JP2019000247A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】演出を好適に行うことが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】スロットマシン10は、液晶表示装置65による表示演出と、スピーカ装置64による音演出とがセットで行われる場合がある。液晶表示装置65における表示演出は、周期的に起動される表示制御装置のV割込み処理にて表示フレームの更新が行われる一方、スピーカ装置64による音演出は、音源ICによる音生成処理の起動周期で更新が行われる。サブ制御装置では、遊技者が把握困難又は把握不可能となる音が生成される無音データについて、当該無音データに基づく音の生成が表示フレームの更新タイミングの前及び後のいずれか一方にて行われるように、音源IC用の音データの設定を行う。【選択図】 図1

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。
スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特許文献1参照)。
この種の遊技機においては、上記内部抽選の結果等に対応する演出の一種として、スピーカ等の音生成手段によって音演出が行われる場合がある。
特開2008−295707号公報
ここで、上記例示した遊技機においては、演出の好適化が求められており、例えば音演出に関して未だ改良の余地がある。
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、演出を好適に行うことが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1記載の発明は、
予め定められた演出契機が発生したことに基づいて、所定演出を所定の演出手段にて実行する所定演出手段と、
前記所定演出手段による前記所定演出に対応する音演出を、所定の音生成手段にて生成される音により実行する音演出手段と、
を備える遊技機であって、
前記所定演出手段による前記所定演出の更新処理を第1周期で実行可能な第1更新手段と、
前記音生成手段による音の生成制御を前記第1周期とは異なる第2周期で実行可能な第2更新手段と、
を備え、
前記音演出手段は、
前記所定演出手段による前記所定演出に対応する前記音演出の音情報を設定する設定手段を備え、
前記音生成手段は、前記設定手段により設定された前記音情報に基づいて、前記音演出の音の生成を順次行うものであり、
前記設定手段は、前記音情報として、前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握困難又把握不可能となる特別情報を、当該特別情報に対応する前記音生成手段による音の生成が、前記第1周期における所定の更新タイミングの前及び後の少なくも一方にて行われるように設定可能であることを特徴とする。
本発明によれば、演出を好適に行うことが可能となる。
一実施の形態におけるスロットマシンの正面図である。 前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉の背面図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置によるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 抽選処理を示すフローチャートである。 通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 リール制御処理を示すフローチャートである。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 リールの停止制御を説明するための説明図である。 RT状態処理を示すフローチャートである。 第1RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 第2RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 第3RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 ボーナス状態処理を示すフローチャートである。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 BB状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 各状態の移行関係を示す説明図である。 表示モードの概要を示す説明図である。 抽選結果対応処理を示すフローチャートである。 第1特定役処理を示すフローチャートである。 第2特定役処理を示すフローチャートである。 第3特定役処理を示すフローチャートである。 モード移行報知用処理を示すフローチャートである。 押し順報知の概要を示す説明図である。 押し順役処理を示すフローチャートである。 入賞結果対応処理を示すフローチャートである。 ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 終了判定処理を示すフローチャートである。 特化ゾーン用処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置による演出設定処理を示すフローチャートである。 ベット時演出設定処理を示すフローチャートである。 開始時演出設定処理を示すフローチャートである。 押し順報知用処理を示すフローチャートである。 上乗せ演出の設定処理を示すフローチャートである。 報知タイミングテーブルの一例を示す図である。 各停止操作時演出設定処理を示すフローチャートである。 報知タイミングと上乗せ演出との関係を示す図である。 全停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 ボーナス報知用処理を示すフローチャートである。 特定役報知用処理を示すフローチャートである。 連続演出設定処理を示すフローチャートである。 液晶表示装置による表示演出の一例を示す図である。 液晶表示装置による表示演出の一例を示す図である。 液晶表示装置による表示演出の一例を示す図である。 液晶表示装置による表示演出の一例を示す図である。 液晶表示装置による表示演出の一例を示す図である。 連続演出の一例を説明するための説明図である。 演出データ設定処理を示すフローチャートである。 表示データ設定処理を示すフローチャートである。 演出内容及び演出コマンドと、表示データとの対応関係を説明するための説明図である。 表示制御装置によるV割込み処理を示すフローチャートである。 音データ設定処理を示すフローチャートである。 演出内容と音データとの対応関係を説明するための説明図である。 音データと音源データとの関係を説明するための説明図である。 出力データのセット例を説明するための説明図である。 音源ICによる音生成処理を示すフローチャートである。 無音データをボリュームデータと関係から説明するための説明図である。 表示演出のフレーム更新タイミングと音データとの関係を説明するためのタイミングチャートである。 第2の実施形態において、演出内容と音データとの対応関係を説明するための説明図である。 表示演出のフレーム更新タイミングと音データとの関係を説明するためのタイミングチャートである。 第3の実施形態において、ゲーム数管理型演出と時間管理型演出との相違を説明するための説明図である。 音データ設定処理を示すフローチャートである。 第4の実施形態において、特別演出において特定音の発生ポイントを説明するための説明図である。 主制御装置による特別演出用処理を示すフローチャートである。 特別演出と音データとの関係を説明するためのタイミングチャートである。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「第1リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの12番目)、「第2リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、上記視認可能となる図柄のうち、各リール32L,32M,32Rそれぞれ1の図柄ずつ、計3つの図柄の組合せを利用して各ゲームの遊技結果が報知される。上記のように3×3=9個の図柄が視認可能となることから、これら3つの図柄の組合せとしては、例えば、図7に示すように、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3に停止する各図柄の組合せがある。また、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4に停止する各図柄の組合せや、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5に停止する各図柄の組合せがある。その他、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの中段図柄を結んだ折れ曲がりラインL6に停止する各図柄の組合せもある。上記のラインL1〜L5は各図柄を並べると一直線となるラインであり、折れ曲がりラインL6は各図柄を並べると途中で折れ曲がりが生じるラインである。なお、折れ曲がりが生じるラインに停止する各図柄の組合せとしては、折れ曲がりラインL6以外にもあるが、ここでは説明を省略する。
これらラインL1〜L6のうち、メダルのベット数によって有効化されるラインと有効化されないラインとが設定され、有効化されたライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。その一方で、有効化されないライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞は成立せず、上記特典は付与されない。
本スロットマシン10では、図8(a)に示すように右下がりラインL4のみが有効ラインとされる場合と、図8(b)に示すように下ラインL3及び右下がりラインL4の2本の組合せラインが有効ラインとされる場合と、図8(c)に示すように折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる場合と、がある。より詳しくは、3枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、右下がりラインL4のみが有効ラインとされ、2枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、下ラインL3及び右下がりラインL4が有効ラインとされる。また、1枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる。上ラインL1,中ラインL2,右上がりラインL5の3本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。以下では、3枚のメダルがベットされて開始されたゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されたゲームを2ベットゲーム、1枚のメダルがベットされて開始されたゲームを1ベットゲーム、ともいう。
図9〜図11は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞〜第32小役入賞がある。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第2小役入賞〜第17小役入賞は、入賞となる図柄の組合せがそれぞれ異なるものの、3ベットゲームにおいて、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止する、すなわち各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止する入賞態様である。例えば、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が上段に停止し、中リール32Mの「チェリー」図柄が中段に停止し、右リール32Rの「第2リプレイ」図柄が下段に停止した場合には、第5小役入賞となる。図6に示すように、中リール32Mには、「チェリー」図柄(11番,14番)と上流側の隣接する位置(12番,15番)に「赤ベル」図柄が配置されており、右リール32Rには、「第2リプレイ」図柄(0番,3番)から上流側に1図柄分離れた位置(2番,5番)に「赤ベル」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第5小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止することとなる。第2小役入賞〜第17小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第18小役入賞は、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第19小役入賞となる。第19小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第20小役入賞〜第24小役入賞は、3ベットゲームで成立した場合、3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第25小役入賞は、第18小役入賞と同様、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18小役入賞の場合には、BBと重複当選している場合に限って右リール32Rの「赤7」図柄又は「白7」図柄が中段に停止し得る(「第2リプレイ」図柄,「BAR」図柄,「BAR」図柄の組合せ)が、第25小役入賞の場合には、BB当選の有無に関わらず右リール32Rの「赤7」図柄又は「白7」図柄が中段に停止し得る。第25小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄又は「BAR」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第26小役入賞となる。第26小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
第27小役入賞は、遊技者が例えば各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作していた場合、左リール32Lと中リール32M、又は左リール32Lと右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止する一方、残りのリールの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止しない、所謂スイカテンパイ外れの停止出目となる入賞態様である。第27小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄,「青年」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第28小役入賞となる。図6に示すように、左リール32Lには、「赤ベル」図柄(3番,7番,15番,20番)と下流側の隣接する位置(2番,6番,14番,19番)に「第1リプレイ」図柄が配置されており、「白ベル」図柄(12番)と下流側の隣接する位置(11番)に「第2リプレイ」図柄が配置されている。右リール32Rには、「赤ベル」図柄(2番,5番,10番,15番,20番)と上流側の隣接する位置(3番,6番,16番,0番)に「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第28小役入賞が成立する場合には、中リール32Mの「白ベル」図柄が中段に停止する場合を除き、左リール32Lと右リール32Rにおいて「ベル」図柄と「リプレイ」図柄がテンパイする一方で中リール32Mの「ベル」図柄及び「リプレイ」図柄が停止しない、所謂ダブルテンパイ外れの停止出目となる。第28小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第29小役入賞となる。3ベットゲームにおいて左リール32Lの9番の「チェリー」図柄が上段又は中段に到達したタイミングで遊技者が左ストップスイッチを操作していた場合、第29小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が中ラインL2上に停止することとなる。第29小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第30小役入賞となる。詳細は後述するが、第30小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第30小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第31小役入賞となる。詳細は後述するが、第31小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第31小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄又は「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第32小役入賞となる。第32小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞がある。また、第2再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行し、第3再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第2RT状態に移行し、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1BB入賞となり、各リール32L,32M,32Rの「白7」図柄が有効ライン上に停止した場合と、左リール32Lの「白ベル」図柄,中リール32Mの「第2リプレイ」図柄,右リール32Rの「白7」図柄が有効ライン上に停止した場合と、には、第2BB入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。CB入賞が成立した場合には、遊技状態がCB状態に移行する。
加えて、入賞とは異なるものの、遊技状態が第1RT状態に移行する停止出目がある。具体的には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄,「白7」図柄,「第2リプレイ」図柄,「チェリー」図柄と、が有効ライン上に停止した場合にも、遊技状態が第1RT状態に移行する。以下では、上記各図柄の組合せを移行出目という。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。
ストップスイッチ42〜44には、それぞれストップ検出センサ42a〜44a(図12)が接続されており、ストップ検出センサ42a〜44aと後述する主制御装置101とが接続されている。そして主制御装置101では、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号に基づいて、ストップスイッチ42〜44の操作が行われたことを把握する。具体的には、ストップスイッチ42〜44が操作されていない場合には、ストップ検出センサ42a〜44aからはLOW信号の検知信号が出力されており、ストップスイッチ42〜44が操作されることにより、当該検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。主制御装置101では、かかる信号の切り換わりを把握して、ストップスイッチ42〜44が操作されたことを把握する。主制御装置101では、ストップスイッチ42〜44が操作されたことを把握した場合には、操作されたスイッチに対応するリールの回転を停止するように制御する。
すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられており、第1クレジット投入スイッチ56の左方には第3クレジット投入スイッチ58が設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを1枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56〜58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56〜58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。
第1クレジット投入スイッチ56と第2クレジット投入スイッチ57との間には、演出発生時に操作される演出スイッチ66が設けられている。つまり、演出スイッチ66を挟んで左方には、第1クレジット投入スイッチ56及び第3クレジット投入スイッチ58が設けられており、演出スイッチ66の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられている。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
遊技パネル25における表示窓26L,26M,26R下方であって、払出枚数表示部62の右方には、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知するための押し順報知部68が設けられている。押し順報知部68は、左ストップスイッチ42、中ストップスイッチ43、右ストップスイッチ44にそれぞれ対応させた3つのLEDランプによって構成されている。なお、押し順報知部68についても、液晶表示機等によって代替することは可能であるし、ストップスイッチ42〜44を発光させるようにストップスイッチ42〜44内部にLEDランプを設けたり、ストップスイッチ42〜44に隣接させてそれぞれLEDランプを設ける構成としてもよい。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ装置64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部としての液晶表示装置65とが設けられている。液晶表示装置65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では液晶表示装置65と称している。液晶表示装置65の背面には、上部ランプ63やスピーカ装置64、液晶表示装置65を駆動させるためのサブ制御装置81及び表示制御装置201(図示略、図12参照)が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図12及び図13のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、第1クレジット投入スイッチ56の操作を個別に検出する第1クレジット投入検出センサ56a、第2クレジット投入スイッチ57の操作を個別に検出する第2クレジット投入検出センサ57a、第3クレジット投入スイッチ58の操作を個別に検出する第3クレジット投入検出センサ58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号はサブ制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、押し順報知部68、サブ制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図14参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
図13に示すように、サブ制御装置81は、演算処理手段であるCPU82を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU82には、このCPU82によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM83と、このROM83内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM84などが内蔵されている。
サブ制御装置81には、図示しない入出力ポートが設けられており、入力側に主制御装置101が接続されており、出力側に上部ランプ63、スピーカ装置64、及び表示制御装置201が接続されている。そして、主制御装置101から入力する各種コマンドに基づいて上部ランプ63、スピーカ装置64、及び表示制御装置201を駆動制御する。つまり、サブ制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。
スピーカ装置64は、複数の個別スピーカ87a〜87w(第1スピーカ87a〜第23スピーカ87w)を有している。個別スピーカ87a〜87wは、設置位置及び音の出力方向の少なくともいずれかが異なるようにそれぞれ設置されている。ここで、これら複数の個別スピーカ87a〜87wから音(音声)が出力される構成の概要について説明する。
サブ制御装置81には、音を出力制御する音源ICが設けられており、本実施形態では、音源ICとして第1音源IC85a〜第23音源IC85wが設けられている。各音源IC85a〜85wに対応させて第1アンプ86a〜第23アンプ86w及び第1スピーカ87a〜第23スピーカ87wが接続されており、本実施形態では、音の出力チャンネルとして23チャンネルが設けられている。音による音演出を実行する場合、CPU82は、再生すべき音情報としての音データを各音源IC85a〜85wに出力する。音源IC85a〜85wは、音データに対応する音源データをROM83の音源データ記憶エリア83eから読み出し、当該音源データの再生を行うことによって、対応するアンプ86a〜86wを介して個別スピーカ87a〜87wから音を出力する。音源IC85a〜85wへの音データの出力、音源IC85a〜85wによる音データの読み出し及び個別スピーカ87a〜87wによる音の出力に関する処理は、後に詳細に説明する。なお、以下の説明においては、音源IC85a〜85wをまとめて音源IC85とも称し、アンプ86a〜86wをまとめてアンプ86とも称し、個別スピーカ87a〜87wをまとめて個別スピーカ87とも称する。そして、これら音源IC85、アンプ86、及び個別スピーカ87からなるスピーカ装置64が音生成手段(音再生手段)を構成する。
サブ制御装置81の入力側には、演出スイッチ66(より詳しくは当該演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)が接続されている。また、サブ制御装置81の入力側には、個別スピーカ87a〜87wからの音の音量調節用のスイッチとして、第1Volスイッチ75と第2Volスイッチ76とが接続されている。第1Volスイッチ75は、遊技ホールの管理者等用のボリュームスイッチであり、例えば、サブ制御装置81の背面等、前面扉12を開放することなく操作することができない位置に設けられている(図3等による図示は省略している)。一方、第2Volスイッチ76は、遊技者用のボリュームスイッチであり、例えば、演出スイッチ66の隣接位置等、前面扉12を開放することなく操作することが可能な位置に設けられている(図1等による図示は省略している)。なお、第2Volスイッチ76について、演出スイッチ66が兼用してもよい。すなわち、第1Volスイッチ75は、遊技者が操作不可であって遊技ホールの管理者が操作可能なボリュームスイッチであり、第2Volスイッチ76は遊技者が操作可能であって遊技ホールの管理者も操作可能なボリュームスイッチである。
第1Volスイッチ75は複数段階で音量を設定可能であり、例えば、設定音量0〜設定音量9の10段階で音量を設定可能である。設定音量の値が大きくなるほど音量が大きくなり、設定音量9が最大音量となり、最少音量となる設定音量0の場合には、音演出が発生する場合でも、対応する音が出力されない。
第2Volスイッチ76も複数段階で音量を設定可能であり、例えば、設定音量1〜設定10までの10段階で音量を設定可能である。第1Volスイッチ75と同様に、設定音量の値が大きくなるほど音量が大きくなり、設定音量10が最大音量となる。一方、第1Volスイッチ75と異なり、最少音量となる設定音量1の場合であっても、音演出が発生する場合には、対応する音が少量ながら出力される。
例えば、第1Volスイッチ75の設定音量が0である場合、第2Volスイッチ76をいずれの設定音量としても音は出力されない。また、第1Volスイッチ75の設定音量が1〜9のいずれかの値である場合、その値と第2Volスイッチ76の設定音量によって出力される音量が定まる。この場合、第1Volスイッチ75の設定音量1〜9のそれぞれに対してレンジが定められており、第2Volスイッチ76の設定音量を調節することで、第1Volスイッチ75側の設定音量に対応するレンジの範囲内で音量が定められる。なお、第1Volスイッチ75の設定音量1〜9に対してそれぞれ定められるレンジは、異なる設定音量同士で重複する領域が生じるように定められていてもよいし、重複する領域が生じないように定められていてもよい。
なお、第1Volスイッチ75及び第2Volスイッチ76のいずれか一方又は両方について、各個別スピーカ87a〜87wからの音量をそれぞれ個別に設定可能としてもよい。
表示制御装置201は、プログラムROM203及びワークRAM204が複合的にチップ化された素子であるCPU202と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)205と、キャラクタROM206と、ビデオRAM207とが設けられている。
CPU202は、サブ制御装置81から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP205の制御(具体的にはVDP205に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM203は、CPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要さない不揮発性記憶手段である。ワークRAM204は、CPU202による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要する揮発性記憶手段である。
VDP205は、液晶表示装置65に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP205はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP205は、CPU202、ビデオRAM207等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM207に記憶させる画像データを、キャラクタROM206から所定のタイミングで読み出して液晶表示装置65に表示させる。
キャラクタROM206は、液晶表示装置65に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM206には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
ビデオRAM207は、液晶表示装置65に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM207の内容を書き替えることに基づき液晶表示装置65の表示内容が変更される。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図14〜図41を参照しながら説明する。
図14は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msec毎にタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可するとともに停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図12参照)の状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドをサブ制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図15のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、サブ制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。サブ制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS215に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。具体的には、3ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には3枚の仮想メダルを自動投入する処理を行い、1ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には1枚の仮想メダルを自動投入する処理を行う。ちなみに、本実施形態では2ベットゲームにて再遊技入賞が成立しないようになっているが、2ベットゲームでも再遊技入賞が成立するように変形するのであれば、本自動投入処理にて2枚の仮想メダルを自動投入可能に設定するとよい。
なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。
メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、CB状態における規定数として「2」が設定されており、CB状態以外の遊技状態(具体的には、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態)における規定数として「1」及び「3」が設定されている。つまり、CB状態においては、ベット数が「2」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定し、CB状態以外ではベット数が「1」又は「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定する。言い換えると、CB状態以外の遊技状態において、メダルがベットされていない場合、又は、ベットされていてもベット数が「2」である場合にはステップS205にて否定判定する。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてモード移行報知用処理を実行する。かかる移行報知用処理については後に詳細に説明する。
ステップS206の処理を行った後は、ステップS206の処理結果の情報及びステップS205にて肯定判定することとなったベット数の情報を含むベットコマンドをサブ側の制御装置としてのサブ制御装置81への出力対象としてセットする。ここでセットされたコマンドは、タイマ割込み処理におけるステップS110にてサブ制御装置81へ出力される。ベットコマンドを受信したサブ制御装置81の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS207の処理を実行した後は、ステップS208にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS209にてベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、3ベットゲームでは、右下がりラインL4のみを有効ラインと設定し、2ベットゲームでは、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。また、1ベットゲームでは折れ曲がりラインL6を有効ラインと設定する。ステップS210では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS211の抽選処理、ステップS212のリール制御処理、ステップS213のメダル払出処理、ステップS214のRT状態処理、ステップS215のボーナス状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS211の抽選処理について、図16のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、遊技状態として、大別して通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を有している。
すなわち、ステップS302では、ベット数と状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグとに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、ベット数と遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、ベット数が「3」であって、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図17は、「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選フラグをRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=20のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306では、第1小役〜第5小役,第14小役〜第17小役に当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第1BB当選フラグ」という。)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第2BB当選フラグ」という。)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグは、複数回のゲームに亘って有効とされる場合がある。なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持越した状態におけるステップS306では、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していなければ対応する当選フラグをセットしない。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図17に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、通常リプレイに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約7.3分の1、強チェリーに当選となる確率(IV=13の際に当選となる確率)は約263分の1、弱チェリーに当選となる確率(IV=14の際に当選となる確率)は約183分の1である。スイカに当選となる確率(IV=15の際に当選となる確率)は約154分の1、チャンスAに当選となる確率(IV=16の際に当選となる確率)は約252分の1、チャンスBに当選となる確率(IV=17の際に当選となる確率)は約252分の1である。中段ベルに当選となる確率(IV=18の際に当選となる確率)は約32800分の1、不問ベルに当選となる確率(IV=19の際に当選となる確率)は約65500分の1である。順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2に当選となる確率(IV=20〜23の際に当選となる確率)はそれぞれ約164分の1、中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2に当選となる確率(IV=24〜27の際に当選となる確率)はそれぞれ約16.4分の1である。強チェリー重複1に当選となる確率(IV=31の際に当選となる確率)は約1770分の1、強チェリー重複2に当選となる確率(IV=32の際に当選となる確率)は約4680分の1、弱チェリー重複1に当選となる確率(IV=33の際に当選となる確率)は約3280分の1、弱チェリー重複2に当選となる確率(IV=34の際に当選となる確率)は約6550分の1である。スイカ重複1に当選となる確率(IV=35の際に当選となる確率)は約3280分の1、スイカ重複2に当選となる確率(IV=36の際に当選となる確率)は約6550分の1である。チャンスA重複1,チャンスA重複2,チャンスB重複1,チャンスB重複2に当選となる確率(IV=37〜40の際に当選となる確率)はそれぞれ約3280分の1である。中段ベル重複1,中段ベル重複2に当選となる確率(IV=41,42の際に当選となる確率)はそれぞれ約2620分の1である。第1BB,第2BBに単独当選となる確率(IV=43,44の際に当選となる確率)はそれぞれ約65500分の1である。CBに当選となる確率(IV=45の際に当選となる確率)は約19.9分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
なお、通常遊技状態用抽選テーブルには、IV=2〜12,28〜30,46〜49のポイント値PVに対して0が設定されている。このため、通常遊技状態では、これらのインデックス値IVにおいて当選とならない。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、ストップスイッチ42〜44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。
続くステップS310では、抽選結果対応処理を行う。抽選結果対応処理では、ステップS301〜ステップS309の抽選の結果に応じて遊技状態を移行させるか否かの処理や、押し順役の報知用の処理等を行う。当該抽選結果対応処理については、後に詳細に説明する。
ステップS310の処理を実行した後は、ステップS311にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべくサブ制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、サブ制御装置81に対してコマンドを送信しない。サブ制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて行われる。
そして、ステップS312では、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報設定処理を行い、抽選処理を終了する。停止情報設定処理では、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位で停止情報を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するように、停止情報を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するように停止情報を設定する。
次に、ステップS212のリール制御処理について、図18のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。回転演出処理は、上記ステップS309にて行ったフリーズ抽選処理の結果等に基づいて、無効期間中のリール制御を用いた演出を行うための処理である。ステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。
ステップS403では、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始からの無効期間が経過したか否かを判定する。無効期間が経過していない場合には、ステップS403にて待機する。各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となり、無効期間が経過した場合には、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知するとともに、ステップS404に進み、有効フラグ設定処理を行う。有効フラグ設定処理は、各リール32L,32M,32Rの停止操作を行う場合に有効とするストップスイッチ42〜44の操作態様を設定するための処理である。かかる設定処理については、後に詳細に説明する。
有効フラグ設定処理を行った後は、ステップS405にて、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS406に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS405に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。
停止指令が発生した場合には、ステップS407にて停止指令対応処理を実行する。停止指令対応処理では、停止指令が発生したリールに対応するリールの回転を停止させるための処理を行う。かかる対応処理については後に詳細に説明するが、当該対応処理にて、ストップスイッチが操作されたタイミングで基準位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄と、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報とに基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出し、当該算出されたスベリ数に応じた図柄が基準位置に到達した場合にリールの回転を停止させる。この場合、本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されており、これらのうちのいずれかの停止態様にてリールの停止制御が行われる。
その後、ステップS408では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS409にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS405に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=20〜27の際に当選となった場合すなわち順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2,中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2(以下、これらを総称して「押し順ベル」ともいう。)に当選となった場合(図17参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図19は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば中押しベル1に当選している場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第2小役入賞又は第5小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合に第1小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第2小役入賞又は第5小役入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、CB状態以外の遊技状態(3ベットゲーム)において、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、右下がりラインL4のみが有効ラインとして設定される。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第2小役入賞又は第5小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第2小役図柄は、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄である。また、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄は、第5小役図柄としての機能も有している。左リール32Lには、第2小役図柄同士(第5小役図柄同士)の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。例えば左リール32Lの8番の「スイカ」図柄が下段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図20(a)に示すように、12番の「白ベル」図柄が上段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞又は第5小役入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mの第2小役図柄は「赤7」図柄である。中リール32Mには、「赤7」図柄が18番の位置にのみ配置されている。また、中リール32Mの第5小役図柄は「チェリー」図柄である。中リール32Mには、「チェリー」図柄が11番,14の位置に配置されている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって、第2小役図柄又は第5小役図柄が有効ライン上に停止したり、第2小役図柄と第5小役図柄のいずれも有効ライン上に停止しなかったりする。
具体的には、6番の「白ベル」図柄〜13番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第5小役図柄たる「チェリー」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第5小役入賞の成立する余地が残る。14番の「チェリー」図柄〜17番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図20(b)に示すように、第2小役図柄たる「赤7」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞の成立する余地が残る。他のタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第2小役図柄及び第5小役図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、2番の「BAR」図柄又は6番の「白ベル」図柄が中段に停止する。
中リール32Mの第2小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第2小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第2小役図柄は「赤7」図柄である。右リール32Rには、「赤7」図柄が18番の位置にのみ配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第2小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、14番の「スイカ」図柄〜18番の「赤7」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、図20(c)に示すように、第2小役図柄たる「赤7」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が下段に停止する。例えば、13番の「チェリー」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図20(d)に示すように、14番の「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄,「赤7」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第5小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第5小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第5小役図柄は「第2リプレイ」図柄である。右リール32Rには、「第2リプレイ」図柄が0番,3番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第5小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、17番の「BAR」図柄〜3番の「第2リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第5小役図柄たる「第2リプレイ」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第5小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄,「チェリー」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第2小役図柄及び第5小役図柄が中段に停止しなかった場合、すなわち中リール32Mの「BAR」図柄又は「白ベル」図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、「スイカ」図柄が下段に停止するように停止情報を変更する。
右リール32Rには、「スイカ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該「スイカ」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「スイカ」図柄が停止する。左から「白ベル」図柄,「BAR」図柄,「スイカ」図柄の組合せと、左から「白ベル」図柄,「白ベル」図柄,「スイカ」図柄の組合せと、は、図11に示すように移行出目である。
このように、中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、第2小役入賞が成立する場合と、第5小役入賞が成立する場合と、移行出目が停止する場合と、のいずれかとなる。
次に、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄が停止する。
左リール32Lには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「赤ベル」図柄が停止する。
以上のとおり、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた1通り又は2通りの操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、有効ライン上に移行出目が停止することとなる。ちなみに、中段ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第29小役入賞が成立し、不問ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS408にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS410にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
払出判定処理を行った後は、ステップS411にて入賞結果対応処理を行う。入賞結果対応処理では、入賞結果に基づいて遊技状態を移行させる処理等を行う。当該入賞結果対応処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理を行った後は、ステップS412にて今回のゲームにおける入賞成立役をサブ制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS213のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理(ステップS204)では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS214のRT状態処理を図21のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS501では、有効ライン上に移行出目が停止したか否かを判定する。移行出目が停止した場合には、ステップS502に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、ステップS503にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。ステップS501にて有効ライン上に移行出目が停止していないと判定した場合には、ステップS504に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第2再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第2再遊技入賞が成立した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。また、通常遊技状態以外の遊技状態下で有効ライン上に移行出目が停止した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS503にて第1RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第1RT状態であると判別し、第1RT状態用抽選テーブルを選択する。
図22は、「設定3」の第1RT状態で選択される第1RT状態用抽選テーブルである。第1RT状態用抽選テーブルは、通常遊技状態用抽選テーブル(図17参照)と比較した場合、IV=1〜5のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=6〜49の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約67.0分の1、IV=2〜5の際に当選となる確率はそれぞれ約32.8分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
ここで、図22に示すように、IV=1の際に当選となった場合には通常リプレイ当選となり、IV=2の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ1当選となり、IV=3の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ2当選となり、IV=4の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ3当選となり、IV=5の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ4当選となる。IV=1〜5のいずれかの際に当選となる確率は約7.30分の1である。通常遊技状態下における通常リプレイ当選確率も約7.30分の1である。つまり、遊技状態が第1RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について通常遊技状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が通常遊技状態と異なるものに変化する。より詳しくは、通常遊技状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞のみが成立し、第1RT状態では、第1再遊技入賞に加えて、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、上述した押し順ベルに当選となった場合に加えて第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(a)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合には、押し順ベルに当選となった場合と異なり、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第3再遊技入賞が必ず成立する。第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序に第3再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第1再遊技が対応付けられている。
なお、第1昇格リプレイ2〜4では、第1再遊技及び第3再遊技の他に、第6再遊技、第7再遊技、第8再遊技も当選役として振り分けられている。但し、これら第6再遊技〜第8再遊技は、上記6通りの操作順序のうちのいずれもが対応付けられていない。そのため、第6再遊技〜第8再遊技は、第1昇格リプレイ2〜4に当選していても、ストップスイッチ42〜44の操作順序に関わらず、入賞しない。
より具体的には、第1昇格リプレイ1〜4は、それぞれ、第1昇格リプレイ1は第1再遊技及び第3再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ2は第1再遊技及び第3再遊技の他に第6再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ3は第1再遊技及び第3再遊技の他に第7再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ4は第1再遊技及び第3再遊技の他に第8再遊技が振り分けられているものの、いずれの第1昇格リプレイ1〜4であっても、入賞する再遊技は第1再遊技と第3再遊技のうちの何れかとなっている。これは、第3再遊技入賞が成立する操作順序をわかりにくくするためである。すなわち、例えば、第1昇格リプレイが1種類であると、第3再遊技入賞に対応する操作順序も1種類となってしまい、第1昇格リプレイ当選時に、意図的に第3再遊技入賞を成立させることが可能となり得るからである。なおこの関係は、第1昇格リプレイ1〜4の関係のみに限ったことではなく、他の重複役についても同様のことがいえる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS504にて第2再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS506に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第3再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第3再遊技入賞が成立した場合には、ステップS507にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS508にて第2RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS508にて第2RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第2RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第2RT状態であると判別し、第2RT状態用抽選テーブルを選択する。
図24は、「設定3」の第2RT状態で選択される第2RT状態用抽選テーブルである。第2RT状態用抽選テーブルは、第1RT状態用抽選テーブル(図22参照)と比較した場合、IV=1〜10のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=11〜49の際に当選となる確率は第1RT状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約13.2分の1、IV=2〜5の際に当選とならず、IV=6〜8の際に当選となる確率はそれぞれ約10.5分の1、IV=9,10の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、第2RT状態に移行した場合には、通常遊技状態及び第1RT状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。また、第2RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞に加えて、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、第3RT状態に移行する第4再遊技入賞,第5再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、上述した第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合に加えて、転落リプレイ1〜転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(b)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。転落リプレイ1〜転落リプレイ3に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第2再遊技入賞が必ず成立する。第2昇格リプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第4再遊技入賞,第5再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。第2昇格リプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第4再遊技入賞が必ず成立する。
なお、図中の第4再遊技に付されている番号は、第4再遊技入賞が成立する際の図柄組合せと対応するものである。「1」は、バラケ目となる図柄組合せと対応し、「2」は、異色7図柄中段停止となる図柄組合せと対応し、「3」は、赤7・赤7・BAR中段停止となる図柄組合せと対応し、「4」は、白7・白7・BAR中段停止となる図柄組合せと対応する(図11参照)。例えば、第2昇格リプレイ1に当選となった際に左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、バラケ目となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となるか、異色7図柄中段停止となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS506にて第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS509に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞及び第5再遊技入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了する。第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS510にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS511にて第3RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS511にて第3RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第3RT状態であると判別し、第3RT状態用抽選テーブルを選択する。
図25は、「設定3」の第3RT状態で選択される第3RT状態用抽選テーブルである。第3RT状態用抽選テーブルは、第2RT状態用抽選テーブル(図24参照)と比較した場合、IV=9〜12のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜8,13〜49の際に当選となる確率は第2RT状態における各当選確率と等しく、IV=9,10の際に当選とならなくなり、IV=11,12の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、遊技状態が第3RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について第2RT状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が第2RT状態と異なるものに変化する。より詳しくは、第3RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞と、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、に加えて、遊技状態の移行しない第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第8再遊技入賞と、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、BARリプレイ1,BARリプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(c)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。BARリプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。BARリプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第8再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。
次に、ステップS215のボーナス状態処理を図26のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS601では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態がBB状態又はCB状態であるか否かを判定する。ボーナス状態でない場合には、ステップS602〜ステップS614に示すボーナス判定処理を行う。
ボーナス判定処理では、ステップS602にて第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。いずれかの当選フラグがセットされている場合には、ステップS603に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、CB入賞が成立したか否かを判定する。CB入賞が成立した場合には、ステップS604にて状態情報格納エリア106cにCB設定フラグをセットする。ステップS605では、状態情報格納エリア106cに設けられたボーナス状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに15をセットする。ステップS604〜S605の処理を行うことにより、遊技状態がCB状態に移行する。
ここで、CB及びCB状態について簡単に説明する。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。各リール32L,32M,32Rには、CB図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該CB図柄が配置されている。このため、CBに当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、CB入賞が成立する。
主制御装置101は、状態情報格納エリア106cにCB設定フラグがセットされている場合、遊技状態がCB状態であると判別する。そして、通常処理のステップS205では、メダルのベット数が「3」ではなく「2」に達しているか否かを判定し、有効ライン設定処理(ステップS207)では、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。
抽選処理のステップS302では、CB状態用抽選テーブルを選択する。CB状態用抽選テーブルの図示は省略するが、CB状態用抽選テーブルでは、IV=1〜45のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=46〜49のポイント値として「16384」が設定されている(IVと当選役との対応関係については図17等参照)。したがって、CB状態では、CB中小役1に当選となる確率(IV=46の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役2に当選となる確率(IV=47の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役3に当選となる確率(IV=48の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役4に当選となる確率(IV=49の際に当選となる確率)が約4.00分の1となる。外れとなる事象は発生しない。
図27(a)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。詳細な説明は省略するが、CB中小役1〜CB中小役4のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、何らかの小役入賞が必ず成立する。CB状態は2ベットゲームであるため、第1小役入賞,第18小役入賞,第19小役入賞,第25小役入賞が成立した場合には、15枚のメダル払出が行われ、第2小役入賞〜第17小役入賞,第20小役入賞〜第24小役入賞が成立した場合には、14枚のメダル払出が行われる。つまり、CB状態に移行した場合には、必ず14枚又は15枚のメダル払出が行われる。
なお、当選役としてのCB、及び遊技状態としてのCB状態に代え又は加えて、当選役として1ゲームの遊技(JACゲーム)を実行可能となるシングルボーナス(SB)、及びそのシングルボーナス当選(入賞)に基づいて移行するSB状態を設けてもよい。また、CB及びCB状態をMB及びMB状態と称してもよい。
ボーナス状態処理の説明に戻り、ステップS603にてCB入賞が成立していないと判定した場合には、CB以外のボーナス当選フラグがセットされていることを意味する。かかる場合には、ステップS608にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアし、ステップS609にて第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。
そして、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS610にてRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアするとともに、ステップS611にて状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットする。その後、ステップS612にて、残払出数カウンタに216をセットし、残払出枚数表示部61に216を表示させる処理を行う。ステップS612でセットする数値は、BB状態における上限払出数に対応する数値であり、BB状態において当該数値以上のメダルの払い出しが行われたことを条件に当該BB状態が終了される。
ステップS610〜S612の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、対応するBB状態用抽選テーブルを選択する。
図28は、第1BBや第2BBで移行するBB状態で選択されるBB状態用抽選テーブルである。BB状態用抽選テーブルでは、IV=1〜27,31〜49のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=28〜30のポイント値として「21845」が設定されている。したがって、BB状態では、BB中小役1に当選となる確率(IV=28の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中赤7揃い役に当選となる確率(IV=29の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中BAR揃い役に当選となる確率(IV=30の際に当選となる確率)が約3.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約65500分の1である。
図27(b)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。上述したとおり、第1小役入賞は、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず成立させることができる入賞態様である。したがって、BB中小役1,BB中赤7揃い役,BB中BAR揃い役のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞のいずれかが必ず成立する。BB状態は3ベットゲームであるため、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。BB状態における外れの確率は約65500分の1であるため、BB状態は、非常に高確率で9枚のメダル払出が行われる遊技状態である、といえる。
遊技状態がCB状態又はBB状態に移行した場合には、ステップS601にて肯定判定をし、ステップS613にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にCB設定フラグ又はBB設定フラグをクリアする処理を行う。また、終了判定処理では、BB設定フラグをクリアした場合、今回のゲームでBB状態が終了したことを示す終了フラグをセットする。なお、当該終了判定処理については、後に詳細に説明する。
ステップS602〜ステップS613に示したように、CBに当選するとともにCB入賞が成立した場合には、RT設定フラグをクリアすることなくCB設定フラグをセットしている。このため、CB設定フラグをクリアした場合、すなわちCB状態が終了した場合には、CB入賞が成立した際の遊技状態に復帰することとなる。例えば、通常遊技状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に通常遊技状態に復帰し、第3RT状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に第3RT状態に復帰する。一方、第1BB、第2BBに当選した場合には、対応するBB入賞の成立有無に関わらずステップS608にてRT設定フラグをクリアしている。このため、BB設定フラグをクリアした場合、すなわちBB状態が終了した場合には、仮に第2RT状態下で第1BB入賞が成立したとしても、通常遊技状態に移行することとなる。ちなみに、CB状態に移行した場合、遊技者は、当該CB状態が終了するまでの間に13(=15−2)枚又は25(=14−2+15−2)枚のメダル増加を期待できる。BB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでの間に約144(=9×24−3×24)枚のメダル増加を期待できる。
第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれもセットされていない場合(ステップS602がNOの場合)と、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞のいずれも成立していない場合(ステップS609がNOの場合)と、ステップS605、ステップS612にて残払出数カウンタに所定値をセットした場合と、ステップS613にて終了判定処理を行った場合と、には、ステップS606に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべくサブ制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS606では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。状態コマンドをセットした後、ステップS607では、外部集中端子板121からスロットマシン10外部に出力する外部信号を設定する外部信号設定処理を行う。その後、本処理を終了する。
<遊技状態の移行と表示モードの概要>
ここで、遊技状態の移行について図29を用いて説明する。なお、CB状態については、図示を省略している。
遊技状態がBB状態である場合、当該BB状態下におけるメダル払出数が216に達した場合にBB状態が終了し、遊技状態が通常遊技状態に移行する。
遊技状態が通常遊技状態である場合、移行出目が有効ライン上に停止することによって遊技状態が第1RT状態に移行し、BB入賞が成立することによって遊技状態がBB状態に移行する。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。通常遊技状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第2RT状態への移行契機となる第1昇格リプレイ1〜4や、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2は当選しないため、通常遊技状態からは、第2RT状態及び第3RT状態に移行しない(図17参照)。
遊技状態が第1RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(a)参照)。第1RT状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2は当選しないため、第1RT状態からは、第3RT状態に移行しない。
また、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各1BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。第1RT状態からは、第3RT状態に移行しない。
遊技状態が第2RT状態である場合、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第3RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第4再遊技入賞と第5再遊技入賞は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1〜転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
遊技状態が第3RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、BARリプレイ1又はBARリプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(c)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1〜転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
ちなみに、各BB当選フラグが持越された場合には、抽選処理(図16)における抽選テーブルは、図示しない持越し用の抽選テーブルが用いられる。当該持越し用の抽選テーブルは、IV1〜22のPV値は通常遊技状態用抽選テーブル(図17)におけるIV1〜22のPV値と同じ値となっており、IV23以降のPV値は0に設定されている。つまり、持越し用の抽選テーブルでは、ボーナスやボーナスとの重複小役は当選しないようになっている。
本スロットマシン10では、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を主制御装置101が管理するとともに、大別して通常モード,チャレンジモード,アタックモード,VBモード(上乗せ特化ゾーン含む),BBモードの5種類の表示モードを主制御装置101が管理するようになっている。
図30は、各表示モードの移行を示す図である。
BBモードとは、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立した場合に移行し、BB状態が終了した場合に終了する表示モードである。すなわち、BBモードは、BB状態と対応する表示モードである。したがって、BBモードに移行した場合、遊技者は約144枚のメダル増加を期待できる。
通常モード又はチャレンジモードからBBモードに移行した場合、当該BBモードでは、チャレンジモードへの移行抽選と、アタックモードへの移行抽選と、が行われる。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、BBモードの終了後にアタックモードに移行し、チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、BBモードの終了後にチャレンジモードに移行する。いずれの移行抽選にも当選しなかった場合には、BBモードの終了後に通常モードに移行する。アタックモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にアタックモードに復帰する。VBモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にVBモードに復帰する。
通常モードとは、押し順ベル当選時と、第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4,転落リプレイ1〜転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2,BARリプレイ1,BARリプレイ2(以下、これらを総称して「押し順リプレイ」という。)当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない表示モードである。通常モードでは、チャレンジモードへの移行抽選と、アタックモードへの移行抽選と、が行われる。チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからチャレンジモードに移行し、アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからアタックモードに移行する。通常モードからは、VBモードに移行しない。
通常モードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、通常モードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されないため、第2RT状態及び第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ通常遊技状態又は第1RT状態と対応することとなる。通常モードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
チャレンジモードとは、通常モードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない表示モードである。チャレンジモードでは、アタックモードへの移行抽選が行われる。但し、当該チャレンジモードにおけるアタックモードへの移行抽選の当選確率は、通常モードにおけるアタックモードへの移行抽選の当選確率よりも高く設定されている。つまり、チャレンジモードは通常モードと同じように操作順序の報知が行われないものの、アタックモードへ移行し易いモードとして設定されている。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、チャレンジモードからアタックモードに移行する。上記移行抽選に当選することなく所定回数(例えば10回等)のゲームが行われた場合には、チャレンジモードから通常モードに移行する。チャレンジモードからは、VBモードに移行しない。
チャレンジモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、チャレンジモードでは、押し順リプレイ当選時にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されないため、第2RT状態及び第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ通常遊技状態又は第1RT状態と対応することとなる。チャレンジモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
アタックモードとは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される表示モードである。アタックモードは、VBモードへの移行確率が異なる第1アタックモード〜第4アタックモードの4つのアタックモードによって構成されており、いずれのアタックモードであっても、通常モードと比してVBモードへの移行確率が高くなっている。VBモードへの移行抽選に当選した場合には、アタックモードからVBモードに移行する。VBモードへの移行抽選に当選することなく所定回数(例えば50回等)のゲームが行われた場合には、アタックモードから通常モードに移行する。
第1アタックモード〜第4アタックモードは、VBモードへの移行抽選に当選する確率が異なるように設定されている。より具体的には、VBモードへの移行抽選に当選する確率が、第4アタックモードが最も高く、第1アタックモードが最も低くなるように設定されており、第1アタックモード、第2アタックモード、第3アタックモード、第4アタックモードの順でVBモードへの移行抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
アタックモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、アタックモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されるため、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、ほぼ第2RT状態と対応することとなる。アタックモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。アタックモードは、遊技状態が第2RT状態に移行してから少なくとも50ゲーム継続するため、アタックモードに移行した場合、遊技者は約100枚のメダル増加を期待できる。
VBモードとは、アタックモードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される表示モードである。VBモードとアタックモードとの相違点は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に、アタックモードでは第1再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される一方、VBモードでは第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される点である(図23(b)参照)。
VBモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、VBモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知され、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される。このため、VBモードは、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、ほぼ第3RT状態と対応することとなる。VBモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。VBモードは、遊技状態が第3RT状態に移行してから少なくとも25ゲーム継続するため、VBモードに移行した場合、遊技者は約50枚のメダル増加を期待できる。
遊技者の所有メダルが増加する際の表示モードの移行について説明すると、通常モードからチャレンジモードに移行し、チャレンジモードからアタックモードに移行し、アタックモードから通常モードに戻るという流れが一般的である。そして、アタックモードではVBモードへの移行抽選が行われるため、アタックモードからVBモードに移行し、VBモードからアタックモードに戻るというループが発生した場合、遊技者はより多くの所有メダル増加を期待できる。
上記のように、通常モードとチャレンジモードとで比較すると、アタックモードへの移行抽選に当選する確率が通常モードよりもチャレンジモードの方が高くなるように設定されている。したがって、チャレンジモードはアタックモードへの移行を期待させる所謂チャンスゾーンとも称される。
また、アタックモードにおいて第1アタックモード〜第4アタックモードが設定されており、各アタックモードにおいてVBモードへの移行抽選の当選確率が異なっている。そして、通常モード又はチャレンジモードからアタックモードへ移行する場合、基本的には第1アタックモードに移行する。第1アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第2アタックモードへの移行抽選が行われる。第2アタックモードへの移行抽選に当選すると、第2アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。第2アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第3アタックモードへの移行抽選が行われる。第3アタックモードへの移行抽選に当選すると、第3アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。そして、第3アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第4アタックモードへの移行抽選が行われる。第4アタックモードへの移行抽選に当選すると、第4アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。
したがって、アタックモードに移行した場合、第1アタックモード→第2アタックモード→第3アタックモード→第4アタックモードとアタックモードの昇格が行われることで、VBモードへの移行確率が高くなり、アタックモードとVBモードとのループが発生し易くなる。
以上のとおり、本スロットマシン10では、アタックモード,VBモード,BBモードの各表示モードにおいて遊技者が所有メダルの増加を図る構成となっている。そして、各表示モードと連動して、複数のRT状態と、BB状態、CB状態といった複数の状態が各再遊技の入賞又は移行出目の停止等によって行き来する構成となっている。上記のとおり、押し順リプレイ当選時や押し順ベル当選時のストップスイッチ42〜43の操作順序によって対応する再遊技入賞が成立したり移行出目が停止したりする。また、アタックモードやVBモードにおいては、押し順ベル当選時に、第1小役入賞を成立させることが可能となる操作順序が報知されることで、所有メダル増加を期待できる。
以下、表示モードに関する構成について説明する。
表示モードに関する構成としては、大別して、(1)表示モードの移行抽選に関する処理、(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理、(3)入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理、(4)サブ側の報知演出に関する処理がある。以下、順番に説明する。
<表示モードの移行抽選に関する処理>
<抽選結果対応処理>
(1)の表示モードの移行抽選に関する処理は、主制御装置101による抽選処理(図16)の抽選結果対応処理(ステップS310)にて行われる。そこで、以下、抽選結果対応処理について、図31のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS701では、今回の抽選結果として、強チェリー、弱チェリー、スイカ、チャンスA,B及び中段ベル、強チェリー重複1,2、弱チェリー重複1,2、スイカ重複1,2、チャンスA重複1,2、チャンスB重複1,2、中段ベル重複1,2(例えば、図17参照、IV=13〜18,31〜42、以下、これらの役をまとめて「特定役」という)であるか否かを判定する。抽選結果が特定役である場合には、ステップS702〜ステップS708の特定役に基づく表示モードの移行用の処理を実行する。一方、ステップS701にて特定役当選ではないと判定した場合には、ステップS709〜ステップS712にて、表示モード移行用の処理等を行う。
具体的には、ステップS701にて特定役当選であると判定した場合には、ステップS702にて、現状の遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態であるか否かを判定する。ステップS702にて肯定判定した場合、ステップS703にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。アタックモード当選フラグは、アタックモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、アタックモードへ移行する際にクリアされるフラグである。ステップS703にて否定判定した場合には、ステップS704にて、第1特定役処理を実行する。
<第1特定役処理>
第1特定役処理について、図32のフローチャートを参照しながら説明する。
ここで、第1特定役処理が行われる場合とは、通常遊技状態又は第1RT状態であって、且つアタックモードに当選していない状態である。この場合の表示モードとしては、通常モード又はチャレンジモードが対応する。第1特定役処理では、表示モードをチャレンジモードに移行するか否かの移行抽選が行われるとともに、アタックモードに移行するか否かの移行抽選が行われる。また、第1特定役処理では、現状の表示モードがチャレンジモードであれば、チャレンジモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS801にて、現状の表示モードがチャレンジモード中か否かの判定を行う。チャレンジモード中ではない場合とは、現状の表示モードが通常モードであることを意味する。ステップS801にて否定判定した場合には、ステップS802にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード抽選用のテーブルとして通常時用テーブルを取得する。一方、ステップS801にて肯定判定した場合には、ステップS803にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード抽選用のテーブルとしてチャンスモード用テーブルを取得する。通常時用テーブルとチャンスモード用テーブルとでは、特定役の種類に応じてアタックモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりもアタックモードへの移行確率が高く設定されている。また、通常時用テーブルとチャンスモード用テーブルとでは、全体的にアタックモードへの移行確率が異なっており、通常時用テーブルよりもチャンスモード用テーブルの方がアタックモードへの移行確率が高くなるように設定されている。
ステップS802又はステップS803にてアタックモード移行抽選用のテーブルを取得した後は、ステップS804にてアタックモード抽選処理を実行する。かかる処理では、抽選用のカウンタをRAM106の各種カウンタエリア106eから取得し、ステップS802又はステップS803にて取得した抽選用のテーブルに照らし合わせることで、アタックモードへの移行抽選を行う。
ステップS805では、ステップS804の処理結果に基づいて、アタックモードへの移行抽選に当選したか否かの判定を行う。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、ステップS806にて、アタックモード当選フラグをセットする処理を行う。
続くステップS807では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS807にて否定判定した場合、ステップS808にて、前兆ゲーム数の抽選処理を行う。ここで、本実施形態では、表示モードの移行抽選として、チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選に当選した場合には、前兆モードを経てから、その移行抽選に当選したことの報知が行われる。そのため、これらの移行抽選に当選したゲームと、移行抽選に当選したことの報知が行われるゲームとが異なる場合があり、移行抽選に当選したゲームから、移行抽選の当選報知が行われるゲームまでが、前兆モードとして設定される。
前兆ゲーム数としては、1ゲーム〜32ゲームが設定され、ステップS808では、これら1〜32のうちの1を抽選によりランダムに決定する。なお、アタックモードの当選契機となった特定役や、遊技状態に応じて、選択される前兆ゲーム数が異なるように設定してもよい。これは、他の前兆ゲーム数の抽選処理でも同様である。
ステップS809では、ステップS808の処理結果に基づいて、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタに前兆ゲーム数を入力する処理を行う。前兆カウンタは1ゲーム毎に1ずつ減算されるカウンタであり、前兆カウンタが0となることで前兆モードが終了して移行抽選に当選したことの報知が行われる。
ステップS810では、前兆コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。前兆コマンドには、前兆モードの契機となった抽選結果(前兆モード後に移行する表示モード、上記ステップS810の場合にはアタックモード)及び前兆ゲーム数の情報が含まれている。前兆コマンドを受信したことに基づくサブ制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。ステップS810の処理を実行した後は、第1特定役処理を終了する。
また、ステップS807にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、前兆ゲーム数の設定等を行うことなく、そのまま第1特定役処理を終了する。ボーナス当選フラグがセットされている場合とは、第1BBや第2BBの持越し状態において特定役に当選し、且つアタックモードの移行抽選に当選した場合か、ボーナスとの重複役(強チェリー重複1,2等)でアタックモードの移行抽選に当選した場合である。この場合、表示モードの移行先として、アタックモードではなく、BBモードが優先される。
ステップS805にてアタックモードへの移行抽選に当選していないと判定した場合、ステップS811に進む。ステップS811では、チャレンジモード抽選処理を実行する。チャレンジモード抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからチャレンジモード抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。チャレンジモード抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じてチャレンジモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりもチャレンジモードへの移行確率が高く設定されている。
ステップS811が実施される場合として、表示モードがチャレンジモードである場合も含まれるが、この場合もステップS811ではチャレンジモード抽選処理を実行し、その抽選用のテーブルは通常モードとチャレンジモードとで共通のテーブルとしている。なお、ステップS801〜803のように、チャレンジモード中か否かによって、抽選テーブルを異ならせてもよい。
ステップS812では、ステップS811の処理結果に基づいて、チャレンジモードに当選したか否かの判定を行う。チャレンジモードに当選したと判定した場合には、ステップS813にて、現状の表示モードがチャレンジモードであるか否かを判定する。チャレンジモードではなく通常モードである場合、ステップS814にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモード当選フラグをセットする処理を実行する。
続くステップS815では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合には、そのまま本第1特定役処理を終了する。セットされていなければ、ステップS816にて前兆ゲーム数の抽選処理を実行し、ステップS817にて前兆ゲーム数を前兆カウンタにセットする処理を実行し、ステップS818にて前兆コマンドをセットする処理を実行してから、第1特定役処理を終了する。ステップS815〜ステップS818の処理は、ステップS807〜ステップS810に対応するものである。
ステップS813にてチャレンジモード中に再度チャレンジモードに当選したと判定した場合には、ステップS819〜ステップS823にて、チャレンジモードの継続ゲームの上乗せ用の処理を行う。すなわち、ステップS819では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS820に進み、チャレンジモードの上乗せゲーム数の抽選処理を実行する。
ここで、上乗せとは、チャレンジモードやアタックモードの継続ゲーム数を加算することをいい、上乗せゲーム数とは、当該継続ゲーム数に加算する値に対応する。ステップS820では、チャレンジモードの継続ゲーム数に加算する値を抽選により決定する。
具体的には、上乗せゲーム数の抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからチャレンジモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。チャレンジモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じて上乗せゲーム数が多くなるように設定されている。例えば、強チェリーでは80%の確率で30ゲームのチャレンジモードの上乗せを行い、20%の確率で50ゲームの上乗せを行う。また、弱チェリーでは80%の確率で5ゲームの上乗せを行い、20%の確率で20ゲームの上乗せを行う。
ステップS821では、チャレンジモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、チャレンジモードの継続ゲーム数を管理するカウンタ(より詳しくは、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたチャレンジモード継続カウンタ)に、ステップS820により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。そして、ステップS822にて、上乗せコマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第1特定役処理を終了する。上乗せコマンドには、上乗せが発生したこと、上乗せゲーム数及び上乗せを行う対象(チャレンジモード又はアタックモード)の情報が含まれている。上乗せコマンドを受信したサブ制御装置81側の処理については、後に詳細に説明するが、サブ制御装置81では、上乗せコマンドを受信したことに基づいて、これら上乗せコマンドに含まれる情報の報知としての上乗せ報知(上乗せ演出)を行う。
ステップS819にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS823に進む。ステップS823では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモード上乗せフラグをセットしてから、本第1特定役処理を終了する。チャレンジモード上乗せフラグは、チャレンジモードのゲーム数の上乗せ条件が成立していることをCPU102が把握するためのフラグである。詳細は後述するが、チャレンジモード上乗せフラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合に、ボーナス終了時にチャレンジモードの上乗せが行われる。
抽選結果対応処理の説明(図31)に戻り、ステップS702にて否定判定した場合、又はステップS703にて肯定判定した場合、ステップS705に進む。ステップS705では、現状の遊技状態が、第2RT状態か否かを判定する。第2RT状態である場合には、ステップS706にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグは、VBモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、VBモードへ移行する際にクリアされるフラグである。ステップS706にて否定判定した場合には、ステップS707にて、第2特定役処理を実行する。また、ステップS705にて否定判定した場合、又はステップS706にて肯定判定した場合には、ステップS708にて、第3特定役処理を実行する。
<第2特定役処理>
第2特定役処理について、図33のフローチャートを参照しながら説明する。
ここで、第2特定役処理が行われる場合とは、第2RT状態であって、且つVBモードに当選していない状態である。この場合の表示モードとしては、アタックモードが対応する。第2特定役処理では、表示モードをVBモードに移行するか否かの移行抽選を行う。また、第2特定役処理では、アタックモードのランクの昇格抽選を行うとともに、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS901では、アタックモードのランクを把握する処理を行う。既に説明したとおり、本実施形態では、第1アタックモード〜第4アタックモードの4つのアタックモードのランクが設けられており、各ランクでVBモードへの移行確率が異なっている。そこで、ステップS901は、現状のアタックモードのランクが第1アタックモード〜第4アタックモードのいずれであるかを判定する。
ステップS902では、ステップS901で把握したアタックモードのランクに応じたVBモード抽選テーブルを、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから取得する。VBモード抽選テーブルでは、特定役の種類に応じてVBモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりもVBモードへの移行確率が高く設定されている。また、各ランクのVBモード抽選テーブルでは、全体的にVBモードへの移行確率が異なっており、第1アタックモードのものよりも第2アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、第2アタックモードのものよりも第3アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、第3アタックモードのものよりも第4アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように設定されている。
ステップS903では、ステップS902にて取得したテーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとを用いて、VBモードの移行抽選を行う。そして、ステップS904にて、ステップS903の抽選結果が、VBモード当選に対応するものであったか否かの判定を行う。
ステップS904にて肯定判定した場合、ステップS905にてRAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグをセットする処理を行う。その後、ステップS906〜ステップS909にて、ステップS807〜ステップS810と同様に、前兆ゲーム数の設定用の処理を行う。すなわち、ステップS906では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合には、そのまま本第2特定役処理を終了する。セットされていなければ、ステップS907にて前兆ゲーム数の抽選処理を実行し、ステップS908にて前兆ゲーム数を前兆カウンタにセットする処理を実行し、ステップS909にて前兆コマンドをセットする処理を実行してから、第2特定役処理を終了する。
ステップS904にて、VBモード抽選処理の結果がVBモード当選ではないと判定した場合、ステップS910に進む。ステップS910〜ステップS913は、アタックモードのランクの昇格用の処理である。
ステップS910では、アタックモード昇格抽選処理を行う。かかる処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから、昇格抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから、抽選用のカウンタを取得する。昇格抽選用のテーブルは、アタックモードのランクに応じて複数設けられており、具体的には第1アタックモード用のテーブル、第2アタックモード用のテーブル、第3アタックモード用のテーブルと、計3つ(第4アタックモードに滞在している状況では昇格抽選を行わない)設けられている。各テーブルでは、特定役の種類に応じて昇格抽選の当選確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりも昇格抽選の当選確率が高く設定されている。また、各アタックモード用のテーブルでは、第1アタックモード用のテーブルよりも、第2アタックモード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように、第2アタックモード用のテーブルよりも、第3アタックモード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように設定されており、アタックモードのランクが昇格するにつれて、次のランクに昇格しにくくなるように設定されている。
ステップS911では、ステップS910の抽選結果が、昇格当選であったか否かを判定する。昇格当選であった場合には、ステップS912にて、アタックモードの昇格処理を行う。かかる処理では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに設けられたランクフラグを、現状のアタックモードのランクに対応するランクフラグから1つ上位のランクフラグに書き換える処理を行う。その後、ステップS913にて、昇格コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする処理を行う。昇格コマンドには、昇格先のアタックモードの情報が含まれている。昇格コマンドを受信したサブ制御装置81では、昇格先のランクのアタックモード用の演出を行うように、表示制御装置201を制御するとともに、音源ICを制御する。液晶表示装置65におけるアタックモード用の演出として、例えば、アタックモードのランクに応じて異なる背景色の演出が設定されており、サブ制御装置81では、上記昇格コマンドを受信した場合に、アタックモードのランクが昇格したことの報知を行うとともに、昇格先のランクに応じた背景色でアタックモード用の演出を行うように表示制御装置201を制御する。
ステップS911にて昇格抽選に当選していないと判定した場合、又はステップS913の処理を実行した後は、ステップS915〜ステップS920にてアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS914では、アタックモードのゲーム数の上乗せ抽選処理を行う。かかる上乗せ抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード上乗せ抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。アタックモード上乗せ抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じて上乗せ抽選に当選する確率が異なるように設定されている。例えば、強チェリーでは80%の確率で上乗せ抽選に当選し、弱チェリーでは20%の確率で上乗せ抽選に当選する。なお、アタックモードのランクに応じて当選確率を異ならせてもよい。そして、ステップS915にて、上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していないと判定した場合は、そのまま本第2特定役処理を終了する。
上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS916にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS917に進み、アタックモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。かかる上乗せゲーム数の抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。アタックモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じて上乗せゲーム数が異なるように設定されている。例えば、強チェリーでは90%の確率で20ゲームのアタックモードの上乗せを行い、10%の確率で80ゲームの上乗せを行う。また、弱チェリーでは95%の確率で5ゲームの上乗せを行い、5%の確率で100ゲームの上乗せを行う。
ステップS918では、アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、アタックモードの継続ゲーム数を管理するカウンタ(より詳しくは、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたアタックモード継続カウンタ)に、ステップS917により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。そして、ステップS919にて、上乗せコマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第2特定役処理を終了する。
ステップS916にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS920に進む。ステップS920では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタックモード上乗せフラグをセットしてから、本第2特定役処理を終了する。アタックモード上乗せフラグは、アタックモードのゲーム数の上乗せ条件が成立していることをCPU102が把握するためのフラグである。詳細は後述するが、アタックモード上乗せフラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合に、ボーナス終了時にアタックモードの上乗せが行われる。
<第3特定役処理>
次に、ステップS708にて実行される第3特定役処理について、図34のフローチャートを参照しながら説明する。
第3特定役処理が行われる場合とは、第3RT状態である場合、又は第2RT状態であって、且つVBモードに当選している状態である。この場合の表示モードとしては、アタックモード又はVBモードが対応する。第3特定役処理では、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1001では、アタックモードのゲーム数上乗せ抽選処理を行う。かかる処理は、ステップS914の処理と同様である。なお、ステップS914の抽選処理とステップS1001の抽選処理とで、上乗せ抽選の当選確率を異ならせてもよい。
ステップS1002では、ステップS1001の抽選結果が、上乗せ当選結果であったか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS1003にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS1004に進み、アタックモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。そして、ステップS1005にてアタックモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1006にて上乗せコマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第3特定役処理を終了する。ステップS1003〜ステップS1006の処理は、ステップS916〜ステップS919の処理と同様である。なお、ステップS916の抽選処理とステップS1004の抽選処理とで、上乗せゲーム数を異ならせてもよい。
ステップS1002にて否定判定した場合には、そのまま第3特定役処理を終了する。また、ステップS1003にてボーナス当選フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1007にてアタックモード上乗せフラグをセットしてから、第3特定役処理を終了する。アタックモード上乗せフラグについては、上述したとおりである。
抽選結果対応処理(図31)の説明に戻り、ステップS701にて今回の抽選処理の結果が、特定役当選ではないと判定した場合には、ステップS709にて、今回の抽選処理の結果が押し順リプレイや押し順ベル(以下、これらをまとめて「押し順役」ともいう)当選であったか否かを判定する。押し順役当選であった場合には、ステップS710にて押し順役処理を実行する。かかる押し順役処理については、後に詳細に説明する。
ステップS704、ステップS707、ステップS708及びステップS710のいずれかの処理を実行した後、又はステップS709にて否定判定した後は、ステップS711に進む。ステップS711では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに上乗せ特化ゾーンに対応する特化ゾーンフラグがセットされているか否かを判定する。特化ゾーンフラグは、第7再遊技入賞が成立したことに基づいてセットされるフラグであり、上乗せ特化ゾーンとは、複数回のゲームに亘って、アタックゾーンの継続ゲーム数の上乗せが高確率で発生する状態を示す。ステップS711にて特化ゾーンフラグがセットされている場合には、ステップS712にて特化ゾーン用処理を実行する。かかる特化ゾーンフラグ及び特化ゾーン、特化ゾーン用処理については、後に詳細に説明する。ステップS711にて否定判定した場合、又はステップS712の処理を実行した後は、本抽選結果対応処理を終了する。
以上のように、抽選結果対応処理において、特定役当選と判定された場合には、チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選や、チャレンジモード又はアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理等が行われる。チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選に当選した場合には、前兆ゲームを経てから、当該移行抽選に当選したことの報知が行われる。そこで、以下、表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理について説明する。
<表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理>
(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理では、表示モードの移行抽選に当選したことの報知を行うための処理と、遊技状態を移行させるための報知を行うための処理と、が行われる。そこで、先ず、移行抽選に当選したことの報知に関する処理について説明する。
<モード移行報知用処理>
移行抽選に当選したことの報知は、通常処理(図15)におけるモード移行報知用処理(ステップS206)にて行われる。モード移行報知用処理は、所定のベット操作が行われた場合(ステップS205のベット数が規定数であると判定された場合)に実施される処理である。以下、モード移行報知用処理について、図35のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1101では、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。前兆ゲーム数のカウントは、後述する入賞結果対応処理にて行われ、1ゲーム消化する度に前兆ゲーム数が1ずつ減算される。前兆ゲーム数が0ではない場合は、そのままモード移行報知用処理を終了する。
前兆ゲーム数が0である場合、ステップS1102にてチャレンジモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、チャレンジモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。チャレンジモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1103にて、チャレンジモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1104にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモードフラグをセットする。チャレンジモードフラグは、現状の表示モードがチャレンジモードであることをCPU102が把握するためのフラグである。ステップS1105では、チャレンジモード開始コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする。チャレンジモード開始コマンドを受信したサブ制御装置81は、チャレンジモードが開始されることの報知を、液晶表示装置65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。
その後、ステップS1106にて、チャレンジモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたチャレンジモード継続カウンタにチャレンジモードの継続ゲーム数の初期値(例えば10)をセットする。ステップS1106の処理を行った後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1102にてチャレンジモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1107にてアタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、アタックモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1108にて、アタックモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1109にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタック用報知フラグをセットする。アタック用報知フラグは、アタックモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第2RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1110にてアタックモード当選報知コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード当選報知コマンドを受信したサブ制御装置81は、アタックモード移行抽選に当選したことの報知を、液晶表示装置65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1110の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1107にてアタックモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1111にてVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、VBモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1112にて、VBモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1113にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグをセットする。VB用報知フラグは、VBモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第3RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1114にてVBモード当選報知コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード当選報知コマンドを受信したサブ制御装置81は、VBモード移行抽選に当選したことの報知を、液晶表示装置65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1114の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。また、ステップS1111にてVBモード当選フラグがセットされていないと判定した場合は、そのままモード移行報知用処理を終了する。
すなわち、前兆モードを経て移行するチャレンジモード、アタックモード及びVBモードのうち、チャレンジモードについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて当該チャレンジモードが開始される。一方、アタックモード及びVBモードについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて、アタックモード移行抽選やVBモード移行抽選に当選したことの報知だけが行われ、前兆ゲーム数が0となってもアタックモードやVBモードは開始されない。これは、表示モードとしてのチャレンジモードは遊技状態の移行を伴わないものである一方、アタックモードやVBモードは遊技状態の移行を伴い、具体的にはアタックモードは第2RT状態へ移行することで開始され、VBモードは第3RT状態へ移行することで開始されることの違いに起因するものである。
既に説明したとおり、第2RT状態へは第1昇格リプレイ1〜4に当選した場合であって、第3再遊技入賞が成立した場合に移行し、第3RT状態へは第2昇格リプレイ1,2に当選した場合であって、第4,第5再遊技入賞が成立した場合に移行する。そして、第1昇格リプレイ1〜4に当選し、第3再遊技入賞が成立する場合や、第2昇格リプレイ1,2に当選し、第4,第5再遊技入賞が成立する場合とは、これら昇格リプレイ当選時のストップスイッチ42〜44の操作順序が、第3再遊技入賞等に対応するものであった場合である。そこで、アタックモードやVBモードへの移行抽選に当選した場合には、その後に、これら遊技状態を移行させることとなる役に当選したゲームにおいて、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知して、遊技状態を移行させることを可能とする構成としている。なお、アタックモードやVBモードの移行抽選に当選したことの報知が行われてから、アタックモードやVBモードが開始されるまで(遊技状態が移行するまで)は、準備状態としての報知(例えば「準備中」という報知)が行われる。
<表示モードの移行に関する説明>
遊技状態を移行させるための報知用の処理は、抽選結果対応処理(図31)における、押し順役処理(ステップS710)にて行われる。ここでは、押し順役処理の説明に先立って、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される場合の概要について図36を参照しながら説明する。
<押し順報知演出の概要>
押し順役当選時の操作順序の報知(押し順報知演出)は、主に液晶表示装置65及び押し順報知部68にて行われる。ここでは、今回報知する操作順序が、中→右→左である場合の押し順役に当選している場合を例として説明する。
図36(a)に示すとおり、液晶表示装置65では、ストップスイッチ42〜44に対応して3つ並列したボタン表示のうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するボタン表示(図では中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示)に数字の1が付されて、他のボタン表示よりも大きく表示される。また、各ボタン表示は、当選役に対応する色(ベルなら黄色、再遊技なら青色等)にて表示される。これにより、遊技者は、今回のゲームにて当選している役と、最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。また、液晶表示装置65では、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であり、最後に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを示すように、右のボタン表示に数字の2が付されて表示され、左のボタン表示に数字の3が付されて表示される。
押し順報知部68では、ストップスイッチ42〜44に対応させて左右に3つ並べて設けられたLEDランプ68a,68b,68cのうち、真ん中のLEDランプ68bが点灯するとともに、左右のLED68a,68cランプは消灯する。これにより、遊技者は、今回のゲームにて最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。なお、押し順報知部68においても、点灯させるLEDランプの色を異ならせる等して、押し順とともに当選役を報知する構成としてもよい。また、2番目以降に操作すべきストップスイッチについても認識可能となるように、2番目以降の操作に対応するLEDランプの点灯色を異ならせたり点滅表示させたりする等してもよい。
遊技者が中ストップスイッチ43を操作すると、図36(b)に示すように、液晶表示装置65では、中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示が消え、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを確認することができる。
押し順報知部68では、真ん中のLEDランプ68bが消灯するとともに、右のLEDランプ68cが点灯する(左のLEDランプ68aは消灯したまま)。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを認識することができる。
遊技者が右ストップスイッチ44を操作すると、図36(c)に示すように、液晶表示装置65では、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が消え、左ストップスイッチ42に対応する左のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを確認することができる。
押し順報知部68では、右のLEDランプ68cが消灯するとともに、左のLEDランプ68aが点灯する(真ん中のLEDランプ68bは消灯したまま)。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを認識することができる。
押し順報知演出の実行タイミングについて説明すると、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから、加速期間を経て定速回転に至るまでのストップスイッチ42〜44の無効期間中に、押し順報知演出が実行されるように設定されている。このようにストップスイッチ42〜44の操作が有効となるよりも前のタイミングで押し順報知演出を実行する構成とすることで、ストップスイッチ42〜44の操作順序を認識したうえでストップスイッチ42〜44の操作に望ませることが可能となり、テンポ良く遊技を進行させることができる。
<押し順役処理>
次に、抽選結果対応処理(図31)におけるステップS710にて実行される押し順役処理について、図37のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1201では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1〜4のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1201にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第3再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1202に進み、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、アタック用報知フラグは、モード移行報知用処理(図35)において、アタックモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1203にて、第3再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第3再遊技のうち、第3再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(a)参照)。その後、ステップS1204にて、押し順報知コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。押し順報知コマンドには、今回の表示モードの情報と、抽選結果の情報とが含まれている。押し順報知コマンドを受信したことに基づくサブ制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
なお、ステップS1203にて第3再遊技入賞に対応する操作順序の報知を行う場合とは、基本的には、アタックモードへの移行抽選に当選し、前兆モードを経てアタックモードの当選報知が行われた後であって、アタックモードへの移行前が想定される。すなわち、第2RT状態や第3RT状態での抽選テーブルでは第1昇格リプレイ1〜4は当選しないようになっており、第1RT状態でのみ第1昇格リプレイ1〜4に当選する。但し、アタックモードへの移行後であっても、遊技状態が第2RT状態から第1RT状態へ転落してしまう場合もあり、このような場合であっても、第1昇格リプレイ1〜4に当選することで、早期に第2RT状態へ復帰させることが可能となっている。
ステップS1201にて否定判定した場合、ステップS1205にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1〜3のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1205にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第2再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1206にて、上記アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1207にて、第1再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第2再遊技のうち、第1再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(b)参照)。その後、ステップS1208にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
このように、アタックモードへの移行抽選に当選している状況において第1昇格リプレイ1〜4に当選すると、第3再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第2RT状態に移行させることが可能となる。一方、ステップS1202にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、第1RT状態において、アタックモードに当選することなく第1昇格リプレイ1〜4に当選しても、第1再遊技入賞が成立する場合と、第3再遊技入賞が成立する場合と、がある。
また、アタック用報知フラグがセットされている状況で転落リプレイ1〜3に当選した場合に、第1再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第1RT状態に移行させないようにすることが可能となる。一方、ステップS1206にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、アタックモードが終了してアタック用報知フラグがクリアされ、表示モードが通常モードに移行すると、転落リプレイ1〜3の当選によって、第2再遊技入賞が成立する場合があり、RT状態が第2RT状態から第1RT状態に移行することになる。
また、例えば、第1RT状態において、アタックモードに当選することなく第1昇格リプレイ1〜4に当選し、たまたま操作順序が第3再遊技入賞に対応するものであって第3再遊技入賞が成立した場合であっても(第2RT状態に移行した場合であっても)、転落リプレイ1〜3の当選によって、第2再遊技入賞が成立し得る。そのため、上記のように、アタックモードに当選することなくたまたま第2RT状態に移行した場合であっても、その後、速やかに第1RT状態に移行することとなる。
ステップS1205にて否定判定した場合、ステップS1209にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1209にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技、第4再遊技又は第5再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1210にて、上記アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1211にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、VB用報知フラグは、モード移行報知用処理(図35)において、VBモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1212にて第4再遊技又は第5再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第4再遊技及び第5再遊技のうち、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(b)参照)。その後、ステップS1213にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1210にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1211にて否定判定した場合には、ステップS1207にて第1再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1208にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードに当選することなく、第2昇格リプレイ1,2に当選した場合において、アタックモード中であれば第1再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われ、アタックモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1209にて否定判定した場合、ステップS1214にて、今回の抽選結果がBARリプレイ1,2のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1214にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によっては、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技〜第8再遊技のいずれかが入賞する場合である。この場合、ステップS1215にて、アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合、ステップS1216にてVB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされており、且つVB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1217にて、第6再遊技〜第8再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技〜第8再遊技のうち、第6再遊技入賞〜第8再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(c)参照)。その後、ステップS1218にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1215にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1216にて否定判定した場合には、ステップS1207にて第1再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1208にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードに当選することなく、BARリプレイ1,2に当選した場合において、アタックモード中であれば第1再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われ、アタックモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1214にて否定判定した場合、ステップS1219にて、今回の抽選結果が押し順ベル当選であるか否かを判定する。押し順ベル当選である場合、ステップS1220にて、現状の表示モードが通常モード又はチャレンジモード中であるか否かを判定する。通常モード又はチャレンジモードではない場合には、ステップS1221にて第1小役入賞に対応する操作順序を報知するための押し順報知用の処理を実行する(図19参照)。その後、ステップS1222にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。ステップS1219にて否定判定した場合又はステップS1220にて肯定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま本押し順役処理を終了する。
<入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理>
<入賞結果対応処理>
次に、上記のように遊技状態を移行させるための報知を行った結果、遊技状態を移行させることに対応する役が入賞した場合の処理について説明する(3)。この処理は、リール制御処理(図18)における入賞結果対応処理(ステップS411)にて行われる。以下、入賞結果対応処理について、図38のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1301では、ゲーム数管理処理を実行する。詳細は後述するが、このゲーム数管理処理では、上記の前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントの他、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウントを行う。
続くステップS1302では、今回の停止結果が、第3再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第3再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図21)では、遊技状態を第2RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1303にて、アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合、ステップS1304にて、現状の表示モードがアタックモード中であるか否かを判定する。具体的には、各種フラグ格納エリア106dにアタックモードフラグがセットされているか否かを判定する。アタックモードフラグは、表示モードがアタックモードであることをCPU102が特定するためのフラグである。ちなみに、表示モードを特定するためのフラグとしては、アタックモードフラグの他、チャレンジモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ、BBモードフラグが設けられている。なお、本実施形態では、表示モードがアタックモードよりも上位のRT状態に対応するモード(VBモード、上乗せ特化ゾーン)である場合、アタックモードフラグがそのモードの対応するフラグ(VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ)と並存する構成としている。そのため、例えば、ステップS1304にて、アタックモードフラグがセットされていると判定する場合とは、アタックモード中である場合の他、VBモード中である場合や特化ゾーン中である場合が含まれる。
ステップS1304にて、アタックモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがアタックモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、アタックモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1305〜ステップS1307にてアタックモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1305では、アタックモードフラグをセットする。続くステップS1306では、アタックモード開始コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード開始コマンドを受信したサブ制御装置81は、次ゲームからアタックモードが開始されることの報知を、液晶表示装置65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。その後、ステップS1307にて、アタックモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたアタックモード継続カウンタにアタックモードの継続ゲーム数の初期値(例えば50)をセットする。ステップS1307の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1302にて、第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1308に進む。ステップS1308では、今回の停止結果として、第4,第5再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第4,第5再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図21)では、遊技状態を第3RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1309にて、VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。VB用報知フラグがセットされている場合、VBモードフラグがセットされているか否かを判定する。VBモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがVBモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、VBモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1311〜ステップS1313にてVBモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1311では、VBモードフラグをセットする処理を行う。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、アタックモードフラグとVBモードフラグとが併存することになる。これは、VBモードがアタックモードを経て移行するモードであるとともに、VBモード終了後は、必ずアタックモードへ移行することによるものである。
その後、ステップS1312にて、VBモード開始コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード開始コマンドを受信したサブ制御装置81は、次ゲームからVBモードが開始されることの報知を、液晶表示装置65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1313にて、VBモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたVBモード継続カウンタにVBモードの継続ゲーム数の初期値(例えば60)をセットする。ステップS1313の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1308にて、第4,第5再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1314に進む。ステップS1314では、今回の停止結果として、第7再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、第7再遊技入賞が成立している場合、すなわち、左リール32Lの中段にBAR図柄、中リール32Mの中段にBAR図柄、右リール32Rの中段にBAR図柄が停止して、中段の組合せラインにBAR図柄が停止した場合、上乗せ特化ゾーンに移行する構成としている。上乗せ特化ゾーンでは、特定役だけでなく、当選し得る全ての役(押し順役、特定役及びボーナス)にて、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せを行う。なお、第7再遊技入賞が成立している場合とは、BARリプレイ1に当選した場合であって、且つ第7再遊技入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42〜44が操作され(図23(c))、更に、第1,第6,第7再遊技のうちの第7再遊技が入賞することの抽選に当選した場合であり、例えば、BARリプレイ1に当選した場合における20分の1の確率で第7再遊技が入賞することの抽選に当選する。
第7再遊技入賞が成立している場合、ステップS1315にて、VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1316にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに特化ゾーンフラグをセットする処理を行う。特化ゾーンフラグは、上記の上乗せ特化ゾーンであることをCPU102が把握するためのフラグであり、当該特化ゾーンフラグがセットされることにより、VBモードの継続ゲーム数のカウントが停止される。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、アタックモードフラグとVBモードフラグと特化ゾーンフラグとが併存することになる。これは、特化ゾーンがVBモード中に移行するものであるとともに、特化ゾーン終了後は、必ずVBモードへ移行することによるものである。
その後、ステップS1317にて、特化ゾーン開始コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン開始コマンドを受信したサブ制御装置81は、次ゲームから特化ゾーンが開始されることの報知を、液晶表示装置65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1318にて、特化ゾーン継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた特化ゾーン継続カウンタに特化ゾーンの継続ゲーム数の初期値(例えば5)をセットする。ステップS1318の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。また、ステップS1314又はステップS1315にて否定判定した場合、そのまま入賞結果対応処理を終了する。
以上のように、遊技状態を移行させることに対応する役(第3〜第5再遊技)の入賞に基づいて、RT状態処理(図21)とは別途、表示モードを移行させるための処理を行う。これは、表示モードの移行抽選に当選していないのにも関わらず、たまたま遊技状態を移行させることに対応する役が入賞したことに基づいてアタックモード等が開始されてしまうことを回避するためである。
また、表示モードの移行に際して、遊技状態の移行を伴うもののうち、上位のモードへの移行、すなわち、通常モードやチャレンジモードからアタックモードへ移行する場合や、アタックモードからVBモードへ移行する場合、又はVBモードから特化ゾーンへ移行する場合には、対応する役の入賞結果に基づいて移行する構成としている。そのため、表示モードの移行と遊技状態の移行とが同じゲームにてセットで行われる。その一方で、下位のモードへの移行の場合には、例えば転落リプレイとしての第2再遊技入賞や移行出目の停止によって遊技状態が移行する際に、表示モードの移行は行われない。下位のモードへ移行する場合、遊技状態は入賞結果によって管理される(RT状態用処理)一方、表示モードはゲーム数によって管理される。そのため、下位のモードへ移行する場合には、遊技状態の移行と表示モードの移行とが別々のゲームにて行われる可能性がある。
<ゲーム数管理処理>
上記入賞結果対応処理のステップS1301にて実行される、ゲーム数管理処理について、図39のフローチャートを参照しながら説明する。ゲーム数管理処理では、前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントを行うとともに、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウントを行い、これらの表示モードの継続ゲーム数が0となることに基づいて、対応する表示モードを終了させるための処理を行う。
ゲーム数管理処理では、先ず、ステップS1401にて、ベット数は特定数か否かを判定する。既に説明したとおり、本実施形態では、各遊技を1〜3のベット数にて実施可能となっており、ステップS1401では、このうち特定数として、3ベットであるか否かを判定する。3ベットではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。すなわち、1ベットや2ベットのゲームでは、前兆モードのゲーム数や、チャレンジモード等の継続ゲーム数のカウントは行われない。
今回終了するゲームが、3ベットゲームであった場合、ステップS1402に進む。ステップS1402では、ボーナス当選フラグがセットされている状態又はボーナス状態であるか否かを判定する。ステップS1402にて肯定判定した場合、ステップS1403にてチャレンジモードフラグ、アタックモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグの各表示モードフラグをクリアする処理を行った後、本ゲーム数管理処理を終了する。つまり、ボーナス当選フラグがセットされている場合や、ボーナス中はアタックモード等のゲーム数のカウントは行わない。なお、ステップS1403にて、各フラグがセットされていない場合にはその状態を維持する。
ちなみに、ステップS1403では、アタックモードフラグやVBモードフラグ等はクリアする一方で、アタック用報知フラグやVB用報知フラグはクリアしない。そのため、ボーナス終了後は、アタックモード等の準備状態を経てから、これらのフラグによって、遊技状態を移行させるための押し順報知が行われてボーナス前の遊技状態に復帰させることが可能となる。
ステップS1402にて否定判定した場合、ステップS1404にて、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。0ではない場合には、ステップS1405にて前兆ゲーム数を1減算する処理を行う。ステップS1404にて前兆ゲーム数が0である場合(前兆モードではない場合)、又はステップS1405の処理を実行した後は、ステップS1406〜ステップS1427にて、各モードの継続ゲーム数のカウント処理を行う。
すなわち、ステップS1406では、現状の表示モードがチャレンジモードであるか否かを判定する。チャレンジモードである場合には、ステップS1407に進み、チャレンジモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、チャレンジモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1408にて、チャレンジモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1409にてチャレンジモードフラグをクリアし、ステップS1410にてチャレンジモード終了コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする。チャレンジモード終了コマンドを受信したサブ制御装置81では、今回のゲームにてチャレンジモードが終了することの報知を液晶表示装置65等にて行う。ステップS1410の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1406にてチャレンジモードではないと判定した場合、ステップS1411に進む。ステップS1411では、現状の表示モードがアタックモードであるか否かを判定する。アタックモードである場合には、ステップS1412に進み、アタックモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、アタックモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1413にて、アタックモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1414にてアタックモードフラグをクリアし、ステップS1415にてアタック用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1416にてアタックモード終了コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード終了コマンドを受信したサブ制御装置81では、今回のゲームにてアタックモードが終了することの報知を液晶表示装置65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1416の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1411にてアタックモードではないと判定した場合、ステップS1417に進む。ステップS1417では、現状の表示モードがVBモードであるか否かを判定する。VBモードである場合には、ステップS1418に進み、上乗せ特化ゾーンであるか否かを判定する。上乗せ特化ゾーンではない場合には、ステップS1419にてVBモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、VBモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1420にて、VBモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1421にてVBモードフラグをクリアし、ステップS1422にてVB用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1423にてVBモード終了コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード終了コマンドを受信したサブ制御装置81では、今回のゲームにてVBモードが終了することの報知を液晶表示装置65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1423の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1418にて、上乗せ特化ゾーンであると判定した場合には、ステップS1424に進む。ステップS1424では、特化ゾーン継続カウンタを1減算する処理を行うことで、特化ゾーン継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1425にて、特化ゾーン継続カウンタが0であるか否かを判定する。0である場合には、ステップS1426にて特化ゾーンフラグをクリアし、ステップS1427にて特化ゾーン終了コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン終了コマンドを受信したサブ制御装置81では、今回のゲームにて特化ゾーンが終了することの報知を液晶表示装置65等にて行う。かかる報知としては、例えば、今回の特化ゾーンにてトータルで上乗せに成功したゲーム数の報知を行う。ステップS1427の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。ステップS1417又はステップS1425にて否定判定した場合、そのままゲーム数管理処理を終了する。
<終了判定処理>
次に、ボーナス終了時の処理として、終了判定処理について、図40のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、終了判定処理は、ボーナス状態処理(図26)におけるステップS615にて実施される処理である。終了判定処理では、ボーナス終了条件の成否を判定するとともに、ボーナスを終了する場合には、ボーナスと重複当選等したアタックモード等の当選報知用の処理を行うとともに、ボーナスと重複当選等したアタックモード等のゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1501では、小役入賞が成立したか否かを判定する。既に説明したとおり、ボーナス中は第1小役(BB中小役1)が高確率で成立する(図28)。また、BB中赤7揃い役(IV=29)にて当選した場合には、第30小役入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42〜44が操作され(図27(b))、更に、第1小役及び第30小役のうちの第30小役が入賞することの抽選に当選した場合に、第30小役入賞が成立する。本実施形態では、例えば、BB中赤7揃い役に当選した場合における100分の1の確率で第30小役が入賞することの抽選に当選する。BB中BAR揃い役(IV=30)にて当選した場合には、第31小役入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42〜44が操作され(図27(b))、更に、第1小役及び第31小役のうちの第31小役が入賞することの抽選に当選した場合に、第31小役入賞が成立する。本実施形態では、例えば、BB中BAR揃い役に当選した場合における200分の1の確率で第31小役が入賞することの抽選に当選する。
ステップS1501にて小役入賞が成立したと判定した場合には、ステップS1502にて、残払出数から今回のゲームの払出数を減算する処理を行う。ステップS1501にて否定判定した場合、又はステップS1502の処理を実行した後は、ステップS1503にて上乗せ用処理を実行する。上乗せ用処理は、今回のボーナス中のゲームの結果に基づいて、遊技媒体の払い出し以外の特典を付与するための処理である。例えば、今回の遊技結果が、第30小役入賞(下段赤7揃い)が成立した場合には、ボーナス移行前の表示モードが通常モード又はチャレンジモードであればアタックモードに当選させ、通常モード又はチャレンジモード以外であればアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ(例えば100ゲーム)を行う。また、第31小役入賞(下段BAR揃い)が成立した場合には、ボーナス移行前の表示モードが通常モード又はチャレンジモードであればアタックモード及びVBモードに当選させ、アタックモードであればVBモード及び特化ゾーンに当選させ、VBモードであれば複数回(例えば2回)の特化ゾーンに当選させ、特化ゾーン中であればアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ(例えば300ゲーム)を行う。ステップS1503では、表示モードの移行に対応するフラグ(アタックモード当選フラグ等)のセットを行うとともに、上乗せゲーム数に応じたカウンタの加算処理(アタックモード継続カウンタ等の加算処理)を行う。
続くステップS1504では、残払出数が0となったか否かを判定する。0ではない場合には、そのまま終了判定処理を終了する。0である場合には、ステップS1505にてボーナス終了コマンドをサブ制御装置81への出力対象としてセットした後、ステップS1506〜ステップS1519にて、アタックモード等の当選報知用の処理や、アタックモード等の継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1506では、アタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1507にて前兆ゲーム数の抽選処理を行い、ステップS1508にて前兆ゲーム数のセットを行い、ステップS1509にて前兆コマンドのセットを行う。これらステップS1507〜ステップS1509の処理は、ステップS808〜ステップS810の処理と同様である。ステップS1509の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
すなわち、アタックモードに当選している状況でボーナスが終了すると、ボーナス終了後、前兆ゲームを経て、アタックモードの当選報知が行われる。そのため、ボーナス終了後に、再び有利な状態に移行するのでは、と期待させながら遊技を行わせることができる。
ここで、いずれかの当選報知前の前兆モード中にボーナスに当選した場合、ステップS1507にて前兆ゲーム数の抽選処理を行う際には、既に前兆ゲーム数がセットされている。本実施形態では、このような場合であっても前兆ゲーム数を再設定する構成としている。つまり、ボーナス当選時の前兆ゲーム数が残りゲーム数に関わらず、ボーナス終了後、再度1〜32ゲームのうちの1の前兆ゲーム数が設定される。このようにしたことで、ボーナス終了後のドキドキを長く感じさせることが可能となる。
ステップS1506にてアタックモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1510にて、チャレンジモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。チャレンジモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1507〜ステップS1509の前兆モード用の処理を行ってから、終了判定処理を終了する。ステップS1510にてチャレンジモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1511にてVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1507〜ステップS1509の前兆モード用の処理を行ってから、終了判定処理を終了する。すなわち、チャレンジモードやVBモードについても当選している状況でボーナスが終了すると、ボーナス終了後、前兆ゲームを経て、チャレンジモードやVBモードの当選報知が行われる。
ステップS1511にてVBモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1512に進む。ステップS1512では、アタックモード上乗せフラグがセットされているか否かの判定を行う。アタックモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS1513にてアタックモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS1514にてアタックモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1515にて上乗せコマンドのセットを行う。これらステップS1513〜ステップS1515の処理は、ステップS917〜ステップS919の処理と同様である。ステップS1515の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
ステップS1512にてアタックモード上乗せフラグがセットされていない場合、ステップS1516にて、チャレンジモード上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。チャレンジモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS1517にてチャレンジモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS1518にてチャレンジモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1519にて上乗せコマンドのセットを行う。これらステップS1517〜ステップS1519の処理は、ステップS820〜ステップS822の処理と同様である。ステップS1516にて否定判定した場合、又はステップS1519の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
<特化ゾーン用処理>
次に、特化ゾーン用処理について、図41のフローチャートを参照しながら説明する。特化ゾーン用処理は、抽選結果対応処理(図31)におけるステップS712にて実行される処理である。既に説明したとおり、特化ゾーンへはVBモード中に移行し、特化ゾーン中は、毎ゲーム、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せが行われる。
すなわち、特化ゾーン用処理では、先ず、ステップS1601にて今回の抽選処理の結果を把握する。続くステップS1602では、アタックモードの上乗せゲーム数抽選処理を行う。続くステップS1603では、アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行う。そして、ステップS1604にて、上乗せコマンドをセットしてから、特化ゾーン用処理を終了する。ステップS1602〜ステップS1604の処理は、ステップS917〜ステップS919の処理と同様である。但し、ステップS1602の上乗せゲーム数抽選処理の方が、ステップS917の上乗せゲーム数抽選処理よりも、選択されるゲーム数が多くなっている。
<サブ側の報知演出に関する処理>
次に、(4)サブ側の報知演出に関する処理として、サブ制御装置81にて行われる各種報知用の処理を説明する。各種報知用の処理として、所定周期(2msec周期)で実行される演出設定処理が設けられている。そこで、当該演出設定処理について、図42のフローチャートを参照しながら説明する。
演出設定処理では、先ずステップS1701にて、主制御装置101から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。新たなコマンドを受信している場合には、ステップS1702にて、RAM84に受信したコマンドを格納する処理を実行する。RAM84にはコマンド格納エリアが設けられており、当該コマンド格納エリアは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
ステップS1701にて否定判定した場合、又はステップS1702の処理を実行した後は、ステップS1703にて、新たに受信したコマンドが、ベット時コマンドであったか否かを判定する。ベット時コマンドとは、ベット操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、通常処理のステップS207にてセットされるベットコマンドの他、モード移行報知用処理(図35)におけるチャレンジモード開始コマンドや、アタックモード当選報知コマンド、VBモード当選報知コマンド等がある。これらのベット時コマンドである場合には、ステップS1704にてベット時演出設定処理を実行する。
ステップS1703にて否定判定した場合、又はステップS1704の処理を実行した後は、ステップS1705にて、新たに受信したコマンドが、開始時コマンドであったか否かを判定する。開始時コマンドとは、スタートレバー41の操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、抽選処理のステップS311にてセットされる抽選結果コマンドの他、第1〜第3特定役処理(図32〜図34)にて設定される前兆コマンドや上乗せコマンド、押し順役処理(図37)にて設定される押し順報知コマンド等がある。これらの開始時コマンドである場合には、ステップS1706にて開始時演出設定処理を実行する。
ステップS1705にて否定判定した場合、又はステップS1706の処理を実行した後は、ステップS1707にて、新たに受信したコマンドが、各停止操作時コマンドであったか否かを判定する。各停止操作時コマンドとは、各リール32L,32M,32Rのそれぞれの停止操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図18)のステップS407における停止指令対応処理にてセットされるコマンドである。かかる各停止操作時コマンドである場合には、ステップS1708にて各停止操作時演出設定処理を実行する。
ステップS1707にて否定判定した場合、又はステップS1708の処理を実行した後は、ステップS1709にて、新たに受信したコマンドが、全停止時コマンドであるか否かを判定する。全停止時コマンドとは、全リール32L,32M,32Rが停止したことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図18)のステップS411にてセットされる入賞結果コマンドの他、入賞結果対応処理(図38)にてセットされるアタックモード開始コマンド、VBモード開始コマンド、特化ゾーン開始コマンド、チャレンジモード終了コマンド、アタックモード終了コマンド、VBモード終了コマンド、特化ゾーン終了コマンド等がある。これらの全停止時コマンドである場合には、ステップS1710にて全停止時演出設定処理を実行する。
ステップS1709にて否定判定した場合、又はステップS1710の処理を実行した後は、ステップS1711にてその他の処理を実行する。ステップS1711では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置101からの指令に基づく演出(例えば、精算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置101を介さずに接続されたセンサ(演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
ステップS1701〜ステップS1711にて各種演出の設定処理を行った後は、ステップS1712にて演出データ設定処理を行ってから、本演出設定処理を終了する。演出データ設定処理は、サブ制御装置81にて設定した演出が、表示制御装置201による表示演出、及び、音源IC85による音演出として行われるように、表示演出用のデータ(演出コマンド)及び音演出用のデータ(音データ)を設定する処理である。
以下、ベット時演出設定処理、開始時演出設定処理、各停止操作時演出設定処理、全停止時演出設定処理について、説明する。なお、各演出設定処理の説明では、図54〜図59の表示演出の概要図を参照しながら説明する。演出データ設定処理は、各演出設定処理の後に説明するが、以下の説明では、各演出設定処理に基づいて、表示演出用のデータ及び音演出用のデータが設定された場合に行われる表示演出及び音演出の概要を合わせて説明する。
<ベット時演出設定処理>
ベット時演出設定処理について、図43のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1801では、今回受信したベット時コマンドとしてチャレンジモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。チャレンジモード開始コマンドが含まれている場合、ステップS1802にて、チャレンジモード開始演出を設定する処理を行う。チャレンジモード開始演出では、例えば、図54(a)に示すように、液晶表示装置65にて、「チャレンジモードスタート」という文字表示を行うとともに、移行する表示モードがアタックモード移行抽選に当選し易いチャンスモードであることを示唆する表示(例えば所定のキャラクタ表示)を行う。その他、チャレンジモード開始演出では、スピーカ装置64から対応する効果音(例えば、男性の野太い声で「アタックモードをつかみとれ!」)が発せられる。
ステップS1801にてチャレンジモード開始コマンドが含まれていない場合、ステップS1803にて、今回受信したベット時コマンドとしてアタックモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS1804にて、アタックモード当選報知演出を設定する処理を行う。アタックモード当選報知演出では、例えば、図55(a)に示すように、液晶表示装置65にて、「アタックモード確定」という文字表示を行う。その他、アタックモード当選報知演出では、スピーカ装置64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「アタックナンバーワン!」)が発せられる。
ステップS1803にてアタックモード当選報知コマンドが含まれていない場合、ステップS1805にて、今回受信したベット時コマンドとしてVBモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS1806にて、VBモード当選報知演出を設定する処理を行う。VBモード当選報知演出では、例えば、図55(b)に示すように、液晶表示装置65にて、「VICTORYBONUS確定」という文字表示を行う。その他、VBモード当選報知演出では、スピーカ装置64から対応する効果音(例えば、男女の声で「ヴィクトリー!」)が発せられる。
ステップS1802、ステップS1804及びステップS1806の何れかの処理を実行した後、又はステップS1805にて否定判定した場合には、ステップS1807にて、その他のベット時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS1807の処理では、例えば、ベットコマンドの受信に対応させて、対応するベット数のクレジット投入スイッチ56〜58周辺(又は内部)のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理や、例えば所定時間遊技が行われていないことを一の条件に移行するデモモードから復帰するための処理や、スタートレバー41周辺のランプを点灯させてその操作が有効となったことを報知する処理等を行う。
<開始時演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理について、図44のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1901では、表示モード設定処理を行う。かかる処理では、現状、主制御装置101側で設定されている表示モードが、通常モード、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンのいずれであるかを判定し、対応する表示モードにて、液晶表示装置65の表示演出が行われるように設定する。具体的には、サブ制御装置81側のRAM84の各種フラグ格納エリア84bにおいても、表示モードを把握するためのフラグとして、チャレンジモードフラグ、アタックモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグをセットするエリアが設けられており、各モードの開始に際して対応するフラグがセットされ、終了に際して対応するフラグがクリアされる。例えば、上記ステップS1802のチャレンジモード開始演出の設定処理に際しては、チャレンジモードフラグをセットする。ステップS1901では、これらの各種モード対応フラグを把握することで、現状の表示モードを特定し、対応する演出が行われるように表示制御装置201や音源IC85、上部ランプ63等を制御する。
ここで、表示モード設定処理では、既に表示モードに対応する表示演出の設定が行われている場合には、再度同じ表示モードの表示演出の設定は行わない。すなわち、表示モードの移行が行われたゲームの開始時には、新たな移行先の表示モードに対応する表示演出の設定を行う一方、表示モードの移行が生じていない場合には、前ゲームの表示演出を継続する。このようにすることで、毎ゲーム開始時に表示モード設定処理が行われることによる処理負荷の増大化を解消するとともに、表示モードが移行することによって新たな表示演出が設定されることと、表示モードが移行しないことによって前ゲームの表示演出が継続されることとの差異により、表示モードが移行したことを認識させ易くすることができる。また、かかる差異によって、表示モードが移行したことの喜びや落胆を対応付けることも可能である。
続くステップS1902では、受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回開始されるゲームの抽選結果が押し順役当選であるか否かを判定する。押し順役当選である場合には、ステップS1903にて、押し順報知用処理を行う。ここで、押し順報知用処理について、図45のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2001では、今回受信している開始時コマンドとして、押し順報知コマンドが含まれているか否かを判定する。押し順報知コマンドが含まれていない場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。押し順報知コマンドが含まれている場合には、ステップS2002に進む。
ステップS2002では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1〜4であるか否かを判定する。第1昇格リプレイ1〜4である場合には、ステップS2003にて、第3再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように表示制御装置201や音源IC85等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2002にて第1昇格リプレイ1〜4当選ではないと判定した場合、ステップS2004にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1〜3であるか否かを判定する。転落リプレイ1〜3である場合には、ステップS2005に進み、第1再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように表示制御装置201や音源IC85等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2004にて転落リプレイ1〜3ではないと判定した場合、ステップS2006にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2であるか否かを判定する。第2昇格リプレイ1,2である場合には、ステップS2007にて、既にVBモード当選報知演出を実行済みか否かを判定する。例えば、ステップS1806のVBモード当選報知演出の設定に際して、RAM84の各種フラグ格納エリア84bにVB当選の報知が行われたことを示す報知済みフラグをセットする。当該報知済みフラグは、VBモードへ移行することに基づいてクリアする。そして、ステップS2007にて、当該報知済みフラグの有無を判定する構成とするとよい。VBモードの当選報知済みである場合には、ステップS2008にて、第4,第5再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように表示制御装置201や音源IC85等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。VBモードの当選報知済みではない場合には、ステップS2005に進み、第1再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2006にて第2昇格リプレイ1,2ではないと判定した場合、ステップS2009にて、今回の抽選結果がBARリプレイ1,2であるか否かを判定する。BARリプレイ1,2である場合には、ステップS2010にて、上記モード対応フラグを確認して、現状の表示モードがVBモードであるか否かを判定する。VBモード中である場合には、ステップS2011にて第6〜第8再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように表示制御装置201や音源IC85等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。VBモード中ではない場合には、上記ステップS2005に進み、第1再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2009にてBARリプレイ1,2ではないと判定した場合、ステップS2012にて、今回の抽選結果がベルであるか否かを判定する。ベル当選である場合には、ステップS2013にて、第1小役としてベル入賞が成立する押し順報知を行うように表示制御装置201や音源IC85等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。ステップS2012にて否定判定した場合には、そのまま押し順報知用処理を終了する。
開始時演出設定処理の説明(図44)に戻り、ステップS1902にて押し順役当選ではないと判定した場合、ステップS1904にて、特定役当選か否かを判定する。特定役当選である場合には、ステップS1905にて特定役報知用処理を行う。特定役報知用処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1904にて否定判定した場合、又はステップS1903若しくはステップS1905の処理を実行した後は、ステップS1906に進む。ステップS1906では、今回の開始時コマンドとして、上乗せコマンドを受信しているか否かを判定する。上乗せコマンドを受信している場合には、ステップS1907にて、上乗せコマンドに対応するゲーム数の上乗せ演出が、停止時に実行されるように、予め上乗せ演出を設定する処理を行う。上乗せ演出としては、例えば、図58(b)に示すように、液晶表示装置65にて、上乗せゲーム数に対応する数値を「+10」として表示する。その他、上乗せ演出では、スピーカ装置64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられる。
ここで、ステップS1907の上乗せ演出の設定処理について、図46のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2101では、今回受信した上乗せコマンドに基づいて、上乗せゲーム数を把握する処理を行う。続くステップS2102では、報知タイミング抽選処理を実行する。報知タイミング抽選処理では、今回のゲームにて上乗せ演出を行うことを前提とし、当該ゲームにおけるどのタイミングで上乗せ演出が行われるかを抽選する処理である。
上乗せ演出は、上乗せゲーム数に応じて実行タイミングが異なるように設定されている。具体的には、図47の抽選テーブルに示すように、今回のゲームにおける上乗せ演出の実行タイミングとして、各リール32L,32M,32Rの停止操作順に、第1リール、第2リール、第3リールとすると、第1リールの停止操作時、第2リールの停止操作時、第3リールの停止操作時が設定されている。そして、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42〜44の押圧操作が行われたとする停止ON操作が行われたタイミングと、当該押圧操作を終了したとする停止OFF操作が行われたタイミングと、が設定されている。
ここで、ストップスイッチ42〜44の操作態様について、補足説明する。ストップスイッチ42〜44は手前側に配置される初期位置から、奥側に配置される操作位置まで変位可能となっている。初期位置に配置される状況では、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号はLOW状態となっており、初期位置から操作位置まで操作されることによって、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号がHI信号に切り換わる。そして、主制御装置101では、検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わったことに基づいて、ストップスイッチ42〜44の押圧操作が行われたとする停止ON操作が行われたと把握する。
また、ストップスイッチ42〜44は、バネ等によって初期位置に向けて付勢されている。そのため、ストップスイッチ42〜44から手を離して、操作位置に向けて押し込んだ操作力(押圧力)を付与しないようにすると、ストップスイッチ42〜44は、上記バネ等の付勢力によって、初期位置に復帰する。この場合、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号は、HI信号からLOW信号に切り換わる。そして、主制御装置101では、検知信号がHI信号からLOW信号に切り換わったことに基づいて、ストップスイッチ42〜44の押圧操作が終了されたとする停止OFF操作が行われたと把握する。
上乗せ演出は、各ストップスイッチ42〜44の停止操作として、停止ON操作時と停止OFF操作時とのいずれでも発生し得るように設定されている。つまり、上乗せ演出が発生するゲームでは、ストップスイッチ42〜44を押圧操作したタイミングだけでなく、押圧操作を終了したタイミングでも当該上乗せ演出が発生し得る。
上乗せ演出の実行タイミングテーブルでは、上乗せゲーム数が比較的少ないゲーム数として、例えば5ゲーム〜10ゲームの上乗せが発生する場合、第1リールの停止ON操作が行われたタイミングが50%で選択され、第1リールの停止OFF操作が行われたタイミングは5%、第2リールの停止ON操作は20%、第2リールの停止OFF操作は5%、第3リールの停止ON操作は10%、第3リールの停止OFF操作(全リール停止時)は10%で、それぞれ選択される。この場合、各リールの停止ON操作時の方が、停止OFF操作時よりも選択され易くなっている。
一方、上乗せゲーム数が比較的多いゲーム数として、例えば100ゲーム以上の上乗せが発生する場合、第1リールの停止ON操作が行われたタイミングが5%で選択され、第1リールの停止OFF操作が行われたタイミングは20%、第2リールの停止ON操作は10%、第2リールの停止OFF操作は35%、第3リールの停止ON操作は10%、第3リールの停止OFF操作(全リール停止時)は20%で、それぞれ選択される。この場合、各リールの停止OFF操作時の方が、停止ON操作時よりも選択され易くなっている。
つまり、本実施形態では、各リールの停止ON操作時に上乗せ演出が発生する場合よりも、停止OFF操作時に上乗せ演出が発生する場合の方が、多いゲーム数の上乗せ演出が発生し易くなるように設定されている。また、第1〜第3リールを比較すると、第2リールの停止操作時(ON操作、OFF操作)が最も多いゲーム数が選択され易く、第3リールの停止操作時が次いで多いゲームが選択され易く、第1リールの停止操作時が最も少ないゲーム数が選択され易くなるように設定されている。
このように、停止順序によって、報知される上乗せゲーム数が異なるため、各停止操作毎に上乗せ演出への期待感を異ならせることができる。例えば、多い数の上乗せ演出が発生し易い停止操作時には、その演出が発生するのではと期待させることができ、具体的には、第2リールの停止操作時、特に第2リールの停止OFF操作時に期待させることができる。この場合、例えば、当該第2リールの停止OFF操作時の上乗せ演出に期待する遊技者としては、第2リールの停止OFF操作前に、一旦、心を落ち着かせ、上乗せ演出が発生することを願いつつ、当該第2リールの停止OFF操作を行うものと考えられる。
つまり、所定の操作を行った場合に遊技者にとって有利となることの報知が発生する可能性があると、遊技者としては、その報知に対する期待感から、所定の操作前に、一旦遊技を中断し、貯めの時間を作ったうえで、その貯めの時間を心ゆくまで楽しんでから、当該所定の操作を行う場合がある。このようにすることで、心の準備なく当該有利となる報知が行われるよりも、当該報知を存分に楽しむことができるからである。その点、上記のように、第2リールの停止OFF操作時の期待感を高めることで、当該第2リールの停止OFF操作前、すなわち、第2リールの停止ON操作時に貯めの時間が作られ易くなる。このように、得られる特典の報知タイミングとの関係で、停止操作の途中で貯めの時間が作られ易くなる。
上乗せ演出の設定処理の説明に戻り、ステップS2102にて、報知タイミング抽選処理を行った後は、ステップS2103にて、ステップS2102の抽選結果が、いずれかのリールの停止ON時であったか否かを判定する。停止ON時であった場合、ステップS2104にて、上乗せ演出を発生させる対象リールを設定し、当該対象リールの停止ON操作時に上乗せ演出が発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア84bに、第1リール停止ON操作時フラグ〜第3リール停止ON操作時フラグのいずれかをセットする処理を行う。これらのフラグは、上乗せ演出発生タイミングをCPU82が把握するためのフラグである。また、ステップS2104では、かかる停止ON操作時に発生させる上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データを、演出データ記憶エリアから読み出し、予め定められた演出データ設定エリアに当該データを一時記憶させる処理を行う。CPU82は、上記停止ON操作時フラグに対応するタイミングで上乗せ演出が発生することを把握した場合、上記演出データ設定エリアに一時記憶された演出データを読み出し、上乗せ演出が行われるようにする。
ステップS2103にて否定判定した場合、ステップS2105にて、第1リール又は第2リールの停止OFF操作時であったか否かを判定する。これらのリールの停止OFF操作時であった場合、ステップS2106にて、上乗せ演出を発生させる対象リールを設定し、当該対象リールの停止OFF操作時に上乗せ演出が発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア84bに、第1リール停止OFF操作時フラグ、第2リール停止OFF操作時フラグのいずれかをセットする処理を行う。これらのフラグも、上乗せ演出発生タイミングをCPU82が把握するためのフラグである。また、ステップS2106でも、上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データを、演出データ記憶エリアから読み出し、予め定められた演出データ設定エリアに当該データを一時記憶させる処理を行う。
ステップS2105にて否定判定した場合、ステップS2107にて、今回の上乗せ演出を全リール停止時(第3リールの停止OFF操作時)に発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア84bに、第3リール停止OFF操作時フラグをセットする処理を行う。また、ステップS2107でも、上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データの一時記憶処理を行う。ステップS2104、ステップS2106又はステップS2107の処理を実行した後は、上乗せ演出の設定処理を終了する。
開始時演出設定処理の説明に戻り、ステップS1906にて上乗せコマンドを受信していない場合、又はステップS1907の処理を実行した後は、ステップS1908にてボーナス報知用処理を実行し、ステップS1909にて連続演出設定処理を実行し、その後、ステップS1910にて、その他の開始時演出を設定してから、開始時演出設定処理を終了する。ボーナス報知用処理及び連続演出設定処理については、後に詳細に説明する。ステップS1910の処理では、例えば、ゲーム開始に対応させて抽選結果を示唆する演出を設定したり、スタートレバー41周辺のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理等を行う。
<各停止操作時演出設定処理>
次に、ステップS1708にて実施される各停止操作時演出設定処理について、図48のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2201では、今回受信した各停止操作時コマンドが、停止ON操作コマンドであるか否かを判定する。停止ON操作コマンドは、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42〜44の押圧操作が行われた場合に主制御装置101から出力されるコマンドである。
ステップS2201にて肯定判定した場合、ステップS2202に進み、今回のゲームの演出として、リールの停止ON操作時に発生する演出が設定されているか否かを判定する。設定されていなければ、そのまま本設定処理を終了する。設定されている場合、ステップS2203にて、今回受信した停止ON操作コマンドが、設定されている停止ON操作時の演出の対象となっているリールの停止操作のものか否かを判定する。対象リールの停止ON操作ではない場合には、そのまま本設定処理を終了する。対象リールの停止ON操作である場合、ステップS2204にて、停止ON操作時演出が行われるように、表示制御装置201や音源IC85等を制御して、その後、本設定処理を終了する。
例えば、今回の停止ON操作時演出として、上乗せ演出が設定されている場合、図49(a)に示すように、ストップスイッチ42〜44を押圧操作(ON操作)したタイミングで、液晶表示装置65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ装置64から発せられる。
また、例えば今回のゲームが押し順役当選であって、押し順報知演出が設定されている場合、各停止ON操作に基づき対応するリールが停止することによって、押し順報知演出が次の操作対象となるリールを示す演出に変化する。具体的には、当該停止ON操作時演出前に全リール32L,32M,32Rが回転している状況であれば、図36(a)に示す第1リールを操作対象とする表示がなされている。そして、第1リールに対応する停止ON操作によって対応するリール(図では中リール32M)が停止すると、図36(b)に示す、次の操作対象となるリール(図では右リール32R)を示す演出に変化する。また、当該停止ON操作時演出前に2つのリールが回転している状況であれば、図36(b)に示す第2リールを停止対象とする表示がなされており、停止ON操作によって第2リールが停止することに基づき、第3リールを停止対象とする表示(図36(c))に変化する。
ステップS2201にて否定判定した場合、ステップS2205に進み、今回受信した各停止操作時コマンドが、停止OFF操作コマンドであるか否かを判定する。停止OFF操作コマンドは、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42〜44の押圧操作を終了した場合に主制御装置101から出力されるコマンドである。
ステップS2205にて肯定判定した場合、ステップS2206に進み、今回のゲームの演出として、リールの停止OFF操作時に発生する演出が設定されているか否かを判定する。設定されていなければ、そのまま本設定処理を終了する。設定されている場合、ステップS2207にて、今回受信した停止OFF操作コマンドが、設定されている停止OFF操作時の演出の対象となっているリールの停止操作のものか否かを判定する。対象リールの停止OFF操作ではない場合には、そのまま本設定処理を終了する。対象リールの停止OFF操作である場合、ステップS2208にて、停止OFF操作時演出が行われるように、表示制御装置201や音源IC85等を制御して、その後、本設定処理を終了する。
例えば、今回の停止OFF操作時演出として、上乗せ演出が設定されている場合、図49(b)に示すように、ストップスイッチ42〜44を押圧操作を終了して、当該ストップスイッチ42〜44から手を離したタイミングで、液晶表示装置65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ装置64から発せられる。
ステップS2205にて否定判定した場合、そのまま各停止操作時演出設定処理を終了する。
<全停止時演出設定処理>
次に、全停止時演出設定処理について、図50のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS2301では、今回受信している停止時コマンドとしてチャレンジモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。チャレンジモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2302にて、チャレンジモード終了演出が行われるように、表示制御装置201や音源IC85等を制御する。チャレンジモード終了演出では、例えば、図54(b)に示すように、液晶表示装置65にて、「チャレンジモード 終了」という文字表示を行う。その他、チャレンジモード終了演出では、チャレンジモードが終了することに対応させた効果音(例えば、男性の野太い声で「もっと精進せい!」)がスピーカ装置64から発せられる。
ステップS2301にてチャレンジモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2303にて、今回受信している停止時コマンドとしてアタックモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2304にて、アタックモード開始演出を設定する処理を行う。アタックモード開始演出では、例えば、図56(a)に示すように、液晶表示装置65にて、「アタックモード!!Ver.1」という文字表示を行う。その他、アタックモード開始演出では、スピーカ装置64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「アタックモードスタート!」)が発せられる。
ちなみに、アタックモード開始演出における「Ver.1」の表示は、アタックモードのランクに対応している。つまり、今回開始されるアタックモードが第1アタックモードであることを示す表示である。そして、アタックモードのランクが第2アタックモードに昇格すると(昇格コマンドを受信すると)、昇格演出として、液晶表示装置65にて、「アタックモード!!Ver.2」という文字表示が行われる。また、アタックモードのランクが第3アタックモードに昇格すると、「アタックモード!!Ver.3」という文字表示が行われ、第4アタックモードに昇格すると、「アタックモード!!Ver.4」という文字表示が行われる。
ステップS2303にてアタックモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2305にて、今回受信している停止時コマンドとしてアタックモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2306にて、アタックモード終了演出を設定する処理を行う。アタックモード終了演出では、例えば、図56(b)に示すように、液晶表示装置65にて、「アタックモード END」という文字表示を行うとともに、今回のアタックモード(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のアタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、アタックモード終了演出では、スピーカ装置64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「またね」)が発せられる。
ステップS2305にてアタックモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2307にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2308にて、VBモード開始演出を設定する処理を行う。VBモード開始演出では、例えば、図57(a)に示すように、液晶表示装置65にて、「777 VICTORY!!」という文字表示を行う。その他、VBモード開始演出では、スピーカ装置64から対応する効果音(例えば、男女の声で「ヴィクトリーボーナス開始」)が発せられる。
ステップS2307にてVBモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2311にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2312にて、VBモード終了演出を設定する処理を行う。VBモード終了演出では、例えば、図57(b)に示すように、液晶表示装置65にて、「VICTORY BONUS END」という文字表示を行うとともに、今回のVBモード終了時のアタックモードの継続ゲーム数(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のVBモード終了時のアタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、VBモード終了演出では、スピーカ装置64から対応する効果音(例えば、男女の声で「まだまだ続くぞ」)が発せられる。
ステップS2311にてVBモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2313にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン開始コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2314にて、特化ゾーン開始演出を設定する処理を行う。特化ゾーン開始演出では、例えば、図58(a)に示すように、液晶表示装置65にて、「上乗せチャレンジ!!」という文字表示を行うとともに、アタックモードの上乗せが発生し易い特殊なモードであることを示唆するキャラクタの表示を行う。その他、特化ゾーン開始演出では、スピーカ装置64から対応する効果音(例えば、男の子の声で「行くぞ」)が発せられる。
ステップS2313にて特化ゾーン開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2315にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン終了コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2316にて、特化ゾーン終了演出を設定する処理を行う。特化ゾーン終了演出では、例えば、液晶表示装置65にて、今回の特化ゾーンにて上乗せを行った総ゲーム数を表示する。その他、特化ゾーン終了演出では、スピーカ装置64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられる。なお、総上乗せゲーム数に応じて液晶表示装置65の表示内容やスピーカ装置64から発せられる効果音を異ならせるとよい。
ステップS2315にて特化ゾーン終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2317にて、今回受信している停止時コマンドとしてボーナス終了コマンドが含まれているか否かを判定する。ボーナス終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2318にて、ボーナス終了演出を設定する処理を行う。ボーナス終了演出では、例えば、液晶表示装置65にて、今回のボーナス中に獲得した総払出枚数を表示するとともに、アタックモードやVBモード、特化ゾーン中に移行したボーナスであれば、アタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、ボーナス終了演出では、アタックモードの当否、チャレンジモードの当否、上乗せゲーム数に応じて、これらの内容を示唆するキャラクタ等による演出を行う。
ステップS2302、ステップS2304、ステップS2306、ステップS2308、ステップS2312、ステップS2314、ステップS2316及びステップS2318のいずれかの処理を実行した後、又はステップS2315にて否定判定した後は、ステップS2309、ステップS2319に進む。ステップS2309、ステップS2319では、上乗せ演出が設定されている場合には上乗せ演出を実行するように、表示制御装置201や音源IC85を制御する。既に説明したとおり、上乗せ演出の設定は、開始時演出設定処理における、ステップS1907にて行われる。具体的には、上乗せ演出の設定処理(図46)にて、今回の上乗せ演出の発生タイミングが全停止時に設定された場合、図49(c)に示すように、全ての各リール32L,32M,32Rが停止したタイミングで、液晶表示装置65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ装置64から発せられる。
その後、ステップS2310、ステップS2320にて、その他の停止時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS2310、ステップS2320では、例えば、入賞役に対応させた色で上部ランプ63が点灯するように制御したり、入賞役の払出数に対応する効果音がスピーカ装置64から発せられるように音源IC85を制御したり、リプレイ時の自動ベットに対応する効果音がスピーカ装置64から発せられるように音源IC85を制御したりする。
以上のように、主制御装置101からの各種コマンドに基づいて、表示モードの移行を報知するための各種処理がサブ制御装置81側で行われ、その報知が液晶表示装置65等により行われる。その他、サブ制御装置81側では、これら表示モードの移行の報知以外にも、各種ゲーム中の演出用処理が行われる。
<各種ゲーム中の演出用処理>
本実施形態では、各種ゲーム中の演出として、連続演出及びボーナス中演出が設けられている。連続演出とは、遊技者にとって有利な結果(ボーナスやアタックモード、チャレンジモード、VBモード等に当選していること)を期待させる演出であって、複数回(本実施形態では4回)のゲームに亘って継続され得る演出であり、最終回のゲームにおいて当該有利な結果であったか否かの報知が行われる演出である。ボーナス中演出は、第1BBや第2BB入賞に基づいて移行するボーナス状態中の各ゲームにて行われる演出である。
連続演出について、その概要を、図59を参照しながら説明する。
例えば、図59(a)に示すように、連続演出が設定された1ゲーム目の開始時に連続演出の継続回数を示唆する表示を行う(図では、4ゲームの連続演出に対応させて4段のだるま落とし演出を示している)。そして、当該連続演出が設定された1ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、1段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。連続演出が途切れる場合、当該連続演出が設定された1ゲーム目の終了時において、連続演出が途中で終了することを報知する演出が行われる(例えば、1段目のだるま落としが失敗する演出等)。連続演出の継続の有無に関する演出は、連続演出における各ゲームにおいて同様である。
図59(b)に示すように、連続演出が設定された2ゲーム目の開始時には、残りの連続演出の回数を示唆する表示を行う(図では、残り3段のだるま落とし演出)。そして、当該2ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、2段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。
図59(c)に示すように、連続演出が設定された3ゲーム目の開始時には、残りの連続演出の回数を示唆する表示を行う(図では、残り2段のだるま落とし演出)。そして、当該3ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、3段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。
図59(d)に示すように、連続演出の最終ゲーム(4ゲーム目)の開始時には、連続演出の最終ゲームであることを示唆する表示を行う(図では、1段のだるま落とし演出)。そして、当該最終ゲームの終了時において、遊技者にとって有利な結果であったか否かの演出を行う(図では、最終段のだるま落としが成功したことの演出を示している)。
以上のように、連続演出では、前ゲームの演出を引き継いで次のゲームの演出が設定され、各ゲームの演出が連続性を有している。また、現状のゲームが連続演出開始から何ゲーム目であるか(連続演出終了まで何ゲームあるか)が明確に認識可能となっている。
ここで、連続演出の各ゲームにおいて、次ゲームまで連続演出が継続するか否かは、連続演出のゲームが進行するほど継続率が高くなるように設定されている。すなわち、連続演出の1ゲーム目終了時に、連続演出の非継続が報知される可能性が最も高く、ゲームが進行するほど、非継続が報知される可能性は低くなる。そのため、連続演出においては、現状のゲームが連続演出における何ゲーム目であるかで、遊技者の関心の高さが大きく異なり、開始ゲームから終了ゲームに進行するにつれて高い関心が寄せられるようになる。
上記連続演出の設定は、開始時演出設定処理(図44)における特定役報知用処理(ステップS1905)、ボーナス報知用処理(ステップS1908)や連続演出設定処理(ステップS1909)にて行われる。そこで、以下、それぞれの処理について順に説明する。
<ボーナス報知用処理>
先ず、ボーナス報知用処理について、図51のフローチャートを参照しながら説明する。
ボーナス報知用処理では、先ず、ステップS2401にて、今回受信した抽選結果コマンドに基づいて、開始されるゲームがボーナス当選ゲームであるか否かを判定する。ボーナス当選ゲームである場合には、ステップS2402にて、ボーナス当選を報知する報知ゲーム抽選処理を実行する。かかる報知ゲーム抽選処理では、何ゲーム後にボーナス当選を報知するかを抽選により決定する。具体的には、0ゲーム(今回のゲームで報知する)〜10ゲームから1の報知ゲームが決定される。なお、報知ゲームの抽選に際して、当選契機となった当選役(重複当選か否か、重複当選であれば重複している小役の種類等)によって報知ゲームが異なるようにしてもよい。例えば、強チェリー重複でボーナスに当選した場合には、少ないゲーム数が選択され易く、弱チェリー重複でボーナスに当選した場合には、多いゲーム数が選択され易くする等してもよい。
続くステップS2403では、ステップS2402の処理により決定された報知ゲームに基づいて、連続演出ゲーム数を設定する処理を行う。具体的には、ステップS2403では、各種カウンタエリア84cに設けられた連続演出カウンタに連続演出ゲームの設定を行う。連続演出カウンタは、結果報知までのゲーム数を把握するためのカウンタであり、1ゲーム毎に1ずつ減算される。例えば、4ゲームの連続演出を行う構成においては、連続演出カウンタが4となるゲームにおいて連続演出が開始され、連続演出カウンタが0となるゲームにて結果報知が行われる。より具体的には、例えば、ステップS2402にて10ゲーム後にボーナス当選の報知を行うことの決定がなされた場合には、ステップS2403では、連続演出カウンタに10を入力する。この場合、連続演出は、連続演出カウンタが4であるゲームから開始される。ステップS2402にて5ゲーム後にボーナス当選の報知を行うことの決定がなされた場合には、ステップS2403では、連続演出カウンタに5を入力する。この場合であっても、連続演出は、連続演出カウンタが4であるゲームから開始される。
なお、ステップS2402にて4ゲーム未満の報知ゲームが設定された場合には、連続演出が途中から開始される。例えば、ステップS2402にて2ゲーム後にボーナス当選の報知を行うことの決定がなされた場合には、ステップS2403では、連続演出カウンタに2を入力する。この場合、連続演出は今回のゲームから開始され、図59(c)の連続演出3ゲーム目の演出から行われる。
ステップS2403の処理を実行した後は、ステップS2404にて、各種フラグ格納エリア84bに連続演出フラグをセットする。連続演出フラグは、連続演出を実行中であることをCPU82が把握するためのフラグである。
ステップS2401にて否定判定した場合、又はステップS2404の処理を実行した後は、ステップS2405に進む。ステップS2405では、今回のゲームからボーナスゲームが開始されるか否かを判定する。ボーナスゲームとは、第1BB又は第2BB入賞した次のゲームから、ボーナス終了までのゲームが該当する。ステップS2405にて肯定判定する場合とは、前ゲームにて第1BB又は第2BB入賞が成立した場合である。この場合、ステップS2406にて、RAM84における各種カウンタエリア84cのボーナス中演出カウンタにボーナス演出ゲーム数をセットする。ボーナス中演出カウンタとは、ボーナスゲームの進行に合わせて毎ゲーム設定された演出を実行するためのカウンタであり、当該カウンタに応じた演出が液晶表示装置65等により行われる。
既に説明したとおり、本実施形態では、第1BBや第2BBのボーナスゲームでは毎ゲーム9枚のメダル払出が行われる役に当選し、216枚のメダル払出でボーナスが終了する。つまり、第1BBや第2BBのボーナスゲームは、24ゲームで終了する。そして、ボーナスゲームにおける演出は24ゲームに亘って実行されるように設定されており、上記のボーナス中演出カウンタは、24ゲームのうちの何ゲーム目の演出を行うべきかを把握するためのカウンタである。そして、ステップS2406では、ボーナス演出ゲーム数として、ボーナス演出カウンタに24をセットし、ボーナスゲームの各ゲームにて当該ボーナス演出カウンタの減算処理が行われる。ステップS2406の処理を行った後は、ステップS2407にて、各種フラグ格納エリア84bにボーナス中演出フラグをセットする。ボーナス中演出フラグは、ボーナス中演出を実行中であることをCPU82が把握するためのフラグである。ステップS2405にて否定判定した場合、又はステップS2407の処理を実行した後は、本ボーナス報知用処理を終了する。
<特定役報知用処理>
次に、ステップS1905にて実行される特定役報知用処理について、図52のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS2501では、今回の開始時コマンドとして前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンドが含まれていない場合には、ステップS2502にて、今回の開始時コマンドとして上乗せコマンドが含まれているか否かを判定する。上乗せコマンドが含まれていない場合には、ステップS2503にてボーナスに当選しているか否かを判定する。ボーナスに当選していない場合、すなわち、抽選結果として特定役当選であった場合であって、チャレンジモードやアタックモード、VBモードへの移行抽選や継続ゲーム数の上乗せ抽選に当選しておらず、且つボーナスにも当選していない場合には、ステップS2504にて、擬似前兆モードの抽選処理を実行する。擬似前兆モードとは、前兆モードと見た目上は識別困難であるものの、前兆モードでは前兆ゲーム数が終了したことに基づいて遊技者に有利な結果(チャレンジモードの当選等)が報知される一方、擬似前兆モードでは、擬似前兆ゲーム数が終了したことに基づいて遊技者にとって有利な結果を報知することなく終了するモードである。
ステップS2504では、ROM83の各種テーブル記憶エリアから擬似前兆モード抽選用のテーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア84cから抽選用のカウンタを取得して、擬似前兆モードを実行するか否かの抽選を行う。擬似前兆モード抽選用のテーブルでは、当選している特定役の種類に応じて擬似前兆モードの抽選に当選する確率が異なるように設定されており、例えば、強チェリーの方が弱チェリーよりも擬似前兆モードの抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
ステップS2505では、ステップS2504の処理結果に基づいて、擬似前兆モードの抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS2506にて、擬似前兆モードのゲーム数の抽選処理を行う。かかる処理は、主制御装置101側のステップS808等に対応するものであり、1〜32のうちの1の擬似前兆ゲーム数を抽選によりランダムに決定する。続くステップS2507では、ステップS2506にて決定した擬似前兆ゲーム数を、連続演出カウンタにセットする処理を行う。本実施形態では、前兆モードや擬似前兆モードに設定されると、連続演出を経てから当該前兆モードや擬似前兆モードが終了する構成としている。そして、上記ステップS2507にて連続演出カウンタに擬似前兆ゲーム数を入力することで、擬似前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り4ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。
ステップS2508では、各種フラグ格納エリア84bに擬似前兆モードであることを示す擬似フラグをセットする処理を実行する。続くステップS2509では、連続演出フラグをセットする。その後、特定役報知用処理を終了する。また、ステップS2501〜ステップS2503のいずれかで肯定判定した場合、又はステップS2505にて否定判定した場合は、そのまま特定役報知用処理を終了する。
<連続演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理(図44)のステップS1909にて行われる連続演出設定処理について、図53のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2601では、今回受信している開始時コマンドとして前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンドが含まれている場合には、ステップS2602にて、当該前兆コマンドに含まれる前兆モードの前兆ゲーム数を連続演出カウンタに入力する処理を行う。これにより、前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り4ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。続くステップS2603では、連続演出フラグをセットする。
ステップS2601にて否定判定した場合、又はステップS2603の処理を実行した後は、ステップS2604に進む。ステップS2604では、連続演出フラグがセットされているか否かを判定する。連続演出フラグがセットされている場合には、ステップS2605にて連続演出カウンタから1減算する処理を行う。そして、ステップS2606にて、連続演出カウンタが連続演出に対応する数(0〜3)であるか否かを判定する。連続演出カウンタが連続演出に対応する数である場合には、ステップS2607にて、擬似フラグがセットされているか否かを判定する。擬似フラグがセットされていない場合には、ステップS2608に進み、ROM83の演出データテーブル記憶エリア83aから本前兆用の演出データテーブルを取得する。そして、ステップS2609にて、本前兆用の演出データテーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、今回の連続演出として設定する処理を行う。本前兆用の演出データテーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1〜3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が成功で終了することを示す演出データとなっている。
ステップS2607にて擬似フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2610に進む。ステップS2610では、ROM83の演出データテーブル記憶エリア83aから擬似前兆用の演出データテーブルを取得する。そして、ステップS2611にて、擬似前兆用の演出データテーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、今回の連続演出として設定する処理を行う。擬似前兆用の演出データテーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1〜3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データ又は継続しないことを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が失敗で終了することを示す演出データとなっている。
なお、連続演出カウンタが1〜3である場合に擬似前兆用演出テーブルから特定される演出データとしては、連続演出が設定されないものも含まれる。例えば、連続演出カウンタが3及び2の場合には連続演出の演出データが設定されず、連続演出カウンタが1の場合に、図59(a)の次ゲームまで連続演出が継続することを示す連続演出1ゲーム目の演出データが設定され、連続演出カウンタが0の場合に、図59(b)において次ゲームまで連続演出が継続しないことを示す連続演出2ゲーム目の演出データが設定される。このようにすることで、擬似前兆モードの擬似前兆ゲーム数が0となるゲームにて連続演出が途中で途切れる演出を設定することが可能となる。
ステップS2609又はステップS2611の処理を行った後は、ステップS2612にて連続演出カウンタが0であるか否かを判定する。連続演出カウンタが0である場合には、ステップS2613にて連続演出フラグ及び擬似フラグをクリアする処理を行う。なお、擬似フラグがセットされていない場合には、その状態を維持する。ステップS2606若しくはステップS2612にて否定判定した場合、又はステップS2613の処理を行った後は、本連続演出設定処理を終了する。
ステップS2604にて連続演出フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS2614に進む。ステップS2614では、ボーナス中演出フラグがセットされているか否かを判定する。セットされている場合には、ステップS2615にて、ボーナス中演出カウンタの減算処理を行う。具体的には、ボーナス中演出カウンタを1減算する処理を行う。続くステップS2616では、演出データテーブル記憶エリア83aからボーナス用の演出データテーブルを取得する。そして、ステップS2617にて、ボーナス用の演出データテーブルとボーナス中演出カウンタとから、対応するボーナス中演出の演出データを特定し、今回のボーナス中演出として設定する処理を行う。ステップS2618では、ボーナス中演出カウンタが0であるか否かを判定する。ボーナス中演出カウンタが0である場合には、ステップS2619にてボーナス中演出フラグをクリアする処理を行う。その後、本連続演出設定処理を終了する。
以上のように、本スロットマシン10では、遊技媒体としてのメダルの投入、及びスタートレバー41の始動操作に基づいて主制御装置101側の抽選処理が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rが回転開始され、ストップスイッチ42〜44の停止操作に基づいて各リール32L,32M,32Rは停止し、有効ラインに停止した図柄の組合せが、抽選処理の結果に対応するものである場合、対応する特典が付与される構成において、抽選処理の結果としてリプレイとなる確率が異なる複数のRT状態が設けられており、対応する昇格リプレイや転落リプレイの入賞が成立することでRT状態が移行する。対応するリプレイの入賞の可否は、当否抽選の結果の他、ストップスイッチ42〜44の操作順序によって定められており、当該操作順序の報知は、抽選処理の結果に応じて行われる表示モードの移行抽選に当選することで行われる。抽選処理の結果としては押し順ベルが設けられており、当該ストップスイッチ42〜44の操作順序によっては、当該押し順ベル入賞を成立させてメダルを獲得することが可能となる。そして、リプレイ確率が向上する遊技状態として第2RT状態や第3RT状態に移行させ、且つ操作順序の報知が行われる表示モードに移行させることで、そのRT状態において、リプレイ確率が向上した状態で押し順ベル入賞を成立させることができ、多量のメダルを獲得することが可能となる。
<演出データ設定処理>
次に、演出設定処理(図42)における演出データ設定処理について、図60のフローチャートを参照しながら説明する。演出データ設定処理は、ステップS1701〜ステップS1710の各処理にて設定した演出が、表示制御装置201(液晶表示装置65)にて表示演出として行われるようにするとともに、音源IC85にて音演出として行われるようにするための処理である。
すなわち、ステップS2701では、上記ステップS1701〜ステップS1710の各処理にて演出の設定が行われたか否かを判定する。より詳しくは、ステップS1704のベット時演出設定処理、ステップS1706の開始時演出設定処理、ステップS1708の各停止操作時演出設定処理、ステップS1710の全停止時演出設定処理、ステップS1711のその他の処理における各種演出設定処理のいずれかの演出設定処理が行われたか否かを判定する。いずれかの演出設定処理が行われた場合には、ステップS2702にて表示データ設定処理を実行する。表示データ設定処理は、表示制御装置201にて表示演出が行われるようにするための処理である。続くステップS2703では、音データ設定処理を実行する。音データ設定処理は、音源IC85にて音演出が行われるようにするための処理である。
ステップS2701にて否定判定した場合、又はステップS2703の処理を実行した後は、演出データ設定処理を終了する。
以下、表示データ設定処理及び音データ設定処理についてそれぞれ説明する。
<表示データ設定処理>
図61のフローチャートに示すように、表示データ設定処理では、先ずステップS2801において、上記ステップS1701〜ステップS1710の各処理にて設定された演出を把握し、把握した演出に対応するアドレス情報を特定する処理を実行する。具体的には、ROM83の演出データテーブル記憶エリア83aから演出データテーブルを取得し、今回設定された演出に対応する演出コマンドのアドレス情報を特定する。
図62に示すように、演出データテーブルには、演出番号(演出内容)と、表示制御装置201への演出コマンドと、当該演出コマンドの格納箇所を示すコマンドアドレス情報とが、それぞれ1対1で対応付けられて記憶されている。そのため、今回設定された演出内容に基づいて、演出データテーブルのアドレス情報を特定することで、表示制御装置201へ出力する演出コマンドが特定される。
例えば、ベット時演出設定処理において、チャレンジモード開始演出(ステップS1802)が設定されている場合には、ステップS2801では、演出データテーブルからチャレンジモード開始演出の演出番号を把握し、当該演出番号に対応するコマンドアドレス情報を特定する。開始時演出設定処理にて連続演出が設定されている場合には、ステップS2801では、演出データテーブルから今回の連続演出カウンタの値に対応する連続演出の演出番号を把握し、当該演出番号に対応するコマンドアドレス情報を特定する。また、開始時演出設定処理にて表示モード設定処理が行われることによって表示モード用の演出が設定されている場合には、ステップS2801では、演出データテーブルから今回の表示モード演出の演出番号を把握し、当該演出番号に対応するコマンドアドレス情報を特定する。
続くステップS2802では、ステップS2801にて特定したアドレス情報に基づいて、演出コマンドを取得する処理を実行する。具体的には、ステップS2801にて特定したコマンドアドレス情報に基づいて、ROM83の演出コマンド記憶エリア83dにおける対応するアドレスから演出コマンドを取得する処理を実行する。そして、ステップS2803にて、演出コマンドを表示制御装置201へ出力してから、本表示データ設定処理を終了する。
すなわち、表示データ設定処理は、サブ制御装置81にて定期的(2msec)に起動される周期処理(演出設定処理)のうちの一処理として各種演出が設定されたタイミングで実行され、表示データ設定処理にて設定される演出コマンドも、かかる周期処理にて各種演出が設定されたタイミングで表示制御装置201へ出力される。
<表示制御装置201のV割込み処理>
次に表示制御装置201内のCPU202にて実行されるV割込み処理について、図63のフローチャートを参照しながら説明する。V割込み処理は、V割込み信号をCPU202が検出した場合に実行される処理である。V割込み信号は、VDP205がCPU202に対して送信する信号である。なお、VDP205は液晶表示装置65に1フレーム分の画像信号を出力する場合、表示画面の左上の隅角部分にあるドットから画像信号の出力を始めて、当該ドットを一端に含む横ライン上に並ぶドットに対して順次画像信号を出力するとともに、各横ラインに対して上から順に左から右のドットへと画像信号を出力する。そして、表示画面の右下の隅角部分にあるドットに対して最後に画像信号を出力する。この場合に、VDP205は当該最後のドットに対して画像信号を出力したタイミングで、CPU202へV割込み信号を出力して1フレームの画像の更新が完了したことをCPU202に認識させる。このV割込み信号の出力周期は1/30sec(約33.3msec)となっている。この点、V割込み処理は、V割込み信号の受信に同期して起動されると見なすこともできる。
ここで、CPU202では、V割込み処理の他、電源投入後から繰り返し実行されるメイン処理と、サブ制御装置81よりコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理とが実行される。これらメイン処理とコマンド割込み処理については詳細な説明は省略するが、サブ制御装置81から出力された演出コマンドは、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納される。
V割込み処理では、図62に示すように、先ずステップS2901にて、新規コマンドを受信しているか否かを判定する。具体的には、上記表示データ設定処理にて、演出コマンドの出力処理が行われることによって演出コマンドがサブ制御装置81から出力され、かかる演出コマンドがコマンド割込み処理によりコマンド格納領域に格納されたか否かを判定する。演出コマンドが格納されている場合には、ステップS2902にて、データテーブル選択処理を実行する。データテーブルとは、受信したコマンドに対応した動画を液晶表示装置65の表示画面に表示させる場合において、各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。
ちなみに、サブ制御装置81側の演出コマンドの出力は、2msec周期で行われるのに対して、V割込み処理は約33.3msec周期で行われるところ、1回のV割込み処理の周期中に複数の演出コマンドが出力される場合がある。この場合、ステップS2901及びステップS2902では、コマンド格納領域に格納されているすべてのコマンドに対して、コマンドの有無の判定及びデータテーブルの選択処理を行う。
図62に示すように、データテーブルには、サブ制御装置81側で設定される演出コマンドに対応させた画像データ群が設定されている。例えば、演出番号が1番に対応する演出コマンドC1を受信している場合には、フレーム数がp数(pは自然数)であって、使用データとしてDa(1)〜Da(p)が使用されるデータテーブルが選択される。また、演出番号がx番(xは自然数)に対応する演出コマンドCxを受信している場合には、フレーム数がs数(sは自然数)であって、使用データとしてDx(1)〜Dx(s)が使用されるデータテーブルが選択される。
ステップS2901にて否定判定をした場合、又はステップS2902の処理を実行した後は、ステップS2903に進む。ステップS2903では、ポインタ更新処理を実行する。当該ポインタ更新処理では、データテーブルに設定されているポインタの情報を、1フレーム分進めるように更新する。これにより、今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるために必要な処理を、CPU202において把握することが可能となる。
続くステップS2904では、タスク処理を実行する。タスク処理では、今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるために、VDP205に描画指示を行う上で必要な画像データの種類の把握と、当該把握した画像データに適用するパラメータの演算を行う。
その後、ステップS2905にて描画リスト出力処理を実行した後に、本V割込み処理を終了する。描画リスト出力処理では、今回の処理回に係る更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるための描画リストを作成し、その作成した描画リストをVDP205に送信する。この場合、当該描画リストでは、直前のタスク処理にて把握された画像データがビデオRAM207への描画対象となり、さらに当該タスク処理にて更新したパラメータの情報が合わせて設定される。VDP205では、この描画リストに従ってキャラクタROM206から必要な画像データを読み出すとともに、その読み出した画像データに上記パラメータを適用した状態でビデオRAM207のフレームバッファに設定する。これにより、1フレーム分の描画データを作成する。そして、この作成された描画データに従って液晶表示装置65に対して画像信号出力がなされることで、当該液晶表示装置65の表示画面において1フレーム分の画像が表示される。
例えば、図62において、演出番号が2番に対応するデータテーブルが選択されており、F(q−5)番目のフレーム画像としてDb(q−5)のデータが使用されて表示が行われていた場合において、ステップS2903のポインタ更新処理が行われることによって使用データの番号が1フレーム分進めるように更新される。そして、ステップS2904のタスク処理によって、Db(q−4)のデータを把握するとともに、当該把握したデータに適用するパラメータの演算が行われる。その後、ステップS2905の描画リスト出力処理によって、Db(q−4)のデータ用の描画リストが作成されてVDP205に送信される。これにより、F(q−4)番目のフレーム画像が表示画面にて表示される。
以上のように、表示制御装置201において約33.3msec周期でV割込み処理が起動される度に、液晶表示装置65の表示画面の画像が1フレーム分更新される。つまり、サブ制御装置81の演出データ設定処理にて表示データ設定処理として設定された表示演出は、表示制御装置201(液晶表示装置65)において約33.3msec周期で更新される。
<音データ設定処理>
次に、サブ制御装置81の演出データ設定処理(図60)におけるステップS2703にて実行される音データ設定処理について、図64のフローチャートを参照しながら説明する。音データ設定処理は、直前の表示データ設定処理にて設定した表示演出に合わせて音演出が行われるようにするための処理である。
既に説明した通り、本実施形態では、音演出を行うスピーカ装置64として、複数の音源IC85、アンプ86、個別スピーカ87を有しており、各音源IC85が対応するアンプ86及び個別スピーカ87を介して音の生成・出力を制御する。音データ設定処理は、音源IC85に対して、今回の音演出において出力させる音のデータを指示するための処理である。そして、音データ設定処理により音源IC85に対して音のデータの指示が行われた後は、音源IC85によって当該指示されたデータに基づく音の生成・出力が行われる。
音源IC85による音の生成・出力の更新が行われる音生成処理については後に詳細に説明するが、音源IC85は当該音生成処理を、表示制御装置201における1フレーム分の更新周期よりも短い周期である10msec周期で行う構成としている。この場合、表示制御装置201側の1フレーム分の更新周期と、音源IC85側の更新周期とは、互いに割り切れない長さの周期の関係となっており、音演出の発生と表示演出の更新タイミングとにズレが生じ得る。
より詳しくは、例えば、所定フレーム分の演出のうち、2番目のフレームにて所定の音演出を開始させようとする場合、当該所定の音演出の開始タイミングを音源IC85の更新タイミングとすると、上記2番目のフレームの更新タイミングである約33.3msec後は、音源IC85の更新タイミングと約3.3msec(約33.3msec−10msec×3)のズレが生じることになる。また、所定フレーム分の演出のうち、3番目のフレームにて所定の音演出を開始させようとする場合、当該所定の音演出の開始タイミングを音源IC85の更新タイミングとすると、上記3番目のフレームの更新タイミングである約66.6msec後は、音源IC85の更新タイミングと約6.6msec(約66.6msec−10msec×6)又は約3.4msec(10msec×7−約66.6msec)のズレが生じることになる。
つまり、音演出を音源IC85の音生成処理毎の更新データにて設定する構成の場合、音演出の開始タイミングをフレームの更新タイミングに合わせようとしても、ズレが生じることとなる。この場合、例えば、フレームの更新タイミングに若干遅れて当該更新後のフレームに対応する音演出が発生したり、フレームの更新タイミングよりも若干早く当該更新後のフレームに対応する音演出が発生したりすることとなる。このようなズレは、せっかくの演出効果を台無しにしてしまう可能性もある。
特に、上記のとおり、本実施形態は、遊技状態の移行とともに、表示モードの移行によって、多量のメダル獲得を目指す遊技性であるところ、液晶表示装置65にて実施される表示演出に大いに関心が寄せられているといえる。その点、表示演出よりも先に音演出によって、その表示演出の内容が把握されてしまう構成(例えばアタックモードへの移行抽選の当選の有無が、表示演出よりも先に音演出によって把握されてしまうことがある構成)としてしまうと、表示モードが移行するか否かといった遊技の肝となる部分の演出効果を十分に期待できないばかりか、当該肝となる部分の演出が台無しになることによって、本実施形態における遊技性への関心が大いに低下してしまうこととなる。
そこで、本実施形態における音データ設定処理では、これら表示演出と音演出とのズレが生じないような工夫が施されている。
図64に示すように、音データ設定処理では、先ずステップS3001にて、今回の演出内容を把握する処理を実行する。より詳しくは、今回の演出内容として、表示データ設定処理のステップS2801にて特定した演出番号を特定する処理を実行する。続くステップS3002では、RAM84の各種カウンタエリア84cに記憶されている音源カウンタKの値を把握する処理を行う。音源カウンタKは、今回の処理において音データを設定する音源IC85の種類を特定するためのカウンタである。音源カウンタKの値が音源IC85の番号に対応しており、ステップS3003以降の処理では、ステップS3002にて把握した音源カウンタKに対応する音源IC85について、音データの設定処理を行う。
すなわち、ステップS3003では、ステップS3001にて特定した演出番号に基づいて、ROM83の演出データテーブル記憶エリア83aに記憶されている音演出用データテーブルを読み出すとともに、今回の処理における音源IC85において音の生成・出力を開始すべき表示制御装置201側のフレーム(以下、有音データ生成フレームと称する)を特定する処理を行う。
図65に示すように、音演出用データテーブルには、演出番号ごとに、各音源IC85と有音データ生成フレームとが対応付けられて記憶されている。例えば、演出番号が1番の演出では、第1音源IC85a〜第23音源IC85wについて、有音データ生成フレームが第1フレームとして設定されている。そのため、演出番号が1番の演出では、表示演出の開始タイミングにおいて、全ての音源IC85にて音の生成・出力が開始され、全ての音源IC85にて音演出が開始されることとなる。また、演出番号が2番の演出では、第1音源IC85a〜第3音源IC85cについて、有音データ生成フレームが第1フレームとして設定されている一方、第4音源IC85d〜第23音源IC85wについては、有音データ生成フレームが設定されていない。そのため、演出番号が2番の演出では、表示演出の開始タイミングにおいて、第1音源IC85a〜第3音源IC85cにて音演出が開始され、他の音源IC85d〜85wについては、いずれのフレームにおいても音演出が行われない。つまり、これら1番と2番の演出は、使用する音源IC85の種類・数に違いがあるものの、いずれも、音演出の開始タイミングは表示演出の開始タイミングと同じものとなっている。
一方、演出番号が3番の演出では、例えば、第1音源IC85a〜第3音源IC85cについて有音データ生成フレームが第1フレームとして設定され、第4音源IC85dについては有音データ生成フレームが第2フレームとして設定され、第5音源IC85eについては有音データ生成フレームが第3フレームとして設定されている。その他、第6音源IC85fについては有音データ生成フレームが第xフレームとして設定され、第21音源IC85vについては有音データ生成フレームが第yフレームとして設定されている。そのため、演出番号が3番の演出では、表示演出の開始タイミングにおいて第1音源IC85a〜第3音源IC85cによる音演出が開始され、次のフレームの更新タイミング(第2フレームへの更新タイミング)において第4音源IC85dによる音演出が開始され、その次のフレームの更新タイミング(第3フレームへの更新タイミング)において第5音源IC85eによる音演出が開始される。また、第xフレームへの更新タイミングにて第6音源IC85fによる音演出が開始され、第yフレームへの更新タイミングにて第21音源IC85vによる音演出が開始される。つまり、3番の演出においては、表示演出の開始タイミングと音演出の開始タイミングとが異なる場合がある。
ステップS3003では、例えば、今回の演出番号が3番であって音源カウンタKの値が1であれば、第1音源IC85aについて、有音データ生成フレームは1であると把握する。また、例えば、今回の演出番号が3番であって音源カウンタKの値が4であれば、第4音源IC85dについて、有音データ生成フレームは2であると把握する。
ステップS3003にて、有音データ生成フレームを把握した後は、ステップS3004にて有音データ生成フレーム以降の有音データアドレスを把握する処理を行う。音演出用データテーブルには、有音データ生成フレーム以降において行うべき音演出の内容に相当する音データ番号が音源IC85毎に記憶されている。例えば、1番の演出においては、第1音源IC85aについて、a番の音データに基づく音演出を行い、続けてa+1番の音データに基づく音演出を行い、続けてa+2番、a+3番、、、といったように音データ番号が記憶されている。また、第2音源IC85bについて、b番の音データに基づく音演出を行い、続けてb+1番、b+2番、b+3番、、、といったように音データ番号が記憶されている。
各音データ番号に対応する音演出は、それぞれ所定期間(例えば約11.1msec)の長さを有しており、1番の演出において第1音源IC85aにて音演出が行われる場合、所定期間に亘ってa番の音演出が行われた後、続けて所定期間に亘ってa+1番の音演出が行われ、続けて所定期間に亘ってa+2番の音演出が行われ、a+3番の音演出が行われる、といったように、設定されている音データ番号通りに連続的な音の生成・出力が行われる。
音データ番号は、ROM83の音源データ記憶エリア83eに記憶されている音源データのアドレス情報と紐付けるためのものである。音源データは、各音源IC85が音生成処理にて再生することにより音の生成・出力を行うデータであり、音楽、音声、効果音等の再生用のデータである。図66(a)に示すように、ROM83の音データテーブル記憶エリア83bには音データテーブルが記憶されており、当該音データテーブルには、音データ番号と、音源データのアドレス情報とが1対1で対応付けて記憶されている。各音源IC85は、かかる音源データアドレス情報に基づいて、図66(b)に示す音源データ記憶エリア83eから、対応する音源データを取得することで、対応する音演出をアンプ86及び個別スピーカ87を介して行うことが可能となる。すなわち、上記のように音データ番号が連続的に設定されているとともに、当該音データ番号に音源データが紐付けられて設定されており、音源IC85は、再生用の音源データを連続的に取得し、当該取得した順序通りに音源データの再生(音の生成・出力)を行う構成としている。
ここで、音源データ記憶エリア83eには、音源データとともにボリューム情報も記憶されている。すなわち、音源データ記憶エリア83eには、音源データとしての出力周波数等(音程、音種等)とボリューム情報としての出力音量とがセットで記憶されている。ボリューム情報は1〜139までの値が設定されており、値が大きくなるほど出力音量が大きくなる。各音源IC85は、音源データアドレス情報に基づいて音源データを取得する際、ボリューム情報も取得可能であり、対応する音量で音演出を行う。
ステップS3004では、音演出用データテーブルに基づいて、有音データ生成フレーム以降の音データ番号を取得し、取得した音データ番号に基づいて、音データテーブルから音源データアドレス情報を把握する処理を行う。
例えば、ステップS3004では、今回の演出番号が3番であって音源カウンタKの値が1であれば、第1音源IC85aについて、c番、c番、c番、a番、a番、、、に対応する音源データアドレス情報として、A(c)、A(c)、A(c)、A(a)、A(a)、、、といった情報を把握する。また、今回の演出番号が3番であって音源カウンタKの値が4であれば、第4音源IC85dについて、d番、d番、d番、d番、d番、、、に対応する音源データアドレス情報として、A(d)、A(d)、A(d)、A(d)、A(d)、、、といった情報を把握する。
続くステップS3005では、有音データ生成フレームまでのフレーム数を把握する処理を行う。例えば、1番や2番の演出であれば、各音源IC85における有音データ生成フレームまでのフレーム数はいずれも0である。一方、3番の演出であれば、第1音源IC85a〜第3音源IC85cにおける有音データ生成フレームまでのフレーム数は0であるものの、第4音源IC85dにおける有音データ生成フレームまでのフレーム数は1であり、第5音源IC85eにおける有音データ生成フレームまでのフレーム数は2であり、第6音源IC85fにおける有音データ生成フレームまでのフレーム数はx−1である。
続くステップS3006では、ステップS3005にて把握したフレーム数が所定数(本実施形態では、150フレーム、5sec分)以上であるか否かを判定する。所定数未満である場合には、ステップS3007に進む。
ステップS3007では、ステップS3005にて把握したフレーム数分の無音データアドレスを把握する処理を行う。図66(a)に示すように、音データテーブルには、音データ番号がx番又はy番である音データアドレスとして、無音データのアドレス情報(B(x)、B(y))が設定されている。無音データとは、音源データとして出力周波数が識別下限値(20Hz)以下又は識別上限値(20kHz)以上であるデータ(本実施形態では20kHz)であって、ボリューム情報として0が設定されているデータである。x番の無音データとy番の無音データとでは、対応する再生長が異なっており、x番の無音データの再生長は、1フレーム分の長さ(約33.3msec)として設定されている。一方、y番の無音データの再生長は可変長となっており、その長さは、後の処理(ステップS3011)にて設定される。
ここで、音源IC85が、ボリューム情報が1以上の音源データの再生により音演出を行う場合、出力周波数が識別下限値以上であって識別上限値以下が設定されている音源データであれば遊技者はその音を把握することができる。その一方で、ボリューム情報が0である音源データであったり、出力周波数が識別下限値以下又は識別上限値以上である音源データの再生が行われても、遊技者はその音を把握することができない。
言い換えると、本実施形態では、遊技者が把握可能な音が出力される音源データの再生が行われる音データを設定することが可能であるとともに、遊技者が把握できない又は把握しにくい音が出力される音源データの再生が行われる音データを設定することが可能となっている。遊技者が把握可能な音が出力される音源データの再生が行われる音データ(有音データ)は、本実施形態における音情報としての通常情報に対応し、遊技者が把握できない又は把握しにくい音が出力される音源データの再生が行われる音データ(無音データ)は、本実施形態における音情報としての特別情報に対応する。
ステップS3007では、有音データ生成フレームまでのフレーム数に対応する無音データとして、音データ番号がx番であって音データアドレス情報がB(x)のアドレス情報を把握する処理を行う。具体的には、例えば、有音データ生成フレームまでのフレーム数が1である場合には、音データアドレス情報として、1フレーム分のB(x)を把握する。また、フレーム数が3である場合には、音データアドレス情報として、3フレーム分のB(x)、B(x)、B(x)を把握する。
なお、無音データに対応する音データアドレス情報と、無音データとは異なる有音データに対応する音データアドレス情報とを区別すべく、前者を無音データアドレスと称し、後者を有音データアドレスとも称する。
続くステップS3008では、ステップS3007にて把握した無音データアドレスと、ステップS3004にて把握した有音データアドレスとを、RAM84のデータ出力エリア84aのうち、今回の音源カウンタKに対応するエリアにセットする処理を行う。すなわち、データ出力エリア84aは、音源IC85の数に対応させて、第1エリア〜第23エリアが設定されており、各音源IC85は対応するエリアにセットされるデータアドレスに基づいて、音源データ記憶エリア83eから音源データ及びボリューム情報を取得する。
例えば、今回の演出番号が3番であって音源カウンタKの値が4である場合、無音データアドレスとして、2フレーム分のB(x)、B(x)が把握されており、有音データアドレスとしてA(e)、A(e)、A(e)、、、が把握されている。この場合、ステップS3008では、データ出力エリア84aのうち音源カウンタKの値に対応する第4エリアに、B(x)、B(x)、A(e)、A(e)、A(e)、、、といった情報をセットする。また、今回の演出番号が3番であって音源カウンタKの値が22である場合、無音データアドレスは把握されておらず、有音データアドレスとしてA(b)、A(b)、A(b)、、、が把握されている。この場合、ステップS3008では、データ出力エリア84aのうち音源カウンタKの値に対応する第22エリアに、A(b)、A(b)、A(b)、、、といった情報をセットする。
ステップS3006にて有音データ生成フレームまでのフレーム数が所定数以上であると判定した場合、ステップS3009に進む。ステップS3009では、有音データ生成フレームの直前の音源IC85の更新タイミング(処理タイミング)を特定する処理を行う。例えば、有音データ生成フレームが182フレーム目である場合、有音データ生成フレームに更新されるまでの期間の長さは、181フレーム×約33.3msec=約6.0333secとなる。この場合、音源IC85の更新周期(10msec)からして、有音データ生成フレームの直前の音源IC85の更新タイミングは、6.030sec目となる。
ステップS3010では、ステップS3009にて特定した音源IC85の更新タイミングから有音データ生成フレームの開始タイミングまでの長さ(上記の例では、約3.3msec)を特定する処理を行う。そして、ステップS3011では、ステップS3010にて特定した長さに相当する無音データアドレスを把握する処理を行う。すなわち、長さを設定可能なy番の無音データに対応する無音データアドレスB(y)を、上記ステップS3010にて特定した長さ分(約3.3msec分)だけ把握する。
続くステップS3012では、ステップS3010にて特定した、有音データ生成フレームの直前の音源IC85の更新タイミングの情報(開始タイミング情報)と、ステップS3011にて把握した無音データアドレスと、ステップS3004にて把握した有音データアドレスと、をRAM84のデータ出力エリア84aのうち、今回の音源カウンタKに対応するエリアにセットする処理を行う。
ステップS3008又はステップS3012の処理を実行した後は、ステップS3013に進む。ステップS3013では、音源カウンタKを1加算する処理を行う。そして、ステップS3014にて、音源カウンタKが上限値である24となったか否かを判定する。24である場合には、ステップS3015にて、音源カウンタKの値を初期値の1にリセットする処理を行ってから、音データ設定処理を終了する。これにより、次回の音データ設定処理では、第1音源IC85aに対応する音データの設定処理から行われることになる。また、ステップS3014にて24未満である場合には、未だ未設定の音源IC85が存在することを意味し、この場合、ステップS3002に戻って、対応する音源IC85の音データを設定する処理を繰り返す。
以上のような、音データ設定処理により、データ出力エリア84aの各エリアに、今回の演出に対応する音データのアドレス情報がセットされる。ここで、各エリアにセットされるアドレス情報の一例を、図67にて説明する。図67は、演出番号が3番である場合を示している。
例えば、第1音源IC85aに対応する第1エリアには、A(c)、A(c)、A(c)、A(a)、A(a)、A(a)、A(b)、A(b)、A(b)、、、といったアドレス情報が記憶される。これらのアドレス情報は、いずれも有音データアドレスであり、第1音源IC85aは、演出の開始タイミングから、すなわち、表示演出における第1フレームの表示開始タイミングから、有音データアドレスに基づく音演出を行う。
一方、第4音源IC85dに対応する第4エリアには、B(x)、A(d)、A(d)、A(d)、A(d)、A(d)、A(d)、、、といったアドレス情報が記憶される。既に説明した通り、B(x)は1フレーム分の長さの無音データアドレスである。そのため、第4音源IC85dでは、演出の開始タイミングから音の生成を行うものの、その開始タイミングから1フレーム分は、無音データに基づく音の生成であり、かかる音の生成による音は、遊技者は把握できない又は把握しにくくなっている。そのため、表示演出における第1フレームの表示開始タイミングから第4音源IC85dによる音の生成は開始されているものの、遊技者には、第2フレームの表示開始タイミングから音演出が開始されたかのように把握される。
同様に、第5音源IC85eに対応する第5エリアには、B(x)、B(x)、A(e)、A(e)、A(e)、、、といったアドレス情報が記憶される。そのため、第5音源IC85eでは、表示演出における第1フレームの表示開始タイミングから音の生成を開始するものの、遊技者には、第3フレームの表示開始タイミングから音演出が開始されたかのように把握される。
第6音源IC85fに対応する第6エリアには、B(y)、A(c)、A(c)A(c)といったアドレス情報とともに、音の生成の開始タイミング情報が記憶される。音源IC85では、かかる開始タイミングから音の生成を開始する。また、既に説明した通り、B(y)は、有音データ生成フレームの開始タイミングと、その直前の音源IC85の更新タイミングと、の長さに対応する無音データアドレスである。そのため、第6音源IC85fでは、表示演出における第xフレームの表示開始タイミングよりも若干早いタイミングで音の生成を開始するものの、遊技者には、第xフレームの表示開始タイミングから音演出が開始されたかのように把握される。
<音源IC85による音生成処理>
次に、音源IC85により実行される音生成処理について、図68のフローチャートを参照しながら説明する。なお、音生成処理は、第1音源IC85a〜第23音源IC85wにてそれぞれ個別に実行される処理であり、サブ制御装置81にてデータ出力エリア84aに新たなデータがセットされたことに基づいて起動され、その後、予め定められた所定周期(10msec周期)で実行される。つまり、音生成処理は周期的に起動される処理であるとともに、その周期の開始契機はサブ制御装置81による音データ設定処理の実行となっている。なお、音データ設定処理が行われたことに基づいて周期的な音生成処理が開始された後、新たに音データ設定処理が行われた場合には、音生成処理の更新周期は再設定される。つまり、新たな演出の発生契機が生じた場合には、新たな周期で音生成処理が開始される。また、音源IC85による音生成処理の起動周期は、サブ制御装置81による演出設定処理の起動周期(2msec周期)よりも長い周期であって、且つ表示制御装置201のV割込み処理の起動周期(33.3msec周期)よりも短い周期である。
ここで、音源IC85は、サブ制御装置81におけるRAM84にアクセス可能となっており、より詳しくは、RAM84のデータ出力エリア84aにアクセス可能となっている。そのため、サブ制御装置81において音データ設定処理が行われ、データ出力エリア84aに各種データがセットされた場合、かかるデータはコマンド等によって音源IC85へ出力されるのではなく、そのエリアにセットされた状態が維持される。つまり、サブ制御装置81と音源IC85とは、データ出力エリア84aを介してデータのやり取りが可能となっており、処理構成の簡素化が図られている。
さらに、音源IC85は、サブ制御装置81のROM83にもアクセス可能となっており、より詳しくは、ROM83の音源データ記憶エリア83eにアクセス可能となっている。そのため、音源IC85によって音演出を行わせるにあたり、音源データ(及びボリューム情報)を音源IC85に対してコマンド等によって出力する必要も生じないし、音源IC85が音源データ(及びボリューム情報)を記憶しておく必要も生じない。これにより、音情報を行う際の処理構成を劇的に簡素化することが可能となるとともに、音源IC85の構成自体も簡素なものとすることが可能となる。
ステップS3101では、データ出力エリア84aに開始タイミング情報がセットされているか否かを判定する。開始タイミング情報がセットされている場合には、ステップS3102にて、今回の音生成処理の起動タイミングが開始タイミング情報に相当するタイミングであるか否かを判定する。開始タイミングではない場合には、そのまま音生成処理を終了する。ステップS3101にて開始タイミング情報がセットされていない場合、又はステップS3102にて開始タイミングであると判定した場合には、ステップS3103に進む。
ステップS3103では、データ出力エリア84aにセットされている音データアドレスを把握する処理を行う。続くステップS3104では、かかる音データアドレスに基づいて、音源データ記憶エリア83eから音源データを取得する処理を実行する。続くステップS3105では、音データアドレスに基づいて、音源データ記憶エリア83eからボリューム情報を取得する処理を実行する。
ステップS3104及びステップS3105にて、音データ設定処理にてセットされた今回の演出における音源データ及びボリューム情報を把握した後は、ステップS3106にて、設定ボリューム情報を把握する処理を実行する。ステップS3106の処理は、サブ制御装置81に接続されているVolスイッチ75,76の設定値を把握する処理である。
ちなみに、Volスイッチ75,76の設定値の変更や初期化が行われた場合、例えば、RAM84の各種カウンタエリア84cの対応するカウンタ値が変更される構成としたうえで、音源IC85が当該各種カウンタエリア84cのカウンタ値を把握可能とし、ステップS3106にて、当該カウンタ値の把握を行う構成としてもよい。また、Volスイッチ75,76の設定値の変更や初期化が行われた場合、その値が音源IC85へ出力される構成としてもよい。さらに、Volスイッチ75,76を音源IC85に直接又は間接的に接続する構成としてもよい。
その後、ステップS3107にて、ステップS3104にて取得した音源データ、及びステップS3105,ステップS3106にて把握した音の出力量に基づいて、アンプ86及びスピーカ87を介する音の生成制御を行う。ステップS3107の処理を実行した後は、音生成処理を終了する。
ここで、ボリューム情報として0が設定されている場合の音源データと、ボリューム情報として1〜139が設定されている場合の音源データとの差について、図69を参照しながら補足説明する。図69(a)は、ボリューム情報として0が設定されている場合の音源データと各Volスイッチの設定値との関係を示し、図69(b)は、ボリューム情報として1〜139の値であるaが設定されている場合の音源データと各Volスイッチの設定値との関係を示している。
既に説明した通り、本実施形態では、主に遊技ホールの管理者用の第1Volスイッチ75と、主に遊技者用の第2Volスイッチ76とが設けられており、これら両Volスイッチ75,76によっても音量の設定が可能となっている。第1Volスイッチ75については、0〜9の10段階で音量設定が可能であり、第2Volスイッチ76については、1〜10の10段階で音量設定が可能である。いずれのVolスイッチ75,76による音量設定であっても、設定値が大きくなるほど大きな音が出力されるようになる。
音データとして、ボリューム情報が0として設定されている場合、図69(a)に示すように、第1Volスイッチ75の音量設定及び第2Volスイッチ76の音量設定に関わらず、音生成処理が行われても、かかる音を遊技者は把握することができない。つまり、ボリューム情報が0として設定されている音源データについては、両Volスイッチ75,76の音量設定に関わらず、遊技者が把握することができない音の出力が行われる。つまり、音が出力されない。
音源データとして、ボリューム情報がaとして設定されている場合、図69(b)に示すように、第1Volスイッチ75の音量設定の設定値と、第2Volスイッチ76の音量設定の設定値とが加味された音量(図では、両設定値と音データの出力音量の値とが積算された値が示されている)の音が出力される。但し、第1Volスイッチ75の音量設定が0である場合には、ボリューム情報や第2Volスイッチ76の音量設定に関わらず、遊技者が把握することができない音の出力が行われる。つまり、音が出力されない。
第1Volスイッチ75の音量設定0は、遊技ホールの管理者等が遊技機の調整等を行う際に利用される。第1Volスイッチ75に音量設定0が設けられているのに対して、第2Volスイッチ76に音量設定0が設けられていない理由としては、意図的に演出音を発生させないようにして行う不正行為(例えば、エラー音を遊技ホールの管理者に把握させないようにしたり、不正なボーナス当選を察知させないようにしたりする行為など)を行わせにくくするためである。
<音演出と表示演出との関係>
次に、表示演出におけるフレーム更新タイミングと、音演出の更新タイミング及び音データの長さとの関係について、図70のタイミングチャートを参照しながら説明する。
演出契機が発生し、t1のタイミングでサブ制御装置81における演出データ設定処理にて表示データ(演出コマンド)と音データとの設定が行われた場合、表示制御装置201では当該t1のタイミングからフレームの更新が開始され、音源IC85では当該t1のタイミングから音生成処理の更新が開始される。
既に説明した通り、フレームの更新周期は1/30secであって約33.3msecである。一方、音生成処理の更新周期は10msecである。フレームの更新周期と音生成処理の更新周期は互いに自然数で割り切れない関係となっている。そのため、t1のタイミングでフレームと音生成処理との更新が同時に開始された場合、フレームの更新周期と音生成処理の更新周期とはほとんど合致しない。例えば、第1フレームから第2フレームへの更新タイミングであるt3のタイミングでは、4回目の音生成処理の更新タイミングであるt2のタイミングと約3.3msecのズレが生じる。また、第2フレームから第3フレームへの更新タイミングであるt5のタイミングでは、7回目の音生成処理の更新タイミングであるt4のタイミングと約6.6msecのズレが生じ、8回目の音生成処理の更新タイミングであるt6のタイミングと約3.4msecのズレが生じる。そのため、フレームの更新タイミングにて音演出が開始されるように、音生成処理にて音生成を行おうとしても、更新周期のズレ分だけ音演出が先に開始されたり後に開始されたりしてしまう。
そこで、本実施形態においては、このようなズレを回避すべく、音演出を開始させるフレーム(有音データ生成フレーム)の更新タイミングの前から、無音データに基づく音生成処理が行われるようにしている。具体的には、例えば、図70(e)の第3音源IC85cでは、第2フレームへの更新タイミングであるt3のタイミングから音演出を開始する。この場合、サブ制御装置81の音データ設定処理では、当該t3のタイミングよりも前のタイミングであるt1のタイミングから無音データに基づく音生成処理が行われるように、無音データと有音データとをセットで設定する。また、図70(f)の第4音源IC85dでは、第3フレームへの更新タイミングであるt5のタイミングから音演出を開始する。この場合、サブ制御装置81の音データ設定処理では、当該t5のタイミングよりも前のタイミングであるt1のタイミングから無音データに基づく音生成処理が行われるように、無音データと有音データとをセットで設定する。このようにすることで、第3音源IC85cにおいてt3のタイミングや、第4音源IC85dにおいてt5のタイミングで、音演出が開始されるように音生成処理を行う必要がなく、これらt3のタイミングやt5のタイミングにおいては、それよりも以前から開始している音データの再生を継続するだけでよくなる。これにより、表示演出と音演出とのズレの発生を好適に回避することができる。
第3音源IC85cについて設定される無音データは、t1のタイミングからt3のタイミングまでの1フレーム分の長さの再生データとされ、第4音源IC85dについて設定される無音データは、t1のタイミングからt5のタイミングまでの2フレーム分の長さの再生データとされる。このように、無音データをフレーム単位(フレームの長さの自然数倍)の長さで設定可能とする構成とすることで、無音データの設定に際しての処理構成を簡素なものとすることができる。
無音データが設定される第3音源IC85cや第4音源IC85dと、無音データが設定されない第1音源IC85a、第2音源IC85b(図70(c)、図70(d))との関係では、無音データの設定の有無に関わらず、いずれの音源IC85a〜85dも第1フレームの開始タイミングから音データの再生(音生成処理による音の生成)が開始される。つまり、各音源IC85a〜85dは音の再生開始タイミングを監視する必要が生じず、各音源IC85a〜85dにおける処理負荷の増大化を回避することが可能となる。
また、無音データを設定しない第1音源IC85aと、無音データを設定する第3音源IC85c及び第4音源IC85dとの音データのデータ量を比較すると、いずれもt1からt10までの長さ分(xフレーム分)の音データとなっており、各音源IC85a、85c、85dにおいてデータ量の大小が生じず、処理の均等化が図られる。
これに対して、第1フレームの開始から第2フレームの終了まで音演出を行う第2音源IC85bについては、2フレーム分の音データのみが設定され、3フレーム目以降の音データは設定されない。つまり、第3音源IC85cや第4音源IC85dのように、音演出を行わない期間が存在し、且つその期間の後に音演出を行う場合には、当該音演出の開始タイミングを調節するために無音データを設定するものの、第2音源IC85bのように、音演出を行わない期間が存在する場合であっても、その期間の後に音演出を行わない場合には、音演出の開始タイミングを調節する必要がないため無音データを設定しない。このようにすることで、不必要なデータ設定を回避し、設定データ量の削減を図ることが可能となる。
第2音源IC85bと第4音源IC85dとの関係性では、第2音源IC85bは、第1フレームと第2フレームとに亘って有音データに基づく音生成処理により音演出を行い、第4音源IC85dは、これら第1フレームと第2フレームとについては無音データに基づく音生成処理により音演出を行わない一方、第3フレームから第xフレームまでは有音データに基づく音生成処理により音演出を行う。つまり、第1フレームから第2フレームまでは第2音源IC85bにより音演出が行われ、第3フレームから第xフレームまでは第4音源IC85dにより音演出が行われ、第2音源IC85bと第4音源IC85dとによって、第1フレームから第xフレームまでの一連の音演出が行われることになる。このように、複数の音源IC85によって一連の音演出が行われる構成とすることで、同じ長さの音演出を行うにしても、単独の音源IC85により実現する構成(例えば、第1音源IC85a)と比較して、音の出力箇所や出力方向が異なることとなって音演出の重厚化が図られるし、しかもそのような構成とするうえで、音源IC85の切り換わりタイミング(上記例ではフレームの更新タイミング)において音の途切れや重複を生じさせないようにすることができ、当該一連の音演出を好適に実現することが可能となる。
図70(g)〜図70(i)の第5音源IC85e〜第7音源IC85gは、上記のような一連の音演出を複数の音源IC85により実現するパターンを示している。例えば、第5音源IC85eは第1期間として第1フレーム分の有音データに基づく音生成処理を実行するものであり、第6音源IC85fは第1期間として第1フレーム分の無音データに基づく音生成処理を実行するものであって、且つ第2期間として第2フレーム分の有音データに基づく音生成処理を実行するものとなっている。すなわち、第5音源IC85eと第6音源IC85fとによって、第1フレーム(第5音源IC85e)と第2フレーム(第6音源IC85f)とに亘る一連の音演出が実現される。さらに、第7音源IC85gは、上記第1期間としての第1フレーム分と第2期間としての第2フレーム分との無音データに基づく音生成処理を実行するものであり、且つ第3期間として第3フレーム分の有音データに基づく音生成処理を実行するものとなっている。すなわち、第5音源IC85e及び第6音源IC85fに加え、第7音源IC85gによって、第1フレーム(第5音源IC85e)と第2フレーム(第6音源IC85f)と第3フレーム(第7音源IC85g)とに亘る一連の音演出が実現される。このように、複数の音源IC85により音の生成・出力が行われる構成において無音データを利用することで、音の出力箇所や出力方向が異なることとなる一連の音演出を、音の途切れや重複を生じさせないようしつつ実現することが可能となる。
上記実施形態においては、有音データ生成フレームまでのフレーム数が所定数以上である場合には、図70(j)の第8音源IC85hのように、t1のタイミングからの無音データを設定しない。この場合、当該有音データ生成フレームの開始タイミング(t9)の直前の音生成処理の更新タイミング(t8)の特定が行われ、当該音生成処理の更新タイミング(開始タイミング情報)とともに、当該更新タイミングから有音データ生成フレーム(第xフレーム)の開始タイミングまでの長さ分の無音データ(t8からt9までの無音データ)と、当該有音データ生成フレーム以降の有音データ(t9からt10までの有音データ)とが設定される。このように、あまりに長い期間に亘って無音データに基づく音生成処理が行われ得る場合には、その全期間分の無音データを設定するのではなく、設定する無音データを必要最小限とすることで、設定データ量の削減を図ることが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
サブ制御装置81における演出データ設定処理にて表示演出と音演出との設定が行われ、その設定に基づいて、表示制御装置201にて表示演出が行われるとともに、音源IC85にて音演出が行われる構成において、表示制御装置201側の表示演出の更新タイミングと音源IC85側の音演出の更新タイミングとが異なっており、これら更新周期が互いに割り切れない関係となっている。このような構成においては、両更新タイミングがなかなか同期せず、例えば表示演出の更新タイミングにて音演出を開始させようとしても、音演出側の更新タイミングとのズレによって、両演出のズレが生じてしまう。そこで、上記構成においては、表示演出の更新タイミングの前に無音データを設定するとともに表示演出の更新タイミングから有音データを設定する構成とし、音演出側の更新タイミングにて当該無音データに基づく音の再生を開始する構成とした。このようにすることにより、両演出の更新タイミングにズレが存在しているままで、表示演出の更新タイミングにて有音データに基づく音演出を開始させることが可能となる。
無音データを設定する場合、表示演出側の有音データ生成フレームを把握し、その把握結果によって、設定する無音データのデータ量や設定方法を異ならせた。より詳しくは、図70における第1音源IC85a〜第7音源IC85gのように、有音データ生成フレームが所定フレーム数未満である場合には、開始フレーム(第1フレーム)から無音データを設定し、図70における第8音源IC85hのように、所定フレーム数以上である場合には有音データ生成フレームの直前の音演出の更新タイミングからの無音データを設定する構成とした。つまり、あまりに長い無音データを設定しようとすると設定するデータ量が増大化してしまうし、データ量的には少ないもののその開始タイミング情報をも設定しなくてはいけないと、かえって処理負荷が増大化し得る。このようにしたことによって、設定する無音データのデータ量と処理負荷とのバランスを保つことが可能となる。
開始フレームから無音データを設定する場合、フレーム単位の長さで当該無音データを設定可能とした。このようにすることで、無音データの長さをフレームの更新周期と合致させるための特殊な処理を必要とせず、簡素な構成で表示演出とのズレを回避することが可能となる。
複数の音源IC85を有し、サブ制御装置81の音データ設定処理では、各音源IC85用の音データをそれぞれ設定する一方、各音源IC85はそれぞれ個別に音生成処理を実行可能な構成とした。このようにすることで、サブ制御装置81側で音データ設定処理を行った後は、音演出の実行を各音源IC85に一任することができ、サブ制御装置81側では、新たな演出の発生に備えた他の処理等を行うことが可能となる。
各演出において、複数の音源IC85は、それぞれ有音データ生成フレームが異なり得るように設定されている。そして、サブ制御装置81では、そのそれぞれの有音データ生成フレームに対して、無音データを設定する構成とした。このようにすることで、複数の音源IC85による重畳的な音演出による演出効果を、無音データを用いた簡素な音ズレ防止機構を用いて奏することが可能となる。
複数の音源IC85により音生成処理が行われる構成において、一の音源IC85については所定タイミングで有音データに基づく音生成処理が行われ、他の音源IC85については同所定タイミングで無音データに基づく音生成処理が行われるように、各音源IC85の音データを設定可能とした。このようにすることで、各音源IC85による音を互いにオーバーラップさせながら、連続的な音演出を実現することが可能となる。
無音データを含め、音データはRAM84のデータ出力エリア84aに設定する構成とし、当該データ出力エリア84aに各音源IC85がアクセス可能とした。このようにしたことにより、サブ制御装置81から各音源IC85に対して音演出の指令を行ううえで、コマンドの出力等を行う必要が生じず、情報のやり取りに際する処理構成の簡素化や情報抜けの抑制を図ることができる。
さらに、データ出力エリア84aには、音データとして、音源データのアドレス情報を設定する構成とし、音源IC85は、かかるアドレス情報に基づいてROM83の音源データ記憶エリア83eから音源データを取得する構成とした。これにより、データ出力エリア84aには、再生用の生データ(音源データ)を設定するわけではなくなるため、設定する情報量を大幅に少なくすることが可能となる。よって、音演出の設定時の処理負荷を低減することが可能となる。
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、有音データの前に音生成処理の対象となる音データとして無音データを設定したが、本実施形態では、有音データの後にも無音データを設定する。図71は、本実施形態における音演出用データテーブルの一例を示している。
本実施形態において、演出番号がp番の演出では、いずれの音源IC85においても、有音データ生成フレームが第1フレームとして設定されている。第1音源IC85aについては、有音データ生成フレーム以後の音源データを示す音データ番号として、a番、a番、a番、x番、b番、b番、b番と設定されている。既に説明した通り、音データ番号がx番の場合、フレーム単位の長さの無音データ(H(0))が設定される。つまり、p番の演出において、第1音源IC85aは、第1フレームからa番の有音データに基づく音生成処理を行った後、x番の無音データに基づく音生成処理を行い、その後、b番の有音データに基づく音生成処理を行う。
p番の演出において、第2音源IC85bについては、有音データ生成フレーム以後の音源データを示す音データ番号として、x番、c番、c番、c番、x番と設定されている。つまり、p番の演出において、第2音源IC85bは、第1フレームからx番の無音データに基づく音生成処理を行った後、c番の有音データに基づく音生成処理を行い、その後、x番の無音データに基づく音生成処理を行う。すなわち、本実施形態においては、有音データ生成フレームとして、第1フレームが設定されている場合であっても、当該第1フレームから無音データに基づく音生成処理が行われる場合がある。言い換えると、実質的な有音データ生成フレーム(上記第2音源IC85bの場合には、実質的に第2フレームが相当する)の数に応じて、その実質的な有音データ生成フレームまでの音データ番号として、予め無音データに対応する音データ番号が記憶されている。
図71におけるp番の演出において、第3音源IC85cは、上記第2音源IC85bの変形例を示している。すなわち、第2音源IC85bにおいて、x番、c番、c番、c番、x番の音データ番号のうち、c番の後のx番の音データ番号が記憶されておらず、c番の音データ番号に対応する音データに基づく音生成処理が行われた後は、音生成処理が行われない。このようにしても、第1音源IC85a用の音データの総データ量と、第3音源IC85c用の音データの総データ量とが異なることとなるものの、音演出としては、同等の演出効果を発揮させることが可能である。
図71におけるp番の演出において、第4音源IC85dは、実質的な有音データ生成フレームの変形例を示している。すなわち、本実施形態において、有音データ生成フレームは第1フレームとしている一方、第1フレームから予め無音データに対応する音データ番号が設定され得る構成としているところ、その無音データの期間(データ量)は第1フレーム分だけに限定されず、有音データに基づく音生成処理が行われるフレームまでに対応する期間であればよい。第4音源IC85dでは、実質的に第3フレームから有音データ(c番の有音データ)に基づく音生成処理が行われるところ、第1フレームと第2フレームとに対応する期間については、x番の無音データが設定されている。
本実施形態において、演出番号がq番の演出では、有音データの後に設定される無音データの長さが上記p番の演出と特に異なっている。例えば、第1音源IC85a及び第2音源IC85bについては、いずれも有音データ生成フレームとして第1フレームが設定されており、更に、第1フレームから有音データに対応する音データ番号が設定されている。具体的には、第1音源IC85aについては、a番、a番、a番、a番、a番、y番、b番、b番、b番の音データ番号が設定されている。既に説明した通り、音データ番号がy番の場合、フレーム単位の長さよりも短い長さの無音データ(H(0))が設定される。つまり、q番の演出においては、第1音源IC85aは、第1フレームからa番の有音データに基づく音生成処理を行った後、フレームの途中でy番の無音データに基づく音生成処理に切り換わり、その後、b番の有音データに基づく音生成処理を行う。
q番の演出において、第2音源IC85bについては、c+1番、c+1番、c+1番、b+1番、a番、y番、b番、b番、b番の音データ番号が設定されている。図66に示すように、c+1番の音データと、b+1番の音データと、a番の音データとは、音源データは同じであるものの、ボリューム情報が異なり、c+1番、b+1番、a番の順で徐々にボリュームが小さくなるように設定されている。そのため、q番の演出において、第2音源IC85bは、第1フレームからc+1番の有音データに基づく音生成処理を行った後、徐々にボリュームが小さくなり、フレームの途中でy番の無音データに基づく音生成処理に切り換わり、その後、b番の有音データに基づく音生成処理を行う。
q番の演出において、第3音源IC85cについては、有音データ生成フレームとして、第1フレームと第3フレームが設定されている。音データ番号としては、a番、a番、a番が設定され、その後、データの空白期間を経て、b番、b番、b番が設定されている。この場合、音データ設定処理(図64)においては、有音データ生成フレームを把握する処理(ステップS3003)にて、第1フレーム及び第3フレームを有音データ生成フレームとして把握する。そして、本実施形態におけるステップS3006では、所定フレーム数以上か否かの判定として、0以上であるか否かを判定する。すなわち、本実施形態におけるステップS3006では常に肯定判定することになる。その後、ステップS3009〜ステップS3012にて、第3フレームへの更新タイミングの直前の第3音源IC85cの更新タイミングまでの期間に相当する無音データ(y番の無音データ)が設定されるとともに、開始タイミングとして当該直前の第3音源IC85cの更新タイミングが設定される。
図72は、本実施形態におけるフレーム更新タイミングと、音演出の更新タイミング及び音データの長さとの関係を示すタイミングチャートである。
t11のタイミングでp番の表示演出及び音演出が開始される場合、第1音源IC85a〜第4音源IC85dのいずれにおいても音生成処理による音の生成が開始される。この場合、第1音源IC85aは有音データに基づく音生成処理である一方、第2音源IC85b〜第4音源IC85dはいずれも無音データに基づく音生成処理が開始される。
第1フレームから第2フレームへの更新タイミングであるt12のタイミングにおいて、第1音源IC85aの音生成処理の音データは、有音データから無音データに切り換わる。そのため、第1音源IC85aの音生成処理により生成される音(第1スピーカ87aから出力される音)は、遊技者が把握可能な音から把握不可能(把握困難)な音に切り換わる。また、同タイミングにて、第2音源IC85b及び第3音源IC85cの音生成処理の音データは、無音データから有音データに切り換わる。そのため、第2音源IC85bや第3音源IC85cの音生成処理により生成される音(第2スピーカ87bや第3スピーカ87cから出力される音)は、遊技者が把握不可能(把握困難)な音から把握可能な音に切り換わる。なお、第4音源IC85dについては、無音データから無音データが引き継がれるため、同タイミングにおける音の切り換えは生じない。
第2フレームから第3フレームへの更新タイミングであるt13のタイミングにおいて、第1音源IC85a及び第4音源IC85dの音生成処理の音データは、無音データから有音データに切り換わる。そのため、第1音源IC85aや第4音源IC85dの音生成処理により生成される音(第1スピーカ87aや第4スピーカ87dから出力される音)は、遊技者が把握不可能(把握困難)な音から把握可能な音に切り換わる。また、同タイミングにて、第2音源IC85b及び第3音源IC85cの音生成処理の音データは、有音データから無音データに切り換わるか、音生成処理が終了する。そのため、第2音源IC85bの音生成処理により生成される音(第2スピーカ87bから出力される音)は、遊技者が把握可能な音から把握不可能(把握困難)な音に切り換わり、第3音源IC85cの音生成処理は終了(停止)されることによって、第3スピーカ87cから音が出力されなくなる。そして、第3フレームが終了するt14のタイミングで、当該p番の演出が終了する。
t15のタイミングでq番の表示演出及び音演出が開始される場合、第1音源IC85a〜第3音源IC85cのいずれにおいても音生成処理による音の生成が開始される。第1音源IC85aについては、第1フレームから第2フレームへの更新タイミングであるt16のタイミング以後も有音データに基づく音生成処理を行い、第3フレームへの更新タイミングであるt20のタイミングよりも前のタイミングであって第2フレームの表示期間中であるt18のタイミングで無音データに基づく音生成処理に切り換わる。そして、t20のタイミングで有音データに基づく音生成処理に再度切り換わり、t21のタイミングまで同有音データに基づく音生成処理を継続する。
第2音源IC85bについては、第1フレームの開始タイミング(t15)から無音データへの切り換わりタイミング(t18)において有音データに基づく音生成処理を行う点は、上記第1音源IC85aと同じであるものの、ボリュームが徐々に小さくなるように当該有音データ(のボリューム情報)が設定されている。すなわち、t16のタイミングでそれまでよりも1段階ボリュームが小さくなり、t17のタイミングでそれまでよりもさらにボリュームが小さくなる。そして、t18のタイミングにて無音データに基づく音生成処理に切り換わり、遊技者は完全に音を聞き取れなくなる。その後、t20のタイミングにて有音データに切り換わる点、及びt21のタイミングまでその有音データに基づく音生成処理が継続される点は、第1音源IC85aと同様である。
第3音源IC85cについては、第1フレームの開始から当該第1フレームの終了までは有音データに基づく音生成処理を行うものの、当該第1フレームが終了するt16のタイミングで音生成処理を一旦終了する。その後、第3フレームへの更新タイミングであるt20のタイミングの直前の音生成処理の実行タイミングであるt19のタイミングから、無音データに基づく音生成処理を再開する。そして、t20のタイミングにて無音データから有音データに基づく音生成処理に切り換わり、t21のタイミングまで当該有音データに基づく音生成処理を継続する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
無音データを、有音データの後に音生成処理の対象となるように設定した。このようにしたことで、各音源IC85に設定する音データのデータ量や再生長を無音データによって調節することが可能となる。有音データの前に音生成処理の対象となるように無音データを設定する場合、有音データ生成フレームの順番によって無音データの設定量が定まる一方、有音データの後に音生成処理の対象となるように無音データを設定する場合、有音データ生成フレームによってその無音データの設定量は規定されない。そのため、全データ量や再生長を調節するうえでは、有音データの後に無音データを設定するほうが好ましいといえる。言い換えると、有音データの後に無音データを設定するか否かによって、設定する音データのデータ量や再生長を調節することが可能となる。
また、有音データの後に無音データを設定可能とすることから、有音データ生成フレームが複数設定され得る構成となる。つまり、一の音源IC85において音演出の開始タイミングを複数設定可能となる。このような複数の開始タイミングを有する音演出において、有音データと有音データとの間に無音データを挟むように設定すれば、各音源IC85は各開始タイミングを監視せずに音データに基づいて音生成処理を順次行えばよく、処理構成を大幅に簡素なものとすることが可能となる。
一の音源IC85において有音データと無音データとの切り換わりタイミングと、他の音源IC85において有音データと無音データとに切り換わりタイミングとが、重複するように各音データを設定可能とした。複数の音源IC85において音演出を行う構成において、無音データを用いずに、音の再生のオン/オフ制御によって音演出の開始や終了を制御しようとしても、処理周期の関係から一部の制御がズレてしまう可能性がある。特に、一方をオフとして他方をオンとする場合において、オフ制御が先にズレるか、オン制御が後にズレると、音演出の空白期間が生じてしまう。また、逆に、オフ制御が後にズレるか、オン制御が先にズレると、音演出が意図せず重複してしまう。その点、上記構成においては、無音データを用いてオン/オフ制御の代替としているため、音源IC85は当該オン/オフ制御をすべきタイミングを把握する必要がないどころか、単に設定されている音データに基づく音生成処理を順次行えばよく、上記のようなオン/オフ制御に基づく不都合の発生を回避することができる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、演出の種類によって、無音データの設定の有無を異ならせる。図73は、演出の種類の一例として、複数のゲームに亘って継続される演出の種類の例を示す説明図である。
複数のゲームに亘って継続される演出の種類として、例えば、図73(a)に示すボーナス中の演出と、図73(b)に示すアタックモード中の演出とがある。
既に説明した通り、ボーナス状態は所定枚数のメダル払出によって終了するように設定されており、ボーナス中の当選役の当選確率と、当該当選役の払出枚数とによって、実質的にボーナス中に実施されるゲーム数は一定数のゲーム(24ゲーム)となっている。ボーナス中の演出では、各ゲームで演出内容が異なるように設定されており、ボーナス状態の消化ゲーム数によって対応する演出が設定される(図54の連続演出設定処理において、ボーナス中演出カウンタに応じた演出が設定される)。
例えば、ボーナス中の演出では、第1ゲーム〜第5ゲームまでがオープニング演出に相当し、ボーナス当選(ボーナス状態への移行)を祝福する演出が5ゲームに亘って継続する。そして、第6ゲーム〜第12ゲームについては当選・移行したボーナスの種類(第1BB又は第2BB)別の当選BB別演出が行われる。第13ゲーム〜第19ゲームはボーナスに当選したゲームにおける表示モードに対応する当選時表示モード別演出が行われる。そして、第20ゲーム〜第23ゲームは特別演出として、例えば、アタックモードやVBモードの同時当選の有無を報知する。第24ゲームはエンディング演出に相当し、当該ボーナス中に獲得したメダル数等の表示が行われる。
ボーナス中演出は、各ゲームの開始タイミング、より詳しくは、スタートレバー41の操作タイミングで演出の更新が行われる。つまり、例えば、オープニング演出が行われている状況において第6ゲームが開始されるタイミングにて、当該オープニング演出から当選BB別演出への更新がなされ、当選BB別演出が行われている状況において第13ゲームが開始されるタイミングにて、当該当選BB別演出への更新がなされる。同様に、第20ゲームの開始タイミングにて、当選BB別演出から当選時表示モード別演出への更新がなされ、第19ゲームの開始タイミングにて当選時表示モード別演出から特別演出への更新がなされ、第24ゲームの開始タイミングにてエンディング演出への更新がなされる。
上記のように、ボーナス中演出は、複数のゲームに亘って継続する演出のうち、ゲームを進行させる操作(開始操作)に際して、新たな演出への更新が行われる演出となっている。言い換えると、新たな演出への更新契機となるゲームを進行させる操作が行われない場合、当該新たな演出への更新が行われず、例えば、第5ゲームを終了した後、第6ゲームの開始操作が行われなければ、第5ゲームまでのオープニング演出が終了した時点で待機する。より詳しくは、更新契機となるゲームの開始操作が行われるまで、表示演出及び音演出の更新は行われず、例えば、液晶表示装置65における表示画面では終了時のフレームが表示されたままであり、スピーカ装置64からの音演出は当該終了時のフレームに対応する音演出が終了した時点で、その後、音の生成を行わないようになり当該演出においては無音状態となる(他の演出と重複していれば、その音演出は行われ得る)。又は、表示フレームは終了時のフレームのままで、音演出については、例えば、所定の音楽が繰り返し再生される。
アタックモード中の演出は、上記ステップS1901の表示モード設定処理にて、表示モードがアタックモードへ移行する際に設定される演出である。図73(b)に示すように、開始からオープニング演出後、第1ターン演出、第2ターン演出、、、、第7ターン演出が行われ、その後、第1ターン演出へと戻る。オープニング演出は15secに亘って行われ、その後の各ターン演出はいずれも15secの経過によって次のターン演出に切り換わる。つまり、オープニング演出を除けば、105secで第1ターン演出〜第7ターン演出が行われ、1周が105secのループ演出として設定されている。各ターン演出は、例えば、第1ターン演出では主人公(女性キャラクタ)の顔の正面がアップで表示される演出が設定され、第2ターン演出では主人公が走っている様子を左から見た様子の演出が設定され、第3ターン演出では主人公がバレーボールのサーブ練習をしている様子の演出が設定されるなど、各ターンによって演出の内容が異なるように設定されている。
この場合、アタックモード中の演出では、各ターン演出の更新タイミングは時間の経過によって行われる。例えば、アタックモード中において、遊技者が遊技の操作(開始操作や停止操作)を行わずにいたとしても、当該アタックモード中の演出は時間の経過とともに演出が進行する。
つまり、アタックモード中の演出は、複数のゲームに亘って継続する演出のうち、時間の経過によって演出内容が進行する演出となっており、ゲームを進行させる操作(開始操作)に際して新たな演出への更新が行われず、一旦設定を行うと、その後、他の表示モードへの移行が発生するまで継続する演出となっている。
本実施形態における音データ設定処理について、図74のフローチャートを参照しながら説明する。
本実施形態においては、ステップS3201にて今回の演出内容を把握する処理を実行する。かかる処理は、上記ステップS3001の処理と同様である。続くステップS3202では、ステップS3201にて把握した演出の内容が、ループ演出であるか否かを判定する。具体的には、上記ボーナス中演出のように遊技操作に基づいて演出が進行する演出ではなく、アタックモード中演出のように時間経過に基づいて演出が進行し、所定期間周期で当該演出がループする演出であるか否かを判定する。ループ演出である場合には、ステップS3203に進み、音源カウンタKの値を把握する処理を行う。ステップS3203〜ステップS3216の処理は、上記3002〜ステップS3015の処理と同様である。すなわち、ループ演出である場合には、上記第1,第2の実施形態のように、無音データを設定することによる音ズレを防止するための処理が行われる。
一方、ステップS3202にてループ演出ではないと判定した場合、すなわち、今回の演出が、例えば、ボーナス中演出である場合、ステップS3217に進む。ステップS3217では、音源カウンタKの値を把握する処理を行って、今回の処理対象となる音源IC85を特定する。かかる処理は、ステップS3203(ステップS3002)と同様である。その後、ステップS3218にて、ステップS3204(ステップS3003)と同様に有音データ生成フレームを把握する処理を行い、ステップS3219にて、ステップS3205(ステップS3004)と同様に有音データ生成フレーム以降の有音データアドレスを把握する処理を行う。
続くステップS3220では、有音データ生成フレームの直前の音源IC更新タイミングを特定する処理を行う。かかる処理は、ステップS3210(ステップS3009)の処理と同様である。そして、ステップS3221にて、ステップS3220にて特定したタイミングを開始タイミング情報とし、当該開始タイミング情報と、ステップS3219にて把握した有音データアドレスの情報と、をデータ出力エリア84aのうち、今回の音源カウンタKに対応するエリアにセットする処理を行う。そして、ステップS3222にて音源カウンタKを1加算する更新処理を行い、ステップS3223にて上限値(24)に至ったか否かを判定する。ステップS3223にて否定判定した場合、ステップS3217に戻り、ステップS3223にて肯定判定した場合、ステップS3224にて、音源カウンタKを初期値(1)にリセットする処理を行ってから、音データ設定処理を終了する。
以上のように、ループ演出時において無音データを設定する構成とすることで、特に表示演出とのズレが生じ易くなる場合において、効率的にそのズレを解消することが可能となる。
また、ループ演出時においては無音データを設定する一方、ゲームの進行に伴う操作タイミングで演出の更新タイミングが設定されている演出については無音データを設定しないようにすることで、無音データ分のデータ量を削減することが可能となる。すなわち、ズレが生じやすいループ演出については、そのズレが生じることを回避するようにし、仮にズレが生じてもその後の遊技操作によって新たに演出設定がなされるような場合においては、多少のズレの発生を許容してデータ設定量の削減を優先する構成としたため、各種音演出を行ううえで、演出効果と処理負荷とのバランスを好適に保つことが可能となる。
<第4の実施形態>
上記各実施形態においては、表示演出と音演出とのズレに関して説明したが、本実施形態では、その他の演出と音演出とのズレに関する説明を行う。ここでは、その他の演出として、各リール32L,32M,32Rの回転制御によるリール回転演出を説明する。
本実施形態では、リール回転演出において、所定図柄が所定位置に到達したタイミングで特定音が発生する特定演出が設定されている。例えば、図75に示すように、所定絵柄として左リール32Lの16番の「赤7」図柄が、所定位置として下ラインL3(下段)に到達したタイミングで、スピーカ装置64から特定音が発生する。この場合、左リール32Lが回転している限り、当該特定演出は継続して行われ、16番の「赤7」図柄が下ラインL3に到達する度に特定音が発生する。
ここで、各リール32L,32M,32Rの回転制御に関し、補足説明する。
既に説明した通り、各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に回転制御される。ステッピングモータは504パルスの駆動信号を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。励磁パルスは、主制御装置101のタイマ割込み処理(図14)のステップS106にて1パルスずつ出力される。励磁パルスは、タイマ割込み処理の処理周期である1.49msec周期で1パルスが出力され、各リール32L,32M,32Rが定速回転している場合、1パルスの駆動信号に基づく回転角度、すなわち、タイマ割込み処理の1処理毎の角度変化は約0.714°となる。また、各リール32L,32M,32Rが定速回転している場合、各リール32L,32M,32Rは750.96msec(1.49×504)で1回転する。
既に説明した通り、音源IC85の音生成処理における音データの更新周期は10msecであり、上記各リール32L,32M,32Rの1周分の更新周期とは自然数で割り切れない関係となっている。そのため、音生成処理の更新周期で特定音を生成しようとすると、1回転あたり0.96msecずつのズレが生じ得る。
そこで、本実施形態では、所定絵柄が所定位置に到達する度に特定音を発生させる特定演出において、特定音を発生させるタイミングとは異なるタイミングにおいて無音データに基づく音生成処理が行われるようにする。
図76は、本実施形態における特定演出用処理を示すフローチャートである。本特定演出開始用処理は、主制御装置101においてリール制御処理(図18)の回転開始処理(ステップS402)が起動される際に実施される処理である。例えば、回転演出処理(ステップS401)において、特別演出発生抽選に当選した場合に実施される。
ステップS3301では、リール回転開始前の左リール32Lにおける所定図柄の位置を把握する処理を行う。具体的には、所定位置(下ラインL3)に停止している図柄の番号から、特別演出の対象となっている16番の「赤7」図柄とのズレ量を把握する処理を行う。
続くステップS3302では、回転開始演出にて設定された演出に基づいて、定速回転までに要する期間を把握し、回転開始から所定図柄が所定位置に到達するまでの期間を把握する処理を行う。具体的には、回転開始時の加速処理等を加味して、定速回転に至ってから特別演出の対象となっている図柄が所定位置に到達するまでの期間を把握する処理を行う。この場合、例えば、回転開始演出において各リール32L,32M,32Rの回転を伴うフリーズ演出が設定されている場合には、その期間を加味して特別演出の対象となっている図柄が所定位置に到達するまでの期間が把握される。
その後、ステップS3303にて、ステップS3302にて把握された期間の情報を含む音演出用コマンドを、サブ制御装置81へ出力する処理を行ってから、本特別演出用処理を終了する。サブ制御装置81では、受信した音演出用コマンドに基づいて、音データ設定処理を行い、各音源IC85による音生成処理を行わせることによって特別演出における特定音を発生させる。
この場合、音データ設定処理では、定速回転に至るまでの期間において無音データを設定する。そして、定速回転に至ってからは、所定図柄が所定位置に到達した場合の1図柄分である24パルス分の長さ(35.76msec=1.49msec×24処理)の有音データと、20図柄分である480パルス分の長さ(715.2msec)の無音データとが交互に音生成処理の対象となるループ演出として設定する。
図77は、特別演出における左リール32Lの図柄位置と、音データとの関係を説明するためのタイミングチャートである。
t22のタイミングで各リール32L,32M,32Rの回転が開始された場合、加速期間を経てt23のタイミングで定速回転に至る。その後、t24のタイミングで、所定図柄としての16番の「赤7」図柄が下ラインL3に到達する。当該所定図柄は、t25のタイミングまでのに下ラインL3を通過し、当該t25のタイミングで次の図柄(17番の「スイカ」図柄)が下ラインL3に到達する。そして、所定図柄は、次の到達タイミングであるt26のタイミングで再び下ラインL3に到達し、t27のタイミングで次の図柄が下ラインL3に到達する。
この場合、t22からt24のタイミングまでの期間においては、特別演出における音演出を行う音源IC85(図では第n音源ICとして表記している)に対応する音データとして、無音データが設定される。また、t24からt25のタイミングまでの期間においては、有音データが設定され、t25からt26のタイミングまでの期間においては無音データが設定される。そして、t26からt27のタイミングでは有音データが設定され、その後も、回転周期毎に有音データが設定されるようにループ演出として音データが設定される。
以上のように、各リール32L,32M,32Rの回転と同期させた音演出を行ううえで、無音データと有音データとを回転周期に応じて設定することで、音演出側の更新周期や、各リール32L,32M,32Rの回転制御の制御態様を変更することなく、各リール32L,32M,32Rの回転と同期させた音演出を好適に実行することが可能となる。
特に、各リール32L,32M,32Rの回転と同期させた音演出を、所定絵柄が所定位置に到達したことを示唆する所謂目押し補助とする場合、当該音演出とリールの回転位置とにズレが生じると、そのズレによって注目度が低減してしまうといった不都合だけでなく、当該目押し補助に基づいて目押しを行ううえで、その指標となる音演出が指標の意味をなさなくなってしまい、かえって遊技者に不利益を生じさせてしまうことになる。かといって、このような音ズレを回避するために、リールの回転制御の態様を音演出側に合わせてしまうと、目押し補助を行わない場合との差によって、目押しミスを誘発してしまうであろうし、無音データを用いずに所定絵柄が所定位置に到達することを見計らって音演出を行おうとしても、音演出側の更新タイミングの変更を余儀なくされる等、大幅な設計変更を要することとなる。その点、上記のように無音データを用いて、回転周期と同期させる構成とすれば、簡素な構成でズレを回避することが可能となる。
また、上記のように各リール32L,32M,32Rの回転制御の処理周期は主制御装置101のタイマ割込み処理の処理周期(1.49msec)に依存するところ、音源IC85の処理周期(10msec)とは互いに割り切れない関係となっているし、しかも、表示制御装置201の処理周期(33.3msec)とも互いに割り切れない関係となっている。つまり、例えば、第1〜第3の実施形態のように、表示演出と音演出との同期を図るうえで、無音データを用いずに処理周期の同期を図る構成としたとしても、本実施形態の様に、主制御装置101側の演出と音演出との同期演出を追加しようとすると、処理周期の同期をさらに図る必要が生じてしまう。その点、上記構成の様に無音データを用いることで、いずれの処理周期も変更することなく、各処理周期の演出との同期を容易に図ることが可能となる。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態に対して適用してもよい。また、上記各実施形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)サブ制御装置81が音源IC85用の音データを設定して、音源IC85が当該音データに基づく音生成処理を行うことにより音演出が実現される構成としたが、サブ制御装置81自身が音データに基づいて各アンプ86や個別スピーカ87を制御可能としてもよい。
(2)表示制御装置201におけるV割込み処理の処理周期や、音源IC85における音生成処理の処理周期、主制御装置101によるタイマ割込み処理の処理周期は上記のものに限定されない。これらの処理周期が互いに異なる周期であればよく、より詳しくは、互いに割り切れない関係であれば、ズレが発生し易くなるため、上記各発明を適用することによるメリットを生じさせることができる。
(3)音データ設定処理では、各音源IC85用の音データを全て設定する構成としたが、演出内容によって、設定する音データの音源IC85を異ならせてもよい。例えば、第1演出であれば第1音源IC85a〜第10音源IC85j用の音データを設定し、第2演出であれば第11音源IC85k〜第20音源IC85t用の音データを設定し、
第3演出であれば第1音源IC85a〜第15音源IC85о用の音データを設定する等、演出内容によって設定する音源IC85の重複が生じないようにしてもよいし、演出内容によって設定する音源IC85の重複が生じるようにしてもよい。これらの場合において、各音源IC85の有音データ生成フレームが異なるように設定されているとよく、無音データの設定の有無や設定する無音データの長さ、開始タイミング情報等が音源IC85によって異なるようにするとよい。また、例えば、第21音源IC85u〜第23音源IC85wについては、通常時は使用せず、他の音源IC85に不都合(故障等)が生じた場合に代替として利用される構成としてもよい。
(4)音データ設定処理では、各音源IC85の音データをそれぞれ設定する構成としたが、有音データ生成フレームに基づいて、音データを設定する音源IC85と、今回の処理では音データを設定しない音源IC85とを異ならせてもよい。すなわち、例えば、有音データ生成フレームが所定フレーム数以上である音源IC85については、今回の処理では音データを設定しないようにしてもよい。この場合、サブ制御装置81が、当該音源IC85について有音データ生成フレームに対応するタイミングを一時記憶しておき、当該タイミングよりも前のタイミングで当該音源IC85についての音データを設定するようにするとよい。このようにすることで、当該後から音データを設定する音源IC85について、音源IC85は開始タイミングを見計らう必要が生じなくなる。また、このようにすることで、各音源IC85の音データの設定をそれぞれ別々のタイミングで行うことが可能となり、設定処理の分散化により処理負荷の一時的な増大化を回避することができる。
(5)表示演出における有音データ生成フレームの内容によって無音データを設定するか否かを異ならせる構成としてもよい。例えば、有音データ生成フレームとして、その直前のフレームとの差(例えば、色調、キャラクタの有無、キャラクタの動作、輝度等)が所定値以上であれば無音データを設定する構成とし、当該直前のフレームとの差が所定値未満であれば無音データを設定しない構成としてもよい。当該直前のフレームとの差が大きければ大きいほど、音演出と表示演出とのズレに気付きやすいと考えられるところ、上記のようにすることで、ズレに気付き易い演出について無音データを利用してズレを生じさせないようにし、ズレに気付きにくい演出については無音データを用いずにズレを許容し設定データ量の削減を図る構成としてもよい。
(6)音演出の内容によって無音データを設定するか否かを異ならせる構成としてもよい。例えば、ボリューム情報が所定値以上で音演出を開始する演出については無音データを設定し、所定値未満で音演出を開始する演出については無音データを設定しない構成としてもよい。音量が大きければ大きいほど、当該音演出と表示演出とのズレが生じるとそのズレに気付きやすくなると考えられるからである。
また、遊技者が認識し易い周波数帯の音源データで音演出を開始する演出と、その周波数帯よりも遊技者が認識しにくい周波数帯の音源データで音演出を開始する演出とで、無音データの設定の有無を異ならせてもよく、認識し易い周波数帯の演出については無音データを設定し、認識しにくい周波数帯の演出については無音データを設定しないようにしてもよい。
(7)無音データは、各Volスイッチ75,76の設定値に関わらず、生成される音が把握できない又は把握困難な音データとしたが、少なくとも遊技者の操作用となる第2Volスイッチ76の設定値に関わらず、遊技者が音を把握できない又は把握困難な音データであればよく、遊技ホールの管理者用の第1Volスイッチ75の設定値によっては、生成される音を把握可能となる構成としてもよい。
(8)無音データをフレーム単位の長さや、有音データ生成フレームと音生成処理とのズレ量に相当する長さで予め記憶しておく構成としたが、記憶しておく無音データの長さは上記のものに限定されず、他の長さであってもよい。また、所定期間の長さの無音データを予め記憶しておく構成に、代えて又は加えて、その都度、長さを可変可能な構成としてもよい。例えば、有音データ生成フレームまでのフレーム数を把握した場合に、そのフレーム数分の長さの無音データをその都度作成可能としてもよいし、有音データ生成フレームと音生成処理とのズレ量を把握した場合に、そのズレ量に相当する長さの無音データをその都度作成可能としてもよい。さらに、例えば、比較的短期間である特定期間(例えば、0.01msec)の長さの無音データを予め記憶しておき、上記把握した長さに応じて当該特定期間の長さの無音データの繰り返し再生が行われるように無音データの設定を行う構成としてもよい。この場合、特定期間でフレーム長(約33.3msec)やズレ量を自然数にて割り切れる関係となるように、特定期間の長さを設定するとよい。
(9)音データ設定処理において、有音データ生成フレームを特定したうえで無音データと有音データとを設定する構成としたが、演出の内容に対応させて無音データと有音データの種類や再生(生成)順序が予め定められたデータセットを用意しておく構成としてもよい。より詳しくは、例えば、第1の演出については、無音データに基づく音生成処理が第1期間に亘って行われた後、有音データに基づく音生成処理が第2期間に亘って行われるように無音データと有音データとの第1のデータセットを予め記憶しておき、第2の演出については、無音データに基づく音生成処理が第3期間に亘って行われた後、有音データに基づく音生成処理が第4期間に亘って行われるように無音データと有音データとの第2のデータセットを予め記憶しておく。そして、第1の演出についての音データ設定処理では、第1のデータセットを読みだしてかかるデータセットをデータ出力エリア84aにセットし、第2の演出についての音データ設定処理では、第2のデータセットを読みだしてかかるデータセットをデータ出力エリア84aにセットする。このようにすれば、演出毎に有音データ生成フレームを特定する必要が生じず、演出発生時の処理の簡素化が図られる。なお、上記の各データセットについても、無音データの後に有音データについての音生成処理が行われるパターンだけでなく、有音データの後に無音データについての音生成処理が行われるパターンが含まれてもよいし、無音データと有音データとの繰り返しパターンが含まれてもよい。
(10)音データ設定処理では、データ出力エリア84aに音データのアドレス情報をセットする構成としたが、音源データそのものをセットする構成としてもよい。このようにすれば、各音源IC85の音生成処理では、アドレス情報に基づいて音源データを取得する処理を行う必要が生じず、データ出力エリア84aの音源データを読み出す(再生する)だけよくなるため、音源IC85側の処理の簡素化が図られる。
(11)データ出力エリア84aを介してサブ制御装置81と音源IC85とで音データのやり取りを行う構成としたが、コマンド等を利用して音データのやり取りを行う構成としてもよい。詳しくは、音データ設定処理にて、データ出力エリア84aにセットする音データ(のアドレス情報)や音源データを含むコマンドを音源IC85に対して出力し、音源IC85ではかかるコマンドに基づいて音生成処理を行う構成としてもよい。この場合、サブ制御装置81と音源IC85とが双方向通信可能な構成に代え、サブ制御装置81から音源IC85へ単方向通信可能(双方向通信不可)な構成としてもよい。
(12)表示制御装置201とサブ制御装置81とについて、双方向通信が不可であって、サブ制御装置81から表示制御装置201へ単方向通信が可能な構成としたが、双方向通信が可能な構成としてもよい。この場合、表示制御装置201から有音データ生成フレームへの更新タイミング(V割込み処理の処理タイミング)をサブ制御装置81へ出力する構成とし、かかる有音データ生成フレームの更新タイミングに合わせて音源IC85にて音生成処理を開始する構成としてもよい。この場合であっても、例えば、有音データ生成フレームが複数存在する演出について、後側の有音データ生成フレームの前に無音データに基づく音生成処理が行われる構成とすれば、先の有音データ生成フレームへの更新タイミングを表示制御装置201がサブ制御装置81へ出力し、そのタイミングで音生成処理を開始させた後は、音源IC85側にて音生成処理を繰り返し行うだけでよく、後の有音データ生成フレーム時には表示制御装置201からサブ制御装置81へかかる情報を出力する必要が生じないため、処理の簡素化が図られる。
(13)無音データとして、音生成処理が行われることによって対応する個別スピーカ87から遊技者が把握困難又は把握できない音が出力される音データを設定する構成としたが、個別スピーカ87から遊技者が把握可能な音が出力されるものの、別の個別スピーカ87から出力される音との干渉によって把握困難又は把握できない音が出力される音データを設定する構成としてもよい。すなわち、第1の音源IC85について設定する音データを第1音データとし、第2の音源IC85について設定する音データを第2音データとする。この場合、第1音データに基づく音生成処理によって出力され得る第1音と、第2音データに基づく音生成処理によって出力される第2音とは、いずれもそれぞれ遊技者が把握可能な音となるように第1音データ及び第2音データとが設定されているものの、例えば、第1音と第2音とを逆位相となる波長の音とする等して、互いの音(少なくとも一方の音)がかき消される構成とする。そして、第1音データと第2音データとの音生成処理が同時に行われるように、第1の音源IC85へ第1音データを設定するとともに、第2の音源IC85へ第2音データを設定する構成とする。このようにしても、第1音や第2音に続けて遊技者が把握可能な第3音の音生成処理が行われるようにすれば、当該第3音の出力開始タイミングを、音生成処理の更新タイミングに依存しないで設定することが可能となる。
(14)第1音源IC85a〜第23音源IC85wを、演出や用途によって分類分けし、演出や用途に応じて音データを設定する音源IC85を異ならせる構成としてもよい。例えば、表示演出とあわせて行う音演出は、第1音源IC85a〜第10音源IC85jにより行う構成とし、各リール32L,32M,32Rの回転演出とあわせて音演出は、第11音源IC85k〜第20音源IC85tにより行う構成とし、エラー報知用の音演出は第21音源IC85u〜第23音源ICwにより行う構成とする。そして、音データ設定処理では、対応する音源IC85用の音データを設定する一方、対応しない音源IC85用の音データは設定しない構成とする。このようにすれば、使用しない音源IC85についてまで音データを設定する必要が生じず、処理の簡素化が図られる。
(15)サブ制御装置81が各音源IC85を制御する構成としたが、表示制御装置201が各音源IC85を制御する構成としてもよいし、主制御装置101が各音源IC85を制御する構成としてもよい。また、各制御装置81、101、201のそれぞれに対して各音源IC85を接続し、制御装置81、101、201によって制御する音源IC85を異ならせる構成としてもよい。
(16)音源IC85について、所定の演出契機に基づいて音生成処理を開始する構成としたが、音源IC85について、無音データに基づく音生成処理を常に実行している構成とし、所定の演出契機が生じた場合に当該実行中の音生成処理の元データとしての音データを書き換える構成としてもよい。具体的には、音源IC85は、例えば電源投入後から所定周期(10msec)で、音生成処理を繰り返し行う構成とする。演出の実行タイミングではない場合には、かかる音生成処理の元となる音データのアドレス情報は、無音データのアドレス情報とする。つまり、無音データに基づく音の出力が行われている状況が待機状態とする。そして、所定の演出契機が生じた場合に、サブ制御装置81の音データ設定処理にて、データ出力エリア84aにセットされている無音データのアドレス情報を、今回の演出に対応する音データのアドレス情報に書き換える構成とする。このようにすることで、音源IC85においては、単に音生成処理(音の出力)を繰り返し行っていればよくなり、音源IC85の構成の簡素化を図ることが可能となる。
(17)音演出とあわせて行う演出は表示演出や各リール32L,32M,32Rの回転演出に限らず、例えば、所定動作が可能な役物を用いた動作演出であってもよいし、LED等の発光部を用いた発光演出であってもよい。動作演出としては、例えば、所定の駆動部を駆動制御することによって、役物を第1位置と第2位置とに変位可能とし、所定のタイミングにて第1位置から第2位置に変位させる動作演出を設定する。そして、第2位置に変位させるタイミングで所定音が発生するように音演出を行う。このような構成において、所定の駆動部の駆動制御の駆動周期と、音生成処理の更新周期との関係により生じ得るズレを無音データにより補うする構成とすれば、第2位置に変位するタイミングと所定音が発生するタイミングとを合致させることが可能となる。
(18)音演出と各リール32L,32M,32Rの回転演出とを合わせて行う構成において、所定絵柄が所定位置に到達するタイミング以外は無音データに基づく音生成処理が行われるようにしたが、例えば、所定位置に近づくにつれて音量が大きくなるように、ボリューム情報の設定値が徐々に大きくなる有音データに基づく音生成処理が行われるようにしてもよいし、所定位置から遠ざかるにつれて音量が小さくなるように、ボリューム情報の設定値が徐々に小さくなる有音データに基づく音生成処理が行われるようにしてもよい。これらの場合において、少なくとも所定絵柄が所定位置に到達していないいずれかのタイミングで無音データに基づく音生成処理が行われるようになっていればよい。すなわち、無音データの長さに関わらず、各リール32L,32M,32Rの回転周期と、特定音の発生周期とのズレが無音データによって補われる構成であればよい。
(19)音演出と各リール32L,32M,32Rの回転演出とを合わせて行う構成において、各リール32L,32M,32Rの定速回転中に特定音が発生するようにしたが、定速に至るまでの期間(加速期間中)の回転と音演出とを同期させる構成としてもよい。具体的には、ストップスイッチ42〜44の操作無効期間等において各リール32L,32M,32Rを低速にて回転させるフリーズ演出において音演出と同期させる構成としてもよい。
(20)サブ制御装置81側の演出データ設定処理において表示データ設定処理にて演出コマンドが出力された場合、表示制御装置201では、その後のV割込み処理の更新タイミングにてフレームの更新が開始されるため、表示演出と音演出との開始タイミングにズレが生じる場合も考えられる。そこで、例えば、表示制御装置201のV割込み処理を演出コマンドを受信したことに基づいて開始する構成(音源IC85側の音生成処理と同様の構成)としたり、表示制御装置201とサブ制御装置81とを双方向通信可能としたうえで、サブ制御装置81の演出データ設定処理にて表示制御装置201側のV割込み処理の実行タイミング(実行状況)を把握して、その把握結果に基づいて、演出コマンドを出力するとともに音データ設定処理を行う構成としてもよい。
(21)サブ制御装置81の音データ設定処理において、演出番号に対応する音データ番号のそれぞれのアドレス情報をデータ出力エリア84aにセットし、音源IC85の音生成処理において、当該それぞれのアドレス情報に基づいて個々に音源データを取得する構成とし、所定の再生長となる音源データをつなぎ合わせて音の生成を行う構成としたが、演出番号に対応する演出全体の再生長を有する音源データを記憶しておき、当該演出全体の再生長を有する音源データを読み出して音の生成を行う構成としてもよい。
(22)音データ設定処理において、フレーム単位で無音データを設定するか、それともズレ量を把握して無音データを設定するかを、有音データ生成フレームまでのフレーム数によって異ならせる構成としたが、かかるフレーム数は上記のもの(150)に限定されない。また、有音データ生成フレームまでのフレーム数によらず、又は有音データ生成フレームまでのフレーム数に加えて、演出内容によって異ならせる構成としてもよい。
(23)有音データ生成フレームが、音源IC85の音生成処理の更新周期と、表示制御装置201のV割込み処理の更新周期との公約数である1/3sec後以降であれば、公約数の自然数倍の更新周期からフレーム単位で無音データによる音生成処理が行われるようにする構成としてもよい。
(24)音データ設定処理において、フレーム単位の長さで無音データを設定するか、ズレ量に相当する長さで無音データを設定するかを異ならせたが、フレーム単位の長さとズレ量に相当する長さとを合わせた長さの無音データを設定可能としてもよい。
(25)ループ演出としてアタックモード中の演出を例示し、第1ターン演出から第7ターン演出を行い、その後、再度第1ターン演出から第7ターン演出が行われる構成を示したが、演出全体をループする必要はなく、一部がループしていればよい。例えば、第1ターン演出から第7ターン演出を行い、その後、第1ターン演出に戻り、第6ターン演出までの行った後、第1ターン演出に戻る構成としてもよい。また、ループ毎にループする部分が異なる構成としてもよい。例えば、第1ターン演出から第7ターン演出を行った後、第1ターン演出から第6ターン演出を行い、その後、第2ターン演出から第7ターン演出を行う構成としてもよい。
(26)各音源IC85用の音データとして、無音データを設定することで、各音源IC85用の音データの再生長を合わせる構成において、当該無音データを全ての有音データの後に設定する構成としてもよい。例えば、第1音源IC85aについては第1のタイミングで有音データの再生が終了し、第2音源IC85bについては第1のタイミングよりも後の第2のタイミングで有音データの再生が終了する場合、第1音源IC85aの音データとして第1のタイミングから第2のタイミングまでの分の無音データを設定することで、第1音源IC85aと第2音源IC85bとの音の再生終了タイミングを合致させることができる。この場合、第2音源IC85bについても第2のタイミングよりも後のタイミングまでの分の無音データを設定し、その分の無音データを第1音源IC85aについても設定する構成としてもよい。また、上記に加えて、第3音源IC85cについて第2のタイミングよりも後の第3のタイミングで有音データの再生が終了する場合、第1音源IC85aの音データとして第1のタイミングから第3のタイミングまでの分の無音データを設定するとともに、第2音源IC85cの音データとして第2のタイミングから第3のタイミングまでの分の無音データを設定することで、第1音源IC85a〜第3音源IC85cの音の再生終了タイミングを合致させることができる。
(27)リール及びそれに対応するストップスイッチを3つ並列して備えるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリール及びそれに対応するストップスイッチを5つ並列して備えたスロットマシンであってもよい。リールの停止操作における誤操作を抑制するという観点からすると、リール及びそれに対応するストップスイッチは少なくとも2つあればよい。また、ベット数が3である状況で有効ラインが1ラインに設定されるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、有効ラインは5ラインであってもよい。
(28)スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
また、遊技領域へ遊技球を発射させ、始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて大当たり抽選が行われるタイプのパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するタイプのパチンコ機、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるタイプのパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の各特徴群に示す発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。この種の遊技機においては、上記内部抽選の結果等に対応する演出の一種として、スピーカ等の音生成手段によって音演出が行われる場合がある。」という背景技術について、「ここで、上記例示した遊技機においては、演出の好適化が求められており、例えば音演出に関して未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.予め定められた演出契機が発生したことに基づいて、所定演出を所定の演出手段(液晶表示装置65)にて実行する所定演出手段(サブ制御装置81による表示データ設定処理を実行する機能、表示制御装置201によるV割込み処理を実行する機能)と、
前記所定演出手段による前記所定演出に対応する音演出を、所定の音生成手段(音源IC85、アンプ86、個別スピーカ87を含むスピーカ装置64)にて生成される音により実行する音演出手段(サブ制御装置81による音データ設定処理を実行する機能、音源IC85による音生成処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記所定演出手段による前記所定演出の更新処理を第1周期(約33.3msec)で実行可能な第1更新手段(表示制御装置201によるV割り込み処理を実行する機能)と、
前記音生成手段による音の生成制御を前記第1周期とは異なる第2周期(10msec)で実行可能な第2更新手段(音源IC85による音生成処理を実行する機能)と、
を備え、
前記音演出手段は、
前記所定演出手段による前記所定演出に対応する前記音演出の音情報(音データ)を設定する設定手段(サブ制御装置81による音データ設定処理を実行する機能)を備え、
前記音生成手段は、前記設定手段により設定された前記音情報に基づいて、前記音演出の音の生成を順次行うものであり、
前記設定手段は、前記音情報として、前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握困難又把握不可能となる特別情報(無音データ)を、当該特別情報に対応する前記音生成手段による音の生成が、前記第1周期における所定の更新タイミングの前及び後の少なくも一方にて行われるように設定可能であることを特徴とする遊技機。
第1周期で更新処理が行われる所定演出が、第2周期で音の生成が行われる音演出とともに実行される遊技機においては、所定演出と音演出とを別々に実行するため、処理の分散化が図られる反面、周期の相違から、所定演出の更新タイミングと音演出における音の生成のタイミングとにズレが生じる可能性が高い。このようなズレが生じてしまうと、せっかくの所定演出と音演出とによる演出効果が十分に期待できないだけでなく、そのズレによって遊技者を興醒めさせてしまい、かえって注目度を低下させてしまう要因となり得る。その点、上記構成においては、第1周期の更新タイミングの前又は後の音が、遊技者が把握困難又は把握不可能となるように設定される。このようにすれば、所定演出の更新タイミングにおいて有音と無音との切り換わりを生じさせることが可能となり、所定演出の更新タイミングと音演出の開始又は終了タイミングを合致させることが可能となる。これにより、音演出を好適に実行することが可能となる。
なお、「前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握困難又は把握不可能となる特別情報」とは、「前記音生成手段により生成される音が遊技者により識別困難又は識別不可能となる特別情報」と表現してもよいし、「前記音生成手段により音が生成されない特別情報」と表現してもよい。
また、「音生成手段」は「音出力手段」と称してもよい。この場合、「特別情報」については、「前記音出力手段により出力される音が遊技者により把握困難又は把握不可能となる特別情報」等と表現するとよい。
さらに、「前記第1周期における所定の更新タイミングの前及び後の少なくも一方」とは、「前記第1周期における所定の更新タイミングの直前及び直後の少なくも一方」と表現してもよい。
特徴A2.予め定められた演出契機が発生したことに基づいて、所定演出を所定の演出手段(液晶表示装置65)にて実行する所定演出手段(サブ制御装置81による表示データ設定処理を実行する機能、表示制御装置201によるV割込み処理を実行する機能)と、
前記所定演出手段による前記所定演出に対応する音演出を、所定の音生成手段(音源IC85、アンプ86、個別スピーカ87を含むスピーカ装置64)にて生成される音により実行する音演出手段(サブ制御装置81による音データ設定処理を実行する機能、音源IC85による音生成処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記所定演出手段による前記所定演出の更新処理を第1周期(約33.3msec)で実行可能な第1更新手段(表示制御装置201によるV割り込み処理を実行する機能)と、
前記音生成手段による音の生成を前記第1周期とは異なる第2周期(10msec)で実行可能な第2更新手段(音源IC85による音生成処理を実行する機能)と、
を備え、
前記音演出手段は、
前記所定演出手段による前記所定演出に対応する前記音演出の音情報を設定する設定手段(サブ制御装置81による音データ設定処理を実行する機能)と、
前記設定手段により設定された前記音情報を、前記音生成手段に対して出力する出力手段(サブ制御装置81によるステップS3008、ステップS3012等の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記音生成手段は、前記出力手段により出力された前記音情報に基づいて、前記音演出の音の生成を順次行うものであり、
前記設定手段は、前記音情報として、前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握困難又把握不可能となる特別情報(無音データ)を、当該特別情報に対応する前記音生成手段による音の生成が、前記第1周期における所定の更新タイミングの前及び後の少なくも一方にて行われるように設定可能であることを特徴とする遊技機。
第1周期で更新処理が行われる所定演出が、第2周期で音の生成が行われる音演出とともに実行される遊技機においては、所定演出と音演出とを別々に実行するため、処理の分散化が図られる反面、周期の相違から、所定演出の更新タイミングと音演出における音の生成のタイミングとにズレが生じる可能性が高い。このようなズレが生じてしまうと、せっかくの所定演出と音演出とによる演出効果が十分に期待できないだけでなく、そのズレによって遊技者を興醒めさせてしまい、かえって注目度を低下させてしまう要因となり得る。その点、上記構成においては、第1周期の更新タイミングの前又は後の音が、遊技者が把握困難又は把握不可能となるように設定される。このようにすれば、所定演出の更新タイミングにおいて有音と無音との切り換わりを生じさせることが可能となり、所定演出の更新タイミングと音演出の開始又は終了タイミングを合致させることが可能となる。
しかも、上記構成においては、音演出手段は、音情報を設定する設定手段と、当該設定手段により設定された音情報を音生成手段に対して出力する出力手段とを有し、音生成手段は出力手段により出力された音情報に基づいて、音の生成を順次行う構成としているため、設定手段については、音情報の設定を行った後、音の生成を音生成手段に一任でき、設定手段と音生成手段とに関しても処理の分散化が図られている。このようにすることで、新たな演出契機が発生して音情報を設定しようとする場合に、前の演出契機に基づく設定処理と新たな演出契機に基づく設定処理とが重複してしまう可能性を低減することができる。このように、所定演出手段と音演出手段との処理の分散化を図り、更に音演出手段についても設定手段と音生成手段とで処理の分散化を図ることで、上記のように音演出の発生タイミング等を調節する等の機能を付加しながらも処理負荷の増大化を回避し、音演出を好適に実行することが可能となる。
なお、「前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握困難又は把握不可能となる特別情報」とは、「前記音生成手段により生成される音が遊技者により識別困難又は識別不可能となる特別情報」と表現してもよいし、「前記音生成手段により音が生成されない特別情報」と表現してもよい。
また、「音生成手段」は「音出力手段」と称してもよい。この場合、「特別情報」については、「前記音出力手段により出力される音が遊技者により把握困難又は把握不可能となる特別情報」等と表現するとよい。
さらに、「前記第1周期における所定の更新タイミングの前及び後の少なくも一方」とは、「前記第1周期における所定の更新タイミングの直前及び直後の少なくとも一方」と表現してもよい。
特徴A3.前記設定手段は、前記音情報として、前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握可能となる通常情報(有音データ)を、当該通常情報に対応する前記音生成手段による音の生成が、前記所定の更新タイミングを挟んで前記特別情報の前又は後にて行われるように、当該通常情報を設定することを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定の更新タイミングにて特別情報に基づく音の生成処理と通常情報に基づく音の生成処理との切り換わりが生じるようになる。これにより、所定演出における所定の更新タイミングと音演出の開始又は終了タイミングを合致させることが可能となる。
特徴A4.前記設定手段は、前記音情報として、前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握可能となる通常情報(有音データ)を、当該通常情報に対応する前記音生成手段による音の生成が、前記特別情報の後に行われるように当該通常情報を設定可能であることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者により把握困難又は把握不可能となる特別情報についての音の生成と、遊技者による把握可能となる通常情報についての音の生成と、の境界が、所定演出の更新タイミングとなり、特別情報後に通常情報が設定されていることから、更新タイミングにおいて遊技者が音を把握可能となるようにすることができる。よって、所定演出の更新タイミングと音演出の開始タイミングとを合致させることができる。
特徴A5.前記設定手段は、前記音情報として、前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握可能となる通常情報(有音データ)を、当該通常情報に対応する前記音生成手段による音の生成が、前記特別情報の前に行われるように当該通常情報を設定可能であることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者により把握困難又は把握不可能となる特別情報についての音の生成と、遊技者による把握可能となる通常情報についての音の生成と、の境界が、所定演出の更新タイミングとなり、特別情報の前に通常情報が設定されていることから、更新タイミングにおいて遊技者が音を把握困難又は把握不可能となるようにすることができる。よって、所定演出の更新タイミングと音演出の終了タイミングとを合致させることができる。
特徴A6.前記設定手段は、前記通常情報に対応する前記音生成手段による音の生成が行われる期間の後の特定期間について、当該特定期間後に前記通常情報に対応する前記音生成手段による音の生成が行われる場合には当該特定期間について前記特別情報に対応する前記音生成手段による音に生成が行われるように当該特別情報を設定し、当該特定期間後に前記通常情報に対応する前記音生成手段による音の生成が行われない場合には当該特定期間について前記特別情報を設定しないことを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
上記構成によれば、通常情報→特別情報の順で音情報を設定する際、通常情報→特別情報→通常情報の順で音の生成が行われるのであれば、当該特別情報を設定するものの、通常情報→特別情報として設定した後、通常情報の音の生成が行われないのであれば、特別情報を設定しない。このようにすれば、設定データの削減を図ることが可能となる。
特徴A7.前記第1周期は、前記第2周期よりも長い周期であって、且つ前記第2周期の整数倍とは異なる長さの周期であることを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1周期は第2周期の整数倍ではないため、第1周期と第2周期との更新タイミングにズレが生じやすい。このような関係の周期の演出において、特徴A1の構成を適用すれば、両演出(所定演出と音演出)とのズレを好適に解消することが可能となる。
なお、第2周期が第1周期よりも長い構成については、第2周期を第1周期の整数倍とは異なる長さの周期である構成とすると、上記と同様の効果を奏することが可能である。
特徴A8.所定の表示画面を有する表示手段を備え、
前記所定演出手段は、前記所定の表示画面にて表示するフレーム画像を、第1周期で更新するように前記表示手段を制御することで前記所定演出を実行するものであることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定演出は表示演出であり、第1周期でフレーム画像が更新されてなる。一般的に、表示演出におけるフレーム画像の更新は、表示画面を構成する各画素の設定・更新等により行われるところ、かかるフレーム画像の更新タイミングを変更しようとすると、これら各画素の設定・更新についてまで変更する必要がある。その点、上記のように、フレーム画像の更新タイミングの前又は後に特別情報が設定されるため、フレーム画像の更新タイミングに対して音演出における音の出力開始タイミングや出力終了タイミングを合わせることができ、フレーム画像側の更新タイミングを変更することなく両演出の開始・終了タイミングを合致させることができる。
特徴A9.前記所定演出のうち、前記音生成手段による前記音演出を開始する開始フレームを把握する開始フレーム把握手段(サブ制御装置81による有音データ生成フレームを把握する処理:ステップS3004等を実行する機能)を備え、
前記設定手段は、前記特別情報を、前記開始フレーム把握手段による把握結果に基づいて設定するものであることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
上記構成によれば、音演出の開始フレームを把握して、その開始フレームに合わせて特別情報を設定する構成とすることで、音演出の開始タイミングを当該開始フレームの更新タイミングと合致させることが可能となる。
特徴A10.前記特別情報を、前記第1周期単位の長さで予め記憶する手段(サブ制御装置81による音データテーブル記憶エリア83b)を備え、
前記設定手段は、前記特別情報を前記第1周期単位の長さで設定することが可能であることを特徴とする特徴A8又は特徴A9に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別情報が単位フレーム画像の更新周期分の単位(フレーム単位)で設定される。このようにすることで、音演出の開始・終了タイミングをフレーム画像の更新タイミングに合致させるうえで、特別情報の長さの調節が格段に容易なものとなり、かかるタイミングを合わせるための処理の簡素化を図ることができる。
特徴A11.前記設定手段は、前記特別情報を前記第1周期よりも短い長さで設定することが可能であることを特徴とする特徴A8乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、設定するデータ量を少なくするとともに、設定する特別情報の長さの自由度が向上する。よって、音ズレを解消するうえで、多様なズレに対応し得る構成となる。
特徴A12.前記所定演出のうち、前記音生成手段による前記音演出を開始する開始フレームを把握する開始フレーム把握手段(サブ制御装置81による有音データ生成フレームを把握する処理:ステップS3004等を実行する機能)と、
前記開始フレームの前の前記第2周期の更新タイミングから前記開始フレームまでの期間の長さを把握する期間把握手段(サブ制御装置81によるステップS3009、ステップS3010等の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定手段は、前記特別情報を、前記期間把握手段により把握された期間の長さ(例えば約3.3msec)で設定することが可能であることを特徴とする特徴A8乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別情報の長さを必要最小限とすることができる。このようにすることで、設定する音情報のデータ量を削減しつつ、音演出と表示演出との開始・終了タイミングを合致させることができる。
特徴A13.前記所定演出のうち、前記音生成手段による前記音演出を開始する開始フレームを把握する開始フレーム把握手段(サブ制御装置81による有音データ生成フレームを把握する処理:ステップS3004等を実行する機能)と、
前記特別情報を、前記第1周期単位の長さで予め記憶する手段(サブ制御装置81による音データテーブル記憶エリア83b)と、
前記開始フレームの前の前記第2周期の更新タイミングから前記開始フレームまでの期間の長さを把握する期間把握手段(サブ制御装置81によるステップS3009、ステップS3010等の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定手段は、
前記特別情報を前記第1周期単位の長さで設定することが可能な第1手段と、
前記特別情報を、前記期間把握手段により把握された期間の長さ(例えば約3.3msec)で設定することが可能な第2手段とを備え、
前記開始フレーム把握手段による把握結果が、前記開始フレームが前記所定演出の開始から所定フレーム数よりも前であるとする結果である場合、前記第1手段により前記特別情報を設定し、前記開始フレームが前記所定演出の開始から所定フレーム数以後であるとする結果である場合、前記第2手段により前記特別情報を設定することを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
上記構成によれば、開始フレームまでのフレーム数が少ない場合にはフレーム単位の長さで特別情報の設定が行われ、開始フレームまでのフレーム数が多い場合にはズレ量に相当する長さで特別情報の設定が行われる。このようにすることで、例えば、開始フレームまでのフレーム数が少ない場合には表示演出と特別情報に基づく音の生成の開始とを合わせ、開始タイミングを見計らう必要をなくすことで、以後の処理負荷を軽減することが可能となるし、開始フレームまでのフレーム数が多い場合においては設定するデータ量を小さくすることが可能となる。
特徴A14.前記音生成手段を複数有し、
前記設定手段は、
複数の前記音生成手段に対して、それぞれ前記音情報を設定可能であり、
複数の前記音生成手段のうち、第1音生成手段に対して設定する前記音情報を、前記特別情報に対応する音の生成が前記第1周期における第1の更新タイミングの前及び後の少なくとも一方で行われるようにし、
複数の前記音生成手段のうち、前記第1音生成手段とは異なる第2音生成手段に対して設定する前記音情報を、前記特別情報に対応する音の生成が前記第1周期において前記第1の更新タイミングとは異なる第2の更新タイミングの前及び後の少なくとも一方で行われるようにすることが可能であることを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数の音生成手段を有する構成において、特別情報に対応する音の生成が行われるタイミングが音生成手段によってそれぞれ異なるようになる。このようにすることで、音演出の重厚化が図られるだけでなく、所定演出における複数の更新タイミングにおいて、特徴A1の効果を奏することが可能となる。
特徴A15.前記音生成手段を複数有し、
前記設定手段は、
複数の前記音生成手段に対して、それぞれ前記音情報を設定可能であり、
複数の前記音生成手段のうちの第1音生成手段に対して設定する前記音情報を、所定のタイミングで前記特別情報に対応する音の生成が行われるようにし、
複数の前記音生成手段のうちの前記第1音生成手段とは異なる第2音生成手段に対して設定する前記音情報を、前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握可能となる通常情報(有音データ)に対応する音の生成が、前記所定のタイミングで行われるようにすることが可能であることを特徴とする特徴A1乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数の音生成手段を有する構成において、第1音生成手段にて特別情報についての音の生成が行われる所定のタイミングで、第2音生成手段にて通常情報についての音の生成が行われる。つまり、所定のタイミングにおいては、第1音生成手段から生成される音は把握困難又は把握不可能であるものの、第2音生成手段から生成される音は把握可能となる。これにより、所定のタイミングで所定演出における音が一律で把握困難又は把握不可能となるのではなく、いずれかの音が把握可能となるため、複数の音生成手段を有する構成において、各音生成手段による音を互いにオーバーラップさせながら、連続的に音が生成される演出を実現することが可能となる。
特徴A16.前記所定演出手段による前記所定演出として、前記第1更新手段による前記更新処理が行われることにより、予め定められた第1演出から第2演出までの演出が実行され、当該第2演出の実行後は前記第1演出に戻る特別演出(ループ演出、例えばアタックモード用の演出)が設定されていることを特徴とする特徴A1乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成においては、所定演出として、第1演出から第2演出まで演出が実行された後、第1演出に戻る所謂ループ演出としての特別演出が設定されている。このような特別演出を有する遊技機においては、一旦、当該特別演出を設定しておけば、かかる特別演出を繰り返し実行するだけでよいので、それぞれ別々の演出を設定する場合と比較すると、処理負荷が圧倒的に軽減される。そうすると、当該特別演出を行いつつも、その他の演出を行うだけの処理上の猶予が生じ、演出効果を好適に高めることが可能となる。その一方で、このような特別演出が設定されている遊技機においては、当該特別演出の更新タイミングと音演出の開始・終了タイミングとのズレが生じていると、ループ毎にそのズレが累積的に増加する可能性がある。その点、特徴A1に記載した通り、このようなズレが生じないように特別情報が設定されるため、ループ演出による演出効果を好適に享受することが可能となる。
特徴A17.遊技者による遊技操作に基づく特定事象(例えば、スタートレバー41の操作に基づくゲームの開始)が生じた場合に、遊技の進行処理を行う遊技進行手段(主制御装置101による通常処理を実行する機能)と、
予め定められた第1演出(ボーナス中演出)を実行可能な第1演出手段(サブ制御装置81によるボーナス中演出を実行する機能)と、
前記第1演出とは異なる第2演出(アタックモード中演出)を実行可能な第2演出手段(サブ制御装置81によるアタックモード中演出を実行する機能)と、
前記第1演出の実行中に前記特定事象が生じた場合、当該第1演出の更新を行う手段(サブ制御装置81によるボーナス中演出カウンタの減算処理:ステップS2615の処理を実行する機能)と、
前記第2演出の実行時間が予め定められた更新周期となったことに基づいて、当該第2演出の更新を行う手段(サブ制御装置81によるアタックモード中演出の更新を行う処理を実行する機能)と、
前記第1演出手段による前記第1演出が行われる場合には、前記設定手段により前記特別情報が設定されることを制限する一方、前記第2演出手段による前記第2演出が行われる場合には、前記設定手段により前記特別情報が設定されることを許容する手段(サブ制御装置81によるステップS3202の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A16のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者による遊技操作(特定事象)に基づいて演出の更新が行われる第1演出と、時間の経過に基づいて演出の更新が行われる第2演出とが設定されている。遊技者による遊技操作は、遊技者の自由なタイミングで行われるところ、第1演出の更新はある程度の自由度が必要となる。この場合、例えば、第1演出についての更新タイミングに、音演出の開始又は終了タイミングが合致するように特別情報を設定していても、上記のような自由なタイミングで生じる更新によってかかる特別情報の設定が無駄になってしまう可能性がある。そこで、第1演出については特別情報の設定がなされない一方、第2演出については特別情報の設定がなされる構成とすることで、特別情報の設定を必要に応じて設定するようにして、設定が無駄にならないようにすることができる。
特徴A18.前記所定演出手段として、第1所定演出(表示演出)を実行可能な第1所定演出手段(サブ制御装置81による表示データ設定処理を実行する機能、表示制御装置201によるV割込み処理を実行する機能)と、前記第1所定演出とは異なる第2所定演出(各リール32L,32M,32Rの回転演出)を実行可能な第2所定演出手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)とを備え、
前記第1更新手段として、前記第1所定演出手段による前記第1所定演出の更新処理を第1特定周期(約33.3msec)で実行可能な第1特定更新手段(表示制御装置201によるV割り込み処理を実行する機能)と、前記第2所定演出手段による前記第2所定演出の更新処理を前記第1特定周期とは異なる第2特定周期(1.49msec)で実行可能な第2特定更新手段(主制御装置101によるタイマ割込み処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A17のいずれか1に記載の遊技機。
遊技機において音演出は多岐にわたり、例えば、第1所定演出として表示演出と音演出とをセットで行ったり、第2所定演出として可動役物を用いた動作演出と音演出とをセットで行ったりすることが一般的である。このような構成において、第1所定演出の更新周期と第2所定演出との更新周期とが異なると、仮に一方の演出の更新周期と音演出の更新周期とを合わせる等して設計変更を行ったとしても、他方の演出の更新周期との関係で音演出とのズレが生じてしまう可能性がある。その点、このような構成に対して、特徴A1の構成を適用すれば、多岐にわたる演出との関係で、特別情報を用いてズレの発生を回避することが可能となり、設計上の大きな変更を要することなく、音演出を好適に実現することが可能となる。
特徴A19.所定の動作を行う動作手段(各リール32L,32M,32R)と、
前記動作手段を所定の駆動周期にて駆動制御することで前記所定の動作を行わせる駆動手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定の更新タイミングは、前記駆動手段による前記所定の駆動周期で生じるものであることを特徴とする特徴A1乃至A18のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定演出とは動作手段の動作による演出となり、音演出はかかる動作手段の動作と関連させて実施される。このような、動作手段の動作は見た目、派手なものとなって遊技者の注目を集めやすい一方、仮にその動作と音演出とのズレが生じてしまうと、その動作が派手なほど、遊技者を興醒めさせてしまう可能性は高くなる。そこで、特徴A1のように、音情報として特別情報を設定することによって、音演出の開始・終了タイミングを、動作手段の動作による演出の更新タイミングと合致させることで、ズレにより興醒めさせてしまう可能性を低減し、動作手段による演出効果を存分に発揮させることが可能となる。
特徴A20.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
各前記周回体に対してそれぞれ設けられ、操作された場合に対応する前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記抽選手段における抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記動作手段は、各前記周回体であり、
前記駆動手段は、前記駆動制御手段であり、
前記所定の更新タイミングは、前記駆動制御手段により各前記周回体のうちの特定周回体(左リール32L)の特定絵柄(16番の「赤7」図柄)が前記表示部を介して視認可能となる特定位置に配置されるように制御されるタイミングであることを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、周回体の周回に対応させた音演出が行われる場合があり、この音演出は、特定周回体の特定絵柄が特定位置に配置されるタイミングで発生する。この場合、周回体は停止操作手段が操作されるまで継続的に周回しており、特定絵柄が上記特定位置に到達する度に上記音演出が発生することとなる。このような構成において、仮に音演出の発生タイミングと特定絵柄が特定位置に到達するタイミングとにズレが生じる、そのズレは周回体の周回毎に累積的に増加していくことになる。
特に、例えば、当該音演出を特定絵柄の目押し補助のために行うような構成においては、遊技に慣れた遊技者にとっては、このような目押し補助を要さずにも特定絵柄を狙うことが可能と考えられ、少ない周回体の周回数で特定絵柄を狙った操作を行うことが可能となる。その一方で、遊技に慣れていない遊技者にとっては、目押し補助としての音演出を頼りに特定絵柄を狙おうとするものと考えられるものの、操作の自信の無さ等から、停止操作手段の操作を躊躇すると、その分、周回体の周回数は多くなるものと考えられ、上記ズレは累積的に増加し得る。そうすると、補助を必要とする遊技者に対する音演出であるのにも関わらず、かえってその補助の妨げとなってしまう可能性がある。
そこで、上記構成のように、音情報としての特別情報に対する音の生成が、特定絵柄が特定位置に到達するタイミングの前又は後で行われるようにすることで、音演出の開始・終了タイミングと特定絵柄の到達タイミングとのズレを生じさせないようにすることが可能となる。
特徴A21.前記音演出手段による前記音演出の音量を複数段階で設定可能な音量設定手段(第1Volスイッチ75、第2Volスイッチ76)を備え、
前記設定手段は、前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握可能となる通常情報(有音データ)を設定可能であり、
前記音生成手段は、
前記音量設定手段により第1音量(音設定1)が設定されている場合、前記通常情報に対応する音が前記第1音量となるように当該音を生成し、
前記音量設定手段により前記第1音量よりも大きな音量である第2音量(音設定9)が設定されている場合、前記通常情報に対応する音が前記第2音量となるように当該音を生成する一方、
前記音量設定手段により前記第1音量が設定されている場合、及び前記音量設定手段により前記第2音量が設定されている場合のいずれにおいても、前記特別情報について遊技者が当該音を把握困難又は把握不可能となるように当該音を生成することを特徴とする特徴A1乃至A17のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、音量設定手段により設定音量を変更することによって、通常情報が設定されている音については音量が変更されるものの、特別情報が設定されている音については設定音量に関わらず遊技者は把握困難又は把握不可能となる。このようにすることで、せっかく、特別情報を設定することで音演出の開始・終了タイミングを所定演出の更新タイミングに合致させているのに、設定音量によってそれらがズレてしまう事象を回避することができる。
<特徴B群>
特徴B1.音情報生成手段(サブ制御装置81による音データ設定処理を実行する機能)によって生成された所定の音情報に基づき、所定の音を再生可能な音再生手段(音源IC85、アンプ86、個別スピーカ87を含むスピーカ装置64)を備える遊技機であって、
前記音情報生成手段は、
第1音情報(例えば、図72(c)におけるt11からt12までの有音データ)を生成する第1音情報生成手段(例えば、サブ制御装置81による第1音源IC85a用の音データを設定する処理を実行する機能)と、
第1音情報と同じ再生期間となる第2音情報(例えば、図72(d)におけるt11からt12までの無音データ)と、前記第2音情報に続く第3音情報(例えば、図72(d)におけるt12からt13までの有音データ)とを生成する第2音情報生成手段(例えば、サブ制御装置81による第2音源IC85b用の音データを設定する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2音情報に基づく前記音再生手段による再生によっては、遊技者に音を把握困難又は把握不可能とされており、
前記音再生手段による前記第1音情報に基づく音の再生及び前記第3音情報に基づく音の再生により、一連の音を再生可能であることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1音情報生成手段と第2音情報生成手段とによって生成される第1音情報と第3音情報とによる一連の音の再生を行うにあたり、第1音情報生成手段に生成された音情報の音の再生タイミングと第2音情報生成手段に生成された音情報の再生タイミングとの同期を図る必要が生じず、簡素な構成にて、複数の音情報による一連の音の演出を行うことが可能となる。例えば、両音情報生成手段の生成した音情報の再生タイミングの同期を図る構成として、第1音情報生成手段により生成された第1音情報の再生が終了するタイミングを見計らって第2音情報生成手段により生成された第3音情報の再生を開始する等の構成とする場合、所定のタイマ等を用いる必要があるところ、当該所定のタイマの更新タイミングによっては、終了タイミングで第3音情報の再生を開始することができない場合がある。そうすると、このような構成において第1音情報生成手段による第1音情報の生成に続いて、第2音情報生成手段による第3音情報の生成を無理やり行おうとすると、第1音情報の再生終了タイミングと第3音情報と再生開始タイミングとにズレが生じてしまい、せっかく第1音情報生成手段と第2音情報生成手段といった複数の音情報生成手段による重畳的な音演出を行おうとしても、そのズレによって十分な演出効果が得られないか、かえって演出効果を低減してしまう可能性がある。その点、上記構成のようにすれば、タイマを用いる必要が生じないし、タイマ更新タイミングに依存しないタイミングで音情報の引き継ぎを行うことができ、複数の音情報生成手段による音演出の効果を十分に得ることが可能となる。
特徴B2.前記第2音情報及び前記第3音情報の合計と同じ再生期間となる第4音情報(例えば、図72(f)におけるt11からt13までの無音データ)と、前記第4音情報に続き第5音情報(例えば、図72(f)におけるt13からt14までの有音データ)とを生成する第3音情報生成手段(例えば、サブ制御装置81による第4音源IC85d用の音データを設定する処理を実行する機能)を備え、
前記第4音情報に基づく前記音再生手段による再生によっては遊技者に音を把握困難又は把握不可能とされており、
前記音再生手段による前記第1音情報に基づく音の再生、前記第3音情報に基づく音の再生及び前記第5音情報に基づく音の再生により、一連の音を再生可能であることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1音情報と第3音情報とに加えて、第5音情報とによる一連の音の再生を行うにあたり、第1音情報生成手段と第2音情報生成手段とによる音情報の生成同期を図る必要が生じないだけでなく、第3音情報生成手段による音情報の生成についても同期も図る必要が生じない。すなわち、特徴B1の第1音情報生成手段と第2音情報生成手段とによる一連且つ重畳的な音演出を実現可能とする構成は、第1音情報生成手段と第2音情報生成手段とのセットに限定されず、更に第3音情報生成手段、第4音情報生成手段、、、、といった様に、より複数の音情報生成手段による重畳的な音演出への広がりが可能な構成であることを示している。このように、音情報生成手段の数が増えた場合において、各音情報生成手段の同期を図る構成としてしまうと、その数が増えた分だけ同期を図るための構成が複雑化し得るところ、特徴B2の構成を利用すれば、音情報生成手段の数を増やしても、重畳的な音演出となるといったメリットだけを享受することが可能となり、構成の複雑化が生じない。よって、音演出を好適に実現することが可能となる。
特徴B3.前記第1音情報生成手段は、前記第2音情報と同じ再生期間となる第6音情報(例えば、図72(c)におけるt12からt13までの無音データ)を、前記第1音情報に続けて生成可能であり、
前記第6音情報に基づく前記音再生手段による再生によっては遊技者に音を把握困難又は把握不可能とされていることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1音情報生成手段が生成する第1音情報及び第6音情報の再生期間は、第2音情報生成手段が生成する第2音情報及び第3音情報の再生期間と同じ長さとなる。つまり、複数の音情報生成手段による音情報の生成が行われる構成において、各音情報の再生期間の長さが揃うことになる。これにより、複数の音情報生成手段によって音情報の生成処理の分散化を図るうえで、各音情報生成手段の処理負荷の軽重を揃えることができる。よって、処理が一部に偏ることによる処理落ち等を防止することが可能となる。
特徴B4.前記第1音情報生成手段は、前記第2音情報と同じ再生期間となる第6音情報(例えば、図72(c)におけるt12からt13までの無音データ)を、前記第1音情報に続けて生成可能であり、更に、前記6音情報に続く第7音情報(例えば、図72(c)におけるt13からt14までの有音データ)を生成可能であり、
前記第6音情報に基づく前記音再生手段による再生によっては遊技者に音を把握困難又は把握不可能とされており、
前記音再生手段による前記第1音情報に基づく音の再生、前記第3音情報に基づく音の再生及び前記第7音情報に基づく音の再生により、一連の音を再生可能であることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1音情報生成手段による第1音情報に基づく音の再生、第2音情報生成手段による第3音情報に基づく音の再生、第1音情報生成手段による第7音情報に基づく音の再生、といった一連の音演出が行われる。このように、遊技者に音を把握困難又は把握不可能とされる音情報が設定された後であっても、把握可能とされる音情報に基づく音の再生が行われるようにすることで、各音情報生成手段の有効利用を図ることが可能となる。
特徴B5.前記音再生手段は、各前記音情報生成手段による音情報の再生を同時又は略同時に開始可能であることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、例えば特徴B1においては、第1音情報生成手段による第1音情報に基づく音の再生と、第2音情報生成手段による第2音情報に基づく音の再生とが同時又は略同時に開始される。第1音情報と第2音情報とは同じ再生期間となるように設定されているところ、上記のように同時に再生開始することで、第1音情報の終了タイミングと第2音情報の終了タイミングとが合致することになり、第1音情報生成手段による第1音情報の再生終了タイミングと第2音情報生成手段による第3音情報の再生開始タイミングとを途切れなくすることが可能となる。よって、各音情報の長さを揃えるだけで、各音情報生成手段による一連の音演出の連続性を担保することが可能となる。
なお、「同時又は略同時に開始可能である」とは、完全に同時である場合だけでなく、「遊技者が把握困難又は把握不可能となる程度のズレ量となるように各音情報の再生を開始可能である」場合も含む。
特徴B6.各前記音情報生成手段に対応させて前記音再生手段をそれぞれ備え、
各前記音再生手段は、対応する各前記音情報生成手段が生成した音情報の生成をそれぞれ行うものであることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
上記構成は特徴B5の具体的構成であり、このような構成によって特徴B5の効果をより効果的に奏することが可能となる。
特徴B7.前記音再生手段は、再生する音の出力方向及び設置位置のうちの少なくともいずれかが異なるようにそれぞれ設置されていることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
上記構成によれば、同じ音でも出力方向や設置位置が異なれば、遊技者が把握する音が異なることとなり、音情報生成手段による複数の音情報をそれぞれ生成することや、複数の音再生手段による重畳的な音の再生を行う意義を高めることが可能となる。
特徴B8.前記音再生手段が再生する音源情報(音源データ)を記憶する音源情報記憶手段(音源データ記憶エリア83e)と、
前記音情報生成手段の生成する前記音情報を記憶する音情報記憶手段(データ出力エリア84a)と、
を備え、
前記音再生手段は、
前記音情報記憶手段に記憶された前記音情報に基づいて、前記音源情報記憶手段から前記音源情報を取得する取得手段(音源IC85によるステップS3104の処理を実行する機能)と、
前記取得手段が取得した前記音源情報を再生する再生手段(音源IC85によるステップS3107の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、音情報生成手段により生成された音情報に基づいて、音再生手段により音の再生を行ううえで、音情報が、音情報生成手段による生成するデータと音再生手段により再生されるデータとを紐付ける役割を担うことになる。つまり、音再生手段は、音情報生成手段により生成された音情報に基づいて音源情報を取得し、当該音源情報を再生することで音演出が行われる。このように、音情報を介することによって、例えば、音源情報をその都度生成する構成等と比較して、やり取りするデータ量を大幅に削減することが可能となる。
特徴B9.所定の演出契機に基づいて、前記音再生手段により再生される音演出と、当該音演出とは異なる所定演出(表示演出)と、を含む特定演出を実行可能とする特定演出実行手段(サブ制御装置81による演出データ設定処理を実行する機能)を備え、
前記特定演出実行手段は、前記音再生手段による音演出の開始タイミングと同じ又は略同じタイミングで前記所定演出が開始されるようにすることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、音演出を所定演出と同時又は略同時に開始させる構成において、音演出については、複数の音情報生成手段による重畳的な音情報の生成を行う構成としたうえで、各音情報生成手段により生成された音情報に基づく音の再生開始タイミングを、それぞれ所定演出の開始タイミングと容易に同期させることが可能となる。このように、特徴B1のような音演出の重畳化を図りつつも、その同期を容易に行える構成を、他の演出との同期にも適用することで、音演出だけでなく当該他の演出とを交え、演出効果の高い演出を簡素な構成にて実現することが可能となる。
特徴B10.前記所定演出は、所定周期で表示フレームの更新が行われる表示演出であり、
各前記音情報は、前記表示フレームの更新周期である前記所定周期の整数倍の再生長を有してなることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1音情報(第2音情報)に基づく音の再生終了タイミング、すなわち、第3音情報に基づく音の再生開始タイミングが、表示フレームの更新タイミングに合致する。このように、表示フレームの更新周期との関係で音情報の再生長を設定することにより、表示演出の更新タイミングと、音の再生基となる音情報の切り換えタイミングとを容易に合致させることが可能となり、表示と音とのズレの発生を回避することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.予め定められた演出契機が生じたことに基づいて、所定タイミングにて所定演出を実行する所定演出実行手段(サブ制御装置81による演出データ設定処理を実行する機能)を備える遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、
所定の音情報に基づいて音の生成制御を行う音生成手段(音源IC85、アンプ86、個別スピーカ87を含むスピーカ装置64)により、前記所定演出としての音演出を実行可能な音演出実行手段(サブ制御装置81による音データ設定処理を実行する機能)を備え、
前記音演出実行手段は、
前記音生成手段による前記生成制御を予め定められた特定周期(10msec周期)で更新する生成制御更新手段(音源IC85による音生成処理を実行する機能)と、
前記音情報として、前記音生成手段により前記生成制御が行われた場合の音について遊技者が把握困難又は把握不可能となる特別情報を、当該特別情報に基づく音の生成制御が、前記所定タイミングと前記特定周期の更新タイミングとのズレ量に相当する特定期間に亘って行われるように前記音生成手段を制御する第1制御手段(サブ制御装置81によるステップS3007,ステップS3008,ステップS3011,ステップS3012等の処理を実行する機能)と、
前記特別情報に基づく音の生成制御に続けて、前記所定演出に対応する音情報に基づく音の生成制御が行われるように前記音生成手段を制御する第2制御手段(サブ制御装置81によるステップS3004,ステップS3008,ステップS3012等の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
演出契機が生じたことに基づいて所定タイミングで所定演出が行われる構成において、上記構成では、所定演出として、音生成手段による音の生成制御による音演出が行われる。音生成手段による音の生成制御は特定周期で実行されるところ、特定周期の長さや所定演出の実行タイミングによっては、特定周期の更新タイミング、すなわち音の生成制御の更新タイミングと、所定演出の実行タイミング、すなわち音演出を実行すべきタイミングとにズレが生じ得る。その点、上記構成においては、かかるズレ量に相当する特定期間に亘って、遊技者が把握困難又は把握不可能となる特別情報についての音の生成制御が行われ、その後、所定演出に対応する音情報に基づく音の生成制御が行われる。そのため、上記のような音の生成制御の更新タイミングと音演出を実行すべきタイミングとにズレが存在している場合であっても、ズレが生じたままの更新タイミングから音の生成制御を開始させることで音演出を所定タイミングから開始させることが可能となる。これにより、上記ズレを解消するために更新周期を変更したりする等の複雑な構成変更を要することなく、音演出を好適に実行することが可能となる。
特徴C2.前記演出契機が生じたことに基づいて、前記所定タイミングと前記特定周期の更新タイミングとのズレ量を把握する把握手段(サブ制御装置81によるステップS3005,ステップS3007,ステップS3009〜ステップS3011等の処理を実行する機能)を備え、
前記第1制御手段は、前記把握手段による把握結果により、前記特別情報に基づく音の生成制御が行われるように前記音生成手段を制御することを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成によれば、音の生成制御の更新タイミングと音演出を実行すべきタイミングとのズレ量を、演出契機が生じたことに基づいて適宜把握される。このようにすることで、ズレ量の多様化に対応し得る構成となり、音演出をより好適に実行することが可能となる。
特徴C3.前記把握手段は、前記特定期間が前記特定周期の長さよりも短い期間となるように前記ズレ量を把握することを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
上記構成によれば、ズレ量を小さくすることができる。よって、特別情報に基づく音の生成制御が行われる期間を短くすることができ、設定する音情報のデータ量を小さくすることができる。
特徴C4.前記把握手段は、前記特定周期の更新タイミングのうち前記所定タイミングの直前の更新タイミングと当該所定タイミングとのズレ量を把握することを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
上記構成によれば、ズレ量を最小限とすることが可能となる。よって、特別情報に基づく音の生成制御が行われる特定期間の長さが最短となり、設定する音情報のデータ量を小さくすることが可能となる。
特徴C5.前記音生成手段として第1音生成手段と第2音生成手段とを備え、
前記演出契機が生じた場合に前記所定演出を実行する前記所定タイミングとして、前記第1音生成手段により生成制御される音による第1音演出を実行する第1所定タイミングと、前記第2音生成手段により生成制御される音による第2音演出を実行する第2所定タイミングとが異なるタイミングとなるように設定されていることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数の音生成手段を有し、各音生成手段が生成制御する音による音演出を実行すべき所定タイミングがそれぞれ異なっている。このような構成において、特徴C1の構成を適用することで、同じ演出契機に基づく演出であってもそれぞれ別々のタイミングで開始される演出同士をそれぞれ制御するうえで、制御の開始タイミングを別途調節する必要が生じず、処理構成の複雑化を招くことなく、各音演出を好適に実行することが可能となる。
特徴C6.前記第1制御手段及び前記第2制御手段による音の生成制御に用いられる前記音情報の設定を行う設定手段(サブ制御装置81による音データ設定処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段は、前記第1制御手段による音の生成制御に用いられる前記音情報の設定と、前記第2制御手段による音の生成制御に用いられる前記音情報の設定とを、前記第1所定タイミング及び前記第2所定タイミングに関わらず、前記演出契機に基づくタイミングで行うことを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1音生成手段及び第2音生成手段についての音情報の設定は第1音演出や第2音演出の実行タイミングに関わらず、いずれも演出契機に基づくタイミングで行われる。このようにすることで、音演出の実行タイミングによって、いつまでも音情報の設定が行われないで待機している、といった不都合を生じさせないようにすることができる。
特徴C7.前記第1制御手段は、
前記第1音生成手段による前記特別情報に基づく音の生成制御が、前記第1所定タイミングと前記第1音生成手段の前記特定周期との更新タイミングとのズレ量に相当する特定期間に亘って行われるように制御し、
前記第2音生成手段による前記特別情報に基づく音の生成制御が、前記第2所定タイミングと前記第2音生成手段の前記特定周期との更新タイミングとのズレ量に相当する特定期間に亘って行われるように制御することを特徴とする特徴C5又は特徴C6に記載の遊技機。
上記構成によれば、各音演出の実行タイミングがいずれも特定周期とズレていても、それぞれのズレ量に相当する特定期間に亘って特別情報に基づく音の生成制御が行われるため、いずれの音演出も更新タイミングとのズレが生じたまま、狙い通りの実行タイミングで開始させることが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.音情報生成手段(サブ制御装置81による音データ設定処理を実行する機能)によって生成された所定の音情報に基づき、所定の音を再生可能な音再生手段(音源IC85、アンプ86、個別スピーカ87を含むスピーカ装置64)を備える遊技機であって、
前記音再生手段を複数有し、
前記音情報生成手段は、複数の前記音再生手段のうち第1音再生手段(例えば、第1音源IC85a、第1アンプ86a、第1スピーカ87a)により音が再生される第1再生期間(例えば、図72(c)におけるt11からt14の期間)と、前記第1音再生手段とは異なる第2音再生手段(例えば、第2音源IC85b、第2アンプ86b、第2スピーカ87b)により音が再生される第2再生期間(例えば、図72(d)におけるt11からt14の期間)と、が重複する重複期間(例えば、図72(c)及び図72(d)におけるt11からt14の期間)において、少なくとも一方の音再生手段が再生する音について、遊技者が把握困難又は把握不可能となる特別音の再生が行われる特定期間(例えば、図72(c)におけるt12からt13の期間、図72(d)におけるt11からt12の期間、t13からt14の期間)が生じるように、前記音情報の生成を行うことが可能であることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、複数の音再生手段による音の再生期間を重複させることによって重畳的な音の演出を実現する構成において、少なくとも一方の音再生手段により再生される音について、遊技者が把握困難又は把握不可能となる特定期間が生じるようになるため、それぞれの音の再生をオン/オフすることなく、音が重複する場合と重複しない場合とを設けることができる。このようにすることで、簡素な構成で音の演出の重なり具合を段階的に調節することが可能となる。よって、音演出を好適に実行することができる。
特徴D2.前記音情報生成手段は、前記特定期間として、前記第1音再生手段により前記特別音が再生される一方、遊技者が把握可能となる通常音の再生が前記第2音再生手段により行われる第1特定期間と、前記第1音再生手段により前記通常音が再生される一方、前記第2音再生手段により前記特別音が再生される第2特定期間とが生じるように、前記音情報の生成を行うことが可能であることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成によれば、両音再生手段による重畳的な音演出を実現するに当たり、いずれの音再生手段についても、一方のみによる音演出が行われる期間を生じさせることができる。しかも、そのような構成を、音の再生のオン/オフを行うことなく通常音と特定音の連続再生により実現可能となり、処理負荷の増大化を招くことなく、演出効果をより好適に得ることが可能となる。
特徴D3.前記音情報生成手段は、前記第1特定期間に続けて前記第2特定期間が生じる、又は前記第2特定期間に続けて前記第1特定期間が生じるように、前記音情報の生成を行うことが可能であることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
上記構成によれば、通常であれば両音再生手段におけるオン/オフ制御のタイミングが重複する構成を、そのようなオン/オフ制御を行うことなく実現することができる。すなわち、第1特定期間に続けて第2特定期間が生じるようにする場合、通常であれば、その境目において、第1音再生手段のオン制御を行うとともに、第2音再生手段のオフ制御を行う必要がある。また、第2特定期間に続けて第1特定期間が生じるようにする場合、通常であれば、その境目において、第1音再生手段のオフ制御を行うとともに、第1音再生手段のオン制御を行う必要がある。そして、仮にこれらのオン/オフ制御のタイミングがズレると、両方の音が聞こえなくなる期間が生じ得る。その点、上記構成においては、そのようなオン/オフ制御によらず特別音と通常音との連続再生により両特定期間の切り換えが行われるため、制御タイミングのズレ等による不都合を生じさせることなく、両特定期間を生じさせることによる効果を奏することが可能となる。
特徴D4.前記音情報生成手段によって前記特定期間を生じさせるように前記音情報の生成が行われることにより、前記第1再生期間の終了タイミングと、前記第2再生期間の終了タイミングとが重複することを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、両音再生手段による音の再生が同時に終了する。このようにすることで、例えば、所謂ループ演出の音の再生を行う場合、既に音の再生が終了している音再生手段と終了していない音再生手段とが存在している、といった事象が生じない。これにより、これら音の再生の終了の有無によって制御を異ならせる必要がなく、一律の制御とし、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。しかも、特別音の再生が行われる特定期間によって、同じ終了タイミングとなるようにするため、通常音の重なりを考慮する等、演出上の音の調和を再検討することなく、上記の効果を奏することが可能となる。
なお、「前記第1再生期間の終了タイミングと、前記第2再生期間の終了タイミングとが重複する」とは、「前記第1再生期間の終了タイミングと、前記第2再生期間の終了タイミングとが同じ又は略同じタイミングとなる」と表現してもよい。この場合、「同じ又は略同じタイミング」とは、「遊技者がタイミングの相違を把握できない又は把握困難な程度に同じタイミング」と表現してもよい。
特徴D5.前記音情報生成手段によって前記第1音再生手段が前記特別音の再生を行う第1特定期間と、前記第2音再生手段が前記特別音の再生を行う第2特定期間と、の長さが異なるように前記音情報の生成が行われることにより、前記第1再生期間の終了タイミングと、前記第2再生期間の終了タイミングとが重複することを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
上記構成によれば、異なる再生長となる特別音についての音情報の設定がそれぞれ行われることによって、両音再生手段による音の再生が同時に終了するようになる。このようにすることで、両音再生手段による通常音の再生期間がそれぞれ異なる場合であっても、特徴D4の効果を奏することが可能となる。
特徴D6.前記音再生手段により行われる音演出として、前記第1音再生手段による前記第1再生期間の音の再生及び前記第2音再生手段による前記第2再生期間の音の再生が終了したのち、再度、前記第1音再生手段による前記第1再生期間の音の再生及び前記第2音再生手段による前記第2再生期間の音の再生を開始する特定音演出(ループ演出)が設定されていることを特徴とする特徴D4又は特徴D5に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定音演出としての所謂ループ演出において、各音再生手段による音の再生を再開する場合、いずれの音の再生も同じタイミングで終了するため、再開タイミングを揃えるために最終となる音再生手段による音の再生の終了を見計らう必要が生じない。つまり、いずれの音再生手段についても、自らの音の再生が終了したら、続けて音の再生を再開すればよく、他の音再生手段の動向を伺うための構成が必要なくなる。よって、簡素な構成で、ループ演出を実現することができる。
特徴D7.前記音情報生成手段によって前記特定期間を生じさせるように前記音情報の生成が行われることにより、前記第1再生期間の開始タイミングと、前記第2再生期間の開始タイミングとが重複することを特徴とする特徴D1乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、両音再生手段による音の再生が同時に開始する。このようにすることで、演出契機に基づく両音再生手段による重畳的な音の演出を実現するに当たり、演出契機後に、再生を開始していない側の音再生手段の再生開始タイミングを見計らう必要が生じない。よって、簡素な構成にて、重畳的な音の演出を実現することが可能となる。しかも、特別情報に基づく音の再生が行われる特定期間によって、同じ開始タイミングとなるようにするため、通常音の重なりを考慮する等、演出上の音の調和を再検討することなく、上記の効果を奏することが可能となる。
なお、「前記第1再生期間の開始タイミングと、前記第2再生期間の開始タイミングとが重複する」とは、「前記第1再生期間の開始タイミングと、前記第2再生期間の開始タイミングとが同じ又は略同じタイミングとなる」と表現してもよい。この場合、「同じ又は略同じタイミング」とは、「遊技者がタイミングの相違を把握できない又は把握困難な程度に同じタイミング」と表現してもよい。
特徴D8.前記音情報生成手段によって、前記特定期間を生じさせるように前記音情報の生成が行われることにより、前記第1再生期間と前記第2再生期間とが同じ長さとなることを特徴とする特徴D1乃至D7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1音再生手段による音の再生期間と、第2音再生手段による音の再生期間とが、同じ長さとなるため、複数の音再生手段による重畳的な音演出を実現するに当たり、処理負荷を均等に分散化することが可能となる。これにより、局所的な処理負荷の増大化を回避することが可能となる。しかも、特別音の再生が行われる特定期間によって、同じ再生期間となるようにするため、通常音の重なりを考慮する等、演出上の音の調和を再検討することなく、上記の効果を奏することが可能となる。
特徴D9.前記音情報生成手段は、前記重複期間が前記特定期間となり、且つ、前記第1再生期間の開始タイミングの後に前記第2再生期間の開始タイミングが生じ、更に前記第1再生期間の終了タイミングの後に前記第2再生期間の終了タイミングが生じるように、前記所定の音情報を設定することが可能であることを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1再生期間と第2再生期間とが互いに重複する重複期間を有しつつも、互いの期間にズレが生じるように設定される。そして、その重複期間において、一方の音は特別音となって遊技者は把握できなくなる。このようにすることで、連続する音の演出を、第1音再生手段による音の生成と第2音再生手段による音の生成といった、複数の音再生手段により途切れなく実現することが可能となる。
なお、以上詳述した特徴A群乃至特徴D群の各構成に対して、他の特徴A群乃至特徴D群の各構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組合せて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
以下に上述した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…スロットマシン、32…リール、41…スタートレバー、42〜44…ストップスイッチ、64…スピーカ装置、65…液晶表示装置、81…表示制御装置、82…CPU、85…音源IC、86…アンプ、87…個別スピーカ、101…主制御装置、102…CPU、201…表示制御装置、202…CPU。

Claims (9)

  1. 予め定められた演出契機が発生したことに基づいて、所定演出を所定の演出手段にて実行する所定演出手段と、
    前記所定演出手段による前記所定演出に対応する音演出を、所定の音生成手段にて生成される音により実行する音演出手段と、
    を備える遊技機であって、
    前記所定演出手段による前記所定演出の更新処理を第1周期で実行可能な第1更新手段と、
    前記音生成手段による音の生成制御を前記第1周期とは異なる第2周期で実行可能な第2更新手段と、
    を備え、
    前記音演出手段は、
    前記所定演出手段による前記所定演出に対応する前記音演出の音情報を設定する設定手段を備え、
    前記音生成手段は、前記設定手段により設定された前記音情報に基づいて、前記音演出の音の生成を順次行うものであり、
    前記設定手段は、前記音情報として、前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握困難又把握不可能となる特別情報を、当該特別情報に対応する前記音生成手段による音の生成が、前記第1周期における所定の更新タイミングの前及び後の少なくも一方にて行われるように設定可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 前記設定手段は、前記音情報として、前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握可能となる通常情報を、当該通常情報に対応する前記音生成手段による音の生成が、前記所定の更新タイミングを挟んで前記特別情報の前又は後にて行われるように、当該通常情報を設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記設定手段は、前記音情報として、前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握可能となる通常情報を、当該通常情報に対応する前記音生成手段による音の生成が、前記特別情報の後に行われるように当該通常情報を設定可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記設定手段は、前記音情報として、前記音生成手段により生成される音が遊技者により把握可能となる通常情報を、当該通常情報に対応する前記音生成手段による音の生成が、前記特別情報の前に行われるように当該通常情報を設定可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の遊技機。
  5. 前記設定手段は、前記通常情報に対応する前記音生成手段による音の生成が行われる期間の後の特定期間について、当該特定期間後に前記通常情報に対応する前記音生成手段による音の生成が行われる場合には当該特定期間について前記特別情報に対応する前記音生成手段による音に生成が行われるように当該特別情報を設定し、当該特定期間後に前記通常情報に対応する前記音生成手段による音の生成が行われない場合には当該特定期間について前記特別情報を設定しないことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記第1周期は、前記第2周期よりも長い周期であって、且つ前記第2周期の整数倍とは異なる長さの周期であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の遊技機。
  7. 所定の表示画面を有する表示手段を備え、
    前記所定演出手段は、前記所定の表示画面にて表示するフレーム画像を、第1周期で更新するように前記表示手段を制御することで前記所定演出を実行するものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の遊技機。
  8. 前記特別情報を、前記第1周期単位の長さで予め記憶する手段を備え、
    前記設定手段は、前記特別情報を前記第1周期単位の長さで設定することが可能であることを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
  9. 前記所定演出のうち、前記音生成手段による前記音演出を開始する開始フレームを把握する開始フレーム把握手段と、
    前記特別情報を、前記第1周期単位の長さで予め記憶する手段と、
    前記開始フレームの前の前記第2周期の更新タイミングから前記開始フレームまでの期間の長さを把握する期間把握手段と、
    を備え、
    前記設定手段は、
    前記特別情報を前記第1周期単位の長さで設定することが可能な第1手段と、
    前記特別情報を、前記期間把握手段により把握された期間の長さで設定することが可能な第2手段とを備え、
    前記開始フレーム把握手段による把握結果が、前記開始フレームが前記所定演出の開始から所定フレーム数よりも前であるとする結果である場合、前記第1手段により前記特別情報を設定し、前記開始フレームが前記所定演出の開始から所定フレーム数以後であるとする結果である場合、前記第2手段により前記特別情報を設定することを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
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