JP2019002812A - 絶縁抵抗計測システム、分電盤、絶縁抵抗計測方法、及びプログラム - Google Patents

絶縁抵抗計測システム、分電盤、絶縁抵抗計測方法、及びプログラム Download PDF

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Junpei Endo
淳平 遠藤
明実 塩川
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明実 塩川
信一 守
Shinichi Mori
信一 守
貴博 末富
Takahiro Suetomi
貴博 末富
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Abstract

【課題】簡単な構成で、分岐回路のグランドに対する絶縁抵抗の大きさを計測する。【解決手段】絶縁抵抗計測システム100は、コア60と、信号印加部73と、複数の分岐電流センサ8と、絶縁抵抗算出部74と、を備える。コア60には、交流電流を流すための複数の電源線41〜43を含む主幹回路4が通される。信号印加部73は、コア60に巻かれている第1巻線61に信号電圧を印加して、信号電圧に応じた電流を主幹回路4に流させる。複数の分岐電流センサ8は、信号電圧に起因して複数の分岐回路5に流れる分岐信号電流を、それぞれ検出する。複数の分岐回路5は、主幹回路4から分岐されている。絶縁抵抗算出部74は、信号電圧と、複数の分岐電流センサ8でそれぞれ検出された分岐信号電流とから、複数の分岐回路5それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める。【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁抵抗計測システム、分電盤、絶縁抵抗計測方法、及びプログラムに関し、より詳細には、主幹回路から分岐された分岐回路とグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを計測する絶縁抵抗計測システム、分電盤、絶縁抵抗計測方法、及びプログラムに関する。
特許文献1には漏電監視システムが開示されている。この漏電監視システムは、漏電検出器と通報器とにより構成される。
漏電検出器は、零相電流を検出する零相変流器機能と搬送波信号を注入する注入トランス機能とを統合した共用トランスを備えている。漏電検出器は、零相変流器機能により、B種接地工事接地線に流れる零相電流を検出する。漏電検出器は、零相電流の商用周波数成分のレベルの大きさが、「正常」、「注意」、「警戒」の3ステップの警報信号の何れかに該当するかを判定し、「正常」、「注意」、「警戒」の夫々に固有の周波数f1、f2、f3を割り当てて所定周波数の搬送波信号を出力する。搬送波信号は、共用トランスの注入トランス機能を介してB種接地工事接地線に注入される。
通報器の搬送波検出回路は、周波数可変フィルタ等を使用し、f1、f2、f3からなる搬送波信号を順次スキャン抽出することにより、搬送波信号の周波数を特定して、漏電検出器からの警報信号を検出する。
特開2002−171662号公報
絶縁抵抗計測システムの分野では、簡単な構成で、主幹回路から分岐された分岐回路のグランドに対する絶縁抵抗の大きさを計測したいという要望がある。
本発明の目的は、簡単な構成で、主幹回路から分岐された分岐回路のグランドに対する絶縁抵抗の大きさを計測することが可能な絶縁抵抗計測システム、分電盤、絶縁抵抗計測方法、プログラムを提供することにある。
本発明の一態様に係る絶縁抵抗計測システムは、コアと、信号印加部と、複数の分岐電流センサと、絶縁抵抗算出部と、を備える。前記コアには、交流電流を流すための主幹回路における複数の電源線が通される。前記信号印加部は、前記コアに巻かれている第1巻線に信号電圧を印加して、前記信号電圧に応じた電流を前記主幹回路に流させる。前記複数の分岐電流センサは、前記信号電圧に起因して複数の分岐回路に流れる分岐信号電流を、それぞれ検出する。前記複数の分岐回路は、前記主幹回路から分岐されている。前記絶縁抵抗算出部は、前記信号電圧と、前記複数の分岐電流センサでそれぞれ検出された前記分岐信号電流とから、前記複数の分岐回路それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める。
本発明の一態様に係る分電盤は、前記絶縁抵抗計測システムと、前記主幹回路及び前記複数の分岐回路のうちの少なくとも一部が収納されるキャビネットと、を備える。
本発明の一態様に係る絶縁抵抗計測方法は、交流電流を流すための主幹回路から分岐された複数の分岐回路それぞれとグランドと、の間の絶縁抵抗の大きさを求める方法である。この方法は、第1〜第3ステップを含む。前記第1ステップでは、前記主幹回路における複数の電源線が通されるコアに巻かれている第1巻線に、信号電圧を印加して、前記信号電圧に応じた電流を前記主幹回路に流させる。前記第2ステップでは、前記信号電圧に起因して前記複数の分岐回路に流れる分岐信号電流をそれぞれ検出する。前記第3ステップでは、前記信号電圧と、検出された前記分岐信号電流とから、前記複数の分岐回路それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める。
本発明の一態様に係るプログラムは、交流電流を流すための主幹回路から分岐された複数の分岐回路それぞれとグランドと、の間の絶縁抵抗の大きさを求めるためのプログラムである。このプログラムは、コンピュータシステムに、第1〜第3処理を実行させる。前記第1処理は、前記主幹回路における複数の電源線が通されるコアに巻かれている第1巻線に印加される信号電圧を、取得する処理である。前記第2処理は、前記複数の分岐回路に取り付けられた複数の分岐電流センサの検出結果に基づき、前記信号電圧に起因して前記複数の分岐回路にそれぞれ流れる分岐信号電流を取得する処理である。前記第3処理は、前記信号電圧と前記分岐信号電流とから、前記複数の分岐回路それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める処理である。
本発明は、簡単な構成で、主幹回路から分岐された分岐回路のグランドに対する絶縁抵抗の大きさを計測することが可能となるという利点がある。
図1は、実施形態の絶縁抵抗計測システムを示すブロック図である。 図2は、同上の絶縁抵抗計測システムが適用される分電盤の構成を示すブロック図である。
(1)実施形態
以下では、実施形態の絶縁抵抗計測システム100、及び分電盤1について、図1及び2を参照して説明する。
本実施形態の絶縁抵抗計測システム100は、分電盤1に用いられる。絶縁抵抗計測システム100は、分電盤1内において主幹回路4から分岐された複数の分岐回路51〜54それぞれの、グランドに対する絶縁抵抗の大きさを測定する。ここでいう「グランド」とは、例えば、電位が通常0[V]と見なされる部分であり、例えば大地(アース)である。分電盤1は、例えば、住宅、商業施設、及び工場等の需要家施設に設けられる。ここでいう「需要家施設」は、電力の需要家の施設を意味しており、電力会社等の電気事業者から電力の供給を受ける施設だけでなく、太陽光発電設備等の自家発電設備から電力の供給を受ける施設も含む。
主幹回路4は、電源2としての系統電源(商用電源)及び/又は分散電源(太陽電池及びパワーコンディショナを含む太陽光発電システム等)に接続されており、電源2から交流電力が供給される。主幹回路4は、電源2からの交流電流を流すための複数の電源線を含んでいる。分電盤1は、電源2から主幹回路4に供給される交流電力を、複数(図1の例では4つ)の分岐回路51〜54に分配する。ここでいう「主幹回路」は、主幹ブレーカ40、並びに主幹ブレーカ40の一次側端子に接続される配線路及び二次側端子に接続される配線路(導電バー)を含んでいる。また、ここでいう「分岐回路」は、分岐ブレーカ50、分岐ブレーカ50の二次側端子に接続される配線路、並びに配線器具(アウトレット、壁スイッチ等)及び各種の機器(照明器具、電磁調理器等)等の負荷を含んでいる。以下では、複数の分岐回路51〜54をとくに区別しない場合には、複数の分岐回路51〜54の各々を「分岐回路5」ともいう。
本実施形態では、一例として、単相三線式の配電方式を想定する。この場合、主幹回路4は、交流電流を流すための複数の電源線として、第1電圧線(L1相)41と第2電圧線(L2相)42と中性線(N相)43とを有している。
複数の分岐回路51〜54はそれぞれ、主幹回路4から分岐される。複数の分岐回路51〜54の各々は、第1電圧線41と第2電圧線42との一方及び中性線43に電気的に接続された「第1分岐回路」である。第1電圧線41又は第2電圧線42と、中性線43との間の電圧が100〔V〕(実効値)であるとすれば、「第1分岐回路」には100〔V〕が印加される。なお、複数の分岐回路は、「第1分岐回路」に限られず、第1電圧線41及び第2電圧線42に電気的に接続された「第2分岐回路」を含んでもよい。「第2分岐回路」には200〔V〕が印加される。
図2に示すように、分電盤1は、キャビネット10を備えている。キャビネット10には、主幹回路4及び複数の分岐回路51〜54のうちの少なくとも一部が収納される。例えば、キャビネット10には、主幹ブレーカ40、複数の分岐ブレーカ50、主幹ブレーカ40と複数の分岐ブレーカ50との間を接続する配線路(導電バー)等が収納される。
次に、このような分電盤1に用いられる絶縁抵抗計測システム100について説明する。
絶縁抵抗計測システム100は、複数の分岐回路51〜54それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを計測するシステムである。ある分岐回路5とグランドとの間の絶縁抵抗の大きさが所定の閾値よりも小さいことは、この分岐回路5とグランドとの電気的な絶縁が不十分であること、すなわち、この分岐回路5で漏電が発生していることを意味する。なお、所定の閾値は、分岐回路5に印加される電圧の大きさ等に応じて、異なる値が用いられ得る。
本実施形態の絶縁抵抗計測システム100は、コア60と、第1巻線61と、第2巻線62と、処理装置7と、複数の分岐電流センサ81〜84とを備える。処理装置7は、図1に示すように、周波数検出部71と、不平衡電流検出部72と、信号印加部73と、絶縁抵抗算出部74と、電流算出部75と、出力部76と、を備える。
処理装置7は、例えばプロセッサとメモリとを有する(一又は複数の)マイクロコンピュータを備えている。処理装置7が備える種々の機能は、例えば、マイクロコンピュータのプロセッサがメモリに記録されたプログラムを実行することによって実現される。処理装置7のプロセッサが実行するプログラムは、あらかじめマイクロコンピュータのメモリに記録されていてもよいし、メモリカードのような記録媒体に記録されて提供されてもよいし、電気通信回線を通して提供されてもよい。
コア60は、例えばフェライト等の磁性材料により形成されている。コア60は、主幹回路4の複数の電源線(第1電圧線41,第2電圧線42及び中性線43)が通される貫通孔600を有している。コア60には、主幹回路4の複数の電源線を囲む閉磁路が形成される。
コア60には、第1巻線61が巻かれている。これにより、第1巻線61の巻き数をn1とした場合、コア60と主幹回路4の各線(第1電圧線41,第2電圧線42及び中性線43)と第1巻線61とにより、巻き数比が1対n1のトランス(Transformer)が構成される。
またコア60には、第2巻線62が巻かれている。これにより、第2巻線62の巻き数をn2とした場合、コア60と主幹回路4の各線(第1電圧線41,第2電圧線42及び中性線43)と第2巻線62とにより、巻き数比が1対n2のトランスが構成される。本実施形態では、第2巻線62の巻き数n2は、第1巻線61の巻き数n1よりも大きい(n2>n1)。
第1巻線61と第2巻線62とは、同一のコア60に巻かれている。言い換えれば、一つのコア60に、第1巻線61と、第1巻線61とは別の巻線である第2巻線62と、が巻かれている。
周波数検出部71は、主幹回路4を流れる交流電流の周波数である電源周波数を検出する。周波数検出部71は、例えば、電源周波数(の想定される値)よりも大きな周波数で、主幹回路4を流れる電流の電流値をサンプリングし、サンプリングした電流値から得られる電流波形から電源周波数を求める。
不平衡電流検出部72は、主幹回路4を流れる交流電流の不平衡成分である不平衡電流(零相電流)を検出する。つまり、不平衡電流検出部72は、第1電圧線41、第2電圧線42及び中性線43を流れる電流の、不平衡成分を検出する。
不平衡電流検出部72は、第2巻線62に電気的に接続されている。不平衡電流検出部72は、例えば、第2巻線62の両端間に接続された電流検出用抵抗を備える。不平衡電流検出部72は、電流検出用抵抗により、第2巻線62に流れる電流の振幅に応じた信号レベルの電圧信号を生成する。また不平衡電流検出部72は、例えばカットオフ周波数可変のデジタル式のバンドパスフィルタを備えている。不平衡電流検出部72は、生成した電圧信号から、バンドバスフィルタによって、周波数検出部71で求めた電源周波数と同じ周波数を有する電圧成分を抽出する。すなわち、不平衡電流検出部72は、第2巻線62に流れる電流のうち、電源周波数と同じ周波数を有する電流成分を抽出しているといえる。言い換えれば、不平衡電流検出部72は、第2巻線62に流れる電流と主幹回路4を流れる交流電流とのいわゆる同期検波により、主幹回路4を流れる不平衡電流を検出する。これにより、不平衡電流検出部72は、電源2の周波数の変動によらずより確実に不平衡電流を検出することが可能となる。
そして、不平衡電流検出部72は、抽出した電圧成分のレベル(不平衡電流の大きさに比例する)を所定の電圧閾値と比較し、電圧成分のレベルが電圧閾値よりも大きければ、主幹回路4に不平衡電流が流れている(漏電が発生している)と判定する。また、不平衡電流検出部72は、電圧成分のレベルが電圧閾値以下であれば、主幹回路4に不平衡電流が流れていない(漏電が発生していない)と判定する。不平衡電流検出部72は、主幹回路4に不平衡電流が流れていると判定すると、信号印加部73に、信号電圧の印加を指示する指示信号を出力する。
また、不平衡電流検出部72は、抽出した電圧成分の大きさ、及び第2巻線62の巻き数n2に基づいて、主幹回路4を流れる不平衡電流の大きさを求める。
上記の説明から分かるように、本実施形態では、コア60と第2巻線62とは、主幹回路4の不平衡電流(零相電流)を検出するための零相変流器として機能する。
信号印加部73は、第1巻線61に電気的に接続されている。信号印加部73は、所定の信号周波数を有する信号電圧を第1巻線61に印加することで、信号電圧に応じた電流を主幹回路4に流させる(注入する)。信号周波数は、電源周波数(の想定される値)とは異なる値に設定されている。仮に、信号周波数を電源周波数と同じか近い値に設定すると、信号電圧に起因して主幹回路4に流れる電流も不平衡電流検出部72によって検出されてしまい、信号電圧が、不平衡電流検出部72による不平衡電流の検出値に影響を与える可能性がある。これに対し、本実施形態のように、信号周波数を電源周波数とは異なる値に設定することで、不平衡電流検出部72による不平衡電流の検出値に信号電圧が与える影響を、低減することが可能となる。なお、信号印加部73が印加する信号電圧は、情報を伝達するためのものではないが、情報を伝達してもよい。信号電圧は、例えば正弦波電圧であってもよいし、バースト電圧であってもよい。
また、本実施形態の信号印加部73は、不平衡電流検出部72から指示信号を受け取っている間にのみ、信号電圧を印加する。これにより、漏電が発生している期間(不平衡電流検出部72で、不平衡電流が検出されている期間)にのみ信号電圧が印加されるので、不要な消費電力を低減することが可能となる。
上記のように、主幹回路4の複数の電源線(第1電圧線41,第2電圧線42及び中性線43)は、コア60の貫通孔600に通されている。したがって、信号印加部73による信号電圧の印加に起因して主幹回路4の複数の電源線に流れる電流は、コモンモードの電流となる。
複数の分岐電流センサ81〜84は、複数の分岐回路51〜54に流れる電流をそれぞれ検出する。複数の分岐電流センサ81〜84は、複数の分岐回路51〜54に一対一に対応する。以下では、複数の分岐電流センサ81〜84をとくに区別しない場合には、複数の分岐電流センサ81〜84の各々を「分岐電流センサ8」ともいう。各分岐電流センサ8は、対応する分岐回路5に流れる電流を検出する。
分岐電流センサ8は、例えばロゴスキーコイルを備える。ロゴスキーコイルに、分岐回路5の配線路(第1分岐回路の場合は、第1電圧線41又は第2電圧線42と、中性線43と、にそれぞれ接続された2本の導体)が通されている。ロゴスキーコイルの両端には、分岐回路5の配線路に流れる電流に相当する電圧が誘起される。本実施形態では、ロゴスキーコイルに分岐回路5の配線路(交流電流を流すための2本の導体)が通されているので、ロゴスキーコイルの両端には、配線路に流れる電流の不平衡成分に相当する電圧が誘起される。
分岐電流センサ8は、ロゴスキーコイルで誘起される電圧を積分する積分回路を備える。これにより、分岐電流センサ8は、対応する分岐回路5に流れる電流の不平衡成分を検出する。すなわち、分岐電流センサ8は、信号印加部73による信号電圧の印加に起因して主幹回路4から分岐回路5に流れるコモンモードの電流(以下、「分岐信号電流」ともいう)を、検出可能となる。
絶縁抵抗算出部74は、信号印加部73により第1巻線61に印加される信号電圧と、分岐電流センサ8で検出される、信号電圧の印加に起因して分岐回路5を流れる分岐信号電流とに基づいて、分岐回路5のグランドに対する絶縁抵抗の大きさを求める。
絶縁抵抗算出部74は、例えば、信号印加部73から、第1巻線61に印加する信号電圧の大きさと信号周波数と(を示す情報)を受け取る。また、絶縁抵抗算出部74は、各分岐電流センサ8から、検出した電流を受け取る。絶縁抵抗算出部74は、例えばカットオフ周波数可変のデジタル式のバンドパスフィルタを備えている。絶縁抵抗算出部74は、各分岐電流センサ8で検出された電流から、バンドバスフィルタによって、信号周波数と同じ周波数を有する電流成分(分岐信号電流)を抽出する。すなわち、絶縁抵抗算出部74は、分岐電流センサ8で検出された分岐信号電流と印加電圧とのいわゆる同期検波により、分岐信号電流(信号印加部73による印加電圧に起因して分岐回路5を流れる電流)を検出する。
そして、絶縁抵抗算出部74は、信号電圧によってコア60を介して主幹回路4に印加される電圧の大きさと、各分岐回路5を流れる電流のうち信号周波数と同じ周波数を有する電流成分(分岐信号電流)の大きさとから、この分岐回路5とグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める。これにより、絶縁抵抗算出部74は、複数の分岐回路5それぞれのグランドに対する絶縁抵抗の大きさを求めることが可能となる。
電流算出部75は、主幹回路4を流れる不平衡電流に起因して複数の分岐回路5それぞれに流れる電流(以下、「分岐不平衡電流」ともいう)を求める。電流算出部75は、不平衡電流検出部72で求めた、主幹回路4を流れる不平衡電流の大きさと、絶縁抵抗算出部74で求めた、複数の分岐回路5それぞれの絶縁抵抗の大きさとから、複数の分岐回路5それぞれに流れる分岐不平衡電流の大きさを求める。電流算出部75は、複数の分岐回路5の絶縁抵抗の大きさの割合に応じて、主幹回路4を流れる不平衡電流を複数の分岐回路5に按分することで、各分岐回路5に流れる分岐不平衡電流を求める。
例えば、分岐回路51の絶縁抵抗の大きさ(測定値)が1Ω、分岐回路52〜54の絶縁抵抗の大きさがそれぞれ100kΩであり、主幹回路4を流れる不平衡電流の大きさが1Aである場合を想定する。この場合、電流算出部75は、主幹回路4を流れる1Aの不平衡電流を、絶縁抵抗の大きさに応じて分岐回路51〜54に按分し、分岐回路51に流れる分岐不平衡電流を略1A、分岐回路52,53,54に流れる分岐不平衡電流を略0Aとする。
例えば、分岐回路51〜54の絶縁抵抗の大きさ(測定値)がそれぞれ1Ωであり、主幹回路4を流れる不平衡電流の大きさが1Aである場合を想定する。この場合、電流算出部75は、主幹回路4を流れる1Aの不平衡電流を、絶縁抵抗の大きさに応じて分岐回路51〜54に按分し、分岐回路51〜54それぞれに流れる分岐不平衡電流を0.25Aとする。
出力部76は、絶縁抵抗算出部74で求めた複数の分岐回路5それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさに基づいて、複数の分岐回路5の絶縁抵抗の状態を表す状態情報を出力する。
複数の分岐回路5の絶縁抵抗の状態を表す状態情報は、例えば、グランドに対する分岐回路5の絶縁抵抗の大きさである。出力部76は、例えば、グランドに対する分岐回路5の絶縁抵抗の大きさを、分岐回路5を特定する情報(分岐回路5の配置場所の情報等)と一緒に出力する。出力部76は、例えば、複数の分岐回路5のグランドに対する絶縁抵抗の大きさを、各分岐回路5を特定する情報と関連付けて出力する。
複数の分岐回路5の絶縁抵抗の状態を表す状態情報は、例えば、グランドに対する分岐回路5の絶縁抵抗の大きさが、所定の閾値を超えているかを示す情報である。出力部76は、例えば、複数の分岐回路5それぞれのグランドに対する絶縁抵抗の大きさが、所定の閾値を超えているかを示す情報を、各分岐回路5を特定する情報と関連付けて出力する。出力部76は、複数の分岐回路5のうちで、グランドに対する絶縁抵抗の大きさが所定の閾値を超えている分岐回路5を示す情報を、出力してもよい。
複数の分岐回路5の絶縁抵抗の状態を表す状態情報は、例えば、分岐回路5の分岐不平衡電流の大きさである。出力部76は、例えば、分岐回路5の分岐不平衡電流の大きさを、分岐回路5を特定する情報(分岐回路5の配置場所の情報等)と一緒に出力する。出力部76は、例えば、複数の分岐回路5それぞれの分岐不平衡電流の大きさを、各分岐回路5を特定する情報と関連付けて出力する。
出力部76が情報を出力する出力先は、情報を表示するための表示部を備えた表示装置であってもよいし、情報を保持するための記憶部であってもよいし、外部装置に接続される通信部であってもよい。
上述のように、本実施形態の絶縁抵抗計測システム100では、不平衡電流検出部72が、主幹回路4に不平衡電流(零相電流)が流れているか否かを判定している。これにより、絶縁抵抗計測システム100は、主幹回路4及び複数の分岐回路5を含む給電路で漏電が発生しているか否かを検出することが可能となる。すなわち、本実施形態の絶縁抵抗計測システム100は、漏電の発生を検出する漏電検出システムとして機能する。また、本実施形態の絶縁抵抗計測システム100では、不平衡電流検出部72によって漏電の発生が検出された場合に、信号印加部73が第1巻線61に信号電圧を印加し、信号電圧に基づいて絶縁抵抗算出部74が各分岐回路5の絶縁抵抗を計測する。これにより、本実施形態の絶縁抵抗計測システム100は、どの分岐回路5で絶縁抵抗が低下しているかを特定することができ、漏電が発生している分岐回路5を特定することが可能となる。すなわち、本実施形態の絶縁抵抗計測システム100は、漏電が発生している分岐回路5を特定する漏電箇所特定システムとして機能する。また、本実施形態の絶縁抵抗計測システム100では、不平衡電流検出部72によって漏電の発生が検出された場合に、電流算出部75が、各分岐回路5を流れる分岐不平衡電流を求めている。この分岐不平衡電流は、各分岐回路5を流れる漏電電流に相当する。したがって、本実施形態の絶縁抵抗計測システム100は、漏電電流を計測する漏電計測システムとして機能する。
上記の絶縁抵抗計測システム100は、以下の絶縁抵抗計測方法を実行する。この絶縁抵抗計測方法は、交流電流を流すための主幹回路4から分岐された複数の分岐回路5それぞれとグランドと、の間の絶縁抵抗の大きさを求める方法である。この絶縁抵抗計測方法は、第1〜第3ステップを含む。第1ステップでは、主幹回路4における複数の電源線(第1電圧線41、第2電圧線42及び中性線43)が通されるコア60に巻かれている第1巻線61に、信号電圧を印加して、信号電圧に応じた電流を主幹回路4に流させる。第2ステップでは、信号電圧に起因して複数の分岐回路5に流れる分岐信号電流をそれぞれ検出する。第3ステップでは、信号電圧と、検出された分岐信号電流とから、複数の分岐回路5それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める。
上記の絶縁抵抗計測方法は、以下のプログラムを実行することで実現される。このプログラムは、交流電流を流すための主幹回路4から分岐された複数の分岐回路5それぞれとグランドと、の間の絶縁抵抗の大きさを求めるプログラムである。このプログラムは、コンピュータシステム(処理装置7)に、第1〜第3処理を実行させる。第1処理は、主幹回路4における複数の電源線(第1電圧線41、第2電圧線42及び中性線43)が通されるコア60に巻かれている第1巻線61に印加される信号電圧(の情報)を、取得する処理である。第2処理は、前記複数の分岐回路に取り付けられた複数の分岐電流センサの検出結果に基づき、前記信号電圧に起因して前記複数の分岐回路にそれぞれ流れる分岐信号電流(の情報)を取得する処理である。第3処理は、信号電圧と分岐信号電流とから、複数の分岐回路5それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める処理である。
(2)変形例
上記実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
分岐電流センサ8はロゴスキーコイルに限らず、変流器(current transformer)、ホール素子のような感磁素子等の任意の電流センサであってもよい。特に、分岐電流センサ8で検出された分岐信号電流と信号印加部73による印加電圧との同期検波を行えば、外部磁界等の影響を低減することが可能なため、比較的精度の低い電流センサを用いることが可能である。また、各分岐電流センサ8は複数(2つ)のロゴスキーコイルを備え、複数のロゴスキーコイルに分岐回路5の複数(2つ)の導体が個別に通されていてもよい。
上記実施形態では、信号印加部73は、不平衡電流検出部72からの指示信号に応じて、第1巻線61に信号電圧を印加しているが、信号電圧を常時印加する構成であってもよい。ただし、不平衡電流検出部72で不平衡電流が検出されていないときは、漏電が発生していないときに相当するので、絶縁抵抗を計測する必要性は低い。したがって、信号印加部73を、指示信号に応じて信号電圧を印加する構成とすることで、不要な電力消費を低減することが可能となる。
絶縁抵抗計測システム100が適用可能な配電方式は、単相三線式に限られず、例えば三相三線式や単相二線式等であってもよい。
不平衡電流検出部72は、電源周波数の既知の値(例えば50Hz又は60Hz)に基づいて、不平衡電流を検出してもよい。この場合、不平衡電流検出部72は、カットオフ周波数が固定のバンドパスフィルタを用いればよい。この場合、周波数検出部71は省略可能である。ただし、電源2の周波数は変動する可能性があるので、周波数検出部71により検出された電源周波数に基づいて不平衡電流を検出する方が好ましい。
第1巻線61と第2巻線62とは、一つの巻線で兼用されていてもよい。ただしこの場合、信号印加部73が印加した信号電圧が不平衡電流検出部72による不平衡電流の検出値に影響を与える可能性が高くなるため、第1巻線61と第2巻線62とは互いに別の巻線であることが好ましい。
第1巻線61の巻き数n1は、第2巻線62の巻き数n2以上であってもよい。ただし、第1巻線61の巻き数n1が第2巻線62の巻き数n2よりも大きいほど、信号印加部73からの信号電圧に応じて主幹回路4に流れる電流が大きくなり、信号電圧が不平衡電流検出部72による不平衡電流の検出値に影響を与える可能性が高くなる。このため、第1巻線61の巻き数n1は第2巻線62の巻き数n2よりも小さい方が好ましい。
分岐電流センサ8は、分電盤1に備えられ分岐回路5に含まれる負荷の電流を検出するためのセンサと、兼用することが可能である。例えば、分岐電流センサ8は、分岐回路5の1つの導体が通され、分電盤1内に配置される計測装置に接続されているロゴスキーコイル等であってもよい。
(3)態様
以上述べた実施形態及び変形例から明らかなように、第1の態様の絶縁抵抗計測システム(100)は、コア(60)と、信号印加部(73)と、複数の分岐電流センサ(8)と、絶縁抵抗算出部(74)と、を備える。コア(60)には、交流電流を流すための主幹回路(4)における複数の電源線(第1電圧線41、第2電圧線42及び中性線43)が通される。信号印加部(73)は、コア(60)に巻かれている第1巻線(61)に信号電圧を印加して、信号電圧に応じた電流を主幹回路(4)に流させる。複数の分岐電流センサ(8)は、信号電圧に起因して複数の分岐回路(5)に流れる分岐信号電流を、それぞれ検出する。複数の分岐回路(5)は、主幹回路(4)から分岐されている。絶縁抵抗算出部(74)は、信号電圧と、複数の分岐電流センサ(8)でそれぞれ検出された分岐信号電流とから、複数の分岐回路(5)それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める。
この構成によれば、絶縁抵抗算出部(74)は、信号電圧により主幹回路(4)に印加される電圧と、信号電圧に起因して各分岐回路(5)に流れる分岐信号電流とから、この分岐回路(5)とグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを算出できる。すなわち、絶縁抵抗計測システム(100)は、簡単な構成で、主幹回路(4)から分岐された分岐回路(5)のグランドに対する絶縁抵抗の大きさを計測することが可能となる。
第2の態様の絶縁抵抗計測システム(100)は、第1の態様において、交流電流の不平衡成分である不平衡電流を検出する不平衡電流検出部(72)を更に備える。
この構成によれば、不平衡電流検出部(72)により不平衡電流を検出することができ、漏電の発生を検出可能となる。また、不平衡電流検出部(72)の検出結果に基づいて漏電の発生が検出された場合に、絶縁抵抗算出部(74)が各分岐回路(5)のグランドに対する絶縁抵抗の大きさを求めることで、漏電の発生箇所(どの分岐回路5で漏電が発生しているか)の特定が容易になる。
第3の態様の絶縁抵抗計測システム(100)は、第2の態様において、不平衡電流検出部(72)は、コア(60)に巻かれている第2巻線(62)を流れる電流を検出することで、不平衡電流を検出する。
この構成によれば、コア(60)が、主幹回路(4)を流れる不平衡電流を検出する機能と、信号電圧の印加に応じて主幹回路(4)に電流を流す機能と、に兼用される。したがって、絶縁抵抗計測システム(100)の構成を簡略化することが可能となる。
第4の態様の絶縁抵抗計測システム(100)は、第3の態様において、第2巻線(62)は、第1巻線(61)とは別の巻線である。
この構成によれば、不平衡電流検出部(72)が第2巻線(62)を介して主幹回路(4)の不平衡電流を検出する際に、信号印加部(73)が印加する信号電圧の影響を受けにくくなる。
第5の態様の絶縁抵抗計測システム(100)は、第4の態様において、第2巻線(62)の巻き数(n2)は、第1巻線(61)の巻き数(n1)よりも多い。
この構成によれば、不平衡電流検出部(72)が第2巻線(62)を介して主幹回路(4)の不平衡電流を検出する際に、信号印加部(73)が印加する信号電圧の影響を更に受けにくくなる。
第6の態様の絶縁抵抗計測システム(100)は、第2〜第5の何れかの態様において、信号印加部(73)は、不平衡電流の大きさが閾値以上のときに信号電圧を第1巻線(61)に印加する。
この構成によれば、漏電が発生していない場合には信号電圧が印加されないので、絶縁抵抗計測システム(100)での不要な電力消費を抑制することが可能となる。
第7の態様の絶縁抵抗計測システム(100)は、第2〜第6の何れかの態様において、交流電流の周波数である電源周波数を検出する周波数検出部(71)を更に備える。不平衡電流検出部(72)は、電源周波数と同じ周波数を有する電流成分に基づいて、不平衡電流を検出する。
この構成によれば、不平衡電流検出部(72)は、主幹回路(4)に交流電流を供給する電源(2)の周波数の変動によらず、より確実に不平衡電流を検出することが可能となる。
第8の態様の絶縁抵抗計測システム(100)は、第2〜第7の何れかの態様において、電流算出部(75)を更に備える。電流算出部(75)は、不平衡電流検出部(72)で検出された不平衡電流の大きさと、絶縁抵抗算出部(74)で求めた複数の分岐回路(5)それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさとから、複数の分岐回路(5)それぞれに流れる電流の不平衡成分の大きさを求める。
この構成によれば、分岐回路(5)に別の絶縁抵抗計測装置(Zero sequence current transformer等)を追加することなく、分岐回路(5)を流れる電流の不平衡成分(分岐不平衡電流)を求めることが可能となる。
第9の態様の絶縁抵抗計測システム(100)は、第1〜第8の何れかの態様において、信号電圧は所定の信号周波数を有する。絶縁抵抗算出部(74)は、複数の分岐回路(5)を流れる電流のうち、信号周波数と同じ周波数を有する電流成分に基づいて、複数の分岐回路(5)それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める。
この構成によれば、絶縁抵抗算出部(74)による算出結果が、外乱ノイズ等の影響を受けにくくなり、より正確に絶縁抵抗の大きさを求めることが可能となる。
第10の態様の絶縁抵抗計測システム(100)は、第1〜第9の何れかの態様において、複数の分岐電流センサ(8)の各々は、複数の分岐回路(5)の各々に含まれる負荷の電流を検出するためのセンサから構成される。
この構成によれば、電流センサを新たに追加することなく、例えば分電盤(1)に設けられている電流センサを用いて絶縁抵抗の大きさを測定することが可能となり、コストを低減することが可能となる。
第11の態様の絶縁抵抗計測システム(100)は、第1〜第10の何れかの態様において、出力部(76)を更に備える。出力部(76)は、絶縁抵抗算出部(74)で求めた複数の分岐回路(5)それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさに基づいて、複数の分岐回路(5)の絶縁抵抗の状態を表す状態情報を出力する。
この構成によれば、絶縁抵抗の計測結果を、分電盤(1)を含む給電システムの制御等に用いることが可能となる。
第12の態様の絶縁抵抗計測システム(100)は、第1〜第11の何れかの態様において、信号電圧は所定の信号周波数を有する。前記信号周波数は、交流電流の周波数である電源周波数とは異なる値に設定されている。
この構成によれば、不平衡電流検出部(72)による不平衡電流の検出と、絶縁抵抗算出部(74)による各分岐回路5のグランドに対する絶縁抵抗の大きさの算出と、の測定が容易になる。
第13の態様の分電盤(1)は、第1〜第12の何れかの態様の絶縁抵抗計測システム(100)と、キャビネット(10)と、を備える。キャビネット(10)には、主幹回路(4)及び複数の分岐回路(5)のうちの、少なくとも一部が収納される。
この構成によれば、簡単な構成で、主幹回路(4)から分岐された分岐回路(5)のグランドに対する絶縁抵抗の大きさを計測することが可能となる。
第14の態様の絶縁抵抗計測方法は、交流電流を流すための主幹回路(4)から分岐された複数の分岐回路(5)それぞれとグランドと、の間の絶縁抵抗の大きさを求める方法である。この方法は、第1〜第3ステップを含む。第1ステップでは、主幹回路(4)における複数の電源線が通されるコア(60)に巻かれている第1巻線(61)に、信号電圧を印加して、信号電圧に応じた電流を主幹回路(4)に流させる。第2ステップでは、信号電圧に起因して複数の分岐回路(5)に流れる分岐信号電流をそれぞれ検出する。第3ステップでは、信号電圧と、検出された分岐信号電流とから、複数の分岐回路(5)それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める。
この構成によれば、簡単な構成で、主幹回路(4)から分岐された分岐回路(5)のグランドに対する絶縁抵抗の大きさを計測することが可能となる。
第15の態様のプログラムは、交流電流を流すための主幹回路(4)から分岐された複数の分岐回路(5)それぞれとグランドと、の間の絶縁抵抗の大きさを求めるためのプログラムである。このプログラムは、コンピュータシステムに、第1〜第3処理を実行させる。第1処理は、主幹回路(4)における複数の電源線が通されるコア(60)に巻かれている第1巻線(61)に印加される信号電圧を、取得する処理である。第2処理は、複数の分岐回路(5)に取り付けられた複数の分岐電流センサ(8)の検出結果に基づき、信号電圧に起因して複数の分岐回路(5)にそれぞれ流れる分岐信号電流を取得する処理である。第3処理は、信号電圧と分岐信号電流とから、複数の分岐回路(5)それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める処理である。
この構成によれば、コンピュータシステムを用いて、主幹回路(4)から分岐された分岐回路(5)のグランドに対する絶縁抵抗の大きさを計測することが可能となる。
1 分電盤
10 キャビネット
100 絶縁抵抗計測システム
4 主幹回路
41 第1電圧線(電源線)
42 第2電圧線(電源線)
43 中性線(電源線)
5 分岐回路
60 コア
61 第1巻線
62 第2巻線
71 周波数検出部
72 不平衡電流検出部
73 信号印加部
74 絶縁抵抗算出部
75 電流算出部
76 出力部
8 分岐電流センサ
n1、n2 巻き数

Claims (15)

  1. 交流電流を流すための主幹回路における複数の電源線が通されるコアと、
    前記コアに巻かれている第1巻線に信号電圧を印加して、前記信号電圧に応じた電流を前記主幹回路に流させる信号印加部と、
    前記主幹回路から分岐された複数の分岐回路に前記信号電圧に起因して流れる分岐信号電流をそれぞれ検出する複数の分岐電流センサと、
    前記信号電圧と、前記複数の分岐電流センサでそれぞれ検出された前記分岐信号電流とから、前記複数の分岐回路それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める絶縁抵抗算出部と、
    を備える
    絶縁抵抗計測システム。
  2. 前記交流電流の不平衡成分である不平衡電流を検出する不平衡電流検出部を更に備える
    請求項1記載の絶縁抵抗計測システム。
  3. 前記不平衡電流検出部は、前記コアに巻かれている第2巻線を流れる電流を検出することで前記不平衡電流を検出する
    請求項2記載の絶縁抵抗計測システム。
  4. 前記第2巻線は、前記第1巻線とは別の巻線である
    請求項3記載の絶縁抵抗計測システム。
  5. 前記第2巻線の巻き数は、前記第1巻線の巻き数よりも多い
    請求項4記載の絶縁抵抗計測システム。
  6. 前記信号印加部は、前記不平衡電流の大きさが閾値以上のときに前記信号電圧を前記第1巻線に印加する
    請求項2〜5の何れか一項記載の絶縁抵抗計測システム。
  7. 前記交流電流の周波数である電源周波数を検出する周波数検出部を更に備え、
    前記不平衡電流検出部は、前記電源周波数と同じ周波数を有する電流成分に基づいて、前記不平衡電流を検出する
    請求項2〜6の何れか一項記載の絶縁抵抗計測システム。
  8. 前記不平衡電流検出部で検出された前記不平衡電流の大きさと、前記絶縁抵抗算出部で求めた前記複数の分岐回路それぞれとグランドとの間の前記絶縁抵抗の大きさとから、前記複数の分岐回路それぞれに流れる電流の不平衡成分の大きさを求める電流算出部を更に備える
    請求項2〜7の何れか一項記載の絶縁抵抗計測システム。
  9. 前記信号電圧は、所定の信号周波数を有し、
    前記絶縁抵抗算出部は、前記複数の分岐回路を流れる電流のうち、前記信号周波数と同じ周波数を有する電流成分に基づいて、前記複数の分岐回路それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める
    請求項1〜8の何れか一項記載の絶縁抵抗計測システム。
  10. 前記複数の分岐電流センサの各々は、前記複数の分岐回路の各々に含まれる負荷の電流を検出するためのセンサから構成される
    請求項1〜9の何れか一項記載の絶縁抵抗計測システム。
  11. 前記絶縁抵抗算出部で求めた前記複数の分岐回路それぞれとグランドとの間の前記絶縁抵抗の大きさに基づいて、前記複数の分岐回路の絶縁抵抗の状態を表す状態情報を出力する出力部を、更に備える
    請求項1〜10の何れか一項記載の絶縁抵抗計測システム。
  12. 前記信号電圧は所定の信号周波数を有し、
    前記信号周波数は、交流電流の周波数である電源周波数とは異なる値に設定されている
    請求項1〜11の何れか一項記載の絶縁抵抗計測システム。
  13. 請求項1〜12の何れか一項記載の絶縁抵抗計測システムと、
    前記主幹回路及び前記複数の分岐回路のうちの少なくとも一部が収納されるキャビネットと、
    を備える分電盤。
  14. 交流電流を流すための主幹回路から分岐された複数の分岐回路それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める方法であって、
    前記主幹回路における複数の電源線が通されるコアに巻かれている第1巻線に、信号電圧を印加して、前記信号電圧に応じた電流を前記主幹回路に流し、
    前記信号電圧に起因して前記複数の分岐回路に流れる分岐信号電流をそれぞれ検出し、
    前記信号電圧と、検出された前記分岐信号電流とから、前記複数の分岐回路それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める
    絶縁抵抗計測方法。
  15. 交流電流を流すための主幹回路から分岐された複数の分岐回路それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求めるためのプログラムであって、コンピュータシステムに、
    前記主幹回路における複数の電源線が通されるコアに巻かれている第1巻線に印加される信号電圧を取得する処理と、
    前記複数の分岐回路に取り付けられた複数の分岐電流センサの検出結果に基づき、前記信号電圧に起因して前記複数の分岐回路にそれぞれ流れる分岐信号電流を取得する処理と、
    前記信号電圧と前記分岐信号電流とから、前記複数の分岐回路それぞれとグランドとの間の絶縁抵抗の大きさを求める処理と、
    を実行させるためのプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114114016A (zh) * 2021-11-16 2022-03-01 江西伟德智能电气有限公司 一种配电柜的电力性能检测装置

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