JP2019002732A - 地滑り検知部材および地滑り検知方法 - Google Patents

地滑り検知部材および地滑り検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】効率よく地滑りを検知することが可能な地滑り検知部材および地滑り検知方法を提供する。【解決手段】密閉容器3の内部には、制御部7、電源9、振動検知センサ11等が収容される。振動検知センサ11は、公知の振動検知センサであり、例えば、所定の加速度によって動作する加速度スイッチの機能を有する。振動検知センサ11は、さらに、振動検知センサ11自身の傾斜角度を計測可能な傾斜センサ機能を有する。アンテナ13は、密閉容器3の内部に配置されるアンテナ部15と、密閉容器3の外部に配置されるアンテナ部材17とからなる。密閉容器3の両端部には、凹部5が形成される。密閉容器3の内部において、アンテナ部15は、凹部5の周囲に巻き付けられる。振動検知センサ11で検知された異常情報や傾斜情報などの情報は、アンテナ部15とアンテナ部材17との間で送受信される。【選択図】図1

Description

本発明は、地滑りを検知することが可能な地滑り検知部材および地滑り検知方法に関するものである。
例えば、斜面地盤では、豪雨等によって斜面の所定深さの土砂がすべって地滑りが発生する場合がある。地滑りは、どこでいつ発生するか分からないため、常に地滑りの発生を人間が監視するのは現実的ではない。
そこで、傾斜センサなどをもちいて、地滑りの発生を検知することが可能な検知システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−8156号公報
特許文献1の方法は、地面に所定の間隔で鋼管を立てて、鋼管に設けた傾斜センサで、鋼管の傾斜を測定するものである。すなわち、地滑りが発生して、鋼管が倒れた際に、これを検知して情報を送信するものである。
しかし、通常、地滑りは、斜面の所定の深さにおいて滑り層が形成され、この滑り層がある程度の範囲に形成されると、その上部の土砂を支えきれずに、発生するものである。したがって、地面に立てた鋼管が倒れた際には、もはや滑り層が成長し、地滑りが発生した後であるため、地滑りの発生を予測することはできない。
また、滑り層の形成深さは一様ではないため、特許文献1の方法では、滑り層の形成初期の地盤の流動を測定することは困難である。例えば、鋼管の埋設深さが浅ければ、鋼管は、滑り層における微小な変動を検知できず、完全に地滑りが生じるまで異常を発見することはできない。一方、鋼管を深く埋設したのでは、鋼管自体の剛性によって、部分的な地盤の流動を検知することはできない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、効率よく地滑りを検知することが可能な地滑り検知部材および地滑り検知方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために、第1の発明は、斜面地盤の地滑りを検知する検知部材であって、電源と、前記電源と接続される制御部と、前記制御部と接続される振動検知センサと、前記制御部によって情報の送受信を行うアンテナと、前記電源、前記制御部、および前記振動検知センサを収容する密閉容器と、を具備し、前記制御部は、前記振動検知センサによって得られた情報を、前記密閉容器の外部に設けられる前記アンテナにより発信可能であることを特徴とする地滑り検知部材である。
前記制御部は、相対的に低消費電力で駆動し、常時駆動する第1制御部と、各種情報を、前記アンテナより発信させる第2制御部と、を具備し、前記第2制御部は、前記第1制御部からの起動指示を受けた際、または、前記振動検知センサが所定以上の加速度を検知した際に起動可能であり、前記第2制御部は、少なくとも前記振動検知センサで測定される傾斜情報を前記アンテナより発信可能であってもよい。
第1の発明によれば、振動検知センサ、制御部および電源が、密閉容器に収容され、密閉容器の外部において、情報の送受信を行うアンテナが設られるため、地滑り検知部材を地盤に埋設して使用することができるとともに、近接する他の地滑り検知部材同士と、無線で情報の送受信を行うことができる。
また、制御部が、相対的に低消費電力の第1制御部と、相対的に高消費電力の第2制御部とからなり、第1制御部によって、第2制御部の起動を制御して、第2制御部によって、情報の取得と送信を行うことで、常に第2制御部を駆動する必要がなく、消費電力を低減することができる。
第2の発明は、第1の発明に係る地滑り検知部材を用いた地滑り検知方法であって、それぞれ異なる識別情報を有する複数の前記地滑り検知部材を、地盤中に間隔をあけてそれぞれ所定の深さに配置し、最上部の前記地滑り検知部材の前記アンテナを地上に露出させ、前記振動検知センサでそれぞれの部位における地盤の傾斜を測定すると、前記制御部は、上下に隣り合う他の前記地滑り検知部材同士の間で傾斜情報を授受し、最上部における前記地滑り検知部材によって、遠隔地に配置された管理部にそれぞれの前記地滑り検知部材の傾斜情報を送信することを特徴とする地滑り検知方法である。
また、第2の発明は、第1の発明に係る地滑り検知部材を用いた地滑り検知方法であって、それぞれ異なる識別情報を有する複数の前記地滑り検知部材を、地盤中に間隔をあけてそれぞれ所定の深さに配置し、最上部の前記地滑り検知部材の前記アンテナを地上に露出させ、遠隔地に配置された管理部から、測定タイミング情報を発信し、最上部の前記地滑り検知部材の前記第1制御部で前記測定タイミング情報を受信し、上下に隣り合う前記地滑り検知部材同士の間で測定タイミング情報を授受して、深さ方向の全ての前記地滑り検知部材同士の前記第1制御部に、測定タイミングを設定し、それぞれの前記第1制御部は、設定されたタイミングで、前記第2制御部を起動し、前記第2制御部は、それぞれの前記振動検知センサで測定される傾斜情報を、上下に隣り合う他の前記地滑り検知部材同士の間で授受し、最上部における前記地滑り検知部材によって、前記管理部にそれぞれの前記地滑り検知部材の傾斜情報を送信することを特徴とする地滑り検知方法であってもよい。
この場合、前記第2制御部は、前記第2制御部は、前記振動検知センサが所定以上の異常加速度を検知すると起動し、前記振動検知センサで検知された異常情報を、上方に隣り合う他の前記地滑り検知部材同士の間で授受し、最上部における前記地滑り検知部材によって、前記管理部に前記異常情報を送信し、前記管理部は、前記異常情報を受けると、測定開始情報を、最上部の前記地滑り検知部材へ送信し、最上部の前記地滑り検知部材は、上下に隣り合う前記地滑り検知部材同士の間で測定開始情報を授受し、深さ方向の全ての前記地滑り検知部材に、前記測定開始情報を送信し、それぞれの前記地滑り検知部材の前記第1制御部は、前記第2制御部を起動し、前記第2制御部は、それぞれの前記振動検知センサで測定される傾斜情報を、上方に隣り合う他の前記地滑り検知部材へ送信し、最上部における前記地滑り検知部材によって、前記管理部にそれぞれの前記地滑り検知部材の傾斜情報を送信してもよい。
第2の発明によれば、地滑り検知部材が地盤中に間隔をあけて所定の深さに配置されるため、それぞれの地滑り検知部材が、個別に地盤(土砂)の流動を検知することができる。このため、地滑り前のすべり面形成時において、地滑りの兆候を検知することができる。また、それぞれの地滑り検知部材によって収集された情報は、遠隔地に配置された管理部に送信されるため、各地の地滑り情報を一括して管理することができる。
また、管理部から測定タイミング情報を送信して、上下に隣接する地滑り検知部材同士の情報の授受によって、全ての地滑り検知部材の第1制御部に測定タイミングを設定することで、天候などに応じて、測定タイミングを容易に変更することができる。このため、不要な測定を削減して、電力消費を抑えることができるとともに、必要に応じて、測定回数を増やして、精度よく測定を行うことができる。
また、一つの地滑り検知部材において、地滑りの異常を検知した際に、異常情報を管理部へ送信することで、管理部は、異常をいち早く知ることができ、また、管理部によって、全ての地滑り検知部材に対して測定開始情報を送信することで、より詳細な情報を取得することができる。
本発明によれば、効率よく地滑りを検知することが可能な地滑り検知部材および地滑り検知方法を提供することができる。
地滑り検知部材1の構成を示す図。 地滑り検知部材1の構成を示すブロック図。 地滑り検知部材1の設置状態を示す図。 地滑り検知方法のフローチャート。 地滑り検知部材1の設置状態を示す図。 測定タイミングを設定する工程のフローチャート。 異常情報取得時の工程のフローチャート。
以下図面に基づいて、本発明の第1の実施の形態を詳細に説明する。図1は、地滑り検知部材1の構成を示す図であり、図2は、ブロック図である。地滑り検知部材1は、主に、密閉容器3、制御部7、電源9、振動検知センサ11、アンテナ13等から構成される。
密閉容器3の内部には、制御部7、電源9、振動検知センサ11等が収容される。密閉容器3は完全に密封されており、内部への水分等の浸入が防止される。
制御部7は、例えば、第1制御部7aと第2制御部7bとからなる。第1制御部7aおよび第2制御部7bは、例えばCPUチップである。第1制御部7aおよび第2制御部7bは、それぞれ電源9と接続されて駆動する。
第1制御部7aは、相対的に低消費電力で駆動し、主に、情報の受信や第2制御部7bの動作の制御を行なう。第2制御部7bは、相対的に高消費電力で駆動し、振動検知センサ11からの情報の取得や、アンテナ13からの情報の送信を行う。なお、第1制御部7aと第2制御部7bを分離せずに、一体の制御部としてもよい。
振動検知センサ11は、公知の振動検知センサであり、例えば、所定の加速度によって動作する加速度スイッチの機能を有する。例えば、振動検知センサ11に所定以上の加速度(異常加速度)が付与されると、この加速度スイッチによって第2制御部7bが起動する。すなわち、第2制御部7bは、通常時は停止しているが、第1制御部7aからの起動指示(起動信号)または振動検知センサ11が受けた異常加速度のいずれかによって起動する。
振動検知センサ11は、さらに、振動検知センサ11自身の傾斜角度を計測可能な傾斜センサ機能を有する。すなわち、第2制御部7bは、振動検知センサ11によって傾斜角度(傾斜情報)を取得することができる。傾斜情報は、少なくともX−Yの2軸に対する傾斜角度を含む。なお、第2制御部7bは、得られた傾斜情報のデータ変換などを行うことができる。
アンテナ13は、密閉容器3の内部に配置されるアンテナ部15と、密閉容器3の外部に配置されるアンテナ部材17とからなる。密閉容器3の両端部には、凹部5が形成される。凹部5は、アンテナ部材17が挿入される部位である。密閉容器3の内部において、アンテナ部15は、凹部5の周囲に巻き付けられる。振動検知センサ11で検知された異常情報や傾斜情報などの情報は、アンテナ部15とアンテナ部材17との間で送受信される。すなわち、密閉容器3の内部と外部とでは、無接触で信号の送受信が行われる。
アンテナ部材17は、棒状の部材であり、例えば鋼棒または鋼管である。したがって、現場でも自由に長さを調整することができる。アンテナ部材17は、密閉容器3の両側の凹部5にそれぞれ挿入される。すなわち、凹部5は、アンテナ部材17の外形に対応した形状である。
次に、地滑り検知部材1を用いた地滑り検知方法について説明する。図3は、地滑り検知部材1を設置した状態を示す図である。まず、複数の地滑り検知部材1を斜面地盤中に埋設する。この際、平面視において、地滑り検知部材1が所定の間隔で配置されるとともに、深さ方向に対しても、所定の間隔をあけて配置される。
このように、複数の地滑り検知部材1を、斜面地盤中に間隔をあけてそれぞれ所定の深さに配置し、最上部の地滑り検知部材1のアンテナ13(アンテナ部材17)の上部を地上に露出させる。なお、それぞれの地滑り検知部材1は、それぞれ異なる識別情報を有する。
図4は、地滑り検知方法の工程を示すフローチャートである。まず、全ての地滑り検知部材1の第1制御部7aに対して、測定タイミングを設定する(ステップ100)。例えば、地滑り検知部材1を埋設する際に、あらかじめ第1制御部7aに設定される。測定タイミングは、例えば、定期的に測定を行う時刻などである。
測定タイミングになると(ステップ200)、第1制御部7aは第2制御部7bを起動する(ステップ400)。また、測定タイミングでなくても、振動検知センサ11が所定以上の加速度(異常加速度)を検知すると(ステップ300)、第2制御部7bが起動する。
第2制御部が起動すると、第2制御部は、振動検知センサ11によって、その時点における地滑り検知部材1の傾きを測定し、傾斜情報を取得する(ステップ500)。
第2制御部7bは、傾斜情報を取得すると、アンテナ13(アンテナ部材17)によって、上方の地滑り検知部材1のアンテナ13(アンテナ部材17)へ情報を送信する。ここで、土中においては、電波が伝わりにくい。特に、0.9GHz以上の高周波を用いると、土中での減衰が大きいことが知られている。したがって、上下の地滑り検知部材1のアンテナ13(アンテナ部材17)同士の間隔は数10cm〜1m程度までとすることが望ましい。例えば、上下の地滑り検知部材1のアンテナ13(アンテナ部材17)同士の間隔を20cm程度とすれば、土中においても電波の授受を行うことができる。
なお、上下のアンテナ部材17同士の間に水が浸入して、電波の伝達障害が生じることを避けるため、例えば、上下のアンテナ部材17同士の間に発泡体などの可撓性部材を配置してもよい。
このように、下方の地滑り検知部材1から順に、一つ上方の地滑り検知部材1へ、識別番号と傾斜情報とを発信する(ステップ600)。識別番号と傾斜情報を取得した地滑り検知部材1は、自己の識別番号と自己の傾斜情報を合わせて、さらに一つ上方の地滑り検知部材1へ、識別番号と傾斜情報とを発信する。すなわち、下方から順に上方に向かって、傾斜情報等が伝達される(図3の矢印A)
最上部の地滑り検知部材1が、下方の全ての地滑り検知部材1の識別情報および傾斜情報を取得すると、最上部の地滑り検知部材1の第2制御部7bは、自身も含めたすべての情報を、遠隔地に配置された管理部19へ送信する。なお、空気中であれば、数km先まで電波を送信することができる。
以上により、管理部19において、斜面地盤の状況を定期的に知ることができる。なお、異常加速度を検知した場合には、該当する地滑り検知部材1の第2制御部は、上方の地滑り検知部材1へ、自己の識別番号と傾斜情報を送信する。上方の地滑り検知部材1の第1制御部は、各情報を受信すると、第2制御部を起動し、順に上方の地滑り検知部材へその情報を送信する。最上部の地滑り検知部材まで情報が伝達されると、先ほどと同様に情報が管理部19へ送信される。
このように、定期的にまたは異常時において、傾斜情報が管理部19へ送信されるため、遠隔地で地盤の状況を把握することができる。なお、それぞれの地滑り検知部材1の第2制御部7bは、各情報を伝達した後に、運転が停止する(ステップ800)。
管理部19においては、過去の傾斜情報を記憶しており、それぞれのタイミングで取得される傾斜情報の変化を把握することができる。このため、地盤の所定の深さに生じる小さな傾斜変化を把握することができる。このため、地滑りの兆候を早い段階で知ることができる。
以上、本実施形態によれば、地滑りの発生を早い段階で知ることができるため、斜面の下流域における避難指示や通行止めなどの対応を迅速に行うことができる。特に、複数の地滑り検知部材1が、所定の深さに配置されるため、それぞれの深さにおいて、微小な地盤の変動を知ることができる。
また、地盤中においては、下方の地滑り検知部材1から上方の地滑り検知部材1へ無線で情報を伝達し、最上部の地滑り検知部材1によって、遠隔地の管理部19へ情報を送信するため、それぞれの地滑り検知部材1同士を接続するケーブル等が不要である。
また、傾斜情報の取得や、各種情報の発信を行う第2制御部は、通常時は停止しており、第2制御部の起動を制御する第1制御部のみが常時駆動するため、消費電力を抑えることができる。
次に、他の実施形態について説明する。図5は、図3とほぼ同様の図面であるが、本実施形態では、下方の地滑り検知部材1から上方の地滑り検知部材1へ各種情報を伝達する(図中矢印A)のみではなく、上方の地滑り検知部材1から下方の地滑り検知部材1へも各種情報を伝達する(図中矢印B)。
この場合、例えば、管理部19から各地滑り検知部材1の動作を制御することができる。図6は、測定タイミングを管理部19からの情報に基づいて設定する工程を示す図である。図6は、例えば、図4のステップ100における工程である。
まず、管理部19から、タイミング情報を発信する(ステップ101)。タイミング情報は、測定を行うタイミング(例えば時刻や測定間隔など)に関する情報である。
最上部の地滑り検知部材1が、タイミング情報を受信すると(ステップ102)、最上部の地滑り検知部材1は、第1制御部7aによって第2制御部7bを起動する(ステップ103)。第2制御部は、アンテナ13によって、下方の地滑り検知部材1にタイミング情報を発信する(ステップ104)。タイミング情報を取得した地滑り検知部材1は、順次、さらに下方の地滑り検知部材1へタイミング情報を発信することで、全ての地滑り検知部材1が、タイミング情報を取得することができる。
それぞれタイミング情報を取得した地滑り検知部材1は、それぞれの第1制御部7aに対して、測定タイミングを設定する(ステップ105)。全ての工程が終了すると、第2制御部7bを停止する(ステップ106)。
このように、管理部19から、タイミング情報を送信することで、常に一定のタイミングで測定が行われるのではなく、適切なタイミングで測定を行うことができる。例えば、晴れの日であれば、1回/1日の測定とし、雨天の場合には数回/1日など、測定頻度を変えることができる。さらに、集中豪雨などの際には、1時間ごとに測定を行うなど、状況に応じて、測定タイミングを変更することができる。
このようにすることで、通常時においては、稼働(測定)を最小限にとどめて、電力消費を抑え、必要な場合には、稼働(測定)頻度を増やして、精度のよい測定を行うことができる。
また、異常を検知した際の制御についても、図7のように、前述した実施形態と異なるようにしてもよい。前述した実施形態では、ある地滑り検知部材1で異常(所定以上の加速度)を検知すると、その情報を上方の地滑り検知部材1へ伝達して、最上部の地滑り検知部材1から管理部19へ送信した。この方法だと、異常を検知した地滑り検知部材1のみの傾斜情報しか得ることができない。あるいは、異常を検知した地滑り検知部材1を含む同列の地滑り検知部材群の傾斜情報のみしか得ることができない。
そこで、本実施形態では、まず、振動検知センサ11が、所定以上の加速度(異常加速度)を検知して、振動検知センサ11の加速度スイッチによって第2制御部7bが起動すると(ステップ401)、異常情報(所定以上の加速度が検知された旨)を上方の地滑り検知部材1へ発信する(ステップ402)。すなわち、異常情報を取得した地滑り検知部材1の第2制御部は、上方の地滑り検知部材1へ、自己の識別番号と異常情報を送信する。
上方の地滑り検知部材1の第1制御部は、異常情報等を受信すると、第2制御部を起動し、順に上方の地滑り検知部材へ異常情報等を送信する。最上部の地滑り検知部材まで異常情報等が伝達されると、先ほどと同様に異常情報等が管理部19へ送信される(ステップ403)。
異常情報等を取得した管理部19は、対象となるエリアの全ての地滑り検知部材1に対して、測定開始情報を送信する(ステップ404)。測定開始情報とは、取得と同時に測定を開始する指示である。
対象エリアのそれぞれの最上部の地滑り検知部材1は、アンテナ13によって測定開始情報を受信する(ステップ405)。測定開始情報を取得した地滑り検知部材1は、第1制御部7aによって第2制御部7bを起動し(ステップ406)、下方の地滑り検知部材1へ測定開始情報を発信する(ステップ407)。
これを繰り返し、最下部の地滑り検知部材1まで測定開始情報が伝達されると、測定開始情報に基づいて、全ての地滑り検知部材1は、その時点の傾斜情報を取得し、識別情報とともに、順次上方の地滑り検知部材1へそれぞれの傾斜情報等を送信し、最上部の地滑り検知部材1によって、管理部19へ傾斜情報等が送信される(ステップ500〜700)。
以上のように、異常情報を取得した際に、その近辺のエリア全体の傾斜情報を取得することで、地盤の変動をより詳細に知ることができる。
なお、本発明においては、振動検知センサ11によって測定される傾斜情報、振動検知センサ11が検知した所定以上の加速度である異常情報、それぞれの地滑り検知部材1に割り当てられた識別情報、それぞれの地滑り検知部材1の測定タイミングの設定または測定開始を指示する測定タイミング情報および測定開始情報を総称して、単に「情報」とする。すなわち、本は発明における「情報」とは、上述したいずれかの情報を少なくとも一つ含むものとする。
なお、地震などによる加速度異常の場合には、全ての地滑り検知部材1が同時に異常情報を得るため、地滑りと区別することができる。また、定期的な測定時に、測定結果が送信されない地滑り検知部材は、故障または電池切れであることを把握することができる。
また、埋設時に傾いて埋設される場合もあるが、前述したように、管理部19においては、測定時ごとの傾きの変化を見るため、初期状態による傾きは無視することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………地滑り検知部材
3………密閉容器
5………凹部
7………制御部
7a………第1制御部
7b………第2制御部
9………電源
11………振動検知センサ
13………アンテナ
15………アンテナ部
17………アンテナ部材
19………管理部

Claims (5)

  1. 斜面地盤の地滑りを検知する検知部材であって、
    電源と、
    前記電源と接続される制御部と、
    前記制御部と接続される振動検知センサと、
    前記制御部によって情報の送受信を行うアンテナと、
    前記電源、前記制御部、および前記振動検知センサを収容する密閉容器と、
    を具備し、
    前記制御部は、前記振動検知センサによって得られた情報を、前記密閉容器の外部に設けられる前記アンテナにより発信可能であることを特徴とする地滑り検知部材。
  2. 前記制御部は、相対的に低消費電力で駆動し、常時駆動する第1制御部と、
    各種情報を、前記アンテナより発信させる第2制御部と、
    を具備し、
    前記第2制御部は、前記第1制御部からの起動指示を受けた際、または、前記振動検知センサが所定以上の加速度を検知した際に起動可能であり、
    前記第2制御部は、少なくとも前記振動検知センサで測定される傾斜情報を前記アンテナより発信可能であることを特徴とする請求項1記載の地滑り検知部材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の地滑り検知部材を用いた地滑り検知方法であって、
    それぞれ異なる識別情報を有する複数の前記地滑り検知部材を、地盤中に間隔をあけてそれぞれ所定の深さに配置し、最上部の前記地滑り検知部材の前記アンテナを地上に露出させ、
    前記振動検知センサでそれぞれの部位における地盤の傾斜を測定すると、前記制御部は、上下に隣り合う他の前記地滑り検知部材同士の間で傾斜情報を授受し、最上部における前記地滑り検知部材によって、遠隔地に配置された管理部にそれぞれの前記地滑り検知部材の傾斜情報を送信することを特徴とする地滑り検知方法。
  4. 請求項2に記載の地滑り検知部材を用いた地滑り検知方法であって、
    それぞれ異なる識別情報を有する複数の前記地滑り検知部材を、地盤中に間隔をあけてそれぞれ所定の深さに配置し、最上部の前記地滑り検知部材の前記アンテナを地上に露出させ、
    遠隔地に配置された管理部から、測定タイミング情報を発信し、最上部の前記地滑り検知部材の前記第1制御部で前記測定タイミング情報を受信し、上下に隣り合う前記地滑り検知部材同士の間で前記測定タイミング情報を授受して、深さ方向の全ての前記地滑り検知部材同士の前記第1制御部に、測定タイミングを設定し、
    それぞれの前記第1制御部は、設定されたタイミングで、前記第2制御部を起動し、前記第2制御部は、それぞれの前記振動検知センサで測定される傾斜情報を、上下に隣り合う他の前記地滑り検知部材同士の間で授受し、最上部における前記地滑り検知部材によって、前記管理部にそれぞれの前記地滑り検知部材の傾斜情報を送信することを特徴とする地滑り検知方法。
  5. 前記第2制御部は、前記振動検知センサが所定以上の異常加速度を検知すると起動し、前記振動検知センサで検知された異常情報を、上方に隣り合う他の前記地滑り検知部材同士の間で授受し、最上部における前記地滑り検知部材によって、前記管理部に前記異常情報を送信し、
    前記管理部は、前記異常情報を受けると、測定開始情報を、最上部の前記地滑り検知部材へ送信し、最上部の前記地滑り検知部材は、上下に隣り合う前記地滑り検知部材同士の間で測定開始情報を授受し、深さ方向の全ての前記地滑り検知部材に、前記測定開始情報を送信し、それぞれの前記地滑り検知部材の前記第1制御部は、前記第2制御部を起動し、前記第2制御部は、それぞれの前記振動検知センサで測定される傾斜情報を、上方に隣り合う他の前記地滑り検知部材へ送信し、最上部における前記地滑り検知部材によって、前記管理部にそれぞれの前記地滑り検知部材の傾斜情報を送信することを特徴とする請求項4記載の地滑り検知方法。
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