JP2019004273A - 無線通信システム、基地局装置、および基地局装置間移動無線通信方法 - Google Patents

無線通信システム、基地局装置、および基地局装置間移動無線通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基地局装置間を移動する無線端末装置の通信制御をより簡易に行うことができる基地局装置を提供する。【解決手段】無線通信システム1は、通信エリアA内に配置され、それぞれ独自の通信可能な範囲を有する複数の基地局装置AP1a〜AP3aと、基地局装置AP1a〜AP3aの各々と通信可能な無線端末装置MN1と、を有する。基地局装置AP1a〜AP3aのうちの少なくとも1つは、通信エリアA内において複数の基地局装置AP1a〜AP3aとの通信が許可される無線端末装置MN1を識別する鍵情報を発行する鍵情報発行回路を有する。無線端末装置MN1は、ブロードキャスト通信によりデータを送信する。各基地局装置AP1a〜AP3aは、無線端末装置MN1が送信したデータを受信し、鍵情報に基づいて、無線端末装置MN1から受信したデータを処理の対象とするか否かの判断をし、データを処理する。【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信システム、基地局装置、および基地局装置間移動無線通信方法に関する。
従来より、通信中の無線端末装置が基地局装置の通信範囲をまたがって移動する場合に、基地局装置を切り替えるハンドオーバ処理が行われている。無線端末装置が通信範囲の中心から離れるにしたがって通信品質が低下するため、ハンドオーバ処理によって現在接続している基地局装置よりも通信品質の良い基地局装置に接続先を切り替えて通信品質を保つ。
例えば、特許文献1には、無線端末装置と基地局装置とが双方向通信を行い、基地局装置の通信範囲が重複する箇所において、基地局装置ごとの識別コードや周波数などの情報を相互に受け渡して、無線通信の切断のないハンドオーバ処理を実現する技術が開示されている。
図17は、従来のハンドオーバ処理が行われる無線通信システム100を示す図である(例えば、特許文献1参照。)。基地局装置AP1の通信範囲BBS1に属する無線端末装置STA1aが、異なる基地局装置AP2にハンドオーバされる場合において、まず、無線端末装置STA1aが、基地局装置AP1と基地局装置AP2の通信範囲が重複する領域OVLに移動する。領域OVLにおいて、基地局装置AP2は、無線端末装置STA1aによって送信される基地局装置AP1宛のデータフレームが受信可能となる。
基地局装置AP1は、無線端末装置STA1aの受信信号強度の劣化を検出すると、基地局装置AP2に対して無線端末装置STA1aのハンドオーバ要求を行う。基地局装置AP2は、基地局装置AP1に対して、無線端末装置STA1aのハンドオーバの受け入れ情報を含むハンドオーバ応答を通知する。ハンドオーバ手続き中は、無線端末装置STA1aからのデータの送受信は、ハンドオーバ元の基地局装置AP1が行う。
次に、基地局装置AP1は、ハンドオーバ応答を受信すると、基地局装置AP2に対して、無線端末装置STA1aのアドレス、識別コードBSSID、および周波数等の情報を含むハンドオーバ依頼を通知する。その後、基地局装置AP2は識別コードBSSIDを登録し、ハンドオーバ完了を通信回線FIXを介して基地局装置AP1に通知する。
このように、従来のハンドオーバ処理を用いた、基地局装置間を移動する無線端末装置の通信制御では、無線端末装置と基地局装置との間で相互に通信を行い、さらに、基地局装置側においても相互に通信を行って周波数や識別コードを指定した上で、無線端末装置の基地局装置の切り替えを行っていた。したがって、基地局装置側での処理が煩雑になる問題があった。
特開2006−270665号公報
本発明は、基地局装置間を移動する無線端末装置の通信制御をより簡易に行うことができる基地局装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る無線通信システムは、所定の通信エリア内に配置され、それぞれ独自の通信可能な範囲を有する複数の基地局装置と、前記複数の基地局装置のそれぞれと通信可能な無線端末装置と、を備える無線通信システムであって、前記複数の基地局装置のうちの少なくとも1つは、前記所定の通信エリア内において前記複数の基地局装置との通信が許可される無線端末装置を識別する鍵情報を発行する鍵情報発行回路、を備え、前記無線端末装置は、ブロードキャスト通信によりデータを送信するデータ送信回路、を備え、前記複数の基地局装置のそれぞれは、前記無線端末装置が送信したデータを受信するデータ受信回路と、前記鍵情報に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを処理の対象とするか否かの判断をする判断回路と、前記データを処理する処理回路と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る無線通信システムは、所定の通信エリア内に配置され、それぞれ独自の通信範囲を有する複数の基地局装置と、前記複数の基地局装置のそれぞれと通信可能な無線端末装置と、前記無線端末装置に前記複数の基地局装置と通信する権限を付与する権限付与装置と、を備える無線通信システムであって、前記権限付与装置は、前記所定の通信エリア内において前記複数の基地局装置との通信が許可される無線端末装置を識別する鍵情報を発行する鍵情報発行回路、を備え、前記無線端末装置は、ブロードキャスト通信によりデータを送信するデータ送信回路、を備え、前記複数の基地局装置のそれぞれは、前記無線端末装置が送信したデータを受信するデータ受信回路と、前記鍵情報に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを処理の対象とするか否かの判断をする判断回路と、前記データを処理する処理回路と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る無線通信システムは、前記複数の基地局装置のそれぞれと通信ネットワークを介して接続される管理サーバをさらに有し、前記複数の基地局装置のそれぞれは、前記無線端末装置が前記複数の基地局装置各々から受信する信号の受信強度の情報を取得し、前記管理サーバに送信する受信信号強度取得回路と、前記管理サーバからの指示に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを前記管理サーバに送信するか否かを決定する制御回路と、をさらに備え、前記管理サーバは、前記複数の基地局装置から受信した前記受信強度の情報に基づいて、前記無線端末装置によって送信された前記データを取得する基地局装置を決定する決定回路と、前記決定回路による決定に基づいて、前記通信エリア内に配置された前記複数の基地局装置に前記データの送信処理に関する指示を送信する指示送信回路と、を備え、前記制御回路は、前記管理サーバから前記データを前記管理サーバに送信する旨の指示を受信した場合には、前記データを前記管理サーバに送信し、前記データを前記管理サーバに送信しない旨の指示を受信した場合には、前記データを廃棄してもよい。
また、本発明に係る基地局装置は、所定の通信エリア内に配置され、独自の通信可能な範囲を有し、無線端末装置と通信可能な基地局装置であって、前記所定の通信エリア内に配置された複数の基地局装置との通信が許可される無線端末装置を識別する鍵情報を発行する鍵情報発行回路と、無線端末装置からブロードキャスト通信により送信されたデータを受信するデータ受信回路と、前記鍵情報に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを処理の対象とするか否かの判断をする判断回路と、前記データを処理する処理回路と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る基地局装置は、所定の通信エリア内に配置され、独自の通信可能な範囲を有し、無線端末装置と通信可能な基地局装置であって、無線端末装置からブロードキャスト通信により送信されたデータを受信するデータ受信回路と、前記所定の通信エリア内に配置された複数の基地局装置との通信が許可される無線端末装置を識別する鍵情報に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを処理の対象とするか否かの判断をする判断回路と、前記鍵情報に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを処理の対象とするか否かの判断をする判断回路と、を備えていてもよい。
また、本発明に係る基地局装置は、前記無線端末装置が前記複数の基地局装置各々から受信する信号の受信強度の情報を取得して前記複数の基地局装置のそれぞれと通信ネットワークを介して接続される管理サーバに送信する受信信号強度取得回路と、前記管理サーバから、前記受信強度の情報に基づく前記データの送信処理に関する指示を受信する指示受信回路と、前記管理サーバからの前記指示に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを前記管理サーバに送信するか否かを決定する制御回路と、を備え、前記指示受信回路が受信する、前記データの前記送信処理に関する指示は、前記管理サーバが決定した、前記無線端末装置からの前記データを取得する基地局装置の情報に基づく指示であり、前記制御回路は、前記管理サーバから前記データを前記管理サーバに送信する旨の指示を受信した場合には、前記データを前記管理サーバに送信し、前記データを前記管理サーバに送信しない旨の指示を受信した場合には、前記データを廃棄してもよい。
また、本発明に係る基地局装置間移動無線通信方法は、所定の通信エリア内に配置され、それぞれ独自の通信可能な範囲を有する複数の基地局装置と、前記複数の基地局装置のそれぞれと通信可能な無線端末装置と、を備える無線通信システムの基地局間移動無線通信方法であって、前記複数の基地局装置のうちの少なくとも1つが、前記所定の通信エリア内において前記複数の基地局装置との通信が許可される無線端末装置を識別する鍵情報を発行する鍵情報発行ステップと、前記無線端末装置が、ブロードキャスト通信によりデータを送信するデータ送信ステップと、前記複数の基地局装置のそれぞれが、前記無線端末装置が送信したデータを受信するデータ受信ステップと、前記鍵情報に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを処理の対象とするか否かを判断する判断ステップと、前記データを処理するデータ処理ステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る基地局装置間移動無線通信方法は、前記無線通信システムは、前記複数の基地局装置のそれぞれと通信ネットワークを介して接続される管理サーバをさらに備え、前記複数の基地局装置のそれぞれが、前記無線端末装置が前記複数の基地局装置各々から受信する信号の受信強度の情報を取得し、前記管理サーバに送信する受信信号強度取得ステップと、前記管理サーバが、前記複数の基地局装置から受信した前記受信強度の情報に基づいて、前記無線端末装置によって送信された前記データを取得する基地局装置を決定する決定ステップと、前記管理サーバか、前記決定ステップでの決定に基づいて、前記通信エリア内に配置された前記複数の基地局装置に前記データの送信処理に関する指示を送信する指示送信ステップと、前記複数の基地局装置のそれぞれが、前記データを前記管理サーバに送信する旨の指示を受信した場合には、前記データを前記管理サーバに送信し、前記データを前記管理サーバに送信しない旨の指示を受信した場合には、前記データを廃棄する制御ステップと、を備えていてもよい。
本発明によれば、所定の通信エリア内に配置された複数の基地局装置との通信が許可される無線端末装置を識別する鍵情報に基づいて、無線端末装置からブロードキャスト通信により送信されたデータを処理の対象とするか否かの判断をする。したがって、基地局装置において、基地局装置独自の通信範囲をまたがって移動する無線端末装置の通信制御をより簡易に行うことができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムの概略を示す図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムの構成図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態に係る無線端末装置の構成例を示すブロック図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態に係る基地局装置の構成例を示すブロック図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおける動作を説明するシーケンス図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態に係る鍵情報管理装置が管理する鍵情報管理テーブルを示す図である。 図7は、本発明の第1の実施の形態に係る無線端末装置の変形例を示すブロック図である。 図8は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムの構成図である。 図9は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおける動作を説明するシーケンス図である。 図10は、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムの構成図である。 図11は、本発明の第3の実施の形態に係る権限付与装置の構成例を示すブロック図である。 図12は、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムにおける動作を説明するシーケンス図である。 図13は、本発明の第4の実施の形態に係る無線通信システムの構成図である。 図14は、本発明の第4の実施の形態に係る無線通信システムの変形例を示す構成図である。 図15は、本発明の第5の実施の形態に係る無線通信システムの概略を示す図である。 図16は、本発明の実施の形態に係る管理サーバを実現するコンピュータの構成例を示すブロック図である。 図17は、従来のハンドオーバ処理を説明するための無線通信システムの概略図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図1から図16を参照して詳細に説明する。各図について共通する構成要素には、同一の符号が付されている。
また、以下において、基地局装置AP1a〜AP3aを総称して基地局装置APa、基地局装置AP1b〜AP3bを基地局装置APbということがある。さらに、基地局装置APa、APbを総称して基地局装置APということがある。同様に、無線端末装置MN1〜MN3を総称して無線端末装置MNということがある。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システム1は、通信エリアAに配置された複数の基地局装置AP1a〜AP3aと、基地局装置AP1a〜AP3a各々と通信可能な無線端末装置MN1と、を有する。基地局装置AP1a〜AP3aのそれぞれは、無線端末装置MN1が送信したデータを受信するデータ受信回路と、このデータを処理する処理回路とを有する。ここで、「処理」とは、基地局装置AP内で、データを加工することや、他の装置にデータを送信することも含む。本実施の形態において、基地局装置AP1a〜AP3aのうち、基地局装置AP1aは、無線端末装置MN1との通信リンクを確立するときに、通信エリアA内において複数の基地局装置AP1a〜AP3aとの通信が許可される無線端末装置MN1を識別する鍵情報KA1を発行する鍵情報発行回路を有する。無線端末装置MN1は、ブロードキャスト通信によりデータを送信するデータ送信回路を有する。また、各基地局装置AP1a〜AP3aは、鍵情報KA1に基づいて、無線端末装置MN1から受信したデータを処理の対象とするか否かの判断をする判断回路を有する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システム1の概略を示す図である。無線通信システム1は、無線端末装置MN1〜MN3と、無線端末装置MN1〜MN3と通信可能な基地局装置AP1a〜AP3a、AP1b〜AP3bとを備える。基地局装置AP1a〜AP3a、AP1b〜AP3bは、それぞれがカバーする通信範囲を有し、その通信範囲に存在する無線端末装置MNと通信することが可能である。
また、基地局装置AP1a〜AP3a各々が有する通信範囲の一部は、それぞれ重なり合っている。例えば、無線端末装置MN1が、基地局装置AP1a〜AP3aの通信範囲が重複する箇所に移動した場合には、無線端末装置MN1は、いずれの基地局装置AP1a〜AP3aとも通信可能となる。
本実施の形態では、基地局装置AP1a〜AP3aを包含するエリアを、予め通信エリアAと呼ぶ。同様に、基地局装置AP1b〜AP3bを包含するエリアを、予め通信エリアBと呼ぶ。なお、これらの複数の基地局装置APを含む通信エリアは互いに重複していてもよい。
図2は、第1の実施の形態に係る無線通信システム1の構成図である。通信エリアAに属する基地局装置AP1a〜AP3a、および通信エリアBに属する基地局装置AP1b〜AP3bは、それぞれインターネット等の通信ネットワークNWを介して管理サーバ2と通信可能に接続されている。
管理サーバ2は、鍵情報管理装置21と、データ処理装置22とを備える。管理サーバ2は、基地局装置APを介して、無線端末装置MNからデータを受信する。
鍵情報管理装置21は、後述するように、基地局装置APが無線端末装置MNを対象に発行した鍵情報を管理する装置である。鍵情報管理装置21は、通信ネットワークNWを介して接続されているすべての通信エリアにおいて発行された鍵情報を、無線端末装置MNを識別する識別情報と関連付けて管理する。具体的には、鍵情報管理装置21は、後述する鍵情報管理テーブル3を格納する記憶部を有する。鍵情報管理装置21は、基地局装置APにより後述する鍵情報が発行されるたびに、鍵情報管理テーブル3の情報を更新する。
データ処理装置22は、基地局装置APを介して無線端末装置MNから受信したデータの処理や記憶を行う。
次に、本実施の形態における無線通信システム1を構成する、無線端末装置MNと、基地局装置APの構成を説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態に係る無線端末装置MNの構成例を示すブロック図である。また、図4は、本発明の第1の実施の形態に係る基地局装置APの構成例を示すブロック図である。
無線端末装置MNは、図3に示すように、制御回路110と、記憶装置120と、無線通信回路130と、センサ140とを備える。制御回路110は、基地局装置APに送信するデータの処理や無線通信の制御を行う。無線通信回路130は、データをブロードキャスト通信により送信する伝送回路として機能する。また、センサ140は、RSSI(受信信号強度)値等の受信感度の測定などを行うことができる。センサ140は、バイタルデータなどを検出して電気信号に変換してもよい。センサ140により検出される情報は、データの一部として、無線通信回路130から基地局装置APにブロードキャスト通信により送信することができる。
基地局装置APは、図4に示すように、制御回路210と、記憶装置220と、無線通信回路230と、有線通信回路240とを備える。制御回路210は、無線端末装置MNや管理サーバ2との通信の制御や、鍵情報の生成、無線端末装置MNから受信したデータの処理などを行う。記憶装置220は、鍵情報DB221を有し、生成した鍵情報を記憶したり、管理サーバ2から受信した鍵情報を記憶する。また、鍵情報DB221は、基地局装置APが属する通信エリア固有の識別情報を記憶する。無線通信回路230は、無線インターフェースとして機能し、無線端末装置MNからのデータを管理サーバ2に送信する。また、有線通信回路240は、有線インターフェースとして機能し、管理サーバ2等と通信を行う。
次に、本実施の形態に係る無線通信システム1において、無線端末装置MN1が通信エリアA内を移動する場合の通信制御について説明する。図3は、無線通信システム1における動作を説明するシーケンス図である。また、図4は、鍵情報管理装置21が管理する鍵情報管理テーブル3を示す図である。
<鍵情報の発行と登録>
まず、無線端末装置MN1は、通信エリアAの外から通信エリアAの内部に入り、基地局装置AP1aの通信範囲に移動すると、基地局装置AP1aとの間で無線通信の初期設定や通信ネゴシエーションを行い、基地局装置AP1aとの通信リンクを確立する(ステップS101)。
無線端末装置MN1と基地局装置AP1aとの通信リンクが確立すると、基地局装置AP1aは、鍵情報KA1を生成する(ステップS102)。鍵情報KA1には、通信エリアA固有の識別情報が含まれる。また、鍵情報KA1は、通信エリアAを特定する情報を含んでいる。
本実施の形態では、この鍵情報KA1と無線端末装置MN1を識別する識別情報とを関連付けて管理サーバ2の鍵情報管理装置21に登録することによって、無線端末装置MN1が通信エリアA内のいずれの基地局装置APaとも通信を行う許可が与えられている端末であることを、基地局装置APaや管理サーバ2などが識別できる。鍵情報は、通信リンクが確立する度に新しく生成(発行)される。
なお、無線端末装置MN1が、例えば、通信エリアAから通信エリアBに移動した場合には、通信エリアBに属する基地局装置APbとの間で新たに通信リンクを確立して、通信エリアBでの鍵情報が発行される。
次に、基地局装置AP1aは、生成した鍵情報KA1を鍵情報管理装置21に送信する(ステップS103)。より詳細には、基地局装置AP1aは、鍵情報KA1と、通信エリアA内での通信が許可される無線端末装置MN1を示す識別情報とを鍵情報管理装置21に送信する。鍵情報管理装置21は、図6に示すように、鍵情報KA1と無線端末装置MN1の識別情報とを関連付けて、鍵情報管理テーブル3に登録する(ステップS104)。
鍵情報KA1と無線端末装置MN1の識別情報との登録が完了すると、基地局装置AP1aは、通信許可情報を無線端末装置MN1に送信する(ステップS105)。この通信許可情報は、無線端末装置MN1が通信エリアA内の基地局装置AP1a〜AP3aとの通信が許可されたことを、無線端末装置MN1に通知するものである。
通信許可情報を受信した無線端末装置MN1は、その後に、通信エリアA内で各基地局装置AP1a〜AP3aの通信範囲をまたがって移動した場合であっても、基地局装置AP1a〜AP3aのいずれとも双方向通信による認証を行うことなく通信することができるようになる。
<無線端末装置によるデータ送信>
通信許可情報を受信した無線端末装置MN1は、ブロードキャスト通信を行い、センサ140などで検出したバイタルデータなどに自装置の識別情報を付したデータを送信する(ステップS106)。
<基地局装置におけるデータの受信と処理>
無線端末装置MN1がブロードキャスト通信により送信したデータは、宛先が不特定多数であるため、通信エリアA内の基地局装置AP1a〜AP3aだけでなく、異なる通信エリアBの基地局装置AP1b〜AP3bでも受信は可能である。しかし、後述するように、通信エリアA内のみでの通信が許可されている無線端末装置MN1からのデータは、異なる通信エリアBの基地局装置AP1b〜AP3bによる処理の対象とはならない。
一方、通信エリアA内では、無線端末装置MN1が、基地局装置AP1a〜AP3aのいずれの通信範囲にあるかにかかわらず、無線端末装置MN1からのデータは基地局装置AP1a〜AP3aのいずれかによる処理の対象となる。
まず、無線端末装置MN1からのデータを受信した基地局装置AP1aは、通信ネットワークNWを介して鍵情報管理装置21から、鍵情報KA1を取得する(ステップS107)。より詳細には、基地局装置AP1aは、受信データに含まれる無線端末装置MN1の識別情報に基づいて、鍵情報管理装置21の鍵情報管理テーブル3を参照し、無線端末装置MN1を示す情報と関連付けられた鍵情報KA1を取得する。
次に、基地局装置AP1aは、取得した鍵情報KA1に基づいて、受信したデータの送信元である無線端末装置MN1が、通信エリアA内に配置された基地局装置AP1a〜AP3aとの通信が許可された無線端末装置であるか否か、即ち、受信データが基地局装置AP1aによる対象のデータであるか否かを判断する(ステップS108)。より詳細には、基地局装置AP1aは、鍵情報DB221に記憶している自局装置の通信エリア固有の識別情報を読み出して、ステップS107で取得した鍵情報KA1に含まれる通信エリア固有の識別情報と一致するかの判定を行う。
鍵情報KA1に含まれる通信エリアA固有の識別情報と、鍵情報DB221から読み出した自局装置の通信エリアの識別情報は一致するため、基地局装置AP1aは、無線端末装置MN1が通信エリアAでの通信が許可されている端末であると判断し(ステップS108;YES)、基地局装置AP1aによる処理として、無線端末装置MN1から受信したデータをデータ処理装置22に送信する(ステップS109)。
無線端末装置MN1がブロードキャスト通信により送信したデータが、通信エリアA内に配置された基地局装置AP2a、AP3a、および異なる通信エリアBに配置された基地局装置AP1bによっても受信された場合、それぞれ無線端末装置MN1受信したデータに含まれる無線端末装置MN1の識別情報に基づいて、鍵情報管理装置21の鍵情報管理テーブル3を参照する。そして、基地局装置AP2a、AP3a、AP1bは、無線端末装置MN1の識別情報と一致する情報である、無線端末装置MN1を示す情報と関連付けられた鍵情報KA1を取得する(ステップS110、ステップS113、ステップS116)。
通信エリアA内に配置された基地局装置AP2a、AP3aは、基地局装置AP1aの場合と同様に、鍵情報KA1に基づいて無線端末装置MN1から受信したデータが、データ処理装置22へ送信するデータであると判断し(ステップS111;YES、ステップS114;YES)、受信データを、通信ネットワークNWを介してデータ処理装置22にそれぞれ送信する(ステップS112、S115)。
したがって、通信エリアA内においては、鍵情報KA1に基づいて基地局装置AP1a〜AP3aの少なくともいずれかによって、受信データが処理されることになる。よって、無線端末装置MN1がこれらの基地局装置AP1a〜AP3aの通信可能な範囲をまたがって移動しても、ハンドオーバの処理は必要とならない。
一方、通信エリアAとは異なる通信エリアBに配置されている基地局装置AP1bは、鍵情報KA1に含まれる通信エリアAを示す識別情報が、基地局装置AP1bが鍵情報DB221から読み出した自局装置が属する通信エリアBの識別情報と一致しないため、受信データはデータ処理装置22への送信対象ではないと判断し(ステップS117;NO)、受信データを廃棄する(ステップS118)。
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、無線端末装置MN1が通信エリアAにおいて基地局装置AP1aと通信リンクを確立して通信を開始する場合に、その基地局装置AP1aが、通信エリアAに配置された基地局装置AP1a〜AP3aのうちのいずれとも通信を許可する無線端末装置MN1であることを識別する鍵情報KA1を発行する。そして、通信エリアA内での通信が許可された無線端末装置MN1は、ブロードキャスト通信により片方向のデータ送信を行う。
これにより、無線端末装置MN1が通信エリアA内で各基地局装置AP1a〜AP3aの通信範囲をまたがって移動した場合であっても、通信エリアA内の基地局装置APaとは双方向通信による再度の認証を行うことなく通信することができる。したがって、通信エリアA内を移動する無線端末装置MNの通信をより簡易に制御することができ、基地局装置APや無線端末装置MNの構成をより簡略化することが可能となる。
本実施の形態では、基地局装置AP1aによる鍵情報KA1の生成(ステップS102)は、無線端末装置MN1と基地局装置AP1aとの通信リンク確立後に行う場合について説明した。しかし、鍵情報KA1の生成は、ステップS101での無線端末装置MN1と基地局装置AP1aとの通信リンクの確立と同時に行ってもよい。
また、本実施の形態では、基地局装置AP1aが鍵情報KA1を生成する場合について説明したが、鍵情報KA1については、予めデータベース等の記憶部に用意された鍵情報の中から選択する構成を採用してもよい。
また、本実施の形態では、無線端末装置MN1からブロードキャスト通信によってデータを受信した基地局装置AP1a〜AP3aが、それぞれ鍵情報管理テーブル3を参照して鍵情報KA1を取得する場合について説明した。しかし、鍵情報の取得はこれに限られない。例えば、鍵情報管理テーブル3に鍵情報が登録されると、鍵情報管理装置21が、通信エリアA内に配置された基地局装置AP1a〜AP3aのすべてに鍵情報を送信する構成を採用してもよい。
この場合においては、各基地局装置AP1a〜AP3a、AP1bが、鍵情報管理装置21から鍵情報を取得する処理(ステップS107、ステップS110、ステップS113、ステップS116)を省略する。
また、本実施の形態では、鍵情報管理テーブル3に登録された鍵情報KA1と、各基地局装置AP1a〜AP3a、AP1bがそれぞれ鍵情報DB221から読み出した、自局装置の属する通信エリアの識別情報とに基づいて、受信データがデータ処理装置22への送信対象であるか否かについて判断する場合について説明した。しかし、通信許可情報を受信した無線端末装置MN1は、通信が許可された通信エリアA固有の識別情報をデータに加えて、ブロードキャスト通信によりデータ送信する構成を採用してもよい。
この場合、基地局装置AP1a〜AP3a、AP1bは自局装置が属する通信エリアの識別情報が含まれるデータのみを、データ処理装置22に送信することが可能となる。したがって、鍵情報管理装置21には鍵情報管理テーブル3を設けなくてもよいため、管理サーバ2の構成をより簡略化することが可能となる。
また、本実施の形態では、通信リンクが確立すると、基地局装置AP1aが無線端末装置MN1に通信エリアA内での通信許可情報を送信する場合について説明した。しかし、基地局装置AP1aは、通信許可情報の代わりに、鍵情報KA1を無線端末装置MN1に送信する構成を採用してもよい。この場合、図7に示すように、無線端末装置MN1は、受信した鍵情報KA1を、鍵情報DB121に保存する。また、この場合において、無線端末装置MN1は、データとともに鍵情報KA1を送信してもよい。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システム1aの構成図である。また、図9は、無線通信システム1aにおける動作を説明するシーケンス図である。なお、以下の説明では、上述した第1の実施の形態と同じ構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第1の実施の形態では、通信エリアA内に配置された基地局装置AP1a〜AP3aのうちのいずれとも通信を許可する通信許可情報を受信した無線端末装置MN1が、ブロードキャスト通信によりデータを送信する場合について説明した。これに対し、第2の実施の形態では、管理サーバ2が、RSSI情報処理装置23をさらに備え、RSSI情報処理装置23において、無線端末装置MN1からのデータを取得する基地局装置APaをいずれか一つに決める。
図8に示すように、無線端末装置MN1は、基地局装置AP1a〜AP3aそれぞれのRSSI値等の受信感度の情報を、ブロードキャスト通信により基地局装置AP1a〜AP3aに送信する。RSSI情報処理装置23は、通信ネットワークNWを介して基地局装置AP1a〜AP3aのRSSI値を取得して比較を行う。また、RSSI情報処理装置23は、RSSI値の比較結果に基づいて、無線端末装置MN1からのデータを取得する基地局装置APaを決定する。さらに、RSSI情報処理装置23は、各基地局装置AP1a〜AP3aに対して、データの送信処理に関する指示(送信または廃棄)を送信する。
次に、本実施の形態に係る無線通信システム1aの動作をより詳細に説明する。図9に示すように、無線端末装置MN1は、基地局装置AP1aとの通信リンクを確立し(ステップS201)、基地局装置AP1aから通信許可情報を受信する(ステップS202)。
続いて、無線端末装置MN1は、通信エリアA内に配置された基地局装置AP1a〜AP3a各々からビーコンの信号を受信する(ステップS203〜S205)。そして、無線端末装置MN1は、受信したビーコンの信号各々についてのRSSI値を測定する。
次に、無線端末装置MN1は、各基地局装置AP1a〜AP3aのRSSI値の情報をブロードキャスト通信によって、基地局装置AP1a〜AP3aに対して送信する(ステップS206)。なお、無線端末装置MN1は、RSSI値の情報をデータに加えて基地局装置AP1a〜AP3aに送信してもよい。
RSSI情報処理装置23は、無線端末装置MN1からRSSI値の情報を取得すると、各基地局装置AP1a〜AP3aのRSSI値を比較する(ステップS207)。本実施の形態では、基地局装置AP1aのRSSI値が最も高く、基地局装置AP2aのRSSI値がその次に高く、基地局装置AP3aのRSSI値が最も低い比較結果(AP1a>AP2a>AP3a)である場合について説明する。
RSSI情報処理装置23は、ステップS207での比較結果に基づいて、RSSI値が最も高い基地局装置AP1aから優先的に、無線端末装置MN1からのデータを取得する旨の決定を行う。
さらに、RSSI情報処理装置23は、上記の決定に基づいて、基地局装置AP1aに対しては、データの送信指示を送信する(ステップS208)。また、RSSI情報処理装置23は、基地局装置AP2a、AP3aに対しては、無線端末装置MN1からのデータを廃棄する旨の指示を送信する(ステップS209、S210)。
次に、無線端末装置MN1は、ブロードキャスト通信により、基地局装置AP1a〜AP3aに対して片方向のデータ送信を行う(ステップS211)。基地局装置AP1aは、ステップS208で受信したデータ送信指示に基づいて、無線端末装置MN1からのデータを、データ処理装置22に送信する。
基地局装置AP2a、AP3aは、ステップS209およびステップS210でそれぞれ受信したデータ廃棄の指示に基づいて、無線端末装置MN1からのデータを廃棄する(ステップS212、S213)。
また、無線端末装置MN1は、RSSI値の情報を継続してRSSI情報処理装置23に送信することができる。これにより、RSSI情報処理装置23は、無線端末装置MN1による通信エリアA内での移動などに伴い変化するRSSI値に応じて、常にRSSI値が最も高い基地局装置APaから優先的にデータを取得することが可能となる。
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、RSSI情報処理装置23が、通信エリアA内に配置された基地局装置AP1a〜AP3aのうち、RSSI値が最も高い基地局装置AP1aからのデータを優先的に取得する。さらに、RSSI情報処理装置23は、RSSI値が低い基地局装置AP2a、AP3aからのデータを基地局装置AP2a、AP3aにて廃棄させる。
これにより、通信エリアA内のすべての基地局装置AP1a〜AP3aが、無線端末装置MN1からのデータを受信し得る場合であっても、管理サーバ2までの通信トラフィック量を抑制することが可能となる。
本実施の形態では、RSSI値が最も高い基地局装置AP1aから、無線端末装置MN1により送信されたデータを受信する場合について説明した。しかし、例えば、基地局装置AP1a、AP2a間でRSSI値が同等(AP1a≒AP2a>AP3a)であるような場合には、現在使用している基地局装置AP1aから継続してデータを取得する構成を採用してもよい。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図10は、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システム1bの構成図である。図11は、本実施の形態に係る権限付与装置4の構成例を示すブロック図である。また、図12は、無線通信システム1bにおける動作を説明するシーケンス図である。なお、以下の説明では、上述した第1および第2の実施の形態と同じ構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第1および第2の実施の形態では、基地局装置AP1aが、通信エリアA内に配置された基地局装置AP1a〜AP3aのうちのいずれとも通信を許可する無線端末装置MN1であることを識別する鍵情報KA1を生成し、無線端末装置MN1に通信許可情報を送信する場合について説明した。これに対し、第3の実施の形態では、基地局装置AP1aの代わりに、無線端末装置MN1と通信可能な権限付与装置4が、鍵情報KA1を発行する。
また、本実施の形態において、権限付与装置4は通信エリアA外に配置されている。無線端末装置MN1は、権限付与装置4が配置されているゲート(図示しない)などの箇所を通過して、権限付与装置4から通信許可情報を受信する。その後、無線端末装置MN1は、通信エリアAに入り、通信エリアA内を移動しながら通信を行う。権限付与装置4は、通信エリアAについての鍵情報だけでなく、他の通信エリアBでの通信を許可する鍵情報も生成し、無線端末装置MN1に通信許可情報を送信することができる。
次に、本実施の形態における権限付与装置4の構成について説明する。図11に示すように、権限付与装置4は、上述した基地局装置APと同じ構成を有する。具体的には、権限付与装置4は、制御回路410と、記憶装置420と、無線通信回路430と、有線通信回路440とを備える。また、記憶装置420は、鍵情報DB421を有する。制御回路410は、鍵情報の生成や送信に関する処理を行なう。また、制御回路410は、無線端末装置MNとの通信リンクを確立するための処理を行うことができる。
次に、本実施の形態に係る無線通信システム1bにおける動作を説明する。図12に示すように、まず、無線端末装置MN1は、権限付与装置4に対して、通信エリアAでの通信を許可する通信許可情報を要求する(ステップS301)。このとき、無線端末装置MN1は、権限付与装置4に対して、例えば、通信エリアAに属する基地局装置AP1aとの無線通信のリンク確立要求を送信して、基地局装置AP1aとの通信リンクを確立することができる。
その後、権限付与装置4は、通信エリアA内での通信を許可された無線端末装置MN1であることを識別する鍵情報KA1を生成する(ステップS302)。そして、権限付与装置4は、通信ネットワークNWを介して、鍵情報KA1を鍵情報管理装置21に送信する(ステップS303)。
鍵情報KA1を受信した鍵情報管理装置21は、鍵情報KA1と無線端末装置MN1を示す情報を関連付けて、鍵情報管理テーブル3に登録する(ステップS304)。その後、無線端末装置MN1は通信エリアA内に入り、ブロードキャスト通信により片方向のデータ送信を行う(ステップS306)。
次に、無線端末装置MN1からデータを受信した基地局装置AP1a〜AP3aは、それぞれ鍵情報管理装置21から鍵情報KA1を取得する(ステップS307、S310、S315)。さらに、基地局装置AP1a〜AP3aは、受信データがデータ処理装置22への送信対象のデータであると判断し(ステップS308;YES、ステップS311;YES、ステップS314;YES)、受信データをデータ処理装置22に送信する(ステップS309、S312、S315)。
以上説明したように、第3の実施の形態によれば、権限付与装置4が鍵情報KA1を生成し、無線端末装置MN1に通信許可情報を送信するため、基地局装置APは、無線端末装置MNからのデータを受信する機能を有すればよいこととなる。したがって、基地局装置APの構成をより簡略化することができ、製造コストの低減を図ることが可能となる。
<第4の実施の形態>
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図13は、本発明の第4の実施の形態に係る無線通信システム1cの構成図である。また、図14は、無線通信システム1cの変形例を示す構成図である。なお、以下の説明では、上述した第1から第3の実施の形態と同じ構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第4の実施の形態では、通信エリアA内に配置された基地局装置AP1a〜AP3aの時刻情報を同期する構成を用いる。図13に示すように、管理サーバ2は、管理サーバ2の時計24が示す時刻を基準とした時刻情報と同期指示とを、通信ネットワークNWを介して基地局装置AP1a〜AP3aに送信する。
また、図14に示すように、基地局装置AP1a〜AP3aはそれぞれGPS受信機51、52、53を備えている。管理サーバ2は、GPS受信機51、52、53が受信したGPS衛星からの信号に基づいて、基地局装置AP1a〜AP3a間の時刻情報の同期を行ってもよい。
このように、通信エリアA内に配置された基地局装置AP1a〜AP3aを同期させることで、基地局装置AP1a〜AP3a間の通信タイムスロットを合わせることができる。したがって、同一の通信エリアA内に配置された基地局装置AP1a〜AP3a各々が、無線端末装置MN1からブロードキャスト通信によりデータを受信する場合において、受信遅延やデータ転送時刻差の影響を緩和することができる。
<第5の実施の形態>
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。図15は、本発明の第5の実施の形態に係る無線通信システム1dの構成図である。なお、以下の説明では、上述した第1から第4の実施の形態と同じ構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第1から第4の実施の形態では、通信エリアAにおける通信を許可する通信許可情報を受信した無線端末装置MN1が、ブロードキャスト通信によりデータを送信する場合について説明した。これに対し、第5の実施の形態では、無線端末装置MN1aは、ブリッジ機能を備え、センサなどを備えた無線センサ端末6からのデータをブリッジする。
例えば、ユーザが無線端末装置MN1aと無線センサ端末6を携帯して通信エリアA内を移動する。無線センサ端末6は、移動するユーザの脈拍、体温などのバイタルデータを取得する。
ブリッジ機能を有する無線端末装置MN1aは通信エリアAでの通信許可情報を受信していれば、通信エリアA内における通信が許可される。そのため、通信エリアA内でのユーザの移動に伴った、無線センサ端末6のハンドオーバ処理などの双方向通信による認証処理を行う必要がない。その結果として、無線センサ端末6をより簡略化して構成することが可能となり、製造コストの低減を図ることが可能となる。
本実施の形態で説明した管理サーバ2は、図16に示すように、バス201aを介して接続されるCPU202a、記憶装置203a、およびI/F204aを備えるコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPU202aは、記憶装置203aに格納されたプログラムに従って本実施の形態で説明した処理を実行する。
以上、本発明の無線通信システム、基地局装置および基地局装置間移動無線方法における実施の形態について説明したが、本発明は説明した実施の形態に限定されるものではなく、請求項に記載した発明の範囲において当業者が想定し得る各種の変形を行うことが可能である。
例えば、説明した実施の形態では、3つの基地局装置AP1a〜AP3aが通信エリアAに配置されている場合について説明したが、通信エリア内に配置する基地局装置の数についてはこれに限定されない。
また、説明した実施の形態では、管理サーバ2が、鍵情報管理装置21と、データ処理装置22と、RSSI情報処理装置23と、を備える構成について説明した。しかし、鍵情報管理装置21、データ処理装置22、RSSI情報処理装置23を、それぞれ別々のサーバとした構成を採用してもよい。
1、1a、1b、1c、1d…無線通信システム、2…管理サーバ、21…鍵情報管理装置、22…データ処理装置、23…RSSI情報処理装置、24…時計、3…鍵情報管理テーブル、4…権限付与装置、51、52、53…GPS受信機、6…無線センサ端末、110、210、410…制御回路、120、220、420…記憶装置、121、221、421…鍵情報DB、130、230、430…無線通信回路、140…センサ、240、440…有線通信回路、AP、APa、AP1a、AP2a、AP3a、APb、AP1b、AP2b、AP3b…基地局装置、MN、MN1、MN1a、MN2、MN3…無線端末装置。

Claims (8)

  1. 所定の通信エリア内に配置され、それぞれ独自の通信可能な範囲を有する複数の基地局装置と、
    前記複数の基地局装置のそれぞれと通信可能な無線端末装置と、
    を備える無線通信システムであって、
    前記複数の基地局装置のうちの少なくとも1つは、
    前記所定の通信エリア内において前記複数の基地局装置との通信が許可される無線端末装置を識別する鍵情報を発行する鍵情報発行回路、を備え、
    前記無線端末装置は、
    ブロードキャスト通信によりデータを送信するデータ送信回路、を備え、
    前記複数の基地局装置のそれぞれは、
    前記無線端末装置が送信したデータを受信するデータ受信回路と、
    前記鍵情報に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを処理の対象とするか否かの判断をする判断回路と、
    前記データを処理する処理回路と、
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 所定の通信エリア内に配置され、それぞれ独自の通信範囲を有する複数の基地局装置と、
    前記複数の基地局装置のそれぞれと通信可能な無線端末装置と、
    前記無線端末装置に前記複数の基地局装置と通信する権限を付与する権限付与装置と、
    を備える無線通信システムであって、
    前記権限付与装置は、
    前記所定の通信エリア内において前記複数の基地局装置との通信が許可される無線端末装置を識別する鍵情報を発行する鍵情報発行回路、を備え、
    前記無線端末装置は、
    ブロードキャスト通信によりデータを送信するデータ送信回路、を備え、
    前記複数の基地局装置のそれぞれは、
    前記無線端末装置が送信したデータを受信するデータ受信回路と、
    前記鍵情報に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを処理の対象とするか否かの判断をする判断回路と、
    前記データを処理する処理回路と、
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  3. 前記複数の基地局装置のそれぞれと通信ネットワークを介して接続される管理サーバをさらに有し、
    前記複数の基地局装置のそれぞれは、
    前記無線端末装置が前記複数の基地局装置各々から受信する信号の受信強度の情報を取得し、前記管理サーバに送信する受信信号強度取得回路と、
    前記管理サーバからの指示に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを前記管理サーバに送信するか否かを決定する制御回路と、
    をさらに備え、
    前記管理サーバは、
    前記複数の基地局装置から受信した前記受信強度の情報に基づいて、前記無線端末装置によって送信された前記データを取得する基地局装置を決定する決定回路と、
    前記決定回路による決定に基づいて、前記通信エリア内に配置された前記複数の基地局装置に前記データの送信処理に関する指示を送信する指示送信回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記管理サーバから前記データを前記管理サーバに送信する旨の指示を受信した場合には、前記データを前記管理サーバに送信し、前記データを前記管理サーバに送信しない旨の指示を受信した場合には、前記データを廃棄することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 所定の通信エリア内に配置され、独自の通信可能な範囲を有し、無線端末装置と通信可能な基地局装置であって、
    前記所定の通信エリア内に配置された複数の基地局装置との通信が許可される無線端末装置を識別する鍵情報を発行する鍵情報発行回路と、
    無線端末装置からブロードキャスト通信により送信されたデータを受信するデータ受信回路と、
    前記鍵情報に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを処理の対象とするか否かの判断をする判断回路と、
    前記データを処理する処理回路と、
    を備えることを特徴とする基地局装置。
  5. 所定の通信エリア内に配置され、独自の通信可能な範囲を有し、無線端末装置と通信可能な基地局装置であって、
    無線端末装置からブロードキャスト通信により送信されたデータを受信するデータ受信回路と、
    前記所定の通信エリア内に配置された複数の基地局装置との通信が許可される無線端末装置を識別する鍵情報に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを処理の対象とするか否かの判断をする判断回路と、
    前記鍵情報に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを処理の対象とするか否かの判断をする判断回路と、
    を備えることを特徴とする基地局装置。
  6. 前記無線端末装置が前記複数の基地局装置各々から受信する信号の受信強度の情報を取得して前記複数の基地局装置のそれぞれと通信ネットワークを介して接続される管理サーバに送信する受信信号強度取得回路と、
    前記管理サーバから、前記受信強度の情報に基づく前記データの送信処理に関する指示を受信する指示受信回路と、
    前記管理サーバからの前記指示に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを前記管理サーバに送信するか否かを決定する制御回路と、
    を備え、
    前記指示受信回路が受信する、前記データの前記送信処理に関する指示は、前記管理サーバが決定した、前記無線端末装置からの前記データを取得する基地局装置の情報に基づく指示であり、
    前記制御回路は、前記管理サーバから前記データを前記管理サーバに送信する旨の指示を受信した場合には、前記データを前記管理サーバに送信し、前記データを前記管理サーバに送信しない旨の指示を受信した場合には、前記データを廃棄することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の基地局装置。
  7. 所定の通信エリア内に配置され、それぞれ独自の通信可能な範囲を有する複数の基地局装置と、
    前記複数の基地局装置のそれぞれと通信可能な無線端末装置と、を備える無線通信システムの基地局間移動無線通信方法であって、
    前記複数の基地局装置のうちの少なくとも1つが、
    前記所定の通信エリア内において前記複数の基地局装置との通信が許可される無線端末装置を識別する鍵情報を発行する鍵情報発行ステップと、
    前記無線端末装置が、
    ブロードキャスト通信によりデータを送信するデータ送信ステップと、
    前記複数の基地局装置のそれぞれが、
    前記無線端末装置が送信したデータを受信するデータ受信ステップと、
    前記鍵情報に基づいて、前記無線端末装置から受信した前記データを処理の対象とするか否かを判断する判断ステップと、
    前記データを処理するデータ処理ステップと、
    を備えることを特徴とする基地局間移動無線通信方法。
  8. 前記無線通信システムは、前記複数の基地局装置のそれぞれと通信ネットワークを介して接続される管理サーバをさらに備え、
    前記複数の基地局装置のそれぞれが、前記無線端末装置が前記複数の基地局装置各々から受信する信号の受信強度の情報を取得し、前記管理サーバに送信する受信信号強度取得ステップと、
    前記管理サーバが、前記複数の基地局装置から受信した前記受信強度の情報に基づいて、前記無線端末装置によって送信された前記データを取得する基地局装置を決定する決定ステップと、
    前記管理サーバか、前記決定ステップでの決定に基づいて、前記通信エリア内に配置された前記複数の基地局装置に前記データの送信処理に関する指示を送信する指示送信ステップと、
    前記複数の基地局装置のそれぞれが、前記データを前記管理サーバに送信する旨の指示を受信した場合には、前記データを前記管理サーバに送信し、前記データを前記管理サーバに送信しない旨の指示を受信した場合には、前記データを廃棄する制御ステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の基地局間移動無線通信方法。
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