JP2019007580A - ワイヤレスセンサ付き軸受 - Google Patents

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邦彦 笹尾
Kunihiko Sasao
邦彦 笹尾
俊彦 岡村
Toshihiko Okamura
俊彦 岡村
柳沢 知之
Tomoyuki Yanagisawa
知之 柳沢
小林 英樹
Hideki Kobayashi
英樹 小林
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Abstract

【課題】無線処理回路、電源回路、発電部品、およびセンサに対して熱による影響が及ぶことが抑制された、発電機構を有するワイヤレスセンサ付き軸受を提供する。【解決手段】ワイヤレスセンサ付き軸受10は、カバー7と、カバー7の外側に形成された冷却フィン8を有する。カバー7は、軸受本体1を構成し相対回転する第一環状体11および第二環状体12のいずれか一方の外側に取り付けられて、軸受本体1との間に空間9を形成する。コイル2、センサ、無線処理回路、および電源回路が、空間9に配置され、カバー7の内側に熱伝導性ゲルを挟んで固定されている。【選択図】図3

Description

この発明は、発電機構を有するワイヤレスセンサ付き軸受に関する。
従来より、発電機構を有するワイヤレスセンサ付き軸受が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。ワイヤレスセンサ付き軸受は、軸受に取り付けられたセンサの検出信号をケーブルを使用せずに無線送信するものであり、送信アンテナと無線処理回路を備えている。発電機構を有するワイヤレスセンサ付き軸受は、さらに、軸受の回転により発電する発電部品と、発電により生じた電力をセンサおよび無線処理回路に供給する電源回路を備えている。
また、特許文献1には、ラジアル玉軸受の軸方向一端にカバーが取り付けられたワイヤレスセンサ付き軸受が記載されている。このカバーは、軸受との間にドーナツ状の空間が形成される構造を有し、センサ基板と無線通信基板(電源回路および無線処理回路を含む基板)がこの空間内に配置されて、カバーに固定されている。また、カバーは外輪に固定され、コイルと磁石を含む第一発電部品がカバー内に固定されている。この第一発電部品と向かい合うトーンリング(第二発電部品)が、内輪に固定されている。軸受の回転に伴い、第一発電部品および第二発電部品が相対回転することで、コイルに電磁誘導が生じて発電する。
特開2016−130577号公報
このような発電機構を有するワイヤレスセンサ付き軸受では、軸受が回転することで軸受部品から熱が発生し、発電に伴ってコイルに熱が発生し、軸受の使用環境温度が上昇することで熱が発生する。よって、これらの熱の影響により、無線処理回路および電源回路の誤作動や、センサ、発電部品、無線処理回路、および電源回路の故障が生じることを防止する必要がある。
この発明の課題は、無線処理回路、電源回路、発電部品、およびセンサに対して熱による影響が及ぶことが抑制された、発電機構を有するワイヤレスセンサ付き軸受を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明の一態様のワイヤレスセンサ付き軸受は、下記の構成要件(1) 〜(6) を有する。
(1) 相対回転する第一環状体および第二環状体を備え、第一環状体は第二環状体より大径である軸受本体と、軸受本体に関する物理量を検出するセンサと、を有する。
(2) コイルと磁石を含む発電部品であって、第一環状体側に固定される第一発電部品および第二環状体側に固定される第二発電部品とからなり、第一環状体および第二環状体の相対回転により前記コイルに電磁誘導を生じさせて発電する発電部品を有する。
(3) センサの検出結果に基づく情報を、アンテナを介して無線送信する処理を行う無線処理回路を有する。
(4) 電磁誘導によりコイルに生じた電力をセンサおよび無線処理回路に供給する電源回路を有する。
(5) 第一環状体および第二環状体のいずれか一方の外側に取り付けられて、軸受本体との間に空間を形成するカバーと、カバーの外側に形成された冷却フィンと、を有する。
(6) アンテナはカバーの外側の冷却フィンと干渉しない位置に形成されている。コイル、センサ、無線処理回路、および電源回路が、上記空間に配置され、カバーの内側に熱伝導性ゲルを挟んで固定されている。
この発明の一態様のワイヤレスセンサ付き軸受は、発電機構を有するワイヤレスセンサ付き軸受であって、無線処理回路、電源回路、発電部品、およびセンサに対して熱による影響が及ぶことが抑制される。
実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受を示す図であって、軸受本体は分解せず、軸受本体以外は分解して示す斜視図である。 実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受を、軸受本体側とカバー側とに分けて示す図であって、図1とは反対側の面から見た斜視図である。 実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受を示す断面図である。 実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受を構成する発電部品による発電機構を説明する図である。 実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受を構成するコイルと、各回路と、センサとの接続関係を示すブロック図である。 実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受を構成する電源回路の構成例を示すブロック図である。 実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受におけるカバーに対するアンテナ取り付け方法を説明する図であって、取り付け前(a)と、取り付け後(b)を示す斜視図である。
以下、この発明の実施形態について説明するが、この発明は以下に示す実施形態に限定されない。以下に示す実施形態では、この発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされているが、この限定はこの発明の必須要件ではない。
[構成]
先ず、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受の構成を説明する。
図1および2に示すように、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10は、ラジアル玉軸受(軸受本体)1、複数の第一発電部品2、トーンリング(第二発電部品)3、送信アンテナ4、センサ・無線処理回路基板(センサと無線処理回路を含む基板)5、電源回路基板6、カバー7、および複数の冷却フィン8を有する。
ラジアル玉軸受1は、図3に示すように、外輪(第一環状体)11、内輪(第二環状体)12、複数の玉(転動体)13、保持器14、および一対のシール15からなる。外輪11の軸方向一端部の外周面に、カバー7を取り付けるための溝11aが形成されている。内輪12の軸方向一端部の内周面に、トーンリング3を取り付けるための溝12aが形成されている。
第一発電部品2は、コイルと磁石とヨークとからなり、第二発電部品(ヨーク)であるトーンリング3との間に磁気回路を形成するものである。第一発電部品2は、例えば図4に示すように、磁石21と二枚のヨーク22とコイル23とからなる。二枚のヨーク22は、磁石21をN極側とS極側で挟んでいる。 ヨーク22の磁石21のNS方向に垂直な方向の長さは磁石21よりも長く、その長さ方向の一端部で二枚のヨーク22は磁石21を挟んでいる。コイル23は、ヨーク22の磁石21を挟んでいない部分に巻かれた導体ワイヤからなる。また、ヨーク22の上記長さ方向の他端部がコイル23からはみ出している。
トーンリング3は円環状であって、電磁鋼等の比透磁率の高い材料で形成されている。トーンリング3は、円環の軸方向で、内輪12の溝12aに嵌まる取り付け部31と、取付状態で内輪12から軸方向に突出するヨーク部32と、に分けられる。ヨーク部32の円環の外周面には、一定間隔で凸部32aが形成されている。凸部32aの上面は円弧面であり、その径は円環の外周円の径より大きい。
送信アンテナ4は、長方形の板状に形成されている。
センサ・無線処理回路基板5は、センサが実装されているとともに、無線処理回路が形成されている基板である。センサ・無線処理回路基板5は、図5に示すように、センサ51と、制御回路(無線処理回路)52と、無線回路(無線処理回路)53を有する。
センサ51として、回転センサ(回転数検出センサ)51a、温度センサ(温度検出センサ)51b、振動センサ(振動検出センサ)51c、湿度センサ(湿度検出センサ)51d、ガスセンサ(ガス濃度検出センサ)51e、および超音波センサ(摩擦音検出センサ、変形量検出センサ)51fを備えている。
センサ・無線処理回路基板5および電源回路基板6には、コイル23に生じた電力が、電源回路60を介して駆動電力として、センサ51、制御回路52、および無線回路53に供給されるように、電気的な配線等が形成されている。また、センサ・無線処理回路基板5には、センサ51の検出結果が制御回路52へ入力されるように、電気的な配線等が形成されている。
センサ51は、制御回路52に、センサ51の検出結果を示す信号S1を送信する。制御回路52は、センサ51の検出結果を演算処理し、この演算結果を示す信号S2と制御信号S3を無線回路53に送信する。この制御信号S3は、無線回路53の無線送信動作を制御する信号である。この実施形態では、予め設定した周期で検出結果を無線送信し、送信時以外はスリープ状態となるように無線回路53の動作を制御する。
無線回路53は、制御回路52からの制御信号S3に従って、予め設定した周期で、演算結果を示す信号S2を、送信アンテナ4を介して外部に無線送信し、送信タイミング以外ではスリープ状態となるように動作する。この無線送信された演算結果は、上位装置等が備える無線受信部100によって受信される。
電源回路基板6は、電源回路60が形成されている基板である。電源回路60は、電磁誘導によりコイル23に生じた電力をセンサ51と、制御回路52および無線回路53からなる無線処理回路に供給する回路であり、図6に示すように、整流回路61と、平滑回路62と、蓄電回路63と、蓄電用二次電池64と、定電圧出力回路65を備える。
整流回路61は、コイル40から入力される起電力(交流電力)を整流して直流電力へと変換し、この直流電力を平滑回路62へと出力する。
平滑回路62は、整流回路61からの直流電力を平滑化して直流電力から交流成分を低減し、この低減後の直流電力を蓄電回路63に出力する。
蓄電回路63は、制御回路52の演算処理及び無線回路53の無線送信処理が実行される期間は、平滑回路62から入力された直流電力を定電圧出力回路65に出力し、いずれの処理も実行されない期間は、平滑回路62から入力された直流電力によって蓄電用二次電池64を充電する。
定電圧出力回路65は、蓄電回路63からの直流電力又は蓄電用二次電池64からの直流電力を、一定電圧Vbの駆動電力として、制御回路52、無線回路53、及びセンサ51に供給する。なお、この実施形態では、蓄電用二次電池64に蓄電された電力は、センサ51、制御回路52及び無線回路53の起動後のサポート用の駆動電力として用いられる。
カバー7は、図1〜図3に示すように、外輪11の外径と同じ外径を有する円筒部71と、円筒部71の軸方向一端面に形成された穴開き円板部72と、からなる。穴開き円板部72の穴72aの直径はトーンリング3の外径より少し大きい。
図1に示すように、穴開き円板部72の内面(カバー7の軸方向内面)72bに、扇形の厚板部73が形成されている。図7(a)に示すように、厚板部73が形成されている部分の穴開き円板部72の外面72cに、送信アンテナ4を配置する長方形の凹部74が形成されている。凹部74の深さは送信アンテナ4の厚さと略同じである。凹部74は、厚板部73を貫通する長方形の貫通穴73aを有する。貫通穴73aの長方形は送信アンテナ4の長方形より小さい。つまり、凹部74は枠状に形成されている。
送信アンテナ4は、接着剤等により枠状の凹部74に固定されて、カバー7の外面72cからはみ出さない状態となる。
また、穴開き円板部72の内面72bの厚板部73が形成されていない部分に、第一発電部品2およびセンサ・無線処理回路基板5を取り付けるための取付穴72dが形成されている。
複数の冷却フィン8は、図2および図7に示すように、板状であって、穴開き円板部72の外面72cから垂直に立ち上がるように形成されている。また、複数の冷却フィン8は、穴開き円板部72の外縁部および凹部74を除く全ての部分に形成されている。さらに、複数の冷却フィン8は、穴開き円板部72の内縁部では凹部74の位置にも形成されている。また、複数の冷却フィン8は、各板面を平行にして配置されている。なお、冷却フィンの形状は、板状に限らずピン状であってもよい。
カバー7は、例えば、金属板のプレス成形により一体に形成されたものである。また、冷却フィン8は、カバー7と別に形成され、ねじ止め、接着、溶接などでカバー7に固定されている。冷却フィン8は、熱伝導率の高い材料(例えば、銅、 アルミニウム、鉄鋼、ステンレス)で形成されていることが好ましい。
なお、ヨーク22、コイル23、センサ・無線処理回路基板5、電源回路基板6、およびカバー7は、それぞれ絶縁処理が施され、短絡して破損することが防止されている。
[組立]
この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10は、以下の方法で組み立てられる。
先ず、図1に示すカバ−7の穴開き円板部72の内面72bに、第一発電部品2、センサ・無線処理回路基板5、および電源回路基板6を固定する。
第一発電部品2は、内面72bの厚板部73の隣に配置し、取付穴72dを使用して穴開き円板部72にねじ止めする。センサ・無線処理回路基板5は、内面72bの厚板部73の第一発電部品2とは反対側の隣に配置し、取付穴72dを使用して、穴開き円板部72bにねじ止めする。電源回路基板6は、内面72bの第一発電部品2とセンサ・無線処理回路基板5との間に配置し、接着剤等により穴開き円板部72に固定する。
これらのねじ止め・固定時に、コイル23、センサ・無線処理回路基板5、および電源回路基板6とカバー7との間に熱伝導性ゲルを挟む。具体的には、例えば熱伝導率が1〜10W/(m・k)程度のグリース状の熱伝導性ゲルを、コイル23、センサ・無線処理回路基板5、および電源回路基板6のカバー7との接触面に、ほぼ均等に塗布してから、ねじ止め・固定を行う。
また、送信アンテナ4をカバー7の外面72cの凹部74に接着剤で固定して、図7(b)の状態にする。
図1に示すように、センサ・無線処理回路基板5は、一端が無線回路53に接続された配線55を有する。この配線55の他端を、送信アンテナ4の貫通穴73aに露出する面に接続する。また、電源回路基板6と複数の第一発電部品2のコイル23とを配線で接続し、電源回路基板6とセンサ・無線処理回路基板5のセンサ51、制御回路52、および無線回路53とを配線で接続する。
次に、カバ−7の外面72cに複数の冷却フィン8を、ねじ止め、接着、溶接などで固定する。なお、冷却フィン8の固定は、第一発電部品2などをカバー7の内面72bに固定する前に行ってもよい。
このようにして、 図2に示すカバー側部材70を得る。
次に、ラジアル玉軸受1の内輪12の内周面に形成された溝12aに、トーンリング3の取り付け部31を嵌めて固定する。次に、ラジアル玉軸受1の外輪11の外周面に形成された溝11aに、カバー側部材70のカバー7の円筒部71の開口側端部を嵌めて固定する。その際に、外輪11の溝11aとカバー7との間に熱伝導性ゲルを挟む。具体的には、上述のグリース状の熱伝導性ゲルを溝11aのカバー7との接触面に、ほぼ均等に塗布してから固定する。トーンリング4およびカバー7の固定方法は、圧入、加締め、ねじ止めのいずれの方法でもよい。
これにより、図3に示すように、カバー7とラジアル玉軸受1との間に空間9が形成され、カバー7に固定されている第一発電部品2、センサ・無線処理回路基板5、および電源回路基板6が、空間9に配置される。そして、上述のグリース状の熱伝導性ゲルが、コイル23、センサ・無線処理回路基板5、電源回路基板6、および外輪11と、カバー7との間に、ほぼ均等に存在する。
また、トーンリング3は径方向でカバー7の穴72aの内側に配置され、トーンリング3のヨーク部32の外周面と、第一発電部品2のヨーク22の端面22aとが対向する。これに伴い、第一発電部品2の磁石21およびヨーク22とトーンリング3のヨーク部32とで、磁気回路が形成される。
ここで、図4に示すように、ヨーク部32の凸部32aが形成されている部分では、凸部32aが形成されていない部分(凹部)よりも、ヨーク部32の外周面とヨーク22の端面22aとの距離が小さい。そのため、第一発電部品2の磁石21およびヨーク22とトーンリング3のヨーク部32とで形成される磁界の磁束密度は、図4(a)に示す第一発電部品2がトーンリング3の凸部32aと対向している部分で、図4(b)に示す第一発電部品2がトーンリング3の凹部(ヨーク部32の凸部32aが形成されていない部分)と対向している部分よりも大きくなる。
[動作]
次に、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10の動作を説明する。
この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10は、外輪11をハウジングに固定し、内輪12に軸を嵌合して使用される。この状態で軸を回転させた場合、トーンリング3が内輪12とともに回転し、外輪11に固定されたカバー7は回転しない(つまり、トーンリング3とカバー7は相対回転する)ため、カバー7に固定された第一発電部品2とトーンリング(第二発電部品)3との間に相対回転が生じる。
この相対回転により、上述の図4(a)と図4(b)の状態が交互に現れる。つまり、第一発電部品2の磁石21およびヨーク22とトーンリング3のヨーク部32とで形成される磁界の磁束密度が、周期的に変化する。これに伴い、図4にグラフで示すように、コイル23に正弦波(つまり、交流)の起電力が発生する。
この交流の起電力Icは、図5に示すように、電源回路60に入力され、図6に示す電源回路60において、整流回路61で整流された後に平滑回路62で平滑化されて、直流電力に変換される。そして、この直流電力が、蓄電回路63を経て定電圧出力回路65から一定電圧Vbの駆動電力として、制御回路52、無線回路53及びセンサ51へと供給される。
これにより、所定電力以上の駆動電力が供給されることで、センサ51、制御回路52及び無線回路53が起動する。ここでは、センサ51、制御回路52及び無線回路53がいずれも起動したとする。
これに伴い、センサ51を構成する回転センサ51aによりラジアル玉軸受1の回転数が検出される。温度センサ51bにより、カバー7とラジアル玉軸受1との間の空間9内の温度が検出される。振動センサ51cにより、ラジアル玉軸受1に生じる振動が検出される。湿度センサ51dにより空間9内の湿度が検出される。ガスセンサ51eにより、空間9内の特定のガス(例えば、潤滑油の酸化劣化に伴って生じるガス状の炭化水素、硫化水素、アンモニア)の濃度が検出される。超音波センサ51fにより、ワイヤレスセンサ付き軸受10に生じる摩擦音が検出される。そして、これらの検出結果を示す信号S1が制御回路52に入力される。
制御回路52は、センサ51から入力された信号S1に基づいて各検出結果を演算処理し、この演算結果を示す信号S2と、演算結果の送信周期を示す制御信号S3を、無線回路53に出力する。
無線回路53は、制御回路52からの演算結果を示す信号S2を、制御信号S3に従った送信周期で無線信号に変換して、送信アンテナ4に出力する。送信アンテナ4は、演算結果(センサ51の検出結果)を示す信号を所定周期で無線送信する。送信アンテナ4を介して無線送信された演算結果は、上位装置等が備える無線受信部100により受信される。
また、制御回路52による演算処理及び無線回路53による無線送信処理が実行されない期間は、蓄電回路63によって蓄電用二次電池64の充電が行われる。即ち、蓄電回路63が余剰分の電力を蓄電する。蓄電用二次電池64に蓄電された電力は、センサ51、制御回路52及び無線回路53の起動後の駆動サポートに用いられる。
[作用、効果]
この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10では、ラジアル玉軸受1が回転することで、玉13と負荷状態で接触する外輪軌道溝11bおよび内輪軌道溝12bから熱が発生するとともに、発電に伴ってコイル23に熱が発生する。また、使用環境温度が上昇することでも、ワイヤレスセンサ付き軸受10に熱が発生する。そして、これらの熱が、カバー7を介して冷却フィン8から外部に放出される。
これにより、センサ・無線処理回路基板5、電源回路基板6、および第一発電部品2が高温になることが防止できる。そのため、熱の影響で、制御回路52、無線回路53および電源回路60の誤作動や、センサ51、第一発電部品2、制御回路52、無線回路53、および電源回路60の故障が生じることが防止できる。
また、外輪11の溝11a、コイル23、センサ・無線処理回路基板5、および電源回路基板6と、カバー7との間に熱伝導性ゲルを挟んでいるため、これらの部分に発した熱をカバー7を介して冷却フィン8に効率よく伝導することができる。つまり、放熱効率が高くなる。なお、熱伝導性ゲルとしては、 上述のグリース状のもの以外に、コンパウンド状やシート状のものが挙げられる。また、熱伝導性ゲルとして、金属粉やカーボン粉が添加されているものを使用することで、熱伝導効率をさらに向上できる。
また、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10は、センサ・無線処理回路基板5が、演算結果を示す信号を所定周期で送信アンテナ4を介して無線送信するように構成されている。これにより、無線送信時以外は、無線回路53および送信アンテナ4が作動しないため、常時作動するように構成されているものと比較して、消費電力が低減できる。 また、カバー7に枠状の凹部74を設けることで、簡単に、送信アンテナ4をカバー7からはみ出さずに取り付けることができるため、ワイヤレスセンサ付き軸受10の組み立て性能が向上する。なお、送信アンテナ4の形状は、長方形の薄板状に限定されず、長方形以外の多角形や円形の薄板状であってもよい。また、送信アンテナ4の固定は、接着に限定されず、圧入や溶接で行ってもよい。また、送信アンテナ4をカバー7と一体に形成してもよい。
[備考]
上記実施形態では、ワイヤレスセンサ付き軸受10を構成するラジアル玉軸受1の内輪12を回転輪としているが、外輪11を回転輪としてもよい。
上記実施形態には、軸受本体としてラジアル玉軸受1を有するワイヤレスセンサ付き軸受10が記載されているが、軸受本体は、玉軸受以外のラジアル軸受であってもよいし、スラスト軸受であってもよいし、滑り軸受であってもよい。 滑り軸受の場合は、内周面が滑り面となる外筒体が第一環状体に相当し、外周面が滑り面となり軸に嵌めるブッシュが第二環状体に相当する。
1 ラジアル玉軸受(軸受本体)
11 外輪(第一環状体)
11a カバーを取り付けるための溝
12 内輪(第二環状体)
12a トーンリングを取り付けるための溝
13 玉(転動体)
14 保持器
15 シール
2 第一発電部品
21 磁石
22 ヨーク
23 コイル
3 トーンリング(第二発電部品)
31 トーンリングの取り付け部
32 トーンリングのヨーク部
32a ヨーク部の外周面の凸部
4 送信アンテナ
5 センサ・無線処理回路基板(センサと無線処理回路を含む基板)
51 センサ
52 制御回路(無線処理回路)
53 無線回路(無線処理回路)
51a 回転センサ(回転数検出センサ)
51b 温度センサ(温度検出センサ)
51c 振動センサ(振動検出センサ)
51d 湿度センサ(湿度検出センサ)
51e ガスセンサ(ガス濃度検出センサ)
51f 超音波センサ(摩擦音検出センサ、変形量検出センサ)
6 電源回路基板
60 電源回路
61 整流回路
62 平滑回路
63 蓄電回路
64 蓄電用二次電池
65 定電圧出力回路
7 カバー
71 円筒部
72 穴開き円板部
72a 穴開き円板部の穴
72b 穴開き円板部の内面(カバーの軸方向内面)
72c 穴開き円板部の外面(カバーの外面)
72d 穴開き円板部の取付穴
73 厚板部
74 凹部
8 冷却フィン
9 軸受本体とカバーとで形成される空間
10 ワイヤレスセンサ付き軸受
100 無線受信部

Claims (2)

  1. 相対回転する第一環状体および第二環状体を備え、前記第一環状体は前記第二環状体より大径である軸受本体と、
    前記軸受本体に関する物理量を検出するセンサと、
    コイルと磁石を含む発電部品であって、前記第一環状体側に固定される第一発電部品および前記第二環状体側に固定される第二発電部品とからなり、前記第一環状体および前記第二環状体の相対回転により前記コイルに電磁誘導を生じさせて発電する発電部品と、
    前記センサの検出結果に基づく情報を、アンテナを介して無線送信する処理を行う無線処理回路と、
    電磁誘導により前記コイルに生じた電力を前記センサおよび前記無線処理回路に供給する電源回路と、
    前記第一環状体および第二環状体のいずれか一方の外側に取り付けられて、前記軸受本体との間に空間を形成するカバーと、
    前記カバーの外側に形成された冷却フィンと、
    を有し、
    前記アンテナは前記カバーの外側の前記冷却フィンと干渉しない位置に形成され、
    前記コイル、前記センサ、前記無線処理回路、および前記電源回路が、前記空間に配置され、前記カバーの内側に熱伝導性ゲルを挟んで固定されているワイヤレスセンサ付き軸受。
  2. 前記軸受本体は、内輪、外輪、および転動体を有するラジアル軸受であり、
    前記カバーは、前記ラジアル軸受の軸方向端部に固定され、前記ラジアル軸受の外周面の直径以下の外周面を有する円筒部と、前記円筒部の軸方向一端面に形成された穴開き円板部と、を有し、
    前記冷却フィンは、前記穴開き円板部の外面に形成されている請求項1記載のワイヤレスセンサ付き軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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