JP2019004020A - Power transmission coil and manufacturing method thereof - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電力伝送コイル及び電力伝送コイルの製造方法に関する。 The present invention relates to a power transmission coil and a method for manufacturing the power transmission coil.
従来、非接触で電力を伝送する非接触電力伝送システムがある。この非接触電力伝送システムは、例えば、それぞれ渦巻状に形成された送電側の電力伝送コイルと受電側の電力伝送コイルとを対向して設置し、電磁誘導や磁界共鳴等により送電側の電力伝送コイルから受電側の電力伝送コイルに電力を伝送する(例えば、特許文献1)。 Conventionally, there is a non-contact power transmission system that transmits power in a non-contact manner. In this non-contact power transmission system, for example, a power transmission coil on the power transmission side and a power transmission coil on the power reception side, which are each formed in a spiral shape, are installed facing each other, and power transmission on the power transmission side is performed by electromagnetic induction or magnetic resonance. Electric power is transmitted from the coil to the power transmission coil on the power receiving side (for example, Patent Document 1).
ところで、従来の各電力伝送コイルは、例えば、リッツ線等の導体線が軸線周りに渦巻状に巻き回されて形成されている場合がある。この場合、従来の各電力伝送コイルは、コイル形状のバラツキによりインダクタンス値の公差が大きくなることでコイル性能にバラツキが生じるおそれがあり、この点で更なる改善の余地がある。 By the way, each conventional power transmission coil may be formed, for example, by winding a conductor wire such as a litz wire spirally around an axis. In this case, each of the conventional power transmission coils has a possibility that the coil performance varies due to a large tolerance of the inductance value due to the variation of the coil shape, and there is room for further improvement in this respect.
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、適正なコイル性能を確保できる電力伝送コイル及び電力伝送コイルの製造方法を提供することを目的とする。 Then, this invention is made | formed in view of the above, Comprising: It aims at providing the manufacturing method of the power transmission coil which can ensure appropriate coil performance, and a power transmission coil.
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る電力伝送コイルは、導体線が軸線周りに渦巻状に設けられたコイル巻線部と、前記導体線の巻始め側の端部である巻始め端部と、前記導体線の巻終り側の端部である巻終り端部と、を備え、前記コイル巻線部の前記軸線に沿った軸線方向の厚みが、前記巻始め端部の外径及び前記巻終り端部の外径よりも薄いことを特徴とする。 In order to solve the above-described problems and achieve the object, a power transmission coil according to the present invention includes a coil winding portion in which a conductor wire is provided in a spiral shape around an axis, and an end on a winding start side of the conductor wire. A winding start end portion which is a winding end portion and a winding end end portion which is an end portion on the winding end side of the conductor wire, and an axial thickness along the axis line of the coil winding portion has the winding start end portion. It is characterized by being thinner than the outer diameter of the end and the outer diameter of the end of the winding.
また、上記電力伝送コイルにおいて、前記導体線は、複数の導体素線を撚り合せたリッツ線であることが好ましい。 In the power transmission coil, the conductor wire is preferably a litz wire obtained by twisting a plurality of conductor strands.
また、上記電力伝送コイルにおいて、前記巻始め端部及び前記巻終り端部は、前記軸線方向から見た場合、前記コイル巻線部の外側又は内側に位置することが好ましい。 In the power transmission coil, the winding start end and the winding end end are preferably located outside or inside the coil winding portion when viewed from the axial direction.
また、上記電力伝送コイルにおいて、前記コイル巻線部は、前記導体線が接着部材により被覆されていることが好ましい。 In the power transmission coil, the coil winding portion is preferably such that the conductor wire is covered with an adhesive member.
また、本発明に係る電力伝送コイルの製造方法は、滑動自在に対向するように棒状部材に設けられた第1平板部材と第2平板部材との間の前記棒状部材に導体線をテンションをかけながら軸線周りに渦巻状に巻き回しコイル巻線部を形成する巻き工程と、前記コイル巻線部を前記軸線に沿った軸線方向から前記第1平板部材及び前記第2平板部材により圧縮する圧縮工程と、を有することを特徴とする。 In the method of manufacturing the power transmission coil according to the present invention, the conductor wire is tensioned on the rod-shaped member between the first flat plate member and the second flat plate member provided on the rod-shaped member so as to slidably face each other. A winding process in which a coil winding part is formed by spirally winding around an axis while the coil winding part is compressed by the first flat plate member and the second flat plate member from an axial direction along the axis. It is characterized by having.
本発明に係る電力伝送コイルは、コイル巻線部の軸線に沿った軸線方向の厚みが、巻始め端部の外径及び巻終り端部の外径よりも薄い。これにより、電力伝送コイルは、コイル巻線部が軸線方向に沿って圧縮されているので、コイル巻線部の軸線方向の厚みを均一にすることができる。この結果、電力伝送コイルは、適正なコイル性能を確保できる。また、本発明に係る電力伝送コイルの製造方法は、コイル巻線部を軸線に沿った軸線方向から第1平板部材及び第2平板部材により圧縮するので、コイル巻線部の軸線方向の厚みを均一にすることができ、適正なコイル性能を確保した電力伝送コイルを製造することができる。 In the power transmission coil according to the present invention, the axial thickness along the axis of the coil winding portion is thinner than the outer diameter of the winding start end and the outer diameter of the winding end. Thereby, since the coil winding part is compressed along the axial direction in the power transmission coil, the thickness of the coil winding part in the axial direction can be made uniform. As a result, the power transmission coil can ensure proper coil performance. Moreover, since the manufacturing method of the power transmission coil according to the present invention compresses the coil winding portion from the axial direction along the axis by the first flat plate member and the second flat plate member, the thickness of the coil winding portion in the axial direction is reduced. It is possible to manufacture a power transmission coil that can be made uniform and ensure appropriate coil performance.
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。 DESCRIPTION OF EMBODIMENTS Embodiments (embodiments) for carrying out the present invention will be described in detail with reference to the drawings. The present invention is not limited by the contents described in the following embodiments. The constituent elements described below include those that can be easily assumed by those skilled in the art and those that are substantially the same. Furthermore, the structures described below can be combined as appropriate. Various omissions, substitutions, or changes in the configuration can be made without departing from the scope of the present invention.
〔実施形態〕
実施形態に係る電力伝送ユニット1について説明する。電力伝送ユニット1は、非接触で電力を伝送し且つ信号を無線通信するユニットである。電力伝送ユニット1は、電力を送電する送電側、又は、電力を受電する受電側として機能する。電力伝送ユニット1は、例えば、図示しない車両に設けられた蓄電池を充電する場合に使用される。この場合、受電側の電力伝送ユニット1は、例えば、車両の底面部に設置され、車両の蓄電池に接続される。また、送電側の電力伝送ユニット1は、例えば、図示しない充電ステーションの地面に設置され、電源に接続される。送電側の電力伝送ユニット1は、受電側の電力伝送ユニット1と対向した状態で、電源から供給される電力を磁気共鳴等により受電側の電力伝送ユニット1に送電する。受電側の電力伝送ユニット1は、送電側の電力伝送ユニット1から送電された電力を受電し、受電した電力を車両の蓄電池に出力する。以下の説明において、電力伝送ユニット1は、送電側と受電側とにおいて主要な構成が同等の構成であるので、特段断りがない限り、送電側と受電側とを区別することなく説明する。
Embodiment
The
電力伝送ユニット1は、図1、図2に示すように、基板10と、電力伝送コイル20と、磁性部材としてのフェライト30と、シールド部材40と、通信部としての通信カプラ50と、インナー部材としてのインナーケース60と、アウター部材としてのアウターケース70とを備える。
1 and 2, the
ここで、軸線方向は、軸線Xに沿った方向である。軸線方向の上側は、電力伝送コイル20側であり、軸線方向の下側は、基板10側である。交差方向は、軸線方向に交差する方向である。直交方向は、軸線方向に直交する方向である。
Here, the axial direction is a direction along the axis X. The upper side in the axial direction is the
基板10は、共振用コンデンサ等の種々の電子部品11が実装され、当該電子部品11を電気的に接続する電子回路を構成するものであり、いわゆるプリント回路基板10(Printed Circuit Board)である。基板10は、例えば、エポキシ樹脂、ガラスエポキシ樹脂、紙エポキシ樹脂やセラミック等の絶縁性の材料からなる絶縁層に銅箔等の導電性部材によって配線パターン(プリントパターン)が形成されている。基板10は、電力伝送コイル20に電気的に接続される。
The
電力伝送コイル20は、非接触で電力を伝送するコイルである。電力伝送コイル20は、共振用コンデンサと共にLC共振回路を構成する。電力伝送コイル20は、例えば、導体線21が軸線X周りに渦巻状に設けられたコイル巻線部22と、導体線21の巻始め側の端部である巻始め端部23と、巻始め端部23とコイル巻線部22との間の部分である中間部24と、導体線21の巻終り側の端部である巻終り端部25とを備える。導体線21は、例えば、複数の導体素線を撚り合せたリッツ線である。コイル巻線部22は、軸線方向に交差する交差方向に沿って内側から外側に向けて複数回巻き回され渦巻状に形成された部分である。典型的には、コイル巻線部22は、軸線方向に直交する直交方向に沿って内側から外側に向けて複数回巻き回される。中間部24は、導体線21がコイル巻線部22の内側から外側に横断する部分である。中間部24は、軸線方向に沿って圧縮され接着部材によりコイル巻線部22に固定されている。巻始め端部23及び巻終り端部25は、軸線方向から見た場合、コイル巻線部22の外側に位置する。巻始め端部23及び巻終り端部25は、基板10に接続される。
The
コイル巻線部22は、図3に示すように、導体線21が軸線方向に沿って圧縮され、導体線21が接着部材により被覆され固定されている。これにより、コイル巻線部22は、導体線21の断面形状が変形し、隣接する導体線21の間の空間が塞がれ板状に形成される。この結果、電力伝送コイル20は、コイル巻線部22の軸線方向の厚みH1が、巻始め端部23の外径H2(例えば、W−W断面)及び巻終り端部25の外径H3よりも薄く形成される。これにより、電力伝送コイル20は、コイル形状のバラツキを抑制することができ、インダクタンス値の公差を小さくすることができる。従って、電力伝送コイル20は、コイル性能のバラツキを抑制することができ、適正なコイル性能を確保することができる。なお、電力伝送コイル20は、1本の導体線21が巻き回されて形成されているので、巻始め端部23の外径H2と巻終り端部25の外径H3とが同等の厚みである。
As shown in FIG. 3, the
フェライト30は、磁性材料を含む部材であり、例えば、酸化鉄と金属との複合酸化物である。フェライト30は、例えば、矩形の板状に形成され、電力伝送コイル20と同等の大きさに形成されている。フェライト30は、軸線方向に沿って対向するように電力伝送コイル20に設けられている。フェライト30は、電力伝送コイル20により発生する磁力を通し磁力の損失を抑制する。
The
シールド部材40は、ノイズ等の原因となる余分な電力伝送コイル20の磁力(漏洩磁界)を遮蔽する部材である。シールド部材40は、例えば、銅やアルミ等の導電性の高い金属により形成されている。シールド部材40は、軸線X周りに環状に形成されたシールド壁部41を備え、軸線方向の両側が開口されている。シールド壁部41は、例えば、長尺状の板部材が軸線X周りに1周巻き回されて形成されている。シールド壁部41は、軸線方向から見た場合、略矩形状に形成されており、4つの角部が丸みを有している。シールド壁部41は、図4、図5等に示すように、交差方向に沿う位置で電力伝送コイル20及びフェライト30を囲うように設けられる。つまり、シールド壁部41は、電力伝送コイル20及びフェライト30を囲うように外側に位置し、且つ、交差方向から見た場合、電力伝送コイル20及びフェライト30と重なるように設けられている。
The
シールド壁部41は、相手側電力伝送コイル20A側に向けて末広がり形状に形成されている。つまり、シールド壁部41は、交差方向に対向する壁面41aの間隔Pが、軸線方向の一方側から他方側(相手側電力伝送コイル20A側)に向けて広くなるように形成されている(図5、図6参照)。これにより、シールド壁部41は、電力伝送コイル20の磁力線(磁束線)が直交することを抑制することができる。従って、シールド壁部41は、電力伝送コイル20による磁界の変動を打ち消す磁界を発生させる渦電流が流れることを抑制できるので、電力伝送効率の低下を抑制することができる。また、シールド壁部41は、軸線方向に沿った断面形状(切断部41b)が、シールド壁部41の外側に湾曲した弧状に形成されている。これにより、シールド壁部41は、渦電流が流れることをより抑制することができる。
The
通信カプラ50は、信号を送受信するアンテナである。通信カプラ50は、軸線X周りに環状に形成されている。通信カプラ50は、例えば、アンテナ線51が軸線X周りに複数回(例えば3回)螺旋状に巻き回されて形成されている。通信カプラ50は、アンテナ線51の巻始め側の端部である第1端部52とアンテナ線51の巻終り側の端部である第2端部53とが基板10に接続される。通信カプラ50は、軸線方向から見た場合、略矩形状に形成されている。通信カプラ50は、交差方向に沿う位置で電力伝送コイル20を囲うように設けられる。つまり、通信カプラ50は、電力伝送コイル20を囲うように外側に位置する。通信カプラ50は、交差方向において電力伝送コイル20との間にシールド部材40が設けられている。これにより、シールド部材40は、電力伝送コイル20による磁力が通信カプラ50に影響することを抑制できる。従って、通信カプラ50は、特性が変化することを抑制することが可能となり信号の損失を抑制することができるので、通信品質が低下することを抑制できる。
The
インナーケース60は、アウターケース70の内部に収容される部材である。インナーケース60は、絶縁性の合成樹脂等により形成され、周知の射出成形によって成形される。インナーケース60は、相手側電力伝送コイル20Aと電力伝送可能に、基板10、電力伝送コイル20、及び、フェライト30の相対位置を規定し、さらに、相手側通信カプラ50Aと通信可能に、シールド部材40及び通信カプラ50の相対位置を規定する。そして、インナーケース60は、基板10、電力伝送コイル20、フェライト30、シールド部材40、及び、通信カプラ50が組み付けられる。これにより、電力伝送ユニット1は、基板10、電力伝送コイル20、及び、フェライト30、シールド部材40、及び、通信カプラ50を含む構成部品がインナーケース60に位置決めされて組み付けられた状態で、当該インナーケース60をアウターケース70に収容することができる。従って、電力伝送ユニット1は、例えば、直接、アウターケース70の内側に構成部品を組み付ける場合と比較し、構成部品の相対位置を容易且つ正確に規定することができると共に構成部品を容易に保持することができる。これにより、電力伝送ユニット1は、相手側電力伝送ユニット1Aの構成部品との相対位置も正確に規定することができる。
The
インナーケース60は、支持板61と、立設壁部62と、収容室63とを備える。支持板61は、軸線Xに交差するように設けられる。立設壁部62は、支持板61から立設され軸線X周りに環状に設けられている。立設壁部62は、軸線方向から見た場合、略矩形状に形成されている。立設壁部62は、外周の形状が通信カプラ50の内周の形状と同等の形状である。立設壁部62は、例えば、通信カプラ50が外面に巻き回されることにより当該通信カプラ50を装着する。立設壁部62は、内周の形状がシールド部材40の外周の形状と同等の形状である。立設壁部62は、内側にシールド部材40の外面を支持する湾曲形状の支持部62aを備えている。立設壁部62は、シールド部材40を支持部62aにより支持して装着する。立設壁部62は、例えば、シールド部材40を粘着テープ等(図示せず)により支持部62aに貼り付けて当該シールド部材40を装着する。立設壁部62は、軸線方向の上側の縁部に切欠き部61aが設けられている。切欠き部61aは、立設壁部62の軸線方向の上側の縁部の一部が切り込まれることにより形成されている。これにより、切欠き部61aは、ポッティング材やモールド材をインナーケース60の内部まで流れ込みやすくすることができる。
The
収容室63は、直方体形状に形成され、立設壁部62の内側に設けられている。収容室63は、電力伝送コイル20を収容する空間部63aと、電力伝送コイル20を空間部63aに挿入する挿入口63bと、電力伝送コイル20の温度を計測し、且つ、アウターケース70の間に存在する異物(例えば金属異物)を検知するためのサーミスタを取り付ける取付部63cとを備えている。収容室63は、電力伝送コイル20が挿入口63bから空間部63aに挿入され、挿入された電力伝送コイル20が空間部63aに収容される。収容室63は、空間部63aに収容された電力伝送コイル20の温度を計測し、且つ、アウターケース70の間に存在する異物を検知するためのサーミスタが取付部63cに取り付けられる。なお、インナーケース60は、電力伝送コイル20を挿入口63bから空間部63aに挿入できるようにするために、挿入口63b側の一部60aが本体部60bから分離可能に構成されている。
The
アウターケース70は、インナーケース60を覆う筐体である。アウターケース70は、絶縁性の合成樹脂等により形成され、周知の射出成形によって成形される。アウターケース70は、例えば、軸線方向の上側に設けられるアッパーケース71と、軸線方向の下側に設けられるロアーケース72とを備える。アウターケース70は、アッパーケース71とロアーケース72とが軸線方向に組み付けられることで箱形状に形成される。アウターケース70は、基板10に設けられたコネクタ接続部11aを露出するコネクタ開口部73が設けられている。アウターケース70は、基板10、電力伝送コイル20、フェライト30、シールド部材40、及び、通信カプラ50がインナーケース60に組み付けられた状態で、アッパーケース71及びロアーケース72により当該インナーケース60全体を覆う。
The
次に、電力伝送コイル20の製造方法について説明する。電力伝送コイル20は、図7に示す冶具100を用いて製造される。冶具100は、平板状に形成された第1平板部材101と、平板状に形成された第2平板部材102と、棒状に形成された棒状部材103と、環状に形成されたリング部材(図示せず)と、外形規定部材107とを備える。
Next, a method for manufacturing the
第1平板部材101は、棒状部材103に挿通される孔部(図示せず)と、コイル巻線部22を圧縮する第1圧縮平面部101bとを備える。
The first
第2平板部材102は、コイル巻線部22の外形と同等の大きさに形成されており、棒状部材103に挿通される孔部102aと、コイル巻線部22を圧縮する第2圧縮平面部102bとを備える。
The second
棒状部材103は、第1平板部材101の第1圧縮平面部101bと第2平板部材102の第2圧縮平面部102bとが滑動自在に対向するように設けられる部材である。
The rod-shaped
リング部材は、第1圧縮平面部101bと第2圧縮平面部102bとの間に設けられ、コイル巻線部22の内径を規定する部材である。リング部材は、当該リング部材の外周に導体線21が渦巻状に巻き回される。
The ring member is a member that is provided between the first
外形規定部材107は、コイル巻線部22の外形を規定する部材である。外形規定部材107は、コイル巻線部22の外形の半分を規定する第1外形規定部107aと、コイル巻線部22の外形の残り半分を規定する第2外形規定部107bとを備える。外形規定部材107は、第1外形規定部107aと第2外形規定部107bとを組み合わせることによりコイル巻線部22の外形の全周を規定する。
The outer
このように構成される冶具100を用いて電力伝送コイル20を製造する。電力伝送コイル20の製造方法は、例えば、図8に示すように、巻き工程と、圧縮工程とを有し、さらに、接着工程を有する。巻き工程では、先ず、第1平板部材101と第2平板部材102とを滑動自在に対向するように設ける(ステップS1)。例えば、第1平板部材101の孔部101aを一方側から棒状部材103に挿通し、さらに、他方側からリング部材を棒状部材103に挿通して第1平板部材101に積層し、さらに、他方側から第2平板部材102の孔部102aを棒状部材103に挿通してリング部材104に積層する。巻き工程では、第1平板部材101と第2平板部材102との間の棒状部材103に設けられたリング部材の外周に導体線21をテンションをかけながら渦巻状に巻き回しコイル巻線部22を形成する。そして、第1平板部材101と第2平板部材102との間に外形規定部材107をボルト107cにより取り付けることでコイル巻線部22の外形を規定する。
The
次に、圧縮工程では、コイル巻線部22を軸線方向から第1平板部材101及び第2平板部材102により圧縮する(ステップS2)。例えば、第1圧縮平面部101bと第2圧縮平面部102bとをリング部材の厚み程度の距離まで接近させ、コイル巻線部22を軸線方向に圧縮する。
Next, in the compression step, the
次に、接着工程では、コイル巻線部22の導体線21を接着部材により接着する(ステップS3)。例えば、接着工程では、コイル巻線部22を加熱し導体線21に予め設けられた接着部材を融かし当該コイル巻線部22及び中間部24の導体線21を接着部材により接着する。これにより、コイル巻線部22の内径、外径、及び、厚みH1が一定である電力伝送コイル20を製造することができる。
Next, in the bonding step, the
以上のように、実施形態に係る電力伝送コイル20は、コイル巻線部22の軸線方向の厚みH1が、巻始め端部23の外径H2及び巻終り端部25の外径H3よりも薄い。これにより、電力伝送コイル20は、コイル巻線部22が軸線方向に沿って圧縮されているのでコイル巻線部22の導体線21の断面形状が環状から矩形状等に変形し、隣接する導体線21の間の空間を塞いで板状に形成することができる。従って、電力伝送コイル20は、コイル巻線部22の軸線方向の厚みH1を均一にすることができる。これにより、電力伝送コイル20は、コイル形状のバラツキを抑制しインダクタンス値や高周波抵抗値の公差を小さくすることができる。従って、電力伝送コイル20は、適正なコイル性能を確保することができ、電力伝送効率の低下を抑制できる。また、電力伝送コイル20は、外形を小さくすることができる。また、電力伝送コイル20は、送電側と受電側とにおいて対向して配置された場合、送電側の電力伝送コイル20と受電側の電力伝送コイル20との間隔を精度よく規定することができる。これにより、電力伝送コイル20は、電力伝送効率の低下を抑制することができる。
As described above, in the
また、電力伝送コイル20において、導体線21は、複数の導体素線を撚り合せたリッツ線である。従来の電力伝送コイルは、リッツ線の導体素線の素線径や撚り方によりコイル巻線部22の形状にバラツキが生じる場合がある。これに対して、実施形態の電力伝送コイル20は、導体線21としてリッツ線を用いてもリッツ線内の空間を削減しコイル巻線部22の厚みH1を均一にできるので、コイル巻線部22の形状のバラツキを抑制することができる。
In the
また、電力伝送コイル20において、巻始め端部23及び巻終り端部25は、軸線方向から見た場合、コイル巻線部22の外側に位置する。これにより、電力伝送コイル20は、従来の電力伝送コイルのように、巻始め端部23がコイル巻線部22の内側に位置し且つ巻終り端部25がコイル巻線部22の外側に位置する場合と比較して結合係数を高くすることができる。例えば、実験の結果、従来の電力伝送コイルは、結合係数が0.339であったが、実施形態の電力伝送コイル20は、結合係数が0.562であった。
In the
また、電力伝送コイル20において、コイル巻線部22は、導体線21が接着部材により被覆されている。これにより、コイル巻線部22は、圧縮されて相対的に薄く形成されたコイル巻線部22の形状を一定に維持することができる。
In the
また、電力伝送コイル20の製造方法は、巻き工程と圧縮工程とを有する。巻き工程では、滑動自在に対向するように棒状部材103に設けられた第1平板部材101と第2平板部材102との間の棒状部材103に、導体線21をテンションをかけながら軸線X周りに渦巻状に巻き回しコイル巻線部22を形成する。圧縮工程では、コイル巻線部22を軸線方向から第1平板部材101及び第2平板部材102により圧縮する。これにより、電力伝送コイル20の製造方法は、コイル巻線部22の軸線方向の厚みH1を均一にすることができ、適正なコイル性能を確保した電力伝送コイル20を製造することができる。
Moreover, the manufacturing method of the electric
〔変形例〕
次に、実施形態の変形例について説明する。導体線21に予め設けられた接着部材を融かしてコイル巻線部22を融着する例について説明したが、これに限定されない。例えば、巻き工程で形成されたコイル巻線部22に接着部材を塗布し、塗布した接着部材によりコイル巻線部22の導体線21を接着してもよい。
また、電力伝送コイル20は、巻始め端部23及び巻終り端部25は、軸線方向から見た場合、コイル巻線部22の外側に位置する例について説明したが、これに限定されない。例えば、巻始め端部23及び巻終り端部25は、軸線方向から見た場合、コイル巻線部22の内側に位置してもよい。これにより、変形例の電力伝送コイルは、従来の電力伝送コイルのように、巻始め端部23がコイル巻線部22の内側に位置し且つ巻終り端部25がコイル巻線部22の外側に位置する場合と比較して結合係数を高くすることができる。例えば、実験の結果、従来の電力伝送コイルは、結合係数が0.361であったが、変形例の電力伝送コイルは、結合係数が0.610であった。
[Modification]
Next, a modification of the embodiment will be described. Although the example which melt | dissolves the adhesive member previously provided in the
Moreover, although the winding start end
また、巻き工程でコイル巻線部22を形成し、巻き工程の後、圧縮工程でコイル巻線部22を圧縮する例について説明したが、これに限定されない。例えば、巻き工程と圧縮工程とを同時に行ってもよい。例えば、導体線21を巻き回しながら第1平板部材101及び第2平板部材102により圧縮してもよい。
Moreover, although the example which forms the
また、基板10は、プリント回路基板であるものとして説明したがこれに限定されない。例えば、基板10は、絶縁性の樹脂材の内部に導電性の金属材のバスバが内蔵され当該バスバによって種々の回路が構成されたインサートバスバ基板等であってもよい。
Moreover, although the board |
また、フェライト30は、矩形の板状に形成されている例について説明したが、これに限定されない。フェライト30は、例えば、円形の板状に形成されてもよいし、サイズの小さいブロック状の複数のフェライトを並べて1つのフェライトを形成してもよい。
Moreover, although the
また、シールド部材40は、軸線方向の両側が開口されている例について説明したが、これに限定されない。例えば、シールド部材40は、軸線方向のフェライト30側が閉塞されていてもよい。
Moreover, although the
また、シールド部材40は、軸線方向に沿った断面形状(切断部41b)が弧状に形成されている例について説明したが、これに限定されない。例えば、シールド壁部41は、軸線方向に沿った断面形状が矩形状に形成されていてもよい。
Moreover, although the
また、アウターケース70は、箱形状に形成されインナーケース60を完全に覆う例について説明したが、これに限定されない。例えば、アウターケース70は、構成部品が組み付けられたインナーケース60が設置面に設置された状態で、軸線方向の上側から当該インナーケース60に覆い被さるように設けてもよい。
Moreover, although the
また、インナーケース60は、粘着テープ等により基板10、電力伝送コイル20、フェライト30、シールド部材40、及び、通信カプラ50が組み付けられる例について説明したが、これに限定されない。例えば、インナーケース60は、インサート成形により基板10、電力伝送コイル20、フェライト30、シールド部材40、及び、通信カプラ50を含む構成部品が組み付けられてもよい。この場合、インナーケース60は、インサート成形により図示しないアウターケースに構成部品を直接組み付ける場合と比較し、インサート成形で用いる型枠を簡素化することができる。これにより、電力伝送ユニット1は、製造コストを削減することができる。
Moreover, although the
インナーケース60は、基板10が支持板61の立設壁部62とは反対側に複数のスペーサ(図示せず)を介して組み付けられる。ここで、各スペーサは、インナーケース60と基板10の電子部品11との干渉を防止する部材である。各スペーサは、基板10の実装面10aに立設され、インナーケース60側の端部にボルト締結孔(図示せず)が設けられている。インナーケース60は、支持板61に複数のボルト挿通用の孔部(図示せず)が設けられている。インナーケース60は、各ボルト挿通用の孔部が各スペーサのボルト締結孔に位置合わせされる。そして、インナーケース60は、複数のボルト(図示せず)が各ボルト挿通用の孔部に挿通され、挿通された各ボルトが各ボルト締結孔に締結されることにより基板10が当該インナーケース60に組み付けられる。本実施形態では、インナーケース60は、当該インナーケース60の支持板61と基板10とが組み付けられる。
In the
1 電力伝送ユニット
10 基板
20 電力伝送コイル
21 導体線
22 コイル巻線部
23 巻始め端部
25 巻終り端部
101 第1平板部材
102 第2平板部材
H1 厚み
H2、H3 外径
P 間隔
X 軸線
DESCRIPTION OF
Claims (5)
前記導体線の巻始め側の端部である巻始め端部と、
前記導体線の巻終り側の端部である巻終り端部と、を備え、
前記コイル巻線部の前記軸線に沿った軸線方向の厚みが、前記巻始め端部の外径及び前記巻終り端部の外径よりも薄いことを特徴とする電力伝送コイル。 A coil winding portion in which a conductor wire is provided in a spiral around the axis;
A winding start end that is an end on the winding start side of the conductor wire;
A winding end portion that is an end portion on the winding end side of the conductor wire, and
The power transmission coil, wherein a thickness of the coil winding portion in an axial direction along the axis is thinner than an outer diameter of the winding start end portion and an outer diameter of the winding end end portion.
前記コイル巻線部を前記軸線に沿った軸線方向から前記第1平板部材及び前記第2平板部材により圧縮する圧縮工程と、
を有することを特徴とする電力伝送コイルの製造方法。 A coil winding portion is formed by winding a coil wire around the axis while applying a tension to the rod-like member between the first and second flat plate members provided on the rod-like member so as to be slidably opposed. A winding step to be formed;
A compression step of compressing the coil winding portion from the axial direction along the axis by the first flat plate member and the second flat plate member;
The manufacturing method of the electric power transmission coil characterized by having.
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