JP2019006452A - Ptpシート用収容体 - Google Patents

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好春 青木
保行 白石
Yasuyuki Shiraishi
保行 白石
正治 中尾
Masaharu Nakao
正治 中尾
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Abstract

【課題】簡単な構成で、チャイルドレジスタンス機能を実現することができると共に、耐久性に優れ且つコンパクト化を図ることができるPTPシート用収容体を提供する。【解決手段】PTPシート80の下面側に位置する下面板4と上面側に位置する上面板5とを備えさせる。下面板4に、薬剤83がPTP台紙の下面から押し出される際に、この薬剤83を通過させるための取り出し孔を設ける。上面板5に、PTPシート80の突出部81aが挿入される突出部ガイド孔52を設ける。突出部ガイド孔52を、PTPシート80の長手方向に対して所定の傾斜角度をもって延在し、この延在方向の一方側に位置して前記取り出し孔に対向する第1開口領域と、前記延在方向の他方側に位置して一部分が前記取り出し孔に対向しない第2開口領域とを備えさせる。これにより、比較的簡単な構成でチャイルドレジスタンス機能を実現する。【選択図】図1

Description

本発明は、薬剤等の内容物が封入されて成るPTPシートを収容するPTPシート用収容体に関する。
従来、薬剤等が封入されて成るPTP(Press Through Package)シートを収容した状態のまま該PTPシートから薬剤等を取り出し可能にするPTPシート用収容体が提案されている。
例えば、特許文献1には、一枚のブランクシートから打ち抜かれた包装体形成片により構成され、PTPシートを挟んで接着される一対の保持部材と、PTPシートからの薬剤の取り出しを阻止するための遮蔽板とを備えたPTPシート用収容体が開示されている。この特許文献1に開示されているPTPシート用収容体では、前記包装体形成片の所定の折罫線の折れ角度を変更することにより前記遮蔽板が移動し、該遮蔽板がPTPシートの薬剤取り出し側を覆って該PTPシートからの薬剤の取り出しを阻止する遮蔽状態と、遮蔽板がPTPシートの薬剤取り出し側から退避して該PTPシートからの薬剤の取り出しを可能にする開放状態とが切り替わるようになっている。
また、この特許文献1に開示されているPTPシート用収容体は、展開状態における第1覆い部材、第2覆い部材、第1保持部材、第2保持部材、遮蔽板、折曲部材等の各部材を順次折り重ねることで作製され、遮蔽板に連接されている折曲部材の折罫線の折れ角度を変更することで、前記遮蔽状態と前記開放状態とが切り替えられる。
このようにPTPシートからの薬剤の取り出しを阻止する状態(前記遮蔽状態)と、薬剤の取り出しを可能にする状態(前記開放状態)とを切り替える機能は、一般にチャイルドレジスタンス機能(幼児等が誤って薬剤を取り出してしまうことを防止する機能)と呼ばれる。
特開2015−9887号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているPTPシート用収容体は、前述したように多くの部材を順次折り重ねることで作製されるものであるため、構成が複雑であり、作製に手間がかかるといった課題がある。また、この特許文献1に開示されているPTPシート用収容体は、薬剤の取り出しを行う度に折曲部材の折罫線の折れ角度を変更するものであるため、この薬剤の取り出しを複数回に亘って行った場合に、折曲部材の折罫線の部分が破断してしまい、前記遮蔽状態と前記開放状態との切り替えが不能になってしまう虞がある。
本発明の発明者は、前記特許文献1の構成において生じている前記課題を解消しながらも、PTPシート用収容体のコンパクト化を図ることについて検討した。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構成で、チャイルドレジスタンス機能を実現することができると共に、耐久性に優れ且つコンパクト化を図ることができるPTPシート用収容体を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、長方形状に形成された台紙の長手方向に沿って所定間隔を存して列状に配置された突出部の内部に内容物が封入されて成るPTPシートを収容するPTPシート用収容体を前提とする。そして、このPTPシート用収容体は、前記PTPシートを収容した状態において、該PTPシートの前記台紙の下面側に位置する下面板と、前記台紙の上面側に位置する上面板とを備え、前記下面板には、前記内容物が前記PTPシートの前記台紙の下面から押し出される際に、この内容物を通過させるための取り出し部が設けられており、前記上面板には、前記突出部が挿入される突出部ガイド孔が設けられており、該突出部ガイド孔は、前記長手方向に対して所定の傾斜角度をもって延在され、この延在方向の一方側に位置して前記取り出し部に対向する第1開口領域と、前記延在方向の他方側に位置して少なくとも一部分が前記取り出し部に対向しない第2開口領域とを有しており、前記突出部が前記突出部ガイド孔に沿って移動されて前記第1開口領域にある状態では、前記台紙の下面において前記突出部に対向する部分の全体が前記下面板の前記取り出し部に対向し、前記突出部が前記突出部ガイド孔に沿って移動されて前記第2開口領域にある状態では、前記台紙の下面において前記突出部に対向する部分の少なくとも一部が前記下面板の前記取り出し部に対向しない構成とされていることを特徴とする。
この特定事項により、PTPシートをPTPシート用収容体に収容した状態では、PTPシートの台紙の下面側は下面板によって支持され、PTPシートの突出部は上面板に設けられた突出部ガイド孔に挿入されている。この突出部ガイド孔は、PTPシートの台紙の長手方向に対して所定の傾斜角度をもって延在されているため、突出部はこの突出部ガイド孔の延在方向に沿って移動可能となっている。つまり、PTPシートが、この突出部ガイド孔の延在方向に沿ってスライド移動可能となっている。
そして、突出部が上面板の突出部ガイド孔に沿って移動されて第2開口領域(前記延在方向の他方側に位置して少なくとも一部分が下面板の取り出し部に対向しない領域)にある状態では、台紙の下面において突出部に対向する部分の少なくとも一部が下面板の取り出し部に対向しない状態となり、突出部を下面側に向けて押圧しても、下面板によって内容物の取り出しは阻止される。つまり、チャイルドレジスタンス機能が発揮される。
一方、突出部が上面板の突出部ガイド孔に沿って第1開口領域(前記延在方向の一方側に位置して下面板の取り出し部に対向する領域)まで移動されると、台紙の下面において突出部に対向する部分の全体が下面板の取り出し部に対向する状態となり、突出部を下面側に向けて押圧することで、内容物がPTPシートの台紙の下面から下面板の取り出し部を通過して取り出されることになる。
このように、本解決手段に係るPTPシート用収容体は、下面板と上面板との間にPTPシートを収容し、突出部を突出部ガイド孔の延在方向に沿って移動させて、下面板と上面板との間でPTPシートをスライド移動させるのみで、内容物の取り出しを阻止する状態と内容物の取り出しを可能にする状態とを切り替えることができる。このため、比較的簡単な構成でチャイルドレジスタンス機能を実現することができる。また、折罫線の折れ角度を変更するといったものではなく、内容物の取り出しを阻止する状態と内容物の取り出しを可能にする状態とを複数回に亘って切り替えた場合に折罫線の部分が破断してしまうといった虞のないものである。このため、耐久性に優れたものとなっている。また、下面板と上面板との間でPTPシートをスライド移動させる方向は、長方形に形成されているPTPシートの長手方向に対して所定の傾斜角度を存した方向(上面板の突出部ガイド孔の延在方向)である。このため、PTPシートをその長手方向に沿って移動させるものに比べて、この長手方向のPTPシート用収容体の長さ寸法は短くて済む。このため、PTPシート用収容体のコンパクト化を図ることもできる。
また、前記上面板に設けられている前記突出部ガイド孔における前記第1開口領域と前記第2開口領域との間には、前記突出部の外縁寸法よりも開口幅寸法が小さい連絡開口領域が設けられていることが好ましい。
これによれば、PTPシートの突出部が、突出部ガイド孔の第1開口領域と第2開口領域との間で移動する場合には、この突出部が連絡開口領域の開口幅を押し広げながら(突出部ガイド孔の開口縁を弾性変形させながら)該連絡開口領域を通過する必要がある。このため、突出部が第1開口領域や第2開口領域に位置している場合には、その状態が保持されることになる。これにより、不用意に突出部が第2開口領域から第1開口領域に移動してしまうといった状況を回避することができ、チャイルドレジスタンス機能が不用意に解除されてしまうといったことが防止できて、該機能の信頼性を高めることができる。
また、前記下面板または前記上面板に連接し、該上面板の上側を覆う閉鎖状態と、該上面板の上側を開放する開放状態との間で開閉自在な蓋部が設けられていることが好ましい。
これによれば、蓋部によって上面板の上側を覆って閉鎖状態にすれば、PTPシートの突出部に対して突出部ガイド孔の延在方向に沿う外力が作用することを防止できる。これによっても、不用意に突出部が第2開口領域から第1開口領域に移動してしまうといった状況を回避することができ、チャイルドレジスタンス機能が不用意に解除されてしまうといったことが防止できて、該機能の信頼性を高めることができる。また、この閉鎖状態にあっては、PTPシートの突出部の破損を防止することもでき、この突出部の破損に起因して内容物が突出部側から落下してしまうといったことも防止できる。
また、前記取り出し部の形態としては、以下のものがある。先ず、前記下面板の前記取り出し部を、前記内容物の形状に対応した開口とするものである。また、前記下面板の前記取り出し部を、該下面板から離脱されることで前記内容物の形状に対応した開口を形成するように、切除線を介して該下面板に繋がる封止片を備えさせたものである。
取り出し部を内容物の形状に対応した開口とする場合には、下面板の作製が容易になる。また、取り出し部に前記封止片を備えさせた構成とした場合には、仮に、不用意に突出部が第2開口領域から第1開口領域に移動してしまってチャイルドレジスタンス機能が解除されてしまった場合であっても、封止片を打ち抜く(下面板から離脱させる)だけの押圧力を突出部に作用させねば内容物は取り出せないため、チャイルドレジスタンス機能を残すことができる。また、手動によって封止片を下面板から離脱させる(めくり取る)ものとすることもでき、この場合、PTPシートのスライド移動操作、封止片の離脱操作といった2段階の操作を行わねば内容物は取り出せないことになるため、2段階でチャイルドレジスタンス機能を発揮させることができる。
本発明によれば、下面板と上面板との間にPTPシートを収容し、下面板と上面板との間でPTPシートをスライド移動させるのみで、内容物の取り出しを阻止する状態と内容物の取り出しを可能にする状態とを切り替えることができる。このため、比較的簡単な構成でチャイルドレジスタンス機能を実現することができる。また、折罫線の折れ角度を変更するといったものではなく、それに起因する部材の破断の虞がないため、耐久性の向上を図ることができる。更に、PTPシートのスライド移動方向は、長方形に形成されているPTPシートの長手方向に対して所定の傾斜角度を存した方向であるため、PTPシート用収容体の長手方向の長さ寸法は短くて済み、PTPシート用収容体のコンパクト化を図ることができる。
実施形態1に係るPTPシート用収容体にPTPシートを収容した状態を示す斜視図である。 実施形態1に係るPTPシート用収容体を展開した状態を示す平面図である。 実施形態1において下面板に形成されている取り出し孔およびその周辺部を拡大して示す図である。 実施形態1において上面板に形成されている突出部ガイド孔およびその周辺部を拡大して示す図である。 実施形態1において下面板上に上面板が重ね合わされた状態であって、PTPシートを省略した、取り出し孔、突出部ガイド孔およびその周辺部を拡大して示す図である。 実施形態1においてPTPシートからの薬剤の取り出しを阻止するレジスタンス状態を示す図であって、図6(a)はPTPシート用収容体の平面図であり、図6(b)はPTPシート用収容体の下面図である。 実施形態1においてPTPシートからの薬剤の取り出しを可能にするレジスタンス解除状態を示す図であって、図7(a)はPTPシート用収容体の平面図であり、図7(b)はPTPシート用収容体の下面図である。 実施形態2に係るPTPシート用収容体を展開した状態を示す平面図である。 実施形態2において下面板上に上面板が重ね合わされた状態であって、PTPシートを省略した、封止片、突出部ガイド孔およびその周辺部を拡大して示す図である。 PTPシートの斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、医薬品の錠剤(以下、薬剤と呼ぶ)を封入したPTPシートを収容し、このPTPシートを収容した状態のまま該PTPシートから薬剤を取り出し可能にするPTPシート用収容体として本発明を適用した場合について説明する。
−PTPシート−
PTPシート用収容体についての各実施形態を説明する前に、該PTPシート用収容体に収容されるPTPシートについて説明する。
図10はPTPシート80の斜視図である。このPTPシート80は複数(本実施形態では10個)の薬剤(本発明でいう内容物)を包装するものである。PTPシート80は、ポリ塩化ビニルやポリプロピレン等のプラスチックシートから成る収容シート81と、容易に破断することができる金属箔、例えばアルミ箔から成る被覆シート82と、薬剤83とから構成されている。収容シート81と被覆シート82とはヒートシールによって接着され、これにより、平面視が略長方形状のPTP台紙84を形成している。図10では、PTP台紙84の長手方向Xの寸法(PTPシート80の長手方向Xの寸法)をX1で示し、幅方向Wの寸法(PTPシート80の幅方向Wの寸法)をW1で示している。
具体的に、収容シート81には、熱成形によって所定深さの複数の突出部81a,81a,…が長手方向Xに沿って所定の間隔で列状に配置されている。この収容シート81において突出部81a,81a,…以外の部分は平板状のフランジ部81bとなっており、このフランジ部81bが、前記ヒートシールによって被覆シート82に接着されている。そして、各突出部81a,81a,…の内部(収容シート81の突出部81aと被覆シート82との間に形成された空間)に薬剤83が封入されている。
本実施形態に係るPTPシート80は、5個の突出部81a,81a,…が並べられた列が2列、互いに平行に形成され、合計10個の突出部81a,81a,…が設けられている。薬剤83は偏平な略円柱形状で成り、突出部81aは、この薬剤83の形状に合わせて、平面視が円形に形成されている。ここで、突出部81aの直径をP1、長手方向Xで隣り合う突出部81a,81a同士の間隔をP2とすると、この長手方向Xにおける突出部81a,81aのピッチP10(長手方向Xにおける突出部81a,81aの中心間長さ)は、P10=P1+P2となる。また、幅方向Wで隣り合う突出部81a,81a同士の間隔をP3とすると、この幅方向Wにおける突出部81a,81aの中心間長さP20は、P20=P1+P3となる。
以下、前述したPTPシート80を収容するPTPシート用収容体についての複数の実施形態を説明する。
−実施形態1−
先ず、実施形態1について説明する。図1は、本実施形態に係るPTPシート用収容体1にPTPシート80を収容した状態を示す斜視図である。より具体的には、後述するPTPシート収容部2に対して開閉自在に連接された蓋部3を開放した状態(PTPシート収容部2に収容されたPTPシート80の一部(前記突出部81a)が外部に臨んだ状態)を示している。また、図2は、PTPシート用収容体1を展開した状態(展開シートの状態)を示す平面図である。この図2では、PTPシート用収容体1の裏面(PTPシート80を収容する側となる内面)を示している
図1に示すように、PTPシート用収容体1は、例えば紙製で成り、PTPシート収容部2と、このPTPシート収容部2に対して開閉自在に連接された蓋部3とを有している。以下、各部2,3およびこれら各部2,3を構成する板材について説明する。
(PTPシート収容部)
PTPシート収容部2は、PTPシート80を収容する部分であって、下面板4と、該下面板4に連接された上面板5とにより構成され、これら下面板4と上面板5との間で前記PTPシート80のフランジ部81bを挟んだ状態で該PTPシート80を収容するようになっている。これら下面板4および上面板5は、前記PTPシート80を収容可能とするように、該PTPシート80の平面視形状(略長方形状)よりも大きな略長方形状で形成されている。つまり、これら下面板4および上面板5における長手方向Xの寸法(図2における寸法X2)はPTPシート80における長手方向Xの寸法X1よりも大きく設定されており、これら下面板4および上面板5における幅方向Wの寸法(図2における寸法W2)はPTPシート80における幅方向Wの寸法W1よりも大きく設定されている。また、これら下面板4および上面板5それぞれの長手方向Xの寸法X2は互いに略同一寸法となっており、これら下面板4および上面板5それぞれの幅方向Wの寸法W2も互いに略同一寸法となっている。つまり、下面板4と上面板5は外縁形状が略合致している。
下面板4および上面板5は、この両者間の折り返し線L1において下面板4に対して上面板5が折り返されることにより、下面板4の裏面41および上面板5の裏面51(それぞれ図2において手前側を向いている面)同士の一部が接着され、これによって前記PTPシート収容部2が構成される(図1を参照)。実際には、これら下面板4と上面板5との間にPTPシート80のフランジ部81bが挟まれた状態で、各板4,5同士が接着され、これによって各板4,5同士の間にPTPシート80が収容されることになる。この収容状態の詳細については後述する。このように、PTPシート収容部2にPTPシート80を収容した状態においては、該PTPシート80のPTP台紙84の下面側(被覆シート82側)に下面板4が位置し、PTP台紙84のフランジ部81bの上面側に上面板5が位置することになる。
また、これら下面板4の裏面41と上面板5の裏面51との接着領域は図2に実線の斜線を付した領域(糊代部)J1で示す領域である。つまり、下面板4において前記折り返し線L1側とは反対側の端縁部分、および、上面板5において前記折り返し線L1側とは反対側の端縁部分それぞれが接着領域となっている。なお、図2に破線の斜線を付した領域(糊代部)J2(下面板4および上面板5それぞれにおいて前記折り返し線L1側の部分)においても下面板4の裏面41と上面板5の裏面51とを接着するようにしてもよい。
このように、下面板4の裏面41と上面板5の裏面51とは、これらの幅方向Wの一方側(または両側)のみにおいて接着され、中央部分や上下両側部分では接着されていない。この接着されていない領域(下面板4および上面板5の中央部分や上下両側部分)の長手方向Xの寸法(図2における寸法X3;本実施形態では寸法X2に一致)および幅方向Wの寸法(図2における寸法W3)としては、PTPシート80の平面視形状(略長方形状)での長手方向Xの寸法X1および幅方向Wの寸法W1よりも十分に大きな寸法となっている。これにより、PTPシート80が、下面板4の裏面41および上面板5の裏面51の何れにも接着されることのない状態で、前記フランジ部81bが下面板4と上面板5との間に挟まれる構成となる。
また、前記上面板5における前記折り返し線L1側の部分であって長手方向Xの中央部分には、後述する蓋部3に係止される係止片部53が設けられている。この係止片部53は、折り返し線L1から上面板5の幅方向Wに所定寸法だけ切り込まれた幅方向切り込み53a,53bと、これら幅方向切り込み53a,53bの先端部(図2における右側の先端部)同士の間に亘って切り込まれた長手方向切り込み53cとにより形成され、折り返し線L1において下面板4に対して上面板5が折り返された状態では、係止片部53が下面板4および上面板5の端縁から突出する状態となる。
<下面板の取り出し孔>
下面板4には10個の取り出し孔(本発明でいう取り出し部)42,42,…が形成されている。この取り出し孔42,42,…は、薬剤83がPTPシート80のPTP台紙84の下面(被覆シート82)から押し出される際に、この薬剤83を通過させるための孔である。
図3は、この取り出し孔42,42,…およびその周辺部を拡大して示す図(下面板4を裏面41側から見た図)である。
この図3に示すように、各取り出し孔42,42,…はそれぞれ円形で形成されている。各取り出し孔42の内径寸法は、前記PTPシート80の突出部81aの平面視形状(円形)の外径寸法に略一致している。なお、この取り出し孔42の内径寸法は、前記薬剤83を取り出す際に該薬剤83の通過が可能な寸法であればよく、突出部81aの平面視形状の外径寸法に必ずしも一致している必要はない。言い替えると、取り出し孔42の内径寸法としては、前記薬剤83の外径寸法に一致しているか、または該外径寸法よりも僅かに大きくなっておればよく、突出部81aの平面視形状の外径寸法は取り出し孔42の内径寸法よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
また、各取り出し孔42,42,…の配設位置は、前記PTPシート80の10個の突出部81a,81a,…それぞれに対応可能な位置に設定されている。つまり、各取り出し孔42,42における前記長手方向XのピッチP30は前述した突出部81a,81aにおける前記長手方向XのピッチP10に略一致している(P30=P10)。同様に、各取り出し孔42,42における前記幅方向Wの中心間長さP40は前述した突出部81a,81aの中心間長さP20に略一致している(P40=P20)。このため、PTPシート80における複数の突出部81aのうちの一つが取り出し孔42に対向している場合(具体的には、PTPシート80の被覆シート82において突出部81aに対向する部分が取り出し孔42に対向している場合)には、他の突出部81a(PTPシート80の被覆シート82において他の突出部81aに対向する部分)にあっても取り出し孔42に対向することになる。
<上面板の突出部ガイド孔>
上面板5には10個の突出部ガイド孔52,52,…が形成されている。図4は、この突出部ガイド孔52,52,…およびその周辺部を拡大して示す図(上面板5を表面側から見た図;図2に示す状態から上面板5が折り返された状態の図)である。
各突出部ガイド孔52,52,…は、下面板4と上面板5との間にPTPシート80のフランジ部81bが挟まれた状態において、該PTPシート80の突出部81aが挿入される部分である(図1を参照)。
本実施形態の特徴の一つとして、各突出部ガイド孔52は、前記長手方向Xおよび幅方向Wそれぞれに対して所定の傾斜角度を存した長軸O1を有する略長円形状で成っている。つまり、この長軸O1に沿う方向が本発明でいう突出部ガイド孔52の延在方向である。本実施形態では、この突出部ガイド孔52の長軸O1の傾斜角度は図4の左右方向(上面板5の幅方向)に対して約40°に設定されている。この値はこれに限定されるものではない。例えば、この傾斜角度に応じて、下面板4および上面板5における長手方向Xの必要寸法および幅方向Wの必要寸法は異なることになるので、PTPシート用収容体1の携帯性等を考慮した適切な各寸法が実現できるように前記傾斜角度は設定されることになる。
図4に示すように突出部ガイド孔52は、前記長軸O1に沿う方向の両側に位置し前記突出部81aの外縁(円形)の曲率に略一致する曲率を有する円弧状開口縁52a,52bと、各円弧状開口縁52a,52b同士を連結すると共に、これら円弧状開口縁52a,52b同士の間において前記突出部81aの外径寸法P1よりも僅かに短い幅(図4における寸法P4)の開口を形成するように内側(長軸O1に近づく側)に突出した凸状開口縁52c,52dとを備えている。つまり、これら円弧状開口縁52a,52bと凸状開口縁52c,52dとが連続されて突出部ガイド孔52の外縁は形成されている。
言い替えると、この突出部ガイド孔52の開口領域としては、前記長軸O1に沿う方向(突出部ガイド孔52の延在方向)の一方側に位置する円形の第1開口領域52A(図4の仮想線Aの内側の領域)と、前記長軸O1に沿う方向(突出部ガイド孔52の延在方向)の他方側に位置する円形の第2開口領域52B(図4の仮想線Bの内側の領域)と、連絡開口領域52Cとによって構成されている。つまり、前記円弧状開口縁52aが前記第1開口領域52Aの外縁を形成しており、前記円弧状開口縁52bが前記第2開口領域52Bの外縁を形成しており、前記凸状開口縁52c,52dが前記連絡開口領域52Cの外縁を形成している。
第1開口領域52Aおよび第2開口領域52Bそれぞれの内径寸法は前記PTPシート80の突出部81aの外径寸法P1に略一致している。また、連絡開口領域52Cを形成している前記凸状開口縁52c,52d同士の間隔寸法(長軸O1に対して直交する方向での間隔寸法)P4は各開口領域52A,52Bそれぞれの内径寸法(PTPシート80の突出部81aの外径寸法でもある)よりも僅かに小さく設定されている。
このため、PTPシート80の突出部81aが突出部ガイド孔52に挿入された状態にあっては、この突出部81aは突出部ガイド孔52の延在方向(長軸O1に沿う方向)に移動することが可能であり、この移動に伴い、PTPシート80も前記突出部ガイド孔52の延在方向(長軸O1に沿う方向)に移動することになる。また、各円弧状開口縁52a,52b同士の間には凸状開口縁52c,52dが形成されているので、突出部81aが一方の開口領域52A,52Bに位置している状態では、凸状開口縁52c,52dが突出部81aの移動を規制することになり、突出部81aを一方の開口領域52A,52Bに保持する機能が発揮されるようになっている。
また、各突出部ガイド孔52における第1開口領域52Aの配設位置は、前記折り返し線L1において折り返されて下面板4上に上面板5が合わされた状態で、図5(下面板4上に上面板5が重ね合わされた状態であって、PTPシート80を省略した、取り出し孔42、突出部ガイド孔52およびその周辺部を拡大して示す図)に示すように、下面板4の取り出し孔42それぞれに対応した位置に設定されている。つまり、各突出部ガイド孔52における第1開口領域52Aの配設位置と、下面板4の各取り出し孔42の配設位置とは、前記折り返し線L1に対して線対称な位置となっており、この折り返し線L1において折り返されて下面板4上に上面板5が合わされることで、前述したように各突出部ガイド孔52における第1開口領域52Aの全体が下面板4の取り出し孔42に対向し、これらが連通されることになる。この場合、各突出部ガイド孔52における第2開口領域52Bの一部は下面板4の取り出し孔42に対向しておらず、この第2開口領域52Bの一部は下面板4によって閉鎖された状態となっている。図5では、この第2開口領域52Bにおいて下面板4によって閉鎖された領域に斜線を付している。
(蓋部)
蓋部3は、PTPシート収容部2に対して開閉自在に連接され、PTPシート収容部2の表面側(PTPシート80の突出部81aが突出している側)を覆う閉鎖状態と、このPTPシート収容部2の表面側を外部に臨ませる開放状態との間で回動自在となっている。
また、この蓋部3は、第1蓋板6と、該第1蓋板6に連接する第2蓋板7とにより構成されている(図2を参照)。そして、第1蓋板6に対して第2蓋板7が折り返されることにより、これら第1蓋板6の裏面61と第2蓋板7の裏面71(それぞれ図2において手前側を向いている面)同士が接着され、これによって前記蓋部3が構成されることになる(図1を参照)。これら第1蓋板6の裏面61と第2蓋板7の裏面71との接着領域は、これらの全面であってもよいし、外縁部分のみであってもよい。
また、第1蓋板6は、立ち上げ片62を介して前記下面板4に連接されている。この立ち上げ片62の幅方向Wの寸法W4は、PTPシート80の高さ寸法程度に設定されている。この立ち上げ片62の一方側は下面板4に連接されている。この立ち上げ片62と下面板4との間には折り曲げ線L2が設けられている。また、立ち上げ片62の他方側は第1蓋板6に連接されている。この立ち上げ片62と第1蓋板6との間には折り曲げ線L3が設けられている。これら折り曲げ線L2,L3によって折り曲げられることで、立ち上げ片62の幅方向Wの寸法W4だけの間隔を存して蓋部3はPTPシート収容部2よりも上側に位置されることになる。つまり、前記立ち上げ片62によってPTPシート収容部2と蓋部3との間にPTPシート80を収容するための空間が形成されることになる。
また、この蓋部3を構成する第1蓋板6と第2蓋板7との間には、前記閉鎖状態(蓋部3がPTPシート収容部2の表面側を覆う状態)において前記係止片部53が差し込まれる係止片受け部31が設けられている。この係止片受け部31は、第1蓋板6側に位置する第1立ち上げ部31a、第2蓋板7側に位置する第2立ち上げ部31b、これら立ち上げ部31a,31bの間に配設された連接部31cにより形成される。具体的には、第2立ち上げ部31bおよび連接部31cそれぞれにおいて前記幅方向Wに延びる縁部には第2蓋板7との間に幅方向切り込み31d,31eが形成されている。また、第1蓋板6と第1立ち上げ部31aとの間、第1立ち上げ部31aと連接部31cとの間、連接部31cと第2立ち上げ部31bとの間、第2立ち上げ部31bと第2蓋板7との間のそれぞれには折り曲げ線L4,L5,L6,L7が設けられており、これら折り曲げ線L4,L5,L6,L7で各部31a,31b,31cが折り曲げられることで、図1に示すように、蓋部3の端縁部において係止片受け部31が箱形に形成される。前記第1立ち上げ部31aと連接部31cとの間の折り曲げ線L5の一部には前記係止片部53が差し込まれる切り込み31fが形成されており、前記閉鎖状態(蓋部3がPTPシート収容部2の表面側を覆う状態)において前記係止片部53がこの切り込み31fに差し込まれて係止されることで、前記閉鎖状態が保持されるようになっている。
(薬剤取り出し動作)
次に、前述の如く構成されたPTPシート用収容体1から薬剤83を取り出すための動作について説明する。
先ず、PTPシート80を収容したPTPシート用収容体1を携帯するに際し、薬剤83の取り出しを阻止するチャイルドレジスタンス機能が得られる状態(以下、この状態をレジスタンス状態という)とする場合には、下面板4と上面板5との間でPTPシート80をスライド移動させ、図6(a)(レジスタンス状態でのPTPシート用収容体1の平面図)に示すように、PTPシート80の突出部81aを、上面板5の突出部ガイド孔52の第2開口領域52Bに位置させる。これにより、図6(b)(レジスタンス状態でのPTPシート用収容体1の下面図)に示すように、PTPシート80の被覆シート82における突出部81aに対向する領域の一部分は下面板4の取り出し孔42に対向しない状態となる(図6(b)の破線が突出部81aの外縁を表している)。つまり、このPTPシート80の被覆シート82における突出部81aに対向する領域の一部分は、下面板4において取り出し孔42が形成されていない領域に対向することになる。
また、蓋部3を閉鎖状態(PTPシート収容部2の表面側(PTPシート80の突出部81aが突出している側)を覆う状態)にすると共に、係止片部53を係止片受け部31の切り込み31fに差し込んで係止させる。
このような状態にあっては、仮に幼児等が蓋部3を開放状態にしてPTPシート80の突出部81aを下側に押圧したとしても、被覆シート82における突出部81aに対向する領域には下面板4(突出部ガイド孔52の第2開口領域52Bに対向し、この第2開口領域52Bを閉鎖している下面板4;図5において斜線を付した部分)が存在しているため、薬剤83の取り出しを阻止するチャイルドレジスタンス機能が発揮される。つまり、幼児等が誤って薬剤83を取り出してしまうことが防止される。
そして、PTPシート用収容体1から薬剤83を取り出す必要が生じた際には、蓋部3を開放状態にし、下面板4と上面板5との間でPTPシート80をスライド移動させ、図7(a)(レジスタンス解除状態でのPTPシート用収容体1の平面図)に示すように、PTPシート80の突出部81aを、突出部ガイド孔52の第1開口領域52Aに位置させる。これにより、図7(b)(レジスタンス解除状態でのPTPシート用収容体1の下面図)に示すように、PTPシート80の被覆シート82における突出部81aに対向する領域の全体が下面板4の取り出し孔42に対向した状態となる(図7(b)の破線が突出部81aの外縁を表している)。
このような状態にあっては、前記チャイルドレジスタンス機能が解除されることになり、PTPシート80の突出部81aを下側に押圧することで、その押圧力によって被覆シート82が破断し、この突出部81a内に封入されていた薬剤83が、下面板4の取り出し孔42を通過して取り出されることになる。
その後、チャイルドレジスタンス機能を復帰させる場合には、前述したように、下面板4と上面板5との間でPTPシート80をスライド移動させ、図6(a)に示すように、PTPシート80の突出部81aを、上面板5の突出部ガイド孔52の第2開口領域52Bに位置させる。
(実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態に係るPTPシート用収容体1は、下面板4と上面板5との間でPTPシート80のフランジ部81bを挟み、突出部81aを突出部ガイド孔52の延在方向に沿って移動させて、下面板4と上面板5との間でPTPシート80をスライド移動させるのみで、薬剤83の取り出しを阻止する状態(レジスタンス状態)と薬剤83の取り出しを可能にする状態(レジスタンス解除状態)とを切り替えることができる。このため、比較的簡単な構成でチャイルドレジスタンス機能を実現することができる。また、前記特許文献1のものでは、折罫線の折れ角度を変更することでこれら状態の切り替えを行うようにしていたため、この切り替えを複数回に亘って行った場合に折罫線の部分が破断してしまい、この切り替えが不能になってしまう虞があったが、本実施形態のものは、折罫線の折れ角度を変更するといったものではないため、耐久性に優れたものとなっている。また、下面板4と上面板5との間でPTPシート80をスライド移動させる方向は、長方形に形成されているPTPシート80の長手方向に対して所定の傾斜角度を存した方向(上面板5の突出部ガイド孔52の延在方向)である。このため、PTPシート80をその長手方向に沿って移動させるものに比べて、この長手方向のPTPシート用収容体1の長さ寸法は短くて済む。このため、PTPシート用収容体1のコンパクト化を図ることもできる。
また、本実施形態では、前記突出部ガイド孔52における第1開口領域52Aと第2開口領域52Bとの間には、PTPシート80の突出部81aの外径寸法よりも開口幅寸法が小さい連絡開口領域52Cを設けているため、PTPシート80の突出部81aが、第1開口領域52Aと第2開口領域52Bとの間で移動する場合には、この突出部81aが連絡開口領域52Cの開口幅を押し広げながら(突出部ガイド孔52の開口縁を弾性変形させながら)該連絡開口領域52Cを通過する必要がある。このため、突出部81aが第1開口領域52Aや第2開口領域52Bに位置している場合には、その状態が保持されることになる。これにより、不用意に突出部81aが第2開口領域52Bから第1開口領域52Aに移動してしまうといった状況を回避することができ、チャイルドレジスタンス機能が不用意に解除されてしまうといったことが防止できて、該機能の信頼性を高めることができる。
また、本実施形態では、蓋部3によって上面板5の上側を覆って閉鎖状態にすれば、PTPシート80の突出部81aに対して突出部ガイド孔52の延在方向に沿う外力が作用することを防止できる。これによっても、不用意に突出部81aが第2開口領域52Bから第1開口領域52Aに移動してしまうといった状況を回避することができ、チャイルドレジスタンス機能が不用意に解除されてしまうといったことが防止できて、該機能の信頼性を高めることができる。また、この閉鎖状態にあっては、PTPシート80の突出部81aの破損を防止することもでき、この突出部81aの破損に起因して薬剤83が突出部81a側から落下してしまうといったことも防止できる。
−実施形態2−
次に、実施形態2について説明する。前述した実施形態1では、下面板4に、薬剤83を通過させるための円形の開口で成る取り出し孔42,42,…を形成していた。本実施形態は、これに代えて、薬剤83を取り出す際に打ち抜かれる封止片を下面板4に備えさせたものである。その他の構成および動作は、前述した実施形態1と同様であるので、ここでは前記取り出し片について主に説明する。
図8は、本実施形態に係るPTPシート用収容体1を展開した状態を示す平面図である。また、図9は、本実施形態において下面板4上に上面板5が重ね合わされた状態であって、PTPシート80を省略した、封止片55、突出部ガイド孔52およびその周辺部を拡大して示す図である。
これらの図に示すように、前記実施形態1における取り出し孔42に対応する部分には切取線L8において部分的に下面板4に繋がる封止片55が設けられている。この封止片55は、薬剤83を取り出す際に、この薬剤83によって打ち抜かれて下面板4から分離されるようになっている。
また、本実施形態では、幅方向Wで隣り合う封止片55,55同士の間には、開口56が形成されており、封止片55の周方向の一部分のみが切取線L8において下面板4に繋がる構成となっている。これにより、封止片55の周方向の全体が下面板4に繋がる場合に比べて、封止片55を打ち抜くために要する押圧力の軽減を図っている。つまり、薬剤83を取り出すために要する押圧力が大きくなり過ぎないようにしている。
本実施形態の構成によれば、仮に、不用意にPTPシート80の突出部81aが第2開口領域52Bから第1開口領域52Aに移動してしまってチャイルドレジスタンス機能が解除されてしまった場合であっても、封止片55を打ち抜く(下面板4から離脱させる)だけの押圧力を突出部81aに作用させねば薬剤83は取り出せないため、チャイルドレジスタンス機能を残すことができる。つまり、2段階でチャイルドレジスタンス機能を発揮させることができる。
本実施形態では、薬剤83を取り出す際に該薬剤83によって封止片55を打ち抜くものとしていたが、手動によって(封止片55を指で摘んで)下面板4から離脱させる(めくり取る)ものとしてもよい。つまり、PTPシート80の突出部81aを第2開口領域52Bから第1開口領域52Aに移動させると共に封止片55を下面板4から離脱させる作業(めくり取る作業)を行うことで薬剤83を取り出すといったものである。これによれば、PTPシート80のスライド移動操作、封止片55の離脱操作といった2段階の操作を行わねば薬剤83は取り出せないことになるため、この場合にも2段階でチャイルドレジスタンス機能(2重ロック機能)を発揮させることができる。
−他の実施形態−
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲および該範囲と均等の範囲で包含される全ての変形や応用が可能である。
例えば、前記各実施形態では、内容物として医薬品の錠剤(薬剤)83を個別に包装したPTPシート80を収容するものについて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、タブレット状の内容物を包装するPTPシート用収容体全般に適用することが可能である。つまり、PTPシート80に封入される内容物としては特に限定されるものではない。
また、前記各実施形態では、5個の突出部81a,81a,…が並べられた列が2列、互いに平行に形成され、合計10個の突出部81a,81a,…が設けられたPTPシート80を収容するPTPシート用収容体1として本発明を適用した場合について説明した。突出部81aの一列当たりの個数や、その列数は特に限定されるものではなく、これら一列当たりの個数や列数に応じて下面板4の取り出し孔42,42,…の配置形態および上面板5の突出部ガイド孔52,52,…の配置形態を変更することで、様々なPTPシート80に対してそれを収容可能なPTPシート用収容体1を実現することが可能である。
また、前記各実施形態では、図6(a)および図7(a)に示すように、PTPシート80の突出部81aを斜め右上側に移動させることでレジスタンス状態にし、斜め左下側に移動させることでレジスタンス解除状態にする場合を例に挙げて説明した。本発明はこれに限らず、PTPシート80の突出部81aを斜め左下側に移動させることでレジスタンス状態にし、斜め右上側に移動させることでレジスタンス解除状態にするようにしてもよい。
また、前記各実施形態では、レジスタンス状態にあっては、PTPシート80の被覆シート82における突出部81aに対向する領域の一部のみが下面板4の取り出し孔42に対向しないことでチャイルドレジスタンス機能を発揮する構成としていた。本発明はこれに限らず、レジスタンス状態にあっては、PTPシート80の被覆シート82における突出部81aに対向する領域の全体が下面板4の取り出し孔42に対向しないことでチャイルドレジスタンス機能を発揮する構成としてもよい。
また、前記各実施形態では、蓋部3を下面板4に連接させた構成としていた。本発明はこれに限らず、蓋部3を上面板5に連接させる構成としてもよい。また、本発明は、蓋部3を必須とするものではなく、前記PTPシート収容部2のみによってPTPシート用収容体1を構成するようにしてもよい。
また、前記各実施形態では、下面板4と上面板5とを接着することでPTPシート収容部2を構成するようにしていた。本発明はこれに限らず、下面板4と上面板5とを離脱可能に係止させる構成(例えば面ファスナ等によって離脱可能に係止させる構成)としておき、PTPシート80の全ての薬剤83を取り出した後には、下面板4と上面板5との係止を解除し、新たなPTPシート80を下面板4と上面板5との間に挟んで、これら下面板4と上面板5とを係止させるようにしてもよい。これによれば、全ての薬剤83を取り出した後にあっても、PTPシート用収容体1の再使用が可能になる。
本発明は、医薬品の錠剤が封入されて成るPTPシートを収容するPTPシート用収容体に適用可能である。
1 PTPシート用収容体
2 PTPシート収容部
3 蓋部
4 下面板
42 取り出し孔(取り出し部)
5 上面板
52 突出部ガイド孔
52A 第1開口領域
52B 第2開口領域
52C 連絡開口領域
55 封止片(取り出し部)
80 PTPシート
81a 突出部
82 被覆シート
83 薬剤(内容物)
84 PTP台紙
X 長手方向
O1 突出部ガイド孔の長軸

Claims (5)

  1. 長方形状に形成された台紙の長手方向に沿って所定間隔を存して列状に配置された突出部の内部に内容物が封入されて成るPTPシートを収容するPTPシート用収容体であって、
    前記PTPシートを収容した状態において、該PTPシートの前記台紙の下面側に位置する下面板と、前記台紙の上面側に位置する上面板とを備え、
    前記下面板には、前記内容物が前記PTPシートの前記台紙の下面から押し出される際に、この内容物を通過させるための取り出し部が設けられており、
    前記上面板には、前記突出部が挿入される突出部ガイド孔が設けられており、
    該突出部ガイド孔は、前記長手方向に対して所定の傾斜角度をもって延在され、この延在方向の一方側に位置して前記取り出し部に対向する第1開口領域と、前記延在方向の他方側に位置して少なくとも一部分が前記取り出し部に対向しない第2開口領域とを有しており、前記突出部が前記突出部ガイド孔に沿って移動されて前記第1開口領域にある状態では、前記台紙の下面において前記突出部に対向する部分の全体が前記下面板の前記取り出し部に対向し、前記突出部が前記突出部ガイド孔に沿って移動されて前記第2開口領域にある状態では、前記台紙の下面において前記突出部に対向する部分の少なくとも一部が前記下面板の前記取り出し部に対向しない構成とされていることを特徴とするPTPシート用収容体。
  2. 請求項1記載のPTPシート用収容体において、
    前記上面板に設けられている前記突出部ガイド孔における前記第1開口領域と前記第2開口領域との間には、前記突出部の外縁寸法よりも開口幅寸法が小さい連絡開口領域が設けられていることを特徴とするPTPシート用収容体。
  3. 請求項1または2記載のPTPシート用収容体において、
    前記下面板または前記上面板に連接し、該上面板の上側を覆う閉鎖状態と、該上面板の上側を開放する開放状態との間で開閉自在な蓋部が設けられていることを特徴とするPTPシート用収容体。
  4. 請求項1、2または3記載のPTPシート用収容体において、
    前記下面板の前記取り出し部は、前記内容物の形状に対応した開口で成ることを特徴とするPTPシート用収容体。
  5. 請求項1、2または3記載のPTPシート用収容体において、
    前記下面板の前記取り出し部は、該下面板から離脱されることで前記内容物の形状に対応した開口を形成するように、切除線を介して該下面板に繋がる封止片を備えていることを特徴とするPTPシート用収容体。
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