JP2019005047A - X線イメージング装置およびx線イメージング画像の合成方法 - Google Patents

X線イメージング装置およびx線イメージング画像の合成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】格子の格子パターンの向きと被写体の向きとの位置関係によって撮像される被写体の形状が異なる場合にも、画像の位置合わせが可能なX線イメージング装置およびX線イメージング画像の合成方法を提供する。【解決手段】このX線イメージング装置は、X線源と、X線を検出する検出器と、第1格子と第2格子とを含む複数の格子と、第1吸収像10と第1吸収像10と同じ配置で撮像された第1暗視野像11と、第2吸収像12と第2吸収像12と同じ配置で撮像された第2暗視野像13とを生成する画像処理部とを備え、画像処理部は、第1相対位置における第1吸収像10と、第2相対位置における第2吸収像12との被写体Tの位置の相違量に基づいて、第1相対位置における第1暗視野像11と、第2相対位置における第2暗視野像13との位置合わせを行うように構成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、X線イメージング装置およびX線イメージング画像の合成方法に関し、特に、タルボ・ロー干渉計によって、吸収像、位相微分像、および、暗視野像を生成するX線イメージング装置およびX線イメージンング画像の合成方法に関する。
従来、タルボ・ロー干渉計によって、吸収像、位相微分像、および、暗視野像を生成するX線イメージング装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、格子を周期方向に1/9周期ずつ等間隔に並進させて得た9枚の画像から、吸収像、位相微分像、および、暗視野像を生成するX線イメージング装置が開示されている。なお、「位相微分像」とは、X線が被写体を通過した際に発生するX線の位相のずれをもとに画像化した像である。また、「暗視野像」とは、物体の小角散乱に基づくVisibilityの変化によって得られる、Visibility像のことである。また、暗視野像は、小角散乱像とも呼ばれる。「Visibility」とは、鮮明度のことである。
ここで、非破壊検査や医療用途において、被写体内部の微細構造を確認したい場合がある。一般的にX線イメージング装置で取得される吸収像では、被写体の内部の微細構造まで確認することは困難であるが、上記特許文献1に開示されている暗視野像や、位相微分像によれば、吸収像では確認することができなかった被写体の内部構造を確認することができる。
特開2012−16370号公報
しかしながら、暗視野像や位相微分像を撮像する際、被写体内部の微細構造によるX線の拡散に指向性がある場合、格子の格子パターンの向きと被写体の向き(拡散方向)との関係によって、被写体内部の微細構造によるX線の拡散方向のうち、1つの方向の成分が強調され、微細構造の全体を詳細に画像化することが難しい場合があるという不都合がある。この場合、格子の格子パターンの向きと被写体の向きとの関係を変えて撮像した複数の画像を位置合わせなどによって合成することにより、被写体内部の微細構造の詳細を把握することが可能になると考えられる。しかし、暗視野像や位相微分像を合成する場合、格子の格子パターンの向きと被写体の向きとが異なった場合、得られる画像中の被写体の形状が異なり、位置合わせを行うことができないという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、格子の格子パターンの向きと被写体の向きとの位置関係によって撮像される被写体の形状が異なる場合にも、画像の位置合わせが可能なX線イメージング装置およびX線イメージング画像の合成方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面におけるX線イメージング装置は、X線源と、X線源から照射されたX線を検出する検出器と、X線源と検出器との間に配置され、X線源からX線が照射される第1格子と第1格子を通過したX線が照射される第2格子とを含む複数の格子と、検出器により検出されたX線の強度分布から、吸収像を含む第1画像と、第1画像と同じ配置で撮像された吸収像以外の像を含む第2画像とを生成する画像処理部とを備え、画像処理部は、互いに異なる2軸方向において、第1相対位置と第2相対位置とに複数の格子および被写体を配置して撮像された画像のうち、第1相対位置における第1画像と、第2相対位置における第1画像との被写体の位置の相違量に基づいて、第1相対位置における第2画像と、第2相対位置における第2画像との位置合わせを行うように構成されている。なお、本明細書において、「位置の相違量」とは、取得された画像中の被写体の座標の違いのことである。また、「第1相対位置」および「第2相対位置」とは、X線の光軸方向における複数の格子および被写体の位置関係が同一であり、格子の格子パターンの向きと、被写体の向きとが互いに異なる配置となるように、被写体および複数の格子を配置する相対位置のことである。また、第1相対位置および第2相対位置において、被写体を傾けて配置する場合、それぞれの相対位置における被写体を傾ける際の回転軸の方向は同一方向である。すなわち、第1相対位置と第2相対位置とにおいて被写体を傾ける場合は、同一平面内での回転移動を行うことによって傾ける。
ここで、吸収像では、第1相対位置と第2相対位置とにおいて、格子の格子パターンの向きと被写体の向きとの関係に依存することなく、得られる画像中の被写体の形状は同一である。したがって、上記のように構成することによって、第1相対位置と第2相対位置とで、得られる第2画像の被写体の形状が異なっていたとしても、第1相対位置と第2相対位置とにおける被写体の形状が同一である第1画像の被写体の位置の相違量に基づいて、第2画像の位置合わせを行うことができる。その結果、格子の格子パターンの向きと被写体の向きとの位置関係によって撮像される被写体の形状が異なる場合にも、画像の位置合わせを行うことができる。
上記第1の局面におけるX線イメージング装置において、好ましくは、画像処理部は、第1相対位置における第1画像と、第2相対位置における第1画像との位置合わせを行うことにより、被写体の位置の相違量としての第1画像の移動量を取得するように構成されている。このように構成すれば、第1相対位置と第2相対位置とにおける第1画像の位置を合わせることにより、被写体の位置の相違量としての第1画像の移動量を容易に取得することができる。
上記第1の局面におけるX線イメージング装置において、好ましくは、画像処理部は、第1相対位置および第2相対位置における第1画像の形状情報からフィッティングすることにより、第1画像の位置合わせを行い、フィッティングによる位置合わせの際の第1画像の移動量を取得し、取得した移動量と同じ量だけ第2画像を移動するように構成されている。このように構成すれば第1画像の形状情報からフィッティングすることにより、容易に第1画像の位置合わせを行うことができる。また、第1画像の移動量と同じ量だけ第2画像を移動させることにより、容易に第2画像の位置合わせを行うことができる。なお、本明細書において、「形状情報」とは、画像に撮像された被写体の形状に関する情報のことである。
上記第1の局面におけるX線イメージング装置において、好ましくは、第2画像は、暗視野像と位相微分像とのうち、いずれか一方である。このように構成すれば、格子と被写体との相対位置に依存して撮像される被写体の形状が変化することがない吸収像を用いて位置合わせを行うことができる。その結果、格子と被写体との相対位置に応じて得られる被写体の形状が異なる場合がある暗視野像と位相微分像のうち、少なくとも一方の画像の位置合わせを容易に行うことができる。
上記第1の局面におけるX線イメージング装置において、好ましくは、第1相対位置は、被写体が複数の格子の格子パターンに対して所定方向となるように複数の格子および被写体を配置する相対位置であり、第2相対位置は、第1相対位置とは複数の格子の格子パターンに対する被写体の向きが異なるように複数の格子および被写体を配置する相対位置である。このように構成すれば、第1相対位置と第2相対位置とにおいて、被写体と複数の格子の格子パターンとの向きが同一になることを防止することができる。その結果、第1相対位置と第2相対位置とにおいて、被写体内部の微細構造によるX線の拡散方向が異なった状態で撮像することが可能となり、被写体内部の構造を把握することができる。
上記第1の局面におけるX線イメージング装置において、好ましくは、被写体と、X線源と検出器と複数の格子とによって構成される撮像系とのうちどちらか一方を、X線の光軸方向と直交する垂直方向の軸線周りの回転方向に相対回転させる回転機構をさらに備え、第1画像および第2画像は、それぞれ3次元画像を含む。このように構成すれば、第1画像として吸収像の3次元画像を用いることが可能となり、吸収像の3次元画像の位置合わせを行うことにより、第2画像として暗視野像および/または位相微分の3次元画像の位置合わせを容易に行うことができる。その結果、被写体内部の微細構造におけるX線の拡散方向を詳細に把握することが可能となる。すなわち、被写体内部の微細構造の微視的な構造の相違または被写体内部の微細な組織の形状の相違などを反映した画像を得ることができる。
この場合、好ましくは、画像処理部は、互いにそれぞれ異なる6軸方向おいて、第1相対位置および第2相対位置に加えて、複数の格子の格子パターンに対する被写体の向きが異なるように配置された第3相対位置、第4相対位置、第5相対位置、および、第6相対位置のそれぞれにおいて、被写体または撮像系をそれぞれ回転させて撮像された画像から、第1画像および第2画像を生成するように構成されている。このように構成すれば、たとえば、45度および135度の拡散方向の違いなどを区別することが可能となる。その結果、被写体内部の微細構造をより詳細に把握することができる。すなわち、第1〜第6相対位置に配置して撮像することにより、被写体内の微細構造の任意の拡散方向を把握することができる。
上記第1の局面におけるX線イメージング装置において、好ましくは、画像処理部は、第1相対位置および第2相対位置における第2画像を合成し、合成画像において、X線の拡散方向の異なる領域を区別可能に表示するように構成されている。このように構成すれば、X線の拡散方向が異なる領域を区別して表示することができる。その結果、暗視野像および/または位相微分像の内部構造をより詳細に把握することができる。
上記第1の局面におけるX線イメージング装置において、好ましくは、画像処理部は、被写体に設けられたX線高吸収性のマーカーに基づいて、第1画像の位置合わせを行うように構成されている。このように構成すれば、たとえば、球体などの被写体の形状に指向性がない場合においても、X線高吸収性のマーカーに基づいて、第1画像の位置合わせを容易に行うことができる。
この発明の第2の局面におけるX線イメージング画像の合成方法は、X線イメージング画像の合成方法であって、互いに異なる2軸方向において、第1相対位置と第2相対位置とに複数の格子および被写体を配置して吸収像を含む第1画像と吸収像以外の像を含む第2画像とを撮像するステップと、第1相対位置における第1画像と、第2相対位置における第1画像の移動量を取得するステップと、第1画像の移動量に基づいて、第2画像の位置合わせを行うステップとを含む。
これにより、第1相対位置と第2相対位置とにおいて、得られる第2画像の形状が異なっていたとしても、第1相対位置と第2相対位置とにおける被写体Tの形状が同一である第1画像の移動量に基づいて、第2画像の位置合わせを行うことができる。その結果、格子の格子パターンの向きと被写体の向きとの位置関係によって撮像される被写体の形状が異なる場合にも、画像の位置合わせを行うことができる。
本発明によれば、上記のように、格子の格子パターンの向きと被写体の向きとの位置関係によって撮像される被写体の形状が異なる場合にも、画像の位置合わせが可能なX線イメージング装置およびX線イメージング画像の合成方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態によるX線イメージング装置の全体構造を示す図である。 本発明の第1実施形態によるX線イメージング装置の被写体と格子の格子パターンの位置関係および得られる画像を説明するための模式図(A)および(B)である。 本発明の第1実施形態によるX線イメージング装置の画像の合成方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1実施形態による第1相対位置および第2相対位置、および、それぞれの相対位置で撮像される画像を説明するため模式図(A)および(B)である。 本発明の第1実施形態によるX線イメージング装置の画像の合成方法を説明するための模式図である。 本発明の第2実施形態によるX線イメージング装置の全体構造を示す図である。 本発明の第2実施形態によるX線イメージング装置の画像の合成方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態による第1相対位置および第2相対位置、および、それぞれの相対位置で撮像される画像を説明するため模式図である。 本発明の第2実施形態によるX線イメージング装置の画像の合成方法を説明するための模式図である。 本発明の第2実施形態による第1〜第6相対位置において被写体を配置する向きを説明するための模式図(A)〜(G)である。 本発明の第1実施形態の第1変形例によるX線イメージング装置の全体構造を示す図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態によるX線イメージング装置100の構成およびX線イメージング画像の合成方法について説明する。
(X線イメージング装置の構成)
まず、図1〜図4を参照して、第1実施形態によるX線イメージング装置100の構成について説明する。
X線イメージング装置100は、図1に示すように、被写体Tを通過したX線の拡散を利用して、被写体Tの内部を画像化する装置である。また、X線イメージング装置100は、タルボ(Talbot)効果を利用して、被写体Tの内部を画像化する装置である。X線イメージング装置100は、たとえば、非破壊検査用途では、物体としての被写体Tの内部の画像化に用いることが可能である。また、X線イメージング装置100は、たとえば、医療用途では、生体としての被写体Tの内部の画像化に用いることが可能である。
図1は、X線イメージング装置100を横から見た図である。図1に示すように、X線イメージング装置100は、X線源1と、第1格子2と、第2格子3と、検出器4と、画像処理部5とを備えている。なお、本明細書において、X線源1から第1格子2に向かう方向をZ2方向、その逆向きの方向をZ1方向とする。また、Z方向と直交する面内の左右方向をX方向とし、紙面の奥に向かう方向をX2方向、紙面の手前側に向かう方向をX1方向とする。また、Z方向と直交する面内の上下方向をY方向とし、上方向をY1方向、下方向をY2方向とする。なお、Y方向とは、特許請求の範囲の「X線の光軸方向と直交する垂直方向」の一例である。また、Z方向とは、特許請求の範囲の「X線の光軸方向」の一例である。
X線源1は、高電圧が印加されることにより、X線を発生させるとともに、発生されたX線をZ2方向に向けて照射するように構成されている。
第1格子2は、Y方向に所定の周期(ピッチ)d1で配列される複数のスリット2aおよび、X線位相変化部2bを有している。各スリット2aおよびX線位相変化部2bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。第1格子2は、いわゆる位相格子である。
第1格子2は、X線源1と、第2格子3との間に配置されており、X線源1からX線が照射される。第1格子2は、タルボ効果により、第1格子2の自己像(図示せず)を形成するために設けられている。可干渉性を有するX線が、スリットが形成された格子を通過すると、格子から所定の距離(タルボ距離)離れた位置に、格子の像(自己像)が形成される。これをタルボ効果という。
第2格子3は、Y方向に所定の周期(ピッチ)d2で配列される複数のX線透過部3aおよびX線吸収部3bを有する。各X線透過部3aおよびX線吸収部3bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。第2格子3は、いわゆる、吸収格子である。第1格子2、第2格子3はそれぞれ異なる役割を持つ格子であるが、スリット2aおよびX線透過部3aはそれぞれX線を透過させる。また、X線吸収部3bはX線を遮蔽する役割を担っており、X線位相変化部2bはスリット2aとの屈折率の違いによってX線の位相を変化させる。
第2格子3は、第1格子2と検出器4との間に配置されており、第1格子2を通過したX線が照射される。また、第2格子3は、第1格子2からタルボ距離離れた位置に配置される。第2格子3は、第1格子2の自己像と干渉して、検出器4の検出表面上にモアレ縞(図示せず)を形成する。
検出器4は、X線を検出するとともに、検出されたX線を電気信号に変換し、変換された電気信号を画像信号として読み取るように構成されている。検出器4は、たとえば、FPD(Flat Panel Detector)である。検出器4は、複数の変換素子(図示せず)と複数の変換素子上に配置された画素電極(図示せず)とにより構成されている。複数の変換素子および画素電極は、所定の周期(画素ピッチ)で、X方向およびY方向にアレイ状に配列されている。また、検出器4は、取得した画像信号を、画像処理部5に出力するように構成されている。
画像処理部5は、検出器4から出力された画像信号に基づいて、吸収像、暗視野像、および位相微分像を生成するように構成されている。画像処理部5は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
なお、第1実施形態では、被写体Tの撮像方法については、特に限定せず、縞走査法やモアレ縞画像による方法など、被写体Tの吸収像、暗視野像、および、位相微分像を取得することができる方法であれば、どのような方法で撮像してもよい。縞走査法とは、第1格子2または第2格子3を、所定のピッチで並進させながら撮像し、画素ごとに検出されたX線強度に基づいて強度変調信号を作成し、作成した強度変調に基づいて画像化する方法である。また、モアレ縞画像による方法とは、被写体Tを配置した場合に出現するモアレ縞に基づいて、被写体TによるX線の散乱を検出することにより、被写体Tを画像化する方法である。
次に、図2〜図5を参照して、画像処理部5が吸収像の位置合わせを行い、位置合わせの際の吸収像の移動量に基づいて暗視野像の位置合わせを行い、暗視野像を合成する構成について説明する。
図2は、被写体Tの内部構造を示した図である。図2(A)は被写体TをX線の光軸方向(Z1方向)から見た図である。また、図2(B)は、被写体TをX2方向から見た図である。図2に示す例では、被写体Tは、被写体Tの長手方向をY方向に向けて配置した場合に、縦方向(Y方向)にX線の強い拡散を有する第1散乱体6と、横方向(X方向)にX線の強い拡散を有する第2散乱体7と、斜め方向(X方向とY方向で規定される平面内の斜め方向)にX線の強い拡散を有する第3散乱体8とを内部に含んでいる。被写体T、第1散乱体6、第2散乱体7、第3散乱体8は、それぞれ同じX線減弱係数を有している。すなわち、被写体T、第1散乱体6、第2散乱体7、第3散乱体8は、X線の吸収量が同一である。また、図2(A)に示すように、被写体Tには、X線高吸収性のマーカー9が設けられている。マーカー9は、X線の吸収性が高い重金属で構成される。X線の吸収性が高い金属として、たとえば、金、鉛などがマーカー9に用いられる。また、図2に示すように、第1実施形態では、形状が直方体である被写体Tを用いる。
ここで、被写体T内にX線を拡散させる微細構造を有する散乱体が存在する場合、被写体T内には、各微細構造によって、多数の境界が生じる。多数の境界におけるX線の屈折が多重に生じることによりX線が拡散され、結果として被写体透過後のX線の干渉性が減衰され、暗視野像として散乱体の存在を可視化することができる。タルボ・ロー干渉計を用いる場合、格子の格子パターンの方向に対して垂直方向(スリットの配列方向)の拡散成分に特に感度が高いという特性がある。なお、格子の格子パターンの方向とは、各格子のX線透過部、スリット、X線吸収部、および、X線位相変化部が延びる方向のことである。また、タルボ・ロー干渉計を用いる場合、格子の格子パターンに対して水平方向(スリットが延びる方向)の拡散成分は、被写体Tの内部構造による拡散によって検出されるX線の強度に変化がないため、画像化されにくいという特性がある。
次に、図2および図3を参照して、第1実施形態によるX線イメージング装置100が暗視野像の位置合わせを行い、合成暗視野像を生成する構成についての全体の流れを説明する。
ステップS1において、X線イメージング装置100は、互いに異なる2軸方向において、第1相対位置と第2相対位置とに複数の格子および被写体Tを配置して第1吸収像10(図4参照)、第1暗視野像11(図4参照)、第2吸収像12(図4参照)、および、第2暗視野像13(図4参照)を撮像する。すなわち、図2(A)に示すように、X線イメージング装置100は、被写体Tの長手方向をY方向に向けて被写体Tを配置した第1相対位置において、第1吸収像10および第1暗視野像11を撮像する。また、図2(B)に示すように、X線イメージング装置100は、被写体Tの長手方向をX方向に向けて被写体Tを配置した第2相対位置において、第2吸収像12および第2暗視野像13を撮像する。なお、「互いに異なる2軸方向」とは、X方向およびY方向で規定される平面内における互いに異なる2方向のことである。また、第1実施形態では、X線イメージング装置100は、撮像される被写体Tの大きさを一定に保つため、X線源1、複数の格子、被写体T、および、検出器4のZ方向の位置関係は変化させずに撮像を行う。また、第1相対位置と第2相対位置とにおいて、撮像される被写体Tの撮像面を同一にするため、被写体Tの回転移動は、Z方向の軸線周りの回転方向(θz方向)の回転移動のみとする。また、格子パターンの向きを考慮すると、少なくとも、第2相対位置は、第1相対位置から、被写体Tまたは複数の格子をZ軸回りに90度回転させた位置であることが好ましい。
次に、ステップS2において、画像処理部5は、第1相対位置における第1吸収像10と第2相対位置における第2吸収像12との位置合わせを行い、合成吸収像14(図5参照)を生成する。位置合わせの方法としては、たとえば、第1相対位置における第1吸収像10と第2相対位置における第2吸収像12の形状情報を用いたフィッティングによって位置を合わせる方法を用いる。なお、第1吸収像10および第2吸収像12は、それぞれ、特許請求の範囲の「第1画像」の一例である。また、第1暗視野像11および第2暗視野像13は、それぞれ、特許請求の範囲の「第2画像」の一例である。
次に、ステップS3において、画像処理部5は、第2吸収像12の移動量を取得する。取得する移動量は、平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)である。なお、平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)は、それぞれ、特許請求の範囲の「位置の相違量」の一例である。
次に、ステップS4において、画像処理部5は、ステップS3において取得した第2吸収像12の移動量(平行移動量(x、y)および回転移動量(θz))に基づいて、第1暗視野像11および第2暗視野像13の位置合わせを行い、合成暗視野像15(図5参照)を生成する。なお、合成暗視野像15は、特許請求の範囲の「合成画像」の一例である。
次に、ステップS5において、画像処理部5は、合成暗視野像15において、X線の拡散方向の異なる領域を区別可能に表示する。
以上のようにして、第1実施形態によるX線イメージング装置100は、第1相対位置および第2相対位置において被写体Tの形状が変化しない第1吸収像10および第2吸収像12から第2吸収像12の移動量を取得し、第2吸収像12の移動量と同じ量だけ第2暗視野像13を移動させることにより、第1暗視野像11と第2暗視野像13との位置合わせを行うように構成されている。
次に、図4および図5を参照して、第1実施形態におけるX線イメージング装置100が合成暗視野像15を生成する構成について説明する。
図4(A)は、被写体Tの長手方向をX方向に向けて配置した第1相対位置を示す図である。また、図4(B)は、被写体Tの短手方向をX方向に向けて配置した第2相対位置を示す図である。図4(A)に示す例では、第1相対位置として、被写体Tの長手方向が複数の格子の格子パターンに対して所定方向(直交する方向)となるように複数の格子および被写体Tを配置する相対位置である。また、図4(B)に示す例では、第2相対位置は、第1相対位置とは複数の格子の格子パターンに対する被写体Tの長手方向の向きが異なる(被写体Tの長手方向の向きが格子パターンと平行となる)ように複数の格子および被写体Tを配置する相対位置である。また、格子は、図4に示すように、第1相対位置および第2相対位置のそれぞれにおいて、格子パターンの方向が、Y方向を向くよう配置されている。なお、第1実施形態では、被写体Tの移動は、X方向、Y方向、および、Z方向周りの回転方向への回転移動に限られる。
第1実施形態では、画像処理部5は、図4(A)に示すように、第1相対位置において、検出器4によって検出されたX線の強度分布から、第1吸収像10と、第1吸収像10と同じ配置で撮像された第1暗視野像11とを生成する。また、画像処理部5は、図4(B)に示すように、第2相対位置において、検出器4によって検出されたX線の強度分布から、第2吸収像12と、第2吸収像12と同じ配置で撮像された第2暗視野像13とを生成する。
図4に示すように、第1相対位置で撮像された第1吸収像10と、第2相対位置で撮像された第2吸収像12とは、被写体Tの向きおよび画像中の位置は異なっているが、被写体Tの形状は同一である。しかし、第1相対位置において撮像された第1暗視野像11と、第2相対位置において撮像された第2暗視野像13とでは、被写体Tの向き、画像中の位置、および、形状のいずれもが異なっている。具体的には、第1相対位置では、被写体Tの長手方向をY方向に向けて被写体Tを配置している。したがって、第1暗視野像11は、長手方向がY方向であり、第1散乱体6および第3散乱体8が撮像される。一方、第2相対位置では、被写体Tの長手方向をX方向に向けて被写体Tを配置しているので、第2暗視野像は、長手方向がX方向であり、第2散乱体7および第3散乱体8が撮像される。
ここで、第1吸収像10と第2吸収像12とを合成させたい場合、および、第1暗視野像11と第2暗視野像13とを合成させたい場合、それぞれの画像の位置合わせが必要となる。第1相対位置および第2相対位置において、被写体Tの正確な移動情報を取得することができる場合、被写体Tの移動情報に基づいて位置合わせを行うことができる。しかし、第1相対位置および第2相対位置において、被写体Tの移動情報が得られない場合、または、得られた移動情報の精度が確保できない場合、上記のように、形状からのフィッティングによる位置合わせを行うことが考えられる。第1吸収像10および第2吸収像12は、被写体Tの形状が互いに同一であるため、形状によるフィッティングによって位置合わせを行うことができる。しかし、図4に示すように、第1暗視野像11および第2暗視野像13は撮像された被写体Tの形状が互いに異なっているため、形状によるフィッティングによって位置合わせを行うことができない。
ここで、第1実施形態では、第1吸収像10および第1暗視野像11は、同時に取得できるため配置の変更が生じず、同じ座標系に存在し、第1吸収像10および第1暗視野像11中の被写体Tの座標は一致する。また、第2吸収像12および第2暗視野像13においても、同様にそれぞれの画像中の被写体Tの座標は一致する。すなわち、第1吸収像10と第2吸収像12との位置の相違量は、第1暗視野像11と第2暗視野像13との位置の相違量と同一である。
したがって、第1実施形態では、画像処理部5は、図5に示すように、互いに異なる2軸方向において、第1相対位置と第2相対位置とに複数の格子および被写体Tを配置して撮像された画像のうち、第1相対位置における第1吸収像10と、第2相対位置における第2吸収像12との被写体Tの位置の相違量に基づいて、第1相対位置における第1暗視野像11と、第2相対位置における第2暗視野像との位置合わせを行うように構成されている。
具体的には、画像処理部5は、図5に示すように、第1相対位置における第1吸収像10と、第2相対位置における第2吸収像12との位置合わせを行うことにより、被写体Tの位置の相違量としての第2吸収像の移動量を取得するように構成されている。第1実施形態では、画像処理部5は、第1相対位置および第2相対位置における第1吸収像10および第2吸収像12の被写体Tの形状情報からフィッティングすることにより、第2吸収像12の位置合わせを行い、フィッティングによる位置合わせの際の第2吸収像12の平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)を取得し、取得した平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)と同じ量だけ第2暗視野像13を移動するように構成されている。なお、フィッティングの際には、画像処理部5は、被写体Tに設けられたマーカー9に基づいて、第2吸収像12の位置合わせを行う。これにより、たとえば、被写体Tが球状などの指向性がない形状であった場合でも、マーカー9によって取得した吸収像の形状からフィッティングを行うことにより位置合わせを行うことが可能となる。
その後、画像処理部5は、第1相対位置および第2相対位置における第1暗視野像11と第2暗視野像13とを合成し、合成暗視野像15を生成する。これにより、第1散乱体6および第3散乱体8が撮像された第1暗視野像11と、第2散乱体7および第3散乱体8が撮像された第2暗視野像13を合成することが可能となり、第1散乱体6、第2散乱体7、および、第3散乱体8が撮像された合成暗視野像15を得ることができる。また、画像処理部5は、合成暗視野像15において、X線の拡散方向の異なる領域を区別可能に表示するように構成されている。合成暗視野像15において、X線の拡散方向の異なる領域を区別可能に表示する方法としては、たとえば、第1暗視野像11の輝度値(画素値)と第2暗視野像13の輝度値(画素値)との比のarctangentを取り、その値によってカラー表示する方法がある。第1暗視野像11は、X方向に拡散したX線に基づく画像であり、第2暗視野像13は、Y方向に拡散したX線に基づく画像である。したがって、第1暗視野像11の輝度値(画素値)と第2暗視野像13の輝度値(画素値)と比のarctangentを取ることにより得られる値は、X線の拡散角度に由来する値であると考えられる。したがって、得られた値によってカラー表示することにより、被写体T内部の微細構造によるX線の拡散方向を区別して表示することができる。また、第1暗視野像11の輝度値(画素値)と第2暗視野像13の輝度値(画素値)との差を取ることにより、拡散の指向性の強弱を表示することができる。
(第1実施形態の構造の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、X線イメージング装置100は、X線源1と、検出器4と、第1格子2と第2格子3とを含む複数の格子と、第1吸収像10と、第1吸収像10と同じ配置で撮像された第1暗視野像11と、第2吸収像12と、第2吸収像12と同じ配置で撮像された第2暗視野像13とを生成する画像処理部5とを備え、画像処理部5は、互いに異なる2軸方向において、第1相対位置と第2相対位置とに複数の格子および被写体Tを配置して撮像された画像のうち、第1相対位置における第1吸収像10と、第2相対位置における第2吸収像12との被写体Tの位置の相違量に基づいて、第1相対位置における第1暗視野像11と、第2相対位置における第2暗視野像13との位置合わせを行うように構成されている。ここで、吸収像では、第1相対位置と第2相対位置とにおいて、被写体Tを回転させる際の回転軸の方向が同一であるため、格子の格子パターンの向きと被写体Tの向きとの関係に依存することなく、得られる画像中の被写体Tの形状は同一である。したがって、第1相対位置と第2相対位置とにおいて、得られる第1暗視野像11および第2暗視野像13の被写体Tの形状が異なっていたとしても、第1相対位置と第2相対位置とにおける被写体Tの形状が同一である第1吸収像10および第2吸収像12の被写体Tの位置の相違量に基づいて、第2暗視野像13の位置合わせを行うことができる。その結果、格子の格子パターンの向きと被写体Tの向きとの位置関係によって撮像される被写体Tの形状が異なる場合にも、画像の位置合わせを行うことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部5は、第1相対位置における第1吸収像10と、第2相対位置における第2吸収像12との位置合わせを行うことにより、被写体Tの位置の相違量としての第2吸収像12の平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)を取得するように構成されている。これにより、第1相対位置と第2相対位置とにおける第1吸収像10および第2吸収像12の位置を合わせることにより、被写体Tの位置の相違量としての第2吸収像12の平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)を容易に取得することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部5は、第1相対位置および第2相対位置における第1吸収像10および第2吸収像12の形状情報からフィッティングすることにより、第1吸収像10および第2吸収像12の位置合わせを行い、フィッティングによる位置合わせの際の第2吸収像12の平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)を取得し、取得した平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)と同じ量だけ第2暗視野像13を移動するように構成されている。これにより、第1吸収像10および第2吸収像12の形状情報からフィッティングすることにより、容易に第1吸収像10および第2吸収像12の位置合わせを行うことができる。また、第2吸収像12の平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)と同じ量だけ第2暗視野像13を移動させることにより、容易に第1暗視野像11および第2暗視野像13の位置合わせを行うことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第2画像は、暗視野像である。これにより、格子と被写体Tとの相対位置に依存して撮像される被写体Tの形状が変化することがない第1吸収像10および第2吸収像12を用いて位置合わせを行うことができる。その結果、格子と被写体Tとの相対位置に応じて得られる被写体Tの形状が異なる場合がある第2暗視野像13および第2暗視野像13の位置合わせを容易に行うことができる。
第1実施形態では、上記のように、第1相対位置は、被写体Tが複数の格子の格子パターンに対して所定方向(直交する方向)となるように複数の格子および被写体Tを配置する相対位置であり、第2相対位置は、第1相対位置とは複数の格子の格子パターンに対する被写体Tの向きが異なるように複数の格子および被写体Tを配置する相対位置である。これにより、第1相対位置と第2相対位置とにおいて、被写体Tと複数の格子の格子パターンとの向きが同一になることを防止することができる。その結果、第1相対位置と第2相対位置とにおいて、被写体T内部の微細構造によるX線の拡散方向が異なった状態で撮像することが可能となり、被写体T内部の構造を把握することができる。
(X線イメージング画像の合成方法)
次に図4および図5を参照して、第1実施形態におけるX線イメージング画像の合成方法について説明する。
まず、図4を参照して、互いに異なる2軸方向において、第1相対位置と第2相対位置とに複数の格子および被写体Tを配置して第1吸収像10および第2吸収像12と、第1暗視野像11および第2暗視野像13とを撮像するステップについて説明する。
図4(A)に示すように、第1相対位置では、格子パターンの向きがY方向になるように格子が配置されている。また、第1相対位置では、被写体Tの長手方向がX方向となるように被写体Tが配置されている。また、図4(B)に示すように、第2相対位置では、格子パターンの向きがY方向になるように格子が配置されている。また、第2相対位置では、被写体Tの長手方向がY方向となるように被写体Tが配置されている。
第1実施形態では、図4に示すように、第1相対位置において、第1吸収像10および、第1吸収像10と同じ配置で撮像された第1暗視野像11を撮像する。また、第2相対位置において、第2吸収像12および、第2吸収像12と同じ配置で撮像された第2暗視野像13を撮像する。
次に、図5を参照して、第1相対位置における第1吸収像10と、第2相対位置における第2吸収像12の移動量を取得するステップと、第2吸収像12の移動量に基づいて、第1暗視野像11および第2暗視野像13の位置合わせを行うステップについて説明する。
第1実施形態では、図5に示すように、第1吸収像10と第2吸収像12とが一致する位置に第2吸収像12を移動する。その際、画像処理部5は、平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)を取得する。そして、第1実施形態では、取得した平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)に基づいて、第1暗視野像11および第2暗視野像13の位置合わせを行う。
(第1実施形態の画像合成方法の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、第1相対位置と第2相対位置とに複数の格子および被写体Tを配置して第1吸収像10および第2吸収像12と第1暗視野像11および第2暗視野像13とを撮像するステップと、第2吸収像12の平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)を取得するステップと、第2吸収像12の平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)に基づいて、第1暗視野像11および第2暗視野像13の位置合わせを行うステップとを含む。これにより、第1相対位置と第2相対位置とにおいて、得られる第1暗視野像11および第2暗視野像13の形状が異なっていたとしても、第1相対位置と第2相対位置とにおける被写体Tの形状が同一である第2吸収像12の平行移動量(x、y)および回転移動量(θz)に基づいて、第1暗視野像11および第2暗視野像13の位置合わせを行うことができる。その結果、格子の格子パターンの向きと被写体Tの向きとの位置関係によって撮像される被写体Tの形状が異なる場合にも、画像の位置合わせを行うことができる。
[第2実施形態]
次に、図6〜図10を参照して、本発明の第2実施形態によるX線イメージング装置200について説明する。第2実施形態では、被写体Tを、Y方向の軸線周りの回転方向に相対回転させる回転機構30をさらに備え、3次元画像を生成することが可能なように構成されている。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する。
図6に示すように、第2実施形態では、X線イメージング装置200は、被写体TをY方向の軸線周りの回転方向に相対回転させる回転機構30をさらに備えている。
次に、図7を参照して、第2実施形態によるX線イメージング装置100が暗視野像を合成する構成についての全体の流れを説明する。
ステップS10において、互いにそれぞれ異なる6軸方向おいて、第1相対位置および第2相対位置に加えて、複数の格子の格子パターンに対する被写体Tの向きが異なるように配置された第3相対位置、第4相対位置、第5相対位置、および、第6相対位置のそれぞれにおいて、被写体Tを360度回転させながら、所定の回転角度の位置において、第1〜第6吸収像、第1〜第6暗視野像をそれぞれ複数枚撮像する。互いにそれぞれ異なる6軸方向については、後述する。なお、第2実施形態では、画像処理部5が、3次元画像を生成することができるので、上記第1実施形態とは異なり、Z方向の軸線周りの回転方向に加えて、被写体TをX方向の軸線周りの回転方向(θx方向)および/またはY方向の軸線周りの回転方向(θy方向)に傾けて配置してもよい。
次に、ステップS11において、画像処理部5は、第1相対位置〜第6相対位置のそれぞれの相対位置において撮像した複数の第1〜第6吸収像、第1〜第6暗視野像のそれぞれから、第1相対位置〜第6相対位置のそれぞれに対応する3次元の吸収像および暗視野像を生成する。すなわち、画像処理部5は、3次元の吸収像として、第1相対位置における3D第1吸収像20(図8参照)(以下、「Vabs1」という)、および、第2相対位置における3次元の3D第2吸収像22(図8参照)(以下、「Vabs2」という)を生成する。第3〜第6相対位置においても、同様に、3D第3〜第6吸収像(以下、「Vabs3」〜「Vabs6」という)を生成する。また、画像処理部5は、第1相対位置における3次元の3D第1暗視野像21(図8参照)(以下、「Vdark1」という)、および、第2相対位置における3次元の3D第2暗視野像23(図8参照)(以下、「Vdark2」という)を生成する。第3〜第6相対位置においても、同様に、3D第3〜第6暗視野像(以下、「Vdark3」〜「Vdark6」という)を生成する。なお、Vabs1〜Vabs6は、それぞれ、特許請求の範囲の「第1画像」の一例である。また、Vdark1〜Vdark6は、それぞれ、特許請求の範囲の「第2画像」の一例である。
次に、ステップS12において、画像処理部5は、Vabs2をVabs1へと位置合わせを行う。また、Vabs3〜Vabs6もVabs1へと位置合わせを行い、Vabs1〜Vabs6を合成した3D合成吸収像24(図8参照)を生成する。
次に、ステップS13において、画像処理部5は、3D合成吸収像24を合成した際のVabs2の移動量を取得する。取得する移動量は、平行移動量(x、y)および回転移動量(θx、θy、θz)である。Vabs3〜Vabs6についても、同様に移動量を取得する。
次に、ステップS14において、画像処理部5は、ステップS13において取得したVabs2の移動量(平行移動量(x、y)および回転移動量(θx、θy、θz))に基づいて、Vdark2をVdark2へと位置合わせを行う。また、Vdark3〜Vdark6についても、同様にVdark1へと位置合わせを行い、3D合成暗視野像25(図8参照)を生成する。次に、ステップS15において、画像処理部5は、3D合成暗視野像25において、X線の拡散方向の異なる領域を区別可能に表示する。なお、3D合成暗視野像25は、特許請求の範囲の「合成画像」の一例である。
次に、図8および図9を参照して、第2実施形態によるX線イメージング装置200がVabs2の移動量に基づいてVdark1およびVdark2の位置合わせを行い、3D合成暗視野像25を生成する構成について説明する。なお、簡単のため、図8および図9は、第1相対位置および第2相対位置において、撮像したVabs1、Vabs2、Vdark1、および、Vdark2を用いて3D合成暗視野像25を生成する構成について説明している。
図8は、第1相対位置および第2相対位置における、格子パターンの向きおよび被写体Tを配置する向きを示す図である。第2実施形態では、図8に示すように、回転機構30は、Y方向の軸線周りの回転方向に被写体Tを相対回転させるように構成されている。なお、第1相対位置および第2相対位置におけるその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、図9に示すように、第1相対位置におけるVabs1と、第2相対位置におけるVabs2との位置合わせを行うことにより、被写体Tの位置の相違量としての第2吸収像の移動量を取得するように構成されている。位置合わせの手法としては、上記第1実施形態と同様である。画像処理部5は、位置合わせの際のVabs2の平行移動量(x、y)および回転移動量(θx、θy、θz)を取得し、取得した平行移動量(x、y)および回転移動量(θx、θy、θz)と同じ量だけVdark2を移動するように構成されている。その後、画像処理部5は、第1相対位置および第2相対位置におけるVdark1とVdark2とを合成し、3D合成暗視野像25を生成する。また、画像処理部5は、3D合成暗視野像25において、X線の拡散方向の異なる領域を区別可能に表示するように構成されている。第2実施形態においては、Vdark1およびVdark2の輝度値(画素値)から算出した値によってカラー表示することにより、3D合成暗視野像25におけるX線の拡散方向の異なる領域を区別可能に表示する。
次に、図10を参照して、互いにそれぞれ異なる6軸方向において、第1〜第6相対位置に被写体Tを配置する構成について説明する。
図10は、被写体Tが立方体であると仮定した際の互いに異なる6軸方向を説明するための図10(A)〜図10(G)である。第2実施形態では、図10(A)〜図10(C)に示す第1方向31、第2方向32、および、第3方向33のそれぞれを、Y方向と平行な方向に向けて被写体Tを回転機構30に配置した際の相対位置を、それぞれ、第1相対位置、第2相対位置、および、第3相対位置とする。第1〜第3方向は、それぞれ、被写体Tを立方体と仮定した場合の、各軸方向と平行な方向である。すなわち、第1方向はX方向と平行な方向である。また、第2方向はY方向と平行な方向である。また、第3方向はZ方向と平行な方向である。第1〜第3方向は、それぞれ直交する歩行である。
また、第2実施形態では、図10(D)〜図10(G)に示す第4方向34、第5方向35、第6方向36、および、第7方向37のうち、いずれか3方向をY方向と平行な方向に向けて被写体Tを回転機構30に配置した際の相対位置を、それぞれ、第4相対位置、第5相対位置、および、第6相対位置とする。第3〜第6方向は、それぞれ、立方体の4本の対角線方向のうちのいずれかである。第2実施形態では、画像処理部5は、第1〜第6相対位置のそれぞれの位置において、被写体Tを360度回転させながら、所定の回転角度の位置において撮像された複数の吸収像および暗視野像から、Vabs1〜Vabs6、およびVdark1〜Vdark6を生成するように構成されている。図10は、被写体Tが立方体である場合を仮定したが、被写体Tが立方体でない場合でも上記第1〜第6方向を規定することが可能である。すなわち、被写体T内において、X方向、Y方向、および、Z方向によって空間を規定し、その空間内に立方体が存在すると仮定して、上記第1〜第6方向を規定してもよい。
また、第2実施形態では、画像処理部5は、第1〜第6相対位置において生成されたVabs1〜Vabs6のうち、Vabs2〜Vabs6を、それぞれ、Vabs1に対して位置合わせを行い、それぞれの移動量を取得する。画像処理部5は、取得したそれぞれの移動量に基づいて、Vdark2〜Vdark6をVdark1に対して位置合わせを行い、Vdark1〜Vdark6を合成した3D合成暗視野像25を生成する。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、X線イメージング装置200は、被写体Tを、Y方向の軸線周りの回転方向に相対回転させる回転機構30をさらに備え、吸収像および暗視野像は、それぞれ3次元画像を含む。これにより、Vabs1およびVabs2を用いて位置合わせを行うことを行うことにより、Vdark1およびVdark2の位置合わせを容易に行うことができる。その結果、被写体T内部の微細構造におけるX線の拡散方向を詳細に把握することが可能となる。すなわち、被写体T内部の微細構造の微視的な構造の相違または被写体内部の微細な組織の形状の相違などを反映した画像を得ることができる。
また、第2実施形態では、上記のように、画像処理部5は、互いにそれぞれ異なる6軸方向おいて、第1相対位置および第2相対位置に加えて、複数の格子の格子パターンに対する被写体Tの向きが異なるように配置された第3相対位置、第4相対位置、第5相対位置、および、第6相対位置のそれぞれにおいて、被写体Tをそれぞれ回転させて撮像された画像から、Vabs1〜Vabs6、および、Vdark1〜Vdark6を生成するように構成されている。これにより、たとえば、45度および135度の拡散方向の違いなどを区別することが可能となる。その結果、被写体内部の微細構造をより詳細に把握することができる。すなわち、第1〜第6相対位置に配置して撮像することにより、被写体T内の微細構造の任意の拡散方向を把握することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、第1格子2として、位相格子を用いたが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1格子2として、吸収格子を用いてもよい。その結果、干渉計および非干渉計のどちらの構成においても、X線位相差撮像を行うことが可能となり、第1格子2の選択の自由度を向上させることができる。
また、上記実施形態では、第1画像として、吸収像を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1画像として、吸収像と、暗視野像および/または位相微分像とを合成した画像を用いてもよい。
また、上記実施形態では、第2画像として、暗視野像を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第2画像として、位相微分像を用いてもよい。位相微分像は、被写体Tの向きと格子パターンの向きとに応じて、強調されるエッジが異なるため、暗視野像の場合と同様に、被写体Tの向きと格子パターンの向きとを変更することにより、内部構造をより詳細に把握することができる。また、吸収像、暗視野像、および、位相微分像の合成画像を第2画像として用いてもよい。
また、上記実施形態では、第2吸収像12および3D第2吸収像22の移動量を求める際に、合成吸収像14および3D合成吸収像24を生成する例を示したが、本発明はこれに限られない。合成吸収像14および3D合成吸収像24を生成することなく、第2吸収像12の移動量および3D第2吸収像22の移動量をそれぞれ求めてもよい。
また、上記実施形態では、被写体Tの向きを変更することにより、第1相対位置と第2相対位置とに被写体Tおよび複数の格子を配置したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数の格子の格子パターンの向きを変更することにより、第1相対位置と第2相対位置とに被写体Tおよび複数の格子を配置してもよい。
また、上記実施形態では、位置合わせにより第1吸収像10(3D第1暗視野像21)と第2吸収像12(3D第2吸収像22)との位置の相違量を取得する例を示したが、本発明はこれに限られない。位置の相違量を取得することができれば、どのような方法であってもよい。
また、上記実施形態では、フィッティングにより第1吸収像10(3D第1吸収像20)および第2吸収像12(3D第2吸収像22)を位置合わせする例を示したが、本発明はこれに限られない。第1吸収像10(3D第1吸収像20)および第2吸収像12(3D第2吸収像22)を位置合わせできる方法であれば、どのような方法であってもよい。
また、上記実施形態では、第1相対位置と第2相対位置とにおいて、被写体TをZ方向に移動させない例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1相対位置と第2相対位置とにおいて、被写体TをZ方向に移動させてもよい。第1相対位置と第2相対位置とにおいて、被写体TをZ方向に移動させた場合、取得される画像の拡大率が異なる。その場合、上記実施形態で取得する位置情報の他に、第1吸収像10(3D第1吸収像20)および第2吸収像12(3D第2吸収像22)から、形状フィッティングなどにより拡大率を取得し、取得した拡大率と上記実施形態で取得する位置情報とを用いることにより第2暗視野像13(3D第2暗視野像23)の位置合わせを行うことができる。
また、上記実施形態では、複数の格子として、第1格子2および第2格子3を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図11に示すように、X線源1と第1格子2との間に、第3格子40を設ける構成でもよい。第3格子40は、Y方向に所定の周期(ピッチ)d3で配列される複数のスリット40aおよびX線吸収部40bを有している。各スリット40aおよびX線吸収部40bはX方向に延びるように構成されている。また、第3格子40は、X線源1と第1格子2との間に配置されており、X線源1からX線が照射される。第3格子40は、各スリット40aを通過したX線を、各スリット40aの位置に対応する線光源とするように構成されている。これにより、第3格子40は、X線源1から照射されるX線の可干渉性を高めることができる。このように構成すれば、X線源1の可干渉性が小さい高出力のX線源を用いたとしても、第3格子40によってX線源の可干渉性を大きくすることができるので、X線源の選択の自由度を向上させることができる。
また、上記第2実施形態では、回転機構30は、被写体Tを相対回転させる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、回転機構30は、X線源1と複数の格子と検出器4とを含む撮像系を回転させるように構成されていてもよい。
また、上記第2実施形態では、回転機構30に配置する被写体Tの向きを変更することにより、互いに異なる6軸方向の第1〜第6相対位置を決定したが、本発明はこれに限られない。たとえば、被写体Tの向きを変更することなく、回転機構30を傾けることにより、第1〜第6相対位置を決定してもよい。また、回転機構30を互いに異なる3方向に傾けることにより、第1〜第3相対位置を決定してもよい。また、回転機構30を互いに異なる4方向に傾けることにより、第1〜第4相対位置を決定してもよい。また、回転機構30を互いに異なる5方向に傾けることにより、第1〜第5相対位置を決定してもよい。
また、上記第2実施形態では、第1〜第6相対位置に被写体Tを配置して撮像を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1〜第6相対位置のうち、いずれか2か所に被写体Tを配置して撮像する構成でもよい。また、第1〜第6相対位置のうち、2〜5か所に被写体Tを配置して撮像する構成でもよいし、7か所以上に被写体Tを配置して撮像する構成でもよい。
1 X線源
2 第1格子
3 第2格子
4 検出器
5 画像処理部
9 X線高吸収性マーカー
10 第1吸収像(第1画像)
11 第1暗視野像(第2画像)
12 第2吸収像(第1画像)
13 第2暗視野像(第2画像)
15 合成暗視野像(合成画像)
20 3D第1吸収像(第1画像)
21 3D第1暗視野像(第2画像)
22 3D第2吸収像(第1画像)
23 3D第2暗視野像(第2画像)
25 3D合成暗視野像(合成画像)
30 回転機構
40 第3格子

Claims (10)

  1. X線源と、
    前記X線源から照射されたX線を検出する検出器と、
    前記X線源と前記検出器との間に配置され、前記X線源から前記X線が照射される第1格子と、前記第1格子を通過した前記X線が照射される第2格子とを含む複数の格子と、
    前記検出器により検出されたX線の強度分布から、吸収像を含む第1画像と、前記第1画像と同じ配置で撮像された吸収像以外の像を含む第2画像とを生成する画像処理部とを備え、
    前記画像処理部は、
    互いに異なる2軸方向において、第1相対位置と第2相対位置とに前記複数の格子および被写体を配置して撮像された画像のうち、前記第1相対位置における前記第1画像と、前記第2相対位置における前記第1画像との被写体の位置の相違量に基づいて、前記第1相対位置における前記第2画像と、前記第2相対位置における前記第2画像との位置合わせを行うように構成されている、X線イメージング装置。
  2. 前記画像処理部は、前記第1相対位置における前記第1画像と、前記第2相対位置における前記第1画像との位置合わせを行うことにより、前記被写体の位置の相違量としての前記第1画像の移動量を取得するように構成されている、請求項1に記載のX線イメージング装置。
  3. 前記画像処理部は、前記第1相対位置および前記第2相対位置における前記第1画像の被写体の形状情報からフィッティングすることにより、前記第1画像の位置合わせを行い、前記フィッティングによる位置合わせの際の前記第1画像の前記移動量を取得し、取得した前記移動量と同じ量だけ前記第2画像を移動するように構成されている、請求項2に記載のX線イメージング装置。
  4. 前記第2画像は、暗視野像と位相微分像とのうち、いずれか一方である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のX線イメージング装置。
  5. 前記第1相対位置は、被写体が前記複数の格子の格子パターンに対して所定方向となるように前記複数の格子および被写体を配置する相対位置であり、
    前記第2相対位置は、前記第1相対位置とは前記複数の格子の格子パターンに対する被写体の向きが異なるように前記複数の格子および被写体を配置する相対位置である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のX線イメージング装置。
  6. 被写体と、前記X線源と前記検出器と前記複数の格子とによって構成される撮像系とのうちどちらか一方を、前記X線の光軸方向と直交する垂直方向の軸線周りの回転方向に相対回転させる回転機構をさらに備え、
    前記第1画像および前記第2画像は、それぞれ3次元画像を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のX線イメージング装置。
  7. 前記画像処理部は、互いにそれぞれ異なる6軸方向おいて、前記第1相対位置および前記第2相対位置に加えて、前記複数の格子の格子パターンに対する被写体の向きが異なるように配置された第3相対位置、第4相対位置、第5相対位置、および、第6相対位置のそれぞれにおいて、被写体または前記撮像系をそれぞれ回転させて撮像された画像から、前記第1画像および前記第2画像を生成するように構成されている、請求項6に記載のX線イメージング装置。
  8. 前記画像処理部は、前記第1相対位置および前記第2相対位置における前記第2画像を合成し、合成画像において、前記X線の拡散方向の異なる領域を区別可能に表示するように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のX線イメージング装置。
  9. 前記画像処理部は、被写体に設けられたX線高吸収性のマーカーに基づいて、前記第1画像の位置合わせを行うように構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載のX線イメージング装置。
  10. X線イメージング画像の合成方法であって、
    互いに異なる2軸方向において、第1相対位置と第2相対位置とに複数の格子および被写体を配置して吸収像を含む第1画像と吸収像以外の像を含む第2画像とを撮像するステップと、
    前記第1相対位置における前記第1画像と、前記第2相対位置における前記第1画像の移動量を取得するステップと、
    前記第1画像の移動量に基づいて、前記第2画像の位置合わせを行うステップとを含む、X線イメージング画像の合成方法。
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