JP2019003015A - 心臓マッサージ練習用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】心肺蘇生法における心臓マッサージ(胸骨圧迫)のトレーニング用のコンパクトに持ち運びできるタイプの練習器具を提供する。【解決手段】心臓マッサージ練習用具1は、心臓マッサージ練習時に加えられる直接圧迫力に耐え得るケーシング3と、当該ケーシングの内部にある模擬心臓本体5と、当該直接圧迫力を弾性力で減衰させて間接圧迫力とする構造の弾性減衰構造7と、当該間接圧迫力を当該模擬心臓本体に作用させるとともに、当該直接圧迫力の解除により当該弾性減衰構造の弾性力で復帰して当該間接圧迫力を解除する構造の圧力作用構造9と、を備える。当該模擬心臓本体は、当該間接圧迫力により定常状態から収縮して収縮状態となり、当該間接圧迫力の解除により当該収縮状態から当該定常状態へ弾性復帰する構造に構成されている。【選択図】図4

Description

この発明は、心肺蘇生法における心臓マッサージ(胸骨圧迫)のトレーニング用のコンパクトに持ち運びできるタイプの練習器具に関するものであり、特に従来の練習器具であるトレーニング用マネキンに代って使用されるものである。すなわち、この発明は、簡易な耐久性に優れた構造で、従来のトレーニング用人形に比して安価で持ち運びやすいだけでなく、小学校の児童や中学、高校の生徒をはじめとして一般人にも取り扱いが簡単で、短時間で心臓マッサージの体験と練習を行うことができる心臓マッサージ練習用具に関する。
心肺蘇生法は、心肺機能が停止した状態にある傷病者の自発的な血液循環および呼吸を回復させる試み、あるいは手技のことであり、英語の頭文字からCPRとも呼ばれる。心拍動が完全に停止した場合、脳は3〜5分で不可逆的な損傷を受け、死亡に至ることになる。心肺蘇生法は医療関係者のみならず、児童や生徒を含む一般市民がその場で実践しなければならない場面に遭遇する可能性がある。そのため、正しい手順が広く一般に訓練、教育されていくことが望まれている。
従来、心肺蘇生法の原則は、心臓からの血流を再開および維持するため、心臓マッサージを行い、その際、併せて人工呼吸も行う必要があるとされてきた。すなわち、胸骨圧迫30回と人工呼吸2回を繰り返す方法が推奨されてきた。しかし、近年、胸骨圧迫を最優先とするように変更された。胸骨圧迫を中断して行う人工呼吸については省略が可能になり、ますます正しい心臓マッサージ手技の普及が重要になってきている。胸骨圧迫だけでも良いとするのは、人工呼吸への抵抗感からCPRを躊躇する人が多いので胸骨圧迫だけで良いならCPRの実施率が上がること、目の前で倒れた人の場合は、倒れて10分以内、救急車が来るまでの時間なら、人工呼吸のために胸骨圧迫を中断するより絶え間ない胸骨圧迫の方が救命率が高いか変わらないこと、心臓マッサージの際の胸壁の圧迫と解除により肺への空気の流出入が少なからず発生することがあげられる。
一般社団法人日本蘇生協議会(JRC)の蘇生ガイドライン2015によれば、心臓マッサージに際して押す深さは5 cm〜6 cm、圧迫頻度は100回/分〜120回/分、圧迫したら圧を解除、そして中断を最小限にする事が推奨されている。
このような蘇生条件をできるだけ満たそうとする心臓マッサージ練習用具として、空気で満たされ、可撓性のある膨張可能な本体と肺とを具備する、心臓マッサージ練習用具が提案されている。この膨張可能な本体は、空気または気体を膨張可能な本体内に保持するための手段を有し、これにより膨張可能な本体は、その胸部が圧迫されたとき、圧迫力によって変形する。このとき膨張可能な本体に閉じ込められた空気または気体は圧縮されるようになっている。また、膨張可能な本体が使用されていないときには前記膨張可能な本体は膨張可能な本体の空気を抜くことにより、収縮させて持ち運びしやすく構成されている(特許文献1参照)。
また、心臓マッサージに伴う血液の流れを目視できるようにした心臓マッサージ練習用具も提案されている。これによれば、心肺蘇生法による心臓マッサージを、人体を模したマネキンで実際に近い状態でリアルに練習でき、心臓マッサージによって心臓から移送させることができた血液量を、専門家ではなくても誰でも容易に把握できる。具体的には、定常状態から収縮・拡張する模擬心臓を備え、これに連結した仮想静脈と仮想動脈内に仮想血液を流通させ、これを目視できるように構成されている。さらにこの模擬心臓は人体上半身を模した合成樹脂製のマネキンの中に設けられており、練習時はこのマネキンの剛性に抗しながら練習するように構成されている(特許文献2参照)。
特許第4610551号公報 特開2015−191235公報
心臓マッサージ練習用具にとって大切なことは、第1に練習者が蘇生現場での臨場感ある体験を体で覚えられるようにすることである。それは練習者が、心臓マッサージの「型」だけでなく、心臓マッサージを行うためにどれだけの「体力・筋力」が必要であるかを、できるだけ実際の蘇生現場に近い形で体験できるようにすることである。そして第2に携帯しやすく安価なコストで提供できるということである。携帯しやすければ、たとえば、学校や職場のほか、家庭内などにも簡単に持ち込めるし、使用していないときに嵩張らないので、しまい場所にも困らないのでたいへん使い勝手がよいものとなるからである。さらに、安価なコストで提供できれば、たとえば、学校や自治体などが心臓マッサージ練習用具を購入しやすくなり、これにより、上記した携帯性とも相まって心臓マッサージ練習用具を広く普及させることが期待できる。普及させれば多くの人が体験を通じて心臓マッサージに関心を寄せるであろうし、その結果、救える命も少なくないはずである。
このような観点から、上記した特許文献1が開示する心臓マッサージ練習用具を見ると、膨張可能な本体では、練習者が受ける反発力は膨張可能な本体にある圧迫された空気の復帰力に過ぎないので、実際の蘇生現場で人体から受ける反発力と同じ感触を得ることは難しいという欠点がある。一方、特許文献2が示す心臓マッサージ練習用具では、人体を模したマネキンの上から圧迫するし、仮想血液の流れが目視できるので、蘇生現場の状況に近いといえる。しかし、人体を模したマネキン、すなわち上半身等身大のマネキンを使用しているためリアル感は十分であるが、携帯性とコストの面で改良の余地があった。
そこで本発明は、携帯性と低コストを実現しつつ、蘇生現場に限りなく近い心臓マッサージというものを自分の体で実感することのできる心臓マッサージ練習用具を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために本発明は、次の構成を備えている。なお、次の説明では、何れかの請求項に記載された構成を説明するに当たり行う用語の定義等は、その性質に反しない限り記載順などに関わらず他の請求項に記載された構成にも適用があるものとする。
(請求項1記載の発明の特徴)
請求項1記載の発明に係る心臓マッサージ練習用具(以下、「請求項1の練習用具」という。)は、心臓マッサージ練習時に加えられる直接圧迫力に耐え得るケーシングと、当該ケーシングの内部にある模擬心臓本体と、当該直接圧迫力を弾性力で減衰させて間接圧迫力とする構造の弾性減衰構造と、当該間接圧迫力を当該模擬心臓本体に作用させるとともに、当該直接圧迫力の解除により当該弾性減衰構造の弾性力で復帰して当該間接圧迫力を解除する構造の圧力作用構造と、を備え、当該模擬心臓本体は、当該間接圧迫力により定常状態から収縮して収縮状態となり、当該間接圧迫力の解除により当該収縮状態から当該定常状態へ弾性復帰する構造に構成されている、ことを特徴とする。弾性減衰構造の弾性力の反発力が、心臓マッサージの時に人体から受ける反発力に近い大きさに設定されていることが好ましい。練習者が実際にどれほどの力が必要なのかを体験するために有用だからである。
請求項1の練習用具によれば、練習者は、圧力作用構造を介した圧迫によりケーシング内部の模擬心臓本体を定常状態から収縮状態まで収縮させ、圧迫解除により模擬心臓本体を収縮状態から定常状態に復帰させる。このとき練習者の圧迫力は直接圧迫力として圧力作用構造に加えられるが、この直接圧迫力は弾性減衰構造によって間接圧迫力に減衰される。すなわち、模擬心臓本体に加えられる圧迫力は、間接圧迫力である。練習者は弾性減衰構造の弾性力に抗しながら圧迫することになるので、弾性力に見合った分だけ余計に強い力で弾性減衰構造を圧迫しなければならない。これにより練習者は、実際に人体に対して心臓マッサージを行う場合に、より近い状況で練習を行うことができる。
(請求項2記載の発明の特徴)
請求項2記載の発明に係る心臓マッサージ練習用具(以下、「請求項2の練習用具」という。)は、請求項1の練習用具の好ましい態様として、前記ケーシングは、練習時に上面となる天板部と、前記模擬心臓本体を囲み当該天板部を設置面上で下支えする周壁部と、により少なくとも構成され、前記圧力作用構造は、当該天板部を貫通する貫通孔の中を上下動可能に貫通する所定長のスライド軸と、当該スライド軸の上端に設けた圧迫板と、当該スライド軸の下端に設けた作用板と、により少なくとも構成され、前記弾性減衰構造が、当該圧迫板と当該天板部との間に配されることで当該圧迫板が所定位置に支持され、当該圧迫板に前記直接圧迫力が加えられたとき、前記弾性減衰構造の弾性力で減衰させて得る間接圧迫力が当該作用板を介して前記模擬心臓本体に作用するように構成されていることを特徴とする。
請求項2の練習用具によれば、ケーシングの天板部が周壁部によって設置面上に下支えされる。この状態は、練習時、すなわち、人体であれば床などの上に横たわっている時を示す。練習者は実際の心臓マッサージのように圧迫板の上に両手をあてがい体重を掛けて弾性減衰構造の反発力に抗しながら圧迫(直接圧迫力)すると、スライド軸が作用板とともにケーシング内で下降する。ここで作用板が模擬心臓本体を圧迫する(間接圧迫力)。そして使用者が圧迫を解除すると、弾性減衰構造の弾性力により作用板が元の位置に復帰し、模擬心臓本体も元の定常位置に復帰する。圧迫と解除の繰り返しにより、実際の心臓マッサージを行う場合と同じような練習を行うことができる。
(請求項3記載の発明の特徴)
請求項3記載の発明に係る心臓マッサージ練習用具(以下、「請求項3の練習用具」という。)は、請求項1又は2の練習用具の好ましい態様として、前記圧迫板の上面に圧迫クッション材が設けられ、当該圧迫クッション材を介して前記直接圧迫力が加えられるように構成され、前記直接圧迫力が加えられる当該圧迫クッション材の上面の移動距離よりも前記圧力作用構造の移動距離が小さくなるように構成されていることを特徴とする。圧迫クッション材は、胸骨と心臓との間の軟部組織と同等の硬さ及び弾力性を有することが好ましい。
請求項3の練習用具によれば、適切な直接圧迫力が圧迫クッション材に加えられ変形したときに模擬心臓本体が生じさせる仮想血液の流量を、実際の心臓マッサージに準じた適切な値に調整することができる。
(請求項4記載の発明の特徴)
請求項4記載の発明に係る心臓マッサージ練習用具(以下、「請求項4の練習用具」という。)は、請求項3の練習用具の好ましい態様として、前記模擬心臓本体の下に、交換可能な下敷きクッション材が設けられていることを特徴とする。下敷きクッション材は、心臓と椎骨との間の軟部組織と同等の硬さ及び弾力性を有することが好ましい。
請求項4の練習用具によれば、圧迫力に対する模擬心臓本体の挙動を、実際の心臓マッサージに即したものに近づけることができる。
(請求項5記載の発明の特徴)
請求項5記載の発明に係る心臓マッサージ練習用具(以下、「請求項5の練習用具」という。)は、請求項1乃至4いずれかの練習用具の好ましい態様として、当該模擬心臓本体には、静脈逆止弁と動脈逆止弁が設けられ、当該静脈逆止弁は、前記模擬心臓本体が前記収縮状態から前記定常状態へ弾性復帰するときの陰圧により作動して仮想血液を前記模擬心臓本体の内部への吸引のみを許すとともに、当該陰圧の解除により復帰するように構成され、当該動脈逆止弁は、前記模擬心臓本体が前記定常状態から前記収縮状態へ収縮するときの陽圧により作動した前記模擬心臓本体内部の当該仮想血液を前記模擬心臓本体の外部へ圧送のみを許すとともに、当該陽圧の解除により復帰するように構成されていることを特徴とする。
請求項5の練習用具によれば、仮想血液を可視化することで模擬静脈を介して模擬心臓本体に吸引され模擬心臓本体から模擬動脈を介して圧送される仮想血液を使用者が目視体験することができる。圧迫力及び圧迫頻度が不十分であれば小量の仮想血液しか流れないこととなり、圧迫力及び圧迫頻度が適切であれば大量の仮想血液が流れる。これにより使用者は、心臓マッサージにおいて効率的に血液を循環させるために必要な圧迫力及び圧迫頻度を、仮想血液の拍出量を目視しながら、適宜修正することができる。
(請求項6記載の発明の特徴)
請求項6記載の発明に係る心臓マッサージ練習用具(以下、「請求項6の練習用具」という。)は、請求項5の練習用具の好ましい態様として、前記静脈逆止弁には、模擬静脈管が接続され、前記動脈逆止弁には、模擬動脈管が接続されていることを特徴とする。
請求項6の練習用具によれば、模擬静脈管と模擬動脈管を接続することにより、模擬心臓本体内を通過する模擬血液を心臓マッサージ用具の外部から取り入れ、外部へ送ることができる。
(請求項7記載の発明の特徴)
請求項7記載の発明に係る心臓マッサージ練習用具(以下、「請求項7の練習用具」という。)は、請求項1乃至6いずれかの練習用具の好ましい態様として、前記模擬心臓本体の周囲を囲む、若しくは、前記模擬心臓本体を挟む、模擬胸郭を備えており、前記模擬胸郭の内部に、模擬肺臓と、弾力性ある模擬胸壁と、が位置していることを特徴とする。
請求項7の練習用具によれば、模擬胸郭、模擬肺臓、模擬胸壁を備えることで、模擬心臓のマッサージがより蘇生現場に近いものとなる。すなわち、心臓マッサージ用具の価値が高まる。
(請求項8記載の発明の特徴)
請求項8記載の発明に係る心臓マッサージ練習用具(以下、「請求項8の練習用具」という。)は、請求項7の練習用具の好ましい態様として、前記模擬胸壁は、バルブを介したエアー注入により膨張する所定形状のバルーンクッションにより構成されていることを特徴とする。当該バルブ若しくは別のバルブからエアー抜きをすることで、バルーンクッションが収縮しコンパクトに持ち運びできるようになっていることが好ましい。
請求項8の練習用具によれば、使用前はコンパクトであってエアー注入により膨張して模擬肺臓となる。コンパクトだから持ち運びに、とても便利である。
(請求項9記載の発明の特徴)
請求項9記載の発明に係る心臓マッサージ練習用具(以下、「請求項9の練習用具」という。)は、請求項8の練習用具の好ましい態様として、前記模擬肺臓には、笛付き通気管が設けられ、当該笛付き通気管は、前記模擬肺臓への圧迫により外部へのエアー流出を許すとともに圧迫解除によりエアー流入を許し、当該エアーの流出時に流出音を発するように構成されていることを特徴とする。
請求項9の練習用具によれば、練習時の圧迫により模擬肺臓からのエアー流出入、すなわち、練習者が十分に模擬肺臓を圧迫及び解除できたかどうかを聴覚的に認識することができる。そして、練習者は、心臓マッサージの際の胸壁の圧迫及び解除により肺への空気の流出入が発生することを理解し、心臓マッサージを中断してまで人工呼吸を行う必要はないことを理解することができる。
(請求項10記載の発明の特徴)
請求項10記載の発明に係る心臓マッサージ練習用具(以下、「請求項10の練習用具」という。)は、請求項8又は9の練習用具の好ましい態様として、前記模擬心臓本体は、エアーをも圧送可能に構成され、前記模擬動脈管の開放端を前記バルブに接続することにより、前記模擬心臓本体から前記バルーンクッションにエアー注入可能に構成されていることを特徴とする。すなわち、模擬心臓本体は、模擬静脈管から仮想血液をとりこめば模擬動脈から仮想血液を圧送できるし、模擬静脈管からエアーをとりこめば模擬動脈管からエアーを圧送できる構造になっている。
請求項10の練習用具によれば、模擬心臓本体をバルーンクッションのエアー注入にも活用できるので、コンパクトに持ち運んですばやい模擬胸壁の膨張を実現することができる。
本発明によれば、携帯性と低コストを実現しつつ、蘇生現場に限りなく近い心臓マッサージというものを自分の体で実感することのできる心臓マッサージ練習用具を提供することができる。
心臓マッサージ練習用具の正面図である。 心臓マッサージ練習用具の平面図である。 圧迫解除状態の心臓マッサージ練習用具の要部縦断面図である。 圧迫状態の心臓マッサージ練習用具の要部縦断面図である。 圧迫解除状態の心臓マッサージ練習用具の変形例の要部縦断面図である。 圧迫状態の心臓マッサージ練習用具の変形例の要部縦断面図である。
各図を参照しながら、本発明を実施するための形態(以下、適宜「本実施形態」という。)について説明する。
(心臓マッサージ練習用具の概略構造)
図1乃至図4に示すように、心臓マッサージ練習用具1(以下、「練習用具1」という。)は、ケーシング3と、ケーシング3の内部にある模擬心臓本体5と、ケーシング3と後述する圧迫板43の間に配される弾性減衰構造7と、間接圧迫力を当該模擬心臓本体5に作用させる圧力作用構造9と、好ましい態様として模擬心臓本体5の周囲を囲む模擬胸郭11から概ね構成されている。説明の都合から順番を入れ替えるが、以下それぞれの部材について説明する。
(ケーシングの構造)
ケーシング3は、模擬心臓本体5が練習者の直接圧迫力を直接受けないようにするための円筒状の容器であるが、目的が害されなければ形状に何ら制限はない。ケーシング3全体は、練習者による心臓マッサージ練習時に繰り返し加えられる直接圧迫力に耐え得る強度が必要であり、強度が十分であれば材質に制限はない。本実施形態では合成樹脂製のものを採用したが、金属製のものやこれらの素材を複合的に用いたものでもよい。ケーシング3は、練習時(人体が横になったときの心臓の状態と同じ状態の時)に上面となる平面視円形の天板部31と、模擬心臓本体5を囲み天板部31を設置面81の上で下支えする平面視環状の周壁部35と、により少なくとも構成されている。天板部31の中心には、任意の形状(本実施形態では円形、大きさは後述)の貫通孔33が貫通形成されている。周壁部35には、開口部37が形成されている。開口部37は、模擬心臓本体5に接続される後述の模擬静脈管25及び模擬動脈管27をケーシング3の外部に接続できるように構成されている。ケーシング3の底部はあってもよいが、本実施形態のケーシング3は、模擬心臓本体5の出し入れを簡単にするために底部を有していない。模擬心臓本体5への圧迫力作用は、次に述べる圧力作用構造9の働きによる。
(圧力作用構造の構成)
圧力作用構造9は、天板部31を貫通する貫通孔33の中を上下動可能に貫通する所定長のスライド軸41と、スライド軸41の上端にほぼ水平にネジ47などの固定部材により固定された任意形状(本実施形態では円形)の圧迫板43と、スライド軸41の下端にほぼ水平に同じくネジ49などの固定部材により固定された同じく任意形状(本実施形態では円形)の作用板45と、により少なくとも構成されている。圧迫板43、スライド軸41および作用板45の三者は、何れも合成樹脂製としたが、これ以外の素材を自由に採用して構わない。何れの素材を採用した場合でも、練習時に繰り返し付加される直接圧迫力Fに耐え得る材質と構造が選ばれなければならないことは言うまでもない。
円形の圧迫板43は、大人の練習者が一方の手を他方の手の上に重ねた状態、もしくは、両手の指を交互に組んだ状態で安定して載せられる大きさに形成されることが好ましい。たとえば、直径9 cm〜11 cmが適当である。同じく円形の作用板45は、圧迫板43程の大きさは必ずしも必要ないが、模擬心臓本体5を偏りなく圧迫できる大きさに形成されていることが望まれる。圧迫板43と作用板45は、何れも平板としたが、必要に応じて湾曲する、また部分的に厚みが異なる板などを用いることを妨げない。スライド軸41は、直接圧迫力とその解除により少なくとも4 cm〜6 cmは上下動できる長さに、後述するコイルバネ7(弾性減衰構造)を介在させるのに最低限必要な長さを足した長さ以上で圧迫に支障が出ない長さに形成されることが好ましい。スライド軸41の断面は、天板部31の貫通孔33と相似形(本実施形態では円形)に形成され、その外径は貫通孔33の内径に対し最小限の遊びを持たせて上下動を許す外径に構成されている。遊びを最小限とするのは、練習時の圧迫で水平方向にガタつかないようにするためである。本実施形態では採用していないが、貫通孔33の中に適当な軸受(図示を省略)をはめ込み固定し、その軸受でスライド軸41を上下動可能に滑り軸受するようにしてもよい。
(弾性減衰構造の構成)
図1、図3、図4に示す符号7が、圧迫板43とケーシング3(天板部31)の間に配された弾性減衰構造を示す。他の部材や構造も採用可能であるが、本実施形態の弾性減衰構造7は、圧縮バネであるコイルバネで構成されている。このため、以下では、弾性減衰構造7の代わりにコイルバネ7と称する場合もある。コイルバネ7は直接圧迫力Fを、その弾性力で減衰させて間接圧迫力f(すなわち、直接圧迫力F>間接圧迫力f)を得るため、換言すれば、蘇生現場の人体から受ける程の大きな反発力を練習者の手に作用させるためのものである。
弾性減衰構造としてコイルバネ7を採用した理由は、それがシンプルな構造で比較的安価であること、さらに、スライド軸41の周りを旋回する設置形式なのでそのための占有領域が小さくて済むこと、などにある。好ましいコイルバネ7としては、傷病者が大人である場合を想定すると、最大30 kg(294 N)前後の荷重(直接圧迫力F)で十分に縮むようにバネ定数を設計しておくと、大人の人体から受ける反発力と同じ程度の反発力を練習者に体得させることができる。例えば30 kg(294 N)の荷重で5 cm圧迫されるように設計する場合には、コイルバネ7のバネ定数は6 kgf/cm(58.8 N/cm)となる。なお、人体から得る反発力にも個人差があるので、例えば、傷病者が大人である場合、学童である場合、幼児である場合をそれぞれ想定したバネ定数を有するコイルバネ7をそれぞれ用意しておき、コイルバネ7を交換可能としてもよい。コイルバネ7の交換は、ネジ47を外して圧迫板43を取り外すか、あるいは、ネジ49を外して作用板45を取り外すことにより可能となる。
ケーシング3の内部や模擬心臓本体5の内部に弾性減衰構造(図示を省略)を配すること、模擬心臓本体5自体に弾性減衰構造に匹敵する弾性力を持たせること、すなわち、本実施形態で採用する構造と異なる構造の採用を妨げるものではないが、コイルバネ7のケーシング3への外部設置を採用することがコスト的に構造的に有利と考えたものである。なお、図3及び図4が示すようにコイルバネ7は、模擬心臓本体5に対する圧迫板43の相対位置を含む他部材に対する圧力作用構造9全体の相対位置を所定位置に支持する機能とともに、圧迫とその解除の繰り返しを実現する機能(後述)を有している。
(模擬心臓本体の構成)
図3及び図4に示す符号5は、模擬心臓本体を示す。図3と図4の比較から理解できるように、模擬心臓本体5は、練習時に上下方向に伸縮自在とするための弾力性のある合成樹脂製の蛇腹構造を有している。模擬心臓本体5は、模擬静脈管25(図2)が接続される静脈逆止弁21と、模擬動脈管27が接続される動脈逆止弁23とを介して内外連通するように構成されている。ここで、圧迫板43に直接圧迫力Fが加えられたとき、コイルバネ7の弾性力で減衰させて得た間接圧迫力fが作用板45を介して模擬心臓本体5を上から圧迫して定常状態(図3に示す状態)から収縮状態(図4に示す状態)に収縮させる。ここで、直接圧迫力Fの解除に伴う間接圧迫力fの解除により、模擬心臓本体5が有する弾性復帰力により、収縮状態の模擬心臓本体5が復帰して元の定常状態に復帰するようになっている。なお、シンプルな構造を採用した本実施形態では不採用であるが、模擬心臓本体5の弾性復帰力を補助するための弾性部材(図示を省略)を併用することを妨げない。
模擬静脈管25及び模擬動脈管27は、好ましくは、軟質樹脂の透明なチューブで構成される。模擬静脈管25及び模擬動脈管27は、図2に示されるように、模擬胸郭11の下方を通って練習用具1の外部に接続できるようになっている。例えば、水の入ったバケツなどの図示しない第1の容器に模擬静脈管25を固定し、第1の容器の水面より下に模擬静脈管25の開放端が位置するようにする。また、空のバケツなどの図示しない第2の容器に模擬動脈管27を固定し、第2の容器の内部に模擬動脈管27の開放端が位置するようにする。このようにして練習用具1を操作すると、第1の容器から模擬静脈管25の内部を仮想血液71が通過する様子と、第2の容器に向けて模擬動脈管27の内部を仮想血液73が通過する様子とを目視できる。
さらに、第1の容器又は第2の容器に目盛りを表示しておき、複数の使用者の間で誰がより多くの仮想血液を第1の容器から第2の容器に一定時間で移送できるかを競わせてもよい。使用者は、競争を楽しみながら、どの程度の圧迫力をどの程度の圧迫頻度で加えれば効率的に血流を確保できるのかを試行錯誤し、訓練することができる。
(模擬胸郭の構成)
図1乃至図4に示す符号11は、模擬胸郭を示す。模擬胸郭11は、ドーナツ形状の袋体と、当該ドーナツ形状の袋体に囲まれた中央の空間の上面を塞ぐ上面シートと、で構成されている。当該中央の空間に、上述のケーシング3、模擬心臓本体5、弾性減衰構造7、及び圧力作用構造9が収容される。本明細書において、ドーナツ形状の袋体とは、1本のチューブの両端をつなぎ合わせて環状としたものと同等の形状を有する袋体である。
模擬胸郭11を構成するドーナツ形状の袋体の内部に、模擬胸壁13が配置されている。模擬胸壁13もまた、ドーナツ形状の袋体で構成される。すなわち、模擬胸郭11と模擬胸壁13とで、2重構造の袋体が構成される。模擬胸郭11を構成する袋体の内部であって、模擬胸壁13を構成する袋体の外部となる空間を、本明細書では模擬肺臓15と呼ぶ。模擬胸郭11及び模擬胸壁13は、例えば軟質樹脂のシートで構成され、それぞれ容易に変形できるようになっている。
模擬胸壁13には、バルブ61が取り付けられている。バルブ61は、模擬胸壁13を構成する袋体と模擬胸郭11を構成する袋体との両方を貫通する通気管67の内部に配置されている。バルブ61は、通常時には、模擬胸郭11の外部から模擬胸壁13の内部へのエアーの流入のみを許容する。すなわち、模擬胸壁13は、エアーを注入して膨張させ、内部を陽圧とすることができるバルーンクッションである。バルブ61は、通気管67が軽く押しつぶされてバルブ61が変形した場合には、陽圧となっている模擬胸壁13の内部から大気圧となっている模擬胸郭11の外部へのエアー抜きを許容する。
模擬胸郭11には、通気管63が取り付けられている。通気管63は、模擬胸郭11を構成する袋体を貫通し、模擬胸郭11の外部と模擬肺臓15との間で、エアーの流入及び流出の両方を許容する。通気管63には、笛65が取り付けられている。笛65は、模擬肺臓15から模擬胸郭11の外部へエアーが流出するときに共鳴音を発生する。
バルブ61を介して模擬胸壁13の内部にエアーを充填すると、模擬胸壁13の体積が拡大する。模擬胸壁13の内部へのエアーの充填は、水の入ったバケツに模擬静脈管25を入れる前に、模擬動脈管27の開放端をバルブ61に接続し、模擬心臓本体5を操作することによって行うことができる。模擬胸壁13の内部へのエアーの充填により模擬胸壁13の体積が拡大すると、模擬胸郭11は模擬胸壁13によって内側から圧迫されて、弛みの少ない状態となる。その結果、模擬肺臓15の体積も拡大する。このとき、模擬胸壁13の内部は陽圧となり、模擬肺臓15はほぼ大気圧となる。
図4に示されるように直接圧迫力Fによって圧迫板43が押し下げられると、模擬胸壁13及び模擬肺臓15も圧迫される。このとき、模擬胸壁13の内部からはエアーは流出しないが、模擬肺臓15からはエアーが流出し、笛65が共鳴音を発生する。
直接圧迫力Fが解除されると、模擬胸壁13及び模擬肺臓15への圧迫も解除される。すると、模擬胸郭11が模擬胸壁13によって内側から圧迫されて、模擬肺臓15の体積が拡大する。このとき、通気管63を介して、模擬胸郭11の外部から模擬肺臓15にエアーが流入する。
直接圧迫力Fによる圧迫と解除を繰り返すたびに、笛65が共鳴音を発生するので、使用者は、心臓マッサージの動作が心臓を通した血流を助ける効果を持っているだけでなく、肺に空気を出入りさせる効果も併せ持っていることを理解することができる。また、模擬肺臓15を正しく圧迫できているかどうかを聴覚的に認識することができる。
(変形例の構成)
図5及び図6に示される練習用具1aは、図1乃至図4に示される練習用具1の構成要素に対して、圧迫クッション材51と、下敷きクッション材53と、粘着シート55とが追加された変形例である。図5は上述の図3に対応する状態を示し、図6は上述の図4に対応する状態を示す。他の点については、練習用具1と同様であるので重複する説明を省略する。
粘着シート55は、設置面81の上に配置されている。粘着シート55の上に、ケーシング3、模擬心臓本体5、弾性減衰構造7、圧力作用構造9、及び模擬胸郭11が配置されている。実際の心臓マッサージの対象となる人体は体組織で構成されており、十分に重いので、設置面81のような場所でも安定しているのに対し、練習用具1aは、バルーンクッションなどの軽量な部品を使用している。そこで、模擬胸郭11等を設置面81の上で安定させるため、粘着シート55が配置されている。粘着シート55の上面は、模擬胸郭11等に対して滑りにくい表面、好ましくは、模擬胸郭11等に対して粘着する表面を含むことが望ましい。粘着シート55の下面は、設置面81等に対して滑りにくい表面を含むことが望ましい。
粘着シート55は、図5及び図6に示される練習用具1aにおいて省略されてもよい。粘着シート55は、図1乃至図4に示される練習用具1において用いられてもよい。
圧迫クッション材51は、圧迫板43と模擬胸郭11の上面シートとの間の位置、すなわち、圧迫板43の上面に配置されている。圧迫クッション材51は、スポンジなどの軟らかい発泡樹脂素材で構成されている。圧迫クッション材51は、人体の胸骨と心臓との間に位置する軟部組織の硬さ及び弾力性を基準として選択されたものでもよい。実際の心臓マッサージにおいては、例えば胸骨を5 cm〜6 cm押し下げても、胸骨と心臓との間に位置する軟部組織の影響で、押圧方向の心臓の大きさの変化は3 cm〜4 cmにまで減殺される。そこで、圧迫クッション材51の主な役割は、直接圧迫力Fによって圧迫クッション材51の上面が5 cm〜6 cm押し下げられたときに、間接圧迫力fによって模擬心臓本体5を圧迫する作用板45の移動量を3 cm〜4 cmに調整することである。これにより、適切な圧迫力に対して模擬心臓本体5が生じさせる仮想血液の流量を、実際の心臓マッサージに準じた適切な量に調整することができる。
下敷きクッション材53は、模擬心臓本体5の下面、且つケーシング3の内部に配置されている。粘着シート55が用いられる場合は、下敷きクッション材53は、粘着シート55と模擬心臓本体5との間、且つケーシング3の内部に配置されている。
下敷きクッション材53は、圧迫クッション材51よりも硬い発泡樹脂などの素材で構成されている。下敷きクッション材53は、人体の心臓と椎骨との間に位置する軟部組織の硬さ及び弾力性を基準として選択されたものでもよい。これにより、圧迫力に対する模擬心臓本体5の挙動を、実際の心臓マッサージに即したものに近づけることができる。
また、模擬心臓本体5を何らかの理由で交換する場合に、併せて下敷きクッション材53を交換してもよい。模擬心臓本体5を交換する理由として、例えば、異なる心臓サイズ(大人、学童、幼児)を想定した模擬心臓本体5の交換などが考えられる。その場合に、ケーシング3のサイズを変更しなくても、交換する模擬心臓本体5の特性に応じて厚みの異なる下敷きクッション材53を用意しておくことにより、最適な状態で模擬心臓本体5を使用することができる。
1 心臓マッサージ練習用具(練習用具)
3 ケーシング
5 模擬心臓本体
7 弾性減衰構造(コイルバネ)
9 圧力作用構造
11 模擬胸郭
13 模擬胸壁
15 模擬肺臓
21 静脈逆止弁
23 動脈逆止弁
25 模擬静脈管
27 模擬動脈管
31 天板部
33 貫通孔
35 周壁部
37 開口部
41 スライド軸
43 圧迫板
45 作用板
47 ネジ
49 ネジ
51 圧迫クッション材
53 下敷きクッション材
55 粘着シート
61 バルブ
63 通気管
65 笛
67 通気管
71 仮想血液(静脈)
73 仮想血液(動脈)
81 設置面

Claims (10)

  1. 心臓マッサージ練習時に加えられる直接圧迫力に耐え得るケーシングと、
    当該ケーシングの内部にある模擬心臓本体と、
    当該直接圧迫力を弾性力で減衰させて間接圧迫力とする構造の弾性減衰構造と、
    当該間接圧迫力を当該模擬心臓本体に作用させるとともに、当該直接圧迫力の解除により当該弾性減衰構造の弾性力で復帰して当該間接圧迫力を解除する構造を有する圧力作用構造と、を備え、
    当該模擬心臓本体は、当該間接圧迫力により定常状態から収縮して収縮状態となり、当該間接圧迫力の解除により当該収縮状態から当該定常状態へ弾性復帰する構造に構成されている、
    ことを特徴とする心臓マッサージ練習用具。
  2. 前記ケーシングは、練習時に上面となる天板部と、前記模擬心臓本体を囲み当該天板部を設置面上で下支えする周壁部と、により少なくとも構成され、
    前記圧力作用構造は、当該天板部を貫通する貫通孔の中を上下動可能に貫通する所定長のスライド軸と、当該スライド軸の上端に設けた圧迫板と、当該スライド軸の下端に設けた作用板と、により少なくとも構成され、
    前記弾性減衰構造が、当該圧迫板と当該天板部との間に配されることで当該圧迫板が所定位置に支持され、
    当該圧迫板に前記直接圧迫力が加えられたとき、前記弾性減衰構造の弾性力で減衰させて得る間接圧迫力が当該作用板を介して前記模擬心臓本体に作用するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の心臓マッサージ練習用具。
  3. 前記圧迫板の上面に圧迫クッション材が設けられ、当該圧迫クッション材を介して前記直接圧迫力が加えられるように構成され、前記直接圧迫力が加えられる当該圧迫クッション材の上面の移動距離よりも前記圧力作用構造の移動距離が小さくなるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の心臓マッサージ練習用具。
  4. 前記模擬心臓本体の下に、交換可能な下敷きクッション材が設けられている
    ことを特徴とする請求項3記載の心臓マッサージ練習用具。
  5. 当該模擬心臓本体には、静脈逆止弁と動脈逆止弁が設けられ、
    当該静脈逆止弁は、前記模擬心臓本体が前記収縮状態から前記定常状態へ弾性復帰するときの陰圧により作動して仮想血液を前記模擬心臓本体の内部への吸引のみを許すとともに、当該陰圧の解除により復帰するように構成され、
    当該動脈逆止弁は、前記模擬心臓本体が前記定常状態から前記収縮状態へ収縮するときの陽圧により作動した前記模擬心臓本体内部の当該仮想血液を前記模擬心臓本体の外部へ圧送のみを許すとともに、当該陽圧の解除により復帰するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至4何れか記載の心臓マッサージ練習用具。
  6. 前記静脈逆止弁には、模擬静脈管が接続され、
    前記動脈逆止弁には、模擬動脈管が接続されている
    ことを特徴とする請求項5記載の心臓マッサージ練習用具。
  7. 前記模擬心臓本体の周囲を囲む、若しくは、前記模擬心臓本体を挟む、模擬胸郭を備えており、
    前記模擬胸郭の内部に、模擬肺臓と、弾力性ある模擬胸壁と、が位置している
    ことを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の心臓マッサージ練習用具。
  8. 前記模擬胸壁は、バルブを介したエアー注入により膨張する所定形状のバルーンクッションにより構成されている
    ことを特徴とする請求項7記載の心臓マッサージ練習用具。
  9. 前記模擬肺臓には、笛付き通気管が設けられ、
    当該笛付き通気管は、前記模擬肺臓への圧迫により外部へのエアー流出を許すとともに圧迫解除によりエアー流入を許し、当該エアーの流出時に流出音を発するように構成されている
    ことを特徴とする請求項8記載の心臓マッサージ練習用具。
  10. 前記模擬心臓本体は、エアーをも圧送可能に構成され、
    前記模擬動脈管の開放端を前記バルブに接続することにより、前記模擬心臓本体から前記バルーンクッションにエアー注入可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項8又は9記載の心臓マッサージ練習用具。
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