JP2019006041A - 記録装置および記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】循環経路内のインクの濃縮に伴うインクの吐出量変動を抑制した記録を行うことができる記録装置を提供する。【解決手段】インクを吐出する吐出口と、駆動パルスが印加されることでインクを吐出するためのエネルギーを生成する記録素子と、吐出口と連通し、記録素子が設けられた圧力室と、を有する記録ヘッドと、圧力室にインクを供給し、且つ、圧力室からインクを回収するために、圧力室と連通し、圧力室と外部との間でインクを循環させる循環経路と、循環経路内のインクの濃度に関する濃度情報を取得する濃度取得手段と、濃度情報に基づいて駆動用の駆動パルスを決定する決定手段と、駆動用の駆動パルスを前記記録素子に印加することでインクを吐出するように吐出動作を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。【選択図】図10

Description

本発明は、記録装置および記録方法に関する。
インクを吐出するためのエネルギーを生成する複数の記録素子を有する記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録する記録装置が知られている。このような記録装置では、記録ヘッドまたは記録媒体を移動させながら、所定のタイミングで記録ヘッドからインクを吐出することで記録媒体上にインクを付与する。
上述のような記録装置では、記録ヘッドの温度に応じてインクの吐出量が変動してしまうことがある。詳細には、記録ヘッドの温度が低いほど、インクの吐出量が少なくなり、記録媒体上に記録される画像の濃度が低下してしまう虞がある。逆に記録ヘッドの温度が高いとインクの吐出量が多くなり、濃度が高くなってしまう。これに対し、記録ヘッドの温度に応じて記録素子に印加する駆動パルスを変更することが知られている。特許文献1には、メインパルスと、メインパルスに先立って印加されるプレパルスと、からなる駆動パルスを用いる場合において、記録ヘッドの温度が低いほど印加する駆動パルスのプレパルス幅を長くし、インクの吐出量の変動を抑制することが開示されている。
一方、近年では特許文献2に記載されているような循環経路を有する記録装置が知られている。循環経路を介して吐出口近傍と外部を連通し、吐出口近傍と外部とでインクを循環させることにより、吐出口の目詰まりを抑制している。
特開平05−031905号公報 特開2014−531349号公報
循環経路を有する記録装置を用いる場合、インクの水分蒸発によって吐出口近傍で濃縮が進んだとしても、濃縮したインクは循環経路を介して外部に送られるため、吐出されるインクは比較的低い濃度を保つことができる。
しかしながら、外部に送られたインクは循環経路内を循環し続けるため、循環経路内でみると徐々にインクの濃縮が進んでしまう。この結果、時間の経過とともに、循環経路内のインクの濃度が高くなり、これに伴って吐出口近傍に供給されるインクの濃度も徐々に高くなってしまう。インクの濃度が高くなると、粘性もまた高くなるため、濃度が低いときと同じ吐出量でインクを吐出しようとしても、実際の吐出量は低下してしまう。
ここで、特許文献1では循環経路内のインクの濃度を考慮していないため、上述のインクの濃縮に伴う吐出量変動を抑制できない虞がある。
本発明は上記の課題を鑑みて為されたものであり、循環経路内のインクの濃縮に伴うインクの吐出量変動を抑制した記録を行うことを目的とする。
そこで、本発明は、インクを吐出する吐出口と、駆動パルスが印加されることでインクを吐出するためのエネルギーを生成する記録素子と、前記吐出口と連通し、前記記録素子が設けられた圧力室と、を有する記録ヘッドと、前記圧力室にインクを供給し、且つ、前記圧力室からインクを回収するために、前記圧力室と連通し、前記圧力室と外部との間でインクを循環させる循環経路と、前記循環経路内のインクの濃度に関する濃度情報を取得する濃度取得手段と、前記濃度情報に基づいて駆動用の駆動パルスを決定する決定手段と、前記駆動用の駆動パルスを前記記録素子に印加することでインクを吐出するように吐出動作を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係る記録装置によれば、循環経路内のインクの濃縮に伴うインクの吐出量変動を抑制した記録を行うことが可能となる。
実施形態における記録装置の内部構成を示す図である。 実施形態における記録ヘッドを示す図である。 実施形態におけるヒータボードを示す図である。 実施形態における循環構成を説明するための図である。 実施形態における記録制御系を示す図である。 実施形態における記録中蒸発量の算出方法を示すフローチャートである。 実施形態における非記録中蒸発量の算出方法を示すフローチャートである。 実施形態におけるインク消費量の算出方法を示すフローチャートである。 実施形態における濃度の算出方法を示すフローチャートである。 実施形態における駆動パルス決定処理を示すフローチャートである。 実施形態で決定される駆動パルスを説明するための図である。 実施形態における駆動パルス決定処理を示すフローチャートである。 実施形態で決定される駆動パルスを説明するための図である。 実施形態で決定される駆動パルスを説明するための図である。 実施形態における駆動パルス決定処理を示すフローチャートである。 実施形態で決定される駆動パルスを説明するための図である。
図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置(以下、記録装置とも称する)の内部構成を示す図である。
給送部101から給送される記録媒体Pは、搬送ローラ対103および104に挟持されながら、+X方向(搬送方向、交差方向)に所定の速度で搬送され、排送部102へと排送される。上流側の搬送ローラ対103と下流側の搬送ローラ対104の間には、搬送方向に沿って記録ヘッド105〜108が並んで配列しており、記録データに従って+Z方向にインクを吐出する。記録ヘッド105、106、107、108は、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクを吐出する。
本実施形態において、記録媒体Pは供給部101にロール状に保持された連続紙であっても良いし、あらかじめ規格サイズに切断されたカット紙であっても良い。連続紙の場合は、記録ヘッド105〜108による記録動作が終了した後、カッタ109によって所定の長さに切断され、排出部102にてサイズごとに排紙トレイに分類される。
(記録ヘッド)
図2は本実施形態で用いるシアンインクの記録ヘッド105の構成を説明するための図である。なお、以降の説明では簡単のため、記録ヘッド105〜108のうちの記録ヘッド105のみについて記載するが、記録ヘッド105以外の記録ヘッド106〜108も記録ヘッド105と同様の構成をとる。
図2に示すように、本実施形態では記録ヘッド105には15個のヒータボード(記録素子基板)HB0〜HB14が設けられている。各ヒータボードは、互いのY方向端部が一部重畳するようにして、Y方向に沿って並んで配置されている。このように、15個のヒータボードHB0〜HB14がY方向に並べられた記録ヘッドを用いることにより、1つの長尺な記録ヘッドを用いる場合と同様に、Y方向に長い幅を有する記録媒体の全域に対して記録を行うことが可能となる。
図3(a)はヒータボードHB0〜HB14のうちのヒータボードHB0の構成を説明するための図である。なお、ここではヒータボードHB0について説明するが、他のヒータボードHB1〜HB14についても同様の構成である。
図3(a)からわかるように、ヒータボードHB0には、吐出口列22、サブヒータ(加熱素子)23、温度センサ(検出素子)24が設けられている。
吐出口列22には、シアンインクを吐出するための複数の吐出口がY方向に並んで配列されている。吐出口列22を構成する吐出口それぞれの内部(対向する位置)には、記録素子(不図示)が配置されている。この記録素子は、駆動パルスが印加されることで駆動されて熱エネルギーを生成し、それによってインクを発泡させ、各吐出口からの吐出動作を行うために用いられる。なお、以降の説明では、吐出口列22を構成する吐出口それぞれの内部の記録素子からなる列を記録素子列とも称する。
また、サブヒータ23はヒータボードHB0内の記録素子近傍のインクを吐出されない程度に加熱するための部材である。また、温度センサ24はヒータボードHB0内の記録素子近傍の温度を検出するための部材である。詳細は後述するが、本実施形態では記録中および記録前に温度センサ24の検出温度に基づいて異なる駆動強度でサブヒータ23を駆動することにより、インクの温度を所望の温度とする。
なお、ここではヒータボードHB0内に1つのサブヒータ23と1つの温度センサ24が設けられている形態を記載したが、ヒータボードHB0内に複数のサブヒータ23と温度センサ24が設けられていても良い。
図3(b)はヒータボードHB0の吐出口列22を構成する一部の吐出口が形成される側の拡大図を示している。
図3(b)に示すように、吐出口列22を構成する吐出口12に対応した位置には、記録素子11が配置されている。この記録素子11は、駆動パルスが印加されることで駆動されて熱エネルギーを生成し、それによってインクを発泡させ、各吐出口12からの吐出動作を行うために用いられる。これらの記録素子11は、隔壁によって区画された圧力室13の内部に設けられている。また、吐出口列22の+X方向にはインク供給口14が、−X方向にはインク回収口15がそれぞれ設けられている。詳細には、図3(b)からわかるように、2つの吐出口12ごとにインク供給口14とインク回収口15が1つずつ設けられている。
図3(c)は図3(b)に示すヒータボードHB0内の領域をXY平面と交差する方向に沿って切断した際の断面図である。
図3(c)からわかるように、ヒータボードHB0は3つの層から構成されている。詳細には、Siにより形成される基板19の上に感光性樹脂により形成される吐出口形成部材18が積層され、基板19の裏側には支持部材20が接合されている。
吐出口形成部材18の表側には上述した吐出口12が形成されている。更に吐出口形成部材18の内部には吐出口12と連通するようにして圧力室13が設けられている。
基板19の表側(吐出口形成部材18側)には上述した記録素子11が配置されており、且つ、内部にはインク共有供給路16とインク共通回収路17が設けられている。更に、インク共通供給路16と吐出口形成部材18内の圧力室13を接続するようにしてインク供給口14が、インク共通回収路17と吐出口形成部材18内の圧力室13を接続するようにしてインク回収口15が、それぞれ設けられている。
ここで、インク共通供給路16およびインク共通回収路17は、吐出口12が配列されているY方向の範囲全域に亘って形成されている。そして、後述するように、インク共通供給路16とインク共通回収路17の間には負圧差が生じるように制御されている。このため、記録動作によって吐出口12の一部からインクを吐出している際、吐出を行っていない吐出口12では、この負圧差によってインク共通供給路16内のインクがインク供給口14、圧力室13、インク回収口15を経由してインク共通回収路17へと流れる(図3(c)中の矢印)。この流れによって、吐出口13や圧力室22において、吐出口からの蒸発によって生じる増粘インク、泡、異物などをインク共通回収路17へと回収することができる。
また、支持部材20は、基板19内のインク共通供給路16、インク共通回収路17の壁の一部を形成する蓋としての機能を有する。
(循環経路の構成)
図4は本実施形態に適用される循環経路の構成を示す模式図である。なお、ここでは簡単のため、記録ヘッド105〜108のうちの記録ヘッド105における循環経路のみを説明するが、他の記録ヘッド105〜108における循環経路も同様である。なお本実施形態ではインクはメインタンク1003から第3循環ポンプ1004を介して供給され、負圧制御ユニット230や記録ヘッド105を回り、第1循環ポンプ1001、第2循環ポンプ1002を介してメインタンク1003に回収されるが、この一連の供給・回収のための経路を循環経路と称する。
記録ヘッド105は、高圧側の第1循環ポンプ(P2)1001、低圧側の第2循環ポンプ(P3)1002、およびインクを収納するメインタンク(インクタンク)1003に流体的に接続されている。メインタンク1003は、その内部と外部とを連通する大気連通口(不図示)によって、インク中の気泡を外部に排出することが可能である。メインタンク1003内のインクは画像の記録および回復処理(予備吐出、吸引排出、加圧排出などを含む)によって消費され、空になったときにメインタンク1003は記録装置から外され、交換される。
記録ヘッド105内の複数のヒータボードHB0〜HB14それぞれには、上述したように、インク共通供給路16とインク共通回収路17が設けられており、その間にインク供給口14およびインク回収口15を介して連通される複数の圧力室13が形成されている。ここで図4では簡単のため、ヒータボードHB0〜HB14のうちのヒータボードHB0のみを示しているが、実際にはヒータボードHB0〜HB14が直列に接続されている。なお、ヒータボードHB0が最もインク循環方向の上流側(図4の右側)、ヒータボードHB14が下流側(図4の左側)に位置しており、番号が大きいほど下流側の方に各ヒータボードHB0〜HB14が位置している。
第1循環ポンプ1001は、負圧制御ユニット230の接続部111aおよび記録ヘッド105の出口211bを通して、インク共通供給路16内のインクを吸引してメインタンク1003に戻す。第2循環ポンプ1002は、負圧制御ユニット230の接続部111bおよび記録ヘッド105の出口212bを通して、インク共通回収路17内のインクを吸引してメインタンク1003に戻す。第1循環ポンプ1001、第2循環ポンプ1002としては、定量的な送液能力を有する容積型ポンプが好ましい。具体的には、チューブポンプ、ギアポンプ、ダイヤフラムポンプ、シリンジポンプ等が挙げることができる。また、一般的な定流量弁またはリリーフ弁をポンプの出口に配備して、一定流量を確保する形態であってもよい。
記録ヘッド105の駆動時には、第1循環ポンプ1001および第2循環ポンプ1002によって、インク共通供給路16およびインク共通回収路17のそれぞれに、図4中の矢印A方向(供給方向)および矢印B方向(回収方向)に一定量のインクが流される。その流量は、各ヒータボードHB0〜HB14間の温度差を記録画像の画質に影響しない程度に小さくできる量とする。ただし、その流量が大き過ぎた場合には、記録ヘッド105内の流路の圧損の影響により、各ヒータボードHB0〜HB14内の負圧の差が大きくなり過ぎて、記録画像の濃度ムラが生じるおそれがある。そのため、各ヒータボードHB0〜HB14間の温度差および負圧差を考慮して、インク共通供給路16およびインク共通回収路17内におけるインクの流量を設定することが好ましい。
負圧制御ユニット230は、第3循環ポンプ(P1)1004と記録ヘッド105との間の流路に設けられている。負圧制御ユニット230は、記録画像の濃度(吐出量)に応じてインク循環系におけるインクの流量が変動した場合でも、記録ヘッド105側のインクの圧力を一定に維持する機能を有する。負圧制御ユニット230を構成する2つの圧力調整機構230a、230bとしては、それらよりも下流側の流路内の圧力を、所望の設定圧を中心とする一定の範囲内に制御できる構成であればよく、どのような機構を用いてもよい。一例として、いわゆる減圧レギュレーターと同様の機構を採用することができる。減圧レギュレーターを用いた場合には、図4のように、第3循環ポンプ1004によって、インク供給ユニット220を通して負圧制御ユニット230の上流側の流路内を加圧することが好ましい。これにより、メインタンク1003と記録ヘッド105の間の水頭圧が記録ヘッド105に及ぼす影響を抑制して、記録装置におけるメインタンク1003のレイアウトの自由度を高めることができる。第3循環ポンプ1004は、負圧制御ユニット230の接続部111bおよびフィルタ221を介して圧力調整機構230a、230bに接続される。第3循環ポンプ1004は、記録ヘッド105の駆動時におけるインクの循環流量の範囲において、一定圧以上の揚程圧を有するものであればよく、ターボ型ポンプまたは容積型ポンプなどが使用できる。例えば、ダイヤフラムポンプなどが適用可能である。また、第3循環ポンプ1004の代わりに、負圧制御ユニット230に対してある一定の水頭差をもって配置された水頭タンクも適用可能である。
負圧制御ユニット230における2つの圧力調整機構230a、230bには、それぞれ異なる制御圧が設定され。圧力調整機構230aは、相対的に高圧に設定されるため図4では「H」と記載し、圧力調整機構230bは、相対的に低圧に設定されるため図4では「L」と記載する。圧力調整機構230aは、インク供給ユニット220内を経由して、記録ヘッド105におけるインク共通供給路16の入口211aに接続される。圧力調整機構230bは、インク供給ユニット220内を経由して、記録ヘッド105におけるインク共通回収路17の入口212aに接続される。
インク共通供給路16の入口211aには高圧側の圧力調整機構230aが接続され、インク共通回収路17の入口212aには低圧側の圧力調整機構230bが接続されているため、それらのインク共通供給路16とインク共通回収路17との間に負圧差が生じる。そのため、インク共通供給路16およびインク共通回収路17内を矢印AおよびB方向に流れるインクの一部は、インク供給口14、圧力室13、およびインク回収口15を通して矢印C方向に流れる。
このように記録ヘッド105においては、インクが各ヒータボードHB0〜HB14内のインク共通供給路16およびインク共通回収路17内を矢印AおよびB方向に流される。したがって、インク共通供給路16およびインク共通回収路17内のインクの流れによって、各ヒータボードHB0〜HB14において発生する熱を外部へ排出することができる。また、このような構成により、記録動作時に、インクを吐出していない吐出口12および圧力室13にもインクの流れを矢印C方向に生じさせて、それらの吐出口12および圧力室13におけるインクの増粘を抑制することができる。
(記録制御系)
図5は本実施形態の記録装置におる記録制御系の構成を示す図である。ここでは簡単のため、記録ヘッド105〜108のうちの記録ヘッド105に関わる記録制御系のみ説明する。
図5に示すように、記録装置は、エンコーダセンサ301、DRAM302、ROM303、コントローラ(ASIC)304、記録ヘッド105〜108を備える。
そして、コントローラ304には、記録データ生成部305、CPU306、吐出タイミング生成部307、温度値格納メモリ308、加熱テーブル格納メモリ314、データ転送部310〜313が備えられている。
CPU306は、ROM303に格納されたプログラムを読み込んで実行して、各モータなどのドライバを駆動するなどの記録装置全体の動作を制御する。また、ROM303には、CPU306が実行する各種制御プログラムの他に記録装置の各種動作に必要な固定データを格納する。例えば、記録装置における記録制御を実行するために用いられるプログラムを記憶する。
DRAM302はCPU306がプログラムを実行するために必要であり、CPU306の作業領域として用いられたり、種々の受信データの一時的な格納領域として用いられたり、各種設定データを記憶させたりする。なお、図5では、1つのDRAM302のみを記載しているが、複数のDRAMを実装しても良いし、他にもDRAMとSRAMの両方を実装してアクセス速度の異なる複数のメモリからなるようにしても良い。
記録データ生成部305は、記録装置外部のホスト(PC)から画像データを受信する。そして、この記録データ生成部305にて画像データに対して色変換処理や量子化処理等を行い、記録ヘッド105〜108それぞれからのインクの吐出に用いる記録データを生成し、DRAM302に格納する。
吐出タイミング生成部307は、エンコーダセンサ301によって検出された記録ヘッド105〜108それぞれと記録媒体Pの相対位置を示す位置情報を受信する。そして、それらの位置情報に基づいて、記録ヘッド105〜108それぞれから吐出を行うタイミングを示す吐出タイミング情報を生成する。なお、この吐出タイミング情報の生成の詳細については後述する。
4つのデータ転送部310〜313は、吐出タイミング生成部307で生成された吐出タイミングに合わせて、DRAM302に格納された記録データを読み出す。また、温度値格納メモリ308に格納された各記録ヘッド105〜108の各ヒータボードHB0〜HB14における温度情報を取得(温度取得)し、その温度情報と加熱テーブル格納メモリ314に格納されたテーブルとに基づいて、各ヒータボードHB0〜HB14の加熱条件を定める加熱情報を生成する。そして、データ転送部310〜313それぞれは、これらの記録データ、加熱情報を記録ヘッド105〜108それぞれに転送する。
そして、記録ヘッド105〜108は、加熱情報に基づいて種々の加熱動作を行いながら、記録データに基づいて各記録素子を駆動してインクを吐出する。このとき、記録ヘッド105〜108内の各ヒータボードの温度センサの検出温度を記録装置内の加熱制御部に出力する。そして、加熱制御部309は、新たに検出された温度に関する温度情報を温度値格納メモリ308に格納し、温度情報を更新する。次の加熱情報の生成タイミングではこの更新後の温度情報を用いる。
ここで、上述の加熱制御の1つとして、駆動パルス制御がある。駆動パルス制御では、記録ヘッド105〜108内の各ヒータボードの条件に応じて印加する駆動パルスを異ならせ、インクの吐出量の変動を抑制するための制御である。この駆動パルス制御については後に詳細に説明する。
(循環経路内の濃度推定)
図3、図4に示すような循環経路を有する記録装置を用いる場合、吐出口近傍でインクの濃縮(濃度増加)が生じたとしてもインクの循環によって循環経路を介して吐出口近傍から除去される。そのため、吐出口近傍のみにおいて濃縮が進むことは避けられるが、循環によって循環経路全体で徐々に濃縮が進んでしまう。そのため、吐出量が変動し、それによって濃度のずれが生じてしまう虞がある。
したがって、本実施形態では循環経路内の濃度を推定し、その推定された濃度に応じて印加する駆動パルスを決定する。ここで、本実施形態では、循環経路内でのインクの蒸発量情報、循環経路内のインクの消費量情報、循環経路内のインクの初期量情報を取得(蒸発量取得、消費量取得、初期量取得)し、それらの情報に基づいて循環経路内の濃度情報を取得(濃度取得)する。
なお、以降の処理は各色のインクごとに個別に行われる。以降の説明では簡単のため、ある1色のインクについての処理のみについて記載する。
1.循環経路内でのインクの蒸発量
本実施形態では、記録動作中の蒸発量Vxと非記録動作中の蒸発量Vyをまず算出し、それらの和をとり、トータルの蒸発量V(Vx+Vy)とする。なお、本実施形態では後述する循環経路内の濃度を更新する(N(x)→N(x+1))処理の前後での蒸発量Vを算出するためにこれらの蒸発量Vx、Vyの算出処理を行う。
まず各色のインクの記録動作中の蒸発量Vxを算出するため、各色のインクについて、非吐出割合Hx、蒸発レートZx、記録時間Txを算出する。
図6は本実施形態における制御プログラムが実行する記録動作中の蒸発量Vxの算出処理を示したフローチャートである。
記録開始情報を受信し、記録中蒸発量Vxの算出処理が開始されると、まずステップS1で、記録に用いる記録データに基づいてページ内における各色のインクの吐出発数のカウント(ドットカウント)を行い、インクのドットカウントDxを算出する。
その後、ステップS2で、各色のインクの非吐出割合Hxを算出する。非吐出割合Hxとは、インクを吐出可能な画素に対し、インクを吐出しない画素が示す割合に対応する。詳細には、各色が全吐出を行った場合を1とし、全吐出した時のドットカウントDaから実際のドットカウントDxを減算し、全吐出した場合のドットカウントDaで除算した値を非吐出割合Hxとする。本実施形態では、この非吐出割合Hxを各色のインクについて算出する。
次にステップS3でインクの蒸発レートZxを参照する。ここで、予め1秒当たりの蒸発量が測定されており、その蒸発量が蒸発レートZxとして加熱テーブル格納メモリ314に格納されている。なお、温度が高いほど蒸発は起こり易くなるため、蒸発レートZxは大きい値となっている。[表1]に本実施形態での蒸発レートZxの詳細を示している。ヒータボードの温度が25℃未満である場合には蒸発レートZx=40μg/secとする。ヒータボードの温度が25℃以上40℃未満である場合には蒸発レートZx=150μg/secとする。ヒータボードの温度が40℃以上である場合には蒸発レートZx=420μg/secとする。
Figure 2019006041
次にステップS4で1ページを記録するのに要する記録時間Txを算出する。詳細には、記録時間Txは、1ページの長さから搬送速度を除算し算出する。
そして、ステップ5では記録動作中の蒸発量Vxを算出する。詳細には、非吐出割合Hxと蒸発レートZxと記録時間Txを乗算することで、1ページにおける蒸発量を算出する。そして、同様の処理を各ページに対して繰り返し行い、記録動作中の蒸発量Vxを算出する。
次に各色のインクの非記録動作中の蒸発量Vyを算出するため、各色のインクについて、蒸発レートZy、非記録動作の経過時間Tyを算出する。
図7は本実施形態における制御プログラムが実行する非記録動作中の蒸発量Vyの算出処理を示したフローチャートである。
非記録中蒸発量Vyの算出処理が開始されると、まずステップS11で各色のインクの蒸発レートZyを参照する。非記録中の蒸発レートZyは、予め1分当たりの蒸発量が測定されており、その蒸発量が加熱テーブル格納メモリ314に格納されている。また、温度が高いほど蒸発は起こり易くなるため、蒸発レートZyもまた大きい値となる。
ここで、非記録動作中は記録ヘッド105〜108それぞれの吐出口12はキャップ部材で覆われているため、記録動作中と比べると、同じ経過時間あたりの蒸発レートは小さい。[表2]に本実施形態での蒸発レートZyの詳細を示している。ヒータボードの温度が15℃未満である場合には蒸発レートZy=1μg/minとする。ヒータボードの温度が15℃以上25℃未満である場合には蒸発レートZy=2μg/minとする。ヒータボードの温度が25℃以上である場合には蒸発レートZy=5μg/minとする。
Figure 2019006041
次に、ステップS12にて非記録動作中に経過する時間Tyを算出する。
そして、ステップ13では非記録動作中の蒸発量Vyを算出する。詳細には、蒸発レートZyと経過時間Tyを乗算することで、非記録動作中の蒸発量Vyを算出し、処理を終了する。
以上のようにして算出された記録動作中の蒸発量Vxと非記録動作中の蒸発量Vyを加算し、トータルの蒸発量Vを算出する。
2.循環経路内のインクの消費量
次に、記録動作中、非記録動作中のインクの消費量Inを算出する。
図8は本実施形態における制御プログラムが実行するインク消費量Inの算出処理を示したフローチャートである。
インク消費量の算出処理が開始されると、まずステップS21で記録命令があるかを判断し、記録命令がない場合には、後述するステップS24へ移行する。記録命令がある場合には、ステップS22へ進み、ドットカウント等から得られる記録中に用いられるインクの消費量を参照し、記録中のインク消費量を算出する。算出後、ステップS23においてインク消費量Inへ加算する。
続いて、ステップS24で回復命令があるかを判断し、回復命令がない場合にはインク消費量In算出処理を終了する。回復命令がある場合、ステップS25へ進み、予めメモリに記憶されている回復使用量を参照し、ステップS26においてインク消費量Inへ加算する。その後、インク消費量In算出処理を終了する。
以上記載したように、本実施形態では記録命令や回復命令がある毎にインク消費量Inに加算していくことで、循環経路内のインクの消費量を管理することができる。
3.循環経路内のインクの濃度
本実施形態では、上述のようにして算出された蒸発量Vとインク消費量Inを用い、循環経路内の濃度を算出する。
図9は本実施形態における制御プログラムが実行する循環経路内の濃度算出処理を示したフローチャートである。
濃度算出処理が開始されると、まずステップS31で、記録命令があるかを判断する。記録命令がなければ処理を終了する。記録命令がある場合には、ステップS32に進み、以前に行われた濃度算出処理で既に算出されている濃度N(x)を読み込む。なお、本実施形態で用いるインクは、濃度の初期値(初期濃度)Nrefは[表3]となっている。
Figure 2019006041
次に、ステップS33で記録動作が終了したかを判断し、記録動作が終了していなければ、戻って終了するまで、終了したかの判断を繰り返す。記録動作が終了していれば、ステップS34へと進み、上述のようにして算出された蒸発量V、記録・回復動作時の消費インク量Inおよび循環経路内のインク量の初期値Jを参照する。ここで、循環経路内のインク量の初期値は予め循環経路の形状やインク等によって定まった値である。本実施形態では循環経路内のインク量の初期値Jは[表4]のような値となっている。
Figure 2019006041
そして、ステップS35で、記録・回復動作前後の蒸発量V、記録・回復動作での消費インク量In循環経路内のインク量の初期値J、記録・回復動作前の濃度N(x)に基づいて、記録・回復動作後の濃度N(x+1)を算出する。以下に濃度N(x+1)の導出方法を説明する。なお、以下の説明では記録・回復動作前の循環経路内のインク量をJ(x)と記載する。
記録・回復動作前の段階での循環経路内に存在する顔料の量は、濃度がN(x)、インク量がJ(x)であるため、N(x)×J(x)で表される。
また、記録・回復動作後を考えると、記録・回復動作前に比べて記録・回復動作自体でIn、蒸発でVだけインクが失われているため、インク量はJ(x)−In−Vとなる。一方で記録・回復動作後の段階での濃度はN(x+1)のため、記録・回復動作後の段階で循環経路内に存在する顔料の量はN(x+1)×(J(x)−In−V)で表される。
また、記録・回復動作で吐出されるインクにも顔料が含まれている。この量は、濃度がN(x)、インクの消費量がInであるため、N(x)×Inで表される。
ここで、顔料は蒸発しないため、蒸発で失われたインク量Vの中には顔料は含まれていない。
したがって、記録・回復動作後に循環経路内に存在する顔料の量と、記録・回復動作中に吐出によって失われた顔料の量と、の和は、記録・回復動作前に循環経路内に存在する顔料の量と同じとなる。したがって、下記の[式1]を導くことができる。
[式1]
N(x+1)×(J(x)−In−V)+N(x)×In=N(x)×J(x)
この[式1]により、下記の[式2]に示す記録・回復動作後の循環経路内の濃度N(x+1)の算出式を得られる。
[式2]
N(x+1)=N(x)×(J(x)−In)/(J(x)−In−V)
ここで、In、Vに比べて、J(x)は顕著に大きい値であるため、J(x)の項はインク初期量Jに近似できる。そのため、下記の[式3]を導くことができる。
[式3]
N(x+1)=N(x)×(J−In)/(J−In−V)
本実施形態では、上記の[式3]に基づいて、記録・回復動作後の濃度N(x+1)を算出する。
その後、ステップS36で、現在の濃度N(x)をN(x+1)に更新して処理を終了する。
なお、本実施形態では[式3]を用いて濃度N(x+1)を算出したが、J(x)の近似を伴っていない[式2]を用いて濃度N(x+1)を算出することもできる。この場合、記録・回復動作前の循環経路内のインク量J(x)を別途算出する必要があるが、近似を伴わないため、より正確に濃度N(x+1)を算出することができる。
(駆動パルス制御)
一般的な記録装置では、駆動パルスを記録素子11に印加することで記録素子11を発熱させ、これにより生じた熱エネルギーによってインクを吐出する。ここで、循環経路内のインクの濃度が高いと、インクの粘性も高くなり、それに伴って吐出量が低下してしまう虞がある。そこで、本実施形態では循環経路内のインクの濃度が高い場合には、記録素子の発熱により生じる熱エネルギーが高くなるような制御を行う。詳細には、循環経路内のインク濃度が高い場合には、インク濃度が低い場合に比べてプレパルス幅が長い駆動パルスを記録素子11に印加する。
ここで、本実施形態ではメインパルス(幅:P1)とメインパルスに先立って印加されるプレパルス(幅:P3)から構成され、プレパルスとメインパルスの間にインターバルタイム(幅:P2)が設けられた、いわゆるダブルパルスを印加する駆動パルスとして用いる。
プレパルスは、主に記録素子近傍のインクの温度を加熱し、発泡が起こりやすくするために印加するパルスであり、プレパルスのパルス幅は、インクが発泡する境界のエネルギー値より小さいエネルギーとなるパルス幅以下になるような値に設定されている。
インターバルタイムは、プレパルスとメインパルスとの間に設けられた一定時間の幅であり、プレパルスの印加により生成された熱が記録素子近傍のインクに十分伝わるような時間が設けられている。また、メインパルスは、インクを発泡させてインク液滴を吐出するために用いられるパルスである。
本実施形態ではこのようなダブルパルスを用い、プレパルスのパルス幅(プレパルス幅)を異ならせることで、プレパルスが記録素子に印加された際に生成される熱エネルギーを異ならせる。これにより、循環経路内で濃度の増加が生じた場合であっても、吐出量の低下を抑制した記録を行う。
本実施形態で行う循環経路内の濃度に応じた駆動パルスの決定制御(駆動パルス制御)について以下に詳細に説明する。
図10は本実施形態における制御プログラムにしたがって加熱制御部309が実行する駆動パルス制御のフローチャートである。
まず、駆動パルス制御が開始されると、ステップS41で上述のようにして算出された循環経路内のインク濃度N(x+1)に関する情報(濃度情報)を取得する。
次にステップS42に進み、濃度情報に基づいて各インクの記録ヘッド内の記録素子11に対して印加する駆動パルスが決定される。
図11はステップS42で決定される駆動パルスを説明するための図である。
図11(a)は本実施形態で適用可能な駆動パルスNo.A〜No.Cを示している。
本実施形態では、3種類の駆動パルスNo.A〜No.Cを適用可能である。そのうち、駆動パルスNo.Aはプレパルス幅が最も短い駆動パルスであり、P1=0.08μsである。また、駆動パルスNo.Cはプレパルス幅が最も長い駆動パルスであり、P1=0.16μsである。そして駆動パルスNo.Bは駆動パルスNo.Aと駆動パルスNo.Cの中間のプレパルス幅を有しており、P2=0.12μsである。すなわち、駆動パルスNo.A、駆動パルスNo.B、駆動パルスNo.Cの順にプレパルス幅が長くなっている。
ここで、プレパルス幅が長いほど、インクの吐出量も増加することが知られている。これはプレパルス幅が長く、記録素子にプレパルスが印加されたときに生成されるエネルギー量が大きくなるほど、インクの粘度が低下するためである。インクの粘度が下がった状態でメインパルスが印加されると、インクの吐出量が増加することになる。そのため、プレパルス幅を長くすることでインクの吐出量を増加させることができるのである。
以上より、駆動パルスNo.A、駆動パルスNo.B、駆動パルスNo.Cの順にプレパルスが記録素子に印加された際に生成されるエネルギーが大きくなり、それに伴いインクの吐出量を増加可能なことがわかる。
図11(b)は本実施形態で用いる各インクにおける濃度情報と駆動パルスの対応関係を規定したテーブルを示す図である。
例えば、ブラックインク(Bk)の記録ヘッド108の記録素子11については、循環経路内のインク濃度が6.5%未満であり、濃縮が進んでいないときには、駆動パルスNo.Aを印加する駆動パルスに決定する。この駆動パルスNo.Aは、上述のようにプレパルス幅が短い駆動パルスであり、吐出量を増加させない駆動パルスである。
また、循環経路内のインク濃度が6.5%以上9.5%未満であり、濃縮がある程度進んだときには、駆動パルスNo.Bを印加する駆動パルスに決定する。この駆動パルスNo.Bは、上述のようにプレパルス幅が中間程度の駆動パルスであり、ある程度吐出量を増加させる駆動パルスである。
また、循環経路内のインク濃度が9.5%以上であり、濃縮がかなり進んだときには、駆動パルスNo.Cを印加する駆動パルスに決定する。この駆動パルスNo.Cは、上述のようにプレパルス幅が長い駆動パルスであり、駆動パルスNo.Bよりも吐出量を増加させる駆動パルスである。
このように本実施形態では、ブラックインク(Bk)の記録ヘッドの記録素子に対し、循環経路内の濃度が高くなるほどプレパルス幅を長くすることにより、濃縮に伴う吐出量の低下を抑制する。
また、シアンインク(Cy)の記録ヘッド105の記録素子11については、循環経路内のインク濃度が5.0%未満であるときには駆動パルスNo.Aを、5.0%以上7.5%未満であるときには駆動パルスNo.Bを、7.5%以上であるときには駆動パルスNo.Cを、それぞれ印加する駆動パルスに決定する。マゼンタインク(Ma)、イエローインク(Ye)についても同様である。
このように、シアンインク(Cy)の記録ヘッド105、マゼンタインク(Ma)の記録ヘッド106、イエローインク(Ye)の記録ヘッド107についても、循環経路内のインク濃度が高くなるほどプレパルス幅を長くし、濃縮に伴う吐出量の低下を抑制する。
但し、シアンインク(Cy)、マゼンタインク(Ma)、イエローインク(Ye)については、ブラックインク(Bk)よりも駆動パルスを変更する際の閾値が低くなっている。例えば、印加する駆動パルスを駆動パルスNo.Aから駆動パルスNo.Bに変更する際の閾値は、ブラックインク(Bk)では6.5%であるのに対し、シアンインク(Cy)、マゼンタインク(Ma)、イエローインク(Ye)では5.0%である。
これは、濃度増加が生じていない段階、すなわち初期濃度がブラックインクでは他のインクに比べて高いためである。
濃縮に伴う吐出量低下の程度を判定するためには、濃度の絶対値ではなく、初期濃度からの濃度の変化分を用いる必要がある。ブラックインクは他のインクに比べて初期濃度が高いため、同じ濃度に到達したときを比べると、ブラックインクは他のインクに比べて濃度の変化分は小さくなっている。したがって、ブラックインクは他のインクよりも駆動パルスを変更する際の閾値を大きくし、高い初期濃度の影響をキャンセルしている。
なお、ここでは濃度の絶対値を用いて吐出タイミング調整を行うか否かを判定したが、初期濃度からの変化分を算出し、その変化分を用いて駆動パルス制御を行っても良い。
以上のようにしてステップS42で駆動パルスを決定した後、駆動パルス決定処理を終了する。そして、この決定された駆動パルスを各記録素子に印加することで、循環経路内のインクの濃度増加に由来する吐出量低下を抑制した記録を行うことが可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、濃度情報のみに応じて駆動パルスを決定する形態について記載した。
これに対し、本実施形態では濃度情報に加え、温度情報にも応じて駆動パルスを決定する形態について記載する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
記録ヘッド内のインクの温度が高いほど、吐出量が多くなることが一般に知られている。これに対し、インクの温度が高いほど、記録素子に印加した際に生成されるエネルギーが小さい駆動パルスを印加し、温度に由来する吐出量変動を抑制することが知られている。
この点を鑑み、本実施形態では、インクの温度が低いほど、また、循環経路内の濃度が高いほど、印加された際に生成されるエネルギーが大きい駆動パルスを印加する駆動パルスに決定するような制御を実行する。
図12は本実施形態における制御プログラムにしたがって加熱制御部309が実行する駆動パルス制御のフローチャートである。
まず、駆動パルス制御が開始されると、ステップS51で記録ヘッド105〜108内の各ヒータボードHB0〜HB14それぞれについて、温度センサ24で検出された温度に関する温度情報を取得する。
次に、ステップS52で温度情報に応じて駆動パルスを仮決定する。
図13はステップS42で仮決定される駆動パルスを説明するための図である。
図13(a)は本実施形態で適用可能な駆動パルスNo.0〜No.7を示している。
ここで、本実施形態で適用可能な駆動パルスは、ナンバーが大きくなるほどプレパルス幅が長く、プレパルス幅が印加させた際に生成されるエネルギーが大きくなるように設定されている。例えば、駆動パルスNo.0は最もプレパルス幅が短く、P1=0μsである。また、駆動パルスNo.7は最もプレパルス幅が長く、P1=0.27である。
図13(b)は本実施形態で用いる各インクにおける温度情報と仮決定される駆動パルスの対応関係を規定したテーブルを示す図である。
インクの温度が高くなるほどプレパルス幅が短い駆動パルスが仮決定されるように、温度情報と駆動パルスの対応関係が規定されている。例えば、インクの温度が20℃未満であるときは、温度が低く吐出量低下が懸念されるため、比較的プレパルス幅が長い駆動パルスNo.5を印加する駆動パルスに仮決定する。また、インクの温度が60℃以上であるときには、温度が高く吐出量が過大となる虞があるため、プレパルス幅が短い駆動パルスNo.0を印加する駆動パルスに仮決定する。
次に、ステップS53で循環経路内のインク濃度N(x+1)に関する情報(濃度情報)を取得する。
次に、ステップS54で濃度情報に応じて仮決定された駆動パルスをシフト(変更)するためのパルスシフト数を取得する。
図14は本実施形態で用いる各インクにおける濃度情報とパルスシフト数の対応関係を規定したテーブルを示す図である。
ここで、図14からわかるように本実施形態では、「+0」、「+1」、「+2」の3通りのパルスシフト数が設定されている。
パルスシフト数「+0」は、仮決定された駆動パルスのナンバーを変化させない、ということに対応している。例えば、仮決定された駆動パルスが駆動パルスNo.5であるとき、パルスシフト数「+0」が適用されると、シフト後の駆動パルスは駆動パルスNo.5となる。
またパルスシフト数「+1」は、仮決定された駆動パルスのナンバーを1つだけ増加させる、ということに対応している。同じくパルスシフト数「+2」は、仮決定された駆動パルスのナンバーを2つだけ増加させる、ということに対応している。例えば、仮決定された駆動パルスが駆動パルスNo.5であるとき、パルスシフト数「+1」が適用されるとシフト後の駆動パルスは駆動パルスNo.6に、パルスシフト数「+2」が適用されるとシフト後の駆動パルスは駆動パルスNo.7となる。
ここで、図14に示すテーブルでは、ブラックインク(Bk)については、濃度が6.5%未満であるときはパルスシフト数「+0」が、濃度が6.5%以上9.5未満であるときはパルスシフト数「+1」が、濃度が9.5以上であるときはパルスシフト数「+2」がそれぞれ適用される。すなわち、循環経路内の濃度が高いほど、大きいパルスシフト数が選択されることになる。上述のようにパルスシフト数は仮決定された駆動パルスのナンバーをどれだけ大きくするか、すなわちプレパルス幅をどれだけ長くするかに対応している。したがって、本実施形態を適用すると、循環経路内の濃度が高いほど仮決定された駆動パルスからプレパルス幅が長いものに変更することができる。
また、シアンインク(Cy)、マゼンタインク(Ma)、イエローインク(Ye)については、濃度が5.0%未満であるときはパルスシフト数「+0」が、濃度が5.0%以上7.5未満であるときはパルスシフト数「+1」が、濃度が7.5以上であるときはパルスシフト数「+2」がそれぞれ適用される。これらのインクではブラックインクよりもパルスシフト数を変更する際の閾値が低く設定されているが、これは第1の実施形態と同様に、他のインクよりもブラックインクの初期濃度が高いためである。
そして、ステップS55において、ステップS52で仮決定された駆動パルスに対し、ステップS54で取得されたパルスシフト数だけ駆動パルスをシフトすることにより、記録素子に印加する駆動パルスを決定する。この駆動パルスを各記録素子に印加することで、循環経路内のインクの濃度増加に由来する吐出量低下と温度に由来する吐出量変動の両方を抑制した記録を行うことが可能となる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態では、温度情報に基づいて駆動パルスを仮決定し、濃度情報に基づいてパルスシフト数を取得し、仮決定された駆動パルスとパルスシフト数に基づいて実際に印加する駆動パルスを決定する形態について記載した。
これに対し、本実施形態では温度、濃度、駆動パルスの対応関係を規定したテーブルを用い、温度情報と濃度情報からパルスシフト数を取得することなく印加する駆動パルスを決定する形態について記載する。
なお、上述した第1、第2の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
図15は本実施形態における制御プログラムにしたがって加熱制御部309が実行する駆動パルス制御のフローチャートである。
まず、駆動パルス制御が開始されると、ステップS61で記録ヘッド105〜108内の各ヒータボードHB0〜HB14それぞれについて、温度センサ24で検出された温度に関する温度情報を取得する。
次にステップS62で循環経路内のインク濃度N(x+1)に関する情報(濃度情報)を取得する。
そして、ステップS63で温度、濃度、駆動パルスの対応関係を規定するテーブルを用い、ステップS61で取得された温度情報とステップS62で取得された濃度情報から印加する駆動パルスを決定する。
図16(a)は本実施形態で用いるブラックインク(Bk)における温度、濃度、駆動パルスの対応関係を規定したテーブルを示す図である。
図16(a)のテーブルでは、濃度が6.5%未満のときには、温度が20℃未満であれば駆動パルスNo.5が選択され、20℃以上30℃未満であれば駆動パルスNo.4が選択され、以下同様にして温度が高くなるにつれてプレパルス幅が1段階ずつ短くなるように、温度と駆動パルスの対応関係が規定されている。したがって、温度が高くなるほどプレパルス幅を短くし、温度に由来する吐出量変動を抑制することができる。
一方、図16(a)のテーブルでは、温度が20℃未満であるときには、濃度が6.5%未満であれば駆動パルスNo.5が、濃度が6.5%以上9.5%未満であれば駆動パルスNo.6が、濃度が9.5%以上であれば駆動パルスNo.7が選択されるように、濃度と駆動パルスの対応関係が規定されている。したがって、濃度が高くなるほどプレパルス幅を長くし、濃縮に伴う吐出量低下を抑制することが可能となる。
なお、図16(a)に示すテーブルを用いると、温度、濃度がそれぞれの場合において、第2の実施形態にしたがって決定された駆動パルスと同じ駆動パルスを決定することができる。
また、図16(b)は本実施形態で用いるシアンインク(Cy)、マゼンタインク(Ma)、イエローインク(Ye)における温度、濃度、駆動パルスの対応関係を規定したテーブルを示す図である。
図16(b)のテーブルは、図16(a)のテーブルに比べ、温度と駆動パルスの対応関係は一致しているが、濃度と駆動パルスの対応関係は異なっている。例えば、温度が20℃未満の場合をみると、図16(b)のテーブルでは濃度が5.0%未満であれば駆動パルスNo.5が、濃度が5.0%以上7.5%未満であれば駆動パルスNo.6が、濃度が7.5%以上であれば駆動パルスNo.7が選択されるように、濃度と駆動パルスの対応関係が規定されている。このように、濃度に応じて駆動パルスを変更するときの閾値が図16(a)、(b)で異なっている。これは、第1、第2の実施形態と同様に、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクよりもブラックインクの初期濃度が高いためである。
以上のようにして決定された駆動パルスを印加する場合であっても、第2の実施形態と同様に、循環経路内のインクの濃度増加に由来する吐出量低下と温度に由来する吐出量変動の両方を抑制した記録を行うことができる。
(その他の実施形態)
各実施形態では、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクが異なる記録ヘッド105〜108から吐出される形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。1つの記録ヘッドからシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクが吐出されるような形態であっても良い。更に、同一のヒータボード内にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクを吐出する吐出口列が設けられていても良い。
また、各実施形態では各色のインクごとに濃度情報を取得し、それらの濃度情報に応じて各色のインクごとに異なる駆動パルスを設定可能である形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば上述のような同一のヒータボード内にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック各色のインクを吐出する吐出口列が設けられており、各色のインクの吐出口列に対して駆動パルスを印加するための配線が共通化されている場合、各色のインクに対して1種類の駆動パルスしか印加できない。この場合であっても、インクごとに濃度情報を取得し、それらの濃度情報が示す濃度に基づいて1つの代表濃度を取得し、その代表濃度に基づいて各色のインクの吐出口列に共通に印加する駆動パルスを決定することができる。例えば、吐出量が過少を最も懸念する場合には、インクごとの濃度のうちの最大濃度を代表濃度として取得し、その最大濃度に応じて印加する駆動パルスを決定すれば、各色のインクいずれにおいても濃度の増加に由来する吐出量の低下を抑制した記録を行うことが可能となる。
また、各実施形態ではプレパルス幅を長くすることで記録素子にプレパルスが印加された際に生成されるエネルギーを大きくし、濃縮に伴う吐出量低下を抑制する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、プレパルス幅を長くする代わりに、駆動パルスの駆動電圧を大きくすることで印加された際に生成されるエネルギーを大きくしても良い。
また、各実施形態では記録媒体の幅よりも長尺な記録ヘッドを用い、記録媒体を搬送させながら記録を行う形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、記録ヘッドを吐出口の配列方向と交差する方向へ走査させながらインクを吐出する記録動作と、走査間に記録媒体を配列方向に搬送する搬送動作と、を繰り返し行い、複数回の走査(移動)によって記録媒体への記録を完了する形態であっても良い。
11 記録素子
12 吐出口
13 圧力室
105〜108 記録ヘッド

Claims (13)

  1. インクを吐出する吐出口と、駆動パルスが印加されることでインクを吐出するためのエネルギーを生成する記録素子と、前記吐出口と連通し、前記記録素子が設けられた圧力室と、を有する記録ヘッドと、
    前記圧力室にインクを供給し、且つ、前記圧力室からインクを回収するために、前記圧力室と連通し、前記圧力室と外部との間でインクを循環させる循環経路と、
    前記循環経路内のインクの濃度に関する濃度情報を取得する濃度取得手段と、
    前記濃度情報に基づいて駆動用の駆動パルスを決定する決定手段と、
    前記駆動用の駆動パルスを前記記録素子に印加することでインクを吐出するように吐出動作を制御する制御手段と、を有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記決定手段は、(i)前記濃度情報が示す濃度が第1の閾値よりも低い場合、複数の駆動パルスのうち、記録素子に印加された際に生成されるエネルギーが第1のエネルギーである第1の駆動パルスを前記駆動用の駆動パルスに決定し、(ii)前記濃度情報が示す濃度が前記第1の閾値よりも高い場合、前記複数の駆動パルスのうち、記録素子に印加された際に生成されるエネルギーが前記第1のエネルギーよりも高い第2のエネルギーである第2の駆動パルスを前記駆動用の駆動パルスに決定することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記複数の駆動パルスは、それぞれメインパルスおよび当該メインパルスに先立って印加されるプレパルスから構成されており、
    前記第1の駆動パルスは、プレパルス幅が第1の幅であって、
    前記第2の駆動パルスは、プレパルス幅が前記第1の幅よりも長い第2の幅であることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記記録ヘッド内のインクの温度に関する温度情報を取得する温度取得手段を更に有し、
    前記決定手段は、前記濃度情報と前記温度情報に基づいて前記駆動用の駆動パルスを決定することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  5. 前記決定手段は、(i)前記濃度情報が示す濃度が第1の閾値よりも低く、且つ、前記温度情報が示す温度が第2の閾値よりも低い場合、複数の駆動パルスのうち、記録素子に印加された際に生成されるエネルギーが第1のエネルギーである第1の駆動パルスを前記駆動用の駆動パルスに決定し、(ii)前記濃度情報が示す濃度が前記第1の閾値よりも高く、且つ、前記温度情報が示す温度が前記第2の閾値よりも低い場合、前記複数の駆動パルスのうち、記録素子に印加された際に生成されるエネルギーが前記第1のエネルギーよりも高い第2のエネルギーである第2の駆動パルスを前記駆動用の駆動パルスに決定し、(iii)前記濃度情報が示す濃度が前記第1の閾値よりも低く、且つ、前記温度情報が示す温度が前記第2の閾値よりも高い場合、前記複数の駆動パルスのうち、記録素子に印加された際に生成されるエネルギーが前記第1のエネルギーよりも低い第3のエネルギーである第3の駆動パルスを前記駆動用の駆動パルスに決定することを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記複数の駆動パルスは、それぞれメインパルスおよび当該メインパルスに先立って印加されるプレパルスから構成されており、
    前記第1の駆動パルスは、プレパルス幅が第1の幅であって、
    前記第2の駆動パルスは、プレパルス幅が前記第1の幅よりも長い第2の幅であって、
    前記第3の駆動パルスは、プレパルス幅が前記第1の幅よりも短い第3の幅であることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記複数の駆動パルスと前記温度情報の対応関係を規定するテーブルを記憶するメモリを更に有し、
    前記決定手段は、前記温度情報と前記テーブルに基づいて前記駆動用の駆動パルスを仮決定し、前記濃度情報に基づいて仮決定された前記駆動用の駆動パルスを調整することにより、前記駆動用の駆動パルスを決定することを特徴とする請求項5または6に記載の記録装置。
  8. 前記複数の駆動パルスと前記濃度情報と前記温度情報の対応関係を規定するテーブルを記憶するメモリを更に有し、
    前記決定手段は、前記濃度情報と前記温度情報と前記テーブルに基づいて前記駆動用の駆動パルスを決定することを特徴とする請求項5または6に記載の記録装置。
  9. 第1のインクを吐出するための前記記録ヘッドと、前記第1のインクよりも初期濃度が高い第2のインクを吐出するための前記記録ヘッドと、を有し、
    前記第2のインクに対応する前記第1の閾値は、前記第1のインクに対応する前記第1の閾値よりも大きいことを特徴とする請求項2または5に記載の記録装置。
  10. 前記制御手段による前記記録動作によるインクの消費量に関する消費量情報を取得する消費量取得手段と、
    前記制御手段による前記記録動作の前後における前記記録ヘッドからのインクの蒸発量に関する蒸発量情報を取得する蒸発量取得手段と、を更に有し、
    前記濃度取得手段は、前記消費量情報と前記蒸発量情報に基づいて、前記濃度情報を取得することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の記録装置。
  11. 前記循環経路内に存在するインクの初期量に関する初期量情報を取得する初期量取得手段を更に有し、
    前記濃度取得手段は、前記消費量情報と前記蒸発量情報と前記初期量情報に基づいて、前記濃度情報を取得することを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
  12. インクを収納するインクタンクを更に有し、
    前記循環経路は、前記圧力室と前記インクタンクの間でインクを循環させることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の記録装置。
  13. インクを吐出する吐出口と、駆動パルスが印加されることでインクを吐出するためのエネルギーを生成する記録素子と、前記吐出口と連通し、前記記録素子が設けられた圧力室と、を有する記録ヘッドを用いて記録を行う記録方法であって、
    前記圧力室にインクを供給し、且つ、前記圧力室からインクを回収するために、前記圧力室と連通し、前記圧力室と外部との間でインクを循環させる循環経路を用い、
    前記循環経路内のインクの濃度に関する濃度情報を取得する濃度取得工程と、
    前記濃度情報に基づいて駆動用の駆動パルスを決定する決定工程と、
    前記駆動用の駆動パルスを前記記録素子に印加することでインクを吐出するように吐出動作を制御する制御工程と、を有することを特徴とする記録方法。
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