では、高電圧ドライバが昇圧する電圧は直流電圧としたが、交流電圧であってもよい。
The high voltage driver boosts the DC voltage output from the
図2に示すように、電界付与体22は、封止筒22Aと、絶縁部材22Bと、電極ピン22Cとを含んで構成されている。封止筒22Aは、例えば導電性を有する金属材料により段付筒状に形成され、外筒3の取付孔3Bを外側から封止するように固定されている。封止筒22Aは、外筒3の取付孔3Bの周囲に当接させた状態で、例えば全周にわたって溶接することにより、外筒3の取付孔3Bに対して気,液密に取付けられている。
As shown in FIG. 2, the electric
絶縁部材22Bは、封止筒22Aと電極ピン22Cとの間に固定して設けられている。絶縁部材22Bは、電極ピン22Cを外側から覆い、封止筒22Aと電極ピン22Cとの間を電気的に絶縁する部材である。電極ピン22Cは、前記高電圧ドライバおよびバッテリ21からの高電圧(電界)を中間筒17に付与する電界付与部である。電極ピン22Cは、導電性材料を用いて段付円柱状に形成され、軸方向に延びるピン状部材である。電極ピン22Cは、その先端側が半球形状をなして中間筒17の外周面に直に接触(当接)し、中間筒17と電気的に導通状態となっている。電極ピン22Cの基端側は、コネクタ部22Dとなっており、このコネクタ部22Dには、バッテリ21の正極側に前記高電圧ドライバを介して接続される。
The insulating
このように、電界付与体22は、封止筒22Aが外筒3の取付孔3Bに外側から固着され、電極ピン22Cの先端側が中間筒17の外周面に当接される。換言すると、電界付与体22は、内筒2と中間筒3との間の通路18内で電気粘性流体(作動流体20)に電界を付与するため、外筒3の外側から中間筒17の外周面に向けて突出して設けられ、中間筒17を内筒2よりも高電位に設定するものである。
Thus, in the electric
ここで、外筒3と中間筒17との間には、電界付与体22の電極ピン22Cからリザーバ室A内に向けてスパークが発生するのを抑えるスパーク抑制部材23,24が設けられている。このスパーク抑制部材23,24は、電界付与体22を挟んでリザーバ室Aの軸方向に離間した位置にそれぞれ設けられている。リザーバ室A内において、スパーク抑制部材23は、ロッドガイド9(保持部材10)と電界付与体22との間となる位置に配置され、スパーク抑制部材24は、ボトムキャップ4(保持部材14)と電界付与体22との間となる位置に配置されている。
Here, between the
スパーク抑制部材23,24は、外筒3と中間筒17との間のリザーバ室A内において、軸方向両側から電界付与体22を挟んだ位置で、電界付与体22に近い位置に配置されている。スパーク抑制部材23は、例えば電極ピン22Cからのスパークが矢示A1方向へとリザーバ室A内に向けて発生するのを抑える。スパーク抑制部材24は、同じく電極ピン22Cからのスパークが矢示A2方向へとリザーバ室A内に向けて発生するのを抑えるものである。
In the reservoir chamber A between the
スパーク抑制部材23,24は、リザーバ室A内で作動流体20が流通するのを許し、前記スパークの通過を遮断するメッシュ状の網部材により構成されている。図3および図4に示すように、スパーク抑制部材23は、金属製のメッシュにより径方向内側の内周部23Aと径方向外側の外周部23Bとを有する環状体として形成され、外筒3と中間筒17との間を全周にわたって延びている。スパーク抑制部材23のメッシュ径は、例えば50〜500μmの間、好ましくは70〜200μmの間の網目を有して形成されている。
The
スパーク抑制部材23の内周部23Aは、その内径が中間筒17の外径に対応した寸法に形成されている。一方、スパーク抑制部材23の外周部23Bは、その外径が外筒3の内径よりも大きく、径方向に拡縮径可能に形成されている。これにより、外筒3と中間筒17との間にスパーク抑制部材23を取付けるときには、スパーク抑制部材23の外周部23B側を縮径させるように弾性変形させて外筒3の内周側に挿入され、この状態でスパーク抑制部材23は、図2に示す如く外筒3と中間筒17との間に位置決めされる。
The inner
スパーク抑制部材24についても、前述したスパーク抑制部材23と同様にメッシュからなる環状体として形成され、径方向内側の内周部24Aと径方向外側の外周部24Bとを有している。スパーク抑制部材24の外周部24Bは、その外径が外筒3の内径に対応した寸法に形成されている。一方、スパーク抑制部材24の内周部24Aは、その内径が中間筒17の外径よりも小さく、拡縮径可能に形成されている。これにより、外筒3と中間筒17との間にスパーク抑制部材24を取付けるときには、スパーク抑制部材24の内周部24A側を拡径させるように弾性変形させて中間筒17の外周側に挿入され、この状態でスパーク抑制部材24は、図2に示す如く外筒3と中間筒17との間に位置決めされる。
The
ここで、スパーク抑制部材23,24は、その内周部23A,24Aに電気絶縁性のシール部材25,26が全周にわたって設けられている。このうち、シール部材25は、スパーク抑制部材23の内周部23Aを中間筒17の外周面に取付けるときに弾性変形し、中間筒17の外周面に対し締代をもって取付けられる。このとき、シール部材25は、例えば金属製のスパーク抑制部材23を中間筒17の外周面に対して電気的に絶縁する。また、シール部材26は、スパーク抑制部材24の内周部24Aを中間筒17の外周面に取付けるときに弾性変形し、中間筒17の外周面に対し締代をもって取付けられる。このとき、シール部材26は、例えば金属製のスパーク抑制部材24を中間筒17の外周面に対して電気的に絶縁する。
Here, the
スパーク抑制部材23,24は、中間筒17に対する電気絶縁性がシール部材25,26によって与えられる。また、スパーク抑制部材23,24は、難燃性を有する材料で、かつスパーク温度(火炎温度)を低減させる機能を有する材料により形成されている。
The
第1の実施の形態による緩衝器1は、上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
The
緩衝器1を自動車等の車両に実装するときは、例えば、ピストンロッド8の上端側を車両の車体側に取付け、外筒3の下端側(ボトムキャップ4側)を車輪側(車軸側)に取付ける。車両の走行時には、路面の凹凸等により、上,下方向の振動が発生すると、ピストンロッド8が外筒3から伸長,縮小するように変位する。このとき、前記コントローラからの減衰力指令に基づいた電位差を内筒2と中間筒17との間に発生させて通路18内に電界を付与し、通路18を通過する作動流体20(即ち、電気粘性流体)の粘度を制御することにより、緩衝器1の発生減衰力を可変に調整する。
When mounting the
例えば、ピストンロッド8の伸び行程には、内筒2内のピストン5の移動によってピストン5の縮み側逆止弁6が閉じる。ピストン5のディスクバルブ7の開弁前には、ロッド側油室Bの作動流体20が加圧され、内筒2の油穴2Aを通じて通路18内に流入する。このとき、ピストン5が移動した分の液体は、リザーバ室Aからボトムバルブ12の伸び側逆止弁15を開いてボトム側油室Cに流入する。
For example, during the extension stroke of the
一方、ピストンロッド8の縮み行程には、内筒2内のピストン5の移動によってピストン5の縮み側逆止弁6が開き、ボトムバルブ12の伸び側逆止弁15が閉じる。ボトムバルブ12(ディスクバルブ16)の開弁前には、ボトム側油室Cの液体がロッド側油室Bに流入する。これと共に、ピストンロッド8が内筒2内に浸入した分に相当する液体が、ロッド側油室Bから内筒2の油穴2Aを通じて通路18内に流入する。
On the other hand, in the contraction stroke of the
いずれの場合も(伸び行程も縮み行程も)、通路18内に流入した作動流体20は、通路18の電界強度(内筒2と中間筒17との間の電位差)に応じた粘度で通路18内を出口側(下側)に向けて流通し、通路18から保持部材14の油路14Aを介してリザーバ室Aに流れる。このとき、緩衝器1は、通路18内を通過する作動流体20の粘度に応じた減衰力が発生し、車両の上下振動を緩衝(減衰)することができる。
In either case (both the expansion stroke and the contraction stroke), the working
ここで、外筒3との間にリザーバ室Aを形成する中間筒17には、電界付与体22を介して緩衝器1の外部(バッテリ21)から前記高電圧ドライバを介して高電圧が供給(印加)される。このとき、ピストンロッド8の伸縮に伴ってリザーバ室A内を流通する作動流体20は、電界付与体22の電極ピン22Cに接触するように当該電極ピン22Cの周囲を流通することになる。しかし、このような状態において、緩衝器1のリザーバ室A内では、電界付与体22の電極ピン22Cからリザーバ室A内の作動流体20(電気粘性流体)に向けて放電現象によるスパークが発生することがあり、電気粘性流体の劣化原因となる。
Here, a high voltage is supplied to the
そこで、第1の実施の形態では、外筒3と中間筒17との間に、電界付与体22の電極ピン22Cからリザーバ室A内に向けてスパークが発生するのを抑えるスパーク抑制部材23,24を設ける構成としている。このスパーク抑制部材23,24は、電界付与体22を挟んでリザーバ室Aの軸方向に離間した位置にそれぞれ設けられ、例えば電極ピン22Cからのスパークがリザーバ室A内に向けて図2中の矢示A1,A2方向へと発生するのを抑える。
Therefore, in the first embodiment, the
また、スパーク抑制部材23,24は、金属製メッシュ等の材料を用いて形成され、リザーバ室A内で作動流体20が矢示A1,A2方向に流通するのを許し、前記スパークの通過を遮断する構成となっている。これにより、電界付与体22の電極ピン22Cからリザーバ室A内に向けてスパークが発生するのを抑えることができ、電気粘性流体が劣化するのを抑制して、緩衝器1の耐久性、寿命を向上することができる。
The
従って、第1の実施の形態によれば、スパーク抑制部材23,24を外筒3と中間筒17との間に設けることにより、電界付与体22の電極ピン22Cからリザーバ室A内に向けてスパークが発生するのを抑えることができ、電気粘性流体からなる作動流体20が劣化するのを抑制できる。また、スパーク抑制部材23,24によりスパーク温度(火炎温度)を低減させることができ、難燃性を確保することができる。これにより、緩衝器1としての耐久性を高め、寿命を向上することができる。ここで、スパーク温度を低減させるとは、スパーク抑制部材23,24やリザーバ室A内の作動流体20としての電気粘性流体およびガスの難燃性を確保するのではなく、火炎の温度を低下させて、リザーバ室A内に火炎が伝播するのを防止することを意味する。そのため、スパーク抑制部材23,24の難燃性は、その材質選択で確保する。さらに、リザーバ室A内の作動流体の材料選択によっても、難燃性を確保することができる。
Therefore, according to the first embodiment, by providing the
次に、図5は第2の実施の形態を示している。本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。しかし、第2の実施の形態の特徴は、筒状電極を構成する中間筒17の外周面に電気絶縁性の皮膜31(コーティング)を部分的に設ける構成としたことにある。
Next, FIG. 5 shows a second embodiment. In the present embodiment, the same components as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and the description thereof is omitted. However, the feature of the second embodiment resides in that an electrically insulating film 31 (coating) is partially provided on the outer peripheral surface of the
ここで、電気絶縁性の皮膜31は、第1の実施の形態で述べたシール部材25,26に替えて設けられている。皮膜31は、中間筒17の外周面のうちスパーク抑制部材23,24の内周部23A,24Aが接触する部位を全周にわたって被覆するように形成されている。これにより、皮膜31は、例えば金属製のスパーク抑制部材23,24を中間筒17の外周面に対して電気的に絶縁する。
Here, the electrically insulating
皮膜31には、例えば1箇所の切欠部31Aが形成されている。電界付与体22の電極ピン22Cは、その先端部がこの切欠部31Aを介して中間筒17の外周面に当接(接触)して電気的に導通するように配設されている。皮膜31の形成位置は必ずしも1つである必要はなく、例えばスパーク抑制部材23,24の内周部23A,24Aが接触する部位毎に複数に分離して皮膜31を設ける構成としてもよい。
For example, one
かくして、このように構成される第2の実施の形態でも、スパーク抑制部材23,24を外筒3と中間筒17との間に設けることにより、電界付与体22の電極ピン22Cからリザーバ室A内に向けてスパークが発生するのを抑えることができ、前記第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。特に、第2の実施の形態によれば、中間筒17の外周面に電気絶縁性の皮膜31をコーティングするだけでよく、その作業性を向上することができる。
Thus, also in the second embodiment configured as described above, by providing the
なお、前記第1の実施の形態では、スパーク抑制部材23をロッドガイド9(保持部材10)と電界付与体22との間となる位置に配置し、スパーク抑制部材24は、ボトムキャップ4(保持部材14)と電界付与体22との間となる位置に配置する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばスパーク抑制部材24を外筒3と中間筒17との間でロッドガイド9(保持部材10)と電界付与体22との間となる位置に配置し、スパーク抑制部材23をボトムキャップ4(保持部材14)と電界付与体22との間となる位置に配置する構成としてもよい。
In the first embodiment, the
また、前記第1の実施の形態では、スパーク抑制部材23,24を外筒3と中間筒17との間に設ける場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばスパーク抑制部材23を外筒3と中間筒17との間に設け、スパーク抑制部材24を省略する構成としてもよい。また、外筒3と中間筒17との間にスパーク抑制部材24を設け、スパーク抑制部材23を省略する構成としてもよい。この点は、第2の実施の形態についても同様である。
In the first embodiment, the case where the
また、前記第1の実施の形態では、スパーク抑制部材23,24を金属製のメッシュを用いて形成する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば合成樹脂等の絶縁性材料からなるメッシュによりスパーク抑制部材を構成してもよい。この場合は、スパーク抑制部材の内周側に電気絶縁性の材料からなるシール部材等を設ける必要はなくなる。また、スパーク抑制部材は、例えば難燃性を有する材料で、かつスパーク温度(火炎温度)を低減させる機能を有する材料により形成するのが好ましい。
Moreover, in the said 1st Embodiment, the case where the
さらに、前記実施の形態では、シリンダ装置としての緩衝器1を4輪自動車に用いる場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、2輪車に用いる緩衝器、鉄道車両に用いる緩衝器、一般産業機器を含む各種の機械機器に用いる緩衝器、建築物に用いる緩衝器等、緩衝すべき対象を緩衝する各種の緩衝器(シリンダ装置)として広く用いることができる。
Furthermore, in the said embodiment, the case where the
以上説明した実施の形態に基づくシリンダ装置として、例えば以下に述べる態様のものが考えられる。 As the cylinder device based on the embodiment described above, for example, the following modes can be considered.
シリンダ装置の第1の態様としては、電界により流体の粘性が変化する電気粘性流体が封入され、内部にロッドが挿入される内筒と、該内筒の外側に設けられる外筒と、前記内筒と前記外筒との間に設けられ、前記電気粘性流体が流動する通路を前記内筒との間に形成する中間筒と、前記中間筒と前記外筒との間に形成され、前記電気粘性流体および作動気体が封入されるリザーバ室と、前記内筒と前記外筒の一端を閉塞するように設けられ、前記ロッドを伸縮可能に支持するロッドガイドと、前記内筒と前記中間筒との間の前記通路内で前記電気粘性流体に電界を付与するため、前記外筒の外側から前記中間筒の外周面に向けて突出し前記中間筒を前記内筒よりも高電位に設定する電界付与体と、を有し、前記外筒と中間筒との間には、前記電界付与体から前記リザーバ室内に向けてスパークが発生するのを抑えるスパーク抑制部材が設けられている。 As a first aspect of the cylinder device, an electrorheological fluid whose fluid viscosity is changed by an electric field is enclosed, an inner cylinder into which a rod is inserted, an outer cylinder provided outside the inner cylinder, An intermediate cylinder that is provided between the cylinder and the outer cylinder and that forms a passage through which the electrorheological fluid flows between the inner cylinder and the intermediate cylinder and the outer cylinder; A reservoir chamber in which a viscous fluid and a working gas are sealed; a rod guide that is provided to close one end of the inner cylinder and the outer cylinder, and supports the rod so as to be extendable; and the inner cylinder and the intermediate cylinder; In order to apply an electric field to the electrorheological fluid in the passage between, an electric field is applied that protrudes from the outside of the outer cylinder toward the outer peripheral surface of the intermediate cylinder and sets the intermediate cylinder to a higher potential than the inner cylinder. Between the outer cylinder and the intermediate cylinder, Spark suppression member suppressing the electric field imparting body of the spark is generated toward the reservoir chamber is provided.
第2の態様によるシリンダ装置は、前記第1の態様において、前記スパーク抑制部材は、前記リザーバ室内で前記電気粘性流体が流通するのを許し、前記スパークの通過を遮断するメッシュ状の網部材により構成されている。第3の態様としては、前記第1または第2の態様において、前記スパーク抑制部材は、金属製のメッシュにより形成されている。第4の態様としては、前記第1乃至第3の態様のいずれかにおいて、前記スパーク抑制部材は、メッシュ径が50〜500μmの間、好ましくは70〜200μmの間の網目を有している。 The cylinder device according to a second aspect is the cylinder device according to the first aspect, wherein the spark suppression member is a mesh-like net member that allows the electrorheological fluid to flow in the reservoir chamber and blocks passage of the spark. It is configured. As a third aspect, in the first or second aspect, the spark suppressing member is formed of a metal mesh. As a fourth aspect, in any one of the first to third aspects, the spark suppressing member has a mesh having a mesh diameter of 50 to 500 μm, preferably 70 to 200 μm.
第5の態様によるシリンダ装置は、前記第1乃至第4の態様のいずれかにおいて、前記スパーク抑制部材は、前記中間筒の外周面に対して電気的に絶縁されている。第6の態様によるシリンダ装置は、前記第1乃至第5の態様のいずれかにおいて、前記スパーク抑制部材は内径が前記中間筒の外径に対応し、前記スパーク抑制部材の外径は前記外筒の内径よりも大きく、拡縮径可能に形成されている。 In the cylinder device according to a fifth aspect, in any one of the first to fourth aspects, the spark suppressing member is electrically insulated from the outer peripheral surface of the intermediate cylinder. The cylinder device according to a sixth aspect is the cylinder device according to any one of the first to fifth aspects, wherein an inner diameter of the spark suppressing member corresponds to an outer diameter of the intermediate cylinder, and an outer diameter of the spark suppressing member is the outer cylinder. The inner diameter is larger than the inner diameter, and the diameter can be increased or decreased.
第7の態様によるシリンダ装置は、前記第1乃至第5の態様のいずれかにおいて、前記スパーク抑制部材は外径が前記外筒の内径に対応し、前記スパーク抑制部材の内径は前記中間筒の外径よりも小さく、拡縮径可能に形成されている。第8の態様によるシリンダ装置は、前記第1乃至第7の態様のいずれかにおいて、前記スパーク抑制部材は、前記電界付与体を挟んで前記リザーバ室の軸方向に離間した位置にそれぞれ設けられている。 The cylinder device according to a seventh aspect is the cylinder device according to any one of the first to fifth aspects, wherein the spark suppressing member has an outer diameter corresponding to an inner diameter of the outer cylinder, and the inner diameter of the spark suppressing member is that of the intermediate cylinder. It is smaller than the outer diameter and is formed to be able to expand and contract. The cylinder device according to an eighth aspect is the cylinder device according to any one of the first to seventh aspects, wherein the spark suppression member is provided at a position spaced apart in the axial direction of the reservoir chamber with the electric field applying body interposed therebetween. Yes.
1 緩衝器(シリンダ装置)
2 内筒
3 外筒
5 ピストン
8 ピストンロッド(ロッド)
9 ロッドガイド
17 中間筒
18 通路
20 作動流体(電気粘性流体)
21 バッテリ
22 電界付与体
23,24 スパーク抑制部材
25,26 シール部材
31 皮膜
A リザーバ室
B ロッド側油室
C ボトム側油室
1 Shock absorber (cylinder device)
2
9 Rod guide 17
DESCRIPTION OF
Claims (8)
該内筒の外側に設けられる外筒と、
前記内筒と前記外筒との間に設けられ、前記電気粘性流体が流動する通路を前記内筒との間に形成する中間筒と、
前記中間筒と前記外筒との間に形成され、前記電気粘性流体および作動気体が封入されるリザーバ室と、
前記内筒と前記外筒の一端を閉塞するように設けられ、前記ロッドを伸縮可能に支持するロッドガイドと、
前記内筒と前記中間筒との間の前記通路内で前記電気粘性流体に電界を付与するため、前記外筒の外側から前記中間筒の外周面に向けて突出し前記中間筒を前記内筒よりも高電位に設定する電界付与体と、を有し、
前記外筒と中間筒との間には、前記電界付与体から前記リザーバ室内に向けてスパークが発生するのを抑えるスパーク抑制部材が設けられていることを特徴とするシリンダ装置。 An inner cylinder in which an electrorheological fluid in which the viscosity of the fluid is changed by an electric field is enclosed, and a rod is inserted therein;
An outer cylinder provided outside the inner cylinder;
An intermediate cylinder which is provided between the inner cylinder and the outer cylinder and forms a passage through which the electrorheological fluid flows;
A reservoir chamber formed between the intermediate cylinder and the outer cylinder and enclosing the electrorheological fluid and working gas;
A rod guide that is provided so as to close one end of the inner cylinder and the outer cylinder, and supports the rod in an extendable manner;
In order to apply an electric field to the electrorheological fluid in the passage between the inner cylinder and the intermediate cylinder, the outer cylinder protrudes from the outside of the outer cylinder toward the outer peripheral surface of the intermediate cylinder, and the intermediate cylinder is protruded from the inner cylinder. And an electric field applying body that is set to a high potential,
A cylinder device characterized in that a spark suppressing member is provided between the outer cylinder and the intermediate cylinder to suppress the occurrence of spark from the electric field applying body toward the reservoir chamber.
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